朗読劇『緋色の研究』を観てきた。

天才的な観察眼と推理力を持つ探偵シャーロック・ホームズと相棒ジョンH・ワトソンが送るミステリー朗読劇。
毎日、日替わりのキャストが演じるが、男二人だけの劇となると、同じ劇場なだけに夏の『スリル・ミー』を思い出す。だがこちらはBL色は殆どなく、ピアノの代わりにマリンバとパーカッションを女性が演奏する。
緋色なので、ロビーでは赤いオリジナルドリンクを販売中。

今回は、青柳翔ホームズ×遠藤雄弥ワトソン。
先日D-BOYSを卒業した雄弥の新たな挑戦作だ。雄弥の朗読は『LOVE LETTERS』で観ていたが、今回の相手は男性で、青柳さんのことは殆ど知らない。『緋色』の原作も知ってるようで知らない曖昧さである。

1部は、ホームズとワトソンの出会いと最初の事件の物語。
2部は、事件の裏に潜む過去と事件の真相が語られる。
1部はワトソンの語りから始まり、ワトソン役の人が様々な兼ね役をして比重が大きい。マリンバやパーカッションが世界観を彩り、場面転換やポイント代わりに効果音を付ける。
2部になるとバックの本棚が隠れ、暗い照明の中でホームズ役の人が過去を語っていく。現在に戻ると再び本棚が上から降りて、ホームズから真相が暴かれる。全編、赤い照明が印象強く残る。

右手に雄弥、左手に翔さんが座り、二人とも右脚を上に組みながら朗読。2部で警部になった時、雄弥が脚を大きく広げて飛びつくように喋ったが、その後はまた脚を組んだ姿勢を維持。
翔さんのゆったりと腰掛ける所作はいかにもホームズらしいゆとりを感じ、役によって色んな声や表情を見せる雄弥はとても新鮮に映った。
あまりに多くの兼ね役をする雄弥が女性役までやろうとするところを、翔さんが自分がやろうとして出した声が全然女性ぽく聞こえず、会場から笑いを誘った。雄弥の女性声をもっと聞きたかったな。

知性派で人間味のあるホームズと、誠実で力強く支えるワトソンという感じ。
1部のホームズは少々やんちゃで自由に見え、彼に好きなようにさせる大らかなワトソンに父性を感じた。雄弥、ここでもお父さんかw。
二人とも最初から互いを肯定的に見ていて、少しずつ理解しようとする関係で、掛け合いも息ぴったり。時おり喋りながらお互いを見合って、相手のことを考えようとする思いやりが見てとれる。
とてもあたたかい印象の二人で、聞きながら安らかな世界観に包まれた。

キャストによって色んな雰囲気が楽しめそう。
再来週は、『薄桜鬼』コンビと『ゴーカイジャー』コンビを観れたらいいな。

物語としては腑に落ちない点が色々あったが、ほぼ原作通りなので仕方ない。
シリーズはまだまだあるので、続編の朗読劇を色んなキャストでやりそうだ。
何しろキャストや劇場の拘束力も少ないし、衣装やセットや予算も少なく済むし、男性二人でこれだけ集客力があるのだから、こんな美味しい劇をこれっきりで終わらせるハズはないw。
『スリル・ミー』の再演も決定したし、銀河劇場へのどこでもドアを切実に欲しいw。

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