ドラマティック・カンパニー20周年記念公演『阿呆浪士』東京千秋楽を観てきた。

初日から全然知らなくて、知人に教えられて知ったのだけど、DC会員向けの抽選会があったのね。毎回当選者1名にサイン入風車を千円でプレゼント。楽は2名だったけど。ダメもとでも前2回はトライしたかった。

本日は前方サイドブロック。今回の舞台でスタッフ側に考えて欲しかったのが、前方のフラット通路側に置かれた補助席の存在。あそこに人がズラリと座られたら、サイド席の人はさぞ舞台が見辛いと思う。当日券なら尚更、階段上の後方に座布席でも設けたほうがよかったのではと思う。
幸いにも今回は、目の前の補助席に誰も座らなかったので、見難くなることはなかった。ありがたや~。

前回で書いてなかったこと。
前説と仲入りと後説の音声は、中尾隆聖と関俊彦が担当(録音)。仲入りの時の「うひゃうひゃ」が笑える。
三味線や小太鼓や拍子木の音が随所に入って軽やかな雰囲気。音響が良すぎるのか、序盤は音に隠れてたまに台詞が聞こえ辛い時がある。
納豆かき回しとか雪だるまとか犬の散歩とか、マイムが随所に入るのも特徴。ガラガラ、ピシャッとか擬音まで役者がやっちゃう。何もない空間を忽ちに広げられるのも役者の力量。ただ、南京玉すだれをやった通りが、突然に川に変わっちゃうところは無謀(笑)。
キャストの楽曲は、歌謡曲の替え歌ではなく、曲調と歌詞を変化させた歌で、30代以上には馴染みのあるメロディーばかり。魚屋八にはサラリーマン調がぴったり。キャストの声量はまだまだなので、ミュージカルといえないところが惜しい。
辞世の句にメロディーをつけて唄ったのが新鮮に感じた。意外と合って胸に染みる。

楽とあって、ちょこちょことアドリブも活発。
関さんが手に下げて持ってくる菓子袋は毎公演違うかと思ったら、同じのもある。
すずに見立てた内蔵助を黒兵衛がイジるシーン。今日はたんまりあって、やらせた原川浩明もやらされた中尾隆聖も、終わった後は息も荒く(笑)。
おかねが貞四郎にハッパをかけるシーン。くじらさんの声量に付いていけない田中啓之は、昨日今日と不調だったらしい。

緩急の関さんと中尾さんに、新しい風の田中さんが入っての、赤穂と江戸とを繋ぐ花火のような祭り劇。
笑いのあとに、ふっとこみ上げてくる切なさ。舞台には現れない「タクちゃん」に一番思いを馳せてしまう。今回も中尾さんのおっしゃる台詞に、何度も涙がこぼれてしまった。
『クールの誕生』ともあれこれ重ねられて、色々な焦点から観ることができた。
阿呆じゃなければ、クールになれない。
クールに見せるには、阿呆に見えなくてはいけない。
主観と客観の葛藤だが、大切なのは、今、自分が何をしたいかだろう。
自分自身が好きだからこそ、他の人も他のものもいっぱい好きになれる。
自分を貫いた生き方こそ、自分が思う、クールで阿呆な人生なんだと思う。

なんだかんだとあったが、毎回座席にも恵まれて、ホントに楽しく観劇できた。
『クール』よりは眠気が起きないし、舞台に集中できてあっという間だった。
残りは大阪公演。もう1回観ても飽きない舞台だ。でもま、お江戸の話はお江戸で観るに限ると満足しよう。


千秋楽恒例の役者紹介。中尾さんと関さんが交互に名前を呼ぶが、中尾さんが流れで「竹尾一真さん」と呼び、会場から笑いがこぼれる。関さんもフォローする中、「なんで、さん付けしなきゃいけないんだ」と自分ツッコミしててカワイイw。
演出された加納幸和さんも登場。初日もロビーにいらしてて、背も高い男前な方。小田木さんから花束が贈られ、加納さんの声でみんなで「一本締め」。目の前にいらした関さんと目を合わせる気分で、私も一緒に締めv。ところが中尾さんだけ三本締めまでいきそうになって、みんな笑い。
終了後みんながハケる中、最後に残った関さんが口に手をあてて投げキッスv。客席からも私も思わずキャー! いやいや、今回は右手の席でホントに嬉しい。

中尾さんの声で終幕のアナウンスが流れた後、鳴り止まぬ拍手の中、カテコで関さんと中尾さんが挨拶で登場。二人で握手をしてくれたかな。
二人が捌けた後、また中尾さんのアナウンスが流れて、客席からも笑いがこぼれる中、まだまだ拍手が続く続く。ついに登場してくれたのが加納さんで「もう脱いじゃってるんだけど」とw。法被を羽織っただけの関さんがひょっこり顔を出してくれたが、表情はまるで緊張した八さんみたいでチャーミング。「中尾さんも出てくるので、もう帰って下さい」みたいなことを言って、慌てて出てきた中尾さんは帯を後ろ手で押さえながらの格好。でも客席の満足気な反応を確かめて、二人とも満面の笑顔でお辞儀をしてはけて行かれた。
最後の最後まで楽しませてくれたお二人。そしてカンパニーの皆さん。
チーム阿呆浪士、バンザイ!\(^o^)/
Dステ 11th公演『クールの誕生』in PARCO劇場を観てきた。

紀伊国屋ホールで観てから早10日。
セットは同じだが、広々とした感覚がある。
今回は前方席のセンターブロックでとても観やすい。懸念していた煙草の副流煙もほのかに臭ってくる程度。『アメリカ』の時に懲りたのでホント良かった。

1960年代はアメリカでも日本でもスパスパ。
今回劇中でふと数えてみたら、みんなで煙草を20本位は吸っていた。毎公演そんなに吸ってたら、小道具としての煙草の予算も結構ヒビキそうw。屋上にはバケツも用意してあるが、ズッキー演じる矢部などはマッチも煙草の吸殻も潰して下に投げ捨てるからたまらない。今なら罰金を取られるところだ。

前方席とはいえ、今回も時々、眠気が出てくる場面があった。脚本というより、芝居の拙なさやつまらなさが要因かな。若いからこそ出せる熱さもあるが、芝居の不出来によって萎んでしまう火もある。
描くのも大変そうな腹踊りも、会場にはそれ程ウケなかったかな。顔を描くのだから、腹をへこませたり膨らませたりしないと面白くない。接待相手もウザいしね。

今回も客演の方々の尽力が大きい。
俵木藤汰の流暢な喋りと達者で愛嬌のある芝居が舞台を牽引する。永井秀樹のクセ者っぽい存在も貴重だ。三嶋絵里子は胸もデカくてお色気ムンムンだが、甘ったるい声とキュートな喋りがたまらない魅力。弘中麻紀はイヤミのないコメディセンスが愉快でチャーミングだ。
女性陣の当時の服装も見どころのひとつだろう。

ホステスもチームの一員だと調子のイイことを言ってた男たちが、土壇場で裏切り売ろうとする。
同じ社員なのに、年増女には興味はないと適当にあしらい、チームの戦力にも考えていない男たち。
当時の男たちは多かれ少なかれ、女性をこういう風に扱ったのだ。
だがその中で、妻も仕事も何もかも投げ捨てて、愛する女を選んだ男がいた。共に土下座をして仕事のサポートをする、健気な女の愛を知った男がいた。
彼らは男社会では阿呆に見えるかもしれない。だけど女の目から見たら、彼らは情熱にあふれていて、とってもクール!
登場人物の中でいったい誰がクールだったのかと問われたら、私は矢部圭介と近石守を押すだろう。

ラストで安達と岡田が互いの煙草に火を点けるシーンは、女子の妄想だと、煙草の先同士をくっつけ合って火を繋ぐだろうなと思うw。一条ゆかり先生の漫画にあったようなね。


終演後、“残業”ミーティング。
鈴木裕樹と山田悠介、講師の演出・山田和也による「講習会」。ズッキーもヤマダフードに着替えて登場。演出家の言葉なので、袖でメンバーが聞き耳立てているようだ。

今回どういう目的で演出されたか。D-BOYSメンバーがラッパ屋の劇団員に見えればいいなと思ってやったし、ラッパ屋の皆さんがD-BOYSのみんなに見えればいいなと思ったという。
この言葉でハっとした。『阿呆浪士』はDCメンバーをラッパ屋に見せるというより、花組芝居のほうに見せようとした舞台だったのかもしれないな。

事前募集した質問。
山田氏に稽古を経てみんなのこと。D-BOYSについては『テニスの王子様』がイメージにあって、テニミュやってたから歌も踊りもダメなんだろうと(苦笑)。アイドルが真面目にやっていると思ってたが、本気で芝居をやっていると好印象に変わったようだ。ズッキーや三上については戦隊ものに言及、イメージが変わったという。戦隊ものがお好きだったが、今はお子様も大きくなったと。
山田氏の演出について。物腰が柔らかくて優しい方。キツイだめ出しもなく、言わないプレッシャーもあったが、どんどんチャレンジさせてくれた。最後のほうでダダダとダメ出しを貰えた。ヤマダもズッキーも話し方がクレバーで分かり易い。
次に演出して貰うならどんな作品か。時代劇やりたいがミュージカルもとヤマダ。またコメディやりたいとズッキー。山田氏からは「ミュージカルですよね」とニッコリ。押されてズッキーも「ミュージカル俳優ですからね」(笑)。
ヤマダがテニミュやってなくて良かったと苦笑してたが、ヤマダはオーディションに落ちたらしい(受けてたのかw)。ズッキーからは、今のテニミュは歌も踊りもイケてるそうですというフォローもw。

最後に二人が残りの公演にかける意気込みなどを語って終了した。

明日の千秋楽はD-BOYSの加治将樹のラスト。私には本日が見納めだった。
でもまだ18日の卒業イベントがある。三人の晴れ姿を見送ってあげよう。
ドラマティック・カンパニー20周年記念公演『阿呆浪士』中日を観てきた。

今回は中ブロックの最前列!
初日は前方の真ん中で、中央に立つキャストの視線がたまに飛んできたけど、今回は遮るものは何も無しで、キャストの視線飛びまくりv。緊張しいの嬉しいので、眠くならずに済んだ。

今回はキャストについて。
先ずはオレンジの着物を着た関俊彦が登場。話しながら着物の裾を上げて、忽ちに棒手振りの魚屋八に変身するのが見事。女好きでお調子者なスケベ男と、赤穂浪士として勇ましく向かう男と、今回は関さんの二面性のある芝居が作品を席巻して面白い。話そのものより、関さんの流暢な台詞と達者な芝居に笑える。
八の女房幸には波岡晶子。関さんと波岡さんの夫婦役は何回目かな。幸は現実的でありロマンチストであり、どうしようもない浮気亭主の八をまだ愛しているところが良いよねぇ。
浪士として役者みたいに芝居がかった八とか、マグロのように寝転ぶ幸とか、どうも『クールの誕生』を思い出しちゃうw。脚本を書いた年に開きがあるとはいえ、やっぱり同じ鈴木聡氏の作品なんだな。

中尾隆聖は、風車売りに身を隠した大石内蔵助。“弥七”じゃないとこがイイ。
ひょうきんな動作や愉快な場面もあれど、今回の中尾さんは殆どシリアスモード。武士としての苦悩や葛藤や迷いをいっぱい溜め込んでいる。中尾さんの言葉や歌のひとつひとつにいっぱいジンときた。さすがに秀逸な芝居。
特に感動したのが、内蔵助と小田木美恵演じるお熊とのやり取り。中尾さんが口にする辞世の句が味わい深い。“タクちゃん”はきっと優しくてあたたかい人柄だったんだろう。二人と一緒に“タクちゃん”に思いを馳せて涙が滲んだ。
事件の発端となった内匠守は舞台には現れないので、余計にイメージが募る。今のところ『大江戸鍋祭』で内匠守を演じた矢崎広が頭に残ってるので、中尾さんと絡めて想像しながら観てるw。

堀本等は、吉良上野介で中盤で殺陣のシーンもあるが、前半は八の仲間の一八役。八の上をいくから一八か? 浪人スカピン役の田中完が二人の間を取り持つが、八の心意気をあげたりと結構重要な役どころ。
沢城みゆきは、小柄な体に声がよく通り、大石すずとして活発で頼もしい存在感。さすが舞台慣れしてて動きや台詞が明瞭だ。歌ももっと唄って欲しかった。所属する劇団子の公演と重なり声だけ出たり、DCの後はヘロQの舞台にまた出演したりと、声優として女優として超売れっ子である。
すずに肩入れしながら惹かれてしまう黒兵衛に原川裕明。とても逞しくてチャーミングなオジサマだ。

実はこの舞台の影の主役が、すずや黒兵衛と共に仇討ちのために江戸にやってきた浪人・田中貞四郎。同じ名前を演じる田中啓之は、10年前から親子劇場の『かきの木マン』としてずっと馴染んできた役者さん。DCの本公演に出たことは久しぶりだったかな。グーリーをやっつけるヒーローが、今度は大人のヒーローとしてメインをはる。凛々しく男前に成長したこと。歌も結構唄ってくれる。伊藤つかさ演じるお道とのラブシーンやラブソングがたっぷりあって照れそうになった。

酒井哲也、伝坂勉、関根宏次、河野智之、川島得愛、山田朋弘の若い衆が、殿中事件を世間話のように説明したり、町人や浪士に扮したり、場を作ったり盛り上げたりと大活躍。赤穂浪士の戦隊もどきのポーズが可笑しかった。皆さん実に達者で完璧。個人的には『ハリウッド再臨』で好演した川島さんをメインで見たかったか。
舞台は『bambino』以来に観る竹尾一真は、瓦版売りとして展開。前半のラップはもう少し語尾を明瞭にして欲しいな。沢城さんとはアニメ『H×H』でも1回共演してたかも。
お色気ムンな本美奈子とは『ハリウッド』でチラとお目にかかって以来かなw。
パワフルくじらさんとは岸野組でもしょっちゅう。
渡辺菜生子がDCに出て、今度はNAO-TA!プロデュース公演に関俊彦さんが参戦。中尾さんも前に出たから満を持してという感じ。WAKUプロデュース公演には中尾さんの他に斉藤佑介も出演。この調子でバンビーノのメンバーが増えていくといいな。

シーンタイトルのめくりは、全キャストがまんべんなく担当。
絵姿とか血判状とかの小物が全部、布で見立ててあるのも面白い。だが“紙”のキレ味が必要だなと思う場も時にある。
踊りのシーンがちらほらあったが、歌を盛り上げる今風なダンスがもう少し欲しいところだ。今回のメンバーで、格好良く踊れる役者が見つからないのが惜しい。

町人は、時にノリで浪士になれることはあっても、武士は、やっぱり町人になりきれないことがある。
哀しみと挫折、可笑しみと滑稽さ。誰かのための存在。チーム赤穂。“祭り”という言葉に妙な説得力。
『クールの誕生』ともちょっと似た感覚だ。阿呆もクールも結局は表裏一体なのだろう。
構成・演出が加納幸和、演出助手に水下きよし、原川浩明も出演。
ラッパ屋のレシピとDCの食材で、花組芝居が腕を振るった料理は、塩っ辛いけど甘くて豊かな、赤穂の海のような味に感じた。

明日はクールで、明後日は阿呆。交互に観ると、新しい発見がありそう。
舞台版『ミラクル☆トレイン~大江戸線へようこそ~2nd approach』DVD発売記念イベントの第1部へ行ってきた。

3月にKENNのバースデーイベントをやった会場。
とても観やすい良席だった。オリジナルグッズはパス。

出演者は、KENN、渡辺大輔、杉浦功兼、植田圭輔、三上俊、成松慶彦、玉城裕規。MCはサンミュージックのケンキ。
自己紹介は、姓コール+名前レスポの二段構えw。KENNは「ケン」「ヌ」か?

公演のダイジェスト映像(約3分)を鑑賞しながら、キャストによるトークイベント。真ん中にスクリーンがあり、左手と右手に分かれて座るが、左手はミカシュン&タマキで駅メンの大輔がちょっぴり寂しそう。
2ndからの参加メンバー。ミカシュンはメイドはよくあったが執事は初めてで楽しかったし、今までの集大成キャラで、駅メンでなくてよかったと満足。駅メンと絡めなかったタマキは六樹にジェラシーw。駅メンの夢が叶ったという成さんだが、天然でスローなオウム返しの言葉をボソ。成さんが喋る前から、客席からも小さな笑いが起きちゃうw。KENNが夢見てた、成さんのコロコロ登場は、違う舞台(『VitaminZ』で叶ったという。

ベストオブミラトレ 一押しのシーンはここだ!!
あんみつ屋のシーンやラストのメンバーほのぼのシーンが出る中、やっぱりヤマ場の六樹が六桜に今までの思いを言うシーンを3人がプッシュ。「六樹、今までありがとう」「どうぞお幸せに」の映像が流れ終わって、「ブラボー!」と大輔がミカシュンと握手。稽古の時は六樹の表情が見れなかったという植田くんは、本番の度に号泣したりDVDを観ても泣いたという。そんな植田くんに隣の成さんも優しい。

わたしは見た!舞台の裏側大暴露!タレコミトーク!!
「三上俊は、すごくアツイ!」KENNがめっちゃ語ってくれた。植田くんによるとスポコン系だと。役に憑依する人だと。言われたミカシュンも照れていた。
「植田圭輔は、お弁当男子!」自分で作った出し巻玉子を差し入れに持ってきたが、食べた人と食べなかった人がいあるそうな。萌えギャップ。差し入れで一番イイのは“水”。消えものは何でもイイ。
「KENNは、頼れるちょっぴりおちゃめなみんなの座長」みんなが寄ってたかってKENNを褒めちぎる。ミカシュンからはスタンバイ前に一人一人と握手するとか、成さんのサプライズバースデーでケンヌがキレる芝居したとか、めちゃんこ裏話まで飛び出す。KENNは褒められると弱いので、ひたすら照れ笑い。
最後に、めっちゃ食べてめっちゃ筋トレしてるアイルの話題が出たところで終了。

悩める駅メンの相談室!
悩みがない大輔が相談員。KENNの「整理整頓ができない」悩みに、好きなものは整理できるんでしょ?とだんだん細木数子化して親身に答えるも、まるで楽屋うちのようにとりとめもなく続く。ミカシュンも「ものが捨てられない」と話し、最後は「オレに電話して」とバッサリ回答する大輔w。

最後にひと言ずつ挨拶と告知。
12月のスピンオフ企画『夜のミラクル☆トレイン』を宣伝。KENN、大輔、植田にマーシーも参加。擬人化とくがわにもっくん、牛込神楽坂に祐規の『逆境ナイン』コンビも登場。チケットは一応押さえてある。

KENNとミカシュンが思ったより意気投合してたし、成さんのキャラが可笑しかったし、KENNと大輔の絡みもアヤしかったw。
出演者の関係も伝わってきて、楽しいひと時だった。まだまだ続いてほしいシリーズだ。
映画『鍵泥棒のメソッド』&初日舞台挨拶を観てきた。

銭湯のロッカーで鍵をすり替えて人生を入れ替わった男と、入れ替わられた男を、ひとりの堅物女を絡ませて、コミカルなサスペンスタッチで描く。
大人向けのユニークなラブ・ストーリーだった。

健康で努力家で、真面目で丁寧な人。
やっぱりそんな男がいい。
ヘタレでカッコ悪い堺雅人と、真面目で格好良い香川照之と、利口でお馬鹿な広末涼子。
三人の関係が絶妙で楽しい。香川さんは迫力とチャーミングの二重仕掛けに、色んな声まで聴かせて達者。
“役者”の本質と本領も問われるw。演じる役者もさぞ楽しいだろう。
池田成志など馴染みの役者に、ヨーロッパ企画が束になって出ていた。

最後はやっぱり金に行き着くが、もう一段階あるのがオツ。
幾つになっても胸をキュンキュンさせるトキメキを忘れたくない。
そんなホット&ラブリーな映画だった。


上映後に初日舞台挨拶。
堺雅人、香川照之、広末涼子、森口瑤子、脚本も担当した内田けんじ監督。
『インディゴの夜』のオーナーを好演した森口さんにずっとお会いしたかったので夢が叶った。

周りに勧めるポイント。
小劇場出身の大先輩がキラ星のごとく多数出演。堺さんと香川さんの全裸も評判w。サングラスが似合わない堺さん、堺さんの服を着る香川さん、制服の広末さんと、衣装の面でも注目w。撮影は一年前だったとか。

ニコニコとずっと笑みを絶やさない堺さんを拝顔してると、こちらまでニコニコしちゃって癒されるv。
最後は監督が出口を間違えるプチハプングもあり、笑いに包まれたあたたかいひと時だった。
abc★赤坂ボーイズキャバレー Spin Off『3回裏!』~自分に喝を入れて勝つ!~を観てきた。

『abc★3回表』の上演中、裏ではこんなことが起きていた!
恒例のスタッフサイドの話。
チラシ配りは、今回制作助手として戻ってきた柴(加藤良輔)。

主役はDVD撮影担当のサラリーマン榎木田(永岡卓也)。ヘアメイクの南(長谷川桃)と振付の宮久保(木野村温子)は健在だが、舞台監督や照明や音響などメインどころのキャストが大きく変わった。
昨年までいたStudio Lifeメンバーが今回は一人もいない(^^;。

まるでヤ○○な感じの鈴木省吾、聡太郎、根岸拓哉の舞台班の存在がユニーク。あっちゃん振付のダンスを3人で力強く踊るとこが見どころ。
永岡さんといい、今回は長身男が目立つなぁ。省吾さん、見た目はコワそうだが、瞳が綺麗でカワイイw。D2の根岸くんを今回の役でだいぶ認識できたw。
時に反発し合うも互いの仕事を理解している、照明の加藤と音響の坂部の関係がいい。三浦孝太は三浦涼介の実兄だが、役的には関係ないようだ。Z団の真山奈緒がガシガシものを言うが、心強くて結構スカっとする。
元bambinoボーイの柾木玲弥が、美術スタッフ赤石で出演する岡田亮輔に「ラーメン屋」兼業を尋ねてたがw、実は岡田くんが登場した時に私もそのことを知りたかったw。答えは関係ないらしい。
達者な女性陣もいるので、今回はいつにも増して淡い恋模様も展開。純情男たちの恋の行方も注目だ。

『abc★3回表』で最も大事件だったのが、本番中の突然の停電と帆の一部が焼失してしまったハプニング。
裏では、その原因と経過、そして舞台復活が生々しくも感動的に描かれる。
舞台を続ける意義と信念と誇り。
誰ひとり欠けられない現場スタッフが挑む姿が熱い。
彼らをバックアップする、利根川渡(柏進)ら役者の姿も熱い。
スタッフとキャスト、彼らを辛抱強く見守るお客がいてこそ舞台は成り立つものなんだと、あらためて知る舞台である。

最後はみんなで「abc★テーマ」。間奏のダンスシーンもバッチリ。女性陣が芝居とはうって変わって、バク転などダイナミックに踊る姿がカッコイー。
そして会場みんなでハンカチ回し。最前席だったが、目の前で良輔が狂ったようにハンカチを回して踊っていて大ウケ(^O^)。
裏があるからこそ表がある。表とはまた違った、面白くてほっくりさせる作品だった。
表でも裏でも開演前に流れたスキマスイッチの「ユリイカ」は、abc★とどんな関係なんだろう。アニメ『宇宙兄弟』がつい浮かぶのだがw。

終演後にロビー外で、劇中で大活躍したイザベルの撮影会。もちろん古郡くんではないw。

加藤良輔とはMASH UP!4やボーリングでまた会えるかな。
根岸拓哉のD2が総出演する『TV局中法度!』がスタート。
永岡卓也は『宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE』公開が控える。
Stylish Shine!!プロデュース『テガミ』を観てきた。

藥袋一久の演出、山口信乃介の脚本。
国家機密レベル遺伝子研究絡みのある事件が起きてから10年近く。医療界の人間を狙う連続殺人事件の真相に、元刑事の男やマスコミらが迫っていく話。

素人には難解な言葉や説明が出てきて、はじめのうちは取っ付きにくい。
現実とセカンドライフの二つの世界観が混ざり合う。
登場人物も多数で、人間関係が複雑に絡んでいく。
謎と真相を追うサスペンス&ミステリー調だが、場の盛り上がりが乏しく平坦な印象。
メイン以外のキャストはいまいち見分けがつかなく、役者の芝居の差も大きい。
中盤までは何度も眠気が出てきて落ち着かなかった。後半以降はだいぶ集中できたが、ドロドロした焦れったさは続く。
青い稲妻のような光でみんなが倒れ伏すシーンが繰り返され、長くて飽きる(^^;。
「E=MC」や「パンドラの箱」のキーワードは面白いが、本筋に上手く繋がっていかない。
いまいち理解しがたい内容で、見終わった後も気持ちが消化しきれなかった。

お目当ては柄谷吾史! 『逆境ナイン』と同じ劇場というのも奇遇。
柄谷さんは白衣を翻して颯爽とした佇まいのキーマン。前半は殆ど説明役だが、巧みな声使いでとても聞き取りやすい。あの難しい言葉をちゃんと咀嚼させる。そして後半、思いもかけぬところから登場。
クールで知的で妖しい柄谷さんを拝むための舞台だった。

鳥羽潤はさすがの堂々とした存在感。北村悠が明暗を使い分けて活躍。
紅葉美緒は最初と中盤と最後という出番。学ランのせいかちょっと太くなったかな。
岸博之の芝居はじわりと伝わり味わいがある。


終演後トークショー。

柄谷さんも白衣で参加。3日目の感想に続き、質問コーナーへ。
好きなシーンでは、吉田くんの役が大好きだとちょっと再現(でも台詞違うw)。
秋ゆえにデートするとこは、清水の舞台から飛び降りてみない?と渡辺瞳さん相手に申し込みw。
紅葉狩りと言った美緒にウケたw。

最後は潤さんでなく悠さんが挨拶。でもTVの宣伝告知。
トークでやっと他のキャストに馴染めた。
ドラマティック・カンパニー20周年記念公演『阿呆浪士』初日を観てきた。

『クールの誕生』と同じ鈴木聡さんの作品。18年前の作品だとか。
DCメンバーに豪華客演を揃え、加納幸和さんの演出・脚色で味付けされている。
結局、今週はクールより阿呆を選んでしまった。

物語は、赤穂浪士をモチーフにした、お江戸を舞台の討ち入り騒動劇。
全15曲のミュージカル形式で、昨年の『大江戸鍋祭』が浮かんでくる。

ほろ苦くてちょっぴり切なくて、甘くときめかせてくれる、大人向けの群像劇。
現代の社会人の姿とも重なってくる。
江戸っ子気質を煽られて、時に笑って時にジンときて共感してと、あっという間の2時間40分だった。

個人的には、かきの木マンとグーリー対決がツボw。
「親の顔が見たい」の名台詞に大ウケ(笑)。
魚屋の八は、そのままクールの誕生かもw。

パンフはDVD付き。サイン入りポスターも販売中。
土曜日、東京千秋楽も観劇予定。
舞台『コーパス・クリスティ 聖骸』を観てきた。

アメリカの作家テレンス・マクナリーが98年に発表し物議を醸したという問題作の日本初演。
タイトルの「コーパス・クリスティ」とは、テキサス州の都市の名前であり、ラテン語で「キリストの亡骸」の意味でもあるらしい。

開演10分前から円形劇場の丸いステージにキャストが登場、楽屋のような気軽さで柔軟や会話をしたり客席にも座ったり。開演のベルを鳴らした後、役者名に洗礼名を与えられた13人は、白い衣装で再び現れて、もうアメリカの若者になっている。その彼らは、キリストの受難劇を現代アメリカに置き換えた芝居で見せますと客席に宣言。Dステの『ヴェニスの商人』とそっくりの劇中劇形式から始まった。

テキサスに住むゲイのジョシュアをジーザスに、彼と愛し合うジュダスをユダに見立て、12人の使徒ならぬホモ集団を描いた話で、同性愛を嫌う社会にキリストが抹殺される末路だが、確かに信者にとっては不快な内容だろう。
新約聖書はつまみ食い程度の知識しかないが、記憶にあるエピソードも盛り込まれ、印象的なシーンもあって、刺激的な舞台ではあった。
ただ、一部キャストの演技の拙さや演出の表現性が足りないのか、一度観ただけではストーリーやキャラクターをしっかり把握することは難しい。
至近距離で出演者を拝める旨味はあるが、座る位置によって観辛いカットもあり、逆に見え過ぎるキライもある。
観る人を選び、観る位置も選びたい、なかなか手強い舞台だった。

ジョシュアの渡部豪太は、柔らかい微笑みと輝きのある声と語り口で、誰からも愛されるカリスマ性を感じさせる。
ジュダスの窪塚俊介は、包容力をもったクール&ホットな神秘的な佇まい。窪塚さんは『歩兵の領分』から何度か観てきたが、外見の雰囲気が随分変わられて驚いた。
驚きといえば、アシタカなど声優業でも活躍していた松田洋治。すっかり中年の落ち着きを見せていて、内面を掘り下げるような充実感ある芝居だった。

ジョシュアとジュダス以外のキャストは、様々な兼ね役をこなすが、本役との切り替えが分り難く、キャラクターの混迷が起きる。衣装やメイクはそのまま小物使いもないので、婦人や少女には声や演技にもう少し工夫が必要だ。少年といっても二十歳以上に見えてしまうのも困りもの。
全般的に、芝居の上手い人といまひとつの人との差が大きい。台詞一つとっても、咀嚼して伝えられる人とただ発するだけの人がいる。途中で何度か眠気がおきたのも、芝居のつまらなさのせいもあろう。
創造的なステージを構築できる力量が全員に欲しいところだ。

ジョシュアとジュダスのセックスシーンは息を呑むほど耽美的だったが、座った位置からはジョシュアの表情が全く見えず、二人の思いにまで至らなかった。
結婚式をあげた使徒の二人、鷲尾昇と近江陽一郎のキスシーンは可愛らしく見えた。教え子の手の甲を定規で何度も叩くシスターのシーンは酷くて痛々しい。
教え子にしろ、殴られ打たれるジョシュアにしろ、振り絞る声がとても痛々しく真に迫っていた。
永山たかし、米原幸佑は、兼ね役のほうが印象強い。永嶋柊吾はスカートのイメージが残る。
プロムなどダンスシーンになると、途端に生き生きと踊りだす若手とあまり踊っていないベテランの差も注目。

最後に首縊り用のロープが降ってきたが、ジュダスはゆっくりとジョシュアの開放に向かう。あたたかい抱擁と拍手。
カテコのお辞儀は4段階に分け公平な一体感。
2時間弱は長いように感じたが、終わると複雑な気分に包まれる。昇華しきれないもどかしさ。中途半端な突き抜け感。
次はキャストをもう少し入れ替えて、演出にも改良を加えての再演を望みたい。
“STRAYDOG”Produce『へなちょこヴィーナス』初日を観てきた。

高橋いさを+小田玲奈の作品。
昨年好評だった舞台をキャストをかえての再演らしい。

たった1人の選手のために結成した、チアリーディング部だが、集まったメンバーはてんでバラバラ。リーダーを任されたみどりと仲間たちの奮闘記。

仮面ライダー電王@良太郎だった溝口琢矢くんの初舞台。情報を伺って楽しみにしていた。
琢矢くんは陸上部のエースで、みんなから応援される役どころ。
声変わりと背の高さに筋肉がついて、格好良く成長していた。 ほんのりと恋バナやダンスもあり、琢矢くんの新たな魅力が楽しめる。

女の子たちはとっても可愛くて、笑顔がとろけそう。キャラの個性を明確にした芝居も頑張っている。
チアの練習時はジャージだけど、紅白の衣装は可愛く、ミニスカ下と細長い脚につい目がいくw。
脚が一番長かったのは、チア顧問の先生として熱く爽やかだった坂本爽。那波隆史の厳格な佇まいも味わいがある。

応援すること、されること。くじけないこと、続けること。仲間、先生、友情。
色んなメッセージが詰まった作品で感激した。
最後の歌にも手拍子で応えた。


終演後、キャスト感謝の握手会。順番は自由みたい。
琢矢くんお目当てできました、と琢矢くん本人に告げたら、○○さんですよね?といきなり私の名前を言われてビックリ! ちゃんと調べてあるんです、と悪戯っ子のような顔でニッコリされてドギマギw。
チケットを申し込む時に琢矢くんの名前を書いたので、たぶん事前に本人がチェックしていたんだろう。席番まで知ってたので、気遣いをしてくれて嬉しかった。
サインまで頂けて、何回も握手をしてもらった。ありがとう。
これからも琢矢くんをひっそりと応援させていただきます。

今年は奇しくも、電王ダブル良太郎の初舞台の年。どちらも観劇できて良かった。
ミュージカル『DADDY LONG LEGS(ダディ・ロング・レッグズ)』を観てきた。

ジーン・ウェブスターの『足ながおじさん』をベースに、ジョン・ケアードが脚本・演出した、日本初演のオリジナルミュージカル。

登場するのは、ジャーヴィス役の井上芳雄とジルーシャ役の坂本真綾の二人。
照明を暗くして姿を映さぬ場はあるが、二人とも1幕2幕の全編をハケずに出ずっぱり。バンドの生演奏をバックに、歌と芝居だけで4年間の物語を紡いでいく。
予想に反し、これがとても素晴らしく見応えのある舞台で、何度も笑い何度も涙しながら、あたたかい思いに包まれた。
『スリル・ミー』の2人芝居よりもエキサイティングで、台詞量や歌の数ではこちらのほうが大変そう。『LOVE LETTERS』よりも男女の気持ちに寄り添えて、豊かなラブ・ストーリーを楽しめる。
今まで日本で上演されてなかったのがウソのようだ。たぶん日本人好みの舞台で、リピーターや再演もあるのではと思った。

原作よりも、名作アニメ『足ながおじさん』が記憶にあり、ストーリーを反芻しながら筋書きを追える。
ステージには沢山のケースやトランクが置かれ、中から衣装や本が次々と現れ、場面を飾って時や場所を構築する。見立ての小物の使われ方も上手い。
全30曲もあり、どれもメロディーがあたたかく、馴染みと浸透感がある。人生を生きる上でのヒントやメッセージが歌詞の中に詰め込まれていて、熱いものがこみ上げてくる。どちかかが主導のデュエットが心地良く、ハーモニーも美しい。歌を唄いながら着替えたり動いたりするシーンも多く、舞台に情感と快活を呼んでいた。

坂本真綾の歌声は綺麗で素直で、声の枯れもなくて思った以上にタフだ。まだ何色にも染まっていないジルーシャのイメージともぴったり合う。
井上芳雄は高低音を使い分ける歌声も凛々しく、美しさと力強さがある。特にジルーシャとのハモりが綺麗に決まる。
2人の芝居はとても表情豊かで、コミカルでテンポよい掛け合いも息ぴったり。
ジルーシャの髪は縛りで変化をつけ、清楚で知的な雰囲気の衣装替えもスムーズ。ジャービスは3つの帽子を使い分けるが、芳雄さんはオデコを出さないほうがいい。ズボン下を折って靴下を被せる活発なスタイルが若々しい。

ユーモアとウィットに富み、情景を思い浮かべられるようなジルーシャの手紙を呼んで、次第に彼女に心惹かれていくジャービスの心情が繊細に描かれていく。これは原作では得られないテイストだ。
孤児院で育ったジルーシャは何度も落ち込み自信をなくすが、めげずにいつも何かを発見したり立ち直ったりと逞しい。世間や社会を知り、学問や経営も学び、友情を深め愛を育み、小説を書き続けることで自立しようと成長していく。ところが富豪のジャービスは、お金以外のものは何も持っていない寂しい男。彼女の気を引いたり嫉妬したり独占しようとするが、自身を振り返り高めようとはしなかった。
ジルーシャの顔つきが少女から大人へと変わるのに比べ、ジャービスは最初こそいかつい顔と声音だったのが、どんどんジャービィ坊ちゃんに戻っていくのが面白い。芳雄さんのユニークでチャーミングな振る舞いが可愛らしく、時おり客席に真摯な目を向けられるとドキリとする。
何度も唄われる「幸せな秘密」に、普遍的なメッセージが詰まっている。ダディをお爺さんだと疑わずにいたジルーシャ。勝手な思い込みって切なくて面白い。だから人生も、切なくて面白い。

劇中で「ジェーン・エア」を読むジルーシャの姿があるが、ミュージカル『ジェーン・エア』のどろどろした恋愛劇よりも、『ダディ・ロング・レッグズ』のほうがユーモアとカラリとした甘さがあって好みかもしれない。

カテコで、スカートのボタンの一つが取れてアタフタしてた真綾さんが可愛く、彼女を笑顔でかばっていた芳雄さんもやんちゃだった。
「あしなが育英会」の募金用にジルーシャBOXを舞台に置いて、お礼の挨拶にかえた。

真綾さんとケアードといえば『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ。
来年上演の新演出版『レ・ミゼ』のエポニーヌに、今度は平野綾が出演。真綾さんの後を継いで、綾さんがジルーシャをやる日が来るかもしれない。
ミュージカル『走れメロス』を観てきた。

招待券を頂いたので殆どタダ。
さすがに席は1階後方でオペラグラスを必要としたが、それでもS席。2階も3階も埋まっておらずチケットが売れてないことは明白。
オーチャードホールは音響はいいが、芝居をやるには箱がデカすぎたか。

「走れメロス」を書いた太宰治のすべての真実を知るための、過去と現在を行き来して紡いでいくオリジナル・ストーリー。
音楽監督の河村隆一がすべての楽曲を手がけており、諸星和己など話題のキャストも注目を集めた。
『銀河英雄伝説』で歌をセーブした河村さんに、脚本・演出の西田大輔が太宰作品の旨味と音楽創作の場を提供して、双方の利益が一致したのだろうか。
良くも悪くも、西田ワールド全開の舞台だった。西田作品の濃密さに慣れた者にはいつものテイストで、グダグダ笑いながらぐいぐいと引き込まれ、観た後にじわじわと迫るものがある。
今回はファンドレよりも、作品や役者ファンが多かったようで、初見のお客の中には薄い反応も見られ、観客間にも温度差があった。

舞台上には原稿に見立てた白い紙が何枚も散らばり、劇中では更に何度も白い紙が降ってくる。これ以上まだ散らかすのかってぐらいに雑然とした様相w。
中央に大きな扉があり、閉じると橋のようになり、開くと奥への出入口になっている。これが手動式で、まるで本を開閉するような趣にも見える。
一幕は、りんご、メロン、バナナ、みかんが登場。二幕は、酒に加えて流しソーメンをすする。総じて、飲み食い宴会が笑いのネタになっていた。

歌はロックありバラードありとバラエティ豊か。歌詞は割とストレートだが、半分位は聞き取り難かった。
一幕の河村隆一と諸星和己のデュエット曲が、対照的な空気を生み出して面白い。二幕の河村さんと玉置成実のデュエットも、男女間の違いや思いが感じられてジンときた。
河村さんが歌い上げる形は、どこか抽象的で宇宙的。殆ど黒いスーツ姿だったが、チラシにあるような和装をもっと見たかった。
諸星さんは台詞よりも歌の方が凛々しく聞こえて好感。着流しのパンクな雰囲気がよく似合う。かつてのアイドルよろしく、ローラースケートを履いたりバク転やダンスも披露したりと、健在ぶりを見せつけたw。
鈴木亜美は声は出てたが、歌い方はまだアイドル系。玉置成実の踊り方は昔と変わらないが、歌唱力はアップしていた。IZAMは独特のオネエ感とヲタ感が面白い。
振付も担当した大澄賢也は、コミカルな芝居と素敵なダンスでさすがの存在感。
2幕で活躍した川原一馬は、何と42歳の役どころで童顔がウリw。
OfficeENDLESSの田中良子は、サッパリと落ち着いた佇まい。佐久間祐人はお笑いキャラだが、狂言回し的な役どころ。
男女のアンサンブルがフル活動で、様々な役どころも兼任。女性二人のコーラスは洋風ドレスで場の雰囲気から浮いて見えた。

ある意味、太宰治の女性遍歴を辿る道でもあったりw。太宰と様々な女との関わりを通して、作家の“生”と“死”を描きたかったのだろうか。
「一生の恋」に命をかけた男たちは、ロマンティックでセンチメンタル。
対して、ダメな男を奮起させ、新たな命を宿す女たちは、現実的でドライ。
生きたいから死ぬ、生きたいから生きる。どちらも走り続けることに変わりはない。ただ、出口が見えているか、まだ見えてないかの違いだ。
ラストで美知子が小さな子供の声に呼ばれて、「私も走り続けなければね」と笑っていたのが印象的。女が走ることこそ、生を育み繋げることに他ならない。
今作品の続きで、舞台『千年女優』を薦めたい。“走る女”がテーマだからw。

それにしても西田作品は相変わらず長い(^^;。本筋とは関係ない場面やグダグダ感も否めない。
こういう話はスペース・ゼロ辺りの箱でストレートプレイでやったら、もっと分かり易く伝わるかと思う。


アフタートーク。2回目らしい。
佐久間祐人MCで、登壇者は、玉置成実、IZAM、河村隆一、諸星和己、鈴木亜美。
みんな缶ビール片手に登場してフリーダム状態。諸星さん曰く「走れエビス」ってなw。

結局フリートーク。IZAMは地毛で、河村さんも佐久間さんも天パー。実は佐久間さんは河村さんより1つ下で、客席からも「えー!?」。
どの文豪がお好き?で、玉置さんの答えに、水を飲んでた諸星さんが河村さんにモロ吹いたw。佐久間さんが拭き拭きで後始末w。亜美さんの答えは置いといて、IZAMは井伏さん以外なら許しちゃうとw。
映画でも太宰をやった河村さんは、太宰がなぜ死んだのか興味があったという。作品からエネルギーや栄養を貰って楽しんで欲しいとコメント。

半券で半額のリピーターチケットが宣伝されたが、客入ってないってこと?と諸星さんからツッコミw。初演はいいんだよと言う河村さんに、再演もあるってこと?とまたツッコミw。
最後にひと言ずつ。僕らだけにしかできない走れメロスをと、高みを目指す河村さんの言葉で締めた。

終了したのが22時15分。急いでホールを出る人が多かった。
昨日に続き、『仮面ライダーフォーゼ ファイナルステージ&番組キャストトークショー』二日目へ行ってきた。

今日は1回目。席もうんと後方だ。

第2部『仮面ライダーフォーゼ 番組キャストトークショー』

出演は、福士蒼汰(如月弦太朗 / 仮面ライダーフォーゼ役)高橋龍輝(歌星賢吾 役)清水富美加(城島ユウキ役)吉沢亮(朔田流星 / 仮面ライダーメテオ役)冨森ジャスティン(大文字隼役)志保(野座間友子役)土屋シオン(JK役)天野浩成(速水公平 / リブラ・ゾディアーツ役)横山一敏(立神吼 / レオ・ゾディアーツ役)鶴見辰吾(我望光明 / サジタリウス・ゾディアーツ役)。コピペ。

レギュラー陣の登場時の台詞は、歴代仮面ライダーから。「最初に言っておく。俺はか~な~り、弱い」のシオンはD繋がりかw。タイバニ以来の横山さんは「ガオガオガオ」で、理事長は「ようこそ我が学園へ」。一段と歓声が多く、レギュラー陣も昨日の涙もなんのそので元気いっぱい。美羽の坂田さんがいないが、ホロスコープお三方がいて、座る位置も昨日と違う。

宇宙服は2サイズしかなく、152cmの友子はヘルメットが深かったとか、シオンは女サイズだったとか、流星は42話の1回しか着ていない話。
清水さんは実は鶴見さんが大好きで、本編で膝の上に顔を埋めるシーンも恥ずかしかったという。そんな彼女の隣で鶴見さんが「ジェミニ…」。
赤い部屋は実は教室のハシっこにあり、「教室の中に宇宙があるということ」だと素敵にフォローされ、赤い部屋を壊されたからラビットハッチも壊して「仕返しですよ」とさりげに言い放つ鶴見さん。さすがの存在感だった。

アクションシーン。変身前に流星と立神が戦ったシーンを即興で披露。横山さんの足蹴りが高くてカッケー! 「横山さん、ヒーローだったんだから」の声には、横山さんがシー!と苦笑。
アクション好きの賢吾も、劇場版で少しだけやらせて貰ったと、足蹴りを再現。「この中でやったら一番上手い」と蒼汰のお墨付き。そんな蒼汰も最後に飛び蹴りのアクションを実演。

TVシーン再現。36話でカプリコーンが赤い部屋に入ってきたシーン。カプリコーンがジャスティンで、ヴァルゴが志保、龍輝が監督。台本を渡された鶴見さんが「小さい字だと見えないです」とジョークw。鶴見さんが入って、緊張感と見応えのある場面になった。25話でプラムパーティーに繋がるシーン。美羽は何と横山さん!(笑)シオンが監督で、映像もバックに流れる。キラリンと美羽に申し込む隼に、横山@美羽が「今はそんな気分になれないわ」(笑)。歌も流れてカーット。乙女な横山さんがブッキーでカワイかったw。理事長曰く「キモチワルかったですねw」。

最後に挨拶。鶴見さんからは「若い彼らの今後の活躍を見守っていただきたい」とあたたかい言葉。蒼汰からは「天高は僕の第二の母校」という言葉が出た。涙は3回目のラストにとっておくかな?
やっぱり最後はみんなで「宇宙キター!」。「敵たちも」「もう友達になったのに」のやり取りもありw。銀テープが舞って終了した。

昨日に続き、終演後は仮面ライダーとの握手会。パンフも持ってきたが、係の人はあまり見ない。
昨日と同じメテオ、フォーゼ、なでしこの順番で握手した。


これでもう「宇宙キター!」とはお別れかな。両腕を挙げるポーズ、テンション上がって気に入ってたのにw。
でもまだ12月公開の『MOVIE大戦』がある。ただいま絶賛撮影中。ライダーだけでなく賢吾も出るようで、あっと驚く面白い内容になってるとか。
Dカット版も出る。『ギャバン』の映画もある。10/5から文化放送「鈴村健一、神谷浩史の仮面ラジレンジャー」もある。
まだまだ東映ヒーローは盛りだくさん。


9/2からスタート『仮面ライダーウィザード』。

両腕挙げてテンション高かった高岩さんが、今度は華麗なポーズとフェンシングスタイルとダイナミックキックでクールな魔法使いに。スゴイ変身だ。
奈良瞬平役の戸塚純貴は舞台『合唱ブラボー!』にも出ていた子。大門凛子役の高山侑子は映画『空へ』で颯爽とデビューを飾り、『超・電王トリロジー EPISODE BLUE』にも出ていた。
きだつよしの脚本に、平田広明のナレーションは既出の通り。
オープニングテーマを唄うのが、先日イベントライブで観た、鬼龍院翔fromゴールデンボンバー。翔のパワフルな歌唱力はピッタリ。
『仮面ライダーフォーゼ ファイナルステージ&番組キャストトークショー』一日目へ行ってきた。

『謎解き』の後なので3回目の分。
ミクシィで譲って頂いた席が0列で、『キバ』以来の観やすい前方良席。
開演前のお願い&ナビゲート&タイトルコールは、タチバナ@檜山修之の声。
総合司会は寺迫麿。イベントの模様はDVDになるのでざっくり感。


第1部『仮面ライダーフォーゼ ファイナルステージ』

本編に出てきた“闇ユウキ”(=ジェミニ)が復活。現れた闇の王や人形化したゾディアーツを相手に一時は危機に陥るフォーゼ。だが仮面ライダーメテオやみんなの力を借りて、闇の王を蹴散らす話。

一段と綺麗な映像、迫力が増したレーザーやスモッグが使われ、芝居にアクションもてんこ盛りの、エキサイティングなオリジナルライブショーだった。
昨年よりもいっそうレベルアップ。ナマのキャスト出演やオリジナルボイスも入って、より楽しめる作りになっている。
ジェミニの小芝居が愉快。マスコットキャラは“はやぶさ”くん。「ガンバレー!」を促すのは賢吾だ。
見どころのひとつは、フォーゼの5つのステイツ。エレキステイツの動きが、電王ガンフォームみたいで笑える。
メテオ&メテオストームも活躍だが、仮面ライダーなでしこの復活が嬉しい。

ステージでも「宇宙キター!」を一緒にやる会場。最後に出てきたキャスト8人ともためにためて一緒に「宇宙キター!」。「流星さんの黒い秘密…」の前フリで、次のトークショーへと繋げた。


第2部『仮面ライダーフォーゼ 番組キャストトークショー』

出演は、福士蒼汰(如月弦太朗 / 仮面ライダーフォーゼ役)高橋龍輝(歌星賢吾役)清水富美加(城島ユウキ役)吉沢亮(朔田流星 / 仮面ライダーメテオ役)坂田梨香子(風城美羽役)冨森ジャスティン(大文字隼役)志保(野座間友子役)土屋シオン(JK役)天野浩成(速水公平 / リブラ・ゾディアーツ役)。コピペ。

1回目と2回目はどうだったか知らないが、シャッフルさせたキャラ台詞を言いながら登場するキャスト。天野さんの「宇宙キター」がテンション低いw。でも2千人のお客さんの手作りのグッズや歓声を聞いて、一気にテンション上がった天野さん。

「賢吾が赤ちゃんだった」(コアチャイルド)の衝撃の最終回の話題から始まったトーク。流星の変身ポーズの時の両手や、弦太郎の髪を撫でるポーズなど、キャストの発案や意見が採用されたという話が興味深い。

TVのワンシーン再現。44話のラビットハッチで、流星と友子のイチャイチャに速水監督が「楽しそうだね」。32話の処刑場では、アリウス役は天野さん。蒼汰が台本なしで台詞&アクションをし、流星と友達の印。TVではそこでCMが入ってしまったのだが、その後のカットされた台詞も入って観客には新鮮なシーンとなった。このディレクターズカット版は声収録で発売予定。みんな「懐かしかった」「寒かった」と思い出話が尽きない。
変身シーン。仮面ライダーが3人も出揃いw。ライダー部の先輩、天野さんが8年ぶりの『ブレイド』の仮面ライダーギャレンの変身をして「オレの体はボロボロだ」(笑)。橘朔也はタチバナとカブるw。亮くんはメテオとメテオストームの変身をして気持ちよく「パニッシャー!」。蒼汰は32話から続く変身シーンで、むちゃくちゃためて「宇宙キター!」。

クランクアップは、賢吾の手紙をユウキが読むシーン。この辺りから蒼汰と龍輝が互いにジワジワと称え合う。
麿さんのムチャブリで、会場全員でベースステイツの変身シーン。蒼汰やキャストのポーズを見ながら、みんなでスイッチを押して「3・2・1!」で「変身」して、両腕挙げて「宇宙キター!」。「タイマンはらせて貰うぜ」までやって、お客さんもキモチイー顔だった。龍輝までが、本編では途中で止められたので「今日全部できた」と満足気で良かった。賢吾ももう人間になったんだから変身できるよね。

最後にひと言ずつ挨拶。感無量な天野さんは大丈夫だったが、シオンは観客の声援でグっときて泣き顔。『春どこ』一日目でも泣いてたが、涙もろい子だな~。そのあとはバタバタと総崩れで涙の嵐。何とか堪えていたのがジャスティンと亮。でも龍輝までもがコメントを言いながら涙が出てきて、『テニミュ』のラストでもこんなに泣いてたかなのぐしゃぐしゃな顔。最後の蒼汰も堪えられずに涙目で、隣の賢吾と抱き合って称え合う。
間近でみんなの涙目を観ながら、私もつい貰い泣きした(;_;)。青春ってイイね。でもまだ明日もあるのに、気持ちはもうフィナーレかよw。

あたたかい拍手もある中、最後はみんなで「宇宙キター!」。銀テープが舞った。
明日は1回目に参加。
舞台『謎解きはディナーのあとで』を観てきた。

ドラマ版を観てたので興味を持ったが、ネルケが絡んでいることに驚いた。
S席だったが、とても観やすい良席。

1幕と2幕の2話形式。
第1話は「シークレットシューズ殺人事件(?)」で、ワンダー3が登場。
第2話は「仮装パーティーダイエット事件(?)」で、プリンセス・ハテンコウとオダマリックが登場。
どちらもドラマ版でもやっていた話かな。

カーテンが開くとお嬢様のお屋敷のテーブルが出てきたり、盆が回ると花嫁の部屋が出てきたりと、立体的でお洒落なセット。
映像とのコラボもバッチリで、ダンスや歌で明るく賑やか。容疑者写真や再現シーンも分かり易い。
途中でプレミアムな客席イジリがあったり、通路演出もあったりと盛り上げ方も上手い。
キャストを支えるアンサンブルの力も大きく、気楽に見れる魅力たっぷりの舞台になっていた。

ドラマ版キャストとつい比べてしまう。影山@DAIGOは見た目はまあまあだが、毒舌執事にしては滑舌がイマイチ。歌も中味が届いてこないなぁ。舞台『黒執事』のイメージがあるので、もう少しスマートな硬派がよかった。DAIGOがたまに見せるユーモアある表情はなかなか可愛らしい。
風祭警部@ウエンツ瑛士は年齢的には若く童顔だが、こんなにコメディ気質がある俳優に成長していたとは驚いた。表情も行動もチャーミングで笑わせてくれる。アイドル系の歌も声が出ていてイケた。
宝生麗子@西山茉希は可憐で品があってスタイルが良くて、ドラマ版より好みかも。初舞台とは思えないほど、凛とした立ち振る舞いで声もイイ。
お嬢様もその友人もヒールがあるせいか背が高く見え、男性陣とのバランスがイマイチ。ウエンツやDAIGOにこそ、シークレットシューズを履いて欲しいw。
乃木涼介、あめくみちこは落ち着いた佇まいで、ソシアルダンスも優雅だ。

一番の見どころは、風祭モータースの赤い“ミステリーレイディX”。4人がかりで音も出して忠実で、マジで大ウケ(^O^)。影山運転の麗子の車も見どころかw。

リピーターのファンも少なくないようだが、満席とはいかず。
2013年には映画も公開。それにあわせて舞台もまたやりそうだ。
ニコニコミュージカル第9弾『5 (FIVE)王子とさすらいの花嫁 ~ニコニコニーコ・due.~』を観てきた。

昨年3月に上演された『ニコニコニーコ』の続編。
そちらは見逃したが、あらすじは影絵でやってくれるので心配なし。
政略結婚から逃げ、駆け落ち相手からも逃げ、地球で声優となった宇宙のプリンセス・ニーコの物語。
今作は、元駆け落ち相手で5つの人格に分裂した5人の王子が、「モテたい」というニーコの元にやってきて、再びアタックしてくるという話。

『家庭教師ヒットマンREBORN!』声優陣と魅力あふれるアーティストが揃ったキャスト。ニーコのニーコ役をはじめ、役名もキャラの名前まんまで覚え易い。オーディションで決まった王子5には伊勢大貴。
王子たちは其々、赤・青・ピンク・黄・緑のメイク衣装で戦隊カラーも浮かぶw。

M1「5王子」の歌は、森久保祥太郎(プリンス☆キョータロー)高橋広樹(ロッキー)Kimeru(メルキー)井上優(ルンバ)伊勢大貴(ダイキ)が、チラシにあるような派手な王子様スタイルで歌と踊り。モモクロの振り付けもやってた方の振り付けで、これが結構パワフル。リピーターによると、今日は祥ちゃんの腕が上がってたというw。大貴以外は30代のオジサンたち、ガンバレ!w

M2は女の子4人のモテ期の歌。実際も歌も得意な女性声優だから、アイドル系な声から少年系の声までお手のもん、発音も明瞭なので台詞も聞きやすいこと。ニーコはとにかく派手でカラフル、スカート下のパンツがカワイイw。赤い三つ編みの稲村優奈(ユウナ)がキュート。ツインテールの寺崎裕香(テラサキ)は『DEAR BOYS』からこっち、伸びのある歌声が私好み。『薄桜鬼』でわかせた吉田仁美(ヒトミ・ヴァイオレット)はネコミミのクールボイスで歌もパワフル。スカジャンの国立幸はスレンダーな色気。
そんな女の子たちが、明るい下ネタを振りまき、ヘン顔をばらまくから面白い。ニーコとヒトミの「ハピババ~♪」の顔とアクションに呆然と見入ったw。

M3はスグルとダイキの「キモくない」オタ芸。歌もダンスも、この前の『AUTORIBE』の上をいってたw。
M4はロッキーとキメルの「アメとムチ」タンゴ。二人の絡みがアヤしいw。
M4はギターで唄う京太郎の「トルーっぽいラブ」。プリンセス・ニーコのメモリアルなビデオも流れたが、祥ちゃんの熱唱にマジでジンときて涙ぐんでしまった(;_;)。本物の歌の力ってスゴイ! 金曜夜の『ルビーにくちづけ』まで思い出してしまった。この歌、イイよ~と思ったのに、ニーコときたら…。ニーコの“ヘ”の歌も可笑しかったけどね。

舞台はあんまり意味のない内容だったが(ニーコ談)、ステキなキャストの魅力は伝わった。
ポップでチャーミングなミュージカルで、2時間を楽しい気分にさせてくれた。
ミュージカルを気楽に見れる環境も大切。そのためにニコミュにはネチケの用意もあるのだ。


アフタートークショー。
メンバーは、脚本・演出・美術・音楽・カメラマンの湯沢幸一郎、ニーコ、高橋広樹、Kimeru、寺崎裕香。

今日は広樹の38歳の誕生日。ハピバの中、青い花束とダンベルが贈られる。
裏話で裕香さんから出た、ニーコの“ヘ”の話。前作で緊張のあまりお腹に“ヘ”が溜まってしまったニーコは、それ以来“ヘ”は我慢せずどこでもやることにしているとかw。裕香さんとKimeruは同じ九州出身で、劇中の地元ネタも二人で考えてやってると意気投合ぶり。ニーコにとっては初となる、広樹とのラブシーンについて、ニーコはウハウハもので、広樹は息を吹きかけるニーコのマイクを愛しているとかw。
M1と「ハピババ」はブートキャンプみたいなDVDにすればいいと広樹。それぐらい激しい踊りなのだ。

最後はみんなで「ニコニコニーコ!」で、両手チョキのポーズで締め。
座長ニーコが屈託ない笑顔で、とっても可愛らしかった。
Dステ 11th公演『クールの誕生』を観てきた。

D-BOYS STAGEからDステに変わった、記念すべき第1弾。
パンフだけ買おうと物販の“入口”と書かれた所で待っていたら、入口はあちらだと言われてゲンナリ。じゃあ、この入口の紙はなんだよ~。
物販がガラガラなら、客席の端や後方もガラガラ(^^;。私の隣も空席で、客入りの悪さを実感。

東京オリンプックの前年、商社の社員たちがあるグッズの販売権を獲得しようと、社に隣接するキャバレーで、接待漬けに明け暮れる話。
高度成長期のモーレツサラリーマンに、当時生まれてもいなかったD-BOYSの7人が果敢に挑戦している。

サラリーマンを描く話なので、てっきりオフィス内やキャバレーの中を交互に見せる舞台にするのかと思ってたら、会社の屋上が舞台で、梯子や階段でキャバレーやホステスの家へ繋げる、異色のシチュエーション・コメディになっていた。
屋上で繰り広げられるのは、会議という名のアイデアや話し合い、接待という名の飲み食いの祭り騒ぎ。当然、勤務時間外の残業だが、平社員らは文句も言わずお金を工面し、上司の命令通りに付き従う。
まだ会社という組織が信じられる、“歯車”としての存在に誇りがもてる、夢と希望と明日と未来があった、いい時代の話なのだ。

そんな時代のサラリーマンを、情熱をもってひたむきに純粋に演じているD-BOYSのメンバー。公演前のイベントでもチケットを売ろうと、自分たちが出来ることを懸命に頑張っていた。彼らもD-BOYSを信じて、役者としての誇りをかけて、仲間意識やチーム一丸で取り組むことを実践してきた。そんな姿が、50年前のサラリーマンたちともカブる。彼らなりの夢や希望を追いかける姿は眩しくさえ映る。

ワークショップを経て、鈴木聡によるアテ書きのキャラクターはどれもピッタリで生き生きしている。
メインの若手社員に、三上真史と牧田哲也。調子良い安達と誠実な岡田だが、二人とも雰囲気はソックリだ。昨年座長も務めたマーシーは割と余裕のある佇まいだが、『千に砕け散る空の星』以来目覚しいマッキーはキラリと光る柔軟な芝居で好演していた。
中堅社員組の鈴木裕樹と加治将樹は、ビジュアルで先ず目を引く。ズッキーのスーツに眼鏡はお似合いで、メガネを外す仕草やラブシーンにも色気が滲む。ジッカは実年齢よりうんと上の落ち着きぶりで実に面白い。
柳浩太郎は独特のオーラで注目させ、彼なりの頑張りが見てとれる。周りがよく気遣ってるなと微笑ましくもあるが、Dステという枠だけのものなんだよね。
堀井新太は前半は素人じみた芝居だったが、後半から自分のテイストを出せて成長も見られた。
最も成長を感じらたのが山田悠介。客演での経験が生かされて、台詞の発し方から動きまで芝居がどれも洗練されて面白味が増した。いつも笑っている表情が、堺雅人を彷彿とさせて愛らしい。

キャラクターやキャストはとても良いが、彼らを合体させたストーリーはドタバタ感が強くてどうも面白みがない。登場する女性の扱いも微妙だ。
コメディーとあるが、客席の一部をのぞいて笑いはあまり起きなかった。キャストの芝居で笑わせても、台詞や話で笑わせるものが少ない。ワクワクドキドキさせるものが足りない。
たぶん、サラリーマン経験をした男性客には、共感するところや感じることも多いだろうと思う。
だがお客の殆どは女性たち。かつてOL経験をしても、サラリーマンの彼らに共鳴するところはあまりない。男と女とでは、同じ会社勤めでも違うから。当時の女性社員は、“女子”と呼ばれ、仕事はお茶くみとコピー取り、腰掛けと寿退職を余儀なくされていた。彼女たちがそんな会社に忠誠心をもつわけがない。

全体的に2年前に観た『アメリカ』のような、疲れる印象を受けた。
よほどキャストに愛情と執着がなければ、何度も観たい舞台でもないと思う。
次は凱旋公演。前方席なので、頻繁に出てくる煙草の煙がこないことを祈る。


終演後、“残業”ミーティング。
三上真史と堀井新太、講師の弘中麻紀による「講習会」。弘中さんが出るなら、山田悠介のほうがイイんじゃないのw。

ラッパ屋の弘中さん、楽しいチームワークに言及、新太を産める年齢だからと笑う。優しい方で、新太も「お母さん」と呼んでるそうな。「包容力がある」と三上くん。
事前募集した質問に答える形式。笑顔が素敵な弘中さんは「よく寝て美味しいものを食べる」と話し、自分のお子さんには「言うことが違わないようにしている」と、単純明快ソフトに答えてくれた。
稽古中もいっぱい聞いてまわる新太は、「怒られたい」「基本、かまってちゃん」だというw。
実は社長になるために上京してきた、という三上くんは、先日対談したローソン社長さんから社長になる条件を訊いたら、「失敗することだ」「逆T」と色々学んだことを語った。

最後に二人は、仕事に対する熱、当時の働き方、明日を信じる力を伝えていけたらと、舞台の意気込みを語った。
西瓜糖第一回公演『いんげん』を観てきた。

文学座の演出家・松本祐子と奥山美代子と山像かおり&秋之桜子が主催する演劇集団「西瓜糖(すいかとう)」の旗揚げ公演。
お初の新宿・雑遊(ざつゆう)は、今回の舞台にぴったりの和風なスペース。
チケットはほぼ完売で、この日もぎゅうぎゅう満席状態。

お話は、戦後まもない日本の焼け残った家の離れで繰り広げられる、男女の“肉”と“欲”と“生”と“死”を描いた、大人のラブストーリー。

ドロドロした昼ドラみたいなお話だった。
エロチックな光景や本音を吐き出す様子が妙に生々しい。その一部始終を、軒下からじっと聞き耳をたてて見つめる孤児の存在も不気味だ。
戦時中の苦しみや嘆きをまだ引きずっている男たちは、どこかロマンチストでセンチメンタルに見える。
反して、男たちに従う女たちは少しずつ自我と欲望が目覚め、思った以上に現実的でドライでクールだ。

エル字型の客席で囲まれたステージ上の布団が何やら艶かしい。当時の食料事情に触れて、鰻が羨ましくも感じられたが、タイトルの“いんげん”についてはあまり語られず、枯れたまま復活はしなかったようだ。
客席前の通路を多く使った動きのある演出。上手端の井戸に最初は全く気づかなかったが、周辺の芝居が見え辛かったのが残念。役者はアノ底でずっと待機してたのだろうか。

森田順平の妻役は『オレンジ命の奇跡』ではルフィだったが、今回は華村先生だw。山像かおりのボブヘアが何ともいえない妖しさで似合う。その妹役の奥山美代子は、品のいい言葉使いがしっくりきて心地良い響き。二人とも前半と後半とで、外見も芝居もガラリと変わるところがスゴイ。
若松武史の軽快な身のこなし、駒塚由衣の巨乳には目を奪われそうw。
『スパイダーマン』のピーターの声で活躍した猪野学は、張りがある声と逞しい体と男らしい芝居。

魅力あふれる実力派キャストとの異色なコラボで、鮮烈な味わいを残した舞台だった。
第二回公演もあればまた惹かれてしまうだろうか。

偶然にも開場前に、郷田ほづみさんや劇団の方とお会いしてビックリ。
キャストの関係者の方々も多くおいでになってたようだ。
映画『闇金ウシジマくん』を観てきた。

人気コミックの実写化の映画版。原作は未読。
深夜の連続ドラマは観ていたし、先日のライブでサッキーが宣伝してたので、観たくてたまらなかった。

闇金業者のウシジマと関わった、“出会いカフェ”にのめり込む少女の成長と、ネットワークを武器に大イベントを仕掛ける青年の転落を描く。
この世界では、“金”ではなく“カネ”。ウシジマによると「奪うか、奪われるか」の命がけのものだ。

山田孝之の丑嶋は、ドラマと同様、物語では狂言回し的な役どころ。映画では少々ピンチに陥るが、丑嶋の姿勢に変わりなし。ここぞという時に喋りやっつけるからこそ、独特の凄みと怖さがある。
ゲストの大島優子や林遣都は、本人とはうってかわったイヤな役どころで、其々を見事に好演。ニートの未來にはイライラするが、小川純に至っては馬鹿でクズな小悪党でウンザリさえさせる。

だが世の中、カネにタカってくる、もっと悪い連中もいる。そんな悪党どもが、最後には手痛い目をみるので、ある意味ヘンな爽快感もある。
カネの大切さと恐ろしさ。人間関係の卑しさとおぞましさ。
それらの全てを知りつくした丑嶋やカウカウの連中が、ちょっぴり必殺仕事人に見えてくるのも面白い。

剛のやべきょうすけ、柔の崎本大海が、丑嶋なき後のスペースで奮闘して待つ。無口な丑嶋、ダミ声のやべと比べ、サッキーのソフトで知的な声がイイ癒しになっている。
ドラマ版の主役だった片瀬那奈も復活、独特のボケっぷりも愛嬌だ。
金田明夫が飄々としたテイストで絶妙に絡む。市原隼人は最後に美味しい。

原作の2つのエピソードを詰め込んだので、余計なカットもあって長い。熾烈な暴行や暴力、強姦もあって刺激が強い。
だが観た後は、どっぷりとした痛快感がある。
PG12だが、10代後半や20代の若者にこそ観て貰いたい。
『新生ROCK MUSICAL BLEACH REprise』を観てきた。

昨年観た公演の再演。
キャスト的にはパワーアップし「REprise(リプライズ)」のタイトルが付いたが、作品的にはパワーダウンしたかなと思われる仕上がり。

最も難だったのが、ライブでよく使われる品川ステラボールという箱。お手洗いは綺麗で数はあったが、客席が使い辛くて簡易ステージが酷すぎる。フラットの床に椅子を並べただけで、ステージが上のほうに作られたため、前方席はずっと見上げる形でかなり大変。
目線がステージ下に括りつけられた照明で、時おりライトが直接目に当たってとても眩しく、上を見上げる余裕すら起きない。ステージ上のアクションの激しさで、時おりギシギシと音が聞こえるのも興ざめだ。照明が体にも当たるので暑くってたまらない。ダレだ!? 冷房が効いているっていったの(^^;。おまけに音響設備が悪いのか座席位置によるのか、台詞や歌の通りがイマイチだ。昨年のシアタークリエが懐かしい。
視覚にも悪く、とても2時間以上の舞台には集中できない環境だった。

昨年と同じ、血に飢えた“罰刀”を持つ射真(イルマ)の暴走を、一護や冬獅郎らが止めようとする話。もう一つの『BLEACH』の物語として、よく出来てはいたので初演は歓迎したが、再演ともなると飽きてきた。

新納慎也@射真の歌は始まって20分後から。『スリル・ミー』とか思い出しながらw、あの年齢で殺陣や立ち回りでよく動くなぁと感心。声量のある歌も艶と伸びがあって、胸に伝わってくる。彩乃かなみとのデュエットも綺麗だ。目玉のひとつはこれぐらいだろう。

津田英佑@浮竹は、バレエダンスはないが、張りのある歌声と台詞が好ましい。客席下りのフリーダムさやアドリブ等、色々楽しませてくれるムードメーカー。ただそのため、石坂勇@京楽の存在が少々薄めになったかな。
大山真志@浦原喜助は、一護との絡みや説明役で登場。最後にチラと殺陣も見せる。マーシーは『WORKING!』の時もそうだったが、今回もキャラに見事な化けっぷり。伸びのある歌声で安心して聞ける。ただ、目線がどうしても足のほうにいくせいか、彼のスネ毛がチラチラ目に入って苦笑ものw。

怪我で降板した木戸くんの代役は河原田巧也。稽古も1週間位だったと聞くが、芝居に殺陣に歌と、よく頑張ってこなしていた。周りもよくサポートしているのか雰囲気もイイ。ただ木戸くんと比べると歌唱力はまだまだで不安感がある。冬獅郎ファンなので、重心を低くした動きで、もう少し胸を張った自信ある役作りをして貰いたいなとも思う。

太田基裕@白哉は寡黙で仏頂面なので、もっくんキャラと比較して笑いがこみ上げる。白哉キャラの歌はキリリとして合う。鯨井康介@恋次、佐藤美貴@ルキアは安定したキャラで、一護を盛り立てる。

昨年と比べて、カットされたシーンや演出上違うシーンもあった。
一護の歌って、こんなに少なかったっけ。一護と射真が思いをぶつけ合うデュエット曲でも、一護の声は射真に少々負けていた。法月康平は確かに芝居もこなれて余裕さえ感じられる。でも昨年あった、イイ意味でのピリピリした緊張感やギンギンの気迫が薄れていたように思った。
一護とルキア、射真と遥華、二組を比較させる演出は上手い。その際にも歌唱力のバランスが重要だ。

映像とパネルを駆使した演出で、スピーディーな段取りや集中力を必要として大変に違いない。アンサンブルの力も絶大だ。ただ映像面では、蛇尾丸や千本桜などがクリアに表現されておらず、物足りなさが残った。

本編終了後のレビューショー。スタンディングこそないが、手拍子いっぱい。
客席下りは通路近くの人には美味しいが、センターのセンターだと後ろを振り返ってもキャストが見えず、面白さは半減。ステージにいた浦原や隊員たちの踊りだけを観ていた。
十四郎が冬獅郎とのコンビ結成にノリ気で、“郎”とか“白髪”とか共通点をあげる度に冬獅郎にツッコまれていた。歌唱力的にコンビはないな、うん。

歌えるキャストに殺陣にアクションと盛りだくさんな内容だが、会場のせいもあって、気分的には盛り上がらなかった。昨年で止めとけばよかったな。
もうこの作品の「RE」も再演もやらなくていい。別のオリジナル・ストーリーや、原作アニメの「死神消失篇」でもやって頂きたい。

1 2 3 4 5 6 7 8 >

 

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索