Studio Life New Face Performance『WHITE』以心チームを観てきた。

スタジオライフのオリジナルの中では観てなかった作品のひとつ。
またもや駅から遠いウエストエンドスタジオ。自由席だが、後ろの壁際は全部埋まっていて、仕方なく中程の長椅子をキープ。両隣と密接した席で背もたれがないまま2時間、眠くて痛くて辛くて、殆ど拷問状態での観劇だった。

中学生(高校生?)のやんちゃな男子3人+おとなしい男子1人が、図書室で白い本を見つけたことから、呼び出した魔王や妖精や悪魔と共に、異世界を旅していく話。
突拍子のない展開ながら、どこかで観たり聴いたりしたこともあるストーリー。
旅する中で、男子たちの友情が育まれ成長していく様子が描かれたり、妖精たちの活躍が見られる冒険活劇要素もあるのかと思っていたら、少々違っていた^^;。途中からおとなしい男子サイドの話になり、男子が閉じこもっていたカラを荒療治で突き破らせる、内面や心理を突き詰めた話だった。
抽象的な表現ばかりで、いまひとつよく飲み込めず分らないことだらけ。真っ白な紙に、自分の意思で、自分の力で、自分の言葉を書き留めることが大切だとは分るが、そこまで辿り着くのに何と回り道をさせて面倒なこと。
やんちゃな男子も魔王たちも、途中からは自分の意思をもたず操られるように、最後の男子を導くだけでつまらない。テーマやメッセージもぶれているように感じる。

パフォーマンスはいっぱい。歌もたくさん出てくるが、AKB48が出てくる割には、唄われる歌はひと昔の私の世代の歌ばかり。書き手の年齢が出ちゃったのか^^;。
ダンスに目新しさはないが、みんなでリズミカルに合わせて、綺麗に魅せてくれる。
育成対象者も含めて若手俳優たちは、熱気あふれてテンションが高くて懸命さが伝わる。ただ殆どが叫んでばかりで、言葉がよく聴き取れず時に煩くも感じる。静と動のメリハリさが足りないのか、空回りな演技にも見える。
舞台セットは見開きでパターンごとに組み合わせたりと、スピーディさとセンスを感じる。場面切り替えで暗転が長いが、その暗転時間が私にとっては痛さを和らげる救いだった。暗転の度に体をほぐしていたもの。
書棚の本が落ちたり、白い布が切り裂かれたり現れたりと、サプライズな場面は見どころ。
でも落ちた本がなかなか拾われなかったり、長机の上に乗っかって騒いだりと、少々気になる場面もあり。

あれこれ奇抜に盛り上げてはくれたが、私の心を面白く擽りはしなかった。面白かったら腰の痛さも吹き飛ぶかもしれないが、あの痛さと辛さ、加えて眠気はどうにもままならなかった。リピートしたいとはとても思えない。

キャストでは、やはり馴染みのメンバーの演技に目がいく。奥田努のバオバブ変化がなかなかクールで男前で楽しめた。牧島進一のオカマっぽい衣装と仕草がキュートで印象的。
日替わりゲストは仲原裕之。開演前には、校内放送として作品への思い入れや自分の外部出演を告知。「NAKED BOYZ」メンバーは徐々に集まって進行するようだ。今回の劇中コスは不良少女で久しぶりに女装、全然似合わなかったw。

やっぱり倉田淳オリジナル作品は、面白さが感じられず私には合わないようだ^^;。
次回本公演は25周年記念公演第3弾『ドラキュラ』の再演。お目当てはいないし、遠方で気が進まないが、何とか良さを見つけて楽しもう。
夜から『朗読劇 私の頭の中の消しゴム』を観てきた。

二人朗読劇にも内容的にもあまり興味がわかなくてやめようと思っていたが^^;、お目当てキャスト回のチケットが安く手に入ったので、思いきって参加。
座席は割と前方の真ん中で観易い。前の列はどうやら関係者席だったようだ。
平日夜とはいえ、2階はおろか1階席も中程から後ろはガラガラ^^;。

出逢い、恋に落ち、結ばれた若い男女。しかし妻が若年性アルツハイマー病に侵され、夫は哀しみと混乱の中、懸命に妻を支えようとする。
ドラマや韓国映画でヒットしたラブストーリーを、日替わり豪華人気俳優陣・声優陣による朗読劇で上演。今年5月の初演のヒットをうけて、あらたに俳優陣を変えての再演である。

今回観たキャストは、加藤和樹と芦名星のコンビ。和樹は髭をうっすら生やし、前髪をあげて固めたヘアメイク。白いワイシャツとズボンで、途中でジャケットを着るが、20代後半の職業人に見える。芦名さんはよく存じ上げないが、長い黒髪と薄化粧で清楚な感じだ。二人の淡い色調の衣装が、穏やかで柔らかな雰囲気を醸す。

朗読とはいっても“劇”なので、椅子やテーブルの他に、壁には写真やメモ、上壇にもテーブルとちゃんとセットが組まれ、出演者は動いたり、椅子を交替したり、ステージから退いたりもする。照明や音楽の効果やタイミングはぴったり。
出逢いから結婚までが第一幕、妻が自分の病気を知り絶望に至るまでを第二幕、その後の二人を第三幕としているようで、演技と照明で表現される。
日記で自分たちの思いや行動を読み進めていく展開。二人で2時間は長そうに思えたが、スピーディーにカラフルにアレンジされた演出で、飽きることはなかった。

和樹と星さんはやっぱり若い。若さと情熱が弾け飛び、うねり飲み込んで、ぶつかり合い爆発していくようなやり取りだ。当初は二人ともツンデレ?と思ったが、女のほうが先にどんどんのめり込んで、積極的になっていく。
やがて分ってくる、二人の名前、出生や生きてきた歩み、夢、希望。そして共にいたいという、かけがえのない愛情の確認。相手のことを深く知って、相手のことを本当に大切に思い愛したのは、実は結婚してからのことだった。

和樹が演じる浩介は、少々粗野で乱暴な口調、自信家で前向きだが、繊細ですぐ落ち込む。感情的で情も深いが、愛情を知らないで育ったせいか、愛を表現するのが不得手で不器用な男のようだ。
和樹は、時に声を荒げたり叫んだりと熱演、コミカルな台詞では会場を沸かせ、柔らかなローボイスで相手を優しく包み込む。声や演技にメリハリがあって、表現力がどんどん上手くなってきたようだ。あまりに役にのめり込んだせいか、今回も本当に涙ぐんでいたようで、最後のほうは顔がうっすら赤くなっていた。
星さんは、和樹と息ぴったりの掛け合いで、キュートに爽やかに言葉を紡ぐ。時に激しく時に哀しく迫った表情で、芯の強い可憐な薫を演じた。

二人が指輪をはめていくシーンが微笑ましい。和樹の左手薬指のリングがキラリと光る。
壁から次々とメモや写真が落ちていく場面が印象的。タイミングに合わせ、壁の後ろから手動で落としているんだろうか?
劇中の「肉体的な死より、精神的な死のほうが先にくるのよ」というフレーズが、私には少々ショックだった。ずっと寝たきりで喋れない母を想って哀しくなった。

私の年代では、この二人の若く早急な言動は、眩し過ぎて愚かでどうにも共感できない。妻の異常にいつまでも気づかない夫にも呆れるが、夫に病気のことを告げられず家を去る妻にも苛立ちがわく。私なら真っ先に夫に話し、その上で歩んでいく道を二人で考える。決して黙って去ってはいかないだろう。夫婦とはそんなものではないのか!? でもこういう二人の健気な姿にすすり泣く声も聞こえてきたから、やはり聞く側の年齢や立場や状況で感じ方も違うのだろう。
他の組み合わせキャストで聞くと、また違った感想を持つかもしれない。別所さんと紫吹さんの落ち着いたコンビなら、浩介と薫にもう少し寄り添えるだろうか。

ロビー物販で、キャストのフォトセット。ロビーには日替わりのメッセージボードが展示され、撮影者の列ができていた。
終演後にキャストのポストカードを配布。キャスト別日替わり別なので24通りもあるという。


和樹仲間のHさんとお話。12月の和樹ワンマンライブのチケットもありがとうです。
12月には和樹主演の朗読『罠』。朗読はそろそろ飽きたが、罠も飽きた^^;。でも辺見えみりさん&松田賢二さんを眺めてみたいw。
舞台『タンブリング』東京公演楽日を観てきた。

2回目の観劇だが、今日は2階一列目中ほどの席。
オフィシャルグッズに売切れが多いが、パンフまで売切れという人気。
満員御礼だが、立ち見まであるようだ。

色々思うことはあれど、フィクションより“本物”が勝った舞台だった。
遠くから全体を眺めると、脚本や演出にあれこれ不備や不満が残る。
ベタなのはいいが、もう少しヒネリが欲しいストーリー。キャラクターひとりひとりの心情にもっと踏み込んで欲しい。木山の身の振り方にも一考を望みたい。脇のキャラが都合よく配され、軽薄な話にも見える。
暗転が思ったより多い。テンポが悪く、スムーズな展開にならない。内幕やスタンド上が使いこなされていなく、スペースが勿体無く感じる。ダンサーの踊りが時に煩く見える。場繋ぎに配された用務員さんのダンスや動きも時に煩わしい。
脚本にはAxleの吉谷光太郎も参加。6月頃は執筆に苦労されていたようだが、女性だらけのスタッフに囲まれ、吉谷氏はどこらへんを担当されていたのだろうか?骨太でスピーディな芝居を作られる吉谷氏が演出も担当されていたら、もっとシャープな仕上がりを望めただろうと思う。

そんな欠点や盲点を感じていても、男子新体操のナマの魅力が上回ったようだ。
カラ高団体の新体操は何度観ても素晴らしい。観るだけで胸が熱くなり、涙が頬を伝うほど感動してしまう(*^。^*)。まさに極上のエンターテイメントだ。
日曜に観たJAEのアクション・パフォーマンスと見比べるのもなんだが^^;、相反するものを魅せてくれたようだ。JAEのは言ってみれば“対決”や“闘い”といった動きだが、男子新体操は“調和”や“芸術”を表現している。どちらも本物の凄技で、観るものを感動の渦に巻き込んでくれるが、演じ手の途方もつかない修練の賜物だろう。
練習や稽古量が少なかったのに、キャストのみんながあれだけのものをナマで見せていたのにも拍手を送りたい。やるほうにも観るほうにも緊張感を伴うが、彼らが本当に頑張っている姿がストレートに伝わって感動させるのだ。
ホント、男子新体操をナマで観れただけで満足できた舞台。これでまた知名度が上がったに違いない。

ドラマ版ゲストは満を持して、竹中悠太役の瀬戸康史。
予想通りというか、メンバーで出ていなかったのは彼だけだったというか。むしろ舞台を抱えていた瀬戸くんのために、『タンブリング』の東京公演が一日延長になったような?w
一昨日までは相本だったが、今日は竹中として背広姿で登場。短い髪がちと合っていないw。
ドラマから5年後の竹中は、スポーツメーカーの会社に就職。男子新体操部を作ろうにも3人しか集まらず、ひとり頑張っているという設定だった。
大東俊介@木山やタモト清嵐@金子から、いまだに「キャプテン」と呼ばれる瀬戸くん。撮影中は頻繁にやっていたらしいモノマネも披露w、大東さんに撮影裏話を暴露されて苦笑する。
キャプテンじゃない竹中のあだ名は、木山によって結局「早慶戦」になり、『ラストゲーム』(DVD)をさりげに宣伝していった瀬戸くん。さっすが座長!(^o^) 知ってる観客は「お疲れ様~」と小さくエールを送った。

カテコのゲスト紹介でステージに現れた瀬戸くん。キャストの皆さんと並んで、にこやかに手を振ってくれた。
D2の陣内将も嬉しかったはず。
菅田将暉にとっては、先輩仮面ライダーだものね!

最後は次々とスタオベの嵐。大東さんはじめ皆さん、感無量な思いだっただろう。
終演後は、同じ場所でキャストによる感謝祭。どんな裏話が飛び出すやら?
大阪公演も盛り上がることだろう。


Studio Lifeの三上俊、荒木健太朗もよく頑張っていた。特に新体操は、ミカシュンが大胆に、アラケンが丁寧に演技を披露。
10月には、ミカシュンは『ストラルドブラグ』で根本正勝さんと共演、アラケンはレモンライブの『遺産相続。』で佐野瑞樹さんと共演。どちらも興味あるキャストだ。
舞台『タンブリング』を観てきた。

DVD撮影カメラ設置のため、急遽移動させられた席は前方のド真ん中。とっても贅沢な場所で、スタジオライフ仲間さんともお隣で楽しい観劇となった。
物販はスゴイ混雑だが、パンフだけなら別所で買える。入場のお土産はなぜか“明星のチャルメラ”。

ドラマ『タンブリング』から5年後の設定。
元・烏森高校男子新体操部に所属していた木山が、新米教師として赴任した鷹川高校の落ちこぼれ生徒たちと共に、新たに男子新体操部を作ろうと奮闘する話。
ドラマのストーリーをなぞりながらも、舞台版は先生がメインなので、『ルーキーズ』や『ごくせん』のテイストと重なる。
ドラマに出てきた木山だけでなく、今やカラ高体操部臨時講師となっている金子も登場、カラ高体操部の仲間たちのその後も語られたりと、ドラマファンのサービスもあり。
劇中ではドラマの音楽もふんだんに使われ、ドラマとはキャストも話も違えど、リンクさせた雰囲気作りで盛り上げている。

単純明快なストーリーながら、舞台から弾け飛ぶ“本物”に圧倒され、見どころ満載で楽しかった(^o^)。
先ずは本物の体操選手6人による演技に心底感動。手具を持った個人競技も良かったが、団体競技の何とダイナミックで華麗なこと。それもナマで間近で観れるのだから、こんなに贅沢な時間と空間はめったに味わえないだろう。
観る前は、先に上演された舞台『コカンセツ!』みたいに、俳優はどうせレオタードとポーズを見せるだけで終るのだろうと思っていた^^;。
ところがドラマ版より練習期間は短かったとはいえ、出演キャストも其々に何ヶ月も前から練習や特訓を重ねてきたようだ。
劇中でメンバーが少しずつ倒立が出来ていく様子はまさにドキュメンタリー・タッチw。しかもドラマとは違って、舞台の本番は一発勝負。出来不出来も毎回違うだろう。競技会本番の心境は、そのままレオタード姿の役者の気持ちと重なる。
バランス、鹿倒立、そしてタンブリング。呼吸を合わせて、真剣に立ち向かうみんなが何と格好良いこと!(*^。^*)
緊張の面持ちで見守りながら、彼らの雄姿を観るだけで胸がいっばいで言葉にならなかった。
テレビという枠ではなく、目の前で繰り広げられる臨場感と情熱もたまらない。ひとりひとりを隅々まで目で追える楽しみもあるが、目が追いつかないこともあり、結果的にリピーターを生み出す要素ともなるだろう。

若手俳優は、実力者から舞台初心者まで個性派揃い。
主役の良知真次は『アトム』の天真爛漫さから一転、ヤンキーでとんがった役。のびのびした歌とダンスは定評があり、しっかりした演技と正統派二枚目だが、強い目力と編みこんだ髪にドキドキさせられた。今後ますます人気が出そうだ。
中河内雅貴は『テニミュ』以来、歌とダンスをフルに生かして大活躍。心優しいヤンキーを好演、良知さんとも見事なコンビを見せた。
上の二人と幼馴染みという等身大の高校生役が『仮面ライダーW』の菅田将暉。三人の年齢差を思うと『ラスゲ』の幼馴染みトリオが浮かぶがw、ダンス中に怪我をするという設定はドラマ『ハンマーセッション』と似てるようなw。怪我で運動ができなくなるという繊細な演技を見せるが、新体操の技を見れなかったのがちょっと残念か。

『侍戦隊シンケンジャー』の相馬圭祐は一番体が大きく見えたが、単純なムードメーカー役として楽しそうに馴染む。フューチャーするエピソードがなかったせいか、役としては薄い感触。本番の演技では一番緊張感が伝わってきた。
『戦国BASARA』で熱演した細貝圭は、オネエ言葉で雰囲気を盛り上げサポートする役。得意の英語も披露。ただ、彼の新体操技も見れなかったのが残念。
急に加入したJOEY BENIのことは全く知らなかったが、大らかで良心的な外人役。新体操では結構目立って面白い。

Studio Lifeの二人は、チラシでの扱いも小さいし、それ程出番はないのかと思っていたが、これがタカ高メンバーとして存在感ある役どころ。
三上俊は赤ブチ眼鏡で、一人新聞部としてカメラを持ち歩き、情報役としてかなり台詞も多く、ドラマの金子と重なりそう。いざ新体操となると実力発揮、確かな技と動きを披露した。『コルダ』再演の時に随分顔がコケたなぁと思ったが、これの筋トレや特訓をされて痩せてしまったようだ。
荒木健太朗は内向的なイジられキャラで、メンバーでは一番小柄に見えて、ドラマの土屋と重なりそう。倒立に手間取るも、誰よりも熱い情熱をもち皆を奮起させる役どころで、競技でも結構目立つこと。
二人とも演技派なので完璧な芝居で舞台を引き締めるが、二人ともこんなに新体操ができるなんて嬉しい驚きだった(^o^)。競技でもついつい二人を目で追っちゃって、長年見守っていたご近所の子が急に有名になっちゃった気分w。

座長の大東俊介は、腰か何かを痛めていたようで技の披露はなかったが、クールかつ熱血な教師として舞台をリード。木山というキャラクター的には大人になって成長したと考えたほうがいいのかな。居酒屋の場面は素で面白いこと。
金子役のタモト清嵐は、生徒役の子より若いのに講師役w。代わりにちゃんと技を見せてくれたし、舞台の緩和剤になっている。
用務員役のTETSUさんが、舞台のサポート&アクセントとして、ダンスやアクロバットや新体操で盛り上げる。
大東さんやTETSUさんは真ん中の立ち位置が多く、バシバシ視線が流れてきてちょっと緊張w。
『フルバ』の古川洋介と『ナウロ』の陣内将(D2)は、典型的な教師として凝った役作りにも注目。

ドラマ版日替わりゲストは、鷲津学院鶴見役の中土居宏宣。ドラマではおぼろな印象しか残っておらず^^;。ジャージ姿で技を一応披露するが、酒は飲めないらしいw。
初日のゲストは東航と月森亮介だったそうだが、「月森」という名が飛び交っていたら、裏でミカシュンが苦笑していたかもしれないw。
学校名は“鳥”系だったか。ドラマのカラ高キャラ名は“曜日”系だったが、舞台のタカ高キャラ名は“自然”系、カラ高キャラ名は“色”系だったw。

真っ直ぐで熱い芝居と、真剣で本物の新体操が、客席を感動で包んでくれた。
次に観劇するのは千秋楽。それまで俳優も客席も舞台そのものも進化しているだろう。

ロビーではドラマで使われた学生服やピンクのTシャツが展示。Tシャツ其々にキャストのサインとメッセージ。もちろん瀬戸康史や柳下大のもあり、大阪公演中の瀬戸くんがゲストに来るとしたら13日以降となりそうだ。
ロビーの花壇は賑やかすぎて目がまわりそう。ドラマキャストからもあったが、『シンケンジャー』関係者からのが目立っていたw。
舞台版『イナズマイレブン』を観てきた。

昨日までは野球だったが、今日はサッカー!(笑)
最近は何でも舞台化するのがホントに流行ってること。

舞台は、雷門イレブンが新たな仲間たちを得て、フットボール・フロンティア地区予選に向けて励み、強敵・帝国学園と対決する話。
アニメのほうはチョコチョコと観ていた程度。今回の舞台は見知っている俳優も少なく、思い入れのあるキャラもいないので、殆ど『忍ミュ』繋がりのネタ的観劇。

それほど期待していなかったが、これが結構面白かった。
若い俳優みんなが、キャラクターの特徴をよく掴んで成りきっていた。バラエティあるカツラが大活躍w。
ホントのボールも使われ、『DEAR BOYS』の舞台で飛んできたバスケが浮かんだが^^;、時々ポロポロと取りこぼしはあれど、みんなしっかり特訓を積んだようだ。試合中は殆どがエアボールなので安心w。
アニメのOPテーマやEDテーマも使われ、歌ありダンスありの賑やかさ。みんな普通にトンボ返りしたり宙返りしたりとスピード感いっぱい。20人位の大人数だし、薄明かりでの小芝居も多く、ステージ上のあちこちに目がいって忙しいことw。

見どころは「デスゾーン」や「ゴッドハンド」や「皇帝ペンギン2号」や「イナズマ落とし」などの必殺技!
なるほどこう見せるのか~と、感心したり笑っちゃったりと楽しませてくれた(^o^)。キャストの動きや道具、照明や音響を駆使した、Gロッソならではのパフォーマンス! この劇場を上手いこと使いこなしている。個人的には「デスゾーン」1回目が好きだな。ワイヤー取り付けに手間取るのも素人っぽくて笑える。

円堂守役の坂口りょうは、天真爛漫でド根性のキャプテンを熱演、一幕目は殆ど出ずっぱりのような座長ぶり。
ストーリー絡みで、豪炎寺と鬼道がとっても格好良く見えた。アニメではそんなこと感じなかったのにw。
染岡と半田は何故か目立つ。存在感がない影野は存在感があるが、顔が全く見えぬままw。
帝国側はみんな、目付きが鋭くて目力があってドキリとする。佐久間役の末野卓磨が人気があったようだ。
熱烈なファンではないけど、桑野晃輔の最近の舞台は欠かさず観ているが、いつもハズれがない。この舞台で桑野くん本人は目立っていたが、風丸の存在が薄い話だったのが残念。
秋&春奈&夏未の女の子三人組は『忍ミュ』くのいちトリオを彷彿、翻るミニスカの下につい目がいっちゃうw。角馬のリズミカルな実況解説もポイント。黒幕・影山零治の声はアニメっぽかったが、声のみでも迫力満点。

アニメでお馴染み「今日の格言」カードもあり。いい意味で作品を隅々まで大切にしている。
一度観たらまた観たくなっちゃうような、若さと熱気が溢れるステージだった。
今回の舞台が好評だったら、また再演とか続編もあり得るのかな~。

カテコの挨拶は、源田役の大曽根敬大と染岡役の辻本優人。尖がった鬘とペンギンの大変さを語ってくれた大曽根くん。辻本くんは言葉少な。最後は座長の締め。

終演後は、夏未と風丸が笑顔で両手ハイタッチ。『ラスゲ』で上鶴くんや賢貴くんとハイタッチしたし、ここで桑野くんともハイタッチできて『忍ミュ』繋がりな嬉しさ。
ミュージカル『忍たま乱太郎』はもうあのメンバーでの再演はなさそうだ。今度は『テニミュ』2ndシーズンに移行かな。
D-BOYS STAGE 2010 trial-2『ラストゲーム』東京公演千秋楽を観てた。

缶バッチ欲しさにまたTシャツ着用。コレを着てる限りアラヤン&ちゃん中とも一緒w。
さすがに2階席まで埋まっていたが、今日初めて観るという人も少なくなさそう。

千秋楽特有の緊張と熱気が会場を包む。
オープニングで瀬戸康史@相本のユニフォーム前部分がズボンから飛び出ていた。台詞も一ヶ所言い直していたが、ずっと完璧だったのにこんなことは初めてじゃないだろうか。喉は強いようで台詞の声には安定感がある。
鈴木裕樹の声は何とか平常に戻ったが、三上真史の声がだいぶ掠れていて大変そうだった。この舞台は声が命なのだから、みんなしっかり休養をとって次に繋げて欲しい。
EDテーマ「想い」を唄うズッキーはやや声が出し難そう。瀬戸&中村優一のコンビで聞きたかったな~。

2日に観た時と、目立って違ってたところ。
相本の「女じゃない」発言に、今日の近松は「フンドシ盗難」の代わりに、オドオドと「お願いします!」と手を出していたw。初演では伴東を演じた中村昌也だが、この時も似たような場面をやってたし、色ものネタは昌也担当らしい(笑)。
ワセダとケイオーの絡みも更に濃化。柳浩太郎のフォローしようがない小芝居に、とうとう山崎育三郎が「アナタって人は最後の最後まで…」。これは本音かもしれんw。

今回の東京公演は結局4回も観てしまったが、観る度に新しい発見と感動があった。
再演は早慶戦からの数字が脚本で変わるかなとも思ったが、65年前の設定のままだった(今年なら67年になろう)。
当時相本芳彦が22歳だとすると、86歳で亡くなったということになる。芳彦の兄の子孫がいたかもしれないが、相本家がワセダの代で終らずに良かったなとつくづく思う。お祖父さんが日記によって孫を生かしてくれたのだ。
戦争で死んだもの。戦争で生き残ったもの。だが、生きて後世に伝えられるものもある。そういう意味でも、普遍的な作品に違いない。

カーテンコールはたくさんの拍手と共に、自ずとスタンディングオベーションの嵐。
今まで順番が来なかったと中村昌也が自ら出て挨拶。自分も実は初日が危ういほど体調が悪かったそうで、初演近松役の加治くんが控えるほどだったという。降板となった中村優一本人も悔しいだろうが、鈴木裕樹が代役として出ると知っって良い舞台になると確信したそうだ。ズッキーにはみんなから拍手と感謝の嵐。劇中の相本の言葉を借りて、昌也が「みんなと芝居ができてよかった」「千秋楽を迎えられてよかった」「お客さんに出会えてよかった」と言えば、ズッキーもキッパリと「東京公演に悔いなし!」「大阪で会おう!」。
瀬戸くんは「悔いはありません」「あるとしたら僕たちが100%力を出し切れていなかったということになるから」「悔いはありません」とあくまで真面目な言葉でお礼を述べた。そんな座長をメンバーみんなが胴上げ。優勝の雰囲気に包まれた。
様々なことがあって大変だったけれど、逆境を乗り越えてここまで走り抜けたメンバーたち。みんな晴れ晴れと輝いていて格好良かった(*^。^*)。

私もいい舞台に出会えてよかった(^^)。坊主頭の彼らをこの目に焼き付けて、あらたな元気を頂いた。

お見送りは、バンダナをまいた中村昌也と山口賢貴と池岡亮介。通路で賢貴くんと亮介くんとハイタッチ。踊り場で見送る三人に賑やかに声がかかる。昌也には「おめでとう!」ばかり(笑)。

物販の写真も坊主頭だったら買ったが、みんな髪を切る前なんだもん。「バッチコーイ!」のユニフォーム集合写真でもあれば買ったのに品揃えなし。賢貴くんたちの写真がなかったが、D2のユニフォーム集合写真が大阪公演から販売。

D-BOYS STAGE 2010 trial-3『アメリカ』のチケットも到着。
舞台関係では、碓井くんが出る『キサラギ』や、汰斗くんが出る*pnish*『ウエスタンモード』が楽しみだ。テレビや映画もあれこれ。
D-BOYS STAGE 2010 trial-2『ラストゲーム』参回目を観てきた。

Tシャツを着て、今日ゲットしたバッジはTAITOくんデザインのヤツ。
初日のパンフには付いていなかったが、鈴木裕樹のページをやっと貰った。
今日の席はやや右手前方。

本日は撮影日だが、休演だった昨日はメンバーの散髪デーだったようだ(笑)。31日に中川真吾くんの刈上げが伸びてきたなと思っていたが、今日はちゃんと初日の頭に戻っていたw。こうしないと劇中の台詞にも影響してくるしねw。

初日にも確認したが、真吾くんが持っていた写真の高峰秀子は本物w。初演の時はどうだったんだろう?
山口賢貴くんが、右投げ左打ちだとやっと気づいた。カッケー! 岡島のモデルとなった岡本さんも右投げ左打ちだったんだろうか?
「女房役ばい」と賢貴を気づかう真吾と、真吾が履いた草履を揃える賢貴の姿が微笑ましい。初演ではあまり感じなかったが、真吾くんと賢貴くんのコンビはバッテリーの絆を感じさせる。
1年役の碓井くんイジリが徐々にエスカレートしているような^^;応援部の足立くん。昌也と龍輝のガチ関係はもはや伝説だが、おはぎをあ~んする昌也と碓井のイチャぶりもカワイイ。
練成部の三上と汰斗の関係も親密になっていくのか、エンディングのじゃれ合いがどんどんエスカレートw。その後の汰斗の連続トンボ返りは、安倍から完全に汰斗に戻っていたけどw。

柳浩太郎は独特の芝居で笑いを取ったり、緊張感を和らげるほどよいクッションの存在。さすがに初演に見られた甘えなどが消え、可能性をいつも探っているように思えた。
ゲストの山崎育三郎は、歌も上手いし台詞も表情も完璧で柔軟で、メンバーともよく馴染んでいる。悪くはないのだが、この世界観に何かしっくりこない^^;。優しく穏やかで、戦争に対しても誰より憂いているように見えるが、どこかリアル感が伴わない。みんなと同じ目線に立っていないという感じ。ワセダというより、学習院のお坊ちゃまタイプかな。王子様というか、当時の皇太子様のような様相にも見えた。

音楽の使われ方がとても上手いし効果的。絶妙のタイミングで流れてきて、観客の心を揺り動かしてくれる。立派なスタッフワークに支えられているからこそ、何倍にも光り輝く舞台に仕上がっているのだと分る。
撮影日を意識してか、みんなの演技にもいっそうの気合が入っていたようだ。
特にラストシーンの瀬戸康史と鈴木裕樹の其々最後の台詞に、何故か涙が流れた(;_;)。台詞に“本物”が詰っているのだろう。言葉の重み、言葉の真実がずっしりと伝わってきた。

東京公演も中盤を過ぎ、メンバーにもそろそろ疲れが見えることだろう。
一幕目にズッキーや三上の声に枯れをちょっと感じたが、二幕目は何とか戻っていたようだ。
大阪公演も控えているし、皆さん最後までラストゲームを無事に走り抜けて欲しい。

映画『ラストゲーム 最後の早慶戦』にあった言葉。
「野球(ベースボール)生きて我が家(ホーム)に還るスポーツ」
戦時中の若者も、猛暑の中で舞台に奮闘する若者も、みな同じ想いなのだと思う。

開演前の影アナと終演後の挨拶は、牧田哲也。慶応の阪下のモデルとなった阪井さんについて触れながら、自分の思いを正直に精一杯に語った。
お見送りは、柳くんと足立くんと池岡くん。池岡くんはどんな役を兼ねていたんだろう?足立くんからのハイタッチはなし。いつものトコロで柳も顔を見せた。

MJさんともロビーでやっとお会いしてお話。ご馳走さまでした。
残るは東京千秋楽。優一くんが出ないと知った時は、1公演でも観劇を減らしたいと思ったが、観たら観たで楽しめたし、何度観ても良い不滅の舞台なんだなと感じ入った。
大阪公演が終了したら、優一くんもブログを再開してくれるだろう。
D-BOYS STAGE 2010 trial-2『ラストゲーム』弐回目を観てきた。

2年前の公演時も含め、今回は今までの『ラストゲーム』の中で一番前方の観易い座席。
自ずとテンションも上がってくる。

初日にはなかった、初演キャストによる「解説トーク」があると知ってはいたが、入場したら既に今日の担当の和田正人が舞台上に立って喋っていたので、慌てて席に着いた^^;。しかもトークが白熱し、お仕舞いのベルが3度鳴ってもまだ喋り続けるw。
初演では練成部の平岡を演じたまーくん。だが初日を迎えても役がつかめず、公演6日目にやっと初日を迎えたなと言われたそうだ。平岡という役は、観客や皆さんが育てて下さるのです。そう感じたまーくんは、今回平岡役の三上くんにそのことを伝えたという。奇しくも、本日がその6日目。三上くんの平岡をいっそう注目したくなった。

舞台が間近で拝めるというのは、どっしりとした臨場感と手応え感があり、色々な発見もあってホントに贅沢なことだ。
オープニングで、学ランの若武者たちが揃って両手を動かすシーンを目の当りにしただけで、涙が込み上げてきそうだった。程良いところで止める、力の入ったしなやかさ。おそらくこの手の動きだけで相当な稽古を重ねたのだろう。あらためてこの演劇は、メインだけでなく、多勢の男の子たちで支えられているのだなと感じ入った。

間近で観ると、役者ひとりひとりの表情や動きだけでなく、いかに真剣に取り組んで、自分の役にしているかも分ってくる。
繊細で安定した演技を見せ、みんなを引っ張っていこうと懸命な瀬戸康史。彼からはひたひたと緊張感が伝わってくる。責任感の強い彼は、おそらく自分自身の何かと闘っているのだろう。己の限界にも挑んでいるのではないだろうか。練成部との準備運動で、『タンブリング』仕込みの綺麗な宙返りを披露したり、武装競技では軽やかな走りを見せたが、この時の瀬戸くんの晴れやかな顔をこの先もっと観たいものだ。
笠井役は二度目となった鈴木裕樹は、初演で目立ったがむしゃらな刺々しさがなくなり、精錬された包容力が出てきた。若手をのびのびと動かし魅力を引き出し、一歩下がった位置で見守りながら、いざという時は皆を引っ張り盛り立てる、まさにキャプテンの器と貫禄。この2年間で演技の幅を広げてきたズッキーの実力をまたひとつ見せられた思いだ。周りにいる若手も、ズッキーと一緒の環境でやり易さを感じていると思う。

本人の気持ちが反映されるのか、山口賢貴と碓井将大の笑顔がこの舞台の癒しになって、観るほうも楽しい気分にさせる。賢貴くんはたぶん一番ピッタリな野球フェイスでw、ドキドキさせるほどハマっている。碓井くんはムードメーカーながら、動きや台詞にムダがなくなかなか賢い。トンボ返りも決まってた。
中川真吾のキャッチャーポーズを間近に観たが、実に格好良く決まっていた。コミカルな役どころだが、シーンによって大きく逞しく見えたりする。芝居の上手さをあらためて実感。歌も上手いのでもっと聞かせて欲しかった。
三上真史の平岡は、初日から進化して骨太な男に見えてきた。典型的な大和魂をもった男だが、台詞に嫌味が感じられないのは、本人の人柄が出ているんだろうか。誠実な演技から、あらためて平岡の葛藤や寂しさ、戦争への怒りも感じられた。

中村昌也がパンフに書いていたが、確かにこの舞台を今D-BOYSでやるには早すぎるような気もしている。ステージに並んだみんなの顔が、まだまだ幼いこと! とても当時の大学生には見えないもの。男の顔は、その人の人生を反映させるっていうしね。
本当は彼らにもっと様々な経験を積んでからこの舞台に取り組んで欲しいが、あえて今彼らにやらせることに、作り手の違う意図があるのかもしれない。もっと試練を乗り越え、壁をぶち破り、己に厳しくあれ!そんな叱咤激励が聞こえてきそうだ。

相本の言葉に出た「飛田穂洲先生」は、映画『ラストゲーム』では重要な存在として登場するが、飛田先生のことをもう少し台詞で引き出して欲しかった。
それにしても、学ランとかユニフォームとか背広とか、ステージで観ているだけでも役者が暑そうに見える。もしまた『ラストゲーム』の再演があるのなら、今度は盛夏のシーズンではなく、秋頃にやっていただきたいものだ。“最後の早慶戦”があったのも10月だったしね。

みんなの熱気が眩しくて、カテコで唄われた「想い」とダンスに今日は手拍子を送った。
今回は柳浩太郎が、開演前の影アナDJと、終演後の挨拶を担当。挨拶は「聞いてないよ」「実はちょっと聞いてました」と柳独特のユーモアを交えつつ、戦時中のことを舞台を通してちょっとでも感じて欲しいとマジメに語った。
今回のお見送りキャスト3人は、客席前列での挨拶からスタート。そのまま階段を昇ってきて、牧田くんや上鶴くんと思いがけずハイタッチ。碓井くんはあっち側。バルコニーの三人にみんなから歓声。

3回目観劇は2日後。夏の観劇は暑い昼より夜がよさそうだ。
アミューズ若手俳優の舞台『BLACK&WHITE ~悪魔のテンシ 天使のアクマ~』を観てきた。

アミュモバで取ったチケットだが、一般販売のほうが観易い席だと思う!?^^;
チケット代がもう少し安かったらリピートできたのに。

悪魔なのに天使のような男シロと、天使なのに悪魔のような男クロが、ひょんなことで出会い惹かれ合い、行動を共にする話。
“トモダチ”を求めるシロは、クロとトモダチになりたいとがんばる。
“ブルーガーネット”を求めるクロは、自分も白くなりたいとねがう。
純粋でひたむきな二人だが、時に身勝手で、時に残酷なこともしでかしてしまう。

「トモダチ体操」の歌と振りが面白かったが、「トモダチ」と聞くと『20世紀少年』が浮かんできちゃうw。
シロのシッポは見えたが、クロのウイングが見えなかった。衣装で隠されていたんだろうか。
ブルーガーネットのキラキラが綺麗。7個あればドラゴンボールにも重なったのにw。
オカマとか磁石とか逆さとか、色んな世界をめぐる旅は刺激的だが、ちょっぴり退屈にもさせる。
メイン以外の若手が様々な役に扮して奮闘するが、遠目だと誰が誰だかよく分らない^^;。

笑いやダンスやパフォーマンスがいっぱい。みんな普通にバック転とかするのもスゴイ。
シーンによって芝居に拙さが残り、ちょっぴり学生演劇な雰囲気もあるが、みんなのガチな熱っぽさが感じられる。

桜田通は、純粋で天然な悪魔の役だがまっすぐな演技が愛くるしい。演技に熱が入ると頬が紅潮してくるのが可愛いことw。ちょっぴりブラックな面も覗かせたので、今後も楽しみだ。そういやNEW電王コンビの小野大輔も悪魔をやってるし、やっと悪魔繋がりができたんだね!w
植原卓也は、舞台『黒執事』では悪魔だったが、こっちではなりそこねの天使役。ドスを効かせた低音の声がよく合っていて、芝居やダンスもとっても上手い。もっともっとビッグになる可能性を見せてくれた。
二人に絡む柳澤貴彦は、『エリザベート』でいうルキーニの役どころで、ねちっこい芝居が上手いこと。台詞にも濃くがある。
水田航生の天使リーダー、戸谷公人の悪魔リーダーがハマっている。平間壮一は兼ね役で目立っていたのかな。
先日の『THE GAME』FILMでも気になってた今井隆文がコミカルな存在感。

『あらしのよるに』のガブとメイを思わせるエピソードもあり、植原くんと通くんがオオカミとヤギにも見えてきたりw。
「シロクロつけるぜ」の『ゼブラーマン』だって白黒つけられなかったのだ。哀しみや怒りや絶望の果てのグレーが余韻を残した。
まるで童話のような単純明快なストーリーであったが、なかなか深い作品だった。
ミュージカル『エリザベート』を観てきた。

e+貸切公演でチケットも安めに購入。
エリザベートこと「シシィ」については以前から小説や文献で読み聞きしており、ハプスブルグ展にも行ったことがある。

ハプスブルク帝国最後の皇后で、絶世の美女と称えられたエリザベートの悲劇の運命を、黄泉の帝王トートの“愛”と“死”に絡めて描いた壮大なドラマ。
自由で伸び伸びと愛くるしい少女シシィを、愛してしまった黄泉の帝王・トート。彼の“愛”は“死”を意味し、エリザベートの生涯にわたって続く。エリザベートと結婚する皇帝フランツ・ヨーゼフとは、いわば奇妙な三角関係ともなっていく。
トートの意思を実現化し、エリザベートの望みを具現化したのがルキーニという男。彼はエリザベートの人生を再現してみせる語り部であり、道化でもあった。

トート役で城田優が頑張っていた。声量や伸びのある歌声が魅力的だ。思ったより出番があり、また出てきた!という印象があるw。当初の妖艶で不気味なイメージから、だんだんと人間味が感じられるが、エリザベートや人間社会に関わり過ぎたからという設定なのか。トート役はトリプルキャストだが、城田くんのように若いトートは活気が出てきそうだ。
トートと青年皇太子ルドルフの絡みや歌に、「立ち上がれよ!」という歌詞が唄われていたせいか、何となく『テニミュ』がよぎったりw。ルドルフ役の田代万里生が可愛い顔立ちなので、どうも“受け”っぽく見えるw。 トートダンサー8人が半裸になってルドルフを囲むので、ちょっぴりBLっぽい匂いもプンプン。でも女性との心中事件を起したルドルフの姿も見たかった。ルドルフ役もトリプルキャストだが、伊礼彼方も久しぶりに観たくなった。

瀬名じゅんは、私のイメージするエリザベートとはちょっと違う顔立ちで、愛らしさより気の強さや情熱のほうが勝るようだ。
瀬名さんと城田くんが並ぶと、どうも姉と弟のように見えちゃうw。
フランツ・ヨーゼフの石川禅は、やっぱり私のイメージする皇帝と違って、もう少し背が高いほうがよかった。後年のヨーゼフが、エリザベートの実父に似ていてちょっと混乱しそうになったり^^;。

舞台の要ともなり、キーマンの役でもある高嶋政宏が、舞台に出ずっぱりで、ねちっこくも強烈な存在感。何と10年間一人で『エリザベート』を支えてきたそうだが、台詞使いから小芝居、宣伝にいたるまで色々と楽しませてくれる。

お目当てのひとり、岸祐二は『レ・ミゼ』のようなまた革命家のエルマー役。兼ね役であちこちにも出没。城田くんと絡む場面が嬉しい。
少年ルドルフで高らかな歌声を披露した小宮明日翔は、映画『仮面ライダーW&ディケイド』に謎の生命体で出ていたのも記憶に新しい。

めまぐるしく変わる衣装やヘアメイクも見どころ。特にエリザベートの白い豪華な衣装や白いネグリジェや白いシュミーズが彼女らしくて好みだ。
楽曲や歌の数々は1回聞いただけでは馴染めないが、『レ・ミゼ』にあったような、民衆や革命家たちがいっせいに「時は来た!」と立ち上がる歌が気に入った。

でもストーリー的には、様々な人物たちが中途半端なままで高揚感がわかなかった。革命家たちも途中から出番がなしか。
肝心のエリザベートも、生き生きと意思が感じられる一幕と比べ、二幕は殆ど放浪の旅に出て存在感が曖昧。冷淡なままでエリザベートの心の闇や孤独が表現されず、彼女を描ききれていないように思った。

ミュージカル『モーツァルト!』でもそうだったが、思い入れのある人物だからこそ、消化不良気味の舞台にはちょっとガッカリした。

トリプル・カテコは、瀬奈さんと城田くんだけが登場。e+ともども公演チケットの宣伝につとめるw。
10月までのロングランで様々なキャストの組み合わせも楽しめるが、千秋楽まで一丸となって頑張って頂きたい。

城田くんのFCチラシが忽ち無くなっていたが、この舞台で城田くんの人気も拍車をかけたようだ。
26日には荒木宏文が観劇に来てくれたと、自分のブログで喜んでいた城田くん。D-BOYSたちも経験を積んで、いつかこういう大きな舞台に立って欲しい。
劇団昴 ザ・サード・ステージ第29回公演『イノセント・ピープル』を観てきた。

ヒロシマ・ナガサキに落とされた2発の原爆を作り上げた5人の“英雄”たちの、第二次世界大戦から現在までの65年間の生き様を描く。
作:畑澤聖悟×演出:黒岩亮が3たびタッグを組んだ新作。
“核”をめぐって被害者・加害者の枠を超え、アメリカの戦後がどんなもので、彼らはどう生きたのかをえぐりだす。
第二次大戦後も、朝鮮、ベトナム、イラクと、様々な戦争を繰り返してきたアメリカの人達が登場する。彼らはいまだ戦争に懲りず、平和のために国家のためにと戦争をしかけ、勝者であろうと欲する。そんなアメリカ人の考えや心を、舞台を通して知る作業もこの辺りで必要だろうと思う。

なかなか刺激的な舞台であった。
アジアを見下す発言や、“ジャップ”呼びを繰り返し、原爆被害者を強調する日本に反感を抱くアメリカ人たち。我々は終戦に導くために原爆を作ったのだと信じて疑わない者たち。10万人の日本人が死んだと狂喜乱舞する者たち。
沖縄で作られた不味いラム酒が出てくるが、アメリカ人にとってインディアンを酔わせたように、ラム酒は征服の証であるようだ。
舞台上で交わされる侮蔑や憤慨の言葉は、広島にとっても、沖縄にとっても、日本人にとっても狂おしく腹立たしい思いにさせるが、これがアメリカ人にとっては普通の感覚なのだろう。両者の間には深くて暗い溝があるだけだ。
結局哀しみや苦しみを経験した者でなくては分らない。落とした者は落ととされた者の気持ちを想像することすら知らないものなのだ。はたして立場が逆転したとしたら、日本も原爆投下は当然と思うのだろうか。

「リメンバー・パールハーバー」をすぐ持ち出すアメリカ人だが、日本人までもが「リメンバー・ヒロシマ」と恨みつらみを残していいものだろうか。復讐は復讐を呼ぶ。「謝る」「許す」ということが、今こそ前進と修復のために必要なのかもしれない。
日本人も中国やアジアに対してそうであろうが、アメリカ人も謝るということは絶対できない民族のようだ。だが祖父や両親の世代がダメだとしても、孫やひ孫の世代にはもう少し寄り添えるかもしれない。そんな僅かな希望を残してくれる作品だった。

若手からベテランまで、15人の役者たちにとっては、ハードルの高い難解な作品だったと思う。
65年の歳月を其々のキャラクターごとにきっちり作り上げていたのが見事。アメリカ人の憎まれ役も大変だっただろう。
場面ごとに時空を駆け抜けるが、暗転の中で小道具の片付けなどの段取りがスマートで上手い。
台詞途中で場を転換させ余韻を残す脚本、アメリカの雰囲気を丹念に見せながら動的に展開させる演出も巧妙だ。

罪のない無垢な人々から見た、原爆と戦争。日本人という枠を離れて、様々な視点や多角的に捉えることも必要だろう。
映像作品とは違って、舞台はそんなことも叶えてくれる。


終演後、演出家と出演者を交えたポスト・ショー・トーク。

今回は大河ドラマ的壮大な物語だと、黒岩亮氏がちょっぴり笑う。アメリカやアメリカ人については分らないことも多いので、想像する楽しさや、迫る面白さもあったという。アメリカ人のバーベキューへの拘りについても言及w。音楽に使われた選曲も黒岩氏で、1940年代のが多いそう。
脚本家の畑澤聖悟氏も客席にいらしてお辞儀。

出演者から見た演出家。ビジョンがしっかりしていて、情報量や知識量がものすごいと褒め言葉がいっぱい。
役作りやお気に入りシーンについて。リンダ役の市川奈央子さんはヘアメイクに苦労。シェリル役の矢島祐果さんは22歳から始まるので、先ず台本からイジメだと思われたとかw。キース役の山中誠也さんとグレッグ役の石田博英さんは広島出身なので、典型的なアメリカ人をやるのは真逆で結構大変だったようだ。

約2時間の上演で、トークは約30分。舞台正面の観易い席で、楽しいひと時だった。
D-BOYS STAGE 2010 trial-2『ラストゲーム』初日を観てきた。

第二次大戦中。早稲田大学と慶応義塾大学の野球部員たちが、出征を前にして、様々な障壁を乗り越え様々な人達の力を借りて、“最後の早慶戦”の試合を実現しようとする話。
一昨年の初演では大好評を得た舞台を、キャストを入れ替えての再演となる。

初演と比べ、台詞や演出に少々違いが見られたが、ひと皮向けたようなセンスも感じられた。初演を経験したメンバーにはアドリブも快調な者もいた。
D-坊主頭たちみんな、男っぽくてカッコよかった!(^o^)
座長の瀬戸康史や、稽古途中から加わった鈴木裕樹がよくまとめて輝いている。
山口賢貴や橋本汰斗や高橋龍輝ら若手もよく頑張っていた。中川真吾の芝居の上手さに注目。碓水将大の柔らかな存在もいい。中村昌也と龍輝くんのやり取りに『鴉』がカブる。

脚本の羽原大介氏が、パンフで故・つかこうへい氏のことに触れていたためか、朝鮮人の金本の思いがとりわけ胸に響いた。
幼なじみ3人の関係と動物園のエピソードは初演でも涙が出たが、今回のズッキーは泣き場所や屋根にも注目したい。
ストーリーは知っていても、ついホロリとさせる言葉の数々。舞台に本物が息づいているからだろうか。

カテコで瀬戸くんが「稽古では本当に色々ありました」としみじみ語っていたが、 メンバーも様々な障壁を乗り越えてようやく初演を迎えられ、想いもひとしおに違いない。
カテコで唄われた「想い」とダンスに、共鳴の手拍子が加わるのもすぐかもしれない。

夏どこのTシャツ着用でバッジを貰った。今の私の気分の色を表しているのかな。
CDもゲット。いい歌だが、舞台で同じ声が聞けないのが残念だ。
お見送りはアソコからか。3人にひと声かけたら晴れ晴れとした。
パンフには色々と思うことはあるけれど^^;、証言者の言葉は重みをもつ。初演出演者の座談会もあり、あらやんファンも必見だろう。

2回目観劇は来週。新たな発見を楽しみにしたい。
舞台『abc★赤坂ボーイズキャバレー ~心ごと脱げ!~』を観てきた。

青山から赤坂に移っても“abc”なんだねw。
去年の『ぶっ壊せ!』と比べて、派手にパワーアップした熱気あふれる舞台で、いろんな意味でエキサイティングだった(^o^)。

見知らぬ人とすぐ話せるような環境がステキ。パンフは「あおぼん」を買ったが、「あかぼん」を買った人と互いに見せ合ったり星マークをくっ付けたりw。
開演25分前になると、何と全キャストがロビーや客席に順番に出没! ただの通行人という役だが、周りはもうキャーキャーと大騒ぎ(^o^)。ダウジングやってる通行人なんているのか!?w その中で、チラシ配りの水原(相葉弘樹)とティッシュ配りの小宮山(増田俊樹)は本役のまま。相葉くんからチラシを貰ったが、チラシに書いてある愛川恵一というのが岩崎大の役名。そのうち観劇に来た関係者のイケメンたちも現れ、開演前からロビーや客席は興奮のるつぼw。

Studio Lifeさん絡みで取った席は観やすいド真ん中。前列が関係者席でイケメンたちが座り、周りの視線を集めること。客席通路の相葉くんまで超観てるw。大くんがやっと通路に現れ、相葉くんと会話してるのがフシギな感じ。
前のイケメンさんは○ちゃんと○くん。どんなコロンを使ってるのかイイ匂いがした。男の人からこんなにイイ香りを嗅ぐなんて初めてw。それぞれがabc青山やテニミュやbambino繋がりもあるしね。19日に観劇した和樹も同じような席だったのかな?

あらすじは『青山』と同じ。新作「赤坂★ボーイズキャバレー」がポシャるが、知らないでキャストオーディションに集まった男たちが、自分たちで新たな何かをゼロから作り出そうとする話。
出演者は、相葉弘樹 青柳塁斗 入山学 岩﨑大(Studio Life) 笠原秀幸 柏進 鎌苅健太 川隅美慎 熊倉功(SET) 斉藤慶太 齋藤ヤスカ 鈴木拡樹 汐崎アイル DAIZO 高崎翔太 仲原裕之(Studio Life) 中村誠治郎 中村龍介 成清正紀(KAKUTA) 成松慶彦 林修司(ルドビコ★) 颯太 福山聖二 増田俊樹。ダブルキャスト本日は、森新吾(D☆D) 兼崎健太郎。

総勢26人の男たちが約300の役を演じる。通行人や子供や女性や老人にも扮するが、声や早着替えもポイントか。
芝居に歌にダンスに殺陣にアクションと、てんこ盛りのエンタメ・ショー。ステージ上では熱い掛け合いや汗が飛び散り、役者たちの懸命な情熱が感じられ、リアルな手ごたえに笑ったりジンときた。
もちろん出演者には其々得意分野があり、ダンスチームや殺陣チームなどに分けてフューチャー。だが基本、出演者全員が歌って踊って、殺陣にも果敢に挑むのが見どころだ。

1幕ラストシーンは全員がガチでやってるのに注目。ほんの一瞬だが貴重なドキドキ感w。
1幕が舞台裏の話とすれば、2幕が観客に見せる表のショー。劇中劇に時代劇をもってくるとは思わなかった。しかも勧善懲悪でタイムトリップとか転生もの!? 劇中劇をたっぷり見せる点で、シェイクスピア劇や『ガラスの仮面』とも繋がりそう。
1幕ではみんな普通の人を演じ、判別がつかない若手俳優もいて苦労した^^;。ところが2幕では時代劇の鬘や衣装をつけても、みんな1幕よりも生き生きと見えて、全員が見分けがつくからフシギw。本番の本番だと実力を発揮するなんて、さすが役者だw。

ダンスチームは3人VS2人に分裂。振付も担当した新吾さんはさすがスゴイ。龍介くんって私と同じ誕生日なんだ。ルイルイが楽しそう。
殺陣チームは遙か組w。成清さんや熊倉さんも良かったが、誠治郎くんの殺陣がカッケー。
漫才チームは漫才そのものがイマイチ^^;。颯太がカワイイ。増田くんツンデレ。ヤスカさんやたら色っぽい。学さんや慶太がよかったな。仲原くん芝居がかってる。
笠原さん芝居が上手い。大くんはラストがオモロイ。
健太と兼ちゃんの兄弟の繋がりがいい。殺陣といえば相葉くんでちゃんと見せ場があったw。

会社をやめて本当にやりたかったことに挑み、仲間と共にちょっぴり前進し成長できた青年。
会社の枠組みから離れ、自分たちの力でやりたいことに挑み、自信と根性と粘りを得た青年。
何もかもから脱却して、自分の全てをさらけだして、本当にやりたいことを一から本気で作り出すことが、人の理想でもある。
現実にはそう上手くはいかないが、この舞台の空間ではそんなことも夢見させてくれそうだ。
そのためには仲間が必要。
観客はこの舞台で色々なフィールドで活躍する役者を一時に拝めるが、出演する役者も色々な人と出会えて、様々な刺激と影響を受け繋がりを増やせる場所だと思う。役者にも貴重な舞台であり、まだまだ需要は続くだろう。

前作に続き、DAIZOのテーマソングも唄われたり、手拍子も起きる。
カテコは全員がタキシード。全員が客席に降りて両通路を歩いてくれるのも嬉しい。
アンコール曲「まわせ!さわげ!」はタオル回し。このためのミニタオルも販売。コール&レスポンスがちょっと分りにくいか。
男優たちのアツい舞台で晴れ晴れと笑顔になり、楽しい余韻で劇場を後にできる舞台だった。
チケット代がもう少し安かったら、もう1回観たかった。

この『abc』のスピンオフ公演『裏』が9月下旬から上演。『abc』同様、松野一茂&堤泰之コンビのオリジナル作品。サンモールとキャパは縮小されるが、こちらも観劇予定。


赤坂ACTシアターでは9月に『タンブリング』を上演。劇場のフライヤーが全部無くなっていた^^;。タンブリングのスタッフから丁度電話があって、観劇予定日はカメラ設置で席を移動して欲しいという。前のほうの席だったので承諾したがDVDも販売するのか。

Studio Life関連では、大くんや仲原くんには9月の舞台でまた拝めそう。

『abc』の堤泰之は、11月からの『愛の結晶くん』の脚本・演出が控える。こちらもサンモールで大人数だが、もう若くはなく円熟している者や完熟している者が多いのが特徴w。

今週から『ラストゲーム』スタート。赤坂→青山に逆戻りだ。
マリア・マグダレーナ来日公演『マグダラなマリア~マリアさんの夢は夜とかに開く!魔愚堕裸屋、ついに開店~』を観てきた。

歌手で女優で高級娼婦のマリア・マグダレーナ。今回は念願の”魔愚堕裸屋”が開店し、馴染みの人達が出入りする中、復讐の陰謀に巻き込まれるマリアさんたちを描くエピソード。
昨年一昨年と好評だった舞台『マグダラなマリア』シリーズ第3弾。原作・脚本・演出・音楽はもちろん湯澤幸一郎だ。
シリーズ1作目2作目のキャストが出揃って、より息の合ったパワーアップな舞台が繰り広げられる。

1930年代頃の設定だろうか。少女売春や軍部の横行など社会の闇に迫りながら、ストーリーじたいにあまり内容はない。耽美でエロティックな雰囲気の中、歌とダンスをたっぷり魅せる、音楽劇風ハチャメチャ・コメディである。
相変わらずマリアさんは映画撮影とかで出番は多くない。“戦友”グレイスがマリア留守中の魔愚堕裸屋を取り仕切る中の話がメインだ。どんなことが起ころうと、マリアさんとグレイスとの揺るぎない信頼関係が根底になっている。

見どころは、たいそう似合う女装と本格的な歌だろう。今回のキャストは歌の上手い人が揃ったようだ。
カリスマ的存在のエレガンスなマリア・マグダレーナ。グフフと黒い笑みが潜む、お茶目で愛らしいグレイスを津田健次郎。マリアさんの妖艶なソロは相変わらず素晴らしい。
米原幸佑(RUN&GUN)のローズマリーの過去話にもなっているが、少々太めでお馬鹿なところがキュート。佐藤永典のセシルの過去も語られるが、前作以上に知的な女の子らしさが表現されてカワイイ。
初参加の小野田龍之介@エスメラルダと太田基裕@アンナが、セクシーな麗しさで舞台を翻弄し絶品。表情ばかりか物腰も声も女っぽくて、正直、二人がここまで化けられるとは驚いた。ソロの歌もちゃんとキャラの高い声を出してくれる。小野田くんはジプシーダンスを華麗に披露しながら、パワフルに歌い上げる。太田くんは女王様のようなねちっこさで、気高くも綺麗な声を響かせる。太田くんは金髪を下ろした白いドレス姿も華奢で美しかった。二人の歌の後は、会場も拍手で大いにわいた。

“つっぱりペーター”の豊永利行は、伸びのある歌とバク転などの動きで、軽快で明るい存在感。
マリアさんとペーターのデュエットが一番楽しかった。ペーターのエアギターが半端なく細かくて、マリアさんとの背中合わせがとってもカッコイー! でもなんで“プリン”の歌!? スケール感があるので、いつかモモタロスにも唄ってほしいぐらいw
藤原佑規のクリッパラはドM度が増し、岡田亮輔のアポロはロリコン度が増殖。酒井敏也のコミカルな演技はさすがだが、三作連続出演の小林健一のコバーケンは不滅の存在。
休憩中のコバーケンの露出はもはや伝説というかネタw。今回もフンドシで客席を荒らしていったが、歌を作ってくれないからと自作のコバーケンの歌を披露。豊永くんが引っ張り出された時は『デュラララ!!』ネタも出て会場も大ウケw。

『テニミュ』や『家庭教師ヒットマンREBORN!』の賑やかなキャストたちで、作品を観る度に思い出してしまう舞台だった。
この調子だと、『マグダラなマリア』第四弾も期待できそう。


リボコン4の追加公演決定に続き、追加出演者も発表。
飯田利信、井上優、木内秀信ら馴染みのメンバーと、スパナ役の津田健次郎、桔梗役の加藤和樹が追加されていたv。
既にサイト先行抽選で<BLUE>は取れたし、<RED>も繰上げ抽選で追加公演分が取れたので、まずはひと安心だ。
<BLUE>のCDも引き取ってきたので早速聴こう。

和樹のブログで、リボコン4のパンフ写真を撮ったとあったのに、ずっと追加出演者の発表がされなかったから不審に思っていた。先行販売が全て済んだ後に発表とは、転売などを警戒していたんだろうか。
8月1日の和樹の握手会の時、桔梗のキャラソンを今度ライブで唄ってくださいと言ったら、和樹がちょっと驚いたように「はい!頑張ります!」と言ってくれた。私は12月のライブのことが念頭にあったが、和樹はリボコン4のことだと思ったんだろうかw。
過去にリボコン1~3にも参加したが、オープニングメドレーのコーナーで和樹の「EASY GO」をキャストで唄ってくれた事もあったし、今度は和樹本人が唄ってくれるかもね。ゲーム宣伝で「BEACH」も唄ってくれるかもw。楽しみだ。もちろん豊永くん&津田さんによる、入江正一&スパナのデュエットにも期待する。
16日午後にD-BOYSファン内を駆け巡った衝撃ニュース。

中村優一『ラストゲーム』降板。

ファンとしては、ものすごいショックだった(;_;)。
風邪っぴきな私は、鼻水と咳が止まらなくてグッタリきてたんだが、このニュースで余計悪化してしまった(~_~;)。

優一くん、半月もブログを更新していなかったし、何か異常があったんだろうとは思っていたが、それほど体に負担がかかりムリをしていたんだろうか。
優一くん本人が、おそらく今一番、悔しく辛い思いをしているだろう。
優一くんの鬘の坊主頭を、優一くんの出演を、優一くんの出る公演を楽しみにしていたファンも、今一緒になって肩を落としている。

でも、優一くんにそういう腰痛の持病があることを見越して、キャスティングの段階で考慮の余地はなかったんだろうか。
ズキアラの代わりに、セトナカというコンビを安易に組ませ宣伝効果を狙ったから、こういう事態を招いたのではなかったのか。
スペシャルユニットでの宣伝活動や、科学くんの危険なロケなどに挑ませたのが、優一くんの持病を悪化させた要因になったのではないだろうか。

優一くんの代わりに、早稲田大学野球部主将の笠井役は、鈴木裕樹が務める。
まさか代役のことも考慮に入れてたわけではないだろうが、今、ズッキーが他の仕事で身動きが取れない状態でなくて良かったと、つくづく思う。
ズッキーにはもちろん不服はない。共演する瀬戸康史も仲間たちも、既に一緒に稽古に入って手応えを感じていると思う。演出の茅野イサムさんやスタッフとの共同作業も進んでいることだろう。良い舞台になると期待はしている。
だが、チラシやポスターや雑誌等で、優一くんと瀬戸くんが並んだツーショットを目の当りにする度に、むなしさや寂しさを感じてしまう。
もう、たぶん二度と、優一くんと瀬戸くんのラストゲームを観ることはないだろう。二人の数々の写真も、幻のツーショットになってしまった(;_;)。

優一くんには治療に専念してもらって、しっかり完治していただきたいと願う。
幸い、映像関係の仕事はできるそうなので、テレビで元気な笑顔は見れるだろう。
だが一番コワイのは、今回の件で、優一くんにもう舞台の仕事がこなくなってしまうことだ。
テレビや映画の優一くんも好きだが、【D】という冠がついた集団だからこそ、舞台で演技する優一くんのナマの姿も観ていきたいと思う。
traial-3の『アメリカ』公演にもズッキーが登板するだろう。結果として今年のD-BOYSの舞台には、メンバーの中で優一くんだけが出演しないことになりそうだ。
せめて来年には、優一くんが出演できる舞台が準備されることを望みたい。

初日の本番まで10日足らず。
残り少ないとは分っているが、この土壇場での発表はやはり酷すぎる。
「キャスト変更による、チケットの払い戻しはございません。」とあったが、メインキャストが突然変更になったのだ。普通のプロデュース公演だったら、混乱も覚悟のうえで払い戻しも否めない状態だろう。制作側には客に対する対応の甘さや鈍さもあるようだ。
優一くんが出ないなら、私もこんなに何回も観ることはないし、1公演分だけでも払い戻しして欲しいと思ってしまう。
尤も、優一くんの件とは関わらず、チケットが大量に余っているようだ。
一昨年の初演メンバーならいざしらず、今回のメンバーではどうやら劇場のキャパが広過ぎたのかもしれない。

あなたの夢を応援する『D-BOYS BE AMBITIOUS』。
優一くんの舞台を観るのが夢のひとつだから、早く舞台に出れる体がつくれるよう祈って、優一くんを変わらず応援していきたい。
音楽劇『ガラスの仮面 -二人のヘレン-』を観てきた。

美内すずえさん原作の傑作コミックの舞台化。
2008年に上演され好評を博し、新たなキャストを迎えての続編になる。

今回は開演前にバックステージツアーを体験。劇中劇を作り出す『ガラスの仮面』の舞台裏を観客が見学するというダブルの構造だ。
ステージに立つと、ステージと客席がいかに近いのかコンパクトな設計を実感。 ステージ両端には、自転車やトラックや馬首など小物がたくさん隠されており、それらがいつ出てくるのか興味をそそる。目玉はフライング、ロープを2人がかりの人力で操るそうだ。今回は送風機も多用し、両端のカーテンを揺らす役割。前舞台と奥舞台を合わせた大きさは、客席全体よりも長くて広い。ステージ床全体には黒シートが張られ、その上の緑のテープが小物を置く目印となる。
「15分前です」「10分前です」というのは、役者への合図。奥舞台にあったピアノが前舞台に移動され、見学者の目の前で、役者がストレッチを始める。もう、舞台は始まっているのだ!

コンクール敗退で解散が決定した劇団つきかげ。演劇への情熱を持ち続けるマヤは、舞台で一度は失態を演じるが、『奇跡の人』のヘレン役でライバル亜弓と再び対峙することになる。
原作ストーリーを多少端折ってはいるが、ポイントをおさえた展開で見どころ満載。主演女優二人の成長や役者の熱演や好演もあり、集中しながら存分に楽しめて元気をいただいた。

観客と役者、客席とステージの一体感を狙った蜷川幸雄の演出は今回も愉快。通路や座席を何度も使い、観客を世界観に惹き込んでいく。
最前列ド真ん中という席が、私をいっそう作品世界に浸らせた。自分の足とステージとの30センチの隙間を、役者が行き交い、椅子まで置かれて役者が座るなど、あまりに近過ぎるリアル感に驚いたり緊張したり喜んだりw。マヤの授賞式では思わず拍手までしてしまうノリ(笑)。観客の自分まで、『ガラスの仮面』という舞台を作る一員になった気分にさせてくれたw。

今回出てくる劇中劇は、『嵐が丘』『石の微笑』『おんな河』『奇跡の人』に『テンペスト』まであり。其々のあらすじは、台詞で語らせるのではなく、客席上方両サイドのモニターに文字が映り観客に読ませるという趣向。
この劇中劇の迫力が半端なく、劇中劇の世界にも存分に浸れる。『奇跡の人』ではラストのヘレンとサリバンの“WATER”のシーンが絶品、涙がとまらかった(;_;)。『ガラスの仮面』の舞台というより、劇中劇で感動させるとは奇妙なことだw。

ミュージカルナンバーはソロも多く、孤独や哀しみに迫るのではなく、明日への希望を綴るメロディーだ。
北島マヤ@大和田美帆は演技も歌唱力もレベルアップ、素直でどこか天然で愛されるマヤ像を作り出し、凛々しくも明るい姿を熱演。
姫川亜弓@奥村佳恵も演技力や歌に成長が見られる。前作の『サロメ』のように、『テンペスト』でのダンスでは生き生きとした表情が輝く。そういや『仮面ライダーW』では河合龍之介と共演し不良少女をやっていたっけ。

オープニングのストレッチシーンで、いち早く発見できたニイロさん。紫のTシャツを着ていた(笑)。
速水真澄@新納慎也は想像がつかなかったが、スラリとしたスーツ姿は理知的でカッコイー。歌唱力もあって歌の後に拍手がわく。苦しさや悩みなど胸のうちがいまひとつ伝わってこないが、今はこの真澄像でいいだろう。
月影千草@夏木マリはまさにハマリ役。諭すような厳しい物言いと優しい導きに安心感。力強くもけだるそうに唄う姿が目の前にあって、『One of Love』のリベンジのようにたっぷりと堪能した。
ロビーに加藤和樹からマリさんへ花壇があったが、後ろのほうでよく見えず。

姫川歌子@香寿たつきは、気品と優しさを兼ね備えて、まさにブロードウェイ・ミュージカルな歌声。
前作と同じく、桜小路優の存在感が薄いこと。細田よしひこの歌も線が細い。その分、今回は速水とマヤの関係がより深く描かれていたようだ。
たくさんの舞台で活躍する黒木マリナは、今回も鬘と化粧で二ノ宮恵子を演じる。歌もダンスも堂々とした存在で好感。
月川悠貴も青木麗で続投。凛とした姿格好は美しいが、もう少し笑うなど柔らかさが欲しいところ。
オープニングダンスに出てきたオヤジ5’sは、やっぱり誰が誰なのか把握できないw。

『紅天女』だけでなく、マヤと亜弓も飛んでいく。筋は知っていても、北島マヤと姫川亜弓のこの先の舞台も観たくなってしまう。
役者出揃いで、マヤと亜弓に迎えられたのが千草。この舞台の本当の主役は千草だったのだ。奥からゆっくりと真ん中を歩き、私の正面に立たれたマリさんの笑顔が眩しく凛々しかった。
カテコは3回か。マリさんを中心に、ひと言も発せずお辞儀を繰り返す皆さんの姿が印象的だった。


【はじめての人も、二度目の人も、音楽劇『ガラスの仮面』】の企画展も開催中。
第一作の舞台写真を中心に、これまでのストーリーやキャラ紹介、人物相関図などを豊富なビジュアルで紹介する。
写真で振り返る音楽劇(2008年)は早くも懐かしい。月影千草の本名は千津だったか。尾崎一蓮の名前に、2005年版アニメの声が思い出された。
劇団ヘロヘロQカムパニー第24回公演『悪魔が来りて笛を吹く』を観てきた。

今回はゲスト目当てのMさんが一緒。
久しぶりにステージ中央の席でとっても観易い。

第二次大戦直後の時代。宝石店集団毒物殺害事件の容疑者で取調べを受けていた元・子爵の男の死の真相について、男の娘から依頼をされた探偵・金田一耕助が、邸の周辺の黒い影と笛の音と連続殺人の謎に挑む。
ヘロQ座長・関智一による、横溝正史の探偵小説【金田一耕助シリーズ】第二弾。
今回は東京を舞台に、金田一探偵が難事件に挑む。

映画やドラマで何度か映像化された作品だが、どんな話だったかすっかり忘れていた。
舞台のオープニングで、当時実際に起きた帝銀事件をベースにした場面を見て、おぼろげにストーリーが思い出されてきた。
登場人物が大まかに出揃った時、今回の作品のキーマンというべき者に自ずと意識が集中される。事件が起きる前から犯人は分ってしまうのだがw、どうしてそんな事件を起こしたのか、人物の過去と背景を丹念に突き詰めていく作業が、金田一作品の醍醐味なのだ。

タイトルの“悪魔”とはいったい誰のことなのかは作品のキモだが、ここでいう“笛”は金色のフルートを指す。フルートが奏でる「悪魔が来りて笛を吹く」の曲こそが、犯人に繋がるカギでもある。今流行の(笑)“悪魔”と“音楽”が、この舞台では同時に出てくるのだ。
舞台で描かれるのは、戦後経済的に破綻し生活に困窮する没落貴族たち。日本の“貴族”といえば、『超電王トリロジー』のYELLOWでも宝飾拳銃を盗まれた伯爵家が出てきた。「“お宝”は失われてはならない」の言葉は、この作品にもいえるだろう。

前作『八つ墓村』は場面展開に苦労していたようだが、今回は回り舞台に丁寧なセットを作り、映像や半幕も取り入れ巧みに駆使することで、スピーディで集中性のある舞台づくりに成功。物語にどんどん引き込まれ、映像にはない新しい面白さがあった。
事件に使われる小道具や、貴族風の品のいい華麗な衣装など、細かなところまで気を使いなかなか贅沢な作りである。
ヘロQお馴染みのメンバーに加え、ゲスト出演者の力も大きい。渋味を出す役者の存在が、重厚なドラマに仕上げていた。

主役の沢城みゆきは、しなやかで優しく賢い娘を好演。柔らかで綺麗な声は舞台の癒しになる。
沢城さんの父親役の井上和彦は、難しそうな二役。燕尾服でフルートを吹く凛々しい姿が見どころか。和彦さんファンのMさんによれば、出番はあれで充分だったそうだが、私としては伯父の役をやって頂いてもっと見たかったなw。
三石琴乃は、智一さんとは『ドラえもん』繋がりだったのね。なかなか手強い役どころだが、色っぽい声を出し足を投げ出すなど、路美さんにも劣らない体当たりの演技はさすが。
ねちっこい演技が面白い楠見尚己、シリアスな中にもコミカルさが光る辻親八、飄々とした中に温かさが迫る中博史が脇を固める。
お馴染みのメンバー、長沢美樹の明るさ、永松寛隆の柔らかさも上手い。小西克幸は後半の早替えと熱演に注目。
関智一の舞台は岸野組以来だが、前作よりも金田一耕助ぶりが板につき、ホームベースでの生き生きとした姿が晴れやかだ。

終演後、みんながステージに出揃った後で、花道からやってくる金田一@智一さんを出迎える。
相変わらず、物販宣伝などにつとめる智一さんの挨拶。ゲストキャストの紹介も欲しかったな。楽日だけだろうか。てか、明日がもう楽日だったのね!
金田一耕助シリーズ、まだまだ観たい作品があるので、第3弾もいつかまたお願いしたい。
次回公演は『アニメ店長』第3弾。またも遠い銀河劇場だが、アニメ店長は1、2と観てきたので観ておきたい。

13日の金曜日の観劇で、劇場からの帰りは大雨にたたられたが、日傘がいつも役に立つ。
ロビーで、てらそまさんと遭遇、お声をかけて握手をして頂いたのが一番嬉しかった(*^。^*)。
火曜日に続き、Z団第9回公演『BARAGA鬼ki』再演の弐回目を観てきた。

今回はフラットの真ん中席だが、前に人がいなかったので観易かった。
平日昼とはいえ、やはり満席になるほどではないのが惜しい。

前半は笑いやギャグが多いが、後半は一転してシリアスでズンズンと力強い進行。
殺陣や立ち回りでは大いに楽しませてくれ、ピタリとはまった役者たちの真剣な熱気が伝わり、ダイナミックな舞台に引き込まれる。

桂小五郎の顔を知らない沖田が描いて貰ったという似顔絵が、前回観たのとまるっきり違ってて笑えた。これは日替わり絵だったのかw。
凾館での土方とお嬢たちとのやり取りが少々気になる^^;。最初に手渡したのが写真だけで、次に刀という二段構えは、良くも悪くもタメと失速感がわきそう。
土方はじめ、お嬢も隊士たちも何度か早替えするが、根本正勝演じる土方が、洋装から和装へと着替える時間を計ってみたw。その間、桂小五郎と大久保利通の会話に加え、桂の立ち回りまであるが、およそ2分30秒はあっただろうか。

士道を貫くことは時に不器用な生き方ではあるけれど、グっと込み上げるものがあった。
NHKの『龍馬伝』ともリンクされ、いっそう歴史の手ごたえを感じさせる普遍的な作品である。

終演後のロシアンライトは、はじめちゃん役の寿里。素早く真ん中を譲った根本さんが、丁度こちらの目線のところに来てくれた。寿里が「足しげく…」としっかりした口調で何度も観てほしいことを語って終了。


終演後トークライブ。
今日はBチーム。右から、やまだまいこ、末吉司弥、寿里、蒼井そら、加藤良輔、植木誠、春見しんや。マッキー、スエさん、良輔、しんやがZ団緑のTシャツで、他が黒Tシャツ。後ろのガヤにいた根本さんは今日はZ団の黒Tシャツ。天の声はキタムラトシヒロさん。

テーマは失敗談とか懺悔。初日はフワフワして失敗続きだった末吉さん。ゲネの時の遊びを引き摺って名乗りを間違えたそらさん。寿里は早替えでテンパリ、近藤に渡す布を忘れたり。基本的にミスしないという良輔は、場当たりで血玉を噛み切れず血を吐けなかったとか。しんやは直前まで食べてたチョコを、マッキーのワ!で驚いてパカっと出ちゃったとか。

新しいシーンの追加について。前回名乗れなかった植木さんは、本番3日前に名乗りと立ち回りシーンを作って貰ったという。初演の左手と違って両側にある花道は、京都の劇場がそうだから作ったそうで、意外と大変だったとか。今回の花道は良輔は1回だけ使うが、真山さんだけ無かったという。でも両側の花道は壁の黒と同化して、闇に突っ込んでいく感じだそうだ。平助と沖田との稽古シーンが追加、一騎打ちも変わり、沖田の三段突きが追加されたという。沖田の殺陣、カッコイーものね。
殺陣シーンに名称があると根本さんが報告。油小路には必ず電車が通るとして、「次は油小路~♪」と良輔が達者に駅員のマネを披露(笑)。芸達者な人が多いな。末吉さんオモロイ!(^o^)
お嬢が土方の赤い刀を預かるが、自分の魂を渡して沖田の形見で土方が戦うとそらさん。初演では刀を渡さなかったが、再演では渡してみようかとなったとキタムラ氏。土方の刀と写真は土方資料館にある。

最後は寿里が立派に締めて終了。15分ほどだが、濃い目の内容で楽しかった。
東京の後は京都公演が控えるが、最後まで怪我のないように、舞台の成功をお祈りする。

キタムラ氏は10月からの舞台『薄桜鬼 新選組炎舞録』の演出。やっと正式タイトルが決まり、チラシも出来たんだねw。銀河劇場は遠いので1回のみの観劇予定。
トライフルエンターテイメントプロデュース『コカンセツ!』初日を観てきた。

銀河劇場は遠いが、劇場で取ったチケットは観易いド真ん中。新体操を見るには最適かもしれない。
私のように、『タンブリング』と比べて観てみようという観客も少なくないようだ。
テニミュのキャストがいっぱいw。

「男子新体操部」の夏休み中、個人種目でインターハイ出場する3年生キャプテンと顧問の不在中に、2年生が1年生を巻き込みクーデターを起こし、「HIP HOP部」に変えてしまおうと目論む話。
原作者は若くてフレッシュな女性。
ホントに、少年達のおバカで暑くてゆる~い青春ものだったが、はしゃぎまわるテンションとノリはキライではない。
先日部活の合宿で帰宅した息子と重ねながら、高校生男子ってこういう幼さと素直さと忍耐強さと団結力があるんだよね、と胸がキュンとなった。夢とか向上心とかは二の次。ひと夏、みんなで熱く何かに立ち向かえるものがあれば最高なのだ。

馴染みのあるキャスト殆どが高校2年生と1年生役。学生服を着せれば見えなくもないようなw。
見どころは彼らのレオタード姿かw。新体操のサワリでもやるのか!?と思ったが、それはやっぱり無かった^^;。ドラマ『タンブリング』でも役者は相当な練習を積み重ねたのだから、一朝一夕で容易くヤれるものでもない。でもバク転や宙返りをやれる役者もいたし、ほんのサワリでも動くところを見せて欲しかった。結局『風が強く吹いている』の舞台版の時のような、物足りなさ感がつっかえる。

その代わり、本物のインターハイ優勝経験のある祝陽平が、文字通り初舞台を踏んで見事な新体操の技を披露。本物のタンブリング、本物の手具を目の当りにして、思わず拍手がこぼれる。
同じステージで、今度はダンサーや役者たちのHIP HOPが繰り広げられ、なかなか賑やかで楽しい舞台となった。

主演の真山明大の舞台を観るのは3回目か。今回は主役の広瀬の心情を語りながら物語を進行していく役だが、これが結構ハマっている。クセのない柔らかで爽やかな話し方は、アニメの主人公によくいる優柔不断だがモテる男の子にソックリw。
仲間を牽引しリーダーシップを発揮するのは大河元気で、熱くも逞しい無頼野郎。温和な平田裕一郎、豪放の北代高士も熱い。
元気くんと対峙するのが椎名鯛造で、眼鏡をかけて珍しくもクールなインテリ風。村井良大はアイドルでモテモテの美味しい役で、見事なダンスも披露。おっとしりした清水大樹の咳もカワイイ。
新体操より、プロレスになってしまう彼らの姿がとっても無邪気。タッチものっかかりも微笑ましく見える。
増田裕生のキラっ!の度に照明がとっても眩しいw。女性陣のアニメ声が目立つが、映画『キサラギ』にも出演した酒井香奈子が愛らしい先生役。
日替わりゲストは林明寛。チョイ役かと思ったが、台詞も動きもありラストで重要な役割を受け持つ。

男子新体操を愛して止まない3年生キャプテンが、後輩たちに託した言葉。キャプテンに「好きで続ける勇気」がなかったことで頭を下げる広瀬たち。ドタバタな中にも、時おり本物のキラメキに包まれる言葉が飛んでジンときた。
ラストはちょっと爽快感が足りないが、みんなの踊りに手拍子があふれた。

終演後、ミニアフタートークショー。
MCは大河元気、平田裕一郎、ゲストの林明寛。平田くんと林くんは4代目5代目海堂だし、元気くんは赤也なので、向こうとこっちで線がある、とテニミュネタに触れてみる元気くん。もちろん三人での共演もあり。元気くんと林くんは同じ事務所だし。
しかし元気くんが「ノープラン」を強調したとおり、平田くんと林くんはおとなしく、促さないと自分から何も言おうとしないw。結局、元気くんがリードして、これからの意気込みなどを話してやっと終了させた。元気くんお疲れさんw。
Z団第9回公演『BARAGA鬼ki』再演を観てきた。

去年4月に上演され人気を博した作品を、一部キャストをかえての再演。
花道をステージ左右端に作るなど、初演とは装いも新たな作り手の意気込みが感じられる。
今回は前列のやや左側席。迫力が間近に伝わり、なかなか美味しい位置だった。

かつて多摩のバラガキ(悪童)と言われた、新選組の鬼の副長・土方歳三の士道を貫いた怒涛の人生を鮮やかに描く。
作・演出はキタムラトシヒロ。史実を基にしたフィクションだが、ナレーションや映像で歴史的背景を分り易く細かに教えてくれてとっても親切。特に今放送中の『龍馬伝』と丁度年代が重なっているので、初演の時よりも興味深く頭に入った。
初演より台詞やシーンが若干増えていたが、スリムによく纏まっている。人物描写や関係性により深味が出ていただろうか。殺陣やアクションも少々パワーアップ。役者たちの団結力や気合がいっそう高まっているのが、熱気あふれる舞台からも伝わる。

初演も長かったが、再演も休憩入れて3時間10分ととにかく長い! 観る前は少々ビビるが、観ている間はそれ程長く感じられず、物語にのめり込んでしまう。
スピーディで笑いとシリアスのメリハリがある演出の力によるものだが、歴史のうねりと人物の最期を見届けたい気持ちも勝るのだろう。この作品は登場人物たちの生々しい生き様が魅力のひとつなのだ。役者も見事にハマってよく応えてくれる。

土方歳三の根本正勝は、鋭敏な声の切れ味が実に色っぽいv。目付きや構えに更にハクが出て、殺陣にはしなやかさが加わった。
近藤勇の末吉司弥は、コミカルな部分が増えていたが、力強い殺陣が素晴らしい。
目を瞠ったのが沖田総司の加藤良輔で、芝居に磨きがかかり、殺陣や動きにキレが出て格好良かった。
井上源三郎の石倉良信は改名されたのかな。味のある芝居で、いっそう存在感が増した。
斉藤一の寿里、伊東甲子太郎の木村啓介は、エロ毛が増えて色っぽさを表現w。
初参加の富田昌則は、桂小五郎をきっちりと丁寧に好演。中村英司の大久保一蔵と共に、今回は人物像がクリアに表現されているようだ。

今回劇中で、甲子太郎の考えや展望がより深く語られていたが、坂本龍馬の考え方に近いものだとあらためて思った。もし甲子太郎に野望がなく、龍馬と早くに知り得ていたら、彼が日本の歴史を揺り動かす起爆剤ともなっていたかもしれない。

終演後のお約束、ルーレット挨拶はお嬢の蒼井そら。初演の頃を振り返って、言葉をつまらせながら舞台への思い入れを語った。


15分挟んで、ミニトークショーライブ。
今回のトークメンバーはAチーム。右から中村英司、木村啓介、小島裕、根本正勝、石倉良信、富田昌則、真山奈緒。みんなZ団の緑のTシャツに着替えているのに、MCの根本さんだけが洗濯しちゃったからとAshの黒Tシャツ着用w。
天の声はキタムラさん。後ろの人達はガヤw。

テーマは再演。エアコンのきかない稽古場の暑さを振り返ったり。初参加の富田さんの順応力に感心したり。源三郎さんの末裔がお見えになった時、石倉さんは一番緊張されたとか。小島さんの口癖は「もうちょっと泳がして下さい」。小道具も手作りで、みんなせっせと手伝ったとか。

今後の抱負。2回3回観ても何かそこにある作品で、何かを感じ取れるからと、リピートして頂きたいと皆さん要望。
「バラガキ」と聞いて、「バラ」系を連想したという話が出たが、最初は「薔薇」と書こうと思ったというキタムラさん。でも男系のヘンな作品みたいに思われそうだからとヤメタというw。

2回目は木曜日に観劇予定。今度はBチームのトークショーがある。

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