井上ひさし追悼 こまつ座 水の手紙/少年口伝隊一九四五
2010年11月19日 舞台演劇井上ひさし追悼 こまつ座 第九十一回公演『水の手紙』『少年口伝隊一九四五』を観てきた。
前々回の『黙阿弥オペラ』以来のこまつ座。
井上ひさしの多岐にわたる作家活動から生み出された朗読劇の二作品を、栗山民也の演出で、こまつ座らしい新しい作品として仕上げた。
『水の手紙』は、「水」をテーマにした群読劇。
「井上ひさしの地球上の人への祈るようなラブレター」だとおっしゃった栗山氏。「水」への様々な思いや考えがあふれるように広がり、人類と自然の共生を訴えているという。
「水惑星地球」と二十人の若者達が声を揃えて響かせる。ヴィオラの力強くも美しい生演奏が流れる中、ステージ頭上にくっきりと浮かんだ青く光り輝く地球が印象的だ。青い地球からいまにも“水”が零れ落ちそうな雰囲気が伝わる。
井上ひさしさんは水がお好きだった。私も自分の日記タイトルに“アクア”を付けるぐらい、水が好きだ。そんな“水”のことを、こうした朗読によってあらためて噛み締めると、様々な思いが沸いては消えていき、心地良い闇に包んでくれそう。
私の眠気を吹きとばしたのは、ユーフラテス川を挟んでシリアとトルコが睨み合う緊張する場面が読まれた時だ。私が目にして心躍らせたユーフラテス川をめぐって、私の好きな国シリアとトルコが争うなんて! でも胸を痛ませた物語の結末は、両国の子どもたちの手によって繋がれ、平和な解決へと導いた。ほっと安堵させた。小さな物語だけど、とても癒された。よく分らないけど、涙さえ流れてきた(;_;)。川という“水”へ注ぐ愛の話は、あたたかい“水”をも運んでくれるのだ。
日替わりゲストトーク。毎回こまつ座ゆかりのゲストをお招きして、井上ひさしの魅力や思い出を手紙に託して語っていただくコーナー。
この回のゲストは木場勝己さん。井上作品では『天保十二年のシェイクスピア』から今年の『夢の裂け目』『夢の泪』でも拝見した役者さんだ。ステージ中央の椅子に腰掛け、用意してきた3枚ほどの便箋を読み進めていく。
こまつ座初出演の『きらめく星座』や、公演中に訃報を聞かれたという『夢の裂け目』がメインの内容だった。木場さんのあたたかくもユーモア溢れる言葉が時おり飛び、観客を明るい雰囲気に包んでくれる。「愛らしい出っ歯」にも笑いが起きたが、木場さんならではの「愛情」が感じられ、井上氏の笑顔が脳裏に浮かんだ。
毎回のゲストごとに、井上ひさしへのラブレターが沢山語られることだろう。
『少年口伝隊一九四五』は、原爆投下直後のヒロシマを舞台に、生き延びた三人の少年を描いた朗読劇。
学生服を着た十人の男女が一列に並び、立ち座りながらリズミカルに次々と物語を紡いでいく。中央奥のギターの生演奏が優しく切なく激しく狂おしく場面を彩る中、役者たちはある時は雨音を作り出し、ある時は体だけで表現していく。
さっきまで頭上にあった丸い地球が、一瞬のうちに鮮やかな閃光に変わり果てる。おぞましいほどの恐怖を感じた。
「広島がヒロシマになった時」とバックのテロップが映す。悲惨な地獄絵の状況で死んでいく人々の様子が、記録映画のように淡々と語られていくのがかえって凄まじい。いっそう脳裏に焼き付けられ、胸が締め付けられる。
天涯孤独の三人の少年は、人々に新聞を口伝する仕事を与えられる。「口伝隊」とはよく言ったものだが、「愚連隊」のほうが私は好きだな。彼らのはちきれんばかりの大きな明るい声が、暗く重苦しい空気に“カツ”と“勇気”を与えてくれる。少年役の三人は若々しい容貌で、聴き取り易い少年声なのが嬉しい。
だが八月六日から一ヶ月と少し、懸命に復興を重ねる広島を、新たな地獄が襲った。巨大台風。実は私はそんなことを知らずにいた。台風により二千人もの被害が出たことも知らなかった。火の次は、水だった。“水”は時に人類への凶器にもなってしまう。
光に貫かれ、火に焼かれ、水に溺れて逝く者たち。ヒロシマの嘆きや怒りや哀しみが“声”に包まれて発せられた時、井上ひさしさんの祈りの“声”も押し寄せてくるようだった。語り継がねばならない普遍的な作品だろう。
「井上ひさしへのラブレター」として、観客にも内側が便箋の紙が配られた。劇場ではすぐに言葉が見つからなかったのがもどかしい^^;。
前々回の『黙阿弥オペラ』以来のこまつ座。
井上ひさしの多岐にわたる作家活動から生み出された朗読劇の二作品を、栗山民也の演出で、こまつ座らしい新しい作品として仕上げた。
『水の手紙』は、「水」をテーマにした群読劇。
「井上ひさしの地球上の人への祈るようなラブレター」だとおっしゃった栗山氏。「水」への様々な思いや考えがあふれるように広がり、人類と自然の共生を訴えているという。
「水惑星地球」と二十人の若者達が声を揃えて響かせる。ヴィオラの力強くも美しい生演奏が流れる中、ステージ頭上にくっきりと浮かんだ青く光り輝く地球が印象的だ。青い地球からいまにも“水”が零れ落ちそうな雰囲気が伝わる。
井上ひさしさんは水がお好きだった。私も自分の日記タイトルに“アクア”を付けるぐらい、水が好きだ。そんな“水”のことを、こうした朗読によってあらためて噛み締めると、様々な思いが沸いては消えていき、心地良い闇に包んでくれそう。
私の眠気を吹きとばしたのは、ユーフラテス川を挟んでシリアとトルコが睨み合う緊張する場面が読まれた時だ。私が目にして心躍らせたユーフラテス川をめぐって、私の好きな国シリアとトルコが争うなんて! でも胸を痛ませた物語の結末は、両国の子どもたちの手によって繋がれ、平和な解決へと導いた。ほっと安堵させた。小さな物語だけど、とても癒された。よく分らないけど、涙さえ流れてきた(;_;)。川という“水”へ注ぐ愛の話は、あたたかい“水”をも運んでくれるのだ。
日替わりゲストトーク。毎回こまつ座ゆかりのゲストをお招きして、井上ひさしの魅力や思い出を手紙に託して語っていただくコーナー。
この回のゲストは木場勝己さん。井上作品では『天保十二年のシェイクスピア』から今年の『夢の裂け目』『夢の泪』でも拝見した役者さんだ。ステージ中央の椅子に腰掛け、用意してきた3枚ほどの便箋を読み進めていく。
こまつ座初出演の『きらめく星座』や、公演中に訃報を聞かれたという『夢の裂け目』がメインの内容だった。木場さんのあたたかくもユーモア溢れる言葉が時おり飛び、観客を明るい雰囲気に包んでくれる。「愛らしい出っ歯」にも笑いが起きたが、木場さんならではの「愛情」が感じられ、井上氏の笑顔が脳裏に浮かんだ。
毎回のゲストごとに、井上ひさしへのラブレターが沢山語られることだろう。
『少年口伝隊一九四五』は、原爆投下直後のヒロシマを舞台に、生き延びた三人の少年を描いた朗読劇。
学生服を着た十人の男女が一列に並び、立ち座りながらリズミカルに次々と物語を紡いでいく。中央奥のギターの生演奏が優しく切なく激しく狂おしく場面を彩る中、役者たちはある時は雨音を作り出し、ある時は体だけで表現していく。
さっきまで頭上にあった丸い地球が、一瞬のうちに鮮やかな閃光に変わり果てる。おぞましいほどの恐怖を感じた。
「広島がヒロシマになった時」とバックのテロップが映す。悲惨な地獄絵の状況で死んでいく人々の様子が、記録映画のように淡々と語られていくのがかえって凄まじい。いっそう脳裏に焼き付けられ、胸が締め付けられる。
天涯孤独の三人の少年は、人々に新聞を口伝する仕事を与えられる。「口伝隊」とはよく言ったものだが、「愚連隊」のほうが私は好きだな。彼らのはちきれんばかりの大きな明るい声が、暗く重苦しい空気に“カツ”と“勇気”を与えてくれる。少年役の三人は若々しい容貌で、聴き取り易い少年声なのが嬉しい。
だが八月六日から一ヶ月と少し、懸命に復興を重ねる広島を、新たな地獄が襲った。巨大台風。実は私はそんなことを知らずにいた。台風により二千人もの被害が出たことも知らなかった。火の次は、水だった。“水”は時に人類への凶器にもなってしまう。
光に貫かれ、火に焼かれ、水に溺れて逝く者たち。ヒロシマの嘆きや怒りや哀しみが“声”に包まれて発せられた時、井上ひさしさんの祈りの“声”も押し寄せてくるようだった。語り継がねばならない普遍的な作品だろう。
「井上ひさしへのラブレター」として、観客にも内側が便箋の紙が配られた。劇場ではすぐに言葉が見つからなかったのがもどかしい^^;。
Studio Life公演 DRACULA Rチーム
2010年11月18日 舞台演劇Studio Life 25周年記念第3弾公演『DRACULA』ROSU(ロシュ)チーム2回目を観てきた。
今回は前から2番目の真ん中という観易い好座席。
始まった途端、冷たい空気がステージから流れ込んできて、ちょっと体が冷えた。
前回と比べて、ずっとスンナリと世界観に浸れたと思う。
ステージ中央上に宙吊りになっている階段も、この位置からだと、ただの上壁に見えて気にならないようだ。
前回は見え難かった、鏡に映らないドラキュラに愕然となるジョナサンや、キンシーが刺される場面もしっかり把握できた。アーサーが棺桶のルーシーにやっとキスできる時に、今回はルーシーの顔を上に向けてくれたので、綺麗なシーンを目に留めることができた。
前回は撮影日だったが、今回のほうがメリハリがあって分り易い舞台だったように思う。
ドラキュラの曽世海児の視線が、度々こちらのほうに飛び込んできて、ドキドキさせられたv。緊張と魅惑に包まれて、これじゃ気が休まらない^^;。ドラキュラのわざとらしい馬鹿笑いや含み笑いなど、曽世さんの笑いもポイントのひとつ。
ただ曽世さんのドラキュラは、孤独で切なそうに見えて、意外と狡猾で計算高い男なのだったと確信。現世では自分の孤独を埋められないと分り、ミナを通じて来世に望みを託し、何としてでもジョナサンと結ばれようとする執念が凄まじい。だからあえてミナを庇ったように見せ掛け、己の胸に刃を突き立てさせた。肉体は滅びても、魂は継がれていく。人も吸血鬼も、己の存在を未来へと繋げたいと願うのは、種存続の本能なのだろう。
青木隆敏のジョナサンは、ミナやセワードたちと比べると、華奢で頼りなくて色気が感じられない。台詞も滑舌がいまひとつで不安定、もう少しキリリとした演技力が欲しいところ。
関戸博一のアーサーには、だいぶ慣れてきた。背が足りなくて目が細いから逞しさがないが、演技力で上手くカバーしている。
3人の魔女の場面は、急に台詞がボリュームアップw。林勇輔も及川健もめっちゃ気合が入ってて楽しそうだ。釣られて原田洋二郎もよく頑張っている。3人とも品や色気が足りないがw、思いっきり好色な明るさが全てを上回る。
女中の鈴木智久、看護士の堀川剛史も何とか確認。
4年前や6年前に観た時も思ったツッコミw。
『ベストキッド』のジャッキー・チェンさえ出来なかったw、飛んでるハエを捕まえられるレンフィールドに仰天(゜o゜)。しかも食べちゃう^^;。
何度も輸血されるルーシーだが、アーサーもセワードもキンシーも、ついでにヘルシングも(?)同じ血液型とは驚き(゜o゜)。ミナが輸血を必要としなかったのは、ドラキュラが手加減をしていたからか?それともミナがタフだから?w
約3時間だが、休憩時間が10分なのは短い。
 ̄
終演後トークショー。
天の声は山崎康一さん!? テーマは【運命的な出逢い】で「Destiny Meeting」(笑)。天の声が絶妙に煽るし、ヘンに噛むしで可笑しい。
回答者は、ジョナサン@青木隆俊&ミナ@三上俊、アーサー@関戸博一&ルーシー@舟見和利、セワード@船戸慎士&キンシー@牧島進一、レンフィールド@倉本徹&ヘルシング@藤原啓児の8人。3組は階段に腰掛けている。
一人2分位の持ち時間かな。みんな結構マジメに語り、劇団や仲間の話題がメイン。
牧島さんや船戸さんはスタジオライフの仲間のこと。倉本さんは「伊勢の人w」で、藤原さんは15歳の時の恩師と「長野の人w」。関戸さんは声優養成学校から劇団、そしてライフに入って7年と、「たまたま」の運の良さを強調していた。
舟見さんは用意していた紙で「母親」という詩を朗読、最後は噛んじゃったが、「母親は無欲です」のフレーズにちょっとジンときた。
ミカシュンは、すぐに何でも運命を感じちゃうがフツーのことかも?と話し、青森出身の両親が東京で出会い結婚し自分が生まれたことが運命だと締めた。
同じように言い始めた青木くんだが、チャーリー・ブラウンで「運命の歌」を唄い(笑)エビアンと泥水とフェアリーを口ずさんだ(^_^;)。お客さんも呆気にとられて笑い、天の声からは「あんたバカでしょ」(笑)。
「年を重ねると話も長くなる」(笑)「25周年に感謝」という天の声で締められ、最後はみんな並んでお辞儀をして終了した。
約20分位だったのか。長いのは嬉しいが、帰りの時間が気になって仕方ない。
結局22時20分に劇場を出て、駅へ一目散に向かった。来週のAチームのトークも疲れそう^^;。
今回は前から2番目の真ん中という観易い好座席。
始まった途端、冷たい空気がステージから流れ込んできて、ちょっと体が冷えた。
前回と比べて、ずっとスンナリと世界観に浸れたと思う。
ステージ中央上に宙吊りになっている階段も、この位置からだと、ただの上壁に見えて気にならないようだ。
前回は見え難かった、鏡に映らないドラキュラに愕然となるジョナサンや、キンシーが刺される場面もしっかり把握できた。アーサーが棺桶のルーシーにやっとキスできる時に、今回はルーシーの顔を上に向けてくれたので、綺麗なシーンを目に留めることができた。
前回は撮影日だったが、今回のほうがメリハリがあって分り易い舞台だったように思う。
ドラキュラの曽世海児の視線が、度々こちらのほうに飛び込んできて、ドキドキさせられたv。緊張と魅惑に包まれて、これじゃ気が休まらない^^;。ドラキュラのわざとらしい馬鹿笑いや含み笑いなど、曽世さんの笑いもポイントのひとつ。
ただ曽世さんのドラキュラは、孤独で切なそうに見えて、意外と狡猾で計算高い男なのだったと確信。現世では自分の孤独を埋められないと分り、ミナを通じて来世に望みを託し、何としてでもジョナサンと結ばれようとする執念が凄まじい。だからあえてミナを庇ったように見せ掛け、己の胸に刃を突き立てさせた。肉体は滅びても、魂は継がれていく。人も吸血鬼も、己の存在を未来へと繋げたいと願うのは、種存続の本能なのだろう。
青木隆敏のジョナサンは、ミナやセワードたちと比べると、華奢で頼りなくて色気が感じられない。台詞も滑舌がいまひとつで不安定、もう少しキリリとした演技力が欲しいところ。
関戸博一のアーサーには、だいぶ慣れてきた。背が足りなくて目が細いから逞しさがないが、演技力で上手くカバーしている。
3人の魔女の場面は、急に台詞がボリュームアップw。林勇輔も及川健もめっちゃ気合が入ってて楽しそうだ。釣られて原田洋二郎もよく頑張っている。3人とも品や色気が足りないがw、思いっきり好色な明るさが全てを上回る。
女中の鈴木智久、看護士の堀川剛史も何とか確認。
4年前や6年前に観た時も思ったツッコミw。
『ベストキッド』のジャッキー・チェンさえ出来なかったw、飛んでるハエを捕まえられるレンフィールドに仰天(゜o゜)。しかも食べちゃう^^;。
何度も輸血されるルーシーだが、アーサーもセワードもキンシーも、ついでにヘルシングも(?)同じ血液型とは驚き(゜o゜)。ミナが輸血を必要としなかったのは、ドラキュラが手加減をしていたからか?それともミナがタフだから?w
約3時間だが、休憩時間が10分なのは短い。
 ̄
終演後トークショー。
天の声は山崎康一さん!? テーマは【運命的な出逢い】で「Destiny Meeting」(笑)。天の声が絶妙に煽るし、ヘンに噛むしで可笑しい。
回答者は、ジョナサン@青木隆俊&ミナ@三上俊、アーサー@関戸博一&ルーシー@舟見和利、セワード@船戸慎士&キンシー@牧島進一、レンフィールド@倉本徹&ヘルシング@藤原啓児の8人。3組は階段に腰掛けている。
一人2分位の持ち時間かな。みんな結構マジメに語り、劇団や仲間の話題がメイン。
牧島さんや船戸さんはスタジオライフの仲間のこと。倉本さんは「伊勢の人w」で、藤原さんは15歳の時の恩師と「長野の人w」。関戸さんは声優養成学校から劇団、そしてライフに入って7年と、「たまたま」の運の良さを強調していた。
舟見さんは用意していた紙で「母親」という詩を朗読、最後は噛んじゃったが、「母親は無欲です」のフレーズにちょっとジンときた。
ミカシュンは、すぐに何でも運命を感じちゃうがフツーのことかも?と話し、青森出身の両親が東京で出会い結婚し自分が生まれたことが運命だと締めた。
同じように言い始めた青木くんだが、チャーリー・ブラウンで「運命の歌」を唄い(笑)エビアンと泥水とフェアリーを口ずさんだ(^_^;)。お客さんも呆気にとられて笑い、天の声からは「あんたバカでしょ」(笑)。
「年を重ねると話も長くなる」(笑)「25周年に感謝」という天の声で締められ、最後はみんな並んでお辞儀をして終了した。
約20分位だったのか。長いのは嬉しいが、帰りの時間が気になって仕方ない。
結局22時20分に劇場を出て、駅へ一目散に向かった。来週のAチームのトークも疲れそう^^;。
Studio Life公演 DRACULA Rチーム
2010年11月15日 舞台演劇 コメント (2)Studio Life 25周年記念第3弾公演『DRACULA』ROSU(ロシュ)チームを観てきた。
25周年プレゼントは集合写真。撮影カメラ入り。
トランシルバニア古城と帝都ロンドンを舞台に、ドラキュラ伯爵と青年を軸にした、様々な愛と友情と別れの形を描き出す物語。
ブラム・ストーカー原作の舞台。スタジオライフには2000年の初演から4度目の再演。私も2004年版、2006年版と観てきたので、これが3度目の観劇となる。
それにしてもスタジオライフはヴァンパイアものがお好きw。過去に『ヴァンパイア・レジェンド』『銀のキス』も観てきたが、この『ドラキュラ』が一番ストーリーが長いというのを、観はじめてから気づいた^^;。
吸血鬼ものが世間にこうも氾濫し、ある程度知識として出回った今の時代にあって、『ドラキュラ』のストーリーはゆっくりで、やや退屈ではある^^;。首に残された二つの痕を見ればすぐに見当が付くのだが、それが何だか誰も分らないという設定であり、ハンターになる博士は悪魔の正体をなかなか皆に告げないのがもどかしい。
前回の舞台セットがどんなものか忘れたが、ドラキュラの立ち位置とした真ん中の大きな階段を上げ下げし、上手と下手を駆使した場面展開はほぼ変わらず。今回は下手サイドの席だったので、上手の芝居がやや見辛かった。使われない時の階段が、中央上方でほぼ宙吊り状態になっており、気になってしょうがなかった^^;。
今回は、2004年の曽世海児のドラキュラ伯爵が復活。深く色濃い表情と切なげな瞳を織り交ぜ、気品と風格のある情感あふれるドラキュラだった。曽世さんなので、安定感のある演技は申し分ない。
初ジョナサンを演じる青木隆敏は、刈った短髪が初々しく爽やかで実直な男に見えるが、線が細くてやや色気に欠けるだろうか。
曽世さんが必死に青木さんを求めているのは感じるが、青木さんはただビビって怖がっているような気もしたw。青木さんにはもうひとふん張り、熱っぽさが欲しいところ。
ミナの三上俊が美しい。あらためてミカシュンの今年の快進撃はものスゴイ。『タンブリング』でアクロバットを披露した後は、『ストラルドブラグ』で極限の悪役をやり尽くし、今度はなまめかしい美女に変身する。明るい色のドレスを着たミナが現れると、場の空気が一変して鮮やかになる。ミカシュン、華になる役者だなぁ。
甘く軽やかな声音もよくマッチ。ところが後半、被害者となり意を決して立ち上がるミナの声が低く力強く変わっていく。急に男前になっちゃうミナw。優男で頼りにならなそうなジョナサン@青木さんに代わって、ミナが主役に見えちゃった(笑)。華であるがゆえに、かえって目立ってしまうのかも。いっそミカシュンにもジョナサンをやらせたら面白いかもしれない。
船戸慎士のセワードは、ヘタレっぽいけどダンディで知的で格好良かった。出番もあり目立っていた気がするw。船戸さんのドラキュラも見てみたいかも。牧島進一のキンシーも真面目で一本木でバランス良い。
長身の二人に囲まれ、違和感があったのが関戸博一のアーサー。衣装が着こなせてないのか、出てきた途端笑いが込み上げたw。骨太で長身のルーシーと並べると、尚更アンバランスなカップルに見える。病床のルーシーの顔を見せる演出は上手い。
倉本徹のレンフィールドと、藤原啓児のヘルシングは、絶妙な演技でハマリ役だろう。レンフィールドの存在意義も少しずつ把握はできたw。ヘルシングは、前に見た河内さんより藤原さんのほうが活発で頼りがいはありそう。
今回チェックしていたのが、来年の『11人いる!』に出る新人の鈴木智久と堀川剛史。様々な役を兼ねていた二人だが、皆に混じって扮装し顔を汚していると、誰が誰やら区別がつかない^^;。名乗りとか自己紹介が必要だな。
木曜日はRチームのトークショー回を観劇予定。今度は中ブロック。
来週はAチームのトークショー回を観劇予定。
休憩挟み約3時間の舞台なんだとすっかり忘れて取ってしまった^^;。
 ̄
スタジオライフ次回公演は、2月の『11人いる!』。萩尾望都×倉田淳としては5作品目となる。
先にAxleの『11人いる!』を観てたから、この演目は本当に嬉しかった! 倉田氏ならどんな舞台に仕上げてくれるのだろうかと、ずっと想像し待ち望んでいたから。しかも劇場は自宅から近い。まさに念願叶ったりだ!(^o^)
でもキャスト表を見たら、ちょっとガッカリ(-.-)。お目当ての役者さんがいないばかりか、Axleで目立っていたアマゾンを新人さんが演じることになってる。AチームMチーム共、いまひとつ興味をそそらないキャスティングだった。
マツシンとミカシュンなんて、逆の配役だろっ!? 少なくとも私のイメージでは役が逆だった。
そんなわけで、幾つ公演を観ようかと思案中。
25周年プレゼントは集合写真。撮影カメラ入り。
トランシルバニア古城と帝都ロンドンを舞台に、ドラキュラ伯爵と青年を軸にした、様々な愛と友情と別れの形を描き出す物語。
ブラム・ストーカー原作の舞台。スタジオライフには2000年の初演から4度目の再演。私も2004年版、2006年版と観てきたので、これが3度目の観劇となる。
それにしてもスタジオライフはヴァンパイアものがお好きw。過去に『ヴァンパイア・レジェンド』『銀のキス』も観てきたが、この『ドラキュラ』が一番ストーリーが長いというのを、観はじめてから気づいた^^;。
吸血鬼ものが世間にこうも氾濫し、ある程度知識として出回った今の時代にあって、『ドラキュラ』のストーリーはゆっくりで、やや退屈ではある^^;。首に残された二つの痕を見ればすぐに見当が付くのだが、それが何だか誰も分らないという設定であり、ハンターになる博士は悪魔の正体をなかなか皆に告げないのがもどかしい。
前回の舞台セットがどんなものか忘れたが、ドラキュラの立ち位置とした真ん中の大きな階段を上げ下げし、上手と下手を駆使した場面展開はほぼ変わらず。今回は下手サイドの席だったので、上手の芝居がやや見辛かった。使われない時の階段が、中央上方でほぼ宙吊り状態になっており、気になってしょうがなかった^^;。
今回は、2004年の曽世海児のドラキュラ伯爵が復活。深く色濃い表情と切なげな瞳を織り交ぜ、気品と風格のある情感あふれるドラキュラだった。曽世さんなので、安定感のある演技は申し分ない。
初ジョナサンを演じる青木隆敏は、刈った短髪が初々しく爽やかで実直な男に見えるが、線が細くてやや色気に欠けるだろうか。
曽世さんが必死に青木さんを求めているのは感じるが、青木さんはただビビって怖がっているような気もしたw。青木さんにはもうひとふん張り、熱っぽさが欲しいところ。
ミナの三上俊が美しい。あらためてミカシュンの今年の快進撃はものスゴイ。『タンブリング』でアクロバットを披露した後は、『ストラルドブラグ』で極限の悪役をやり尽くし、今度はなまめかしい美女に変身する。明るい色のドレスを着たミナが現れると、場の空気が一変して鮮やかになる。ミカシュン、華になる役者だなぁ。
甘く軽やかな声音もよくマッチ。ところが後半、被害者となり意を決して立ち上がるミナの声が低く力強く変わっていく。急に男前になっちゃうミナw。優男で頼りにならなそうなジョナサン@青木さんに代わって、ミナが主役に見えちゃった(笑)。華であるがゆえに、かえって目立ってしまうのかも。いっそミカシュンにもジョナサンをやらせたら面白いかもしれない。
船戸慎士のセワードは、ヘタレっぽいけどダンディで知的で格好良かった。出番もあり目立っていた気がするw。船戸さんのドラキュラも見てみたいかも。牧島進一のキンシーも真面目で一本木でバランス良い。
長身の二人に囲まれ、違和感があったのが関戸博一のアーサー。衣装が着こなせてないのか、出てきた途端笑いが込み上げたw。骨太で長身のルーシーと並べると、尚更アンバランスなカップルに見える。病床のルーシーの顔を見せる演出は上手い。
倉本徹のレンフィールドと、藤原啓児のヘルシングは、絶妙な演技でハマリ役だろう。レンフィールドの存在意義も少しずつ把握はできたw。ヘルシングは、前に見た河内さんより藤原さんのほうが活発で頼りがいはありそう。
今回チェックしていたのが、来年の『11人いる!』に出る新人の鈴木智久と堀川剛史。様々な役を兼ねていた二人だが、皆に混じって扮装し顔を汚していると、誰が誰やら区別がつかない^^;。名乗りとか自己紹介が必要だな。
木曜日はRチームのトークショー回を観劇予定。今度は中ブロック。
来週はAチームのトークショー回を観劇予定。
休憩挟み約3時間の舞台なんだとすっかり忘れて取ってしまった^^;。
 ̄
スタジオライフ次回公演は、2月の『11人いる!』。萩尾望都×倉田淳としては5作品目となる。
先にAxleの『11人いる!』を観てたから、この演目は本当に嬉しかった! 倉田氏ならどんな舞台に仕上げてくれるのだろうかと、ずっと想像し待ち望んでいたから。しかも劇場は自宅から近い。まさに念願叶ったりだ!(^o^)
でもキャスト表を見たら、ちょっとガッカリ(-.-)。お目当ての役者さんがいないばかりか、Axleで目立っていたアマゾンを新人さんが演じることになってる。AチームMチーム共、いまひとつ興味をそそらないキャスティングだった。
マツシンとミカシュンなんて、逆の配役だろっ!? 少なくとも私のイメージでは役が逆だった。
そんなわけで、幾つ公演を観ようかと思案中。
《RELAX》公演 天河鈴の幽怪病症録 千秋楽
2010年11月14日 舞台演劇《RELAX》第15回公演『天河鈴の幽怪病症録~蟲の巻~』千秋楽を観てきた。
千秋楽とはいえ、《RELAX》公演で開場前からこんなに並んでいる列を見るのは初めて!
あらためて人気公演だったのかと思い知る。
リピーターも多いのか、通路側の席は悉く埋まっていた。
妖怪たちが劇場を練り歩くからねw。それも一人一人にチョッカイを出しながら。
EMIさんの脚本は、相変わらず難しく厄介な言葉ばかりだが、内容はやさしくて、とことん真を突いてるから面白い。
今回も、母親の春子の言葉ひとつひとつにしみじみと込み上げるものがあって、涙がひと筋流れた(;_;)。あらためて、親として大切なものに気づかされたように思う。息子の腕に抱かれた瀕死の春さんの場面は緊迫感があるのに、春さんの晴れ晴れとした言葉に癒されてしまう。
対するように、九尾が四匹を蹴飛ばし痛めつけている様子は嫌悪感を起すのに充分だ。
去年のばけものは「八尾」だったが、今年は「九尾」になり、敵もレベルアップしたのかw。
天河鈴の大声も、最初っから耳を塞ぐ輩もいてw、更なる威圧感をもって会場を包んだようだ。
四匹はまだ子どもで、九尾もかつては子どもだった。鈴の優しさは、時に厳しさを超えるw。
“封印する”のではなく、“産まれ直す”“育て直す”“鍛え直す”というやり方にしたのが、いかにも《RELAX》らしい(^^)。
うさぎたちは“☆形”に立ってたらしい。前回は前の席だったので気づかなかった。
熊、天河、安倍、花木田、うさぎの5者が、次々に放つ呪文がまた格好良い(*^。^*)。先生が南なのは分るが、熊は北じゃなく、安倍は中央なんだと思ったり。
岡本嘉子の明るい大らかさ、戸部公爾の男前な快活さ、飛田展男の深みと濃くのある柔軟さ、清水スミカのクールな愛らしさ、津久井教生の飄々とした軽妙さが、交ざり合り大きな輪となって光り輝く。
先生に付き従う信夫@金山裕からは、ひたむきな尊敬や愛情が見てとれたw。笹井千恵子と加藤大悟の親子関係もあったかい。ペーター@松本ヨシロウは背の高さでよく目立つ。
今回は、うさぎが活躍。なるほど、寅と辰に囲まれているなんて最強だわw。
EMIさんはうさぎ年?うさぎさんは辰年なのか。座長も飛田さんもいのしし年なのは知っているw。
兎年も《RELAX》さんにとり、良い年でありますように。
 ̄
終演後は、衣装を付けた役者さんとの歓談で、ロビーはごったがえしの賑やかさ。
またまた戸部さんと飛田さんがご一緒(*^。^*)。
戸部さん、いつもありがとうございます。
飛田さんに今朝の『ゴセイジャー』のブレドラン復活のお話。マジンカイザーも観に行く予定。花木田先生&信夫のツーショットが貴重v。
津久井さんにご挨拶。役名の解説もしてくれた。津久井さんの教え子さんやファンも多いこと。
台本に、鈴&熊&花木田&安倍のサインを頂戴した。
パワーストーンのアクセサリー。一番人気は“猫”で、“鈴”と“妙真”が続くらしい。
皆さま、ありがとうございましたm(__)m。来年の公演も楽しみにしています。
MHさん、ずっとご一緒できて楽しかったです。来年も宜しくね。
千秋楽とはいえ、《RELAX》公演で開場前からこんなに並んでいる列を見るのは初めて!
あらためて人気公演だったのかと思い知る。
リピーターも多いのか、通路側の席は悉く埋まっていた。
妖怪たちが劇場を練り歩くからねw。それも一人一人にチョッカイを出しながら。
EMIさんの脚本は、相変わらず難しく厄介な言葉ばかりだが、内容はやさしくて、とことん真を突いてるから面白い。
今回も、母親の春子の言葉ひとつひとつにしみじみと込み上げるものがあって、涙がひと筋流れた(;_;)。あらためて、親として大切なものに気づかされたように思う。息子の腕に抱かれた瀕死の春さんの場面は緊迫感があるのに、春さんの晴れ晴れとした言葉に癒されてしまう。
対するように、九尾が四匹を蹴飛ばし痛めつけている様子は嫌悪感を起すのに充分だ。
去年のばけものは「八尾」だったが、今年は「九尾」になり、敵もレベルアップしたのかw。
天河鈴の大声も、最初っから耳を塞ぐ輩もいてw、更なる威圧感をもって会場を包んだようだ。
四匹はまだ子どもで、九尾もかつては子どもだった。鈴の優しさは、時に厳しさを超えるw。
“封印する”のではなく、“産まれ直す”“育て直す”“鍛え直す”というやり方にしたのが、いかにも《RELAX》らしい(^^)。
うさぎたちは“☆形”に立ってたらしい。前回は前の席だったので気づかなかった。
熊、天河、安倍、花木田、うさぎの5者が、次々に放つ呪文がまた格好良い(*^。^*)。先生が南なのは分るが、熊は北じゃなく、安倍は中央なんだと思ったり。
岡本嘉子の明るい大らかさ、戸部公爾の男前な快活さ、飛田展男の深みと濃くのある柔軟さ、清水スミカのクールな愛らしさ、津久井教生の飄々とした軽妙さが、交ざり合り大きな輪となって光り輝く。
先生に付き従う信夫@金山裕からは、ひたむきな尊敬や愛情が見てとれたw。笹井千恵子と加藤大悟の親子関係もあったかい。ペーター@松本ヨシロウは背の高さでよく目立つ。
今回は、うさぎが活躍。なるほど、寅と辰に囲まれているなんて最強だわw。
EMIさんはうさぎ年?うさぎさんは辰年なのか。座長も飛田さんもいのしし年なのは知っているw。
兎年も《RELAX》さんにとり、良い年でありますように。
 ̄
終演後は、衣装を付けた役者さんとの歓談で、ロビーはごったがえしの賑やかさ。
またまた戸部さんと飛田さんがご一緒(*^。^*)。
戸部さん、いつもありがとうございます。
飛田さんに今朝の『ゴセイジャー』のブレドラン復活のお話。マジンカイザーも観に行く予定。花木田先生&信夫のツーショットが貴重v。
津久井さんにご挨拶。役名の解説もしてくれた。津久井さんの教え子さんやファンも多いこと。
台本に、鈴&熊&花木田&安倍のサインを頂戴した。
パワーストーンのアクセサリー。一番人気は“猫”で、“鈴”と“妙真”が続くらしい。
皆さま、ありがとうございましたm(__)m。来年の公演も楽しみにしています。
MHさん、ずっとご一緒できて楽しかったです。来年も宜しくね。
《RELAX》公演 天河鈴の幽怪病症録
2010年11月12日 舞台演劇《RELAX》第15回公演『天河鈴の幽怪病症録~蟲の巻~』を観てきた。
今回は役者のフォト展示はなし。
いつものように最前でカブリ付きw。真っ先に気づいて下さったのは座長さんでしたv。
此処は底つ根之国。天河鈴ら妖怪たちの前に、復活した強敵が立ちはだかり、壮絶な闘いの幕があけようとする。
皆既日食のソロモンが妖しく浮かび、妖怪たちが不気味に客席を練り歩く。百鬼夜行の世界に忽ち引きずり込まれそう。
親と子供たちの話。子育て名人のカワウソさんの言葉が深く穏やかに染みて、胸に込み上げるものがあった(;_;)。
新キャラたちが個性的で胡散臭くて、存在感バッチリ。
女優陣が大活躍。若手も熱演。そこかしこで繰り広げられる小芝居が楽しいw。
熊さんの戸部公爾は、前作よりメイクが華やかで凝ってる。凛々しそうに見えるけど実は逃げ腰っぽいw。
先生の飛田展男は、髭がいっそう威厳があってどっしり。傍観しながらもちゃんと核心をついてる感じw。
津久井教生はユニークな空気を満載の公務員、とぼけた味が可笑しい。デカイみっちゃんと息ぴったり。先生よりも小柄だったとは意外。
オリジナルの音楽が面白い。カテコの途中、うさぎの指揮で音楽を切り替える演出も愉快。
 ̄
終演後に販売された台本を買えたが、早々と売り切れた模様。パワーストーンは誕生石のアメジスト。
平日夜なのに満席。土曜日曜は当日券なし。いつにも増して好評だ。
役者さんはラストの練り歩きからそのままロビーへ。終演後は、衣装を付けたままの役者さんとの歓談が待っていた。
今回は飛田さんと戸部さんがご一緒(*^。^*)。
飛田さんとご挨拶。舞台上においでの時とカメラを向けた時とで、どうしてこんなに表情が一変するのだろうw。お仕事をされてる時と普段で一番ギャップがある方v。『空と宇宙展』のお話もできた。
戸部さんとご挨拶。このシリーズがこれでオシマイなのは残念だけど、来年も楽しみに待ちたい。ありがとうございます。
SNさんお話できて楽しかったです。日曜日も観劇予定。
今回は役者のフォト展示はなし。
いつものように最前でカブリ付きw。真っ先に気づいて下さったのは座長さんでしたv。
此処は底つ根之国。天河鈴ら妖怪たちの前に、復活した強敵が立ちはだかり、壮絶な闘いの幕があけようとする。
皆既日食のソロモンが妖しく浮かび、妖怪たちが不気味に客席を練り歩く。百鬼夜行の世界に忽ち引きずり込まれそう。
親と子供たちの話。子育て名人のカワウソさんの言葉が深く穏やかに染みて、胸に込み上げるものがあった(;_;)。
新キャラたちが個性的で胡散臭くて、存在感バッチリ。
女優陣が大活躍。若手も熱演。そこかしこで繰り広げられる小芝居が楽しいw。
熊さんの戸部公爾は、前作よりメイクが華やかで凝ってる。凛々しそうに見えるけど実は逃げ腰っぽいw。
先生の飛田展男は、髭がいっそう威厳があってどっしり。傍観しながらもちゃんと核心をついてる感じw。
津久井教生はユニークな空気を満載の公務員、とぼけた味が可笑しい。デカイみっちゃんと息ぴったり。先生よりも小柄だったとは意外。
オリジナルの音楽が面白い。カテコの途中、うさぎの指揮で音楽を切り替える演出も愉快。
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終演後に販売された台本を買えたが、早々と売り切れた模様。パワーストーンは誕生石のアメジスト。
平日夜なのに満席。土曜日曜は当日券なし。いつにも増して好評だ。
役者さんはラストの練り歩きからそのままロビーへ。終演後は、衣装を付けたままの役者さんとの歓談が待っていた。
今回は飛田さんと戸部さんがご一緒(*^。^*)。
飛田さんとご挨拶。舞台上においでの時とカメラを向けた時とで、どうしてこんなに表情が一変するのだろうw。お仕事をされてる時と普段で一番ギャップがある方v。『空と宇宙展』のお話もできた。
戸部さんとご挨拶。このシリーズがこれでオシマイなのは残念だけど、来年も楽しみに待ちたい。ありがとうございます。
SNさんお話できて楽しかったです。日曜日も観劇予定。
シス・カンパニー公演 K2 2回目
2010年11月11日 舞台演劇シス・カンパニー公演『K2』の2回目を観てきた。
座席は後方左サイドの通路側だが、何て観易いこと。セットの氷壁のボリューム感と、二人の演技スペースであるレッジ(岩だな)の狭さを、あらためてまざまざと目にした。
2階席、3階席から見るとまた違った趣なんだろう。両端中段に当日券の立見列が出来ていたが、あそこだと見切れとかあるのだろうか。
今回はストーリーを反復しながら全体をざっくりと見守り、前回見逃した場面を納めつつ、オペラグラスで細やかな表情を拝むことにした。
白い小片はいったいどのくらい用意しているのだろう? 本物の雪のように散らせ雰囲気を醸し、時に舞台を圧倒させる力を発揮する。美術さんには敬意を表したい。
堤真一さんと草なぎ剛さんが、時に静かに時に激しく時にはしゃぐように、ぶつかり合う芝居。
熱演のため、草なぎさんの鼻水が時たま光るが、堤さんの眼の下も汗だか涙だか分らないものが光っていたのが印象的。
ザイルを結んだり結び目をほどいたり、ザイルを降ろしたり引っ張ったりしながら、会話を繰り返すハロルドとテイラー。さも慣れた調子で作業を進めながら台詞を言うのだから、二人ともさぞ大変だったと思う。
堤さんは足を動かせない苦労があるが、草なぎさんは3度も氷壁をよじ登るアクションがあり、其々に身体を駆使した集中力と緊張感が伴う。
テイラーが度々「くそったれ!」「くそ野郎」とがなり散らすが、草なぎさんのイメージとは遠く、言い慣れていない硬さもあって、とって付けたような違和感があった。こういう言い方はやっぱり慎吾くんとかが上手そうだw。
登山の知識や登山用語は殆ど知らない。だが最初の装備点検でひとつひとつ確認させたり、何かをするために何が必要でどうすればいいのかをきちんと提示されるので、少しずつ頭に浸透していくのがいい。
ハロルドの物理学の知識や専門用語も、ピンとこなくて殆ど分らない。“因果律”に“量子力学”、“アインシュタイン”に“中性子爆弾”。ぶっそうで科学的な言葉に聞こえるが、この世のすべては“機械”から“人間”へと帰結していくのは分った。おそらく科白を喋る本人も、科白を聞いてる相方も明確には理解していないだろうw。
分ろうとするよりも、感じることが大切なのだ。劇中でもそんなことが語られていたと思う。
登山とは思うに、極めて数学的で科学的で機械的な行為なのかもしれない。だがいったん“死”の淵が迫った時、それは急速に宗教的で感情的で人間的なものへと変貌していく。古来、山々は“神々”だったのだと思い出させるように。
“科学と魔術が交差する”ではないが、“物理と宗教が交差する”世界観が私に合っていたのかもしれない。
ハロルドは最初っから“死”を意識していたのだろう。彼を包み込む、テイラーへの友情、妻への慈しみ、子どもへの思い。だからこそ全てをひっくるめた、深く大きな“愛”を成就させたいと祈ったのだ。
ハロルドが家族へ言い残す場面は、堤さんの『クライマーズ・ハイ』に出てきた日航機墜落事故の遺書とも重なって、胸が張り裂けそうに涙が浮かぶ。
だがもっと涙をそそられたのは、その先にある「白目のキタキツネ」の話だ。視力を失い仲間と共に暮らしたキタキツネが、とびいろの砂浜で海を眺める光景。堤さんの情感あふれる静かな語りが、私の脳裏にくっきりと描写される。
だがハロルドは、“死”と“絶望”の先にある“大切なもの”を、その話から見い出した。その瞬間、穏やかで優しくなる堤さんの顔が忘れられない。全てを悟ったような神々しい表情。彼の手からザイルが離された刹那が忘れられない。
哀しく切ない話なのに、美しく崇高な話だった。聞けば聞くほど、深く心に染みて涙へと繋がった(;_;)。
このキタキツネの話を想像した時、何故か萩尾望都先生の絵が浮かんだ。萩尾先生のイラストにぴったりな、幻想的で柔らかな色調。どうせなら髭面ハロルドと野性テイラーも、萩尾先生の手で描いていただきたいキャラクターだ。舞台を観た後も私の頭では、萩尾先生が描いた『K2』がぐるぐると回りニヤニヤしていた。
終演後のカテコは3回! 今日は堤さんも草なぎさんも少し穏やかな笑みを浮かべていた。二人ともこれからどんんどん柔らかな表情へと変わっていくだろう。誰かがスタオベしてくれていたら、私も一緒にしたい気分だった。勇気がなかったw。
あと1回観たかった舞台だと思うが、贅沢は言うまい。他の観劇も控えている。
今週末は「妖怪」、来週からは「吸血鬼」、合間に「人間」の舞台が続く。
座席は後方左サイドの通路側だが、何て観易いこと。セットの氷壁のボリューム感と、二人の演技スペースであるレッジ(岩だな)の狭さを、あらためてまざまざと目にした。
2階席、3階席から見るとまた違った趣なんだろう。両端中段に当日券の立見列が出来ていたが、あそこだと見切れとかあるのだろうか。
今回はストーリーを反復しながら全体をざっくりと見守り、前回見逃した場面を納めつつ、オペラグラスで細やかな表情を拝むことにした。
白い小片はいったいどのくらい用意しているのだろう? 本物の雪のように散らせ雰囲気を醸し、時に舞台を圧倒させる力を発揮する。美術さんには敬意を表したい。
堤真一さんと草なぎ剛さんが、時に静かに時に激しく時にはしゃぐように、ぶつかり合う芝居。
熱演のため、草なぎさんの鼻水が時たま光るが、堤さんの眼の下も汗だか涙だか分らないものが光っていたのが印象的。
ザイルを結んだり結び目をほどいたり、ザイルを降ろしたり引っ張ったりしながら、会話を繰り返すハロルドとテイラー。さも慣れた調子で作業を進めながら台詞を言うのだから、二人ともさぞ大変だったと思う。
堤さんは足を動かせない苦労があるが、草なぎさんは3度も氷壁をよじ登るアクションがあり、其々に身体を駆使した集中力と緊張感が伴う。
テイラーが度々「くそったれ!」「くそ野郎」とがなり散らすが、草なぎさんのイメージとは遠く、言い慣れていない硬さもあって、とって付けたような違和感があった。こういう言い方はやっぱり慎吾くんとかが上手そうだw。
登山の知識や登山用語は殆ど知らない。だが最初の装備点検でひとつひとつ確認させたり、何かをするために何が必要でどうすればいいのかをきちんと提示されるので、少しずつ頭に浸透していくのがいい。
ハロルドの物理学の知識や専門用語も、ピンとこなくて殆ど分らない。“因果律”に“量子力学”、“アインシュタイン”に“中性子爆弾”。ぶっそうで科学的な言葉に聞こえるが、この世のすべては“機械”から“人間”へと帰結していくのは分った。おそらく科白を喋る本人も、科白を聞いてる相方も明確には理解していないだろうw。
分ろうとするよりも、感じることが大切なのだ。劇中でもそんなことが語られていたと思う。
登山とは思うに、極めて数学的で科学的で機械的な行為なのかもしれない。だがいったん“死”の淵が迫った時、それは急速に宗教的で感情的で人間的なものへと変貌していく。古来、山々は“神々”だったのだと思い出させるように。
“科学と魔術が交差する”ではないが、“物理と宗教が交差する”世界観が私に合っていたのかもしれない。
ハロルドは最初っから“死”を意識していたのだろう。彼を包み込む、テイラーへの友情、妻への慈しみ、子どもへの思い。だからこそ全てをひっくるめた、深く大きな“愛”を成就させたいと祈ったのだ。
ハロルドが家族へ言い残す場面は、堤さんの『クライマーズ・ハイ』に出てきた日航機墜落事故の遺書とも重なって、胸が張り裂けそうに涙が浮かぶ。
だがもっと涙をそそられたのは、その先にある「白目のキタキツネ」の話だ。視力を失い仲間と共に暮らしたキタキツネが、とびいろの砂浜で海を眺める光景。堤さんの情感あふれる静かな語りが、私の脳裏にくっきりと描写される。
だがハロルドは、“死”と“絶望”の先にある“大切なもの”を、その話から見い出した。その瞬間、穏やかで優しくなる堤さんの顔が忘れられない。全てを悟ったような神々しい表情。彼の手からザイルが離された刹那が忘れられない。
哀しく切ない話なのに、美しく崇高な話だった。聞けば聞くほど、深く心に染みて涙へと繋がった(;_;)。
このキタキツネの話を想像した時、何故か萩尾望都先生の絵が浮かんだ。萩尾先生のイラストにぴったりな、幻想的で柔らかな色調。どうせなら髭面ハロルドと野性テイラーも、萩尾先生の手で描いていただきたいキャラクターだ。舞台を観た後も私の頭では、萩尾先生が描いた『K2』がぐるぐると回りニヤニヤしていた。
終演後のカテコは3回! 今日は堤さんも草なぎさんも少し穏やかな笑みを浮かべていた。二人ともこれからどんんどん柔らかな表情へと変わっていくだろう。誰かがスタオベしてくれていたら、私も一緒にしたい気分だった。勇気がなかったw。
あと1回観たかった舞台だと思うが、贅沢は言うまい。他の観劇も控えている。
今週末は「妖怪」、来週からは「吸血鬼」、合間に「人間」の舞台が続く。
マウスプロ 桜の下のハムレット
2010年11月10日 舞台演劇マウスプロモーション第6回公演『桜の下のハムレット』を観てきた。
『桜の田』『桜の花にだまされて』に続く、4年ぶりの【桜シリーズ】。桜三部作最終章となる。
作・演出は、お馴染み池田政之。
この4年間、マウスプロモーションの役者陣にも様々なことが起きた。事務所を離れた人もいた。最も悲しかったことは、前二作にも出演された近藤玲子さん、斉藤昌さんが亡くなられたことだ。劇場のロビーでお話や握手もして下さったのに(;_;)。
今作には、桜シリーズで活躍されていた大川透さん、寺杣昌紀さん、石田彰さんらが出演されず、やや寂しいキャスト陣に思えた。
だが実際に舞台を観たら、そんなヘンな思いなどは吹き飛びそう。マウスプロの役者陣が総力を結集させた舞台は、溌剌とした楽しさとパワーが感じられ、小春日和のようなあたたかさに包まれていた。
村消滅の危機に、“ハムレット”の墓を作り“ハムレット”の劇を上演して話題にしようという“村興し”企画に、没頭し巻き込まれ流される村人たちの話。
老若男女が出揃ったお得意の集団劇で、笑いあり切なさありのコメディ&シリアス調。今回はシェイクスピアのテイストも織り交ぜ、マウス版ハムレットが披露されるのが見どころだ。『ハムレット』を知ってる人は尚更楽しめたりもする。
ベテラン陣の芝居は絶妙で素晴らしい。登場するだけで存在感があり、笑いをとるのも観客を引き込むのも実に上手い。
味わいのある納谷六朗や中庸助、軽妙な演技が冴える大塚明夫や森田順平、豪放で尊大な役によくハマる楠見尚己、柔和で知的な小形滿にも注目
女優では、明るく柔軟な谷育子や亀井芳子、クールドライで強気の沢海陽子、美しく品の良い田中敦子が目にも楽しい。
特筆すべきは、穂積隆信の舞台初参加。『バックトゥザフューチャー』のドクのような住職ぶりで、胡散臭さが何て愉快だこと。
今回は若手の頑張りも目立っている。小上裕通や中村俊洋は殺陣や立ち回りで奮闘していたが、ハムレットにあのBGMはかなり笑える(^o^)。飄々としたしたたかさを見せる佐藤雄大も良かった。小泉智朗のキュートな演技もなかなかだ。
人物関係がやや複雑そうに見えるが、なんせハムレットだしねw。効果音やライトやセットも抜群で、後半は息を飲んで見入ってしまった。
ただしラストのオチは少々呆気なくて肩すかし^^;。もう少し煮詰めてドロドロに残して欲しかった気もする。でもそれじゃマウス風じゃなくなるか。
とにかくマウスプロの演劇は、声優と呼ばれる役者さんの板の上の達者な演技が見られる貴重な機会。桜シリーズは全部面白かったし、こんな調子で今後も一年に一回の上演を楽しみにしていたい。
終演後は、何と役者の皆さんが劇場外に出ていらして、知人や関係者の方たちと歓談。
私も便乗して、納谷さん、明夫さん、森田さん、楠見さん、谷さんとお言葉を交わし握手をしていただいた。ありがとうございますm(__)m。いつまでも応援しています。
明夫さんや沢海さんが所属している劇団AUNでは、来春4月に『ヴェニスの商人』を上演。シャイロックの吉田鋼太郎さんが演出も担当する。
オールメイルではないが、これじゃD-BOYS STAGEとモロにぶつかりそう!w
『桜の田』『桜の花にだまされて』に続く、4年ぶりの【桜シリーズ】。桜三部作最終章となる。
作・演出は、お馴染み池田政之。
この4年間、マウスプロモーションの役者陣にも様々なことが起きた。事務所を離れた人もいた。最も悲しかったことは、前二作にも出演された近藤玲子さん、斉藤昌さんが亡くなられたことだ。劇場のロビーでお話や握手もして下さったのに(;_;)。
今作には、桜シリーズで活躍されていた大川透さん、寺杣昌紀さん、石田彰さんらが出演されず、やや寂しいキャスト陣に思えた。
だが実際に舞台を観たら、そんなヘンな思いなどは吹き飛びそう。マウスプロの役者陣が総力を結集させた舞台は、溌剌とした楽しさとパワーが感じられ、小春日和のようなあたたかさに包まれていた。
村消滅の危機に、“ハムレット”の墓を作り“ハムレット”の劇を上演して話題にしようという“村興し”企画に、没頭し巻き込まれ流される村人たちの話。
老若男女が出揃ったお得意の集団劇で、笑いあり切なさありのコメディ&シリアス調。今回はシェイクスピアのテイストも織り交ぜ、マウス版ハムレットが披露されるのが見どころだ。『ハムレット』を知ってる人は尚更楽しめたりもする。
ベテラン陣の芝居は絶妙で素晴らしい。登場するだけで存在感があり、笑いをとるのも観客を引き込むのも実に上手い。
味わいのある納谷六朗や中庸助、軽妙な演技が冴える大塚明夫や森田順平、豪放で尊大な役によくハマる楠見尚己、柔和で知的な小形滿にも注目
女優では、明るく柔軟な谷育子や亀井芳子、クールドライで強気の沢海陽子、美しく品の良い田中敦子が目にも楽しい。
特筆すべきは、穂積隆信の舞台初参加。『バックトゥザフューチャー』のドクのような住職ぶりで、胡散臭さが何て愉快だこと。
今回は若手の頑張りも目立っている。小上裕通や中村俊洋は殺陣や立ち回りで奮闘していたが、ハムレットにあのBGMはかなり笑える(^o^)。飄々としたしたたかさを見せる佐藤雄大も良かった。小泉智朗のキュートな演技もなかなかだ。
人物関係がやや複雑そうに見えるが、なんせハムレットだしねw。効果音やライトやセットも抜群で、後半は息を飲んで見入ってしまった。
ただしラストのオチは少々呆気なくて肩すかし^^;。もう少し煮詰めてドロドロに残して欲しかった気もする。でもそれじゃマウス風じゃなくなるか。
とにかくマウスプロの演劇は、声優と呼ばれる役者さんの板の上の達者な演技が見られる貴重な機会。桜シリーズは全部面白かったし、こんな調子で今後も一年に一回の上演を楽しみにしていたい。
終演後は、何と役者の皆さんが劇場外に出ていらして、知人や関係者の方たちと歓談。
私も便乗して、納谷さん、明夫さん、森田さん、楠見さん、谷さんとお言葉を交わし握手をしていただいた。ありがとうございますm(__)m。いつまでも応援しています。
明夫さんや沢海さんが所属している劇団AUNでは、来春4月に『ヴェニスの商人』を上演。シャイロックの吉田鋼太郎さんが演出も担当する。
オールメイルではないが、これじゃD-BOYS STAGEとモロにぶつかりそう!w
シス・カンパニー公演 K2
2010年11月9日 舞台演劇シス・カンパニー公演『K2』を観てきた。
4年前の『父帰る/屋上の狂人』のパンフ対談以来に実った、堤真一さんと草なぎ剛さんの二人芝居。
登頂後の下山途中で遭難し、脱出しようとするハロルドとテイラーの姿をスリリングに描く。
アグレッシブな草なぎさんを、ガッツリと受け止める堤さん。
前半はシモネタや猥雑な台詞でクスリと楽しませてくれるが、後半は一転して、厳粛で緊張感漂う言葉の数々が舞い散る。
物理学者と検事補から、男と男、父親と息子、やがて聖人と凡人へと変化していく二人の関係が鮮やかだ。
足を骨折している役の堤さんは、座る位置から殆ど動かず、上半身の動きのみ。
だからいっそう、その表情と目の動き、台詞のひと言ひと言が重く深味を帯びる。
堤さんの情感豊かな演技にヤられた。凄い! 後半の泣きの演技と、微笑を浮かべながら想像を語るシーンに、思わずホロリときた(;_;)。「人生とは受け入れるもの」「とびいろの海岸」どれもこれも心に染みてくる。
今回は前から2列目と観易い上に、堤さんの居る位置へ真っ直ぐに繋がる席だったのも幸い。
それでも観劇中はハプニングがあり、冒頭ではスモッグがまともにやってきて咳き込みそうになった。
途中で舞台上に雪崩が起きるが、上から落ちてきた雪が前方客席まで襲い、私も雪をまともに被って、スカートも頭も鞄も雪だらけになった!(゜o゜) 舞台上の彼らと同じような経験をすることで繋がっている気にもなり、めったに味わえない臨場感ではある。でも終演後にひと通り取り払っても、白い小片を持ち帰るハメになったw。
観劇中に水がかかったりとかはあったが、雪は初めてだな~。
終演後に、堤さんと草なぎさんが丁寧にお辞儀。この時ようやく、堤さんの両足を拝めた。2回くらいカテコがあったが、二人とも役を引き摺ってか殆ど笑いを見せない。でも二人の間に見えない絆のようなものは感じた。
この舞台のチケットは全部電話申し込みのみの抽選だったので、電話で申し込むだけでも疲れて大変だった。
数打ちゃ当たるかも?なので、自宅電話と携帯でなるべく平日狙い。結局休日は全く取れず、平日夜のみ当選となったが、取れただけでもマシ、というかラッキーだったのかも。今回のような良席も頂けたし。
続けては疲れるが、当たったので木曜日も観劇予定。後方席だが、この舞台はもう1回観る必要がありそうだ。
4年前の『父帰る/屋上の狂人』のパンフ対談以来に実った、堤真一さんと草なぎ剛さんの二人芝居。
登頂後の下山途中で遭難し、脱出しようとするハロルドとテイラーの姿をスリリングに描く。
アグレッシブな草なぎさんを、ガッツリと受け止める堤さん。
前半はシモネタや猥雑な台詞でクスリと楽しませてくれるが、後半は一転して、厳粛で緊張感漂う言葉の数々が舞い散る。
物理学者と検事補から、男と男、父親と息子、やがて聖人と凡人へと変化していく二人の関係が鮮やかだ。
足を骨折している役の堤さんは、座る位置から殆ど動かず、上半身の動きのみ。
だからいっそう、その表情と目の動き、台詞のひと言ひと言が重く深味を帯びる。
堤さんの情感豊かな演技にヤられた。凄い! 後半の泣きの演技と、微笑を浮かべながら想像を語るシーンに、思わずホロリときた(;_;)。「人生とは受け入れるもの」「とびいろの海岸」どれもこれも心に染みてくる。
今回は前から2列目と観易い上に、堤さんの居る位置へ真っ直ぐに繋がる席だったのも幸い。
それでも観劇中はハプニングがあり、冒頭ではスモッグがまともにやってきて咳き込みそうになった。
途中で舞台上に雪崩が起きるが、上から落ちてきた雪が前方客席まで襲い、私も雪をまともに被って、スカートも頭も鞄も雪だらけになった!(゜o゜) 舞台上の彼らと同じような経験をすることで繋がっている気にもなり、めったに味わえない臨場感ではある。でも終演後にひと通り取り払っても、白い小片を持ち帰るハメになったw。
観劇中に水がかかったりとかはあったが、雪は初めてだな~。
終演後に、堤さんと草なぎさんが丁寧にお辞儀。この時ようやく、堤さんの両足を拝めた。2回くらいカテコがあったが、二人とも役を引き摺ってか殆ど笑いを見せない。でも二人の間に見えない絆のようなものは感じた。
この舞台のチケットは全部電話申し込みのみの抽選だったので、電話で申し込むだけでも疲れて大変だった。
数打ちゃ当たるかも?なので、自宅電話と携帯でなるべく平日狙い。結局休日は全く取れず、平日夜のみ当選となったが、取れただけでもマシ、というかラッキーだったのかも。今回のような良席も頂けたし。
続けては疲れるが、当たったので木曜日も観劇予定。後方席だが、この舞台はもう1回観る必要がありそうだ。
D-BOYS STAGE アメリカ 凱旋公演 千秋楽
2010年11月7日 舞台演劇D-BOYS STAGE 2010 trial-3『アメリカ』東京凱旋公演千秋楽を観てきた。
自力で取った見切り席だが、全然見切れないでよく観れた。前から2列目なので、むしろ役者の表情がこれまで以上にじっくり拝めて、肉迫するような臨場感が伝わってきた。煙草の煙もあまり来なかったしねw。
立ち位置的に、特に鈴木裕樹の顔をまじまじと見つめていた。飽きない!(^^) 見れば見るほど味わいのある役者だなぁと惚れ惚れw。そんな熱い視線がズッキーにも届いたのかw、2度ほどこちらのほうに視線が飛んできた気がした(^^;)。
それと“BigBoy”の箱がやけに目に止まった。CDケースが何の曲なのかとうとう分らず。
これが最後の舞台という意識か、役者みんなテンション高く妥協のない演じ方で、いつもよりオーバーアクション気味なのが笑えた。
加治将樹は、笑い方もがなり散らし方も今までで一番スゴイ。加治くんがズッキーに対し力一杯に投げたクッションがかなりバウンドし、ズッキーが焦ったような顔をしていたw。
荒木宏文は勢い余って椅子から降りたところで足を打ち、マジで痛そうにしていた。アラヤンは山田悠介に輪ゴム撃ちする時もホントに顔に当ててた。
柳下大は「冬のリヴィエラ」の歌い方が、全身から振り絞るようにかなり声を張り上げていた。
植松俊介がスパイのような歩き方を見せたり、ブー藤原の輪ゴム撃ちもノリ捲ってしつこかった。
言霊というのがあるが、自分で言った言葉が全部自分に返って、自分のことを言っているのが愚かで哀しい。
「匂いませんか?」と言った兄こそが匂うのであり、「死ね」「死ね」と輪ゴム撃ちしてた弟が銃に撃たれて死んだりするとは皮肉。「お前が臭いんだよ!」「生きるって必死なんですよ!」と叫ぶ周りの者たちは、さしずめ彼らに真実を突き立てる証人なのか。
演出の一部だろうが、出てくる人物みんな不器用で要領が悪くて頭がイカれている。フツーはヤカンを火にかけてから、カップ麺のビニルを取ったり、カップにコーヒー入れるもんだけど。みんな逆なのが呆れる。
おかげさまでどうにかこうにか眠気が起きずに耐えられた。でもふと見ると、右隣の人がウトウトしていたり落ち着かない様子だった。逆に左隣の人は初アメリカなのか、芝居に妙にウケていて笑ったりとノリノリだった。同じ舞台を観ていても反応がこうも違う。まさに人を選ぶ作品なんだろう。
「世界はもう限界」らしいが、この舞台を観るのも私はこれでチョー限界! バンザイ!
カテコは5回も! D-BOYS STAGEで最高記録か!? 3回目からスタオベになり、私も立った。Dボメンバーも予想してたのか、登場した時から嬉しそう。
3回目のカテコの挨拶は柳下。昼はアラヤンが挨拶で「リアル」とかイイことを話したので、自分はどう言おうか考えていたそうだ。解釈が難しい芝居で、お客さんに何かを伝えようとするのではなく、舞台で懸命に生きることで、自ずとお客さんに伝わっていくのではないかと思ったが、本番を重ねるにつれお客さんからもイイ手応えを感じたという。これからも夢や希望を伝えていきたいと思う…いこうと思う、といった長い内容。でもトモの言わんとしていることはストレートに分った。その間、何度もトモを見やってじっと見守っていたズッキーが印象的。
4回目のカテコの挨拶はブーさん。万感の思いのブーさんに、右端の山田@佐々木から「泣いてもいいんだよ」。途端にブーさんの輪ゴムが山田へと飛びそうにw。加治くんのお祖母さまも客席においでにと紹介。『ナウロ』では山田の両親が見えられていたよね。
5回目のカテコで、ブーさんの青いタオルを頭に巻いた山田が登場。ブーさんから継いだということで、山田が挨拶するハメに。でも自分の名前を連呼するばかりで、ズッキーが山田に何やら耳うち。最後はアラヤンが「ありがとうございました!」と強制的に締めっ。さすが!
本音をいえば、『ラスゲ』の舞台と並行し『アメリカ』稽古に入って、一番大変そうだったズッキーからもひと言欲しかった。
最後ハケる時、眼鏡を取ったズッキーの顔が男前で小さな歓声w。山田が丁寧にニコニコとお辞儀して千秋楽は終了した。
カテコを入れて2時間30分。観易い席で観劇できて良かった。
ロビーで販売していた『NOW LOADING』のDVDは結局買わなかった。感動した『ラストゲーム』のDVDは買うだろう。『アメリカ』は絶対買わない。キャストは関係ない。もう自分の気持ちに正直に、本当に観かえしたい舞台のだけ買うことにする。
自力で取った見切り席だが、全然見切れないでよく観れた。前から2列目なので、むしろ役者の表情がこれまで以上にじっくり拝めて、肉迫するような臨場感が伝わってきた。煙草の煙もあまり来なかったしねw。
立ち位置的に、特に鈴木裕樹の顔をまじまじと見つめていた。飽きない!(^^) 見れば見るほど味わいのある役者だなぁと惚れ惚れw。そんな熱い視線がズッキーにも届いたのかw、2度ほどこちらのほうに視線が飛んできた気がした(^^;)。
それと“BigBoy”の箱がやけに目に止まった。CDケースが何の曲なのかとうとう分らず。
これが最後の舞台という意識か、役者みんなテンション高く妥協のない演じ方で、いつもよりオーバーアクション気味なのが笑えた。
加治将樹は、笑い方もがなり散らし方も今までで一番スゴイ。加治くんがズッキーに対し力一杯に投げたクッションがかなりバウンドし、ズッキーが焦ったような顔をしていたw。
荒木宏文は勢い余って椅子から降りたところで足を打ち、マジで痛そうにしていた。アラヤンは山田悠介に輪ゴム撃ちする時もホントに顔に当ててた。
柳下大は「冬のリヴィエラ」の歌い方が、全身から振り絞るようにかなり声を張り上げていた。
植松俊介がスパイのような歩き方を見せたり、ブー藤原の輪ゴム撃ちもノリ捲ってしつこかった。
言霊というのがあるが、自分で言った言葉が全部自分に返って、自分のことを言っているのが愚かで哀しい。
「匂いませんか?」と言った兄こそが匂うのであり、「死ね」「死ね」と輪ゴム撃ちしてた弟が銃に撃たれて死んだりするとは皮肉。「お前が臭いんだよ!」「生きるって必死なんですよ!」と叫ぶ周りの者たちは、さしずめ彼らに真実を突き立てる証人なのか。
演出の一部だろうが、出てくる人物みんな不器用で要領が悪くて頭がイカれている。フツーはヤカンを火にかけてから、カップ麺のビニルを取ったり、カップにコーヒー入れるもんだけど。みんな逆なのが呆れる。
おかげさまでどうにかこうにか眠気が起きずに耐えられた。でもふと見ると、右隣の人がウトウトしていたり落ち着かない様子だった。逆に左隣の人は初アメリカなのか、芝居に妙にウケていて笑ったりとノリノリだった。同じ舞台を観ていても反応がこうも違う。まさに人を選ぶ作品なんだろう。
「世界はもう限界」らしいが、この舞台を観るのも私はこれでチョー限界! バンザイ!
カテコは5回も! D-BOYS STAGEで最高記録か!? 3回目からスタオベになり、私も立った。Dボメンバーも予想してたのか、登場した時から嬉しそう。
3回目のカテコの挨拶は柳下。昼はアラヤンが挨拶で「リアル」とかイイことを話したので、自分はどう言おうか考えていたそうだ。解釈が難しい芝居で、お客さんに何かを伝えようとするのではなく、舞台で懸命に生きることで、自ずとお客さんに伝わっていくのではないかと思ったが、本番を重ねるにつれお客さんからもイイ手応えを感じたという。これからも夢や希望を伝えていきたいと思う…いこうと思う、といった長い内容。でもトモの言わんとしていることはストレートに分った。その間、何度もトモを見やってじっと見守っていたズッキーが印象的。
4回目のカテコの挨拶はブーさん。万感の思いのブーさんに、右端の山田@佐々木から「泣いてもいいんだよ」。途端にブーさんの輪ゴムが山田へと飛びそうにw。加治くんのお祖母さまも客席においでにと紹介。『ナウロ』では山田の両親が見えられていたよね。
5回目のカテコで、ブーさんの青いタオルを頭に巻いた山田が登場。ブーさんから継いだということで、山田が挨拶するハメに。でも自分の名前を連呼するばかりで、ズッキーが山田に何やら耳うち。最後はアラヤンが「ありがとうございました!」と強制的に締めっ。さすが!
本音をいえば、『ラスゲ』の舞台と並行し『アメリカ』稽古に入って、一番大変そうだったズッキーからもひと言欲しかった。
最後ハケる時、眼鏡を取ったズッキーの顔が男前で小さな歓声w。山田が丁寧にニコニコとお辞儀して千秋楽は終了した。
カテコを入れて2時間30分。観易い席で観劇できて良かった。
ロビーで販売していた『NOW LOADING』のDVDは結局買わなかった。感動した『ラストゲーム』のDVDは買うだろう。『アメリカ』は絶対買わない。キャストは関係ない。もう自分の気持ちに正直に、本当に観かえしたい舞台のだけ買うことにする。
舞台 夜想曲…GOLD
2010年11月5日 舞台演劇舞台『夜想曲(ノクターン)…「GOLD」』を観てきた。
オーディションに合格した役者たち、演出家、プロデューサー、掃除夫を巻き込んで進んでいく、若者たちの苦悩と葛藤、挫折と希望を描く。
去年同劇場で観た『美しき背徳』と同じ、友澤晃一の脚本・演出。
DIAMOND☆DOGSのメンバーをはじめ、イケメンな実力派が顔を揃えた豪華キャストだ。
幻想的な劇中劇と過去を抱える現実が絡み合って展開するが、現実部分の関係性や内情が明確に見えてこないので、よく分らないままに進行していく。人物たちの苦悩や葛藤が真に迫って伝わらず、心情に寄り添えることが難しい。
劇中劇をやる舞台をやっている役者たちという印象で、最後までリアル感が伴ってこなかった。
ON/OFFの坂本和弥と坂本直弥はホントに似てない双子w。前に観た『リプレイス』と比べると若々しく見える反面、生き生きとした爽やかさが感じられない。二人とも演技力は広がったようだ。特に直弥くんは声を使い分けたり、深味のある表現で熱演していた。
水田航生は一番演技にブレがない分、あまり面白味が感じられない役どころ。
石井一彰はさすがの発声と演技力で、安定した頼もしさだろう。
ヨウスケ・クロフォードは野性味溢れるが、『黒執事』の死神から一転、神父の衣装もよく似合う。
岩崎大(Studio Life)は眼鏡に髭面の顔で、子煩悩で柔和な人柄で傍観者という、ある意味意表をつかれた役どころ。大くんにとっては新境地の挑戦だろうが、見る側としては面白味に欠ける。腰からぶらさげた手拭いについ笑いが込み上げる。
日替わりゲストは東山義久。拝むのは久しぶり。しなやかなソロのダンスで2度ほど登場し、場面を幻想と闇に彩ったが、あれは“死神”の役どころなのだろうか。
それにしても、これだけ長身でイケメンの才能豊かな役者たちを揃えたのだから、もう少しダイナミックで爽快感のある芝居を作れなかったのだろうか。役者たちが実に勿体無い使われ方だ。
一列に並んで全員が歌う場面は声を揃えて綺麗にハモらせるが、ただ歌っているだけで、あまり面白味が感じられない。
アクションとはいかずとも、もっとみんなを動かして欲しいし、最後のほうはもっと弾けさせて欲しかった。
そういえば「GOLD」の意味が最後まで分らず仕舞い^^;。ラストで金の破片がキラキラ舞ってはいたけれど、眩しい明日にはつなげ難い。
劇中劇は心理戦でつまらなかったが、舞台全体もいまひとつな出来だ。ひとりの犠牲と興行中止の末に見い出した自分たちの道という、ムリヤリなこじつけで終着させて、作者の独りよがりな疾走を感じざるを得ない。
あまりノれない舞台に何度か眠気が起きたが、端ブロックとはいえ前列なので必死に堪えていた。真ん中に座る石井さんの目がいつもこっちの方をじっと見ていたような気がしたし^^;、ステージからも客席の様子が見えるのではないだろうか。
ところが、気づくと私の両隣の人たちは目をつぶってウトウトしていたw。眠くなったのは私だけじゃないじゃん!(苦笑)
見渡してみれば、平日昼とはいえ後方は空席も多く、人気のある舞台とはあまり思えない。舞台中も特に笑いもなく静かな雰囲気のままで、お客の反応は正直というべきなのか。
終演後に役者たちの写真販売。開演前から舞台写真なども提示されてあったが、これってかなりのネタバレかもしれん^^;。
でも端とはいえ前列でウトウトすると、やっぱりヤバイだろうか。
7日の『アメリカ』では耐えられますように^^;。
オーディションに合格した役者たち、演出家、プロデューサー、掃除夫を巻き込んで進んでいく、若者たちの苦悩と葛藤、挫折と希望を描く。
去年同劇場で観た『美しき背徳』と同じ、友澤晃一の脚本・演出。
DIAMOND☆DOGSのメンバーをはじめ、イケメンな実力派が顔を揃えた豪華キャストだ。
幻想的な劇中劇と過去を抱える現実が絡み合って展開するが、現実部分の関係性や内情が明確に見えてこないので、よく分らないままに進行していく。人物たちの苦悩や葛藤が真に迫って伝わらず、心情に寄り添えることが難しい。
劇中劇をやる舞台をやっている役者たちという印象で、最後までリアル感が伴ってこなかった。
ON/OFFの坂本和弥と坂本直弥はホントに似てない双子w。前に観た『リプレイス』と比べると若々しく見える反面、生き生きとした爽やかさが感じられない。二人とも演技力は広がったようだ。特に直弥くんは声を使い分けたり、深味のある表現で熱演していた。
水田航生は一番演技にブレがない分、あまり面白味が感じられない役どころ。
石井一彰はさすがの発声と演技力で、安定した頼もしさだろう。
ヨウスケ・クロフォードは野性味溢れるが、『黒執事』の死神から一転、神父の衣装もよく似合う。
岩崎大(Studio Life)は眼鏡に髭面の顔で、子煩悩で柔和な人柄で傍観者という、ある意味意表をつかれた役どころ。大くんにとっては新境地の挑戦だろうが、見る側としては面白味に欠ける。腰からぶらさげた手拭いについ笑いが込み上げる。
日替わりゲストは東山義久。拝むのは久しぶり。しなやかなソロのダンスで2度ほど登場し、場面を幻想と闇に彩ったが、あれは“死神”の役どころなのだろうか。
それにしても、これだけ長身でイケメンの才能豊かな役者たちを揃えたのだから、もう少しダイナミックで爽快感のある芝居を作れなかったのだろうか。役者たちが実に勿体無い使われ方だ。
一列に並んで全員が歌う場面は声を揃えて綺麗にハモらせるが、ただ歌っているだけで、あまり面白味が感じられない。
アクションとはいかずとも、もっとみんなを動かして欲しいし、最後のほうはもっと弾けさせて欲しかった。
そういえば「GOLD」の意味が最後まで分らず仕舞い^^;。ラストで金の破片がキラキラ舞ってはいたけれど、眩しい明日にはつなげ難い。
劇中劇は心理戦でつまらなかったが、舞台全体もいまひとつな出来だ。ひとりの犠牲と興行中止の末に見い出した自分たちの道という、ムリヤリなこじつけで終着させて、作者の独りよがりな疾走を感じざるを得ない。
あまりノれない舞台に何度か眠気が起きたが、端ブロックとはいえ前列なので必死に堪えていた。真ん中に座る石井さんの目がいつもこっちの方をじっと見ていたような気がしたし^^;、ステージからも客席の様子が見えるのではないだろうか。
ところが、気づくと私の両隣の人たちは目をつぶってウトウトしていたw。眠くなったのは私だけじゃないじゃん!(苦笑)
見渡してみれば、平日昼とはいえ後方は空席も多く、人気のある舞台とはあまり思えない。舞台中も特に笑いもなく静かな雰囲気のままで、お客の反応は正直というべきなのか。
終演後に役者たちの写真販売。開演前から舞台写真なども提示されてあったが、これってかなりのネタバレかもしれん^^;。
でも端とはいえ前列でウトウトすると、やっぱりヤバイだろうか。
7日の『アメリカ』では耐えられますように^^;。
ACファクトリー アラハン
2010年11月4日 舞台演劇ACファクトリー15周年特別記念公演 第2弾『アラハン』を観てきた。
ACファクトリーはまだ一度も観た事がないので、チラシの“必見!”という文字に踊らされてw。
『アメリカ』の後に『アラハン』。色んな意味でふたつは対照的な舞台だった。
上演時間はどちらも2時間10分から20分くらい。少人数と多人数の出演者。会話劇とアクション・コメディの違い。人気作品らしく、当日席やら座布団席で会場はギュウギュウ詰めw。
今回私は割引チケットで、アメリカの約半分の値段で観劇できたが、やっぱり座布団席。途中で腰や足が痛くなるかなと懸念してたが、舞台や世界観に惹き込まれ、殆ど疲れを感じなかった。
人間の煩悩を自在に操る【ARAHAN】と呼ばれる者達の助言の下に繁栄していた時代のとある国。ARAHANを志す青年が、ARAHANの闇の世界に取り込まれた男によって命を落とした師匠の仇を討つべく、仲間たちの力を借りて立ち向かう話。
6月に上演した『あらはん~ARAHAN~』とは、異なるオリジナルストーリーと世界観らしい。
弟子と師匠のバディものだと『スター・ウォーズ』が浮かぶが、ベタなストーリー展開で、初めて観る人もすぐに馴染めて分り易い。ARAHANの能力を使う時の表現が幻想的。音響にはやや荒さがあったが、ライトや映像が凝っていて効果的。
とにかく殺陣やアクションが凄くて見入ってしまう。剣や刀だけでなく、肉体を駆使したアクションにも注目。
ゲストが大活躍。村井良大は観る度に魅力が増す。コミカルでチャラい演技も愉快だが、シリアスだと途端に表情が変わり男前になる。演技もどんどん上手くなっている。今回は『風魔の小次郎』以来のACファクトリーだそうで、並々ならぬ気合や迫力が伝わる。アクションが半端なくたっぷりあり、見事にラストまで決めて格好良かったv。
加藤良輔は眼鏡でクールで大人びた役どころ。観る度に殺陣が上手くなって余裕さえ感じられる。繊細かつ大胆な演技も抜群だ。
久々に舞台で観た進藤学は、立ち姿が華麗で落ち着いた堂々とした貫禄。ローボイスが素晴らしく、度々舞台で流れる声が心地良い。
話は切ないが、全体は明るいコメディ調で、観終わった後の爽快感が楽しい。
笑わせるにも小ネタや準備が周到で、ヘタな漫才や小突きあいではないところに好感がもてる。
アラハン体操とか、マジックとか、メイド服アクションとか、めったに笑わない私でも何度もウケて笑ってしまった(^o^)。これは石倉良信さんだからかな。石倉さんの人柄と才能が笑いに繋げてくれるのだろう。
新上博巳、新田将司、富田昌則らのベテラン勢が、アクションや芝居で多彩に盛り上げる。
そういや「通りすがりのアラハン」に大いにウケたw。村井くんもいたし『ディケイド』をつい思い出しちゃう。
女性陣はダンスやアクションに留まらずアクロバットでも魅せる。衣装も凝ってるし、目の保養には充分だ。
煩悩像とかは、放送中の『仮面ライダーオーズ』の“欲望”と少し重なったり。
「煩悩滅却!」が格好良かったが、人間が生きることと煩悩の関係性まで触れて、ボリュームたっぷりで深くて面白い舞台だった。
この分だと『ARAHAN』シリーズの第3弾もありそうな気がするw。
関係者の観劇が多かったが、キタムラさんらZ団の人たちも来ていて、良輔くんや石倉さんも出た『BARAGA-鬼』を思い出しながら、つい根本さんの姿も探してしまったw。
若い方たちを思う存分楽しむなら、やっぱりアクション活劇の舞台を望みたい。
ACファクトリーはまだ一度も観た事がないので、チラシの“必見!”という文字に踊らされてw。
『アメリカ』の後に『アラハン』。色んな意味でふたつは対照的な舞台だった。
上演時間はどちらも2時間10分から20分くらい。少人数と多人数の出演者。会話劇とアクション・コメディの違い。人気作品らしく、当日席やら座布団席で会場はギュウギュウ詰めw。
今回私は割引チケットで、アメリカの約半分の値段で観劇できたが、やっぱり座布団席。途中で腰や足が痛くなるかなと懸念してたが、舞台や世界観に惹き込まれ、殆ど疲れを感じなかった。
人間の煩悩を自在に操る【ARAHAN】と呼ばれる者達の助言の下に繁栄していた時代のとある国。ARAHANを志す青年が、ARAHANの闇の世界に取り込まれた男によって命を落とした師匠の仇を討つべく、仲間たちの力を借りて立ち向かう話。
6月に上演した『あらはん~ARAHAN~』とは、異なるオリジナルストーリーと世界観らしい。
弟子と師匠のバディものだと『スター・ウォーズ』が浮かぶが、ベタなストーリー展開で、初めて観る人もすぐに馴染めて分り易い。ARAHANの能力を使う時の表現が幻想的。音響にはやや荒さがあったが、ライトや映像が凝っていて効果的。
とにかく殺陣やアクションが凄くて見入ってしまう。剣や刀だけでなく、肉体を駆使したアクションにも注目。
ゲストが大活躍。村井良大は観る度に魅力が増す。コミカルでチャラい演技も愉快だが、シリアスだと途端に表情が変わり男前になる。演技もどんどん上手くなっている。今回は『風魔の小次郎』以来のACファクトリーだそうで、並々ならぬ気合や迫力が伝わる。アクションが半端なくたっぷりあり、見事にラストまで決めて格好良かったv。
加藤良輔は眼鏡でクールで大人びた役どころ。観る度に殺陣が上手くなって余裕さえ感じられる。繊細かつ大胆な演技も抜群だ。
久々に舞台で観た進藤学は、立ち姿が華麗で落ち着いた堂々とした貫禄。ローボイスが素晴らしく、度々舞台で流れる声が心地良い。
話は切ないが、全体は明るいコメディ調で、観終わった後の爽快感が楽しい。
笑わせるにも小ネタや準備が周到で、ヘタな漫才や小突きあいではないところに好感がもてる。
アラハン体操とか、マジックとか、メイド服アクションとか、めったに笑わない私でも何度もウケて笑ってしまった(^o^)。これは石倉良信さんだからかな。石倉さんの人柄と才能が笑いに繋げてくれるのだろう。
新上博巳、新田将司、富田昌則らのベテラン勢が、アクションや芝居で多彩に盛り上げる。
そういや「通りすがりのアラハン」に大いにウケたw。村井くんもいたし『ディケイド』をつい思い出しちゃう。
女性陣はダンスやアクションに留まらずアクロバットでも魅せる。衣装も凝ってるし、目の保養には充分だ。
煩悩像とかは、放送中の『仮面ライダーオーズ』の“欲望”と少し重なったり。
「煩悩滅却!」が格好良かったが、人間が生きることと煩悩の関係性まで触れて、ボリュームたっぷりで深くて面白い舞台だった。
この分だと『ARAHAN』シリーズの第3弾もありそうな気がするw。
関係者の観劇が多かったが、キタムラさんらZ団の人たちも来ていて、良輔くんや石倉さんも出た『BARAGA-鬼』を思い出しながら、つい根本さんの姿も探してしまったw。
若い方たちを思う存分楽しむなら、やっぱりアクション活劇の舞台を望みたい。
D-BOYS STAGE アメリカ 凱旋公演
2010年11月4日 舞台演劇D-BOYS STAGE 2010 trial-3『アメリカ』東京凱旋公演を観てきた。
ほぼ一ヶ月ぶりのアメリカ。カメラ撮影日。
チケットを取ってくれたMJさんが急遽来られず。
やや後方だが真ん中の席で、全体が見渡せる。煙草の煙がこないので良しw。
会話劇なので、ものスゴく静かな観劇時間であった。
舞台からはたまに怒鳴り声があがり、バタン!と扉が閉まる音がけたたましいが、特にナミもなく淡々と物語が運ぶ。
客席からも、後方でたまに小さな笑いが起きるが、身動きも見られず、感情が表に出ることもなく見守っている様子。
Studio Life染みた音楽がゆっくりと舞台を包む。
こうした雰囲気の中、トロトロと眠くなってきて、一瞬意識が遠くもなった^^;。
せっかくのDボの舞台で良い席なのに勿体ないが、全然面白くないんだもの^^;。真剣に観れば観るほど、楽しいどころか不快になってくるんだもの^^;。
Dボの役者たちは、本多劇場の時と比べて、役により浸透したのか演技に深味が出てきたようだ。
柳下大は、よりかったるく鬱々とした芝居が冴えている。加治将樹は、役の根底にある弱さや戸惑いが上手く消化されている。鈴木裕樹は前半と後半で芝居によりメリハリが出ている。一番成長が見られたのが山田悠介で、より溌剌とした演技に関係性を膨らませている。荒木宏文はより細やかな演技が表現され、ラストの泣きの演技は絶品だろう。
植松俊介(シャカ)が彼らの中を上手く中和させ、安らぎと強さを与えて盛り上げる。
役者はみんないい味なのだが、どのキャラクターにも寄り添えず、反発が沸々とわくのが残念だ。
心動かされないのは、人物みんな真剣に生きていないせいなのかな。
煙草を吸う、トイレに行く、弁当を食べる、外へ行くといった本能的な動きだけがあり、片付ける、掃除する、食事を作るといった行動がなかったからだろうか。消費だけして生産性がない。こういう行動は男子が得意とすることだろうから、女子の中には受け入れられないこともあるのだろう、と勝手に思うことにしよう。
とにかく私には合わない作品だったのだ^^;。
終演のカテコで、ズキ&アラが挨拶の譲り合いw。結局アラヤンがお礼の挨拶。丁度座っていた直線上だった。最後はいつも山田くんが丁寧にお辞儀、満面の笑みに自信が表れていた。
とにもかくにも、D-BOYSの冠付きの舞台。
『NOW LOADING』『ラストゲーム』でも千秋楽を観たし、今回もあと1回、千秋楽を観劇予定。
自分で取った前方の見切り席だが、舞台挨拶もあるだろうから雰囲気だけでも味わおうと思う。でも全員がスタオベしたら、私もしなきゃならんだろうな^^;。
ほぼ一ヶ月ぶりのアメリカ。カメラ撮影日。
チケットを取ってくれたMJさんが急遽来られず。
やや後方だが真ん中の席で、全体が見渡せる。煙草の煙がこないので良しw。
会話劇なので、ものスゴく静かな観劇時間であった。
舞台からはたまに怒鳴り声があがり、バタン!と扉が閉まる音がけたたましいが、特にナミもなく淡々と物語が運ぶ。
客席からも、後方でたまに小さな笑いが起きるが、身動きも見られず、感情が表に出ることもなく見守っている様子。
Studio Life染みた音楽がゆっくりと舞台を包む。
こうした雰囲気の中、トロトロと眠くなってきて、一瞬意識が遠くもなった^^;。
せっかくのDボの舞台で良い席なのに勿体ないが、全然面白くないんだもの^^;。真剣に観れば観るほど、楽しいどころか不快になってくるんだもの^^;。
Dボの役者たちは、本多劇場の時と比べて、役により浸透したのか演技に深味が出てきたようだ。
柳下大は、よりかったるく鬱々とした芝居が冴えている。加治将樹は、役の根底にある弱さや戸惑いが上手く消化されている。鈴木裕樹は前半と後半で芝居によりメリハリが出ている。一番成長が見られたのが山田悠介で、より溌剌とした演技に関係性を膨らませている。荒木宏文はより細やかな演技が表現され、ラストの泣きの演技は絶品だろう。
植松俊介(シャカ)が彼らの中を上手く中和させ、安らぎと強さを与えて盛り上げる。
役者はみんないい味なのだが、どのキャラクターにも寄り添えず、反発が沸々とわくのが残念だ。
心動かされないのは、人物みんな真剣に生きていないせいなのかな。
煙草を吸う、トイレに行く、弁当を食べる、外へ行くといった本能的な動きだけがあり、片付ける、掃除する、食事を作るといった行動がなかったからだろうか。消費だけして生産性がない。こういう行動は男子が得意とすることだろうから、女子の中には受け入れられないこともあるのだろう、と勝手に思うことにしよう。
とにかく私には合わない作品だったのだ^^;。
終演のカテコで、ズキ&アラが挨拶の譲り合いw。結局アラヤンがお礼の挨拶。丁度座っていた直線上だった。最後はいつも山田くんが丁寧にお辞儀、満面の笑みに自信が表れていた。
とにもかくにも、D-BOYSの冠付きの舞台。
『NOW LOADING』『ラストゲーム』でも千秋楽を観たし、今回もあと1回、千秋楽を観劇予定。
自分で取った前方の見切り席だが、舞台挨拶もあるだろうから雰囲気だけでも味わおうと思う。でも全員がスタオベしたら、私もしなきゃならんだろうな^^;。
源氏物語×大黒摩季songs ボクは、十二単に恋をする その弐
2010年11月1日 舞台演劇DHE@stageプロデュース『源氏物語×大黒摩季songs~ボクは、十二単に恋をする~』弐回目を観てきた。
前回は観難い席でエラい目にあったが^^;。
今回、受付で頂いたチケットは前から6番目の通路側で、うってかわっての観易さ! かなり割引のチケットなのに~。高い手数料まで取られた前回のチケットはいったい何なんだ!?
それにしても平日夜とはいえ1階席も空席が多く、『コルダ』のような状況だ^^;。
気分も良く、前回観ることができなかった場面や、聞き損った台詞もしっかり補完できた。
やはり首を傾けず全体を見渡すことができるのは嬉しい。
ただ、やはりこの舞台は私の好みに合わない。
光源氏はやはり男性にやって欲しかった。紫吹淳は男っぽく立派に見えるが、少々太っている体格の良い光は私のイメージと違う。シリアスとコミカルの達者な演技だが、鼻声の台詞には魅力が感じられない。凛々しく響かせる歌は聞き応えはあるが、低音になると歌詞がよく聞き取れない。
宝塚系の舞台に慣れて好きな方にはたまらないだろうが、免疫のない私にはどうにも反発がわいてしまう。
全員でお祭り騒ぎのように歌って踊る賑やかさもたまには悪くはないが、こうも続くとウンザリしてしまう。女性陣は声を張り上げているだけで、歌詞も聞き取りにくい。滑舌も発声も悪いのだろうか。
歌いこなせる女性はソロも受け持ち、藤壺、朧月夜、明石、紫の上が目立つが、六条の印象が薄くなり、朝顔が目立ってしまうのも奇妙だ。歌い方も画一的で、人物其々の個性や特徴が引き出されていない。
中澤裕子は頑張りが分る。黒木マリナはエロっぽさは面白いが、作り過ぎてねちっこい。須藤温子は割と正統。最年少の川上ジュリアが堂々とした歌いっぷり。
二幕冒頭にゲストで登場し、大黒摩季の「いちばん近くにいてね」を唄う加藤和樹。
短い髪が和風っぽい雰囲気にマッチ。思った以上に腹から声が出ていて、ソツなくクールに熱唱していた。
ひとりで唄っている和樹が、光り輝いていて格好良いこと(*^。^*)。和樹こそ、光源氏じゃないかと思ったw。
出演者が周りで踊って盛り上げてくれるが、和樹が誰よりも大きく見えること。唄いながら、横で踊る青柳塁斗と目配せをしたり。和樹の登場で、鈴木勝吾や小野賢章ら男性陣がとりわけ喜んでいたように見えた。
歌の途中で光源氏が帰着し、みんなが喜ぶ光景。その中でDAIZOは、光というよりも和樹との共演が嬉しそうで、満面の笑顔だったのが印象的w。紫吹さんも和樹の傍にいって、背中を合わせながら一緒に唄って微笑ましい。和樹と一緒の紫吹さんは明らかに女性の存在感だった。
唄い終わった後は、二幕の導入へ繋げる挨拶でハケる和樹。緊張されていたのかな。急遽チケットを取られた和樹ファンも満足されたと思う。
終演後、みんなが一列に並ぶ中、最後にゲストの和樹が呼ばれて、紫吹さんの隣に立って並ぶ。やっぱり、これが若い男性の凛々しさなのよねv。
大黒摩季の歌に規定してなかったら、いや別にミュージカルでなくてもいいから、和樹に平安風衣装を着せて、光源氏をやって貰いたかったw。
終演後すぐにアフタートーク。
ところがトーク前に、須藤温子さんのお誕生日サプライズ! 他のみんなが出てきてお祝いしたり、ケーキが出てきたり、須藤さんがお礼のコメントを述べたりで内輪は結構盛り上がり、観客にも何度も拍手が求められたが。
結局そのままトークタイムは終了。せっかくのDAIZOくんの司会も関係なし。他のトークメンバーはひと言も喋らずに終わってしまった。トークじゃないじゃん!(^_^;)
最後まで中途半端で消化不良なステージだった。
舞台再演は希望しないが、大黒摩季さんの復活は心から願いたい。
『仮面ライダーオーズ』の主題歌「Anything Goes!」もカッコイー!
前回は観難い席でエラい目にあったが^^;。
今回、受付で頂いたチケットは前から6番目の通路側で、うってかわっての観易さ! かなり割引のチケットなのに~。高い手数料まで取られた前回のチケットはいったい何なんだ!?
それにしても平日夜とはいえ1階席も空席が多く、『コルダ』のような状況だ^^;。
気分も良く、前回観ることができなかった場面や、聞き損った台詞もしっかり補完できた。
やはり首を傾けず全体を見渡すことができるのは嬉しい。
ただ、やはりこの舞台は私の好みに合わない。
光源氏はやはり男性にやって欲しかった。紫吹淳は男っぽく立派に見えるが、少々太っている体格の良い光は私のイメージと違う。シリアスとコミカルの達者な演技だが、鼻声の台詞には魅力が感じられない。凛々しく響かせる歌は聞き応えはあるが、低音になると歌詞がよく聞き取れない。
宝塚系の舞台に慣れて好きな方にはたまらないだろうが、免疫のない私にはどうにも反発がわいてしまう。
全員でお祭り騒ぎのように歌って踊る賑やかさもたまには悪くはないが、こうも続くとウンザリしてしまう。女性陣は声を張り上げているだけで、歌詞も聞き取りにくい。滑舌も発声も悪いのだろうか。
歌いこなせる女性はソロも受け持ち、藤壺、朧月夜、明石、紫の上が目立つが、六条の印象が薄くなり、朝顔が目立ってしまうのも奇妙だ。歌い方も画一的で、人物其々の個性や特徴が引き出されていない。
中澤裕子は頑張りが分る。黒木マリナはエロっぽさは面白いが、作り過ぎてねちっこい。須藤温子は割と正統。最年少の川上ジュリアが堂々とした歌いっぷり。
二幕冒頭にゲストで登場し、大黒摩季の「いちばん近くにいてね」を唄う加藤和樹。
短い髪が和風っぽい雰囲気にマッチ。思った以上に腹から声が出ていて、ソツなくクールに熱唱していた。
ひとりで唄っている和樹が、光り輝いていて格好良いこと(*^。^*)。和樹こそ、光源氏じゃないかと思ったw。
出演者が周りで踊って盛り上げてくれるが、和樹が誰よりも大きく見えること。唄いながら、横で踊る青柳塁斗と目配せをしたり。和樹の登場で、鈴木勝吾や小野賢章ら男性陣がとりわけ喜んでいたように見えた。
歌の途中で光源氏が帰着し、みんなが喜ぶ光景。その中でDAIZOは、光というよりも和樹との共演が嬉しそうで、満面の笑顔だったのが印象的w。紫吹さんも和樹の傍にいって、背中を合わせながら一緒に唄って微笑ましい。和樹と一緒の紫吹さんは明らかに女性の存在感だった。
唄い終わった後は、二幕の導入へ繋げる挨拶でハケる和樹。緊張されていたのかな。急遽チケットを取られた和樹ファンも満足されたと思う。
終演後、みんなが一列に並ぶ中、最後にゲストの和樹が呼ばれて、紫吹さんの隣に立って並ぶ。やっぱり、これが若い男性の凛々しさなのよねv。
大黒摩季の歌に規定してなかったら、いや別にミュージカルでなくてもいいから、和樹に平安風衣装を着せて、光源氏をやって貰いたかったw。
終演後すぐにアフタートーク。
ところがトーク前に、須藤温子さんのお誕生日サプライズ! 他のみんなが出てきてお祝いしたり、ケーキが出てきたり、須藤さんがお礼のコメントを述べたりで内輪は結構盛り上がり、観客にも何度も拍手が求められたが。
結局そのままトークタイムは終了。せっかくのDAIZOくんの司会も関係なし。他のトークメンバーはひと言も喋らずに終わってしまった。トークじゃないじゃん!(^_^;)
最後まで中途半端で消化不良なステージだった。
舞台再演は希望しないが、大黒摩季さんの復活は心から願いたい。
『仮面ライダーオーズ』の主題歌「Anything Goes!」もカッコイー!
湘南アクターズ 法王庁の避妊法 完全版
2010年10月31日 舞台演劇劇団湘南アクターズ『法王庁の避妊法』完全版を観てきた。
9月に平塚演劇フェスティバルで上演されたショートバージョンの完全版。
その時に頂いた特別チケットで今回は無料だ。
予約だけでアトリエはほぼ満席状態。
「オギノ式」を発見した、産婦人科医・荻野久作をめぐる、ハートウォーミングな大人の物語。
前半1時間は9月の特別版。後半1時間がその続きとなる。
「女性の排卵日はいつか?」この謎を追いかけ研究し続けてきた久作だが、患者のヒントでようやく答えを見い出す。あとはその検証と結果だけだ。だがそれには、妻の助けを必要とした。そういう究極で身近なストーリーだ。
劇団あかぺらで観た時よりも分り易く、シリアスな後半もグイグイと惹き付ける、明るく力強い舞台であった。
久作の日記で進行するので、花瓶の花や人物の着替えによって季節や歳月が感じられ、郷田ほづみの細やかで優しい演出が嬉しい。
望まない妊娠を避けられるかもしれない。子どもが欲しい者の手助けもできるかもしれない。だがそれは神様からの「授かりもの」を否定することにもなりかねない。
女性にはとりわけ、様々な思いや共感をもって受け入れられる話だろう。台詞も深くてジワジワとくる。女性たちみんなの気持ちも分るし、久作の苦しみや葛藤も理解できる。私も自分の身と重ねて、何度か胸が熱くなり涙をぬぐった。
女性たちの着物が色とりどりで鮮やかで目にも美味しい。とめ役の須加みきは7回もお着替えされていたそうだ。キヨ役の中村佳世は豪快な演技がステキ。ハナ役の蓑島はじめがチャーミング。より子役の水野理紗は強さの中に優しさを滲ませる。
荻野久作役の仲野元は立派な体格で、軽々と女性を抱っこできる逞しさ。大きな言動が溌剌とした信念を見せている。
ちょっと気になったのが、荻野と高見の関係性が薄く感じられたこと。二人でもう少し見つめ合って会話してもいいんじゃないかと。あかぺらさんでは高木さんと大西さんの間に深い信頼や情が感じられたから、今回尚更そう思った。
ノンストップで2時間少々。ボリューム感と満足感のある、情感あふれる芝居だった。
ところがどっこい! その後に予告編のオマケが付く。
郷田さんの愉快なナレーションで、11月公開の『ふしぎちゃん』ダイジェスト予告が約3分ほど。この予告のためだけに、湘南アクターズの出演メンバーが衣装を付けてのショート芝居。舞台の記憶がフラッシュバックし、思いっきりお客を煽るナレーションで大笑いした(^o^)。
終演後、郷田さんとお話(*^。^*)。『ボトムズ』の舞台挨拶のことは先月伺ったが、サイテー野郎が大挙して集まりそうだw。
12月のリーディングドラマ『聖夜の贈り物』は日程が変更になったが、何とかして観に行きたい。
今回の完全版、土曜日は台風の雨風の影響でやむなくキャンセルされた方も多かったと伺った。
版権の問題もあろうが、いつかぜひ再演をお願いしたい。できれば、都内の池袋某所にてもw。
9月に平塚演劇フェスティバルで上演されたショートバージョンの完全版。
その時に頂いた特別チケットで今回は無料だ。
予約だけでアトリエはほぼ満席状態。
「オギノ式」を発見した、産婦人科医・荻野久作をめぐる、ハートウォーミングな大人の物語。
前半1時間は9月の特別版。後半1時間がその続きとなる。
「女性の排卵日はいつか?」この謎を追いかけ研究し続けてきた久作だが、患者のヒントでようやく答えを見い出す。あとはその検証と結果だけだ。だがそれには、妻の助けを必要とした。そういう究極で身近なストーリーだ。
劇団あかぺらで観た時よりも分り易く、シリアスな後半もグイグイと惹き付ける、明るく力強い舞台であった。
久作の日記で進行するので、花瓶の花や人物の着替えによって季節や歳月が感じられ、郷田ほづみの細やかで優しい演出が嬉しい。
望まない妊娠を避けられるかもしれない。子どもが欲しい者の手助けもできるかもしれない。だがそれは神様からの「授かりもの」を否定することにもなりかねない。
女性にはとりわけ、様々な思いや共感をもって受け入れられる話だろう。台詞も深くてジワジワとくる。女性たちみんなの気持ちも分るし、久作の苦しみや葛藤も理解できる。私も自分の身と重ねて、何度か胸が熱くなり涙をぬぐった。
女性たちの着物が色とりどりで鮮やかで目にも美味しい。とめ役の須加みきは7回もお着替えされていたそうだ。キヨ役の中村佳世は豪快な演技がステキ。ハナ役の蓑島はじめがチャーミング。より子役の水野理紗は強さの中に優しさを滲ませる。
荻野久作役の仲野元は立派な体格で、軽々と女性を抱っこできる逞しさ。大きな言動が溌剌とした信念を見せている。
ちょっと気になったのが、荻野と高見の関係性が薄く感じられたこと。二人でもう少し見つめ合って会話してもいいんじゃないかと。あかぺらさんでは高木さんと大西さんの間に深い信頼や情が感じられたから、今回尚更そう思った。
ノンストップで2時間少々。ボリューム感と満足感のある、情感あふれる芝居だった。
ところがどっこい! その後に予告編のオマケが付く。
郷田さんの愉快なナレーションで、11月公開の『ふしぎちゃん』ダイジェスト予告が約3分ほど。この予告のためだけに、湘南アクターズの出演メンバーが衣装を付けてのショート芝居。舞台の記憶がフラッシュバックし、思いっきりお客を煽るナレーションで大笑いした(^o^)。
終演後、郷田さんとお話(*^。^*)。『ボトムズ』の舞台挨拶のことは先月伺ったが、サイテー野郎が大挙して集まりそうだw。
12月のリーディングドラマ『聖夜の贈り物』は日程が変更になったが、何とかして観に行きたい。
今回の完全版、土曜日は台風の雨風の影響でやむなくキャンセルされた方も多かったと伺った。
版権の問題もあろうが、いつかぜひ再演をお願いしたい。できれば、都内の池袋某所にてもw。
源氏物語×大黒摩季songs ボクは、十二単に恋をする
2010年10月29日 舞台演劇DHE@stageプロデュース『源氏物語×大黒摩季songs~ボクは、十二単に恋をする~』を観てきた。
源氏物語を、大黒摩季の音楽でミュージカル化。
適当に生きて女遍歴を重ねてきたボンボンの男が、生まれて初めての恋を知ったり、身近な人への愛に気づいたりしながら、真実の愛を知っていく、現代版の源氏物語。
今回は座席がダメダメだった(-_-;)。
前方のフラットの端っこで、首をずっと傾けていないとステージが見えなくてかなり疲れた。首を傾けていても、下手側で行われている芝居や歌は全然見えない。『コルダ』と反対で下手側の芝居が多かったのも癪に障る。光と紫、光と葵のシーンだけでなく、肝心のラストも見えやしない。何もそこで座らなくてもいいじゃない。せめて立ってくれれば頭だけは見えたのに。
首が疲れるだけでなく、スピーカーの位置の関係で、台詞も歌もやや割って聞こえてくる。音響だけは地響きのような振動音で、耳がどうにかなるんじゃないかと思った。
だから舞台への印象はすこぶる悪い。
紫吹淳の光源氏は、体格が立派で確かに色男風だが、知的でもクールでもなく、セクシーさが足りなくてガッカリ。パワフルな歌は素晴らしいが、台詞となると鼻声で鮮明さがない。風邪っぴきなのかとさえ思われた。ホント、どうしてこんな男がモテるのか?と思ってしまう。
紫吹さんが大黒摩季の歌を殆ど唄われるかと思っていたら、歌の半分近くは他の皆さん。
女性陣はドレスか行員制服の衣装。どれもこれも似たりよったりで、歌唱力に関しては二の次のようだ。ヘンな唄いぐせで可愛く色っぽく見せたり、叫ぶように声を張り上げていたりと、歌詞もよく伝わってこず、聞くに堪えないものもある^^;。ミュージカルならもう少し大らかにのびやかに歌い上げて、染みこむように耳に届けてほしい。あれではせっかくの大黒摩季の歌が台無しだ。
尤も、歌が一番酷かったのは本日のゲストさん。二幕冒頭で大黒摩季のソロがあったが、情けない歌唱でずっと目を閉じて我慢していた^^;。
若手男性陣の青柳塁斗、小野賢章、鈴木勝吾は、平安風衣装が見どころ。予想通りダンスで盛り上げ役に徹する。ルイルイは水を得た魚のように踊りまくって、ソロもあるしでかなり目立って楽しそう。途中のダンスでは、ルイルイと賢章くんに、SHUNが混じって三人で踊り、勝吾くんが傍観しているだけだったが、どうやらこの三人がダンスのメインらしい。
賢章くんは光の兄の朱雀の役で、後半クローズアップされるかと思いきや、そうでもない^^;。賢章くんもルイルイも一応恋人はいる設定なので最後はハッピー気分。勝吾くんには意外なお相手が!?w
花散里のDAIZOはまさかの女装だがこれがよく似合っているw。ソロはもちろん、女性陣とのダンスも色っぽくこなして大活躍。女声と男声も使い分けるので、声優としてもやれそうだ。
駒田一はさすがのダンディな美声を聞かせたが、いかんせんステージの桐壺が見えなかった^^;。
終演後すぐにアフタートーク。出演者は衣装のまま、中澤裕子、青柳塁斗、須藤温子、小野賢章、柿弘美、駒田一。
トークは、紫吹さんと最初に会った時の事や紫吹さんへの印象など。私にはどうでもいい内容だったw。
パンフは買う気になれず、今回だけで打ち止めにしたかったが^^;、1日のゲストに和樹が出るという。仕方ないので、もう一回だけ観ることにした。今度は2階席でいいから、真ん中からステージを観たいものだ。
源氏物語を、大黒摩季の音楽でミュージカル化。
適当に生きて女遍歴を重ねてきたボンボンの男が、生まれて初めての恋を知ったり、身近な人への愛に気づいたりしながら、真実の愛を知っていく、現代版の源氏物語。
今回は座席がダメダメだった(-_-;)。
前方のフラットの端っこで、首をずっと傾けていないとステージが見えなくてかなり疲れた。首を傾けていても、下手側で行われている芝居や歌は全然見えない。『コルダ』と反対で下手側の芝居が多かったのも癪に障る。光と紫、光と葵のシーンだけでなく、肝心のラストも見えやしない。何もそこで座らなくてもいいじゃない。せめて立ってくれれば頭だけは見えたのに。
首が疲れるだけでなく、スピーカーの位置の関係で、台詞も歌もやや割って聞こえてくる。音響だけは地響きのような振動音で、耳がどうにかなるんじゃないかと思った。
だから舞台への印象はすこぶる悪い。
紫吹淳の光源氏は、体格が立派で確かに色男風だが、知的でもクールでもなく、セクシーさが足りなくてガッカリ。パワフルな歌は素晴らしいが、台詞となると鼻声で鮮明さがない。風邪っぴきなのかとさえ思われた。ホント、どうしてこんな男がモテるのか?と思ってしまう。
紫吹さんが大黒摩季の歌を殆ど唄われるかと思っていたら、歌の半分近くは他の皆さん。
女性陣はドレスか行員制服の衣装。どれもこれも似たりよったりで、歌唱力に関しては二の次のようだ。ヘンな唄いぐせで可愛く色っぽく見せたり、叫ぶように声を張り上げていたりと、歌詞もよく伝わってこず、聞くに堪えないものもある^^;。ミュージカルならもう少し大らかにのびやかに歌い上げて、染みこむように耳に届けてほしい。あれではせっかくの大黒摩季の歌が台無しだ。
尤も、歌が一番酷かったのは本日のゲストさん。二幕冒頭で大黒摩季のソロがあったが、情けない歌唱でずっと目を閉じて我慢していた^^;。
若手男性陣の青柳塁斗、小野賢章、鈴木勝吾は、平安風衣装が見どころ。予想通りダンスで盛り上げ役に徹する。ルイルイは水を得た魚のように踊りまくって、ソロもあるしでかなり目立って楽しそう。途中のダンスでは、ルイルイと賢章くんに、SHUNが混じって三人で踊り、勝吾くんが傍観しているだけだったが、どうやらこの三人がダンスのメインらしい。
賢章くんは光の兄の朱雀の役で、後半クローズアップされるかと思いきや、そうでもない^^;。賢章くんもルイルイも一応恋人はいる設定なので最後はハッピー気分。勝吾くんには意外なお相手が!?w
花散里のDAIZOはまさかの女装だがこれがよく似合っているw。ソロはもちろん、女性陣とのダンスも色っぽくこなして大活躍。女声と男声も使い分けるので、声優としてもやれそうだ。
駒田一はさすがのダンディな美声を聞かせたが、いかんせんステージの桐壺が見えなかった^^;。
終演後すぐにアフタートーク。出演者は衣装のまま、中澤裕子、青柳塁斗、須藤温子、小野賢章、柿弘美、駒田一。
トークは、紫吹さんと最初に会った時の事や紫吹さんへの印象など。私にはどうでもいい内容だったw。
パンフは買う気になれず、今回だけで打ち止めにしたかったが^^;、1日のゲストに和樹が出るという。仕方ないので、もう一回だけ観ることにした。今度は2階席でいいから、真ん中からステージを観たいものだ。
LEMON LIVE 遺産相続。
2010年10月28日 舞台演劇LEMON LIVE vol.7『遺産相続。』を観てきた。
レモンライブの劇は初めてだが、今回キャストがお目当て。
ロビーにいらしたのは、作・演出の斎藤英作氏だったのかな。
フラットの席だが、前に人がとうとう来なかったので観易くはあった。
亡くなった父の莫大な遺産をめぐって、一人息子の前に突然の異母弟が現れたりと、様々な人間の思惑が交錯していく話。
観る前は、残された兄と異母弟とが少しずつ打ち解けていく、ハートウォーミングな話かと期待していたが、そうでもなかったかな^^;。
二幕目の場所が意外な一室で、最初は人物や設定がさっぱり見えてこなくて、とっつき難く分らない。徐々に関係性や、其々の秘密や嘘が見えてくるのはいいが、何となく薄っぺらくて心が動かされない。亡き父は代議士で、息子は秘書をやっていたというが、そっち方面に関係した人が皆無で登場人物に深味がない^^;。
息子は、父に隠し子がいた!?ということよりも、父が趣味の隠れ家を持っていた!ということのほうがショックのようだ。
遺産相続の陰湿なもめごとというよりも、隠し事や騙す事に重点が置かれ、其々が自分の都合のいいことを主張する。
その中で、悩み葛藤しながらも、父の言ってた言葉を胸に、己の信じた道をひとり真っ直ぐに貫こうとする息子の姿は、愚かしくも見えるが正直で純粋でもある。
作品の持つ思いは伝わってはくるが、話や展開があまりに都合が良くてラストは呆気ないこと^^;。もうひとひねり欲しいし、異母弟のことも綺麗に終着して欲しかった。
佐野瑞樹は、初めて見るような穏やかで誠実な役どころ。たぶんアラサーの設定だろうが、20代前半に見えるほど若々しい。好演ではあるが、役的に何かもの足りなさ感はある。先週は弟くんの舞台を観たが、大樹くんとこの舞台をやったらリアル過ぎて面白かったかも。
荒木健太朗は、登場時のマニアっぷりの強烈なアクションが弾けていて痛快! そんなムードが最後まで続いたら楽しかったが、実は深い事情を抱える複雑な設定で、『タンブリング』とはまた違った内に篭った役を繊細に演じていた。やっぱり20代後半の役だろうが、10代後半にも見えてきちゃうほど若々しかった。
佐野さんとアラケンとの濃密な絡みも期待していたが、思ったより無かったのでガッカリ。
紅一点の高橋理恵子は、演劇集団円の『シーンズ…』の出演と同時進行で、こちらの稽古にも参加されていたというハードぶり。顧問弁護士の役なので、難しい言葉や長い台詞もあれどとりあえずクリアされていて、知的でクールでチャーミングな印象。小柄なのに、台詞がよく通り、大柄な男たちと向かい合ってもヒケをとらず、ステージ上では大きく見えるのが素晴らしい。出番も台詞も多く、生き生きと輝く理恵子さんを拝めたので満足。
理恵子さんの役だから、何か一発逆転があるんじゃないかなと予想してたら、その通りだった。
佐野さんとの絡みが多かったので、実はこっそり二人のラブシーンも期待していたのだw。結構お似合いじゃないかな。
この三人をかき乱したのが、山田幸伸。アンケに「オフサイド」とあったらしいがw、煩くて騒がしくて油っこくて叶わない。声を聞くのさえ辛くなる役どころ。
大内厚雄はグラサンが似合ってたが、優柔不断で甘辛い役どころにちょっとウンザリ。「マキちゃん」はカワイイ。
元教え子に同窓会の誘いをする先生の場面があるが、そういう言動がウザくてたまらん。同窓会なんて行けるわけないじゃん!と腹立たしくも思った。
兄のことはどうでもいいのよ。何不自由なく暮らしていたお坊ちゃんなんだから。問題は不遇な弟くんのこと。彼が現状から救われる道はあるんだろうか、と気になってたまらない。
「遺産相続。」の最後に「○」が付くが、私にはまだ「…」の文字がよぎる。
役者は良かったが、いまひとつ話や展開についていけず、心が晴れない舞台だった。
レモンライブの劇は初めてだが、今回キャストがお目当て。
ロビーにいらしたのは、作・演出の斎藤英作氏だったのかな。
フラットの席だが、前に人がとうとう来なかったので観易くはあった。
亡くなった父の莫大な遺産をめぐって、一人息子の前に突然の異母弟が現れたりと、様々な人間の思惑が交錯していく話。
観る前は、残された兄と異母弟とが少しずつ打ち解けていく、ハートウォーミングな話かと期待していたが、そうでもなかったかな^^;。
二幕目の場所が意外な一室で、最初は人物や設定がさっぱり見えてこなくて、とっつき難く分らない。徐々に関係性や、其々の秘密や嘘が見えてくるのはいいが、何となく薄っぺらくて心が動かされない。亡き父は代議士で、息子は秘書をやっていたというが、そっち方面に関係した人が皆無で登場人物に深味がない^^;。
息子は、父に隠し子がいた!?ということよりも、父が趣味の隠れ家を持っていた!ということのほうがショックのようだ。
遺産相続の陰湿なもめごとというよりも、隠し事や騙す事に重点が置かれ、其々が自分の都合のいいことを主張する。
その中で、悩み葛藤しながらも、父の言ってた言葉を胸に、己の信じた道をひとり真っ直ぐに貫こうとする息子の姿は、愚かしくも見えるが正直で純粋でもある。
作品の持つ思いは伝わってはくるが、話や展開があまりに都合が良くてラストは呆気ないこと^^;。もうひとひねり欲しいし、異母弟のことも綺麗に終着して欲しかった。
佐野瑞樹は、初めて見るような穏やかで誠実な役どころ。たぶんアラサーの設定だろうが、20代前半に見えるほど若々しい。好演ではあるが、役的に何かもの足りなさ感はある。先週は弟くんの舞台を観たが、大樹くんとこの舞台をやったらリアル過ぎて面白かったかも。
荒木健太朗は、登場時のマニアっぷりの強烈なアクションが弾けていて痛快! そんなムードが最後まで続いたら楽しかったが、実は深い事情を抱える複雑な設定で、『タンブリング』とはまた違った内に篭った役を繊細に演じていた。やっぱり20代後半の役だろうが、10代後半にも見えてきちゃうほど若々しかった。
佐野さんとアラケンとの濃密な絡みも期待していたが、思ったより無かったのでガッカリ。
紅一点の高橋理恵子は、演劇集団円の『シーンズ…』の出演と同時進行で、こちらの稽古にも参加されていたというハードぶり。顧問弁護士の役なので、難しい言葉や長い台詞もあれどとりあえずクリアされていて、知的でクールでチャーミングな印象。小柄なのに、台詞がよく通り、大柄な男たちと向かい合ってもヒケをとらず、ステージ上では大きく見えるのが素晴らしい。出番も台詞も多く、生き生きと輝く理恵子さんを拝めたので満足。
理恵子さんの役だから、何か一発逆転があるんじゃないかなと予想してたら、その通りだった。
佐野さんとの絡みが多かったので、実はこっそり二人のラブシーンも期待していたのだw。結構お似合いじゃないかな。
この三人をかき乱したのが、山田幸伸。アンケに「オフサイド」とあったらしいがw、煩くて騒がしくて油っこくて叶わない。声を聞くのさえ辛くなる役どころ。
大内厚雄はグラサンが似合ってたが、優柔不断で甘辛い役どころにちょっとウンザリ。「マキちゃん」はカワイイ。
元教え子に同窓会の誘いをする先生の場面があるが、そういう言動がウザくてたまらん。同窓会なんて行けるわけないじゃん!と腹立たしくも思った。
兄のことはどうでもいいのよ。何不自由なく暮らしていたお坊ちゃんなんだから。問題は不遇な弟くんのこと。彼が現状から救われる道はあるんだろうか、と気になってたまらない。
「遺産相続。」の最後に「○」が付くが、私にはまだ「…」の文字がよぎる。
役者は良かったが、いまひとつ話や展開についていけず、心が晴れない舞台だった。
舞台 お~い!竜馬 青春篇 ザ・ラスト 初日
2010年10月27日 舞台演劇舞台『お~い!竜馬 青春編 ザ・ラスト』初日を観てきた。
原作の武田鉄矢、作画の小山ゆうからの花壇もあり。
私はテレビアニメの印象が強いが、これも『ふしぎ遊戯』のような漫画原作&アニメの舞台化といえよう。
主演の三又又三の総合プロデュース。初演は2005年でその後何度も再演され、私も観たことがあるが、今回が本当のザ・ラストとなる。
幕末の激動の時代を駆け抜けた、「日本人・坂本竜馬」の生き様を描く。
大河ドラマ『龍馬伝』と違って、幼馴染みの三人である坂本竜馬と武市半平太と岡田以蔵の絆と別れの物語がメインだ。もちろん岩崎弥太郎は出てこない。
福山雅治版龍馬に慣れると、三又又三版竜馬は不細工に見えるだろうがw、史実の竜馬に近いかもしれない。体は人一倍大きく、ハスキーな声で喋り、武骨な感じは古田新太にも似てるw。愛嬌たっぷりで大らかでボリュームがある。深く考えるのは苦手で阿呆を自認しながら、感覚を超越して機敏に動き回り、自然と人が集まってくる魅力的な男という設定だ。脱藩する前は何をしたらいいか分らない若者気質を覗かせるが、勝海舟との出会いからどんどん本領発揮していく姿が爽快で頼もしい。“竜馬”が染み付いたような三又さんは、体ごとぶつかる熱演を見せる。
岡田以蔵の松谷賢示、武市半平太の荒木良明は、前半はコミカルに後半はシリアスに転じ好演。
勝海舟の高橋稔が悠々とした男っぷりで上手い。後藤象二郎のつんつんも尊大な雰囲気たっぷり。中岡慎太郎の浦島三太朗は竜馬とのやり取りに笑い。沖田総司の白石朋也だけが歌舞伎のような美形で異質を放つ。
乙女の西村太佑は、史実通りの巨漢ぶりを発揮(笑)。
武市、竜馬、以蔵の少年期を演じた三人が可愛いが、21時過ぎの仕事でも大丈夫なんだろうか。
上士からの圧力に屈せず、勤皇へと転がる郷士を描いているので、全体的に泥臭くて人間臭い芝居が目立つ。
男たちが肌を露出させ、汗を飛び散らせて、体と体をぶつけていく。殺陣は華麗というより、骨や肉を断ち切るような重い迫力。
前半は度々ギャグや笑いで脱線するが、テンポが崩されて味気ない^^;。沢村の長い小芝居には、竜馬でなくとも疲れる^^;。
最大の見どころは、ステージ全体がグググと沈んで、巨大なものが下から現れる場面。前に観た時も驚かされたが、サンモールでこんな大掛かりなセットを目にするのは、たぶんこの『竜馬』ぐらいだろう。ただし今回は最前の席だったので、声は聞こえど頂上のほうが見えなかったのが残念。
純粋でひたむきで己の誇りと意地を貫いた以蔵の最期、半平太の壮絶な切腹シーンは凄まじい迫力で息をのむほど。
二人の無念さを思い、日本の現状を憂う、竜馬の言葉には思わず涙ぐんでしまった。
ラストがかなり駆け足なのが惜しい。暗殺される前の竜馬と慎太郎との会話が優しく切ない。
アニメの雰囲気もほのかに味わえる、骨太で高らかな舞台だった。
ロビーで又聞きしたところによると、11/28放送の『龍馬伝』第48回(最終回)に、三又又三さんがゲスト出演されるという(役柄は不明)。それならば『お~い!竜馬』アニメ版の竜馬を演じた関俊彦さんにもちょっこし出て欲しかった。
1ヶ月後にこの同じ劇場で、関さんが全然別のお芝居をされるのも何かの縁なのだろうか。
 ̄
先に観たカエサルも、坂本竜馬も、時に歴史上のヒーローにも称えられるが、意外と共通点が多そう。
女にモテる、大きなビジョンを持ってる、様々なコネクションを活用、敵を仲間に引き入れる寛容さを持つ、仲間や味方も多いが敵や付け狙う者も多い、そして突然暗殺された。竜馬が絶命する前に、「○○よ、お前もか」と思ったかどうかは定かではない。
原作の武田鉄矢、作画の小山ゆうからの花壇もあり。
私はテレビアニメの印象が強いが、これも『ふしぎ遊戯』のような漫画原作&アニメの舞台化といえよう。
主演の三又又三の総合プロデュース。初演は2005年でその後何度も再演され、私も観たことがあるが、今回が本当のザ・ラストとなる。
幕末の激動の時代を駆け抜けた、「日本人・坂本竜馬」の生き様を描く。
大河ドラマ『龍馬伝』と違って、幼馴染みの三人である坂本竜馬と武市半平太と岡田以蔵の絆と別れの物語がメインだ。もちろん岩崎弥太郎は出てこない。
福山雅治版龍馬に慣れると、三又又三版竜馬は不細工に見えるだろうがw、史実の竜馬に近いかもしれない。体は人一倍大きく、ハスキーな声で喋り、武骨な感じは古田新太にも似てるw。愛嬌たっぷりで大らかでボリュームがある。深く考えるのは苦手で阿呆を自認しながら、感覚を超越して機敏に動き回り、自然と人が集まってくる魅力的な男という設定だ。脱藩する前は何をしたらいいか分らない若者気質を覗かせるが、勝海舟との出会いからどんどん本領発揮していく姿が爽快で頼もしい。“竜馬”が染み付いたような三又さんは、体ごとぶつかる熱演を見せる。
岡田以蔵の松谷賢示、武市半平太の荒木良明は、前半はコミカルに後半はシリアスに転じ好演。
勝海舟の高橋稔が悠々とした男っぷりで上手い。後藤象二郎のつんつんも尊大な雰囲気たっぷり。中岡慎太郎の浦島三太朗は竜馬とのやり取りに笑い。沖田総司の白石朋也だけが歌舞伎のような美形で異質を放つ。
乙女の西村太佑は、史実通りの巨漢ぶりを発揮(笑)。
武市、竜馬、以蔵の少年期を演じた三人が可愛いが、21時過ぎの仕事でも大丈夫なんだろうか。
上士からの圧力に屈せず、勤皇へと転がる郷士を描いているので、全体的に泥臭くて人間臭い芝居が目立つ。
男たちが肌を露出させ、汗を飛び散らせて、体と体をぶつけていく。殺陣は華麗というより、骨や肉を断ち切るような重い迫力。
前半は度々ギャグや笑いで脱線するが、テンポが崩されて味気ない^^;。沢村の長い小芝居には、竜馬でなくとも疲れる^^;。
最大の見どころは、ステージ全体がグググと沈んで、巨大なものが下から現れる場面。前に観た時も驚かされたが、サンモールでこんな大掛かりなセットを目にするのは、たぶんこの『竜馬』ぐらいだろう。ただし今回は最前の席だったので、声は聞こえど頂上のほうが見えなかったのが残念。
純粋でひたむきで己の誇りと意地を貫いた以蔵の最期、半平太の壮絶な切腹シーンは凄まじい迫力で息をのむほど。
二人の無念さを思い、日本の現状を憂う、竜馬の言葉には思わず涙ぐんでしまった。
ラストがかなり駆け足なのが惜しい。暗殺される前の竜馬と慎太郎との会話が優しく切ない。
アニメの雰囲気もほのかに味わえる、骨太で高らかな舞台だった。
ロビーで又聞きしたところによると、11/28放送の『龍馬伝』第48回(最終回)に、三又又三さんがゲスト出演されるという(役柄は不明)。それならば『お~い!竜馬』アニメ版の竜馬を演じた関俊彦さんにもちょっこし出て欲しかった。
1ヶ月後にこの同じ劇場で、関さんが全然別のお芝居をされるのも何かの縁なのだろうか。
 ̄
先に観たカエサルも、坂本竜馬も、時に歴史上のヒーローにも称えられるが、意外と共通点が多そう。
女にモテる、大きなビジョンを持ってる、様々なコネクションを活用、敵を仲間に引き入れる寛容さを持つ、仲間や味方も多いが敵や付け狙う者も多い、そして突然暗殺された。竜馬が絶命する前に、「○○よ、お前もか」と思ったかどうかは定かではない。
舞台 カエサル ローマ人の物語より 千秋楽
2010年10月27日 舞台演劇舞台『カエサル -ローマ人の物語より-』千秋楽を観てきた。
12日の観劇とはうってかわり、ロビーには関係者や映像で見知った顔がチラホラ。
みのもんたさんがいらしてたので、オバサマ方に混じって、私も握手をして頂いた(^.^)。
先日観た舞台の演出家さんが前方席にいらしていた。
12日に観た時とは何もかもパワーアップされて、より迫力がある洗練された舞台となっていた。
役者の演技が先ず違う。
ことに松本幸四郎のカエサル、科白も動きももの凄い気迫で、鳥肌が立つような存在感だった。
高橋惠子のセルヴィーリアも、いっそう艶めいていたが、ブルータスを殴るところが本気を滲ませていて凄まじい。
ブルータスの小澤征悦は、掠れた声がなくなり声が伸びていて、聴き苦しさがなくなった。役にも深味が出てきたようだ。やはり2回観ないと、役者の本領は計れないようだ。
ブルータスの台詞が若干変わっていた。カエサルを刺した後、キケロら皆に次はどうするのか?と促された時、12日は「わからない」を繰り返していて情けなさが露呈していたが、今回は具体的に挙げて何をしても無駄だというような台詞になっていた。これでブルータスにも知性が感じられ、より分り易い流れになったと思う。
キケロの渡辺いっけいは、狡猾さと無邪気さのメリハリがいっそう際立って人間臭さを放つ。
アントニウスの前田一世は、ちょっぴり声が掠れてて疲れが感じられたかな。正統二枚目で背も高く、時おり堤真一さんの若い頃の面影がありw。キケロとブルータスとの三つ巴の取っ組み合いシーンが面白い。でも大人なように見えて実は子ども染みていたから、カエサルは彼を後継者に選ばなかったのかなと思ったり。
アリスの水野美紀は、前よりも台詞や動きが少々制限されていたのか、やんちゃさがあまり感じられず。でもオクタヴィアヌスの肩への叩きっぷりは最後とばかりにエスカレートw。
一幕の広場での演説シーンで、顔を隠して現れる小西遼生をしっかり認識。目は僅かに見える程度だが、体を丸めた動きとか工夫が感じられる。群集の外からだんだん内に移動していくが、隣のアリスに声をかけられ頷いたりしたりと、水野さんと遼生さんの小芝居が愉快。そんな場面に目がいってたので、肝心のカエサルたちの演説が耳にしっかり入ってこなかったりw。
今回は上手側の席だったので、前よりも遼生さんをじっくり拝めて良かった(*^。^*)。
カーテンコールでも、遼生くんがほぼ直線の前に立ってくれたし。蒼い衣装が映える遼生さんの視線が飛んできたような気がしてドキドキv。
松本幸四郎さんの視線も、会場全体を見回しながら一人一人にも頷くように投げるので、見つめられたような錯覚を起して目がそらせないw。やっぱり役と同じように、魔の投げ目線だw。
幕が閉まりかけている時の「ブラボー!」は余韻をかき消すので要らないだろう。拍手だけで充分。
カテコでは早々とスタオベが出た。私も3度目にしてスタオベ。ホントに良い舞台だったもの。
その後、松本さんは皆さんをいったん座らせてから挨拶。その鮮やかなお手並みがステキ。
松本さんは、原作もスタッフも役者もみんな日本人だと「日本人の手による外国劇」を強調されて、日本の劇の良さをあらためて啓発させる。千秋楽を迎えて「我々もやっとルビコン川を渡った」と語り、拍手が起きる。並んだ役者陣を見渡し、これからカンパニーも解散してまた其々の場所で「ルビコン川を渡る」からと、エールを送ると共にお客様へ応援をお願いした。
あたたかい笑みで心の通った愛情あふれる言葉の数々。周りに気配りをして皆を引っ張っていった、カエサルさんそのものの人柄を感じさせた。
舞台の様子はいつか、NHKかBS2で放送していただきたい。
終演後、軽く夕食をとって、新宿のもう一つの舞台へ。
12日の観劇とはうってかわり、ロビーには関係者や映像で見知った顔がチラホラ。
みのもんたさんがいらしてたので、オバサマ方に混じって、私も握手をして頂いた(^.^)。
先日観た舞台の演出家さんが前方席にいらしていた。
12日に観た時とは何もかもパワーアップされて、より迫力がある洗練された舞台となっていた。
役者の演技が先ず違う。
ことに松本幸四郎のカエサル、科白も動きももの凄い気迫で、鳥肌が立つような存在感だった。
高橋惠子のセルヴィーリアも、いっそう艶めいていたが、ブルータスを殴るところが本気を滲ませていて凄まじい。
ブルータスの小澤征悦は、掠れた声がなくなり声が伸びていて、聴き苦しさがなくなった。役にも深味が出てきたようだ。やはり2回観ないと、役者の本領は計れないようだ。
ブルータスの台詞が若干変わっていた。カエサルを刺した後、キケロら皆に次はどうするのか?と促された時、12日は「わからない」を繰り返していて情けなさが露呈していたが、今回は具体的に挙げて何をしても無駄だというような台詞になっていた。これでブルータスにも知性が感じられ、より分り易い流れになったと思う。
キケロの渡辺いっけいは、狡猾さと無邪気さのメリハリがいっそう際立って人間臭さを放つ。
アントニウスの前田一世は、ちょっぴり声が掠れてて疲れが感じられたかな。正統二枚目で背も高く、時おり堤真一さんの若い頃の面影がありw。キケロとブルータスとの三つ巴の取っ組み合いシーンが面白い。でも大人なように見えて実は子ども染みていたから、カエサルは彼を後継者に選ばなかったのかなと思ったり。
アリスの水野美紀は、前よりも台詞や動きが少々制限されていたのか、やんちゃさがあまり感じられず。でもオクタヴィアヌスの肩への叩きっぷりは最後とばかりにエスカレートw。
一幕の広場での演説シーンで、顔を隠して現れる小西遼生をしっかり認識。目は僅かに見える程度だが、体を丸めた動きとか工夫が感じられる。群集の外からだんだん内に移動していくが、隣のアリスに声をかけられ頷いたりしたりと、水野さんと遼生さんの小芝居が愉快。そんな場面に目がいってたので、肝心のカエサルたちの演説が耳にしっかり入ってこなかったりw。
今回は上手側の席だったので、前よりも遼生さんをじっくり拝めて良かった(*^。^*)。
カーテンコールでも、遼生くんがほぼ直線の前に立ってくれたし。蒼い衣装が映える遼生さんの視線が飛んできたような気がしてドキドキv。
松本幸四郎さんの視線も、会場全体を見回しながら一人一人にも頷くように投げるので、見つめられたような錯覚を起して目がそらせないw。やっぱり役と同じように、魔の投げ目線だw。
幕が閉まりかけている時の「ブラボー!」は余韻をかき消すので要らないだろう。拍手だけで充分。
カテコでは早々とスタオベが出た。私も3度目にしてスタオベ。ホントに良い舞台だったもの。
その後、松本さんは皆さんをいったん座らせてから挨拶。その鮮やかなお手並みがステキ。
松本さんは、原作もスタッフも役者もみんな日本人だと「日本人の手による外国劇」を強調されて、日本の劇の良さをあらためて啓発させる。千秋楽を迎えて「我々もやっとルビコン川を渡った」と語り、拍手が起きる。並んだ役者陣を見渡し、これからカンパニーも解散してまた其々の場所で「ルビコン川を渡る」からと、エールを送ると共にお客様へ応援をお願いした。
あたたかい笑みで心の通った愛情あふれる言葉の数々。周りに気配りをして皆を引っ張っていった、カエサルさんそのものの人柄を感じさせた。
舞台の様子はいつか、NHKかBS2で放送していただきたい。
終演後、軽く夕食をとって、新宿のもう一つの舞台へ。
劇団岸野組 良縁・奇縁・腐れ縁 初日
2010年10月23日 舞台演劇劇団岸野組二十周年記念公演第二弾『良縁・奇縁・腐れ縁』初日を観てきた。
かなりギリギリの段階で電話予約したのだが、封筒の番号を言ったおかげか、幸いにも観易い前方席をあてがって下さり感謝。
岸野組さんとは20年近いお付き合いなので、イイ意味で殆ど腐れ縁になるのかもしれないw。
幕末の江戸・横浜・京都を舞台に、見世物小屋の一座で暮らす幼馴染みの男女が繰り広げる人情喜劇。
今回はドラマ『龍馬伝』を意識したような導入。激動の時代を生き抜いた老女が、幕末を庶民の目から見るという形で、己の過去を振り返って書き手に語っていくという形式。時系列なオムニバス三篇が繋がっていく仕掛けで、タイトル通りに「良縁」と「奇縁」と「腐れ縁」が人と人を繋げる愉快なお話だった。
今回はゆる~い殺陣や、ぬる~いラブシーン、劇とはあまりそぐわないダンスシーンもありと^^;、盛りだくさんな内容。
幕末を反映させ黒船や混血、浪士隊と勤王派という設定もあり、緊張感ある場面も生まれるが、そこはそれ。岸野組独特の調子で、笑いと洒落っ気で煙にまいて和ませてくれた。
ドジで方向音痴で惚れっぽい伊太郎と、伊太郎をほおっておけず何かと世話をやく小百合が主人公。
田中真弓は過去3回岸野組に客演されたが、今回やっと普通の女性役がきてw、しかも「さゆり」と呼ばれることに、えらく嬉しそうでノリノリ(^^)。演じる年齢と共に着物も着替え、演技も変わっていくが、真弓さんの溌剌とした科白は聴き取り易くてとってもチャーミング! 小柄な方なので、一幕の小百合さんは10代にも見えるほど若々しく可愛いこと。そして表情や仕草などの演技がとても細やかで、的を得た達者な芝居をされる方だとあらためて思った。今回こんなに楽しめたのも、真弓さんの好演のおかげかもしれない。
座長で演出の岸野幸正さんは相変わらず大らかでのびやか。真弓さんがどっしり可愛く受け止めてくれるので、いつもよりはおとなしく見えて嬉しそうだったw。お二人が並ぶとお似合いなのも一興。
時代劇は初だという森田成一は、剣術の腕もあり心優しく穏やかな浪人・高倉真吾役。鬘を二つ使い分けていたが、森田くんが意外と鬘が似合っていて男前!(^o^) 小百合が一目惚れする場面があるが、剣を構える様子はホントに格好良く見える。父が濡れ衣を着せられ浪人の身となった暗い過去があるが、それらの不遇を払いのけて仕官を夢みる、元気で頼もしい青年を好演していた。剣道の場面があるし、10年前なら関俊彦さんにやって頂きたかった役だ。
長沢美樹は最初の登場時は分らないぐらい、役を作り込んでいた。長沢さんは二役っぽい気もするがw、三幕の甘くて柔らかな役どころも似合う。
大倉正章は声をわざと低くくもらせた演技がハマり、一見して眠狂四郎なイメージw。
くじらさんはやっと普通の女役だがw、見世物ショーの時の解説がステキ。
体がデカく重量感がある岡田有紀があれこれと目立つ。
 ̄
終演後は、記念トークショー。
くじらさんの司会で、岸野さん、田中さん、森田さんが登壇。
森田さんは岸野さんとの馴れ初めやオファーについて、岸野さんからは森田さんに一目惚れだと熱い告白もありw。役作りを語った森田さんだが、鬘の侍姿には田中さんやくじらさんまでキュンキュンv。
田中さんは4度目にして実現した女役の喜びを大いに語る。台詞の覚え方で、森田さんが動作と一緒に自然に頭に入ると言うと、田中さんも岸野さんもショボンw。田中さんはホントにダメだったようで、稽古の朝も「ひとつも覚えられませんでした」と嘆いて来たそうだw。
最後に森田さんが、袴もはいているし剣も振るっていると劇場版『BLEACH』を告知。先日の『ウエスタンモード』はW恋次だったし、今回は黒崎一護だし、二つの舞台は『BLEACH』繋がりにもなるのよね。
来年四月は、客演に関俊彦さんを迎えて『踊る阿呆!』を本多で上演。既に脚本も上がっているとか。ダンスでもやってくれるのかな♪
かなりギリギリの段階で電話予約したのだが、封筒の番号を言ったおかげか、幸いにも観易い前方席をあてがって下さり感謝。
岸野組さんとは20年近いお付き合いなので、イイ意味で殆ど腐れ縁になるのかもしれないw。
幕末の江戸・横浜・京都を舞台に、見世物小屋の一座で暮らす幼馴染みの男女が繰り広げる人情喜劇。
今回はドラマ『龍馬伝』を意識したような導入。激動の時代を生き抜いた老女が、幕末を庶民の目から見るという形で、己の過去を振り返って書き手に語っていくという形式。時系列なオムニバス三篇が繋がっていく仕掛けで、タイトル通りに「良縁」と「奇縁」と「腐れ縁」が人と人を繋げる愉快なお話だった。
今回はゆる~い殺陣や、ぬる~いラブシーン、劇とはあまりそぐわないダンスシーンもありと^^;、盛りだくさんな内容。
幕末を反映させ黒船や混血、浪士隊と勤王派という設定もあり、緊張感ある場面も生まれるが、そこはそれ。岸野組独特の調子で、笑いと洒落っ気で煙にまいて和ませてくれた。
ドジで方向音痴で惚れっぽい伊太郎と、伊太郎をほおっておけず何かと世話をやく小百合が主人公。
田中真弓は過去3回岸野組に客演されたが、今回やっと普通の女性役がきてw、しかも「さゆり」と呼ばれることに、えらく嬉しそうでノリノリ(^^)。演じる年齢と共に着物も着替え、演技も変わっていくが、真弓さんの溌剌とした科白は聴き取り易くてとってもチャーミング! 小柄な方なので、一幕の小百合さんは10代にも見えるほど若々しく可愛いこと。そして表情や仕草などの演技がとても細やかで、的を得た達者な芝居をされる方だとあらためて思った。今回こんなに楽しめたのも、真弓さんの好演のおかげかもしれない。
座長で演出の岸野幸正さんは相変わらず大らかでのびやか。真弓さんがどっしり可愛く受け止めてくれるので、いつもよりはおとなしく見えて嬉しそうだったw。お二人が並ぶとお似合いなのも一興。
時代劇は初だという森田成一は、剣術の腕もあり心優しく穏やかな浪人・高倉真吾役。鬘を二つ使い分けていたが、森田くんが意外と鬘が似合っていて男前!(^o^) 小百合が一目惚れする場面があるが、剣を構える様子はホントに格好良く見える。父が濡れ衣を着せられ浪人の身となった暗い過去があるが、それらの不遇を払いのけて仕官を夢みる、元気で頼もしい青年を好演していた。剣道の場面があるし、10年前なら関俊彦さんにやって頂きたかった役だ。
長沢美樹は最初の登場時は分らないぐらい、役を作り込んでいた。長沢さんは二役っぽい気もするがw、三幕の甘くて柔らかな役どころも似合う。
大倉正章は声をわざと低くくもらせた演技がハマり、一見して眠狂四郎なイメージw。
くじらさんはやっと普通の女役だがw、見世物ショーの時の解説がステキ。
体がデカく重量感がある岡田有紀があれこれと目立つ。
 ̄
終演後は、記念トークショー。
くじらさんの司会で、岸野さん、田中さん、森田さんが登壇。
森田さんは岸野さんとの馴れ初めやオファーについて、岸野さんからは森田さんに一目惚れだと熱い告白もありw。役作りを語った森田さんだが、鬘の侍姿には田中さんやくじらさんまでキュンキュンv。
田中さんは4度目にして実現した女役の喜びを大いに語る。台詞の覚え方で、森田さんが動作と一緒に自然に頭に入ると言うと、田中さんも岸野さんもショボンw。田中さんはホントにダメだったようで、稽古の朝も「ひとつも覚えられませんでした」と嘆いて来たそうだw。
最後に森田さんが、袴もはいているし剣も振るっていると劇場版『BLEACH』を告知。先日の『ウエスタンモード』はW恋次だったし、今回は黒崎一護だし、二つの舞台は『BLEACH』繋がりにもなるのよね。
来年四月は、客演に関俊彦さんを迎えて『踊る阿呆!』を本多で上演。既に脚本も上がっているとか。ダンスでもやってくれるのかな♪
bpm公演 ジッパー
2010年10月22日 舞台演劇 コメント (2)ハイブリッド・アミューズメント・ショウ bpm公演『ジッパー!』を観てきた。
前売券完売という超人気なステージ。
大型連休のデバート屋上で催される、戦隊もののキャラクターショー。演じるアクションチームのメンバーやスタッフに、デバート側の者や飛び入りの者も巻き込んで、様々なトラブルやアクシデントが降りかかる話。
作・演出の浅沼晋太郎はじめ、bpmメンバーはフル稼働出演。豪華なゲストを迎え、パワーアップされたキャスト陣に期待が深まる。
劇中に出てくる「奇跡戦隊エレメンジャー」の設定もしっかり。5色のスーツや悪役スーツが出てくるだけで胸ワクさせる。
『abc』のような、“ヒーローショー”の内幕や裏の話であり、特撮ファンの興味をそそる“スーツアクター”ものでもある。
だがテレビの映像作品と違うのは、スーツの中に入っているのは、スーツアクターだけではないということだ。アルバイトもいれば、突発的で偶発的に入る者もいたりする。人数が足りず、裏でスーツをとっかえひっかえ、段取りが合わないことも多々ある。びっしょりの汗を堪え、怪我を我慢してステージに立つこともある。デバートでやるキャラクターショーというのは、案外そういう者たちの力の結集と団結で生まれているのかもしれない。
かつてそういったキャラクターショーのアルバイトをされた浅沼氏が、自分の実体験を元にして、やや誇張しながら書かれた作品だ。
だから、コメディとアクションに彩られたステージでありながら、必死感にあふれて実に生々しい。
たくさんの登場人物たちの個性や事情が細かく設定されており、彼らの人間模様でもある。様々に散りばめられた布石を細かく拾い上げ、最終的にはピタっとハメて収拾させる力量はさすが浅沼氏といえよう。
一見冴えなくて借金も抱えている主人公の「かっちゃん」が魅力的だ。彼は何故そんなに信頼できる仲間に見守られているのか。周囲や初めて会った人さえ惹き付けてしまうのは何故かw。何故そこまでしてショーをやり遂げようとするのか。儲からないショーを何故辞めようとしないのか。それらの答えが作品から徐々に炙り出されていく。
たとえバイトだろうと何だろうと、スーツのジッパーを上げた瞬間から、みんなヒーローになる。いや、ヒーローであらなければならず、ヒーローを通さなければならない。ヒーローとして、最後までショーをやり遂げ、観客であるクソガキ様を楽しませなければならないのだ。
そこには“ショーマン”としての、誇りと情熱と気迫が存在している。
今回は正義のヒーローのハズのレッドが、何と“悪”役でもある。怪人どもだけでなく、ピンクたち仲間やデパートの人たちからもこてんぱんにヤられてしまう。その様子が何と痛快だこと!これは、レッドな男が少しずつ真実を知って改心していく話でもあるのだw。
おぐらさんのように小柄だが、かっちゃん役の伊勢直弘は達者な役作りで熱演。伊勢さんが演出された『ひこうき雲』にはあまりイイ印象がないので^^;、役者としての活躍に期待したい。
渋くて落ち着いて人情味たっぷりなので、トシさんの菊地創にはすっかり騙されたw。菊地さんがあんなに若い方だったなんて!
茜の飯田圭織は、ホントにMCのお姉さんのような溌剌とした声と明るい存在感。片言日本語がチャーミングでアクションも頑張っていた猪狩敦子は、何でも品よくこなせる女優で感心する。魚住の久保田磨希は20代にも40代にも見えちゃうw。
兼崎健太郎は『abc』でいうと相葉くんのような役どころ。あの大きな体格を生かさないわけがない。
彼よりもっと大きな体格なのが小田井涼平。ダンディでデカい声もステキだが、とってもスーツアクターな体格なので惚れ惚れ。すぐに気づかなかったが、『仮面ライダー龍騎』のゾルダの人だったのね。そしてアニメ声優で初参加した『ガンダムSEED』では、アスランやキラにヤられちゃうオルガの人だったw。途方もない才能に溢れた方のようで面白い。
『SAMURA7』以降、引退表明していた篠谷聖がこの作品でめでたく復帰。ひと皮剥けたというより、何かから吹っ切れたような印象を受けた。
金髪鬘でヤンキーなスタイルの浅沼氏は、普段は無口だが七色の声を操る音響担当な役どころ。ホントにあの声全部が浅沼氏だったのか!?とビックリしつつ喜んでしまった(^o^)。常に無表情でみんなの会話を静かに見ている浅沼氏が、演出家としての顔にも見えてコワかったかもw。
ちなみに『ジッパー』のCMナレーションは立木文彦だが、劇中の冒頭や最後に流れる館内放送の声は水樹奈々で、ロビーに花壇も届いていた。
濃密な2時間だったが、あれこれと盛り込み過ぎて超満腹な印象はある。会話の中の段取りや説明の台詞が速過ぎて、すぐに把握できなかったり、人物の関係や事情が掴み難かった^^;。魚住さんの設定は台詞だけで分り難かったが、全体から見たら、元旦那のことなどどうでもイイことのように思える。
前方の端席だったので、ステージ上壇が見切れてしまったのも残念。ドンが何やら動いていて客席からは笑いが起きるが、壁が邪魔になって私のほうからはサッパリ見えなかった。
体験のあるなしでいえば、陣痛真っ最中なのに動ける場面はちょっと不満^^;。陣痛を舐めたらあかんぜよ! ライジングステージのみんなが必死でヒーローを作り出すのと同じ位に、妊婦も必死で産み出すのだからw。
 ̄
終演後、小田井さんが所属している「純烈」のミニライブ開催。
その前に、魚住さんと新倉くんが「純烈」を迎える寸劇(笑)。
「純烈」というグループは正直知らなかったが^^;、平均身長183cmの戦隊ヒーロー出身俳優中心に結成された男性6人組のコーラスグループ。リーダーは酒井さんで、本日は白川さんが欠席の5人だけでステージに登場。小田井さん、さっきまでの衣装と違ってすっかりダンディなスーツ。靴だけ何故かヘンな所に置きっぱなしw。
昭和に思いを馳せたムード歌謡ということで、デビューシングル「涙の銀座線」を唄う。どこかで聞いたタイトル。“銀座線”といえば、今年5月『超電王』のギャラリートレイン目当てでいっぱい乗ったっけw。
その後はロビーで、「純烈」ご本人たちがCDを販売。小田井さんだけいない。
bpmメンバーも自ら物販に呼び込みしたり、ファンの方と談笑したり。私も伊勢さんと浅沼さんに握手をして頂いた。
エレメンジャーのレッドグレンもやって来たので「僕と握手」(^o^)丿。中に誰が入っていたのだろう?
パンフはヒーローショー仕様で凝っているw。トレカを買ってた人も多し。私もヒーローショーを見たような高揚した気分で、最後まで楽しませて貰った。
 ̄
この劇場まできたら、その後は当然アニメイトへ。
店の前に『SP』車が停止中(#^.^#)。要人警護だとすると、アニメ店長か高橋社長がいたんだろうか?(笑)
『イマジンあにめ3』を引き取り。設定資料のおまけ付き。
『テニプリ』フェアが9階で開催中。郷田さん出演のらじおCDを買って特典を貰った。
『ボトびー』VOL.08は『ファインダー』から森川智之。次回が平川さんなら、次々回が石田さんか!?
前売券完売という超人気なステージ。
大型連休のデバート屋上で催される、戦隊もののキャラクターショー。演じるアクションチームのメンバーやスタッフに、デバート側の者や飛び入りの者も巻き込んで、様々なトラブルやアクシデントが降りかかる話。
作・演出の浅沼晋太郎はじめ、bpmメンバーはフル稼働出演。豪華なゲストを迎え、パワーアップされたキャスト陣に期待が深まる。
劇中に出てくる「奇跡戦隊エレメンジャー」の設定もしっかり。5色のスーツや悪役スーツが出てくるだけで胸ワクさせる。
『abc』のような、“ヒーローショー”の内幕や裏の話であり、特撮ファンの興味をそそる“スーツアクター”ものでもある。
だがテレビの映像作品と違うのは、スーツの中に入っているのは、スーツアクターだけではないということだ。アルバイトもいれば、突発的で偶発的に入る者もいたりする。人数が足りず、裏でスーツをとっかえひっかえ、段取りが合わないことも多々ある。びっしょりの汗を堪え、怪我を我慢してステージに立つこともある。デバートでやるキャラクターショーというのは、案外そういう者たちの力の結集と団結で生まれているのかもしれない。
かつてそういったキャラクターショーのアルバイトをされた浅沼氏が、自分の実体験を元にして、やや誇張しながら書かれた作品だ。
だから、コメディとアクションに彩られたステージでありながら、必死感にあふれて実に生々しい。
たくさんの登場人物たちの個性や事情が細かく設定されており、彼らの人間模様でもある。様々に散りばめられた布石を細かく拾い上げ、最終的にはピタっとハメて収拾させる力量はさすが浅沼氏といえよう。
一見冴えなくて借金も抱えている主人公の「かっちゃん」が魅力的だ。彼は何故そんなに信頼できる仲間に見守られているのか。周囲や初めて会った人さえ惹き付けてしまうのは何故かw。何故そこまでしてショーをやり遂げようとするのか。儲からないショーを何故辞めようとしないのか。それらの答えが作品から徐々に炙り出されていく。
たとえバイトだろうと何だろうと、スーツのジッパーを上げた瞬間から、みんなヒーローになる。いや、ヒーローであらなければならず、ヒーローを通さなければならない。ヒーローとして、最後までショーをやり遂げ、観客であるクソガキ様を楽しませなければならないのだ。
そこには“ショーマン”としての、誇りと情熱と気迫が存在している。
今回は正義のヒーローのハズのレッドが、何と“悪”役でもある。怪人どもだけでなく、ピンクたち仲間やデパートの人たちからもこてんぱんにヤられてしまう。その様子が何と痛快だこと!これは、レッドな男が少しずつ真実を知って改心していく話でもあるのだw。
おぐらさんのように小柄だが、かっちゃん役の伊勢直弘は達者な役作りで熱演。伊勢さんが演出された『ひこうき雲』にはあまりイイ印象がないので^^;、役者としての活躍に期待したい。
渋くて落ち着いて人情味たっぷりなので、トシさんの菊地創にはすっかり騙されたw。菊地さんがあんなに若い方だったなんて!
茜の飯田圭織は、ホントにMCのお姉さんのような溌剌とした声と明るい存在感。片言日本語がチャーミングでアクションも頑張っていた猪狩敦子は、何でも品よくこなせる女優で感心する。魚住の久保田磨希は20代にも40代にも見えちゃうw。
兼崎健太郎は『abc』でいうと相葉くんのような役どころ。あの大きな体格を生かさないわけがない。
彼よりもっと大きな体格なのが小田井涼平。ダンディでデカい声もステキだが、とってもスーツアクターな体格なので惚れ惚れ。すぐに気づかなかったが、『仮面ライダー龍騎』のゾルダの人だったのね。そしてアニメ声優で初参加した『ガンダムSEED』では、アスランやキラにヤられちゃうオルガの人だったw。途方もない才能に溢れた方のようで面白い。
『SAMURA7』以降、引退表明していた篠谷聖がこの作品でめでたく復帰。ひと皮剥けたというより、何かから吹っ切れたような印象を受けた。
金髪鬘でヤンキーなスタイルの浅沼氏は、普段は無口だが七色の声を操る音響担当な役どころ。ホントにあの声全部が浅沼氏だったのか!?とビックリしつつ喜んでしまった(^o^)。常に無表情でみんなの会話を静かに見ている浅沼氏が、演出家としての顔にも見えてコワかったかもw。
ちなみに『ジッパー』のCMナレーションは立木文彦だが、劇中の冒頭や最後に流れる館内放送の声は水樹奈々で、ロビーに花壇も届いていた。
濃密な2時間だったが、あれこれと盛り込み過ぎて超満腹な印象はある。会話の中の段取りや説明の台詞が速過ぎて、すぐに把握できなかったり、人物の関係や事情が掴み難かった^^;。魚住さんの設定は台詞だけで分り難かったが、全体から見たら、元旦那のことなどどうでもイイことのように思える。
前方の端席だったので、ステージ上壇が見切れてしまったのも残念。ドンが何やら動いていて客席からは笑いが起きるが、壁が邪魔になって私のほうからはサッパリ見えなかった。
体験のあるなしでいえば、陣痛真っ最中なのに動ける場面はちょっと不満^^;。陣痛を舐めたらあかんぜよ! ライジングステージのみんなが必死でヒーローを作り出すのと同じ位に、妊婦も必死で産み出すのだからw。
 ̄
終演後、小田井さんが所属している「純烈」のミニライブ開催。
その前に、魚住さんと新倉くんが「純烈」を迎える寸劇(笑)。
「純烈」というグループは正直知らなかったが^^;、平均身長183cmの戦隊ヒーロー出身俳優中心に結成された男性6人組のコーラスグループ。リーダーは酒井さんで、本日は白川さんが欠席の5人だけでステージに登場。小田井さん、さっきまでの衣装と違ってすっかりダンディなスーツ。靴だけ何故かヘンな所に置きっぱなしw。
昭和に思いを馳せたムード歌謡ということで、デビューシングル「涙の銀座線」を唄う。どこかで聞いたタイトル。“銀座線”といえば、今年5月『超電王』のギャラリートレイン目当てでいっぱい乗ったっけw。
その後はロビーで、「純烈」ご本人たちがCDを販売。小田井さんだけいない。
bpmメンバーも自ら物販に呼び込みしたり、ファンの方と談笑したり。私も伊勢さんと浅沼さんに握手をして頂いた。
エレメンジャーのレッドグレンもやって来たので「僕と握手」(^o^)丿。中に誰が入っていたのだろう?
パンフはヒーローショー仕様で凝っているw。トレカを買ってた人も多し。私もヒーローショーを見たような高揚した気分で、最後まで楽しませて貰った。
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この劇場まできたら、その後は当然アニメイトへ。
店の前に『SP』車が停止中(#^.^#)。要人警護だとすると、アニメ店長か高橋社長がいたんだろうか?(笑)
『イマジンあにめ3』を引き取り。設定資料のおまけ付き。
『テニプリ』フェアが9階で開催中。郷田さん出演のらじおCDを買って特典を貰った。
『ボトびー』VOL.08は『ファインダー』から森川智之。次回が平川さんなら、次々回が石田さんか!?