Studio Life舞台『OZ』GEOチームを観てきた。
ご存知、樹なつみ・原作で、こういうのもミリタリー・ファンタジーというのかな。
傭兵ムトー、サイバノイド1019、天才少女学者フィリシアが、理想の都「OZ」を目指す話。

’02年の初演では好評を博し、私も2回観たが、今回はキャストを少々一新、ダブルキャスト公演での再演となった。
初演と比べ、舞台は広くなったが、舞台装置のほうは極めてシンプルに変更。膨大な原作消化の為の時間短縮を考えてか、初演の台詞や絡みやシーンなどが少しずつカットされていた。気に入ってたのもあっただけにちょっと残念。
その代わりに、展開はスピーディで一気に観れた。Studio Lifeには珍しいアクションシーンもパワーアップしたが、役者陣が頑張ってる割には、アクションのキレや迫力がいまひとつ^^;。
笑いどころも殆どカットされ、後半はシリアスモード一直線。音楽や照明効果もあり、ラストは少しジンとさせる。だが今回は初演時のキャストと殆ど同じだったのに、あっさりした薄味で、熱い余韻は残らなかった。

今回は役者陣の衣装が凝ってて替えも多く、こっちにお金をかけたのかな。
1019役の笠原浩夫は、冷静な残酷さと葛藤を滲ませ、堂々とした安定感と華があったが、少々飽きがきたという感も否めない。
ムトー役の岩崎大はイメージぴったりで好きだ。初演と比べると、表情一つとっても成長したと思う。殴られ痛めつけられるトコはいい動きを見せ、叫びも熱演。殆ど「受け」にまわっていたw。
リオン役の曽世海児は、狂気を表現した怪演ぶりが堂にいっている。

新キャスト陣では、フィリシア役の舟見和利が、私的にはダメダメ(ーー;)。表情も仕草も愛らしさから遠のいてて、知的な雰囲気も殆ど感じられない。ネイト役の丸山智己は、スキンヘッドばりからして、どうにもそぐわない。演技はしっかりしてるが、周りとのバランス的に違和感があった。

それでも今回の掘り出し物は、1024役の姜暢雄だろうか。さすがTVなどで派手に活躍中の芸能人なだけあって、自分の見せ所を心得ている。女性的役どころだったが、見事な美形で艶かしい姿態。抱擁や接吻が多かったが、目を閉じてキスするシーンでは、色っぽ〜いとドキドキ見惚れそうになった(*^^*)。まさしく「誘い受け」を体現っ!(笑)ヲタ的に言えば、トゥウェンティフォーたん、萌え〜〜〜っ!(^o^)でしょーか。

終演後、5人だけ出てきてトークショー。
姜くんは『MOON CHILD』以来1年ぶりのLifeの舞台出演だが、「今年はこれで終わっちゃうのかな〜」とちょっと心配そう。隣の曽世くんにマイク渡す時、顎に当たっちゃって、曽世くんが「顎につけるな」とジョーク。曽世くんは「空を飛びたいと思ってたが」と笠原くんを羨望。Lifeでは意外にヤられキャラなので、OZ番外編でリオン最強編とか希望。舟見くんは「進歩する自分を見て下さい」。岩崎くんはムトーを「何に対しても熱い男」と評す。笠原くんは1019を「純粋さ」と評し、役への意気込みを語った。

来週は、もう一つのNEOチーム楽日を観劇予定。GEOではヴィアンカ役で女装した新納慎也が1019役に挑戦。ネイト役はやはり高根研一でデフォだが、山本芳樹のムトーがどんなものか期待したい。
6月公演は萩尾望都・原作の『メッシュ』初舞台化。読んだ事あるような気がするので観たい。

初演でもあったが、心に残った台詞をいくつか。「キスする時は目を開けるもんじゃない。互いの嘘がバレるだろ」「マシンにはキスしてやる気はない」「こいよ、オレ動けないんだ」樹なつみの描く男性キャラは魅力的だなぁ。
ムトーのフルネームは「武藤ヨウ(漢字出てこない)」だが、回想の台詞で「ヨウ」「ヨウ」と出てきて、何やら「如月行」の「コウ」と同じみたいだ〜と思ったw。ハードな生い立ちといい、年齢的・性格的・思考的にも、この二人って似てるよね(^^)。

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遅まきながら、『LOOK at STAR!』を買ってきた。
堺雅人のインタビュー記事や、『テニミュ』に『歩兵』に『コーカサス』に『将門』と、カラー舞台レポがいっぱい。『OZ』稽古レポや座談会まである。*pnish*がカラーじゃないのが残念。
『KITCHEN』の調理実習(?)レポもあった。如月行で話題の勝地涼はハンスというドイツ人の役か。
鈴置洋孝プロデュース第7作『ムーンリバー』を観てきた。
昼と夜公演をまとめて見たが、昼は上手側の最前列席で美味しく、集中させてくれた。

親子3代で経営営業のグランドキャバレー「ムーンリバー」が舞台。母親の再婚相手と元夫の話をメインに、親子や黒服ホステスや常連客らが繰り広げるハートフル・コメディ。
今での堤泰之氏とは違い、今回は若手女性作家が脚本を手がけ、今風なネタや台詞も仕込まれた、明るくテンポの良い話だった。映画『ティファニーで朝食を』の主題歌から始まり、生バンドの迫力、繊細だがどこかバタ臭い店内の装置や小道具等、演出にも色々凝っていた。

とにかく達者な役者陣。
麻生美代子は、年齢を感じさせないしなやかな動きで、勝気でざっくばらんな老女を熱演。
高島雅羅は、適度なお色気と爽やかさと愛らしさを感じさせる熟女ぶり。
女性陣はみんな露出した衣装で、綺麗なプロポーションも披露。藤本樹子の知的クールな感じも良かったし、脚本の桑原裕子もコミカルな演技で参加していた。
男優では若手の中野順一朗が、現代っ子らしい軽快な格好良さで注目。

関俊彦は、出番的にはまずまず。眼鏡と背広姿で、いかにも御本人のキャラクターそのままの誠実で愛らしい感じでハマっていた。やっぱり見た目は公務員か教師なのよねw。お笑い的な役どころで、「マズイ」には観客も爆笑! 動的でワタワタした熱い声がメインだが、たまにしっとり聞かせる優しい声音にはドキドキ(*^^*)。ラストでの拍手もハジケて腕ブンブンさせてて、御本人も楽しんでいらした姿が可愛かった。

鈴置さんは、ぶっちゃけ関さんのライバルな役どころv。中年オヤジの情けなさと渋味も鈴置さんにピッタリ。特に鈴置さんの声がねー、元祖エロボイスというか、ホスト声というか、セクシーでたまらんっ!(笑) 薫との会話でも、まるで自分が口説かれてるようで、メロメロになりそうだった(*^。^*)。

鈴置さんと関さんの場面では、身体の絡みもあったりして^^;、別の妄想がスイッチw。鈴置洋孝×関俊彦なBLものを聞きたくなっちまったよ(笑)。鈴置さんのエロ攻めで関さんの喘ぎ…誰か作ってw。

夜の部終演後は、お待ちかねの「鈴置洋孝誕生日記念ミニミニライブ」。
先ず歌の前に、観客通路をゆっくり一回りされて皆さんにご挨拶。私のソバも通ってくれたので御本人に「おめでとうございます」と述べた際、目と目を合わせて微笑して下さったのが嬉しかったv。
そして突然、出演者による『サザエさん』コスプレ風で、主題歌に合わせED映像パクリを再現! 高島さんがサザエで花束を渡し、関さんはマスオさん(まんまや〜w)。麻生さんが「本物」の字を掲げてたのが可笑しかった。その後、舟さんによる次回予告とジャンケン。ミニサプライズに鈴置さんは「いつ仕込んだんだ〜嬉しいけど悔しい」と照れ臭そう。

鈴置さんは、生バンドをバックに唄えるのが相当嬉しくて、いつも通り弁舌も達者。バックコーラスも従え「夢のカリフォルニア」と、吉田拓郎ものをアンコールも含めて3曲披露。アンコールがあったので、演出補佐に向って得意そうに「ざまーみろっ」と言ってたのが可愛かったv。
55歳とは思えぬ、男っぷりとパワーに少々圧倒されながら、惹かれそうな自分もいたりしてv。

実は、関さんともほんのちょっぴりコミュニケーション。
昼の部終了後に、スタッフに差し入れをお願いしようと右往左往してたら、ロビー奥のほうで関さんが何やら身内の方と深刻なお話中。それが終わったので、とり急ぎご挨拶だけでもと関さんに近付いたら、関さんのほうから私の顔を見て「あ、いつもすみません」と言われて、手もヒラヒラさせて下さって、私もアタフタしながらご挨拶を言うのが精一杯。
でも関さんに顔を覚えられていて嬉しかった(^.^)。てか、私の顔を見るなりの言葉かけだったのも妙。昼舞台で関さんが登場時に、チラリとこちらの視線と絡んだ覚えも、思い違いではなかったのかなw。
楽日も行きたかったが、祭を取ったし^^;ちょっと残念。次はアトリエでお会いできたらいいな。
映画鑑賞後は、Axleの舞台『最遊記』東京公演を観てきた。
関西を拠点としている劇団だが、今回やっと東京公演も実現したようだ。Studio Lifeと同じく、役者は男性だけの構成。
劇団ひまわり内の会場で少々狭い空間だったが、当日券も含め満席。さすが評判と実力のある劇団である。

峰倉かずや原作の『最遊記』で、原作からハマっていた私には思い入れも深く、ストーリーも記憶に充分残っている。これをどう料理するかと思ったが、脚本から演出まで実に見事に構成されていた。
原作第1話から網羅し、重要なカットやシーン、キーになる台詞も漏れなく取り入れ、スピーディに展開させる。ラストの「カミサマ編」はじっくり描き、原作ファンにも満足。洗練されたアクションシーンで盛り上げる。必要なオリキャラもしっかり見せ、役者の個性を際立たせる。
約2時間、原作やアニメを過ぎらせながら、夢中になって観た。

若手の役者がこなれた演技発揮で、生き生きと頼もしい。
玄奘三蔵役の柄谷吾史は、凛とした気高さや凛々しさを漂わせ、ユーモアも覗かせ、実にセクシーな美形ぶり。演技的にも舞台を引っ張っていた。銃をぶっ放す時の反動の演技が上手くてね。
沙悟浄役の松木賢三は、三蔵よりは背が欲しかったが、ワイルドな優しさと逞しさがよく出ていた。
二人とも二の腕が露になっていたが、峰倉氏の描く筋肉質な腕そのままの格好良さで、ため息と共に見惚れていた(*^。^*)。
孫悟空役は斉藤洋一郎&准一郎という双子だったが、未だにどっちがどっちだったか判明できず。演出上、どちらも登場するシーンで巧みに使われていた。悟空の破天荒な明るさが出て可愛かった。
猪八戒役の内藤悠一は、髪型がまるで石田彰みたいで(笑)石田さんがそのまま八戒やってもいいんではないかと思ったり。外見にももう少し暗さや深味が欲しかったが、背の高さを上手く駆使していた。

悟空が三蔵をハリセンで叩いたり、ヘンな顔をしたまま退場する三蔵達と、笑いのシーンも印象的だが、一応4人はシリアスモード。
彼らを支える脇役が「関西のお笑い」を達者に披露してくれた。
ニー&玉面コンビの含みたっぷりのお笑いが最高!
オリキャラの三色料理人や蜘蛛男の息の合った芝居も、メインを引き立てながらも楽しかった。
特に、ニー役の吉谷光太郎は原作イメージと一番ソックリで、仕草や言葉にもドキドキさせられた。
金閣役の我妻宏樹くんは、やっぱり一番可愛かったな(^.^)。
光明三蔵のイングリッシュも違和感ながら慣れちゃうし、カミサマの変態じみた子供っぷりもスンナリ受け入れられた。

夢にまで見た、三次元の最遊記の世界。全部がイメージと合致していたわけではなく、たまに関俊彦や平田広明や保志総一朗や石田彰の声が耳に過ぎったりはしたが、目の前に三蔵達が出現し名台詞を叫ぶだけで、懐かしくて嬉しくて楽しくなってしまった(^.^)。
機会があれば、また最遊記を、Axleの他の舞台も観たいと思う。

結局、パンフとTシャツ(裏の悪猿は無かった)とバッジを買った。友人は終演後に三蔵役の人の生写真まで。人気のある役者の写真は完売していた。

明日は、声の玄奘三蔵・関俊彦が出演する舞台観劇。
去年はタリヤ艦長、今年はブライト艦長と、艦長との共演続き。いつか関さんにも艦長役を演じて欲しいな。
そういや去年秋の公演は台風と直面したが、今回は雪かよ。遠方者にはまたぞろ大変な公演時期となった。
舞台『幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門』楽日を観てきた。ホントはもっと早く観に行きたかったが時間が取れず。当然ながら立ち見も一杯で超満員だった。
今年の《ニナガワVS.コクーン》シリーズ4作品のうちの1作目。

去年の『オイディプス王』でもそうだったが、今回も大胆な装置。舞台中央だけでなく左右びっしり天井まで長い階段で、階段落ちでは役者も命がけ。体力も相当消費すると思うが、それだけでは足りないのか、客席通路を絶えず走り抜けたりと、縦横無尽な役者の動きにただただ吃驚。
ライトも狂気の赤、正常な青、混沌な白をベースに印象的な使い方。スモッグや雪の降らせ方も半端じゃない。前方席の観客まで雪だらけだったw。

歴史ものだが、文語的な言葉と共に、現代的な要素やアドリブも含み、気楽に世界観に浸れる。役者陣の台詞のやり取りや間の取り方、演技が可笑しくて、何度も何度も笑ってしまった。
前半でハプニング。将門役の堤真一が腕を振り回し過ぎて、腕の包帯がギブスごと後方へ吹っ飛び、観客をドッと沸かせた(^o^)。呆気に取られる役者達。慌てて取りに行き、三郎役の段田安則に「すみません」と礼する将門さん。あらま、ラブリ〜!(^.^)その後アドリブで上手く繋いでいたが、将門さんの顔には汗がビッショリ滲んでて、やっぱ焦ってたんだなと(笑)。これで一気に笑劇になりそうだった。

怪我で狂った状態の将門が、伸び伸びとして軽くて可愛くてたまらない。そこにはカリスマ性を取り払った果ての、愛しさと笑いが溢れている。それで、将門は絶対受けだ!(^o^) 計算されたような台詞も散りばめられ、妄想も誘ったw。
逆に、将門への忠誠心や愛情や野心や憎しみやコンプレックスでこてこてに固まっている三郎ら家臣の姿が、何と滑稽で愚かなことか。ここでは真剣な思いが破滅へと繋がっていく。
悲愴なる喜劇、明朗たる悲劇が脈々と流れる中、私まで自己確信に迷いそうになってしまう。

堤真一は、白の衣装がやっぱりお似合いで、汚れの無い無邪気さと奔放さを全身で演じる。クルクル丸くおどけた目と、くしゃくしゃにした表情も可愛い。それが後半突然正気に戻り、野性的に輝く目つきへ変貌しドキリとさせる。声にも凛々しさが加わる。目と声だけで演技が出来る人だ。この豹変ぶりでふと『アルジャーノンに花束を』を思い出した。堤さんは、平田広明のカラーと似ている。そういやお二人の年齢も同じ位だったっけ。
段田安則は、安定的で沈着な演技が冴え男っぽさを感じ、物語をしっかり引っ張っていた。
木村佳乃は、女のアクというものが感じられず、ちょっと物足りなかったな。
中嶋朋子は、妖艶な中にも凛とした強さと楚々とした清潔さがあり、スラリとした足や掴まれる胸が印象に残った。

台詞の中に闘争時と思われるものもあったが、70年代に書かれた清水邦夫の戯曲ということで、内ゲバ的音響が何度か流れ耳に残った。空爆のような激しい効果音も斬新だった。
折しも今年は35年前にも開催された博覧会の年。その前後には、紛争や反戦デモや闘争が溢れ、世界が混沌としていた。そんな狂気の時代が、今の時代、将門の時代と繋がるのかは分らない。しかし、あの三島由紀夫のように、狂気の世界で己の正常を保つには「魂の切腹」しか無いのだろうとも思えてきた。
そうして、ラストの狂気の将門と白馬の姿が、アポロンが白いイカロスを駆り太陽へ昇るように、あくまで高みへ強大なものへと向って行く孤高なサマと重なった。たとえその身が焼かれようとも…。

終演後はアンコールの嵐。前方の観客が立ち上がるので、仕方なく立つことに。舞台上で紙吹雪やテープまで流れた。舞台挨拶は無かったが、蜷川幸雄と清水邦夫が登場し、堤さんとガッチリ握手。

来月は『キッチン』、再来月は早々とチケットが取れた『メディア』を観劇する予定で、これじゃまるで《蜷川ファン》みたいじゃないかっ!?(笑)。あくまで役者さん目当てだってば。
『白鳥の湖』もあるから、少なくとも今後3回はBunkamuraへ足を運ぶことになるのか。
とにかく、ページ数減らしていいから、パンフをもう少し安くして欲しい〜。
湘南アクトステージ第7回公演『微笑みのサムシング』を観てきた。
お目当ては演出家の郷田ほづみ。脚本は金津泰輔で、黄金コンビによる出来も期待させる。
しかし会場は実に遠かった。誰かさんみたいに、さすがに京都まで遠くはなかったけれどw。

「家庭の事情シリーズ」三部作の三作目だが、前作は全く見ていなくて、どんな劇団員がおいでになるかも知らず。
6人の子供達が一致団結、両親に結婚式をプレゼントするサプライズ企画をたてるお話。
単純な内容に笑いを散りばめ、テンポよいドタバタ劇を見せる。その中で、家族や絆の深さをしっかり盛り込み、最後にちょっぴりホロリとさせる。普遍的なテーマで、心温まる作品である。
毎度、郷田さんの演出は、登場人物一人一人に愛情を注ぎ個性を光らせる。お得意のコントやユーモアの演出も冴え渡る。

前作に続き、郷田さんが関わるユニット「ひらり」の坂本充広がお爺さん役で客演、達者な演技を披露し、作品を引っ張ってくれた。爺さんの「ポチっとな」の台詞が、昨日のイベントの内容を引き摺って、妙に私の心を擽り笑わせてくれた(^o^)。『いいとも!』と同ネタの、あのタライは痛そうだったな^^;。

劇団の俳優さん達も、一歩一歩確実に成長され演技も上手くなっていると、終演後に観客の皆さんが感心しながら語っていた。確かに、じっくりたっぷり練習された成果が発揮されてるように感じた。

観客がお年を召した方からお子様までとにかく幅広くて、リピーターも多く、其々が笑顔で楽しまれていた。東京での仕事が多い郷田さんだが、地元で劇団を立ち上げ若手を育成されることにこだわっておいでなのは、この地を心から愛されているからなのね。だから地元の方からも劇団は愛されている。こうやって7回もの上演を実現し実績を作り上げることは、劇団や役者のためだけでなく、地元湘南の活性化の貢献としても、大いに意義があるのだなと思った。

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3ヶ月ぶりに再会した郷田さんに、終演後にご挨拶。丁度アキバで『ボトムズ』DVD-BOXを引取ってきた後だったので、BOXの透明ケースに郷田さんのサインを記念に頂いた。郷田さんは「ついに買いましたかー」と感慨深げ。思えば20年前のこの作品で、郷田ほづみとキリコ・キュービィに出会い惚れ込んだのだから、今日の郷田さんとの会話がとても意味深く思え嬉しかった(*^。^*)。久しぶりに郷田さんとお写真などもv。
今後も、羽衣やひらりの演出が続けて控えておられるし、まだまだご多忙な郷田さんだが、やはりたまにはご本人にも舞台に出て頂きたいと願っている。

そういや今日のアニメ『ガッシュベル!!』に、郷田さん@サンビームが久々に登場していた(^.^)。

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帰りのトイレで、一人の年配の女性と何故か意気投合し、ずっとお話をさせていただいた。その方は郷田さんのお母様のお知り合いで、チケットもその関連からだという。
今回はダブルキャストだったが、もう一つのCASTもご覧になったので、そちらとの比較や感想も語って下さった。「ほづみさん」や「俳優さん」という言葉がお話の端々で出てきて、何だか嬉しくなった。それと、私が知らなかった、郷田さんのご家庭のお話もちょっと聞かせて下さった。随分前にテレ朝で放送された、パラオでの郷田さん御一家の映像の記憶が断片的に脳裏に蘇ってきた。
良い人とお話出来て良かった…とお互いに偶然の出会いに感謝し、またいつかの偶然の再会を願いつつ、駅でお別れした。一期一会の言葉を噛み締めて、温かい思いに包まれ列車に乗り込んだ。
音楽劇『コーカサスの白墨の輪』を観てきた。先週スタパにゲスト出演された谷原章介が出演中の芝居。約3時間半の舞台なようだから、先ず劇場周囲で腹ごしらえ。サンジェルマンの喫茶店、店頭のパンが半額で意外と安く済んだ。

12月の『子午線の祀り』以来のパブリックシアターが、円形劇場のような様相に変ってて先ず吃驚(゜o゜)。中央の一番低い場所が舞台で、開演15分前には出演役者がゾロゾロ登場。その中には小柄な松たか子が談笑する姿も。私の座席は端だったが、隣が舞台袖になってて、スタンバってる役者の素顔も垣間見えた。中央でふざけた後、口笛吹いて舞台袖へ引っ込む谷原くん。ペンダントの絡まった紐を直していたのは斉藤歩だったか。様々な楽器の音調整をされてる方々とか。エスニックなナマ音楽が方々から沸き、開演前から雰囲気たっぷり。

予備知識無しに行ったが、劇作家プレヒトの音楽劇に、串田和美の斬新な演出と個性的な美術空間を融合させ、スピーディで面白い芝居となった。役者達が楽器や小道具で音を奏で、外人も多く起用し日本語の台詞を言わせ、其々が何役もこなしていく。小道具が次々に場面を作り出し可動式になるのも、想像力を大いに膨らませて楽しい。

休憩時間には舞台上で、ワイン(&チーズ)を300円で販売。美味しかった(^.^)。その間、出演者や外人がナマ演奏で唄って、観客と俄かに楽しい雰囲気。その後役者達が「そのまま座ってて」と声をかけ回り、集まった皆が舞台上で座ってたら、アズダック役の串田和美が登場、そのまま裁判のシーンへ突入。観客は民衆の役割らしいw。鶏男が登場したり、白ヌリの谷原くんのつぶらな瞳を真近で見たりv、ドスコイでジャンプさせられたり(笑)…観客を客席に戻した後、すぐ第2幕開演。

劇中劇という形だが、二つの物語が同時進行。一つは、暴動によって置き去りにされた赤ん坊を育てるハメになった娘が、決死の逃亡旅行の中で、赤ん坊を我が子として深い愛情を注ぎ、生きる為に恋人との約束も反古にする。もう一つは、裁判官に成り上がった男が、賄賂には目がないが、見事な処理能力で人望を得ていく。その二者が巡り合った時、「産みの親」と「育ての親」対決…大岡裁きでも有名な名裁判が「白墨の輪」で立証される。

裁判のシーンはドラマティックな展開を期待してたけど、意外と薄味な演出だったかな。
ラストは楽器や歌に合わせ輪になってダンスダンスダンス!前方座席の客も舞台に引き込み、お祭りのような賑やかさ。周りは盛大な手拍子。カーテンコールは二列で前方後方の客席に二回ずつ。それが3度くらいかな。舞台と客席が一丸となったお芝居だった。

グルシャ役の松たか子は、軽妙で柔かい演技も冴えて、声の響きがとても良い。歌も凛としてて、心地良かった。芸達者な方で、所々で慣れたアドリブを見せ、客席からの笑いも誘った。
恋人シモン役の谷原章介は、背が高く姿勢もいいからよく目立つ。出番的には多くなかったが、張りのある柔らかな声は素敵だ。民衆役などでコマめに動き力技も見せていた。
毬谷友子は4役はされていたが、全部違う声音と多様な演技で凄い方だと感心した。ミカエルは赤ちゃん泣きから幼児の声まで演じ、とっても可愛かった。
女性の役者は皆さん存在感があって、圧倒的な歌唱力も披露してくれた。
外人の役者さんは其々個性的でいい表情をするのだが、日本語で何と言っているのかよく分らない^^;。時おり重要なキーワードが隠されていそうで、じれったさを抱え残念でたまらなかった。

裁判官アズラック役の串田和美は、柔と剛を併せ持つ味わい深い素晴らしい役者だ。雰囲気的には中尾隆聖に似てるだろうか。休憩中の舞台では、目の前にいらした串田さんに親近感さえ感じた。2幕中に「アズラックはどこだっ!」と皆が探し回るシーンがあったが、その時は私のすぐ横の舞台袖で串田さんが化粧をしたりとスタンバっていらして、ここにいるよ〜と思わず言いたくなりそうだった(笑)。

基本衣装がブルーで、役に応じて其々の衣装にも意味があるようで興味深い。
こういう観客参加型の芝居は、自分も一緒に楽しんじゃうのが一番。またの機会があったら、私も踊りの輪に加わりたい。

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蜷川幸雄演出で、大竹しのぶ主演の5月公演『メディア』。
全然興味は無かったが、Studio Lifeの笠原浩夫が外部出演、それも4番目に名前があるので、俄かに見たくなってきた。『エレクトラ』と同じく吉田鋼太郎も出演されるが、年齢的に見て、しのぶさんのターゲットとして堺雅人の次は笠原くんなのかっ!?^^;

その堺雅人の『お父さんの恋』のチケットが先週届いたが、座席見て吃驚。さ、最前列!?(゜o゜) 舞台ともかなり近かったら、こりゃスタパ以上に堺くんと接近遭遇しそうだよ〜(嬉)。
舞台『歩兵の本領』の楽日を観てきた。
得チケで安く買えたというのもあるが、今だからこそ「自衛隊」ものを観ておきたいと思ったから。
でも自衛隊ものは世間では難しいんだろうか。知名度な実力派役者陣を揃えたキャストで、楽日だというのに、場内は空席が目立っていた。観易くはあったが、舞台にあまり期待はしてなかった。

1970年代、入隊した若き自衛隊員と同部屋の仲間達、其々の入隊事情。厳しく過酷な訓練の中、徐々に先輩の暴力の意味合いも理解し心を通わせる。4年目を迎え、主人公は除隊を決心する話。
私も生きてはいた70年代だが記憶は朧気。当時の安保闘争、自衛隊への過酷な風当たりはフィルムやコミックの中の断片だけだ。そんな中へ飛び込んでいった若者達の姿は、それだけで私の胸を切なくさせる。特に自衛隊の意義や役割が問われる今だからこそ、見ておきたい過去の日本と若者の姿。

2時間20分、あっという間に彼らと一緒に青春を送った。時にクスクスと笑いつつ、後半からは熱いものが込み上げてきた(;_;)。私小説だという浅田次郎の原作を見事に生かした脚本、現代の若者達が70年代をエネルギッシュに体現し、テンポいい運びと細やかで斬新な演出が冴え、とても深くいい芝居に作り上げていた。

自衛隊員の話だが、閉鎖的な集団生活の中での男同士の魂の結びつきのドラマなんだろう。男達が見せる弱さや憎しみや優しさ。ぶつかり合い殴りあい自己をさらけ出す。彼らが本気で生きる姿からは、友情や信頼などを超越した魅力が感じられ、男性役者がどんどん格好良くなっていくのに見惚れそうになった。
女優も一人登場するが、この作品での女性達は男達にとって成長の上での通過点でしかない。
二人の男がベッドで馬乗りになりはしゃぐシーン、仲間が金を出し合いプレゼントするシーン、銃剣や拳での決闘、見つめあう刹那、どれもこれも邪な目で見つつ^^;羨ましく眩しく感じた。これぞ男同士の「浪花節」。ほろ苦く甘く優しい。

冒頭から国旗掲揚と国歌斉唱でちょっと吃驚。左右に二段三段の簡易装置があり、位置的にちと観難かったシーンもあったり。舞台にはベッドだけとシンプル。銃や背嚢など小道具が凝ってて、煙草シーンが多かったか。作業服や迷彩服など衣装も見応えあった。着替えシーンで下着が出てきた時はドキリ。「ハンチョウカ」最初は何のことかと思った^^;。匍匐に第五まであるとは知らなかった。色々勉強させて貰った。
重そうなのを抱え、客席を何度か行き来する役者も体力勝負だな。張り出した舞台での芝居は臨場感も増して面白い手法。スクリーンに何度か史実映像を流すのも興味深い。

窪塚俊介は、後半になるにつれ、どんどん男らしいいい芝居をするようになって注目した。キャラ的に渡辺という役は『ローレライ』の折笠に重なる部分があり、美味しい役どころだったと思う。
高橋一生は熟練した味というべきか。演技と共に、知的な声にはウットリさせられた。
森本亮治は『仮面ライダー剣』でブレイク、場内の固定ファンが熱かった。関西弁のムードメーカー的役割をきっちりこなしてた。今後の役者活動に期待。
友部康志や武田義春は、体当たり的演技から格好良ささえ感じられたり。こぐれ修や鈴木省吾は、独特の優しさと渋さが心地良かった。こぐれさんも『ローレライ』に出てるのか。
花王おさむの染み渡る静かな演技を味わった。パク・トンハの知的でスマートな美形にウットリ。
的場浩司は、和田そのままの男で、筋の通った厳しさと優しさを持つ「漢」を大熱演。腰が据わっているというか、アクション一つ一つが安定してる。存在感がもの凄いなと感嘆した。

旧海軍では艦内の狭さを反映し、陸軍とは違った敬礼をする…アニメ夜話での富野氏の言葉そのままの台詞も出てきた。「歩兵の本領」「若鷲の歌」など何処かで聞いた覚えの軍歌も渦巻いた。
寂寞した思いで軍歌を口ずさむ元海軍の老兵の姿が、未だ軍隊とは呼ばれない「自衛隊」の立場とも重なって、感動と共に吐き出せない思いも持ち帰ってきた。
*pnish* vol.6公演『モンスターボックス』初日を観てきた。
私は今回初めてだが、観客はテニミュから流れてきた若い女の子が多い。平日なのに補助席もびっしりで、その熱狂ぶりには圧倒された。
森山栄治と土屋裕一は卒業公演以来の舞台。他二人のメンバーはお初だったが、多方面で活躍中のよう。今回は*pnish*メンバー4人にゲスト5人を加え、若手男優9人の芝居となった。

現代に蘇った妖怪「斬鬼丸」と運命を共にする3人の大学生、そして結界師。群がる妖怪達と大妖怪との死闘。謎を追いつつ友情を散りばめた真面目な話だったが、随所にお笑いを盛り込み、派手なアクションもいっぱい披露して、楽しい舞台となった。
初日なので、ちらほら台詞違いや小さなアクシデントもあったが、息のあった演技力と若さがはちきれんばかりのパワーが炸裂。みずみずしい見どころある舞台だった。
脚本的には中だるみが少々あったが、明るいテンションで突っ切っていったか。役者其々の個性も光っていた。舞台装置や照明も凝っていて、携帯とかの小道具の使い方も面白い。

斬鬼丸役の栄治くんは、犬夜叉を彷彿とさせるようなメイクと衣装が凝っていて、本人の顔が浮かばないほどw。バック転もすごいし、柔かい身体を駆使した表現力が本当に上手い。長口上とか大見得もサマになってて、お笑いも慣れてる。これからまだまだビッグになる役者だ。
結界師・暁役のツッチーは、衣装や立ち振舞いからモロに私の好み(*^^*)。低めの声の台詞回しも見事で、アクションも安定していた。特に術の決めアクションがスマートで格好良かった。

悟役の佐野大樹は、Studio Life的な美形な男の子で吃驚。強弱の台詞や演技も上手いし、リーダーとしても頑張っていたようだ。
川嶋役の鷲尾昇は、ワイルドで男っぽいけど、今回はサブに徹底していたようだ。もの凄く存在感がある。
4人ともバック転とか出来るみたいね。ラストでテーマ曲に合わせダンスを披露してくれたが、演技とはまた違った爽快感が出てて生き生きしていた。

ゲストでは、古屋暢一は爽やかで好青年な魅力が出ていた。新田将司はアクロバットな軽妙さと可愛さが出てて舞台慣れしている。堀田勝は真面目でお笑いの味。野間慎平はたくましさと優しさが絶妙。児玉信夫は声が女性で先ず吃驚、独特の妖しさと華麗さを表現していた。

世の中には、まだまだ若手の有望な役者さんが一杯いるんだな〜。彼らの放つ若さとパワーは眩しくもあり、元気も与えてくれる。
それにしても、イケナイものにまた足を突っ込んじゃったかな^^;。次回公演も観たいと思っちゃうものね。
公演終了後は出口で、*pnish*4人が待ち構え握手が出来るのね!(^o^)ワッシーが私の顔を見た途端、御礼が敬語になり可笑しかった。大樹くんのにこやかな顔。栄治くんも汗びっしょりの笑顔。笑顔のツッチーには思わず「格好良かったです」と言ってしまった。
これからも4人を応援したくなるが、こうやってファンがまた増えてゆくんだね。

これから観るお芝居のチラシが色々あったので貰ってきた。
歩兵に将門にムーンリバーにOZにお父さんの恋…いっぱいいっぱいだけど、観たいものがまた見つかっちゃった。
ミュージカル『テニスの王子様 SIDE山吹feat.聖ルドルフ学院』を観てきた。
年初の不動峰は一人だったけど、今回はまた息子と一緒だよん。場所は私が結婚式を挙げた会場のお隣で、足を運ぶのはン十年ぶり。芸術劇場と比べるとちとショボイ空間だが、場内広くて今日も満席。当日券も何枚か出ていたのね。
ロビーに学ラン姿の女の子もいて、息子も中学生になれば制服でコスできるじゃんと思ったりw。

今回から新生・青学メンバー。期待はしつつ、やっぱり前のと比べちゃう。ミュージカル・ナンバーも新しいものに変更、息子のお気にの「爆発だーっ!♪」も無くなり、新曲にもまだ馴染めない状況。
でも青学にはリョーマ役の遠藤雄弥がいる!(^。^) 観るたびに男っぽく頼もしく成長し、安定したハリのある演技を見せてくれ、新メンバーをしっかり率いてくれてるなぁと嬉しく思った。

手塚役の城田優は、舞台慣れしているのか、華があり格好良くてリーダーらしく目立っていた。
桃城役の加治将樹は、出番も多かったせいか、やけに印象に残ってる。出る度に桃城らしさが加味され、徐々に自分のものにしている自信を感じた。
微妙だったのは、菊丸役の足立理と、乾役の荒木宏文かな〜。声質も外見もそれらしくて、いい動きも見せ注目するのだが、あともう少しの研究と経験が必要かな。
大石役の鈴木裕樹、河村役の小谷嘉一、海堂役の鯨井康介は、目立った出番もなかった為か脳裏に浮かんでこない。鯨井くんは『アムドライバー』にも出てるんだよね。もう少し声も聞きたかったな。
不二役の相葉弘樹が、私にはどうしても違和感。アニメの声質とあまりにかけ離れていて、誰が喋ってるのかすぐに判別出来ず。背も高く良いものは持ってるんで、もっと不二像に迫って欲しい。
一番ノリノリで見てて安心できたのは、もち一年トリオ。演技も進行も鮮やかで上手かった。

メンバー全員、個性もありダンスもそれなりだったが、歌唱力だけはしっかり鍛錬して欲しい。かなり音ハズれてて、ヒヤヒヤ苦笑しちゃったよ。歌だけはまだまだ素人。もっと聞かせるもので出して。

でも演出の冴えもあって、アドリブ含め、見せ所や笑い所もチラチラあって楽しめたかな。
乾に脅されて、素直に「はい」と返事するリョーマとか。かわゆ〜い!(^.^)怪我した桃をタカさんがヒョイとお姫様ダッコするシーンとか。大石&菊丸のアイコンタクトとか。

ルドルフのメンバーは、不動峰と同様、さすがに息ぴったりのコンビネーションだった。これで、これで、観月も居てくれたら…観月は東京タワーからコッチを見てるそうで(笑)。
前回はその観月にかまけていたけど、今回改めて見ると、メンバー皆個性的で素敵なんだよね〜。
特に裕太役のKENN。こんなにセクシーで格好良い男の子だったのね(*^^*)。かなり釘付けになって見惚れていたわんv。これからは『遊戯王GX』も別の意味で萌えられそうじゃん!(笑)
赤澤役の青木堅治もワイルドでイイ男。アヒルのマネもとってもキュートだったわん。

山吹メンバーもなかなか粒揃いで、いいチームワークだった。
特に阿久津役のJURI。彼が全てを持っていった感。実に美味しい役どころだった。野性的で凛々しい長身と挑戦的な瞳、ドスの効いた低い男性的な声、アニメ以上に阿久津っぽくて格好良かったなv。
袖無しのユニフォームもいいけど、彼だけ見せた白い学生服。あれはまさに旧海軍の第二種軍装そのものじゃん!(笑) スラリとした佇まいに、私の妄想が疼きニヤニヤしっぱなしだった(*^^*)。
千石役の和田正人は、らしさが出てて良かったな。太一役の川久保雄基も可愛かった。

今回はいまいち物足りなかったが、先行投資というか、新メンバーの今後の出来に期待をしたい。
ストーリーもだんだんと思い出してきて、これから氷帝や立海大とか出てきたら、ますます楽しくなりそうなので、また観に行きたいと思う。チケット取れたらの話だが。

次のマーベラス関係は、旧大石役の土屋裕一と旧桃城役の森山栄治も出る芝居観劇になる。「新」とくると「旧」…もう旧メンバーになっちゃったのかと思うと感慨深い気もする。
あけましておめでとうございます!(^O^)/
今年も、ご愛顧のほど、宜しくお願いいたしますm(__)m。

大晦日からは、年越しソバ、お雑煮、お節。新年を東京で迎えるのは、もしかして10年ぶりか?
今年初めて見たアニメは、録画分の『ジパング』3回目。
今年初めて聞いたラジオから、『ホテルマウス』で石田彰、『ルビー』で関俊彦の初声を堪能。
午前中から息子に留守番させて、雪残る道をイソイソと外出。今年初の舞台orイベントへ。

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ミュージカル『テニスの王子様side不動峰〜special match』を観てきた。
芸術劇場前は、10代20代の女の子達で黒山の人だかり。当日券狙いの数もスゴクて、倍率も相当難関のよう。トランク等荷物を持った遠方の方も多い。改めて人気の程を確認、見られる幸運を実感。

先ずキャストの「あけましておめでとう!」コール(^o^)。話の中でも新年ネタが結構あって、観客のめでたい気分を高揚させる。
去年の不動峰戦は観てないから比べようが無いけど、一幕は峰戦前と峰戦ダブルス、二幕は峰戦シングルスとその後という構成。一幕はまったり感があったが、二幕はスピーディな展開だった。

一幕目にはボーリング・ネタがあり、青酢でダウンさせたりと、キャラの可笑しさが光る。
二幕目は寿司・ネタで、青学キャストが学ラン着てるのにちと萌えたv。リョーマはやっぱり寿司に牛乳か〜。ホントに何かを零しちゃったみたいで、慌てて座布団を下げてたのに大笑い。

青学キャストは、前回よりも演技力アップ、アドリブも面白くて、動きも良くなっていた。ただ、風邪っぴきだったのか、全体的に歌の調子がイマイチだった^^;。KIMERUも高音が割れていたし。
キャストの中では、森川栄治と土屋裕一が中心になって進めてたかな。郷本直也が目立ってたし、滝川英治は華がある。青山草太はやっぱ個性的だな。

ダブル・リョーマの一人、柳浩太郎の怪我の具合はよく知らなかったが、これ程まで惨かったとは思わなかった。とにかく痛々しい姿。歩く事も手足を動かす事もスローで大変そう。台詞もろれつがイマイチで、歌も頑張ってはいたがソロだと迫力に欠ける。4〜5回出番のシーンがあったが、その度にヒヤヒヤ心配させられた。「卒業公演」と「復活記念」が一緒だから納得させられたが、本来なら完全復活が望まれたと思われる。
柳くんをカバーするように、遠藤雄弥の成長ぶりが分り眩しかった。新キャストになっても安心だ。

不動峰はいいチームワークぶりだった。やっと桜井ってキャラが分ったよ〜w。
新メンバーもいたが、前回の小西大樹がそれなりにまとめていて、見てて気持ち良かった。
今回のお目当てコニタンは、ホントに舞台映えしてて格好良いの〜(*^。^*)。クール&ビューティな表情や、溌剌としたテニスプレイにも見惚れた。歌唱力はイマイチだが、雰囲気たっぷり。「負けたらスミ塗るよ」のお笑いも難なくこなし、場慣れな貫禄も見せた。
YOHも藤原祐規も原作より男っぽいし、アニメ声優でも活躍の宮野真守と高木俊も良かった。
5人とも長身で(180前後?)、ぴったり合った堂々としたダンス・シーンは特に見どころ。

最後はKIMERUのソロの中、青学キャストがパフォーマンスを披露。カーテンコールもたっぷりあって、手をつなぎ歩くダブル・リョーマが印象的。遠藤くんがリードし、柳くんが照れていたかな。
オーディション時のメンバーの様子や練習風景がスクリーンに映し出されて、感慨を誘った。

バレエの如く優美なテニス・スタイルを見せてくれた、演出家でもある上島雪夫の司会で、最後に卒業する青学メンバーを紹介、一人一人がコメントを述べてくれた。郷本くんや青山くんが笑いを起こした。森山くんには「彼はいい役者になる」、土屋くんには「演出も助けてくれた」、KIMERUには「彼が一番テニプリを愛してる」と上島さんからコメント。

ラスト、舞台上手や下手に移動し客席に手をふるメンバー達。盛大な拍手の中、幕が下りた。
終演後、客席の中には涙しているファンの子の姿も。最後というのは始まりでもあるが、寂しいね。
物販の列も最後まで盛り上がり。パンフと、年甲斐もなくコニタンのフォトも買っちゃったw。
ホールを出たら、次の回の当日券を求めるスゴイ列に驚く。少女達の奮闘は楽日まで続く。
舞台『革命の林檎〜画家と戦争とシュルレアリスム』楽日を観てきた。お目当ては演出家の平光琢也。このお芝居のお話を平光さんから伺ったのは、今年の8月のことだったか。観劇まで長かった。
作者の宋英徳は演劇集団円の作家兼俳優でもあるそうだ。平光さんも円出身だし、円所属の佐藤せつじも今回参加、津田健次郎も円の出身だそうで、良い意味で円のカラーが出ていたように思える。
場内は立ち見もありそうな賑わいで、役者人気も加え、人気作なお芝居であることが窺い知れる。

約2時間、飽きずに一気に観ることが出来た。舞台上では1939年から1945年までの激動の時代が目まぐるしく変化するのだが、それを暗転も無しに見せきってくれた演出には敬服する。
戦時という時代に翻弄され、移ろい変りゆく人間達の描写も丁寧に描いていく。絵描きというアーティストであるが故の苦悩と葛藤、登場する誰の心情も手にとるように分り、必死に生き抜く誰もが愛しく思えてきた。反戦というテーマを芸術的に鮮やかに描いてくれた。

セザンヌとゾラの如し、男の友情の行方も見どころの一つだった。
津田健次郎は、端正な顔とスマートさは舞台映えし惚れ惚れする。内に秘めた激しさを個性的に演じた。たまに間の取り方で不安なシーンが目についたけど。
佐藤せつじは、安定した演技力で独特のクールさと優しさを醸しだす。去年の『リチャード三世』来年の『マクベス』と、平光さん演出には欠かせない役者としても注目。今後の活躍に更に期待。

ただ一人の軍人役だった小林顕作は、陽気さと厳粛さを併せ持つ個性派。スクリーンに映し出される数々の画のウンチクを一気に捲くし立てる荒業には、爆笑しつつ拍手喝采させられた。
川本成は、見た目にも演技的にも、平光さんに似てるように思えたw。つまり平光さんの演出を誰よりも素直に吸収し、自分のものとされたのだろう。飄々としたムードメーカーぶりは貴重だ。「バーニング!」の台詞も、ひと時の笑いと安らぎを与えてくれたw。よくよく見れば『ジパング』で片桐役もやっていたんだね。どうせなら津田くんにもジパングに出て欲しいな〜。

女性では鳥居しのぶが、よどみない台詞回しでベテランの味わいを見せてくれた。ラストでの「今度は女が、戦争をやる男達を止めてやるんだっ」と言い切ったシーンは見事。
深田あきは、去年のミュージカル『ふたり』以来で、いわば平光さんの秘蔵っ子かなw。当時はまだ素人っぽい純情可憐な感じだったが、演技的にも一回り大きく幅が出てきた。今後の注目株。

戦時色が濃くなるに連れ、服装も変ってきてはいたが、やっぱりまだ現代風で綺麗なのが目に付いた。それに男性陣の髪の長さも…もうちっと短くバッサリして欲しかったかも^^;。

終戦へと突入する中、平光さんの演出は最後まで私達に息継ぐ暇を与えてくれない。
ラストで、逝きし人が残した手帳から湧き上がってくる情熱。家族と思い出、夢と希望、思いと渇望、食べ物の数々…。それまで胸につかえてきた熱いものが一気に噴き出してジンワリと出てきた(;_;)。味噌汁の具に笑いながらも、涙が頬を伝った。
平光さんがおっしゃったように、今回はストレート直球勝負の分り易い作品だったと思う。だから10代20代の若い感性には特に響いたことだろう。若い世代にこそ、今だからこそ、どうしても伝えたいメッセージ。そういう意味でも成功作だったと思う。

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終演後、怪物ランド仲間の方々にお付き合い願い、平光さんと少しお話が出来た。
舞台の感想だけには留めておけず、やっぱり『ジパング』の話へ(笑)。サントラ(OP&ED付き)発売と2クール以降の続編のアニメについてお願いしてみた。ファンからスタッフへ、やっぱり直接思いを伝えるのが大切だもの〜。
平光さんからは、いい手ごたえ(^^)。3%台と深夜ものとしては視聴率も高いので、2クール以降も何らかの形で期待出来そう〜。音楽もSEもとても良いものね。
収録時、音響監督の平光さんの横には自衛隊の方がいつもおいでになるそうで、それはそれでやり難そうだな〜(笑)。そんな貴重なお話ももっと伺いたかったけど、握手もして頂けて満足(^.^)。
来年も、平光さん関連の舞台にアニメについて行きま〜す! 劇場版『アニプリ』も楽しみだ。

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その後、居酒屋で怪物ランド仲間の方々と食事。ほろ酔い気分で楽しかった。
夕方から、相方と娘は夜行で北海道へと帰省。年末年始は息子と二人っきりで過ごすことになる。
木下順二作の舞台『子午線の祀り』を観てきた。
ハムレット以来のパブリックシアター、そして今年2回目の野村萬斎である。
来年NHK大河の前哨戦とでもいおうか。「平家物語」を題材に、宇宙という壮大なスケール感のもと、人間の葛藤と運命を描いた群像劇。日本古来の「言葉」と全員が朗読する「群読」も聞き所である。

休憩1回入れて約4時間強。『喪服のエレクトラ』より長かった(~_~)。たまにウトウトしちゃった^^;。どうやらマジで寝入ってしまった観客もいたらしいw。私には淡々と進んだ前半より、戦いで揺さぶり動いた後半のほうが面白く伝わった。
台詞も文語調なので、学生時代の古文の知識を頭の中で総動員したが、すぐに理解出来ないフレーズもあった。だが休憩後の第三幕から、包括したまま自然な形で頭に入ってきたのがフシギだ。

野村萬斎演じる平知盛と、嵐広也演じる源義経という二人の若者をとことん楽しめる。
先年は野村氏の父と嵐氏の父が互いの役を演じてて、役柄交換での作品引継ぎとなったようだ。
知盛も義経も孤高の大将だが、知盛が内的な面で、義経は外的な面で、其々に葛藤しジレンマを抱えていたように見えた。義経がやんちゃで血気盛んな風に、知盛は耐え忍び運命を受け入れる男のように描かれていた。

とにかく野村氏の凛々しい美しさには、ただただ惚れ惚れするばかり(*^^*)。
一瞬10代にも見えるような可愛い表情と、苦悩し激怒する目の釣り上がった表情のバラエティさ。白い頬に清らかな魂を宿した目があまりに美しく、宿命を悟った哀しい男の姿に見入った。
嵐氏もてきぱきした台詞回しで現代っ子な面も感じさせ、野性味あふれた表情が印象的だ。
能、狂言、歌舞伎、現代演劇で活躍中の俳優やスタッフが集結していて、それはもう錚々たるもの。どの役者も本物の本物の味をいかんなく発揮されていた。ごくたまに台詞のトチリも見られたが、全部ひっくるめ芝居の妙に仕上げてしまうのがベテランの凄技なんだろう。
民部重能の木場勝己や、伊勢三郎義盛の佐藤輝が、役柄的にも目立っていたかな。それと知盛の拠り所であった影身の高橋惠子が、鮮やかで慎ましやかな美しさで際立っていた。意外と長身なんだ。

知盛陣営よりも義経陣営のほうが、キャラクターの個性もあり、たまに笑いが起きていた。
第四幕からは壇の浦の合戦だが、この迫力を前半は群読で見せて、役者陣の力量が試される。
その後は、那須与一の遠矢を混ぜつつ、建礼門院の入水や、教経両抱えの名シーンなどが盛り込まれドラマティックだった。
大きな武器もなかったが、月で潮を見て水術を必要とした戦など、海戦に尽力していた変らぬ時代を憂いた。古代も現代も人々は海に沈んでいったんだな。壮大な時の流れと人々の生き様を思った。

舞台天空にプラネタリムの輝きがあった。照明や音楽の技術が素晴らしくて、階段だけのシンプルな装置に、本物のような水面や海中を醸しだし、私達を別の空間に連れ出してくれた。
卓越した舞台空間と、熟練達者な役者陣で創り上げた、耽美な芸術作品を観たようだった。

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朝から『エターナルバレンタイン』チケットのため、ぴあで待機。
10時まで外か〜と震えていたが、年末のため9時に店が開店し入れた。あたたかさに人心地。
次にいらした方も石田彰ファンで、イベントで私の顔を見知っていたらしく、突然声をかけられてビックリ。用紙を提出後待ってる間も、書店とかで雑談できて楽しかった。
10時。友人と協力して無事に1部&2部をゲット。良い席だし、とりあえずホッとした(^.^)。
8日に続き、Studio Life舞台『パサジェルカ』Cチームの楽日を観てきた。
キャストが違ってても、2回目の観劇なので、前回より話の筋もより理解でき集中して観た。
聞き逃していた台詞もしっかり耳に入ってきた。台詞一つ一つにとても重みがあって、色々な解釈はできようが、頭の中で反芻し意味合いをかみ締める良さも味わった。

其々の好みはあろうが、私は今回のCキャストのほうがスッと馴染んで良かったな。
リーザ役の林勇輔は、声の高さが強みだろう。女性ボイスとして違和感無い。繊細な表情もあり、女性の凛々しさも巧みに表現していた。
マルタ役の及川健は、ラインの細さと可憐さが実に女性的。声も随分細めに出して可愛かった。ラストのマルタの微笑みには光が伴っていて、目が釘付けになるほど素晴らしかった。
笠原浩夫のワルターは、内に情愛を秘めた石飛さんと比べて、外に愛情を出すようなワイルドさがあり、いい意味で対称的で面白かった。いつも華やかさがあって、笠原フェロモン全開だったな〜。
タデウシュ役の山本芳樹は、顎鬚に堂々とした立ち振舞いで、随分と男っぽく仕上がっていた。今回やけに山本くんが大きく見えたのは、役柄のせいかしらん。

物語にブラッドレイという米国人が登場し、ドイツを皮肉たっぷりに批判するのだが、ラストでワルターが彼をキッパリ無視したのが痛快だ。戦時中の米国は確かに彼らには何もしてくれなかったのだ。
《罪の黙過》という台詞が何度か登場したが、ドイツに限らず世界中がその過去を何度も振り返る必要があると思う。

終演後に舞台挨拶。河内喜一朗の司会で、出演者全員が自己紹介。たくさんのフラッシュの中、恒例の一輪プレゼントも。お辞儀をして手を振りながら、何度かメインメンバーが引っ込んだり出たりと、アンコールが4回ぐらいはあったかな。最後は、山本くんと及川くんが仲良く引っ込む中、笠原くんは林くんを置き去りにw。林くんは一人で華麗にお辞儀を済ませてて拍手喝采。
折角前方席だったのに、私のカメラが突然ぶっ壊れちゃった(~o~)。何て運の悪い〜(;_;)。

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タイムリーにも、今日はテレ朝で『戦場のピアニスト』を放送。
劇場で観て、ビデオで観て、WOWOWOでも観たけど、舞台の思いを引き摺りチャンネルを合わせた。
前半だけだが、主人公の弟役で関俊彦が吹替えているのも楽しみだった。
しかし、すぐにノーカットじゃないと判明。兄弟が本を売るトコとか、ユダヤ人を踊らせるシーンとか、あれやこれやのシーンが削られててガッカリした(-.-)。ラストのピアノ演奏カットは仕方ないが、結局20分以上もカットされていたのかな。ビデオをセットしなくてよかったよ。
Studio Life舞台『パサジェルカ』Aチームを観てきた。お初のTHEATRE1010は綺麗で観易かったが、11Fに劇場があって不便だし、やはり家から遠かった。
《女船客 秘した過去が招く旅路》とサスペンスドラマもどきの副題が付いてたが、予備知識全く無しで観たので、これまでのライフの芝居と趣が異なっていて驚いた。

第二次大戦後16年。豪華客船上でリーザが偶然出遭った女性は、アウシュビッツ収容所の囚人だったマルタだった。閉ざしていた過去の闇が、戦時中は看守だったリーザの胸を去来し困惑させる。
収容所での話と交錯させるドラマ。1943年頃のドイツというと、不意に『ジパング』の津田一馬の事が頭を過った。戦後ドイツ人の責任所在も問われる、ホロコースト文学作品からの舞台化である。

これもまた笑いが殆ど無い、暗く重い内容だ。リーザとマルタという二人の女性の心理描写を丁寧に描き、其々の夫と恋人の心情やポリシーもしっかり見せて、久しぶりに芝居らしい芝居となった。
しかし全体の流れがあまりに淡々としていて、暗転やセット変えも多く、話がプツリプツリと途切れてしまう。哀しみや惨さなども膜に覆われ、ドーンと伝わってこない。
マルタに友情以上の思いを感じ優遇していた看守リーザ。夫にも過去を告白できず、再会した彼女を避けて窮する女性リーザ。リーザにどれだけ感情移入できるかで、作品への思い入れも変ってきそう。

ライフとしては久しぶりの本格的シリアスな舞台で、新たな挑戦は歓迎したい。役者陣の真摯な様子も伝わってくる。しかし、脚本や演出にはまだまだ推敲の余地があったと思われる。
正直私には退屈な芝居だった。劇中何度もウトウトし、ふっと眠りの中に入ってしまったもの^^;。
でも題材としてはタイムリー。終幕後もじわじわと余韻が残り、色々と考えさせられることがあった。ベルリンの壁建設の詳細も分ったし、「カポ」なんて言葉も初めて知った。私もまだまだだな。

曽世海児が赤いドレスに身を包みリーザ役を熱演。曽世さんの本格的女性役は初めて見た。哀愁漂うというか雰囲気がたっぷり。ただ、あの長身はやっぱ違和感かなぁ。声も太いしね。
夫ワルター役の石飛幸治は、苦しみと愛憎が交錯する様子がよく出ていて温かさを醸していた。腹の底から出す声がよく通り心地良い。
マルタ役の舟見和利は、好みもあるだろうが、外見的にもう少し美しさが欲しかったかな。
恋人タデウシュ役の岩崎大は、実直な潔さが感じられた。戦時中ってことで、岩崎くんも髪を短くしてて、上半身が裸で苛まれるシーンもあり、何やらいろいろな作品を邂逅させたv。
船戸慎士の船長役が男前で素敵だった。看守長マリエ役の佐野孝治も女性らしい強さを感じた。
Cチーム出演メンバーも何らかの役で参加。笠原浩夫や山本芳樹などは、帽子に口髭にナチスの軍服に身を包んでいて、それだけで萌えさせてくれたv。
Cチームのは、また違った雰囲気の舞台になっているという。見比べて楽しむのも醍醐味だ。

終演後にイベント。河内喜一朗の司会で、出演者全員が今年を振り返っての話や来年への抱負を述べた。誰もが「今年は女子高生から始まって…」を口にして、観客も大ウケ。山本くんは全公演にフル出演した事を話して、今年最も活躍したのだなと納得した。個人的に、新人賞には可憐な吉田隆太を推したい。トーク中も劇団員はフラッシュを浴び、8ミリに収まっていた。今回は私はカメラだけにした。

おりしも今日は、63年前の真珠湾攻撃の日。半年後にはミッドウェーでの敗北。歴史のうねりを心に刻みながら、こういった舞台で反戦メッセージを受け取るのも、とても意味があることだと思う。

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来年3月の再演『OZ』は、イベント日と楽日のチケットが意外とあっけなく取れちゃった。
去年の岩崎くんのムトーは雰囲気そのままで格好良かったが、山本くんのムトーも楽しみなんだよね。ていうか、パサジェルカからずっと戦争ものが続くので、みんな髪を伸ばせないじゃん(^.^)。
舞台『喪服の似合うエレクトラ』を観てきた。
お目当てはもちろん『新選組!』山南敬助でお馴染みの堺雅人(*^^*)。ナマ堺くんはスタパ以来だ〜。
新国立劇場はお初だが、意外とすぐ到着。綺麗で厳かなホールで、舞台も観易いつくりだ。

アイスキュロスのギリシャ悲劇『オレスティア』を下敷きにした、オニールの原作で3部構成。2回の休憩含め約4時間弱の大作だが、濃密で強烈な舞台運びと役者陣の圧倒的な演技で、それ程長く感じなかった。
4場面の回り舞台で、スピーディに話が進む。歪んだ建物と傾いた円柱は、人間模様を表現か。

南北戦争後のアメリカ東部が舞台。夫と息子が従軍中、子供達の従兄弟を愛人に持った妻。帰還した夫が邪魔になり殺すが、娘が全てを知り、帰還した弟を引き込んで母へ復讐をする。

肉親同士のもの凄い壮絶なドラマ。これにマノン家の血筋とか、戦争での人間の変貌とか、罪と罰とか、男女関係や近親相姦とか、幾重にも複雑な糸を絡み合わせ、いかにも悲劇的だと思わせる。しかし登場人物らが外向きには仮面を保持しつつ、内で自らの本音を叫び暴走させ、生きることに執拗になっていて、人間ドラマとして奥深い。
主人公ラヴィニアのラストの台詞「私は最後のマノン!」。死よりも生へ執着し、意地と誇りを見せた彼女に、女性として何故か潔さと憧れを感じた。

このドラマが丸っきりのおとぎ話だとは強ち思えない。日本でも史実だけでなく昨今は肉親同士の殺し合い事件が頻発し、その中に渦巻く愛情と憎悪は『エレクトラ』の根底と重なってるようにも思う。
昔から娘というものは、父を愛し、母を憧憬し嫉妬し憎む。息子は母に異常なまでの愛情を示し、姉には最後の最後で敵わない。エレクトラ程強烈ではないが、我が家にも薄い縮図があるように思える。

第1部と第2部は、母の三田和代と娘の大竹しのぶ対決。
三田さんは無表情な中にも、内に情熱的なものを発散させて、激しくも凛とした佇まいだった。
大竹さんの気迫溢れる演技が素晴らしい。あの小さな身体からどう出せるのか、腹の底から振り絞るような低く逞しく激しい恫喝な声に衝撃を受けた。その迫力の裏で、ふと見せる繊細で優しい表情と声音。その多面性の演技にも圧倒された。第3部からは黒の服から明るい服へと変身したが、母の色への葛藤と女としての色気も見せていた。でも黒服ではホッソリ見えてた身体が、他の色だと腹が微妙に出ていたような感^^;。

堺雅人の弟オリンは第2部から登場。登場時は頭に包帯を巻き、心身共に傷ついたサマは、先日観た『雲の涯』の若先生を思い出させた。堺くん=平田さんか(?)。口髭を僅かに蓄え、書斎では眼鏡も着用。舞台人らしい立ち姿がとても綺麗で堂々としてて、身体が意外な程しなやかで軽くて、ソファをヒョイと跳躍する小ワザが格好良い(^^)。躁と鬱、母と姉、生と死という天秤で、尤も葛藤し揺れ動いた心情を巧みに表現してくれた。
堺くんの目がとてもいいの(^.^)。激情に走り、狂気に溺れる、若者特有の純真さと挑戦的で破壊的な瞳。拳銃を手にした時の目に注視しゾクゾクしてたら、パン!と響いた音に本気でビックリした(笑)。
こういう見事な表情や演技は、テレビではあまり見られない、舞台だけの醍醐味なんだろうな。

父役の津嘉山正種はもちろん、若手の西尾まり、中村啓士と、吹替えやアニメでたまに見かけたお名前もあり、とても贅沢な役者陣だった。
終演後舞台でお辞儀の時に見せた堺くんの笑顔は、テレビでよく見せるもので胸を撫で下ろした。
友人とは座席が離れてしまったけど、休憩中にあれこれ雑談できて楽しかった。
木山事務所25周年記念《この道はいつか来た道’04》楽日のCプログラム『雲の涯(はなて)』を観てきた。5作品どれもが「戦争と人間」に関わる作品だとか。他プログラムも観たかったが日程的にきつかった。『雲の涯』は1948年作品。95年初演後キャストを変えての再演。

黄色い銀杏が敷き詰められた一元舞台。唐突に8月15日の天皇陛下のお言葉が流れる。日本無条件降伏は、『ジパング』を知る自分にとって、今一番痛いモチーフである。
登場人物みんなが、敗戦という荒波を必死にもがき苦しみ、生きてきた人々其々の代表者だと思われる。それ故みんな狂気を併せ持つ。心身の傷を隠したり、自分は被害者だと思い、薬に頼り、金儲けに走り、世捨て人とならなければ、戦後を生き抜いていけないところに哀しさがある。
ただ一人純粋な魂を持つ若先生だけは、芝居をする偽りの自分を許せず、罪の意識を詫び続ける。許してくれと請う。まるで子供のような清らかさ。
彼を愛するふうちゃんだけは、見捨てず救おうと、辛抱強く深い愛で彼を導こうとする。

久しぶりに、一つの笑いも起らない芝居に会った。観てる間も息苦しくて、少しの物音も気まずくて、眠気も肩凝りも起きて、たった1時間30分が正直辛くてたまらなかった。
物語も古臭く退屈だったが、登場人物全てがどうにも歯痒く、誰にも感情移入出来ないのが辛い。彼らの苦しみ哀しみは分るが、過去の事情を深く掘り下げていないので、壁一枚隔てたものに感じる。

若先生役の平田広明は、静と動を使い分けた渾身の演技で惹きつけられた。徐々に身体を張った大きな芝居となり、声を荒げ叫び、圧倒的な迫力で演じきってくれた。股間を掴むトコとか、寝転んだふうちゃんを抱き締め足を絡ませるトコとか、少しエロティックな芝居もあってドキドキ注目してしまった。伍長への敬礼など丁寧な達者さも見せた。
ふうちゃん役の広瀬彩は、高く温かい声がよく通り、口ずさむメロディーが美しい。白衣から黄金色の天使へ、清らかさからセクシーさへと印象が変ってゆくところが面白い。
ヤク中女将役の鶴野樹里は、恐ろしさと優しさが強烈に溢れてて、見事な程ハマっていた。

果たして若先生のリハビリが終わったのか。彼女との愛が結実したのかは分らない終り方。木枯らしのように吹く風が困難と災難を、黄金色が富と才能を表しそう。でもそれが幸福だとは限らない。
たぶん登場人物其々の人生が、戦後日本の歩んできた道すじそのものなんだろうと思う。
そんな中、前向きな博愛主義で明るく笑うふうちゃんは、ひとすじの希望。戦後の日本女性が、心身共に強く逞しく、仕事を持ち一人前に生きていく象徴。戦後の男達は、彼女達の存在無くしては生きられなくなったのだ。日本そのものが、ふうちゃん達を必要としていたのだ。

それでも、私がふうちゃんを良しと歓迎できないのは、戦後60年も経ってしまったからである。男にとって理想的だった女性が、この現代も幸せだとは感じられない時代。
敵の存在さえ分らぬままに過剰な防衛を整え、戦争への道が再び開くのではないかという危うい現代。ふうちゃんのような女性を通過しなければ、私達も生きていけない時代となったのだ。
若先生とふうちゃんとの愛情物語は過去の遺物として懐かしみ、再びこのような「愛」が生まれないようにと祈るばかりである。
KURA・KURAプロデュース道学先生公演『酒坊ちゃん』を観てきた。
お目当ては演出された郷田ほづみ。実際、郷田さんが演出されてなければ、私もこの劇団のことはずっと存じ上げなかっただろう。副題の《走れば小銭の音》は、飛べば小銭の音が真実であった。

中島淳彦が送るハートフルコメディ。酒問屋の社長が主催する断酒会にはアルコール依存症のダメ人間が集まってたが、一人の若者が足を踏み入れたことから起る男と女の葛藤と様々な人間模様という話。
とにかく笑いがいっぱい。登場人物が皆、弱さとだらしなさを持ってて愛しい。酒がやめられない辛さと、小さな孤独を抱えてて哀しい。だから笑いがちょっとほろ苦い。笑わせて笑わせて、ふっと切なさをくれる。
暗転は4回程あったが、一元舞台でスピーディに運び、上演2時間強もあったのに、思いを共にしてたせいか、あっという間に感じられた。

役者陣が皆さん達者で、持ち味を大いに生かしている。
従業員役の三人に注目。井之上隆志の温かく可笑しな方言、格好良いのに三枚目に徹した東海林寿剛、どこか郷田さんに似てる(笑)素敵な蒲田哲。
声優としても活躍の辻親八のへっぽこ手品に笑い、その気弱で優しい表情に癒された。
かんのひとみは小柄ながら、パワフルで優しい演技で惹きつけられた。
客演で、HUNTERキルア役でお馴染みの三橋加奈子。出番は多くはなかったが、セクシーな可愛さで熱演していた。胸、相変わらずデカイなw。開演前に郷田さんにご挨拶されてたのは、三橋さんのご両親だったのかな〜。ちょっとお顔も似ていたような。

若い女の子達のお目当ては土屋裕一だろう。森山栄治らと同じ*pnish*のメンバーで、『テニミュ』でも大石役で有名。そういやミュージカル『HUNTER』ではゼブロ役で出ていたと後で気付いた。この時、三橋さんや郷田さんとも共演されてたんだっけ。
大石もいいけど、こっちの自然で斜に構えた若者役のほうが私は好みだ。おデコが可愛くて、ワイルドっぽい表情と長い足や仕草が格好良かった。さすが舞台人で、演技もしっかりと安定していた。「坊ちゃん」という大役で、役柄的にも美味しかったな。

美空ひばりや長島茂雄へのオマージュも感じられ、懐かしく反芻してジンときた。時代色は見事に表されてたが、若者代表つっち〜の衣装とかが今風な感じだったかも。
食事シーンが何度かあり、その度に出される本物の弁当を役者がパクパク食べてて、見ながらお腹が空いてきちゃったw。手紙の束とかラジオとか、小道具が凝ってたな。

たまに出てくるギャグや、集団での息のあったコメディシーンなど、怪物ランドを彷彿とさせて、これぞ郷田さんお得意の演出だなと思わせた。

 ̄ ̄ ̄
今日の郷田さんは水色のセーターとラフな格好。ちとお疲れな瞼かな。
開演前と終演後に、郷田さんと久しぶりにたっぷりとお話できて満足だった(*^^*)。
舞台の感想とか熱っぽく語ってしまったが、喜んでくれたので良かった。BBSにも書かなきゃダメね。2月にまた湘南の演出。ホントは郷田さん本人にも舞台に出演して欲しいのだけど…。
終演後、後方の音響ライトのスペースに色々と要望を伝えていた郷田さんは、紛れもなく演出家の表情をしていた。もう一回、当日券で観たいな。郷田さんにも今年もう一度お会いしたい。

HUNTERのミュージカルで知り合った知人と劇場を後にし、結局居酒屋で食事。
『酒坊ちゃん』を観た後に、お酒を飲むのもまたオツなもの(^^ゞ。とてもいい人で楽しかった。
音楽劇『リンダリンダ』を観てきた。
新選組土方でお馴染みの山本耕史×SOPHIAボーカリスト松岡充が出演。ブルーハーツをリスペクトする鴻上尚史が、全曲をザ・ブルーハーツで彩った、愛と青春の新作。
崩壊したロックバンドを立て直す為、残ったメンバーが奔走する話かと思ったら、社会や権力への反抗を絡め、ある計画を実行するという極めて有り得ないような話だった。そんなこじつけ話でも、役者陣の歌の力が発揮され、快感させる舞台だった。

耕史くん&充くんは、いい意味でホット&クール。互いの持ってる力を何倍にもし、新たな面を覗かせる。息もぴったりで、二人とも好き合ってるんだなぁと分るw。二人とも血液型B型なんだね。
充くんが細く華奢だから、耕史くんのガタイがよりデカク見える。耕史くんの肌がかなり白くて、充くんの顔が日焼けのように黒く見える。

耕史くんは、天性のスーパーマンだな。バック転も殺陣も何でもこなせる器用派。シリアスとコメディの芝居もメリハリあって実に上手い。笑わせるツボも心得てサービス精神一杯。純粋にストレートに体当たりにぶつかる熱情派でもあるかな。
充くんは、努力と根性のチャレンジャー。人生を楽しみ、他者との関わり合いの中で向上し、果敢に積み上げていく。以前と比べ、自分の持ち味を生かした芝居を豊かにしっかり見せてくれた。ツアー経験からか、体力持続的には意外と猛者かもしれない。
こんな彼らの歌がまた素晴らしい! 高音の充&低音の耕史。マイクがあるとはいえ、かなりの音量とパワーで、じんじん聞かせてくれた。二人が見詰め合うシーンも素敵v。耕史くんがこんなに歌が上手いと思わなかった。充くんは歌の時だと、目の輝き方と表情が違うよね。

気付けば、こーじより、みちゅるに視線がいってた私(^。^)。歌の時はもちろんだが、芝居の彼もホントにそそる。Tシャツの広い胸元から覗く谷間がセクシー。豹柄の猫耳をつけ、尻尾をつけた(リボンまで)彼は、まんま『DOUBLE CALL』同人の千堂なんだもん!(*^^*) 千堂モデルがキャラになっててキュート。

サブキャストの大高洋夫が、味のある渋くて深い演技で二人を盛り立て、芝居を引き締めてくれる。ギターや歌の腕前も聞きどころ。
北村有起哉は若者らしい溌剌とした演技と歌で、馬渕英里何やSILVAの歌もパワフルだった。

難を言えば、長過ぎたこと。休憩挟んで約3時間はちと辛い。テンポ良い運びだが、たまに停滞する場面でウトウトしそうだった^^;。女性キャラの話や歌を縮小し、男達の物語に焦点を絞ったほうが、感情移入し易かったかな。
内ゲバや学生運動…スクリーンにも映ってはいたが、若者には理解し難いかもな。警察や拳銃とか出たので、悲劇な終わり方を心配し、後半は余計なハラハラ感を味わった。

耕史くん達の芝居もたっぷり楽しめて、充くん達の生歌にも聞き惚れて、一粒で2度美味しい、贅沢な舞台であった。ブルーハーツの曲にたまに懐古し、若い頃のエネルギーを取り戻した気分に浸れた。
アンコールでは、大高さん以外の皆が、タイトルの「リンダリンダ」の歌詞を覚えてなくて可笑しかった。みちゅるくん、ピョンピョンしてるしv。DVD撮影が入ってたようで、鴻上氏も登場してくれた。
それにしても客層は若い人ばかりかと思いきや、年のいった人も結構いたな。だから歌の時も観客はおとなしかったのか。三上博史のロックミュージカルの時は、ペンライト手に総立ちだったから覚悟してたが、今回は違ってた。
終演後の土産に、グッダイエットのペトボ。高いチケ代に含まれてるのかな。
劇団あかぺら倶楽部公演『ネットで捕まって〜Caught in the Net〜』を観てきた。
6月公演のレイ・クーニー作『二兎物語〜Run for Your Wife〜』の続編。あかぺら本邦初演。
前回から18年、愛妻二人との二重生活をいまだに送り続けるジョン・スミス。其々の娘と息子がネットで知り合った為、またまた親友スタンリーを巻き込んでジタバタさせる、あかぺら流超コメディ。

もうね、前回以上にパワーアップ。登場人物も身内で固まり判り易く、すっきりハッピー。
前回通りに、ジョンやスタンリーが嘘に嘘を重ね、派手でお馬鹿なデマカセを言う度、どんどん追い詰められジタバタもがくサマが滑稽でたまらん。台詞マジックと絶妙なタイミングが最高!
最初から最後まで笑い、笑い、大笑い!(^O^) 笑い過ぎて涙まで(^o^)。まさに抱腹絶倒の笑劇!

約2時間だが、あっという間。観客までハラハラヤキモキさせたり、笑い過ぎたりで著しくパワーを消耗しそう。これ、一日に2公演はとても見れないよ〜w。
それ以上に役者さんは、気力と体力と集中力を使い果たし、ものすご〜く大変だと思う。それと熟練された演技力とチームワーク。あかぺらの役者さんは若いが、実力派だからこそ成し得るのだな。

ジョン役の高木渉はやはり素晴らしい役者。胡散臭い真面目さを持つキャラクターだからこそ、嫌味なくピタリとハマる。細かい表情や小芝居も味わい深い。マスクやコートの早変りも決まってた。
息絶え絶えに走り捲り、壁に打ちつけられ、倒れこみ逆立ちのシーンを、完璧にこなし笑いを取るのは流石。あの年齢での体力勝負は大変だが、終演後に疲れた顔をされてて、ちと心配になったり。
そして相棒・大西健晴も、前回以上に体力勝負で大活躍。大柄な身体に哀愁の表情が実に可愛い。高木さんとはあまりに息ぴったりで、実際でも疑ってしまいそう(笑)。大いに笑わせて貰った。

あかぺら女優陣はみんな巨乳だなぁ〜。プロポーション抜群で美人で可愛い。演技力は確かだし、台詞まわしも上手い。みんな楽しそうにやってるのが好感持てる。
息子役の吉田智則は、初々しい16歳ぶりを好演しとっても可愛い。スタンリー親父役の中村伸一は見事なボケ&スケベ&濃い爺さんぶり。彼がアクセントになったので、話がより引き締まったと思う。

今回もまたホモ・ネタがいっぱいで、隣の友人と笑いっぱなしw。スタンリーはいつもそうなる運命なのねん(^。^)。人工呼吸はさすがに隠してたけどさ。ある意味これは、ホモ話でもあるわけだw。
最後にドンデン返し。やっぱり女を甘く見るんじゃないわよ〜ってわけ。世のマジメなフェミニスト男への可愛い逆襲みたいで痛快だった。でもこのシリーズもこれで最後になり、ちと寂しかったり。
前にここで、笑いの余裕を持たせて次の台詞を…と書いていたが、今回はしっかり観客を笑わせる間があって嬉しかった。前回より更に洗練され進化して、これぞ「笑の舞台」だと言える。

来年はあかぺら創立15周年。二兎からの新ファンの為にも、過去作品の再演も待ち望む。
シアターガイド12月号に、高木渉のカラー写真とコメント記事1ページがあった事を追記する。
劇団21世紀FOXの第55回公演『紫煙倶楽部の(完全)犯罪』を観てきた。「デモクラシーホテルの地下の男達」が副題。地下の倶楽部を舞台に、一流の(?)男達が織り成す日常を描く。ネタバレ注意。
山口勝平の芝居は、さんにんのかいは観たがFOXはお初。今回はEMIの作品で、オール男性役者という設定に惹かれた。観客は老若男女全て。終演後のロビーは物販などでかなり賑わっていた。

さすがEMIさんの作品。大正時代を舞台に、現代を風刺しつつ、人間の心の闇をえぐり出す。難解な台詞の中に真実が見え、痛くて厳しくて楽しくて優しい。ドギマギさせつつスピーディに展開し、舞台は二転三転。最後にワーッとどんでん返し。特に今回のエピローグには、恐ろしい現実が待ち受けてて切なかった。

男性役者ばかり総勢27人か。こんな大所帯なのに、一人一人が個性的で生き生きしている。
登場人物は実在の人達がモデル、自由に絡ませてるのが面白い。エセ名前や顔つきや台詞の端々から、これは誰がモデルなのか分り余計に面白さが増す。徐々に物語のキーマンが誰なのか判明する。

勝平ちゃんはやっぱエノケンかな〜。中盤からどんどん目立ち、後半での熱演に至る。劇中歌が格別で、ものすごーく高い女性声で唄ってくれて鳥肌が立ちそうに興奮した(^.^)。もう1曲は低めの声での歌唱。孫悟空の棒技まで披露するサービスぶり。それに勝平ちゃんが煙草を吸ってる姿って、初めて見たかもしんない。合間にも丁寧な小芝居を見せたり、ポテトフライもどきを食してて可愛くも逞しい存在感だった。

他の役者陣にも圧倒された。ひょうひょうとした強さの河本浩之が実にいい。あんなに堂々と真っ裸をさらしネタにするとは、驚嘆と共に見惚れてしまったよ(笑)。最後まで目立っていたなぁ。
柴山由崇、西川順也、中嶋聡彦らのベテラン陣が味わい深く印象的。若手の波多野和俊や川鍋雅樹の爽やかで安定した演技にも惹かれた。

特筆すべきは、演出も兼ねた座長の肝付兼太。前回公演の時に病でお倒れになったそうで、禁煙されての復帰作。煙草の煙だらけの舞台で、さぞ大変だったろう。最初から登場されてても台詞は一切無く、それでも大きな存在感。でも『けんじゅう』ライブの時も思ったが、首筋とか痩せ細って見えたのは気のせいだろうか。

モデルと同様、知ってる作品の内容もあれこれ重なること。映画『スティング』のようなハラハラもあった。そういや源義経が大陸に渡りジンギスカンになったという逸話もあったっけ。
EMIさんのマジックに引き込まれながら、抜群の演出力と役者の力量で、2時間弱を一気に見せてくれる。EMIさんがはたしてこの作品を10月前に書かれたのか、ヘンなところが気にはなる。

出来れば、この面白い作品をRELAXさんで再演して欲しいな。登場人物を10人ぐらいに減らして、中味をギュッと濃縮したら可能だと思う。あの役者にはあの役を…とすぐに想像できちゃう。
それにさ、飛田展男が煙草を吸うところも見たいしね。尤も飛田さんは皇太子様だけどw。

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