Port B主催の『サンシャイン62』に初参加してきた。
5人一組となった観客が、サンシャイン60を巡る町歩きツアーを体験する。過去には、巣鴨地藏巡り、はとバスでオリンピックツアーなどを実施したPort Bで、今回は池袋の町を巡るツアー・パフォーマンス第3弾。いわば新しい演劇スタイルといえよう。

今回のテーマは、池袋サンシャイン60と巣鴨プリズン。戦後、東京裁判開廷からの62年間をたどる”時のツアー”に興味を持って参加したわけだ。
全く見知らぬ5人が一組となり、地図と指示を頼りにサンシャイン60を巡る10数ヶ所を約3時間あけて”旅”し、再び最終訪問地の「あうるすぽっと」へ戻る。
先ず5人で、地図係2人、指示係、タイムキーパー係、撮影係を決め、途中のスポットで役割交替をしながら進む。地図や指示書、ストップウォッチやデジカメが渡され、いざスタート。

本当にあちこちに行かされた。小学校跡、ホテルの一室、書店、マンションの一室、寺の墓、喫茶店、堂、古いアパート、図書館跡、プリンスホテルの一室、公園などなど。見知らぬ場所から、見知っていてもその目的地までは訪れたことがなかった場所まで様々。
かなり歩かされたが、ワクワク感が勝ってこれが全然疲れない。たまにポツポツとくる曇り空だったことも歩き易くてラッキー。途中で、明日の初日に行くつもりの劇場の前も通り、今頃皆さん仕込み中だろうか〜と思いをめぐらす。
歩くだけでなく、都電に乗せられたり、タクシーが待っていたりと、乗り物も利用(もちろん代金はツアー費に含む)。喫茶店では淹れたてのコーヒーが用意され、ほっとひと息。

手塚治虫が住んでいて鉄腕アトムを描いたという、某アパートにも行かされた。ここは全く知らなかった場所で、現在も住人が住んでいてしっかり息づいているのにも感慨。その通りで、古くからお住まいの方に、”鬼子母神”にまつわる逸話や江戸時代からの風景なども伺い実に興味深かった。
小学校跡や図書館跡は初めて訪れたが、公共の建物が持つ一種独特の荒涼感と寂寞感があってもの悲しい。以前は子供達が駆け巡ったであろう校庭や体育館、本が開かれたであろう沢山の机や椅子が、そのまま残されている。ポスターは張られたまま、壁のカレンダーは去年の月を示し、電気も灯りもまだついて、トイレも使える状態。それなのに、人っ子ひとりいない空虚な場所が目の前に広がり、いいようもない寂しさが込み上げる。
マンションの一室では、ドイツ演劇を専門とされる人から、ニュルンベルグ裁判についての話を伺い、東京裁判と比べて興味深かった。

当初は、行った先々の場所に劇団員がいて、何かパフォーマンスでもやってくれて、其々のパフォーマンスのピースを集められ、一つのお芝居みたいなものを構築するシステムかと予想していた。
実際は、指示通りに進み、其々の場所でサンシャインをバックにした写真を撮り、其々に用意された戦後やサンシャインにまつわる方のお話を録音したテープを聞き、各自が思いをめぐらせ感じさせるやり方で、ちょっとしたオリエンテーリング手法。
行ったどこの場所からでも、サンシャイン60が見えるのがスゴイ。予めベストスポットも準備され、教えてくれるのもイイ。
Iポッドが各自に用意された場所もあったが、周りの音で肝心の声が聞き取れなかったり、難しい内容なのであまり頭に入ってこない。”聞く”より”見る”ほうが理解し易いと思った次第。

アニメイトを視界に入れながら訪れたのは、東池袋中央公園に建てられたA級戦犯者らの慰霊碑。元は処刑場跡地であった。慰霊碑の表面には「永久平和を願って」と刻まれ、花々が置かれていた。

そして最終目的地の「あうるすぽっと」へ。前のグループが送れて時間がかかり、20分ほど待たされてから、劇場ツアーへ。
音響設備やライト設備などを眺めながらステージのほうへ。途中で、セカンドライフという仮想空間上で自分のアバターを決めたり。役者控室で5人で5分ほど、ある質問に対しての座談会をさせられたり。ステージで各自がその答えを述べたり。それらの経過の映画を見せられたり。ヘッドフォンをして撮ってきた写真を振り返ったり。集合写真もいっぱい撮っていたので、すぐに現像したものを1枚ぐらいは貰えるかと思ったが、全く無かった(-.-)。

ツアー演劇はこれにて終了。お疲れ様と飲み物やお菓子が用意され、少しいただきながら、劇団の方から今回のツアーについてお話を伺う。
其々の場所で其々が感じて思ったことが大切で、やはり結論らしき結論は無いらしい。そして参加者が演じ手として出演するのがコンセプトのようだ。事前準備として、防衛省の市ヶ谷記念館にも足を運ばれたとか。
それなりに思うことも多く、充実もして興味深くて楽しかった。ただ当初3時間と聞かされていたが、実際は4時間半もかかり、予定が大幅に変更され焦った。せめて2時間くらいの行程にしてくれれば、もう一度経験したいとも思える。3時間以上も歩いたので、やはり少々疲れた。

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帰ってきて夕食の支度をしてから、PCで確認。『電キバ』夜の部しか申し込まなかったが、無事取れていた。今回はラクだったのな〜とも思ったが、そうでもなかったらしい^^;。
雷電第三回公演『雷電甲子園』を観てきた。
第三回目からDMが届いたが、鈴舟つながりで送ってくれたのだろうか。

演出:堤泰之×プロデューサー:成清正紀により、様々なジャンルから幅広い年齢層の役者が集まったスーパーユニット。
3人の作家が3つの場面を其々描き、登場人物達が絡みシンクロすることで、ひとつのストーリーが見えてくるという”ザッピングシステム”を搭載しているとか。要するに、40分弱の短編を3つ上演する舞台。
定時制高校野球部の決勝戦試合。雨で中断されてる間に巻き起こる波乱万丈のハートフル・コメディ。第一話「新聞部」を太田善也、第二話「チアリーディング部」を桑原裕子、第三話「野球部」をしおつかこうへいが書き、三人とも違う話の中で出演もする。桑原さんは今日の朝日夕刊にも載っていたが、作・演出・出演作が続き大活躍のようだ。

第一話は、シモネタ満載でやたらテンション高く、野球部を冒涜してるかのような展開で、いささか辟易^^;。第二話は、チアのコスチューム満載だが、パンツがやたら見えて興醒め、主婦やオバサンをバカにしてるかのような展開で、いささかムカツク^^;。第三話は、オジサン満載の野球部で熱気も活気もなく、定時制高校を蔑んでるような展開で、いささか腹立たしい^^;。
20人以上ものキャラクターが登場し、其々個性的で覚え易いが、どうにも魅力が足りない。人物の状況説明や背景は台詞でいかようにも言えるが、滲み出てくるものがどこかウソっぽい。みんな自己主張し過ぎなんだもん。
共感できる人もあまりいなく、強いてあげるならマトモな思考の平岡さんかな。平岡役は鶴ひろみが演じていたと後で確認w。美波役の笹峯あいは色気があり可憐。舞台上でスマートに着替えをするのにも見入ってしまったw。球子役の小橋めぐみは妖しい可愛さで、綾波ネタもピッタリw。

笑ったのは、綾波ネタだけだったな。小ネタや出尽くした感のネタが多く、笑わせようとしてるのが分り、かえって冷めて笑えなかった。わざとらしいというか、ふざけているというか、観客は簡単に笑ってくれるだろうと小バカにされてる感もある。
一生懸命にやればと言いながら、勝たなければ意味がないようなこともあり、暴言をはいた委員の人は放置、結局は金持ち万歳の瀬戸内さん。見返してやることもできなくて、爽快感が生まれずすっきりしない後味だった。もう少し心に残るようなラストを作って頂きたい。
年齢を超越した麻生美代子の動きや表情は注目させられる。若手やイケメンの役者がいないのがちと残念。


故・鈴置洋孝の絆が繋いだ”鈴舟”の旗揚げ公演『想い出のグリーングラス』は6月4日から8日まで。

秋のDC公演には、鈴舟の麻生美代子と田中完が客演されるようだ。TARAKOさんからも花壇が届いていた。
Studio Life初のプロデュース公演『カリフォルニア物語』Overhead Crossingチームのを観てきた。
リピート的には3度目。座席は前列の右端でちょっぴり見難い。今作品では中央ブロック席はとうとう来なかった(-.-)。
ライフカラーが少ないチームだからか、明らかにライファーじゃない観客が多し。

今まで観た2公演とは、メイン役者をガラリと変えた今回。Studio Lifeの役者がまるで外部出演のような感じ。ストーリーや台詞は同じでも、趣が全く違い新鮮でもあった。
一番感じたのは、メイン役者が若干ゆっくり目に喋っているのか、台詞が明確で聞き取り易いこと。それでいてシャープな雰囲気で面白味もある。

ヒース役の林剛史は、男前で格好良いな(*^^*)。クールで落ち着きがあり、幾分ヒースを大人っぽくした感じ。その分、岩崎大に見られた不安定さや危うさはあまり感じられず。台詞も少々つっかえ気味で、大くんのような完璧さは見られず。
林さんの素晴らしいところは、相手の台詞をきちんと受けて自分の台詞を返すところ。ただ台本のまま言うのとは違い、リアルな芝居がそこに存在する。
そしてイーヴを本当に愛おしいと思う芝居をしていること。中川真吾@イーヴが放つ天真爛漫なラブラブ光線を更に上回るw、ラブラブっぷりが林@ヒースから感じられるのだ。
林さん@ヒースはおそらく”攻め”なのだろう。ジャンキーでフラフラと触られてても、どこか冷めてる感。泣いててもどこか強さがある。つまり”攻め”の林ヒースか、”受け”の大ヒースかで、好みが分れてキャラの雰囲気も変わってくるといえそうだ。

ヒースの兄テリーが三上真史なので更に面白い。これぞボウケンブルー&デカブルーの”ブルー”な兄弟愛(笑)。実際二人が絡むシーンはちょっと逆兄弟にも見えるがw、どことなく兄弟のような似ている雰囲気もある。
でも今回も手紙を読むヒースと「テリーの告白♪」では涙した(;_;)。音楽も二人の表情も何もかも絶品で忘れられない。

お初キャストも多し。スージー@栗栖裕介は仁田さんと比べると真面目風。多田直人@シャーロットは吉田くんと雰囲気が似てる。リロイ@廣谷航とインディアン@佐藤滋は悪くはないが、野島さんと曽世さんのほうがイメージ強し。ブッチは身長的にカサノボー晃よりtekkanのほうがいいかな。でもお二人の歌唱力には注目させられる。
アレックス@荒木健太朗はベレー帽と高め声が似合う。大柄な石飛幸治@ヒース父は表情的に軽めだが、凛々しく響き渡るソロの歌声には正直ビックリ。石飛さん、こんなに歌がお上手だったんだなぁと(^^)。

他チームの役者たちも別の役で出演するので、どこにいてどんな役なのか発見するのも楽しみの一つ。
曽世海司は7役もやっていたのか。とすると佐藤滋も別チームで同じ7役だったのかと今頃気づく。マスター役の吉田隆太が髪をワイルドにすると柳樂優弥になるなw。及川健の男優に笑い。そして最後にみんなが集うところでやっと見つけたっ(^o^)。岩崎大が髪を帽子の中に入れてジャンパー姿で出ているのを。昨日は林さんもこんな感じで出ていたんだね。

ヒースとスウェナのラブシーンでは、大きい伊礼彼方を抱っこできず、逆にお姫様抱っこされるヒース@林さんw。
ラストでヒースと後ろのイーヴが綺麗に重なるショットを、真ん中ブロックでぜひ観たかった。
役者全員が拍手の中でお辞儀をされた後は毎回、素敵な迫力あるナマ演奏を聴かせてくれたElectric Circus BANDが音楽で挨拶。その間、役者みんながBANDを盛り立てるが、今回も中川くんが飛び抜けてはしゃいでいて、隣の林さんとも身体を触れ合いながらイチャイチャw。ホントに仲良しな雰囲気が伝わり微笑ましい。


終演後はトークショー。今回のMCは林剛史と、警官など7役の曽世海司。
トークメンバーの中川真吾、三上真史、伊礼彼方、多田直人、栗栖裕之、廣谷航、三浦孝太が登場。
林さんが明るく話を広げたり、喋り好きな曽世さんがついひとりトークを繰り広げたり。でもグダグダにならないよう綺麗に纏め上げて面白い。

中川くんは、Wキャストは心強かったと。松シンさんがお兄さんのように助けてくれて感謝している。大さんヒースとした後だと、林さんとのクロッシングでは浮気してるみたいだったとw。最初「第三ヒース」と聞こえて”第三のヒース”?と思わせたが、”大さんのやったヒース”のことだったのねw。
三上くんは、林くんも岩崎さんも僕より上なので「年齢も超えられるんだ」と。実際の兄が岩崎さんと同年齢だとか。某戦隊シリーズのことにも触れ、先輩ブルー相手に「今日は僕が兄をやりました」(笑)三上くんはイイ男なのに天然ボケキャラでイジられっぱなし、と曽世さん。
伊礼くんは、「性別も超えました!」と自己紹介。身長高いから恋人に見えないと林さん。初挑戦の女性役はとにかく「苦戦」したと、「女性の嫉妬」もよく分らず「怒り」と捉えたそうだ。肩幅があるので横向くようにするとか、電車でも女性を観察してたそうw。外面だけででなく内面的アプローチをしているのが素晴らしい、と褒める曽世さん。
多田さんは、「キャラメルボックスから来た」と自己紹介。女性役は初めて、まして「うちの母と同年齢」の役なので、「どうして!?」と倉田氏に問い詰める場面もw。二幕のイーヴの心情を表す歌は全チームとも唄い出しは多田さんで綺麗なハーモニーだ。
栗栖さんは、稽古当初はマズイ世界に入ったと思ったが、だんだん快感になり楽しくなったと。女性役で当初倉田氏から「なっちゃダメ」とダメ出しされたとか。
廣谷さんは、N.Y.の歌ではみんなヘンなプロ魂でハケルのが遅すぎだとクレーム。旅好きで、渋谷から沖縄までヒッチハイクで行った話を語る。
三浦さんは、みんなが話してる間「緊張している」言いっ放し。マイク持つ手も震えるw。アフロの鬘も似合ってきて、金くんも似合ってるようだと。
林さんは、「ホント楽しい!」。女性いないんだなぁと思ったが、部活みたいだったと。大さんに刺激受けたし、ライフさんに助けられて、充実した芝居をできたと。
曽世さんは、「みんな個性的!」と、人種のるつぼN.Y.とを引き合いに出して、みんなと出会ってよかった、みんな僕を慕ってくれて〜wと嬉しそう。

最後はみんな飛び上がりながらテンション高く退場。曽世さんが「ライフにはああいうタイプはいないので楽しい」と笑っていた。確かに新風を巻き込んで楽しい舞台であった。

其々トークの最後に、今後の舞台告知も忘れず。
6月のD-BOYS『ラストゲーム』は、中川くんも三上くんも出るので、ますます楽しみになりそう。
林さんはバラエティ番組出演の後に映画撮影で北海道へ。映画といえば『椿三十郎』の後の『銀色のシーズン』も面白そう。
そしてStudio Lifeとしては4月の『夏の夜の夢』再演。今度はもう少し近場になるかな。
先週からのモノレールで銀河劇場通いもひとまずお仕舞い。でも来週もまたモノレールに乗るんだよね。うふ。
Studio Life初のプロデュース舞台『カリフォルニア物語』Grade Crossingチームのを観てきた。
リピート的には2度目。座席はちょい後方。1階は満席。
別紙の配役表が初日に貰ったモノと違い、4チームに分けた見易いモノに変更。

ストーリーは前回書いたので省略。
今回はイーヴ役もスウェナ役もStudio Lifeメンバーなので、いつものライフ風な穏やかで安心感のある雰囲気。

イーヴ役の松本慎也は、イメージ通り純真で可愛いが新鮮味には欠けるかな。中川真吾と比べて歌唱力に少々不安はあれど何とかこなす。ヒース役の岩崎大とは息ぴったりで微笑ましい。
スウェナ役はホントにお久しぶりの及川健。小柄で楚々としていて、ブッチやイーヴとのバランスも取れている。低めの声で歌ったが、及川さんのちゃんとしたソロを聴くのはこれが初めてかも。イーヴとの別れのシーンでは黒も着てくれて良かった。細やかな気遣いや表情はさすがの演技力。
二幕中盤のイーヴとスウェナの激突では、松本くんと及川さんの絡みがまさに新旧エーリク(@トーマの心臓)を見るようで、ちょっと嬉しい光景。
岩崎ヒースと及川スウェナのクロッシングも久々で、懐かしくも楽しい。
三上真史のも良かったが、HILUMAのテレンスは黒髪がよく似合い、ストイックかつミステリアスで格好良いv。ソロでは伸びのある良い声が響いて上手い。

今回もテリーのバラードに泣いてしまった(;_;)。歌詞も実にいいし、手紙を読む岩崎くんの表情もいい。
シャーロットとヒースがしっとり語り合ったり、捨てたハズの賞状を箱から見つけた時など、家族が寄り添うシーンは何度観ても胸を熱くさせる。イーヴとの別れで仲間たちが歌う場面も、今回は泣きそうになった。彼らは”家族”でもあったのだとあらためて感じさせる。

役者たちのアドリブは初日よりグンと多く、笑わせようという心意気も伝わるが、微妙な笑いネタに観客も飽きてきたんだろうか。初日と比べて、会場の笑いやノリが少なくなっていた。切なさと笑い、もう少しメリハリが必要だろう。
後方席の暖かさもあり、上演中ちょっぴりウツラウツラと眠くなり朦朧としちゃったり^^;。
初日も感じたが、唐突に出てくるマリアンの存在意義をもう少し明確にして欲しい。原作を知らないと分り辛いだろうと思う。

tekkanのブッチや仁田宏和のスージーといい、歌に芝居に新たな新風をStudio Lifeに呼び込んでくれたのは良いことだ。ミュージカルではなく音楽劇という、新たな芝居テイストを開拓できたのも貴重だろう。外部とライフとの新たな繋がりや関係性は、そのままヒースたちのN.Y.の人間関係のようで、リアルな青春劇を観ているようだ。
明日はメインにライフ・カラーが少ないOCチーム。今日のキャストが別役で出るのも見どころか。


終演後はトークショー。MCは岩崎大と、警官役その他をされた佐藤滋(明日はインディアン役)。
加えてトークメンバーの松本慎也、HILUMA、及川健、吉田隆太、仁田宏和、野島直人、金景太が登場。
大くんが意外と流暢に話を引き出し盛り上げるが、滋さんはあまり役に立っておらず^^;。

松本くんは、ヒース2人ともカッコイー。大さんは言わなくても分ってくれるし、剛史くんとは最初緊張したがアイコンタクトくれて短期間に仲良くなれた。”でっかい”と”ちび”の『夏の夜の夢』宣伝告知もw。
HILUMAさんは、演技初挑戦で初舞台で緊張の毎日。「目力が強い」と大くん。スージーのことで三上くんとジェラってるのがコワイとかw。
及川さんに、「お帰りなさい」と大くん。久しぶりの2年のブランク。大くんたちとのクロッシングでは、元鞘に帰ってきた感じ。外部出演が多く沢山の演出家を見てきた及川さん。倉田さんの演出について、頂上の見えない山でひたすら登っていく感じで、一番怖い演出家だという^^;。
吉田くんに、真っ先に3サイズを尋ねる滋さん。仁田さんとはずっと友達だったとかで、その人達と倉田さんの演出でやるのがスゴイと。
仁田さんは、ヒースに襲われるところはスカートが捲れるやらで苦労したそう。押し倒されるのでなく「引きずり込んじゃダメ」と倉田さんに言われたそうw。ヒース@大くんとあまりにイチャイチャするので、テリー@HILUMAがヤキモチ、隣のイーヴ@松本くんに甘える場面もw。
リロイ@野田さんは、男達だけの舞台はどんなものかと思ったが、部活を思い出すと。ヒースに迫るシーンでは「がっつくな!」と大くんに言われたそう。
金さんは、日本に来て2年で3回目の公演。本の開き方から違い、縦書きだと絵文字に見えるとか。発音やイントネーションのアドバイスを貰ったと。4月からNHKハングル講座に助手として出演。
大くんは、シャワー後の着替えで、ジャージが逆だったりTシャツが後ろ前だったりしたハプニング。思春期の反抗期が自分と似ているかも。
滋さんは、たくさんの人との出会いっていいなと内気な答え。

滋さんの警官帽を被ってお茶目な松本くんはじめ、みんな笑顔で手を振って退場。
明日のトークショーは、剛史さんらが司会だろうか。
それにしても休憩とトークショー込みで1時間+2時間半は長い。体力気力ともにどっぷり疲れた^^;。
Studio Life初のプロデュース舞台『カリフォルニア物語』初日&Road227チーム初日を観てきた。
テレビ東京・Studio Life・銀河劇場によるプロデュース公演。

萩尾望都氏からは花籠。花壇が賑やか。tekkanには杉井ギサブローと高橋直純から。廣谷航には斉藤工から。
チームごとのイメージカクテルは800円。ロビー物販に仲原裕之さんがいたのでパンフを買う。
今回は、唄われる曲目表と、兼ね役出演者の場面ごとの名前表の紙が渡されて参考になる。別チームではメイン役者がまた兼ね役を演じるいつもの趣向。
座席はやや下手側の最前列で近過ぎっ。3月に観る2公演は後ろなので、しっかり目に焼き付ける。

西から来た青年と西に憧れる少年が、N.Y.の掃き溜めの街で様々な人たちと繋がりながら、愛を求め己の存在を確かめるために貫く凄絶な生き様を描く。
吉田秋生が描く70年代青春グラフィティの原作を、倉田淳が脚本・演出。ストーリー詳細は以前の日記にて。
先ずは、密度の濃くボリュームもあり登場人物の多いこの物語をよくぞコンパクトに纏め上げたと感心。主人公ヒースはその間17〜18歳から20〜21歳になり、歳月と共に、人物の移り変わりや心情変化の押さえ所も上手く表現。
展開に重きを置いたので、原作のキャラが何人か消去されてちと寂しい。

案の定、奥行きのあるステージには殆ど何も無く、可動式のベッドやアパート入口石段や金網だけで、スピーディな場面転換を図る。暗転もさほど多くなく照明効果もまずまず。
注目すべきは、下手奥に常時控えるElectric Circus BANDによる生演奏。迫力ある演奏と共に、イーヴがヒースがみんなが歌う。ロックありバラードありで、その音楽性と歌詞は時に台詞よりも雄弁に観客の心に響く。

ヒース@岩崎大は長身で立ち姿もイメージ通り。普段使いの優男の顔よりは、自暴自棄で狂気の如く喚き叫ぶ姿のほうが真に迫っててヒースらしい。ソロの歌もそういうどん底の歌ばかりで、大くんがここまで唄ってくれるとは正直予想外(NARUTOの舞台でもソロで唄えばよかったのにw)。
中川真吾@イーヴは、原作以上にチャーミングで生き生きして、イーヴ以上にイーヴだったと満足。ホントにヒースに恋してるような感じで目もキラキラ。伸びのある歌声も可愛い。

ヒースとイーヴのバランスは良いが、あとはちょっと難。
三上真史@テレンスはもう少し背が欲しい。伊礼彼方@スウェナは背が高過ぎて、歌声にも立ち姿にも可愛げがない。兄ブッチ@tekkanのほうが背が低いんだもんw。でもtekkanの歌は抜群で、特に裏声が綺麗。歌では中心となって皆をリード。

インディアン@曽世海司は、『アドルフに告ぐ』に続いて語り部的役だが、軽妙で落ち着いた雰囲気。吉田隆太@シャーロットの出番は少しだが、しっとりと女性的。
別チームなので本役以外で出演する役者の顔ぶれが楽しい。久しぶりに観た及川健にホッとする。坊主頭から短髪に伸びた石飛幸治は男前なグラサン姿でスペイン語(ホントにスペイン語だったのか?^^;)。でも石飛さんは女性を何と3役もこなし、大柄だけど嫌味がなくて愉快。
ジェンキンス&ギャラハン刑事コンビは、河内喜一朗&藤原啓児でもうピッタリかも。

ヒースとイーヴが、女と初めてやった話や男と初めてやった話をするのだが、それが私の目の前の石段で繰り広げられ、こっちがちょっぴり照れ臭いw。
淡々とシリアスに展開するが、たまに笑いどころもあり。男娼をやろうとしたヒースとリロイのシーンや、酒に弱いヒースを前に煩悩しまくるリロイのシーンには大笑い。
原作では全く涙は出なかったが、今回、テレンスの手紙をヒースが読むシーンでは不覚にも涙が流れた(;_;)。これは役者の演技と音楽効果の賜物だろうか。
初日とあって、役者何人かが台詞を噛んだりして惜しい。拘置所の場面がなかったのも残念。最後は全員が集まって唄うが、スージーのスカートが捲れてて気になった。もう少し真ん中の座席で観れたら、イーヴが奥中心にあって綺麗だったろう。

パンフに倉田淳氏が「カリフォルニアに憧れるイーヴこそがカリフォルニアの空だったのだ」と書かれてあった。確かにそうだろう。更に言うなら、ヒース自身もカリフォルニアだったのだと思う。ヒースが”カリフォルニアの太陽”で、イーヴが”カリフォルニアの月”。互いに憧れる存在だが、同時には存在できない。太陽の光と風を浴びた”花(ヒース)”と、月の光で人々を点して癒す”夜(イーヴ)”。二人の、二つの、カリフォルニアの物語であったのだと。

終演後、全員がステージに一列に揃って、ひと言ずつ舞台挨拶。
曽世さんが「今回は様々な分野から人が集まり芝居をして、まさに人種のるつぼN.Y.」だと語ったのが印象的。同様に観客も、普段のライファーに加え、年配の女性や男性、Dボのファンや、それ関係なのかイケメン集団がいたりと、まさに人種のるつぼw。
最後に河内さんが「今回ここに集まった人たちは、これからの演劇の舞台を背負って立つ俳優さんばかり」と自負されていて、ここからまたメジャーなスターが登場するのだろうと期待させた。

さて、来週の観劇はGCチーム。岩崎くん&松本くんのコンビはどう見せてくれるか。
カリニカ プロデュース『執事ホテル』を観てきた。
去年オープンした「あうるすぽっと」は洗練されてて、客席も観易い劇場。
観客はもちろん殆どが女性。花壇も賑やかで、役者ナマ写真の売れ行きも好調。
入場時に先行特典のナマ写真も頂く。Studio Lifeの三人だ。
前説アナウンスはベルボーイ。すぐ三上さんの声だと気付く私。毎回、担当が違うのかな?

高原の中のこじんまりとした”執事ホテル”。オープンを前に、なかなかまとまらないイケメンのスタッフたちが、徐々に心を通わせながら、最高の”もてなし”で準備していくまでの話。
作・演出は、カリニカ。以前観た『無敵の男達』では気付かなかったが、カリニカさんって女性の方だったのね。
脚本前に書かれた小説版『執事ホテル』は読んでないが、オリジナリティ溢れたストーリーに、男ばかり8人の役者の魅力をよくマッチさせたなと感心する。

ホテル業に其々秀でた若者たちは、所謂ロスト・ジェネレーション。表向きは何とか上手くやってるが、実は孤独で頑固。其々が家庭の事情や問題や過去を抱えているが、いつしか心を開いて言葉を交わし理解し合っていく様子が、丹念に描かれる。
全体的な雰囲気はカラっと明るく、嫌味のない笑いがいっぱい。笑いと情感が上手く絡んで、目の保養をしながらも、すっきり爽やかな後味。途中で日替わりの即興芝居コーナーなどもあり、何度も観たくなる。リピーターも多そうだ。
人物の名前が覚え難そうで覚え易いのも見事。名前ネタのお笑いシーンも巧妙に盛り込む。

経験を積んだ役者其々が、新たな魅力を見せて真っ向から取り組んでいる姿勢が嬉しい。
お目当ての大口兼悟は、それまでのクールな格好良さとはちょっと違い、天然で大らかで調子の良い役どころ。こんな兼悟くんは実に新鮮で、キュートな格好良さに見惚れた(*^^*)。鹿児島出身ネタあり、愛染ネタにも吹き出すw。

Studio Lifeからは、高根研一、小野健太郎、三上俊が参加。高根さんの舞台は久々だが、無愛想で真っ直ぐな役どころがよく似合い、本家の舞台以上にのびのびとした演技が好ましい。小野さん&三上さんは『アドルフに告ぐ』以来。二人とも細くてスタイルがいいなぁと外部出演であらためて分る。三上さんはすっごくチャーミングで、意外と男性的な立ち回り。小野健の陽気で楽天的でお調子者の役どころがぴったりで、楽しんで演じてるのも伝わり、こっちまで暖かくハッピーになってしまう。小野健を今回ですっごく好きになっちゃったv。

他の4人のことは殆ど知らなかったが、其々が役とも重なり、達者で愉快な芝居を見せる。
溝呂木賢は、Studio Lifeの山本芳樹の雰囲気にちょっぴり似てる。村上幸平の徹底したナルシーぶりも、隙があって面白い。

即興芝居は毎回、お題と演じるメンバーが違うらしい。今回は小野健と溝呂木さんだったが、女性役はStudio Lifeが得意とするところで可笑しい。小野健はネタが古くて、それだけで爆笑。やりたい放題でもわざとらしくがなく愉快なのは、やっぱり二人の演技力の賜物なのだろう。
高根さんが「今度は一緒にやろう」と大口さんに言ってたが、舞台で二人が仲良く話してるシーンを観るだけでも嬉しい。てか、二人の即興芝居もぜひ観たかった。
大口さんと小野健が楽しそうに小芝居してたりと、公私共に息ぴったりな様子も伺えてニッコリ。

こんなに面白い舞台なら、もっと早くに、あと1回ぐらいは観たかったねと、一緒に観たMさんと話す。大口さんはもちろんだが、ぶっきらぼうな高根さんのファンも増えたハズ。大口さんのナマ写真は完売。
今回のお見送り当番は、高根さんと昇二郎。二人とも受付でニコリともせずにお辞儀w。

Studio Life関連では、来週から『カリフォルニア物語』。4月の『夏の夜の夢』では小野健&三上さんに会える。『夏の〜』のチラシの岩崎くんがアヤシイよ〜w。
大口さんは3月のロックミュージカル『BLEACH DX』が控える。

劇場内は暑かったが、外に出ると風がもの凄く吹き荒れて、これが春一番。
4月の舞台『BOYS LOVE』のチケをMさんが取ってくれた。映画は観てないが、近場なので足を運ぼう。
来週の映画『ONE PIECE』初日舞台挨拶のチケも取れた。平田さん&中井さんに加え、久しぶりに拝める大谷さんが楽しみ。
青山円劇カウンシル#1〜RISE!〜『ウラノス』を観てきた。
円形劇場なのでブロック指定、一番前の座席で観易い。

こどもの城 青山円形劇場とネルケプランニングが結集した、新演劇プロデュースシリーズ「青山円劇カウンシル」。毎回、新進気鋭の脚本家や演出家と組んで、”円劇”をプロデュースする。
最初の公演は、前川知大(イキウメ)脚本×青木豪(グリング)演出の作品で、各方面で活躍中の役者が出演。

家の裏庭で突如ワームホールなるものが発見され、驚愕する人々や、渦巻く陰謀と犯罪を、シュールにスリリングに描く話。
日常の中の非日常だろう。円形の舞台に組まれるのは少し寂れた裏庭だが、一角に縄で封鎖されひっそりとあるのが丸い落とし穴。住人さえ気付かなかったその丸い穴が、実はどこに繋がってるか分らない異次元の穴で、昔から”鬼の穴”と呼ばれ恐れられていたものであり、それこそが”ウラノス”だった。

SFチックな設定でロマンも感じさせるが、放射性廃棄物を捨てる場所として企む組織が暗躍し、村や国ぐるみとスケールがデカクなり、シリアスな緊迫感が一気に高まる。
裏庭を売ってしまった負い目と、自分を想ってくれていた大事な人が失われた憤りで、女性が一人で立ち上がる。50年の歳月を待つために。
毅然と”悪”に立ち向かう彼女の姿は一見カッコイイが、無謀無策で賢くもなく、意地っぱりで頑固。そもそも身から出た錆、後手後手で全て遅しなのだ。とても共感し応援できそうにない^^;。
どのキャラクターもアクが強く、唯一、純粋な目と耳で人を推し量る能力を持つ金田少年も、この事件には無力で頼りない。

結局は組織や社会の強大な力によって、村は丸ごと飲み込まれ、住人たちも朽ち果てていくのだろう。まるで、この国、この地球の末路を予想させるように。
社会的テーマを真摯に見つめる視線はいいが、人物に投影させるには話にややムリがあって弱い。警鐘と反骨を覗かせながらも、もう少し芯に迫るインパクトが欲しかった。
円形劇場ならでは、役者と観客との近距離感は嬉しく、後ろ向きの演技も楽しめる。ただ、後ろを向いた状態での台詞は聞き取り難い。左右の細い花道ももう少し利用価値がありそう。

姉妹役の酒井美紀と川村ゆきえは息もぴったり。酒井さんは品があり、川村さんはこれが舞台初出演とは思えないほどしっかり。姉が”青”系、妹が”赤”系の衣装で、似合ってて目にも潤い。
津村知与支は、去年の『ある夢』以来に拝見。難しい役どころをナチュラルに表現。10代にも見えそうな若々しい雰囲気も見せてビックリ。
今井朋彦は、どこかで見た顔だと思ってたら、年末の『恐れを知らぬ川上音二郎一座』に出ていた人だった。堅実な芝居をされる。
年配の大河内浩は、ずっしりした存在感で、冒頭とラストで印象深い芝居を見せる。
お目当ての*pnish*の土屋裕一は、30分過ぎて登場。持ち味の柔和な物腰から一転、冷酷で狂気な表情を見せて面白い。いつも以上にキレとコクのあるシャープな芝居。

「ウラノス」とはギリシャ神話の天空神で”天王星”のこと。革命、独立、自由、創造という意味があるらしい。核の燃料になる”ウラン”も、この”ウラノス”から名付けられたという。ウランと言えば、アトムの妹の名も浮かぶんだけどねw。
まさに今の時期にあてはまる星座”水瓶座”の守護星。そのチャレンジ精神のままに突き進むことを願って、青山円劇カウンシルの第二回公演も楽しみにしていよう。
早朝から子供の弁当作りで起床するが、外は雪が降り続き、珍しく積もってる。夕方になっても降り止まず、傘を持ってスノー靴を履いて出かける。


ネオロマンス・ステージ『遙かなる時空の中で 舞一夜』千秋楽を観てきた。
評判もいいのか、補助席までありさすがに会場は超満員。前のほうのほぼ真ん中辺りの座席で、初日よりうんと観易い。今日のアナウンス告知は青龍組だったかな。

公演一週間以上経ち、物語の基本的な展開は変わっていなかったが、初日と比べるとアドリブや台詞が増えており、膨らみが出ていて可笑しい。それだけ役者にも余裕が生まれ、観客をより楽しませようとする意気込みも感じられる。
遊びで「金色のコルダ2」かいw。ネタは毎日変わっていたんだろうか。
青龍組の客席通路登場も、2階席まで移動サービス。昼は天真だったらしく、今回は頼久が2階まで駆け上る。休憩中に私も2階まで行ってみたが、あの階段の多さは半端じゃなく疲れる〜^^;。帰りは頼久がステージに到着するまで、天真が倒立して待つ。「俺、この後アクションがあるんだから」とちょいキツそうな天真くん、根性!w
「濡れるぞ」と袖を挙げる怨霊たちの小芝居は初めて観たっw。真面目な邪香妃からもつい笑み。ちょい下ネタもあったような^^;。「マイケル」の名も忘れん。

笑いや面白さと共に、ストーリーやキャラクターの心情は「劇場版アニメ」を凌いで濃厚で素晴らしい。オリジナルキャラクターの怨霊を入れることで、物語が分り易くもなっている。キャラクターの心の移ろいや揺れや切なさも丁寧に描いてくれ、より心情が伝わってくる。あかねの悩みやもどかしさや哀しみ。季史のあかねへの想いと浄化への祈り。八葉其々の思い。千秋楽では思いが一気に押し寄せ、初日以上に熱の篭った役者の芝居と音楽が相まって、ラストの二人の掛け合いではついに涙が流れてしまった(;_;)。初日では堪えていたのに。舞台で感涙するなんてめったにないことだ。

会場で人気なのは天真。頼久はデカイが凛々しい。鷹通はアニメと違って戦闘型でw、アニメ以上に格好良いと評判。友雅は初日よりは優雅さと落ち着きが出ていた。そして安倍泰明は呪術もポーズもやっぱりカッコイーv。
衣装も美しく機能的だが、あかねの長い袖などは、座った時や「封印」する時などにも使われ、演出効果の一部になってるのが見どころ。
小道具では「斉陵王(さいりょうおう)」の”面”に注目。初日は気づかなかったが、コレ、金色の”龍”が上に飾られているのだ。朝の『ゲキレン』が思い出され^^;、この”遙かの世界”まで操っていたのかっ!? ロン!と、怒りと笑いが込み上げたw。
音楽の使われ方も効果的で上手い。あかねの歌も初日よりは幾分良くなっていた。エピローグの歌では、初日には無かった小天狗ちゃんの文置きシーンを入れてあり、季史の想いをフィードバックさせてくれる。アノ歌は後々まで頭にこびり付く。

八葉の歌「虹♪」では、初日では手拍子もまばらでやり難かったが、さすがに今回は初めから手拍子の嵐でノリノリの会場。役者や芝居と同様、観客も進化していて良かったw。歌の途中で、泰明をイジる友雅の姿もw。歌の最後には、ステージから降りた役者が会場の2つの通路を駆け抜ける。丁度右側の通路を抜ける泰明さんとハイタッチできた(*^。^*)。その手がヒヤリと冷たくてビックリしたが、いかにも泰明さんらしくて好きv。やっぱり私は安倍泰明が好きだ〜と再確認。

最後に役者が登場する時は、其々の組ごとに壇上で小芝居披露。玄武組は笛を取って長い髪で永泉をイジる泰明だが、その後永泉が泰明をヒョイと肩に担いでいき、観客もビックリ(゜o゜)。こんな永泉×泰明は初めてだっ(笑)。長谷部恵介が力持ちなのか。季史の影武者さんも現れ、木村啓介とは似てないのに雰囲気はソックリ。初日にお見かけした演出家の方も姿を見せる。

さすがにカーテンコールは3回も! Z団ではお馴染み、鷹通役の根本正勝が代表して挨拶したり、河野弘樹が詩紋の必殺技を披露し煙の中から鷹通が現れたり、中村誠治郎が天真の必殺技を披露しみんながコケたり。役者のいっぱいのサービスに、会場も大喜びで拍手喝采。
最後は客席を背に、ステージに役者が揃って観客と共にフォトセッション。公式サイトや雑誌に載るんだろうか。

終演後はロビー出口で、メイン役者が揃ってお見送り。間近で拝めて、こういうサービスも嬉しい。はねゆりら女優陣は明るく愛想が良く、八戸亮は笑みも静かで泰明のイメージを崩さず、成松慶彦の背の高さに見惚れ、寿里は満面の笑顔でハジけて、椎名鯛造は元気溌剌で可愛い。

大阪公演は、更にパワーアップした良いものを見せたいと言う出演者たち。
チケット代がもう少し安ければ、中日にもう1公演観たかったところ。歌もまた聞きたいし、5月中旬発売予定のライブビデオは買っちゃいそうだ。
Z団の公演も興味があればまた観に行きたい。


帰りの夜も雪は降り続く。地下鉄は空いてたし、積もった夜道もスノー靴で歩き易く助かる。でも明日は道も凍ってるだろうな。
帰宅後は、イヤがる家族を巻き込み節分の豆まき。モモタロスのお面を後ろにかぶり「鬼は外」「福は内」だけど「モモも内」w。
ネオロマンス・ステージ『遙かなる時空の中で 舞一夜』初日を観てきた。
サイン入りパンフの釣りもあるだろうが、開場前から女性客がズラリと劇場の周りを並ぶ並ぶ。パンフやグッズはアニメイト池袋店でも販売中だが、劇場ではキャスト写真も売れてる模様。
花壇もいっぱいで、遙かでは高橋直純くんからも。
端っこの座席かと思いきや通路側で全体を見渡せる。すぐ後ろの列は関係者席らしい。
アナウンス告知は役者からで、「鷹通の指示に従い…」「天真でした」「詩紋でした」と愉快で、毎回変わりそう。

ゲーム、TVアニメ、劇場版を経て、ついに『遙か』の舞台化。
劇場版『舞一夜』と同じく、あかねの哀しい恋と八葉の活躍を描く。
劇場版と殆ど同じストーリーで、場面展開も多いが、脚本や演出の力でなるべくスピーディに進行、細部に至るまで丁寧な作りで、分り易い美しい世界観を醸す。
光と音と煙(蒸気)を駆使したエキサイティングかつ、アクションによる臨場感ある舞台で、笑いや切なさも盛り込まれ、飽きさせない。ただ、エピソードの幾つかをカットしたら、2時間弱で休憩無しの舞台も実現できたかと思う。
キャラクターの衣装の美しさや機能性も見どころだ。あかねのミニスカートが可愛く、つい目がいってしまうw。

役者陣も二次元のキャラクターがそのまま飛び出してきたように雰囲気たっぷり。声優の声ともそっくりで、聞いてるだけでも誰が喋ってるのか分るから嬉しい。
イノリと詩紋はアニメそのままw。頼久は殺陣も見どころ。バク宙などアクションは天真担当か。鷹通はアニメより男前でイケメンw。永泉はよく見るとフケ顔なのに遠目ではそっくり。安倍泰明役の八戸亮は低い声が石田さんとも重なり、調伏言葉で攻撃するサマがめちゃ格好良い(*^^*)。寿里演じる橘友雅だけが和彦さんの声となかなか一致しなかったが、後半に連れ雰囲気が出てきたので良し。
多季史役の木村啓介は、キムタクっぽいイケメンで良かったが、台詞回しは櫻井くんのほうが叙情的で上手く、つい比較して聞いてしまう^^;。
元宮あかね役のはねゆりは演技もしっかりしててキュートで好感。ただ、歌だけは声があまり出ずいまひとつ。

怨霊三人組がまるでドロンジョ・トリオみたいな存在感。特にオリキャラの惨魏は笑いを引き受けて熱演。
途中で客席通路を青龍組が歩き、観客とコミュニケーションで笑い。
天真の”ミ”と”ネ”も可笑しいが、これも毎回違いそうw。

舞殿であかねと季史がラブラブする場面で、二人の間に天真が丁度重なり、悔しそうに立ち尽くす姿が印象的。座席位置にもよるが、三角関係で天真の失恋を意図した演出だったようにも見える。こういう立体的構図はアニメでは味わえない、舞台ならではの醍醐味ともいえそうだ。
ラストは季史の無念さや哀しみと、あかねの純粋な思いが重なり、劇場版よりも切なくて涙ぐみそうになるのを堪えた。人物の想いをしっかり伝えられる良い舞台である。

終了後は、季史がしっとりとソロを歌い上げ、その後は八葉全員で「虹♪」を軽やかに歌う。イノリが中心なのが面白い。泰明が歌うのも超お久かなw。こういうリズムでは手拍子でノルのが一番だが、客席からなかなか沸かなかったのが残念。ステージに全員が揃ってから、やっと手拍子で賑やかになる。青龍と朱雀が客席通路に出て沸く。イノリはこっちまで来てくれて、お客さんとノリで握手w。可愛いっ。すぐに呼び戻され、観客の拍手の中、全員揃って手を振り楽しく終演となった。

チケット半券の『遙か祭』抽選結果は、休憩中に掲示。今回は2階席の人でカスリもしない。
会場を出る際に、『舞一夜』の上映フィルムを手渡し。全部違うのだろうが、私は”永泉”だったw。八葉占いでは永泉だから必然なのか。
2回目は千秋楽を観る予定。初日よりうんとパワーアップしてることに期待して。
朝起きたら雪が降ってる。どうせ積もらんと思ったが、全然止まないじゃん(~_~)。
映画『スウィーニー・トッド〜フリート街の悪魔の理髪師〜』を観てきた。
これはものを食べながら観ないほうがいい。R-15は妥当。

ティム・バートン監督×ジョニー・デップ主演の6作目。実在したといわれる伝説の理髪師をモデルに、150年以上もロングランされたミュージカルの映画化。
19世紀ロンドン。妻子を奪われ無実の罪で投獄され帰ってきた男が、スウィーニー・トッドと名を変え、パイ店主人ミセス・ラペットの協力を得て、復讐を始める話。
青黒いモノトーン調の背景に、鮮烈な血の赤が絵具のように流れる衝撃的な映像。ゴキブリ、刃物、血飛沫と苦手なものばかり登場し、スプラッタ&ホラー嫌いな私はビクビクしながらも画面に釘付け、2時間弱の世界に驚愕させられる。

怖さとグロさを軽減してくれるのは、全編を埋め尽くすミュージカル・ナンバー。歌は台詞をも凌駕する。狂気のように歌い続けるジョン・レノンの歌声は、力強く逞しく、切なくも哀しくて、語りのように惹き込まれる。ヘレナ・ボナム=カーターの歌も、伸びやかで可憐で美しい。
二人の息ぴったりなデュエットとキュートなダンスの前には、惨殺の凄まじさも霞んでしまいそう。ミートパイの品定めの歌は、韻とブラックジョークが効いた歌詞で、英語でも楽しめてしまう。ミセス・ラベットの夢を綴る歌は、映像の色彩と同様に明るくなり、イメージの中の仏頂面ジョニーがまた可愛いこと。
他のキャストも見事に歌いまくる。歌や旋律が魅力的なほど、なおさら映像の恐ろしさや悲愴感が際立つ。緊張と静寂、緩急の切替えも抜群。

罪を犯す度に色濃いメイクに変貌していくサマも面白い。籠の鳥に火あぶり魔女と、昔話ともリンクしているよう。
シェイクスピアを思わせる”因果応報”な悲劇だが、二人の血が混じり合い覆いつくすラストに少しは救いをみるか。娘も悪夢にさいなまれ孤独な人生となりそう。若い男も含め、男はどこまでも愚か者なのだ。
ショッキングな映像が内容を上回り、脳裏からなかなか抜けないのが困る。

こういう作品は実際にミュージカルの舞台で、できればジョニデの声でお馴染みの平田広明さんの主演で観たいもの。平田さんの日本語版の歌も聴いてみたい。そういや平田さん主演の『アルジャーノンに花束を』にも床屋の髭剃り場面があったが、ナイフをあてられるシーンにかなり緊迫を感じたっけ。
劇団俳優座公演『赤ひげ』を観てきた。
俳優座公演としては、去年観た小山力也の『罪と罰』以来。

山本周五郎の原作『赤ひげ診療譚』を、安川修一が脚本・演出。原作は未読、映画も未見だが、30年以上前のNHK時代劇ドラマ『赤ひげ』は観た覚えがあり、朧な記憶を手繰り寄せながらの観劇となる。

小石川養生所に勤めることになった若い見習い医師が、貧乏で無知な患者たちのひたむきに生きる姿にふれる中で、赤ひげ医長の医師としての姿に次第に感化され、成長していく話。
見習い医師・保本登は、長崎遊学中に婚約者に裏切られ、幕府のお目見医からの出世を狙ってたのに養生所送りとなり、挫折続きで希望を失いかけている。
立派な赤い色の口ひげをたくわえてることから”赤ひげ”と呼ばれる医長・新出去定は、貧しい患者からは金を取らず一手に引き受け、鉄壁の頑固さで患者の人生をも救おうとするも、裕福な者からは法外な治療費をふんだくる。
前半はこの二人に焦点があてられ、赤ひげ先生に反発する登が”お仕着せ”と呼ばれる医師用制服をなかなか着ようとしない。やがて自ら着用し、医師としての道を踏み出す姿を丁寧に描く。
後半は、貧しく無知であるが故に、法で罰することの出来ない理不尽な罪や事故や心中に巻き込まれる人々の生き様を描き、彼らに関わる医師たちの心情に寄り添う。

客席前2列をつぶして奥行きと横幅のあるステージを作り出し、屋内に4つの部屋枠を組んで、ライト構成で暗転のないスピーディな進行を実現。質の良い台詞劇と柔らかな時代感覚を味わえる。
60以上もの人物が登場、23人の役者が演じて、見事な人間群像劇となっている。重厚な作りだが、ユーモラスな部分もあり、ゆったりと安定した演技が見どころ。
井戸から水を汲み上げる音、骨が折れる音なども、日常の生活感と時代の情景を思わせて効果的だ。

新出去定役の中野誠也は、近寄り難い重みのある雰囲気から、頼れる凛々しい存在感へと変わっていく。
保本登役の内田夕夜は、男前で品のある坊ちゃん風。酒浸りで女を口説いたり、狂女に襲われたり(笑)、失神したりとバラエティある演技を見せるw。キリリとした物腰と真面目な表情は好感がもてる。
森半太夫役の河内浩は、誠意ある常識人として安心。
女性キャラの名が殆ど、お○○なのでたまに混乱しそう^^;。おえい役生原麻友美の天真爛漫さ、まさを役小澤木の実の綺麗な所作が印象に残る。

一家心中で虚しく命を散らす子供たちの横で、堕胎させられそうになった娘から生まれる新しい命。診療所の中はいつも患者でいっぱいで、医師の手も足りなくなる。
赤ひげ先生らは、公的医療費削減や通い治療禁止など様々な制約の中で、貧しい人々の人生を救い出したいと日々奔走する。赤ひげ先生が抱く”政治”への怒りは、人々の生きる”希望”とも繋がっている。
現代にも通じる普遍的問題も浮き彫りにしながら、”いかに生きるか”そして”いかに死ぬか”をあらためて考えさせる。

24歳という設定の保本登は、さながら『ER』のカーター先生のような存在。それとも、内田夕夜が吹替えている『ザ・ホスピタル』の正義感溢れる若き外科医スー・イーホアだろうか。
時速246 vol.02公演『燃え尽きる寸前の光』初日を観てきた。
”時速246”とは、「あさりど」の川本成が立ち上げたプロデュースユニットで、各界の男6人が集まった面白集団らしい。
去年6月の旗揚げ公演『ファニーバニー』は観てないが、今回、*pnish*の鷲尾昇が客演するので、観ることにした。『ファニーバニー』に出演した平沼紀久(時速246)と永山たかしと小林且弥は今回も出演。

ロビーは若い女性で賑わい「時速246」グッズも販売中。CD型パンフはペラいのでやめとく。サイン入りキャストカードが当るくじ引き缶バッチもやめとく。
座席は一番前だが端っこのほうで、目の前のアンプからの音がズシリときてとても煩い。

5人の若者が其々の場で遭遇する切羽詰った瞬間、その華麗で醜い鮮やかな生き様を描く。
脚本・演出は、映画監督でもある飯塚健(時速246)。
全編ほぼ、心象風景の語りと台詞劇で珍しいテイスト。軽妙な台詞のやり取りやユーモアに笑えるか否か、時おり出てくる奇妙なコスに笑えるか否かで、このお芝居への感じ方も変わりそう。

時系列が前後していると気づいたのは中盤から。左手スクリーンに時おり台詞のひとつひとつが流れるのはテレビ手法か。
大きなブロックの二階建ての舞台装置で、何度も芝居を見上げる形になり首が痛くなる。両端の芝居が多く、真ん中ブロックが生かされてないのが残念。私は何とか見えたが、一番右端の人は右手の芝居が見切れてしまい辛いかもしれない。
小物は殆ど使われず、役者のマイムが見どころか。だが銃で脅すシーンが目の前で繰り広げられ、玩具だと分ってても緊張感ある空気でビビってしまう^^;。
車椅子の女性が出てきて、踊るように車輪で動くサマが新鮮で華麗。

永山たかしは身長差が出るシーンだとすっごく可愛いな。即興歌のウラ声が気に入ったv。ナチュラルだが真剣な眼差しに好感。
鷲尾昇が、若手5人に直接関わらない役で、俯瞰的な落ち着いた役どころ。冒頭の店員役はわっしーお得意のユニークさ。あれこれのコスも笑えるが、黒いスーツ姿は年齢相応を感じさせてよく似合う。
平沼紀久はこれでもかというぐらいヲタクっぽくよく喋るし、小林且弥は常識的風でよく喋る。西野まりと浅野昭子は綺麗で分り易い声がイイ。
川本成のクールでとぼけた変人な役どころは新鮮。笑わせるけど、奥に潜む狂気も感じさせる深い演技。前に観た時は平光さんに似てるかもと思ったが、今回の雰囲気はどちらかというと赤星さんだなw。後半のお茶目なコスは一時の清涼剤のようで笑う。

わっしーとは2月のサンティーズ『31』で、永山くんとは3月の『BLEACH』での公演が楽しみ。

 ̄ ̄ ̄
相変わらずチラシ束に入ってる『遙か・舞一夜』。平日公演に行くと劇場版のフィルムを貰えるとか。

Axle(アクサル)第8回公演は、何と峰倉かずや原作の『WILD ADAPTER』。
ミュージカル『テニスの王子様』で活躍中の大河元気がゲスト主演。とすると、大河くんは時任役か?^^; 久保田にはどなたが?と考えたら、脚本執筆真っ最中の吉谷光太郎氏が真っ先に浮かんでしまったw。柄谷さんが主演なら、久保田役として黒髪眼鏡の柄さんを観たいものだv。または関さんがドラマCDで演じた鵠役だったりして?(関さん御用達役者かいw)
なんにせよ、大阪も東京もたったの2日間ずつの公演。キャパが広い劇場とはいえ、チケットも大変そうだし、1〜2回観れればいいほうか。
RUN&GUN Stage『BLUE SHEETS(ブルーシーツ)』を観てきた。
紀伊國屋ホールのロビーが久しぶりに若い女性客で賑わい、物販の声が弾け飛ぶ。

「RUN&GUN」とはバスケット用語で”速攻”という意味だとか。上山竜司、米原幸佑、永田彬、宮下雄也のメンバー4人が本格的に「演劇」に挑戦するシリーズ「R.G.S.」の記念すべき第1弾。
もっとも、私は彼らのことはあまり知らず、ミュージカル『エア・ギア』の一樹&チームバッカスの印象ぐらいしかない。今回、共演の津田さんのメルマガでこの公演を知ったぐらい。
ロビーに、またも永田さん宛で『仮面ライダー電王』キャスト&スタッフから花壇。最終回には尾崎も少しは出ているとイイね。

其々の事情でホームレス生活を送る6人の若者(+1人の男)が、テレビの取材を受ける中で、彼らの”裏事情”が暴かれ、関係と旅立ちを余儀なくされていく話。
脚本・演出は田村孝裕(ONEOR8)。若者に2人の客演を迎え、役者の個性と魅力を引き出した書き下ろしのようだ。

かろうじて屋根がある高架下のネグラと、吹きさらしの椅子とテーブルがあるスペースがある、ゴミだめのようなゴチャゴチャした舞台装置。日雇いとゴミ漁りでお金を稼ぎ、水道は出るが常に腹が空く。凍えるような北風が吹きすさび、ドラム缶の火で震えながら暖をとる。
劣悪な環境の中でも、己の夢やポリシーや生き方は妥協しない。お金をためていつか皆でひとつの家に住むために。キーワードは「FREE HUGS」。互いに暖め合いながら、この状況からなかなか抜け出そうとせず、楽しんでいる風さえある。
若い健康的な男子なら、もう少し別の働き方や生き方もあると思うのだけどね。自分のプライドを捨てて、責任ある行動もとるべきだと思うのだけど。どうしても彼らの”事情”を理解できず、同情も共感も沸かなかったのが残念。そういうドライでシュールな舞台をあえて作ったというべきか。

ハグ役の上山さんはやっぱり人目を惹く顔立ちで、役と同様にリーダーっぽい素養をもっている。ユウ役の米原さんは4人で一番背が低かったんだと思い出したがw、可愛い役どころがぴったり。ナガイ役の永田さんは思ってた以上にヒョロリと長身で、声が大きくよく出るのでお喋りな役どころ。ケンタ役の宮下さんの弾き語りは初めて聞いたが、野性的かつ繊細な役どころ。
コウヘイ役の青柳塁斗は最年少だが、一番落ち着いた役どころ。エマさんの植原卓也は私はお初の俳優さんだが、喋り方も仕草も自然で面白く、この話で一番印象的だった。

カジさんの八十田勇一はかなりバケてたが、独特の頼もしさで芝居を引き締める。
津田健次郎は眼鏡にキッチリ分けた髪型で、まるで昔の郷田さんを彷彿とさせる外見w。声は乾だけど、クールでブラックな中にユーモアと豊かさも感じられる演技。それにしても最近津田さんのお芝居を結構続けて観ているなとあらためて実感。

途中、RUN&GUN+ゲスト2人でダイナミックなダンスシーンを挿入。さすが水を得た魚の如く、顔つきまで変わって、生き生きと踊り飛ぶ。
踊って唄って芝居をする4人ユニットというと*pnish*がすぐ浮かぶが、彼らも個々人が活躍の場を広げながら、4人で集う場で経験値を披露し、確実にステップアップしている。
パニの去年のカラーは奇しくも”ブルー”だったが、RUN&GUNの今回の舞台は”青”までいかない”水色”だったように思える。今後、どのように個性的で鮮やかなカラーにしていくか、彼らの活躍と共に、スタッフにも恵まれることを願う。

終演後、RUN&GUN Stageの記念すべき第1弾ということで、感謝の気持ちをこめて、メンバーのハイタッチでお見送り。4人全員かと思いきや、舞台上の抽選箱で日替わりで2人を選ぶ手法。今回は、”韓流スター”の上山さんと”声が高い人”の永田さんに決定。
出口前の左サイドで、上山さん、永田さんとハイタッチしてきたよん。二人とも笑顔で、上山さんはホント真面目で、永田さんはやんちゃな感じ。永田さんの手は熱っぽかったな。
大阪公演もあるし、みんな最後まで踏ん張って、公演の成功を次のステージへ繋げて欲しい。
夜からイベントがあるので、急ぎ帰宅して食事の支度。
日本モンゴル親善特別公演『ジンギスカン - わが剣、熱砂を染めよ -』を観てきた。
前から3番目の座席は嬉しいが、開演5分前になっても私の前にも隣にも客が来ない。この劇場でこんなにスカスカの客入りも珍しい^^;。
これも朝青龍の不人気のせいか!?^^; 私の後方の男性がキライだと話していたが。

12世紀のモンゴル草原。青年テムジン(後のジンギスカン)が戦いに身を挺する中、運命の恋や大切な人との別れを経験しながら、覇者へと歩んでいく姿を描く。
総合演出の市川猿之助氏には縁深い戯曲のようで、20年前の初演は松平健が主演。今回はキャストを一新し、若々しい舞台での再演である。

歌あり踊りありのミュージカル様式だが、歌の殆どは昭和に流行った歌謡曲調なので、歌謡ショーといったほうがピッタリ。同じ劇場で『ピアッツァ!』を観たせいか、全体的な歌唱力は舞台向きではなく歌謡番組のよう。
内容は分り易いが、ひと昔の○○座のようなコテコテのお芝居で、いかにも皆さん演じてらっしゃるといった感。スピーディで速い殺陣シーンに慣れてしまったので、ぬるい殺陣はいかに確実で安全とはいえ、かなり物足りない^^;。
設定的にいかにも『ロミオとジュリエット』や『オセロー』が思い出されるが、シェイクスピアほどドロドロしておらず。笑いは無いがさわやか過ぎて、かえって後味は薄い。

キャストと同じく、衣装や舞台装置や小物にはお金をかけてるのか、とにかく見応えあって素晴らしい。色とりどりの煌びやかで美しい衣装や髪飾りの数々。大掛かりな装置も何通りにも造られ、砦の回廊やゲルも雰囲気たっぷり。もの凄い数の葉を竜巻のように降らせたり、遠くに松明の行列を見せたりと、大胆かつ繊細な演出も見事だ。目の前には確かに広大なモンゴル草原や果てないゴビ砂漠が広がり、風や炎が感じられ爽快だった。

テムジン役の平岳大は、全く存じ上げなかったが、平幹二郎と佐久間良子の息子というサラブレッドの新進俳優。長身で大きな身体は舞台に映え、目が豊かで声も力強い。台詞が一本調子でバリエーションと深味が足りないのが気になった。テムジンのイメージであるセクシーさも少ない。だが平さんそのままの爽やかで真面目でひたむきなテムジン像となり、面白味はないが好感はもてる。

テムジンと許されざる恋に陥るカルカ役は相田翔子。小柄で腰の線が綺麗で、モンゴル衣装がよく似合う。清楚で可愛らしいが、凛とした強さや品も欲しい。歌唱力は歌謡曲並みなのが惜しい。
テムジンを影で日向で慕う男勝りなボルテ役は、元宝塚の紫城るい。はっきりした芝居は頼もしいが、あまりに宝塚風でクサイw。後半は相田さんに代わりWキャストでカルカを演じるが、カルカの健気なイメージとはかなり違ってきそう^^;。

テムジンのライバル・ジャムカ役の榎木孝明は、年を取ったなぁという感^^;。台詞もちと噛んでたりして不安定。ジャムカ役を平さんと同年齢位の俳優さんにしていたら、嫉妬や闘争心にもっと深味や濃くが感じられたと思われる。
サングン役の伊吹吾郎は背の低さで脅威が足りない。ジュベ役の若林豪も年を取ったなぁと^^;。『音二郎』の堺正章みたいな役どころなので、もう少しユーモアも欲しかった。

お目当てはStudio Lifeの笠原浩夫で、テムジンの仲間クビライ役。四天王の一人というが、軍師として四天王として団結した活躍は見られず^^;。長身大柄で目立つが、笠原さんホントに太ったなぁ^^;。前はもっとスラリとした中に色気を秘めていたのに。声はいいし目力はあるし、演技もより豊かになっててアクションもこなす。二幕目で目立つシーンもあるが、やっぱり出番が少ない。更なる飛躍も期待するが、本陣営のご出演も望みたい。

去年の2月は、角川が大枚をかけた『蒼き狼』の映画を観たが、大ヒットとはいたらなかったようだし、”モンゴル”ものって日本ではあまりアタらないんだろうか^^;。

第13代将軍徳川家祥(家定)役の堺雅人お目当てで流し観してるNHK大河ドラマ『篤姫』だが、テムジンを演じた平岳大が徳川慶喜役で出演予定。14代将軍家茂役は松田ファミリーの松田翔太だし、時代は二世なのか。楽しみがちょっぴり増えたかも。
北風が厳しくなった土曜日から風邪をひいた。頭痛でガンガン、寒気でゾクゾク(~_~;)。薬を飲んでも、家では安静はなかなかできず^^;。
フラフラになりながら、今日は待ち合わせの場所へ行きブツの受け取り^^;。寒っ。
でもここまで来たのだし、足を少しのばして、当日券でお芝居を観に行った。これが今年最初の舞台観劇。約70分の短い上演で、病人には有難い。

サンモールスタジオ ワークショップ公演『深沢ハイツ203 〜ニュートンの林檎〜』を観てきた。
スタジオ代表の佐山泰三氏が、『ワープする宇宙』からヒントを得て書かれた2年ぶりの新作を自ら演出。5人(+1人)芝居で3回のみの公演。
宇宙ものSFちっくな話を想像するが、若い女が自宅の扉を媒介にしてタイムワープする身近な場所での話。何故、深大寺なんだろう?と昔住んでた場所を思い出したのは置いとく。

丁度前夜にフジTVの『バブルへGO!!』を観てたので、ラストのオチが想像できたり、『時をかける少女』の繰り返しタイムワープを思い出したが、なかなか楽しい味付けで一気に見せる。
当事者の女性はこの異常な状態にパニックになりながらも理解しようと努め、巻き込まれた男性はこの状態を科学的理論に基づき懸命に説明しようとする。だけど周りにいる男女はよく分らないまま、この状態を楽しんでいる。このアンバランスな関係が可笑しい。

お目当ては、ひらり、空中分解。の松川貴弘。急遽客演となったそうだが、その割には台詞も出番もたっぷりあり、さぞ短い期間でハードで集中的な稽古をされたんだろう。でもキッチリとほぼパーフェクトな出来を見せていてさすが!
ズボンのチャックを開けた登場には笑ったが、白衣&眼鏡は何てお似合いv。ひらり。でいつかドクターものをやって欲しいw。難解な単語を交えつつ畳み掛けるような状況説明と台詞の応酬、時に静かに無表情に「野村さん」と呼びかけるタイミング。松川さんお得意の理知的クールで豊かな演技と魅力をたっぷり堪能v。やっぱり松川さんはこういう”攻め”キャラがよく似合う。

松川さん@前田さんの説によると、同次元で同一物体が互いに認識し合って出会うと、”ビッグバン”が生じるという。それじゃ『電王』ではしょっちゅうビッグバンが起こらなきゃならん^^;。
PCやレンジや本棚と部屋の小物が賑やかで、隣に立派なベッドもあったが、芝居ではあまり活用されなかったのが残念。主役の男女がその後に結ばれたのかと興味は尽きない。


終演後、松川さんとご挨拶&写真撮影。撮影して下さったのが、先日サンモールスタジオ授賞式で最優秀賞を受賞された、ひらり。の八幡トモアキさん。
松川さんから色々嬉しい情報。3月の湘南アクターズの舞台に郷田さんもご出演!? ERにまた松川さんが吹替えでご出演。それまで『しおんの王』で楽しみを熟成させておこうっと。
松川さんの笑顔を見て握手もして頂いたら、ちょっぴり元気が出てきた。ありがとうございました。
Studio Life公演『アドルフに告ぐ』Ehre(エーレ)チームのを観てきた。
物販のお手伝いは4人で、私の中で急浮上の仲原くんの姿も。
今回の座席は前から5番目の真ん中。丁度5番目から段差があるようで観易い。
前回気づかなかったが、手塚ファンなのか、男性客の姿も少なくない。

前回は話を追うのに精一杯だったが、今回は前回の展開と比べながら、役者の演技を余裕をもって味わうことができた。
焦点になるのはやはり二人のアドルフで、今回は山本芳樹@カウフマンと、小野健太郎@カミルである。
芳樹さんは少年時代を純粋な瞳で演じてて可愛らしい。SSになった後は、荒木健太朗@カウフマンのようにクールに変貌するかと思いきや、繊細な演技でソフトに纏まっていたのが意外。自虐の道化のように叫ぶ場面では、心の揺れを堅実に見せて、胸が熱くなった。こういうカウフマンもいいかもしれない。
カミルは小野健のほうが実直でシャキッとしてて断然良い。芳樹さんより背が高いのもイメージ通り。ただ黒髪のままじゃなく少し染めて欲しかったかも。

峠草平@曽世海司は演技もナレーションも秀逸で実に分り易い。キャラクターにも好感を持たせ、安心感を与える。
他24人の役者は、衣装を忙しく取替えて幾つも兼ね役をし、観てるだけで面白い。今回も林勇輔がユニークな演技で笑いを誘う。仲原裕之は声が明確に出て男らしく「ニッポンジーン」が楽しそう。船戸慎士はナチスの男はどんな役でもよく似合う。奥田努は赤羽刑事のねちっこさを上手く表現。あまりに似てる甲斐政彦のヒットラーに、後ろの男性客がイイ反応。
ナチス少年兵として参加の荒木健太朗&松本慎也だが、ヒットラーから付けられたバッチを荒木くんが落してしまい会場が苦笑。芳樹くんが拾って渡すシーンも可笑しかった。「ハイルヒットラー!」の敬礼がシャキッと激しかったのが要因かなw。

アクションも意外と多くて激しい。船戸@ゲルハルトが落ちた場面、東洋人の男との取っ組み合い、カウフマンとカミルの乱闘、草平が竹刀で胸を叩かれる場面など、こちらも怪我などを心配しながらハラハラと釘付け。
赤羽刑事が付けたマッチを奥壁の隅に投げ込んだが、火の始末はどうなったのか?煙の匂いがここまで届きつい気になったり^^;。

ラストで峠が、三人のアドルフの顛末を語る場面で、今回はちょっと涙が出そうにもなった。幼い頃の二人の回想もいいが、その前にカミルの妻や子供の話もちょっぴり絡めて欲しかった。

もう一回ぐらい観たかったが、年末の慌しい時期の観劇はやはり大変なのだ^^;。
今年最後の観劇となった今回の『アドルフに告ぐ』。手塚作品の舞台化としても忘れられないお芝居となった。
次回はStudio Lifeのプロデュース公演として、2月27日〜3月9日まで同劇場で『カリフォルニア物語』。4チームもあるので、とりあえず3チームの希望日ゲット。座席によって見方が変わりそう。


終演後トークショー。
曽世さんの司会で、原作では124のキャラクターがいるが、それを29名の役者が演じると前説。今回は、役の衣装のまま6人が登場。曽世さんは話を的確に引き出すのが上手いなぁ。

★政宗は7役(これが最大)で七変化。アラブ、アーリア、ユダヤ、日本、リトアニアと各国も網羅(中国人は関戸さん)。実家の祖父に戦時中のことを訊いたが、ウチは父が戦時中だと世代の差を曽世さんがユーモラスにツッコミ。
★吉田隆太はエリザの他「絹子と申します」と神戸ユダヤ人の3役。しっかりしている絹子としっかりしてないエリザ。絹子はスタンバイが大変で、途中から肌が荒れてきて周りからも言われたとか(9時間メイクしっ放し)。
★牧島進一は米山刑事の他、特高、SSカイテル(原作の4役合体した役)。深山さんに方言指導。台詞覚えるのに苦労した。
★小野健太郎は「パン屋の息子」カミル。手塚作品大好きで、宝塚手塚治虫記念館も見学し、写メと読書で一日を費やしたw。原作は既に読んでたが、固定概念を壊して作り直すのに苦労。ユダヤとSS両方やって楽しい。「ハイルヒットラー」のやり方を姉に請われて教えたとかw。
★山本芳樹はカウフマン。半ズボンが恥ずかしい(訪問者オスカー以来10何年ぶり)。髭のオジサンもある。舞台化すると分り原作を読んだが、一読者として夢中になった。2007年締めくくりが出来た(2007年最初は眼鏡かけてスカートはいてたけどw)。
★河内喜一朗はボルマンで、実在の人物は初めて。3役やったのでその一つとして演じた。軍服似合いますねと曽世さんが言うと、ドイツより北朝のと濁す(苦笑)。
使用音楽について。クラシックでリヒャルト・ワーグナーの「タンホイザー」から序曲と2幕合唱曲。ヒットラー登場では「ジークフリード序曲」。当時(1941年)の指揮者ベルトヘングラーについて、曲の中に凄い怒りが詰っていると熱く語る。

興味深い話だったが、早めに聴けたら、音楽にももっと注目していただろう。残り5公演、頑張って下さい。
クリスマスイヴの夕方から、Studio Life公演『アドルフに告ぐ』Mut(ムート)チームのを観てきた。
手塚治虫生誕80周年記念作品。Studio Lifeにとって、ナチスを題材にした第二次世界大戦劇の三作目となる。
物販では、Ehreチーム主役の山本芳樹と小野健太郎がお手伝い。パンフ表紙には4発の銃弾の痕。今回の座席は何年ぶりかの最前列でやや右寄り。

アドルフという同じ名を持つ二人の友情が、アドルフという名の独裁者と関わることで、残酷にも引き裂かれていく戦時中の話。
ハードカバーの原作本を読んだのは20年以上も前のこと。今回、記憶回顧のため再びページを開いた。
物語は1936年から1945年まで、やがて30年後の決着に続く。場所もドイツと日本を交互にし、相当数のシーンや登場人物が登場。この膨大な原作量をいかに3時間以内の舞台に収めるかが問題だ。
結果、原作の峠草平を狂言回し的役割とさせ、二人のアドルフに焦点をおいて、かなりのシーンや人物が割愛させられた。勲の恋人ローザの割愛はランプの執念を淡白化させたり、仁川刑事や三重子の割愛は若狭のエピや芳男の恋話までごっそり消去することとなり、原作ファンには残念かもしれない。だがこれも仕方がないし、今後「峠草平編」とかの続編が作られればいいわけだ。

舞台装置は極めてシンプルで、中央に緩やかな傾斜の通路を作り、左右に可動式の壁が3個ずつあるだけ。あとは観客の想像力に任せて、展開の速さをねらった巧妙な作りが功を奏し、実にスピーディでダイナミックな運びで物語が消化されていく。
衣装は時代の雰囲気たっぷりだが、小物は紙きれや油紙にトランクとこれまた素朴。だが銃や刀にはこだわり、時代の象徴として頻繁に印象付け、発射音は銃口は観るほうにも恐怖を与えそう。
主役三人以外の劇団員が、メインの役以外に様々な役をこなし忙しいが、観るほうも楽しみがある。

主人公アドルフ・カウフマンの荒木健太朗は、溌剌と純粋な中でクールに憎悪を募らせる役を生き生きと熱演。
アドルフ・カミルの松本慎也は、原作イメージとかなり違い、柔和な優しさで頼りない。カウフマンより背が小さいのも難点か。低めの声で男らしく演じて頑張りは分る。

曽世海司の峠草平はイメージが沸かなかったが、オリキャラを思う存分コミカルに作り上げて、これが意外とイケる。飄々と活気のある人物として演じ、逃亡や酷い拷問の場面でもカラリと対処、場面展開でも独特のナレーションで媒介となり、ともすれば深刻で重厚な話ばかりに明るさを与える。
林勇輔の小城先生もマンガちっくでお笑い担当と化す。原作には悪いがこれはこれで面白いし、林さんの芸風溢れる演技あればこそ。ナチスのSS将校の役も印象的だ。

予想以上に原作キャラと似ていたのが、倉本徹のランプ、甲斐政彦のアドルフ・ヒットラー。仲原裕之の芳男は、敢然とした所作が日本男児然で似合う。本多大佐役の石飛幸治は、ただひとり丸坊主にして挑み、実に良かった。石飛さんはこの髪型のほうが似合ってる〜。
由季江の三上俊は日本女性らしく清楚だが、ちょっとおとなしいか。吉田隆太のエリザは可愛くてたまらんが、カミルより背が上なのが困る。
頻繁に出てくる「ハイル・ヒットラー!」の敬礼の仕方を、今回ようやく隅々まで堪能。相当訓練したのか、みんなキビキビした動きを見せていたのが頼もしい。

上手く纏め上げた物語を、舞台という三次元の空間でソツなくなぞっただけという感もあるが^^;、舞台化成功という点で評価していいだろう。
あとは舞台の上でも、二人のアドルフに感情移入できて、戦争の虚しさや情けなさを彼らの姿から感じられればそれでいい。今回は物語を追うので精一杯だったので、これは次回の課題か。
28日にEhreチームのを観劇予定。今回、日本とドイツの少年でチョイ役出演した二人はどんなアドルフを見せてくれるのか。


終演後、両チーム参加のクリスマスイベント「The Christmas Songs」が開催。
青いサイリウムを持ったグレーのスーツ姿の団員たちが後方扉から登場。左右の通路をゆっくりと歩き、ステージに一列に並ぶ。私の前にいたのは荒木くんと三上くん。
曽世さんと石飛さんの司会で、団員がクリスマス・ソングにまつわる語りをするミニトーク・ショー。年齢も世代もバラバラなので、会場に流れてくる歌によって、関係する団員が集まりチームごとに話を聞く。

★1996年 マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス♪」
聞いたことはあるが、あまり知らない歌。三上くん、吉田くんら若手が集まる。
★1992年 B’z「いつかのメリー・クリスマス♪」
これもよく知らないが、丁度この頃は出産育児で大変な時期だった。山本さん、寺岡さんらの30代が集まる。
★1984年 Wham!「Last Christmas♪」
これはよく知っているが、こんな古い時代の歌だったのか。船戸さんが「最後のクリスマス」について語るが、この歌をよくご存知の林さんが「Lastは去年という意味」で、情けない失恋男の歌だと説明。
★1954年 Bing Crosby「White Christmas♪」
これも何度も聞いたし好きな歌だが、歌手まで知らなかった。藤原さん&甲斐さん&倉本さんの「アミーゴーズ」トリオが当時を語る語る。私はこの世代とは少し違うぞw。
★1971年 John Lennon「Happy Christmas <War is Over>♪」
河内喜一朗が米国でヒッピーの格好で働いてたベトナム戦後の時代。本当は「戦争が終わった」という意味ではない。「WAR IS OVER! IF YOU WANT IT…」とコーラスで繰り返され、「もし望むのなら…」「戦争は終わるはず」という解釈だという。ジョン・レノンが殺害された要因ともなったようだ。

団員全員でサイリウムを振りながら、この「War is Over♪」を熱唱。クリスマス・ソングとしては重いが、『アドルフに告ぐ』終演後の歌としては似つかわしいなと、しみじみと聴き入った。
歌が終わると、また通路を通って後方へと帰っていく団員たち。司会二人が最後に挨拶を述べて、通路から帰り去り終了した。
いつもとちょっと違うChristmas Song。メリー・クリスマス!そして世界に平和あれと祈る。
ミュージカル『DEAR BOYS』初日を観てきた。
これも原作は読んでないが、アニメは観ていたという作品。といっても4年前に放映されたので、大雑把にしか覚えておらず^^;。
『テニスの王子様』が最初に舞台化された時と同じように、バスケットボールが舞台上でどのように再現されるのかに興味深々。
会場では開演前から煩く「芝居中にボールが客席に飛んできた時は、舞台に投げないで下さい。係りが取りに行くます」という注意事項。えっ!? ボールがこっちまで飛び込んでくることもあるの!?^^;
客席前方はいつもはフラットだが、今回はちゃんと段差が設けられ観易くなってるのが嬉しい。

過去の暴力事件で廃部寸前の瑞穂高校バスケ部に転校生が入部したことから、再びバスケへの情熱を取り戻す部員たち。復活したバスケ部が白熱した練習試合で真のチームになるまでを描く。
舞台には左右上にバスケットが設置、中央にもバスケットに見立てた穴があり、3つのゴールを使い分けて進行する。
観ながら、ストーリーやキャラクターがだんだん思い出されてくるが、フシギとアニメや声優のインパクトがないので、見比べ聞き比べることもなく、純粋な気持ちで観劇。

舞台上でスピード感や躍動感溢れる迫力のリアルバスケが展開され、夢中で見入って面白かった。
ラケットの振りや身体の動きでテニスを表現するテニミュと比べると、ディアミュはハードルが高い。実際にボールを使ってのパス、ドリブル、シュートが目の前で繰り広げられ、ナマならではの臨場感と爽快感が味わえるのだ。流れるようなチームプレイでダンクやシュートが決まった時は、舞台であるのを忘れて思わず拍手をしたくなるほど。ディフェンスカットや身体のぶつかり合いなど肉迫場面も多く、一瞬一瞬が気の抜けない緊張感も伴う。
更に、ボールを使ったコンビネーション、フリーのジャンプやダンスなどは、テニミュとは違う力強さや男っぽさを感じる。歌唱力はまだまだだが、”攻め”のバスケのように声がよく出る。リズミカルで活き活きとした音楽にも熱気がある。

キャストはバスケ経験者を中心にオーディションで選ばれたという若手俳優で、殆ど知らない人ばかり。とにかく背が高い大男が揃い^^;、175cmあっても彼らの中では小さく見えちゃいそうw。これほどのチームプレイが披露できるのだから、相当の練習量を積み重ねたのだろう。何より、バスケが好きだという気持ちがキャスト全員から感じ取れる。みんな顔や両腕から汗が光り輝くほどの熱演で微笑ましい。
全体的に台詞に噛みがあったり演技にも堅さもあるが、動きと情熱が上回りそれらを払拭させた。

主人公・哀川役の池田竜治は、快活でのびのびした演技で好感がもてる。バスケプレーも実に上手く惚れ惚れしそう。さすが才能ある役どころに抜擢されただけある。
仲間から「ふじ」「たくみ」と呼ばれていた藤原拓弥だが、彼も「ふじわらたくみ」だったっけ…と思い出すw。作品的キーマンを鶴見知大が演じるが、もう少し野性的な強さを表現してもいい。
三浦蘭丸の南圭介は知的で静かな雰囲気。石井努役の石橋脩平は天真爛漫な魅力。土橋健二役の安岡新八は頼もしい構え。三人とも見せどころは弱いが、息の合ったプレーで盛り上げる。

瑞穂バスケ部3年チームの見せ場は前半。郷本直也&鯨井康介の元”海堂薫”コンビに注目しちゃうw。眼鏡をかけた鯨井くんがベリキュートv。ボール着ぐるみで踊ったりとコメディセンスもバッチリ。今年は郷本さんを『ブリミュ』『ピスメ』『シェイクス』と様々な舞台で観てきたが、今回リーゼントの高校生役というのも面白い。藤原との確執から和解へと向かうシーンも密だった。試合中に右腕を押さえてたが、痛めたってことはないよね(悟浄の件もあるし^^;)。それと7番の六本木康弘のバク宙はめちゃ格好良かった。
対戦相手の成田中央バスケ部5人も息ぴったりの迫力。みんなデカいなぁ。森山役の谷和憲が男前で色気のあるマスク。悪役を引き受けた6番の東虎之丞も異彩な存在感。

氷室先生役の能登まり子はスタイル抜群でセクシー、きびきびした演技がいい。
監督の下條は、アニメでは陰険で嫌味な印象が強いが、湯澤幸一郎がまさにイメージ通りw。スーツ姿も細身でカッコイーが、バスケ部の中だと小さく見えちゃうw。二幕冒頭から湯澤節を聴かせて会場を沸かせ、好きなように暴走してくれて笑いっぱなしw。

クライマックスからは会場の手拍子と彼らの歌が共鳴する。爽やかさと熱気を観客に残して、舞台は無事に終了。最後は池田さんの「ありがとうございました」で締め、大きな拍手が送られた。
終演後は、希望者だけ前列から順に役者とハイタッチ。初日の今回のお当番は瑞穂2年の5人。てっきりロビーでやるのかと思いきや、ステージ上に5人が出てきて、右手じゃなく左手と左手。池田さん、鶴見さん、南さん、石橋さん、安岡さんの順に、ひと言を添えながらハイタッチをした。5人とも笑顔を絶やさず、先ずはやり遂げた満足感。生モノなので、千秋楽まで皆さん怪我のないようにと願う。

ここからはステージ上で湯澤さんが喋った可笑しな話の一部抜粋。ネタバレ注意。
「テニミュ」「ブリミュ」「エアミュ」「ディアミュ…」
(うんうん。一応全部観た)
「次は…」「エヴァミュかな?」
(えっ!? エヴァ!? ミュウ!? ^^;)
「その時は…」「渚カヲルは私で…」
(ギャーーーっ!! それだけはヤメテェーーーッ!! ~o~)

”ミュージカル エヴァンゲリオン”
まいったぜ。考えたこともなかった(笑)。でもテニスにバスケにスケートに卍解と舞台では何でも出来たんだから、ロボットで戦うことだって可能かもしれない(?)。
夜から、ミュージカル『テニスの王子様 The Progressive Match 比嘉 feat.立海』を観てきた。
ここまでくるとミュ観劇もほぼ惰性^^;。座席にもキャストにも拘らなくなる。

ついに全国大会緒戦。ベストメンバーで臨んだ青春学園と、沖縄武術を取り入れた比嘉との激闘。
新たな章の始まり。ここからはアニメや原作で殆ど見ていない筋となり、先の展開も読めず何かと比べようもない。だがパンフにストーリーや対戦表やキャラ紹介が載ってるので分り易い。
今回から青学4代目レギュラー陣が登場。比嘉メンバーも出揃い、歌も一新され、色々な意味で新鮮で夢中にさせた。若いメンバーの意気込み、情熱やパワーなどが伝わって、観るほうにも興奮と楽しさを与える。

青学4代目のダンスは、最初のほうは荒削りでツキの甘さもあるが、後半にかけてバランスが良くなり、安定したチームワークを見せる。歌も声もよく出ているが、いまいち台詞が不明瞭で、歌唱力としてはまだまだ^^;。ただ先代と比べると、キャラクター性が明確に感じられて好感がもてる。
越前リョーマの阪本奨悟は軽快な身のこなしで、ラケットをクルクル回すやんちゃぶり。もう少し捻くれててもいいが、頼もしい主人公ぶりで安心。
手塚国光の渡辺大輔は、見た目アニメのイメージ通りで、初代手塚の雰囲気に似てる。
菊丸栄二の浜尾京介は、声が低くアクロバットもそれほど軽妙ではなくてイメージと遠いが、存在感はある。
不二周助の古川雄大、河村隆の小笠原大晃などは私のイメージ通り。海堂薫も平田裕一郎のほうでいい。全体的に私好みの役者で揃い、今後に期待できそう。

立海大7人はさすがに息もぴったり、ダンスも歌もパワーと凛々しさを感じさせる王者ぶり。パジャマ姿の印象しかなかった幸村が復帰、八神蓮がユニフォーム姿で優雅な動きを見せ新鮮に映る。兼崎健太郎の真田とのバランスもいい。真田より実力があるという幸村の試合を今後見せて欲しいものだ。

比嘉中5人は、沖縄の言葉なのか、何を言ってるかよく分らないのが可笑しいw。妖しくも不気味な動きで、こちらも抜群のチームワークぶり。
Luke.Cの木手は、実写版菊池(@ジパ)みたい〜w。声がよく通る。齋藤ヤスカはお馴染みだが、平木場にしては綺麗すぎw。篠谷聖の甲斐は、浅沼晋太郎に似てる。林野健志の知念と、松崎裕の田仁志はデカ〜イ!田仁志の悪役ぶりに拍手。

リョーマVS.田仁志が一番面白かったが、どの対戦も結構あっけなかったような。
この後は、氷帝との因縁の対戦も待ってるようだし、やっぱり続きが観たくなる。立海大の戦いもまた観たいし。
新たな期待できそうなキャストも揃ったし、まだまだ止められないミュとなった。次回もはたしてチケットが手に入るだろうか。
劇団ヘロヘロQカムパニー第18回公演『異人たちとの夏』前楽を観てきた。
ロビーに三石さんらしき人や入野さんらしき人がw。
先行の座席は前方フラットのほぼ真ん中。前座では残念なお知らせが4つもw。約2時間20分の上演だが、休憩が無いのは有難い。

死んだハズの両親や愛し合う女性と過ごした、寂しい中年男を描く、ひと夏のミステリー・ファンタジー。
山田太一の同名小説を、関智一の演出で初舞台化。映画化もされた作品で、原作をどう舞台化するのかに興味。妻子を持つ40男で、若い頃の親と出会うなど、浅田次郎の『地下鉄に乗って』が思い出され、私のイメージでは主人公は堤真一なのだがw、舞台では関智一が演じる。

ヘロQの舞台にしては異質な趣で、持ち味の笑いを盛り込みながら、原作の雰囲気を大切に、真面目に誠実に舞台を作り上げていると感心。
時代設定を現代にして違和感をなくし、かつ1970年代の懐かしさと浅草という場所の活気を忘れない。モノローグなどで中年男の心情に焦点をあてながら、両親の生活観や女の生き様も巧みにのせ、生き生きとしたキャラクター描写とリアルな時代観を与える。

主人公の部屋と両親が住む部屋がメインの舞台となるが、これがステージから4〜5段高い位置に組まれ、フラット座席からでも充分観易かったのが嬉しい。両方の部屋は上下可動式なのか、幕を境にすぐ入れ替わり、スピーディな展開にもっていく手法も上手い。
中央と左右の通路もふんだんに利用。前方席は役者の顔が間近で拝め、後方席も観易くて美味しい。真ん中ブロックの私は、左右後ろと首をちょっと動かせば役者を近くで拝める好位置。主人公と父親のキャッチボールシーンでは、対角線上で繰り広げられ、私達の頭上を球が通過するような気分だw。
舞台上で使われた飲食物は実に多い。ビールや酒類が頻繁に登場し、出演者が美味しそうに飲むが、全部本物だとしたらよっぽどお酒に強い役者ばかりだといえようw。スイカにアイスクリームとホントに食べてるし、すきやきも卵も美味そうだ。空きっ腹で観ないほうがいいw。

関智一は、23歳の息子がいる40歳の英雄役。珍しくキスシーンや抱擁シーンが何度もあり、笑い転げたり泣き叫んだりとハードな場面も台詞も多い役どころ。仮に英雄役を堤さんが演じたとしたら、セクシーで悩ましい感じになっただろう。だが智一さんが演じることで、複雑な男からカラリとした明るさと凡庸さが感じられ、これはこれで良かった。
小西克幸は、英雄の父親役。前からずっと感じてたが、智一さんと小西さんは声質がホントによく似ていて、まさに親子!w ランニングシャツで逞しい二の腕と胸板を見せ(腋毛もw)モモヒキで胡坐をかいたりと、気風のいい豪快なオヤジぶりで楽しませる。
母親役の長沢美樹は、細い身体からよくあんなに通るおきゃんな声が出せるものだ。優しくたおやかな女を好演。英雄@智一さんの髪をくしゃくしゃにするところが自然で微笑ましい。
松本和子は清純で妖艶な女・桂を熱演。永松寛隆はスマートで都会的で知的な間宮を演じて男前だった。
本物の落語家まで登場し、しっかり笑わせる。「せきせきてい」という紹介で”関関亭”の漢字が浮かんだが^^;、昔昔亭笑海だったw。

「よく頑張ったね」「ありがとう」両親から愛されていた思いを脳裏にやきつけ、やっと言えた言葉。「ごめんなさい」己が知らずに犯した過ちにやっと気づき、素直に許しを請う言葉。
人は過去の時間は取り戻せないし、壊れた関係もなかなか修復できない。ひとりで生きようと決めたのに、やっぱり人の愛を求めてしまう。男は、愛されてきたことを知り、愛することを再び知った。これはそんな男の”再生”の物語なのだ。

英雄と両親のシーンは5回ぐらいあったか。両親の無念の思いと無条件で子供に与える愛を、我が身に置き換えて思うと切なくてたまらない。両親も少しずつ別れの時に気づき、何よりも子供のことを考える。すきやき屋の場面では、感極まって涙がしたたり落ちた(;_;)。
しかし感動から一転、待っていたのは衝撃的なホラー・シーン。扉が閉まった時は、マジで肩がビクつき身体が震えた(^_^;)。恐怖というより、もの哀しい怖さで舞台に釘付けになった。
どちらも心に残るクライマックスで、すべてに新鮮で味わい深い芝居であった。

後で見たパンフに、異人たちの時代で1970年代をあれこれ解説。1967年生まれの英雄の子供時代は、そのまま石田さんや東地さんらの時間と重なるのか。
ヘロQ次回公演は、来年5月の同じ場所で書き下ろし新作予定。

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