ブルーシャトル公演 新撰組異聞PEACE MAKER
2007年8月4日 舞台演劇ブルーシャトルプロデュース公演『新撰組異聞 PEACE MAKER』を観てきた。
7月からの大阪公演に続き、東京公演も残りわずか。
小劇場とはいえど、奥行きも幅も広いステージで客席通路も通り易く、若者たちが動くには絶好の場。でも大阪のホールのほうがもっと大きかったとか。
同名の人気コミックが原作の初の舞台化。出演者は劇団ひまわり関係のブルーシャトルの男性俳優が中心だが、殆どがAxle(アクサル)の男優たちである。脚本は吉谷光太郎、演出は大塚雅史。
新撰組に入隊した少年を中心に、幕末の志士たちを強烈な個性と存在感で描いた歴史青春群像劇。
約2時間30分だが、幕末の怒涛の時代を一気に熱く駆け抜けたような舞台で、思いっきり興奮させられた。
力強いダンスや激しい殺陣とアクションをふんだんに織り交ぜ、骨太で凄みのある”漢(おとこ)”の芝居に仕上がっている。
その中で、原作の持ち味である、人間の痛みや憎しみや恐怖などを丁寧に燃焼させ、少年の成長を見事に表現している。
原作はアニメしか知らないが、アニメの記憶やシーンと共に、声優キャスト陣が思い浮かび、その声や演技と比較しながらも観たので、より興味深かった。
役者陣もとにかくイメージ通りで、お気に入りを探すのも一興。いつものアクサル陣営に、テニミュ経験者の郷本さんや矢崎くんが加わり、いっそう新鮮で極上な味を提供する。
土方歳三役の柄谷吾史は、眼力も鋭く、凄みがあるパワフルな声で、スケールの大きい殺陣やアクションを堂々と披露し、まさに舞台の”華”として格好良い(*^^*)。
吉田稔麿役の郷本直也は、出番は少ないが、非情かつ妖艶な雰囲気で敵役として強烈な存在感を見せる。
お二人は『最遊記』の三蔵&悟浄よろしく、体型的にも対峙する様子が見どころ。
舞台の妙で、意外な役者にも惹き付けられた。
加藤巨樹演じる沖田総司がとにかく魅力的。大河ドラマの藤原竜也のイメージに近く、にこやかでたおやかな外面と、”鬼”と化した非情な剣さばき。”天然理心流”な剣の構え、一瞬のうちに翻る剣とシャープで華麗な動きは、身震いするほど素晴らしい(*^^*)。ソフトでクールな声音も心地良い。正直、今まで加藤さんの舞台も色々と観てきたのに、役的にも惹かれなかったのがウソのようだ^^;。加藤さんがこんな秀逸な芝居をされる方だとは思ってなかった。加藤さんの沖田は何度でも観たい。
山崎烝&山崎歩の二役を演じた矢崎広も好演で、新たなファンを増やしたようだ。鬘と着物だけの扮装なのに、女性役も全く違和感ない。扮装を脱ぐと、忽ちエキセントリックな忍びに早変わり。高い女性声と、低い青年声を使い分ける”声優”としての技能も見事。しなやかな身体も美しく、お尻がキュっと締まってるのについ注目v。剣を扱わないので、柔らかな動きはラケットを握ってるような颯爽とした感じw。メンバーの中で矢崎くんだけが関西人でなく、京弁には苦労したようだが、大阪公演中にしっかり把握したらしく、見事な台詞を聞かせる。
他メンバーは別の機会にまた。
東京公演だけ参加の紅一点、日向薫は、メンバーの”おねえ”な役どころで華やかに登場し凛々しく歌う。
大阪公演だけ参加した大河元気は、ラケットバッグを持って登場、中からあるモノを取り出して短い芝居をしたらしい。『テニミュ』の宣伝もあろうが、彼の切原赤也は明日観ることになる。
大阪のを観た人から、途中で全体がはっちゃけるシーンがあると伺ってたが、ホント大笑いさせられた(^o^)。みんなそれはもう楽しんでやってた。通路を大ノリの柄谷さんが通り、互いに手を振って上機嫌(^.^)美味しい座席で感謝です。
関西系のみんなはお笑いがとにかく好きなのか、お笑いトリオや山南さんや辰之助が漫才に興じるも、長過ぎると芝居のテンポが損なわれる恐れもありそう^^;。
昼夜公演が続き、暑さや疲れも出たのか、何人かが台詞を噛んでたり言い直してる様子も見られた。楽日には完璧にして貰いたい。
夜空に打ち上がった花火の音や、地を響き渡らせる太鼓の音楽などが、幕末の男たちを更に鮮やかに蘇らせた舞台。
今まで観たアクサル関係の舞台の中では、最も格好良く男気溢れた芝居だったと思う。
楽日にもう1回観劇予定。これは2回3回と何度でも観たくなる舞台だろう。
 ̄
物販はナマ写真がいっぱい。全員とペア、個別で柄谷さん、郷本さん、加藤さん、矢崎くんのを買ってしまった。アクサルではないので、クジ写真や楽セットが無いのもラク。
7月からの大阪公演に続き、東京公演も残りわずか。
小劇場とはいえど、奥行きも幅も広いステージで客席通路も通り易く、若者たちが動くには絶好の場。でも大阪のホールのほうがもっと大きかったとか。
同名の人気コミックが原作の初の舞台化。出演者は劇団ひまわり関係のブルーシャトルの男性俳優が中心だが、殆どがAxle(アクサル)の男優たちである。脚本は吉谷光太郎、演出は大塚雅史。
新撰組に入隊した少年を中心に、幕末の志士たちを強烈な個性と存在感で描いた歴史青春群像劇。
約2時間30分だが、幕末の怒涛の時代を一気に熱く駆け抜けたような舞台で、思いっきり興奮させられた。
力強いダンスや激しい殺陣とアクションをふんだんに織り交ぜ、骨太で凄みのある”漢(おとこ)”の芝居に仕上がっている。
その中で、原作の持ち味である、人間の痛みや憎しみや恐怖などを丁寧に燃焼させ、少年の成長を見事に表現している。
原作はアニメしか知らないが、アニメの記憶やシーンと共に、声優キャスト陣が思い浮かび、その声や演技と比較しながらも観たので、より興味深かった。
役者陣もとにかくイメージ通りで、お気に入りを探すのも一興。いつものアクサル陣営に、テニミュ経験者の郷本さんや矢崎くんが加わり、いっそう新鮮で極上な味を提供する。
土方歳三役の柄谷吾史は、眼力も鋭く、凄みがあるパワフルな声で、スケールの大きい殺陣やアクションを堂々と披露し、まさに舞台の”華”として格好良い(*^^*)。
吉田稔麿役の郷本直也は、出番は少ないが、非情かつ妖艶な雰囲気で敵役として強烈な存在感を見せる。
お二人は『最遊記』の三蔵&悟浄よろしく、体型的にも対峙する様子が見どころ。
舞台の妙で、意外な役者にも惹き付けられた。
加藤巨樹演じる沖田総司がとにかく魅力的。大河ドラマの藤原竜也のイメージに近く、にこやかでたおやかな外面と、”鬼”と化した非情な剣さばき。”天然理心流”な剣の構え、一瞬のうちに翻る剣とシャープで華麗な動きは、身震いするほど素晴らしい(*^^*)。ソフトでクールな声音も心地良い。正直、今まで加藤さんの舞台も色々と観てきたのに、役的にも惹かれなかったのがウソのようだ^^;。加藤さんがこんな秀逸な芝居をされる方だとは思ってなかった。加藤さんの沖田は何度でも観たい。
山崎烝&山崎歩の二役を演じた矢崎広も好演で、新たなファンを増やしたようだ。鬘と着物だけの扮装なのに、女性役も全く違和感ない。扮装を脱ぐと、忽ちエキセントリックな忍びに早変わり。高い女性声と、低い青年声を使い分ける”声優”としての技能も見事。しなやかな身体も美しく、お尻がキュっと締まってるのについ注目v。剣を扱わないので、柔らかな動きはラケットを握ってるような颯爽とした感じw。メンバーの中で矢崎くんだけが関西人でなく、京弁には苦労したようだが、大阪公演中にしっかり把握したらしく、見事な台詞を聞かせる。
他メンバーは別の機会にまた。
東京公演だけ参加の紅一点、日向薫は、メンバーの”おねえ”な役どころで華やかに登場し凛々しく歌う。
大阪公演だけ参加した大河元気は、ラケットバッグを持って登場、中からあるモノを取り出して短い芝居をしたらしい。『テニミュ』の宣伝もあろうが、彼の切原赤也は明日観ることになる。
大阪のを観た人から、途中で全体がはっちゃけるシーンがあると伺ってたが、ホント大笑いさせられた(^o^)。みんなそれはもう楽しんでやってた。通路を大ノリの柄谷さんが通り、互いに手を振って上機嫌(^.^)美味しい座席で感謝です。
関西系のみんなはお笑いがとにかく好きなのか、お笑いトリオや山南さんや辰之助が漫才に興じるも、長過ぎると芝居のテンポが損なわれる恐れもありそう^^;。
昼夜公演が続き、暑さや疲れも出たのか、何人かが台詞を噛んでたり言い直してる様子も見られた。楽日には完璧にして貰いたい。
夜空に打ち上がった花火の音や、地を響き渡らせる太鼓の音楽などが、幕末の男たちを更に鮮やかに蘇らせた舞台。
今まで観たアクサル関係の舞台の中では、最も格好良く男気溢れた芝居だったと思う。
楽日にもう1回観劇予定。これは2回3回と何度でも観たくなる舞台だろう。
 ̄
物販はナマ写真がいっぱい。全員とペア、個別で柄谷さん、郷本さん、加藤さん、矢崎くんのを買ってしまった。アクサルではないので、クジ写真や楽セットが無いのもラク。
Studio Life公演 孤児のミューズたち bチーム
2007年8月2日 舞台演劇Studio Life公演『孤児のミューズたち』borne(ボルヌ)チームのを観てきた。
31日のaチームの感動も冷めやらぬまま。
今回は正面の真ん中辺りの座席で、観る方向が違うと感じ方も変る。前回の横座席は目の前で臨場感があり、つい感情的に観ていた。今度は俯瞰的に冷静に観れる。
客席の段差は適度にあり、ステージも高めの位置なので、どこからでも見易いこじんまりとした劇場だと思う。
aチームのと比べると、良き悪きにしろ印象がずいぶん違う。
aチーム役者はデカい代わりに華があったが、bチームは堅実的だが面白味に欠けて地味に思える。
カトリーヌ役の楢原秀佳は、品があり毅然としてるが、たくさんの男たちと関係を持ったというアバズレ的な雰囲気が感じられない。
マルティーヌ役の倉本徹は、今までコメディだとすぐに調子にノった演技があったが、こんなに真面目で情感豊かな演技も出来る方だったとは。どうしても保護者的風貌が出て、女性の可愛らしさが感じられないのが残念。
リュック役の小野健太郎は、女装してるのに男っぽくて格好良くて、繊細な演技や表情も見せ、なかなかの成長ぶり。
この三人に、aチームと同じように林勇輔のイザベルが加わる。生き生きした可愛いイザベルはやっぱり好き。でも何となく、bチームの整然とした世界にいるより、aチームのデカくても自由な世界にいたほうが、林イザベルはしっくりきそうだ。
前回聞き逃していた台詞も把握でき、三人の置かれた状況などもより鮮明に理解できた。特に長女カトゥの、母親に対するライバル意識とかも深く想像できる。
猥褻で毒々しい台詞も飛び交い、女性が演じればドロドロした陰鬱な雰囲気にもなりかねない話だが、男性が全てを演じることによって、カラリと笑い飛ばす乾いた良質の作品に仕上がっている。
結局、イザベルの相手がどんな男だったのかは、原作を読んでないので想像するしかない。車のクラクションの演出はなかなかよく、実は『ガンダム』第13話の”間男”が浮かんでいたw。
イザベルの台詞はどれも頭に心にビンビンと響き、ゆっくりと反芻させられる。彼女がいつも真実を突いてるからだ。今回は「子供たちがどのように巣立っていくか…」に感銘を受けた。林さんのハスキーで可憐な声がしっとりと伝わってくる。「12人のミューズ」という台詞では、図らずも竹宮惠子先生の漫画『ジルベスターの星から』が浮かんでしまった。「私は何人も何人もあなたにジルをあげましょう…」私にとって”ミューズ”とは、昔出会ったこの”ジル”なのかもしれない。
筋書きを知ってるせいか、俯瞰的座席が要因か、役者が違うためか、前回ほどの感銘は薄れて、何度か疲れと眠気が出た^^;。
それでも、ラストのイザベルの旅立ちシーンは圧巻。彼女の台詞に心が躍り、また涙が頬を伝うほど感動させられた。子どものような表情をするリュックを、カトゥが歌いながら優しく撫でるシーンまで余韻が続いた。
4人の挨拶も最後まで気持ち良く、いっぱい拍手を送った。
チラシの絵を描いた及川健は、宣伝美術として協力。でも及川さんや笠原さんら、Studio Lifeの華だった役者は次々と客演ばかりなのも、やっぱり寂しい。Studio Lifeという”家族”の再生も願いたい。
次回のStudio Life的公演は、ミュージカル『あらしのよるに』と9月の『決闘』。どちらも男(オス)同士の話だが、メイが男性役者ならよかったのにと何度も思う。
31日のaチームの感動も冷めやらぬまま。
今回は正面の真ん中辺りの座席で、観る方向が違うと感じ方も変る。前回の横座席は目の前で臨場感があり、つい感情的に観ていた。今度は俯瞰的に冷静に観れる。
客席の段差は適度にあり、ステージも高めの位置なので、どこからでも見易いこじんまりとした劇場だと思う。
aチームのと比べると、良き悪きにしろ印象がずいぶん違う。
aチーム役者はデカい代わりに華があったが、bチームは堅実的だが面白味に欠けて地味に思える。
カトリーヌ役の楢原秀佳は、品があり毅然としてるが、たくさんの男たちと関係を持ったというアバズレ的な雰囲気が感じられない。
マルティーヌ役の倉本徹は、今までコメディだとすぐに調子にノった演技があったが、こんなに真面目で情感豊かな演技も出来る方だったとは。どうしても保護者的風貌が出て、女性の可愛らしさが感じられないのが残念。
リュック役の小野健太郎は、女装してるのに男っぽくて格好良くて、繊細な演技や表情も見せ、なかなかの成長ぶり。
この三人に、aチームと同じように林勇輔のイザベルが加わる。生き生きした可愛いイザベルはやっぱり好き。でも何となく、bチームの整然とした世界にいるより、aチームのデカくても自由な世界にいたほうが、林イザベルはしっくりきそうだ。
前回聞き逃していた台詞も把握でき、三人の置かれた状況などもより鮮明に理解できた。特に長女カトゥの、母親に対するライバル意識とかも深く想像できる。
猥褻で毒々しい台詞も飛び交い、女性が演じればドロドロした陰鬱な雰囲気にもなりかねない話だが、男性が全てを演じることによって、カラリと笑い飛ばす乾いた良質の作品に仕上がっている。
結局、イザベルの相手がどんな男だったのかは、原作を読んでないので想像するしかない。車のクラクションの演出はなかなかよく、実は『ガンダム』第13話の”間男”が浮かんでいたw。
イザベルの台詞はどれも頭に心にビンビンと響き、ゆっくりと反芻させられる。彼女がいつも真実を突いてるからだ。今回は「子供たちがどのように巣立っていくか…」に感銘を受けた。林さんのハスキーで可憐な声がしっとりと伝わってくる。「12人のミューズ」という台詞では、図らずも竹宮惠子先生の漫画『ジルベスターの星から』が浮かんでしまった。「私は何人も何人もあなたにジルをあげましょう…」私にとって”ミューズ”とは、昔出会ったこの”ジル”なのかもしれない。
筋書きを知ってるせいか、俯瞰的座席が要因か、役者が違うためか、前回ほどの感銘は薄れて、何度か疲れと眠気が出た^^;。
それでも、ラストのイザベルの旅立ちシーンは圧巻。彼女の台詞に心が躍り、また涙が頬を伝うほど感動させられた。子どものような表情をするリュックを、カトゥが歌いながら優しく撫でるシーンまで余韻が続いた。
4人の挨拶も最後まで気持ち良く、いっぱい拍手を送った。
チラシの絵を描いた及川健は、宣伝美術として協力。でも及川さんや笠原さんら、Studio Lifeの華だった役者は次々と客演ばかりなのも、やっぱり寂しい。Studio Lifeという”家族”の再生も願いたい。
次回のStudio Life的公演は、ミュージカル『あらしのよるに』と9月の『決闘』。どちらも男(オス)同士の話だが、メイが男性役者ならよかったのにと何度も思う。
ひらり、空中分解。 N先生とS師匠
2007年8月1日 舞台演劇ひらり、空中分解。vol.13『N先生とS師匠』の初日を観てきた。
今回は、ひらりさん最初で最後の男二人芝居。上演中は色々なサプライズも用意されてる模様。
脚本:金津泰輔、演出:郷田ほづみの不動の黄金コンビ。
初日だからか、お二人がロビーにおいでになってるし。郷田さんとお目にかかれるのは5ヶ月ぶりなので嬉しいv。
劇場に入ると、ごちゃごちゃしてた客席がすっきりと整理され観易い。座席は最前列真ん中で緊張。
ひらりメンバーの若山慎と坂本充広による、二人の脚本家の●●物語。休憩挟まずに1幕と2幕があり約1時間半。
密室劇であり台詞劇。台詞の量がとにかく多い。台詞だけでなく動きも重要なポイントとなり、デリケートで完璧な動きが要求される。熾烈な緊張感と集中力、気力体力が役者に課せられ、相当な稽古量も必要とされるだろう。
なおかつ、役そのものの二面性も注目される。1幕目では、エキセントリックなN先生と思慮深くてナイーブなS師匠との丁々発止のやり取りが、シリアスにミステリアスに進行する。ところが2幕目では一転して…。
若山さんも坂本さんも、『229』の坊主頭が適度に伸びていい具合に格好良い短髪。二人の表情がガラリと変るのも面白い。特に若山さんは、1幕登場時はとても若々しく見え演技までノーマルになってて、どこの若山さん?(笑)かとドキドキさせられた。
劇作家の金津氏は、「誰しもが楽しめてちょっとだけホロリとくる脚本の書き方について教えましょう」と長いサブタイトルをつけられたが、これには小さな間違いがありそう。
”ホロリ”ではなく、”ゾクリ”である(笑)。
N先生とS師匠は「両方とも僕なんですね。」とも書かれていたが、脚本家がいかに嘘つきで詐欺師ペテン師で、どれほど真実でリアリティ溢れた職業なのかと、あらためて楽しませてくれる。
”N”先生と”S”師匠というのは、”北”と”南”という両極端をあらわしているのだろうか? 床に置かれたマークが、”陰陽師”のものに見えて仕方なかったw。
各回、日替わりゲストが”脚本家”に自分を売り込みに登場し、その数分間だけは即興シーン。今回は、ひらりの客演でお馴染みの野口聖古と、私はよくは知らない山口森広。なかなか緊張感ある愉快なバトルだった。というか、若山さんが眼鏡をかけてスマートで男前で、こんなワカヤマ観ぃたことな〜い♪な燃焼系w。
終演後、若山さん&坂本さんの挨拶と、アンケや周りの店やDVDや次回公演の告知。
次回はまたメンバー5人が揃い、11月30日〜12月11日に同じ場所で。
 ̄
公演中、ロビーにて『足跡』『229』のDVDも発売。通販の送料が無いのでお得。
あらためて郷田ほづみさんにご挨拶。『229』の公演中に感想もお伝えしたかったが、郷田さんはやはりお忙しかったそうだ。今回も稽古でお忙しく、円の公演もご覧になれなかったとか。お洒落なTシャツをお召しの郷田さんは、ワイルドちっくで更に素敵で格好良かった(*^。^*)。
松川貴弘さんにもお会いできた。ゲストされる12日はどうしても観劇できなく残念に思ってたので、ホントに嬉しい(^.^)。ピンクラビッツday!っていったい何が!? アニメレギュラー出演もおめでとうございます。
そして若山さんともちょっとお話。やっぱり味のある役者さんだ。楽日までどうぞ頑張ってください。
皆さまと握手もしていただき、感激で胸いっぱい。2回目も観たくなったし、飛び込みで行きたいな。
 ̄
家に帰ってTVをつけたら、偶然出くわした「明星一平ちゃん」のCM。これこれ。この”コク”が、さきほどゲスト出演されてた山口森広さんだっけ。卓球やってる〜。何てリアルなオチなんだw。
今回は、ひらりさん最初で最後の男二人芝居。上演中は色々なサプライズも用意されてる模様。
脚本:金津泰輔、演出:郷田ほづみの不動の黄金コンビ。
初日だからか、お二人がロビーにおいでになってるし。郷田さんとお目にかかれるのは5ヶ月ぶりなので嬉しいv。
劇場に入ると、ごちゃごちゃしてた客席がすっきりと整理され観易い。座席は最前列真ん中で緊張。
ひらりメンバーの若山慎と坂本充広による、二人の脚本家の●●物語。休憩挟まずに1幕と2幕があり約1時間半。
密室劇であり台詞劇。台詞の量がとにかく多い。台詞だけでなく動きも重要なポイントとなり、デリケートで完璧な動きが要求される。熾烈な緊張感と集中力、気力体力が役者に課せられ、相当な稽古量も必要とされるだろう。
なおかつ、役そのものの二面性も注目される。1幕目では、エキセントリックなN先生と思慮深くてナイーブなS師匠との丁々発止のやり取りが、シリアスにミステリアスに進行する。ところが2幕目では一転して…。
若山さんも坂本さんも、『229』の坊主頭が適度に伸びていい具合に格好良い短髪。二人の表情がガラリと変るのも面白い。特に若山さんは、1幕登場時はとても若々しく見え演技までノーマルになってて、どこの若山さん?(笑)かとドキドキさせられた。
劇作家の金津氏は、「誰しもが楽しめてちょっとだけホロリとくる脚本の書き方について教えましょう」と長いサブタイトルをつけられたが、これには小さな間違いがありそう。
”ホロリ”ではなく、”ゾクリ”である(笑)。
N先生とS師匠は「両方とも僕なんですね。」とも書かれていたが、脚本家がいかに嘘つきで詐欺師ペテン師で、どれほど真実でリアリティ溢れた職業なのかと、あらためて楽しませてくれる。
”N”先生と”S”師匠というのは、”北”と”南”という両極端をあらわしているのだろうか? 床に置かれたマークが、”陰陽師”のものに見えて仕方なかったw。
各回、日替わりゲストが”脚本家”に自分を売り込みに登場し、その数分間だけは即興シーン。今回は、ひらりの客演でお馴染みの野口聖古と、私はよくは知らない山口森広。なかなか緊張感ある愉快なバトルだった。というか、若山さんが眼鏡をかけてスマートで男前で、こんなワカヤマ観ぃたことな〜い♪な燃焼系w。
終演後、若山さん&坂本さんの挨拶と、アンケや周りの店やDVDや次回公演の告知。
次回はまたメンバー5人が揃い、11月30日〜12月11日に同じ場所で。
 ̄
公演中、ロビーにて『足跡』『229』のDVDも発売。通販の送料が無いのでお得。
あらためて郷田ほづみさんにご挨拶。『229』の公演中に感想もお伝えしたかったが、郷田さんはやはりお忙しかったそうだ。今回も稽古でお忙しく、円の公演もご覧になれなかったとか。お洒落なTシャツをお召しの郷田さんは、ワイルドちっくで更に素敵で格好良かった(*^。^*)。
松川貴弘さんにもお会いできた。ゲストされる12日はどうしても観劇できなく残念に思ってたので、ホントに嬉しい(^.^)。ピンクラビッツday!っていったい何が!? アニメレギュラー出演もおめでとうございます。
そして若山さんともちょっとお話。やっぱり味のある役者さんだ。楽日までどうぞ頑張ってください。
皆さまと握手もしていただき、感激で胸いっぱい。2回目も観たくなったし、飛び込みで行きたいな。
 ̄
家に帰ってTVをつけたら、偶然出くわした「明星一平ちゃん」のCM。これこれ。この”コク”が、さきほどゲスト出演されてた山口森広さんだっけ。卓球やってる〜。何てリアルなオチなんだw。
Studio Life公演 孤児のミューズたち aチーム
2007年7月31日 舞台演劇Studio Life公演『孤児のミューズたち』aburi(アブリ)チームのを観てきた。
Studio Lifeにとって『LILIES』に続き、2度目のブシャール作品。そしてStudio Lifeの本公演とは異なる趣で、小劇場の傑作を提供するもう一つの「The Other Life」作品。「カナダ現代演劇祭」の参加作品でもある。
お初のシアターXは新しく、ステージと客席が密接した小劇場。前方客席は張り出し舞台を囲み、先日の『飛行機雲』と同じように右手横の座席で落胆したが、上段の舞台で観難いところもなく、最初から最後までリラックスした気持ちの良いお芝居であった。
1960年代のカナダの小さな田舎町。父と母を失い孤児になった4人の子どもたちが、どう育ちどう生きていったかをリアルに描いたお話。
たった4人の登場人物の全編台詞劇で、先日観た『絢爛と…』などが浮かぶ。
小学校教師として家計を支える長女カトリーヌ。軍人でドイツ駐屯から帰る次女マルティーヌ。自称作家の長男リュックは女装癖。三女イザベルは周りから知恵遅れと見られている。男優4人が女性の格好で演じるが、違和感はあまり無い。
あまり期待をせずに観たが、何という優しさに満ち溢れた作品なのかと深く強く感動させられた。
これは家族の”束縛”と”解放”を描いた、家族の”再生”の物語なのだ。
4人が其々に秘密や嘘など”闇”を抱えて生きるも、聖土曜日と復活祭についに全てが暴露され崩壊の危機に陥る。それを乗り越えてこそ、家族に本物の”絆”が訪れる。
4人に共通しているのは、ひたすら”母への思慕”に他ならない。母の代わりにと健気で気丈な長女、母への未練を捨てるドライな次女、母をいつまでも忘れられず母の格好をする長男。その中で三女は、母の言動を受け止めて肯定し、”母”になろうと飛び立っていく。
子どもを持つ母の立場で観ると、とても残酷で切ない話だが、優しくもあたたかく崇高な気持ちにさせられ、観劇中は幾度も幾度も涙が流れた(;_;)。
4人ともどこかで、自分や家族と重なって見えるリアルな部分があり、気持ちに寄り添い易い。
特に三女のイザベルは、林勇輔の名演が冴え、実に生き生きとしていて好感が持てた。彼女の話す言葉が心の襞に繊細に触れて、胸を熱く揺さぶる。ある意味、彼女の台詞は伏線であり、真実であるのだ。知恵遅れという設定からか、登場時は11〜12歳に見えるのだが、2幕目では20歳前後に見え、ラストは実年齢そのままの20代後半にも見える。彼女の絶妙の変化を見事に演じきる林さんの底力に感服。
他三人はみんな長身でデカイ(笑)。
リュック役の岩崎大は、女装している時のほうが男っぽく見えるw。男の格好をしてからは、展開のせいか、急に10代の少年のように見えるところも納得。
劇団昴からの客演でお馴染み、坂本岳大のカトリーヌは長身でキビキビした動き。ラストは包み込むような美しい表情も見せた。
石飛幸治のマルティーヌは、声も身体も所作もとても女性には見えない豪快さ。だがイザベルとの会話では、ふっと柔らかなイイ表情を見せる。
当初abriチームで予定されてたイザベル役・舟見和利は体調不良により降板。舟見さんのイザベルも見たい気はしたが、代役の林さんのがあまりに素晴らしくて満足。
時に回りくどく、時に猥雑な言葉を盛り込み、ユーモアかつシリアスに淡々と進んでいく会話劇。根底に、人を”慈しみ愛する心”が流れているから、乾いた中にも心に潤いを与えてくれる作品。
エピローグの”ミューズ”を囲む彼らのマイムから”希望”が導かれ、とめどなく涙した。
たくさんの拍手の中、2人ずつで右左前とちゃんと交互に丁寧にお辞儀をして下さり、どっかの芝居とは大違い。最後まで気持ち良いお芝居だった。
次は、borneチームのを観劇予定。こちらでの林イザベルの演技も楽しみだ。
休憩挟み2時間半という上演時間も嬉しい。
 ̄
終演後はトークショー。
ロビー物販で応対していた曽世海児が、急遽案内役でも登場。SPゲストは倉田淳氏。椅子が置かれ、倉田氏を囲み4人が着席。
7/25から開幕し、この舞台も折り返し地点。少人数小劇場のコンセプトの「The Other Life」で、落ち着いた稽古場だという。
イザベル@林さん談。aとbでは全然違うが、両方のチームの違いを楽しめるようになってきた。aはデカイので(笑)物理的にコワイ。まるでジュラシックパークに迷い込んだ可憐な少女のよう。でも包容力と優しさがある。
リュック@岩崎くん談。女性の中に男一人の意味を考えた。母親に対する憧れや恋を持つ。母親の愛情が無くなったからこんなになってしまったと。
マルティーヌ@石飛さん談。抜き稽古が無いので、1幕と押して稽古してから質問する。
カトリーヌ@坂本さん談。時間が無い稽古場でよく止めたのは私(笑)。ダメ出し聞いても分らないが、相手チームのを観ると分る。言い訳だが、3人とは倉田さんと歴史が違うw。最初の受け止め方が倉田さんと真逆。人の感性やマイナス志向次第。ここで隣の石飛さんが大ウケ大笑い(^o^)。
倉田氏が「(私は)演劇集団円で育ったから(昴と)同じ新劇である」「岳大くんは、人を信じて下さい!」(笑)前よりは信じられたと岳大くんw。
稽古場ではよく、みんなの家族構成とか話したそうで、「誰もがどこかで自分や家族を投影できる部分がある」と倉田氏。
ホントにマジ泣きしたと言う曽世さんが「信じて出てきました」「そろそろお時間です」で、トークは終了。
最後に石飛さんが「ずっと続けたい大好きな作品なのでまた観て下さい」と。曽世さんと岳大くんは大親友なんだとか。お疲れ様でした。
 ̄
余韻に包まれながら劇場を出た後は、気持ちを切り替えて渋谷へと一直線。クライマックスはこれからだぜw。
Studio Lifeにとって『LILIES』に続き、2度目のブシャール作品。そしてStudio Lifeの本公演とは異なる趣で、小劇場の傑作を提供するもう一つの「The Other Life」作品。「カナダ現代演劇祭」の参加作品でもある。
お初のシアターXは新しく、ステージと客席が密接した小劇場。前方客席は張り出し舞台を囲み、先日の『飛行機雲』と同じように右手横の座席で落胆したが、上段の舞台で観難いところもなく、最初から最後までリラックスした気持ちの良いお芝居であった。
1960年代のカナダの小さな田舎町。父と母を失い孤児になった4人の子どもたちが、どう育ちどう生きていったかをリアルに描いたお話。
たった4人の登場人物の全編台詞劇で、先日観た『絢爛と…』などが浮かぶ。
小学校教師として家計を支える長女カトリーヌ。軍人でドイツ駐屯から帰る次女マルティーヌ。自称作家の長男リュックは女装癖。三女イザベルは周りから知恵遅れと見られている。男優4人が女性の格好で演じるが、違和感はあまり無い。
あまり期待をせずに観たが、何という優しさに満ち溢れた作品なのかと深く強く感動させられた。
これは家族の”束縛”と”解放”を描いた、家族の”再生”の物語なのだ。
4人が其々に秘密や嘘など”闇”を抱えて生きるも、聖土曜日と復活祭についに全てが暴露され崩壊の危機に陥る。それを乗り越えてこそ、家族に本物の”絆”が訪れる。
4人に共通しているのは、ひたすら”母への思慕”に他ならない。母の代わりにと健気で気丈な長女、母への未練を捨てるドライな次女、母をいつまでも忘れられず母の格好をする長男。その中で三女は、母の言動を受け止めて肯定し、”母”になろうと飛び立っていく。
子どもを持つ母の立場で観ると、とても残酷で切ない話だが、優しくもあたたかく崇高な気持ちにさせられ、観劇中は幾度も幾度も涙が流れた(;_;)。
4人ともどこかで、自分や家族と重なって見えるリアルな部分があり、気持ちに寄り添い易い。
特に三女のイザベルは、林勇輔の名演が冴え、実に生き生きとしていて好感が持てた。彼女の話す言葉が心の襞に繊細に触れて、胸を熱く揺さぶる。ある意味、彼女の台詞は伏線であり、真実であるのだ。知恵遅れという設定からか、登場時は11〜12歳に見えるのだが、2幕目では20歳前後に見え、ラストは実年齢そのままの20代後半にも見える。彼女の絶妙の変化を見事に演じきる林さんの底力に感服。
他三人はみんな長身でデカイ(笑)。
リュック役の岩崎大は、女装している時のほうが男っぽく見えるw。男の格好をしてからは、展開のせいか、急に10代の少年のように見えるところも納得。
劇団昴からの客演でお馴染み、坂本岳大のカトリーヌは長身でキビキビした動き。ラストは包み込むような美しい表情も見せた。
石飛幸治のマルティーヌは、声も身体も所作もとても女性には見えない豪快さ。だがイザベルとの会話では、ふっと柔らかなイイ表情を見せる。
当初abriチームで予定されてたイザベル役・舟見和利は体調不良により降板。舟見さんのイザベルも見たい気はしたが、代役の林さんのがあまりに素晴らしくて満足。
時に回りくどく、時に猥雑な言葉を盛り込み、ユーモアかつシリアスに淡々と進んでいく会話劇。根底に、人を”慈しみ愛する心”が流れているから、乾いた中にも心に潤いを与えてくれる作品。
エピローグの”ミューズ”を囲む彼らのマイムから”希望”が導かれ、とめどなく涙した。
たくさんの拍手の中、2人ずつで右左前とちゃんと交互に丁寧にお辞儀をして下さり、どっかの芝居とは大違い。最後まで気持ち良いお芝居だった。
次は、borneチームのを観劇予定。こちらでの林イザベルの演技も楽しみだ。
休憩挟み2時間半という上演時間も嬉しい。
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終演後はトークショー。
ロビー物販で応対していた曽世海児が、急遽案内役でも登場。SPゲストは倉田淳氏。椅子が置かれ、倉田氏を囲み4人が着席。
7/25から開幕し、この舞台も折り返し地点。少人数小劇場のコンセプトの「The Other Life」で、落ち着いた稽古場だという。
イザベル@林さん談。aとbでは全然違うが、両方のチームの違いを楽しめるようになってきた。aはデカイので(笑)物理的にコワイ。まるでジュラシックパークに迷い込んだ可憐な少女のよう。でも包容力と優しさがある。
リュック@岩崎くん談。女性の中に男一人の意味を考えた。母親に対する憧れや恋を持つ。母親の愛情が無くなったからこんなになってしまったと。
マルティーヌ@石飛さん談。抜き稽古が無いので、1幕と押して稽古してから質問する。
カトリーヌ@坂本さん談。時間が無い稽古場でよく止めたのは私(笑)。ダメ出し聞いても分らないが、相手チームのを観ると分る。言い訳だが、3人とは倉田さんと歴史が違うw。最初の受け止め方が倉田さんと真逆。人の感性やマイナス志向次第。ここで隣の石飛さんが大ウケ大笑い(^o^)。
倉田氏が「(私は)演劇集団円で育ったから(昴と)同じ新劇である」「岳大くんは、人を信じて下さい!」(笑)前よりは信じられたと岳大くんw。
稽古場ではよく、みんなの家族構成とか話したそうで、「誰もがどこかで自分や家族を投影できる部分がある」と倉田氏。
ホントにマジ泣きしたと言う曽世さんが「信じて出てきました」「そろそろお時間です」で、トークは終了。
最後に石飛さんが「ずっと続けたい大好きな作品なのでまた観て下さい」と。曽世さんと岳大くんは大親友なんだとか。お疲れ様でした。
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余韻に包まれながら劇場を出た後は、気持ちを切り替えて渋谷へと一直線。クライマックスはこれからだぜw。
演劇集団円 オセロー 楽
2007年7月29日 舞台演劇演劇集団円の公演『オセロー』の千秋楽を観てきた。
今回は怪物ランド仲間さんやジパ仲間さんとご一緒。
ロビーに着くと、どこのテニミュ公演や!?wと思うぐらい、若い人で溢れてて、水曜日の客層とエラい違い^^;。みんな路美さんがお目当てみたい。
開演5分前に平光さんとチラとお会いできたので、気分良く劇場へ。
後方座席だが、ステージに置かれた岩場のおかげで観易く、オペラグラスを使うと表情や小物類まではっきり見える。
スピーディな展開なので、2回目でも飽きることなく、台詞の端々までじっくり咀嚼しながら拝見した。
シェイクスピアものは台詞が膨大で、つい早口で喋る若い役者も多い。だが”円”のオセローの舞台については、役者の皆さんが比較的ゆっくりとはっきりした言葉で喋ってくれるので、本当に分り易くて有難い。特に金田明夫のオセローは、ムーア人という役を反映して、じっくりと丹念に台詞を発する。シェイクスピアの戯曲で一番大切なのは”言葉”に他ならない。それを実力に裏打ちされた役者さんが、しっかりした発声と完璧な台詞でこなし作り上げる。これぞ”円”の伝統と素晴らしさなのだと思い知る。
個々の役者さんについては前回書いた通り。
金田明夫のオセローはやっぱりハマリ役で、観るほどに渋い格好良さと可愛さを感じる。朴路美のデズデモーナは純粋無垢で健気で一途な心を、最後まで夫に信じて貰えずに切ない。今回は倒れてからも動かず、身体の位置も完璧だった。
イアゴー役の吉見一豊は、ある意味、平光さんの分身!?w 子泣き爺姿といい爬虫類的動きといい、本当に楽しませてくれて、演出家の好みが一番反映されてたように思うw。三沢明美のエミリアは凛とした姿を貫いて潔いところが好み。エミリアの台詞の一つ一つが、真実と重みをもって心にじっくりと響いた。
だけど、もし夫に殺されるとしたら、いったいどちらがいいのだろう?^^; 騙された夫に殺されるのと、夫に騙されたと言い放って殺されるのと。
水曜観劇の際、木下浩之のキャシオーの台詞の中で気になってたことがあったが、今回はそれが省かれていてスッキリ。他場面でもほんの少し台詞が変えられていたようで、より簡潔にスピーディな展開になってたようにも思う。
途中、劇場内に小さな雷鳴が響き、まるで演出の一部のような劇的効果も与える。水曜には無かったけどホントに演出かと思ってたが、後々で本物の雷だったと知ってビックリw。
とにかく、色々と考えさせられ、実に分り易く面白い舞台であった。脚本とか販売してたら欲しかったな。
カーテンコールでは、この前と同じように、金田さん&路美さん、吉見さん&三沢さんの二組を中心に全員がお辞儀。最後は路美さんの両手をとって、金田さんが嬉しそうにバンザイさせたりしてはしゃぐ。二人して投げキッスすると、会場から小さなキャーw。
今日は楽なので、予想通り、金田さんが「我が盟友」と演出家の平光琢也を紹介。平光さんが客席袖から登場されると、会場から「タクヤーっ!」「平光さーん!」の声援もw。ステージに上がった平光さんは近づいてきた金田さんを思いっきりスルー、隣の路美さんと抱擁して会場をわかす(^o^)。さっすが!w
スタオベしたいぐらい楽しかったが、代わりに思いっきり大きな拍手を皆さんに送った。
 ̄
終演後、ロビーで、お約束通り平光さんと少しお話。来年は平光さん演出の円公演は無くてちょっと寂しい。今度もぜひシェイクスピアで、とお願いして握手をしていただいた。お忙しいところをありがとうございました。
女性陣の歓声を受けて、朴路美さんも着替えてロビーに登場。FCで告知されてたのかな? 忽ちファンの列ができて、路美さんとの握手会スタート。皆さんと一緒に私も並んでいると、階段を上がった平光さんが列を見て「すごいな」と笑う。思わず平光さんにお声をおかけして手を振ったら、平光さんも「おー」と手を振って下さった。
路美さんはファン一人一人に丁寧に応対して握手。私の番になり、ターンAの舞台挨拶や黒柳徹子さんの舞台からのお話をしたら、路美さんも嬉しそうに「ありがとうございまぁす」と応えてくれる。握手をしてから、ハグまでして貰ったw。路美さんとの握手なんて5年ぶりかも。
路美さん、とっても痩せてるよ〜。舞台痩せ?^^;頑張ってください、と言うだけで精一杯。お疲れ様でした。路美さんの髪は地毛だと分り、トランジスタグラマーだと確信w。
シェイクスピアものとはしばらくお別れ。次の観劇予定は、郷田ほづみ氏演出で「ひらり」の二人芝居、ノンフィクション・ガチンコバトルだw。
 ̄
帰りの紀伊國屋で、「TopStage」と「Newsweek海外ドラマ大全集」と「歴史読本 大日本帝国海軍」を買う。「TopStage」掲載の『レ・ミゼ』トークショー、予想より写真が多くてビックリ。
帰宅前に選挙にも行って投票。オセロータイプかイアゴータイプ、さてどっちがいいのかなw。
今回は怪物ランド仲間さんやジパ仲間さんとご一緒。
ロビーに着くと、どこのテニミュ公演や!?wと思うぐらい、若い人で溢れてて、水曜日の客層とエラい違い^^;。みんな路美さんがお目当てみたい。
開演5分前に平光さんとチラとお会いできたので、気分良く劇場へ。
後方座席だが、ステージに置かれた岩場のおかげで観易く、オペラグラスを使うと表情や小物類まではっきり見える。
スピーディな展開なので、2回目でも飽きることなく、台詞の端々までじっくり咀嚼しながら拝見した。
シェイクスピアものは台詞が膨大で、つい早口で喋る若い役者も多い。だが”円”のオセローの舞台については、役者の皆さんが比較的ゆっくりとはっきりした言葉で喋ってくれるので、本当に分り易くて有難い。特に金田明夫のオセローは、ムーア人という役を反映して、じっくりと丹念に台詞を発する。シェイクスピアの戯曲で一番大切なのは”言葉”に他ならない。それを実力に裏打ちされた役者さんが、しっかりした発声と完璧な台詞でこなし作り上げる。これぞ”円”の伝統と素晴らしさなのだと思い知る。
個々の役者さんについては前回書いた通り。
金田明夫のオセローはやっぱりハマリ役で、観るほどに渋い格好良さと可愛さを感じる。朴路美のデズデモーナは純粋無垢で健気で一途な心を、最後まで夫に信じて貰えずに切ない。今回は倒れてからも動かず、身体の位置も完璧だった。
イアゴー役の吉見一豊は、ある意味、平光さんの分身!?w 子泣き爺姿といい爬虫類的動きといい、本当に楽しませてくれて、演出家の好みが一番反映されてたように思うw。三沢明美のエミリアは凛とした姿を貫いて潔いところが好み。エミリアの台詞の一つ一つが、真実と重みをもって心にじっくりと響いた。
だけど、もし夫に殺されるとしたら、いったいどちらがいいのだろう?^^; 騙された夫に殺されるのと、夫に騙されたと言い放って殺されるのと。
水曜観劇の際、木下浩之のキャシオーの台詞の中で気になってたことがあったが、今回はそれが省かれていてスッキリ。他場面でもほんの少し台詞が変えられていたようで、より簡潔にスピーディな展開になってたようにも思う。
途中、劇場内に小さな雷鳴が響き、まるで演出の一部のような劇的効果も与える。水曜には無かったけどホントに演出かと思ってたが、後々で本物の雷だったと知ってビックリw。
とにかく、色々と考えさせられ、実に分り易く面白い舞台であった。脚本とか販売してたら欲しかったな。
カーテンコールでは、この前と同じように、金田さん&路美さん、吉見さん&三沢さんの二組を中心に全員がお辞儀。最後は路美さんの両手をとって、金田さんが嬉しそうにバンザイさせたりしてはしゃぐ。二人して投げキッスすると、会場から小さなキャーw。
今日は楽なので、予想通り、金田さんが「我が盟友」と演出家の平光琢也を紹介。平光さんが客席袖から登場されると、会場から「タクヤーっ!」「平光さーん!」の声援もw。ステージに上がった平光さんは近づいてきた金田さんを思いっきりスルー、隣の路美さんと抱擁して会場をわかす(^o^)。さっすが!w
スタオベしたいぐらい楽しかったが、代わりに思いっきり大きな拍手を皆さんに送った。
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終演後、ロビーで、お約束通り平光さんと少しお話。来年は平光さん演出の円公演は無くてちょっと寂しい。今度もぜひシェイクスピアで、とお願いして握手をしていただいた。お忙しいところをありがとうございました。
女性陣の歓声を受けて、朴路美さんも着替えてロビーに登場。FCで告知されてたのかな? 忽ちファンの列ができて、路美さんとの握手会スタート。皆さんと一緒に私も並んでいると、階段を上がった平光さんが列を見て「すごいな」と笑う。思わず平光さんにお声をおかけして手を振ったら、平光さんも「おー」と手を振って下さった。
路美さんはファン一人一人に丁寧に応対して握手。私の番になり、ターンAの舞台挨拶や黒柳徹子さんの舞台からのお話をしたら、路美さんも嬉しそうに「ありがとうございまぁす」と応えてくれる。握手をしてから、ハグまでして貰ったw。路美さんとの握手なんて5年ぶりかも。
路美さん、とっても痩せてるよ〜。舞台痩せ?^^;頑張ってください、と言うだけで精一杯。お疲れ様でした。路美さんの髪は地毛だと分り、トランジスタグラマーだと確信w。
シェイクスピアものとはしばらくお別れ。次の観劇予定は、郷田ほづみ氏演出で「ひらり」の二人芝居、ノンフィクション・ガチンコバトルだw。
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帰りの紀伊國屋で、「TopStage」と「Newsweek海外ドラマ大全集」と「歴史読本 大日本帝国海軍」を買う。「TopStage」掲載の『レ・ミゼ』トークショー、予想より写真が多くてビックリ。
帰宅前に選挙にも行って投票。オセロータイプかイアゴータイプ、さてどっちがいいのかなw。
帝劇ミュージカル レ・ミゼラブル 7月
2007年7月26日 舞台演劇帝劇のミュージカル『レ・ミゼラブル』をまた観てきた。
早めに取ったチケットだが、前も右も左も人がいないポツンと離れ小島のような座席^^;。こんな機会もめったにないが、ステージの一部分は見難いことに。今年の私はとことん座席運にも恵まれない。
 ̄
観難い場面はあったが、役者の表情はしっかり把握できたし、今まで見逃していた仕草や小物、聞き逃していた台詞等もようやく知り得たので、良かったというべきか。
話の筋も次に来るシーンも分っているが、全く飽きさせないこのミュージカルのパワーはやはり凄い。耳慣れた音楽を聴くだけで胸がいっぱいになる。
そしてやっぱり泣けてしまった、エポニーヌのソロ場面とラストのヴァルジャンから全員が揃って行進するまでの盛り上がり。またもやどっぷりとレ・ミゼの世界に浸らせて貰った。
今回のジャン・ヴァルジャン役は、ベテラン山口祐一郎で頼もしく安心感。音域がとても広く、テノールからバリトンまで明確にこなし、集中させてじっくり聴かせる。洗練された重厚な風格で、圧倒的な存在感。
ジャベール役の阿部裕は、山口ヴァルジャンに合わせ、前回より更に歌に艶と趣が増し、上品かつ雄々しい歌を響かせる。
阿部ジャベールのバリトンと山口ヴァルジャンのテノールが、相対したり融和したりする歌の素晴らしさに酔いしれた。
実力派・笹本玲奈のエポニーヌは、可憐なひたむきさがよく出ていて、美しく気高い歌を聴かせた。「オン・マイ・オウン♪」は新妻さんの時でも泣いたが、今回もまた涙が流れた(;_;)。歌もいいし、歌の表現力も上手い。
ファンティーヌの渚あきは、包み込むような美しさを表現。
駒田一テナルディエ&瀬戸内美八マダムのコンビは、パフォーマンスが豊かで面白かった。ヴァルジャンに小コゼットをなかなか渡さない小芝居を続けたりと、とかく笑いを起こしてくれた。
岸裕二のアンジョルラスは、まさに戦隊ものの”レッド”の風格と存在感。ハイバリトンの声がよく通り、歌も更に上達していて安心して聴かせる。長身で身のこなしも軽く、マリウスと並んでもよく映える。ところが最後の最期に、回り舞台の後ろでチラチラ動いているのが目に入って急に興醒め^^;。回るのが速くてタイミングが合わなかったんだろうか。凛々しい最期が急ごしらえのように思えて拍手が出来なかった。他はアンサンブルとしてもよく動いて良かったのに〜。
ガブローシュ役の新井海人は小柄ながら大胆な演技力で、倒れ方もピタリと決まり立派だった。
小西遼生のマリウスは、前回きっちり締めてた黒いタイが、今回は登場時から緩めていてちょっと野性味がプラス。瞳だけで表情がコロコロ変るが、端整で品の良い美男子ぶりは変らず。1幕のほうが声がよく出ていたかな。2幕の「カフェ・ソング♪」も歌いこなしていたが、やはり低音部が聞き取れずこれからの課題か。
でも、前回の橋本ヴァルジャンとの間にあった情愛が、今回の山口ヴァルジャンの間ではあまり感じ取れずw。山口さんが崇高過ぎるのかな。
菊地美香のコゼットは可愛いけど幼い感じ。歌は技巧が先に出て、肝心の声が殆ど出ていなくてガッカリ^^;。正直、もっと歌の上手い若い女優はいっぱいいるハズなのに、何故彼女が?と思ってしまう。コゼット+マリウスVSエポニーヌの歌も、コゼットの声が出てない為に、1:1とはならず0.5:1と負けてしまっている。
それと、マリウスへの愛情は分り過ぎるほど伝わるのだが、親であるヴァルジャンに対しての愛情があまり感じられない(~_~)。コゼット+マリウスの歌があまりに小さいので、山口ヴァルジャンがあえて柔らかく小さい歌声で合わせているようにも思える。ラスト辺りはもっと三人で力強く盛り上げて欲しかった。
前回観たよりはスケールが大きくも感じられるが、ポツポツと歌が物足りなかったり残念な場面もあったりで、満点はつけられない出来だ。
それでもやはり胸を熱くさせる感動もありで、また別キャストで観たい気もしている。
終演後は何度も続く賑やかなカーテンコール。岸さんは新井くんと一緒にお辞儀。菊地コゼットを連れて挨拶した小西くんは、その後はいつも小さい子供を連れての登場で、ホントに子供好きなんだなぁと微笑ましいv。
役者が投げた小さな花束は私の頭の上を通り過ぎ。その後、客席近くまで来てくれた阿部さん&小西くんでじっくり拝めて幸せ。その次は、隠れてた岸さんを前に出して山口さんが近くまで来てくれた。岸さんを間近で観たのは去年以来だ。みんな満面の笑みで手を振ってくれて、ついに観客も私もスタオベ状態。やっぱりここまできて、楽しかったと実感できるお芝居。思いっきり手を振ったり拍手を送った。
早めに取ったチケットだが、前も右も左も人がいないポツンと離れ小島のような座席^^;。こんな機会もめったにないが、ステージの一部分は見難いことに。今年の私はとことん座席運にも恵まれない。
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観難い場面はあったが、役者の表情はしっかり把握できたし、今まで見逃していた仕草や小物、聞き逃していた台詞等もようやく知り得たので、良かったというべきか。
話の筋も次に来るシーンも分っているが、全く飽きさせないこのミュージカルのパワーはやはり凄い。耳慣れた音楽を聴くだけで胸がいっぱいになる。
そしてやっぱり泣けてしまった、エポニーヌのソロ場面とラストのヴァルジャンから全員が揃って行進するまでの盛り上がり。またもやどっぷりとレ・ミゼの世界に浸らせて貰った。
今回のジャン・ヴァルジャン役は、ベテラン山口祐一郎で頼もしく安心感。音域がとても広く、テノールからバリトンまで明確にこなし、集中させてじっくり聴かせる。洗練された重厚な風格で、圧倒的な存在感。
ジャベール役の阿部裕は、山口ヴァルジャンに合わせ、前回より更に歌に艶と趣が増し、上品かつ雄々しい歌を響かせる。
阿部ジャベールのバリトンと山口ヴァルジャンのテノールが、相対したり融和したりする歌の素晴らしさに酔いしれた。
実力派・笹本玲奈のエポニーヌは、可憐なひたむきさがよく出ていて、美しく気高い歌を聴かせた。「オン・マイ・オウン♪」は新妻さんの時でも泣いたが、今回もまた涙が流れた(;_;)。歌もいいし、歌の表現力も上手い。
ファンティーヌの渚あきは、包み込むような美しさを表現。
駒田一テナルディエ&瀬戸内美八マダムのコンビは、パフォーマンスが豊かで面白かった。ヴァルジャンに小コゼットをなかなか渡さない小芝居を続けたりと、とかく笑いを起こしてくれた。
岸裕二のアンジョルラスは、まさに戦隊ものの”レッド”の風格と存在感。ハイバリトンの声がよく通り、歌も更に上達していて安心して聴かせる。長身で身のこなしも軽く、マリウスと並んでもよく映える。ところが最後の最期に、回り舞台の後ろでチラチラ動いているのが目に入って急に興醒め^^;。回るのが速くてタイミングが合わなかったんだろうか。凛々しい最期が急ごしらえのように思えて拍手が出来なかった。他はアンサンブルとしてもよく動いて良かったのに〜。
ガブローシュ役の新井海人は小柄ながら大胆な演技力で、倒れ方もピタリと決まり立派だった。
小西遼生のマリウスは、前回きっちり締めてた黒いタイが、今回は登場時から緩めていてちょっと野性味がプラス。瞳だけで表情がコロコロ変るが、端整で品の良い美男子ぶりは変らず。1幕のほうが声がよく出ていたかな。2幕の「カフェ・ソング♪」も歌いこなしていたが、やはり低音部が聞き取れずこれからの課題か。
でも、前回の橋本ヴァルジャンとの間にあった情愛が、今回の山口ヴァルジャンの間ではあまり感じ取れずw。山口さんが崇高過ぎるのかな。
菊地美香のコゼットは可愛いけど幼い感じ。歌は技巧が先に出て、肝心の声が殆ど出ていなくてガッカリ^^;。正直、もっと歌の上手い若い女優はいっぱいいるハズなのに、何故彼女が?と思ってしまう。コゼット+マリウスVSエポニーヌの歌も、コゼットの声が出てない為に、1:1とはならず0.5:1と負けてしまっている。
それと、マリウスへの愛情は分り過ぎるほど伝わるのだが、親であるヴァルジャンに対しての愛情があまり感じられない(~_~)。コゼット+マリウスの歌があまりに小さいので、山口ヴァルジャンがあえて柔らかく小さい歌声で合わせているようにも思える。ラスト辺りはもっと三人で力強く盛り上げて欲しかった。
前回観たよりはスケールが大きくも感じられるが、ポツポツと歌が物足りなかったり残念な場面もあったりで、満点はつけられない出来だ。
それでもやはり胸を熱くさせる感動もありで、また別キャストで観たい気もしている。
終演後は何度も続く賑やかなカーテンコール。岸さんは新井くんと一緒にお辞儀。菊地コゼットを連れて挨拶した小西くんは、その後はいつも小さい子供を連れての登場で、ホントに子供好きなんだなぁと微笑ましいv。
役者が投げた小さな花束は私の頭の上を通り過ぎ。その後、客席近くまで来てくれた阿部さん&小西くんでじっくり拝めて幸せ。その次は、隠れてた岸さんを前に出して山口さんが近くまで来てくれた。岸さんを間近で観たのは去年以来だ。みんな満面の笑みで手を振ってくれて、ついに観客も私もスタオベ状態。やっぱりここまできて、楽しかったと実感できるお芝居。思いっきり手を振ったり拍手を送った。
演劇集団円 オセロー
2007年7月25日 舞台演劇 コメント (2)演劇集団円の公演『オセロー』を観てきた。
演出家・平光琢也と同志・金田明夫がタッグを組んだ、『リチャード三世』『マクベス』に続く、スタイリッシュ・シェイクスピア第3弾。
若人から年配客まで幅広い客層でほぼ満席。前から5番目の真ん中辺りでまずまずの座席。
家臣の策略と奸計と言葉の”毒”によって、妻への愛情が嫉妬と憎しみに変ったムーア人の将軍が引き起こす悲劇の結末。
シェイクスピアものとしては、実に観やすく分り易い話だった。大きな岩場のような装置と、天井に鎖のようなものが飾られてるだけの極めてシンプルなステージ。一段上がった岩場でのシーンがメインで、客席からも観易いのが嬉しい。
岩場が回り舞台で動き、鎖が下に垂れて形を成したりと、それだけで幾通りもの場面を素早く作り出す。スピーディでテンポ良い展開で、笑いやユーモアも程良くあり、飽きさせることなく話を引っ張っていく。休憩挟んだ約2時間20分があっという間で面白かった。
シェイクスピア特有の難解で猥雑な言葉と台詞の多さも、さほど気にならないから不思議。役者其々がはっきりと言葉を発し、観客に聞かせようとする熱意も伝わる。そしてその言葉を、さも具現化するように、個性的な動作や所作が加わっているのも見逃せない。モノローグも分り易くさせている要因。
役の個性は衣装にも表現され、オセローの茶のズボンや、デズデモーナの若草色の透けるドレスなども印象に残る。
こういう話では、主人公より、主人公と敵対する悪役のほうが、魅力的に描かれ存在感も強くなる。
イアゴー役の吉見一豊は、忠誠心と偽善に満ちた表の顔と、策謀に長け冷酷非道な裏の顔を、大胆かつ緻密に演じて圧巻。男優なら一度はこういう二面性な役を演じてみたいだろう。
吉見さんは、言葉の”毒”を”怪人”のように丹念に紡ぐ一方で、その動作は”爬虫類”の”怪物”のように執拗なものを感じさせて面白い。岩を抱きかかえ丸くなる姿は”子泣き爺”を連想w。ロダリーゴーに金を要求し何度も腹をまさぐるシーンは、エロっぽいコント風。シリアスと笑いの両方を引き受けたキャラでもあった。
金田明夫は、リチャード三世よりもマクベスよりも、このオセロー役が一番しっくりハマりそう。冷血で凶悪なヒーローよりも、一途で高潔だが、騙され易く疑念と嫉妬に燃え上がる、人間臭く限りなく不器用な男のほうが、金田さんの本質に近いようにも思う。男の愚直で可愛い部分を体現するオセローを、金田さんが渋い迫力で大熱演。
オセローの妻デズデモーナは、ひたすら夫だけに愛情を注ぐ、純粋無垢で情熱的で活動的な美しい女性。朴路美が登場時からかなり高めの女性声で喋り、ドレスをはためかせたり、太ももをチラリと見せるので、たぶん10代の小娘なのだろうと分る。それまでオセローしか目に入ってなかったデズデモーナだが、2幕中盤でようやく観客を見渡す。この時やっと彼女は自己を見つめ直し、真の大人に成長するのだろうが、時既に遅し。路美さんが口ずさむ甘美で切ない歌も聴きどころ。ラストで横たわった後に、何度か首や肩が動いたような気がするが^^;。
デズデモーナが”動”なら、イアゴーの妻エミリアは芯の強い”静”の大人の女性。三沢明美の憂いのある表情と、ラストの鋭く強い叫びと凛とした態度が印象的。
芝居中は、路美さんは10代、三沢さんは20代に見えたりもしたが、終演後のお二人は年相応の顔に戻っていて、女優ってスゴイと心から感じた。
脇で気になった俳優陣。今でいうと伊達男なキャシオー役の木下浩之の髭が男っぽくて、エセ・フェミニストぶりが可笑しい。公爵役の手塚祐介は甘くソフトなアニメっぽい声が目立つw。
ビアンカ役の岸昌代の胸の辺りについ目がいくが、路美さんの大きな胸もあらためて見つめちゃうw。
1幕最後、回り舞台でのイアゴーとキャシオーの会話を隠れて耳にするオセローの驚愕の場面が、舞台という枠を超えた見事な演出でドラマチック。裏切りの証拠を耳にしたオセローの凄まじい表情と共に、忘れられない名シーンとなった。
オセローのイアゴーへの盲目的な”信頼”があったればこそ可能にした策略。その”信頼”がイアゴーよりデズデモーナへいけば悲劇は避けられたもの。
イアゴーはオセローに対して憎しみと妬みを抱いてたと同時に、”情愛”も密かに抱いてたように思う。ところがオセローの”情”はキャシオーに、”愛”はデズデモーナへいき、報われぬ思いが心の中に”闇”を作り出したのだろう。イアゴーに”嫉妬”という怪物を住まわせたのはオセローに他ならない。嫉妬は嫉妬を呼び、どこまでも繰り返される人間の業なのだ。
 ̄
ロビーの花壇も華やか。金田さんには大河ドラマ『風林火山』からも。路美さんにはアニメ関係が多い。平光さんには『マイメロ』から。Mさんから平光さんへの花バスケットも綺麗。
パンフは400円。モノクロだが平光さんの写真&メッセージと、出演者への質問など。
終演後、ロビーでアンケと感想。楽日には平光さんにもお会いしたい…と書こうとしてたら、目の前を平光さんがすっと通られてビックリ(゜o゜)。思わずお声をおかけすると、笑顔で応対して下さったので、急いで舞台の感想をお話しした。楽日にもMさんと一緒にぜひ!と一応アポもどきもさせて頂いた。白いシャツ姿の平光さんは、前よりまた若く颯爽とした感じ。思いがけない出会いで、また少し元気を頂戴した。ありがとうございます。
演出家・平光琢也と同志・金田明夫がタッグを組んだ、『リチャード三世』『マクベス』に続く、スタイリッシュ・シェイクスピア第3弾。
若人から年配客まで幅広い客層でほぼ満席。前から5番目の真ん中辺りでまずまずの座席。
家臣の策略と奸計と言葉の”毒”によって、妻への愛情が嫉妬と憎しみに変ったムーア人の将軍が引き起こす悲劇の結末。
シェイクスピアものとしては、実に観やすく分り易い話だった。大きな岩場のような装置と、天井に鎖のようなものが飾られてるだけの極めてシンプルなステージ。一段上がった岩場でのシーンがメインで、客席からも観易いのが嬉しい。
岩場が回り舞台で動き、鎖が下に垂れて形を成したりと、それだけで幾通りもの場面を素早く作り出す。スピーディでテンポ良い展開で、笑いやユーモアも程良くあり、飽きさせることなく話を引っ張っていく。休憩挟んだ約2時間20分があっという間で面白かった。
シェイクスピア特有の難解で猥雑な言葉と台詞の多さも、さほど気にならないから不思議。役者其々がはっきりと言葉を発し、観客に聞かせようとする熱意も伝わる。そしてその言葉を、さも具現化するように、個性的な動作や所作が加わっているのも見逃せない。モノローグも分り易くさせている要因。
役の個性は衣装にも表現され、オセローの茶のズボンや、デズデモーナの若草色の透けるドレスなども印象に残る。
こういう話では、主人公より、主人公と敵対する悪役のほうが、魅力的に描かれ存在感も強くなる。
イアゴー役の吉見一豊は、忠誠心と偽善に満ちた表の顔と、策謀に長け冷酷非道な裏の顔を、大胆かつ緻密に演じて圧巻。男優なら一度はこういう二面性な役を演じてみたいだろう。
吉見さんは、言葉の”毒”を”怪人”のように丹念に紡ぐ一方で、その動作は”爬虫類”の”怪物”のように執拗なものを感じさせて面白い。岩を抱きかかえ丸くなる姿は”子泣き爺”を連想w。ロダリーゴーに金を要求し何度も腹をまさぐるシーンは、エロっぽいコント風。シリアスと笑いの両方を引き受けたキャラでもあった。
金田明夫は、リチャード三世よりもマクベスよりも、このオセロー役が一番しっくりハマりそう。冷血で凶悪なヒーローよりも、一途で高潔だが、騙され易く疑念と嫉妬に燃え上がる、人間臭く限りなく不器用な男のほうが、金田さんの本質に近いようにも思う。男の愚直で可愛い部分を体現するオセローを、金田さんが渋い迫力で大熱演。
オセローの妻デズデモーナは、ひたすら夫だけに愛情を注ぐ、純粋無垢で情熱的で活動的な美しい女性。朴路美が登場時からかなり高めの女性声で喋り、ドレスをはためかせたり、太ももをチラリと見せるので、たぶん10代の小娘なのだろうと分る。それまでオセローしか目に入ってなかったデズデモーナだが、2幕中盤でようやく観客を見渡す。この時やっと彼女は自己を見つめ直し、真の大人に成長するのだろうが、時既に遅し。路美さんが口ずさむ甘美で切ない歌も聴きどころ。ラストで横たわった後に、何度か首や肩が動いたような気がするが^^;。
デズデモーナが”動”なら、イアゴーの妻エミリアは芯の強い”静”の大人の女性。三沢明美の憂いのある表情と、ラストの鋭く強い叫びと凛とした態度が印象的。
芝居中は、路美さんは10代、三沢さんは20代に見えたりもしたが、終演後のお二人は年相応の顔に戻っていて、女優ってスゴイと心から感じた。
脇で気になった俳優陣。今でいうと伊達男なキャシオー役の木下浩之の髭が男っぽくて、エセ・フェミニストぶりが可笑しい。公爵役の手塚祐介は甘くソフトなアニメっぽい声が目立つw。
ビアンカ役の岸昌代の胸の辺りについ目がいくが、路美さんの大きな胸もあらためて見つめちゃうw。
1幕最後、回り舞台でのイアゴーとキャシオーの会話を隠れて耳にするオセローの驚愕の場面が、舞台という枠を超えた見事な演出でドラマチック。裏切りの証拠を耳にしたオセローの凄まじい表情と共に、忘れられない名シーンとなった。
オセローのイアゴーへの盲目的な”信頼”があったればこそ可能にした策略。その”信頼”がイアゴーよりデズデモーナへいけば悲劇は避けられたもの。
イアゴーはオセローに対して憎しみと妬みを抱いてたと同時に、”情愛”も密かに抱いてたように思う。ところがオセローの”情”はキャシオーに、”愛”はデズデモーナへいき、報われぬ思いが心の中に”闇”を作り出したのだろう。イアゴーに”嫉妬”という怪物を住まわせたのはオセローに他ならない。嫉妬は嫉妬を呼び、どこまでも繰り返される人間の業なのだ。
 ̄
ロビーの花壇も華やか。金田さんには大河ドラマ『風林火山』からも。路美さんにはアニメ関係が多い。平光さんには『マイメロ』から。Mさんから平光さんへの花バスケットも綺麗。
パンフは400円。モノクロだが平光さんの写真&メッセージと、出演者への質問など。
終演後、ロビーでアンケと感想。楽日には平光さんにもお会いしたい…と書こうとしてたら、目の前を平光さんがすっと通られてビックリ(゜o゜)。思わずお声をおかけすると、笑顔で応対して下さったので、急いで舞台の感想をお話しした。楽日にもMさんと一緒にぜひ!と一応アポもどきもさせて頂いた。白いシャツ姿の平光さんは、前よりまた若く颯爽とした感じ。思いがけない出会いで、また少し元気を頂戴した。ありがとうございます。
SUNDAY アトリエッジ舞台『飛行機雲〜DJから特攻隊へ愛を込めて』を観てきた。
お目当てはStudio Lifeの3人だが、A・Bキャストがあって、今回は寺岡哲と吉田隆太の2人のみ。
作品の質や役者は悪くなかったが、スタッフの酷さや演出の拙さにはガックリきた(~_~;)。
予定時間を20分以上も過ぎてようやくロビー開場。しかも何のお詫びの言葉も無し。イベントじゃないんだから^^;。贔屓客との対応に夢中で、通路を塞ぐ太った女スタッフ。座席に配布のリーフレットは何故か私のだけ破けててグシャ。入口脇に沢山置いてあったので、当然取り替えて貰った。
大きな張り出し舞台の奇抜なステージで、座席も変則的。右横の座席でとりあえず一番前。ところが開演1分前に目の前に椅子が並べられ、私と同列の人達はアングリ。当日券の人が結局最前列に座り、2番目となった私らは段差が無い為にステージが観難いことに。しかも開演30分過ぎても、当日券の人がパラパラ座る無神経さ^^;。
オープニングDJからそのまま本編に入る演出は面白いが、開演前からバタバタされて、DJの内容も私には雑音でしかない。
1945年夏、知覧航空基地を舞台に、若き特攻隊員や整備兵らの青春と生き様を描いた話。2007年の”未来からの電波”の声を絡ませて、何の為に死に行くのかを問う。
10分の休憩含め全3時間強もあって、とにかく長かった。普通は上演時間とかどこかに明記してあるのに、ロビーにはそれも無く、スタッフに聞いてビックリ。
整備兵に比べ、特攻兵たちが多過ぎ。「機体は足りんが、特攻兵の代わりは幾らでもいる」という台詞にも反発してしまう。彼ら13人をじっくりと丁寧に描き、個性も分り把握はし易いが、エピソードを詰め込んだ結果、だらだらと長くなってしまった^^;。
ミュージカル”特攻隊”!?と思うほど、歌や踊りが幾度となく入るが、これもムダが多い気がする。身体を駆使した踊りは”漢”を感じさせるが、歌はどう聴いてもあまり上手くなく、心にストンと響いてこない^^;。戦時中なんだから、歌詞はせめて日本語オンリーにして欲しかった。「in sky♪」と唄われてもなぁw。
こういうミュージカル部分や幻想シーンをもう少し減らしたり、情だけでなく知的な台詞や小物で分らせたり、エピをもっと簡潔に纏めあげれば、2時間20分くらいで収まりそうにも思える。
観終わってみて、主人公はいったい誰だったんだ!?と焦点がぼやけるが、役者たちは肉体も鍛錬して良く演じきっていた。
40代にも見える天野役のARCHEは、パッと見、戸部公爾に似てる。1幕ラストで手袋をしてなかったのはわざとなのか?^^; 東武志が演じた後藤の名前が”広明”で平田さんを思い出すが、この名前が後のエピに繋がるとは。
Aキャストの坂本光太郎役は御代田悟で、地味ながらどんどん良い演技で熱演を見せた。中原正人役の斉藤聡は顎が特徴だが、安定した演技で引っ張る。
女優陣の鹿児島弁は流暢過ぎてさっぱり分らんが、雰囲気がよく出ている。
寺岡哲は、上官の横堂役で3種の軍服姿。軍帽が何故無いんだろ?クールでやや俯瞰的な役柄だったが、仲間への情を捨てきれない複雑な思いを誠実に表現していた。
吉田隆太は、特攻兵の喜多嶋役で、ムードメーカーな愛らしい存在。結構登場して天真爛漫ぶりを見せたが、ラストは見せ所もあり美味しい役どころだったと思う。吉田くんの真剣な表情や鍛えられた長身を近くで拝み、飛躍した演技力も感じて心ときめいたv。
ラジオパーソナリティ役の小川もこの声はソフトでメリハリのある良い声。彼女と、時を越えて語り合う坂本とのシーンは、心に染みて見どころ。坂本の弟の名が”ようすけ”で、その娘の名が”未来”なのは、何かの偶然か?w 坂本が「”みらい”のために」と言う度に、感動すると共に苦笑しそう。
でも帝海なら「大佐」は「だいさ」と呼ぶのではないか?^^;気になってたら、2幕目から急に「だいさ」と呼び出した村下少佐。休憩中に誰かからクレームが入ったか?
敬礼はちゃんと海軍式だったが、若い役者の立ち姿は軍人ぽくなくてちと残念。
ここまでは良かったが、最後が横列の観客を無視した演出で落胆した(~_~;)。
2幕終了後、役者がグループごとに登場して挨拶するが、張り出し舞台の前まで来て、並行した前列の客にだけお辞儀をし、横列の客へのお辞儀は全く無し(~_~)。お前らには横列の客が見えてないのか? ちょっと失礼じゃないか。普通、大きな舞台だって、前、右手、左手と交互にお辞儀するだろう。
一度引っ込みまた出てきた役者たちの手には白っぽい花束。何をするのかと思ってたら、ラジオが出てきて、それをまた張り出し舞台の前までわざわざ置きにいき、その上に黒っぽい布と何かを置く。その”何か”がよく分らない。横列からは全く見えないから。そのラジオの周りに役者らが一人一人花束を置いて、お辞儀をして行く。??? 奇妙な光景だ。何故彼らは花束を置いて、何故お辞儀をしているんだ? 黒い布に覆われた”何か”が見えないので、その意味が全く不明。理解不能(~_~)。
前列の客は”何か”が分るので拍手をしてたが、横列の客からは、私と同じ思いなのか、あまり拍手も鳴らず。そのまま終了。
帰り際にスタッフに尋ねたら、その”何か”はヘルメットだったという。ふーん。そうだったんだ。全く見えなかったから、その意味を反芻する意欲も無くなった。お辞儀にしてもメットにしても、横列の観客を無視した酷い演出ですよね、と怒りを込めてスタッフに伝えた。アンケだけでは書き足りないもの。
アンケには、《今の日本をいい国だと思いますか?》の問いがあったが、その前に、あなたたちは”いい芝居”を作ってくれよと言いたい。最後の最後に観客を不快にさせる芝居を作っておきながら、何が”いい国”作ろうのメッセージだ!?(-_-;)
もう、この舞台は二度と観ない。
お目当てはStudio Lifeの3人だが、A・Bキャストがあって、今回は寺岡哲と吉田隆太の2人のみ。
作品の質や役者は悪くなかったが、スタッフの酷さや演出の拙さにはガックリきた(~_~;)。
予定時間を20分以上も過ぎてようやくロビー開場。しかも何のお詫びの言葉も無し。イベントじゃないんだから^^;。贔屓客との対応に夢中で、通路を塞ぐ太った女スタッフ。座席に配布のリーフレットは何故か私のだけ破けててグシャ。入口脇に沢山置いてあったので、当然取り替えて貰った。
大きな張り出し舞台の奇抜なステージで、座席も変則的。右横の座席でとりあえず一番前。ところが開演1分前に目の前に椅子が並べられ、私と同列の人達はアングリ。当日券の人が結局最前列に座り、2番目となった私らは段差が無い為にステージが観難いことに。しかも開演30分過ぎても、当日券の人がパラパラ座る無神経さ^^;。
オープニングDJからそのまま本編に入る演出は面白いが、開演前からバタバタされて、DJの内容も私には雑音でしかない。
1945年夏、知覧航空基地を舞台に、若き特攻隊員や整備兵らの青春と生き様を描いた話。2007年の”未来からの電波”の声を絡ませて、何の為に死に行くのかを問う。
10分の休憩含め全3時間強もあって、とにかく長かった。普通は上演時間とかどこかに明記してあるのに、ロビーにはそれも無く、スタッフに聞いてビックリ。
整備兵に比べ、特攻兵たちが多過ぎ。「機体は足りんが、特攻兵の代わりは幾らでもいる」という台詞にも反発してしまう。彼ら13人をじっくりと丁寧に描き、個性も分り把握はし易いが、エピソードを詰め込んだ結果、だらだらと長くなってしまった^^;。
ミュージカル”特攻隊”!?と思うほど、歌や踊りが幾度となく入るが、これもムダが多い気がする。身体を駆使した踊りは”漢”を感じさせるが、歌はどう聴いてもあまり上手くなく、心にストンと響いてこない^^;。戦時中なんだから、歌詞はせめて日本語オンリーにして欲しかった。「in sky♪」と唄われてもなぁw。
こういうミュージカル部分や幻想シーンをもう少し減らしたり、情だけでなく知的な台詞や小物で分らせたり、エピをもっと簡潔に纏めあげれば、2時間20分くらいで収まりそうにも思える。
観終わってみて、主人公はいったい誰だったんだ!?と焦点がぼやけるが、役者たちは肉体も鍛錬して良く演じきっていた。
40代にも見える天野役のARCHEは、パッと見、戸部公爾に似てる。1幕ラストで手袋をしてなかったのはわざとなのか?^^; 東武志が演じた後藤の名前が”広明”で平田さんを思い出すが、この名前が後のエピに繋がるとは。
Aキャストの坂本光太郎役は御代田悟で、地味ながらどんどん良い演技で熱演を見せた。中原正人役の斉藤聡は顎が特徴だが、安定した演技で引っ張る。
女優陣の鹿児島弁は流暢過ぎてさっぱり分らんが、雰囲気がよく出ている。
寺岡哲は、上官の横堂役で3種の軍服姿。軍帽が何故無いんだろ?クールでやや俯瞰的な役柄だったが、仲間への情を捨てきれない複雑な思いを誠実に表現していた。
吉田隆太は、特攻兵の喜多嶋役で、ムードメーカーな愛らしい存在。結構登場して天真爛漫ぶりを見せたが、ラストは見せ所もあり美味しい役どころだったと思う。吉田くんの真剣な表情や鍛えられた長身を近くで拝み、飛躍した演技力も感じて心ときめいたv。
ラジオパーソナリティ役の小川もこの声はソフトでメリハリのある良い声。彼女と、時を越えて語り合う坂本とのシーンは、心に染みて見どころ。坂本の弟の名が”ようすけ”で、その娘の名が”未来”なのは、何かの偶然か?w 坂本が「”みらい”のために」と言う度に、感動すると共に苦笑しそう。
でも帝海なら「大佐」は「だいさ」と呼ぶのではないか?^^;気になってたら、2幕目から急に「だいさ」と呼び出した村下少佐。休憩中に誰かからクレームが入ったか?
敬礼はちゃんと海軍式だったが、若い役者の立ち姿は軍人ぽくなくてちと残念。
ここまでは良かったが、最後が横列の観客を無視した演出で落胆した(~_~;)。
2幕終了後、役者がグループごとに登場して挨拶するが、張り出し舞台の前まで来て、並行した前列の客にだけお辞儀をし、横列の客へのお辞儀は全く無し(~_~)。お前らには横列の客が見えてないのか? ちょっと失礼じゃないか。普通、大きな舞台だって、前、右手、左手と交互にお辞儀するだろう。
一度引っ込みまた出てきた役者たちの手には白っぽい花束。何をするのかと思ってたら、ラジオが出てきて、それをまた張り出し舞台の前までわざわざ置きにいき、その上に黒っぽい布と何かを置く。その”何か”がよく分らない。横列からは全く見えないから。そのラジオの周りに役者らが一人一人花束を置いて、お辞儀をして行く。??? 奇妙な光景だ。何故彼らは花束を置いて、何故お辞儀をしているんだ? 黒い布に覆われた”何か”が見えないので、その意味が全く不明。理解不能(~_~)。
前列の客は”何か”が分るので拍手をしてたが、横列の客からは、私と同じ思いなのか、あまり拍手も鳴らず。そのまま終了。
帰り際にスタッフに尋ねたら、その”何か”はヘルメットだったという。ふーん。そうだったんだ。全く見えなかったから、その意味を反芻する意欲も無くなった。お辞儀にしてもメットにしても、横列の観客を無視した酷い演出ですよね、と怒りを込めてスタッフに伝えた。アンケだけでは書き足りないもの。
アンケには、《今の日本をいい国だと思いますか?》の問いがあったが、その前に、あなたたちは”いい芝居”を作ってくれよと言いたい。最後の最後に観客を不快にさせる芝居を作っておきながら、何が”いい国”作ろうのメッセージだ!?(-_-;)
もう、この舞台は二度と観ない。
蜷川演出舞台 お気に召すまま
2007年7月12日 舞台演劇蜷川幸雄氏演出舞台『お気に召すまま』を観てきた。
彩の国で発表された作品の再演だが、私は初見。『間違いの喜劇』『恋の骨折り損』とシェイクスピアの”オールメール・シリーズ”を観てきたので、これもぜひ観たかった作品。
当日券とかで結構並んでる模様。物販も賑やか。いつも蜷川氏のパンフは高いが、今回は迷彩柄の布袋入り(濃淡2種類)で2000円。セット販売とはイベントっぽい^^;。
不幸な状況下の中で恋に堕ちた男女が、逃げ込んだ森の中で恋を成就させ、再生していく物語。シェイクスピア喜劇の中でも最も楽しい戯曲とされ、シェイクスピア時代に倣って全ての役を男性俳優が演じる。
劇中劇という形で、男性俳優がステージ上で”馬”の仕込みをするところからスタート、エピローグでは観客の皆さんにご挨拶。
相変わらず、客席通路の縦横を役者が通り、横通路では台詞の応酬。雪景色をイメージしたような白く立体的な森の舞台装置はロマンチックで素晴らしい。
出てくる食事も本物チックで、パンとかホントに食べてたり。一番吃驚させられたのは、本物の羊のメイ。かわえぇ〜(^.^)。観客の視線を一番に惹いて人気者だった。
見どころは、男性が演じる女性が男装して男性を演じるところw。男性が男性を演じるのではない難題を、ロザリンド役の成宮寛貴がどのように演じるかだが、いまひとつだった(^_^;)。立ち方や振る舞いや声など、あれでは男性そのもの。たまに「きゃっv」とブリっ子演技で誤魔化したり。でもそれなりに楽しませては貰った。
成宮くんは派手で溌剌として、雰囲気的にはStudio Lifeの舟見さん風だが、もはや”女形”はムリがあるのではないか。膨大な台詞量に追われてるようで、カツ舌が悪く何を喋ってるのか分らない時もあり、演技をしているのが丸見え。ロザリンドの愛らしさより、強さが勝ってしまう。口も相変わらず大きいなw。
オーランドー役の小栗旬が、『間違いの喜劇』の頃と比べて演技に深味と力強さが出ていた。鍛えられた肉体にも男らしさが滲んで、低く大きな声と台詞もしっかりこなす。ただ役柄的に、前半は能動的で魅力的だったが、後半はロザリンドを相手に受身になるので、目立った活躍ができなかったのが惜しい。
シーリア役の月川悠貴は、相変わらず女性以上に女性らしく美しい(^^)。綺麗な声から、あらゆる所作や手の指先まで、繊細でたおやかで美しい。人形のような無表情の瞳には釘付けだ。サバサバと即断即決のシーリアは時に格好良くて、月川くんがとても楽しそうにシーリアと同化しているのが分る。でも偽牧師としてあんな低い声も出たんだね。
もう一人のお目当て、高橋洋のジェイクイズは年配の役どころなんだろうか。ベレー風帽子と口髭とマント風衣装は颯爽として格好良い。人生を七幕に例えた長台詞をしっかり語ってくれて、洋さんの確かな演技力には感心。小栗くんとのやり取りでは『間違いの喜劇』が浮かんだりw。俯瞰的で洞察力があり経験豊かな苦労人ぽいジェイクイズだが、”道化的”役割だと後で知る。最後まで不可思議な存在で、ラストの言動も理解できず。
吉田鋼太郎や外山誠二が、重厚でややオーバーな演技で若手役者を盛り上げる。ちょこちょことアドリブで笑わせたり。前公爵とオーランドーが心を通わせる場面では、吉田さんと小栗くんがヒシっときつく抱き合い、『レ・ミゼ』を彷彿とさせたv。
シェイクスピア本人も、劇中のウィリアムとアダムという役を演じていたらしい。アダムの胸打つ忠義ぶりはともかく、ウィリアムはややオタクっぽい存在で納得できそう。
しっかしアーデンの森では、ブスの女たちがとってもモテる存在なのでビックリ。相変わらずシェイクスピアものはひと目惚れも多く、すぐに結婚にいくのもスゴイ。
でも今作は色々とツッコミどころも多い。父と娘の涙の再会が省かれてたり(なんで娘を見て気づかないんだ?)、憎み合ってた兄と弟がいつの間にか再会して仲直りしてたり、公爵がいつの間にか改心してたりと、肝心なところはいつもボカすこと^^;。ラストの神のお告げも”子ども”声で、ますます意味不明^^;。
結局は、親子や肉親の情より、男と女のめくるめく愛情の世界。喜劇では女性が俄然強くなり、結婚も女性が先導しちゃう。難しいシェイクスピア語録は分らんが、世界には”男”と”女”しかおらんから、仲良く陽気にやりましょう! って物語だったのかな。
それなりに笑わせて楽しませてくれたお芝居。観るのもスタオベするのも褒めるのもグチを言うのも、すべては『As You Like it.』。
 ̄ ̄ ̄
渋谷にアベシン。
彩の国で発表された作品の再演だが、私は初見。『間違いの喜劇』『恋の骨折り損』とシェイクスピアの”オールメール・シリーズ”を観てきたので、これもぜひ観たかった作品。
当日券とかで結構並んでる模様。物販も賑やか。いつも蜷川氏のパンフは高いが、今回は迷彩柄の布袋入り(濃淡2種類)で2000円。セット販売とはイベントっぽい^^;。
不幸な状況下の中で恋に堕ちた男女が、逃げ込んだ森の中で恋を成就させ、再生していく物語。シェイクスピア喜劇の中でも最も楽しい戯曲とされ、シェイクスピア時代に倣って全ての役を男性俳優が演じる。
劇中劇という形で、男性俳優がステージ上で”馬”の仕込みをするところからスタート、エピローグでは観客の皆さんにご挨拶。
相変わらず、客席通路の縦横を役者が通り、横通路では台詞の応酬。雪景色をイメージしたような白く立体的な森の舞台装置はロマンチックで素晴らしい。
出てくる食事も本物チックで、パンとかホントに食べてたり。一番吃驚させられたのは、本物の羊のメイ。かわえぇ〜(^.^)。観客の視線を一番に惹いて人気者だった。
見どころは、男性が演じる女性が男装して男性を演じるところw。男性が男性を演じるのではない難題を、ロザリンド役の成宮寛貴がどのように演じるかだが、いまひとつだった(^_^;)。立ち方や振る舞いや声など、あれでは男性そのもの。たまに「きゃっv」とブリっ子演技で誤魔化したり。でもそれなりに楽しませては貰った。
成宮くんは派手で溌剌として、雰囲気的にはStudio Lifeの舟見さん風だが、もはや”女形”はムリがあるのではないか。膨大な台詞量に追われてるようで、カツ舌が悪く何を喋ってるのか分らない時もあり、演技をしているのが丸見え。ロザリンドの愛らしさより、強さが勝ってしまう。口も相変わらず大きいなw。
オーランドー役の小栗旬が、『間違いの喜劇』の頃と比べて演技に深味と力強さが出ていた。鍛えられた肉体にも男らしさが滲んで、低く大きな声と台詞もしっかりこなす。ただ役柄的に、前半は能動的で魅力的だったが、後半はロザリンドを相手に受身になるので、目立った活躍ができなかったのが惜しい。
シーリア役の月川悠貴は、相変わらず女性以上に女性らしく美しい(^^)。綺麗な声から、あらゆる所作や手の指先まで、繊細でたおやかで美しい。人形のような無表情の瞳には釘付けだ。サバサバと即断即決のシーリアは時に格好良くて、月川くんがとても楽しそうにシーリアと同化しているのが分る。でも偽牧師としてあんな低い声も出たんだね。
もう一人のお目当て、高橋洋のジェイクイズは年配の役どころなんだろうか。ベレー風帽子と口髭とマント風衣装は颯爽として格好良い。人生を七幕に例えた長台詞をしっかり語ってくれて、洋さんの確かな演技力には感心。小栗くんとのやり取りでは『間違いの喜劇』が浮かんだりw。俯瞰的で洞察力があり経験豊かな苦労人ぽいジェイクイズだが、”道化的”役割だと後で知る。最後まで不可思議な存在で、ラストの言動も理解できず。
吉田鋼太郎や外山誠二が、重厚でややオーバーな演技で若手役者を盛り上げる。ちょこちょことアドリブで笑わせたり。前公爵とオーランドーが心を通わせる場面では、吉田さんと小栗くんがヒシっときつく抱き合い、『レ・ミゼ』を彷彿とさせたv。
シェイクスピア本人も、劇中のウィリアムとアダムという役を演じていたらしい。アダムの胸打つ忠義ぶりはともかく、ウィリアムはややオタクっぽい存在で納得できそう。
しっかしアーデンの森では、ブスの女たちがとってもモテる存在なのでビックリ。相変わらずシェイクスピアものはひと目惚れも多く、すぐに結婚にいくのもスゴイ。
でも今作は色々とツッコミどころも多い。父と娘の涙の再会が省かれてたり(なんで娘を見て気づかないんだ?)、憎み合ってた兄と弟がいつの間にか再会して仲直りしてたり、公爵がいつの間にか改心してたりと、肝心なところはいつもボカすこと^^;。ラストの神のお告げも”子ども”声で、ますます意味不明^^;。
結局は、親子や肉親の情より、男と女のめくるめく愛情の世界。喜劇では女性が俄然強くなり、結婚も女性が先導しちゃう。難しいシェイクスピア語録は分らんが、世界には”男”と”女”しかおらんから、仲良く陽気にやりましょう! って物語だったのかな。
それなりに笑わせて楽しませてくれたお芝居。観るのもスタオベするのも褒めるのもグチを言うのも、すべては『As You Like it.』。
 ̄ ̄ ̄
渋谷にアベシン。
野村萬斎演出舞台 国盗人
2007年6月27日 舞台演劇世田谷パブリックシアター開場10周年記念作でもある舞台『国盗人(くにぬすびと)』を観てきた。
シェイクスピア作品を原作に、狂言の手法を用いて新たな劇世界を切り拓いた、野村萬斎氏の演出・出演作。以前『まちがいの狂言』(間違いの喜劇)を観たが、今作は『リチャード三世』から河合祥一郎氏が萬斎氏と歳月を重ねて構築したもの。
まるで円形劇場のような独創性と退廃的ムードが溢れるステージ。客席も変形されて、前から2番目の観易さは嬉しいが、舞台の萬斎氏と予想以上に近過ぎて困るw。
演劇集団円の『リチャード三世』は観たが、日本名の和風設定にした今作とは、いまひとつ接合点が沸かない。そもそも複雑な人物相関図が頭に入ってないとよく分らない。
王の野望を抱いた醜い姿の男が、身内から家来と次々と殺戮し続け、破滅への道を辿る話である。
このおぞましい殺人劇が、狂言の発想と新しい表現方法によって、喜劇風に普遍的に感じられる。戯曲独特の難解で猥褻な言葉が、狂言風の語感やリズム感と奇妙にマッチ。役者のコミカルな演技も冴えて、笑いと滑稽さが増す。
1幕目は設定と関係を把握させるやや緩慢な流れで、途中何度かウトウトしそうにもなった^^;。しかし2幕目は突拍子もない演出もあり、スピーディな展開から劇的なクライマックスへと繋げる。2幕目では、客席を巻き込んだ愉快な演出と、ミュージカルさながらの悪党のナマ歌もあり、実に可笑しく夢中にさせた。
名前の通りの極悪非道ぶり、悪三郎役の野村萬斎は、強欲な重厚さと軽薄な胡散臭さを全身で力強く表現。鋭くも厳しい目つきと残酷な表情は怖いが、おちゃらけた台詞と共に見せるユーモアな表情はこの上もなくチャーミング。50代60代に見える時もあれば、10代の悪戯っ子のような可愛さもあるのだ。身体が実にきびきびと軽快で柔らかく、殺陣も魅せる。声はもちろん明瞭鮮烈で、狂言調の台詞も心地良い。
しかし一番驚かされたのは、2幕で聴かせるミュージカル(笑)。黒子ダンサーをはべらせ、派手な照明の中、マイクを握った萬斎さんがロック調の悪党賛歌♪を楽しそうに唄いながら、舞うように踊る踊るw。ノリノリの萬斎さんの姿に呆気にとられながら、ついブリミュのノリで手拍子しちゃったw。ここ、もっと観客も巻き込む演出をしたらさぞ面白かったろうに。
ハイバリトンで狂言調の言い回しを得意とする萬斎さんと比べると、ライバル理智門として登場した今井朋彦の声は正統派二枚目ヒーローなテノール。二人の相反する台詞の応酬も見事だ。
石田幸雄の久英は、眼鏡の有る無しで役の雰囲気が違ってくるから面白い。
声優としてもお馴染み、山野史人のコミカルな演技はとにかく聴き応えたっぷり。
4役、現代の女を入れると5役を全て演じきった白石加代子は、女の業を艶かしく表現して圧巻。しかし4役とも声が殆ど同じで、衣装で区別できるとはいえ、登場時はいったい誰を演じてるのかすぐ判別できなかった時もあり^^;。赤薔薇族の政子と杏は別の女優にやって貰うとかしたら、女性キャラにもう少し感情移入出来たかもしれない。
冒頭、最初は瓜の皮か何かだと思ってたモノは、”お面”だった。
左大臣の家紋(?)が、”モモ”だったのでウケた。でも悪三郎の家紋は何故”イノシシ”なんだろう? ラストで悪三郎が付けたお面が”モモタロス”で大ウケw。ところがそれが”閻魔大王”だと知る(でも妙にキュートな鬼面w)。そういや悪三郎に憑いてた影法師ってイマジンっぽかった(演者のお名前が、じゅんじゅん)。
ミュージカル中、盛り上げる為に黒子さん達が客席に投げてたのは金貨もどき(”国盗人”のシール付き)。
重鎮の役者さんと共に、若い役者さんもずいぶん参加されていた。古い伝統的な演目に新しい表現法を用いた、笑いのあるオリジナルティ溢れる悲劇は成功したといえよう。
萬斎さんもあんなに歌って踊れるのだから、曲目を増やしてミュージカルにも比重を置いた、狂言風シェイクスピア作品をまた創造していただきたい。
次のシェイクスピア作品は、演劇集団円の『オセロー』観劇予定。蜷川氏演出の『オセロー』はキャスティング的にパス。
シェイクスピア作品を原作に、狂言の手法を用いて新たな劇世界を切り拓いた、野村萬斎氏の演出・出演作。以前『まちがいの狂言』(間違いの喜劇)を観たが、今作は『リチャード三世』から河合祥一郎氏が萬斎氏と歳月を重ねて構築したもの。
まるで円形劇場のような独創性と退廃的ムードが溢れるステージ。客席も変形されて、前から2番目の観易さは嬉しいが、舞台の萬斎氏と予想以上に近過ぎて困るw。
演劇集団円の『リチャード三世』は観たが、日本名の和風設定にした今作とは、いまひとつ接合点が沸かない。そもそも複雑な人物相関図が頭に入ってないとよく分らない。
王の野望を抱いた醜い姿の男が、身内から家来と次々と殺戮し続け、破滅への道を辿る話である。
このおぞましい殺人劇が、狂言の発想と新しい表現方法によって、喜劇風に普遍的に感じられる。戯曲独特の難解で猥褻な言葉が、狂言風の語感やリズム感と奇妙にマッチ。役者のコミカルな演技も冴えて、笑いと滑稽さが増す。
1幕目は設定と関係を把握させるやや緩慢な流れで、途中何度かウトウトしそうにもなった^^;。しかし2幕目は突拍子もない演出もあり、スピーディな展開から劇的なクライマックスへと繋げる。2幕目では、客席を巻き込んだ愉快な演出と、ミュージカルさながらの悪党のナマ歌もあり、実に可笑しく夢中にさせた。
名前の通りの極悪非道ぶり、悪三郎役の野村萬斎は、強欲な重厚さと軽薄な胡散臭さを全身で力強く表現。鋭くも厳しい目つきと残酷な表情は怖いが、おちゃらけた台詞と共に見せるユーモアな表情はこの上もなくチャーミング。50代60代に見える時もあれば、10代の悪戯っ子のような可愛さもあるのだ。身体が実にきびきびと軽快で柔らかく、殺陣も魅せる。声はもちろん明瞭鮮烈で、狂言調の台詞も心地良い。
しかし一番驚かされたのは、2幕で聴かせるミュージカル(笑)。黒子ダンサーをはべらせ、派手な照明の中、マイクを握った萬斎さんがロック調の悪党賛歌♪を楽しそうに唄いながら、舞うように踊る踊るw。ノリノリの萬斎さんの姿に呆気にとられながら、ついブリミュのノリで手拍子しちゃったw。ここ、もっと観客も巻き込む演出をしたらさぞ面白かったろうに。
ハイバリトンで狂言調の言い回しを得意とする萬斎さんと比べると、ライバル理智門として登場した今井朋彦の声は正統派二枚目ヒーローなテノール。二人の相反する台詞の応酬も見事だ。
石田幸雄の久英は、眼鏡の有る無しで役の雰囲気が違ってくるから面白い。
声優としてもお馴染み、山野史人のコミカルな演技はとにかく聴き応えたっぷり。
4役、現代の女を入れると5役を全て演じきった白石加代子は、女の業を艶かしく表現して圧巻。しかし4役とも声が殆ど同じで、衣装で区別できるとはいえ、登場時はいったい誰を演じてるのかすぐ判別できなかった時もあり^^;。赤薔薇族の政子と杏は別の女優にやって貰うとかしたら、女性キャラにもう少し感情移入出来たかもしれない。
冒頭、最初は瓜の皮か何かだと思ってたモノは、”お面”だった。
左大臣の家紋(?)が、”モモ”だったのでウケた。でも悪三郎の家紋は何故”イノシシ”なんだろう? ラストで悪三郎が付けたお面が”モモタロス”で大ウケw。ところがそれが”閻魔大王”だと知る(でも妙にキュートな鬼面w)。そういや悪三郎に憑いてた影法師ってイマジンっぽかった(演者のお名前が、じゅんじゅん)。
ミュージカル中、盛り上げる為に黒子さん達が客席に投げてたのは金貨もどき(”国盗人”のシール付き)。
重鎮の役者さんと共に、若い役者さんもずいぶん参加されていた。古い伝統的な演目に新しい表現法を用いた、笑いのあるオリジナルティ溢れる悲劇は成功したといえよう。
萬斎さんもあんなに歌って踊れるのだから、曲目を増やしてミュージカルにも比重を置いた、狂言風シェイクスピア作品をまた創造していただきたい。
次のシェイクスピア作品は、演劇集団円の『オセロー』観劇予定。蜷川氏演出の『オセロー』はキャスティング的にパス。
帝劇ミュージカル レ・ミゼラブル
2007年6月17日 舞台演劇帝劇のミュージカル『レ・ミゼラブル』を観てきた。
7月公演まで待ちきれなくて、一週間前に急遽イープラス得チケで予約しちゃった。安く買えた割には、ステージが観易くてお得感。
今年は日本初演20周年記念で、ロビーもちょっぴりお祭り気分。パンフも2種類ある。
 ̄
19世紀のフランス。過ちを犯した後に罪を許されて新たな人生を歩むジャン・ヴァルジャンと、彼を取り巻く人々の波乱に満ちた愛と運命の物語。
一昨年に観たので、話の筋が頭に入っているせいか、3時間が短くも感じられた。
今回観た回は、橋本さとし@ヴァルジャンと、阿部裕@ジャベール。橋本さんは野性味がありながら繊細な演技で、とても若く見える。張りがある歌声は、後半にいくにつれ渋味と深味が出ていた。阿部さんは豪快さがあり、徐々にクールで鋭敏な表情が出てきて、後半は実に素晴らしかった。
エポニーヌ役の新妻聖子は期待通りで、美しくも逞しい歌声を聞かせる。歌の表現力は見事で、「オン・マイ・オウン♪」では純粋でひたむきな思いが伝わり涙が流れた(;_;)。坂本真綾のエポニーヌも良かったが、新妻さんのはより気高さが感じられる。
お目当ての小西遼生@マリウスの登場は一幕中盤から。漆黒の髪に黒いジャケットとズボン、スラリと上品な動き。観た瞬間、熱い電流が身体中を駆け回るようだった(*^^*)。バケットを介してコゼットとマリウスが一目惚れするシーンそのままに、私の目はひたすらマリウスに釘付けで追いかける。前半は黒一色だし動きも軽いので、学生達の中にいてもよく目立つ。
前回は藤岡正明のを観たんだっけ。マリウスがこんなに出番があって、こんなに喋って歌って、こんなに美味しい役どころだったなんて。今更だがやっと気付くw。
小西くんのマリウスは端整で品があり、前向きで情熱的。何より頼れるような男らしい雰囲気があり魅力的(*^。^*)。後半で胡散臭いテナルディエに一瞬見せた鋭い眼光がたまらんv。歌もソツなく誠実にこなす。低音部にやや不安があり、ソロでは親の気分でハラハラ見守っていたが、「カフェ・ソング♪」では力強い言葉でよく歌い上げた。
橋本さとし@ヴァルジャンがマリウスを見る目から”愛情”が感じられる(笑)。寝ているマリウスを見ながら彼を救い給えと祈る歌にも、重傷のマリウスを抱えて逃げ回る時にも(あれはさぞ重かっただろうに^^;)、マリウスに自分の過去を告白する時にも、愛しい若者を心から思う情愛が伝わってくる。だからこそ自分が信じた彼に愛するコゼットを託す気持ちも理解できる。
マリウスに夢中になってて、アンジョルラスの影が頭の中ですっかり薄くなった^^;。原田優一@アンジョルラスは高めの良い声で歌い真面目な雰囲気だが、マリウスと同じ身長体格で声も似ていて、どうしても同年齢位に見えてしまう(実際も原田さんと小西さんは同い年)。
そういう点で、小西くん@マリウスに岸裕二@アンジョルラスが絡めばどうなるだろうかと期待したい。でも小西くん@マリウスと菊地美香@コゼットの後半のシーンを見ちゃうと、嫉妬しそうだw。とにかく小西くん@マリウスの出番もまだ3回目。場数を踏めば、歌や演技にも成長と安定感が期待できそうだ。
前回観た山口祐一郎&岡幸二郎のスケールの大きさと比べると、全体的に密にこじんまりしている気もする。でもエポニーヌの歌に泣けたし、ラストの白いヴァルジャンのシーンや全員での歌も胸を熱くさせ思わず涙が流れてしまった(;_;)。久々に観たせいか、役者の心の篭った歌が良かったのか、何度観ても感動は色褪せない『レ・ミゼ』の素晴らしさを実感した。
カーテンコールは3回ほど。橋本さんが、ガブローシュ役の原田光くんと手を繋いで何度も登場。新妻さんは、フォンテーヌ役の山崎直子さんと共に。小西くんは、コゼット役の富田麻帆さんと一緒。最後はみんなで小さな花束とかを会場に投げ入れ。私も会場の皆と一緒に思いっきり拍手を送った。
 ̄
20周年記念だからか、キャスト全員の直筆メッセージが柱に飾ってある。「あいうえお」順で「な」行からの役者は2階の柱へ。小西くんのと岸くんの(アンジョの絵入り)を撮影。
1階には司教の家の再現模型があり、銀の食器も置かれ、一緒に写真撮影もオッケー。2階にはアンジョルラス役の7つのマネキン衣装が展示。アンジョルラスとしての出番以外に6つ7つのアンサンブルもこなすんだっけ。
 ̄
さて来週は、銀座で小西くんの写真集発売記念イベントの握手会。丁度去年の6月は『桜の花に…』の後、岸くんと握手が出来たんだっけ。アンジョルラスとマリウスと考えると、こういう縁って面白い。
7月公演まで待ちきれなくて、一週間前に急遽イープラス得チケで予約しちゃった。安く買えた割には、ステージが観易くてお得感。
今年は日本初演20周年記念で、ロビーもちょっぴりお祭り気分。パンフも2種類ある。
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19世紀のフランス。過ちを犯した後に罪を許されて新たな人生を歩むジャン・ヴァルジャンと、彼を取り巻く人々の波乱に満ちた愛と運命の物語。
一昨年に観たので、話の筋が頭に入っているせいか、3時間が短くも感じられた。
今回観た回は、橋本さとし@ヴァルジャンと、阿部裕@ジャベール。橋本さんは野性味がありながら繊細な演技で、とても若く見える。張りがある歌声は、後半にいくにつれ渋味と深味が出ていた。阿部さんは豪快さがあり、徐々にクールで鋭敏な表情が出てきて、後半は実に素晴らしかった。
エポニーヌ役の新妻聖子は期待通りで、美しくも逞しい歌声を聞かせる。歌の表現力は見事で、「オン・マイ・オウン♪」では純粋でひたむきな思いが伝わり涙が流れた(;_;)。坂本真綾のエポニーヌも良かったが、新妻さんのはより気高さが感じられる。
お目当ての小西遼生@マリウスの登場は一幕中盤から。漆黒の髪に黒いジャケットとズボン、スラリと上品な動き。観た瞬間、熱い電流が身体中を駆け回るようだった(*^^*)。バケットを介してコゼットとマリウスが一目惚れするシーンそのままに、私の目はひたすらマリウスに釘付けで追いかける。前半は黒一色だし動きも軽いので、学生達の中にいてもよく目立つ。
前回は藤岡正明のを観たんだっけ。マリウスがこんなに出番があって、こんなに喋って歌って、こんなに美味しい役どころだったなんて。今更だがやっと気付くw。
小西くんのマリウスは端整で品があり、前向きで情熱的。何より頼れるような男らしい雰囲気があり魅力的(*^。^*)。後半で胡散臭いテナルディエに一瞬見せた鋭い眼光がたまらんv。歌もソツなく誠実にこなす。低音部にやや不安があり、ソロでは親の気分でハラハラ見守っていたが、「カフェ・ソング♪」では力強い言葉でよく歌い上げた。
橋本さとし@ヴァルジャンがマリウスを見る目から”愛情”が感じられる(笑)。寝ているマリウスを見ながら彼を救い給えと祈る歌にも、重傷のマリウスを抱えて逃げ回る時にも(あれはさぞ重かっただろうに^^;)、マリウスに自分の過去を告白する時にも、愛しい若者を心から思う情愛が伝わってくる。だからこそ自分が信じた彼に愛するコゼットを託す気持ちも理解できる。
マリウスに夢中になってて、アンジョルラスの影が頭の中ですっかり薄くなった^^;。原田優一@アンジョルラスは高めの良い声で歌い真面目な雰囲気だが、マリウスと同じ身長体格で声も似ていて、どうしても同年齢位に見えてしまう(実際も原田さんと小西さんは同い年)。
そういう点で、小西くん@マリウスに岸裕二@アンジョルラスが絡めばどうなるだろうかと期待したい。でも小西くん@マリウスと菊地美香@コゼットの後半のシーンを見ちゃうと、嫉妬しそうだw。とにかく小西くん@マリウスの出番もまだ3回目。場数を踏めば、歌や演技にも成長と安定感が期待できそうだ。
前回観た山口祐一郎&岡幸二郎のスケールの大きさと比べると、全体的に密にこじんまりしている気もする。でもエポニーヌの歌に泣けたし、ラストの白いヴァルジャンのシーンや全員での歌も胸を熱くさせ思わず涙が流れてしまった(;_;)。久々に観たせいか、役者の心の篭った歌が良かったのか、何度観ても感動は色褪せない『レ・ミゼ』の素晴らしさを実感した。
カーテンコールは3回ほど。橋本さんが、ガブローシュ役の原田光くんと手を繋いで何度も登場。新妻さんは、フォンテーヌ役の山崎直子さんと共に。小西くんは、コゼット役の富田麻帆さんと一緒。最後はみんなで小さな花束とかを会場に投げ入れ。私も会場の皆と一緒に思いっきり拍手を送った。
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20周年記念だからか、キャスト全員の直筆メッセージが柱に飾ってある。「あいうえお」順で「な」行からの役者は2階の柱へ。小西くんのと岸くんの(アンジョの絵入り)を撮影。
1階には司教の家の再現模型があり、銀の食器も置かれ、一緒に写真撮影もオッケー。2階にはアンジョルラス役の7つのマネキン衣装が展示。アンジョルラスとしての出番以外に6つ7つのアンサンブルもこなすんだっけ。
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さて来週は、銀座で小西くんの写真集発売記念イベントの握手会。丁度去年の6月は『桜の花に…』の後、岸くんと握手が出来たんだっけ。アンジョルラスとマリウスと考えると、こういう縁って面白い。
ひらり、空中分解。 229 楽日
2007年5月27日 舞台演劇 コメント (2)ひらり、空中分解。vol.12『229 -The day after2 tomorrow-』楽日を観てきた。
先週土曜日に続き2回目。偶然郷田さんファンのJさんにお目にかかり、座席を譲って頂いて一緒に観劇。
一応は最前列だが、前に補助席が出来ていたので2番目? でも前回よりは断然観易く、事務机の小物までじっくり拝める。
今回の芝居は、ひらり史上最高傑作の舞台だったと再度実感。
歴史的にもテーマ的にもよく練られた金津泰輔氏の抜群の脚本。笑いと苦味と硬軟のメリハリを効かせ、役者の味をじっくり引き出した郷田ほづみ氏の演出。難解な台詞や時代背景に果敢に挑戦し、卓越した演技力をあらためて感じさせたひらりの5人の役者。三者が見事に混ざり合い構築され、スタッフの底力と共に、満足のいく素晴らしい舞台を作り出してくれた。ホント、何度観ても飽きない、楽しくも実のある良い芝居だった。
凛々しくも格好良い陸軍軍服と坊主頭、飛び交う堅苦しい軍隊言葉と萌え要素てんこもりの中に、昭和初頭の歴史の深味を絡めさせ、人間とは?幸せとは?を問いかける。
”漢”気溢れる世界観ながら、”BL”風味も散りばめて、厳格な楽しさと笑いを提供してくれる。
若山慎が演じた中野さん、皆から愛されていたねぇ。鎌田や石川から気を使われ、佐伯によって言語通訳w、トドメは葛城からのかたい抱擁(笑)。クールで知的な佐伯も、葛城の前では”受け”だし。総受けなハズの石川が反逆したり。鎌田は分隊長から肉体的屈辱を味わう。この時代、男だらけの世界で”ノンケ”でいることじたい難しい^^;。狡猾で総攻めな分隊長はいったいどんなヤツなのか見たかった(笑)。
軍隊ものはやっぱりツボだが、今回は重苦しくない、されど”熱い”ラストで、清々しい満足感を得た。DVDが出たらぜひ買わせていただこう。
 ̄
楽日にはおいでなハズの郷田さんが、本日はスタジオのほうが忙しくてお越しになれず。残念(^_^;)。
でも脚本家の金津氏とお話することが出来た。想像してたよりずっと男前で体格も良くて素敵な方で、毎度の流暢な前説といい、役者をされても全然おかしくない。金津氏も、私の日記のことをご存知だったのが照れ臭い^^;。今回のお芝居の感想を述べて、陸軍ときたから今度はぜひ帝國海軍ものを書いて頂きたいとお願いしたw。すみません難しい注文で。ご尊敬申し上げているので、記念にお写真と握手まで。ミーハーで失礼しました。
松川貴弘さんにもご挨拶。おいでになれない郷田さんによく言っておきますからと。お願いしますw。映画『パイレーツ3』は何と公演前の初日にご覧になったとか。さすが!(^.^) BS2の『ER』ご出演日は6/25放送分にて。津嘉山さんともご一緒だし楽しみ。ステージは既に解体作業へ。お疲れ様でした。
先週土曜日に続き2回目。偶然郷田さんファンのJさんにお目にかかり、座席を譲って頂いて一緒に観劇。
一応は最前列だが、前に補助席が出来ていたので2番目? でも前回よりは断然観易く、事務机の小物までじっくり拝める。
今回の芝居は、ひらり史上最高傑作の舞台だったと再度実感。
歴史的にもテーマ的にもよく練られた金津泰輔氏の抜群の脚本。笑いと苦味と硬軟のメリハリを効かせ、役者の味をじっくり引き出した郷田ほづみ氏の演出。難解な台詞や時代背景に果敢に挑戦し、卓越した演技力をあらためて感じさせたひらりの5人の役者。三者が見事に混ざり合い構築され、スタッフの底力と共に、満足のいく素晴らしい舞台を作り出してくれた。ホント、何度観ても飽きない、楽しくも実のある良い芝居だった。
凛々しくも格好良い陸軍軍服と坊主頭、飛び交う堅苦しい軍隊言葉と萌え要素てんこもりの中に、昭和初頭の歴史の深味を絡めさせ、人間とは?幸せとは?を問いかける。
”漢”気溢れる世界観ながら、”BL”風味も散りばめて、厳格な楽しさと笑いを提供してくれる。
若山慎が演じた中野さん、皆から愛されていたねぇ。鎌田や石川から気を使われ、佐伯によって言語通訳w、トドメは葛城からのかたい抱擁(笑)。クールで知的な佐伯も、葛城の前では”受け”だし。総受けなハズの石川が反逆したり。鎌田は分隊長から肉体的屈辱を味わう。この時代、男だらけの世界で”ノンケ”でいることじたい難しい^^;。狡猾で総攻めな分隊長はいったいどんなヤツなのか見たかった(笑)。
軍隊ものはやっぱりツボだが、今回は重苦しくない、されど”熱い”ラストで、清々しい満足感を得た。DVDが出たらぜひ買わせていただこう。
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楽日にはおいでなハズの郷田さんが、本日はスタジオのほうが忙しくてお越しになれず。残念(^_^;)。
でも脚本家の金津氏とお話することが出来た。想像してたよりずっと男前で体格も良くて素敵な方で、毎度の流暢な前説といい、役者をされても全然おかしくない。金津氏も、私の日記のことをご存知だったのが照れ臭い^^;。今回のお芝居の感想を述べて、陸軍ときたから今度はぜひ帝國海軍ものを書いて頂きたいとお願いしたw。すみません難しい注文で。ご尊敬申し上げているので、記念にお写真と握手まで。ミーハーで失礼しました。
松川貴弘さんにもご挨拶。おいでになれない郷田さんによく言っておきますからと。お願いしますw。映画『パイレーツ3』は何と公演前の初日にご覧になったとか。さすが!(^.^) BS2の『ER』ご出演日は6/25放送分にて。津嘉山さんともご一緒だし楽しみ。ステージは既に解体作業へ。お疲れ様でした。
bambino.2 東京公演前楽
2007年5月27日 舞台演劇『bambino.2(バンビーノ・デューエ)』前楽を観てきた。
水曜に続き2回目。今回はチケットを取って頂いたおかげで、座席は少し前のほう。ありがとうです。前回は左側だから、右側になると見方や視点も変わり面白い。
物販のパズルカードを見せて貰う。こういう売り方も奇抜だがアコギだな〜^^;。
 ̄
水曜の時と比べて、全体的にキャストの芝居がみちがえるほど良くなっていた。テンポも快調。台詞も聞き取り易く、グンと上手くなっている。台詞ひとつひとつにも感情が篭っているのが分り、心に伝わるものがある。キャラクターも其々の持ち分で生き生きしている。キャスト一丸となった熱気が会場を更に盛り上げ、満足のいく舞台を作り出した。
どうやら水曜の撮影時には、みんなが思うような芝居が出来ていなかったらしい^^;。
前回書いてなかった役者について。
主役の斉藤祥太はナチュラルで好感持てる芝居。『bambino』の圭介と同じように、着実に成長している。優役の三浦涼介は演技に幅が出てきた。存在感ある落ち着いた芝居を見せたのが健役の篠田光亮。寿里のザウルスは変らず静かな色気がたまらない魅力。淳役の渡航輝は難しい役どころをこなす。正輝役の竹尾一真は陽気なムードメーカーぶりで和ませる。
抜群の硬派の芝居で若手の空気を引き締めたのは、やっぱり数馬役の岡田亮輔。元No.1もダテじゃないっw。逆に鉄男役の森本亮治は軟派で速攻な芝居で弾き付ける。*pnish*の森山栄治と鷲尾昇は安定感あるソツない芝居で盛り上げ役に徹する。
FOXY青山役の加藤和樹も、水曜に見た時よりずっと良い芝居をしていた。前回日記で書いてたグチも殆ど解消。台詞のメリハリも効かせ、客席にしっかりと聞かせる芝居をこなす。見えない感情の起伏も伝わる。水谷あつし演じる栄村とも堂々と渡り合って、いい迫力も出せていた。ようやく”役者・和樹”としての力を拝めて嬉しい(*^。^*)。押し倒されて上を向いた和樹の目は半開きだったのかな〜? でも上に乗っかったのが森山栄治のゲンさん(もこみち?)だと、BLな連想が出来ないのは何故だろうw。
「ノンケ」「最初の時は痛かっただろ」「男と寝る」「男に身体を売る」時おり出てくる刺激的な台詞に、彼らがウリセンで働くボーイズだということを認識させる。借金を抱えてやむを得ない状況だとしても、借金を支払った後でも、なおそこで働き続けるボーイズの気持ちは、たぶんずっと分らないだろう。それは脚本・演出の堤泰之氏が、男の立場でも語っている。だからこそ自分と彼らとの「距離」感に束の間のドリームを感じるのだ。そのドリームの中にはきっと、我々が忘れてしまいがちな大切な何かが育まれているだろうと。
それにしてもボーイズが12人と数も増え続け、ゲイ対象の通販事業も拡大したりと、私から見たら供給過多とも思える話。世の中、男が好きで男と肉体関係を望む男たちがそんなに多いんだろうか^^;。
表向きは順風に見えていたbambinoとボーイズを、外側から揺さぶったのが和樹が演じた青山。彼がボーイズに叫んだ言葉はそのまま、我々が感じていた核心を突く。実に美味しい役どころだし、続編も当然彼が絡んでくるのは間違いなさそう。
だが肝心の青山の正体は分らずじまい。お話的には20代後半っぽいが、年齢設定は不明。和樹の年齢で換算したら、17歳でNo.1ホストとなり、子供が出来たってことになる^^;。ひえぇ〜。5年の間に彼に何が起きたのか。謎だらけでミステリアスだからこそ知りたくなる。これはぜひとも、青山の外伝、アナザーストーリーをやって欲しいところ。ファンはたぶんそう願ってるハズw。
カーテンコールは、ステージも会場も一丸となって手拍子でおくる「バンビーノ♪」。ペアで歌い踊る賑やかな中に、紫のシャツに着替えたホスト風の和樹が出てきて、にこやかに一緒に歌う。ボーイズともすっかり溶け込んでいて、このまま彼らと共にbambinoで働くのではないかといった妄想が舞うw。そしたらNo.1は忽ち和樹だね、きっと(笑)。
若手キャストが多くて、お目当てに焦点をあてながら、彼らの成長と新たな魅力を発見しつつ、芝居そのものも楽しく味わった。続編ももちろん観ていきたい。できれば2回。でもチケットはますます取り辛くなる^^;。
水曜に続き2回目。今回はチケットを取って頂いたおかげで、座席は少し前のほう。ありがとうです。前回は左側だから、右側になると見方や視点も変わり面白い。
物販のパズルカードを見せて貰う。こういう売り方も奇抜だがアコギだな〜^^;。
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水曜の時と比べて、全体的にキャストの芝居がみちがえるほど良くなっていた。テンポも快調。台詞も聞き取り易く、グンと上手くなっている。台詞ひとつひとつにも感情が篭っているのが分り、心に伝わるものがある。キャラクターも其々の持ち分で生き生きしている。キャスト一丸となった熱気が会場を更に盛り上げ、満足のいく舞台を作り出した。
どうやら水曜の撮影時には、みんなが思うような芝居が出来ていなかったらしい^^;。
前回書いてなかった役者について。
主役の斉藤祥太はナチュラルで好感持てる芝居。『bambino』の圭介と同じように、着実に成長している。優役の三浦涼介は演技に幅が出てきた。存在感ある落ち着いた芝居を見せたのが健役の篠田光亮。寿里のザウルスは変らず静かな色気がたまらない魅力。淳役の渡航輝は難しい役どころをこなす。正輝役の竹尾一真は陽気なムードメーカーぶりで和ませる。
抜群の硬派の芝居で若手の空気を引き締めたのは、やっぱり数馬役の岡田亮輔。元No.1もダテじゃないっw。逆に鉄男役の森本亮治は軟派で速攻な芝居で弾き付ける。*pnish*の森山栄治と鷲尾昇は安定感あるソツない芝居で盛り上げ役に徹する。
FOXY青山役の加藤和樹も、水曜に見た時よりずっと良い芝居をしていた。前回日記で書いてたグチも殆ど解消。台詞のメリハリも効かせ、客席にしっかりと聞かせる芝居をこなす。見えない感情の起伏も伝わる。水谷あつし演じる栄村とも堂々と渡り合って、いい迫力も出せていた。ようやく”役者・和樹”としての力を拝めて嬉しい(*^。^*)。押し倒されて上を向いた和樹の目は半開きだったのかな〜? でも上に乗っかったのが森山栄治のゲンさん(もこみち?)だと、BLな連想が出来ないのは何故だろうw。
「ノンケ」「最初の時は痛かっただろ」「男と寝る」「男に身体を売る」時おり出てくる刺激的な台詞に、彼らがウリセンで働くボーイズだということを認識させる。借金を抱えてやむを得ない状況だとしても、借金を支払った後でも、なおそこで働き続けるボーイズの気持ちは、たぶんずっと分らないだろう。それは脚本・演出の堤泰之氏が、男の立場でも語っている。だからこそ自分と彼らとの「距離」感に束の間のドリームを感じるのだ。そのドリームの中にはきっと、我々が忘れてしまいがちな大切な何かが育まれているだろうと。
それにしてもボーイズが12人と数も増え続け、ゲイ対象の通販事業も拡大したりと、私から見たら供給過多とも思える話。世の中、男が好きで男と肉体関係を望む男たちがそんなに多いんだろうか^^;。
表向きは順風に見えていたbambinoとボーイズを、外側から揺さぶったのが和樹が演じた青山。彼がボーイズに叫んだ言葉はそのまま、我々が感じていた核心を突く。実に美味しい役どころだし、続編も当然彼が絡んでくるのは間違いなさそう。
だが肝心の青山の正体は分らずじまい。お話的には20代後半っぽいが、年齢設定は不明。和樹の年齢で換算したら、17歳でNo.1ホストとなり、子供が出来たってことになる^^;。ひえぇ〜。5年の間に彼に何が起きたのか。謎だらけでミステリアスだからこそ知りたくなる。これはぜひとも、青山の外伝、アナザーストーリーをやって欲しいところ。ファンはたぶんそう願ってるハズw。
カーテンコールは、ステージも会場も一丸となって手拍子でおくる「バンビーノ♪」。ペアで歌い踊る賑やかな中に、紫のシャツに着替えたホスト風の和樹が出てきて、にこやかに一緒に歌う。ボーイズともすっかり溶け込んでいて、このまま彼らと共にbambinoで働くのではないかといった妄想が舞うw。そしたらNo.1は忽ち和樹だね、きっと(笑)。
若手キャストが多くて、お目当てに焦点をあてながら、彼らの成長と新たな魅力を発見しつつ、芝居そのものも楽しく味わった。続編ももちろん観ていきたい。できれば2回。でもチケットはますます取り辛くなる^^;。
劇団岸野組 万お仕事承ります
2007年5月26日 舞台演劇劇団岸野組公演『万お仕事承ります(よろずおしごとうけたまわります)』を観てきた。
パンフが2種類。もちろん岸野さんのサイン付きを選ぶ。
客演が豪華なので、ロビーの花壇も賑やか。中尾さんには関さんや小杉さんから、高木さんにはコナン関係や三人の会から。
「裏の何でも屋」家業の男をめぐり、昔の兄貴分や縁の者たちが巻き込まれる、岸野組お得意のお江戸人情時代劇。
主人公・小平次が岸野幸正。一見渋くて男気溢れ、義理人情に厚く抜け目は無いが、ちょいワルでやんちゃなオヤジっぷりを岸野さんが凛々しくキュートに好演。壮年のオヤジなので、いつもの役よりも生き方が賢く理性的。
その兄貴分・浅吉が中尾隆聖で、いつもの弥次喜多よりは密度が濃い間柄。
その息子・又八が高木渉で、町人鬘でおデコを出した顔が、一瞬ラサール石井に見えちゃったw。
随所に小平次と浅吉の20〜40年前の(?)回想シーン。その挿入部が毎回賑やかな行進で、前にも使われた技法なのに何だか愉快。
回想では、二人とも何と18歳と17歳。中尾さんが18歳の役なんて!(笑)客席が笑う前に、二人が苦笑し合う楽しい演出。でも生き生きした表情とキビキビした動作が若々しく見えるのがスゴイ。太腿まで出した中尾さんの足が細くて綺麗で驚いた。
その回想の2〜3番目で、珍しくも岸野さんが「鬘」ミスをされ、客席より先にステージの役者同士で爆笑(^O^)。「若白毛」「若気の至り」と懸命に誤魔化す岸野さん。笑いが堪えきれずに顔がくしゃくしゃの中尾さん。高木さんまで「あわてんぼうさん」とアドリブ。これは伝説の笑い話となるだろうな(笑)。
そして岸野組もここまでキタかっ。最近の舞台は、男を押し倒して上に男が乗っかるBLちっくなのが流行ってるのかねw。今回目撃したのは、岸野さん×中尾さん!(笑)逃げようともがく中尾さんの着物の裾を引っ張り、更に乗っかって襲おうとする岸野さんの図(下克上か?^^;)。めったに観れない貴重なシーンであった。
同一ではなく別の人物が少女時代と現在を演じることで、抜群の効果を発揮したのが、お妙役のくじらと荒木舞子。可憐で優雅な荒木さんに比べ、くじらさんはまさに女将タイプ。そのギャップが愉快痛快で、くじらさんのどっしりした存在感と強烈な個性にあらためて敬服。男役を難なく出来るのもくじらさんの凄いところ。
お鈴役の金月真美は細身の中に、気品と色気と情熱を滲ませて綺麗だった。声も相変わらず色っぽい。金月さんと抱き合った岸野さんも中尾さんも”役得”な嬉しさが感じられたw。
鈴置プロデュースでお馴染みの山路清子は味わい深い演技。志賀克也と大倉正章のえげつない漫才コンビも慣れればクセになる。
全ては”金”のため、ひいては愛する女のためとはいえ、犯した罪は償わねばならぬ。過去のわだかまりや憎しみも、いつかは分かり合えて許される。
お笑いペーストの中に、苦味やしがらみをピリリと効かせて、成長した青年の晴れやかな門出を見送るのであった。小平次とお妙、結構いい仲になるんじゃな〜い? いや、岸野さんを攻めることが出来るのは、くじらさんだけ!だと思う。
岸野組次回公演は、ゲストに田中真弓さんを迎えての『森の石松外伝 参』。
DC15周年記念公演は『居残り佐平次』。今回の小平次とは繋がりは無さそうw。
パンフが2種類。もちろん岸野さんのサイン付きを選ぶ。
客演が豪華なので、ロビーの花壇も賑やか。中尾さんには関さんや小杉さんから、高木さんにはコナン関係や三人の会から。
「裏の何でも屋」家業の男をめぐり、昔の兄貴分や縁の者たちが巻き込まれる、岸野組お得意のお江戸人情時代劇。
主人公・小平次が岸野幸正。一見渋くて男気溢れ、義理人情に厚く抜け目は無いが、ちょいワルでやんちゃなオヤジっぷりを岸野さんが凛々しくキュートに好演。壮年のオヤジなので、いつもの役よりも生き方が賢く理性的。
その兄貴分・浅吉が中尾隆聖で、いつもの弥次喜多よりは密度が濃い間柄。
その息子・又八が高木渉で、町人鬘でおデコを出した顔が、一瞬ラサール石井に見えちゃったw。
随所に小平次と浅吉の20〜40年前の(?)回想シーン。その挿入部が毎回賑やかな行進で、前にも使われた技法なのに何だか愉快。
回想では、二人とも何と18歳と17歳。中尾さんが18歳の役なんて!(笑)客席が笑う前に、二人が苦笑し合う楽しい演出。でも生き生きした表情とキビキビした動作が若々しく見えるのがスゴイ。太腿まで出した中尾さんの足が細くて綺麗で驚いた。
その回想の2〜3番目で、珍しくも岸野さんが「鬘」ミスをされ、客席より先にステージの役者同士で爆笑(^O^)。「若白毛」「若気の至り」と懸命に誤魔化す岸野さん。笑いが堪えきれずに顔がくしゃくしゃの中尾さん。高木さんまで「あわてんぼうさん」とアドリブ。これは伝説の笑い話となるだろうな(笑)。
そして岸野組もここまでキタかっ。最近の舞台は、男を押し倒して上に男が乗っかるBLちっくなのが流行ってるのかねw。今回目撃したのは、岸野さん×中尾さん!(笑)逃げようともがく中尾さんの着物の裾を引っ張り、更に乗っかって襲おうとする岸野さんの図(下克上か?^^;)。めったに観れない貴重なシーンであった。
同一ではなく別の人物が少女時代と現在を演じることで、抜群の効果を発揮したのが、お妙役のくじらと荒木舞子。可憐で優雅な荒木さんに比べ、くじらさんはまさに女将タイプ。そのギャップが愉快痛快で、くじらさんのどっしりした存在感と強烈な個性にあらためて敬服。男役を難なく出来るのもくじらさんの凄いところ。
お鈴役の金月真美は細身の中に、気品と色気と情熱を滲ませて綺麗だった。声も相変わらず色っぽい。金月さんと抱き合った岸野さんも中尾さんも”役得”な嬉しさが感じられたw。
鈴置プロデュースでお馴染みの山路清子は味わい深い演技。志賀克也と大倉正章のえげつない漫才コンビも慣れればクセになる。
全ては”金”のため、ひいては愛する女のためとはいえ、犯した罪は償わねばならぬ。過去のわだかまりや憎しみも、いつかは分かり合えて許される。
お笑いペーストの中に、苦味やしがらみをピリリと効かせて、成長した青年の晴れやかな門出を見送るのであった。小平次とお妙、結構いい仲になるんじゃな〜い? いや、岸野さんを攻めることが出来るのは、くじらさんだけ!だと思う。
岸野組次回公演は、ゲストに田中真弓さんを迎えての『森の石松外伝 参』。
DC15周年記念公演は『居残り佐平次』。今回の小平次とは繋がりは無さそうw。
ジェットラグプロデュース バラ咲く我が家にようこそ。
2007年5月24日 舞台演劇ジェットラグ プロデュース『バラ咲く我が家にようこそ。』初日を観てきた。
お初のジェットラグだが、男性客や年配客も多い。ロビーの椅子で時間つぶししてたら、年配の女性から「関係者の方?女優さん?」と尋ねられて恐縮。初めてだ、そんなこと言われたの(笑)。もしや役者のファンとかに見えないオバサンに見えたかな?^^;
会場前列がフラットなのは承知だが、私の前に大きな身体の男性が座り、舞台がとっても観辛い^^;。仕方ないと諦める。
父と娘が住む家の庭を舞台に、何かを抱え病んでいる様々な人たちとその末路を映し出す話。
正面にはベランダとチェアが、左にはガラス戸を挟んでリビング、右には立ち枯れてしまったバラのアーチがあり、どことなく退廃的ムード。
親子の会話から、母が亡くなってからバラの世話をする人も無く枯れたことが分る。娘の恋人や、近所に住む夫婦、親子の過去に関わる人物が次々と登場する。
久しぶりに、後味の悪い作品を観てしまったようだ^^;。
其々が複雑で秘密の過去を持つ登場人物たち。彼らに同情や気持ちを寄せることはできても、その行動や話し方でどうしても好きになれない。いや、私のキライな人たちばかりだ。出てきて何かを喋る度に、気分が滅入り腹立たしくなったりもした。
脚本や演出で、日常的でリアルな会話や観客の笑いをネラったのかもしれないが、台詞の反復や会話の絡みの無さがあまりに多い。たまにあるのは効果的だが、何度もあると苛立ちゲンナリしてしまう^^;。いつもこういう台詞使いの作品を書く作家さんなのだろうか。だとしたら、私にこの作者は合わないことになる。
今回のお目当ては、『BLEACH』の舞台で藍染惣右介を演じた大口兼悟。一番上に名前があり主役だと期待して来たのだが、実際は間違いだった^^;。オープニングとエンディング以外、本編出番は3シーンのみでいつも唐突に出てくる。衣装替えがあるので楽しめる。特にネクタイのリーマン姿は新鮮で格好良い。眼鏡が無いから綺麗な肌と優しい瞳がよく映える。演技もそつなくこなすが、台詞自体にあまり変化が無いから一本調子にも聞こえる。ラストは表情も身体もよく見えず、物足りなさいっぱい^^;。
主役はやっぱり、温厚で人間味豊かな父親を演じた坂口芳貞さん。さすが文芸座。どっしりした重みと哀愁感漂う芝居が素晴らしい。作品と観客を引っ張っていき、冒頭とラストもしっかり締めた。若い役者にも多大な影響を与えたことだろう。
日常の中の非日常。生活の中に潜む狂気。明るい雰囲気の中、サスペンスタッチで進行する話は興味深い。だが人間の”情”が歪んだまま浄化されることもなく、救いようのないラストに終ってしまったのは残念。
ステージ下のほうのセットがよく分らなかったが、本当にジョウロから水を上げていた。その水はどこにいったのか。
バラをもう一度咲かせたいと一部の人が願っていたが、結局バラは咲かなかった。下のほうに小さく咲いてたのかもしれないが、私の位置からは全く見えず^^;。何となく”タイトルに偽りあり”な騙された感(~_~)。
2時間弱の上演。ロビー物販の水色の折り畳み傘も、舞台では登場しなかったような。アンケを書くこともなく出た。
お初のジェットラグだが、男性客や年配客も多い。ロビーの椅子で時間つぶししてたら、年配の女性から「関係者の方?女優さん?」と尋ねられて恐縮。初めてだ、そんなこと言われたの(笑)。もしや役者のファンとかに見えないオバサンに見えたかな?^^;
会場前列がフラットなのは承知だが、私の前に大きな身体の男性が座り、舞台がとっても観辛い^^;。仕方ないと諦める。
父と娘が住む家の庭を舞台に、何かを抱え病んでいる様々な人たちとその末路を映し出す話。
正面にはベランダとチェアが、左にはガラス戸を挟んでリビング、右には立ち枯れてしまったバラのアーチがあり、どことなく退廃的ムード。
親子の会話から、母が亡くなってからバラの世話をする人も無く枯れたことが分る。娘の恋人や、近所に住む夫婦、親子の過去に関わる人物が次々と登場する。
久しぶりに、後味の悪い作品を観てしまったようだ^^;。
其々が複雑で秘密の過去を持つ登場人物たち。彼らに同情や気持ちを寄せることはできても、その行動や話し方でどうしても好きになれない。いや、私のキライな人たちばかりだ。出てきて何かを喋る度に、気分が滅入り腹立たしくなったりもした。
脚本や演出で、日常的でリアルな会話や観客の笑いをネラったのかもしれないが、台詞の反復や会話の絡みの無さがあまりに多い。たまにあるのは効果的だが、何度もあると苛立ちゲンナリしてしまう^^;。いつもこういう台詞使いの作品を書く作家さんなのだろうか。だとしたら、私にこの作者は合わないことになる。
今回のお目当ては、『BLEACH』の舞台で藍染惣右介を演じた大口兼悟。一番上に名前があり主役だと期待して来たのだが、実際は間違いだった^^;。オープニングとエンディング以外、本編出番は3シーンのみでいつも唐突に出てくる。衣装替えがあるので楽しめる。特にネクタイのリーマン姿は新鮮で格好良い。眼鏡が無いから綺麗な肌と優しい瞳がよく映える。演技もそつなくこなすが、台詞自体にあまり変化が無いから一本調子にも聞こえる。ラストは表情も身体もよく見えず、物足りなさいっぱい^^;。
主役はやっぱり、温厚で人間味豊かな父親を演じた坂口芳貞さん。さすが文芸座。どっしりした重みと哀愁感漂う芝居が素晴らしい。作品と観客を引っ張っていき、冒頭とラストもしっかり締めた。若い役者にも多大な影響を与えたことだろう。
日常の中の非日常。生活の中に潜む狂気。明るい雰囲気の中、サスペンスタッチで進行する話は興味深い。だが人間の”情”が歪んだまま浄化されることもなく、救いようのないラストに終ってしまったのは残念。
ステージ下のほうのセットがよく分らなかったが、本当にジョウロから水を上げていた。その水はどこにいったのか。
バラをもう一度咲かせたいと一部の人が願っていたが、結局バラは咲かなかった。下のほうに小さく咲いてたのかもしれないが、私の位置からは全く見えず^^;。何となく”タイトルに偽りあり”な騙された感(~_~)。
2時間弱の上演。ロビー物販の水色の折り畳み傘も、舞台では登場しなかったような。アンケを書くこともなく出た。
bambino.2 東京公演
2007年5月23日 舞台演劇『bambino.2(バンビーノ・デューエ)』を観てきた。
『bambino』『bambino+』と続き、どんどん座席が後ろになる(-_-;)。おまけに風邪薬飲んで眠くてテンション下がり気味。
開演15分前、ロビーで関俊彦さんを発見!(゜o゜) ビックリ。いっぺんで眠気が吹っ飛んだ。
お一人で半袖シャツで眼鏡で手提げ鞄で、いかにもお父さん風だが、颯爽とした姿はまさに「俺、(バンビーノに)参上!」(笑)。なぜ、ここに関さんがっ!?と一瞬思うも、脚本・演出の堤泰之さん絡みかな〜と納得。
関さんは物販をチラっとご覧になるもパンフなどは買わず場内へ。でも時間余りなのか、携帯を持って一端ロビーに出て、5分前にまた座席へ。私の座席から真ん中左寄りに座る関さんがよく見えるんだもん。どうしても視線がいっちゃうw。
開演までチラシをパラパラ眺めておられて、『すけだち』のチラシを見入る関さん。そのうち前列の何人かが気付いて、しきりに後方の関さんのほうを見る。
関さんの姿を見つめながら、「(今日のバンビーノは)最初っからクライマックスだぜ!」と開演前からニンマリの私(^.^)。これから関さんと一緒に和樹を観る(そんな感じw)。仮面ライダー電王がドレイクを見る(違^^;)。やがて開幕。
 ̄
新宿二丁目ウリセンバー『bambino(バンビーノ)』で、さまざまな事情で働く若者たちの悲喜こもごもの青春グラフィティ。
3人の新メンバーが加入してからの続き。『bambino』マスターとボーイズに忍び寄る魔の手により、彼らの絆が試される話。
サンモールと同じような、カウンターやソファやトイレ、ダーツなどの舞台セットや小物を観ると、何だかほっとする。日付の映像テロップも見易い。
総勢12人のボーイズ+巣立ち1人の若者たちが入り乱れるので、記憶の彼らと繋げるのに時間がかかる^^;。
今更だが、これって圭介が主人公だったんだね(『+』では映像のみだったし)。自分の中でいつの間にか、優が主役だと思い込んでたw。健と淳とナオがあまり記憶に残っておらず混乱。優と一緒に唄ってるのは誰やねん?と思ったのが^^;、伊藤陽祐だった(髪型が変ると分らなくなる)。
群集劇のサガか、目立つキャラクターや役者が自ずと出てくる。
*pnish*の森山栄治は「源さん」の名前だけで強烈w。同じく鷲尾昇@彰吾はヘンなカマスタイルがウケたが、キャラクター性は薄そう。JURI@ザウルスは寡黙なままで充分だが、ここぞという時にキれるのか。森本亮治@鉄男はベラベラの関西弁だけでお腹いっぱい。斉藤佑介@ナオは眼鏡だけでなく、”記念日の薀蓄王”ぶりが印象。Takuyaの役はある意味キーマンだが、それほど活躍はしなくて残念。
ボーイを演じる全員が、歌って踊れる才能を発揮。だがこういう大きな会場だと、役者としての力量や経験値がよく分る。数馬役の岡田亮輔はメリハリ効いた発声で、抜群の演技力を持つ。鉄男役の森本亮治もなかなか器用で柔軟だ。
ボーイ以外の大人たちも変らず熱演。時田役の柏進は安定的な芝居。マスター栄村役の水谷あつしは、渋く男前の外見と深味のある力強い演技で、彼らの”父親”として芝居そのものも束ねる。
お仕舞いの挨拶で、水谷さんもおっしゃってたが、1年前と同じ役者が揃ってまた同じ舞台に立てることじたいが、とても幸せなことだと思う。
彼らの間に亀裂を起こすのが、加藤和樹演じるFOXYの青山。仕立ての良いスーツに身を包み、姿勢のいい優雅な動作と慇懃無礼な物言い。眼鏡もお似合い。耳のピアスと後ろ髪が長いのが気になる^^;。ペットボトル用ポッケがついた手提げ鞄が面白い。なんだかんだいってもとにかく外見は格好良い(*^^*)。
雰囲気はあるのだが、胡散臭さやアクが足りない^^;。もっと憎々しげな悪の部分を痛烈に見せてくれたら、ボーイズの危機感も募ったのではないか。台詞にも激しさや泥臭さがもっと欲しい。台詞がボーイズに向かってばかりの後ろ姿で声が篭りがち。ベタでも観客に向けて投げかけたら更に良くなる。折角のマスターとの対決も盛り上がり感が薄くて残念。
役者としての和樹も応援してたが、和樹はやっぱり歌手として見なくてはならないんだろうか^^;。皆に押し倒され横になった和樹の顎の辺りがセクシーたまらんv。
男に身体を売る少年達の気持ちより、”金”という魔力に操られた少年達の話になったような感。ともあれ、若手役者の成長や新たな可能性も見い出せて、それなりに楽しめる。
終演後は、水谷さんが一列にズラリ並んだ役者を一人一人紹介。柏さんが水谷さんを紹介。そして水谷さんがにこやかに、ステージに出てきた和樹も紹介。深く頭を下げる皆さん。
そのままステージも会場も手拍子で、いつものバンビーノの歌♪。ふと見ると、客席の関さんも手拍子をしているっ(拍子がちと速いw)。マイクスタンドでペアで歌い踊るが、水谷さんのダンスの時は、関さんの視線がそちらを向いていた。
盛り上がって終幕。2時間弱の上演なのも嬉しい。
 ̄
終演後、関さんの姿に気付いた人も多く、あちこちから小さいざわめきが起こる。座席から移動し、階段を昇って来る関さんの顔には白いマスクがっ。関さんそれ変装になってませんよ(^^ゞ。グラサンかけるとか帽子被るとかしないと。ロビーに出られてから、どうやら控室に行かれた模様。
今日の公演はDVD用カメラが入ってたが、まさかそれに関さんの後ろ姿は映ってないだろうなw。
日もまだ高いが、関さんはこれからどこへ行かれるのか。下の小ホールでは岸野組が丁度公演中で中尾さんもご出演。その昼公演にも充分間に合うから、ひょっとしてそちらへ?と推測。当日券で私も観たいが、土曜日に観るからそれまで我慢。
日曜日に『bambino.2』をもう一度観る予定。2時間なので『229』とハシゴしても間に合いそう。サンモールと芸術劇場、通い詰めの日が続く。
『bambino』『bambino+』と続き、どんどん座席が後ろになる(-_-;)。おまけに風邪薬飲んで眠くてテンション下がり気味。
開演15分前、ロビーで関俊彦さんを発見!(゜o゜) ビックリ。いっぺんで眠気が吹っ飛んだ。
お一人で半袖シャツで眼鏡で手提げ鞄で、いかにもお父さん風だが、颯爽とした姿はまさに「俺、(バンビーノに)参上!」(笑)。なぜ、ここに関さんがっ!?と一瞬思うも、脚本・演出の堤泰之さん絡みかな〜と納得。
関さんは物販をチラっとご覧になるもパンフなどは買わず場内へ。でも時間余りなのか、携帯を持って一端ロビーに出て、5分前にまた座席へ。私の座席から真ん中左寄りに座る関さんがよく見えるんだもん。どうしても視線がいっちゃうw。
開演までチラシをパラパラ眺めておられて、『すけだち』のチラシを見入る関さん。そのうち前列の何人かが気付いて、しきりに後方の関さんのほうを見る。
関さんの姿を見つめながら、「(今日のバンビーノは)最初っからクライマックスだぜ!」と開演前からニンマリの私(^.^)。これから関さんと一緒に和樹を観る(そんな感じw)。仮面ライダー電王がドレイクを見る(違^^;)。やがて開幕。
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新宿二丁目ウリセンバー『bambino(バンビーノ)』で、さまざまな事情で働く若者たちの悲喜こもごもの青春グラフィティ。
3人の新メンバーが加入してからの続き。『bambino』マスターとボーイズに忍び寄る魔の手により、彼らの絆が試される話。
サンモールと同じような、カウンターやソファやトイレ、ダーツなどの舞台セットや小物を観ると、何だかほっとする。日付の映像テロップも見易い。
総勢12人のボーイズ+巣立ち1人の若者たちが入り乱れるので、記憶の彼らと繋げるのに時間がかかる^^;。
今更だが、これって圭介が主人公だったんだね(『+』では映像のみだったし)。自分の中でいつの間にか、優が主役だと思い込んでたw。健と淳とナオがあまり記憶に残っておらず混乱。優と一緒に唄ってるのは誰やねん?と思ったのが^^;、伊藤陽祐だった(髪型が変ると分らなくなる)。
群集劇のサガか、目立つキャラクターや役者が自ずと出てくる。
*pnish*の森山栄治は「源さん」の名前だけで強烈w。同じく鷲尾昇@彰吾はヘンなカマスタイルがウケたが、キャラクター性は薄そう。JURI@ザウルスは寡黙なままで充分だが、ここぞという時にキれるのか。森本亮治@鉄男はベラベラの関西弁だけでお腹いっぱい。斉藤佑介@ナオは眼鏡だけでなく、”記念日の薀蓄王”ぶりが印象。Takuyaの役はある意味キーマンだが、それほど活躍はしなくて残念。
ボーイを演じる全員が、歌って踊れる才能を発揮。だがこういう大きな会場だと、役者としての力量や経験値がよく分る。数馬役の岡田亮輔はメリハリ効いた発声で、抜群の演技力を持つ。鉄男役の森本亮治もなかなか器用で柔軟だ。
ボーイ以外の大人たちも変らず熱演。時田役の柏進は安定的な芝居。マスター栄村役の水谷あつしは、渋く男前の外見と深味のある力強い演技で、彼らの”父親”として芝居そのものも束ねる。
お仕舞いの挨拶で、水谷さんもおっしゃってたが、1年前と同じ役者が揃ってまた同じ舞台に立てることじたいが、とても幸せなことだと思う。
彼らの間に亀裂を起こすのが、加藤和樹演じるFOXYの青山。仕立ての良いスーツに身を包み、姿勢のいい優雅な動作と慇懃無礼な物言い。眼鏡もお似合い。耳のピアスと後ろ髪が長いのが気になる^^;。ペットボトル用ポッケがついた手提げ鞄が面白い。なんだかんだいってもとにかく外見は格好良い(*^^*)。
雰囲気はあるのだが、胡散臭さやアクが足りない^^;。もっと憎々しげな悪の部分を痛烈に見せてくれたら、ボーイズの危機感も募ったのではないか。台詞にも激しさや泥臭さがもっと欲しい。台詞がボーイズに向かってばかりの後ろ姿で声が篭りがち。ベタでも観客に向けて投げかけたら更に良くなる。折角のマスターとの対決も盛り上がり感が薄くて残念。
役者としての和樹も応援してたが、和樹はやっぱり歌手として見なくてはならないんだろうか^^;。皆に押し倒され横になった和樹の顎の辺りがセクシーたまらんv。
男に身体を売る少年達の気持ちより、”金”という魔力に操られた少年達の話になったような感。ともあれ、若手役者の成長や新たな可能性も見い出せて、それなりに楽しめる。
終演後は、水谷さんが一列にズラリ並んだ役者を一人一人紹介。柏さんが水谷さんを紹介。そして水谷さんがにこやかに、ステージに出てきた和樹も紹介。深く頭を下げる皆さん。
そのままステージも会場も手拍子で、いつものバンビーノの歌♪。ふと見ると、客席の関さんも手拍子をしているっ(拍子がちと速いw)。マイクスタンドでペアで歌い踊るが、水谷さんのダンスの時は、関さんの視線がそちらを向いていた。
盛り上がって終幕。2時間弱の上演なのも嬉しい。
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終演後、関さんの姿に気付いた人も多く、あちこちから小さいざわめきが起こる。座席から移動し、階段を昇って来る関さんの顔には白いマスクがっ。関さんそれ変装になってませんよ(^^ゞ。グラサンかけるとか帽子被るとかしないと。ロビーに出られてから、どうやら控室に行かれた模様。
今日の公演はDVD用カメラが入ってたが、まさかそれに関さんの後ろ姿は映ってないだろうなw。
日もまだ高いが、関さんはこれからどこへ行かれるのか。下の小ホールでは岸野組が丁度公演中で中尾さんもご出演。その昼公演にも充分間に合うから、ひょっとしてそちらへ?と推測。当日券で私も観たいが、土曜日に観るからそれまで我慢。
日曜日に『bambino.2』をもう一度観る予定。2時間なので『229』とハシゴしても間に合いそう。サンモールと芸術劇場、通い詰めの日が続く。
赤坂RED/TEATERプロデュース 絢爛とか爛漫とか 2回目
2007年5月22日 舞台演劇赤坂RED/THEATERプロデュースvol.1『絢爛とか爛漫とか』モダンボーイ版の2回目を観てきた。
出演は、土屋裕一(古賀)日比大介(泉)加藤啓(諸岡)及川健(加藤)。プロデュース作品ならではの男四人芝居。
前回より男性客が多い気がする。客のノリも良いのか、笑いもずい分と起きていた。
今回は前から2番目の通路側座席。全体通して見ると、座席右より左側が美味しいと思う。
前に見逃した本物の鶏が、開演前から1幕終了までずっと、声もたてず静かに中庭にいて身体を動かしている。おとなしくて聞き分けが良いニワトリさん。
台詞劇なので、四人の立ち位置が毎回変わってくると某所に書いてあったが、ホントその通り。台詞が多い分だけ、皆さん自由で自然な動きをされてて、色々と興味深い。
3幕目の「友情と欲情は一致するか」で、諸岡×泉、加藤×古賀で、部屋中を追いかけ周りはしゃぎ騒ぐシーン。前回よりかなりテンション高くて長かったw。諸岡なんか目つきがイってるし、加藤がテーブルの上を歩いて古賀に向かうだけで大笑い。総攻めの諸岡は古賀や加藤をも襲い、いつの間にか敷かれた座布団の上で諸岡×加藤の図。前回は正面だったが今回は左側w。アドリブもバンバン飛び出す。組み伏せられた及川さんの顔の輪郭と肌蹴た白い襦袢が何とも色っぽい(*^。^*)。
4幕目の古賀が小説の内容を話して聞かせるシーンも、前回は殆ど座したままだったが、今回は部屋を左右に動きながら話す。表情と話し方に色が出て、前よりも短く感じられた。
台詞自体もチラチラと変わっていて面白い。及川テイストが弾ける「私の女装はスゴイんです」が、「私の女装はちょっとしたもんなんです」になっていたw。これはまた変わりそう。
二回目となると、四人の台詞そのものの重みがストレートに伝わって心打たれる。ことに諸岡のひと言ひと言がまるで名言の如くに感銘を受ける。「お前が一番恵まれている」「才能が書くんじゃない。人間が書くんだ」飄々と成功しながら、あっさり捨て去り、別の我が道を行く男。諸岡は誰にとっても憧れの男なのかもしれない。演じ手の加藤さんも、はちきれんほどに輝いている。
対して、古賀のマイナス思考はどうだ。楽しみも何かも諦めて全身全霊でやろうとしても、どうにも書けずに鬱々と過ごす。それだけならまだいい。仲間たちが苦労なく書けるのを嫉妬して、イジけたりスネたりヤケくそになったり。あげくに”凡庸”の己を悟り、”才能”があるなら書けと強制。眠れないからと酒や薬に走り、女中まで襲う。もう、ムチャクチャ嫌なヤツだ。サイテー最悪の男だ。あまりにナマナマし過ぎるが、男なら誰しもそういった思いに苛まれることもあるだろう。私自身も似たようなどん底の思いを何回も経験したことがあった。
その弱く最低な人間的部分を見せ、女中おきぬに己の思いを吐露するシーンでいつも幕が終る。ことに2幕目ラストは、tutiの渾身の演技が相まって、涙ぐみそうになった(;_;)。
人間の弱い部分では、加藤が3幕目に母親のことで気持ちを昂ぶらせて語るシーン。及川さんのしっとりした語り口にも胸を熱くさせた。
舞台で培った日比さんや加藤さんの揺るぎないはっきりした台詞回しや、経験豊かな及川さんの個性的な発声に比べると、tutiは台詞も多い分、不安な部分がまだある。
だがtutiの凄さは、頭の回転が速く柔和な演技が出来ることだろう。驚きや喜びや照れ臭さを心にためる転調の表情は、リアルで可愛らしくて上手い。tutiのそういう魅力的な演技が、古賀という複雑なダメ男を活性化させ、愛される人物として作り上げているように思う。達者な演技者でなければ、古賀を演じきれないはずだ。または古賀をうんと嫌味な男にしちゃうだろう。
2幕目で諸岡が食べるキュウリは袖の中で綺麗なのか? バナナがあの時代にしては綺麗すぎる。
3幕目で加藤の眼鏡が緩くなったのか何度か落としてたが、及川さんはアドリブ等で乗り切ってたようだ。
4幕目で古賀の話が長いのは分るが、聞かせて貰う側の日比さんももう少し興味ありそうな表情をして欲しい。
古賀が書いた小説の紙がバラバラクシャクシャになるが、毎回何枚かを補充するのだろうか。今回は古賀の酒吹きが無かったな。
「フジコ」というと、峰”不二子”を連想してしまふw。あんな家に住めて、古賀も実は道楽息子か? 四人のその後の人生が知りたいものだ。「人生には結末がない」からね。
モガ版も観たい気がするが、自分の生き方ともっとリアルに比較して落ち込みそうだから、やっぱり止めとこう。女同士が追いかけ回すのを観てもつまんないし^^;。
モボ版をまたいつか別のキャストでも観てみたい。人物像や感じ方もだいぶ変わってくるはず。
 ̄ ̄ ̄
さて明日は、*pnish*の森山栄治&鷲尾昇が出る『bambino.2』。モダンボーイならぬ、バンビーノ・ボーイたちを観てくるぞ〜。
出演は、土屋裕一(古賀)日比大介(泉)加藤啓(諸岡)及川健(加藤)。プロデュース作品ならではの男四人芝居。
前回より男性客が多い気がする。客のノリも良いのか、笑いもずい分と起きていた。
今回は前から2番目の通路側座席。全体通して見ると、座席右より左側が美味しいと思う。
前に見逃した本物の鶏が、開演前から1幕終了までずっと、声もたてず静かに中庭にいて身体を動かしている。おとなしくて聞き分けが良いニワトリさん。
台詞劇なので、四人の立ち位置が毎回変わってくると某所に書いてあったが、ホントその通り。台詞が多い分だけ、皆さん自由で自然な動きをされてて、色々と興味深い。
3幕目の「友情と欲情は一致するか」で、諸岡×泉、加藤×古賀で、部屋中を追いかけ周りはしゃぎ騒ぐシーン。前回よりかなりテンション高くて長かったw。諸岡なんか目つきがイってるし、加藤がテーブルの上を歩いて古賀に向かうだけで大笑い。総攻めの諸岡は古賀や加藤をも襲い、いつの間にか敷かれた座布団の上で諸岡×加藤の図。前回は正面だったが今回は左側w。アドリブもバンバン飛び出す。組み伏せられた及川さんの顔の輪郭と肌蹴た白い襦袢が何とも色っぽい(*^。^*)。
4幕目の古賀が小説の内容を話して聞かせるシーンも、前回は殆ど座したままだったが、今回は部屋を左右に動きながら話す。表情と話し方に色が出て、前よりも短く感じられた。
台詞自体もチラチラと変わっていて面白い。及川テイストが弾ける「私の女装はスゴイんです」が、「私の女装はちょっとしたもんなんです」になっていたw。これはまた変わりそう。
二回目となると、四人の台詞そのものの重みがストレートに伝わって心打たれる。ことに諸岡のひと言ひと言がまるで名言の如くに感銘を受ける。「お前が一番恵まれている」「才能が書くんじゃない。人間が書くんだ」飄々と成功しながら、あっさり捨て去り、別の我が道を行く男。諸岡は誰にとっても憧れの男なのかもしれない。演じ手の加藤さんも、はちきれんほどに輝いている。
対して、古賀のマイナス思考はどうだ。楽しみも何かも諦めて全身全霊でやろうとしても、どうにも書けずに鬱々と過ごす。それだけならまだいい。仲間たちが苦労なく書けるのを嫉妬して、イジけたりスネたりヤケくそになったり。あげくに”凡庸”の己を悟り、”才能”があるなら書けと強制。眠れないからと酒や薬に走り、女中まで襲う。もう、ムチャクチャ嫌なヤツだ。サイテー最悪の男だ。あまりにナマナマし過ぎるが、男なら誰しもそういった思いに苛まれることもあるだろう。私自身も似たようなどん底の思いを何回も経験したことがあった。
その弱く最低な人間的部分を見せ、女中おきぬに己の思いを吐露するシーンでいつも幕が終る。ことに2幕目ラストは、tutiの渾身の演技が相まって、涙ぐみそうになった(;_;)。
人間の弱い部分では、加藤が3幕目に母親のことで気持ちを昂ぶらせて語るシーン。及川さんのしっとりした語り口にも胸を熱くさせた。
舞台で培った日比さんや加藤さんの揺るぎないはっきりした台詞回しや、経験豊かな及川さんの個性的な発声に比べると、tutiは台詞も多い分、不安な部分がまだある。
だがtutiの凄さは、頭の回転が速く柔和な演技が出来ることだろう。驚きや喜びや照れ臭さを心にためる転調の表情は、リアルで可愛らしくて上手い。tutiのそういう魅力的な演技が、古賀という複雑なダメ男を活性化させ、愛される人物として作り上げているように思う。達者な演技者でなければ、古賀を演じきれないはずだ。または古賀をうんと嫌味な男にしちゃうだろう。
2幕目で諸岡が食べるキュウリは袖の中で綺麗なのか? バナナがあの時代にしては綺麗すぎる。
3幕目で加藤の眼鏡が緩くなったのか何度か落としてたが、及川さんはアドリブ等で乗り切ってたようだ。
4幕目で古賀の話が長いのは分るが、聞かせて貰う側の日比さんももう少し興味ありそうな表情をして欲しい。
古賀が書いた小説の紙がバラバラクシャクシャになるが、毎回何枚かを補充するのだろうか。今回は古賀の酒吹きが無かったな。
「フジコ」というと、峰”不二子”を連想してしまふw。あんな家に住めて、古賀も実は道楽息子か? 四人のその後の人生が知りたいものだ。「人生には結末がない」からね。
モガ版も観たい気がするが、自分の生き方ともっとリアルに比較して落ち込みそうだから、やっぱり止めとこう。女同士が追いかけ回すのを観てもつまんないし^^;。
モボ版をまたいつか別のキャストでも観てみたい。人物像や感じ方もだいぶ変わってくるはず。
 ̄ ̄ ̄
さて明日は、*pnish*の森山栄治&鷲尾昇が出る『bambino.2』。モダンボーイならぬ、バンビーノ・ボーイたちを観てくるぞ〜。
ひらり、空中分解。 229
2007年5月19日 舞台演劇 コメント (2)ひらり、空中分解。vol.12『229 -The day after2 tomorrow-』を観てきた。
隣のサンモールでは英語劇を上演らしく、外人の方々が何度か間違えてこっちのスタジオへ迷い込む^^;。入口で予約特典のDVDを頂戴する。
お馴染み、脚本:金津泰輔、演出:郷田ほづみの黄金コンビ。
去年の公演『足跡』では高校生役に扮した男優5人。今回は30も半ばにして5人とも坊主頭に刈り上げての軍服姿で、ひらり初のヒストリカル(歴史物)コメディに挑戦。「ひらり、ついに革命を起こす!」だ。金津氏がブログをやめられたのは残念だが、今回もまた飄々と弾けた前説ナレーションで会場を盛り上げる。
1936年、俗に言う二・二六事件に、其々の個人的事情で乗り遅れた青年将校らが過ごした激動の(?)4日間。
スクリーンの「6」が「9」に変わるシンプルさがツボ。映画『226』は先日WOWOWでチラ観してたが、このへんの歴史にはホントに疎いので、この反乱事件とクーデター未遂事件は26日から29日までの動きを見ていかねばならないのだと、ほとほと痛感^^;。
とにかく坊主頭と陸軍軍服で、5人ともキリリと凛々しくて格好良いんだわ。外見だけで私のツボを擽りまくり、眺めるだけでポワワン状態(*^。^*)。男はやっぱ黒のセクシースキンヘッドさ。
彼らは所謂、陸軍の下士官兵の雑務係り。その雑務室の作りは、左手に夜勤用寝床、右手に机、真ん中にテーブルと椅子があり、ラジオや電話などの小物もクラシカルで、シンプルで機能的雰囲気たっぷり。考えてみれば『絢爛と爛漫と』と同時期の話なんだな〜。
台詞劇ではないが、歴史物や軍人物の宿命か、意味が難解で硬い口調や言い難い言葉も多く、ひらりメンバーも結構苦労されたらしい。だがさすがは、ひらりだ! 明確な発音とメリハリの効いた喋り方で、アドリブもあったろうが皆さん殆ど完璧にこなす。ことに、其々が激情したり怒鳴ったり一喝したりする場面は、緊張感と迫力が舞台を活性化する。今までは軽い芝居調であまり気付かなかったが、今回のシリアス風味な舞台では、ひらりメンバーの実力とパワーをあらためて確信した。
とはいっても、いつものひらりテイストも快調。其々の持ち味を生かした個性的でコミカルな芝居は、笑わせたりビックリさせたりと楽しめる。軍隊物には珍しく、暗く重いムードで終らせなかったのも救い。
坂本充広が珍しく主役で、生真面目で重厚な芝居を見せる。後半の感情激高のアクションは見どころ(?)。毎回ある下半身チラリのお当番はこれまた坂本さん。クラシックパンツを近くで拝めて愉快。
若山慎は今回は典型的な熱血バカ。漢字も読めず、人一倍臆病なのに、あの純粋で情熱的な言動は充分認める。ライスカレーとかリンゴとかホントに食べてるし、結構お得な役どころかもw。
八幡トモアキは長身なので、軍服も一番似合いモテそう。温和で日和見っぽいが、ただの色男で裏が無かったのがまた珍しい。
年長の大波誠が一番下っ端ぽくて、実は裏があったという複雑な役どころ。前半と後半でガラリと演技を変えてきて、ビシリと雄弁になったところに、大波さんの演技の凄みが感じられる。
お気に入りの松川貴弘は、眼鏡の奥のクールな瞳と整った表情も素敵で、油断のならないクセ者役がぴったりv。姿勢正しい所作もいいが、きびきびした美声にもウットリ(*^^*)。たまに見せるユーモラスで悪戯っ子な表情も可愛いっ。
5人がビシっと敬礼を捧げるシーンはとびきり格好良い。羽衣絡みで山像かおりの凛としたナレーションも聞きどころ。
お国のために、人々のためにと、志して立ち上がった者たちは確かに崇高だ。劇中にある「我、狂か愚か知らず、一路ついに奔騰するのみ」の心境も何となく頷ける。
しかし、家族のため、愛する者のため、家業のため、健康のためにと考える者たちも、それなりに素晴らしいのである。決して彼らを馬鹿にし邪険にしてはいけない。
大事の前の小事。小は大なり。身近な者を幸せにできなくて、何が国の平和か。自分勝手、大いに結構。自分勝手は、時に命をながらえる。実に心地よいテーマ。
最後の謳歌も力強く声が響き渡り、歌詞に苦笑しつつも堪能した。
終演後の宣伝告知は、流暢な喋りの松川くん。たまにボケを入れる八幡さんは、絡みにくい人だと皆から言われるw。
実に見応えある舞台で、楽日にもう一回観る予定。
次回のひらりは、8月初旬に同劇場で、若山慎と坂本充広の男2人芝居。
 ̄
ロビーで、Tシャツに着替えた若山さんと松川さんにご挨拶。お二人にはすっかり顔を覚えられていて嬉しい。
素の若山さんは真面目でにこやかなお顔。8月のお芝居の中味はまだ未定だとか。松川さんにはお芝居の感想とかあれこれ。坊主頭記念で、お二人にお写真と握手もお願いする(*^^*)。
松川さんはいつも格好良くてドキドキするのだがv、若山さんには別の意味でドキドキさせられるw。お酒のつまみで差し入れもお渡しした。
楽日には郷田さんもおいでになるので楽しみv。明日はまた同じ御苑行きだが逆方向。
 ̄ ̄ ̄
観劇前にあちこち寄った。
映画館で『電ゲキ』の前売券。お守り二つと、「俺、参上」バージョンの電王ソフビをゲット。
マックでハッピーセット。本日限定の劇場版ポケモンのポスターをゲット。
メイトでTVアニメ公式ブック。『NANA-淳子の部屋-』と『ONE PIECE RAINBOW!』をゲット。どちらも小型だが重い。
隣のサンモールでは英語劇を上演らしく、外人の方々が何度か間違えてこっちのスタジオへ迷い込む^^;。入口で予約特典のDVDを頂戴する。
お馴染み、脚本:金津泰輔、演出:郷田ほづみの黄金コンビ。
去年の公演『足跡』では高校生役に扮した男優5人。今回は30も半ばにして5人とも坊主頭に刈り上げての軍服姿で、ひらり初のヒストリカル(歴史物)コメディに挑戦。「ひらり、ついに革命を起こす!」だ。金津氏がブログをやめられたのは残念だが、今回もまた飄々と弾けた前説ナレーションで会場を盛り上げる。
1936年、俗に言う二・二六事件に、其々の個人的事情で乗り遅れた青年将校らが過ごした激動の(?)4日間。
スクリーンの「6」が「9」に変わるシンプルさがツボ。映画『226』は先日WOWOWでチラ観してたが、このへんの歴史にはホントに疎いので、この反乱事件とクーデター未遂事件は26日から29日までの動きを見ていかねばならないのだと、ほとほと痛感^^;。
とにかく坊主頭と陸軍軍服で、5人ともキリリと凛々しくて格好良いんだわ。外見だけで私のツボを擽りまくり、眺めるだけでポワワン状態(*^。^*)。男はやっぱ黒のセクシースキンヘッドさ。
彼らは所謂、陸軍の下士官兵の雑務係り。その雑務室の作りは、左手に夜勤用寝床、右手に机、真ん中にテーブルと椅子があり、ラジオや電話などの小物もクラシカルで、シンプルで機能的雰囲気たっぷり。考えてみれば『絢爛と爛漫と』と同時期の話なんだな〜。
台詞劇ではないが、歴史物や軍人物の宿命か、意味が難解で硬い口調や言い難い言葉も多く、ひらりメンバーも結構苦労されたらしい。だがさすがは、ひらりだ! 明確な発音とメリハリの効いた喋り方で、アドリブもあったろうが皆さん殆ど完璧にこなす。ことに、其々が激情したり怒鳴ったり一喝したりする場面は、緊張感と迫力が舞台を活性化する。今までは軽い芝居調であまり気付かなかったが、今回のシリアス風味な舞台では、ひらりメンバーの実力とパワーをあらためて確信した。
とはいっても、いつものひらりテイストも快調。其々の持ち味を生かした個性的でコミカルな芝居は、笑わせたりビックリさせたりと楽しめる。軍隊物には珍しく、暗く重いムードで終らせなかったのも救い。
坂本充広が珍しく主役で、生真面目で重厚な芝居を見せる。後半の感情激高のアクションは見どころ(?)。毎回ある下半身チラリのお当番はこれまた坂本さん。クラシックパンツを近くで拝めて愉快。
若山慎は今回は典型的な熱血バカ。漢字も読めず、人一倍臆病なのに、あの純粋で情熱的な言動は充分認める。ライスカレーとかリンゴとかホントに食べてるし、結構お得な役どころかもw。
八幡トモアキは長身なので、軍服も一番似合いモテそう。温和で日和見っぽいが、ただの色男で裏が無かったのがまた珍しい。
年長の大波誠が一番下っ端ぽくて、実は裏があったという複雑な役どころ。前半と後半でガラリと演技を変えてきて、ビシリと雄弁になったところに、大波さんの演技の凄みが感じられる。
お気に入りの松川貴弘は、眼鏡の奥のクールな瞳と整った表情も素敵で、油断のならないクセ者役がぴったりv。姿勢正しい所作もいいが、きびきびした美声にもウットリ(*^^*)。たまに見せるユーモラスで悪戯っ子な表情も可愛いっ。
5人がビシっと敬礼を捧げるシーンはとびきり格好良い。羽衣絡みで山像かおりの凛としたナレーションも聞きどころ。
お国のために、人々のためにと、志して立ち上がった者たちは確かに崇高だ。劇中にある「我、狂か愚か知らず、一路ついに奔騰するのみ」の心境も何となく頷ける。
しかし、家族のため、愛する者のため、家業のため、健康のためにと考える者たちも、それなりに素晴らしいのである。決して彼らを馬鹿にし邪険にしてはいけない。
大事の前の小事。小は大なり。身近な者を幸せにできなくて、何が国の平和か。自分勝手、大いに結構。自分勝手は、時に命をながらえる。実に心地よいテーマ。
最後の謳歌も力強く声が響き渡り、歌詞に苦笑しつつも堪能した。
終演後の宣伝告知は、流暢な喋りの松川くん。たまにボケを入れる八幡さんは、絡みにくい人だと皆から言われるw。
実に見応えある舞台で、楽日にもう一回観る予定。
次回のひらりは、8月初旬に同劇場で、若山慎と坂本充広の男2人芝居。
 ̄
ロビーで、Tシャツに着替えた若山さんと松川さんにご挨拶。お二人にはすっかり顔を覚えられていて嬉しい。
素の若山さんは真面目でにこやかなお顔。8月のお芝居の中味はまだ未定だとか。松川さんにはお芝居の感想とかあれこれ。坊主頭記念で、お二人にお写真と握手もお願いする(*^^*)。
松川さんはいつも格好良くてドキドキするのだがv、若山さんには別の意味でドキドキさせられるw。お酒のつまみで差し入れもお渡しした。
楽日には郷田さんもおいでになるので楽しみv。明日はまた同じ御苑行きだが逆方向。
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観劇前にあちこち寄った。
映画館で『電ゲキ』の前売券。お守り二つと、「俺、参上」バージョンの電王ソフビをゲット。
マックでハッピーセット。本日限定の劇場版ポケモンのポスターをゲット。
メイトでTVアニメ公式ブック。『NANA-淳子の部屋-』と『ONE PIECE RAINBOW!』をゲット。どちらも小型だが重い。
Studio Life公演 ロミオとジュリエット Eチーム
2007年5月17日 舞台演劇Studio Life公演『ロミオとジュリエット』Erbe(エルベ)チームのを観てきた。
平日昼だからか、ロビーがやけに混雑。座席は月曜よりも後ろ端だが、舞台全体は見渡せる。でも自分の緊張感が持続せず、中盤に眠気が起きたり^^;。今日もトークショーあり。
月曜のSチームはフレッシュで溌剌とした若さいっぱいのカップル。今回のEチームはメインキャストが変わり、全体的に長身が揃ってて、ロミ&ジュリもやや年齢を感じさせる。
岩崎大のロミオは好青年風。荒木ロミオと比べて、長身を生かした颯爽とした動きはやはり格好良いv。タイツじゃなくスパッツだw。膝のトコが白くなってて使い込んでる感。頬を紅潮させるような表情や、追放告知で泣きじゃくりヤケを起こす少年らしい振る舞いもよくこなし可愛い。でもどうしても我侭青年に見えちゃう^^;。
舟見和利のジュリエットは、遠目にはほっそりと優雅でいいのだが、表情に可憐さが感じられず。前から思っていたが、台詞も早口過ぎて語尾がよく聞き取れず、ハスキーな声も気になる。叫んだりびしっと一喝する場面は気品と迫力があって良い。だが少女らしい可愛さが欲しいし、ジュリエットのイメージとは遠い^^;。
ロミ&ジュリの抱擁とキスも表向きには絵になるが、何か物足りない気もする^^;。
奥田努のティボルトは、高根ティボルトのような睨みもクセも無いので、哀惜も感じられる。
マキューシオ役は劇団昴の坂本岳大。Studio Lifeにすっかり溶け込んでいて頼もしい。今までは女性役しか知らず、今回の男性役が初見だが、こんな顔立ちだったのかとヘンに感激w。髪型や佇まいが誰かにソックリだとじっくり拝むが、遊佐浩二にどことなく似てるんだと思い当たる(笑)。
ペンヴォーリオの小野健太郎もハンサムな顔立ちでいい。
岩崎&坂本&小野トリオは、同じ位にスラリと長身で素敵だが、ギャグやダジャレ合戦はSチームのトリオのほうが上かw。
船戸慎士のキャピュレットは、今回も豪快で迫力があって素晴らしい。娘に対する激しい叱り方も怖いくらいにサマになっている。林勇輔の夫人も従順な様子がよく出ている。今日は勢い余ってチラっと床に滑り、客席からも小さな笑い。
石飛幸治の乳母は、倉本乳母よりはアクが少なくて良かった。しかし、前半のお嬢様生い立ちのお喋りは脚本で少々カットできないものか。上演時間も少しは短縮できそうだが^^;。
河内喜一朗の僧ロレンスは、雰囲気はたっぷりで重厚だが、噛みが多くて流れが中断してしまう^^;。
ロレンスさんって、ロミ&ジュリをなだめたり自殺を止めたりと、親代わり先生代わりでいつも親身になって頑張ってくれたのに、全てがアダになってしまって可哀想。ある意味、彼が一番の被害者かもしれない。
エピローグでロレンスが彷徨うシーンで、ロマンな音楽に被さってヘンなアメリカン調音楽が流れて興醒め(~_~)。演出的に何か意図があるんだろうか。
以前の私は、仇同士の家の犠牲になった感のロミ&ジュリの悲恋ばかりに目がいっていた。でも今回は舞台を通じて、子供らの行為を冷静に見つめる親としての自分がいる。
気に食わないとカッとなって人を殺めてしまう若者。友や仲間の仇とばかりに復讐の連鎖に陥る若者。追放されるのを恐れ嘆き哀しみ、やけになってすぐ死にたがる若者。産み育ててくれた親や乳母よりも、1週間前に出会った男を信じ込み折っていく娘。
確かに崇高な”愛と死”ではあったけれど、今の若者達にも繋がる”軽さ”と”危うさ”を彼らに感じてしまう。いつの時代も、そんな若者たちの末路に涙するのは、彼らをそんな風に産み育てた愚かな大人たちなのだと考える。
 ̄
終演後トークショー。司会は、キャピュレット夫人の林勇輔と、ティボルトの従者その2(笑)曽世海児。このお二人はなかなか雄弁で毒舌だぞw。
今回も「パッションがとまらない」で、「スタジオライフ剣友会」(笑)の8人が登場。
三上俊は、久しぶりの男役で、ついたあだ名が「リボンの騎士」w。大沼亮吉は、剣が抜き辛く緊張すると、わざわざ剣を抜くサービス。深山洋貴は、本番中は剣がコンと頭に当っても痛くないが、終ってみるとやっぱり痛いと。パリス寺岡哲は、稽古でも手袋しないで慎重にアクションしてると、渥美先生からもっと早くと言われる。
ロミオ岩崎大の番で、客席からまばらに大コールw。客席通路では慎重にやってると岩崎くん。坂本岳大は、隣の奥田努が気心知れた相手なので安心してたが、今日自分が死体の時に踏まれたと暴露(笑)。マイク移動の曽世さんが大くんと岳大くんの間に立ち、奇しくも『夏の夜の夢』の4人が並んでいて客席からも笑い。その奥田くんは、ウォシュレットの話が途中で打ち切られ^^;。小野健太郎は、深山さんの頭をぶったのは僕ですと告白。
大くんと岳大くんが顔を見合わせ笑っていたり。退場時、岳大くんが奥田くんの頭をスコーンとしてたり。とっても和気藹々。
林さんが「毎日パッションパッションで燃え上がってます」と締めて終了。
もう1回ぐらいロミ&ジュリを観たい気もするが、日程的予算的にもムリか。
5月の私の観劇ラッシュは、あと1週間は続きそう^^;。
平日昼だからか、ロビーがやけに混雑。座席は月曜よりも後ろ端だが、舞台全体は見渡せる。でも自分の緊張感が持続せず、中盤に眠気が起きたり^^;。今日もトークショーあり。
月曜のSチームはフレッシュで溌剌とした若さいっぱいのカップル。今回のEチームはメインキャストが変わり、全体的に長身が揃ってて、ロミ&ジュリもやや年齢を感じさせる。
岩崎大のロミオは好青年風。荒木ロミオと比べて、長身を生かした颯爽とした動きはやはり格好良いv。タイツじゃなくスパッツだw。膝のトコが白くなってて使い込んでる感。頬を紅潮させるような表情や、追放告知で泣きじゃくりヤケを起こす少年らしい振る舞いもよくこなし可愛い。でもどうしても我侭青年に見えちゃう^^;。
舟見和利のジュリエットは、遠目にはほっそりと優雅でいいのだが、表情に可憐さが感じられず。前から思っていたが、台詞も早口過ぎて語尾がよく聞き取れず、ハスキーな声も気になる。叫んだりびしっと一喝する場面は気品と迫力があって良い。だが少女らしい可愛さが欲しいし、ジュリエットのイメージとは遠い^^;。
ロミ&ジュリの抱擁とキスも表向きには絵になるが、何か物足りない気もする^^;。
奥田努のティボルトは、高根ティボルトのような睨みもクセも無いので、哀惜も感じられる。
マキューシオ役は劇団昴の坂本岳大。Studio Lifeにすっかり溶け込んでいて頼もしい。今までは女性役しか知らず、今回の男性役が初見だが、こんな顔立ちだったのかとヘンに感激w。髪型や佇まいが誰かにソックリだとじっくり拝むが、遊佐浩二にどことなく似てるんだと思い当たる(笑)。
ペンヴォーリオの小野健太郎もハンサムな顔立ちでいい。
岩崎&坂本&小野トリオは、同じ位にスラリと長身で素敵だが、ギャグやダジャレ合戦はSチームのトリオのほうが上かw。
船戸慎士のキャピュレットは、今回も豪快で迫力があって素晴らしい。娘に対する激しい叱り方も怖いくらいにサマになっている。林勇輔の夫人も従順な様子がよく出ている。今日は勢い余ってチラっと床に滑り、客席からも小さな笑い。
石飛幸治の乳母は、倉本乳母よりはアクが少なくて良かった。しかし、前半のお嬢様生い立ちのお喋りは脚本で少々カットできないものか。上演時間も少しは短縮できそうだが^^;。
河内喜一朗の僧ロレンスは、雰囲気はたっぷりで重厚だが、噛みが多くて流れが中断してしまう^^;。
ロレンスさんって、ロミ&ジュリをなだめたり自殺を止めたりと、親代わり先生代わりでいつも親身になって頑張ってくれたのに、全てがアダになってしまって可哀想。ある意味、彼が一番の被害者かもしれない。
エピローグでロレンスが彷徨うシーンで、ロマンな音楽に被さってヘンなアメリカン調音楽が流れて興醒め(~_~)。演出的に何か意図があるんだろうか。
以前の私は、仇同士の家の犠牲になった感のロミ&ジュリの悲恋ばかりに目がいっていた。でも今回は舞台を通じて、子供らの行為を冷静に見つめる親としての自分がいる。
気に食わないとカッとなって人を殺めてしまう若者。友や仲間の仇とばかりに復讐の連鎖に陥る若者。追放されるのを恐れ嘆き哀しみ、やけになってすぐ死にたがる若者。産み育ててくれた親や乳母よりも、1週間前に出会った男を信じ込み折っていく娘。
確かに崇高な”愛と死”ではあったけれど、今の若者達にも繋がる”軽さ”と”危うさ”を彼らに感じてしまう。いつの時代も、そんな若者たちの末路に涙するのは、彼らをそんな風に産み育てた愚かな大人たちなのだと考える。
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終演後トークショー。司会は、キャピュレット夫人の林勇輔と、ティボルトの従者その2(笑)曽世海児。このお二人はなかなか雄弁で毒舌だぞw。
今回も「パッションがとまらない」で、「スタジオライフ剣友会」(笑)の8人が登場。
三上俊は、久しぶりの男役で、ついたあだ名が「リボンの騎士」w。大沼亮吉は、剣が抜き辛く緊張すると、わざわざ剣を抜くサービス。深山洋貴は、本番中は剣がコンと頭に当っても痛くないが、終ってみるとやっぱり痛いと。パリス寺岡哲は、稽古でも手袋しないで慎重にアクションしてると、渥美先生からもっと早くと言われる。
ロミオ岩崎大の番で、客席からまばらに大コールw。客席通路では慎重にやってると岩崎くん。坂本岳大は、隣の奥田努が気心知れた相手なので安心してたが、今日自分が死体の時に踏まれたと暴露(笑)。マイク移動の曽世さんが大くんと岳大くんの間に立ち、奇しくも『夏の夜の夢』の4人が並んでいて客席からも笑い。その奥田くんは、ウォシュレットの話が途中で打ち切られ^^;。小野健太郎は、深山さんの頭をぶったのは僕ですと告白。
大くんと岳大くんが顔を見合わせ笑っていたり。退場時、岳大くんが奥田くんの頭をスコーンとしてたり。とっても和気藹々。
林さんが「毎日パッションパッションで燃え上がってます」と締めて終了。
もう1回ぐらいロミ&ジュリを観たい気もするが、日程的予算的にもムリか。
5月の私の観劇ラッシュは、あと1週間は続きそう^^;。
赤坂RED/TEATERプロデュース 絢爛とか爛漫とか
2007年5月16日 舞台演劇赤坂RED/THEATERプロデュースvol.1『絢爛とか爛漫とか』モダンボーイ版を観てきた。
サンティーズ『30』が開催された劇場だが、何故か道に迷う^^;。ライフではなくパニのメルマガのおかげで、先行で取ったチケが何と最前列真ん中。舞台はやや高いが見易いのは間違いない。パンフは無し。
自転車キンクリーツカンパニー飯島早苗氏の作品で、SPACENOIDの御笠ノ忠次氏の演出。何度か上演され、今回はキャストを一新した再演。登場する4人の男性役者は其々違うカンパニーに所属。私のお目当ては*pnish*の土屋裕一とStudio Lifeの及川健で、あとのお二人はよく知らない。
モダンボーイ版とモダンガール版の2バージョン公演で、約2時間強の上演。
昭和初頭、四人の若き文士たちが集い、其々の夢や恋や生き方を語り、時に悩み苦しみ喧嘩をしながら駆け抜ける春夏秋冬の青春物語。
主人公・古賀の部屋が舞台となり、そこで繰り広げられる四人の会話劇がメイン。畳の向こうに引き戸と中庭、左手に書棚と蓄音機と座布団、右手に座机と塵箱と襖があり、雰囲気良い丁寧な舞台装置と小物。暗転ごとに、花瓶に違う花が活けられ、布団やテーブルや火鉢が置かれて、四季の移ろいを表現。四人が季節ごとに着替えるのも目に眩しい。
若者たちの状況や性格が徐々に分ってきて、其々の気持ちや台詞に寄り添えるのが面白い。
2作目が書けずに、焦りとジレンマと劣等感に陥り、才能ある友人に嫉妬し薬にも頼ってしまう古賀役を土屋裕一。裕福な遊び人だが、一人の女に執着している批評家志望の泉役を日比大介。才能溢れるが、大らかで豪放で現実主義の諸岡役を加藤啓。耽美な怪奇小説を書くも、マザコンで温和で繊細な加藤役を及川健。
四人の会話劇だから、台詞も膨大な量で掛け合いも大切。まだ少し噛みがあったり、リズムがちょい合わなくなるシーンも観られたが、ほぼ完璧だったと思う。
古賀はほぼ出ずっぱり。古賀の女中おきぬのシルエットもたまに登場するが、土屋さんことtutiが一人会話でこなす。マイナスイメージばかりの古賀だが、不器用で一本気なところをtutiが人間味たっぷりに情熱的に演じる。苛立ちや表情や鼻声が時にリアルに感じさせる。4幕目は自分が創った小説の内容を泉に聞かせるという設定で殆どが古賀の朗読劇だが、これが完璧で圧巻。tutiが明確で抑揚ある言葉で約5分間じっくりと話し続け、観客にも物語の世界を想像させる。
モノクロな男関係に、”色”と”癒し”を与えて膨らませてくれたのが及川さん。台詞や表情や所作に楚々としたしっとり感があり、こちらまで潤して安心させてくれる。古賀と加藤は性格的には対照的だが、一番心が繋がっていたのかも。予想以上にtutiと及さんの会話が多くて、微笑ましく見守りながら幸せ気分v。「女装もしたことがあって可愛かったんですよ」の台詞に、及さんが演じた数々の女性役を浮かべながら頷いてニンマリ(^.^)。眼鏡の顔も可愛らしく、着物や白開襟シャツを着た身体もホッソリと優雅だ。
日比さんはいかにもな洒落た二枚目風顔立ちで、加藤さんは逞しくワイルドな風情が印象的。
開演前からワルツが小さく流れ、何となく身をゆらゆらさせていたら、ワルツが大きくなると踊りながら登場する男たち。ここでも及さんは女役w。
無人島に男同士だけで肉体関係は?の想像図で、諸岡を中心に四人が舞台狭しと追いかけはしゃぎ回るシーンが楽しい。諸岡×泉は納得だがw、意外や加藤×古賀となり(笑)tutiを面白がって追う及さん。締めは及さんが総受け状態、下になった及さんがちと色っぽいw。
はしゃぎ回ったせいで、加藤さんの袴の下から白いヒモがチラリと垂れて、諸岡の台詞や動きがある度に下が気になったり^^;。夏のバナナの皮を回収し損なったのか、秋になってもひとつ残ってたり^^;。古賀の口から吹き出した水しぶきが、前列のこちらまでちょっぴりかかったり^^;。ちょこちょことまだ粗が見える。
一年を経て、四人は其々己の道を見いだし歩むことになる。ある者は恋愛を成就させ結婚へ。ある者は家族愛を。ある者は実業家の道へ。それでも、頑固にひたむきに小説家を志す者もいる。
作家も役者も、ある意味、似ているのではないか。どんなに頑張ってもままならないこともあり、ある日突然上手くいってしまったり。努力や才能、運や富や恵だけでは計り知れない万物の流れが、人生には存在する。
その中で、自分の道に執着して情熱を傾けられることが一番素晴らしいことではないのか。古賀の姿に、己の役者人生を投影させた男たちの渾身の芝居を拝見できて喜ばしかった。
モガ版も似たようなキャラ設定なのだろうか。観る機会は無いが、モボ版はもう1回観劇予定。
サンティーズ『30』が開催された劇場だが、何故か道に迷う^^;。ライフではなくパニのメルマガのおかげで、先行で取ったチケが何と最前列真ん中。舞台はやや高いが見易いのは間違いない。パンフは無し。
自転車キンクリーツカンパニー飯島早苗氏の作品で、SPACENOIDの御笠ノ忠次氏の演出。何度か上演され、今回はキャストを一新した再演。登場する4人の男性役者は其々違うカンパニーに所属。私のお目当ては*pnish*の土屋裕一とStudio Lifeの及川健で、あとのお二人はよく知らない。
モダンボーイ版とモダンガール版の2バージョン公演で、約2時間強の上演。
昭和初頭、四人の若き文士たちが集い、其々の夢や恋や生き方を語り、時に悩み苦しみ喧嘩をしながら駆け抜ける春夏秋冬の青春物語。
主人公・古賀の部屋が舞台となり、そこで繰り広げられる四人の会話劇がメイン。畳の向こうに引き戸と中庭、左手に書棚と蓄音機と座布団、右手に座机と塵箱と襖があり、雰囲気良い丁寧な舞台装置と小物。暗転ごとに、花瓶に違う花が活けられ、布団やテーブルや火鉢が置かれて、四季の移ろいを表現。四人が季節ごとに着替えるのも目に眩しい。
若者たちの状況や性格が徐々に分ってきて、其々の気持ちや台詞に寄り添えるのが面白い。
2作目が書けずに、焦りとジレンマと劣等感に陥り、才能ある友人に嫉妬し薬にも頼ってしまう古賀役を土屋裕一。裕福な遊び人だが、一人の女に執着している批評家志望の泉役を日比大介。才能溢れるが、大らかで豪放で現実主義の諸岡役を加藤啓。耽美な怪奇小説を書くも、マザコンで温和で繊細な加藤役を及川健。
四人の会話劇だから、台詞も膨大な量で掛け合いも大切。まだ少し噛みがあったり、リズムがちょい合わなくなるシーンも観られたが、ほぼ完璧だったと思う。
古賀はほぼ出ずっぱり。古賀の女中おきぬのシルエットもたまに登場するが、土屋さんことtutiが一人会話でこなす。マイナスイメージばかりの古賀だが、不器用で一本気なところをtutiが人間味たっぷりに情熱的に演じる。苛立ちや表情や鼻声が時にリアルに感じさせる。4幕目は自分が創った小説の内容を泉に聞かせるという設定で殆どが古賀の朗読劇だが、これが完璧で圧巻。tutiが明確で抑揚ある言葉で約5分間じっくりと話し続け、観客にも物語の世界を想像させる。
モノクロな男関係に、”色”と”癒し”を与えて膨らませてくれたのが及川さん。台詞や表情や所作に楚々としたしっとり感があり、こちらまで潤して安心させてくれる。古賀と加藤は性格的には対照的だが、一番心が繋がっていたのかも。予想以上にtutiと及さんの会話が多くて、微笑ましく見守りながら幸せ気分v。「女装もしたことがあって可愛かったんですよ」の台詞に、及さんが演じた数々の女性役を浮かべながら頷いてニンマリ(^.^)。眼鏡の顔も可愛らしく、着物や白開襟シャツを着た身体もホッソリと優雅だ。
日比さんはいかにもな洒落た二枚目風顔立ちで、加藤さんは逞しくワイルドな風情が印象的。
開演前からワルツが小さく流れ、何となく身をゆらゆらさせていたら、ワルツが大きくなると踊りながら登場する男たち。ここでも及さんは女役w。
無人島に男同士だけで肉体関係は?の想像図で、諸岡を中心に四人が舞台狭しと追いかけはしゃぎ回るシーンが楽しい。諸岡×泉は納得だがw、意外や加藤×古賀となり(笑)tutiを面白がって追う及さん。締めは及さんが総受け状態、下になった及さんがちと色っぽいw。
はしゃぎ回ったせいで、加藤さんの袴の下から白いヒモがチラリと垂れて、諸岡の台詞や動きがある度に下が気になったり^^;。夏のバナナの皮を回収し損なったのか、秋になってもひとつ残ってたり^^;。古賀の口から吹き出した水しぶきが、前列のこちらまでちょっぴりかかったり^^;。ちょこちょことまだ粗が見える。
一年を経て、四人は其々己の道を見いだし歩むことになる。ある者は恋愛を成就させ結婚へ。ある者は家族愛を。ある者は実業家の道へ。それでも、頑固にひたむきに小説家を志す者もいる。
作家も役者も、ある意味、似ているのではないか。どんなに頑張ってもままならないこともあり、ある日突然上手くいってしまったり。努力や才能、運や富や恵だけでは計り知れない万物の流れが、人生には存在する。
その中で、自分の道に執着して情熱を傾けられることが一番素晴らしいことではないのか。古賀の姿に、己の役者人生を投影させた男たちの渾身の芝居を拝見できて喜ばしかった。
モガ版も似たようなキャラ設定なのだろうか。観る機会は無いが、モボ版はもう1回観劇予定。