30-DELUX The Seventh Live『シェイクス』を観てきた。
会場に入った時からテーマパークのような賑やかさ。ロビーの物販には声が響いて活気があり、イメージキャラクターの着ぐるみ(馬)がお出迎え(名前募集中)。パンフは1500円と高めだが全カラー。
花壇も賑やかで、ジャニーズ、アクサル&ブルーシャトル、*pnish*、ヘロQと多方面から。高橋直純くんからのは目立つ場所。THE 黒帯からはご祝儀。それだけ今回の舞台もゲストも豪華絢爛だということだ。
前から2番目の座席で、開演前にはビデオ映像や愉快な前説で客を和ませる。

”シェイクスピアランド”を舞台に、因縁を持つ男二人が再会、過去を清算し再生するまでを描くアクション・コメディ。
「シェイクス」は”シェイクスピア”のシェイクスというより、色々なシェイクスピア作品を振って新たなものを作り出すという意もあり。むしろ、笑いや感動やドラマやダンスやアクションや殺陣など、色々な要素がミックスされた舞台ということか。同時に、各方面で活躍中の才能と経験ある多彩な役者を結集して創った芝居ともいえそう。

『ロミオとジュリエット』をはじめ、とりあえず色々なシェイクスピア作品の舞台を観てきたので話には入り易く、登場人物と結び付けるのにも役に立つ。シェイクスピア作品には剣の殺陣シーンも多く、人が結構死ぬのだなぁとあらためて認識。
30-DELUX公演には珍しいシチュエーション。単純でシュールな笑いの中に、シリアスで切ない部分も凝縮され、興奮と刺激の中に、穏やかな暖かさも感じさせる舞台。
お得意のアクションや殺陣は息もつかせぬ速さで目を瞠らせる。しかも今回は劇中で殺陣のレッスンも披露する余裕。私も少しは勉強になった。
ちょっと気になったのが、フェンシングの所作というより、和風の剣術風だったこと。斬るのではなく刺す場面があまりなかったようだった。

東京公演中で大阪公演も控えているので、役者の印象のみ。
黒髪の佐野瑞樹が実直そうな雰囲気なのが新鮮で、前よりいっそう男前になっており、しっかりした演技も磨きがかかって、実に可愛くて格好良いv。
大柄の郷本直也はシリアスとコメディのメリハリが面白い。柄谷吾史は殺陣も冴え渡り、芝居がかった大袈裟な演技も最高。二人とも役的には”ネタ”だったのか。
林修司は計算高いシニカルな演技が自然で上手い。ミュージカル『BLEACH』の林さんしか観てないので吃驚だった。
タイソン大屋はコミカルで味わい深い役どころ。清水順二は意外や真面目な役どころで熱情を出した。彼の派手な大立ち回りと鋭い殺陣にはいつも見惚れるが、笑いながら斬り捨てる狂喜な表情にもゾクっとくる。
女性陣は”大・中・小”色とりどりで花開くが、可愛い押田美和のアクロバットと殺陣には頼もしいギャップを感じる。
役者には時に”歌”も必要だと思っていたが、昨今はアクションやダンスや殺陣も当り前になってきているのかもしれない。

終演後、3回目のカーテンコールで、恒例のゲスト挨拶。今回のお当番は郷本直也&柄谷吾史(*^。^*)。郷本さんの左袖を掴みながら、オドオドと出てきた柄さんw。郷本さんがしっかり挨拶する隣で、何を言おうか迷った感じでタイソンさんの耳元にヒソヒソ。促されてちょい照れながら自己紹介。郷本さんが今後の告知を言う中で、何もないですと言う柄さん。これだけなのね〜。
途中で登場した佐野瑞樹&伊藤裕子がトントンと小芝居。毎回ネタが違うらしい。

ロビーで、タイソンさんのサイン列。私もパンフに頂戴し、前回公演の話なぞ。2年前は清水さんのサインも頂いたっけ。
今回はカメラ収録日で、役者も作品の熱気も更に高まった様子。DVD予約をどうしようか迷う。
楽でもう一回観る予定だが、確認したいトコや毎回ネタが変わりそうな場面もあり、楽しみにしていたい。

The 4th Live『BIRDS』のDVD購入も迷っている。稲田徹、小山剛志、浅沼晋太郎(作・演出も担当)と声優的にも豪華ゲスト共演。2005年時点では浅沼さんの名前は知らなかったからなぁ^^;。今やこの三人の別々の舞台まで観ることになろうとは。
KOYA-MAP vol.2公演『喝采』を観てきた。
指定席のハズだが、何故か開場30分前から列が出来てる。物販はもっと早い時間からスタート。
ロビーの花壇でちょっと混乱。野島昭生さんから野島裕史さんへの花壇で、あれっ!?昨日観たのは健児さんのほうだっけ?^^; ロミ×ジュリの花壇で、あれっ!?昨日の水島くんが主役だっけ?^^;
座席は急に取ったので後方だが障害もなく結構観易い。

開場5分前に何かあるらしいが、今回は開場5分後にあった。小山剛志&柚木涼香による会場アナウンス。注意事項にふれつつ「フォークでさしていいですか」とまたミニ暴走中の柚木さんw。

作・演出は小山剛志。<喝采>ときくと、ちあきなおみの歌を思い出すが、剛志さんの<おバカワールド>では、拍手喝采の<喝采>から取っているとか。
定時制高校を舞台に、突然現れた熱血先生のもと、学生たちが一致団結して学園祭を盛り上げ、会場やみんなから<喝采>を浴びるお話。

不良学生役の桐本琢也が一応主役なのかな。スゴイ髪型に騙されて、一瞬誰なのか分らなかったw。スピーディでメリハリが効いた演技力は流石の安心感。
眠たそうな学生役の野島裕史は、自然で誠実な演技。”ひろふみ”がようやく頭に根付きそうw。ふっくらした顔が飛田さんにちょい似てると思ったのはナイショ。
優等生だが気の強そうな学生役の名塚佳織は、溌剌として意外と身長もあり逞しい身体。若いし、まだまだ可能性たっぷり。
天然ボケで可愛い学生役の齋藤彩夏は、高いキンキン声だけでお腹いっぱい大笑い。ヤクルト見る度に思い出しそうw。
和服姿の水田わさびは、台詞一つ一つに潔さと骨太さが感じられ気持ち良い。この人がドラえもんだとは、見た目では全然イメージがわかんw。
裕史を”ゆうじ”と呼び間違える父親役の宮澤正は、味のあるライト感覚な役者さん。

スクリーンが降りて、浪川大輔が映像出演。ワイングラスに地球儀に葉巻と、およそ似つかわしくないスタイルに爆笑。白いローブからチラっと見えたアレは、わざと?それとも?
ダブルキャストで、ナルシストでプロ歌手の谷山紀章が出演。紀章くんの学ランも期待してたが、白スーツのいつもの格好でちと残念。銀ギラの長いモールといい、手も腰も足もぜーんぶ動きがクネクネと”ヘビ”っぽい(笑)。

座長の小山剛志の登場は中盤から。音楽と保健体育の先生って設定だが、ギター片手に忽ちライブ会場と化す。
オリコン10位になったとかいう「ひげ独身のテーマ♪」の後は、「真・うたわれるもののテーマ♪」を熱唱。兄貴が「シアターサンモールのみなさ〜ん」と言うと、会場からはバラバラに「うたわれるものですよ〜」と応えたりw。歌を知ってる人は、ちゃんと合いの手も入れてたり。この感覚は、力也さんの舞台『罪と罰』終演後ロビーの”うたわれるもの”のノリだなぁ(笑)。

「俺は喝采を浴びたいんだ」の剛志先生の先導で、其々が得意分野を披露し、一丸となって学園祭参加を決定。
プロ歌手の誇りにかけて、再登場した紀章くんが剛志先生に挑戦。「千の風になって〜♪」を其々がのびやかに唄って競うも、紀章くんがマジで咳き込んでハプニングw。結局二人はデュエットすることに。

みんな其々意外なモノで特技を持っててちょっと感心。披露する前にも結構練習を積まれたのではと思う。
桐本さんのピエロは、味わいがあって見どころ。そのピエロが”ヒーロー”になるというムリヤリな結末も可笑しい。
剛志先生と紀章くんの歌は、チャゲアス「SAY YES♪」。最後に「ヒーロー♪」をパワフルに歌い上げて、客席も出演者も一丸となって盛り上がった。

前半は芝居、後半はライブ。最後にみんなで何かやろうという意気込みは大切。喝采はピエロでもヒーローとなり得る。終始アドリブいっぱいで、笑いやネタはいっぱいあったが、内容的には熱くて薄いか。
剛志さんと紀章くんとのデュエットがついに実現。懐かしの歌なのも世代を感じて嬉しい。やりたいことをみんなでやり遂げて、会場から拍手喝采をいただいたし、先ずは目的達成か。剛志さんの真面目な熱意は伝わった。
みんながはけた後、残った剛志さんが、力也さんとソックリの騎士風なお辞儀をして最後を飾った。
今度出演して欲しい役者で、前にも共演した稲田徹と小山力也の名前を書いといた。そしたらチラシ束に「THE 黒帯」がw。

終演後、虎ノ門へ急ぐ。次のイベントに間に合い良かった。
舞台『少年陰陽師<歌絵巻> -この少年、晴明の後継につき-』を観てきた。
4日からの上演なのでまだ2回目。観客はお子様や若い子からお年を召した方までと幅広い。
パンフは赤い布袋付き1800円で、初っ端では高いような^^;。
サンシャインでは珍しく前から2番目の観易い座席なので嬉しい。

時は平安。見習い陰陽師の少年が、彼を助ける仲間たちと共に、謎の悪党集団に立ち向かう話。
原作やTVアニメを知らずとも、充分についていける分り易いオリジナル・ストーリー。子供も大人も楽しめるライトなエンタメ作品となっている。
<歌絵巻>というミュージカル風で、芝居も歌もダンスもアクションもあり。ただしどれもこれもまだ力量不足で、迫力も臨場感も物足りなく、興奮の一歩手前で終りそう。
だが、歴史物ファンタジーと魅力あるキャラクターを舞台化することで、様々な可能性や面白さを見い出す手がかりとはなりそうだ。

ストーリーはゆるやかに静かに流れていき、一時は風邪薬の作用でウトウトしてしまったが^^;、アクション場面等で何とか持ち直す。
稀代の陰陽師・安倍晴明の孫である安倍昌浩は、アニメのイメージよりも良い子っぽい。「孫、言うな!」のお馴染みの台詞で、もっくんとのやり取りも愉快だが、晴明との絶妙な掛け合いや絡みが一番面白い。
十二神将では、紅蓮と青龍と六合のみの登場で寂しい。彼らが消えるシーンは最も苦労したのか、暗転の多用で乗り切る。だがこれだと話のリズムが乱れそうだ^^;。
昌浩の引立て役というか、青学のトリオの如し役割の先輩陰陽師三人が其々コミカルないい味を出す。
男前揃いの神楽党はオリキャラの弱味か、何人かが名前と役者名と顔がなかなか一致せず^^;。先輩たちのように、台詞で紹介を入れて欲しかったw。怨霊の6人は結構出番があって大変そう。

昌浩役の植田圭輔は、カツ舌も台詞回しも演技的にもまだまだだが、溌剌とした身のこなしは好感。何といっても表情やオーラが”少年”のもので、CDやアニメにはない満足感を得た。
藤原彰子役の船越真美子は、声や表情が愛らしく魅力的。服部杏奈が演じるもっくんは『あらしのなかで』を思い出しちゃうw。
紅蓮役の寿里の出番は多くないが、もっくんと分け合ってるから仕方ないか。間近で、上半身裸と(肌色スーツを着てたのかな?)丸出し太股を観たが、思った以上にデカクて筋肉質で逞しい身体。これなら『遙か』の友雅もピッタリか。
先輩陰陽師では、日高重行がしっかりとした演技を見せている。
神楽党は当初、篠田光亮とYOHのテニミュの人しか判別できず^^;。『遙か』では、中村誠治郎が天真を、根本正勝が鷹通をやるが、どうなるんだろうか。
一つ鬼のいちが、その愛くるしさで会場の笑いを起こしていた。
安倍晴明役の坂田直貴が、爺さま晴明と若晴明の二役(?)をこなして見どころ。落ち着きと軽やかさの動作の違いだけでなく、老人声と青年声も使い分け、見事なギャップが楽しめた。

颯爽とした音楽の中、若晴明が登場し、優雅にアクションと呪術を披露。怨霊からの攻撃を、飛び上がり回りながら巧みにかわす中で、着物の袖や裾が舞うサマが実に美しくてウットリ。若晴明の凛々しい魅力を倍増させた。こういった楽しさは、ライブならではの味だ。
愛しい人を護るため、より大きな術と不屈な強さと優しさを身につけて成長していく昌浩。もっくん&紅蓮、彰子らとの絆も深まり、爺さま晴明に見守られ、これからもどんどん成長し自立していくだろう。
昌浩と同様、役者もこの舞台そのものも、これからどんどん進化をして、より観客を楽しませてくれればいいなと思う。

ネオロマンス・ステージ『遙かなる時空の中で 舞一夜』のチラシもあり。これも安倍晴明お目当てw。『少年陰陽師』よりもパワーアップされた舞台を願いたい。
青山二丁目劇場Voice Fair 2007の朗読劇『天切り松 闇がたり』を観てきた。
場所は81プロデュースが去年朗読劇をやった所。花壇も賑やか。中井和哉にはファンから青いバラ。柴田秀勝にはキートン山田から届いていて『ダンガードA』なぞが浮かんだりw。
満員盛況だが、運良く真ん中ブロックの前方で見易い座席。

浅田次郎の膨大な原作量を、脚本・演出の香西久が約2時間30分で纏め上げた。
大正時代を背景にした盗賊たちの物語。舞台上で俳優さんが”声”のみで演技をするが、身振り手振りも加えて膨らませ、衣装も着物や装束を着て登場し時代感を表現。時おり入る、ドアや足や拍子木の”音”が物語に効果を与える。

「闇がたり」とは、遠くへは聞こえない独特の発声法によって夜盗たちが交わす会話。
第一幕では、留置所で一人の老人が名代の盗人のことを、少年時代の思い出として語る序盤。
第二幕では、義賊たち個々のエピソードと、己の別れと運命を浮き彫りにして、語りを締めくくる。
ベテランから若手まで総勢22名の役者をとり揃え、見事としかいいようがない、朗読劇の”真骨頂”をとことん味わい、存分に楽しませて頂いた。

主人公の老人である、天切り松・村田松蔵の柴田秀勝が、説明や語り部として、全編舞台にほぼ出ずっぱり。浪花節にも似た流れるような喋りは、聴いてるだけで実に心地良い。”声と演技”に酔いしれるとはまさにこのこと。
松蔵の子供時代を演じるのは松野太紀。なんと、9歳から16、17歳までを演じ、着替えも頻繁にあり、第二幕はほぼ出ずっぱりで人物に絡む。その中で、声の成長と共に、男としての成長もしっかり見せて達者な演技を披露。

登場する義賊らは、泥棒・スリ・詐欺師・強盗と超一流の腕前。粋でいなせで確固としたポリシーをもち、みんなみんな格好良いのだわ。
松蔵を引き取り育てる、目細の安吉は周囲の人望も厚く、義理人情にも厚く、演じる磯部弘のソフトなハイバリトンも相まって、男前で痺れるほど格好良いv。
黄不動の栄治役の真殿光昭は、スマートで清々しくて格好良かった。
書生常役の中井和哉は、爺さん声と麿声を駆使しつつ、女性にモテモテの色男ぶり。桑島法子とのラブシーンも甘甘で格好良かった。
説教寅役の大友龍三郎は、親子絡みでやることなすことスケールがデカクてサッパリして格好良かった。

でも一番格好良かったのは、渡辺美佐演じる振袖おこん。美佐さんの芝居は何度か観たが、艶と歯切れ良い声がぴったりで、この役が一番ハマっていそうだ。
美人で色っぽくスタイル良く、賢くて機転が利き敏捷で、気風がよくさっぱりした気性だが情に熱い、イキで魅力たっぷりの”姐さん”にすっかり惚れてしまった。こんな女に憧れるなぁ。
第二幕での将軍との恋話では、役者の熱演も相まって、涙があふれてきた(;_;)。海軍中尉との話では、軍服姿を見てふっと心ときめく様子に共鳴し、彼女の心情にまた涙した。

現在の留置場の看守役は島田敏で、舞台に立ちっ放しで健闘。
お目当ての稲田徹は、松蔵の話の聞き役No.2で、終始座りながら話にリアクションを入れる。涙脆い役どころで、私が涙してる場面で、同じように涙を拭く演技をしてて可笑しかった。

日露戦争後で、軍人や検事や看守や銀行員ら力のあるものが出張っていた時代だが、貧しくともけなげに生きる庶民に救いの手を差し伸べる義賊たちの存在は爽快感たっぷり。
東京の地名や駅名が頻繁に出てきて、路線や位置を浮かべながら聴くのも興味深い。網走も出てくるが、随分前に行った時の感触を思い浮かべながら聴き臨場感もわく。

職人技と信念をもっていたら、一世一代の大勝負にも出られる、そんな大胆不敵な生き方も出来た古き良き時代。大正ロマンの格好良さを、”いぶし銀”のごとき声と演技で伝えてくれた役者の皆さんに心から絶賛し、大きな拍手を送りたい。
もう1回観たいところだが、予定があり諦める。来年のVoice Fairもぜひ観たいものだ。

リーフレットには、キャストへの設問が二つあり、皆さんが丁寧にお答え。
チラシの中に、稲田くん出演の公演予告チラシが2枚。意気込みが一杯だが、チケットはいつから取れるのだろう。10月は渡辺美佐出演の羽衣公演も観る予定。

稲田くんとも某舞台で共演した小山剛志の作・演出の公演『喝采』も、迷ったあげく昼公演をとった。後方席だが仕方ない。サンモールは3週間ぶり。
第6回市民演劇フェスティバルへ行ってきた。ひらつか発☆演劇祭で、お目当ては劇団湘南アクターズの新作公演。今日だけなので、この為にマリンフェスタを急遽昨日に繰り上げたのだ。
お初の平塚はやはり遠い(~_~)。運賃を抑えるため電車を乗り継ぐ。学生時代を過ごした懐かしの小田急沿線も通過。厚木基地が近いせいか、航空機の爆音が凄くてビックリ。昔もこんなに凄かったんだろうか。たっぷり時間がかかり横須賀へ行ったのと変わらん。
平塚駅からホールまでもちょっぴり迷う。平塚の街は道路も幅広で、横須賀中央の雰囲気がある。

ホールに着くと、声をかけて下さったのが劇団のNさん。見知らぬ街で少し心細かったのでホッと安心。Nさんのお連れさんも拝見しちゃったしw。
ホールロビーで、劇団の主宰者で演出も手がける郷田ほづみ氏を発見。思わずご挨拶。今回は会場やステージが広いので芝居をどう見せるかで大変だったことや、新しいアニメ出演作品や音監作品についてなど少しお話を伺った。
座席は自由なので、一番前の右手ブロックへ。

劇団湘南アクターズ公演『素敵な花の咲かせ方』。
作:金津泰輔、演出:郷田ほづみのゴールデンコンビがおくる、1時間40分のファミリー・ハートフル・コメディ。
婚約者を伴って実家を訪れた青年と、3人の姉たちと同居人が起こす騒動を通して、母親の愛を知るお話。

個性的な役者とテンポ良い展開で、面白くて笑えて、ちょっぴりジンと胸に残る良い作品だった。
其々に事情や問題や秘密を抱えるも、自己主張する強気の姉たち。立場上、いざという時に弱気になる優しい弟。4人に絡む夫や恋人たち。そして彼らを一手に引き受け、静かな眼差しと導きで見守る”肝っ玉母さん”。

観客には小さいお子さんもいっぱいいたが、個性溢れる登場人物の言動や、台詞の繰り返しや模倣がツボなのか、子どもの笑いがいっぱい起きた。途中で「不倫」「妊娠」等ヤバ目の台詞も出てくるが^^;、子どもたちの反応はおおむね薄め。
役者の知り合いも多いのか、特定の役者が出て演技する度に、過剰な反応をする観客もいたりw。アットホームな演劇祭ならではだろう。

登場人物みんなが、花や植物の名前なのも面白い。
太陽のように明るくにこやかな笑みで話しかけながら、水のように大らかで深い愛情を注いでくれる人。たくさんの色とりどりの個性的な花を咲かせ続ける、我らの”母さん”に乾杯だ。

母親役の杉山弘子さんの包容力のある演技が素晴らしい。いつか別キャストのバージョンでもいいから再演していただきたい。できれば、池袋地方公演とかでもw。

終演後、郷田さんファンのJさんと再会。もう1公演も観たかったが、遠路なので諦める。最後に郷田さんと握手していただいてから、帰路の途へ。
良い公演だったし、郷田さんや皆さんともお会いできて、行って良かった。
疲れがどっと出たのか、帰りの車中で眠りこけて藤沢で降りられず。仕方ないのでそのまま池袋へ。早くは着いたが高く付いた。

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19時前に相方と子供らが横須賀から帰宅。お腹を空かせて、やっぱりお疲れ気味。
三人は護衛艦「さわゆき」に乗艦したが、撮影したりとそれなりに過ごしたようだ。船越地区は余ってて束でくれたそうで、パンフと団扇をごっそり持ち帰ってきた。子供だけ貰えるシールもたっぷり。前日の天気と比べて快適だったようだ。
*pnish*本公演vol.9『シークレットボックス』の楽日を観てきた。
『モンスターボックス』『トレジャーボックス』『ワンダーボックス』と続いたボックスシリーズの4作目で最終章。今回は地方公演もあり。物販は、レトックス・パンフとトレックス・ファイル。それにDVD。
昨夜の小ホールの上の中ホールで、珍しく観易くてイイ座席。

其々に特殊能力を持つ4人が、周囲には秘密にしながら便利屋で働くが、謎の組織に狙われる青年から依頼を受け、彼を護るために結束して奮闘する物語。
前ボックス作品とは趣が変わり、現代の若者たちのナイーブでタフな面をライトに描いた、SFハートフル・アクション・コメディ。

舞台左右に大きな階段を組み、階段の真ん中には便利屋たちが暮らす”居場所”としてアットホームな部屋を設ける。テーブルや本棚や壁の絵など、隅々まで丁寧な造り。綺麗な客用カップから食べ物に至るまで、確かに”そこ”で暮らす人たちの日常の息遣いが伝わる。階段下のフロア全面が、若者たちの活動の場となり、多彩なアクションを繰り広げる。
今回はパニ4人に加え、ゲストが多人数で豪華な顔ぶれ。キャラクターはもちろん個性的だが、彼らが織り成す関係性ややり取りにも注目したいところ。

パニの4人は、其々の特殊能力も興味深いが、それ以上にキャラクターの持ち味が楽しい。
今回の主役は、鷲尾昇@ハル。爽やかで心優しいが、気弱なトコがちと良太郎っぽいw。その清々しい瞳とソフトな言葉にはしっとり癒される。
メンバーでリーダー的なのが森山栄治@アズマだが、束ねているようでノせられるし、豪放なようで繊細。
佐野大樹@タジは、超おバカでお調子者だが憎めないムードメーカー。床に落とした牛丼を食べちゃうトコもキュート。
土屋裕一@リッチは、丁寧語に騙されるが、リッチパワーで好戦的なトコが愉快痛快。テンションの高さや芸の細かいところは、tutiならではで芝居が濃ゆいっw。今回は戦闘シーンを一手に引き受け、テンポよく冴えるアクションを見せてくれた。

ゲストの湯澤幸一郎は、豪華衣装を5着もお着替えし、その度に客席を沸かせる。「先ずは食事から」とハルたちを何やかんや甲斐甲斐しく世話をするトコは、デネブ風な”オカン”かっ!?w 特殊能力を超越した底知れない”力”を持っていそうで、一番の謎かもしれん。湯澤さんの歌は聞けなかったが、色っぽい仕草や女性声は作品としっくり溶け込んでいた。
吉田友一や三上真史は、特撮なアクションを繰り出し男前で格好良いが、ちょっと物足りなさ感も。辻本祐樹は遠目には可愛い男の子。別紙慶一も頑張っていた。長谷川哲朗は役柄も芝居もよく分らんクセ者。
新田将司は、さすが経験のある実力派で、コミカルな中にも厚みのある芝居で、軽妙なアクションも見せていた。
木村靖司は、重厚な芝居で締めるが、低周波治療器で遊ぶシーンは実に楽しそうで味がある。

3人が親子なのは当初から分ったが、紫色の衣装が綺麗に使われていた。
親が子を思う心、それでも親の思った以上のことを成し遂げる子ども。親子の想いが交錯するシーンではすすり泣く声もあり。気持ちは分らんでもないが、人の病気や怪我を治す力はやりすぎると”毒”になる。世の中、そんなに都合良く治ってたらたまらんし、結果的に悲劇が起こるとしても、その悲しみを乗り越える力も人間には必要だろう。第一、そんな力があればとっくに大きな悪の組織に利用されちゃうだろう。
考えるほどにシビアな内容なので、サラリと流して役者の力演を楽しむのが得策か。

お仕舞いは、パニ4人が二手に分かれて客席通路を通り周り、観客とハイタッチ。盛り上がる中で終演した。
終わりの挨拶は、ワッシーと加古臨王。臨王って本名だったのか(臨気の王みたい?^^;)。

終演後は、急遽開催決定した、DVD発売記念ミニイベントの握手会。
昨夜はトークショーがあったが、下の階で決闘を観てた私は参加もできず。今日は握手会のために、ナイパニのDVDを買う。
公演観劇者から列を作り、続いて観劇せずにDVDを持った人が並び、あっという間にスゴイ列となる。
パニとの握手は、7月のハピパニ以来。最初のほうに並んだためか、今回は一人一人としっかり話をしながら握手ができた。わっしー、いつもにこやか。大樹くん可愛い。栄治とも話ができた。tutiは目を見開いて笑ってくれた。うん、満足v。

次は4人それぞれの外部出演の芝居になるのかな。
10月の小ホールは、お待たせ30-DELUX公演。大樹くんの兄様、佐野瑞樹も登場だ。
Studio Life公演『決闘』Fleuret(フルーレ)チームのを観てきた。
今回の裏方はサーブルチームで、三上くんがモギリ、関戸くんが物販を担当。
フルーレチームの千秋楽とあって、会場は満席。今回は後方席だが、段差があるので全体をよく見渡せる。

思春期の少年たちが、フェンシングを通してぶつかる中で、想像と現実との間に苛立つ姿を美しく鮮やかに描く。
前回聞き損なった台詞も補完できたが、ストーリーは分っているのでハラハラとした緊張感は薄れそう。1幕中盤のジョエルとエリックによるヴァレリアンとコンポートの妄想話はやや単調で、想像力が働かないと眠くなってしまう^^;。いいタイミングで休憩があるので助かった。

それにしても、ホモだゲイだと認識するジョエルと、否定したいエリックの関係が青臭くて、とても高校生に見えない。女の子をからかったり、ジョークだと誤魔化したり、ついテンション高くやり過ぎたり、先生に反抗したりと、彼らのやることなすことは日本の中学1〜2年生ぐらいの子どもっぽさである^^;。2幕でジョエルが何でもかんでも俺が悪いんだとヤケクソに叫ぶが、政治が悪いのもポストが赤いのもすべて俺のせいさ!と叫ぶジャイアンみたいで苦笑してしまう。

『孤児のミューズたち』では知能が遅れた女性が出てくるが、『決闘』でも妄想癖で狂ってると周囲から避けられる少年が出てくるのが興味深い。こうした心的ハンディの人を、普通に描きあげるカナダ演劇の懐の深さと芝居の厚さには感心させられる。日本の演劇では、いわゆる普通の人ばかり出てきて、ハンディのある人を劇中でも遠ざけていないだろうか。

台風の日に観劇した、初日のサーブルチームとどうしても比べてしまうが、贔屓の役者が出る今回はちょっと甘めに観ちゃうかなw。9公演が続いてちょっと疲れが出たのか、全体的に台詞の噛みもみられ活気が薄かったか。

ジョエル役の荒木健太朗は、濃く太い眉毛が印象的で、何やら危険めいたものを感じさせる。表情がとても豊かで、ラストに振り絞るような声でエリックに語る場面は、苦痛と歓喜に歪んだ顔で絶品だった。
エリック役の松本慎也は、早口の台詞が少々辛いが、愛らしい表情で全てを許せる。遠目だと立派なカッコイー男の子なのに、顔はキュートなので、そのギャップが面白い。
着替えは松本くんのほうが早いかな。二人のフェンシングシーンは、サーブルチームのほうが溌剌としてスピーディ感がある。
ルィーズ役の吉田隆太は、嫌味がなく、女性的な可愛さも感じられる。スケリー役の大沼亮吉は、ヤンキーな面がなく男前過ぎ。石飛幸治のソープ先生は、女性っぽさもあり、本当にジョエルを思う姿が感じられた。

サーブルチームのほうは洗練されており濃厚だが、逆にそれが嫌味になっている。フルーレチームは割と淡白で押しが足りないが、嫌味がなくて素直にすっと胸に染み込む。好みとしてはフルーレだろうか。

終演後に千秋楽舞台挨拶。吉田くんが青々とガランとした舞台の壁のことで、「荒木くんがラムネの中にいるみたいだと言ってました」「楽しかったです」とハキハキと話す。松本くんも荒木くんも顔いっぱいに汗だらけだが、楽しかったと語る。荒木くんが話してる時、松本くんが汗なのか涙なのか分らない感極まる表情をしていた。
最後に石飛さんが『孤児のミューズたち』と続けて出演できたことを喜ぶ。今度は『LILIES』『ミューズたち』『決闘』の3本を合わせた公演をしたいと話し、拍手を受けた。今後の公演の話しも交え、たくさんの拍手の中を綺麗に締めた。

楽恒例だった花投げはなく、代わりに出口で出演者のナマ集合写真をいただけた。こっちのほうでラッキー。

次回本公演は12月の『アドルフに告ぐ』。『死の泉』『パサジェルカ』に続く、第二次世界大戦シリーズだという。一番気になるのは出演者。笠原さんや岩崎くんはムリだろうし、他メインどころもどう関わってくるのか。劇団員の外部出演が多くなって、観るほうの関わり方も難しい^^;。

 ̄ ̄ ̄
ライフ笠原浩夫出演の来年1月公演『ジンギスカン』は、演目からとりあえずゲット。
ライフ船戸慎二出演の10月bpm公演『ネバーランド☆A GO!GO』は、声優絡みでゲット。『かみちゃまかりん』の眼鏡っ子でお馴染みの浅沼晋太郎が『クイックドロウ』に続き、作・演出・出演する作品。『ケンイチ』で活躍中の堀川りょうもゲストだし期待できそう。

『遙かなる時空の中で 舞一夜』のキャストが先週発表。
前に『少年陰陽師』のノリだと書いてたが、キャストのうち3人は『少年陰陽師』にも出演する。その一人、寿里は、紅蓮から友雅へと色男続きで、あの無口なザウルスの影も形もないw。
脚色・演出はZ団キタムラトシヒロ。過去の『アンジェラ』のノリなら、スピーディさやアクションとかは期待できそう。
鈴置洋孝プロデュース10周年記念&最終公演『この素晴らしき世界』の2回目を観てきた。
元々取っていたチケットだけに、今回は最前列の真ん中ブロック。2月の追悼公演の時と同じく隣が空いてるのは、やはり鈴置さんが座っておいでだから?^^;
何だかとんでもない事が起きそうなドキドキ感で幕開けを待つ。

開演10分後、起きた! みっちゃんのサンダルがこっちに飛んできてドサッと落ちた。ビックリ〜w。でもこれは私のほうにというより、隣の空席めがけて投げたという風。中野順一朗さんの目には、もしや隣の鈴置さんを見えていて、”バカ親父!”てな具合にぶつけたんじゃないかしらんw。←パンフ参照
もちろん、芝居の途中だし、テンポを崩してもいけないので、わざと拾わないでおいたけど^^;。暗転の時にでもと思ったが、前半は暗転が無かったか。
日替わりゲストが登場後に話が始まる前に、切羽詰った中野さんのほうからサンダルのことに言及され、サンダルを拾って塩塚晃平氏にお渡しした。会場も笑いの渦(^o^)。

今回のゲストは、内海賢二、藤本喜久子、田村奈緒、黒川薫の4人。藤本さんは犬の着ぐるみ姿で、内海さんのお隣にチョコンと座って「ワン」と言うだけでニコニコ。4人とも『恋の片道切符』に出演され、お金のかかった”電車”の舞台装置について語る内海さん。「その電車が動いたんだ」の言葉に、その舞台を観た私も懐かしく記憶を手繰って頷いた。鈴置さんはいつも奇想天外な舞台装置を作って喜ばせて下さった。
「余りにも早すぎた」としみじみと語る内海さんだが、「女性をいつも口説いていた」と鈴置さんのモテモテぶりも愉快に語る。「私は口説かれなかったです」と田村さんや藤本さんが話すが、確かに女性の心を掴むのに長けた方だったと思う。私だって、あの12月のパーティの時に胸キュンしちゃったものv。
『煙が…』の時に、黒川さんは盲腸になった中野さんの一日代役をされたという。若い役者さんをこつこつと発掘し成長させたのも鈴置さんだった。
私の真ん前に内海さんがおいでで、目を見て語りかけるように、渋い良い声で話して下さるので、内海さんを見ながら私もドキドキしてしまったw。内海さんの舞台もまた観たいものだ。

今回は満遍なく舞台が見渡せられ、女性たちの部屋の箪笥やラックなど奥まで分った。何となくクラシックな造りなのも面白い。
犬の置物、猫のぬいぐるみ、天狗の面など、どれもこれも鈴置さんぽい気がして、可笑しさがこみあげる。
お守りの効用はホントだろうか。写真が裏側から透けて見えたが、やっぱりあの方のお顔だった。

「恋はいっぱいしたけど、愛した人はひとりだけ」「生きてさえいれば」「彼は、夫であり父親であり息子だった」アリスちゃんが語るひと言ひと言が重く切なく感じられる。あの方と重ねながら胸が詰まり、そして自分の大事な人も思い浮かべる。
女に振り回されたり、ののしられたり、のせられたりと、出て来るのはダメダメな男ばかり。でも女にとってはどんな男だろうと、愛して愛されるのが一番。彼らが存在してくれるだけで充分なのだ。だって人間、一寸先は闇、光陰矢のごとし、10年なんてあっという間なんだから。その時々一瞬を大切に愛おしく生きていかなくては。
鈴置さん、皆さん、素晴らしい世界をありがとうございます。これからも思いを紡いでいきたいですね。
鈴置洋孝プロデュース10周年記念&最終公演『この素晴らしき世界』を観てきた。
鈴置さんが生前、企画していて、今年2月に上演する予定だった作品である。そして≪鈴置洋孝プロデュース≫という名前での公演はこれが最後の作品となる。
全ステージに、今までの公演出演者が特別ゲストとして日替りで登場するが、今回は4人の一人が関俊彦さんということで、急遽観劇することにした。

家族的雰囲気のソープランドを舞台に、悲喜こもごもの人間模様を描くハートフル・コメディ。そしてみんなで鈴置さんを偲び、鈴置さんからのバトンを受け継ぐのである。

とにかく奇想天外なキャスティング。今まで観た芝居の中でも、これぞ史上最強の”母娘”ではなかろうか。
くじらさんが、ピンクの衣装もお似合いで、今までにないぐらい綺麗な女性に見える(笑)。麻生美代子さんは飄々とした大物で、オスカー・ライザー並みのヘビー・スモーカーぶり。煙が客席まで届き目にしみる。
熱演した中野順一朗は、男前にした中居くんに似てるw。若い大枝佳織のミニスカについ目がいくが、熟女の小田木美恵の巨乳とパンチラは色気ムンムンw。小田木さんの夫役は、DC公演『ハッピーライド』と同じく和田太美夫。田中完が渋くてキュート。

ともかく波乱万丈な展開。エロセクシーな設定で、深刻でハードなテーマなのに、カラリとユーモラスに描く。ラストは気持ち良くおさまり、ジンとあたたかくさせる。
まるで、鈴置さんご本人のテイストそのままだ。
シャボンの匂いと夢に包まれながら、鈴置さんの”愛”と、キャストやスタッフの”愛”が伝わってくる舞台だった。

脚本は、役者でもある塩塚晃平。なかなか男前な方で、ゲストを引き連れて登場。一昨年の『ムーンリバー』でこのステージで共演された関俊彦、高島雅羅、桑原裕子と、別作品に出演された藤本樹子の4人。
関さんは眼鏡をかけて、ベージュ系のシャツとチノパンの普通の格好。登場する前はてっきり、客か何かのチョイ役で出演されるのかと思ってたが、『ムーンリバー』の思い出を語る。関さんとライバル設定だった鈴置さんとの水割りの話をし、「ずるい人ですねぇ」と言葉を添えると、客席から笑いがこぼれる。鈴置さんへの想いを込めた関さんの茶目っ気だったv。終演後キャスト紹介で、もう一度ステージに出て来た関さんは、右手で敬礼風のお辞儀をされて笑顔を見せていた。

今回も鈴置さんは客席の最前列端に立って、しばらく観ておいでになっていたかもしれない。
劇中で鈴置プロデュースの八本の芝居を振り返る中、あそこで鈴置さんが飲んでいた缶チューもさぞ美味かっただろう。
その美味さを想像しながら、鈴置さんからのバトンを、役者やスタッフの皆さんが引き継いで、後世にずっと残していって欲しいと願う。
及ばずながら、新しいユニット名に私も協力しようっと。

客席には、DCのメンバーや、『ムーンリバー』に登場したバンドMonsterJamのメンバーもいらした。
10周年記念パンフは、鈴置さんやステージの写真もいっぱい、共演者のコメントもいっぱいで、てんこ盛り保存版。
鈴置さんがこのサンモールの地がお気に入りだったのも、周りに飲み屋がいっぱいあったからだと思うw。
明日夜も、先行で取った分で観劇予定。ゲストのお一人が内海賢二さんだ。

帰りに、関さん仲間とお茶。「あっという間」だった自分の10年もしみじみ語った。
Studio Life公演『決闘』Sabre(サーブル)チームのを観てきた。
平成19年度文化庁芸術団体人材育成支援事業とかいうお題目がついた公演。

しっかし、台風9号が関東直撃という非常時に観劇に出かける私も懲りないヤツ^^;。出来得る万全の準備をして、まだ小降りの頃に家を出た。
嵐の中、マヤの芝居を観に行った真澄さんの気分だw。そう前向きに考えないとやってられん。
芸劇小ホールなので、駅からは地下道があり濡れない。嵐のため来てない観客も多く前列が空き、おかげでステージは観易くなる。

Studio Lifeでは『LILIES』『孤児のミューズたち』に続く、カナダ演劇の翻訳作品。
思春期の少年たちの、フェンシングを通した友情と愛情、憎しみとぶつかり合いの中で、想像と現実との乖離に苛立つ若者の心を美しく鮮やかに描く。
5人だけの芝居だが、シンプルな空気の中に耽美で濃厚な台詞劇が続き、鋭くも軽快なアクションが場を締める。人物像を丁寧に掘り下げ、1幕中盤はやや緩慢で眠気が起きたが^^;、徐々に高まる緊迫感でまたドキドキさせる。

主人公のジョエルとエリックの互いの剣が切り結ぶ音や、丁々発止のやり取りが見どころ。「剣を通して話をする」と互いに信じて秘密を打ち明け合う仲だったが、現実派で賢い少女とライバルの出現で、どんどんこじれて離れていく二人。
夢想派で反逆精神旺盛で個人主義、崇拝するヴァレリアンと心も肉体も同化していく危険なジョエル。常識派だが慎重で自らで行動を起こせず悶々としているエリック。彼らの間に異質なものを混ぜれば、忽ち衝突することは明白。
一般の大人として登場するソープ先生は、社会のルールを守ることや自制心を彼らに求める。だがどうしても納得いかないジョエルは、大人への階段の途中で激しく抵抗する子供である。
個人と社会を見つめながら、常に湧き起こる怒りとイライラ感、繊細と脆さの中で、成長する肉体に心が追いついていかない若者たちの姿が生々しく語られる。

ジョエル役の関戸博一は、野生美もある知的な風貌。エリック役の三上俊は、清潔感のある愛らしい感じ。どちらも台詞量は多いが、ほぼ完璧にこなす。三上くんはやや滑舌が悪いかな。ロール髪と内股の立ち姿で『トーマの心臓』のエーリクが思い出されて困る^^;。着替えの場面が何度かあり、台詞より着替えに見入ってしまうw。ネクタイの締め方は関戸さんのほうが器用そう。

ルィーズ役の青木隆俊が一番背が高く強過ぎて違和感。徹底的にクールなトコが憎たらしさを感じる。あざは、ちょっと痛々しい。
スケリー役の仲原裕介は、熱血やんちゃ小僧を好演し、ライフというよりアクサル的雰囲気w。
藤原啓治のソープ先生は、女性だと意識しないで観たほうがいいかもw。

大きな踏み台を真ん中にガランとしたステージだが、ロッカーや書棚などは嵌め込み式引き扉で上手い舞台装置だ。
全体的なバランスは悪くはないが、今日がSチーム初日なのでまだ演技に硬さは観られる。激しいアクションもあるので、怪我などしないよう、楽まで駆け抜けて欲しい。

終演後に初日舞台挨拶。三上くんが「体力とテンション勝負で楽まで維持したい」「着替えのシーンがあるので肉体美を観ていただけたら」とユーモアに語る。関戸くんは「肉体美だけは自信ある」。最後に藤原さんが「先生役はひじょうに気に入ってる」「彼らとのやり取りは普段と同じでリアル」「女には見えないが、想像力を増やして観て欲しい」「現実の世界は厳しいんだから」と舞台と重ねて締めた。

次はかなり間が空いて、再来週のFチームとなる。場数も積み重ねた後だし、きっとイイ出来になっていると期待。
そういや今日の物販お当番で、吉田くんと松本くんがいた。Fチーム公演の時は三上くんらが物販にいるのかな。
そしてStudio Life次回12月本公演は、手塚治虫生誕80周年記念事業で『アドルフに告ぐ』に決定。昔原作は読んだが、はたしてこれをどう創り上げるのだろう?という感触。戦争が絡んでくるだけに、ハードでコアな舞台となりそう。

嵐で早帰りが多かったのか、帰りの電車はガラガラ。駅から降り立つと、すごい暴風雨(~o~)。長靴に履き替え、観艦式の時に買っといたロングコートを身につけて、家までの帰路を歩く。途中で、風でダメになった傘が道路のあちこちに投げ捨てられていた。どれも透明な安物傘で計3本。無事に家に到着し、ほっとひと息。まさに”嵐の決闘”だったな。
劇団☆新感線2007年夏休みチャンピオン祭り『犬顔家の一族の陰謀』を観てきた。
これぞ最初から最後まで”ネタ祭り”!
パンフセットはちと高めだが、ノート型パンフに、中島かずきらの短編集の文庫本が付き、丸ごとパロの懲りよう。おまけは勝地くんナマ写真1枚(6種類あり)。
ロビーで流れてたのは新感線DVDで丁度『大江戸ロケット』だし、会場に入って丁度流れてた曲がアニメ『キャプテン・フューチャー』の主題歌で、始まる前からヲタク心を刺激されるw。

作・演出は、いのうえひでのり。ネタとパロディてんこ盛りで、徹底的にお笑いを追求したエセ・ミュージカル風サスペンス・コメディ。もちろん全編『犬神家の一族』のパロディだが、他にも『オペラ座の怪人』等の芝居やミュージカル、映画やアニメなど様々なものをネタにしてとにかく笑いをとる。
あまりの馬鹿馬鹿しさに最初は笑いを堪えていたが、その徹底ぶりと役者の熱演に、ついホロっと笑い出す。そうなったら最後、笑いの渦にずぶずぶと巻き込まれてしまう(^o^)。
『犬神家』は知っておくべきだが、他ネタも知っていたほうがすぐに気づいて、より楽しめそう。いや、小さなことには拘らず、”お笑い”のベタなノリを楽しんだほうがいいのかもしれん。

ネタ的に面白かったのが、猫ミュならぬ犬ミュージカル、トランスフォーマー軍団の行進、リュークもどきの歌だったか。『デスノート』のパロには大ウケしたが、よくよく見ればチラシやノート型パンフにもちゃんとネタバレしてあるじゃん。≪金田真一耕助之介の事件です。ノート≫って(笑)。名前の中に”キラ”も入ってるし。始まる前から既にパロだったんだ。「じゃ、僕がLか」のノッポの彼も絶妙。≪です。ノート≫の理由付けも説得力あり。

リピーターも多いので、毎回ネタが違ってくるシーンがあり、一部でかなり大ウケしていて、観客の温度差を感じてちょっぴり寂しかったり。役者だけしか知らないネタもあって、それは客席全体で引いてたり。
割とお下劣で卑猥なネタも多く、お子様には早そう。男性役者殆どが上半身裸を見せて、パンツまでガッツリだったが、女性役者も捨て身の演技か、裸(スーツを着てたが)をバシバシと披露。裸の温泉ミュージカルは、『HUNTER×HUNTER』の郷田さん&ゆっきぃを思い出してニンマリ。
ただこの舞台も後半戦の為か、役者の疲れも見られ、台詞の幾つかが聞き取れなかったり、台詞をちと間違えたりするシーンも観られた。キャラメルか何かを投げた時のハプニングもあり、アドリブで切り返すシーンも。

お目当ての勝地涼は、細身になってたが筋トレの逞しさ。相変わらず童顔で、”爽やか”高校生役。モテモテハーレム状態で、いつのまにか”総受け”で女から逃げ回ること。演技に幅が出てきて、全てを吸収し芝居そのものを楽しめる余裕が出ていた。ブラック・モモタロウの鋭い眼光と殺陣も格好良く見せる。
宮藤官九郎の金田探偵は、金田一の雰囲気たっぷりで飄々とした演技が頼もしい。
古田新太や橋本じゅんは、そのまま自由で豪快で熱いパワーで笑える。池田成志はまんま某アニメきゃらw。
木野花のケレン味たっぷりの演技が楽しい。

舞台セットがコロコロ変わり、全面スクリーンに絵や自然が次々現れ背景を作り出し、スピーディ感が増す。その演出ですら「演劇的」とネタにして笑い飛ばす。
客席右手側通路が花道として使われたが、後半は木野花さんと勝地くんの追いかけっこで有効活用。何とロビーやトイレや楽屋までカメラが追いかけ、スクリーンでナマ中継されちゃう(笑)。ご丁寧に≪これでも録画だと言い張りますか≫としつこくテロップ。こんな生々しい芝居は初めてだw。

ホントにナマだったのかは何度か観れば分る。これは観に行った者同士がネタにして語り合え、再発見できる舞台なのだ。
カーテンコールは3回だったか。場内アナウンスで終わりを告げても拍手が鳴り止まず、またステージに出てきてくれた皆さん。最後までネタになりそうだった。

劇中で、野田さんより蜷川さん的なネタがあったが^^;、次に観る勝地くんの芝居は蜷川演出の『カリギュラ』。『KITCHEN』からうんと成長した勝地くんが楽しみだ。

 ̄ ̄ ̄
ついでにメイトへ。
桜井侑斗&デネブのCD『Action-ZERO』。
歌詞が意味深だ〜。大塚芳忠さんというより中村優一くんのために買ったような気もしてくるw。

『NARUTO-ナルト- 疾風伝 風影奪還の章2』。
その芳忠さん@自来也と関俊彦さん@イルカの名が連なる。名前だけならデネブ×モモかもw。
ラジオDJCD特別先行版入り。竹内順子&石田彰による完全録り下ろしトークセッションが約30分強も。「ざまぁみろ」なんて我愛羅は言わねぇよw。
ミュージカル『あらしのよるに』の千秋楽を観てきた。
原画展で時間を費やしたので駆け込み状態^^;。初めて仮設トイレにも入る。一昨日とは逆の真ん中右寄りの座席。

今回は役者の表情もじっくり拝もうとオペラグラスを使用。オオカミチームが汗だくだくで演じているのでちょっとビビる。特にほぼ出ずっぱりのガブ役の山本芳樹は、顔いっぱい光らせ汗も滴り落ちそうな熱演ぶり。何というか、山本さんの渾身の演技に素直に感動した(^^)。今まで耽美系な役柄であくまでクールに華麗に演じていた山本さん。でもここでは汚れ役といってもいい、野生的で大らかで逞しいオオカミを自分のものとして演じきっている。役者のこういう新鮮な魅力を発見できるのも、外部出演のいいところ。

一昨日は気づかなかったが、オオカミチームで、Studio Lifeの下井顕太郎がザック役、政宗がジョー役をされていて、身軽で軽快な演技を披露していた。
アンサンブルとして参加の面々も実力派ばかりで、歌にダンスに演技にと目を瞠るものを見せつつ、きっちりと盛り立てる。

メインの皆さんは、一昨日よりも声ががぜん良く出ていた。メイ役の吉野紗香も高らかな歌声が前より響く。ガブ役の山本芳樹は太いローボイスの歌も声が出て、メイとのハーモニーも前よりもなお綺麗に纏まっていた。ギロ役の岩崎大の歌も、張った声がよく出た。タブ役の林勇輔、バリー役の奥田努も更に演技が光り輝く。河内喜一朗の長老サマは相変わらず。
初見の観客も多かったのか、ユーモアある場面ではしっかり笑いをとりつつ、誠実で美しいミュージカルとして仕上がっていた。

音楽の使われ方も実に上手い。今回もラストの満月のシーンで、柔らかいメロディが舞い上がり心に染みこみ、そのまま涙がひと筋流れていった(;_;)。ガブとメイの切なくも優しいハーモニーが観客を包んでいき、幸せな幕引きとなった。

前回と同じように拍手の中を、山本さんと吉野さんを囲んで皆さんがお辞儀。そして「月のメロディ♪」をまたみんなで途中から歌って美しく締める。
2回目のカーテンコールの後、皆さん繋いだ手をお辞儀をしながらゆっくり挙げる。短期間の公演だったが、皆さんの息の合ったところを見せた。岩崎くんが隣にいた先輩の山本さんとチラと視線が合ったり。終演後に見せる山本さんの顔は子どものように爛漫な笑顔で、達成感と充実感が伝わった。
みんながはけた後、いつものように、山本さんと吉野さんが手をつないで退場。いい舞台だった。

楽サービスなのか、原作者きむらゆういち先生のサイン会がロビーで開催。物販で絵本を購入して、私も本にサインを頂戴した。ハンコはガブを選択。
「あらしのよるに」の本は実はもっておらず、子どもが小学生だった時に教科書で読んだだけ^^;。記念に1冊持っていてもよし。
一応告知。「きむらゆういちの世界展」9/8(土)〜9/17(月祝)銀座三越8階催物会場で開催。招待券が手元に何枚もあり。

Studio Life関連では、9月に『決闘』を観劇予定。今度は近場だからラク。
ミュージカル『あらしのよるに』を観てきた。
Studio Lifeのメンバーが客演という形で挑む本格的ミュージカル。
先着予約で、ガブとメイの可愛いぬいぐるみが貰えた。物販の中には『あらしのよるに』のドラマCDもあり、石田彰らキャストの裏面も見せて販売。座席は見易い前から3番目だが、周りは殆どライファーw。

お馴染み、あらしの夜に出会ったヤギのメイとオオカミのガブが仲良くなり、やがて悲劇的な幸せを迎えるまでを描いた物語。
Studio Lifeから参加したのは、山本芳樹(ガブ)林勇輔(タブ)岩崎大(ギロ)奥田努(バリー)の四天王。加えて河内喜一朗がヤギ長老役で出演。肝心のメイが、スペースクラフトの吉野紗香という女性だったので落胆したが仕方ない。
岩場を2段にイメージした大きな舞台装置。音響が良過ぎて、役者の声がたまに聞こえなくなる時もあり。ファミリー・ミュージカルらしく、柔らかで優しい曲がゆったりと歌われる。

ガブ役の山本さんは、ローボイスな「ヤンス」言葉も似合い、強さと優しさを持つオオカミを熱演。ご馳走なメイを見てやせ我慢したり、仲間オオカミからの命令で苦悩したりと、ユーモアと繊細のある演技も見せる。しなやかで敏捷性のある動きはさすがだが、ダンスは華麗なバレエのようでオオカミ的な豪腕さも欲しいところw。歌はソツなくこなすが、ノーマルでソフトな声になるのが惜しい。
メイ役の吉野さんは小柄で、ガブに手を引かれたり抱っこされたりと、体格的に山本さんとよく釣り合う。ナチュラルに好演し、ソプラノの歌声がよく響き、山本さんの声とも綺麗にハモる。
コンビとしては申し分ないが、吉野さんの女性的雰囲気がたまに滲んで、どうしてもメイが女に見えてしまう。男同士の友情を超えた話として見たい者には、メイにはやはり小柄で高音が出せる男性役者に演じて欲しかった。

当初はメイとガブの淡々としたシーンが続き単調だったが、林勇輔のタブが登場して、がぜん話に面白さと深味が出た。林さんが男性役をされるなんて最近ではめったにないことだw。膨らみと楽しさを表現した林さんの演技力を、あらためて素晴らしいと感銘。緑の者としても兼ね役され、独特の雰囲気に見入った。
中盤から登場したバリーは、奥田さんの野生味がスマートに表現される。
そしてギロの岩崎くんは、長身を生かした堂々としたリーダーぶりで、場面に緊張感と恐怖感を与える。ローボイスで始まり格好良かったが、話し方がちょいお行儀いい。この岩崎くんに、小杉十郎太さんがボイスオーバーされたらピッタリだったろうw。

ドラマCDのラストで涙がこぼれ、既に免疫があったハズだが、今回もラストの月が出る場面で胸が詰まり、歌が流れ出すと共に涙が頬を伝ってとまらなかった(;_;)。満月を二人で見る望みがやっと叶えられた幸せを、優しく柔らかなハーモニーで周りが包み、いっそう切なくてたまらない。ミュージカルという舞台ならではの美しさが満ち溢れた。

子どもも安心して観ていられる約2時間の上演。終演後は拍手の中を、吉野さん&山本さんを囲み、ライフの4人も揃って晴れやかな笑顔。カーテンコールは1回。最後は山本さんがひょうきんな笑顔を見せて、吉野さんと手を繋いでステージを去った。

2日の楽にもう一回観る予定。今度は役者の演技だけに集中して観ようっと。
それにしても8月は、DC夏のアトリエの朗読劇から始まり、ミュージカルで終わって、最初から最後まで『あらしのよるに』だったなw。
岩崎大くんは、共演した『NARUTO』といい『夏の夜の夢』『あらしのよるに』といい、平田広明さんと繋がりが多い人だ。


8月も今日でお仕舞い。明日から娘は学校だ。
『PEACE MAKER』写真集の申し込みをうっかり忘れていたので、早速やらなきゃ^^;。
地球ゴージャスプロデュース公演Vol.9『ささやき色のあの日たち』を観てきた。
去年観た『HUMANITY THE MUSICAL〜モモタロウと愉快な仲間たち』がなかなかの面白さだったし、そのノリで内容も確認せずにチケットを入手。
前方座席で観易かったが、なにぶん寝不足続きで、上演中は何度もウトウト^^;。

見知らぬ空間で、二人の男が、過去に出会った女たちやその情景を回想する、リアルでほろ苦い”ささやき色”のファンタジー。
この作品が、”男女の恋物語”を描いた音楽劇だとは知らなかった(-_-;)。
今風の都会的で洗練された、スタイルのよいスマートな男と女たちが次々と登場。肌を露出させた衣装で、クールでセクシーなダンスを披露したり、エネルギッシュなロックナンバーを歌う。合間に二人の男と二人の女の”脂がのりきった恋愛時”の芝居。
今の私には、殆ど縁のない苦手とするシーンばかりで、正直アホくさくて、つまらなくて、欠伸が立て続けて出てしまう^^;。こういう話だったのかと、チラチラと後悔の念もw。

でも役者たちの演技は見どころも多い。
『恋の骨折り損』以来に観る北村一輝は、コミカルな掛け合いを見せながら、観客を楽しませるというエンタメ気質をアピール。得意ではなさそうなダンスをそこそここなしたり、歌にも挑戦したり、殺陣まで披露したりと、今までの彼をぶち壊すような新鮮な味を真摯な心で提供する。
特に印象的なのは、ひとり濡れ場シーン。シャツを脱ぐところから絵になり、身体を横たえて覆いかぶさり、ゆっくり時に激しく腰を振る。情熱的で卑猥な台詞をはきながら、顔に汗を滲ませる。彼の下に女性はいないけど(一段上の場所に女性がいて悶える動き)、見事にエロセクシーなマイムで目が離せなかった(^.^)。

淡々と進む中で、眠気を吹き飛ばすような愉快痛快な芝居をして、終始楽しませてくれたのが岸谷五朗。
この舞台の作・演出もされてるので、ひょっとしてご自分の実体験を綴ったものなのだろうか。それとも43歳にして振り返る若い時のことか。男性が書く脚本の性なのか、ステレオタイプな女性ばかり登場するのがちとつまらんが^^;。
でも岸谷さんの芝居はイイねぇ。浪花節ではないが、”粋”であり”コブシ”が入る。彼の純粋な思いが芝居を通してストレートに熱く伝わってくる。あの年齢で、ダンスも熱血してて実に上手く、歌も聞き応えたっぷり。好きなものを作り上げる演出手腕も良いけど、役者・岸谷五朗の真骨頂もこの芝居で存分に味わえそう。

二人の男を手玉にとるような多面的な役柄で、山口紗弥加。一見、若くて綺麗なだけかと思ってたが、神秘的で我侭だけど憎めないような女を素直に演じる。
岸谷さんの役と関わる、豪快で愉快な役どころを、須藤理彩。年齢や経験のせいか、コミカルな芝居の中に深味や濃くが感じられ、好感の持てる女優さん。

実は、話の中で一番楽しかったのが、岸谷さんと須藤さんのプレゼント大作戦(?)のシーン。息の合った漫才風の掛け合いが可笑しくて、ほんの少し胸も熱くさせた。
前半に出てきた「ヂ」や「ふぇっふぇ」なども、ラストでしっかり回収され、まさか布石だとは知らず苦笑。

周り舞台がうまく生かされ、ステージ全体が青っぽい基調だったのも印象的。たぶんあの甘酸っぱくてほろ苦い色づかいが、”ささやき色”のイメージなんだろうか。
ラストで、岸谷さんペアは茶系の衣装、北村さんペアは赤系の衣装だったのも、恋愛年月の深さを感じさせて上手い。
「人間は死を前にすると、それまでの過去の記憶が走馬灯のように蘇る」というが、後から振り返ると、どんなに哀しく辛い思い出や記憶も、「ささやき色」に塗り替えられたらいいね、と思わせるお芝居だった。

本日が中日。地方公演もあるそうだ。
終演後、岸谷さんを中心に、北村さんら4人がひと言ずつ挨拶と御礼。あれほどあった眠気はすっかり冷めていた。
FieLDS PRESENTS公演『すけだち』の楽日を観てきた。
もう2回目だし、軽〜く雑感まで。

最初の立ち回りの時に、筧利夫が威風堂々と「千秋楽だ」とニヤリと笑う。もう! 何て格好良いんだろう(*^^*)。爽やかでありながら熱血してるし、オヤジな中年なのに若手よりも敏捷性ある綺麗な動きだし、溌剌としながら情感にうったえる台詞回しだし。役者・筧利夫の凄さを、今回の舞台でつくづく感じ入った。

前回と違い今回は右手側座席で、観る角度も違って、見逃したシーンやダンスも把握でき、何より若手役者に注目しがいがある。
そう。右手側は、お目当ての大口兼悟の定位置なのか、彼にすぐ目がいき、どうにもメロメロになってしまう(*^。^*)。
オールバックで袴っぽい衣装で長いマフラーの兼悟は、まんま藍染さんな雰囲気で、冷酷非道で策士な悪役がピタリとハマる。鋭い眼光も素敵だ。兼悟のハイバリトンの声ってよく通るから嬉しい。

前回よく分らなかったが、本役リネザとしての出番の前に、アンサンブルとして皆に混じってたっぷり踊ること。あのエロ・マッチョなスーツを着て、松浦亜弥の歌のバックダンサーとして、クネクネとイヤラシイ踊りを披露。でもその顔は、全くの無表情のクールなままなのだw。他の役者たちは時に微笑しながら割と楽しそうなのに、兼悟ときたら全然楽しそうじゃないw。気のせいか、腕や足の動きも伸びておらず、8分程しか力が篭ってない。本役を反映させてのことか、クネダンスが苦手なのか、やっぱりやる気がないのか^^;。とにかくどんな時にも、表情を崩さずクールなままでいる兼悟が気になって仕方ない。でも、あのエロ・マッチョなスーツは、もっこり感が出ててキモ過ぎっ(~_~)。
時東ぁみがヨーヨー振り回している時も、不良に化けた兼悟が後ろでじっと控えてたんだね。この辺もしっかり見えて良かった。
出番も台詞も決して多くないし、あっけなさすぎの最期だが、存在感は際立って格好良いv。
そして同じように思ってるファンがどんどん増殖。私の前の女性は兼悟が登場時だけオペラグラス使用w。私の後ろの女性たちは、兼悟にメロメロ話で盛り上がるし。

物販で役者たちのナマ写真があったが、3種類あった兼悟の写真が真っ先に完売していたのにも納得。写真は安かったが、モノクロでオールバックじゃなかったのが残念^^;。

右手側でもうひとり注目できたのがTakuya。本役ボルクスの登場は少ないので、その代わりバックでめいっぱい踊り盛り上げ役に徹する。兼悟と対照的で、Takuyaは踊りながらも表情が豊か。力いっぱいに身体を動かし、自らも素直に楽しんでる様子が伝わり、観ているこちらまで癒されそう。Takuyaの役者としては満足に味わえずだったが、大舞台で一所懸命に踊る姿は忘れられない。いつかこの経験が役に立つことを祈りたい。

若手ミュージカル・スターといえば聞こえはいいが、結局は役者というより、芝居もそこそこできるダンサーたちが必要だったのだろうか。筧さんとあややというスターをひたすら盛り上げ、ついでに若い客寄せのために、集められた若手役者たち。
大きな舞台で、豪華な出演者との共演は無事に果たされた。この貴重な体験が彼らの糧やステップとなって、新たなステージにつながり、いっそう飛躍していって欲しい。
終演後も、ステージで最後まで綺麗なお辞儀をしていた若手役者たち。会場の拍手の中、手を振ったり、白い歯を見せて笑う姿に、楽日の安堵と達成感が見てとれた。

ところで、コマ劇場は”飲食類持込禁止”で、劇場で販売されてる飲食物しか許されない。前回はしつこいほどアナウンスで注意を促していたが、今回はその持込禁止のアナウンスが皆無だった。楽日だから大目に見たのか、それともこの猛暑を反映して誰かからクレームがあったのか。謎だ。
てか、売上げで儲けるためとはいえ、いまどき持ち込みペットボトルさえ飲めない劇場があるのが、時代遅れのように思う。
舞台『ある日、僕らは夢の中で出会う』を観てきた。
20年前の高橋いさをの作品を、堤泰之氏の演出で、4人の若手男優たちを起用しての上演。
夜公演だからか、客席には男性の姿も多く、関係者や俳優らしき顔もちらほら。

4人の刑事と、4人の誘拐犯が、事件を機に接触し、生じる奇妙な接点とズレを、オリジナリティかつファンタスティックに描く。
4人が舞台にほぼ出ずっぱりの台詞劇。刑事も誘拐犯も4人の設定はほぼ同じ。
刑事部長であり、誘拐犯リーダーのNo.1役を*pnish*の土屋裕一。悠然と構えるNo.2役をモダンスイマーズの津村知与支。上二人について回るNo.3役をD-BOYSの中村優一。彼ら3人が持つ”普通”では考えられない”本当”の”常識”に、驚嘆し困惑していくのが、新米役の永山たかし。

これは、”3人対永山くん”という関係。テレビや映画で見る刑事や犯人について、新米の永山くんが熱く語れば語るほど、上の3人からそれは「嘘」だと笑われバカにされる。
「現実」の「本物」の刑事や誘拐犯は、テレビや映画のそれとは全然違う、と3人が諭す。初めて聞く”刑事用語”が次から次に飛び出して、永山くんだけでなく観客も面食らい、笑いを誘う。
やがて、もしかして3人の言うことが本当の現実かもしれないと思ったりする。「あり得ない」から、「あり得るかもしれない」と思いだす。観客まで常識のふり幅を揺さぶられ試される、そんな不可思議な作品である。

冒頭から、実は本当の主人公かもしれない(?)永山くんが客席から登場。観客と同じ位置にいる”普通人”だったのが、舞台で3人とやり取りする中で、彼らに染まっていきそうになる。永山くんが膨大な台詞をよどみなく喋り、喜怒哀楽の感情をむき出しにさせていく。3人に対する”受け身”の芝居でもあり流動的でもあるが、かなり難しい役どころを誠実に真面目にストレートにこなす。正直、永山くんがここまでやってくれるとは凄いことだ。

土屋くんことtutiは、最初はトーン低めの芝居だったのが、徐々に激しい芝居へと変化していく。そして抑えた声と低めの声の使い分け。tutiは柔軟で賢くて器用な役者だとつくづく感心する。
津村さんの舞台はお初だが、経験を積まれた方らしく、台詞の発声が一番通り分り易い。4人では年長なので、さりげなく芝居を引き締める雰囲気が伝わってくる。
年少の中村くんは、tutiと津村さんのクセのある芝居によくついていき、素直で好感が持てる。

4人のネクタイ背広姿もなかなか新鮮で美味だが、ツナギのカラーも面白い。tutiは黄じゃなくて、中村くんは緑じゃないw。
中村くんはやっぱりバイク乗り。永山くんが自転車&走りというマイムも愉快。
でもカップヌードルとケーキだけは”本物”なのねw。毎回、同じものを食べさせられるのだろうか。永山くんだけはいつも口に入ってないのが可哀想。
劇中で、tutiが会話の途中に小さいヌードルを床に落とし、拾おうにも会話中で拾えない。苦笑しつつ見守っていたら、最後にさっと拾ってアドリブ。この見事な切り替えしに客席からも笑いと拍手が起きた。ケーキではフルーツだけ残していたのはダレだ!?

4人其々が、(一応)二役を演じるだけでなく、声の二役もこなさねばならないところに注目。中村くんのオヤジ声も愉快だが、津村さんの女性声は色気たっぷりで可愛い。
最後のほうは、ちょっとしたドラマCDぽくて、舞台としてはどうかと思うが、意外な結末にはやはりドキドキと緊張感を伴う。
4人の役者の演じ方次第では、いかようにも厚みと深味が増していく作品。ひと時の夢想は面白くて、やがて哀しき現実を目の当たりにするが、彼らの熱演には拍手を送りたい。
4人とも姿勢が良く、最後のお辞儀も綺麗に決まり気持ちが良かった。

カラーパンフの中の「理想vs現実」の4人のイラストとコメントが面白い。永山くんが書いた、今は170cmだが中1で140cmだったのに共感w。中村くんはやっぱり仮面ライダーかいw。でも永山くん、あなたはどうしてそんなに若々しいのでしょう。
ロビーに、中村くんへ『電王』スタッフ&キャスト一同から花壇。永田彬に続き中村優一ときたから、関さんのお芝居の時にも届きそうだ。
FieLDS PRESENTS公演『すけだち』を観てきた。
筧利夫と松浦亜弥というアクターとアイドルの共演に、若手ミュージカル役者が脇を固めるという豪華キャスト。
私もまた*pnish*の二人や、元テニミュ出演者らがお目当てで、彼らを間近で拝める、前から4番目の左手側座席。

アイドルとオジサン俳優が請われて、宇宙のとある惑星で、独裁者を倒そうと奮闘する話。
リアリティのないマンガベースのファンタジーだろうか。プロローグが長くて、荒唐無稽な世界観にはなかなかついていけない。
ダンスや歌も盛り込まれているが、ミュージカルという代物ではない。開演前アナウンスにもあった”歌謡ショー”という言い方がピッタリか。

周りの評判がとにかく悪くて^^;、だんだんと観る前から期待薄になってたが、ホントに”ムダに豪華”な三流芝居だった。
作品というものは、キャストの力や演出家の手腕も大切だが、やっぱり骨組みとなる脚本の出来次第だと痛感。脚本のあまりの酷さにやりきれない思い。観ててちっとも面白く感じられないし、観た後も心に何も残らない舞台だ。
登場人物が多過ぎる。多いせいか、人物の掘り下げが甘く、薄っぺらで上辺だけ。だから台詞からも真意が伝わってこない。
つまらないコントや、古臭いネタなど、台詞やシーンにもムダが多くてイライラさせられる。宇宙へ行く前のシーンなどを効率的に短縮させ、どうでもいい歌や踊りも省き、焦点をしっかり絞れば、この作品は2時間くらいで収まったはずだ。

それでも若手役者らは、アンサンブルも含めて、其々の持分をしっかりこなして頑張ること。
*pnish*の森山栄治は、出番もあり結構美味しい役どころ。同じく、鷲尾昇は二役ながら、目立った役名ではないのが残念。でもアンサンブルのダンスなどでも、この二人にすぐ目がいくv。
青柳塁斗も、栄治と同じく目立つ役どころ。三浦涼介は線の細さもあり印象的。篠田光亮や、Takuya&中川真吾は、急に登場した感のキャラで印象に残らず。
大口兼悟は、出番は少ないが、こういうクールで残忍な悪役が何て似合うこと(^.^)。兼悟は普通の人の役では収まりきらないキャラなのかもしれない。
パニの栄治やわっしー、兼悟らは、発音も割と良く声が通っていたが、他の若手役者陣はもっと発声を明確にして欲しい。

あややも発声が悪く早口で、ただキィキィ叫ぶだけ、何を言ってるかよく分らず、台詞に込められた思いも伝わらず。歌唱力は舞台向きではない歌謡並み。ただ、胸がデカかったw。
時東ぁみは、アニメ声っぽいのが好みじゃない。ギャル曽根は、役柄自体要らないかも^^;。

宮川大輔@ハーデスはしつこい関西弁が煩くて気に入らない。子供も観てるのだから、しつこい暴力シーンとかは失くしたほうがいいように思う。
北村有起哉は安定感ある芝居で、周りをしっかり引っ張っていく。
そして名優、筧利夫の熱い格好良さv。殺陣、台詞、芝居、歌、どれをとっても素晴らしく、存在感が際立つ。それだけに、こんなヘッポコな話を一生懸命に演じられている姿がちょっと痛々しい気もする。いつか、もっと良い脚本の舞台で筧さんを拝みたい。

二重三重の周り舞台を、これでもかっ!?ってぐらいに多用していたが、はたしてこんな大掛かりな演出が必要だったかどうか疑問^^;。
大型スクリーンに、レーザーやアニメなどふんだんに映していたが、観客の想像力を無視してる気もするし、スタッフがただ楽しいからやってるようにも思う。
こんな安っぽい物語には、こんな大きく派手な舞台は必要なかろう。これは筧さんとあややを二人一緒に大舞台に立たせるのが目的であり、私なぞは若手役者出演にまんまと騙されて観劇するハメになったのだ(-_-;)。
だが、実はもう一枚チケットを買ってしまったので、また観なくてはならん^^;。今度は右手側座席なので、違った角度からの芝居も観れるだろう。
パンフが2500円なんて高過ぎっ(~_~;)。蜷川氏舞台よりも高い。

明日は、*pnish*のtutiが出演の四人芝居。侑斗じゃない中村くんが、先輩役者たちを相手にどういう芝居を見せるか。
ひらり、空中分解。による、『ピンクラビッツday!〜あの「10年間」を再び〜』へ行ってきた。
今日だけは、公演中の『N先生とS師匠』をお休み。その代わり、2年前に上演された『10年間』絡みのイベントがあることだけ知らされるのみ。

メンバー代表の坂本充広の挨拶の後、ステージ全面に掲げたスクリーンで、『10年間』の上映がスタート。
『10年間』はDVD化されてないとはいえ、今回は思い出に浸って貰うための上映会だったのかと知る。ホームビデオらしく、途中何ヶ所か音声が途切れたり、ピントが合ってなかったり、会場を歩く客の姿が見えたりと、確かに販売用では無さそう^^;。
観ながら、2年前の記憶が蘇る。全体の展開は覚えてたが、細かな描写や台詞やシーンは忘れてしまっていたので、それなりに楽しくは観れた。
ドラッグクイーン・バンド「ピンクラビッツ」の5人の運命の話。メンバー4人は女装と化粧をした姿のまま、ほぼ全編で会話を進行。だんだん違和感が無くなる。坂本さん演じるサガネだけが途中からモノスゴイ女装と化粧で参加。若山慎のカトリーヌは喋らなければ一番美しい。大波誠@ナターシャは「女王様とお呼び」。松川貴弘@リンは「ヤケドするわよ」。八幡トモアキ@シンディは、ファンに何を言ってるか分らん。
その5人が繰り広げる笑いと涙のハートフルメロディ。
最後近くで、スクリーンの横から白い煙が出てくる。スクリーンの後ろからは何やら音が。

「ピンクラビッツ再び!」のアナウンスの声と共に、スクリーンが開かれると、ステージには何と本物のピンクラビッツ!(^o^) なるほど、こういう仕掛けだったのか。
客席に土産のサイリウムが巻かれ、会場の手拍子で演奏し歌う5人。シンディが大きな笑みでハイテンション。ナターシャとリンのベースとギターはアヤしいw。ドラムのカトリーヌ、喋ってないとホントに美しいのにw。キーボードのサガネは、リンの後ろに隠れてよく見えず。
2曲歌い終わった後、客席通路を通りはける5人。だが忽ちアンコールがわき、行ったと思ったらすぐステージに帰ってくる5人。「疲れた」「30過ぎてこの格好はキツイ」とはリンとナターシャの弁。とにかくアヤフヤな歌詞でアンコールに応えたシンディ。みんなの拍手の中、ライブは終了。
うん。本物のピンラビが観れて、生ライブも聴けたので満足(^.^)。

終演後、ロビーにピンラビの5人が出て、忽ちみんなで記念撮影会。汗いっぱいで化粧もはげてきて、とっても大変だった様子。
思いがけず郷田ほづみさんもお越しになっててビックリ。バンドに夢中で、ろくに話もせずにご挨拶のみ。

その後、メンバーを囲んでの打ち上げ会にも参加させていただく。隣の椅子に八幡さんと坂本さん、正面には松川さんという美味しい布陣。化粧が思い出せず1時間かかったとか、ギターとベースの演奏は適当だったという裏話なども伺う。『10年間』再演の要望もあり、やるならまだ若さがある今のうちとw。最初に観たひらりの舞台『罠』を再演希望も伝えた。シェイクスピアでも、ひらり独自の味が出せると思う。坂本さんは真剣に対話してくださる。八幡さんは掴みどころがなく、妙にハイテンションでご機嫌で、一気食べで盛り上げる。松川さんは綺麗な瞳で見つめながら話を聴いて下さるv。そっか、郷田さんとご一緒だったのね。

明日から帰省なので、早めに退出。ちょっとだったが、皆さんと貴重なお話もできて、楽しいひと時だった。また機会があれば、じっくりお話も伺いたい。ありがとうございました。
ブルーシャトルプロデュース公演『新撰組異聞 PEACE MAKER』千秋楽を観てきた。
これが本当に最後の公演。関西からのファンや、当日券を求めるファンでいっぱい。
前回よりも真ん中寄りで、いっそう観易く、役者の表情も臨場感もストレートに伝わった。チケットありがとうです。

先ずは全員の迫力ある踊りの後に、「千秋楽だぜ」と矢崎広@烝が真ん中で鋭く叫ぶ。ゲストの日向薫@太夫も”千秋楽”の簪を頭に付けて登場し、相変わらず「可愛い弟たち」を煙に巻くw。
楽とあって、前回のような台詞の不安定さもなく、スピーディで力強い展開は途切れることなく、完璧に仕上げている。
ただ幾つか辛口を言うなら、一見さんには分らないお笑い部分が多いのが不満。大阪公演からのネタを引き摺っていたり、関西系お笑い芸人のネタを披露したりと、知らない人が観てもちっとも分らず面白くない。リピート客や関西の客はノリがよくて大笑いしてて、同じ客席空間にいながら寂しさを感じた。だからリピート客が増えるんだろうな。
アンケにもあったようだが、”千秋楽のノリで、だらだらとシーンを長引かせる”のは(笑)、このカンパニーには避けられないようだ^^;。

山本健史@市村辰之助は毎回必死でネタを仕込んでるようだが、締めが梅林亮太@市村鉄之助が握っているらしいw。梅林くんは大らかで体当たりの元気のいい芝居で生き生きと役を作り上げた。最後の殺陣も決めてたし、やはりあなたも”主人公”だ。
坂本龍馬役の太田清伸はあちこちに登場するので存在感がこびりつく。テンション高い芝居と、半端じゃないお笑いネタは見事。「わしじゃーっ!」は終演後にネタにされるw。
山南敬助役の吉谷光太郎は今作の脚本も手がける。吉谷さん@サンナンは、脱力感あるお笑いと、緊張感ある激情の芝居がメリハリが効いて上手い。
田中照人の近藤勇は、田中さんしかできない個性。最後の殺陣など決める時は決める。
松木賢三は、ミステリアスな斎藤一と、『RAINBOW』に続きまたオヤジ役も演じる。斎藤としての心情や活躍をもっと観たかった。
古川貴生@くのいちは、土曜に観た時はオカマの設定かと思ったw。明里や憎たらしい桝屋も演じたりと、早い入れ替わりや器用な芝居が要求され、この舞台に絶対不可欠な人。
日ノ西賢一@北村鈴は、純粋で一途な面がよく出てて、確かな実力が伺い知れる。

女装の狂乱シーンには今回も大笑い。楽記念で自分の写真も仕込んで配り歩いていたりw。みんな大ノリノリ。コワイ太夫のお見送りは柄谷吾史と郷本直也が担当。鉄之助を追いかける集団で、「キスしろーっ」と言ってたのが可笑しい。
柄谷さんや郷本さんはやはり男前で大柄で格好良いが、今回はやはりこの二人が立役者。加藤巨樹@沖田総司は何度でも観たくなるぐらい深味があり、崇高で格好良い(*^。^*)。烝&歩と難しい二役をこなした矢崎広も神秘的で、若いけどしっかりした芝居。矢崎くんのだけ生写真が完売してたのもスゴイ。

とにかく、何度も観たい舞台なので、DVD化か早い再演を望んでみたい。
Axleの柄谷さんと郷本さんが客演する30-DELUXも、殺陣の迫力がスゴイので、どのように関わりどんなアクションを見せて作り上げるのが楽しみである。
ミュージカル『テニスの王子様 Absolute King立海 feat.六角〜Second Service』を観てきた。
チケットが取り難いのは毎回だが、今回は3代目青学卒業と重なり、ホントに大変だった。

First Serviceから約8ヶ月。青学と立海大付属との対戦についに決着がつく。残りのシングルス3試合戦を描くが、相変わらずアニメの記憶しかない私。
新しいナンバーも増え、この間、役者の歌や演技力も少しパワーアップしたようだ。

乾貞治役の中山麻生は、台詞も歌もよく声が出て好感。乾同様、粘りの芝居を見せる。対戦するのは柳蓮二(柳というと『ジパング』の柳がすぐ浮かんでしまうのはご愛嬌)。小野健斗がクールでナイーブな雰囲気で注目させる。二人の「4年2ヶ月15日♪」はなかなか面白い。でもスクリーンの二人はとても小学生には見えんw。

不二周助役の相葉弘樹は、歌も演技も動きも安心して観ていられて頼もしい。昨日観た加藤巨樹さんとも雰囲気が重なりそう。不二の見せ場を美しく華麗に盛り上げる。対戦するのは切原赤也(こいつってリュウタロスに似てるな)。大河元気はもう少し身長が欲しいが、挑戦的なもの言いや活発な動きは雰囲気ばっちり。最後は可愛く潔いところも見せる。

真打ついに登場。越前リョーマ役の桜田通は、またまた背が伸びててビックリ。逞しい歌いっぷりと、しなやかでパワフルな動きは自信に溢れ、リョーマとカブる。今までのリョーマ役では、桜田くんがたぶん一番ぴったりハマってたと思う。対戦するのは、厳格で強固な男・真田弦一郎。どちらも帽子を被ったままで、表情がしかと見えないところも面白い。大柄の兼崎健太郎は豪快なアクションで、まさに皇帝の風格を醸す。主将・幸村精市との情感豊かな掛け合いもあるが、八神蓮は毎回パジャマ姿でちょっと残念。立海メンバーで歌う「風林火山♪」が、スクリーンの画も相まって面白い。熱く激しい対戦も見どころだ。

両校を盛り上げるのが、六角の葵剣太郎役川原一馬と、日替わりゲストで黒羽春風役の進藤学。二人っきりだからか、バネが意外とおとなしくいつもの個性を発揮せず。
最後に不気味に登場したのが沖縄比嘉中の木手と知念。音楽が沖縄っぽくて(?)トレンディだとバネさん(笑)。とにかく知念役の林野健志の背が高くて高くて目立つ(193cmかよ)。演出なのか、二人ともあまりお辞儀をせず何だか横柄な態度w。
比嘉中戦は、実はアニメであまり観てないので、正直こっから先の展開は全く分らん^^;。

今回で卒業し巣立って行く3代目青学メンバーには、私はいまだに馴染めていないが、みんな声がよく出ており、しっかりした芝居をしてくれた。
ただ一人残り、新キャストと共に次公演にも出演するのが海堂薫役の柳下大。だが、今回彼だけが声があまり出ず不安定で、正直リレー役としては不安がある^^;。

ところで『タクミくんシリーズ』が実写映画化されるが、この柳下大がタクミくん役だっけ。う〜みゅ、微妙^^;。井上佐智役の相葉弘樹もいるし、二人とも中学生から高校生役に昇格かw。赤池章三役の滝口幸広は大石役だったし、青学率高しw。六角の進藤学と『ハッピィ☆ボーイズ』で共演した加藤慶祐が崎義一役。ボウケンブラックの齋藤ヤスカや、声優で活躍の波多野渉も参加。先ずは「そして春風にささやいて」と「June Pride〜6月の自尊心」のエピが2008年お正月公開予定。観たいような、やめておきたいような^^;。どうせなら映画より、ナマの舞台で観たい気もするw。

青学・立海・六角入り乱れたカーテンコールでは、半分ほどのメンバーが客席通路に降りて踊り、会場が黄色い声に包まれて沸く。こっちの通路には、柳役の小野くん、続いてリョーマの桜田くんが来てくれた。間近で観る桜田くんの背中が大きい。みんなしっかり成長したんだなとしみじみ。
これからもテニミュの進化と若き彼らの活躍に期待したい。

アンケに初めてあった質問が、「今回チケットを取りやすかったか?」。だがテニミュ次回公演もはたしてチケットが手に入るか否かにかかっている(~_~)。

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