演劇集団円 胸の谷間に蟻
2012年5月1日 舞台演劇演劇集団円公演『胸の谷間に蟻』を観てきた。
定期的に観ている円公演。今回はキャストも魅力的な方ばかり。
小さな下着メーカーを父から受け継ぎ経営している女社長のもとへ、30年間生き別れていた腹違いの姉妹や弟が次々と現れたことから、会社の社員を巻き込んで事態は思わぬ方向に転がっていく話。
テンポのいい会話で、クスリとさせる笑いどころもいっぱい。
“血”の濃さと“時間”の長さを天秤にかけながら、人間の生々しい喜怒哀楽が展開し、最後は丁々発止で纏めていく。
明るくじんわりとさせながら、さっぱりとした余韻が残る作品だった。
最大の見どころは女同士の取っ組み合い!
ガチでナマで凄かったw。ステージ前に設けられた桟敷席の人が身体をすくめるぐらいの迫力だったもの。
だが暴力の武器となったものを高齢者に売りつけるオチはいただけない。高齢者の女性を馬鹿にしているのか、何て悪どい商売だと、見ていて不愉快になった。脚本を書いたのは中年の男性だから仕方ないか。彼らの考える“女”の中には、高齢者は含まれていないのだろう。
だからこの作品には“母”は出てこない。題材が面白いだけに、今度は女性の作家さんに、乳がんや病気も扱った「胸の谷間」の話を書いて欲しいなと思った。
花壇がたんまり来ていた朴路美さんは、爽快で強引な手腕をふるう粘着質な悪役だ。佐藤銀平はクセのある不気味な悪っぷり。岸昌代の人情味ある芝居がいい。谷川清美のメリハリ感がチャーミングだ。
悪に対して挑もうとする中年ヒーローが山崎健二。だが善人たちが、知らずに悪に加担する構図が恐ろしくもある。
暗転中の装置や小物移動は見事な段取り。大きな箱を軽々と持ち上げて迅速に動かす、女優陣のパワフルさに脱帽した。
定期的に観ている円公演。今回はキャストも魅力的な方ばかり。
小さな下着メーカーを父から受け継ぎ経営している女社長のもとへ、30年間生き別れていた腹違いの姉妹や弟が次々と現れたことから、会社の社員を巻き込んで事態は思わぬ方向に転がっていく話。
テンポのいい会話で、クスリとさせる笑いどころもいっぱい。
“血”の濃さと“時間”の長さを天秤にかけながら、人間の生々しい喜怒哀楽が展開し、最後は丁々発止で纏めていく。
明るくじんわりとさせながら、さっぱりとした余韻が残る作品だった。
最大の見どころは女同士の取っ組み合い!
ガチでナマで凄かったw。ステージ前に設けられた桟敷席の人が身体をすくめるぐらいの迫力だったもの。
だが暴力の武器となったものを高齢者に売りつけるオチはいただけない。高齢者の女性を馬鹿にしているのか、何て悪どい商売だと、見ていて不愉快になった。脚本を書いたのは中年の男性だから仕方ないか。彼らの考える“女”の中には、高齢者は含まれていないのだろう。
だからこの作品には“母”は出てこない。題材が面白いだけに、今度は女性の作家さんに、乳がんや病気も扱った「胸の谷間」の話を書いて欲しいなと思った。
花壇がたんまり来ていた朴路美さんは、爽快で強引な手腕をふるう粘着質な悪役だ。佐藤銀平はクセのある不気味な悪っぷり。岸昌代の人情味ある芝居がいい。谷川清美のメリハリ感がチャーミングだ。
悪に対して挑もうとする中年ヒーローが山崎健二。だが善人たちが、知らずに悪に加担する構図が恐ろしくもある。
暗転中の装置や小物移動は見事な段取り。大きな箱を軽々と持ち上げて迅速に動かす、女優陣のパワフルさに脱帽した。
舞台 ふしぎ遊戯 青龍編 中日
2012年4月30日 舞台演劇幻想少女・アドベンチャー 舞台『ふしぎ遊戯 ~青龍編~』中日を観てきた。
2回目の観劇だが、飽きずに夢中になって楽しめる。
CDブック、原作、アニメと同じく、舞台そのものに酔えるのだろう。
前回は最前列席で、観易い反面、観にくくなる箇所もあった。
今回は前方ド真ん中席。ここは全てがまんべんなく見渡せて一番観易い。
テーマ曲ともなっている音楽が、世界観をしっかりと彩ってとてもいい。
アニメとも重なる効果音も分かり易く伝わり、抜群の成果をあげている。
この人がいなかったら舞台化は実現しなかったであろう菅野臣太朗は、構成や展開を緻密に計算した上で脚本も書かれたのだろう。照明や音を最大限に工夫させてのスピーディな演出は、何度もうならせるほど素晴らしい。
初演からのキャストに加えて、「朱雀編」からのキャストも実によくキャラクターに馴染んでいる。
軫宿の言葉は何度も胸に響く。中村庸介の包容力のある芝居が心地良い。
張宿の真摯な言葉も熱くさせる。富田大樹は可愛さの中に男っぽさが滲む。
二人とも少ない出番の中に心に迫る芝居を残し、原作やアニメよりも印象深く感じた。
全体的にはちょっぴり台詞トチリが目立ったかな。アクションも迫力はあるが、細かいところで取りこぼしもあったり。
どうやら撮影日だったようで、カテコの挨拶で美朱から指名された鬼宿が、今回の出来についてちょっぴり苦笑したコメントを残していた。
でもどんな仕上がりだろうと、今回も随所で涙ぐむことができた舞台であった。
残す観劇は千秋楽。いよいよこれが最後の舞台『ふしぎ遊戯』となってしまうのか。
朱雀編のDVDを買ってしまった。青龍編もどこぞで売ってたら買うだろう。
2回目の観劇だが、飽きずに夢中になって楽しめる。
CDブック、原作、アニメと同じく、舞台そのものに酔えるのだろう。
前回は最前列席で、観易い反面、観にくくなる箇所もあった。
今回は前方ド真ん中席。ここは全てがまんべんなく見渡せて一番観易い。
テーマ曲ともなっている音楽が、世界観をしっかりと彩ってとてもいい。
アニメとも重なる効果音も分かり易く伝わり、抜群の成果をあげている。
この人がいなかったら舞台化は実現しなかったであろう菅野臣太朗は、構成や展開を緻密に計算した上で脚本も書かれたのだろう。照明や音を最大限に工夫させてのスピーディな演出は、何度もうならせるほど素晴らしい。
初演からのキャストに加えて、「朱雀編」からのキャストも実によくキャラクターに馴染んでいる。
軫宿の言葉は何度も胸に響く。中村庸介の包容力のある芝居が心地良い。
張宿の真摯な言葉も熱くさせる。富田大樹は可愛さの中に男っぽさが滲む。
二人とも少ない出番の中に心に迫る芝居を残し、原作やアニメよりも印象深く感じた。
全体的にはちょっぴり台詞トチリが目立ったかな。アクションも迫力はあるが、細かいところで取りこぼしもあったり。
どうやら撮影日だったようで、カテコの挨拶で美朱から指名された鬼宿が、今回の出来についてちょっぴり苦笑したコメントを残していた。
でもどんな仕上がりだろうと、今回も随所で涙ぐむことができた舞台であった。
残す観劇は千秋楽。いよいよこれが最後の舞台『ふしぎ遊戯』となってしまうのか。
朱雀編のDVDを買ってしまった。青龍編もどこぞで売ってたら買うだろう。
ミュージカル 薄桜鬼 斎藤一篇
2012年4月29日 舞台演劇ミュージカル『薄桜鬼 斎藤一篇』を観てきた。
プレミアム特典はパンフとファイルと全員集合写真。
通路側のとても観易い席だ。
30-DELUX×マーベラスAQLのコラボ。
結成10周年を迎える30-DELUXの昨年の舞台『デスティニー』終了後に、マーベラスAQLからコラボのオファーがあり、30-DELUX初の原作モノ挑戦となる。
公演前には2度も大々的なイベントが開催され、満を持しての上演である。
30-DELUXお馴染みの前説は、主宰の清水順二と秘蔵っ子の天野博一。席が前過ぎて上手く撮れないw。
混乱が続く幕末を舞台に、最後まで武士として生き抜いた男、新撰組三番組組長、斎藤一の生き様を描く。
2年前に早乙女太一がやった舞台は土方ルートだったが、今回は人気の斎藤一ルート。
とはいえ、ゲームもやっていなければOVAも観ていないので、世界観は分かるが話は見比べようがない。近藤や山南が出ていないのも薄味となる。だが、そこかしこにゲームのイベントやネタが散りばめられているようで、原作ファンにも満足いく作品になっているかと思う。
ただ、今回はミュージカル! 歌あり、ダンスあり、30-DELUXお得意の殺陣やアクションありで、ハードルを上げ過ぎの盛りだくさんな内容。舞台としてどれだけ成立しているか見極める必要もありそうだ。
歌も、ダンスも、テニミュっぽかった(笑)。“マーベラス”だから、と前説で前フリしてくれててよかったw。剣がラケットに見えるが、前半は何だかボロボロと落としてたな^^;。いっせいのダンスも少々合っていなくてイマイチ感。これは公演をこなすことで進化していくだろうか。
歌も声があまり出ていなく、まともに唄えているのは雪村など2~3人といったところ。上手い下手より先ず発声かな。
斎藤と雪村のデュエットはあまり合っておらず、二人の会話はとにかく眠くなった。肝心の恋愛シーンに心が揺さぶられなかったのが残念。
Team AZURAによる殺陣は徐々に勢いと迫力が増して見応えたっぷり。アンサンブルとの息の合った熱量を感じる。変身前と後半の変身後では、殺陣のメリハリ感まで変わっているのが面白い。先週、同じ劇場で観た『陽だまりの樹』の殺陣とは雲泥の差で誇らしく思えた。
もちろん30-DELUXテイストのお笑いが随所にあり。原作者からお許しを頂いてるから大目に見て下さい、と言った前説が効いているw。シリアスの中にポーンとお笑いを挿入するなど、チャレンジャー的なアドリブが小気味いい。
小柄な松田凌は雰囲気が合っている。後半の殺陣や決めどころは格好良く見えた。
矢崎広の黒髪が新鮮に映り、低めの声と凛々しい立ち姿に安定感。
鈴木勝吾はのびのびとメリハリ感があり、殺陣もよくこなす。
みんなで歌うお祭り曲で、上半身裸になるシーンが必見。長身の小野健斗より、宮崎秋人や池田純矢のほうが筋肉があって逞しかった。
休憩後の洋装のほうが動き易そうで、後半につれて役の表現力が高まっていく。平助は変身後に大きく見え、土方は斎藤といるせいかやけに大きく見えた。
シンケングリーン&ゴセイブルー&ゴーカイシルバーと、ヒーロー花盛りの舞台でもある。
「変わるもの、変わらぬもの」が斎藤一篇のテーマのひとつ。
「俺は変わらないものをこそ、信じている」という斎藤だが、身長は稽古時からちょっぴり変わったらしいw。
ネタにもされた、井上源三郎@森大の前髪後退も変化が激しいw。
終演後のお見送りは、斎藤ら三人。ロビーにムチャクチャ並ばされたが、このやり方は変わってほしい。
『薄ミュ』のことに触れていたが、今後、他のキャラが主役のミュージカルも作られるのだろうか。沖田総司、藤堂平助、原田佐之助…。OVAも予め観といたほうがいいだろうか。
明日は、土方の中の人も出るヒーローイベントだ。
プレミアム特典はパンフとファイルと全員集合写真。
通路側のとても観易い席だ。
30-DELUX×マーベラスAQLのコラボ。
結成10周年を迎える30-DELUXの昨年の舞台『デスティニー』終了後に、マーベラスAQLからコラボのオファーがあり、30-DELUX初の原作モノ挑戦となる。
公演前には2度も大々的なイベントが開催され、満を持しての上演である。
30-DELUXお馴染みの前説は、主宰の清水順二と秘蔵っ子の天野博一。席が前過ぎて上手く撮れないw。
混乱が続く幕末を舞台に、最後まで武士として生き抜いた男、新撰組三番組組長、斎藤一の生き様を描く。
2年前に早乙女太一がやった舞台は土方ルートだったが、今回は人気の斎藤一ルート。
とはいえ、ゲームもやっていなければOVAも観ていないので、世界観は分かるが話は見比べようがない。近藤や山南が出ていないのも薄味となる。だが、そこかしこにゲームのイベントやネタが散りばめられているようで、原作ファンにも満足いく作品になっているかと思う。
ただ、今回はミュージカル! 歌あり、ダンスあり、30-DELUXお得意の殺陣やアクションありで、ハードルを上げ過ぎの盛りだくさんな内容。舞台としてどれだけ成立しているか見極める必要もありそうだ。
歌も、ダンスも、テニミュっぽかった(笑)。“マーベラス”だから、と前説で前フリしてくれててよかったw。剣がラケットに見えるが、前半は何だかボロボロと落としてたな^^;。いっせいのダンスも少々合っていなくてイマイチ感。これは公演をこなすことで進化していくだろうか。
歌も声があまり出ていなく、まともに唄えているのは雪村など2~3人といったところ。上手い下手より先ず発声かな。
斎藤と雪村のデュエットはあまり合っておらず、二人の会話はとにかく眠くなった。肝心の恋愛シーンに心が揺さぶられなかったのが残念。
Team AZURAによる殺陣は徐々に勢いと迫力が増して見応えたっぷり。アンサンブルとの息の合った熱量を感じる。変身前と後半の変身後では、殺陣のメリハリ感まで変わっているのが面白い。先週、同じ劇場で観た『陽だまりの樹』の殺陣とは雲泥の差で誇らしく思えた。
もちろん30-DELUXテイストのお笑いが随所にあり。原作者からお許しを頂いてるから大目に見て下さい、と言った前説が効いているw。シリアスの中にポーンとお笑いを挿入するなど、チャレンジャー的なアドリブが小気味いい。
小柄な松田凌は雰囲気が合っている。後半の殺陣や決めどころは格好良く見えた。
矢崎広の黒髪が新鮮に映り、低めの声と凛々しい立ち姿に安定感。
鈴木勝吾はのびのびとメリハリ感があり、殺陣もよくこなす。
みんなで歌うお祭り曲で、上半身裸になるシーンが必見。長身の小野健斗より、宮崎秋人や池田純矢のほうが筋肉があって逞しかった。
休憩後の洋装のほうが動き易そうで、後半につれて役の表現力が高まっていく。平助は変身後に大きく見え、土方は斎藤といるせいかやけに大きく見えた。
シンケングリーン&ゴセイブルー&ゴーカイシルバーと、ヒーロー花盛りの舞台でもある。
「変わるもの、変わらぬもの」が斎藤一篇のテーマのひとつ。
「俺は変わらないものをこそ、信じている」という斎藤だが、身長は稽古時からちょっぴり変わったらしいw。
ネタにもされた、井上源三郎@森大の前髪後退も変化が激しいw。
終演後のお見送りは、斎藤ら三人。ロビーにムチャクチャ並ばされたが、このやり方は変わってほしい。
『薄ミュ』のことに触れていたが、今後、他のキャラが主役のミュージカルも作られるのだろうか。沖田総司、藤堂平助、原田佐之助…。OVAも予め観といたほうがいいだろうか。
明日は、土方の中の人も出るヒーローイベントだ。
劇団岸野組 くるしゅうない 初日
2012年4月28日 舞台演劇劇団岸野組公演『くるしゅうない』初日を観てきた。1990プロジェクト。
チケットを取った時はまだ『超会議』があるなんて知らずにいたので、このハシゴは大変だった。
おかげで前から二番目の超観易いお席。
将軍の嫡男・市松が、インチキ占い師の与助の助けを借りて、見初めた市井の娘ハツを口説くに行くもそうは上手くいかず、与助と繋がりのある人物も現れ、其々が意外な真実に気づいていく。
門肇が、昨年の震災後に描いたという、ちょっと風変わりな時代劇。
某映画が浮かび、パクリっぽい安易な設定も感じた。
だが、死者を悼み、死者の気持ちを汲み取り、死者と生者を同じ土俵で捉えたようなお話には、作者の真心が込められている。
座長・岸野幸生は相変わらずぬるい演出だが、今回はゲストの魅力を最大限に生かした芝居が楽しさを引き出す。
主役は常連の飯塚雅弓で、それはもうチャーミングに大熱演。
脇を締める杉山佳寿子が実に達者な芝居で、杉山さん繋がりで雅弓さんがコロ助(@キテレツ大百科)に見えてしまふw。
森奈みはるの明瞭で濃い芝居が、舞台を活気づかせていいバランス。
岸野組初出演の日髙のり子は役名がキーだ。きっぱりさっぱりな芝居が心地良く、岸野さんの妻役として情感たっぷり。
今作の悪役は大倉正章のみw。
長屋のかみさんトリオや、影の半七トリオなど、面白いキャラクターを岸野組キャストが好演。
タイトルになってる「くるしゅうない」は色んな場面で使われるが、せめて逝く時もそうありたいとしんみり思う。
それより、日髙さんが渇を入れる「早く、オッパイもんじゃえよ!」が何度聞いても笑えて最高!(^o^) 昼に聞いた高橋広樹の「チチをもげ」がBGMになって、セリフが頭をぐるぐる回ったw。
公演パンフレットに、岸野幸正×関俊彦×飯塚雅弓のすぺしゃる対談が掲載。
関さん、昼に観てきたばかりだもんね。最初の出会いから、最近ハマってることまでをざっくりと語り合っていらした。
次回公演は10月。バショーだし、ルフィ&トランクス共演だし、なんか観たいわ。
 ̄
舞台挨拶にチケ取りに超会議イベントに観劇と、ハシゴ続きで今日は激動の一日だった。
慌しくて大変だったが、何とかスムーズに進行し、おかげさまで充実して楽しく過ごせた。
でもこんなハシゴは当分勘弁願いたい。
チケットを取った時はまだ『超会議』があるなんて知らずにいたので、このハシゴは大変だった。
おかげで前から二番目の超観易いお席。
将軍の嫡男・市松が、インチキ占い師の与助の助けを借りて、見初めた市井の娘ハツを口説くに行くもそうは上手くいかず、与助と繋がりのある人物も現れ、其々が意外な真実に気づいていく。
門肇が、昨年の震災後に描いたという、ちょっと風変わりな時代劇。
某映画が浮かび、パクリっぽい安易な設定も感じた。
だが、死者を悼み、死者の気持ちを汲み取り、死者と生者を同じ土俵で捉えたようなお話には、作者の真心が込められている。
座長・岸野幸生は相変わらずぬるい演出だが、今回はゲストの魅力を最大限に生かした芝居が楽しさを引き出す。
主役は常連の飯塚雅弓で、それはもうチャーミングに大熱演。
脇を締める杉山佳寿子が実に達者な芝居で、杉山さん繋がりで雅弓さんがコロ助(@キテレツ大百科)に見えてしまふw。
森奈みはるの明瞭で濃い芝居が、舞台を活気づかせていいバランス。
岸野組初出演の日髙のり子は役名がキーだ。きっぱりさっぱりな芝居が心地良く、岸野さんの妻役として情感たっぷり。
今作の悪役は大倉正章のみw。
長屋のかみさんトリオや、影の半七トリオなど、面白いキャラクターを岸野組キャストが好演。
タイトルになってる「くるしゅうない」は色んな場面で使われるが、せめて逝く時もそうありたいとしんみり思う。
それより、日髙さんが渇を入れる「早く、オッパイもんじゃえよ!」が何度聞いても笑えて最高!(^o^) 昼に聞いた高橋広樹の「チチをもげ」がBGMになって、セリフが頭をぐるぐる回ったw。
公演パンフレットに、岸野幸正×関俊彦×飯塚雅弓のすぺしゃる対談が掲載。
関さん、昼に観てきたばかりだもんね。最初の出会いから、最近ハマってることまでをざっくりと語り合っていらした。
次回公演は10月。バショーだし、ルフィ&トランクス共演だし、なんか観たいわ。
 ̄
舞台挨拶にチケ取りに超会議イベントに観劇と、ハシゴ続きで今日は激動の一日だった。
慌しくて大変だったが、何とかスムーズに進行し、おかげさまで充実して楽しく過ごせた。
でもこんなハシゴは当分勘弁願いたい。
D-BOYS STAGE 淋しいマグネット Purples
2012年4月27日 舞台演劇D-BOYS STAGE 10th『淋しいマグネット』Purples東京楽を観てきた。
レギュラーのBR席だが前方なので、思ったよりよく見えた。
客席を見渡せるのがイイ。
ゴンゾ@遠藤雄弥とトオル@荒木宏文の古参組と、シオン@陳内将とリューベン@阿久津愼太郎のフレッシュ組がガッツリ組む。
リオ(@ゲキレンジャー)とエンター(@ゴーバスターズ)という戦隊の敵方がペアになると最強だなw。
そのせいか、トオルとシオンの共謀説が舞台の中ではっきり見て取れたw。
いつまでもリューベンの面影から離れられず、悶々と虚勢を張っているゴンゾ。ゴンゾがバンドを解散したこともトオルを傷つけている。これみよがしの近況を語る二人の服装がとてもイヤミっぽく見える。
トオルの隠し事を知ってるくせに、知らないフリをして関係を保つシオン。体裁を繕い、次々と関係を利用していくトオル。二人ともウソつきだが、ゴンゾも自分の気持ちを隠す天邪鬼のウソつきだ。
「コミュニケーション」が大事なことを本編で何度か話題になる。シオンもトオルもコミュニケーションってヤツを最大限に利用し、運を味方につけてのし上がってきたのだろう。
だがコミュニケーションにはウソをつけないゴンゾは、いつの間にか浦島太郎と化していたんだな。
どこにでもあるヒリヒリと痛い関係が、美しい世界の中で構築され消えていく。
寂しげな音楽が印象的で、いつまでもうっすらと耳にこびりつく。この音楽があるからこそ舞台がシンシンと息づく。
2週間ぶりに見るジンナイは、金八先生ネタからスタート。芝居もこなれてのびのびしていたが、色々工夫し努力した様子が伺える。
アクツは、雰囲気はセトに似ているが、実はユウヤに近いストレートな芝居をするなと今回思った。全身でブンブンぶつけてくる、がむしゃら感が面白い。
アラヤンは力が抜けた芝居が心地よいが、誰よりも繊細で丁寧な表現をして安心感がある。
ユウヤの視線はバルコニー席まで挑むように向けられる。劇中の「さびしいよう」がたまらなく魅力的だが、台詞ひとつひとつに思いが込められ重みが増す。後半に興奮のあまり上着を脱ぐが、切迫感ある芝居に引き付けられる。ユウヤは自分にも他人にも厳しい人なんじゃないかと思った。
パープル東京千秋楽。ユウヤとアラヤンのナマの芝居は当分は見納めかな。
カテコ2回目でスタオベ。客席の盛り上がりにキャストも感無量な様子だ。
ユウヤがまだ役を少しひきずったような神妙な表情で、高揚感が残るマジメで誠実な挨拶をして終了。これは遠藤雄弥の本質に迫った舞台でもあった。
5月3日から大阪公演。東京で蒔かれた“種”はどのように広がっていくのか。
『ガンダムSEED』みたいに弾けるだろうかw。
レギュラーのBR席だが前方なので、思ったよりよく見えた。
客席を見渡せるのがイイ。
ゴンゾ@遠藤雄弥とトオル@荒木宏文の古参組と、シオン@陳内将とリューベン@阿久津愼太郎のフレッシュ組がガッツリ組む。
リオ(@ゲキレンジャー)とエンター(@ゴーバスターズ)という戦隊の敵方がペアになると最強だなw。
そのせいか、トオルとシオンの共謀説が舞台の中ではっきり見て取れたw。
いつまでもリューベンの面影から離れられず、悶々と虚勢を張っているゴンゾ。ゴンゾがバンドを解散したこともトオルを傷つけている。これみよがしの近況を語る二人の服装がとてもイヤミっぽく見える。
トオルの隠し事を知ってるくせに、知らないフリをして関係を保つシオン。体裁を繕い、次々と関係を利用していくトオル。二人ともウソつきだが、ゴンゾも自分の気持ちを隠す天邪鬼のウソつきだ。
「コミュニケーション」が大事なことを本編で何度か話題になる。シオンもトオルもコミュニケーションってヤツを最大限に利用し、運を味方につけてのし上がってきたのだろう。
だがコミュニケーションにはウソをつけないゴンゾは、いつの間にか浦島太郎と化していたんだな。
どこにでもあるヒリヒリと痛い関係が、美しい世界の中で構築され消えていく。
寂しげな音楽が印象的で、いつまでもうっすらと耳にこびりつく。この音楽があるからこそ舞台がシンシンと息づく。
2週間ぶりに見るジンナイは、金八先生ネタからスタート。芝居もこなれてのびのびしていたが、色々工夫し努力した様子が伺える。
アクツは、雰囲気はセトに似ているが、実はユウヤに近いストレートな芝居をするなと今回思った。全身でブンブンぶつけてくる、がむしゃら感が面白い。
アラヤンは力が抜けた芝居が心地よいが、誰よりも繊細で丁寧な表現をして安心感がある。
ユウヤの視線はバルコニー席まで挑むように向けられる。劇中の「さびしいよう」がたまらなく魅力的だが、台詞ひとつひとつに思いが込められ重みが増す。後半に興奮のあまり上着を脱ぐが、切迫感ある芝居に引き付けられる。ユウヤは自分にも他人にも厳しい人なんじゃないかと思った。
パープル東京千秋楽。ユウヤとアラヤンのナマの芝居は当分は見納めかな。
カテコ2回目でスタオベ。客席の盛り上がりにキャストも感無量な様子だ。
ユウヤがまだ役を少しひきずったような神妙な表情で、高揚感が残るマジメで誠実な挨拶をして終了。これは遠藤雄弥の本質に迫った舞台でもあった。
5月3日から大阪公演。東京で蒔かれた“種”はどのように広がっていくのか。
『ガンダムSEED』みたいに弾けるだろうかw。
舞台 ふしぎ遊戯 青龍編
2012年4月26日 舞台演劇幻想少女・アドベンチャー 舞台『ふしぎ遊戯 ~青龍編~』を観てきた。
原作は渡瀬悠宇の壮大なコミック。
2年前の初演は全編をざっくり纏め上げての上演。昨年の「朱雀編」は原作に忠実に物語の前半部を上演したが、今回の「青龍編」で物語の後半部へ突入、満を持しての完結編となる。
今年の辰年に「青龍編」をやるのも意味深だ。
開演前に、物語の語り部二人と物語の象徴の太一君による前回までのあらすじ。映像&タイマー付きw。
美朱と鬼宿ら朱雀七星士が玄武の国・北甲国に向かうも、親友の唯と心宿ら青龍七星士に悉く邪魔をされ、大切なものをどんどん失っていくところから始まる。
ナマならではの肉迫するドラマに胸を打たれた。
アニメでは柳宿の時ぐらいだったが、舞台では一人また一人と倒れるごとに涙が込み上げてきた。
あのシーン、あのセリフが、実際にナマの役者から発せられ演じられると、あらためて深い意味をもって染みていく。
柳宿の言葉がストンと飛び込み、軫宿の言葉にじんわりと温かくなった。柳宿と鬼宿の酔っ払いシーンさえ愛おしい。どんなシーンにもセリフにも、ムダなものはひとつもないと悟った。
思い入れたっぷりの作品なだけに、細部に渡るまでじっくりとやってくれたことに感謝したい。もちろん美朱の下着やエロちっくなシーンは省かれたが、雰囲気や思いは充分伝わった。
膨大な情報量の話なので、場面展開は実にスピーディーで飽きさせない。休憩なしで一気に駆け抜ける疾走感があり、集中力が高まっていく。
現実と本の中がクロスオーバーする演出も見事だ。手前に集中するとバックを見損なうので、2回は観たい舞台である。
アクションや殺陣が炸裂、朱雀編より更に激しい戦いが見どころのひとつ。
壁から出る手の演出が面白い。止めやスローの演出も程よい。照明やスモッグが効果的だが、“声”だけの存在も重要。
シリアスな乾きが多い中、小さな笑いの潤いが物語を活性化し、一つのエンタメ作品として昇華されていた。
初演から続投のメインキャスト、橋本愛奈、秋山ゆりか、平野良、宮地真緒、寿里は役とほぼカブっていて安心感がある。特に今回は心宿の過去や闇にも言及されるので、寿里の芝居にも深みが要求された。
朱雀編からの桑野晃輔の兄で林明寛が参加。まさかこの二人が双子の兄弟をやるとは、なんて贅沢なボリューム感w。直情型の角宿は思った以上に強く、桑野くんの技がレベルアップしてる。双子のあのシーンもバッチリw。
氏宿のビジュアルはここでも思いっきり笑いのネタw。現代版の氏宿はなかったが、楽しい存在である。房宿の想いも痛いほど感じられた。
小野賢章と前内孝文の虚宿&斗宿コンビが美形でいい雰囲気。婁宿の紅葉美緒は意外と男っぽかったが、夏にはC.C.か。
翼宿三代目の小谷嘉一はデカくてテンション高い。見た目はバッチリだが、関西弁がイマイチかな。井宿の関義哉はやや声が小さくて存在感が薄く見える。
劇中で鬼宿が翼宿のハリセンを勢い余って客席前方に落としたが、鬼宿と翼宿の関係はこの位やんちゃでなければw。
ラストで平野良の滴り落ちる汗が涙のようにも見えた。エピローグも原作そのままの余韻でジンとさせる。
ちょこちょこ台詞に不安があったが、こんなに一気に楽しませて感動させてくれたので満足だ。
カテコの挨拶は不意をつかれた感の心宿。寿里と平野がなんかイチャイチャしてたが、これも2年に渡る団結力の極みだろう。
原作は渡瀬悠宇の壮大なコミック。
2年前の初演は全編をざっくり纏め上げての上演。昨年の「朱雀編」は原作に忠実に物語の前半部を上演したが、今回の「青龍編」で物語の後半部へ突入、満を持しての完結編となる。
今年の辰年に「青龍編」をやるのも意味深だ。
開演前に、物語の語り部二人と物語の象徴の太一君による前回までのあらすじ。映像&タイマー付きw。
美朱と鬼宿ら朱雀七星士が玄武の国・北甲国に向かうも、親友の唯と心宿ら青龍七星士に悉く邪魔をされ、大切なものをどんどん失っていくところから始まる。
ナマならではの肉迫するドラマに胸を打たれた。
アニメでは柳宿の時ぐらいだったが、舞台では一人また一人と倒れるごとに涙が込み上げてきた。
あのシーン、あのセリフが、実際にナマの役者から発せられ演じられると、あらためて深い意味をもって染みていく。
柳宿の言葉がストンと飛び込み、軫宿の言葉にじんわりと温かくなった。柳宿と鬼宿の酔っ払いシーンさえ愛おしい。どんなシーンにもセリフにも、ムダなものはひとつもないと悟った。
思い入れたっぷりの作品なだけに、細部に渡るまでじっくりとやってくれたことに感謝したい。もちろん美朱の下着やエロちっくなシーンは省かれたが、雰囲気や思いは充分伝わった。
膨大な情報量の話なので、場面展開は実にスピーディーで飽きさせない。休憩なしで一気に駆け抜ける疾走感があり、集中力が高まっていく。
現実と本の中がクロスオーバーする演出も見事だ。手前に集中するとバックを見損なうので、2回は観たい舞台である。
アクションや殺陣が炸裂、朱雀編より更に激しい戦いが見どころのひとつ。
壁から出る手の演出が面白い。止めやスローの演出も程よい。照明やスモッグが効果的だが、“声”だけの存在も重要。
シリアスな乾きが多い中、小さな笑いの潤いが物語を活性化し、一つのエンタメ作品として昇華されていた。
初演から続投のメインキャスト、橋本愛奈、秋山ゆりか、平野良、宮地真緒、寿里は役とほぼカブっていて安心感がある。特に今回は心宿の過去や闇にも言及されるので、寿里の芝居にも深みが要求された。
朱雀編からの桑野晃輔の兄で林明寛が参加。まさかこの二人が双子の兄弟をやるとは、なんて贅沢なボリューム感w。直情型の角宿は思った以上に強く、桑野くんの技がレベルアップしてる。双子のあのシーンもバッチリw。
氏宿のビジュアルはここでも思いっきり笑いのネタw。現代版の氏宿はなかったが、楽しい存在である。房宿の想いも痛いほど感じられた。
小野賢章と前内孝文の虚宿&斗宿コンビが美形でいい雰囲気。婁宿の紅葉美緒は意外と男っぽかったが、夏にはC.C.か。
翼宿三代目の小谷嘉一はデカくてテンション高い。見た目はバッチリだが、関西弁がイマイチかな。井宿の関義哉はやや声が小さくて存在感が薄く見える。
劇中で鬼宿が翼宿のハリセンを勢い余って客席前方に落としたが、鬼宿と翼宿の関係はこの位やんちゃでなければw。
ラストで平野良の滴り落ちる汗が涙のようにも見えた。エピローグも原作そのままの余韻でジンとさせる。
ちょこちょこ台詞に不安があったが、こんなに一気に楽しませて感動させてくれたので満足だ。
カテコの挨拶は不意をつかれた感の心宿。寿里と平野がなんかイチャイチャしてたが、これも2年に渡る団結力の極みだろう。
WBB プレイスター 初日
2012年4月25日 舞台演劇WBB vol.2『プレイスター』初日を観てきた。
佐野瑞樹と佐野大樹による兄弟プロデュースによる第2回公演。
演出は、佐野兄弟を古くから知るきだつよし氏だ。
幼い頃からヒーローにあこがれるしがない俳優の中年男が、友人たちとタッグを組み、自分たちでオリジナルのヒーロー「プレイスター」を作り出す。ところが謎の悪の組織の暗躍に巻き込まれ、大事な人を助けるために立ち向かうことになる。
「悪はセリフを待ってくれない」
本編に散りばめられた様々なセリフが可笑しくて、あらためて「現実」という悪の恐ろしさを知る話でもある。
中年ヒーローというと『非公認戦隊アキバレンジャー』が浮かぶが、あちらは29歳、こちらは35歳のヒーロー誕生。あちらの敵はアキバを乗っ取る悪の組織でバーチャルもんだが、こちらは現実にある本物の悪の組織という設定。銃やヤクには叶わないし、警察上層部も手玉に取られてるとなると厄介だ。
アイデアやネタだけが先行し、決め台詞やポーズやコスチュームの見た目だけを強調させたヒーローものだった。
ヒーローになりたいなら俳優がどのように努力してきたのか、どんなテーマや信念で物語を作り出していくのか、どんな演出で工夫して伝えたいのか、作り手の真剣な思いが伝わってこない。
勇気と無謀は違う。大事な人を助けたいなら、それこそ作戦やシナリオを丹念に練り上げて、団結して向かっていかないと、命に関わる危険がある。ヒーローが命を落としたら、ダレも助けられなくなるのだから。
最前席だったので銃声にビクビクしていたが、雷の激しい音に一番ビビった。
佐野瑞樹はヒーローになるにしては背が足りない。周りを固める高木万平や津田健次郎のほうが立ち姿といいよっぽどヒーロー向きだw。津田さんはツッコミや間が絶品、さすが手馴れた貫禄がある。
佐野大樹は悪のヒーローというか幹部w。拳法の達人の強敵の設定だが、無表情でクネクネシャキっと動くだけで、ムーンウォークするだけで笑える。「らしくない」から(笑)。
倉貫匡弘は芝居に味が出てきた。池田政典は空手の構えを見せて渋くてカッコイー。特撮で大活躍の下園愛弓はJAE仕込みの本格アクションを何度も見せつけ、可憐なキルビルぶり。内海大輔の甘口の声は役に合わないかも。
久々に変身ポーズも披露されたが、タイムグリーン&ゲキブルーのヒーローたちを前にして、中年がヒーローになろうとする話が面白いのだろう。佐野兄弟の真逆の設定も目新しい。『家庭教師ヒットマンREBORN!』でボスヒーローXANXUSを演じた池田さんと、『TIGER&BUNNY』でヒーローのファイヤーエンブレムを演じた津田さんとのやり取りが嬉しい。
赤のプレイスターより、『道化の瞳』に出てきた青のナチュラルキラーマンのほうが頭に残るw。「行け!行け行け!♪」のテーマソングとリズムに合わせたしなやかな動きがヒーローらしく思えるのだろう。
初日ならではの台詞トチリやハプニング、グダグダ感ありも愛嬌もの。
1公演にかかるアクションや熱量は思ったより多く、中年男たちのバテバテ感がGW明けまで持つかどうかも試されるw。
初日の挨拶は内海くん。公演ごとにキャストの挨拶もあるらしい。
終演後のロビーで、兄から役目を仰せつかった大樹っちゃんがチケット販売にいそしんでいたw。
佐野瑞樹と佐野大樹による兄弟プロデュースによる第2回公演。
演出は、佐野兄弟を古くから知るきだつよし氏だ。
幼い頃からヒーローにあこがれるしがない俳優の中年男が、友人たちとタッグを組み、自分たちでオリジナルのヒーロー「プレイスター」を作り出す。ところが謎の悪の組織の暗躍に巻き込まれ、大事な人を助けるために立ち向かうことになる。
「悪はセリフを待ってくれない」
本編に散りばめられた様々なセリフが可笑しくて、あらためて「現実」という悪の恐ろしさを知る話でもある。
中年ヒーローというと『非公認戦隊アキバレンジャー』が浮かぶが、あちらは29歳、こちらは35歳のヒーロー誕生。あちらの敵はアキバを乗っ取る悪の組織でバーチャルもんだが、こちらは現実にある本物の悪の組織という設定。銃やヤクには叶わないし、警察上層部も手玉に取られてるとなると厄介だ。
アイデアやネタだけが先行し、決め台詞やポーズやコスチュームの見た目だけを強調させたヒーローものだった。
ヒーローになりたいなら俳優がどのように努力してきたのか、どんなテーマや信念で物語を作り出していくのか、どんな演出で工夫して伝えたいのか、作り手の真剣な思いが伝わってこない。
勇気と無謀は違う。大事な人を助けたいなら、それこそ作戦やシナリオを丹念に練り上げて、団結して向かっていかないと、命に関わる危険がある。ヒーローが命を落としたら、ダレも助けられなくなるのだから。
最前席だったので銃声にビクビクしていたが、雷の激しい音に一番ビビった。
佐野瑞樹はヒーローになるにしては背が足りない。周りを固める高木万平や津田健次郎のほうが立ち姿といいよっぽどヒーロー向きだw。津田さんはツッコミや間が絶品、さすが手馴れた貫禄がある。
佐野大樹は悪のヒーローというか幹部w。拳法の達人の強敵の設定だが、無表情でクネクネシャキっと動くだけで、ムーンウォークするだけで笑える。「らしくない」から(笑)。
倉貫匡弘は芝居に味が出てきた。池田政典は空手の構えを見せて渋くてカッコイー。特撮で大活躍の下園愛弓はJAE仕込みの本格アクションを何度も見せつけ、可憐なキルビルぶり。内海大輔の甘口の声は役に合わないかも。
久々に変身ポーズも披露されたが、タイムグリーン&ゲキブルーのヒーローたちを前にして、中年がヒーローになろうとする話が面白いのだろう。佐野兄弟の真逆の設定も目新しい。『家庭教師ヒットマンREBORN!』でボスヒーローXANXUSを演じた池田さんと、『TIGER&BUNNY』でヒーローのファイヤーエンブレムを演じた津田さんとのやり取りが嬉しい。
赤のプレイスターより、『道化の瞳』に出てきた青のナチュラルキラーマンのほうが頭に残るw。「行け!行け行け!♪」のテーマソングとリズムに合わせたしなやかな動きがヒーローらしく思えるのだろう。
初日ならではの台詞トチリやハプニング、グダグダ感ありも愛嬌もの。
1公演にかかるアクションや熱量は思ったより多く、中年男たちのバテバテ感がGW明けまで持つかどうかも試されるw。
初日の挨拶は内海くん。公演ごとにキャストの挨拶もあるらしい。
終演後のロビーで、兄から役目を仰せつかった大樹っちゃんがチケット販売にいそしんでいたw。
D-BOYS STAGE 淋しいマグネット Reds
2012年4月24日 舞台演劇D-BOYS STAGE 10th『淋しいマグネット』Redsを観てきた。
今回の座席はド真ん中。
後ろは関係者席らしくオジサマばかりだ。
真ん中はリューベンの立ち位置だ。リューベン@瀬戸康史の視線が挑戦するかのように見据え、リューベンの想いがキンキンと痛いほどに伝わってくるようだ。
シオン、ゴンゾ、トオルの三人も、二つの物語の中では真っ直ぐ客席を見つめてくる。どんなに化けていても、その真摯な表情に曇りはない。
Redsの4人は元青学ばかりのD-BOYSメンバー。色的にはBluesっぽいが、匂い立つ雰囲気は熱くて真っ赤だ。
トオルの荒木宏文は経験豊かなテクニシャン。荒木宏文も柳下大も瀬戸康史も、様々に芝居やアプローチを変えて、アドリブもこなして器用だ。3人ともあまりに器用なので、かえってゴンゾの遠藤雄弥の武骨なまでにストレートに押し出す芝居のほうが際立って見える。
ユウヤのゴンゾは内面に爆弾を抱えていそうな危うさで、言葉や表情がゴツゴツと胸を打つ。何故だか愛おしく思えてくる。
Redsの公演も中盤を過ぎ、アドリブがたっぷり盛り込まれ、キャスト4人の“信頼感”がじりじりと伝わる。
ユウヤの“ゴンゾ仮面”とポーズはオリジナルだろうか。
キスシーンがやけに長くディープだったw。ユウヤとアラヤンが並ぶと、頬肌の違いがくっきりとわかる。
ユウヤのゴンゾは、碓井のゴンゾとは違った、優しさと孤独がある。お化けのシーンや、シオンが謝るシーンでは、セトもトモもリアクションを少々変えていた。
マグネの踊りで、ユウヤのダンスを久々に観て胸が弾んだ。ユウヤは股関節が柔らかいな。
この話でゴンゾをやるのは、肉体的かつ精神的にさぞしんどいと思う。特にユウヤは真正面の受け身の芝居が続くので、終わった後は半ば放心状態、役からすぐに抜け出せないのではないかと思った。
ストラップにもなってるヒューゴは、『道化の瞳』のチャーリーとカブって見える。でもチャーリーが慈しみの象徴であるのに比べ、引き裂かれたヒューゴは憎しみの象徴なのかと思う。
男女のマグネのダンスは今回特に激しかった。上から落ちた男性ダンサーが椅子にガンとぶつかって床に倒れ伏したが大丈夫だっただろうか。その椅子も倒れなかったのがスゴイけど。
リューベンは童貞のままだったとも思えるが、案外彼も、“スー”に誘われるままやっていたのかもしれないと思う。何て悪女だ、スー!^^; この話で一番の悪人はスーなんだと同性として嫌悪するw。
色んな見方がありその後も自由に想像させるが、ユウヤのゴンゾを見て新たに思った。
これは男の嫉妬と復讐の物語でもあるのだとw。
募る想いが嫉妬へと変わり、いつかねじ伏せたいと考えたシオンとトオルによるゴンゾへの復讐劇だったのだろう。
嫉妬がもたらした汚い復讐の後に待っているのは、祝福されるべき華やかな訣別しかあるまい。
それこそリューベンが望んでいたこと。
どこぞの映画が壮大な痴話喧嘩なのだとしたら、この舞台は寂しい痴話喧嘩ともいえるだろうw。
今回の座席はド真ん中。
後ろは関係者席らしくオジサマばかりだ。
真ん中はリューベンの立ち位置だ。リューベン@瀬戸康史の視線が挑戦するかのように見据え、リューベンの想いがキンキンと痛いほどに伝わってくるようだ。
シオン、ゴンゾ、トオルの三人も、二つの物語の中では真っ直ぐ客席を見つめてくる。どんなに化けていても、その真摯な表情に曇りはない。
Redsの4人は元青学ばかりのD-BOYSメンバー。色的にはBluesっぽいが、匂い立つ雰囲気は熱くて真っ赤だ。
トオルの荒木宏文は経験豊かなテクニシャン。荒木宏文も柳下大も瀬戸康史も、様々に芝居やアプローチを変えて、アドリブもこなして器用だ。3人ともあまりに器用なので、かえってゴンゾの遠藤雄弥の武骨なまでにストレートに押し出す芝居のほうが際立って見える。
ユウヤのゴンゾは内面に爆弾を抱えていそうな危うさで、言葉や表情がゴツゴツと胸を打つ。何故だか愛おしく思えてくる。
Redsの公演も中盤を過ぎ、アドリブがたっぷり盛り込まれ、キャスト4人の“信頼感”がじりじりと伝わる。
ユウヤの“ゴンゾ仮面”とポーズはオリジナルだろうか。
キスシーンがやけに長くディープだったw。ユウヤとアラヤンが並ぶと、頬肌の違いがくっきりとわかる。
ユウヤのゴンゾは、碓井のゴンゾとは違った、優しさと孤独がある。お化けのシーンや、シオンが謝るシーンでは、セトもトモもリアクションを少々変えていた。
マグネの踊りで、ユウヤのダンスを久々に観て胸が弾んだ。ユウヤは股関節が柔らかいな。
この話でゴンゾをやるのは、肉体的かつ精神的にさぞしんどいと思う。特にユウヤは真正面の受け身の芝居が続くので、終わった後は半ば放心状態、役からすぐに抜け出せないのではないかと思った。
ストラップにもなってるヒューゴは、『道化の瞳』のチャーリーとカブって見える。でもチャーリーが慈しみの象徴であるのに比べ、引き裂かれたヒューゴは憎しみの象徴なのかと思う。
男女のマグネのダンスは今回特に激しかった。上から落ちた男性ダンサーが椅子にガンとぶつかって床に倒れ伏したが大丈夫だっただろうか。その椅子も倒れなかったのがスゴイけど。
リューベンは童貞のままだったとも思えるが、案外彼も、“スー”に誘われるままやっていたのかもしれないと思う。何て悪女だ、スー!^^; この話で一番の悪人はスーなんだと同性として嫌悪するw。
色んな見方がありその後も自由に想像させるが、ユウヤのゴンゾを見て新たに思った。
これは男の嫉妬と復讐の物語でもあるのだとw。
募る想いが嫉妬へと変わり、いつかねじ伏せたいと考えたシオンとトオルによるゴンゾへの復讐劇だったのだろう。
嫉妬がもたらした汚い復讐の後に待っているのは、祝福されるべき華やかな訣別しかあるまい。
それこそリューベンが望んでいたこと。
どこぞの映画が壮大な痴話喧嘩なのだとしたら、この舞台は寂しい痴話喧嘩ともいえるだろうw。
舞台『エンロン』を観てきた。
米国の一企業の栄光と破綻を、倒産に追い込んだ二人の男の姿を通して描く。
“エンロン事件”といっても、日本人にはあまり馴染みがない企業で、倒産による影響がいかほどだったのか、リーマン・ショックの後では記憶が薄れがちだ。
電気などを提供する企業が、金と欲と権力に固執した者によって、いつしかマネーゲームに明け暮れていく。エンロンによって犠牲を強いられ、職を失い人生を崩壊させられた民衆にとっては、まさしく敵そのもの。
悪人を描いたドラマではあるが、物語としてはあまり面白くない。市村正親演じるジェフリーや豊原功補演じるアンディーの人物像を深く掘り下げていないから、彼らの考えや生き様にも感情移入はし難い。
むしろ私など隷属させられる側の人間。ラストでジェフリーが「金だ!」と肉迫する姿よりも、かつて警備員として働いていた律儀な男が罪人ジェフリーに向かって「ペテン師!」と鋭く蔑む姿のほうが印象に残った。
この警備員を演じたのが林勇輔。市村さんに対して一歩も引けをとらず、ねっとりと斬り捨てる芝居はさすが! 観客側にも妙な快感を誘っただろう。『陽だまりの樹』の小野健太郎といい、Studio Lifeの劇団員が重要なキャストとして出ているのが嬉しいかぎりだ。
ストーリーよりも、映像やミュージカル仕立ての演出が効果的で面白い。
ダウ株価の電光掲示板と操る証券マンたちのダンスや動きは疾走感があり、いかにもな取引所の雰囲気でドキドキした。エンロン社の派手な看板と対照的に、高層ビルが崩壊していく様子はパニック映像のよう。
ネズミや負債を食べる恐竜などが出たり、シャボン玉が消えたりとイマジネーションが膨らむ。踏みつけられる恐竜が可哀想にも思えたり。リーマン・ブラザーズのシンクロ率も痛快だw。
元々マネーゲームとはバーチャルなもの。一見リアリティな金融劇とファンタジーな空間が、これほどまでマッチングするのも興味深い。
メイン以外のキャストは其々6役から7役ぐらいこなす。
バリバリのスーツ姿の伊礼彼方や秋山真太郎はカッコイー。植原卓也は26歳の役もやるw。松原剛志らが白衣でアナリストを兼任。若手の狂気めいたアクションやダンスは見応えがある。
だが、これほど歌って踊れるキャストを揃えながら、中途半端な歌を入れただけのストレートプレイに収めたのは勿体無い。『銀河英雄伝説第二章』ではあえてストレートの深みが出せたが、こちらは纏まり感もいまひとつだ。
ジェフリーの娘で子役の少女が出ていたが、10年の間成長もせず、どういう存在意義だったのか見い出せない。いっそ彼女の目で語らせたら、もっとセンチメンタルな香りが出せたかもしれない。
それにしても「電力、自由化」とは、こういう野心家も生み出す諸刃の剣なのかもしれない。
最初は太って見えた市村さんだが役作りだった。
最後はオレンジの囚人服のままカテコとなった市村さんがまた太って見えたw。
米国の一企業の栄光と破綻を、倒産に追い込んだ二人の男の姿を通して描く。
“エンロン事件”といっても、日本人にはあまり馴染みがない企業で、倒産による影響がいかほどだったのか、リーマン・ショックの後では記憶が薄れがちだ。
電気などを提供する企業が、金と欲と権力に固執した者によって、いつしかマネーゲームに明け暮れていく。エンロンによって犠牲を強いられ、職を失い人生を崩壊させられた民衆にとっては、まさしく敵そのもの。
悪人を描いたドラマではあるが、物語としてはあまり面白くない。市村正親演じるジェフリーや豊原功補演じるアンディーの人物像を深く掘り下げていないから、彼らの考えや生き様にも感情移入はし難い。
むしろ私など隷属させられる側の人間。ラストでジェフリーが「金だ!」と肉迫する姿よりも、かつて警備員として働いていた律儀な男が罪人ジェフリーに向かって「ペテン師!」と鋭く蔑む姿のほうが印象に残った。
この警備員を演じたのが林勇輔。市村さんに対して一歩も引けをとらず、ねっとりと斬り捨てる芝居はさすが! 観客側にも妙な快感を誘っただろう。『陽だまりの樹』の小野健太郎といい、Studio Lifeの劇団員が重要なキャストとして出ているのが嬉しいかぎりだ。
ストーリーよりも、映像やミュージカル仕立ての演出が効果的で面白い。
ダウ株価の電光掲示板と操る証券マンたちのダンスや動きは疾走感があり、いかにもな取引所の雰囲気でドキドキした。エンロン社の派手な看板と対照的に、高層ビルが崩壊していく様子はパニック映像のよう。
ネズミや負債を食べる恐竜などが出たり、シャボン玉が消えたりとイマジネーションが膨らむ。踏みつけられる恐竜が可哀想にも思えたり。リーマン・ブラザーズのシンクロ率も痛快だw。
元々マネーゲームとはバーチャルなもの。一見リアリティな金融劇とファンタジーな空間が、これほどまでマッチングするのも興味深い。
メイン以外のキャストは其々6役から7役ぐらいこなす。
バリバリのスーツ姿の伊礼彼方や秋山真太郎はカッコイー。植原卓也は26歳の役もやるw。松原剛志らが白衣でアナリストを兼任。若手の狂気めいたアクションやダンスは見応えがある。
だが、これほど歌って踊れるキャストを揃えながら、中途半端な歌を入れただけのストレートプレイに収めたのは勿体無い。『銀河英雄伝説第二章』ではあえてストレートの深みが出せたが、こちらは纏まり感もいまひとつだ。
ジェフリーの娘で子役の少女が出ていたが、10年の間成長もせず、どういう存在意義だったのか見い出せない。いっそ彼女の目で語らせたら、もっとセンチメンタルな香りが出せたかもしれない。
それにしても「電力、自由化」とは、こういう野心家も生み出す諸刃の剣なのかもしれない。
最初は太って見えた市村さんだが役作りだった。
最後はオレンジの囚人服のままカテコとなった市村さんがまた太って見えたw。
舞台 道化の瞳 二回目
2012年4月22日 舞台演劇舞台『道化の瞳』二回目を観てきた。
一回観た後のリピートだと、一幕のすべてが伏線となって押し寄せてくるようだ。
1931年のイギリス…。チャップリンの「街の灯」。サイレント映画。
健一のお母さんはお話が好きだと言っていたが、盲目の女が出てくるからか? やがて彼女の目が見えるようになるからか? それとも、かけがえのない人と再会するからだろうか?
ミュージカルナンバーの全てが愛おしい。
「この子の神様」では「私の声を 音を 命を差し出しますか」と唄われて、じわっときた。「人の役割」の「喜びも悲しみもメリーゴーランド」もベタな中に真実が見えるように思えた。
前回観た時は眠気が起きてきたグダグダ感も、今回は全てのシーンが深みを帯びて感じられ、ひとつひとつを脳裏に焼き付けた。
前回は二幕後半で込み上げてきたが、今回はもう一幕の途中から涙が出てきた。
観れば観るほど、感動が何倍にもなって膨れ上がる。リピーターを含めて、連日満員御礼な舞台なのも納得できる。
今回はキャストの歌や芝居も一段と熱があって、更にイイ仕上がりだ。
声がよく出ている。動きも軽やかで美しい。道化のショーは次々と一発オッケーが出て、客席からもいっぱい拍手が起きる。アドリブも快進撃、小さな笑いが絶えまない。
何よりひとりひとりが自分の役割をきっちりこなし、全員の本気の団結力が熱く伝わってくる。
お目当ての小西遼生は、院長代理の里美先生。経営面のクールさと患者思いの優しさの板挟みで悩み苦しむ役で、やればやるほど難しかったと思う。柔らかさと厳しさを感じさせるメリハリの効いた芝居で、深みと濃くが出ていた。
ソロが3曲ほどあるが、前回よりも声がよく出ていて、世界観に安らぎと潤いを与えてくれる。彩吹真央さんとのダンスシーンは流れるように綺麗だった。
何といっても美しい長身と品のある佇まいと整った色気のある表情が、遼生さんの最大の強み。カラフルな白衣を着てもドクターらしいし、紳士の衣装と帽子もよく似合う。イヤミのあることを言っても、厭味を感じさせない品性がいい。この作品には悪人はいないのだから。
欲を言うなら、遼生さんのタップダンスも観たかったな。ジャグリングとかは稽古を積めば、器用な遼生さんだからマスターするに違いない。
カテコは3回以上。感動の返礼で、私も2回目からスタオベ。
前回の時はミュージシャンの方々も降りてラインナップしてくれたが、今回はキャストのみ。
でも屋良朝幸さんはじめ、キャストの遣り通した満足気な表情が眩しく映った。
ぜひDVDにして欲しいな。またはNHKなどで放送して頂きたい。
一回観た後のリピートだと、一幕のすべてが伏線となって押し寄せてくるようだ。
1931年のイギリス…。チャップリンの「街の灯」。サイレント映画。
健一のお母さんはお話が好きだと言っていたが、盲目の女が出てくるからか? やがて彼女の目が見えるようになるからか? それとも、かけがえのない人と再会するからだろうか?
ミュージカルナンバーの全てが愛おしい。
「この子の神様」では「私の声を 音を 命を差し出しますか」と唄われて、じわっときた。「人の役割」の「喜びも悲しみもメリーゴーランド」もベタな中に真実が見えるように思えた。
前回観た時は眠気が起きてきたグダグダ感も、今回は全てのシーンが深みを帯びて感じられ、ひとつひとつを脳裏に焼き付けた。
前回は二幕後半で込み上げてきたが、今回はもう一幕の途中から涙が出てきた。
観れば観るほど、感動が何倍にもなって膨れ上がる。リピーターを含めて、連日満員御礼な舞台なのも納得できる。
今回はキャストの歌や芝居も一段と熱があって、更にイイ仕上がりだ。
声がよく出ている。動きも軽やかで美しい。道化のショーは次々と一発オッケーが出て、客席からもいっぱい拍手が起きる。アドリブも快進撃、小さな笑いが絶えまない。
何よりひとりひとりが自分の役割をきっちりこなし、全員の本気の団結力が熱く伝わってくる。
お目当ての小西遼生は、院長代理の里美先生。経営面のクールさと患者思いの優しさの板挟みで悩み苦しむ役で、やればやるほど難しかったと思う。柔らかさと厳しさを感じさせるメリハリの効いた芝居で、深みと濃くが出ていた。
ソロが3曲ほどあるが、前回よりも声がよく出ていて、世界観に安らぎと潤いを与えてくれる。彩吹真央さんとのダンスシーンは流れるように綺麗だった。
何といっても美しい長身と品のある佇まいと整った色気のある表情が、遼生さんの最大の強み。カラフルな白衣を着てもドクターらしいし、紳士の衣装と帽子もよく似合う。イヤミのあることを言っても、厭味を感じさせない品性がいい。この作品には悪人はいないのだから。
欲を言うなら、遼生さんのタップダンスも観たかったな。ジャグリングとかは稽古を積めば、器用な遼生さんだからマスターするに違いない。
カテコは3回以上。感動の返礼で、私も2回目からスタオベ。
前回の時はミュージシャンの方々も降りてラインナップしてくれたが、今回はキャストのみ。
でも屋良朝幸さんはじめ、キャストの遣り通した満足気な表情が眩しく映った。
ぜひDVDにして欲しいな。またはNHKなどで放送して頂きたい。
舞台 銀河英雄伝説 第二章 三回目
2012年4月20日 舞台演劇舞台『銀河英雄伝説 第二章 自由惑星同盟篇』の三回目を観てきた。
今回はトークショー発表後に、ニコ動で取ったチケット(田中先生のサイン色紙付き)。
これまで二回とも前方過ぎる席だったが、今回は9列目中程。
映像を細かなところまでじっくりと味わえるし、ダンスも隅々まで見渡せる。
あらためて、よく計算されて美しく見応えがある演出だと思った。
チケットを追加していて良かった。確かにこの舞台、色々な方向や席から観たほうが、あれこれと気付けていいだろう。
ヤンとユリアンが一緒の場面の度に、アレンジされたテーマ曲が流れているとようやく分かった。だからラストで星星を見る二人の言葉が、音楽と共にじんわりと伝わってくる。
最年少のユリアンの桑代貴明くん。透明感のある雰囲気はいいが、もう少し台詞をきちっと言って欲しいものだ。水曜も金曜もカテコには姿が見えなかったが、年齢的に夜公演は制限されているのか。
そういえば今回、西岡徳馬さんや天宮良さんら重鎮がチョコっと台詞を噛んでいらした。そろそろお疲れが出たのかな。
カテコで二列に並ぶ時、ようやく後ろにいるスパルタニアンたちが見えた。
はねゆりさんのすぐ後ろに中村誠治郎が見えて、『遙か』コンビ再び!な気分になれたw。
 ̄
アフタートーク。
MCはレベロ役の遠山裕介。この調子だと8月公演にも遠山さんが出るかな。
出演は、はねゆり、馬渕英俚可、河村隆一、野久保直樹。そして原作者の田中芳樹が拍手の中を登場、河村さんと馬渕さんの間に座る。
俳優さんの演技とバックの映像のコンビネーションに圧倒された。深みのある舞台を作って頂いて、原作者はダレなんだ!?と、絶賛の言葉を述べる田中氏。皆さんの演技についても感動して、原作者冥利に尽きるとニッコリ。
河村さん=ヤンについては、選択の余地はないだろうと(笑)と満足気の田中氏。河村さんも、原作とアニメをリスペクトして自分なりのヤンを伝えていけたらと語る。
以下、キャストから感想と田中氏への質問。
はねさん@フレデリカについて? 完璧そうに見えてそうではない女の子のイメージ。ヤンに惚れる位だから変わり者だろうと(笑)。
馬渕さん@ジェシカはヤンと結ばれるストーリーは考えたことはあるか? ヤンは振られるストーリー。自分は三角関係や恋愛は書けないから、お許し願いたい。
野久保さん@ラップはもう少し生きさせてくれなかったのか? 舞台を拝見して、惜しい人を亡くしたなと(笑)。惜しい人をどんどん殺さないといけないのでw。
カタカナや名前はどこから? 国際年鑑とかから片っ端から拾ってきた。分隊の名前をお酒にするのは、おちょくっても大丈夫かとw。
河村さんからは、次の作品をユリアンで見たいと要望? 多くの方から言って頂いたが、あの作品世界は私の頭の中は空っぽで、これから先を書く資格もなく、書くつもりはないとキッパリ。
最後に、先生の原作を大切に、力を合わせて舞台を続けていきたいと静かに語る河村さん。田中氏からも温かいお礼の言葉。
若々しく和やかな雰囲気の中、会場いっぱいの拍手に包まれた。
数年前のアニメのイベント以来に田中芳樹さんを拝顔したが、ちょっとお老けになられたかな。あの時一緒にいらしたのは、堀川さんや広中さんだったしね。
今回はトークショー発表後に、ニコ動で取ったチケット(田中先生のサイン色紙付き)。
これまで二回とも前方過ぎる席だったが、今回は9列目中程。
映像を細かなところまでじっくりと味わえるし、ダンスも隅々まで見渡せる。
あらためて、よく計算されて美しく見応えがある演出だと思った。
チケットを追加していて良かった。確かにこの舞台、色々な方向や席から観たほうが、あれこれと気付けていいだろう。
ヤンとユリアンが一緒の場面の度に、アレンジされたテーマ曲が流れているとようやく分かった。だからラストで星星を見る二人の言葉が、音楽と共にじんわりと伝わってくる。
最年少のユリアンの桑代貴明くん。透明感のある雰囲気はいいが、もう少し台詞をきちっと言って欲しいものだ。水曜も金曜もカテコには姿が見えなかったが、年齢的に夜公演は制限されているのか。
そういえば今回、西岡徳馬さんや天宮良さんら重鎮がチョコっと台詞を噛んでいらした。そろそろお疲れが出たのかな。
カテコで二列に並ぶ時、ようやく後ろにいるスパルタニアンたちが見えた。
はねゆりさんのすぐ後ろに中村誠治郎が見えて、『遙か』コンビ再び!な気分になれたw。
 ̄
アフタートーク。
MCはレベロ役の遠山裕介。この調子だと8月公演にも遠山さんが出るかな。
出演は、はねゆり、馬渕英俚可、河村隆一、野久保直樹。そして原作者の田中芳樹が拍手の中を登場、河村さんと馬渕さんの間に座る。
俳優さんの演技とバックの映像のコンビネーションに圧倒された。深みのある舞台を作って頂いて、原作者はダレなんだ!?と、絶賛の言葉を述べる田中氏。皆さんの演技についても感動して、原作者冥利に尽きるとニッコリ。
河村さん=ヤンについては、選択の余地はないだろうと(笑)と満足気の田中氏。河村さんも、原作とアニメをリスペクトして自分なりのヤンを伝えていけたらと語る。
以下、キャストから感想と田中氏への質問。
はねさん@フレデリカについて? 完璧そうに見えてそうではない女の子のイメージ。ヤンに惚れる位だから変わり者だろうと(笑)。
馬渕さん@ジェシカはヤンと結ばれるストーリーは考えたことはあるか? ヤンは振られるストーリー。自分は三角関係や恋愛は書けないから、お許し願いたい。
野久保さん@ラップはもう少し生きさせてくれなかったのか? 舞台を拝見して、惜しい人を亡くしたなと(笑)。惜しい人をどんどん殺さないといけないのでw。
カタカナや名前はどこから? 国際年鑑とかから片っ端から拾ってきた。分隊の名前をお酒にするのは、おちょくっても大丈夫かとw。
河村さんからは、次の作品をユリアンで見たいと要望? 多くの方から言って頂いたが、あの作品世界は私の頭の中は空っぽで、これから先を書く資格もなく、書くつもりはないとキッパリ。
最後に、先生の原作を大切に、力を合わせて舞台を続けていきたいと静かに語る河村さん。田中氏からも温かいお礼の言葉。
若々しく和やかな雰囲気の中、会場いっぱいの拍手に包まれた。
数年前のアニメのイベント以来に田中芳樹さんを拝顔したが、ちょっとお老けになられたかな。あの時一緒にいらしたのは、堀川さんや広中さんだったしね。
舞台『陽だまりの樹』を観てきた。
原作が手塚治虫だし、アニメも観ていたので、それなりに期待。
10年前にドラマティック・カンパニーでやった舞台のほうも印象深い。
先日観た『ピスメ』のように、本筋がなかなか見えてこない、かったるくてうんざりした舞台であった。
何度も時計を見て、何度も欠伸が出た。
ギャグやアドリブが多過ぎるっ! キャラクターに厚みと深みがない!
手塚作品のテイストが感じられず、感情がのっていかなく、面白味がちっともわかない。
医者の手塚良仙と手塚良庵は、ドスケベ親子! 下ネタ満載、芸者遊びをしてる姿しか印象に残ってないw。医者としてやってたのは、虫垂炎を見定めたことと赤ちゃんを取り上げたことぐらい。遊びとのメリハリ感もない。こんなに芸者にお金を使えるなんて、今と同様、昔も医者って儲かるんだなと思ったw。
勝海舟は登場時からふざけてばかりで、キリリとした所が見えずイライラ感が募る。フレンドリーに登場したヒュースケンに至っては、発狂→強姦→発狂とほぼキャラ崩壊状態w。唯一、武士の伊武谷万二郎だけが実直で生真面目な性格を貫いて、周りのフリーなアドリブにめげずに堪えていた。
経験豊かな実力派のキャストを揃えているので、それなりに芝居は成り立つ。
上川隆也は達者なので、ギャグとシリアスとのメリハリ感は際立つ。舞台初出演だという吉川晃司はやや硬い芝居が役と程よく融合。ただ吉川さんの殺陣は大降りが目立つ。納刀した上川さんのほうがやっぱり華麗な動きだった。
ヒロインよりも、斉藤レイの味のある芝居が好ましい。小野健太郎は医者助手の伊藤で、女に迫られ男からは未練がられる、妙に美味しく目立った役どころ(笑)。
時代劇とはいえ、幕間が多くて長くて、その間何の芸もないから、観客はただ待たされるだけで集中力が削がれる。黒船から下田の場面転換は幕が下がるだけで、一幕の終わりかと本気で思ったw。
中途半端なストーリーと丸投げのラスト。膨らみのない人物とグダグダな進行。これは脚本と演出がイマイチだからだろう。
ラストの鮮明な照明と桜の演出は綺麗で見惚れたが、感情移入まで高まらなかった。
豪華なセットや知名度の役者はいなくても、DCでやった舞台のほうが、人物が生き生きとして見応えがあった。
この舞台はもう懲り懲り。カテコでスタオベする人もいたが、私は劇場から早く逃げ出したい気分だった^^;。
原作が手塚治虫だし、アニメも観ていたので、それなりに期待。
10年前にドラマティック・カンパニーでやった舞台のほうも印象深い。
先日観た『ピスメ』のように、本筋がなかなか見えてこない、かったるくてうんざりした舞台であった。
何度も時計を見て、何度も欠伸が出た。
ギャグやアドリブが多過ぎるっ! キャラクターに厚みと深みがない!
手塚作品のテイストが感じられず、感情がのっていかなく、面白味がちっともわかない。
医者の手塚良仙と手塚良庵は、ドスケベ親子! 下ネタ満載、芸者遊びをしてる姿しか印象に残ってないw。医者としてやってたのは、虫垂炎を見定めたことと赤ちゃんを取り上げたことぐらい。遊びとのメリハリ感もない。こんなに芸者にお金を使えるなんて、今と同様、昔も医者って儲かるんだなと思ったw。
勝海舟は登場時からふざけてばかりで、キリリとした所が見えずイライラ感が募る。フレンドリーに登場したヒュースケンに至っては、発狂→強姦→発狂とほぼキャラ崩壊状態w。唯一、武士の伊武谷万二郎だけが実直で生真面目な性格を貫いて、周りのフリーなアドリブにめげずに堪えていた。
経験豊かな実力派のキャストを揃えているので、それなりに芝居は成り立つ。
上川隆也は達者なので、ギャグとシリアスとのメリハリ感は際立つ。舞台初出演だという吉川晃司はやや硬い芝居が役と程よく融合。ただ吉川さんの殺陣は大降りが目立つ。納刀した上川さんのほうがやっぱり華麗な動きだった。
ヒロインよりも、斉藤レイの味のある芝居が好ましい。小野健太郎は医者助手の伊藤で、女に迫られ男からは未練がられる、妙に美味しく目立った役どころ(笑)。
時代劇とはいえ、幕間が多くて長くて、その間何の芸もないから、観客はただ待たされるだけで集中力が削がれる。黒船から下田の場面転換は幕が下がるだけで、一幕の終わりかと本気で思ったw。
中途半端なストーリーと丸投げのラスト。膨らみのない人物とグダグダな進行。これは脚本と演出がイマイチだからだろう。
ラストの鮮明な照明と桜の演出は綺麗で見惚れたが、感情移入まで高まらなかった。
豪華なセットや知名度の役者はいなくても、DCでやった舞台のほうが、人物が生き生きとして見応えがあった。
この舞台はもう懲り懲り。カテコでスタオベする人もいたが、私は劇場から早く逃げ出したい気分だった^^;。
舞台 ミラクル☆トレイン 2nd 2回目
2012年4月19日 舞台演劇舞台版『ミラクル☆トレイン~大江戸線へようこそ~』2nd approachの2回目を観てきた。
トークショーがあるためか、初日よりも満杯な客席。
こちらの映像は、パワポのネタもあって要点のみで、連日の派手な映像舞台と比べると随分すっきりと見える。
前半の複数警官の脚音や駅周辺の外観や景色から、「絵」とか「6」の路線図とか漫画風なものまで、昔ながらの舞台様式だ。
作品的には映像面でもっとはっちゃけてもいいかと思うが、予算的かつ会場的な問題もあるのだろう。
今回の悩める紳士・淑女、六桜をめぐる七智と六樹の関係を見ていて、『ベルサイユのばら』がぼんやりと思い出される。僕の家の執事になって欲しい、と七智が六樹に言った時に、ジュローデルのあの残酷な台詞と重なった。いまどき身分による恋バナは現実的ではないが、七智がジュローデルのような酷い男でなくてよかったと思う。
オープニングとエンディングの一部で流れる、KENNが唄うイメージソング「YELL from 42.3」が、今回の話でいっそう、しみじみと胸に染みた。
カテコで駅たちがクールに唄う「montage」といい、アニメから繋がる素晴らしいテーマ曲があるからこそ、『ミラ☆トレ』の世界観が確立されるのだろう。
 ̄
アフタートーク。MCは、おばちゃんもやった中代雄樹。
登壇者は、三上俊、吉田友一、渡辺大輔、汐崎アイル、田口治、宮寺貴也。
10回目の公演を終わって。「(今日)時計が壊れました」と言うミカシュンに、「眼鏡落としたよね」と田口さん。「でも今日落ちたスプーンは俺じゃないです」とミカシュンw。他にも「後半のヘビが回ごとに凶暴化」「非常扉閉める時に指の爪が」「アメが飛んでった」とみんなハプニング続出の様子。トドメは「初日に“みはし”の柱にぶつかって鬘がポーンと飛んでった」と田口さん。私も見た見た!w「とくがわが待ってる時も飲んでる時も結構カワイイ」と言う大輔さん。舞台袖のとくがわは黒いから分からなくて、みんなから結構蹴られてしまうとかw。
役へのスイッチの入れ方。「禅です」とアイルさん。「初動で入る」という友一さん。大輔さんは「胸に手を当て深呼吸してからいく」と丹念に集中しているとかで、友一さんは「よろしく」と声をかけ難いとかw。本日ちょっとブラックが出そうなミカシュンは、「オープニング3分前から六桜を探してます」。
最後の挨拶。大輔さんが「子猫ちゃん」と決めると、友一さんも「子猫ちゃん」、ミカシュンまで「子猫ちゃん」と言い、子猫ちゃん取られ捲りで焦る大輔さんだったw。
トークショーがあるためか、初日よりも満杯な客席。
こちらの映像は、パワポのネタもあって要点のみで、連日の派手な映像舞台と比べると随分すっきりと見える。
前半の複数警官の脚音や駅周辺の外観や景色から、「絵」とか「6」の路線図とか漫画風なものまで、昔ながらの舞台様式だ。
作品的には映像面でもっとはっちゃけてもいいかと思うが、予算的かつ会場的な問題もあるのだろう。
今回の悩める紳士・淑女、六桜をめぐる七智と六樹の関係を見ていて、『ベルサイユのばら』がぼんやりと思い出される。僕の家の執事になって欲しい、と七智が六樹に言った時に、ジュローデルのあの残酷な台詞と重なった。いまどき身分による恋バナは現実的ではないが、七智がジュローデルのような酷い男でなくてよかったと思う。
オープニングとエンディングの一部で流れる、KENNが唄うイメージソング「YELL from 42.3」が、今回の話でいっそう、しみじみと胸に染みた。
カテコで駅たちがクールに唄う「montage」といい、アニメから繋がる素晴らしいテーマ曲があるからこそ、『ミラ☆トレ』の世界観が確立されるのだろう。
 ̄
アフタートーク。MCは、おばちゃんもやった中代雄樹。
登壇者は、三上俊、吉田友一、渡辺大輔、汐崎アイル、田口治、宮寺貴也。
10回目の公演を終わって。「(今日)時計が壊れました」と言うミカシュンに、「眼鏡落としたよね」と田口さん。「でも今日落ちたスプーンは俺じゃないです」とミカシュンw。他にも「後半のヘビが回ごとに凶暴化」「非常扉閉める時に指の爪が」「アメが飛んでった」とみんなハプニング続出の様子。トドメは「初日に“みはし”の柱にぶつかって鬘がポーンと飛んでった」と田口さん。私も見た見た!w「とくがわが待ってる時も飲んでる時も結構カワイイ」と言う大輔さん。舞台袖のとくがわは黒いから分からなくて、みんなから結構蹴られてしまうとかw。
役へのスイッチの入れ方。「禅です」とアイルさん。「初動で入る」という友一さん。大輔さんは「胸に手を当て深呼吸してからいく」と丹念に集中しているとかで、友一さんは「よろしく」と声をかけ難いとかw。本日ちょっとブラックが出そうなミカシュンは、「オープニング3分前から六桜を探してます」。
最後の挨拶。大輔さんが「子猫ちゃん」と決めると、友一さんも「子猫ちゃん」、ミカシュンまで「子猫ちゃん」と言い、子猫ちゃん取られ捲りで焦る大輔さんだったw。
舞台 銀河英雄伝説 第二章 二回目
2012年4月18日 舞台演劇舞台『銀河英雄伝説 第二章 自由惑星同盟篇』の二回目を観てきた。
最前席!
夢のようで緊張感はあるが、映画を二本観た後の疲れがきて、トロトロと眠気が起きる場面もあり懸命に堪えてみたw。
ストーリーとしては単純明快で一回でも充分だが、役者の芝居を観たいがためのリピートである。
それにしても前方は映像が観辛い気がする。
アンケートに“映像”についての質問もあったが、宇宙的感覚や芝居との融合など効果的な面もあるが、あまり使い過ぎると毒にもなりそうだ。前日観た『PEACE MAKER』がイイ例かもしれない。
もっと違う映像の使い方も尋ねてあって、次の舞台でもまだまだ使おうとする意欲がいっぱい。私としては単純に、劇中でコーネフがやっているクロスワードの答えを映像に映してくれれば分かり易いかなと思った。本筋とはあまり関係ないけれど。
日曜に観た時と比べて、ほんのちょこちょこと変わっていたところがあった。
一番面白く見えたのが、上手の舞台前に座るポプランとユリアンの会話。チョコボンボンのやり取りはアドリブだったのかw。ユリアンが軍人になったら…の会話で、中川晃教が不意にこちら側を振り返り目を合わせてニンマリしたから、ドッキリした(^_^.)。撃墜王ならぬ“不意討王”か!?
河村隆一さんが作られた、カテコで全員が歌うテーマ曲「Searching for the light」は、二回目とあってか、じんわりと胸や目頭を熱くさせた。サビの部分などは一緒に口を動かしてしまうし、舞台を観た後でも頭の中を回っている。
今までの『銀英伝』の舞台でも様々な歌が唄われてきたが、こうして一緒に口ずさめるところは、まさに自由惑星同盟な雰囲気だ。
いっそ歌詞全部を映像で流してくれたら、キャストと一緒に歌えるだろう。
 ̄
アフタートーク。
MCはレベロ役の遠山裕介。日曜の時よりは慣れた感で進行。
出演は、中川晃教、中村誠治郎、大山真志、仲原裕之、長澤奈央。
“な”が多いw。仲原さんと呼ぶ時、中川と聞こえた客席から小さなざわつき。
オレンジの戦闘服で登場し、スパルタニアンチームは勇ましく見える。
中川さんが「誠ちゃんはアニキみたいで強そう」と言ったことから、4人の年齢が判明w。大山さんの22歳に客席どよめきw。中川さんから同い年だとバラされた仲原さんは、スタジオライフ的に…と濁したりw。
8月に『撃墜王』上演!ってことで、映像あり殺陣あり歌ありのエンタメ性に期待する皆さん。「歌うよ」と意欲満々の中川さんは、「この人たちみんな歌うよ」と歌唱力にも言及。4人のチームワークを表現するのに音楽が欠かせない、そういう話になっている、と既に知っている風な自信気な口調。
中川さんが「誠ちゃんの殺陣」を褒め称えれば、「アッキーと一緒に歌えたらステキ」と誠治郎が言って、とろけるような笑顔の中川さん。「歌って踊って殺陣やって映像とコラボ」と大山さんが言えば、「僕は隙間作業に徹したい」と言う仲原さん。漫画のヒューズは子持ちなので、バックボーンが見えたらいいなと仲原さんが意欲を覗かせると、「実際は(子供が)いるの?」と尋ねる中川さん。彼はやっぱ不意討王じゃw。そんな4人を見守る長澤さんは「カッコイーから、キャラクターの色んな顔が見えたらイイなと」。
グッズ紹介では、懐から自分のクリアファイルや写真を取り出してみせるお茶目な中川さん。「ヤンを好きになりました」と最後に真面目に作品世界や感想を述べて終了した。
個性的で自由な感じだけど、其々が役割を遂行して纏まっている、温かい雰囲気のチーム。これはきっと中川さんがトップにいて、周りをみんなが楽しく支えてくれているからだな。ある意味、理想的な職場かも。
『撃墜王』も2回は観たいなと思う。
最前席!
夢のようで緊張感はあるが、映画を二本観た後の疲れがきて、トロトロと眠気が起きる場面もあり懸命に堪えてみたw。
ストーリーとしては単純明快で一回でも充分だが、役者の芝居を観たいがためのリピートである。
それにしても前方は映像が観辛い気がする。
アンケートに“映像”についての質問もあったが、宇宙的感覚や芝居との融合など効果的な面もあるが、あまり使い過ぎると毒にもなりそうだ。前日観た『PEACE MAKER』がイイ例かもしれない。
もっと違う映像の使い方も尋ねてあって、次の舞台でもまだまだ使おうとする意欲がいっぱい。私としては単純に、劇中でコーネフがやっているクロスワードの答えを映像に映してくれれば分かり易いかなと思った。本筋とはあまり関係ないけれど。
日曜に観た時と比べて、ほんのちょこちょこと変わっていたところがあった。
一番面白く見えたのが、上手の舞台前に座るポプランとユリアンの会話。チョコボンボンのやり取りはアドリブだったのかw。ユリアンが軍人になったら…の会話で、中川晃教が不意にこちら側を振り返り目を合わせてニンマリしたから、ドッキリした(^_^.)。撃墜王ならぬ“不意討王”か!?
河村隆一さんが作られた、カテコで全員が歌うテーマ曲「Searching for the light」は、二回目とあってか、じんわりと胸や目頭を熱くさせた。サビの部分などは一緒に口を動かしてしまうし、舞台を観た後でも頭の中を回っている。
今までの『銀英伝』の舞台でも様々な歌が唄われてきたが、こうして一緒に口ずさめるところは、まさに自由惑星同盟な雰囲気だ。
いっそ歌詞全部を映像で流してくれたら、キャストと一緒に歌えるだろう。
 ̄
アフタートーク。
MCはレベロ役の遠山裕介。日曜の時よりは慣れた感で進行。
出演は、中川晃教、中村誠治郎、大山真志、仲原裕之、長澤奈央。
“な”が多いw。仲原さんと呼ぶ時、中川と聞こえた客席から小さなざわつき。
オレンジの戦闘服で登場し、スパルタニアンチームは勇ましく見える。
中川さんが「誠ちゃんはアニキみたいで強そう」と言ったことから、4人の年齢が判明w。大山さんの22歳に客席どよめきw。中川さんから同い年だとバラされた仲原さんは、スタジオライフ的に…と濁したりw。
8月に『撃墜王』上演!ってことで、映像あり殺陣あり歌ありのエンタメ性に期待する皆さん。「歌うよ」と意欲満々の中川さんは、「この人たちみんな歌うよ」と歌唱力にも言及。4人のチームワークを表現するのに音楽が欠かせない、そういう話になっている、と既に知っている風な自信気な口調。
中川さんが「誠ちゃんの殺陣」を褒め称えれば、「アッキーと一緒に歌えたらステキ」と誠治郎が言って、とろけるような笑顔の中川さん。「歌って踊って殺陣やって映像とコラボ」と大山さんが言えば、「僕は隙間作業に徹したい」と言う仲原さん。漫画のヒューズは子持ちなので、バックボーンが見えたらいいなと仲原さんが意欲を覗かせると、「実際は(子供が)いるの?」と尋ねる中川さん。彼はやっぱ不意討王じゃw。そんな4人を見守る長澤さんは「カッコイーから、キャラクターの色んな顔が見えたらイイなと」。
グッズ紹介では、懐から自分のクリアファイルや写真を取り出してみせるお茶目な中川さん。「ヤンを好きになりました」と最後に真面目に作品世界や感想を述べて終了した。
個性的で自由な感じだけど、其々が役割を遂行して纏まっている、温かい雰囲気のチーム。これはきっと中川さんがトップにいて、周りをみんなが楽しく支えてくれているからだな。ある意味、理想的な職場かも。
『撃墜王』も2回は観たいなと思う。
舞台 新撰組異聞 PEACE MAKER 再炎
2012年4月17日 舞台演劇舞台『新撰組異聞 PEACE MAKER 再炎』を観てきた。
2011年に上演された舞台を、キャストを一部替えての再演。ぶっちゃけ昨年のキャストが全部集まらなかったのか^^;。「再炎」ときくとロックミュージカル『BLEACH』が浮かぶw。
それにしても、この作品は奇数年ごとの上演かと思い込んでいたが、こう頻繁にやられると飽きがくる^^;。
開演前に会場に流れていたのはGロッソらしく戦隊主題歌w。
前説のサイゾーはAKBの仲川遥香で、本編では喋らない役のせいか噛み噛みでグダグダ。沙夜役では着物の裾を広げたままで所作がヒドイ^^;。
映像部分が俄然多くなって、『ペルソナ4』を彷彿とさせる、映像と芝居を合体させたような舞台だった。bpmの伊勢直弘氏の大胆な試みだろうが、はたして昭和テイストな時代劇とマッチするのだろうか。
最も嫌悪したのが、人物の感情や台詞までも“文字”にして何度も映像で映されること。世界観を構築するためだろうが、もはやアニメの雰囲気と変わらなくなってしまう。役者の声や表情で表現することこそ、舞台ならではの味ではないだろうか。ましてやお客さんにまで“拍手”と文字で求めるのも、何だかニコ動を見てるようでイヤだw。
緊迫が爆発した時のキーーー!と鳴り響く音と眩しく広がる光も、耳や目に強烈に影響するので、やり過ぎないで欲しい^^;。
ギャグや漫才やアドリブも多くなって、昨年にはないシーンも追加されていた。お笑いで膨らみすぎて、ちっとも進行せず、観てるだけでイライラとかったるくなる^^;。太り過ぎて疾走感が薄れたようだ。
殺陣やアクションは随分とレベルアップされていて、ラストの生々しさも際立つ。
だがキャラクターの感情が場面ごとに上手く溶け込んでおらず、真に迫り込んでこない。
ステージ上段や端の芝居も目立ち、観客の視線を動かし過ぎて集中できない。Gロッソの広い舞台を使いあぐねている感じがした。
続投の土方@兼崎健太郎は鋭さが増し、沖田@浜尾京介はちょっと痩せたかな。兼ちゃん&マオのアドリブがマジっぽくてハラハラ^^;。土方の客席降りまであるサービス。
今回の主人公は聖也で、バク転バク宙もするちょっぴり強い鉄之助。「子犬」と言われる割には大きく見えるw。
水谷百輔、椎名鯛造、黒藤結軌の3バカトリオは、休憩後の前説にも登場。鉄が派手に見せるので、タイゾーのバク転が目立たない。
工藤真由や服部翼の京都弁の声や喋り方が気に入った。仮面ライダーなでしこをやったJAEの人見早苗による忍者バトルが迫力たっぷり。
要所要所はいいのだが、舞台がもつ本来の力を見失った演出で、面白味が薄れてしまった。
再炎はしたが、キャストの情熱で燻るだけの舞台になったようだ。
舞台連動コンテンツ限定配信。年に2回位はピスメをやりたいとスタッフが言ってたが、そんなにやってどうするの^^;。
2011年に上演された舞台を、キャストを一部替えての再演。ぶっちゃけ昨年のキャストが全部集まらなかったのか^^;。「再炎」ときくとロックミュージカル『BLEACH』が浮かぶw。
それにしても、この作品は奇数年ごとの上演かと思い込んでいたが、こう頻繁にやられると飽きがくる^^;。
開演前に会場に流れていたのはGロッソらしく戦隊主題歌w。
前説のサイゾーはAKBの仲川遥香で、本編では喋らない役のせいか噛み噛みでグダグダ。沙夜役では着物の裾を広げたままで所作がヒドイ^^;。
映像部分が俄然多くなって、『ペルソナ4』を彷彿とさせる、映像と芝居を合体させたような舞台だった。bpmの伊勢直弘氏の大胆な試みだろうが、はたして昭和テイストな時代劇とマッチするのだろうか。
最も嫌悪したのが、人物の感情や台詞までも“文字”にして何度も映像で映されること。世界観を構築するためだろうが、もはやアニメの雰囲気と変わらなくなってしまう。役者の声や表情で表現することこそ、舞台ならではの味ではないだろうか。ましてやお客さんにまで“拍手”と文字で求めるのも、何だかニコ動を見てるようでイヤだw。
緊迫が爆発した時のキーーー!と鳴り響く音と眩しく広がる光も、耳や目に強烈に影響するので、やり過ぎないで欲しい^^;。
ギャグや漫才やアドリブも多くなって、昨年にはないシーンも追加されていた。お笑いで膨らみすぎて、ちっとも進行せず、観てるだけでイライラとかったるくなる^^;。太り過ぎて疾走感が薄れたようだ。
殺陣やアクションは随分とレベルアップされていて、ラストの生々しさも際立つ。
だがキャラクターの感情が場面ごとに上手く溶け込んでおらず、真に迫り込んでこない。
ステージ上段や端の芝居も目立ち、観客の視線を動かし過ぎて集中できない。Gロッソの広い舞台を使いあぐねている感じがした。
続投の土方@兼崎健太郎は鋭さが増し、沖田@浜尾京介はちょっと痩せたかな。兼ちゃん&マオのアドリブがマジっぽくてハラハラ^^;。土方の客席降りまであるサービス。
今回の主人公は聖也で、バク転バク宙もするちょっぴり強い鉄之助。「子犬」と言われる割には大きく見えるw。
水谷百輔、椎名鯛造、黒藤結軌の3バカトリオは、休憩後の前説にも登場。鉄が派手に見せるので、タイゾーのバク転が目立たない。
工藤真由や服部翼の京都弁の声や喋り方が気に入った。仮面ライダーなでしこをやったJAEの人見早苗による忍者バトルが迫力たっぷり。
要所要所はいいのだが、舞台がもつ本来の力を見失った演出で、面白味が薄れてしまった。
再炎はしたが、キャストの情熱で燻るだけの舞台になったようだ。
舞台連動コンテンツ限定配信。年に2回位はピスメをやりたいとスタッフが言ってたが、そんなにやってどうするの^^;。
ミュージカル コーヒープリンス1号店
2012年4月16日 舞台演劇ミュージカル『コーヒープリンス1号店』を観てきた。
ネルケがリスペクトする韓流作品を舞台とするシリーズ第1弾。
今回は、日本でも大ヒットしたドラマの原作を日本人キャストでミュージカル化。
件のドラマは全く観ていないし、韓流作品にも抵抗があるが、とりあえずキャストお目当てだ。
寂れたコーヒー店を立て直すことを祖母に命じられた御曹司のハンギョルと、彼に“男”として間違われ店で働くことになるウンチャンとの恋の行方を、イケメン店員やお客さんや家族との交流を通して描くラブ・コメディ。
韓国ドラマで苦手なのは先ずキャラクターで、どうしても共感共鳴できないものがある。
今主人公ハンギョルも高慢で頑固、悪くて自分からは決して謝らない。そんなイヤなキャラを、王子な山崎育三郎が歌やコミカルな芝居で随分と中和してくれたようだ。とにかく山崎プリンスの歌や魅力がたっぷり詰まってる。
ヒロインの高畑充希は、ボーイッシュな顔立ちに華奢で可憐。冒頭の歌は不安要素もあり物を落とすハプニングもあったが、中盤からめきめきと歌唱力を発揮、大らかな芝居も好感がもてる。
育三郎と充希さん、背的なバランスだと昆さんとの『ロミジュリ』を彷彿とさせるがw、間近で観る感覚だと『レ・ミゼ』を思い出させた。
やむを得なく男同士の関係からスタートした二人だが、やがて互いに惹かれ合い、思いを躊躇したり迷ったり悩んだりする。
「愛してる」と何度も叫んだり、きつく抱き合ったりキスしたりと、ストレートな表現が多いのも韓国ドラマならではのテイストか。
「ファイナル・コーヒー」や「義兄弟」とネタ的には新鮮で面白い。ストーリー的には、女と分かった時点でライトに向かって欲しかった。その後も出生の秘密とかゴタゴタ感があって、そこからどうしてすぐまた修正されるのかモヤモヤ感が起きる。財閥とか大金持ちとか大企業とか、韓流ドラマには欠かせない世界らしい。
新納慎也のハンソルは女性ウケしそうな、優しく思いやりがあり男らしいタイプだ。
寡黙な加藤和樹、ゴリラな鷲尾昇、ハイテンションな井出卓也のイケメントリオの関係が面白い。ネタは毎回変わってくるのかな。和樹はずっとカウンターの中にいるのが惜しいが、ワッシーとのシンクロ率が楽しい。
テリー犬がモップみたいで愛くるしくて、とくがわみたいに作品のアイコン的存在。
キャストの好演のおかげで、人物にも愛着がわきそうだが、彼らのバックボーンや突っ込んだ事情が描かれてないので、一歩進んだ共感がわかないのが惜しい。
楽曲はどれも平坦で印象的なものは少ないが、「灰被り」や「ゲイ!?」などコミカルな曲は面白かった。バラード調もイイ。
育さんはじめ、ニイロさんが凛々しくよく歌う。尾藤イサオ、中尾ミエの見せ所、聞かせ所も押えてある。玉置成実はアニメ風な歌い方は変わってない。
二幕のライブは、またか!というムードにさせたが、ギターを持った和樹など其々の楽器が奏でる音や雰囲気が良かった。
髪が長い和樹は、一見して『ゴーカイジャー』のジョーっぽいw。長身で抜群のプロポーションは何を着てもサマになってカッコイー。掛け合いのツボも絶妙。ヤマ場のソロは、よく声が響いて心にストンと届いた。
前方通路という素晴らしい席で、劇中でワッシー、ニイロ、和樹の目線と合ったような気分に包まれたv。
ラストでみんなが立ち並ぶ中、槇原敬介氏のテーマソングが流れると共に、前方のお客さんがいっせいに立ち上がるので、こういう設定になってるのか!?と不意をつかれたように私も立った。そうしたら和樹を先頭にイケメンたちが客席降り。行きも帰りも隣を通ってくれて、間近でドキドキするやら(*^。^*)。握手会以外でこんなに和樹と接近したのも初めてかも。通路席で良かった。
そのままスタンディングの中をカテコが3回ぐらい。
みんながハケた後、最後は育さん&高畑さんでお辞儀。投げチュウしたのにムシされた育さんに高畑さんが平謝り。小柄な高畑さんをお姫様抱っこする育さんが兄ちゃんらしく見えた。
ネルケがリスペクトする韓流作品を舞台とするシリーズ第1弾。
今回は、日本でも大ヒットしたドラマの原作を日本人キャストでミュージカル化。
件のドラマは全く観ていないし、韓流作品にも抵抗があるが、とりあえずキャストお目当てだ。
寂れたコーヒー店を立て直すことを祖母に命じられた御曹司のハンギョルと、彼に“男”として間違われ店で働くことになるウンチャンとの恋の行方を、イケメン店員やお客さんや家族との交流を通して描くラブ・コメディ。
韓国ドラマで苦手なのは先ずキャラクターで、どうしても共感共鳴できないものがある。
今主人公ハンギョルも高慢で頑固、悪くて自分からは決して謝らない。そんなイヤなキャラを、王子な山崎育三郎が歌やコミカルな芝居で随分と中和してくれたようだ。とにかく山崎プリンスの歌や魅力がたっぷり詰まってる。
ヒロインの高畑充希は、ボーイッシュな顔立ちに華奢で可憐。冒頭の歌は不安要素もあり物を落とすハプニングもあったが、中盤からめきめきと歌唱力を発揮、大らかな芝居も好感がもてる。
育三郎と充希さん、背的なバランスだと昆さんとの『ロミジュリ』を彷彿とさせるがw、間近で観る感覚だと『レ・ミゼ』を思い出させた。
やむを得なく男同士の関係からスタートした二人だが、やがて互いに惹かれ合い、思いを躊躇したり迷ったり悩んだりする。
「愛してる」と何度も叫んだり、きつく抱き合ったりキスしたりと、ストレートな表現が多いのも韓国ドラマならではのテイストか。
「ファイナル・コーヒー」や「義兄弟」とネタ的には新鮮で面白い。ストーリー的には、女と分かった時点でライトに向かって欲しかった。その後も出生の秘密とかゴタゴタ感があって、そこからどうしてすぐまた修正されるのかモヤモヤ感が起きる。財閥とか大金持ちとか大企業とか、韓流ドラマには欠かせない世界らしい。
新納慎也のハンソルは女性ウケしそうな、優しく思いやりがあり男らしいタイプだ。
寡黙な加藤和樹、ゴリラな鷲尾昇、ハイテンションな井出卓也のイケメントリオの関係が面白い。ネタは毎回変わってくるのかな。和樹はずっとカウンターの中にいるのが惜しいが、ワッシーとのシンクロ率が楽しい。
テリー犬がモップみたいで愛くるしくて、とくがわみたいに作品のアイコン的存在。
キャストの好演のおかげで、人物にも愛着がわきそうだが、彼らのバックボーンや突っ込んだ事情が描かれてないので、一歩進んだ共感がわかないのが惜しい。
楽曲はどれも平坦で印象的なものは少ないが、「灰被り」や「ゲイ!?」などコミカルな曲は面白かった。バラード調もイイ。
育さんはじめ、ニイロさんが凛々しくよく歌う。尾藤イサオ、中尾ミエの見せ所、聞かせ所も押えてある。玉置成実はアニメ風な歌い方は変わってない。
二幕のライブは、またか!というムードにさせたが、ギターを持った和樹など其々の楽器が奏でる音や雰囲気が良かった。
髪が長い和樹は、一見して『ゴーカイジャー』のジョーっぽいw。長身で抜群のプロポーションは何を着てもサマになってカッコイー。掛け合いのツボも絶妙。ヤマ場のソロは、よく声が響いて心にストンと届いた。
前方通路という素晴らしい席で、劇中でワッシー、ニイロ、和樹の目線と合ったような気分に包まれたv。
ラストでみんなが立ち並ぶ中、槇原敬介氏のテーマソングが流れると共に、前方のお客さんがいっせいに立ち上がるので、こういう設定になってるのか!?と不意をつかれたように私も立った。そうしたら和樹を先頭にイケメンたちが客席降り。行きも帰りも隣を通ってくれて、間近でドキドキするやら(*^。^*)。握手会以外でこんなに和樹と接近したのも初めてかも。通路席で良かった。
そのままスタンディングの中をカテコが3回ぐらい。
みんながハケた後、最後は育さん&高畑さんでお辞儀。投げチュウしたのにムシされた育さんに高畑さんが平謝り。小柄な高畑さんをお姫様抱っこする育さんが兄ちゃんらしく見えた。
舞台 銀河英雄伝説 第二章
2012年4月15日 舞台演劇 コメント (2)舞台『銀河英雄伝説 第二章 自由惑星同盟篇』を観てきた。
田中芳樹氏の同名原作シリーズの舞台化。
昨年の第一章・銀河帝国篇&外伝&外伝に続く、シリーズ舞台第四弾でもある。
主人公ヤン・ウェンリーをどこまで描くのかと思ったが、アスターテ会戦からイゼルローン要塞陥落までだった。
時系列的に第一章の途中までの設定。ラインハルトのシルエット、オーベルシュタインの映像でカブらせる。
第一章より映像が格段にパワーアップ。宇宙へ引き込まれそうな感覚も味わいそう。
西田大輔の演出なので、戦場でのアクションやアンサンブルのダンスシーンも多かった。
アニメの筋書きや印象に残ってた台詞を思い出しながら、舞台ならではの臨場感と迫力を伴って、それなりに楽しめたと思う。
河村隆一は声や話し方をだいぶ工夫されたのか、いかにもヤンっぽくて好みだ。富山敬さんを思い出させる。
大澄賢也、天宮良、西岡徳馬と、錚々たる顔ぶれによる力の篭った台詞は聴き応えがある。松井誠の時代劇風のクセのある話し方も、同盟篇には意外とぴったりハマる。伊藤哲哉の顔に愛着がわきそうw。
馬渕英俚可が思ったよりも存在感。野久保直樹が出る度に回想シーン。客席通路を使うのはこの二人のみ。
先週の『SAMURAI7』千秋楽でウキョウでテンション上げてた中川晃教が、たった1週間で、ポプランを仕上げてきたのでビックリ! ちょっとウキョウさん引きずってたけどw。中川さんはそれなりに目立つが、スパルタニアンパイロット連中が個性的な割にちょっと物足りない出番。と思ったら、今夏に外伝『撃墜王』を上演だと!イイとこ付いてくるなw。
ヤンの幕僚たちの雰囲気が面白く、荒木健太朗の小芝居が笑いを誘う。川隅美慎(『ゴーバスターズ』も可愛かった)、桑代貴明ら若手の初々しさが目を引く。
サブキャストも重要な役割で、アンサンブルのダンスなど、マンパワーの迫力をまざまざと見せ付けた。
ラスト、全員によるコーラス「Searching for the light」は圧巻。
これだけ唄って踊れる人が揃いながら、あえて封印して作品世界を構築し高め合っていく様子に、大らかなオーラが感じられた。
第一章では恵まれなかったが、今回は前方通路席でキャストをバッチリ拝顔。でもこの舞台はやはり中ほどの席で観たいものだ。
トーク公演をあと2回観る予定。
 ̄
アフタートーク。
MCはレベロ役の遠山裕介(劇中はアイルさんと雰囲気が似てたw)。
出演は、大澄賢也、荒木健太朗、野久保直樹、天宮良、金澤博。
2日目(4公演)を終えての感想。チームワークが良くなった。芝居が日に日に進化し、お笑いも増えた。劇場入りして結束力が強くなったなど。
初共演同士が多く、其々の第一印象を伺うが、役との共通点やフリートークにもなったりw。大澄さん&天宮さん&野久保さんは楽屋が同じ。今回ストレートプレイの大澄さんは、フライングボールのシーンでやはり踊りたいなと(笑)。大澄さんは普段もムライみたいにストイックで真面目。河村さんも普段もあんな感じでハマリ役だという。
最後にひと言ずつ。千秋楽まで毎回同じ芝居にならないと思うので何度も観て欲しい。できれば色んな場所の席で観て欲しいなど。
イゼルローンの時に賢也さんがちょっとずつ僕に近づいてくるので、千秋楽ではチューされるのではないかwと言ってたアラケンは、千秋楽ではたしてチューされるかどうか観てください、とジョークで締めた。
オマケでグッズ紹介コーナー。あまり売れてないんだろか。“サーチングフォーザライト”のネーミングのペンライトは役に立ちそうな立たないようなw。
田中芳樹氏の同名原作シリーズの舞台化。
昨年の第一章・銀河帝国篇&外伝&外伝に続く、シリーズ舞台第四弾でもある。
主人公ヤン・ウェンリーをどこまで描くのかと思ったが、アスターテ会戦からイゼルローン要塞陥落までだった。
時系列的に第一章の途中までの設定。ラインハルトのシルエット、オーベルシュタインの映像でカブらせる。
第一章より映像が格段にパワーアップ。宇宙へ引き込まれそうな感覚も味わいそう。
西田大輔の演出なので、戦場でのアクションやアンサンブルのダンスシーンも多かった。
アニメの筋書きや印象に残ってた台詞を思い出しながら、舞台ならではの臨場感と迫力を伴って、それなりに楽しめたと思う。
河村隆一は声や話し方をだいぶ工夫されたのか、いかにもヤンっぽくて好みだ。富山敬さんを思い出させる。
大澄賢也、天宮良、西岡徳馬と、錚々たる顔ぶれによる力の篭った台詞は聴き応えがある。松井誠の時代劇風のクセのある話し方も、同盟篇には意外とぴったりハマる。伊藤哲哉の顔に愛着がわきそうw。
馬渕英俚可が思ったよりも存在感。野久保直樹が出る度に回想シーン。客席通路を使うのはこの二人のみ。
先週の『SAMURAI7』千秋楽でウキョウでテンション上げてた中川晃教が、たった1週間で、ポプランを仕上げてきたのでビックリ! ちょっとウキョウさん引きずってたけどw。中川さんはそれなりに目立つが、スパルタニアンパイロット連中が個性的な割にちょっと物足りない出番。と思ったら、今夏に外伝『撃墜王』を上演だと!イイとこ付いてくるなw。
ヤンの幕僚たちの雰囲気が面白く、荒木健太朗の小芝居が笑いを誘う。川隅美慎(『ゴーバスターズ』も可愛かった)、桑代貴明ら若手の初々しさが目を引く。
サブキャストも重要な役割で、アンサンブルのダンスなど、マンパワーの迫力をまざまざと見せ付けた。
ラスト、全員によるコーラス「Searching for the light」は圧巻。
これだけ唄って踊れる人が揃いながら、あえて封印して作品世界を構築し高め合っていく様子に、大らかなオーラが感じられた。
第一章では恵まれなかったが、今回は前方通路席でキャストをバッチリ拝顔。でもこの舞台はやはり中ほどの席で観たいものだ。
トーク公演をあと2回観る予定。
 ̄
アフタートーク。
MCはレベロ役の遠山裕介(劇中はアイルさんと雰囲気が似てたw)。
出演は、大澄賢也、荒木健太朗、野久保直樹、天宮良、金澤博。
2日目(4公演)を終えての感想。チームワークが良くなった。芝居が日に日に進化し、お笑いも増えた。劇場入りして結束力が強くなったなど。
初共演同士が多く、其々の第一印象を伺うが、役との共通点やフリートークにもなったりw。大澄さん&天宮さん&野久保さんは楽屋が同じ。今回ストレートプレイの大澄さんは、フライングボールのシーンでやはり踊りたいなと(笑)。大澄さんは普段もムライみたいにストイックで真面目。河村さんも普段もあんな感じでハマリ役だという。
最後にひと言ずつ。千秋楽まで毎回同じ芝居にならないと思うので何度も観て欲しい。できれば色んな場所の席で観て欲しいなど。
イゼルローンの時に賢也さんがちょっとずつ僕に近づいてくるので、千秋楽ではチューされるのではないかwと言ってたアラケンは、千秋楽ではたしてチューされるかどうか観てください、とジョークで締めた。
オマケでグッズ紹介コーナー。あまり売れてないんだろか。“サーチングフォーザライト”のネーミングのペンライトは役に立ちそうな立たないようなw。
舞台 ミラクル☆トレイン 2nd
2012年4月13日 舞台演劇舞台版『ミラクル☆トレイン~大江戸線へようこそ~』2nd approach初日を観てきた。
アニメから派生した舞台『ミラクル☆トレイン』の第2回の運行。
大江戸線の“駅”たちが、紳士淑女の悩みを解決していくハートフル・コメディ。
今回は、結婚間近のお嬢様と幼なじみの執事のオリジナル・ストーリー第二弾。
六本木(KENN)は深く考え過ぎるも、ひと回り大きく成長していて眩しい。
新宿(渡辺大輔)のツッコミは冴え渡り、月島(杉浦功兼)のエアもんじゃ焼きは絶好調、汐留(植田圭輔)のチャーミング度が抜群、リーダーとしてスルーされる都庁(吉田友一)はボケ担当を一手に引き受け。クール&ホットな車掌(汐崎アイル)の協力、アイコンとくがわ(田口治)の発見も、両国のおかげか。
大江戸線の新しい仲間の駅も登場。初日ならではのカミやつっかえがあったが、賑やかなギャグとゆるい笑いこそ、ミラ☆トレのテンション。
思い出される繋がっていた日々。
新しく羽ばたいていくこれから。
駅たちは悩める者のために粘り強く懸命に力を尽くしてくれる。
キャストの好演も相まって、ほろ苦くも温かい舞台に仕上がっていた。
三上俊はオリジナルキャラの六樹。駅ではないし、見る前は微妙な役だなと思っていたが、フタを開けたら出番も台詞も多くて、作品になくてはならない要、いわばこの作品の主役だった!
髪を切ったミカシュンはいっそう若々しくマイルドなテイスト。コミカルな表情と軽快な動きもチャーミングだ。後半の情感溢れる迫真の芝居は圧巻で、客席の誰もが心打たれていた。私もジンと熱くなった。
今回の舞台について、マメにブログを更新してくれたミカシュン。一緒にドキドキした気分で初日を迎えたが、久しぶりにミカシュンの芝居をガッツリと楽しませて貰って嬉しかった。
カテコの拍手がいつまでも続き、初日からスタオベが起きそうな盛り上がり。後方に空席が目立っていたのが残念。
あと1回観る予定。
南波日々人と源義経に、豪華なお花が届いていた(^o^)。
わかる人にはわかるネタw。お茶目なあの方も観にきてくれるかな。“六”の字が付いてるんだし、いつか舞台にゲストで登場してもよさそうw。
“とくがわ”春グッズセットが可愛すぎてつい買ってしまった。
明日は、アニメ版とくがわの中の人のイベントである。
アニメから派生した舞台『ミラクル☆トレイン』の第2回の運行。
大江戸線の“駅”たちが、紳士淑女の悩みを解決していくハートフル・コメディ。
今回は、結婚間近のお嬢様と幼なじみの執事のオリジナル・ストーリー第二弾。
六本木(KENN)は深く考え過ぎるも、ひと回り大きく成長していて眩しい。
新宿(渡辺大輔)のツッコミは冴え渡り、月島(杉浦功兼)のエアもんじゃ焼きは絶好調、汐留(植田圭輔)のチャーミング度が抜群、リーダーとしてスルーされる都庁(吉田友一)はボケ担当を一手に引き受け。クール&ホットな車掌(汐崎アイル)の協力、アイコンとくがわ(田口治)の発見も、両国のおかげか。
大江戸線の新しい仲間の駅も登場。初日ならではのカミやつっかえがあったが、賑やかなギャグとゆるい笑いこそ、ミラ☆トレのテンション。
思い出される繋がっていた日々。
新しく羽ばたいていくこれから。
駅たちは悩める者のために粘り強く懸命に力を尽くしてくれる。
キャストの好演も相まって、ほろ苦くも温かい舞台に仕上がっていた。
三上俊はオリジナルキャラの六樹。駅ではないし、見る前は微妙な役だなと思っていたが、フタを開けたら出番も台詞も多くて、作品になくてはならない要、いわばこの作品の主役だった!
髪を切ったミカシュンはいっそう若々しくマイルドなテイスト。コミカルな表情と軽快な動きもチャーミングだ。後半の情感溢れる迫真の芝居は圧巻で、客席の誰もが心打たれていた。私もジンと熱くなった。
今回の舞台について、マメにブログを更新してくれたミカシュン。一緒にドキドキした気分で初日を迎えたが、久しぶりにミカシュンの芝居をガッツリと楽しませて貰って嬉しかった。
カテコの拍手がいつまでも続き、初日からスタオベが起きそうな盛り上がり。後方に空席が目立っていたのが残念。
あと1回観る予定。
南波日々人と源義経に、豪華なお花が届いていた(^o^)。
わかる人にはわかるネタw。お茶目なあの方も観にきてくれるかな。“六”の字が付いてるんだし、いつか舞台にゲストで登場してもよさそうw。
“とくがわ”春グッズセットが可愛すぎてつい買ってしまった。
明日は、アニメ版とくがわの中の人のイベントである。
舞台『道化の瞳』を観てきた。
『ALTAR BOYZ』で夢中にさせてくれた、玉野和紀のオリジナル・ミュージカル。
作・演出・振付・出演もした玉野さんがキャスティングもされた、まさに玉野ワールド全開の舞台だ。
前半は白血病と闘う入院中の少年と医者たちとの交流、後半は少年が書いた道化の物語、という二重構造。出演者の殆どが二役をする。映画にもなった舞台『MIDSUMMER CAROL~ガマ王子VSザリガニ魔人』と似た構図でもある。
少年が書いた物語「道化の瞳」部分は、元々はある舞台の劇中ミュージカルとして作られた作品で、今回1本のミュージカルとして作るために、前半の現実部分を肉付けしたようだ。
前半は白衣も着ないユニークなお医者さん達がいっぱい登場、笑いの治療と称して、患者の少年・健一を様々な手法で笑わせようとする。目の見えないお母さんは明るい健一をいつも優しく愛する。
担当医@小堺一機を中心に、ギャグやパフォーマンスやダンスが満載。たまにクスリと笑わせ、健一@屋良朝幸のブレイクダンスに目を瞠るが、こんなリアルじゃない病院には正直引きそう^^;。冷静で厳しい眼差しを向ける副院長@保坂知寿のほうがよっぽど理に適ってる。前半はグダグダ進行の中、たまに笑いたまに心痛みながら、何度もウトウトしてしまった。
ところが二幕目からは一変、イギリスが舞台の靴磨きの少年と道化たちの交流、道化の切ないラブストーリーに一気に惹き込まれる。タイトルロールにもなる、こちらの話のほうが本筋なのだろう。
実は開演前から、先ほど観た映画『アーティスト』で耳にしたのと似たような音楽が会場を包んでいて胸をあたたかくさせたのだが、この「道化の瞳」はチャップリンへのオマージュが込められている作品だという。そうだったのか! あの音楽はおそらくチャップリン映画の音楽なのだろう。
道化に扮するのは小堺さん、原田優一、佐々木喜英、玉野和紀。そして少年クーガンの屋良さん。彼らがやるジャグリングがとてもステキ! 何度も稽古を重ねたんだろう。中には失敗する芸もあるが、成功するまで何度もやって、ついに5度目にして大成功した時は観客からもいっぱい拍手が起きた。粘りの小堺さん、虚弱っぽいヒデさん。ひょうきんなデブ役の原田さんの凛とした歌声もステキ。
『アーティスト』にも出てきたソシアルダンスやタップダンスが多数登場。玉野さんのタップは格段に素晴らしいが、全員のタップダンスが息ぴったりで、鳥肌が立ちそうなほど凄かった。ナマの迫力もあろうが、映画のタップよりも格段に上だ。日本人もここまで極めることができたのだ。
舞台キーマンのチャーリーは声が出ない設定。玉野さんは終始、表情と動きと手話だけで表現するが、まさにサイレント映画を見るようでもあった。チャーリーは目の見えない大好きな女性のために、ある決心をする。
舞台中盤で、既に両方の話の結末は予想できるのだが、現実と物語を重ね合わせて思いを伝えていく演出が実に見事だ。キーアイテムは手紙。伏線もちゃんと張ってある。彼らの渾身のメッセージが観るほうの心を一気に揺さぶる。わかってても泣けてしまった(;_;)。
笑わせて笑わせて、最後に泣かせて、胸を熱くさせる。こういうのを感動的な舞台というのだろう。
考えさせるというより、観て感じさせる作品。サイレント映画の空気を残した、舞台だったと思う。
先の舞台の映画版『パコと魔法の絵本』はカラフルだったが、この舞台がもし映画化されるとしたら、二幕の物語はぜひ白黒にして欲しいなと思った。
あと1回観る予定。その時にお目当ての小西遼生さんを語りたいと思う。
『ALTAR BOYZ』で夢中にさせてくれた、玉野和紀のオリジナル・ミュージカル。
作・演出・振付・出演もした玉野さんがキャスティングもされた、まさに玉野ワールド全開の舞台だ。
前半は白血病と闘う入院中の少年と医者たちとの交流、後半は少年が書いた道化の物語、という二重構造。出演者の殆どが二役をする。映画にもなった舞台『MIDSUMMER CAROL~ガマ王子VSザリガニ魔人』と似た構図でもある。
少年が書いた物語「道化の瞳」部分は、元々はある舞台の劇中ミュージカルとして作られた作品で、今回1本のミュージカルとして作るために、前半の現実部分を肉付けしたようだ。
前半は白衣も着ないユニークなお医者さん達がいっぱい登場、笑いの治療と称して、患者の少年・健一を様々な手法で笑わせようとする。目の見えないお母さんは明るい健一をいつも優しく愛する。
担当医@小堺一機を中心に、ギャグやパフォーマンスやダンスが満載。たまにクスリと笑わせ、健一@屋良朝幸のブレイクダンスに目を瞠るが、こんなリアルじゃない病院には正直引きそう^^;。冷静で厳しい眼差しを向ける副院長@保坂知寿のほうがよっぽど理に適ってる。前半はグダグダ進行の中、たまに笑いたまに心痛みながら、何度もウトウトしてしまった。
ところが二幕目からは一変、イギリスが舞台の靴磨きの少年と道化たちの交流、道化の切ないラブストーリーに一気に惹き込まれる。タイトルロールにもなる、こちらの話のほうが本筋なのだろう。
実は開演前から、先ほど観た映画『アーティスト』で耳にしたのと似たような音楽が会場を包んでいて胸をあたたかくさせたのだが、この「道化の瞳」はチャップリンへのオマージュが込められている作品だという。そうだったのか! あの音楽はおそらくチャップリン映画の音楽なのだろう。
道化に扮するのは小堺さん、原田優一、佐々木喜英、玉野和紀。そして少年クーガンの屋良さん。彼らがやるジャグリングがとてもステキ! 何度も稽古を重ねたんだろう。中には失敗する芸もあるが、成功するまで何度もやって、ついに5度目にして大成功した時は観客からもいっぱい拍手が起きた。粘りの小堺さん、虚弱っぽいヒデさん。ひょうきんなデブ役の原田さんの凛とした歌声もステキ。
『アーティスト』にも出てきたソシアルダンスやタップダンスが多数登場。玉野さんのタップは格段に素晴らしいが、全員のタップダンスが息ぴったりで、鳥肌が立ちそうなほど凄かった。ナマの迫力もあろうが、映画のタップよりも格段に上だ。日本人もここまで極めることができたのだ。
舞台キーマンのチャーリーは声が出ない設定。玉野さんは終始、表情と動きと手話だけで表現するが、まさにサイレント映画を見るようでもあった。チャーリーは目の見えない大好きな女性のために、ある決心をする。
舞台中盤で、既に両方の話の結末は予想できるのだが、現実と物語を重ね合わせて思いを伝えていく演出が実に見事だ。キーアイテムは手紙。伏線もちゃんと張ってある。彼らの渾身のメッセージが観るほうの心を一気に揺さぶる。わかってても泣けてしまった(;_;)。
笑わせて笑わせて、最後に泣かせて、胸を熱くさせる。こういうのを感動的な舞台というのだろう。
考えさせるというより、観て感じさせる作品。サイレント映画の空気を残した、舞台だったと思う。
先の舞台の映画版『パコと魔法の絵本』はカラフルだったが、この舞台がもし映画化されるとしたら、二幕の物語はぜひ白黒にして欲しいなと思った。
あと1回観る予定。その時にお目当ての小西遼生さんを語りたいと思う。
D-BOYS STAGE 淋しいマグネット Blues
2012年4月11日 舞台演劇 コメント (1)D-BOYS STAGE 10th『淋しいマグネット』のBlues初日を観劇。
今回はステージ上、特設席。
何だか緊張する。というか、上演中は気にならないが、上演前はライトが当って、正面客席よりも明らかに温度が高く、じりじり火照って熱い。こんなに熱いステージ上で役者は芝居をするのか。
特設席で観ると、臨場感と迫力があって、世界観に引き込まれるような感覚だ。
役者の顔がものすごく近く、表情どころかシワまでもきっちり目に映る。役者の声も耳元で叫ばれるように大きい。
背を向いて喋る役者の顔は望めないが、こちらを向いて喋る役者の表情で相手の顔を想像できる。演出も計算されてるのか、立ち位置が逆になったりと動きがあるので、丸っきり拝めなくなるということはない。
役者やアンサンブルの出入り位置にも当たり、次々と前を通り過ぎる疾走感も得られる。こちら側にアドリブでサービスしてくれるアンサンブルの方もいた。
Whitesの観劇で気になっていた点も幾つか自己解決できた。
客席を隔てる、前方の大きな裂け目の程度も分かった。
後半の舞台上に現れる三本の柱は、音も立てず実にスムーズに上下に動く。
お寿司は食べてるものは本物だ。缶ビールのメーカーも判明。
ラストの機械の中のカラクリもネタバレ的に判明。座ってる後方に置かれた扇風機からは風が入ってきて、一時、フシギな空気に浸った。
入りハケの細々とした段取りから小物や衣装に至るまで、客席では分からなかったものがどんどん目に入ってくるので、舞台裏を覗けるようで美味しかった。
BluesはD-BOYSが2人&D2が2人の混合。みんな一通り初日を経験しているが、組み合わせによって、掛け合いの芝居や関係性にも微妙な変化を感じた。
ゴンゾの碓井将大はのびのびとした感で、ナーバスな表情が色濃く出る。
トオルの橋本汰斗は前よりも強気に見えて、楽しげな余裕がにじみ出る。
シオンの陳内将は人懐っこく見えて、柳下の上目線のシオンよりは好みかな。
リューベンの阿久津愼太郎は孤高な面がよく出ているが、どこか計算づくにも見える。
19歳のリューベンの登場シーンは、瀬戸と阿久津ではアプローチや立ち位置が全く違う。
ゴンゾとトオルのあのシーンは、前よりもちょっと長かったw。
9歳のシオンが、自分が兼ね役したキャラに追いかけられるのが面白い。
陳内くんの軽妙さがツボにきたのか、前よりは笑いが込み上げるところがあった。
ところが、男と女が踊る重要なシーンを間近で見たせいなのか、二つの気持ちがどっと心に流れこんで、不意に涙が込み上げてしまった。まさかこの舞台で泣けてしまうことになるとは。たぶん、このステージ上の席のおかげだろう。
 ̄
終演後、ゲストを招いたトークショー。
陳内将と阿久津愼太郎、中ほどで観劇していた近江陽一郎。
トークショーは正面だけを見て進行するので、ステージ席だと殆ど顔が見えないのがネック。
本気で生きていく彼らの姿に心打たれたという近江くん。観る側はどうしても真面目に言葉が溢れてしまうのか。役作りの質問では、同じような作品のビデオを観たがどれも観て落ち込んだと阿久津くん。自分の芝居のクセを無くすことから始めたという陳内くん。二人につられて、自分も一緒になって喋ろうとする近江くん。「将ちゃん」「アクツ」と呼び合う和気藹々のD2だった。でも10分は短いよね。
最後に近江くんだけが、ステージサイド両席にも軽く会釈して退場。気が利く子だw。
ステージ上にも20人程の観客がいるのだから、終演後は正面だけでなくサイドにもお辞儀をして欲しいなと思った。
今回はステージ上、特設席。
何だか緊張する。というか、上演中は気にならないが、上演前はライトが当って、正面客席よりも明らかに温度が高く、じりじり火照って熱い。こんなに熱いステージ上で役者は芝居をするのか。
特設席で観ると、臨場感と迫力があって、世界観に引き込まれるような感覚だ。
役者の顔がものすごく近く、表情どころかシワまでもきっちり目に映る。役者の声も耳元で叫ばれるように大きい。
背を向いて喋る役者の顔は望めないが、こちらを向いて喋る役者の表情で相手の顔を想像できる。演出も計算されてるのか、立ち位置が逆になったりと動きがあるので、丸っきり拝めなくなるということはない。
役者やアンサンブルの出入り位置にも当たり、次々と前を通り過ぎる疾走感も得られる。こちら側にアドリブでサービスしてくれるアンサンブルの方もいた。
Whitesの観劇で気になっていた点も幾つか自己解決できた。
客席を隔てる、前方の大きな裂け目の程度も分かった。
後半の舞台上に現れる三本の柱は、音も立てず実にスムーズに上下に動く。
お寿司は食べてるものは本物だ。缶ビールのメーカーも判明。
ラストの機械の中のカラクリもネタバレ的に判明。座ってる後方に置かれた扇風機からは風が入ってきて、一時、フシギな空気に浸った。
入りハケの細々とした段取りから小物や衣装に至るまで、客席では分からなかったものがどんどん目に入ってくるので、舞台裏を覗けるようで美味しかった。
BluesはD-BOYSが2人&D2が2人の混合。みんな一通り初日を経験しているが、組み合わせによって、掛け合いの芝居や関係性にも微妙な変化を感じた。
ゴンゾの碓井将大はのびのびとした感で、ナーバスな表情が色濃く出る。
トオルの橋本汰斗は前よりも強気に見えて、楽しげな余裕がにじみ出る。
シオンの陳内将は人懐っこく見えて、柳下の上目線のシオンよりは好みかな。
リューベンの阿久津愼太郎は孤高な面がよく出ているが、どこか計算づくにも見える。
19歳のリューベンの登場シーンは、瀬戸と阿久津ではアプローチや立ち位置が全く違う。
ゴンゾとトオルのあのシーンは、前よりもちょっと長かったw。
9歳のシオンが、自分が兼ね役したキャラに追いかけられるのが面白い。
陳内くんの軽妙さがツボにきたのか、前よりは笑いが込み上げるところがあった。
ところが、男と女が踊る重要なシーンを間近で見たせいなのか、二つの気持ちがどっと心に流れこんで、不意に涙が込み上げてしまった。まさかこの舞台で泣けてしまうことになるとは。たぶん、このステージ上の席のおかげだろう。
 ̄
終演後、ゲストを招いたトークショー。
陳内将と阿久津愼太郎、中ほどで観劇していた近江陽一郎。
トークショーは正面だけを見て進行するので、ステージ席だと殆ど顔が見えないのがネック。
本気で生きていく彼らの姿に心打たれたという近江くん。観る側はどうしても真面目に言葉が溢れてしまうのか。役作りの質問では、同じような作品のビデオを観たがどれも観て落ち込んだと阿久津くん。自分の芝居のクセを無くすことから始めたという陳内くん。二人につられて、自分も一緒になって喋ろうとする近江くん。「将ちゃん」「アクツ」と呼び合う和気藹々のD2だった。でも10分は短いよね。
最後に近江くんだけが、ステージサイド両席にも軽く会釈して退場。気が利く子だw。
ステージ上にも20人程の観客がいるのだから、終演後は正面だけでなくサイドにもお辞儀をして欲しいなと思った。