OVA『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』episode 1「ユニコーンの日」を観てきた。

映画館で観たから、私としては映画と括っていいのかな。
映画館でガンダムを観るのは、新訳『Ζ』以来。
周りの客がみんな男子だったのにちょっと緊張^^;。

宇宙世紀0001年に勃発した”ラプラス事件”から96年後。ビスト財団が所有する謎の”箱”の存在をめぐって、運命の少年と宿命を背負った少女が出会ったことで、新たな戦争が勃発、モビルスーツ《ユニコーンガンダム》が姿を現す。

福井晴敏氏の原作は早々と挫折したので^^;、私には殆ど新作となるが、「宇宙世紀」ファンにはこたえられない作品だろう。
先の『機動戦士ガンダム』『Ζ』(新訳含む)『ΖΖ』『逆シャア』を観ていないと、なかなかついていけない作りにはなっているが、画面の隅々にいたるまでオマージュらしき要素が盛り込まれ、懐かしくも夢中にさせる。
何といっても大きなスクリーンからほとばしる映像の美しさ。緻密さ、リアルっぽさ、カラーリング、凄まじい動きと迫力。どれをとっても、これこそ正統派ガンダムの味だなぁと実感させ堪能できる。

自称オードリー・バーンは、見るからに”彼女”なのだが、『ローマの休日』とまではいかなかった。
ソラから少女が降ってきたという点で、むしろ『天空の城ラピュタ』ガンダム版だと思えば、バナージがオードリーに対してあんなに情熱的なのも納得がいくし、二人がパクつくホットドッグとパズー&シータの目玉焼きパンを重ねられて微笑ましい。
ハロが可愛い! 喋るだけでなく、それなりに活躍させられてw。
安彦良和氏の絵の面影を一番残していたのは、子どもバナージが振り返る場面。『ガンダム』13話と違って、彼の手を引いていたのは父ではなかったが^^;。
ユニコーンやタペストリーの絵で、萩尾望都氏の作品が思い出された。

初めて”戦争”を目の当たりにした生徒たち。バンクロフト先生が立派だった。一瞬にして人の命を奪ってしまう、その描写の残酷で凄まじいこと。
標準の25分アニメだったら中途半端なところで終わって歯痒い思いをしそうだが、やはり50分という尺はありがたい。
後半は、素早い場面切り替えと膨れ上がりもつれ合う展開で巧みに集中させるが、その中で人物の心情がくっきりと浮かび上がる。
バナージを一時に襲った、己に関する真実と新たな使命。『亡国のイージス』のラストにも似た父子話に、切ない感動を覚えるのだった。
ガンダムの真骨頂はやはり人間ドラマなのだな。

内山昂輝と藤村歩は、違和感なくキャラに馴染んでいる。二人とも丁寧な演技作りを重ねているようだ。
出番的には甲斐田裕子と手塚秀彰。小山力也の声が目立つ。シリアスな中で下野紘の声はほっとさせる。永井一郎、菅生隆之の味わい深さは圧巻。
2話にはいよいよ池田秀一が登場か。お目当てさんの登場も待ちたい。

予告で9月公開の劇場版『機動戦士ガンダム00』。2314年の刹那はすっかりオトナw。

交渉人 THE MOVIE

2010年2月17日 映画
『交渉人 THE MOVIE タイムリミット高度10,000mの頭脳戦』を観てきた。
D-BOYSとも関係が深いTVドラマの映画版。

ハイジャック機に乗り合わせた宇佐木玲子が、乗客の命を守るため、犯人と壮絶な闘いを繰り広げる話。
テレビのスペシャル版といった体で、スクリーンで豪華ゲスト陣やハリウッドを模した映像を楽しむといった内容。
初映画化お披露目記念として、派手で見栄えのする演出で力任せにおしきった作品だった。

とにかく突っ込みどころ満載で、ひとつひとつ挙げていったらキリがないので省略^^;。二転三転するストーリーで時間稼ぎをしているが、どれも素人の想定内で意外性はない。テンポや間もいまひとつで、台詞や伏線らしきものも上手く生かされず。交渉人や頭脳戦の持ち味はなく、ただの刑事もののアクションメインと化した。状況判断的にみてもストレスを感じさせる。
結局は、刑事・宇佐木玲子の超人並みの活躍を前面に出して、ハリウッドばりの新しいヒロインを日本にも誕生させたいという狙いだろうか。米倉涼子の眼力は時に魅力的だが、アクションも演技もまだまだ大味で及ばない。

陣内孝則、筧利夫は、出番の割には活躍の場は出せず。木崎の連れの九州女に、のだめや篤姫のオーラを感じたw。
反町隆史は前半のストイックなダークぶりがカッコイー。柳葉敏郎の真面目な明るさが救い。
はじめとおわりを制した城田優のモノローグが美味しいトコ取りかw。
林遣都が、第二の城田優にならなくてよかったかも^^;。
成宮寛貴は『ブラッディ・マンデイ』に続き、またもやハイジャック機にいて苦笑(^o^)。マウントレーニアのダブルエスプレッソのCM繋がりにしては目立つ。
何といっても、橋爪功や津川雅彦らの重厚で滑らかな演技には圧倒される。

”老人が政治をして、若者は戦場で戦う”という狡猾な言葉が思い出された。閉塞感がある不条理な世の中だが、せめて若者は利用されないようにと願う。
でもやっぱり最後にひとこと。怪我人を先に運び出してよ~。報われんよ、これじゃ。こういう雑な演出にはガッカリする。
劇場版『涼宮ハルヒの消失』を観てきた。
混みそうだと前日にネットでチケットを買っといて正解。もの凄い混雑で満席になっていた。
レディースデーなので女性客が多し。一人客も少なくない。

高校1年の12月某日。突然にすべての記憶がすり替えられてしまった世界で、ひとり残されたキョンが、別人のようになった”長門有希”と知り合い、元の世界に戻るカギを探すべく”涼宮ハルヒ”を懸命に追い求めていく話。
TVアニメシリーズは一応観てはいたけど、原作はもちろん未読。ファンを念頭に置いたマニアックな作品だが、この映画が初めてという人もいたのだろうか。
当初はパラレルワールド世界を予想していたが、実は故意に改変された世界だったと判明。古泉説だと後者のほうかな。

設定やキャラクターをこねくり回して複雑怪奇にはさせているが、芯にあるのは、昔の少女漫画にもあったベタなラブ・ストーリー。
”日常”と”非日常”の選択ではあるが、”私と彼女のどっち?”を男に選択させる三角関係的要素が含まれているようにも思うw。ヴァレンタインデーを控え、女性にはちょっぴりビターだろうかw。日本人の感性や琴線を刺激させる王道路線であろう。

観る前は、2時間40分は長いだろうと思っていた。鑑賞中はお腹が空いてパンをかじってたにしろ、それ程の長さは感じさせなかった。
これは緻密な脚本と演出の上手さだろう。京アニのクオリティも高い。意欲的なスタッフの渾身の力が映像からみなぎってくる。
キャラの一挙手一投足のコマ運び、細やかで丁寧な表情、吐く息の白さに至るまで、抜群の映像表現に感激した。おそらくTVアニメでは味わえなかったもので、劇場版ならではというべきか。
萌えキャラに変貌したキーマン長門は可愛くなっていたが、それだけではない。長門がキョンの袖を引いたり、紙を返された時の顔など、思わずキュンと切なくさせる心理描写が見事だ。長門ファンじゃなくとも、彼女に感情移入し引き込まれる。

主人公キョン@杉田智和が全編喋りっぱなし。ジョンでも活躍かw。俯瞰的に理解した上での、緩急のメリハリを効かせた熱演で、キョンとしっかりシンクロ。
長門@茅原実里の演じ分けもよかったし、 平野綾や後藤邑子の声を聴くと元気が出てきそう。朝倉は観てるうちに、あぁそういうキャラだったなと^^;。
古泉@小野大輔は「涼宮さん」という言い方が優しくて、要所要所を抑える役どころ。皮むきリンゴにも意味がありそうだが分らん。
EDテーマ「優しい忘却」はメロディラインがないせいか、いっそう余韻が伝わってきそう

孤独な中で奮闘するキョンの姿にほだされたのか、今回キョンの強さについてふと考えてみた。宇宙人でも未来人でも超能力者でも何でもない彼だが、ひとつだけ持ち合わせている絶対的な能力。
それは仲間を「信じる」という力。
どこにいてもハルヒはハルヒ。長門も、みくるも、古泉も。悪友の谷口から”涼宮ハルヒ”のことを聞かされた時のキョンの顔が忘れられない。

4月公開の『銀魂』劇場版では、また杉田が主人公かーw。
映画『侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!!』を観てきた。

去年の『ゴーオンジャーVSゲキレンジャー』と比べると、確実に上映劇場が増えてるっ。
しかも入場者プレゼントまで(去年はなかったよ)。
明らかに劇場公開を念頭に入れた製作で、去年より若干気合が入っていたのが作品から見てとれたw。

手を組んだ蛮機族と外道衆の恐るべき野望を打ち砕くため、ヒューマンワールドにいる2人のレッドと、別のワールドへ飛ばされた6人+5人が、ガッチリと共闘していく話。
アクマロがいて、薄皮太夫もいるから、時期としては12月頃の設定だろうか。
シンケンジャーとゴーオンジャー。戦い方も考え方も全く個性が異なるが、混ざり合いコラボする様子が実に楽しい。
大雑把にいうと、剣VS銃、ソードVSガンのアクションショー。レッドVSレッドの究極の対決に加え、カーレースやダブル陣羽織など新鮮な見どころもいっぱい。時代劇やメリーの夢の要素もいっぱい詰め込んで、あっという間の面白さだった(^o^)。

レッド同士は、片方が冷静沈着で真面目な陰なら、もう一方は天真爛漫で破天荒の陽。水と油の二人だが、観る前は案外スムーズに仲良くなるかと思ってた^^;。ところがどっこい、走輔は図々しいし、丈瑠はツンデレだったっけw。ゴーオンレッドを「素人」だと退けるも、人々を守る熱い情熱を知って本物の強さだと認めていくシンケンレッド。
古原靖久VS松坂桃李の熱き共演に弾むが、古原くんと一緒だと、松坂くんのクールな男っぷりが際立つなぁv。
『VSゲキレンジャー』では強くなるために先輩たちの修行をうけていたゴーオンレッドたち。だが一年経ったら、今度は後輩からぞんざいな扱いをうけるゴーオンレッド。やっぱりゴーオンジャーらの”素人”感は否めないw。
でもいったん二人が信頼し合うと、その絆は強し。見事なバディぶりを披露してワクワクさせるのだった。

二人のレッドがメインだが、他メンバーもそれなりにコラボ。勝吾くんが言ってたように、各ワールドの衣装は確かに見どころのひとつ。
クリスマスでは、美羽がいつの間にか「茉子」と名前呼び。大翔@徳山秀典を見るとホスト空也(@インディゴ)が浮かぶw。源太のノースリーブがラブリ~。
サムライでのギャグ担当は軍平で、イエローにほんわか。ことはは相変わらず天然喋りが面白い。連@片岡信和の格好はちょっと『忍たま』っぽいw。千明が唯一まともで男らしく見えてくるw。
ジャンクでは、流ノ介@相葉弘樹はもう相変わらずの情けなさでカワイイ。早輝と範人は遅すぎ、二人とも大学受験の勉強中だったのか!?^^;
戦うときもワールド続きのコンビネーションプレイを発揮。ゴールドが二人いるとキラキラや。

ケガレシアは前半、源太とのラブリ~ショットで思わず吹き出したw。
彦馬@伊吹吾郎の立ち回りが渋くてステキ。
健気なボンパーが律儀に走輔の後始末。提灯の使命に目覚めたダイゴヨウが意外と出番、彼だけが次のストーリーを見たのねw。
結集した「23」のメンバーを頭の中で数えていたが、11大折神と12大炎神ってわけか。
バッチード@銀河万丈の声を劇場で聴くのは『ボトムズ』以来かな。ホムラコギで吉野裕行。もちろん浪川大輔ら炎神らの声優も豪華集結。

『天装戦隊ゴセイジャー』もどうせ最後のバトンタッチで登場なんだろうと思ってたら、しっかり戦って銀幕デビュー。ピンクの名乗りが目立つこと。

面白かったけど、他カラーのシャッフルをもっと見たかった。
イエローの女子高生同士とか、ブラックとブルーのボケ対決とか、年上キラーのグリーンとピンクとか(去年握手までしてたもんねw)、シルバーとグリーンのノリとか。一番見たかったのが、『戦国BASARA』で派手な殺陣を見せていたブルーと殿レッドとの対決。片岡くんと松坂くん、実は雰囲気が似ているようにも思う。
ちょっぴり物足りなさ感はあるので、贅沢ながらまた同じ設定で何作も作って頂きたいw。
映画『ゴールデンスランバー』&初日舞台挨拶を観てきた。

いつもご一緒する堺さん仲間のMさんが欠席で、今回はラッキーにも自力で取れた6列目。
満席でマスコミプレスも多数の賑わい。

首相暗殺犯に仕立てられた無実の男が、仙台を舞台に繰り広げる逃亡劇を描く。
原作はもちろん未読。中村義洋監督×堺雅人の作品は『ジャージの二人』『ジェネラル・ルージュの凱旋』に続き3作品目だ。堺さんが出ていなかったら、今作もたぶん観なかっただろう。

逃亡劇というとハリウッド映画を思わせるが、『プリズン・ブレイク』のマイケル兄の逮捕劇とも重なる骨組みと仕込み具合で、主人公と共にハラハラしながら、警察や権力者の執拗で汚いやり方にイライラしそうにもなった。
とてつもない黒幕を予想させるスケールのでかい話なのに、仙台という小さな街だけで昇華させるのも珍妙だ。
模型や花火で派手に空を映しながら、雨水管という地下まで丹念に捉えるのも面白い。縦横無尽な疾走感、時間という細かな緊迫感が、観るほうをどんどん引き込んでいく。
善良な一般市民が次々と理不尽な目に合うのは不快だが、深刻な中にも笑いあり、息詰まる中にもほっとさせる間がありと、サジ加減が絶妙。人物の言動の隅々にまで布石があるので、一瞬でも見過ごせず聞き逃せない。その布石がまた最初から最後まで綺麗に回収されていくから、気持ちがいいというか、ヘンな爽快感はわく。

堺雅人演じる青柳は、ひと言でいうと天然w。受け身芝居の堺さんは、とてもチャーミングでほんわかしているが、ほんの一瞬、知的な顔を覗かせるのも見どころ。青から黒へとコスが変わるのがターニングポイントで、それまで逃げの一手だったのが僅かに攻めに転じる凛々しさがイイ。でもグラサンが似合わな~いし、巻き毛の学生はとっちゃん坊や風w。走ったり、濡れたり、泳いだりと大奮闘だったが、アスリート堺雅人のタフぶりを堪能したv。

竹内結子は、普通の自然体の主婦&ママぶりに好感。だけど最後はやっぱり影のヒーロー、男らしい竹内さんの頼もしさがカッコイー。
竹内さんの娘役の子が、台詞も行動も自然で可愛かった。「帰ってこなくていいや」がリアルすぎっw。
濱田岳の怪演が光り、柄本明や伊東四朗の深味のある演技にジンときた。

ビートルズの同名タイトルの音楽が頻繁に流れるが、それ程思い入れはないのだな。むしろ『マザー・グース』のフレイズが懐かしい。
「黄金のまどろみ」は前半で青柳に訪れるが、どれも他人から貰ったものだ。他人のものを何でも口に入れるなという教訓だな。でも最後には青柳が自分自身の手で勝ち取ったということか。
青柳が「僕の武器は信頼だけ」と言い、信頼が青柳を救っていくが、信頼された人達は巻き込まれて手痛い目に合ったし、信頼には犠牲がつきものだということを念頭におくべきだ。常日頃から猜疑心をもってことにあたれば、今回の事件は未遂に終わっただろうと思う。青柳は愛されしキャラクターだからこそ生まれた事件なんだろう。

消化不良な空しさは残るが、あたたかさもじんわりと染みる、ビターでまろやかな映画だった。
色々な意味で完成度は高いから、それなりの満足感はもてるし、私的には「よくできました」どまりかな。


上映後、初日舞台挨拶。
登壇者は右手から、中村義洋監督、貫地谷しほり、劇団ひとり、竹内結子、堺雅人、吉岡秀隆、香川照之、濱田岳の計8人。敬称略。堺さんは黒っぽいスーツに白いネクタイでビシっと決めてるv。
初日はこれ1回のみで、上映後の挨拶も初らしい。皆さん気軽にネタバレしてフリーなトークが展開。

堺さんは「皆さんの熱気と温かい雰囲気で迎えられました」といい、「受け手の感想で完成する作品」と笑顔満面。
竹内さんは、観た後の観客の反応が気になってたが、「いい手応えでよかったです」とにっこり。
劇団ひとりさんは「アバター何とかの2D」と比べたりw。濱田さんはアノ台詞を披露。
中村監督は「監督は初日にならなければよかったと後悔する」といい、ロッカーとかミュージシャンになりたかったという。

イベントごとに毎回お題が出て答えてもらうそうだが、今回のお題は「信頼してしまったためにこんなことになってしまった、という笑えるエピソード」とやや難関。
いきなり振られた堺さんは「今回は信頼するスタッフばかりですが」と前置き。過去の作品で、スキーが出来ないのにスキーが上手な役だった時、滑る時にスタッフを信頼してたのに受け止めてくれなくて、あーっと叫んで奥に消えていきました」という大変だったエピを披露w。
竹内さんは、先のTV番組でのインタビューを引き摺って、監督から「役作りは要らない」と言われたが、「上昇志向の強い役だから」と言われて、これってどうなんだろう?とw。監督は「覚えてないです」「真逆」と必死に弁解w。
吉岡さんは、お正月映画のロケ現場にひとり取り残されてしまったことで、「信頼って何だろう?」とボソリ。
キヒヒ…と笑っているような香川さんは「僕が一番年上だなと思って」とボソ。某映画で、手の指の動きを監督が熱心に指導してくれて頑張ったが、映画を観たら顔が映ってなかったと(笑)。後で、「それは映ってないと分ってたでしょ」と監督が弁明。
アクション初体験だった濱田さんは、ワイヤーを信じたことで首から落ちてしまったと報告。
貫地谷さんは、ついさっきのエレベーターのボタンを押す堺さんの”指”に言及。一瞬のうちに忘れてしまったと堺さん。
中村監督は、回想シーンの竹内さんの鬘がキルオみたいになった写メを、メイクのスタッフから送られてドッキリしたとか。

マスコミのフォトセッション。「たいへんよくできました。」の丸いパネルが用意され、雛壇を出して2列をつくって撮影。1列目に隠れて見えないと、途中でひとりさんと濱田さんが入れ替わる。しきりにVサインしてにっこりする濱田さん。
TVカメラのムービーでは、両手を振りながらそれはもう愛想よく笑う竹内さん。隣の堺さんが手を振らないので、どうして?と尋ねてるような様子。堺さんはこういう場では手を振らないのを信条としているのかな?

最後に二人が挨拶。「胸の中にあたたかいものが残ったら何かで伝えて下さい」と竹内さん。
堺さんは、観ながら撮影日のことを色々と思い出してしまうようで、「客観的に観ることができない映画」「ジャンル分けし難い映画」だと述べて「こういう物語として観るしかない」という。「皆さんにとって、人生に大きな意味を持つ作品になるよう願っています」と、お得意の堺さんスマイルを振りまいて締めた。

ステージ左袖へ去っていく皆さん。最後までにこやかに両手を振ってくれる竹内さん。堺さんは左客席中心に手をふったり笑いかけていた。
『蛮幽鬼』以来に観た堺雅人さんは、変わらず人間味あふれ知的で格好良かった(*^。^*)。
映画『Dr.パルナサスの鏡』を観てきた。

永遠の時を生きるパルナサス博士とその娘ら旅芸人一座の出し物は「イマジナリウム」。一座に謎の青年トニーが加わったことで、博士たちの運命が変貌していく話。
ダーク・ファンタジーだが、前半と後半では全体の雰囲気も印象もまるで違い、着地点が全く見当が付かない。摩訶不思議な無重力感の作品だった。

人の欲望を具現化した幻想世界を体験できる「イマジナリウム」。鏡を通り抜けると、突拍子もないビジュアル世界が広がるが、どこかで観たような景色ばかり、特に惹き付けるものでもない。夢のアイテムだが、2人が一緒に鏡の中に入ってはいけないとか、博士は娘には鏡に入らせないとか、制約がシビア。
悪魔との契約で不死になった博士だが、老いていくのに若返りもしたり。
世間知らずの娘は、イカす青年に惹かれていくが、一座の若者は娘を密かに思う。やがて青年の本性と罪が明かされていき、娘も真実に目覚めていく。

こんな風に作品の世界観はひどく対照的だ。空想的だったのに現実的。現代のハズなのにクラシカルな舞台設計。ロンドンだけど、着てる服はファンタなアジア風。
キャラクターもクセ者揃い。僧侶だったのに博士。童顔だけど巨乳の娘ヴァレンティナ。悪魔なのに実直。こびとだが冷静沈着な大人のパーシー。曲芸師だが女装も似合うアントン。そしてトニーは、客の願望、自分の願望、ヴァレの願望によって、次々と変化していく。

急逝したヒース・レジャーは、本作で現実場面だけは撮っていたらしい。現実世界で埋もれてしまったヒース。幻想世界は、彼と親交のあったジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルによって継がれ、かえってファンタジー世界が深まり広がったと思う。3人ともどこかヒースの面影をもっているのが面白い。3人の中ではジョニデが一番出番が少ないが、役得ではあったかなw。
クリストファー・プラマーの深味や、リリー・コールのエロさにも注目。

パルナサス博士や悪魔は、テリー・ギリアム監督そのものだろう。マックスくんとカブるw着ぐるみアントンや、皮肉屋だが見捨てないパーシーも、ギリアムの一部かもしれない。
大切にするべくは、自分の世界と自分の選択。だが自分の世界に、子どもをいつまでも縛り付けられはしない。巣立つ子どもと見守る親。博士は自分のイマジネーションから解放され、ようやく現実の中で大人になったのだ。

ヒースの仲間からのメッセージは続く。
エンドロールの後、劇場内に携帯の呼び出し音。最初は客の誰かが鳴らしているのかと思ったが、オマケ演出のひとつだった。
トニーだ。トニーがどこかにいるのだ。ヒースもきっと我々の心の中で永遠に生きるのだろう。
10thアニバーサリー劇場版『遊☆戯☆王 ~超融合!時空を超えた絆~』&初日舞台挨拶を観てきた。

映画入場者限定カードは”シン レッドアイズ・ブラックドラゴン”。
3D眼鏡は袋入りで持ち帰りオッケー。

世界を破滅させようと未来から来た最大の強敵を相手に、キング・オブ・デュエリストの遊戯と十代と遊星が、時空を超え力を合わせて壮絶なデュエルを繰り広げる。
TVアニメシリーズから十年、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』『GX』『5D’s』の主人公3人がついに集結。今まで3作品は次元が違う設定かと思ってたが、一本の線で繋がった時代だった。未来のモンスターを使って過去を破壊すれば、必然的に未来も消滅する。『電王』などのタイムスリップもので新鮮味は少ないが分り易い。

3人が揃うと、各々の性格や個性が明白になって面白い。遊星は覚悟と運命を背負って真面目で、十代は元気で頼もしくて破天荒、遊戯はリーダーとしての柔軟さと強さを併せ持つ。
スターダスト・ドラゴンを敵に奪われた遊星に「俺が必ず取り返す」と力づける遊戯。絶体絶命の中で「もうダメか」と諦めかける遊星に「まだまだだ」と励ます十代。先輩二人との共闘で、遊星は大事なものを思い出して立ち上がる。かけがいのない仲間、揺るがない絆、抜群のコンビネーションプレイ。夢のコラボ・デュエルに胸が熱くなった。
ブラックマジシャン、マジシャンガール、ブラックアイズ・ホワイトドラゴン、エレメンタルヒーローネオス、極めつけはクリボー。其々のエースモンスターの再登場も嬉しいが、デュエルで各作品のテーマ曲が流れるのも懐かしい。

話題の3Dだが、実は長編の手描きアニメの3D化は本邦初。3DCGは見慣れてきたが、手描きだと3Dの本来の持ち味が存分に生かせるのだと分った。クリアで綺麗で迫力と温もりがある。
特に遊戯王だと、モンスターが見事に飛び出す立体感で、キャラとのリアルな繋がりを醸す。人物と背景の奥行きもたっぷり。カードが飛び出すサマは最高だ。EDロールも立体だが、音響監督の平光琢也の文字も飛び出していたw。
アニメ業界もここらで原点に立ち返り、手描きの3D化も推し進めて欲しいものだ。

敵のバラドックスにも世界を破滅させる事情があり、孤独で切ない戦士ではあった。
でもどんなに未来が凄惨でも、「俺たちの未来は俺たちが作る」と今のこの時を守ると誓ったデュエリストたち。普遍的で逞しいメッセージが伝わった。約50分は物足りないが続編を望みたい。


上映後に舞台挨拶。マスコミ関連多数。
右ブロックの席だったが、すぐ脇が出演者の出入口になっていて、間近に拝めてちょっとお得感v。

登壇者は、風間俊介(武藤遊戯役)KENN(遊城十代役)宮下雄也(不動遊星役)田村淳・ロンドンブーツ1号2号(パラドックス役)。司会はアニメにもチラと出ていたアメリカザリガニの二人。
風間くんは童顔だがちょっぴり貫禄が出てきて、KENNは愛想が良くスラリと格好良くて、宮下くんはやや緊張気味なのか硬い。集結した3人の姿を、近くで拝めることが夢のようで嬉しい。
其々が挨拶をした後で、田村さんが「モーニング遊戯王」と愉快な単語をw。

収録の話から。「収録中は寒かったが、収録してるうちに熱くなった」とKENN。「汗だくの中で、何のスポーツをしているのかと」と風間くん。田村さんだけは別録りでひとりでデュエルをしてたそうだが、「困惑する単語が色々出てきた」と苦笑。「やっているうちは淳さんの顔が浮かんでしまったがw、完成してはじめて最強の敵だったのかと実感した」と風間くん。パラドックスにも色々な思いがあったという話が出たが、宮下くんがキッパリと「人のカードパクりましたからね」(笑)。風間くんとKENNはよく笑って喋っていたが、宮下くんは少々おとなしくて、キャラとカブりそうw。

この後、原作者の高橋和希が登場。誰よりも会場の声援を受けて「カッコイー!」コールいっぱいw。
高橋氏は「素晴らしいスタッフで素晴らしい作品ができあがった」と早口で挨拶するも、マイクをちょっと外し気味w。「日本の新たな未来に向かって」と出演者にもエールを送った。撮影は苦手だからと、そのまますぐに去ってしまうw。

最後に3人が其々に感謝の気持ちを述べてから、田村さんが「家に帰って誰か一人にでも熱い気持ちを伝えてください」「パラドックスを主人公にした物語を作って下さい」と大胆な希望で沸かせた。

続いてマスコミによるフォトセッション。紙メディアからスタートし、宮下くん、田村さん、風間くん、KENNの順で並びにっこり。途中から全員の「ドロー」ポーズとなったが、右手が左手だったり、茶碗持つポーズに見えたりw。
Web携帯メディアでは、風間くんだけが加わらず、右手のブースから客観的に楽しそうに眺めている。時間が圧しているのかすぐに終了。歓声の中、皆さんがにっこり手を振りながら出口へと去った。

終了後はロビーで、テレ東による観客インタビュー撮影もあり。27日に放送予定とか。
映画『かいじゅうたちのいるところ』吹替え版を観てきた。

ママに怒られ家を飛び出した8歳の少年マックスが、辿り着いた不思議な島で、王様としてかいじゅうたちと過ごすお話。
ベストセラーだという絵本はもちろん未読。

マックス印のタイトルからスタートし、理屈も理由も要らない突っ込み満載の子供っぽいストーリー。深味と濃くのある色使いの摩訶不思議な情景と、キュートな造形美たっぷりのかいじゅうたちが出て、ファンタジック溢れる世界観に混乱しながらも惹き込まれる。
かいじゅうたち其々に名前があって、文字も数字も解しているのが面白い。かいじゅうたちとマックスとの交わりや関係がはっきりして、其々の性格や気持ちにも感情移入し易い。
かいじゅうおどりや、かいじゅうたちが重なり合う様子や、坂を転がり落ちる場面は子ども仕様だろう。だだっ広い砂丘や胃袋の中や大海を見下ろす場所で、マックスがかいじゅうたちと語り合う場面が印象的だ。

家族と喧嘩してどこかに行っちゃいたい…という自分が子どもだった頃を思い出させるが、子供は誰でも多かれ少なかれマックスなのだ…と我が子ども達とも重ねて観ていた。噛み付かれたり引っ掻かれたりと、母親はホントに大変なのだw。
かいじゅうたちは、マックスの分身でもあり、人間社会の縮図でもあり、大家族でもある。でも、彼らを導いて叱って褒めて見守ってくれる”親”が、かいじゅうたちにはいないことが切ないこと。
自由に動いて騒いで楽しくやりたい。みんなから認められて褒められたい。みんなを引っ張っていきたい。男の子なら誰でも思う希望を叶えられたマックス。でも彼の理想の王国は、所詮は遊び半分の付け焼刃。王様としての器も実力も、子どもにはまだありはしない。”かいじゅうたちのいるところ”は、結局はマックスの居場所ではなかった。自分の居場所探しのお話でもあったのだ。

かいじゅうたちと関わったことで、自分を見つめなおし、自分の本当の居場所を知ったマックス。人と人を繋ぐ社会の理、家族の絆をぼんやり思いながら、ようやく気づけた母親の大切さ。
あたたかい瞳で無言で息子を抱き締めた母親の姿に、とめどなく共感する。かいじゅうは”海獣”とも書けたっけ。”海”には”母”がいる。海獣たちは母を思い起こす存在でもあったのだ。母親冥利につきる映画である。
様々な目線で、色々なことを考えさせてくれる、ちょっぴりシビアなファンタジーだった。

マックスを演じたマックス・レコーズがナチュラルな演技が際立って可愛いが、声の加藤清史郎も奮闘していて可愛いこと。犬は「バウバウ」じゃなく、やっぱり「ワンワン」なんだねw。
キャロルの声の高橋克美が、荒っぽさの中に優しさを含んで好演。永作博美のKWが淡々とした中に柔らかさがあり、後半にかけて上手くなっていく。
気は優しくて大きな体のアイラの声が、故・郷里大輔さん。これが遺作になってしまったのだろうか。お声を聞きながらも、ジンと胸が詰まりそうになって(;_;)。こんな風にかいじゅうたちが一つでも欠けたら、もの凄く寂しいことだろう。
劇場用アニメーション映画『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』をやっと観てきた。

西暦2220年。移動性ブラックホールが太陽系に接近、地球滅亡まであと3ヶ月と迫る中。艦長となった古代進と復活した宇宙戦艦「ヤマト」が、銀河系規模の戦いを繰り広げていく話。

テレビシリーズから劇場版まで見てきた古参の者には、何もかもすべてが懐かしいこと。もちろん『完結編』の”アクエリアス”と、当方の日記タイトルとは何ら関係はないw。
「無限に広がる大宇宙」の羽佐間道夫のナレーションも当時の雰囲気。旧作画場面が微妙に挿入され、新作画との違いに吹くw。真田や佐渡やアナライザーは画も声も変わっていない。古代進だけは別人のように変わり、古代雪は裸で旧ファンサービスか^^;。「ヤマト発進」も「対ショック対閃光防御」もお馴染みのフレーズ。防御眼鏡をたまに忘れるトコロも変わらず^^;。「真っ赤なスカーフ」のフレーズや旧テーマ曲が絶妙なポイントで使われていて、ノスタルジーをそそって熱くさせる。戦闘中のクラシック多用は『銀河英雄伝説』をなぞったような感じだが、THE ALFEEの新主題歌といい、今作は音楽に力が入っているなと実感。

しかし突っ込みどころ満載で、SF考証も無視したようなその場しのぎの強引ぐマイウェイ的設定やストーリーは相変わらず^^;。味方も敵も宇宙戦艦ヤマト&古代進を絶賛するにあたっては、製作者やスタッフの執拗な想いを感じさせる。
原案で石原慎太郎の名前が出ていたが、さもありなんな戦争美化。特攻精神、自己犠牲、サムライ魂、武士道。第2次大戦中、欧米列強に抑圧支配されていたアジア諸国の独立と解放に、日本軍の進行と侵略がひと役かったのだと、戦争を正当化しているような考えも重なりそう^^;。
後先考えず強大な敵に勝手に「宣戦布告」してしまう古代進は殆ど専制君主化。「生き残るべきはヤマトではない」という古代の考えはもはや古い。ヤマトには死を覚悟していない普通の乗組員もいるはず。「ヤマト」も「地球も」というグローバルな考えでなくては、戦後の平和はいつまでもこないだろう。

25年経って、CGも多用され映像は確かに綺麗で壮大になった。平和な星の青と緑、不気味な要塞の赤と黒と区別されて描かれ、環境破壊も訴えているのだなと意図も分り易い。
パワーアップされたヤマトの6連射波動砲やエネルギー充填などのメカニックな部分も興味深い。波動砲発射の映像も格段に迫力がある。
だが肝心の古代や新キャラクターの作画が、のっぺりと平面的で魅力に乏しいのが残念。もともと湖川友謙のキャラデザは苦手だったが、やっぱり私には拒否反応。ストーリー的に新クルーの個性はあまり発揮されず、一部キャラがカブってる。上条が前の古代の立ち位置のようだが、小林と桜井が前の加藤や島を兼任しているのか?古代の娘・美雪はそれ程出番がなく、折原真帆がナビとして活躍しまるで娘のような存在感w。美晴は最初からパイロットとして登場したほうがいいのでは。天馬兄弟はムードメーカーのみ。年齢がいった徳川や大村のド根性魂は目立つ。
古代進は、若い人を煽てて認めておきながら、最後はオレがヤル!と押しのけ。輸送機から助け出したのも娘だけ、周りに目を向けることもしない。年はとっても、性格は変わらないらしい。

古代の声の山寺宏一はいつもの男前テイストながら、作品や世界観を大切にしようという気心が感じられる。
久しぶりに聴く青野武の真田声は、まだまだお若く情熱がほとばしる。永井一郎や緒方賢一のコンビも健在。古谷徹は前作の甘ったるさが抜けた成長ぶり。
伊武雅刀はデスラー総統ではなくゴルイ提督で参加、味わい深い演技を聴かせる。
井上和彦、子安武人、田中敦子ら中堅どころが場面を飾る。
置鮎龍太郎は島大介の弟役なだけに、もっと活躍して欲しかった。伊藤健太郎、浪川大輔、野島健児、阪口大助が新加入、柚木涼香や藤村歩がヒロインとしてアピール。

エピソードを次々と詰め込み、2時間以上みっちり上映されて、徐々に疲れもきたが、ラストは時間制限なのか、あまりに呆気ない描き方で雑だった。
【第一部 完】なので第二部もあるようだ^^;。消息不明の古代雪のことよりも、艦長として父親として成長する古代進や、若手クルーの今後が気になる。できるなら新作のキャラデザは別の人に替えて欲しいかも。
EDロール後に、宮川泰、阿久悠、富山敬など故人に捧ぐメッセージがあったのは良かった。ただ、松本零士やささきいさおが関わっていない『ヤマト』は、何かが欠如されたようで寂しさがわく。

2010年12月公開予定の実写版『宇宙戦艦ヤマト』のポスターが2点展示。キムタクが思った以上に格好良い古代進で、待ち遠しくなってきた。
無料券があったので、映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』を観てきた。
正月限定の再上映。

ロンドンで開催予定だったマイケル・ジャクソンのコンサートのリハーサル風景や映像から構成された映画。
6月にマイケルが亡くならなければ、たぶん目にすることはなかったもの。

シンガー、ダンサー、クリエイター。
エンターテイナー、パーフォーマー、アーティスト。
King of Pops。
マイケルを讃える呼び方は数あれど、彼はやっぱりカリスマ性のある
凄い存在感だった。
そして、MJと呼びたくなる人でもあった。

50歳にして、あんなにもまだ踊れるしなやかでタフな身体。
ステージに対するこだわりや斬新なアイデアはとことん深くて熱い。
誰よりも率先して動き、話し合いの中で皆を導いていく。
マイケルのキューが光を生み、ダンサーやクリエイターらは
彼の身体の一部となって動いてひとつになっていく。
誰もが彼をリスペクトし、彼と一緒に踊れることに幸せを感じ、
彼のダンスを間近に観て至福を共有している。
リハーサルとはいえ、そこには仕事を通した”絆”や”愛”さえ感じられる。

マイケルは、スタッフにはあくまで穏やかでフレンドリー。
これは半世紀をかけて培われた彼の人柄なのだろうか。
ダンスの中で時おり見せる彼のやんちゃな動きは、永遠の少年のようなみずみずしさとキュートさを感じる。
ダンス以上に、彼の声は魅惑的だとあらためて知った。
普段の話し言葉は低く甘いのに、メロディーにのせると忽ち高く軽やかなハーモニーを聴かせる。時にドスを効かせた強い気が歌に加わる。
どれもこれも麻薬のような説得性を伴いそうだ。
ビートがあるノリのいい曲が好きだったが、柔らかなバラード系の曲もマイケルの真骨頂にも思えた。
仕事での顔だけだったのが残念。マイケルのプライベートな映像でもあれば、素顔や本音も垣間見えたことだろう。

映画用に作られたフィルムではなく、所詮は各曲の細切れのステージを繋ぎ合せた作品。舞台を重ね合わせた手法はよく出来ているし、曲の背景として作られた映像も面白いが、せいぜい2時間が限度だろうか。
映画館ではさすがにクラップや手フリを一緒にできないし、臨場感としてはそこそこ、ライブはやはりナマが一番いいようだ。

地球環境保護を表現した映像があったり、4年で環境破壊を食い止めようとマイケルがスタッフに言っていたが、これがコンサートのテーマだったとしたら、少々唐突すぎて漠然としている。
「Heal the World」は、彼のリハーサルや人生そのものを表現していたのだろうか。世界を癒すことが念願だったマイケルが、地球の未来に危惧していたのだとしたら、破滅的な未来の世界を見なくて逝ったのは幸せなことだったのかもしれない。
EDロールで席を離れる人がいたが、彼のメッセージはこの後にあった。最後まで見届けて、彼の冥福を祈りたいものだ。
映画『キャピタリズム マネーは踊る』を観てきた。
今年はじめて観る映画はコレ。結構混んでいた。

マイケル・ムーア監督最新作。
世界同時不況を引き起こした、壮絶な欲望のマネー・ゲームを描いたドキュメンタリー。
原題は『キャピタリズム:ア・ラブストーリー』。自分たちの金だけでなく、他人の金や我々の金をも愛して奪っていく、貪欲で狡猾な”金持ち”を皮肉ったサブタイトルだという。
その強者による”金融戦争”を引き起こした「資本主義」という悪に対して、「民主主義」を旗印に民衆がどこまで立ち上がれるだろうかを提示した、ユニークなエンターテイメント作品だ。

今回はムーア監督のナレーションが多く、ややセンチメンタルな切り口だ。自分の子供の頃を追想したり、GMの従業員であった父や故郷フリントへの思いが何度も出てくる。故・ルーズベルト大統領の希望と誇りの持てる法案など、過去を何度も懐かしむ。それはムーア自身の半生が、資本主義の恩恵を受けていたせいではなかろうか。
有名になり突撃インタビューにも敬遠されているせいか、監督の行動力もややパワー不足で肩すかし。ウォール街に殴りこみにかかったり、テープを張って抵抗したりと、パフォーマンスとしては陳腐で笑えない。
音と映像の演出はとにかく面白い。第9がマネーとこんなにマッチするクラシックだったとはあらたな発見。ウォール街をカジノに見立てたり、ボイスオーバーの手法も巧みで、「金」を口にするイエス・キリストまで登場させるのが可笑しい。
教義ゆえに聖職者はこぞって「資本主義は悪」と語るが、EDが「誰がキリストを殺したか」の替え歌になっていて、ムーアがいかに敬虔なクリスチャンなのかを想像させる。

ニュースなどで漠然と頭にあっても、”レーガノミックス”から世界同時不況までの経緯や仕組んだ真犯人、その後の金融救済法案とリアクションまでを、映画で分り易く提示してくれて、だいぶ知見が広げられた。
銀行に家を差し押さえられた家族が地域の協力で家に立て籠もる場面や、シカゴの工場労働者が不当解雇でストを決行する場面などは、日本のメディアでは全くもって採り上げられず、日本ではあまり観ない光景だったから、かえって新鮮な感動で胸が熱くなってしまった。
「僕ひとりだけではムリ」とムーア監督は言ってたが、日本でも軽薄な”1票”に頼るのではなく、庶民による”変革”がそろそろ必要な時期ではないだろうか。日本の現状と重ねながら、心に何かが奮い立つ映画であった。

すべては「自分の利益が増えるのなら、他人が泣こうがわめこうが死のうが関係ない」という人間の業が優先したからにつきる。彼らは金儲けのためなら、政府も牛耳り合法的に不正をおかす。
どこかで目にした、公共性のある資本主義というのは目指せないのだろうか。いっそアニメチックに、相続税100%という世界も望んでみたくなる。さもなくば、ゲームに興じた大富豪たちに天罰を! もはや神様にすがるしかないのだろうか。
映画『のだめカンタービレ 最終楽章 前編』を観てきた。

SPドラマ版からの続き。SPドラマ版と似た構成で、前編は千秋真一編。ダメダメな老舗のオケを立て直すため、常任指揮者となった千秋が奮闘する話。のだめとのラブコメディも健在だ。
テレビ版にあったSオケの思い出ともリンクされ、マルレ・オケや団員に絞った展開となり分り易く纏まっている。のだめパワーも全開だが、皮肉なことに、千秋の成功と共に、のだめの苦難の時がやってくる。後編はもちろん、のだめサイドがメインとなるだろう。

「のだめオーケストラ」で先に聴いて予習しておいて良かった! 聞き知った曲がどんどん出てきて、千秋の音楽解説が更に興味をひく。音楽で気分がノルと、つい体を揺らしてしまう私だが、映画を観ながら体を動かすなんて、この『のだめ』ぐらいだろうw。
いつものベト7からスタート。だけど年末はやっぱり第9だよねw。ボロ「ボレロ」には映画と同じように私も大笑い。のだめはやっぱりモーツァルト、トルコ行進曲のCGアニメが愉快。
今回CGアニメが多彩に花盛り。特に”変態の森”がサイコーw。クラシックとアニメって意外と上手く融合するんだなと知る。

メインは、チャイコフスキー序曲「1812」。ストーリーと上手く噛み合わせリンクさせてるから、音楽にドラマが生まれてより感情移入しやすいこと。
のだめとゆうこのビーム対決さながら、ロシアとフランスを表すエピが見事に盛り込まれている。バレエ団に追出されるオケメンバーは、ともすればナポレオン軍にも見えるが、生活苦や修練の後で彼らが手にした喝采と栄光は、まさしく勝利のロシア軍と重なるだろう。これがフランスで演奏されているのも、ターニャのボルシチが出てくるのも、すべて入念な計算なのだろう。大砲音や行進が更に高揚感をもたらし、聴きながら涙があふれそうになった(;_;)。コンサートでは普通だったのに、ドラマと音楽の合体だとこんなに感動するものなんだ。できることなら映画の観客と同じように、「ブラボー!」とスタオベしたかった。

テレビと違って、大スクリーンと大音響の迫力と臨場感は素晴らしく、『のだめ』は映画になるために生まれたのだと実感させる。ワイドな枠はグルリとオケや客席を網羅し、演奏中のオケメンバーや観客の表情もつぶさに見える。
千秋の指揮ぶりもレベルアップ。細やかな手の動きや表情までがプロらしく見事で、玉木宏の努力と成長にあらためて感服する。
上野樹里も鍵盤に向かう動きが熟練されて、千秋と絡むフニャ顔とは別人のような、真剣な眼差しを見せる。

二人のほっぺ真っ赤がやけに目立った。”のだめ人形”も、わざとらしく大活躍。”のだめカレー”に現れたのが、まるで『もやしもん』のようw。
ウェンツ瑛士とベッキーがテレビ版よりも好印象、演技にも磨きがかかる。
なだぎ武は公開中の『仮面ライダーW』より出番も多くムードメーカーぶり発揮。
谷原章介は笑いしか思いつかないが、アニメ版の松田@東地さんと重ねてつい笑いがこみあげる。
福士誠治は『オトコマエ!』以来で出番も多く好演。
伊武雅刀が「こんなこともあろうかと…」と言うと、『宇宙戦艦ヤマト』の真田が浮かぶw。
マルレ・オケではシモン役のマンフレッド・ヴォーダルス。『バルトの楽園』でもヴァイオリンを弾いてたのだろうか。

のだめの悔しさや虚しさはよく分るように思う。千秋とはしばらく距離を置いたほうが、のだめのためだと思っていたら、そうなった。
EDクレジットの後に、後編の予告。千秋の切々なナレーションが心に染み、表情が硬いのだめの紫のドレスが印象的。
原作は知らないのでどういう展開を見せるか分らないが、単なるラブ・ハッピーで終わらせず、のだめを羽ばたかせて貰いたい。
映画『ティンカー・ベルと月の石』吹替え版を観てきた。

前作『ティンカー・ベル』シリーズ第2弾。
小さな妖精ティンカー・ベルが、ピーター・パンと出会うずっと前の物語。
今回は、「秋」を届ける準備に必要な聖なる杖を作ることを任されたティンカー・ベルが、誤って杖に必要な”月の石”を壊してしまい、石を復活させるために、ひとりで遠い未知の場所へ旅に出る。

前フリにあった、ネバーランド滅亡の危機を救うため、ティンカー・ベルが立ち上がる…なんていうのは建て前^^;。本当は自分の不注意で大事な”月の石”を壊してしまったのを、誰にも知られたくなくて、真実を隠したまま何とか期日までに元に戻そうと、”魔法の鏡”に安易に頼るために誰にも知られずに出かけるという、身勝手で都合のよい理由から。

第1弾と比べて、ティンカー・ベルの短気と癇癪は、数字を数えることでだいぶ直ったようだが、ドジでマヌケで不注意で自己中心的なトコはなかなか直らないようだ^^;。
それでも彼女の決断力と行動力、アイデア豊かで実践的なところは評価に値する。”妖精の粉”が少ないからと綿毛を利用して気球を作り上げ、動き易いコスチュームも手作り。計画は無鉄砲で中途半端だが、それなりの準備をして颯爽と出かけていく。その描き方はいかにも冒険ファンタジーの王道をいっている。
ティンカー・ベルもよく我慢していたと思う。彼女を手伝うと半ば強引だったテレンスが、やたらに近づきあれこれ煩くアドバイスして、ホントにウザかった^^;。彼女に拒否されたら、それだけに腹を立てて恩着せがましく怒鳴り、途中からほったらかし。杖や石が壊れたのには、テレンスの責任も少しはあると思うゾ。

どちらもプライドが高く頑固で幼稚。喧嘩別れした二人が仲良くなるには、魔法の言葉が必要というのがよかった。なかなか言い出せにくいけど、心細かったティンカー・ベルは素直に言えたのもいい。
ちゃっかり屋のブレイズは、ティンカー・ベルがかまってくれたことで友情を感じたのだろうか。喋れないのが難だが、細かいところで手助け。仲間の元には帰らなかったのだろうか。
でも、ティンカー・ベルに大事な”月の石”を簡単に預ける女王やフェアリー・メアリーも少々無責任だこと。悪い妖精にでも盗まれたりしたらどうするんだ? 妖精に悪いヤツはいないのか?

まさに”怪我の功名”。ティンカー・ベルのアイデアには脱帽だが、彼女の失敗や過ちは黙してスルー。女王やフェアリー・メアリーは、気づいていて分っていても、あえて罰せず忠告もしなかった。そういう曖昧で甘いところに、納得がいかなくてモヤモヤ。
結局は、結果オーライ! ”終わりよければすべて良し”なところが、いかにもディズニーらしい。でも、はたしてそれでいいのか…という疑問がうっすら残って、いまひとつの物語だった。
今回は、”海賊の難破船”というキーワードも出てきて、ピーター・パンの物語へ一歩前進したようだった。

ティンカー・ベルが準備を書いた紙の文字が日本語なのはサービスかw。
ティンカー・ベル@深町彩里の声はちょっぴり色気が入りはきはきして可愛い。テレンス@細谷佳正は出番が沢山、柔らかいハンサム声が包む。細谷さんって、アニプリの白石蔵ノ介の声をしていたんだっけ。
ボブル@石田彰とクランク@河本邦弘コンビの出番は5~6カット、喋りは少ないが愉快なムードメーカー。
女王@高島雅羅と、フェアリー・メアリー@山像かおりが脇を支え、島本須美のナレーションに癒されそう。
映画『アバター AVATAR』3D吹替え版を観てきた。
整理券を貰ってからサイン会まで、たっぷり時間があったので有効活用。
時間的に丁度合ったのは良かったが、いい席は殆ど埋まっていた。レディースデーなので1300円。

惑星パンドラのアバター・プロジェクトに参加した元海兵隊の男。”アバター”として”ナヴィ”の中で暮らすうち情が生まれ、武力でナヴィたちを侵略してくる地球人たちを相手に、果敢に立ち向かっていく話。
予告編からも先が読めてしまうベタな分り易い展開で、古典的王道をいく壮大なSFファンタジーのラブ・ストーリー。
テーマは破壊と再生だろうか。車椅子で失意の身だった男が、アバターとして走り飛び回り、ナヴィ社会に解けこんで生き甲斐を見つけていく。愚かな地球人によって破壊されそうになるパンドラを、何としても救おうと団結する原住民たち。地球では成し得なかった大自然回帰。そして主人公は何度も何度も再生する。まさに”再生”を喝采したドラマだろう。

奇怪な動物が次々出てくる弱肉強食な世界と空に浮かぶ山は、先日観た映画『ONE PIECE』そっくりな世界観。こちらのほうが自然でよりディテールに拘っている。動物たちの反撃まで似ていたが、演出が上手いのか、こっちでは涙が出そうになるほど感激した。
アバターを特殊な装置で人間のドライバーが遠隔操作するサマは、『マトリックス』にも似てて、操作する人間の危機が緊迫感を煽る。
地球人兵が用いるAMPスーツが、構造も高さも『ボトムズ』のATにそっくりw。ATは座って乗るが、こちらは立って乗るようで最後までしぶとい。
みんなが落ち延びて祈りを捧げる大木や緑のシーンは、『もののけ姫』を連想させる。そこで横になった人を包む触角生物は『ナウシカ』を連想。背が高いナヴィは『11人いる!』のヌーを連想させた。

ストーリーは古めかしいが、最新鋭の映像は脅威に値する。
3Dはこれまでの飛び出しのイメージではなく奥行き感が重視され、自分も世界観に入ったような感覚。神秘的な幻想美、跳躍感と墜落感、群れや塵による臨場感がリアルな迫力で体験できる。
エモーション・キャプチャーで作り出されたナヴィ人は、目や口が俳優そのままで繊細でリアルに見える。見た目は魚人のようで取っつき難いナヴィたちだが、徐々に慣れてきて味わいが出てくるのも一興。尻尾のような長い巻毛もよく動き可愛らしく、ナヴィたちの”威嚇”の顔がまた面白い。
でも吹替え版だから安心していたが、”ナヴィ語”は字幕で、しかも右端で見難い色で書かれてあり、3D映像と字幕の両方をメガネで観るのは大変だとあらためて思った。3Dメガネも鼻上に負担がかかり重いこと。全部が字幕版の人は、さぞ目にも負担がかかったと思う。アバターを観るには右寄りの席がお奨めかもしれない。

映像の他に、何といっても吹き替えの楽しみが私にはある。
サム・ワーシントン演じるジェイク・サリーの声を東地宏樹。『ターミネーター4』とは違い、今度は冒頭ナレーションから最後まで喋りっぱなし。時にキュートに時に凛々しく逞しく、男前でセクシーで優しい声をたっぷり満喫(*^。^*)。目だけでなく、耳にも至福だった。
東地さんのイイ声に引き摺られるように、アバターのジェイクがどんどんステキに変化していくのがイイ。最初は赤ちゃん、学んで実践していくうちに学生となってキスして、最後は一人前の立派な男に成長していく。アバター・ジェイクの誕生から成長までをも描いたドラマ。人間ジェイクも丸刈りだったのが短髪に伸びて、髭が伸びるのを剃ったりして、食事にもガッツが出て、行動も機敏になっていく。人間ジェイクもどんどんステキになっていく。サムってこんなに格好良くてセクシーだったのか、と俳優サム・ワーシントンの魅力にあらためて惚れてしまったv。

人間の歴史的にいうと、まるでパレスチナ人を追い出したイスラエルとアメリカの縮図のよう。
やはり人間社会にも、ヒーローの存在や神の救いが必要なのだろうか。地球人から見れば、パンドラは理想の地で、ナヴィたちは羨ましい存在に違いない。
映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』を観てきた。

入場者プレゼントは、ガンバライドしたじきとカード。でもこの画って早くもネタバレ!?
第1ステージから第3ステージまで、「東映まんがまつり」みたいな3部構成。
東映の無音ザッバーン!が3回も出てくるので笑い。


『仮面ライダーディケイド 完結編』
TVシリーズ最終回(第31話)を受けた「本当の終わり」。

”破壊”による”創造”の裏側には、人々の記憶の隅に追いやられていた仮面ライダーシリーズを”復活”させることで、新たな商品戦略を狙うという、関係者の奥深い企みがあったとはw。
「ディケイド」は、そのための”媒介”にしかすぎず、仮面ライダーディケイドも門矢士も存在そのものに意味はないのか^^;。

井上正大の髪型がやけにクルンクルンw。大樹&ディエンドにNo.2の位置も士のマブダチとしての存在も、すっかり奪われた格好のユウスケ&クウガだが^^;、前半のユウスケは格好良かった。やはり少々ブラックな敵役のほうが村井良大には合ってるv。カブトもライジングアルティメットのほうが色的に強そうw。
まさかのキバーラがっ!? 森カンナもすっごく嬉しかっただろう。タックルも蜂女も知らなかったが^^;、あの胸は…。全体的に女性キャラがサービスも兼ねてチョコチョコ活躍。
瀬戸康史が思ったより喋ってて、二人の少年も最後の変身。鈴木拡樹はほんの一瞬w。

それにしても写真がアイテムになってたり、ネオ生命体といい、放送中の『JIN-仁-』みたいだなw。


『仮面ライダーW ビギンズナイト』
TV第1話の冒頭のフラッシュシーンを解明する「本当の始まり」。

おやっさんの死のことは、TV版では娘にまだ内緒だったハズだが、ついにバラしちゃったのか!?
フィリップの名前の由来とか、ピンをつけてない髪のフィリップとか、フィリップに関することがあれこれ。変身後に翔太郎の方が意識を失うこともあるわけか。

おやっさん、めっちゃ渋くてカッコイー! 最初は吉川晃司に見えないほどで、とてもサマになってハマってる。イメージとしては「カサブランカ・ダンディ」のジュリーだが、後から読んだパンフにもそう書いてあった。
厳しくて強くて男前で、信念を貫いているし、人生経験から出たひとつひとつの言葉がとても深い。
仮面ライダースカルも『夕陽のガンマン』みたいでこれまた格好良い。スーアクが永徳さんということで、ディエンドとはまた違った動きが楽しめる。

でも、おやっさんに調査を依頼した人物とは誰だろう?とまた謎が深まった。
キーアイテムは帽子だが、キーワードは”決断”。おやっさんの意思を継いだ二人だが、いつかはおやっさんを超えなければならないと思うので、翔太郎もオリジナルの決め台詞を考えたほうがいいかも。


『MOVIE大戦2010』
『完結編』と『ビギンズナイト』のラストからの「合流編」。

”大”に”スーパー”ときたから、次は”ゲキ”ショッカーとかにならんのか!?
平成仮面ライダーたちが参戦。全仮面ライダー集結とまではいかなかったか。
慣れた調子で、仮面ライダー同士が「ちょっとくすぐったいぞ」「痛くないから」と言い合い、ドミノ倒し状態になっていくのがかなり笑えた(^o^)。

どさくさで電王ソードフォームも登場。いつの間にかクライマックスフォームで笑えるし。関俊彦@モモの声もアチコチで出没、やたら耳に残るが、最後の台詞は「お疲れさん」!?w 
夏からこっちヤキモキさせた「仮面ライダー10周年」記念の終結だが、皆さんお疲れさまでした。オロナミンCとか出てきそう~。

見どころはディケイドの大根斬り!(^o^) TV版『仮面ライダーW』を更に注目させるワンショットが!?
GACKTが唄う主題歌「Stay the Ride Alive♪」が、情熱的でスケール感があってぐっときた。


年末年始は仮面ライダー関係のイベントも目白押し。
その中で、1月11日の『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』イベントは参加予定。
村井良大絡みで先行前に情報を知ったが、これも俳優と声優がてんこ盛りで豪華キャストが出演。あいにくドラマ本編は観ていないが、いつか観る日のために楽しんで予習しておきたい。
映画『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』(ワンピース ストロングワールド)を観てきた。
入場者プレゼントも功を奏したのか、平日昼なのに満員なのでビックリ。
原作者・尾田栄一郎が描きおろした0巻は、映画の後で読む。

弱肉強食の戦いを繰り広げる空飛ぶ島を舞台に、悪魔の実の能力者”金獅子のシキ”に連れて行かれたナミを救うため、ルフィたち麦わら一味が運命を賭けた冒険に立ち向かう話。
原作者初の映画オリジナル・ストーリー。分り易い設定から隅々のディテールに至るまで、”冒険”もの王道の楽しさがたっぷり詰まっており、スタッフやキャストの渾身の力作となっている。

オープニングは麦わら海賊団の紹介で実にカッコイー。
原作コミックは読んでおらず、テレビアニメも見たり見なかったりなので、ルフィたちがいつの間にかバラバラになっていて当初は困惑。やがて何故そうなったかが知らされ、今回はナミがメインなのだと分る。
始めからルフィたちが大技を惜しげもなく発揮したが、これが後の布石になったりもして、どんなに能力を出しても叶わないほど、シキはもの凄く強大な敵なのだということが分る。
それにしても、昆虫や動物愛護、自然保護の見地からすると、何とも惨くて後味の悪い設定だ。

”メルヴィユ”の村民にとってシキ一派は、沖縄をめぐる米軍基地のようだ。早く別の所へ行って、この地から去って貰いたいと思う厄介者。
空に浮かぶ海賊船や島というと、『天空の城ラピュタ』にすぐ繋げてしまうが、キャラ設定も繋がっているのか。
ナミはいつも以上に露出サービスでセクシーだが、可愛さとしなやかさを意識しているのか。仲間のため、故郷のためを考えて行動せざるを得ないナミは、まさしくラピュタに出てくるシータだろう。
ナミの心情を計れず単純に言葉を受け取るルフィは、パズーとソックリだ。田中真弓がずっと変わっていないキャラを演じているのに苦笑。
シキの王宮へ殴り込むルフィたちは、まるで討ち入りする赤穂浪士のようw。雪の夜だし、正装で統一性があるし、松の廊下っぽいしw。公開が『忠臣蔵』の時期とも重なるし。みんなのコスも似合ってとにかく格好良かったv。
シキの名も”キラ”と音的に似てるかも。シキも結局は恨みや憎しみや復讐から出た野心だったと思うし。

今回はみんな其々たっぷり見せ場があって、戦闘シーンに燃えた。いつの間にか能力もレベルアップ、進化した荒技を思う存分見せてくれた。
中井和哉の台詞こそ少ないゾロだが、アクションは実際のモノを見ただけに、妙な感激がわいてきてカッコイー。
サンジは最初は平田広明を意識したのか、ジョニデのコスっぽく見えて苦笑。いつにも増してメロリンラブしてたが、足蹴りもバージョンアップしてたv。
着ぐるみチョッパーが可愛くて、ブルックの骨ネタが意外と沢山あって美味しいトコどり。アラバスタ編のカルーにも似たwビリーが大活躍。

竹中直人@シキは圧倒的な存在感と共に、どこか柔らかさがあって、特徴ある笑い方がユニーク。中尾隆聖キャラはアノ音が耳障りだったが、喋るといいんだよね。銀河万丈キャラは、万丈さんに聞こえないほどヘン。

『めざまし』で、ワンピースで大人が泣ける場面として、ルフィとナミのアノ名シーンをピックアップしていたが、それもこの映画の布石だったわけねw。どちらもグッときたが、泣くまでには至らなかったな。
単純明快なストーリーの中、ルフィたち麦わら一味の団結力と絆の深さをあらためて確認できた、昔ながらの熱く胸躍る映画だった。

映画を見終わった後で買ったパンフが高めだが、キャストインタビューと写真(正装?)がたっぷりで読み応えあり。他に中井さん&平田さんが、尾田っちにも「なんかくれ。」と言ってるトコが可笑しい。
映画『Dear Heart -震えて眠れ-』&初日舞台挨拶を観てきた。

高原の別荘を舞台に、心臓移植によって、殺人鬼の狂気を宿した夫を持った妻が、恐怖にさらされるサイコホラー。
”臓器移植による記憶の転移”という実例をもとにした現代的モチーフ。そういったような話がとっくに周知されている今では、凡庸なストーリーに見えて、サスペンス風味はそれ程感じられない。
むしろ猟奇殺人さながらのショッキングな映像が随所に出て、グロさにやや閉口するが、ホラー風味としては中途半端で思ったより怖くなかった。

実力派の俳優陣には注目したい。
映画『シャイニング』のジャック・ニコルソンばりの狂気を、夫役の榎木孝明が楽しそうに怪演。フード越しに見えるギラついた眼とか、果物をふくむエグイ唇とか、セクシーな妖しも見せる。
夫を献身的に支える妻・美輪子役で高島礼子が熱演。健康的な色気の中に、ひたむきさと繊細さをのぞかせて好ましい。
お目当ての加藤和樹は、爽やかで真っ直ぐで快活な大学生の武役。見る前は薪割り青年かと思ってたが、結局運転手どまりかw。夫婦とはつかず離れずの微妙な立場で、ラストの軽妙な動きは見どころだが、すかっとさせる出番はない。
特別出演の西村雅彦が、愛想のない渋い味を見せている。島田陽子は変わらず美しいが、滑舌の悪さが気になった。

元の殺人鬼が若い女をターゲットにしてたのに、夫の魔の手を真っ先に受けた女性看護師が、それ程若くも綺麗でもなかったのが怖さを半減させたかもw。
唯一若い武が、密かに美輪子に思いを寄せていたとか、殺人鬼と繋がりがあったとかの秘密があれば、関係に深味が出てきたのに。看護師がもっと若くて美人だったら、武と恋愛関係になっていたかもしれんw。
担当医の否定的な見解が甘すぎて反発する。むしろ助手のドライで率直な意見のほうが小気味よい。

思わせぶりたっぷりな割には、最後まで決定的な盛り上がりもなく、安直なラストで終わって消化不良な話。キャストの熱演と、効果音や演出の上手い仕上がりに助けられた作品だった。


上演前に、2回目の初日舞台挨拶。ステージ右から、井坂聡監督、高島礼子、榎木孝明、加藤和樹が立ち並ぶ。皆さん、黒っぽい衣装。

監督は「非常に熱くなる作品」「心理的にじわじわとくる怖さ」と話し、「俳優さんの演技が凄かった」と絶賛。
「皆さまのイメージを裏切るのが楽しみ」と言った榎木さんがとっても楽しそう。和樹は「ベテランに囲まれた緊張感の中で楽しく撮影した」「リアルに怖い所での撮影だった」。
撮影は11日間しかなかったのに「加藤さんが雨を降らせてくれて…」と、監督が和樹の”雨男”ぶりを話すと会場も爆笑。和樹も「すみませんでした」と頭を下げて「僕のシーンになると、パーっと雨が降ってくるんです」と苦笑した。後で高島さんが「そのおかげで私達は休めたし」と優しくフォローする場面も。
「とっても明るい現場」「キツイけど濃くて集中できる現場」と語る高島さんは、「皆さんが私を通して臨場感を体験する役どころ」と捉える。クライマックスは清里の廃工場の撮影だったが、虫に刺され眼が痒くて、右目が腫れあがった状態で翌日のNHK大河ドラマの撮影をこなしたとかw。
榎木さんが「臓器が記憶を持つというのは本当で、真実に基づいた話」と言えば、和樹も似たような話を聞いたと語る。
和樹は「自分の人生に置き換えて、守り抜くことを考えた」と真剣に向き合う。
最後に高島さんが「2度3度足を運んでいただけたら」と笑顔でコメント。皆さん退場する中、最後の和樹が丁寧にお辞儀して終了。約15分弱。

外で、ぴあの出口調査に初めて答える。『シャカリキ!』の時は息子が答えたからな。今日の調査の中では私がたぶん最年長かもw。
リピータースタンプラリーを貰ったが、3回なんてとても鑑賞できない。
クリスマスイベントで、トークや抽選会付きの上演回もあるが、どのくらい人を集めるだろうか。
でもこれで年末の和樹を観れて良かった。

1月上演舞台『King of the Blue』ではお年玉イベント付き。チケット発売からだいぶ経った今頃に発表とは、売れてないんだろうか^^;。先行で取ったのが後方席でガッカリして、追加公演分を自力で頑張り良席をゲットしたが、丁度その公演回が和樹が出演するトーク付き!(^o^) 
『東のエデン 劇場版I The King of Eden』を観てきた。
ロビーには、監督&キャストのサイン入りポスター、M65滝沢朗モデルが展示。

100億円の入った携帯電話を使い、日本を救う使命を課された少年と、彼を見守る少女の物語を描いた、テレビアニメ続編の映画化第1弾。
日本に向けて発射された60発のミサイル攻撃事件から半年の2011年8月。姿を消した滝沢朗を追いかけて探す森美咲は、ニューヨークの地でようやく彼と再会するが、陰謀の影や事態の急変が迫りつつあった。

テレビシリーズ終了のあれから色々とありました的な回想と説明が多く、前半はやや遅速な展開。咲はあんなにドジでマヌケな娘だったっけ?と思うも、滝沢との再会後は専ら恋する女子として癒しに徹する役割。
”東のエデン”が株式会社に昇格してたり、平澤の存在感が強まったり、板津が表に出てきたりとめまぐるしい変化を楽しむ一方、滝沢だけはまた記憶を消していて、咲とまた似たような時間を過ごすというのがまどろっこしい。”滝沢”という名がどんどん抹消されていく様子は実に気味悪くて怖い。その不気味な力に対して、会社ごと挑もうとする平澤たちの結束力が眩しくも逞しい。

咲との記念写真やゴールデンリングなど、滝沢の記憶を解くキーアイテムがあれこれ出てくるが、懐かしの映画ポスターにも惹かれる。
各セレソンによってジュイスの性格が変わるのが愉快だが、玉川紗己子の演じ分けもたっぷり楽しめそう。吉野裕行演じる新キャラは、粘着質で思ったより器は小さい。二人の窮地を結局救うことになる黒羽の豹変に驚くが、最近は高慢声オンリーだった五十嵐麗のキュートな声を久々に聞けたw。
今更だが、物部と辻の謀略の一端と、彼らがどんな日本を目指しているのかが、今回ちょっぴり分ったように思う。”相続税100%法案”なんて荒唐無稽だが、もし実施されたら、某首相ははたして幾ら払うんだろう^^;なんて考えて苦笑したw。

この作品で気に入ってるのは、日本が”敗戦国”だという事実を、容赦なく真正面から見据えていること。その上で、良かれ悪しかれ、”いまの日本の空気に戦いを挑む”精神を歓迎したい。2012年12月の地球壊滅を想像する前に、2011年8月のターニングポイントを、日本はもっと真剣に考えねばならないだろう。

『劇場版II Paradise Lost』は、3月公開に延長。滝沢朗の出生の秘密や謎にも興味があるが、滝沢や辻がジュイスに出した申請の行方、そして日本の”救い”の着地点を見届けたいものだ。
『ジパング』みたいに、時空を超える結末にはしないだろうとは思うけどw。
映画『2012』吹替え版を観てきた。

マヤ歴の世界終末説2012年。”地球の滅亡”が来ることを知った男が、家族とともに命からがら、未曾有の大天災から逃れながら、各国政府が密かに製造していた”巨大船”を目指していく話。
ノアの箱舟さならがの巨大船に乗れるのは、政府高官関係者と著名功績知識人、そして10億ユーロを払える大金持ちのみ。選ばれた人限られた人しか助からない状況は、まるで『ディープ・インパクト』のよう。
お金も何も持たない普通の一般家族が、その船にどのように辿り着き乗り込もうとするのかが、見どころのひとつ…なのかなw。彼らにあるのは、少しの運と賢さと踏ん張りと粘りと体力、そして結束力…だろうか。

大地震に大噴火に大津波が、怒涛のごとく突然に一気に人類を襲い続け、その壊れっぷりはただものじゃない。飛行機からの空撮からだと、まるでドミノ倒しのような壊滅ぶり。あの中で何万何億という人が死んでるのだろうか、という感傷的な余裕も持たせない程、これでもかこれでもかというぐらいの崩壊が連続する。
他国を侵略破壊してきたアメリカの地が破壊されるサマは、ある意味小気味よかったが、そのうち呆気にとられ、だんだん恐怖を通り越して笑いが込み上げてくるほどだ。

主人公ジャクソン・カーティスは、度重なる危機一髪の大連続で、とても普通人には見えないタフぶりを披露。設定や展開もツッコミ所いっぱいだが、アメリカにありがちな銃や狂気の怖さがないのがマシ。アメリカだけに限らず、インドや中国を描き、フランスやイタリアをプッシュ。日本の影が薄いが、日本女性や日本家の描き方はテキトー。主人公特権やその家族はステレオタイプだが、父への気持ちが変わっていく子供たちが生き生きと描かれる。用無し抹殺のドライ感覚は悪くないが、共に過ごしたあの二人の男は可哀想だった。
ご都合主義でありきたりの話ではあるが、映像の脅威的な凄さだけでなく、巧妙な伏線と人間関係の濃縮図の中に、家族の再生や人間の情愛を散りばめてあり、たっぷりと見応えを感じた。

地球壊滅を目にした科学者の「科学は何もできない」という言葉が印象的。科学は確かに災害を予見して人類存続の準備をさせたが、それは政府上層部や一部の大金持ちのためのみにしか役に立っていなかった。滅亡を最後の最後まで知らされず、巨大船にも乗せてもらえなかった一般の国民たちは、科学の恩恵を受けられなかったということになる。
科学技術にもっとお金をかけてと科学者や知識人たちは要請するが、いざという時に一般人を救えない科学などに、お金をかける意味も必要性もないのではないか。こうしている間にも、実際に巨大船がどこぞで造られていて、税金を払っている我々一般人は蚊帳の外だとしたら^^;。災害以上に怖いことだ。
生きることは不平等で理不尽であったとしても、地球終末で死ぬ時ぐらいは、富も知も名も何もかも関係なく、せめて平等であってほしい。

でもあれは中国船だし、目的地を目指す中で何らかの不具合や不都合を起こしたり、強欲な連中間のトラブルやパニックで社会が破滅するのではないかと、実は密かに期待する人も少なくないハズ^^;。
生きるか死ぬかの瀬戸際では、人はいい方向にも変われるものだが、窮地を脱して安穏とした中では、人はそうそう変われないものだ。

カーティス役の家中宏が、柔らかな声使いを伴って大活躍。
家中さん以上に目立ったのが、エイドリアン役の中井和哉で、人間味溢れる演技を聞かせてくれた。特に父親とのやり取りは秀逸。
マクロスに続いてこちら。

映画『Disney’s クリスマス・キャロル』3D吹替え版を観てきた。
3D料金が300円になったのは有り難い。

チャールズ・ディケンズの名作。クリスマス・イブの夜、ひとりの老人が、死んだ同僚の亡霊や3人の精霊に導かれ、自分の「過去」「現在」「未来」を旅し、見失っていた心を取り戻す物語。
劇団昴が毎年上演しているが、舞台を観て感動した記憶がある。
けちで頑固で人とは関わらず蔑み憎まれ口をたたく男スクルージ。彼が過去の辛い思い出、今の行いの影響、未来に待つ出来事を次々に見せられた結果、心の再生を遂げるところが、救いであり希望となる話だった。

だがこの映画では、原作を端折ってアレンジし過ぎたのか、キャラクターも背景も消化されずに説得性に欠け、感動までには至らなかった。
彼の過去話がブツ切れでサッパリ(-.-)。痩せっぽちのスクルージは、それほど金持ちに見えず、ただの堅実で質素な変り者にしか映らないw。寄付金を募ってたデップリ男のほうがよっぽど金がありそう。裕福な甥一家のパーティーで寄付金を集めればいいじゃないとも思う。
前半はホラー風だが、中盤は派手なアトラクション仕立てで、奇をてらった演出がわざとらしくてまどろっこしい^^;。賑やかなのは結構だが、安らかなクリスマス気分には浸れない。
結局はストーリーは二の次、最新技術の映像で話題を集め驚かせることが先行してしまったようだ。

俳優の実際の演技をデジタル的にとりこんだ”パフォーマンス・キャプチャー”は、実写とCGの融合のようで緻密でリアル。美術背景も深味があって素晴らしい。
これに3Dが加わるので、立体感と奥行き感とスケール感が増幅される。飛び出す映像は大したことないが、画面いっぱいにチラチラ舞う雪がこちらにまで降ってきそうな感覚。実際、白く小さなものが右頬に落ちた時はちょっと吃驚(塵か埃だったのか?)。
だがストーリー的につまらなく欠伸も出てきたせいか、かけ続ける3Dメガネが重く負担になってきた^^;。

スクルージはじめ7役のキャラを演じたジム・キャリーだが、吹替え版では山寺宏一が3役。過去と現在の精霊もすぐ分った。ジムお得意の顔の動きや唇の細かい動きに、ぴったり合わせる山ちゃんの演技が絶妙。
ゲイリー・オールドマンも3役をやっているが、安原義人が不気味なマーレイと、善良そうなボブ・クラチットを的確に演じ分ける。
スクルージの甥フレッドを森川智之が明るくのびのびと。ボブの息子ティムは『JIN-仁-』に出ていた子役の伊澤柾樹。

冒頭とラストを繋げるなら、絵本を読み聞かせた後で子供を寝かしつける親子の場面があれば、家庭的でなおよかっただろう。終わり良ければすべて良し、あっけらかんとした”祭”のようなクリスマス映画であった。

予告の『AVATARアバター』から東地宏樹の声がたっぷり。『ターミネーター4』のマーカス・ライトを演じたサム・ワーシントンが主人公。吹替え版は決定だが、3D吹替え版はあるんだろうか。
前作が良かった『ティンカーベルと月の石』は、グリーンのコスチュームがキュート。

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