劇場版 マクロスF 虚空歌姫
2009年12月1日 映画映画二本立て。
劇場版『マクロスF 虚空歌姫~イツワリのウタヒメ~』を観てきた。
さすがに座席が埋まってる。
去年放送された『マクロス』シリーズ最新作。「マクロス・フロンティア」を舞台に、パイロットを目指す青年とふたりの歌姫の関係を、謎の生物「バジュラ」との戦闘とライブにのせて描く。その前編。
総集編だが、物語を再構築させた新作状態。キャラクターも情景も熱のこもった新作画で、たまに見つかる旧作画との違いが可笑しい。アルトとランカは既に知り合いの設定で、色々省いた上ですっきりコンパクトに纏め上げられ、テレビ版よりは集中させて分り易かった。
新曲にあわせて、ステージ衣装や私服も新設定で色とりどり。ランカはコスプレとCM新曲が面白かった。入浴シャワーシーンは、やっぱりアルトに注目w。シェリルのボディサービスもたっぷり。オズマやミハエルは出番があり印象強いが、ルカはあんまり目立たない。むしろブレラのほうが印象に残ったり。
でも、あいつもあいつもそのうち裏切るのかと思うと虚しくなってくる。だから『虚空』な世界なのか?
圧巻なのはやはりバトル&ライブで、洗練された迫力とスピードのグレード感。○道館を思わせるような会場も、ライブ感覚を更に募らせる。映画館で味わうライブといったところか。
ミサイルの洪水も凄いし、マクロス・クウォーター艦の新主砲の威力に息をのむ。まるで『ヤマト』で波動砲を初めて観た時のような感覚。
戦場の人を思って唄う「ダイアモンド クレパス」でふっと熱いものが込み上げてきた。透き通るような「アイモ」はいい歌だ。「ライオン」はやっぱり二人で唄うのが一番。歌唱力までアップされたようにも感じたり。
アルト@中村悠一はセクシー&男前度アップ。ランカ@中島愛も演技力がアップ。シェリル@遠藤綾はツンデレ度がやや減っていたようなw。
エンディング「そうだよ。」へ入っていく流れが上手い。坂本真綾の「トライアングラー」も補完されてて良かった。
後編というか完結編はかなりハードな展開だろうが、たぶん観るだろう。マクロスは大画面で観るのが一番。
息子に頼まれて、劇場版『Fate/stay night』の特典付前売券を買った。完全新作になるし私も観たいかも。懐かしの『TRIGUN』も予告を観たら観たくなったw。
今年はまだ『エデン』『ヤマト』『ワンピ』もあるんだよね。どう配分して行こうか^^;。
劇場版『マクロスF 虚空歌姫~イツワリのウタヒメ~』を観てきた。
さすがに座席が埋まってる。
去年放送された『マクロス』シリーズ最新作。「マクロス・フロンティア」を舞台に、パイロットを目指す青年とふたりの歌姫の関係を、謎の生物「バジュラ」との戦闘とライブにのせて描く。その前編。
総集編だが、物語を再構築させた新作状態。キャラクターも情景も熱のこもった新作画で、たまに見つかる旧作画との違いが可笑しい。アルトとランカは既に知り合いの設定で、色々省いた上ですっきりコンパクトに纏め上げられ、テレビ版よりは集中させて分り易かった。
新曲にあわせて、ステージ衣装や私服も新設定で色とりどり。ランカはコスプレとCM新曲が面白かった。入浴シャワーシーンは、やっぱりアルトに注目w。シェリルのボディサービスもたっぷり。オズマやミハエルは出番があり印象強いが、ルカはあんまり目立たない。むしろブレラのほうが印象に残ったり。
でも、あいつもあいつもそのうち裏切るのかと思うと虚しくなってくる。だから『虚空』な世界なのか?
圧巻なのはやはりバトル&ライブで、洗練された迫力とスピードのグレード感。○道館を思わせるような会場も、ライブ感覚を更に募らせる。映画館で味わうライブといったところか。
ミサイルの洪水も凄いし、マクロス・クウォーター艦の新主砲の威力に息をのむ。まるで『ヤマト』で波動砲を初めて観た時のような感覚。
戦場の人を思って唄う「ダイアモンド クレパス」でふっと熱いものが込み上げてきた。透き通るような「アイモ」はいい歌だ。「ライオン」はやっぱり二人で唄うのが一番。歌唱力までアップされたようにも感じたり。
アルト@中村悠一はセクシー&男前度アップ。ランカ@中島愛も演技力がアップ。シェリル@遠藤綾はツンデレ度がやや減っていたようなw。
エンディング「そうだよ。」へ入っていく流れが上手い。坂本真綾の「トライアングラー」も補完されてて良かった。
後編というか完結編はかなりハードな展開だろうが、たぶん観るだろう。マクロスは大画面で観るのが一番。
息子に頼まれて、劇場版『Fate/stay night』の特典付前売券を買った。完全新作になるし私も観たいかも。懐かしの『TRIGUN』も予告を観たら観たくなったw。
今年はまだ『エデン』『ヤマト』『ワンピ』もあるんだよね。どう配分して行こうか^^;。
映画 大洗にも星はふるなり
2009年11月18日 映画映画『大洗にも星はふるなり』を観てきた。
夏休み中に茨城県・大洗の海の家でバイトしていた男たちが、クリスマス・イブに、憧れのマドンナからの手紙で呼び出され、おバカな恋愛妄想を繰り広げる話。
先日観た舞台『バンデラスと憂鬱な珈琲』の脚本家・福田雄一氏による、脚本と監督作品。元々は舞台劇だったのを映画化したとか。
舞台は殆どが”海の家の中”だけという1シチュエーションの会話劇。
男たちが、当の本人不在のまま、自分勝手な妄想を暴走させ自己アピールを繰り広げるサマは、『キサラギ』そっくりだ。
だが思いのほか緊張感は持続せず、設定の唐突さもあって、面白味は少なかった。
おバカでクセのあるキャラクターたちは、芯の通った明確な個性が表現されず、感情移入し辛いのが残念。
会話劇に重要なテンポと間が時おり停滞されてジレンマ。突き抜ける爽快感もわかない。
だが俳優の魅力はそれなりに発揮されて、男同士の怪演バトルにはクスクスと笑わされた。
コメディーをやりたかったという山田孝之@杉本は、ナルシーなイケメン風から、ドーンとヤバクなる壊れっぷりが愉快。髭ボウボウに加え、ムチムチテカテカのボリュームにはただ吃驚。これも演技力の一つなんだろうが、楽しんでやっているのが分る。
山本裕典@松山は、一番まともそうで好感だが、サカナくんぶりが超ラブリ~。
佐藤二朗@マスターが、一番安全パイだろう。お調子者のオヤジから、ダンディぶりを覗かせるのがナイス。電話の一人二役がアドリブいっぱいw。
小柳友@仁科は結構ハンサムなのに崩れること。ムロツヨシ@猫田は可愛いのかそうでもないのか。安田顕@関口も男前なのかそうでもないのか。白石隼也@林は滑舌と間が悪い。
戸田恵梨香をこの映画館で観るのは『恋極星』以来か。彼らの妄想の中で色々な格好をしてキュートだった。
江里子というキャラクターが、実は悪女なのか変り者なのかなかなか掴めず、アイドルみたいな愛着もわかない。関口の豹変ぶりにも付いていけない。松山や林が出す奥の手も唐突過ぎて騙していると思った。
結局、この作品のすべてがウソっぽくて信じられなかったんだな。彼らの江里子への思いも何もかも。
クリスマスなのに半袖Tシャツやランニング姿で、どうせ夏場の撮影なんだろうと思っていたら、実はイヴを挟んで真冬の撮影だったという。CGも多用したとはいえ、寒い中での男同士の熱き雰囲気は真実だったのだろう。杉本と松山のやんちゃなガチバトルは必見w。
おバカ過ぎてあまりに子供っぽ過ぎる男たち。恋愛レベルは中学生並だろう。
映画の後で寄った量販店のエレベーターの中で、大学生と思しき男子たちが、「ここで○○子と二人っきりだったらどうする?」なんて会話をしていたが、男の子の妄想ってこういうところからいつでも始まるのね、と苦笑した。
夏休み中に茨城県・大洗の海の家でバイトしていた男たちが、クリスマス・イブに、憧れのマドンナからの手紙で呼び出され、おバカな恋愛妄想を繰り広げる話。
先日観た舞台『バンデラスと憂鬱な珈琲』の脚本家・福田雄一氏による、脚本と監督作品。元々は舞台劇だったのを映画化したとか。
舞台は殆どが”海の家の中”だけという1シチュエーションの会話劇。
男たちが、当の本人不在のまま、自分勝手な妄想を暴走させ自己アピールを繰り広げるサマは、『キサラギ』そっくりだ。
だが思いのほか緊張感は持続せず、設定の唐突さもあって、面白味は少なかった。
おバカでクセのあるキャラクターたちは、芯の通った明確な個性が表現されず、感情移入し辛いのが残念。
会話劇に重要なテンポと間が時おり停滞されてジレンマ。突き抜ける爽快感もわかない。
だが俳優の魅力はそれなりに発揮されて、男同士の怪演バトルにはクスクスと笑わされた。
コメディーをやりたかったという山田孝之@杉本は、ナルシーなイケメン風から、ドーンとヤバクなる壊れっぷりが愉快。髭ボウボウに加え、ムチムチテカテカのボリュームにはただ吃驚。これも演技力の一つなんだろうが、楽しんでやっているのが分る。
山本裕典@松山は、一番まともそうで好感だが、サカナくんぶりが超ラブリ~。
佐藤二朗@マスターが、一番安全パイだろう。お調子者のオヤジから、ダンディぶりを覗かせるのがナイス。電話の一人二役がアドリブいっぱいw。
小柳友@仁科は結構ハンサムなのに崩れること。ムロツヨシ@猫田は可愛いのかそうでもないのか。安田顕@関口も男前なのかそうでもないのか。白石隼也@林は滑舌と間が悪い。
戸田恵梨香をこの映画館で観るのは『恋極星』以来か。彼らの妄想の中で色々な格好をしてキュートだった。
江里子というキャラクターが、実は悪女なのか変り者なのかなかなか掴めず、アイドルみたいな愛着もわかない。関口の豹変ぶりにも付いていけない。松山や林が出す奥の手も唐突過ぎて騙していると思った。
結局、この作品のすべてがウソっぽくて信じられなかったんだな。彼らの江里子への思いも何もかも。
クリスマスなのに半袖Tシャツやランニング姿で、どうせ夏場の撮影なんだろうと思っていたら、実はイヴを挟んで真冬の撮影だったという。CGも多用したとはいえ、寒い中での男同士の熱き雰囲気は真実だったのだろう。杉本と松山のやんちゃなガチバトルは必見w。
おバカ過ぎてあまりに子供っぽ過ぎる男たち。恋愛レベルは中学生並だろう。
映画の後で寄った量販店のエレベーターの中で、大学生と思しき男子たちが、「ここで○○子と二人っきりだったらどうする?」なんて会話をしていたが、男の子の妄想ってこういうところからいつでも始まるのね、と苦笑した。
映画 華鬼 三部作 東京完成披露試写会
2009年11月7日 映画映画『華鬼 三部作』東京完成披露試写会へ行ってきた。
公開してから1本ずつ観に行こうかと思ってたが、3本一挙上映して舞台挨拶も観れるなら、これに越したことはない。
12時にスタートし、合間に10分ずつ休憩が入ったとはいえ、全部終わったのが18時。6時間も会場にいて、さすがに疲れがきた^^;。
でも映画の内容は、キャストの魅力も発揮され、学園ファンタジーとして予想以上に面白かった。
原作は未読なハズだが、ストーリー的にデジャブ感覚で、どこかで少し読んだようにも思う。
刻印を持つ”鬼の花嫁”の少女たちと、美しくも冷酷な鬼たちとが学園を舞台に織り成す三部作。3つの視点で話が進み、一つに繋がる作品。単品だけでも楽しめるが、やはり3本全部観たほうがいいだろう。
 ̄
第1部 華鬼×神無編
神無(かんな)が、”鬼頭”の華鬼(かき)の花嫁だからこそ起こる事件の数々。”鬼の刻印”があるため、幼い頃から様々な虐待を受けてきた神無。”鬼頭”であるゆえ、何度も命を狙われてきた華鬼。心も体も傷ついてきた者同士。最初は憎しみや殺意を抱いた二人だが、互いの痛みを分かり合えた時に、共に傍にいたいと思った。切ないけど、清らかでみずみずしい。
荒木宏文も、逢沢りなも、あまり喋らず表情だけで魅せる役どころ。りなさんは、笑顔さえ見せないが、目の訴えが印象的。
この二人の欝なやり取りよりも、神無を守る庇護翼の3人が其々の思いを見せて、優しくも頼もしい。包容力の細貝圭が白衣でツボv。ムードメーカーの栩原楽人、クールなエセ関西弁の渡辺大輔も好感。
華鬼の敵が二人。荒木宏文と三浦力の闘いに、理央様とゲキバイオレットをカブらせるw。しっかし悪いヤツだな~w村井良大。アラヤンと良大の対決は、かなりの迫力と緊張感。アラヤン、決めるぜ!
 ̄
第2部 麗二×もえぎ編
人間より寿命が少し長いという”鬼”は、ヴァンパイアと似てる面もありそう。20年前に麗二のもとへ嫁がされたもえぎを描いたオリジナル。サバサバと明るいもえぎのおかげで、前半はコメディとして笑える。封印された怪物が蘇り、鬼の花嫁が襲われる後半はややサスペンス・ホラー風。麗二に思いを寄せる使用人の伊織ともえぎの関係が愉快。いわゆるツンデレなもえぎだが、麗二に徐々に惹かれる過程が見どころ。国一は想像できるが、響はいったい幾つなんだ?^^;
細貝圭のソフトで甘い声音にシビれそう。川村ゆきえはとても女子高生には見えないがw、ですます調の骨太な声は愛嬌たっぷり。
三浦力はイイヤツだったじゃん。そしてここでも悪いヤツだな~w村井良大。
 ̄
第3部 響×桃子編
鬼にふられ続けて周囲からも孤立、嫉妬の矛先を神無に向ける桃子と響のラブストーリー(?)。桃子の孤独と苛立ち、感情の変化を丹念に画面で追う。ブスで過食で蹴りつける桃子と、おとなしい神無を対比。神無は胸ペチャだが、桃子の胸はデカいぞw。響と桃子の丁々発止の関係が、テリィとキャンディの初期のやり取りと重なってときめきそうw。いつの時代も危険な男は魅力的v。
加護亜依のビデオクリップかと思うほど、加護ちゃんの魅力いっぱい。ここでは何とイイヤツなのか~w村井良大。全編まんべんなく出る村井くんが影の主人公なんだろうw。
 ̄
全編通じて。”鬼ヶ里(きがさと)”って言いにくそうだな。高校のセーラー服がカワイイ。先生たちが素人っぽい。授業は真面目そうなのに、いいかげんな内容で笑える。響のマンガがだんだんマニアちっく。鬼たちが目を光らせるショットがカッコイーv。
EDで流れる+Plusの主題歌「笑顔の君に」は耳に残るイイ歌だが、本編にはちと爽やか過ぎるw。
 ̄
第2部と第3部の間に舞台挨拶。
先ずは、+Plusの4人が主題歌「笑顔の君に♪」を披露。客席から手拍子。その後、左手からキャスト&監督が登場。
登壇者左から、三浦力、栩原楽人、渡辺大輔、逢沢りな、荒木宏文(D-BOYS)、細貝圭、加護亜依、村井良大、寺内康太郎(監督)、+Plusの順。
川村さんがいないのが残念。キャストの皆さん制服衣装で、アラヤンたちがシャツ裾をダラリと出す。三浦くんは見る度いつも制服だなぁw。大輔くんはコンタクトでイメチェン。細貝さんはもちろん白衣。
挨拶しながら、ライトが眩しくてしきりに目を手で覆って客席を見るアラヤン。
寺内監督は原作を読んでる方も意識されながら「1部は原作通り、2部はオリジナル、3部はエピローグ」「3部は1部より少し前、1部より後の話」と紹介。
アラヤンは二つのシーンで、切なくて印象的だったことを挙げるw。りなさんにマイクを向けて気を使うアラヤン。「リアルで大変だった」とりなさん。「ぶっ飛んだ想像力がもてたことが楽しかった」とアラヤン。
”鬼”の役について。細貝さんは最初「2本の角がある鬼と思い込んでいた」。村井くんも「制服着た学園もの」と聞いて驚いたが、「演じる上で鬼の片鱗が見えればいいな」と。
第1部大乱闘シーンでは「頑張った」「死ぬかと思った」「酸欠」と3人。1回休憩が入ったという。
対決シーンは朝4時までかかって、スタッフもフラフラになっていたとか。でもアラヤンのアイスの差し入れに結構喜んだメンバー。「ヒロインたちも待ち時間が長くて大変だった」と優しいアラヤン。
第2部の入浴シーンで、細貝さんは発熱していた上に温泉に水を入れられて寒かったという。”20年”の年齢差の演じ方の違いはと訊かれ「身に付けているもの」と答える細貝さん。
第3部では「村井くんが役に入り込んでいて凄かった」と加護さんと三浦くん。村井くんと加護さんは「やり辛かったわ」「劇中でバッカじゃないの!?と言ってたので」と、実際は息が合わなかった感じw。でも「桃子は人間らしくて可愛いキャラ」「傷つきやすい」とSMを匂わせるやり取りに笑い。
オール石川ロケでは、アラヤンが弾けたように「すっげえ!楽しかった!」と空き時間が充実していたことを強調。ホテルじゃない所に泊まったのも特に楽しかったとか。
抽選会。男子がメイキングDVDやクリアファイルを、女子がポスターを手に持つ。抽選箱ではなく、座席表を見て自由に座席番号を言う方式。当選者は壇上で賞品を直接貰ってお話もできた。
マスコミによるフォトセッション。13人が集まりメイン5人が跪いて、アラヤンの前にデンとポスター。細貝さんの肩を抱いたり背後でVサインをする茶目っ気たっぷりの大輔くん。アラヤンから時おり「ハハハハハ…」と怪しい笑いが飛び出て、客席まで吹き出すw。
+Plusが抜けて9人になると、全員立って撮影。アラヤンの笑い声には反応しない監督w。ムービーでは手を振るキャスト。アラヤンから「おーい!」コール。
もといた位置に戻って、ひと言ずつ挨拶。アラヤンから「俳優人生をかけた作品」「3部を届けられるのが嬉しい」という言葉が出た。
その後なぜか、一人ずつ袖にはけて、結局、大輔くんだけ残してみんなハケる。ポツンと残された大輔くんは「かまへんかまへん」と言いながら複雑そうw。
そこへサプライズ・ケーキをもってみんなが登場。アラヤンが「ハッピー・バースデイ♪」を唄い、会場みんなで「おめでとう!」のお祝いコール。確かに抽選会で「D-27」を強調してたもんねw。昨日誕生日を迎えた大輔くんは「27歳は自分の限界を超えようと。新しい自分を発見したい」と抱負を語った。
拍手の中、皆さんがにこやかに退場。大輔くんにはおめでとう!コールが絶えず。
休憩時間中、D-BOYS『鴉10後夜祭』の話題がモレ聞こえていたが、何とか夜公演は取れた。昼が第一希望だったのにな。でもこれでアラヤンをまた拝めそう。
公開してから1本ずつ観に行こうかと思ってたが、3本一挙上映して舞台挨拶も観れるなら、これに越したことはない。
12時にスタートし、合間に10分ずつ休憩が入ったとはいえ、全部終わったのが18時。6時間も会場にいて、さすがに疲れがきた^^;。
でも映画の内容は、キャストの魅力も発揮され、学園ファンタジーとして予想以上に面白かった。
原作は未読なハズだが、ストーリー的にデジャブ感覚で、どこかで少し読んだようにも思う。
刻印を持つ”鬼の花嫁”の少女たちと、美しくも冷酷な鬼たちとが学園を舞台に織り成す三部作。3つの視点で話が進み、一つに繋がる作品。単品だけでも楽しめるが、やはり3本全部観たほうがいいだろう。
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第1部 華鬼×神無編
神無(かんな)が、”鬼頭”の華鬼(かき)の花嫁だからこそ起こる事件の数々。”鬼の刻印”があるため、幼い頃から様々な虐待を受けてきた神無。”鬼頭”であるゆえ、何度も命を狙われてきた華鬼。心も体も傷ついてきた者同士。最初は憎しみや殺意を抱いた二人だが、互いの痛みを分かり合えた時に、共に傍にいたいと思った。切ないけど、清らかでみずみずしい。
荒木宏文も、逢沢りなも、あまり喋らず表情だけで魅せる役どころ。りなさんは、笑顔さえ見せないが、目の訴えが印象的。
この二人の欝なやり取りよりも、神無を守る庇護翼の3人が其々の思いを見せて、優しくも頼もしい。包容力の細貝圭が白衣でツボv。ムードメーカーの栩原楽人、クールなエセ関西弁の渡辺大輔も好感。
華鬼の敵が二人。荒木宏文と三浦力の闘いに、理央様とゲキバイオレットをカブらせるw。しっかし悪いヤツだな~w村井良大。アラヤンと良大の対決は、かなりの迫力と緊張感。アラヤン、決めるぜ!
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第2部 麗二×もえぎ編
人間より寿命が少し長いという”鬼”は、ヴァンパイアと似てる面もありそう。20年前に麗二のもとへ嫁がされたもえぎを描いたオリジナル。サバサバと明るいもえぎのおかげで、前半はコメディとして笑える。封印された怪物が蘇り、鬼の花嫁が襲われる後半はややサスペンス・ホラー風。麗二に思いを寄せる使用人の伊織ともえぎの関係が愉快。いわゆるツンデレなもえぎだが、麗二に徐々に惹かれる過程が見どころ。国一は想像できるが、響はいったい幾つなんだ?^^;
細貝圭のソフトで甘い声音にシビれそう。川村ゆきえはとても女子高生には見えないがw、ですます調の骨太な声は愛嬌たっぷり。
三浦力はイイヤツだったじゃん。そしてここでも悪いヤツだな~w村井良大。
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第3部 響×桃子編
鬼にふられ続けて周囲からも孤立、嫉妬の矛先を神無に向ける桃子と響のラブストーリー(?)。桃子の孤独と苛立ち、感情の変化を丹念に画面で追う。ブスで過食で蹴りつける桃子と、おとなしい神無を対比。神無は胸ペチャだが、桃子の胸はデカいぞw。響と桃子の丁々発止の関係が、テリィとキャンディの初期のやり取りと重なってときめきそうw。いつの時代も危険な男は魅力的v。
加護亜依のビデオクリップかと思うほど、加護ちゃんの魅力いっぱい。ここでは何とイイヤツなのか~w村井良大。全編まんべんなく出る村井くんが影の主人公なんだろうw。
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全編通じて。”鬼ヶ里(きがさと)”って言いにくそうだな。高校のセーラー服がカワイイ。先生たちが素人っぽい。授業は真面目そうなのに、いいかげんな内容で笑える。響のマンガがだんだんマニアちっく。鬼たちが目を光らせるショットがカッコイーv。
EDで流れる+Plusの主題歌「笑顔の君に」は耳に残るイイ歌だが、本編にはちと爽やか過ぎるw。
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第2部と第3部の間に舞台挨拶。
先ずは、+Plusの4人が主題歌「笑顔の君に♪」を披露。客席から手拍子。その後、左手からキャスト&監督が登場。
登壇者左から、三浦力、栩原楽人、渡辺大輔、逢沢りな、荒木宏文(D-BOYS)、細貝圭、加護亜依、村井良大、寺内康太郎(監督)、+Plusの順。
川村さんがいないのが残念。キャストの皆さん制服衣装で、アラヤンたちがシャツ裾をダラリと出す。三浦くんは見る度いつも制服だなぁw。大輔くんはコンタクトでイメチェン。細貝さんはもちろん白衣。
挨拶しながら、ライトが眩しくてしきりに目を手で覆って客席を見るアラヤン。
寺内監督は原作を読んでる方も意識されながら「1部は原作通り、2部はオリジナル、3部はエピローグ」「3部は1部より少し前、1部より後の話」と紹介。
アラヤンは二つのシーンで、切なくて印象的だったことを挙げるw。りなさんにマイクを向けて気を使うアラヤン。「リアルで大変だった」とりなさん。「ぶっ飛んだ想像力がもてたことが楽しかった」とアラヤン。
”鬼”の役について。細貝さんは最初「2本の角がある鬼と思い込んでいた」。村井くんも「制服着た学園もの」と聞いて驚いたが、「演じる上で鬼の片鱗が見えればいいな」と。
第1部大乱闘シーンでは「頑張った」「死ぬかと思った」「酸欠」と3人。1回休憩が入ったという。
対決シーンは朝4時までかかって、スタッフもフラフラになっていたとか。でもアラヤンのアイスの差し入れに結構喜んだメンバー。「ヒロインたちも待ち時間が長くて大変だった」と優しいアラヤン。
第2部の入浴シーンで、細貝さんは発熱していた上に温泉に水を入れられて寒かったという。”20年”の年齢差の演じ方の違いはと訊かれ「身に付けているもの」と答える細貝さん。
第3部では「村井くんが役に入り込んでいて凄かった」と加護さんと三浦くん。村井くんと加護さんは「やり辛かったわ」「劇中でバッカじゃないの!?と言ってたので」と、実際は息が合わなかった感じw。でも「桃子は人間らしくて可愛いキャラ」「傷つきやすい」とSMを匂わせるやり取りに笑い。
オール石川ロケでは、アラヤンが弾けたように「すっげえ!楽しかった!」と空き時間が充実していたことを強調。ホテルじゃない所に泊まったのも特に楽しかったとか。
抽選会。男子がメイキングDVDやクリアファイルを、女子がポスターを手に持つ。抽選箱ではなく、座席表を見て自由に座席番号を言う方式。当選者は壇上で賞品を直接貰ってお話もできた。
マスコミによるフォトセッション。13人が集まりメイン5人が跪いて、アラヤンの前にデンとポスター。細貝さんの肩を抱いたり背後でVサインをする茶目っ気たっぷりの大輔くん。アラヤンから時おり「ハハハハハ…」と怪しい笑いが飛び出て、客席まで吹き出すw。
+Plusが抜けて9人になると、全員立って撮影。アラヤンの笑い声には反応しない監督w。ムービーでは手を振るキャスト。アラヤンから「おーい!」コール。
もといた位置に戻って、ひと言ずつ挨拶。アラヤンから「俳優人生をかけた作品」「3部を届けられるのが嬉しい」という言葉が出た。
その後なぜか、一人ずつ袖にはけて、結局、大輔くんだけ残してみんなハケる。ポツンと残された大輔くんは「かまへんかまへん」と言いながら複雑そうw。
そこへサプライズ・ケーキをもってみんなが登場。アラヤンが「ハッピー・バースデイ♪」を唄い、会場みんなで「おめでとう!」のお祝いコール。確かに抽選会で「D-27」を強調してたもんねw。昨日誕生日を迎えた大輔くんは「27歳は自分の限界を超えようと。新しい自分を発見したい」と抱負を語った。
拍手の中、皆さんがにこやかに退場。大輔くんにはおめでとう!コールが絶えず。
休憩時間中、D-BOYS『鴉10後夜祭』の話題がモレ聞こえていたが、何とか夜公演は取れた。昼が第一希望だったのにな。でもこれでアラヤンをまた拝めそう。
映画 悪夢のエレベーター
2009年10月28日 映画映画『悪夢のエレベーター』を観てきた。
池袋に用事があったから、ついでに…というのが本音^^;。
停止中エレベーターに閉じ込められたワケあり男女4人が、互いの身の上を語っていくハメになるが、一人の男がある真実に気づいて…という話。
『悪夢』シリーズ第1弾の人気小説を、俳優や構成作家でもある堀部圭亮が脚本にも参加しての初長編作監督。
”密室”という閉鎖的プロットを巧みに利用しての、サイコまがいのサスペンス・コメディか。
冒頭の野球場は開放的で、本編にどのように繋がるのかと期待させたが、メンタル的な意味合いだけであまり関係なかった^^;。
中年の安井三郎から、エレベーターでは急にイケメン小川順へ、しかし中盤ではまた三郎と、目線がコロコロ変わって感情投入しにくいのが難。
全編殆どエレベーターのシーンかと思いきや、中盤以降は違う光景。プロセスや説明が長くて丁寧すぎてw、折角の伏線もバレバレ、かえって退屈にさせている。
”ウソ”には、”真実”が含まれている。俳優たちの達者な演技が、ネタバレにひと役買っているのが困るw。
展開が2転するが、どれも予測の範囲内。さほどのどんでん返しもなく、EDクレジット後のラストカットはこれだけか?という程度。幕締めは鑑賞者にお任せなのだろうか。観た後、モヤモヤ感が残る映画だった。
内野聖陽の関西弁が愛嬌たっぷりで愉快。自殺志望者を説得していた懸命な表情に、三郎の真実が見えていて男らしい。
モト冬樹は癒し担当だが、結局本当の頭髪を見せなかったなw。
可愛いけど不気味なゴスロリ少女を演じた佐津川愛美は、なかなかの演技力で注目。彼女が「ちっ」と舌打ちしたところが痛快。
真面目だけど臆病で軽薄で凡庸な順を、斎藤工が色気たっぷり嫌味なく演じる。
管理人役の大堀こういちが、リアルでキモくて濃かった。CG合成もナイス。
お目当ての小西遼生の出番はほんの少し。メンタルフレンドってw。だけど彼の存在こそがすべての発端であり、その後の推理にも繋がったのだから、注目しておいて損はなし。
順の悪夢は確かにエレベーター内でだったが、三郎の悪夢はエレベーター外だったのではないかな。
舞台化するのならやっぱり順の目線でやったほうが、恐怖も緊張も持続するかと思う。
池袋に用事があったから、ついでに…というのが本音^^;。
停止中エレベーターに閉じ込められたワケあり男女4人が、互いの身の上を語っていくハメになるが、一人の男がある真実に気づいて…という話。
『悪夢』シリーズ第1弾の人気小説を、俳優や構成作家でもある堀部圭亮が脚本にも参加しての初長編作監督。
”密室”という閉鎖的プロットを巧みに利用しての、サイコまがいのサスペンス・コメディか。
冒頭の野球場は開放的で、本編にどのように繋がるのかと期待させたが、メンタル的な意味合いだけであまり関係なかった^^;。
中年の安井三郎から、エレベーターでは急にイケメン小川順へ、しかし中盤ではまた三郎と、目線がコロコロ変わって感情投入しにくいのが難。
全編殆どエレベーターのシーンかと思いきや、中盤以降は違う光景。プロセスや説明が長くて丁寧すぎてw、折角の伏線もバレバレ、かえって退屈にさせている。
”ウソ”には、”真実”が含まれている。俳優たちの達者な演技が、ネタバレにひと役買っているのが困るw。
展開が2転するが、どれも予測の範囲内。さほどのどんでん返しもなく、EDクレジット後のラストカットはこれだけか?という程度。幕締めは鑑賞者にお任せなのだろうか。観た後、モヤモヤ感が残る映画だった。
内野聖陽の関西弁が愛嬌たっぷりで愉快。自殺志望者を説得していた懸命な表情に、三郎の真実が見えていて男らしい。
モト冬樹は癒し担当だが、結局本当の頭髪を見せなかったなw。
可愛いけど不気味なゴスロリ少女を演じた佐津川愛美は、なかなかの演技力で注目。彼女が「ちっ」と舌打ちしたところが痛快。
真面目だけど臆病で軽薄で凡庸な順を、斎藤工が色気たっぷり嫌味なく演じる。
管理人役の大堀こういちが、リアルでキモくて濃かった。CG合成もナイス。
お目当ての小西遼生の出番はほんの少し。メンタルフレンドってw。だけど彼の存在こそがすべての発端であり、その後の推理にも繋がったのだから、注目しておいて損はなし。
順の悪夢は確かにエレベーター内でだったが、三郎の悪夢はエレベーター外だったのではないかな。
舞台化するのならやっぱり順の目線でやったほうが、恐怖も緊張も持続するかと思う。
映画 私の中のあなた
2009年10月21日 映画映画『私の中のあなた』を観てきた。
映画館でやっきになって宣伝していたので興味をもったが、ハンカチやティッシュが必需品なんてオーバーだなと半信半疑で^^;。
白血病の姉に臓器提供するドナーとして生まれた妹が、突然両親を告訴。だがその決断には隠された真実があったという話。
原作未読。告訴してからどうなるんだろうという、人権問題の提議や社会派の話ではなかった。告訴前の過去と現在を交差させながら、家族其々のモノローグとエピソードを丁寧に積み重ねる手法で、生と死に向き合った家族の絆を描いた、濃密で深い作品だった。
登場人物は全てを語らない。言葉は6分に留め、残りは映像や表情や音楽で表現され、観るほうの想像力にも任せる。引きの撮影は、全体を俯瞰的に見つめさせる。静かで安らかな展開は日本人好みで、どの人物の立場も分って感情移入できた。
とりわけ、作品では唯一感情的だった母親サラには、他人とは思えぬほど傾倒した。娘を何としても救いたいという気持ちは、母親の”エゴ”だと分っていても共感してしまう。だって母親だから。母親には姉妹間の愛情差はない。あるのは優先順位だけ。でも何もかも捨てて献身的だった母親の信念あるヒートアップは、時には家族には受け入れられず、家族の中にあって彼女は孤独感と憂鬱さを募らせていたと思う。精神的肉体的にも、母は崩壊寸前だったのではないか。そんな母親をいつも哀しそうに見守っていたのが難病のケイトだった。
バラバラになった家族を修正し、母親を救いたい。でも優先順位をつけられる余裕はない。子どもたちから母への贈り物は、荒療治とはいえども、母の難病を救うための最後の手段だったのだ。
原題の『My Sister’s Keeper』通り、ケイトの体にあるアナのパーツという意味だと当初は捉えていた。だが”私の中のあなた”は別の意味にもとれて深い邦題だ。
サラがお腹の中で大切に育み産んだケイト。そのケイトが今や、病床の中にありながらも、母親を自分の体の中で包んで癒そうとしている。身体を丸くして泣き叫ぶサラは、まるで胎児のようだった。サラの中のケイト、ケイトの中のサラにも思ええ、母娘ものとしても涙があふれた。母親にとって一番気持ちが良いのは、子供にハグされること、子供の前で泣けることだ。
単なる難病ものでも、家族愛ものでもなかったことが、エピローグで感じ取れる。息子はいつの間にか自分の道を見い出し、父親と肩を並べるほど逞しくなっていた。娘は母親と同じ背丈になっていて、コーヒーを交わすぐらい美しくなっていた。難病のおかげといえば語弊があるが、ケイトはあの時既に、包容力と優しさと強さをもった”母親”になっていたのだ。
子供の成長の何と早くて眩しいこと。母親冥利につきながら、これは親へのエールが篭められた映画でもあるのだと思った。
涙、涙で、久しぶりにいっぱい泣いてしまった(;_;)。観終わった後、我が子供たちにもちょっぴり優しくなれる作品かも。
初の母親役を熱演したキャメロン・ディアスは、ナチュラルな味わいがあって好感。サラの娘へのリアクションが悉く、私に当てはまりそうw。父親ブライアンの雰囲気は、ウチの相方によく似てるなぁ。
姉妹役のソフィア・ヴァジリーヴァ、アビゲイル・ブレスリンが抜群の演技力。
ジェシー役のエヴァン・エリングソンは草食系の美形かも。
テイラー役のトーマス・デッカーは、放映中の『ターミネーター:クロニクルズ』にジョン・コナーで出演中だが、母親サラとはよくよく縁があることw。
映画館でやっきになって宣伝していたので興味をもったが、ハンカチやティッシュが必需品なんてオーバーだなと半信半疑で^^;。
白血病の姉に臓器提供するドナーとして生まれた妹が、突然両親を告訴。だがその決断には隠された真実があったという話。
原作未読。告訴してからどうなるんだろうという、人権問題の提議や社会派の話ではなかった。告訴前の過去と現在を交差させながら、家族其々のモノローグとエピソードを丁寧に積み重ねる手法で、生と死に向き合った家族の絆を描いた、濃密で深い作品だった。
登場人物は全てを語らない。言葉は6分に留め、残りは映像や表情や音楽で表現され、観るほうの想像力にも任せる。引きの撮影は、全体を俯瞰的に見つめさせる。静かで安らかな展開は日本人好みで、どの人物の立場も分って感情移入できた。
とりわけ、作品では唯一感情的だった母親サラには、他人とは思えぬほど傾倒した。娘を何としても救いたいという気持ちは、母親の”エゴ”だと分っていても共感してしまう。だって母親だから。母親には姉妹間の愛情差はない。あるのは優先順位だけ。でも何もかも捨てて献身的だった母親の信念あるヒートアップは、時には家族には受け入れられず、家族の中にあって彼女は孤独感と憂鬱さを募らせていたと思う。精神的肉体的にも、母は崩壊寸前だったのではないか。そんな母親をいつも哀しそうに見守っていたのが難病のケイトだった。
バラバラになった家族を修正し、母親を救いたい。でも優先順位をつけられる余裕はない。子どもたちから母への贈り物は、荒療治とはいえども、母の難病を救うための最後の手段だったのだ。
原題の『My Sister’s Keeper』通り、ケイトの体にあるアナのパーツという意味だと当初は捉えていた。だが”私の中のあなた”は別の意味にもとれて深い邦題だ。
サラがお腹の中で大切に育み産んだケイト。そのケイトが今や、病床の中にありながらも、母親を自分の体の中で包んで癒そうとしている。身体を丸くして泣き叫ぶサラは、まるで胎児のようだった。サラの中のケイト、ケイトの中のサラにも思ええ、母娘ものとしても涙があふれた。母親にとって一番気持ちが良いのは、子供にハグされること、子供の前で泣けることだ。
単なる難病ものでも、家族愛ものでもなかったことが、エピローグで感じ取れる。息子はいつの間にか自分の道を見い出し、父親と肩を並べるほど逞しくなっていた。娘は母親と同じ背丈になっていて、コーヒーを交わすぐらい美しくなっていた。難病のおかげといえば語弊があるが、ケイトはあの時既に、包容力と優しさと強さをもった”母親”になっていたのだ。
子供の成長の何と早くて眩しいこと。母親冥利につきながら、これは親へのエールが篭められた映画でもあるのだと思った。
涙、涙で、久しぶりにいっぱい泣いてしまった(;_;)。観終わった後、我が子供たちにもちょっぴり優しくなれる作品かも。
初の母親役を熱演したキャメロン・ディアスは、ナチュラルな味わいがあって好感。サラの娘へのリアクションが悉く、私に当てはまりそうw。父親ブライアンの雰囲気は、ウチの相方によく似てるなぁ。
姉妹役のソフィア・ヴァジリーヴァ、アビゲイル・ブレスリンが抜群の演技力。
ジェシー役のエヴァン・エリングソンは草食系の美形かも。
テイラー役のトーマス・デッカーは、放映中の『ターミネーター:クロニクルズ』にジョン・コナーで出演中だが、母親サラとはよくよく縁があることw。
映画 ATOM アトム
2009年10月21日 映画映画『ATOM(アトム)』を観てきた。
場内は私ひとりっきりの貸切状態!? そんなに人気がないのか^^;。
人間とロボットが共存する未来の空中都市。息子を失った博士によって、息子そっくりに作られたロボット”トビー”が、自分の居場所探しに地上界へ出て”アトム”として生活。仲間たちと共に、”悪”と戦うことになる話。
手塚治虫生誕80周年記念作品。『鉄腕アトム』の原作をもとに、ハリウッドと香港スタッフによりフルCGアニメ化された全くの新作だ。
原作へのリスペクトは残すも、『アトム』というよりは、『アストロボーイ』のタイトルがぴったりなハリウッドCGアニメ。原作のもつ温かさや優しさは殆ど感じられず、好戦的で破壊的な映像でいかにもアメリカらしい。
お茶の水博士以外の大人たちがみんな、悪人で自分勝手。トップが悪だと、こうも荒んだ虚しい世界観になるのだろうか。
救いは人間の子供たちやロボットたちだが、なぜ人間同士が上下で住み分けられ、ロボット同士が戦うのか!?という、格差や差別化への疑問は残されたまま。息子ロボットを作ったはいいが、やっぱり息子とは違うと捨てる天馬博士のエゴもやり切れず、とても親子愛など感じられない。
ここは、挫折を知らなかった子供が、皆に受け入れられず名前も何もかも捨て去った後、仲間を得ることで安らぎや友情を感じ、皆を守ることに目覚めていく少年の成長物語といった解釈が適当だろう。
アトムとゾグの無償の助け合いは、「情けは人のためならず」ということわざが浮かんで一番の見所か。
いかにもベタで分り易いが、原作が持つ魅力やテーマとはだいぶズレやブレが見られ、面白味の少ないアニメとなってしまった。
フルCGによるアトムの造形が好みでなく、特に口元が可愛くない^^;。
吹き替え版の上戸彩の純な声が、何とかアトムをキュートにはさせている。テンマ博士の役所広司は、声だけだと滑舌と抑揚が足りなく、冷淡な博士に聞こえそう。
お茶の水博士@西村知道は唯一あたたかい。ハムエッグ@内海賢二はまた発明家なのかw。ムサシの後にコジロウの声が聞こえ、『ポケモン』か!?と苦笑したが、コーラ@林原めぐみとスパークス@三木眞一郎が要所を盛り上げる。かないみかと山寺宏一が一応は共演w。
手塚治虫似の助手の声は、手塚真だったかな。
エンディングで『鉄腕アトム』の主題歌も流れたが、アストロボーイには合わない。いっそ”アトム”の名称を外し、『アストロボーイ』のタイトルアニメを作ったほうが、アメリカ側も楽なのではないか。
場内は私ひとりっきりの貸切状態!? そんなに人気がないのか^^;。
人間とロボットが共存する未来の空中都市。息子を失った博士によって、息子そっくりに作られたロボット”トビー”が、自分の居場所探しに地上界へ出て”アトム”として生活。仲間たちと共に、”悪”と戦うことになる話。
手塚治虫生誕80周年記念作品。『鉄腕アトム』の原作をもとに、ハリウッドと香港スタッフによりフルCGアニメ化された全くの新作だ。
原作へのリスペクトは残すも、『アトム』というよりは、『アストロボーイ』のタイトルがぴったりなハリウッドCGアニメ。原作のもつ温かさや優しさは殆ど感じられず、好戦的で破壊的な映像でいかにもアメリカらしい。
お茶の水博士以外の大人たちがみんな、悪人で自分勝手。トップが悪だと、こうも荒んだ虚しい世界観になるのだろうか。
救いは人間の子供たちやロボットたちだが、なぜ人間同士が上下で住み分けられ、ロボット同士が戦うのか!?という、格差や差別化への疑問は残されたまま。息子ロボットを作ったはいいが、やっぱり息子とは違うと捨てる天馬博士のエゴもやり切れず、とても親子愛など感じられない。
ここは、挫折を知らなかった子供が、皆に受け入れられず名前も何もかも捨て去った後、仲間を得ることで安らぎや友情を感じ、皆を守ることに目覚めていく少年の成長物語といった解釈が適当だろう。
アトムとゾグの無償の助け合いは、「情けは人のためならず」ということわざが浮かんで一番の見所か。
いかにもベタで分り易いが、原作が持つ魅力やテーマとはだいぶズレやブレが見られ、面白味の少ないアニメとなってしまった。
フルCGによるアトムの造形が好みでなく、特に口元が可愛くない^^;。
吹き替え版の上戸彩の純な声が、何とかアトムをキュートにはさせている。テンマ博士の役所広司は、声だけだと滑舌と抑揚が足りなく、冷淡な博士に聞こえそう。
お茶の水博士@西村知道は唯一あたたかい。ハムエッグ@内海賢二はまた発明家なのかw。ムサシの後にコジロウの声が聞こえ、『ポケモン』か!?と苦笑したが、コーラ@林原めぐみとスパークス@三木眞一郎が要所を盛り上げる。かないみかと山寺宏一が一応は共演w。
手塚治虫似の助手の声は、手塚真だったかな。
エンディングで『鉄腕アトム』の主題歌も流れたが、アストロボーイには合わない。いっそ”アトム”の名称を外し、『アストロボーイ』のタイトルアニメを作ったほうが、アメリカ側も楽なのではないか。
映画 戦慄迷宮3D&初日舞台挨拶
2009年10月17日 映画映画『戦慄迷宮3D(THE SHOCK LABYRINTH)』&初日舞台挨拶を観てきた。
10年前、お化け屋敷で行方不明になった少女が美しく成長し、突然4人の仲間たちの元に帰ってくる。だがある病院に迷い込んだ彼らを待ち受けていたのは、あのお化け屋敷だった。
富士急ハイランドの人気アトラクション”戦慄迷宮”をもとにしたオリジナルストーリーで、実際に借り切って撮影された。廃墟と化した病院を再現した巨大建造物の”戦慄迷宮”は、世界一歩行距離が長いお化け屋敷だという。
清水崇監督の3年ぶりの新作は、日本初実写(長編)3Dムービー。短編だと『侍戦隊シンケンジャー』とかあったしね。入口で3Dメガネを渡され、すぐにスタート。
ホラーは大の苦手な私だが、スリラー色も濃い人間ドラマ。忘れていた記憶の迷宮がテーマで、幼馴染5人の本当の思いが抉り出され、関係性がどんどん変わっていく。結局一番怖いのは人間といったところか。
閉塞感と繰り返しと時間差を巧みに盛り込んだ映像は斬新で不気味。3Dによる奥行きと飛び出しは臨場感があるが、眼鏡をかけたことで逆に怖さがやや回避されたかもしれない。
主演の柳楽優弥は、別人のようにふっくらして髪型も違い、太い眉毛とギロリとした眼が印象的。激しく見えるが割と淡々と俯瞰的な掴み難いキャラクター。実年齢よりうんとオッサンぽく見えた^^;。
勝地涼は快活で溌剌と登場したので、ムードメーカー的にもホッとさせる。柳楽くんと並ぶと、若々しく見えたw。
前田愛が目の見えない役で好演。網膜の内側で見る映像が特殊でなまなましい。
映画の3分の1位に登場し、ストーリーを牽引したのは子役の5人。若者たちと結構似た子どもを起用、キーマン由紀役の少女はやけに大人びていた。子役たちも”戦慄迷宮”内で撮影を経験したのかと思うと、頑張りに拍手したい。
でも”戦慄迷宮”内のお化けたちは、特殊メイクされた役者なのが分り、怖さがちょっと薄れたり。
うさぎのぬいぐるみを見ると、『最遊記』のニィのぬいぐるみが浮かんでしまう。
それ相当に緊張して見てたせいか、1時間35分なのに、お手洗いに行きたくなってしょうがなかった^^;。
 ̄
上映後、初日舞台挨拶。マスコミ関係のカメラが予想以上に多くてビックリ。
登壇者は左から、清水崇監督、前田愛、蓮佛美沙子、柳楽優弥、勝地涼、水野絵梨奈の6人。
コワイ映画を観た後で、ナマの俳優を見るとコワサが和らぐが、ビックリしたのは柳楽くんの変貌ぶり。眉毛が太いのはそのままだが、髭面で太ってて、映画よりも更にオッサンw。
柳楽くんが開口一番「僕のころ分りました?ふっくらしてて分らなかったかも。それは役作りってことでw」。私達の前にいる柳楽くんだってすっかり別人だよ~。
勝地くんは「もとき役」と言ってたが、映画の「もっちゃん役」で刷り込みw。
撮影中のエピソードで、水野さんが「特殊メイクの人にぶつかって、リアルに怖くてビビってしまった」。前野さんは白いコンタクトレンズを入れての撮影で「入れることも初めてだったし大変だった」。蓮佛さんは「積極的に話さない5人だったので、好きなことを紙に書いてシャッフルして仲良くなった」と明かした。
勝地くんは「トイレに行くのも怖かったので、子役の子についていって、2人で一緒に怖がりながらやってたw」。
撮影の記憶はあまりないそうな柳楽くんは「トレイも怖かったけど」と言うも、勝地くんに驚かされても反応が薄かった様子。でも「今、緊張し過ぎてトイレに行きたい」と会場を笑わせた。
監督は「柳楽くんは”悲鳴”の度に、ここは震えたほうがと色々アプローチしてきた」「でも最後に”涙”を注文。実際はカットしちゃったんですが」と話し、柳楽くんは「だから無いんですね」と苦笑ツッコミ。
3Dについて「毒味役のつもり」という監督だが「もっと色んな可能性があるなと思った」という。「ホントは前田さんのお腹と柳楽くんの涙がちょっと映ってる」と2回目の見どころを語った。
登壇者の手に3Dメガネ。ホラー苦手な愉快なメンバーと観客が「グラス・オン!」で一斉にかける。カッコイーモードの登壇者。柳楽くんが「カッコよくイケたと思います」と感想w。
10日後に挙式を控えた前田愛さんに、サプライズで柳楽くんから花束送呈。「私事ですがありがとうございます」「おめでとうございます」と前田さんと監督はアッサリ。
祝福&ヒット祈願で、白い達磨が用意され、前田さんが左目を、監督がつけ睫を入れるw。「パート2ではコレが飛んでくるんだよ~」と監督。
最後に柳楽くんが「一生忘れられない一日になりますよ!」と力の篭った挨拶。
フォトセッションでは、登壇者と観客が一緒になって、3Dメガネをかけたり外したり。ムービーでは「戦慄迷宮!」「スリー・ディー!」と拳を上げさせられたり。結構楽しく終了した。
柳楽くんと勝地くん、デビュー作品から観てきたが、色々な意味で変わり成長したなぁ。今度は男っぽい歴史作品で共演してほしい。
10年前、お化け屋敷で行方不明になった少女が美しく成長し、突然4人の仲間たちの元に帰ってくる。だがある病院に迷い込んだ彼らを待ち受けていたのは、あのお化け屋敷だった。
富士急ハイランドの人気アトラクション”戦慄迷宮”をもとにしたオリジナルストーリーで、実際に借り切って撮影された。廃墟と化した病院を再現した巨大建造物の”戦慄迷宮”は、世界一歩行距離が長いお化け屋敷だという。
清水崇監督の3年ぶりの新作は、日本初実写(長編)3Dムービー。短編だと『侍戦隊シンケンジャー』とかあったしね。入口で3Dメガネを渡され、すぐにスタート。
ホラーは大の苦手な私だが、スリラー色も濃い人間ドラマ。忘れていた記憶の迷宮がテーマで、幼馴染5人の本当の思いが抉り出され、関係性がどんどん変わっていく。結局一番怖いのは人間といったところか。
閉塞感と繰り返しと時間差を巧みに盛り込んだ映像は斬新で不気味。3Dによる奥行きと飛び出しは臨場感があるが、眼鏡をかけたことで逆に怖さがやや回避されたかもしれない。
主演の柳楽優弥は、別人のようにふっくらして髪型も違い、太い眉毛とギロリとした眼が印象的。激しく見えるが割と淡々と俯瞰的な掴み難いキャラクター。実年齢よりうんとオッサンぽく見えた^^;。
勝地涼は快活で溌剌と登場したので、ムードメーカー的にもホッとさせる。柳楽くんと並ぶと、若々しく見えたw。
前田愛が目の見えない役で好演。網膜の内側で見る映像が特殊でなまなましい。
映画の3分の1位に登場し、ストーリーを牽引したのは子役の5人。若者たちと結構似た子どもを起用、キーマン由紀役の少女はやけに大人びていた。子役たちも”戦慄迷宮”内で撮影を経験したのかと思うと、頑張りに拍手したい。
でも”戦慄迷宮”内のお化けたちは、特殊メイクされた役者なのが分り、怖さがちょっと薄れたり。
うさぎのぬいぐるみを見ると、『最遊記』のニィのぬいぐるみが浮かんでしまう。
それ相当に緊張して見てたせいか、1時間35分なのに、お手洗いに行きたくなってしょうがなかった^^;。
 ̄
上映後、初日舞台挨拶。マスコミ関係のカメラが予想以上に多くてビックリ。
登壇者は左から、清水崇監督、前田愛、蓮佛美沙子、柳楽優弥、勝地涼、水野絵梨奈の6人。
コワイ映画を観た後で、ナマの俳優を見るとコワサが和らぐが、ビックリしたのは柳楽くんの変貌ぶり。眉毛が太いのはそのままだが、髭面で太ってて、映画よりも更にオッサンw。
柳楽くんが開口一番「僕のころ分りました?ふっくらしてて分らなかったかも。それは役作りってことでw」。私達の前にいる柳楽くんだってすっかり別人だよ~。
勝地くんは「もとき役」と言ってたが、映画の「もっちゃん役」で刷り込みw。
撮影中のエピソードで、水野さんが「特殊メイクの人にぶつかって、リアルに怖くてビビってしまった」。前野さんは白いコンタクトレンズを入れての撮影で「入れることも初めてだったし大変だった」。蓮佛さんは「積極的に話さない5人だったので、好きなことを紙に書いてシャッフルして仲良くなった」と明かした。
勝地くんは「トイレに行くのも怖かったので、子役の子についていって、2人で一緒に怖がりながらやってたw」。
撮影の記憶はあまりないそうな柳楽くんは「トレイも怖かったけど」と言うも、勝地くんに驚かされても反応が薄かった様子。でも「今、緊張し過ぎてトイレに行きたい」と会場を笑わせた。
監督は「柳楽くんは”悲鳴”の度に、ここは震えたほうがと色々アプローチしてきた」「でも最後に”涙”を注文。実際はカットしちゃったんですが」と話し、柳楽くんは「だから無いんですね」と苦笑ツッコミ。
3Dについて「毒味役のつもり」という監督だが「もっと色んな可能性があるなと思った」という。「ホントは前田さんのお腹と柳楽くんの涙がちょっと映ってる」と2回目の見どころを語った。
登壇者の手に3Dメガネ。ホラー苦手な愉快なメンバーと観客が「グラス・オン!」で一斉にかける。カッコイーモードの登壇者。柳楽くんが「カッコよくイケたと思います」と感想w。
10日後に挙式を控えた前田愛さんに、サプライズで柳楽くんから花束送呈。「私事ですがありがとうございます」「おめでとうございます」と前田さんと監督はアッサリ。
祝福&ヒット祈願で、白い達磨が用意され、前田さんが左目を、監督がつけ睫を入れるw。「パート2ではコレが飛んでくるんだよ~」と監督。
最後に柳楽くんが「一生忘れられない一日になりますよ!」と力の篭った挨拶。
フォトセッションでは、登壇者と観客が一緒になって、3Dメガネをかけたり外したり。ムービーでは「戦慄迷宮!」「スリー・ディー!」と拳を上げさせられたり。結構楽しく終了した。
柳楽くんと勝地くん、デビュー作品から観てきたが、色々な意味で変わり成長したなぁ。今度は男っぽい歴史作品で共演してほしい。
映画 ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ
2009年10月14日 映画映画『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』を観てきた。
小説家の夫を、金銭的に心身的に支える妻だが、夫が心中事件を起したと知る。
太宰治生誕100年にふさわしく、同タイトル短編に他の太宰作品のエッセンスを融合させて、文学的な深く質の良いラブ・ストーリーとなっている。
尤も、観る前と観た後では、妻への印象が全く違ってしまい、私にはミステリアス風味のラブストーリーに思えた。
酒女金と放蕩の限りをつくすダメ夫と、健気で献身的で忍耐強くつくすしっかり者の妻。浅野忠信の繊細な演技と、松たか子の淡白な好演もあり、妻の佐知は明るくしなやかで芯の強い女性なのだと思っていた。誰もが佐知の魅力に惹かれ、彼女を応援するだろうと。しかし佐知と夫の大谷との出会いの状況を知ると、少々考えが変わる。
二十歳そこそこの佐知は、沢山の弱さを抱えるがゆえに、虚勢を張って向こう見ずだった。今の大谷と同じく、傷つき易い”桜桃”だったのだ。同病相哀れむ、二人が一緒になったのも、深いところで同じ魂を抱えていたからだろう。
では佐知が何故あんなに逞しく賢くなったのか。それは大谷がそばにいたから。「死にたいけど死ねない」と生き続ける大谷は、佐知にとって母性本能を擽る大きな子供と同じだったのだろう。大谷が面倒を起す度に大変な思いをするけれど、一方で楽しんでいたのかもしれない。大谷の存在そのものが、佐知が生きて成長できる起爆剤だから。どんなことがあっても、いつか私の元に帰ってきてくれる。妻としての自負、自分への愛を確信してるから。
大谷も同様、佐知は決して自分を見捨てないという自信があった。だからこの夫婦、決して「別れる」という言葉を口にしない。口にすれば、自分たちが崩れてしまうから。結局は似た者夫婦なのだ。
だが、佐知が働くことで美しくなり男からも言い寄られるようになると、夫婦のバランスが危うくなる。大谷が心中事件を起したことから、立場は逆転してしまったのだ。
夫が助かったと知った時の佐知の複雑そうな顔が忘れられない。死んだら仕方なかったのか。生きていた以上、夫を見捨ててはおけない。スキャンダラスな夫の”妻”というステイタスはまだ捨てたくないから。そして相手の女を知った時、佐知の中で何かが崩れた。
桜桃と同じ色で、夫と同じ道を辿った佐知。実は、したたかで怖い女だと思った。
子供へと貰った桜桃を、二人で食べるシーンが秀逸。だって子供より親が大事。子供はほおっておいても誰かが世話をして育ててくれるが、親のほうは夫婦以外誰もかまってくれない弱い存在なのだ。
佐知は、夫の咳から病のことも薄々勘付いているのだと思う。だからしこたま飲ませて、もっと弱らせようと考えている。だってもう他にパトロンがいるのだから。
タンポポ一輪の誠実を、信じられなかった男。信じたときに、大事なことを見落としていた。
タンポポは生命力に溢れ、大地に根付いて、いっぱいに種を広げていくのだと。
戦後1~2年、お金の価値や電車や下町の様相など、貧しくとも逞しさが感じられた。
それにしてもあの子供は何て大人しい。
広末涼子は髪型と眼鏡、けだるそうな様子が意外と合う。堤真一の髪型も面白い。妻夫木聡が可愛いこと。
堤さんといえば、『人形の家』のノラに佐知をちょっと重ねてしまいそう。
見せる濡れ場より、見せない濡れ場のほうがどんなに想像力をかきたてられて、刺激的でエロチックなのか分ったw。
小説家の夫を、金銭的に心身的に支える妻だが、夫が心中事件を起したと知る。
太宰治生誕100年にふさわしく、同タイトル短編に他の太宰作品のエッセンスを融合させて、文学的な深く質の良いラブ・ストーリーとなっている。
尤も、観る前と観た後では、妻への印象が全く違ってしまい、私にはミステリアス風味のラブストーリーに思えた。
酒女金と放蕩の限りをつくすダメ夫と、健気で献身的で忍耐強くつくすしっかり者の妻。浅野忠信の繊細な演技と、松たか子の淡白な好演もあり、妻の佐知は明るくしなやかで芯の強い女性なのだと思っていた。誰もが佐知の魅力に惹かれ、彼女を応援するだろうと。しかし佐知と夫の大谷との出会いの状況を知ると、少々考えが変わる。
二十歳そこそこの佐知は、沢山の弱さを抱えるがゆえに、虚勢を張って向こう見ずだった。今の大谷と同じく、傷つき易い”桜桃”だったのだ。同病相哀れむ、二人が一緒になったのも、深いところで同じ魂を抱えていたからだろう。
では佐知が何故あんなに逞しく賢くなったのか。それは大谷がそばにいたから。「死にたいけど死ねない」と生き続ける大谷は、佐知にとって母性本能を擽る大きな子供と同じだったのだろう。大谷が面倒を起す度に大変な思いをするけれど、一方で楽しんでいたのかもしれない。大谷の存在そのものが、佐知が生きて成長できる起爆剤だから。どんなことがあっても、いつか私の元に帰ってきてくれる。妻としての自負、自分への愛を確信してるから。
大谷も同様、佐知は決して自分を見捨てないという自信があった。だからこの夫婦、決して「別れる」という言葉を口にしない。口にすれば、自分たちが崩れてしまうから。結局は似た者夫婦なのだ。
だが、佐知が働くことで美しくなり男からも言い寄られるようになると、夫婦のバランスが危うくなる。大谷が心中事件を起したことから、立場は逆転してしまったのだ。
夫が助かったと知った時の佐知の複雑そうな顔が忘れられない。死んだら仕方なかったのか。生きていた以上、夫を見捨ててはおけない。スキャンダラスな夫の”妻”というステイタスはまだ捨てたくないから。そして相手の女を知った時、佐知の中で何かが崩れた。
桜桃と同じ色で、夫と同じ道を辿った佐知。実は、したたかで怖い女だと思った。
子供へと貰った桜桃を、二人で食べるシーンが秀逸。だって子供より親が大事。子供はほおっておいても誰かが世話をして育ててくれるが、親のほうは夫婦以外誰もかまってくれない弱い存在なのだ。
佐知は、夫の咳から病のことも薄々勘付いているのだと思う。だからしこたま飲ませて、もっと弱らせようと考えている。だってもう他にパトロンがいるのだから。
タンポポ一輪の誠実を、信じられなかった男。信じたときに、大事なことを見落としていた。
タンポポは生命力に溢れ、大地に根付いて、いっぱいに種を広げていくのだと。
戦後1~2年、お金の価値や電車や下町の様相など、貧しくとも逞しさが感じられた。
それにしてもあの子供は何て大人しい。
広末涼子は髪型と眼鏡、けだるそうな様子が意外と合う。堤真一の髪型も面白い。妻夫木聡が可愛いこと。
堤さんといえば、『人形の家』のノラに佐知をちょっと重ねてしまいそう。
見せる濡れ場より、見せない濡れ場のほうがどんなに想像力をかきたてられて、刺激的でエロチックなのか分ったw。
映画 カイジ 人生逆転ゲーム
2009年10月12日 映画息子に付き合って、映画『カイジ~人生逆転ゲーム~』を観てきた。
親子共に、原作は未読だがTVアニメは観ていたので、当然そちらと見比べる。
観る前から、カイジに藤原竜也は合わないと思っていたので、いかにアニメとは違った出来具合か、興味半分の鑑賞^^;。もちろん私は無料券だ。
莫大な借金を抱えた青年が、借金を帳消しにするため、命をかけて壮絶なゲームに挑んでいく話。
いわゆるイイトコ取りで、原作もアニメも知らない人が観たらそれなりに面白く感じられただろうと思う。
予想はしていたが、尺や時間の都合で大事な部分がかなり端折られていて、物足りなさ感いっぱいだった。
出てくるゲームは3つ。アニメでは一つ一つが深くて、逆転に次ぐ逆転の心理戦や頭脳戦が展開され、息詰まる緊迫感がよかった。その中で仲間と裏切りと許しがギュっと濃縮され、人間ドラマとしても見応えがあり、カイジの魅力も引き出されていた。それが映画だと、何と呆気なく終わってしまうこと。
娯楽性を狙った結果だろうが、アニメと比べて、映画の設定やストーリーの甘さも感じられる。ジャンケンで晒した真っ裸もないし、耳切り取りの残酷なシーンは除かれる。尤も、藤原くんの裸は地下で拝めるし、おデコを打ち付けるだけの茶番もあるが。画面から迫ってくるような、本気モードの汚れや真剣味が感じられないのだ。
だいたい、労働所で”一番搾り”なんて甘すぎるっ(笑)。クズならクズらしく発泡酒かビール風味のお酒にしとけ! このシーンのため、藤原くんはしばらく禁酒していたそうだから、何もかも”藤原カイジ”のためのお膳立てだったのだろう。
それがトリックの”甘さ”や、作品全体の”甘さ”に繋がっていった。カイジ自身も、最後はツメが甘かったかw。
藤原竜也はやっぱり映像向きではないのかもしれない。すべてがわざとらしい演技で、他の作品とも表情や動きは殆ど変わらない。今回はカイジを演じる藤原竜也を、藤原くんが演じているような感じだ。
やや退屈な場面が続いた後、松山ケンイチが出てきたら、急に画面が引き締まったから面白い。松ケンはアニメの佐原ともよく似ていて、思った以上に出番があった。鉄橋ラストで、カイジと束の間の友情を叫ぶシーンではちょっぴり胸が熱くなった。藤原くん&松ケンは『デスノート』といい、やっぱり相性が良いようだ。
観る前から思っていたが、カイジ役には、藤原くんよりむしろ松ケンのほうがピッタリくる。ハングリー精神や挑むような目力を見せて、カメレオン俳優の松ケンだったら、カイジをどんなにか魅力的に演じたことだろう。
石田のおっちゃんはアニメとも似ていて、人間らしくてよかった。
利根川の香川照之はやっぱり合わない。もっとダンディで不気味だったハズだが、蛇のような粘っこさと気持ち悪さだけが残った。
「ざわざわざわ…」は後半のみ。アニメの渋くて潔い立木文彦のナレーションがない分、本人たちがモノローグで語るので、心理描写が軽くなったように感じた。
金融会社社長を天海祐希にしたことにも反発。そもそも今回のカイジ世界に、女っ気は必要ないかと思う。女を入れたことで、さらに”甘さ”が増して、スイートなカイジになっていた。
前半よりはイイ服に着替えていたラストのカイジを見て、服を買う余裕はあるのね、と安心した次第w。
親子共に、原作は未読だがTVアニメは観ていたので、当然そちらと見比べる。
観る前から、カイジに藤原竜也は合わないと思っていたので、いかにアニメとは違った出来具合か、興味半分の鑑賞^^;。もちろん私は無料券だ。
莫大な借金を抱えた青年が、借金を帳消しにするため、命をかけて壮絶なゲームに挑んでいく話。
いわゆるイイトコ取りで、原作もアニメも知らない人が観たらそれなりに面白く感じられただろうと思う。
予想はしていたが、尺や時間の都合で大事な部分がかなり端折られていて、物足りなさ感いっぱいだった。
出てくるゲームは3つ。アニメでは一つ一つが深くて、逆転に次ぐ逆転の心理戦や頭脳戦が展開され、息詰まる緊迫感がよかった。その中で仲間と裏切りと許しがギュっと濃縮され、人間ドラマとしても見応えがあり、カイジの魅力も引き出されていた。それが映画だと、何と呆気なく終わってしまうこと。
娯楽性を狙った結果だろうが、アニメと比べて、映画の設定やストーリーの甘さも感じられる。ジャンケンで晒した真っ裸もないし、耳切り取りの残酷なシーンは除かれる。尤も、藤原くんの裸は地下で拝めるし、おデコを打ち付けるだけの茶番もあるが。画面から迫ってくるような、本気モードの汚れや真剣味が感じられないのだ。
だいたい、労働所で”一番搾り”なんて甘すぎるっ(笑)。クズならクズらしく発泡酒かビール風味のお酒にしとけ! このシーンのため、藤原くんはしばらく禁酒していたそうだから、何もかも”藤原カイジ”のためのお膳立てだったのだろう。
それがトリックの”甘さ”や、作品全体の”甘さ”に繋がっていった。カイジ自身も、最後はツメが甘かったかw。
藤原竜也はやっぱり映像向きではないのかもしれない。すべてがわざとらしい演技で、他の作品とも表情や動きは殆ど変わらない。今回はカイジを演じる藤原竜也を、藤原くんが演じているような感じだ。
やや退屈な場面が続いた後、松山ケンイチが出てきたら、急に画面が引き締まったから面白い。松ケンはアニメの佐原ともよく似ていて、思った以上に出番があった。鉄橋ラストで、カイジと束の間の友情を叫ぶシーンではちょっぴり胸が熱くなった。藤原くん&松ケンは『デスノート』といい、やっぱり相性が良いようだ。
観る前から思っていたが、カイジ役には、藤原くんよりむしろ松ケンのほうがピッタリくる。ハングリー精神や挑むような目力を見せて、カメレオン俳優の松ケンだったら、カイジをどんなにか魅力的に演じたことだろう。
石田のおっちゃんはアニメとも似ていて、人間らしくてよかった。
利根川の香川照之はやっぱり合わない。もっとダンディで不気味だったハズだが、蛇のような粘っこさと気持ち悪さだけが残った。
「ざわざわざわ…」は後半のみ。アニメの渋くて潔い立木文彦のナレーションがない分、本人たちがモノローグで語るので、心理描写が軽くなったように感じた。
金融会社社長を天海祐希にしたことにも反発。そもそも今回のカイジ世界に、女っ気は必要ないかと思う。女を入れたことで、さらに”甘さ”が増して、スイートなカイジになっていた。
前半よりはイイ服に着替えていたラストのカイジを見て、服を買う余裕はあるのね、と安心した次第w。
映画 クヒオ大佐 試写会
2009年10月4日 映画映画『クヒオ大佐』試写会を観てきた。またまたMさんと一緒。
嘘八百の経歴を並べて女性たちから金を騙し取ろうとした、自称米軍パイロットの”クヒオ大佐”を描く。
実在の結婚詐欺師の実話を基に、映画ならではの脚色と演出を加えたフシギで可笑しなラブ・ストーリー。
舞台は湾岸戦争時。大胆不敵で華麗なる経歴もさることながら、米海軍の制服をキリっと着こなした姿に、先ずググっとくるだろうv。季節ではなく女性によって、黒と白を着こなすのがヘンだけど、中田商店のバックアップもありw。
高い鼻はヘンだが、女性をモノ扱いせず敬意を払い、常に優雅な物腰と優しい眼差しでソフトな会話を繰り広げる男。姿勢がいいのが男らしい。時おり見せる情熱と哀愁も忘れられなくなる。
クヒオ大佐を通して、堺雅人の魔力に魅せられたような夢心地だった(*^^*)。
だがチラシにある、美女3人にかしずかれるクヒオ大佐の図は大ウソw。実際はそれ程の大金を巻き上げるでもなく、逆に騙されそうにもなり、正体もボロボロとバレる、ダサクて冴えない男。ただし騙すためには努力も体力も忍耐も惜しまない、健気で純粋な男でもあった。
堺さんの腕立て伏せに注目だが、女のためによく走る走る。全力疾走する姿には年齢を感じさせない溌剌さがある。堺さんのアクションは珍しいが、堺さんのああいう濡れ場は初めて観たかもw。外人みたいな肉食系ではなく、淡白な触れ合いではあったが。
そもそも前調査もせず、お金も地位も無い女たちをターゲットにすることからして間違い。きっとそこには本物の”一目惚れ”があったのかもしれない。女たちもどうして騙されるのかとツッコまれるが、何となく気づいていても離れがたい”魅力”がクヒオにはあるのだろう。
恋はするものではなく堕ちるもの。クヒオは同時に何人もの女性と恋に堕ちることができる男なのだ。
この映画で一番私の心を鷲掴みにしたのは、クヒオ大佐ではなく、度々画面に登場する『沈黙の艦隊』だ\(^o^)/。
講談社の名があったが、かわぐちかいじ先生ももちろんこのことはご存知だろう。出てきた表紙だとあれはコミック7巻だろうか。
当時『沈黙の艦隊』が大ブームを巻き起こしたのが背景にあろうが、この映画で使われたのにはもっと意味があるのだと深読みするw。
沈艦は、ある意味、世界中をペテンにかけた男の話なのかもしれず^^;、その点でクヒオ大佐に繋がりそう。そして沈艦には第354話以外には”女”が全然出てこないので、ED主題歌の「女♪」連発と真逆になるかもしれない。沈艦で一人だけ出てきた女性が最後に発する言葉は、まさにクヒオ大佐を表しているようでもあり、クヒオ大佐へのメッセージとも取れるから面白い。もしかして彼女のあの言葉こそが、映画の全てを物語っているのかもしれない。
沈艦では大統領はじめ強いアメリカが出てくるが、映画でも冒頭から淡々とポリティカルシーンが挿入されていて、緩~い米批判と重なっているようだ。
関俊彦さんはじめ沈艦ファンの方にも、ぜひ映画を観て苦笑していただきたい。
沈艦はいわば、映画に出てきた女性の参考書でもありバイブル。女性たちもいつまでもバカではない。調べたり勉強すれば、何がウソがすぐ見抜ける。当時、携帯やパソコンがそれ程普及していなかったのが、詐欺を助長したのかもしれない。だが、女たちが賢くなればなる程、失うものが出てくる。
かつて「知ることは生きること」と男たちが言っていたが、女にとって「知ることは生きる”夢”を失うこと」でもあるのだ。知識を蓄えて全てが分ったとしても、とうとう掴めなかった男の本当の気持ちと愛情。
女たちはきっと、クヒオ大佐の後ろに、見果てぬ”夢”をみていたのだろう。”夢”が見られる時代の終幕だった。
 ̄
「僕自身が騙されやすいほうじゃないかと」「すぐ信じちゃう。信じるところから始めたい」「僕の前で謙遜しないで下さい」とにこやかに話していた堺雅人さん。「恋はするものではなく、気がついたらなっているもの」というアドバイスの言葉が印象的だった。
明日はいよいよ堺雅人さんが出る『蛮幽鬼』を観劇。
嘘八百の経歴を並べて女性たちから金を騙し取ろうとした、自称米軍パイロットの”クヒオ大佐”を描く。
実在の結婚詐欺師の実話を基に、映画ならではの脚色と演出を加えたフシギで可笑しなラブ・ストーリー。
舞台は湾岸戦争時。大胆不敵で華麗なる経歴もさることながら、米海軍の制服をキリっと着こなした姿に、先ずググっとくるだろうv。季節ではなく女性によって、黒と白を着こなすのがヘンだけど、中田商店のバックアップもありw。
高い鼻はヘンだが、女性をモノ扱いせず敬意を払い、常に優雅な物腰と優しい眼差しでソフトな会話を繰り広げる男。姿勢がいいのが男らしい。時おり見せる情熱と哀愁も忘れられなくなる。
クヒオ大佐を通して、堺雅人の魔力に魅せられたような夢心地だった(*^^*)。
だがチラシにある、美女3人にかしずかれるクヒオ大佐の図は大ウソw。実際はそれ程の大金を巻き上げるでもなく、逆に騙されそうにもなり、正体もボロボロとバレる、ダサクて冴えない男。ただし騙すためには努力も体力も忍耐も惜しまない、健気で純粋な男でもあった。
堺さんの腕立て伏せに注目だが、女のためによく走る走る。全力疾走する姿には年齢を感じさせない溌剌さがある。堺さんのアクションは珍しいが、堺さんのああいう濡れ場は初めて観たかもw。外人みたいな肉食系ではなく、淡白な触れ合いではあったが。
そもそも前調査もせず、お金も地位も無い女たちをターゲットにすることからして間違い。きっとそこには本物の”一目惚れ”があったのかもしれない。女たちもどうして騙されるのかとツッコまれるが、何となく気づいていても離れがたい”魅力”がクヒオにはあるのだろう。
恋はするものではなく堕ちるもの。クヒオは同時に何人もの女性と恋に堕ちることができる男なのだ。
この映画で一番私の心を鷲掴みにしたのは、クヒオ大佐ではなく、度々画面に登場する『沈黙の艦隊』だ\(^o^)/。
講談社の名があったが、かわぐちかいじ先生ももちろんこのことはご存知だろう。出てきた表紙だとあれはコミック7巻だろうか。
当時『沈黙の艦隊』が大ブームを巻き起こしたのが背景にあろうが、この映画で使われたのにはもっと意味があるのだと深読みするw。
沈艦は、ある意味、世界中をペテンにかけた男の話なのかもしれず^^;、その点でクヒオ大佐に繋がりそう。そして沈艦には第354話以外には”女”が全然出てこないので、ED主題歌の「女♪」連発と真逆になるかもしれない。沈艦で一人だけ出てきた女性が最後に発する言葉は、まさにクヒオ大佐を表しているようでもあり、クヒオ大佐へのメッセージとも取れるから面白い。もしかして彼女のあの言葉こそが、映画の全てを物語っているのかもしれない。
沈艦では大統領はじめ強いアメリカが出てくるが、映画でも冒頭から淡々とポリティカルシーンが挿入されていて、緩~い米批判と重なっているようだ。
関俊彦さんはじめ沈艦ファンの方にも、ぜひ映画を観て苦笑していただきたい。
沈艦はいわば、映画に出てきた女性の参考書でもありバイブル。女性たちもいつまでもバカではない。調べたり勉強すれば、何がウソがすぐ見抜ける。当時、携帯やパソコンがそれ程普及していなかったのが、詐欺を助長したのかもしれない。だが、女たちが賢くなればなる程、失うものが出てくる。
かつて「知ることは生きること」と男たちが言っていたが、女にとって「知ることは生きる”夢”を失うこと」でもあるのだ。知識を蓄えて全てが分ったとしても、とうとう掴めなかった男の本当の気持ちと愛情。
女たちはきっと、クヒオ大佐の後ろに、見果てぬ”夢”をみていたのだろう。”夢”が見られる時代の終幕だった。
 ̄
「僕自身が騙されやすいほうじゃないかと」「すぐ信じちゃう。信じるところから始めたい」「僕の前で謙遜しないで下さい」とにこやかに話していた堺雅人さん。「恋はするものではなく、気がついたらなっているもの」というアドバイスの言葉が印象的だった。
明日はいよいよ堺雅人さんが出る『蛮幽鬼』を観劇。
映画 ゲーム☆アクション 舞台挨拶&上映
2009年10月3日 映画映画『ゲーム☆アクション』舞台挨拶&先行ロードショーの六本木2回目を観てきた。
物販が能率悪くてグダグダ(~_~;)。注文受ける人、商品揃える人、確認する人、会計する人と分担作業で列が全然進まん。テニミュみたいに、一人が一人に対応すれば早く処理できるのに。パンフ買うだけで40分近くかかり、舞台挨拶が始まっちゃった。入口でサイン入り生写真を1枚。
先ずは松村清秀監督と若手4人で前説、監督が一人一人を語る。関智一とは『Wild Strawberry』で一緒で、関さんのファンなのでと監督。浪川大輔とは『第2写真部』で一緒で飲み仲間。Luke.cはダメ人間なので…。椎名鯛造はロボットにすれば面白いかなとw。
主役の宮内洋、伴大介、佐藤寛子が登場し、舞台挨拶スタート。司会はタイゾーさん。
「1回目観た方~?」と手を挙げさせるのはいいが、出演者が何度も何度も同じコトを尋ねると、しつこ過ぎて会場も引く^^;。
宮内さんは「観る度に新しい発見があるので、どんどん通って頂けたら」。「悪役に挑戦した」と伴さん。佐藤さんは「楽しい映画なので」。「とっても楽しいアクション映画」と言う智一さんが、何故か噛み続けスベリ続けるw。「2回目も新しい発見」。敵役だと言う鯛造くんは「あとの2人が失敗作で、僕だけが強い」と自信満々w。Lukeが「役者がどうしてこんなにテンション高いのか観て下さい」。
監督の見どころは「大御所2人のアクションと肉弾戦」「ドタバタ」「彩冷えるの音楽」「寛子ちゃんと浪川くんが艶かしい」と意味深。智一さんから「僕たちは?」と言われて、付けたしのように「関さん、カッコイーですよ」。
宮内さんが「みんなどうして自信に満ち溢れているか、画面を観て貰えれば分る」。
短めトークの後、客が席からのカメラ撮影。登壇者7人が集まり、右左中と向いてくれるが、10秒ほどの撮影タイムで短っ!?^^; 誰かが寛子さんをつんのめさせたせいで、ブレちゃったし^^;。
続いて握手会。映画舞台挨拶で握手があるって、そうあるもんじゃない。
荷物を席においたままで、前列からステージへ上って進む。1列目だったのですぐ順番。最初のほうだったおかげで、握手もまったりと進んで、ひと言どころか沢山お喋りできた。
映画は観てなかったのに、何故かLukeさんに「キラっ☆」と言って応えてくれたが、これって映画のキーワードの一つだったのねw。鯛造くんとは先月のトークショーのリベンジとばかり話しかけ「パッチギ!も行きます」と。1回目に参加した知人から智一さんにハグして貰ったと聞いたので、智一さんにオドオドとハグをお願いしてみたら、「いいですよ」と快くハグしてくれた! 握手もいっぱい。ええ人やん(^.^)。
宮内さんには「仮面ライダーV3大好きでした」伴さんには「キカイダー観てました」とは言えなくて^^;、お礼を言うだけで精一杯。佐藤さんはとってもステキで気さくな方で、にこやかに目を合わせて何度も「観て下さい」と熱心。浪川くんにも思いきってお願いしたら、微笑しながらハグしてくれた。すんまへん。
監督がちょこんとおいでだったので、最後に監督とも握手。『第2写真部』『窓ノ外ノ世界』に続き、お目にかかるのはもう3回目だものね!
しっかしそれからが長かった。会場全部と握手するのだから、そりゃもう大変^^;。1回目と違って上映時間も迫っているので、だんだんピッチが早くなり、スタッフの身体触れもあり、司会者もヤキモキ。
その間、監督の談話「一人一人が頑張るとCO2が減るんです」「各フロアに特徴もたせてる」「2月ロケで寒かった」。司会者からは「握手をしながらの上映となります」とジョーク。「皆さん協力で」と急がせる監督はしきりに「ホント、ごめんなさい」。結局全員の握手が終わったのは30分近く経ってから。
最後の挨拶もそこそこに全員が退出。浪川くんが手を振りながら愛想。
監督は、宮内さん、伴さん、佐藤さんとともに皆さんと一緒に映画を観るという。
すぐに上映。前列なのでスクリーンがとても観辛いんだと、開始してから気づく^^;。
 ̄
本編。世界征服を目論む悪のボスを葬るため、ヒーローとヒロインが廃ビルの1階から頂上目指して、各階の敵クエストに立ち向かうアクション・コメディー。
主役は、おじさんヒーローと、お色気ムンムンのツンデレ・ヒロイン。敵ゾンビ集団はみんな太っていて弱そう。何故か敵キャラは若くてイケメンばかり。ライブ中継まであり。様々な武器を駆使するが、どこかズッコケ未完成。ラスボスの真の思惑も中途半端。
そんなゲームに夢中になる太めブサイク男が、プレイ中にいちいち入れる鋭いツッコミが可笑しい。
ヒーロー大河航役の宮内洋は、目深の帽子とマントが渋いが、あのギターや銃はいったいどこから?w 「キラッ☆」が活躍w。黒ずくめの伴大介は、つぶらな瞳が綺麗なこと。
かつてのヒーロー、宮内さんと伴さんの迫力あるガチンコ対決が見もの。60歳過ぎてもなお、あんなに格好良く動けるのにも感動。
ヒロイン千里役の佐藤寛子は、ボインと素肌と長い脚をふんだんに見せてたまらん。各階ごとにいつの間にか着替えたり、赤いリップを強調したりとサービス満点。
関智一&中村誠治郎の『遙か』ダブル天真に、大河元気も参入。智一さん&元気くんの舞台共演はこれがきっかけだったのかな。銃や刀やバズーカを構えるポーズがみんなカッコイー。一致団結ガンダムネタには、元気くんが一番喜んでいそう。
ウラタロス風の知性発揮の浪川大輔と、着流し技の河合龍之介コンビ。ここでは浪川×河合といった図式かw。最後の壮絶さもイイ。
彩冷える(AYABIE)の5人は相変わらず誰が誰やら~だが^^;、教室風講義風景はフリーダム状態。
椎名鯛造&寿里&Luke.Cのイケメントリオには、さすがの千里もウットリw。鯛造ボディの”TITAN”と頬のマークはコケオドシ!? キラキラ瞳と口がやけに可愛かったv。
戦闘の合間に、中野系アイドルやゾンビカップルが出て、話のアクセントにはなったが、これが下品で長くてしつこい。展開的にもテンポ止まりで、途中で飽きがきてしまった^^;。
火薬や爆発など使用した本格的演出だが、軽いストーリーと照らすと勿体無いような気もする。
Side Storyのサワリが最初に流れたが、『ルール』と『ゾンビ殺人事件』は観たい気もする。11月末より池袋でレイトショー。
新旧役者が揃っての奮闘に痛快感と面白さはあるが、満足感と爽快感はいまひとつ。松村監督の野望は目出度く達成したのだから、これでいいのか。
上映後、客席後方で映画をご覧になっていた監督や宮内さんらが立ち上がってお辞儀をされ、あたたかい拍手が送られた。
物販が能率悪くてグダグダ(~_~;)。注文受ける人、商品揃える人、確認する人、会計する人と分担作業で列が全然進まん。テニミュみたいに、一人が一人に対応すれば早く処理できるのに。パンフ買うだけで40分近くかかり、舞台挨拶が始まっちゃった。入口でサイン入り生写真を1枚。
先ずは松村清秀監督と若手4人で前説、監督が一人一人を語る。関智一とは『Wild Strawberry』で一緒で、関さんのファンなのでと監督。浪川大輔とは『第2写真部』で一緒で飲み仲間。Luke.cはダメ人間なので…。椎名鯛造はロボットにすれば面白いかなとw。
主役の宮内洋、伴大介、佐藤寛子が登場し、舞台挨拶スタート。司会はタイゾーさん。
「1回目観た方~?」と手を挙げさせるのはいいが、出演者が何度も何度も同じコトを尋ねると、しつこ過ぎて会場も引く^^;。
宮内さんは「観る度に新しい発見があるので、どんどん通って頂けたら」。「悪役に挑戦した」と伴さん。佐藤さんは「楽しい映画なので」。「とっても楽しいアクション映画」と言う智一さんが、何故か噛み続けスベリ続けるw。「2回目も新しい発見」。敵役だと言う鯛造くんは「あとの2人が失敗作で、僕だけが強い」と自信満々w。Lukeが「役者がどうしてこんなにテンション高いのか観て下さい」。
監督の見どころは「大御所2人のアクションと肉弾戦」「ドタバタ」「彩冷えるの音楽」「寛子ちゃんと浪川くんが艶かしい」と意味深。智一さんから「僕たちは?」と言われて、付けたしのように「関さん、カッコイーですよ」。
宮内さんが「みんなどうして自信に満ち溢れているか、画面を観て貰えれば分る」。
短めトークの後、客が席からのカメラ撮影。登壇者7人が集まり、右左中と向いてくれるが、10秒ほどの撮影タイムで短っ!?^^; 誰かが寛子さんをつんのめさせたせいで、ブレちゃったし^^;。
続いて握手会。映画舞台挨拶で握手があるって、そうあるもんじゃない。
荷物を席においたままで、前列からステージへ上って進む。1列目だったのですぐ順番。最初のほうだったおかげで、握手もまったりと進んで、ひと言どころか沢山お喋りできた。
映画は観てなかったのに、何故かLukeさんに「キラっ☆」と言って応えてくれたが、これって映画のキーワードの一つだったのねw。鯛造くんとは先月のトークショーのリベンジとばかり話しかけ「パッチギ!も行きます」と。1回目に参加した知人から智一さんにハグして貰ったと聞いたので、智一さんにオドオドとハグをお願いしてみたら、「いいですよ」と快くハグしてくれた! 握手もいっぱい。ええ人やん(^.^)。
宮内さんには「仮面ライダーV3大好きでした」伴さんには「キカイダー観てました」とは言えなくて^^;、お礼を言うだけで精一杯。佐藤さんはとってもステキで気さくな方で、にこやかに目を合わせて何度も「観て下さい」と熱心。浪川くんにも思いきってお願いしたら、微笑しながらハグしてくれた。すんまへん。
監督がちょこんとおいでだったので、最後に監督とも握手。『第2写真部』『窓ノ外ノ世界』に続き、お目にかかるのはもう3回目だものね!
しっかしそれからが長かった。会場全部と握手するのだから、そりゃもう大変^^;。1回目と違って上映時間も迫っているので、だんだんピッチが早くなり、スタッフの身体触れもあり、司会者もヤキモキ。
その間、監督の談話「一人一人が頑張るとCO2が減るんです」「各フロアに特徴もたせてる」「2月ロケで寒かった」。司会者からは「握手をしながらの上映となります」とジョーク。「皆さん協力で」と急がせる監督はしきりに「ホント、ごめんなさい」。結局全員の握手が終わったのは30分近く経ってから。
最後の挨拶もそこそこに全員が退出。浪川くんが手を振りながら愛想。
監督は、宮内さん、伴さん、佐藤さんとともに皆さんと一緒に映画を観るという。
すぐに上映。前列なのでスクリーンがとても観辛いんだと、開始してから気づく^^;。
 ̄
本編。世界征服を目論む悪のボスを葬るため、ヒーローとヒロインが廃ビルの1階から頂上目指して、各階の敵クエストに立ち向かうアクション・コメディー。
主役は、おじさんヒーローと、お色気ムンムンのツンデレ・ヒロイン。敵ゾンビ集団はみんな太っていて弱そう。何故か敵キャラは若くてイケメンばかり。ライブ中継まであり。様々な武器を駆使するが、どこかズッコケ未完成。ラスボスの真の思惑も中途半端。
そんなゲームに夢中になる太めブサイク男が、プレイ中にいちいち入れる鋭いツッコミが可笑しい。
ヒーロー大河航役の宮内洋は、目深の帽子とマントが渋いが、あのギターや銃はいったいどこから?w 「キラッ☆」が活躍w。黒ずくめの伴大介は、つぶらな瞳が綺麗なこと。
かつてのヒーロー、宮内さんと伴さんの迫力あるガチンコ対決が見もの。60歳過ぎてもなお、あんなに格好良く動けるのにも感動。
ヒロイン千里役の佐藤寛子は、ボインと素肌と長い脚をふんだんに見せてたまらん。各階ごとにいつの間にか着替えたり、赤いリップを強調したりとサービス満点。
関智一&中村誠治郎の『遙か』ダブル天真に、大河元気も参入。智一さん&元気くんの舞台共演はこれがきっかけだったのかな。銃や刀やバズーカを構えるポーズがみんなカッコイー。一致団結ガンダムネタには、元気くんが一番喜んでいそう。
ウラタロス風の知性発揮の浪川大輔と、着流し技の河合龍之介コンビ。ここでは浪川×河合といった図式かw。最後の壮絶さもイイ。
彩冷える(AYABIE)の5人は相変わらず誰が誰やら~だが^^;、教室風講義風景はフリーダム状態。
椎名鯛造&寿里&Luke.Cのイケメントリオには、さすがの千里もウットリw。鯛造ボディの”TITAN”と頬のマークはコケオドシ!? キラキラ瞳と口がやけに可愛かったv。
戦闘の合間に、中野系アイドルやゾンビカップルが出て、話のアクセントにはなったが、これが下品で長くてしつこい。展開的にもテンポ止まりで、途中で飽きがきてしまった^^;。
火薬や爆発など使用した本格的演出だが、軽いストーリーと照らすと勿体無いような気もする。
Side Storyのサワリが最初に流れたが、『ルール』と『ゾンビ殺人事件』は観たい気もする。11月末より池袋でレイトショー。
新旧役者が揃っての奮闘に痛快感と面白さはあるが、満足感と爽快感はいまひとつ。松村監督の野望は目出度く達成したのだから、これでいいのか。
上映後、客席後方で映画をご覧になっていた監督や宮内さんらが立ち上がってお辞儀をされ、あたたかい拍手が送られた。
映画 風が強く吹いている 試写会
2009年9月30日 映画舞台の後は、息子と待ち合わせをしてマリオンへ。
映画『風が強く吹いている』を試写会で観てきた。
”走る”才能をもった若者2人を中心に、同じ寮で共同生活を送るメンバー10人が、【箱根駅伝】出場を目指して挑んでいく話。
去年冬に同名舞台を鑑賞。映画は舞台とは違うキャストだが、何ヶ月も前からトレーニングを積んで撮影したそうで、風をきって懸命に走る姿と飛び散る汗には、”本物”の手応えがあった。
映画ならではの臨場感と疾走感が駆け巡り、生きる鼓動ときらめきを感じながら、男同士の絆に胸が熱くなった。
舞台でもあったが、「長距離選手に必要なのは”速さ”ではなく”強さ”だ」というハイジの言葉と、「走るって何だろう?」を追いかけるカケルの姿は、映画で観てもジンとくる。
人物の個性や笑いどころを押さえつつ、表現や見せ方が実に上手い。
遙か前方を見据えて、無心に走るカケルの姿は、観るほうにも共鳴を与える。合宿の雄大な自然をバックに、綺麗に一列に並んで走る10人は、一本の襷が繋がっていくような連帯感がある。10人其々にスポットライトをあてた画面も印象的。”ひとりはみんなのために みんなはひとりのために”を体現したような作品だ。
多数のエキストラとカメラを投入した九州での撮影と実際の場面とを組み合わせ、再現されたレースシーンも見事。ヘリからの空撮やテレビジョン映像が、更に迫力と緊張感を高める。
『ROOKIES』シリーズに出た俳優も何人かいて、体力や筋力ある若者が参加。
一人一人の個性や性格を尊重してやる気にさせる、温和で冷静なハイジ役が意外と合っていた小出恵介。撮影時は高三だった林遣都は、走る姿が軽やかで本格的で、情熱的な瞳に魅入られそう。
観る前は『シャカリキ!』が思い出されたが、去年は自転車で走っていた中村優一が、今回は足で走る王子役。漫画ネタは舞台より少なかったが、マイペースな甘え顔、挫折と悔しさを味わう顔と、様々な表情を見せて達者だ。思ったより腋毛が濃くて逞しい身体に注目v。
D-BOYS仲間の五十嵐隼士と中村優一との2つのショットは見どころ。ラッシーと林くんは同級生にはとても見えんw。硬派で肝っ玉が深い役どころを渡辺大が好演。
マネージャー兼コーチや家事掃除全般まで受け持ち、夢を現実のものとかえていく力と才を持つハイジには、誰も叶わない。誰もがハイジに魅せられて付いていく。ハイジは人の夢と目標さえも導いてくれる。
ハイジに心底ぞっこんな、カケルや王子たちの熱い眼差しと言葉は、ついよからぬ想像を刺激するw。正反対だがどこか似ているカケルと王子の空気感もイイ。カケルを普通以上に意識する、神童やユキやキングが興味深い。ジョータとジョージをもう少し描き込んで貰いたかったが、二人はカケルが女好きではないことに気づかないのかw。ムサはいるだけで安らぎ。ニラがキュート。
難を言えば、外や人混みでの撮影のためか、時おり俳優の台詞が空に飛んで、よく聞こえなかったこと。車中の津川雅彦がメガホン越しに叫ぶ言葉も、分らないものがある。リアルな光景を尊重したとはいえ、俳優同士でもっとクリアに明確に喋って欲しかった。それとも映画館という音声が良い場所なら、ちゃんと聴こえるのだろうか。
映画を観た後は、なぜか身体を動かしたくなる衝動に駆られそう。
5キロ13分ってスゲェと感心した息子が、俺も明日の朝から走るぜ!と意気込み。
口だけとはいえ、お前も今から走れば箱根は遠くないかも。
もう一回映画館で観て、細かい場面を確認しながら、熱くなってみたい。
映画『風が強く吹いている』を試写会で観てきた。
”走る”才能をもった若者2人を中心に、同じ寮で共同生活を送るメンバー10人が、【箱根駅伝】出場を目指して挑んでいく話。
去年冬に同名舞台を鑑賞。映画は舞台とは違うキャストだが、何ヶ月も前からトレーニングを積んで撮影したそうで、風をきって懸命に走る姿と飛び散る汗には、”本物”の手応えがあった。
映画ならではの臨場感と疾走感が駆け巡り、生きる鼓動ときらめきを感じながら、男同士の絆に胸が熱くなった。
舞台でもあったが、「長距離選手に必要なのは”速さ”ではなく”強さ”だ」というハイジの言葉と、「走るって何だろう?」を追いかけるカケルの姿は、映画で観てもジンとくる。
人物の個性や笑いどころを押さえつつ、表現や見せ方が実に上手い。
遙か前方を見据えて、無心に走るカケルの姿は、観るほうにも共鳴を与える。合宿の雄大な自然をバックに、綺麗に一列に並んで走る10人は、一本の襷が繋がっていくような連帯感がある。10人其々にスポットライトをあてた画面も印象的。”ひとりはみんなのために みんなはひとりのために”を体現したような作品だ。
多数のエキストラとカメラを投入した九州での撮影と実際の場面とを組み合わせ、再現されたレースシーンも見事。ヘリからの空撮やテレビジョン映像が、更に迫力と緊張感を高める。
『ROOKIES』シリーズに出た俳優も何人かいて、体力や筋力ある若者が参加。
一人一人の個性や性格を尊重してやる気にさせる、温和で冷静なハイジ役が意外と合っていた小出恵介。撮影時は高三だった林遣都は、走る姿が軽やかで本格的で、情熱的な瞳に魅入られそう。
観る前は『シャカリキ!』が思い出されたが、去年は自転車で走っていた中村優一が、今回は足で走る王子役。漫画ネタは舞台より少なかったが、マイペースな甘え顔、挫折と悔しさを味わう顔と、様々な表情を見せて達者だ。思ったより腋毛が濃くて逞しい身体に注目v。
D-BOYS仲間の五十嵐隼士と中村優一との2つのショットは見どころ。ラッシーと林くんは同級生にはとても見えんw。硬派で肝っ玉が深い役どころを渡辺大が好演。
マネージャー兼コーチや家事掃除全般まで受け持ち、夢を現実のものとかえていく力と才を持つハイジには、誰も叶わない。誰もがハイジに魅せられて付いていく。ハイジは人の夢と目標さえも導いてくれる。
ハイジに心底ぞっこんな、カケルや王子たちの熱い眼差しと言葉は、ついよからぬ想像を刺激するw。正反対だがどこか似ているカケルと王子の空気感もイイ。カケルを普通以上に意識する、神童やユキやキングが興味深い。ジョータとジョージをもう少し描き込んで貰いたかったが、二人はカケルが女好きではないことに気づかないのかw。ムサはいるだけで安らぎ。ニラがキュート。
難を言えば、外や人混みでの撮影のためか、時おり俳優の台詞が空に飛んで、よく聞こえなかったこと。車中の津川雅彦がメガホン越しに叫ぶ言葉も、分らないものがある。リアルな光景を尊重したとはいえ、俳優同士でもっとクリアに明確に喋って欲しかった。それとも映画館という音声が良い場所なら、ちゃんと聴こえるのだろうか。
映画を観た後は、なぜか身体を動かしたくなる衝動に駆られそう。
5キロ13分ってスゲェと感心した息子が、俺も明日の朝から走るぜ!と意気込み。
口だけとはいえ、お前も今から走れば箱根は遠くないかも。
もう一回映画館で観て、細かい場面を確認しながら、熱くなってみたい。
映画 湾岸ミッドナイトTHE MOVIE&舞台挨拶
2009年9月27日 映画映画『湾岸ミッドナイトTHE MOVIE』&舞台挨拶に行ってきた。
地元の映画館で舞台挨拶を観るなんて何年ぶり!? しかもお目当てさんが!
4日前から窓口でチケット引換。前売券も使えて、座席も選べて、ポイントも溜まった(^o^)。
上映前に舞台挨拶。中ほど出入り口から登壇者が登場。ステージはないので、スクリーンを背に4人が立つ。右から室賀厚監督、中村優一、加藤和樹、米原幸佑。監督が一番デカイし、米原くんが余計小さく見えるw。
会場が狭いので、前方席では出演者とかなりの接近。試写会の時よりも、更に近い目の前なので、メモもとれず、ドキドキしっぱなし(*^。^*)。初日のフォーマルさと違って、みんな緊張感がほぐれ、黒を基調のフリーな服装。
公開から2週間経っての感想。マイクは1本だけで、4人で仲良く回し合い。
男性の反響を語るちゃんなかと、車に興味を持つ人が多かったと言う和樹。二人ともネットのブログ等で反響を探っていたそうだw。あいにく会場は女性ばかり。
司会者が寄せられたブログの感想を紹介するが、その中に高木ブーさんの感想もあり、お孫さんが好きな『仮面ライダー電王』繋がりで、ちゃんなかとはメルトモになっていたようだ。
話す順番は決まっていなかったようで、途中で顔を見合わせ軽く苦笑し合うちゃんなかと和樹v。
クールなイメージのポルシェに似合う男になりたいとか、ミュージシャンとしてこれから”車”の歌も作るかもしれないと、「180キロ~♪」と即興で歌を聞かせるノリのいい和樹(^o^)。
父親はレーサーになりたかった程の車好きだが、今回の映画についてはまだ語り合っていないと言うちゃんなか。室賀監督は必要なこと以外喋らない方なので、まるで父親のようです、と笑うちゃんなか。
劇中では女好きな「ちゃら」だが、実際は違う!と言う米原くん。車の発進時の体の動き方をちゃんなかといつも練習していたと言い、隣の和樹も「ブン!」とやって見せる。運転できない優一の影ドライバーとして、本物のカーレーサーの車に乗せて貰ったが、スピード感がたまらなかったと笑う米原くん。
最近のお気に入りの曲は?という質問に、”米倉”さんと間違えて「米原さん」と話すちゃんなかに本人からツッコミw。自分の歌はあまり聞かないと苦笑する和樹に司会者からツッコミ。米原くんは「ポニョ」w。
劇場スタッフさんから4人に花束贈呈。其々に渡した後で握手でも待っていたのか^^;、しばらく立っているスタッフさん。
最後に挨拶。「朝早くからありがとうございます」から、「映画を見て、バッチリ目覚めてください」と初日と似たコメントを言うちゃんなか。兄貴@佐田さんの「湾岸へ」も宣伝する米原くん。「カッコイー」「ステキ」「カワイイ」と俳優さんを観に来られたと思うが、今最も輝く俳優さんをじっくり見て下さいと監督。次は「ラブ・ストーリー」の作品を作りたいらしいw。
花束を持って皆さん退場。手を振ってくれたのはちゃんなかだけ。思ったより時間を取ってくれて約30分。
終わった途端、ドヤドヤと会場を出る女性たち。次の新宿に向かうためだろうが、あまりにゴッソリと出て行かれるとイヤ~ンな気分(~_~)。
スクリーンは見難いので、空いた後方席へ私も移動。
 ̄
本編上映。たぶんこれが最後になる3回目の鑑賞だが、全然飽きずに画面に見入ってしまって面白かった。相性がイイのかな。
”悪魔のZ”に絡めて、画面が”サイコホラー”を意識した作りになっていて面白い。不気味な音楽とか効果音、振り返る和樹の暗く刺す瞳など、結構煽ってくれることw。悪魔を葬るのはエクソシストだが、和樹はそのエクソシストのカラス神父、”ブラックバード”だから黒の怪鳥だったっけ。
とりつかれた者により、悪魔は何度でも蘇る。不死鳥VS.怪鳥の続きをもっと観たい。続編をぜひとも作っていただきたいな。
地元の映画館で舞台挨拶を観るなんて何年ぶり!? しかもお目当てさんが!
4日前から窓口でチケット引換。前売券も使えて、座席も選べて、ポイントも溜まった(^o^)。
上映前に舞台挨拶。中ほど出入り口から登壇者が登場。ステージはないので、スクリーンを背に4人が立つ。右から室賀厚監督、中村優一、加藤和樹、米原幸佑。監督が一番デカイし、米原くんが余計小さく見えるw。
会場が狭いので、前方席では出演者とかなりの接近。試写会の時よりも、更に近い目の前なので、メモもとれず、ドキドキしっぱなし(*^。^*)。初日のフォーマルさと違って、みんな緊張感がほぐれ、黒を基調のフリーな服装。
公開から2週間経っての感想。マイクは1本だけで、4人で仲良く回し合い。
男性の反響を語るちゃんなかと、車に興味を持つ人が多かったと言う和樹。二人ともネットのブログ等で反響を探っていたそうだw。あいにく会場は女性ばかり。
司会者が寄せられたブログの感想を紹介するが、その中に高木ブーさんの感想もあり、お孫さんが好きな『仮面ライダー電王』繋がりで、ちゃんなかとはメルトモになっていたようだ。
話す順番は決まっていなかったようで、途中で顔を見合わせ軽く苦笑し合うちゃんなかと和樹v。
クールなイメージのポルシェに似合う男になりたいとか、ミュージシャンとしてこれから”車”の歌も作るかもしれないと、「180キロ~♪」と即興で歌を聞かせるノリのいい和樹(^o^)。
父親はレーサーになりたかった程の車好きだが、今回の映画についてはまだ語り合っていないと言うちゃんなか。室賀監督は必要なこと以外喋らない方なので、まるで父親のようです、と笑うちゃんなか。
劇中では女好きな「ちゃら」だが、実際は違う!と言う米原くん。車の発進時の体の動き方をちゃんなかといつも練習していたと言い、隣の和樹も「ブン!」とやって見せる。運転できない優一の影ドライバーとして、本物のカーレーサーの車に乗せて貰ったが、スピード感がたまらなかったと笑う米原くん。
最近のお気に入りの曲は?という質問に、”米倉”さんと間違えて「米原さん」と話すちゃんなかに本人からツッコミw。自分の歌はあまり聞かないと苦笑する和樹に司会者からツッコミ。米原くんは「ポニョ」w。
劇場スタッフさんから4人に花束贈呈。其々に渡した後で握手でも待っていたのか^^;、しばらく立っているスタッフさん。
最後に挨拶。「朝早くからありがとうございます」から、「映画を見て、バッチリ目覚めてください」と初日と似たコメントを言うちゃんなか。兄貴@佐田さんの「湾岸へ」も宣伝する米原くん。「カッコイー」「ステキ」「カワイイ」と俳優さんを観に来られたと思うが、今最も輝く俳優さんをじっくり見て下さいと監督。次は「ラブ・ストーリー」の作品を作りたいらしいw。
花束を持って皆さん退場。手を振ってくれたのはちゃんなかだけ。思ったより時間を取ってくれて約30分。
終わった途端、ドヤドヤと会場を出る女性たち。次の新宿に向かうためだろうが、あまりにゴッソリと出て行かれるとイヤ~ンな気分(~_~)。
スクリーンは見難いので、空いた後方席へ私も移動。
 ̄
本編上映。たぶんこれが最後になる3回目の鑑賞だが、全然飽きずに画面に見入ってしまって面白かった。相性がイイのかな。
”悪魔のZ”に絡めて、画面が”サイコホラー”を意識した作りになっていて面白い。不気味な音楽とか効果音、振り返る和樹の暗く刺す瞳など、結構煽ってくれることw。悪魔を葬るのはエクソシストだが、和樹はそのエクソシストのカラス神父、”ブラックバード”だから黒の怪鳥だったっけ。
とりつかれた者により、悪魔は何度でも蘇る。不死鳥VS.怪鳥の続きをもっと観たい。続編をぜひとも作っていただきたいな。
映画『カムイ外伝』を観てきた。
最近の映画鑑賞は時代劇づいているが、見比べる楽しみもある。
抜忍となり逃亡の旅を続けるカムイが、漁師や妻で抜忍の家族と過ごすも、壮絶で孤独な戦いが待ち受ける。
原作は朧だが、TVアニメ『忍風カムイ外伝』でこのエピソードを観た記憶があり、私にはアニメの実写版という括り。
古今忍者ものは幾つもあり、アニメでは『NARUTO』、特撮では『カクレンジャー』『ハリケンジャー』が思い出されるが、雰囲気的には『仮面の忍者赤影』に近そうで、これほど本格的な実写版は初めてのように思う。
突っ込みどころは多かったが、原作ストーリーから逸脱せず、俳優の奮闘ぶりのおかげで、時代活劇人間ドラマとして見応えがあった。
だが、今なぜ「カムイ」なのだろうか。本来マイナーで反体制派のこの作品を、大人の事情でエンタテイメントな映画にした結果、歪みやムリが生じ捉えどころのない作品となり、観る人の評価を真っ二つにしたようだ。
そもそも残酷な殺戮シーンが多数あるにも関わらず、PG12にもせずに万人向けなのが疑問。非人や差別社会の説明がないと、子供カムイが掌の血を見せて「同じ人間じゃ」という場面を見せても、説得性が出てこなく辻褄が合わない。
邦画で海洋ものというと、戦争映画をのぞけば結構少なそうだが、それだけ”海”を表現するのは難しいのだろう。VFXを使った不自然な海や空のシーンに違和感をもち、ワイヤーアクションのわざとらしさは子供騙しに見え、もっと工夫と知恵が必要だ。
脚本の宮藤官九郎らしいカラーもあるが、作品に”情”が入っているのがクドイ。もう少しクールに俯瞰的に捉え、余計なエピソードも省けば、もっと原作の雰囲気をスリムになぞらえたのではないか。
キャラクターの出来は原作ファンも満足させるに違いない。
カムイは、まさに松山ケンイチあっての映画。松ケンの忍者走りの速さや、アクションの多様さなど実に素晴らしく夢中にさせる。”十文字霞くずし”は原作以上に格好良かった(*^。^*)。表情や振舞いにもカムイらしい孤独感が出ていてドキリとさせる。撮影中に怪我をしたことで、かえってカムイの心に近づけたのか、松ケンの奥底にカムイの”孤高の魂”と似た部分まで感じられた。
あえて不満をいえば、松ケンの体にもう少し男の”色気”が欲しい。胸板を見ても何も感じなかったもん。それと物を食べる時は、口いっぱいに頬張らないで欲しいw。食事だとつい素が出ちゃったんだろうか。
小雪@スガルと、小林薫@半兵衛が、思った以上に熱演でイイ出来。大後寿々花と子役たちも健気で可愛いこと。伊藤英明も最後のほうは原作に近くて好演。
山崎努の深味のあるナレーションが、アニメ語り手の城達也の雰囲気を残して、世界観を紡いでいる。
江戸時代とはいえ、”漁業”という仕事をじっくり描いたのは評価できる。山育ちのカムイが、船上で魚釣りをし、スガルの家族と食事をし、娘サヤカと月日貝で語らったことが、後の事件があるが故に、いっそうの煌きを帯びて切ない。家族と過ごすカムイというより、カムイと過ごした家族に重点が置かれてしまったが、仕事とは?生活とは?幸せとは?を、現代にも問いかけている。
なおさら”猜疑心”が日常にも必要だと思う。スガルはカムイの言葉を信じて油断してしまったのだ。人を信じるなとは言わないが、現代でも生き抜くためには”猜疑心”を忘れてはいけない。こう思うのは、最近その”猜疑心”によって連絡をしたら、首一枚繋がったというコトが私に起きたから^^;。
観る人の状況や心境によっても、この映画は人間の心理を突くようだ。必死で休職中の人ならば、おそらくカムイの”生”のほとばしりを感じられるだろう。
『スガルの島』のカムイは、抜忍としてはまだガキで、強さとタフさの中に弱さと甘さを合わせもっている。 カムイがもっと成長した姿と松ケンの色気を観るためにも、続編の映像化を望みたい。
その際は、マイナーでもB級でもいいから、社会の底辺で生きる様々な人達にも焦点をあてていただきたい。
最近の映画鑑賞は時代劇づいているが、見比べる楽しみもある。
抜忍となり逃亡の旅を続けるカムイが、漁師や妻で抜忍の家族と過ごすも、壮絶で孤独な戦いが待ち受ける。
原作は朧だが、TVアニメ『忍風カムイ外伝』でこのエピソードを観た記憶があり、私にはアニメの実写版という括り。
古今忍者ものは幾つもあり、アニメでは『NARUTO』、特撮では『カクレンジャー』『ハリケンジャー』が思い出されるが、雰囲気的には『仮面の忍者赤影』に近そうで、これほど本格的な実写版は初めてのように思う。
突っ込みどころは多かったが、原作ストーリーから逸脱せず、俳優の奮闘ぶりのおかげで、時代活劇人間ドラマとして見応えがあった。
だが、今なぜ「カムイ」なのだろうか。本来マイナーで反体制派のこの作品を、大人の事情でエンタテイメントな映画にした結果、歪みやムリが生じ捉えどころのない作品となり、観る人の評価を真っ二つにしたようだ。
そもそも残酷な殺戮シーンが多数あるにも関わらず、PG12にもせずに万人向けなのが疑問。非人や差別社会の説明がないと、子供カムイが掌の血を見せて「同じ人間じゃ」という場面を見せても、説得性が出てこなく辻褄が合わない。
邦画で海洋ものというと、戦争映画をのぞけば結構少なそうだが、それだけ”海”を表現するのは難しいのだろう。VFXを使った不自然な海や空のシーンに違和感をもち、ワイヤーアクションのわざとらしさは子供騙しに見え、もっと工夫と知恵が必要だ。
脚本の宮藤官九郎らしいカラーもあるが、作品に”情”が入っているのがクドイ。もう少しクールに俯瞰的に捉え、余計なエピソードも省けば、もっと原作の雰囲気をスリムになぞらえたのではないか。
キャラクターの出来は原作ファンも満足させるに違いない。
カムイは、まさに松山ケンイチあっての映画。松ケンの忍者走りの速さや、アクションの多様さなど実に素晴らしく夢中にさせる。”十文字霞くずし”は原作以上に格好良かった(*^。^*)。表情や振舞いにもカムイらしい孤独感が出ていてドキリとさせる。撮影中に怪我をしたことで、かえってカムイの心に近づけたのか、松ケンの奥底にカムイの”孤高の魂”と似た部分まで感じられた。
あえて不満をいえば、松ケンの体にもう少し男の”色気”が欲しい。胸板を見ても何も感じなかったもん。それと物を食べる時は、口いっぱいに頬張らないで欲しいw。食事だとつい素が出ちゃったんだろうか。
小雪@スガルと、小林薫@半兵衛が、思った以上に熱演でイイ出来。大後寿々花と子役たちも健気で可愛いこと。伊藤英明も最後のほうは原作に近くて好演。
山崎努の深味のあるナレーションが、アニメ語り手の城達也の雰囲気を残して、世界観を紡いでいる。
江戸時代とはいえ、”漁業”という仕事をじっくり描いたのは評価できる。山育ちのカムイが、船上で魚釣りをし、スガルの家族と食事をし、娘サヤカと月日貝で語らったことが、後の事件があるが故に、いっそうの煌きを帯びて切ない。家族と過ごすカムイというより、カムイと過ごした家族に重点が置かれてしまったが、仕事とは?生活とは?幸せとは?を、現代にも問いかけている。
なおさら”猜疑心”が日常にも必要だと思う。スガルはカムイの言葉を信じて油断してしまったのだ。人を信じるなとは言わないが、現代でも生き抜くためには”猜疑心”を忘れてはいけない。こう思うのは、最近その”猜疑心”によって連絡をしたら、首一枚繋がったというコトが私に起きたから^^;。
観る人の状況や心境によっても、この映画は人間の心理を突くようだ。必死で休職中の人ならば、おそらくカムイの”生”のほとばしりを感じられるだろう。
『スガルの島』のカムイは、抜忍としてはまだガキで、強さとタフさの中に弱さと甘さを合わせもっている。 カムイがもっと成長した姿と松ケンの色気を観るためにも、続編の映像化を望みたい。
その際は、マイナーでもB級でもいいから、社会の底辺で生きる様々な人達にも焦点をあてていただきたい。
映画 BALLAD 名もなき恋のうた
2009年9月16日 映画続いて、映画『BALLAD(バラッド)名もなき恋のうた』を観てきた。
戦国時代にタイムスリップした現代の少年が見た、小国の姫と家来である侍との悲恋を描く。
原案となった、映画クレヨンしんちゃん『嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』はもちろん劇場でも観た。
アニメの実写版として期待よりも不安が大きかったが、親子で楽しめる時代劇ファンタジーとして、本格的で見応えがあった。
アニメしんちゃんよりは礼儀正しく良い子だが、気弱で物静かな小学生・川上真一が主人公。
真一役の武井証が、物怖じせずのびのび溌剌とした演技で、全編を軽快に支えて素晴らしい。彼の存在こそが、暗く欝とした物語に刺激と活気を与え、冷静で俯瞰的な目の代わりにもなってくれる。
真一くんは、まるで超・電王『鬼ヶ島の戦艦』のユウくんのようw。自転車の疾走シーンもソックリ、ドングリが石にも見える。これは、逃げてばかりいた少年が、時空を超えることで、人との絆の大切さや立ち向かう勇気を知り、たくましく成長していく物語というわけだ。
今回は真一だけでなく、真一の両親も変わっていく。結婚して10年、ギクシャクとすれ違う関係だった夫妻が、戦国の人達と暮らしていく中で、互いに分かり合い見直すことを知って、愛情が再燃していくのだ。
夏川結衣@ママはさっぱりと快活。筒井道隆@パパが、アニメひろしみたいにもっとテンションが高かったら、戦国の男の姿との違いも出て面白くなっていただろう。
キャスティング時からイメージと全然違うと思っていた草彅剛の井尻又兵衛。アニメの声は屋良有作だったし、武骨で不器用でどっしりと地に足つけた武将だったので、草彅くんではやはり線が細くて可愛いだけだった。兜甲冑での立ち回りは熱演、お酒を美味しそうに飲む場面は思わず某事件を思い出させて苦笑するばかり。
新垣結衣の廉姫は、品があって可愛らしかったが、思ったより台詞が少なかったような感じ。
二人を固める周りの役者が重厚で迫力たっぷり。中村敦夫の理解ある親父ぶりも好感もてるし、大沢たかおはじめ敵の役者陣のケレン味たっぷりの演技に脱帽。
戦の場面は段階をちゃんと踏んだ本格的なもので、納得と共に感心。大掛かりな合戦シーンは、山崎貴監督はじめ白組のCG技術が、リアリティで緊迫感ある画面を作り出して見応えたっぷり。本物と見分けがつかない光景はスゴイのひと言だ。
佐藤直紀の音楽が絶妙なタイミングで盛り上げてくれる。
本当はあの時に死んでいたのに、真一に救われた”奇蹟の時間”を、自分なりに精一杯に生きた男。懸命に応えようとした女。そこには真一たちの後押しもあった。デスティニーというのも、タイムスリップの宿命だろうか。
真一とさほど歳が変わらない文ちゃんが、初陣で必死に戦っている姿が印象的。
後世では国も名も残されないとか、国を失った落武者が出たり、和睦協定で国を吸収した後に斬って捨てるなど、現代社会を批判したオリジナル部分に、密かに監督の”守り”と”祈り”が感じられた。
廉姫と又兵衛の恋は、時をかける。
4日に放送されたTVアニメ『クレヨンしんちゃん』「恋の戦闘メモリーだゾ」では、現代に転生した(?)きれいなおねいさんの春日廉と、剣道青年の又郎が、運命に導かれて出会い恋を成就していく。
キャストも映画と同じ。又郎@草彅くんの演技はイマイチだが^^;、廉ちゃん@ガッキーは自然な可愛さでバッチリ。
戦国時代にタイムスリップした現代の少年が見た、小国の姫と家来である侍との悲恋を描く。
原案となった、映画クレヨンしんちゃん『嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』はもちろん劇場でも観た。
アニメの実写版として期待よりも不安が大きかったが、親子で楽しめる時代劇ファンタジーとして、本格的で見応えがあった。
アニメしんちゃんよりは礼儀正しく良い子だが、気弱で物静かな小学生・川上真一が主人公。
真一役の武井証が、物怖じせずのびのび溌剌とした演技で、全編を軽快に支えて素晴らしい。彼の存在こそが、暗く欝とした物語に刺激と活気を与え、冷静で俯瞰的な目の代わりにもなってくれる。
真一くんは、まるで超・電王『鬼ヶ島の戦艦』のユウくんのようw。自転車の疾走シーンもソックリ、ドングリが石にも見える。これは、逃げてばかりいた少年が、時空を超えることで、人との絆の大切さや立ち向かう勇気を知り、たくましく成長していく物語というわけだ。
今回は真一だけでなく、真一の両親も変わっていく。結婚して10年、ギクシャクとすれ違う関係だった夫妻が、戦国の人達と暮らしていく中で、互いに分かり合い見直すことを知って、愛情が再燃していくのだ。
夏川結衣@ママはさっぱりと快活。筒井道隆@パパが、アニメひろしみたいにもっとテンションが高かったら、戦国の男の姿との違いも出て面白くなっていただろう。
キャスティング時からイメージと全然違うと思っていた草彅剛の井尻又兵衛。アニメの声は屋良有作だったし、武骨で不器用でどっしりと地に足つけた武将だったので、草彅くんではやはり線が細くて可愛いだけだった。兜甲冑での立ち回りは熱演、お酒を美味しそうに飲む場面は思わず某事件を思い出させて苦笑するばかり。
新垣結衣の廉姫は、品があって可愛らしかったが、思ったより台詞が少なかったような感じ。
二人を固める周りの役者が重厚で迫力たっぷり。中村敦夫の理解ある親父ぶりも好感もてるし、大沢たかおはじめ敵の役者陣のケレン味たっぷりの演技に脱帽。
戦の場面は段階をちゃんと踏んだ本格的なもので、納得と共に感心。大掛かりな合戦シーンは、山崎貴監督はじめ白組のCG技術が、リアリティで緊迫感ある画面を作り出して見応えたっぷり。本物と見分けがつかない光景はスゴイのひと言だ。
佐藤直紀の音楽が絶妙なタイミングで盛り上げてくれる。
本当はあの時に死んでいたのに、真一に救われた”奇蹟の時間”を、自分なりに精一杯に生きた男。懸命に応えようとした女。そこには真一たちの後押しもあった。デスティニーというのも、タイムスリップの宿命だろうか。
真一とさほど歳が変わらない文ちゃんが、初陣で必死に戦っている姿が印象的。
後世では国も名も残されないとか、国を失った落武者が出たり、和睦協定で国を吸収した後に斬って捨てるなど、現代社会を批判したオリジナル部分に、密かに監督の”守り”と”祈り”が感じられた。
廉姫と又兵衛の恋は、時をかける。
4日に放送されたTVアニメ『クレヨンしんちゃん』「恋の戦闘メモリーだゾ」では、現代に転生した(?)きれいなおねいさんの春日廉と、剣道青年の又郎が、運命に導かれて出会い恋を成就していく。
キャストも映画と同じ。又郎@草彅くんの演技はイマイチだが^^;、廉ちゃん@ガッキーは自然な可愛さでバッチリ。
時代劇づいて、戦国もの映画2本のハシゴ。
先ず、映画『火天の城』を観てきた。
織田信長の厳命で、安土城築城に命をかけた宮大工と、その家族や門下の大工たちの姿を描く。
原作未読。幻の城・安土城と信長像に興味を抱いたが、3年の歳月で巨大建築を作り出した大工や石工など末端の人間のプロの仕事ぶりには圧倒された。まさに戦国版「プロジェクトX」。
あれこれと盛り込みすぎて、贅沢なボリューム感は増したが、かえって人物や焦点が絞りにくくなってしまった。
築城のプロセスと共に、主人公の宮大工・岡部又右衛門と妻や娘との家族ドラマと、番匠としての信念や誇りやこだわりを、丁寧に描き出してキャラクターに深みを持たせた点は見事だ。
だが、門下の大工たちの苦悩や葛藤、木曽ヒノキをめぐる信頼と絆、主従の無常な関係に加え、唐突な裏切りと悲恋と末路、夥しい死と再生まで詰め込んでいては、人物の誰に思いを託し、何を追い求めていいのか分らなくなる。シーン一つ一つも長くて退屈、長台詞や間延びも多い。もっと簡潔に要所を突いた演出であれば、メリハリもついて2時間以内で収まったように思う。
結果的にはスペクタルでドラマチックな展開となったが、ご神木の伐採と蛇石の切り出しによる、祟りとも思える多くの犠牲と後始末に対して、大工の誰も何も言及しないのが虚しい。人の心を汲むことの大切さを訴えているが、自然への畏敬の念も忘れてはいけないと、もっとアピールする必要もありそうだ。
「火天の城」とは、炎によって焼失された城のこと、火の宿命をもった城のことかと思っていたが、完成された安土城が松明によってライトアップされたことも指していたようだ。
完成したならしたで、安土城の内部や、安土城を目にした又右衛門たちの晴れ晴れとした姿も描いてほしかった。あれでは犠牲になった者たちも浮かばれないし、名も無き者たちの息遣いも聞こえてこない。
結局は織田信長だけが喜んだ城。現代と同じように、上の者には断じて逆らえず、懸命にやっても得られない、下の者たちの無念さだけが残ってしまった。
仕事に夢中で家族を省みない夫、静かに見守り支える妻、父に反発する娘と、現代とも重なる家族像に苦笑。腕がたち実直で人望厚い又右衛門だが、信長にやられたのと同じように、妻につい苛立ち怒鳴ってしまう。ひとり娘にも結構弱いが、あれが息子だったらどんな態度をとるだろうか。
西田敏行がそんな又右衛門を、誠実に人間臭く熱演。妻・田鶴の大竹しのぶと、娘・凛の福田沙紀は母娘にしては似てないがw、芯の強さや内に秘めた情熱など、共通したものが感じられて微笑ましい。
椎名桔平は定番な信長。笹野高史は秀吉ではないので苦笑。緒方直人の髭長髪がわざとらしく作りこんだ感じ。寺島進の声が大工らしくてイイ。石田卓也は時をかけた少年?w
築城の様子や石運びの場面は細かくも壮大なスケールで、白組のCGが大活躍。これが『BALLAD』にも生きているのか。これもまさに匠の味。
中孝介の主題歌「空が空♪」は、夏目友人帳の「夏夕空♪」を思わせるが、どちらの歌でもよさそうだ。
先ず、映画『火天の城』を観てきた。
織田信長の厳命で、安土城築城に命をかけた宮大工と、その家族や門下の大工たちの姿を描く。
原作未読。幻の城・安土城と信長像に興味を抱いたが、3年の歳月で巨大建築を作り出した大工や石工など末端の人間のプロの仕事ぶりには圧倒された。まさに戦国版「プロジェクトX」。
あれこれと盛り込みすぎて、贅沢なボリューム感は増したが、かえって人物や焦点が絞りにくくなってしまった。
築城のプロセスと共に、主人公の宮大工・岡部又右衛門と妻や娘との家族ドラマと、番匠としての信念や誇りやこだわりを、丁寧に描き出してキャラクターに深みを持たせた点は見事だ。
だが、門下の大工たちの苦悩や葛藤、木曽ヒノキをめぐる信頼と絆、主従の無常な関係に加え、唐突な裏切りと悲恋と末路、夥しい死と再生まで詰め込んでいては、人物の誰に思いを託し、何を追い求めていいのか分らなくなる。シーン一つ一つも長くて退屈、長台詞や間延びも多い。もっと簡潔に要所を突いた演出であれば、メリハリもついて2時間以内で収まったように思う。
結果的にはスペクタルでドラマチックな展開となったが、ご神木の伐採と蛇石の切り出しによる、祟りとも思える多くの犠牲と後始末に対して、大工の誰も何も言及しないのが虚しい。人の心を汲むことの大切さを訴えているが、自然への畏敬の念も忘れてはいけないと、もっとアピールする必要もありそうだ。
「火天の城」とは、炎によって焼失された城のこと、火の宿命をもった城のことかと思っていたが、完成された安土城が松明によってライトアップされたことも指していたようだ。
完成したならしたで、安土城の内部や、安土城を目にした又右衛門たちの晴れ晴れとした姿も描いてほしかった。あれでは犠牲になった者たちも浮かばれないし、名も無き者たちの息遣いも聞こえてこない。
結局は織田信長だけが喜んだ城。現代と同じように、上の者には断じて逆らえず、懸命にやっても得られない、下の者たちの無念さだけが残ってしまった。
仕事に夢中で家族を省みない夫、静かに見守り支える妻、父に反発する娘と、現代とも重なる家族像に苦笑。腕がたち実直で人望厚い又右衛門だが、信長にやられたのと同じように、妻につい苛立ち怒鳴ってしまう。ひとり娘にも結構弱いが、あれが息子だったらどんな態度をとるだろうか。
西田敏行がそんな又右衛門を、誠実に人間臭く熱演。妻・田鶴の大竹しのぶと、娘・凛の福田沙紀は母娘にしては似てないがw、芯の強さや内に秘めた情熱など、共通したものが感じられて微笑ましい。
椎名桔平は定番な信長。笹野高史は秀吉ではないので苦笑。緒方直人の髭長髪がわざとらしく作りこんだ感じ。寺島進の声が大工らしくてイイ。石田卓也は時をかけた少年?w
築城の様子や石運びの場面は細かくも壮大なスケールで、白組のCGが大活躍。これが『BALLAD』にも生きているのか。これもまさに匠の味。
中孝介の主題歌「空が空♪」は、夏目友人帳の「夏夕空♪」を思わせるが、どちらの歌でもよさそうだ。
映画 TAJOMARU &初日舞台挨拶
2009年9月12日 映画続いて、映画『TAJOMARU』&初日舞台挨拶を観た。
丁度劇場入りする列の最後尾が目の前にあり、待つことなく入場。傘を持ってた人が多かったが、どうやら湾岸を観てる間に降ってて止んだ模様。パンフは上映中に販売とは何故だろう?
こちらも中ほどサイド席だが、前が通路口の壁になってるので観易い。さっきの劇場より大きいが、立ち見がいっぱいの盛況ぶり。女性客がやっぱ多い。
上映前に舞台挨拶。司会は笠井アナウンサー。ようやくフジテレビ系列だと分った^^;。
登壇者は、左から中野裕之監督、萩原健一、やべきょうすけ、柴本幸、小栗旬、田中圭、松方弘樹、山本又一朗プロデューサーの8人。こちらでも柴本さんの真っ赤なドレスや田中くんのグリーンタイが目を惹く。短髪の小栗くんだけくだけた衣装でサンダル履きw。
自己紹介挨拶では、客席のみんなが昼ご飯をまだ食べてないのか、終わってから食べるのかに疑問が起きる。マイクの握り方がオカシイと、自分ツッコミのやべさんは「意識だけでも小栗くんw」。
多襄丸のキャッチコビーに触れて、役と自分の共通点を訊かれた小栗くんは、”決して女を捨てない”には悩みながら、多襄丸を「まっすぐな男」だと答え、「自分は自由に生きてる」と”どこまでも自由”に重ね合わせる。サンダル履きだしw。
「先輩のイタズラがチョイチョイ入る」と言う田中くんは、「小栗さんとは言葉ではなく目でやり取り」と関係を語ると、「あんまり仲良くないんですよ」と小栗くん。田中くんの話では、一緒に乗馬の稽古中に自分が落馬しちゃって痛かった時、小栗くんたち先輩が笑って見ていたそうで(ひでぇ~^^;)。話をしている間も、小栗くんが笑いながら当時を語るw。
松方さんは、シーン9の旧多襄丸の自己宣伝。出が少ないので瞬きしないで…ってウソウソw。旬くんの姿が格好良いが、自分はでっかい顔をしているなとプロデューサーとシミジミw。何てお茶目で親近感のある方。
萩原さんはあまり笑わずに、のびのびとやらせる環境だったと辛口っぽい。
広島出身の監督は、ロケ地が自分の故郷だったので吃驚したと、福山には海賊がホントにいるんですよと面白い話題提供。
山本プロデューサーは、『カリギュラ』の小栗くんに触発されたようで、「舞台劇の濃密さを映画でしたい」「映画的な面白さも追求した」という。
大御所さん方が話されてる最中も、旬くんが田中くんにチョッカイ出したりとモゾモゾと落ち着きがなく、やべさんからも厳しくツッコミ。湾岸の時のちゃんなかみたいw。落ち着きのなさは年齢に関係なかったか^^;。2回目はカメラも回っていなかったので、なおさら小栗くんはフリーダム、「どこまでも自由」だった(^o^)。
約20分で終了。若者二人は手を振っていた。
 ̄
本編上映。観ながら買ってきたパンを食す。
室町末期。名門の次男として生まれた青年が、陰謀と策略にハマり幾多の困難の中で多襄丸として再生、己の大切なものを見失わず仲間と共に、過酷な運命に立ち向かう話。
芥川龍之介の『藪の中』をもとに、多襄丸を主役に据えたオリジナルストーリー。
大盗賊”多襄丸”の名はどんどん受け継がれていくもので、旧多襄丸から新多襄丸へのバトン(浪切の剣)渡しも描かれる。
全編、裏切り裏切られ騙される展開でめまぐるしい。何が真実で誰が味方なのか観客は分っているのに、肝心の多襄丸が推察できないところがもどかしい。
多襄丸になる直光は、見る前はもう少し利口で洞察力もあるデキル男なのかと思ったが、温和で純粋で真っ直ぐ過ぎ、悪く言うとバカ正直でマヌケで腑抜けな男であった。そのひたむきさは、年齢にすると18前後の少年にしか見えず、『イルジメ』の雰囲気とも重なりそう^^;。
小栗旬の魅力は確かに発揮されているが、小栗くんならもう少し器の大きい男のほうが似合いそうだ。小栗くんの表情や口調は豊かで、熱情というマグマを内に秘めた少年ぽさが抜けない。
己の身さえ守れなかった少年が、険しく辛い人生経験を積んだ結果、ようやくひとりの女性を守れるような頼もしい男に成長していく物語だとすれば、小栗くんの演技は見事だが、実はその続きをファンは観たいのではないか。
先に湾岸を観たので比べてしまうが、演技や役作りは置いといて、若手俳優の中でも小栗くんはとりわけ発声がよく台詞が聴き取り易い。腹の底から声がよく出ているのが頼もしい。
萩原さんは不気味で、徳川家康のようだ^^;。松方さんはシリアスとコミカルのメリハリが絶妙で、とっても愛らしく重厚な役者さん。小栗くんとの絡みでは『天地人』を思い出してニンマリ。やべさんが意外や重要なキーマンで、小栗くんとの絡みで『クローズZERO』の結末を願ってしまう。柴本さん@阿古姫は『ラピュタ』のシータだったのねw。パズーとシータの室町乱世編として観るとまた面白いかも。
桜丸がとにかく憎らしくて憎らしくて^^;、映画を観る前にキュートな田中圭くんを観ておいてホントよかった。桜丸と御所様の関係に、某漫画が思い出され、全体的に木原敏江氏の作品の雰囲気に似ているなと感じた。
しかし沢山の作品が思い出されるにつけ、敵側に人材が乏しくスケールが小さいこと。もっとクールで鋭敏で人間的にも魅力的な人物が敵だったら、物語が濃密になって面白くなっただろうに。熱演した田中くんは評価するが、最初っからもう少し年上の落ち着いた俳優を起用して欲しかった。あれでは多襄丸が、受けにも攻めにもなれずの曖昧なポジションで気の毒だ^^;。
エンディングに流れるB’z「PRAY♪」が情熱的で耳に残る曲なだけに、作品世界にも”絆”を求めたい。
山本プロデューサーが「舞台劇+映画」を追求したと語っていたが、あれこれと引っかかる。
阿古姫の危機一髪に現れた多襄丸の身体が、映画の枠内だと、右手を上に掲げ斜めに構えた参上ポーズに見えてしまい、思わずクスリ。後ろ手の刀を抜く為の構えだとは分るが、映画ならではの可笑しさだ。私だったらついでに、「ちょっと待った!」「多襄丸、参上」と小栗くんに言わせるところだw。
ラストの緊迫感溢れる立ち回りも、映画ならではの演出とはいえ、ワイヤーなど変な小細工などはかえって滑稽^^;。あんなに飛べるなら、落ちても怪我なんかしないハズ。むしろここは舞台演出のように、長回しで撮って、ナマのぶつかり合いを見せて欲しかった。
舞台で見せたような小栗くんの鮮烈な魅力は、この映画ではさほど感じられないのが残念。
『トップランナー』や『いいとも!』でも、小栗くんと藤原竜也くんの繋がりが浮かび上がったが、来年の『ムサシ』海外公演を控えて、また二人の熱いバトルが展開されそうだ。
丁度劇場入りする列の最後尾が目の前にあり、待つことなく入場。傘を持ってた人が多かったが、どうやら湾岸を観てる間に降ってて止んだ模様。パンフは上映中に販売とは何故だろう?
こちらも中ほどサイド席だが、前が通路口の壁になってるので観易い。さっきの劇場より大きいが、立ち見がいっぱいの盛況ぶり。女性客がやっぱ多い。
上映前に舞台挨拶。司会は笠井アナウンサー。ようやくフジテレビ系列だと分った^^;。
登壇者は、左から中野裕之監督、萩原健一、やべきょうすけ、柴本幸、小栗旬、田中圭、松方弘樹、山本又一朗プロデューサーの8人。こちらでも柴本さんの真っ赤なドレスや田中くんのグリーンタイが目を惹く。短髪の小栗くんだけくだけた衣装でサンダル履きw。
自己紹介挨拶では、客席のみんなが昼ご飯をまだ食べてないのか、終わってから食べるのかに疑問が起きる。マイクの握り方がオカシイと、自分ツッコミのやべさんは「意識だけでも小栗くんw」。
多襄丸のキャッチコビーに触れて、役と自分の共通点を訊かれた小栗くんは、”決して女を捨てない”には悩みながら、多襄丸を「まっすぐな男」だと答え、「自分は自由に生きてる」と”どこまでも自由”に重ね合わせる。サンダル履きだしw。
「先輩のイタズラがチョイチョイ入る」と言う田中くんは、「小栗さんとは言葉ではなく目でやり取り」と関係を語ると、「あんまり仲良くないんですよ」と小栗くん。田中くんの話では、一緒に乗馬の稽古中に自分が落馬しちゃって痛かった時、小栗くんたち先輩が笑って見ていたそうで(ひでぇ~^^;)。話をしている間も、小栗くんが笑いながら当時を語るw。
松方さんは、シーン9の旧多襄丸の自己宣伝。出が少ないので瞬きしないで…ってウソウソw。旬くんの姿が格好良いが、自分はでっかい顔をしているなとプロデューサーとシミジミw。何てお茶目で親近感のある方。
萩原さんはあまり笑わずに、のびのびとやらせる環境だったと辛口っぽい。
広島出身の監督は、ロケ地が自分の故郷だったので吃驚したと、福山には海賊がホントにいるんですよと面白い話題提供。
山本プロデューサーは、『カリギュラ』の小栗くんに触発されたようで、「舞台劇の濃密さを映画でしたい」「映画的な面白さも追求した」という。
大御所さん方が話されてる最中も、旬くんが田中くんにチョッカイ出したりとモゾモゾと落ち着きがなく、やべさんからも厳しくツッコミ。湾岸の時のちゃんなかみたいw。落ち着きのなさは年齢に関係なかったか^^;。2回目はカメラも回っていなかったので、なおさら小栗くんはフリーダム、「どこまでも自由」だった(^o^)。
約20分で終了。若者二人は手を振っていた。
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本編上映。観ながら買ってきたパンを食す。
室町末期。名門の次男として生まれた青年が、陰謀と策略にハマり幾多の困難の中で多襄丸として再生、己の大切なものを見失わず仲間と共に、過酷な運命に立ち向かう話。
芥川龍之介の『藪の中』をもとに、多襄丸を主役に据えたオリジナルストーリー。
大盗賊”多襄丸”の名はどんどん受け継がれていくもので、旧多襄丸から新多襄丸へのバトン(浪切の剣)渡しも描かれる。
全編、裏切り裏切られ騙される展開でめまぐるしい。何が真実で誰が味方なのか観客は分っているのに、肝心の多襄丸が推察できないところがもどかしい。
多襄丸になる直光は、見る前はもう少し利口で洞察力もあるデキル男なのかと思ったが、温和で純粋で真っ直ぐ過ぎ、悪く言うとバカ正直でマヌケで腑抜けな男であった。そのひたむきさは、年齢にすると18前後の少年にしか見えず、『イルジメ』の雰囲気とも重なりそう^^;。
小栗旬の魅力は確かに発揮されているが、小栗くんならもう少し器の大きい男のほうが似合いそうだ。小栗くんの表情や口調は豊かで、熱情というマグマを内に秘めた少年ぽさが抜けない。
己の身さえ守れなかった少年が、険しく辛い人生経験を積んだ結果、ようやくひとりの女性を守れるような頼もしい男に成長していく物語だとすれば、小栗くんの演技は見事だが、実はその続きをファンは観たいのではないか。
先に湾岸を観たので比べてしまうが、演技や役作りは置いといて、若手俳優の中でも小栗くんはとりわけ発声がよく台詞が聴き取り易い。腹の底から声がよく出ているのが頼もしい。
萩原さんは不気味で、徳川家康のようだ^^;。松方さんはシリアスとコミカルのメリハリが絶妙で、とっても愛らしく重厚な役者さん。小栗くんとの絡みでは『天地人』を思い出してニンマリ。やべさんが意外や重要なキーマンで、小栗くんとの絡みで『クローズZERO』の結末を願ってしまう。柴本さん@阿古姫は『ラピュタ』のシータだったのねw。パズーとシータの室町乱世編として観るとまた面白いかも。
桜丸がとにかく憎らしくて憎らしくて^^;、映画を観る前にキュートな田中圭くんを観ておいてホントよかった。桜丸と御所様の関係に、某漫画が思い出され、全体的に木原敏江氏の作品の雰囲気に似ているなと感じた。
しかし沢山の作品が思い出されるにつけ、敵側に人材が乏しくスケールが小さいこと。もっとクールで鋭敏で人間的にも魅力的な人物が敵だったら、物語が濃密になって面白くなっただろうに。熱演した田中くんは評価するが、最初っからもう少し年上の落ち着いた俳優を起用して欲しかった。あれでは多襄丸が、受けにも攻めにもなれずの曖昧なポジションで気の毒だ^^;。
エンディングに流れるB’z「PRAY♪」が情熱的で耳に残る曲なだけに、作品世界にも”絆”を求めたい。
山本プロデューサーが「舞台劇+映画」を追求したと語っていたが、あれこれと引っかかる。
阿古姫の危機一髪に現れた多襄丸の身体が、映画の枠内だと、右手を上に掲げ斜めに構えた参上ポーズに見えてしまい、思わずクスリ。後ろ手の刀を抜く為の構えだとは分るが、映画ならではの可笑しさだ。私だったらついでに、「ちょっと待った!」「多襄丸、参上」と小栗くんに言わせるところだw。
ラストの緊迫感溢れる立ち回りも、映画ならではの演出とはいえ、ワイヤーなど変な小細工などはかえって滑稽^^;。あんなに飛べるなら、落ちても怪我なんかしないハズ。むしろここは舞台演出のように、長回しで撮って、ナマのぶつかり合いを見せて欲しかった。
舞台で見せたような小栗くんの鮮烈な魅力は、この映画ではさほど感じられないのが残念。
『トップランナー』や『いいとも!』でも、小栗くんと藤原竜也くんの繋がりが浮かび上がったが、来年の『ムサシ』海外公演を控えて、また二人の熱いバトルが展開されそうだ。
映画 湾岸ミッドナイトTHE MOVIE&初日舞台挨拶
2009年9月12日 映画新宿で、映画初日舞台挨拶のハシゴをした。
先ずは、映画『湾岸ミッドナイトTHE MOVIE』&初日舞台挨拶。
この映画館には珍しく30分前に開場。中ほどサイドの席だが、前列ごっそり空席でステージは観易い。立ち見客も結構いて、まずまずの賑わい。
上映前に舞台挨拶。登壇者は、左から室賀厚監督、小林涼子、中村優一、加藤和樹、松本莉緒。試写会では7人だったが今日は5人。ちゃんなかの髪先がクルクルで、試写会の時より大人っぽい服装。ちゃんなかのショールと和樹のシャツが似たモノクロ色。和樹のタイと小林さんのドレスが似たピンク。全体的にフォーマルな印象。MCはタイネユカ。
「おはようございます!」と元気な声のちゃんなかは、まだ緊張している模様。
「お足元が悪い中…」と和樹の一声に何故か客席から笑いが起き、「そこは笑うトコではありません」と言うとまた笑いw。落ち着いて見える和樹は「寝ぼけ眼がこの映画でパーッと目が覚めます」「やっと公開なんだと実感しています」と真面目モード。
撮影について聞かれると、「大変だった」と言うちゃんなかは言葉が続かず、困った表情で隣の和樹に「タスケテ」(^o^)。ちゃんなかに急に振られても動じず、淡々とコメントを纏め上げる和樹に、ちゃんなかがホッとしたように「その通りです」。ちゃんなかは甘えた調子で可愛いし、和樹はすっかり頼れるお兄さん状態だし、二人の愉快なやり取りが微笑ましい(*^。^*)。
原作と比べて。「車中の顔と高校生の顔のギャップを意識した」と言うちゃんなかは「漫画読んだかはノーコメントw」。原作読んだ和樹は「非常に表情が少ないヤツだと思った」「特に表情や目線に気をつけた」。「二股っぽい女にならないように」気をつけたと言う小林さん、お父様は車が好きで現場まで観にきたそうだ。
仕事やプライベートで突っ走っていること(劇場ごとに質問内容が変わるとか)。ちゃんなかは「22歳になるので、セクシーになりたい」(^.^) 和樹は「挑戦し続けることだが、気がつけば突っ走ってる」とマジメ。監督ったら「緊張してるのでトイレに突っ走りたい」(笑)
最後にひと言挨拶。小林さんが「イケメン2人の人間バトルだけでなく車も好きになって欲しい」。和樹が「スタッフの方の力が集結して一生懸命作った作品」だとチーム室賀の健闘と感謝と成功を述べる。
トーク中も、ちゃんなかは身体が動いて落ち着きがなく、和樹はキッチリと姿勢がよくて、二人のギャップが可笑しい。
「感無量」の監督は、途中完成しないのではないかと思ったそうだが、日本の高速での撮影の大変さを語った。
フォトセッション。ちゃんなかと和樹がポスターを囲むように並ぶ。たまに歯を見せて笑うちゃんなかと、終始小さな笑みだけの和樹。ムービーでは真っ先に手を振るちゃんなかがフリーダム。
思ったより時間をとってくれて全部で25分程。拍手の中、退場する皆さん。これから数ヶ所で舞台挨拶があるので、忽ち席を離れるファンもあり。
 ̄
本編上映。やっぱ試写会の時より、音がよくて画面がきれい。二度目でも飽きずに面白く感じた。
車の内部構造とか、色々な部品が出てくるところは、車好きやメカ好きにはたまらないのではないだろうか。乗るだけでなく、自分で整備し直していくアキオの忍耐力や真剣さが好ましい。
共通の敵(?)から車を取り返そうと懸命になるアキオと達也の場面は、緊迫感があって心踊る。”達也”メイキングDVDで、「ボーイズラブ」発言をした中村優一とリアクションした加藤和樹だが、二人ともしっかり意識してるじゃんv。
次は、アニメ版『湾岸ミッドナイト』でアキオの声を演じた小栗旬の映画。
室賀監督がお茶目な前フリまでしてくれたが、「わんがんへ」じゃなくて、おとなりへw。
先ずは、映画『湾岸ミッドナイトTHE MOVIE』&初日舞台挨拶。
この映画館には珍しく30分前に開場。中ほどサイドの席だが、前列ごっそり空席でステージは観易い。立ち見客も結構いて、まずまずの賑わい。
上映前に舞台挨拶。登壇者は、左から室賀厚監督、小林涼子、中村優一、加藤和樹、松本莉緒。試写会では7人だったが今日は5人。ちゃんなかの髪先がクルクルで、試写会の時より大人っぽい服装。ちゃんなかのショールと和樹のシャツが似たモノクロ色。和樹のタイと小林さんのドレスが似たピンク。全体的にフォーマルな印象。MCはタイネユカ。
「おはようございます!」と元気な声のちゃんなかは、まだ緊張している模様。
「お足元が悪い中…」と和樹の一声に何故か客席から笑いが起き、「そこは笑うトコではありません」と言うとまた笑いw。落ち着いて見える和樹は「寝ぼけ眼がこの映画でパーッと目が覚めます」「やっと公開なんだと実感しています」と真面目モード。
撮影について聞かれると、「大変だった」と言うちゃんなかは言葉が続かず、困った表情で隣の和樹に「タスケテ」(^o^)。ちゃんなかに急に振られても動じず、淡々とコメントを纏め上げる和樹に、ちゃんなかがホッとしたように「その通りです」。ちゃんなかは甘えた調子で可愛いし、和樹はすっかり頼れるお兄さん状態だし、二人の愉快なやり取りが微笑ましい(*^。^*)。
原作と比べて。「車中の顔と高校生の顔のギャップを意識した」と言うちゃんなかは「漫画読んだかはノーコメントw」。原作読んだ和樹は「非常に表情が少ないヤツだと思った」「特に表情や目線に気をつけた」。「二股っぽい女にならないように」気をつけたと言う小林さん、お父様は車が好きで現場まで観にきたそうだ。
仕事やプライベートで突っ走っていること(劇場ごとに質問内容が変わるとか)。ちゃんなかは「22歳になるので、セクシーになりたい」(^.^) 和樹は「挑戦し続けることだが、気がつけば突っ走ってる」とマジメ。監督ったら「緊張してるのでトイレに突っ走りたい」(笑)
最後にひと言挨拶。小林さんが「イケメン2人の人間バトルだけでなく車も好きになって欲しい」。和樹が「スタッフの方の力が集結して一生懸命作った作品」だとチーム室賀の健闘と感謝と成功を述べる。
トーク中も、ちゃんなかは身体が動いて落ち着きがなく、和樹はキッチリと姿勢がよくて、二人のギャップが可笑しい。
「感無量」の監督は、途中完成しないのではないかと思ったそうだが、日本の高速での撮影の大変さを語った。
フォトセッション。ちゃんなかと和樹がポスターを囲むように並ぶ。たまに歯を見せて笑うちゃんなかと、終始小さな笑みだけの和樹。ムービーでは真っ先に手を振るちゃんなかがフリーダム。
思ったより時間をとってくれて全部で25分程。拍手の中、退場する皆さん。これから数ヶ所で舞台挨拶があるので、忽ち席を離れるファンもあり。
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本編上映。やっぱ試写会の時より、音がよくて画面がきれい。二度目でも飽きずに面白く感じた。
車の内部構造とか、色々な部品が出てくるところは、車好きやメカ好きにはたまらないのではないだろうか。乗るだけでなく、自分で整備し直していくアキオの忍耐力や真剣さが好ましい。
共通の敵(?)から車を取り返そうと懸命になるアキオと達也の場面は、緊迫感があって心踊る。”達也”メイキングDVDで、「ボーイズラブ」発言をした中村優一とリアクションした加藤和樹だが、二人ともしっかり意識してるじゃんv。
次は、アニメ版『湾岸ミッドナイト』でアキオの声を演じた小栗旬の映画。
室賀監督がお茶目な前フリまでしてくれたが、「わんがんへ」じゃなくて、おとなりへw。
映画 20世紀少年 -最終章-
2009年9月2日 映画続いて、映画『20世紀少年 -最終章-ぼくらの旗』を観た。
前作から2年後。世界大統領となった”ともだち”の更なる人類滅亡計画に、敢然と立ち上がる昔の同級生たちだが、運命の8月20日がやって来る。
結局、原作未読のまま。原作だと、”ともだち”の正体や展開や結末はだいぶ違ってくるのだろうか?
第1章で戸惑い、第2章で混乱したが、この最終章でようやくスッキリ解決はした。
前回までのあらすじもあったが、中盤までは各キャラクターの居所や回想がたんと出されてとっても親切。今までの謎や伏線も回収されて、あとは”ともだち”の正体と最終結末だけに興味が注がれ、キャラクターにも集中。
尤も映像的にも親切すぎて、背格好から”ともだち”の俳優がだいたい想像できちゃうし、子供の頃の口元までソックリだったし、『サマーウォーズ』を観たばかりの声の記憶まで手伝って、正体への探求は薄れてきた。
大切なのは、”ともだち”が誰かなのではなく、”ともだち”とは何だったのだろうと、観終わった後も色々と反芻し、其々に振り返ることなのかもしれない。
”本格”や”子供じみたSF”かどうかは別として、”空想科学冒険映画”としてよく出来ていた。人が死ぬ場面はホラー染みているが、現実問題とリンクしているようで、実はリアルではないところがいい。
58歳前後のケンヂたちがよく動くタフなヒーローぶりは、21世紀中年へのエールだろうか。ユキジだけが40代にしか見えなくて、高須が男だったらなと思う。
円盤や二足歩行ロボットは『鉄人28号』を思わせるが、お台場ガンダムが動くとしたらあんな感じか?と思うほど滑稽で痛快。
1960年代の町は『3丁目の夕日』の10年後に挑戦したみたいだし、ケンヂたちの攻撃が過去の記憶とシンクロする場面も面白かった。
唐沢寿明、豊川悦司、香川照之が熱演。ケンヂの歌には特に惹かれずw。平愛梨の髪型は、右目隠してヒーロー然w。山寺宏一が美味しい役。舞台に続きまたも聴いた古田新太の歌。豪華キャストのカメオも楽しい。斎藤工が目立つが、舞台『鉄人28号』に出た若手まで出ていたw。
「悪人でいるのは大変だぞ。正義の味方のほうが楽だ」は、ケンヂの実体験から出た言葉だったのか。悪人が急にイイ人になってもムリはある。
ケンヂの苦い過去とヨシツネの交友関係は、ある意味サプライズ。忘れたい記憶と、忘れられない記憶と、忘れてしまった記憶が交錯。小学生の頃をよくぞ覚えているもんだと思うが、忘れてしまえるというのは幸福なのかもしれない。
仮想空間での贖罪は、爽やかで余韻は残るだろうが、かけがえのない存在を否定することでもある^^;。
第1章のオープニングに繋がるラスト。T.REXの「20th century boy」は高揚感が起きるが、その前の「エーゲ海の真珠」が懐かしくキュンとくる。あの曲で創作ダンスを踊ったんだっけ。ロックにあまり興味はないが、どんな音楽も過去を優しく呼び覚ましてくれるのは分る。音楽バンザイ!
パンフが『破』のように袋とじだが、この2ページは余計かも^^;。
 ̄
夜に日テレ『赤鼻のセンセイ』。今日は隆之介祭りかw。
前作から2年後。世界大統領となった”ともだち”の更なる人類滅亡計画に、敢然と立ち上がる昔の同級生たちだが、運命の8月20日がやって来る。
結局、原作未読のまま。原作だと、”ともだち”の正体や展開や結末はだいぶ違ってくるのだろうか?
第1章で戸惑い、第2章で混乱したが、この最終章でようやくスッキリ解決はした。
前回までのあらすじもあったが、中盤までは各キャラクターの居所や回想がたんと出されてとっても親切。今までの謎や伏線も回収されて、あとは”ともだち”の正体と最終結末だけに興味が注がれ、キャラクターにも集中。
尤も映像的にも親切すぎて、背格好から”ともだち”の俳優がだいたい想像できちゃうし、子供の頃の口元までソックリだったし、『サマーウォーズ』を観たばかりの声の記憶まで手伝って、正体への探求は薄れてきた。
大切なのは、”ともだち”が誰かなのではなく、”ともだち”とは何だったのだろうと、観終わった後も色々と反芻し、其々に振り返ることなのかもしれない。
”本格”や”子供じみたSF”かどうかは別として、”空想科学冒険映画”としてよく出来ていた。人が死ぬ場面はホラー染みているが、現実問題とリンクしているようで、実はリアルではないところがいい。
58歳前後のケンヂたちがよく動くタフなヒーローぶりは、21世紀中年へのエールだろうか。ユキジだけが40代にしか見えなくて、高須が男だったらなと思う。
円盤や二足歩行ロボットは『鉄人28号』を思わせるが、お台場ガンダムが動くとしたらあんな感じか?と思うほど滑稽で痛快。
1960年代の町は『3丁目の夕日』の10年後に挑戦したみたいだし、ケンヂたちの攻撃が過去の記憶とシンクロする場面も面白かった。
唐沢寿明、豊川悦司、香川照之が熱演。ケンヂの歌には特に惹かれずw。平愛梨の髪型は、右目隠してヒーロー然w。山寺宏一が美味しい役。舞台に続きまたも聴いた古田新太の歌。豪華キャストのカメオも楽しい。斎藤工が目立つが、舞台『鉄人28号』に出た若手まで出ていたw。
「悪人でいるのは大変だぞ。正義の味方のほうが楽だ」は、ケンヂの実体験から出た言葉だったのか。悪人が急にイイ人になってもムリはある。
ケンヂの苦い過去とヨシツネの交友関係は、ある意味サプライズ。忘れたい記憶と、忘れられない記憶と、忘れてしまった記憶が交錯。小学生の頃をよくぞ覚えているもんだと思うが、忘れてしまえるというのは幸福なのかもしれない。
仮想空間での贖罪は、爽やかで余韻は残るだろうが、かけがえのない存在を否定することでもある^^;。
第1章のオープニングに繋がるラスト。T.REXの「20th century boy」は高揚感が起きるが、その前の「エーゲ海の真珠」が懐かしくキュンとくる。あの曲で創作ダンスを踊ったんだっけ。ロックにあまり興味はないが、どんな音楽も過去を優しく呼び覚ましてくれるのは分る。音楽バンザイ!
パンフが『破』のように袋とじだが、この2ページは余計かも^^;。
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夜に日テレ『赤鼻のセンセイ』。今日は隆之介祭りかw。
映画 サマーウォーズ
2009年9月2日 映画映画二本立て。ホントは『20世紀少年』だけだったのが、時間の都合で『サマーウォーズ』も観ることに。この順番は正しかったかもw。
 ̄
映画『サマーウォーズ』を観てきた。
『時をかける少女』の細田守監督とスタッフが再集結した最新アニメ。
天才的数学力を持つ内気な少年が、夏の長野で、先輩の大家族と共に衝撃的な経験をする、ホーム・アドベンチャー。
和やかな田舎の普通の光景と、緊迫感溢れる仮想都市「OZ」。
まるで劇場版『デジモン・アドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』のようだったw。あの映画で細田守監督の名前を知った私。あちらは春休みで、ヤマトたちがいたのは高知の田舎だったか。デジモンがこちらのアバターとすれば、特に始めのほうと最後のほうの雰囲気がよく似てる。
尤もこちらは、『ウォーゲーム!』の世界を何倍にも膨らませたボリュームあるストーリーで、キャラクターの数も多く、一人一人をじっくり描けて恵まれた作業。CGでも作画でも美術でも、手間とお金を惜しまずかけられる。
デジタルとアナログの対比や、二つのものの見せ方が実に上手い。現実社会のトラブルに、ネットで対抗しようとする主人公たちと、黒電話で人と繋がろうとするおばあちゃん。色彩的には、田舎の青&緑とOZの赤&黒。食的には、おにぎり&味噌汁とイカ&ビールw。「お腹を空かせないように。ひとりでいないように」という言葉もジンと効いて、ちょっぴり空腹を刺激する。男性陣がネットで奮闘している横で、女性陣が食事作りに専念してたり。二つの世界が徐々に融合するサマも面白い。緑の大地にでっかい船とか、最新鋭のコンピューターに氷の山とか、ネットでコイコイとかw。
スピード感とメリハリのある映像も飽きさせない。流行りの高校野球と戦国時代を、ウォーゲームに上手く絡ませる手法もニヤリとさせる。
人数多過ぎて、大家族の家系図や名前は最後まであやふやなまま。みんな個性的で面白いが、声で全部を判別できず、誰が誰の子供やら^^;。その中で、永井一郎や中村正ら大ベテラン勢が見事に締める。自衛隊員の桐本琢也がクールでステキ。富司純子の大婆さんは、可愛くもあり迫力もあり。神木隆之介はナチュラルな演技が好ましい。
あまりに家族のエピソードやキャラクターがいっぱいなため、中盤で、主人公の健二や夏希の存在が薄れてしまいそうだった^^;。最初は女の子に見えた佳主馬の挫折の後の成長や、喪失後に目覚めて前進した侘助の印象が強く残りそうだ。
世界を救うのは、粘りと不屈とド根性、そして人と人との絆、つながり。綺麗ごとではあるが、こういう爽やかなお話も悪くはない。
でも大家族といっても、そこらへんの普通の家族とは全然違う。主人公は天才的数学力の少年(『容疑者Xの献身』に出てきたキャラみたいなのか?)。東大卒で留学経験のある天才エリート。政府や官僚のお偉方と人脈のある婆さん。水道局や消防官や警察官、自衛官に医師に漁業とみんな正規職業。由緒正しい家系であんなでっかい家と土地を持ち、食物や飲物にも不自由しない環境で、ポコポコ子供を生み育てる家族たち。地元との繋がりもかなり深そうだ。
能力もなく職もなく住むのも兎小屋で、食べ物もカップラーメンという貧民層からすれば、彼らはある意味セレブでVIPな家族に他ならない。そんな金持ちで天才な者たちが「OZ」に本気で挑んでも、観る人すべての共感は得られないだろう。
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映画『サマーウォーズ』を観てきた。
『時をかける少女』の細田守監督とスタッフが再集結した最新アニメ。
天才的数学力を持つ内気な少年が、夏の長野で、先輩の大家族と共に衝撃的な経験をする、ホーム・アドベンチャー。
和やかな田舎の普通の光景と、緊迫感溢れる仮想都市「OZ」。
まるで劇場版『デジモン・アドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』のようだったw。あの映画で細田守監督の名前を知った私。あちらは春休みで、ヤマトたちがいたのは高知の田舎だったか。デジモンがこちらのアバターとすれば、特に始めのほうと最後のほうの雰囲気がよく似てる。
尤もこちらは、『ウォーゲーム!』の世界を何倍にも膨らませたボリュームあるストーリーで、キャラクターの数も多く、一人一人をじっくり描けて恵まれた作業。CGでも作画でも美術でも、手間とお金を惜しまずかけられる。
デジタルとアナログの対比や、二つのものの見せ方が実に上手い。現実社会のトラブルに、ネットで対抗しようとする主人公たちと、黒電話で人と繋がろうとするおばあちゃん。色彩的には、田舎の青&緑とOZの赤&黒。食的には、おにぎり&味噌汁とイカ&ビールw。「お腹を空かせないように。ひとりでいないように」という言葉もジンと効いて、ちょっぴり空腹を刺激する。男性陣がネットで奮闘している横で、女性陣が食事作りに専念してたり。二つの世界が徐々に融合するサマも面白い。緑の大地にでっかい船とか、最新鋭のコンピューターに氷の山とか、ネットでコイコイとかw。
スピード感とメリハリのある映像も飽きさせない。流行りの高校野球と戦国時代を、ウォーゲームに上手く絡ませる手法もニヤリとさせる。
人数多過ぎて、大家族の家系図や名前は最後まであやふやなまま。みんな個性的で面白いが、声で全部を判別できず、誰が誰の子供やら^^;。その中で、永井一郎や中村正ら大ベテラン勢が見事に締める。自衛隊員の桐本琢也がクールでステキ。富司純子の大婆さんは、可愛くもあり迫力もあり。神木隆之介はナチュラルな演技が好ましい。
あまりに家族のエピソードやキャラクターがいっぱいなため、中盤で、主人公の健二や夏希の存在が薄れてしまいそうだった^^;。最初は女の子に見えた佳主馬の挫折の後の成長や、喪失後に目覚めて前進した侘助の印象が強く残りそうだ。
世界を救うのは、粘りと不屈とド根性、そして人と人との絆、つながり。綺麗ごとではあるが、こういう爽やかなお話も悪くはない。
でも大家族といっても、そこらへんの普通の家族とは全然違う。主人公は天才的数学力の少年(『容疑者Xの献身』に出てきたキャラみたいなのか?)。東大卒で留学経験のある天才エリート。政府や官僚のお偉方と人脈のある婆さん。水道局や消防官や警察官、自衛官に医師に漁業とみんな正規職業。由緒正しい家系であんなでっかい家と土地を持ち、食物や飲物にも不自由しない環境で、ポコポコ子供を生み育てる家族たち。地元との繋がりもかなり深そうだ。
能力もなく職もなく住むのも兎小屋で、食べ物もカップラーメンという貧民層からすれば、彼らはある意味セレブでVIPな家族に他ならない。そんな金持ちで天才な者たちが「OZ」に本気で挑んでも、観る人すべての共感は得られないだろう。