劇場版『ブレイクブレイド 第一章 覚醒ノ刻』を観てきた。
レイトショーなのが難だが^^;、ほぼ満席で人気のほどを確認。

人々が「石英」を「魔力」によって操り動力源としている世界。”魔力を持たない存在”の青年がふとしたことで古の巨兵を操ったことから、かつての学友との信頼と確執を伴って、国家間の戦闘へと巻き込まれていく。

東京国際アニメフェアのイベントをチラっと観てから、密かに期待していた映画作品。
原作未読の初心者でも、とっつき易く分り易い壮大な世界観。重厚で丁寧なロボットアクションは迫力たっぷり、キャラクターの関係性と共に個々のドラマにも見どころが多く、手描きによる温もりや質感には好感が持てて、思った以上に面白かった。

主人公ライガットは、生まれた時から魔力を持たない”能なし”であるが、地位も金も何も持っていない、ゼロからの出発点というのがいい。さぞかし肩身の狭い思いをしたであろうし、お金がなく士官学校をやめざるを得なかった悔しさも抱いていただろう。父親について訊かれた時「死んだ」と屈託なく話していたが、密かに哀しみが宿っていたようにも思う。だがそうした悲惨な運命を甘んじて受け止め、明るくやり過ごす大らかな人柄には親しみがわく。
ともすれば軽く甘い存在になりかねないライガットだが、保志総一朗が演じると、飄々とした自然体の好青年に映る。保志くんが演じてくれたからこそ、ライガットが生き生きと見え、彼の心に寄り添うことができるのだ。

ライガットの学友で国王でもあるホズル役の中村悠一が、落ち着いたローボイスで画面を引き締め、保志くんの柔らかな声との相性がとてもいい。
同じ学友のシギュンは現在はホズルの妻だが、仮面夫婦のような空気を感じさせる。斎藤千和の品の良いキュートな声がぴったり。
一方、今は敵国アテネス連邦の先陣として侵略してきたゼスも、かつての学友だ。神谷浩史のやや神経質そうなクールボイスが、謎めいた雰囲気を作る。

ライガットが謎の古代巨兵に偶然に乗り込んで動かす場面は、思わず『ガンダムSEED』で初めてガンダムを動かしたキラの図と重ねてしまったw。尤も、キラとは真逆の適当な動かし方で、むしろアムロに近かったか。いや、古代の発掘物という点では、『∀ガンダム』と近いものがありそうだ。
学友4人の回想シーンが絶妙なタイミングで流れるが、『銀河英雄伝説』とも重なるものがある。

第二章は一ヵ月後の6/26公開。
本来ならOVAシリーズでじっくり観たいアニメだが、どうせ買うこともレンタルもしないだろうと思う。こうして随時公開してくれるなら、最後の章まで見届けたい。
劇場版『トライガン Badlands Rumble』を観てきた。

内藤泰弘の同名コミックは未見。テレビシリーズは気に入ってずっと観ていたが、終了後12年ぶりに映画化されると知った時はちょっと驚いた。
公開後1ヶ月経つのに館内は結構な混み具合で、根強いファン人気を認識する。

近未来のとある惑星。伝説の大強盗ガスパックに狙われる町と砂漠を舞台に、荒くれ者や賞金稼ぎでごったかえす中、人間台風(ヒューマノイド・タイフーン)と呼ばれるヴァッシュらが銃撃戦を繰り広げるガンマン・アクション。
映画オリジナルのキャラを加えた新エピソードで、初心者やリピーターを意識した、明るさと活気のある分り易いエンタメ作品。
レギュラーメンバーも絶妙なバランスで活躍し、作品の根幹にもなる「不殺の信念」は失われていない。

監督はテレビシリーズの西村聡、脚本が小林靖子。観る時期が時期だけに、公開中の『超電王EPISODE RED』とあれこれ重なることw。ならず者でわきかえる喧騒とか、ガスパックのトラックを追いかける車軍団とか。オリキャラのアメリアにいたっては、早々とその正体に気づいちゃったが、キャラクターの表情や動きが丁寧に描かれていて、伏線とはいえど分り易すぎる(彼女がハナさんなら、メリルやミリィはナオミの立ち位置、ヴァッシュはU良太郎か?w)。
迫力と躍動感あふれる作画、重さを感じさせる凝った音響も素晴らしい。演出的に回想シーンや居酒屋場面などは少々くどい気がするが、砂地やラストのアクションはさすがの格好良さで爽快感もわく。

前半のヴァッシュの顔はどうも『ヘタリア』ぽく見えてしょうがないw。でも20年経ってもどうしてああも変わらないのだろう?永遠のサザエさんだから?w 小野坂昌也のウィスパーボイスには久々にニヤけた。
ヴァッシュひとりだけだと大味だが、ウルフウッドが出るとピリリと際立って美味しい。速水奨の関西弁を久しぶりに聴いたが、登場時の若々しくも艶っぽい声にドキドキしたv。ウルフウッドってこんなに色っぽかったっけ? 叫び声からどんどん速水ボイスに戻ってきたが、今でもまだあんな若い声が出せるなんて。
鶴ひろみの気丈な声、雪野五月のおっとり高めの声のバランスも変わらず。アメリアの坂本真綾がクール&キュート。
ガスパックの磯部勉はパワフルな声で凄まじい存在感だが、その裏で優しさが滲み出ているのが良かった。ケプラーに島田敏がきているためか、その部下の小男ドリーノ役で飛田展男、すぐには気づかれないヘンな声音で楽しませてくれた。
これらメンバーに、レガートの関俊彦が加われば完璧だが、そうなるとシリアスに偏ってしまいそうかな。

20年前に助けていなければ、彼のために死ぬ命もなかった。でも彼がいたからこそ、生きる命もあった。
”時間”ネタと”砂”ネタというのはやはり面白い。
映画『仮面ライダー超・電王トリロジー EPISODE RED』を観てきた。
3回目、いや2回目になるか。前売券も一杯あるし、娘との待ち合わせの時間潰しで^^;。
3つのスタンプが揃うとポスカセットが貰えるキャンペーンあり。

前半のM良太郎もU良太郎も、歴史的にみれば、結局なかったことになるんだ^^;。
溝口琢矢くんは、U良太郎のほうが似合ってたしノリノリでやってたね。
モモタロスが皆と離れて暮らしていたから。数ヶ月で源さんたちと仲良くなるなんて、案外社交的なんだな、モモって。
タイムパラドックスを堂々とやってのける超電王ってw。

中村優一が言っていた、砂糖を入れる手が震えていたかどうかは、画面からはよく分らず。
ただ、カップを持つ手が震えていたのは分ったw。

侑斗と愛理の恋愛模様は、星空の場面でまたちょっぴり目頭がジーンときた。
金田治監督が二人の場面をじっくりと丁寧に作ってくれるのは嬉しいが、1シーン1シーンが少々しつこく間延びしたなぁという感じ。二人のバイクの場面も余韻を持たせたいのは分るが、何度も何度も出てくるのはいただけない。
大人はラブロマンスを楽しめるが、子どもはやっぱり退屈してしまうようだ。
前の席の男の子は、ライダーの戦闘場面は見入っていたのに、侑斗と愛理の場面では途端に集中力が途切れて、隣の父親に話しかけたり立ち上がったりと落ち着かないこと^^;。
【ゼロノス編】の割には、「最初に言っておく…」の台詞もなかったし、後半のデネブの活躍も少なかったしね。

今回は子どもにはあまり向かなかった映画だったかもしれない。
でも夏の大三角を空に見つける度に、侑斗と愛理の三角関係を思い出すかなw。

イマジンあにめの天丼ネタはいまいちかな^^;。どうせまた買わせるための布石だろうが。

こっちの映画館では、午前中に『ヒーローショー』の初日舞台挨拶があって、永田彬も登壇していたようだが、『超電王』の尾崎よりは確実に出番はあるようだ。『超電王』の舞台挨拶でも、いつか永田くんが登壇する日がくればいいな。


27日『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』
おまけコーナーの杉田智和が、今回は自分+3人の声優さんのモノマネw。遊佐浩二が超似てる~。山本匠馬の声は似てるのか分らないが、大塚芳忠の声も板についてきた。
ここでの『超電王トリロジー』の予告が、他で観るよりも長いっ。モモの「イヤ~ン…」ってw。

『EPISODE BLUE』の初日舞台挨拶情報が、前日夜になって発表。20時頃に見た時はそんなのなかったので、あまりに急でビックリさ。私なんて当日朝に知ったし、不意をつかれて知らなかった人も多かったハズ。
でも『孤高のメス』の舞台挨拶のほうを取ってしまったし(^_^;)。う~みゅ。
映画『いばらの王 KING of THORN』を観てきた。
16日深夜にも舞台挨拶の模様がアップされてたしね。

石化する不治の病メデューサの治療法を未来に求めるため、160人のコールドスリープ資格者に選ばれた少女カスミ。ところが眠りから目覚めた彼女を待っていたのは、イバラに覆われたセンターと人を襲うモンスターたち。謎に包まれたまま、彼女は仲間と共に生死をかけた脱出劇を強いられる。

原作未読。新しい世界観と緻密な構成と巧みな演出で、グイグイと弾き込んでいく圧倒的な迫力がある。CGとセルの融合による映像はクオリティ高く、リアルな描写とファンタジー要素が溶け合って、作り手の深いこだわりや情熱をも感じさせる。
”新次元ハイブリッド・サスペンス”という前フリだが、『エイリアン』とか『バイオハザード』のような、サバイバル・アクション系外画を観るようなタッチ。
息もつかせぬ展開で雪崩れ込むが、ラストの顛末は核心に迫りながらも別方向に流れてしまったようで、分り難さと曖昧感は否めない。壮大な枠組みでありながら、結局は姉妹ネタに留まり、人間ドラマとしての醍醐味は薄れてしまったようだ。

注目のキャラクターは、マルコ・オーエンだろう。登場時の粗暴さからどんどん変貌して、彼へのイメージがどんどん変わると共に、存在感が増して大きくなっていく。屈強な肉体とタフな精神力といい、まさにハリウッド映画の主人公のようw。カスミのピンチに必ず助けにくるヒーローぶりで、今までの日本のアニメにはなかった格好良さだ。
ただ演じる側には相当な体力と集中力が要求されそうで、森川智之も命がけでアフレコに臨んだろうと思われる。

マルコの力強きパートナーのロンに乃村健次、マルコと曰くありげな技術者ピーターに三木眞一郎。この二人とマルコやカスミとの関係性が面白かったのだが、あまり浮き彫りにされずに終わってしまった。
ヒロインのカスミ役に花澤香奈。『ゼーガペイン』やこの先の『ブレイクブレイド』にも出演しているが、甘ったるい声はどうも苦手だ。
ティムの矢島晶子、童話『いばら姫』のナレーションも務めたキャサリンの大原さやかが好演。ヴェガの磯部勉は思ったよりは化けていない。川澄綾子のローラは赤いドレスから投げ出される足に見惚れそうw。

其々に事情があり、秘密を抱えていたりトラウマを持っていた登場人物たち。彼らが共に行動する中で生まれた信頼や友情は開花されず、救いも希望もさほど感じられないままで、ドラマとしてはモヤモヤ感が募った。


上映前に予告が流れた『ブレイクブレイド』と『ヘタリア』は、公開中に一度だけ観に行きたい。
『ガンダム00』公開は9/18(土)だと発表。冒頭の勝地涼の声には相変わらず苦笑してしまう。
仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE『超・電王トリロジー』EPISODE RED「ゼロのスタートウィンクル」&初日舞台挨拶を観てきた。

TVシリーズの続編といったところで、懐かしくも切なくあたたかいラブ・ロマンス。
相変わらずのモモタロスはもう年なのかw。そして噂のデネブ劇場w。
良太郎@溝口琢矢くんは、U良太郎だけでなくM良太郎も。アクションも頑張っていて、思ったよりも活躍。
敵イマジンがユニークでオモロイこと。奥州筆頭は意外と強し、そして意外と美しき兄弟愛w。

後半の侑斗と愛理は、たっぷり時間をとったベタな演出だが、胸をキュンと熱くさせて、思わず涙が出ちゃった(;_;)。超電王でも泣けるで! 愛理さんの気持ちになっちゃう。
今の時期、丁度、乙女座が見えるのは立証済み。中村優一は『ふたつのスピカ』に出ていたしw。
硬直した二人の関係を前進させるには、やはりお互いの体に”触れ合うこと”が必要なのだとつくづく思った。

尾崎と三浦が思ったより出ていたが、三部作全部に出るとは意外とタフな野郎たち。
デンライナーと駅長の関係がいまいちよく分らないが、何度か見れば理解できるのだろうか。


新宿の1回目の舞台挨拶。MCは寺迫麿さん。
左から、てらそままさき、関俊彦、溝口琢矢、秋山莉奈、中村優一、松本若菜、松元環季、遊佐浩二、金田治監督。
なんでこんな並びにしたんだろう?と思いつつ、自分的には美味しい。関さんと琢矢くん、背丈が同じ位で、琢矢くんの成長ぶりをナマで感じた。関さんと琢矢くんは父と息子のようだが、遊佐さんと環季ちゃんも父と娘に見えるw。関さんは眼鏡。
先ずはひと言挨拶する時も、みんなに名前コール。金田監督にまで「かんとくー!」コール。

秋山さんも監督も、侑斗と愛理さんに若干嫉妬したそうだw。
ちゃんなかは、この映画で初めて若菜さんの顔を間近で見たそうだが、恥ずかしくて照れちゃって、砂糖を入れるシーンも緊張してめちゃくちゃ手が震えてドキドキしたという。若菜さんも頷きながら、砂糖がすごく零れていたと話すw。愛理さんの顔に触れるシーンも、もっとゆっくり優しく小指からと、監督からの指示が煩かったとかw。監督からは、びびりながらやっていたからと返される。

琢矢くんは、『俺、誕生』の小五の時から身長が20センチ伸びたので、また20センチ伸びるまで続いて欲しいと話す。ちゃんなかからは「俺、ヤリずらいよ」w。隣の関さんは琢矢くんの頭の上に手をやって計ったりと微笑ましい。
関さんからは、アフレコの作業が”憑依”になってしまったが、今ではとてもフレンドリーになってる。「溝口くんに憑依できた時も嬉しかった」とにっこり笑い、テンション高く「これからは貴方にも憑依したい!」(笑)で、会場からも憑依してー!の声多数(私もw)。

遊佐さんはわざわざ環季ちゃんに横を向かせて、『クライマックス刑事』の時に侑斗が女性の胸を撫でたシーンに言及w。またそのネタか。ちゃんなかがすかさず「あなたがセクシーボイスだから」と返すが、あの時もゆっくり下におろすんだと監督から言われたと、また金田監督ネタにw。
てらそまさんは45歳から48歳になったと関さんと納得した後、20センチ背が伸びたんですと琢矢くんネタを模倣w。琢矢くん笑ってる。ファンの皆さんと一緒の会場にいられる機会が沢山あって、こんな楽しい現場はないと嬉しそうに笑った。


木場の舞台挨拶。MCは麿さん。
イマジンまで入場、キン、てらそまさん、モモ、関さん、琢矢くん、優一くん、若菜さん、環季さん、ウラ、遊佐さん、リュウタ、金田監督の順番だったかな。私的には、モモ、関さん、琢矢くん、優一くんの辺りが美味しいv。

イマジンも来たので、声優さんは決め台詞を披露。三人とも「木場」を加えての挨拶だが、関さんは「絶対面白いんで!」てらそまさんは「侑斗くんと愛理さんとキンタロスの三角関係」とキタもんだw。リュウタの声を求められた監督は「できないよ」と言うので、遊佐さんが代わりにスズの声を代理、リュウタロスが可愛くアピール。

それを受けてか、ちゃんなかが突然「侑斗ー!この日を迎えられて良かった」「うんデネブ」と一人二役(笑)。「全く似てなくてすみません」と苦笑しつつ、「大塚さんもきっと待ちかねていたと思います」としみじみ話した。ステージにはデネブがいなかったが、芳忠さんのこともちゃんと考えていてくれたんだね、ちゃんなか。

見どころをひと言ずつ。琢矢くんは「ウラタロスに憑依されたところ」。環季ちゃんも「デンライナーの青いイマジンをイジめてるところ」。でも環季ちゃんが「自分の両親の話なので、二人を見守って下さい」と話して、そういやそうだったと気づいた私。ちゃんなかも「(僕は)お父さんだものね」としみじみ。
関さんは「モモちゃんが腰を痛めています。そこを見て頂きたいと思いましゅ!」と。「しゅ」って何だ~?w
遊佐さんは、朝の挨拶でいたナオミという昔の女がいたが、今はハナさんひと筋なので、ハナさんとのエピソードまで要求w。隣の環季ちゃんからは冷ややかな視線w。
てらそまさんまで、男ばかりのアフレコルームにある日若菜さんがいらして、イイ香りを残していきましたと「スクリーンに匂いが映っていると思います」と、また色モノのネタをw。
金田監督からは、愛理さんを好きなリュウタロスに触れ、今度は撮ってあげるからねと、隣のリュウタを励ます。

最後に、関さんからはモモと一緒に「レッドからイエローまで」と叫び、会場みんなで「いくぜいくぜいくぜ!」コール。
ちゃんなかは「侑斗と愛理さんのように…」で言葉が詰り、関さんから「泣くな」と言われて、「関さん、泣いてないです」と返したりw。「心安らぐ楽しい気持ちになれます」と締めた。

はける時にやけにイマジンたちが愛想を振りまき、琢矢くんと関さん&モモの間が空いてたり。最後にてらそまさん&キンで、バンザイバンザイ!のパフォーマンスで楽しませた。


新宿から木場へ行く前に、メトロプロムナードにて撮影。イマジン、ピンだしw。モモと良太郎の間のウラが邪魔だし、紙がナヨっていて良太郎の頭が光っちゃう。
写していたら、関さん仲間と遭遇。そのまま一緒に木場へ行った。
そういや昨日横浜アリーナで遭遇した知人と、今日また新宿の1回目後で遭遇。あまりの偶然に運命を感じちゃう。

木場イトーヨーカドーのナムコで、映画半券で「限定クリアファイル」ゲット。全3種類とも裏にモモがいるし、青と黄も貰いに行かなきゃ。

新宿にはなかったが、木場の映画館にキャラやイマジンたちのミニ標語があった。キャストの「いらっしゃいませ」に、モモからジークやテディまで。ウラだけがないとみんなで言ってたら、劇場の中にあったw。
映画『ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲』を観てきた。

ゼブラーマンが地球を救った15年後、無法都市と化した<ゼブラシティ>が舞台。記憶を無くしたゼブラーマンこと市川新市が人々を守る為、悪のゼブラクイーンとの壮絶な戦いを繰り広げるが、巨大エイリアンの復活が彼らを待ち受ける。
前作『ゼブラーマン』はコミカルな中にもきっちりとした真面目さがあったので、そのノリで観たが、これは前作を悉く払拭するかのような無法新作と化していた。
荒々しくもエグくてグロくて、バカバカしくて自由奔放でアホらしい特撮アクション。
それでも前半はダークな雰囲気が充満してハラハラもさせるが、予想通りの謎が明らかにされた後は忽ちコメディタッチに転換、力技ではなく奥の手でムリヤリ白黒つけた格好で、脚本と監督の苦心の末のバテっぷりを感じさせた。

ゼブラではなく、白と黒が分けられた世界の対決は、平成仮面ライダー劇場版の雰囲気だろうか。
仲里依紗演じるゼブラクイーンのセクシーダイナマイトの暴れっぷりが見ものだが、凄みがありそうなのに、アップになると童顔で声が幼いのが残念。後半になると、男の全身全霊の愛にたじろいでしまう弱さも見せ、ダーク・ヒロインとしてはちょっぴり情けないというか子どもっぽいというか^^;。まるで『ヤッターマン』のリベンジの様相で、ドロンジョがボヤッキーの一方的な愛をしりぞけ、ヤッターマン1号と結ばれたような形になってて苦笑。
美女に触手とか、遠心分離機とか、悉く猥雑なマニアックさで、深夜の美少女アニメを観ているかのようだ。

哀川翔の白髪や呆けてる様子がイマイチだが、ワイヤーシーンなどは相当ハードだったようで、中年男のド根性と力量を見せ付ける。
白のリーダーの井上正大は、慈愛の男を爽やかに演じる。でも前作にも今作冒頭にも登場した眼鏡の男の子が、こんなイケメンになっちゃうなんて信じられんw。浅野という姓が作品に利用されるサマにも苦笑。
黒のサポーターの阿部力は、クールで真摯でイイ男っぷり。
ゼブラクイーンよりも、私の中では25歳のすみれがお気に入り。永野芽郁ちゃん、大物になりそう~。浅野とすみれのやり取りが際立つ、お布団のシーンが一番面白かった(^o^)。
エイリアンの声で水樹奈々も参入。
水木一郎が歌う劇中歌「ゼブラーマンの歌」が一番凛々しく熱い。歌詞のラストは哀しいけれど。

「白黒つけるぜ!」の決め台詞でわかしたゼブラーマンだが、善も悪も表裏一体と化し混沌としたこの現代では、もはや死語となりつつあるようだ。
「白黒つけると幸せになるのか?」と疑問を持ってしまったゼブラーマンは、ついに「白黒つけずに」収めることで終止符を打とうとする。このやり方はまさしく政治家やお金持ちの手腕そのもの。ゼブラーマンも腐ってしまったのだろうか。いや、この地球でのゼブラーマンの役目は終わったのだ。
『3』を期待させずに決着をつけたのは潔いというべきか。脚本と世界観の限界を感じさせて哀れにも思った。

ザッバーン!の東映は来週から『超電王』三部作でリベンジ。これは当たるハズ。
映画『タイタンの戦い』3D日本語吹替え版を観てきた。
2D吹替え版がなかったので、仕方なく差額の300円を払うハメに。

古代ギリシャ世界。神と人間のハーフとして生まれたペルセウスが、神に逆らった人間たちを救い、育ての親の仇であるハデスを撃つため、仲間たちと共に立ち向かっていく話。
1981年の『タイタンの戦い』のリメイク版だが、内容は少々違うようだ。
若者ペルセウスをメインに据えたアドベンチャーで、彼の葛藤や成長を丹念に描き、王道のヒーローものでは終わらないエンターテイメントとなっている。
ギリシャ神話系だと最近の『パーシー・ジャクソン』が浮かぶが、あちらは軽妙なファンタジー。こちらは真面目で骨太なストーリーで、スペクタルな戦闘シーンと幻想的かつリアルな美しい映像の中で、役者の重厚な演技が光り、正統神話として見応えがあった。

目玉のひとつ最新の3D映像は、画面が重々しく暗いせいか、『アバター』ほどではなくそれ程の迫力は感じられない^^;。飛び出すというより奥深さ感で、矢や槍や刀などの武器よりも、魔女の目玉が出てくるのが面白かった。スコーピオンとの砂漠バトルやハーピーとの空中バトルは画面が速過ぎて、立体なのかそうでないのか、目が追いつかないのが残念。
結局は2Dでも充分だということ。2時間近く3D眼鏡をかけてると、耳やこめかみが痛くなってくるのが難だ。観客が眼鏡をかけさせられる不自由さがある限り、3D映画の大きな普及はないように思う。

サム・ワーシントンは『ターミネーター4』『アバター』に続き、またも半分だけ人間の役w。彼のウリの坊主頭は、神話ものでは新鮮で精悍に見える。作品に取り組む真面目で誠実な姿勢と全力でやり抜くパワーが彼の魅力だが、今回も画面の随所から感じられて、ペルセウスのひたむきさと重なり格好良かったv。サムのつぶらで純粋な瞳が好きだが、ミニスカートから出る太い足が可愛くセクシーで、何度も衣装の下に目がいったw。

デミゴッドながら育ての親を殺した神を許せず、人間として立ち上がるペルセウス。漁師だったのにすぐに戦士の腕を発揮する肉体を持ちながら、「神の手は借りない」と頑なにゼウスの援助を拒む彼は、どことなくやんちゃで子どもっぽく見える。性急に親離れさせられた坊主のようで、20代前半といったところか。
ペルセウスの声が東地宏樹じゃなくてガッカリしてたが^^;、世間知らずで熱い若者と捉えると、東地さんじゃなくてよかったのかもしれない。

ペルセウスには3人の父親がいて、育ての父は愛と営みを教え、義理の父は憎しみと復讐で痛めつけるが、血の繋がった父が窮地に陥れた子どもに救いの手を伸ばそうとするところが面白い。我が子を谷底に落すライオンではないが、離れた我が子をほっておけないゼウスの親バカっぷりがとても人間臭いことw。神々の王でも、人間の創造主なのだから、ゼウスが人間臭いのは当り前か。最後まで息子を気づかってお土産を用意するサービスぶりに、ゼウスが物語の中で一番人間らしいという逆説を感じた。その分、ハデスの非情な悪党っぷりが強調されてしまったが。
ペルセウスが一見の若い美女より、母親のようにずっと見守ってくれた年嵩の女性に惹かれるというのも面白い。
激しい権力争いに明け暮れる神々の兄弟の確執と共に、父と息子という家族の関係を問うてもいたのだ。
圧倒的な力で地上を支配する神々は強大な権力者と国家であり、彼らに反乱を起すアルゴスは無力なレジスタンスであり、その中には人心を扇動する国の回し者もいたり、二者間の争いを止めようとする集団もいたり、第三国家もいたりする。神と人間の戦いではあっても、現代にも繋がる普遍的な人間ドラマが見え隠れする。

リーアム・ニーソン演じるゼウスの声は津嘉山正種。クールな中にも落ち着いた温かみのある声が、いっそう深味のある父親像を作り出した。
吹替え版ではしょっちゅう出てくる土師孝也が、凄みのある声でハデスの存在を際立たせる。
大塚芳忠のドラコが、実力と包容力を備えた戦士としてカッコイーポジション。
高木渉が胡散臭い感じで声を張り上げており、小山力也は太い声で一応二役。
注目は語りを務めた甲斐田裕子で、ナビゲーターのイオ役として颯爽と活躍していた。

『パーシー』といい、メデューサ役の女性は昔と違ってチャーミングな人ばかり。だからか、恐ろしさがあまりなく呆気なさ感がある。
ジンの姿は発する言葉といいダースベーダー風。メデューサがジンを睨むシーンが笑いどころ。
ゼウスの白い光を放った鎧がキラキラしていたが、『聖闘士星矢』へのリスペクトでもあったようだ。アンドロメダの白い衣装は星矢に出てくるアテナっぽい。でも雰囲気に近いアニメなら『アリオン』だろうか。
映画『名探偵コナン 天空の難破船(ロストシップ)』を観てきた。

細菌を奪ったテロリスト「赤いシャムネコ」によってハイジャックされた飛行船を舞台に、コナンが孤軍奮闘、怪盗キッドとの共闘も折込ながら、犯人たちの目的を粉砕しようとする話。
シリーズ第14弾。映画では第10作目以来のキッドの登場だが、今回も格好良く美味しい見せ場をかっさらって存在感バッチリ。
推理やミステリーの謎解きの要素は少ないが、張りと濃くのあるキッドの存在感とコナンの頭脳を駆使したアクションがあり、久々に王道をいく仕上がりで面白かった。

空をいく飛行船という閉鎖空間、東京から大阪まで6時間限定と舞台はバッチリ。バイオテロといった時点で『ブラッディ・マンディ』が浮かんでしまうが、爆弾との二重構造やら疑問点が色々浮上したあげく、結局犯人の真の目的は何であるかに絞られていくのだろう。
犯人たちは最初から顔をさらけ出したりどこか甘くてマヌケだし、相変わらず警察は無能だこと。次郎吉の愛犬のほうがまだマシ。てか次郎吉さんや中森警部って、テレビでは少し観たのだが、映画ではいきなり登場したので、記憶を手繰り寄せるのに少々苦労w。次郎吉の対キッド用の仕掛けが伏線含めて意外な効果を見せて面白かった。

注目はコナンとキッドの共闘だが、キッドは助言に留まる俯瞰的な微妙なポジション。かと思うと、コナンの危機一髪にキッドが颯爽と救い出すシーンが実に格好良くときめかせるv。先に観た『銀魂』のヅラと銀さんの様子にモロ被ってしまったw。
見どころはキッドと蘭とコナン(新一)の三角関係w。いつの間にかキッド=新一!?って構図になってて可笑しい。幾ら声が同じで見た目が似ていても、蘭が間違えるか!?とツッコみたいが、高い空が魔を見せるのだろう。新一よりキッドのほうがエロいことはハッキリしたw。
平次には小さなライバル登場だが、頓着しないからツマラナイ。平次&コナンより、キッド&コナンのほうが萌えるのはそのせいか。それにしても5月の大阪行きがちょっぴりコワクなってきたw。

今回は山口勝平が二重構造の二役に挑戦、色気もユーモアもたんまり出ていた。
高木渉もずっと二役だが、今回は大西健晴も出ていて(銀魂ではデカイ声の鉄矢で出ていたが)劇団あかぺらを思い出させた。
小山力也の毛利小五郎はテレビ版も含めてまだ耳慣れないが、映画では眠りの小五郎を地でやっていてあまり出番はなかった模様。
野田圭一が久々に若い役だったが、なおさら『バビル2世』の時のように、神谷明の小五郎を聞きたかった^^;。
朝から頑張って、超電王トリロジーの前売券セットを買ってきた。
3枚綴り前売券+SPECIAL DVD&ミニパンフBOX。ミニパンフがどれもみな懐かしくてつい見入っちゃう。
全国限定10000セットだが、こちらの映画館では80セットが入荷。整理番号が90番台だったが、買わない人もいたらしい。デネブソフビも迷ったあげく買ってしまった。モモタロスと一緒にしてあげよう。デンライナースタンプまで貰っちゃってw。
それにしても皆さん朝から早いこと^^;。


劇場版『銀魂 新訳紅桜篇』を観てきた。

コナンを見にきたのに混んでたから(笑)。0巻がもらえるワケでもないが、入場者プレゼントのしおりは、自分で銀さんをひったくったアルw。映画鑑賞中の昼食用は、スーパーで1個だけ残っていたコロッケパンw。
本編前のプロローグが、まあ長くて可笑しくてシツコイっ!!(^o^) ワーナーブラザーズって何さw。メガネってw。

妖刀・紅桜をめぐって、銀時のかつての盟友たちが再び集い、其々の意を決する話。
テレビシリーズでも観たエピソードだが、映画として大きな画面で観ると、こんなにカッコイー骨太な話だったのかと、あらためて面白く感じた。
”新訳”という新たな切り口で、銀時・桂・高杉の関係をメインにしてあるので、過去エピも含めて分り易く感情移入させていく。
映像の半分位はテレビからの作画のようだが、新作と殆ど変わらないクオリティーで、迫力もあってとても綺麗だ。

紅桜に侵食された似蔵との決戦バトルでは、銀さんが超男前でカッコイーこと! 作画に気合と力が入っているのがわかる。
桂もこんなに出番が多かったっけ?と思うほど、後半は凛々しく目立ってカッコイー(^.^)。銀時との微妙な距離、エリザベスとの信頼もちゃんと感じさせる。桂の短髪は精悍さが出てやっぱ好きだな。そういやテレビでは翌週(?)あっさり元に戻っていて面食らった覚えがあるが、やっぱり桂のはヅラだったのかw。バトルの時、銀時と違って足袋と草履のトコがイイ。足を広げた際、着物の股間からフンドシが覗いているんではないかと、あれこれ想像させてもくれるw。
高杉はテレビ版と比べて、ちょいオトナシメな印象。不気味というより孤高という言葉が似合うのは、子供時代の回想も出てきたせいか。
神楽はキュートで軽快なパワーが増したし、新八も頼りがいある存在感に見えるし、お妙さんのツンデレな気遣いがステキだし、メインの活躍はワクワクさせる。

桂と銀時が「イメチェン」と言ったあとで、「変わってくれるなよ」と返していく言葉に、世の中の不条理さや人生の悲哀さが滲み出ているように思った。
空から落ちていくルパンヅラと銀さんとのシーンは、男同士の友愛をじわっと感じさせて爽快。でもこれと似たシーンを、次の『コナン』でも観ることになろうとはw。まさに『銀魂 THE ムービー 天空のロスト紅桜』な日だ。

主題歌「バクチ・ダンサー」はテンション上がる。
第二弾とあるからマジで信じそうになったw。エピローグはオールスターキャストで大賑わい。そういやこんなキャラもいたっけねと懐かしんだり。
ホント、最初から最後の最後までアニメ『銀魂』てんこもりの集大成。まだまだシブトク終わらせない気満々なのが銀魂らしい。


昨日の『ジャンBANG!』劇場版銀魂特集。いきなりVOMICがきてドキっとしたが、石田彰のメッセージは短いながらもストレートで良かったv。
昨日は池袋パルコへ用事があったついでに、銀魂ショップへ寄ってみた。もちろん何も買わないが、銀時、桂、高杉、エリー其々のピンポスターだけは撮ってきた。
サンシャイン展望台ではトークショーも開催、今日の池袋は銀魂熱でさぞ沸騰していただろう。
映画『アリス・イン・ワンダーランド』2D吹替え版を観てきた。
今作品は、見ることより聞くことにポイントを絞ったから3Dではないw。

6歳の時に経験した記憶をなくしたまま、13年後に再びアンダーランドに迷い込んだアリスが、仲間たちと共に、独裁を強いる赤の女王に立ち向かう話。
ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』『鏡の匡のアリス』を基にしたオリジナル・ストーリー。
原作は映像作品でしか知らないが、アリスが父親から多大な影響を受けていたことを初めて知った。
社会や常識に馴染めず、立ち向かえる強さも勇気も持てなかった普通の少女が、フシギな世界の仲間を通して、自ら考え行動することを知り成長していく。「アリスの夢」「違うアリス」から、ただの「アリス」になり、最後は「アリス・キングスレー」と堂々と名乗りをあげるシーンは爽快ではある。まさしく父親の意思を継いで、ワーキング・ウーマンを目指す勢いだ。サナギが蝶になるのも上手い暗喩だと思う。

でもストーリーや設定はありきたり。過去作品で似たものは沢山あるし、伏線が少ないので納得性や膨らみに乏しく、あっさりした終結である。怪物や犬を手なずけているのも唐突感がある。せめて父親との絡みがもう少し欲しかった。
個性的なキャラクターは懐かしくも目を引くが、カラフルで奇天烈な世界観は見慣れてしまったのか、映像的な目新しさや面白さはさほど感じられない。
ディズニー作品だからか、ティム・バートン監督にしてはオトナシメな演出に見えるが、原作の持つブラックも一応残されているようだ。実写とアニメ、バーチャルなど使い捲って、スタッフが楽しんでやっていたのが分る。
小さくなったり大きくなったりするアリスは『メルモちゃん』ぽいが、その度にサイズに合わせた衣装が用意されるのは反則だ~w。赤の女王の巨頭に合わせて、家臣も胸や耳や腹をデカクしているのが滑稽。白の女王の口のデカサが不気味だ。
対立する赤と白の姉と妹、気が合わないデブ双子、美人双子、結婚した姉とアリス。兄弟姉妹が取り沙汰される話でもあった。

アリス役ミア・ワシコウスカは、胸が小さいのが可愛い。清潔感と芯の強さが感じられる。
マッド・ハッターの3倍目に鷲掴みにされそうだが、イカれた外見や言動と比べ包容力や柔軟性が滲み出て、ジョニー・デップが地味だけど新鮮な存在感を放っていた。
「大人の階段のぼる~♪」のアリスを見てると、不器用な生き方ゆえにのだめを思い出すが、こと恋愛面に関してはまだまだベーベちゃん。マッド・ハッターとアリスの関係を期待するには、あと3~4年は待たねばならないだろうし、そうなると続編もあり得そうだ。

吹き替えキャストは、ドラマCDの『Are You Alice?』でも意識したのかなw。
マッド・ハッター(帽子屋)は、CDと同じく平田広明。今までよりちょっと抑え目の声で、飄々さと真面目さを表現、恐怖を煽る声がなかなか渋かった。
藤原啓治がハートのジャックを、格好付けの男前声で演じて可笑しさがわく。平田さんも藤原さんも持ち回りでジョニデを演じているので、二人の対決はなかなかの見物聞き物w。
大川透は愉快に三月ウサギ。塩屋浩三の実直な白ウサギのほうが目立つ。
土師孝也のアブソレム、茶風林のチェシャ猫は、活躍もするので印象深い。
トウィードルダムとトウィードルディーの双子は小形満。
赤の女王は朴路美の威勢のよさがピッタリ。首をはねろー!の命令口調やジャックへの色気など、やっててさぞ気分良かったと思う。
深田恭子の淡々とした甘い声は、白の女王のフワフワ感と合っている。
アリスのキュートな声は安藤瞳。てらそままさきが冒頭でアリスの父親として大切な言葉を伝える。
映画『のだめカンタービレ』最終楽章 後編を観てきた。
入場者プレゼントの”三つのラブシーン”ポスカとブックレットを貰えた。
木曜日にオーケストラコンサートへ行ったし、土曜日には前編を観てぼんやり復習済み。

パリでの共同生活終了後ののだめと千秋の恋愛関係を中心に、様々な人間模様を描く人気シリーズの完結編。
漫画やアニメやドラマの世界を越えて、映画オリジナルの力強さと繊細さをあわせもった集大成というべき、愛と夢に溢れた作品だった。

不安を覗かせるベト7に始まり、清良のブラームス・ヴァイオリン協奏曲、千秋とRuiが共演のラヴェルのピアノ協奏曲、シュトレーゼマンとのだめが共演するショパンのピアノ協奏曲、のだめと千秋の思い出の曲モーツァルトのソナタ、そしてエンディングのガーシュウィンのラプソディ・イン・ブルーに至るまで、スクリーンに満ち溢れた音楽の洪水に何度も何度も涙した(;_;)。
音にあわせて、千秋のやさしい曲解説が誘い、絶妙に挿入される回想や妄想シーンが気持ちを高ぶらせ、登場人物の表情が焼きつき、人の感情が波のように押し寄せて伝わってくる。『のだめ』の命はキャラクターであり、音楽が彼らを息づかせ、名シーンと共に記憶に残される。音楽の果てしない力を、誰もが実感できる作品だろう。

後編はのだめサイド。千秋の言動にかき乱され、己の音楽に自信喪失になっていくのだめ。嫉妬や嘆き、落胆と苦悩、打ちひしがれ葛藤するのだめの姿は、普通人なら誰もが経験することで、それだけに自分のことのように痛々しく切ない。こんなに生々しく人間らしいヒロインは、ある意味、珍しいかもしれない。
リアルな人間像に比べて、妄想や回想やイメージシーンにはアニメやVFXがふんだんに使われ、カラフルな部屋と共に、まるで夢とロマンの世界。今回はホラー要素も取り入れられ、冒頭のテルミンやタオルをすっぽり被ったのだめの「真一くん」(『コナン』の工藤くんかw)や魔法陣のミルヒーなど、大袈裟で派手な演出には笑わされた。
この現実と非現実のバランスが、作品の魅力の一つなのだ。泣いて笑って、真面目にふざけてと感情の起伏を揺り動かし併せもつ。のだめワールドそのものが、ひとつの協奏曲なのだと気づかされた。

後編は恋愛関係が取り沙汰されるが、人生についても深く感じさせるドラマだった。人間生きていく間に、自分自身を見失ったり、自分の道が見えなくなったりする事は何度もある。自己嫌悪や自暴自棄になったり、もう何もかもやめようと思う事もある。そんな時には昔の自分を思い出し、初心に還るのも一つの方法。「音楽って楽しいもの」を思い出させたヤドヴィの存在、二人の関係を見直したモーツァルトの音楽へのもっていき方が見事だ。先日観た『テニミュ』や『エアミュ』と似た光景にもニヤリ。回想シーンが多いのもキャラ総動員なのも、作品自体が原点回帰を必要としていたのかもしれない。
ひとつの道を邁進していく。くじけても、ひたすら歩かなくてはならない。でも歩くスピードは人それぞれ。音楽に限らず、人生ってそういうものなんだろうと思う。人間、タフじゃないと生きていけない。音楽的だけでなく、のだめの生きる姿そのものに成長を感じた本編だった。

上野樹里はまさにのだめそのものを体現、のだめのほとばしる感情を繊細にダイナミックに表現し、俳優としての成長の躍進もあらためて感じさせた。
後編は人間らしい感情をありのまま見せる”静”の千秋を、繊細に柔らかく演じきった玉木宏も、知名度と人気度が更にアップ。
峰と清良の関係がまた深まり、黒木とターニャの関係も進展しそうだが、水川あさみの白熱の演奏シーンは見応えがあった。
竹中直人の男前で深味のある存在感が光ったミルヒーだが、重い病を抱えていたのだろうか?
オクレール先生とオリバーがとってもステキな人だった。蒼井優の声の出演は『鉄コン』『ミヨリ』に続き三度目か。
個人的に遠藤雄弥と三浦涼介がチラっと出てきたのが嬉しい。

不安と決別の「紫」、明確な意思の「赤」と、ドレスの色にも注目したいが、普段着のグレーや白にものだめの心情が表れている。
”こたチュウ”より、”はしチュウ”のほうが名場面になりうるか。長かったしw。
Finとは書かれてあるが、完結編だとは思いたくない。一年後ののだめの姿や、仲間たちのその後も気になるし、スピンオフや番外編も期待したくなる。ブラボー!なコンサートにも、アンコールは必ずあるのだから。
映画『最高でダメな男 築地編』&初日舞台挨拶を観てきた。レイトショー。

先ずは舞台挨拶。こじんまりした館内で、前から5番目の席を取れて、ステージも近くて映画も観易い。
登壇者は、監修の飯田譲治、キャストの加藤和樹、芹沢那菜、和泉ゆか、松坂南、アーティストのJeeptaの4人、サスライメイカーの3人と、総勢12人という多さにややビックリw。真ん中にキャストの4人が入り、横に広がっての挨拶。

飯田氏は、これから大きくなってくる人たちで、この出会いを大切にしたいという弁。
【TUKIJI流】お目当てで主演の和樹は、演じた名前が祐也で(インディゴの)憂夜とは正反対のダメなヤツだと苦笑。撮影では、寿司の握り方や制服の着方など、自分自身ももっと頑張っていこうかと思ったと語った。
映画初出演の芹沢さんが、笑える部分もあったと話すと、隣でうんうんと頷く和樹。
【かんからちん】主演の中野英雄は欠席。娘役の和泉さんが、ダメなお父さんと家族のお話で楽しい雰囲気が伝わると思うと話す。
【築地で一番ダメな男】主演の日村勇紀(バナナマン)は欠席。松坂さんは、3作品ともダメなんだけど愛される男たちで、女性の元気な姿を見てほしいと話す。
【TUKIJI流】で挿入歌を担当したサスライメイカーは、内向的な祐也の感情を劇中で唄っているとか。
本編の主題歌「日進月歩♪」を担当したJeeptaは、男たちの少しずつ成長した姿を唄って、映画のストーリーを後押ししているので、エンドロールまで席を立たないでほしいと話す。
最後に和樹から「ダメなのはダメなりに頑張ってるんですよw」「あったかい目で見守って、あったかい気持ちになってください」。

フォトセッションは、12人全員と、キャスト4人だけと二回で。
会場の客も(和樹目当てで)女性が多いし、キャストも和樹以外女性だし、おまけに女優さん3人とも胸がデカいしで(巨乳だ~)、女性パワーにちょっぴり圧倒された風の和樹だったw。約10分ほど。


映画本編。パンフもチラシもないので覚え書き。
築地で働く3人のダメ男の切なくも楽しい人間模様を描くオムニバス。其々の監督は小澤雅人/藤橋誠/内田英治。

【TUKIJI流】
築地寿司屋で見習いとして働く青年が、内向的で人とのコミュニケーションがとれないために苦労する話。
加藤和樹は髪型や表情からやや若々しく演じているが、祐也はいったい幾つの設定なんだろう?20歳位なら人間関係でトロイ部分も許せるが、これが25歳位だったとしたら困りもんだ。
黙って家を飛び出した祐也と両親との関係がいまいち不明^^;。親の借金から逃げていたけど、もう逃げる必要もなくなったということか?
白い帽子と制服に身を包んだ和樹は、身が引き締まる感じで爽やかで新鮮。ネクタイを綺麗に締めているところもイイ。マスコットの匂いを嗅ぐところや、はにかんだ顔やジョークがウケて照れる顔が可愛い(*^。^*)。
寿司を握る指先から何ともいえない緊張感が伝わってくるが、出来上がった寿司の美味そうなこと。『南極料理人』の堺さんじゃないけど、寿司を握る場面がもっとあったら、見終わった後にお寿司を食べたくなることウケアイだw。
頑固で強情な親方、先輩たちが面白い味を出してるが、祐也に寿司の美味さを伝えたオヤジさんが味わい深い。親方の娘・奈々役の芹沢さんの着物姿はまあまあだが、太股を出した露出衣装はやり過ぎっ^^;。
奈々といえば、岡田奈々が祐也のお母さん役だったのにショックw。あの年齢だとやっぱり和樹の母親になっちゃうのね。祐也の子供の頃の時は、奈々さんも若々しく見えてまだまだ可愛かった。

【かんからちん】
築地市場をやめて群馬の実家に突然帰ってきた父親に、翻弄され振り回される娘と息子を描いた話。
築地じゃなく、群馬が舞台^^;。「お父さんをやめた」と突然宣言し、朝から晩まで酒に酔い潰れ遊び呆ける中年男に、呆れるやら腹が立つやら。まだ学生の子ども二人に、金銭的に不安にさせ泣かせるなんて、”ダメ”というより、”サイテー”な”クズ”だわ(~_~;)。
母の口紅がキーアイテムなようだが、それが父や息子の心を安らげ、娘の心をとぎほぐすという過程をもう少し分り易く描いてほしかった。
中野英雄は笑顔がいいが太いなぁ。娘・亜美役の和泉さんはボーボーの髪型が何ともキュート。
息子・洋介の年上の女への果敢なアタックが一番の見どころかもしれないw。

【築地で一番ダメな男】
築地場内で働くもてない男が、後輩や、巨乳ホステスとその息子との間にフシギな友情を育んでいく話。
主人公の村岡太陽は、グータラでデブで顔もイマイチだけど、ちゃんと働いているし、スナックに通うお金もあるし、人間関係もまあまあだし、名の通り明るいしで、ぜんぜん”ダメ”男には見えないよw。
女じゃなく子どもにはモテるタイプなのかね。ホステスのサクラといる時より、息子のトシといる時のほうが長かったし、親子のような雰囲気が微笑ましかった。「ミソラソ・ミソドド…」のリコーダーのちょい外れた音が懐かしい。でも”リコーダーを吹くトシくん”なんて、出来すぎじゃないか!?(笑)
日村勇紀(バナナマン)はハマリ役で、真剣な瞳や表情がどんどんイイ男風になっていく。サクラ役の松坂さんは巨乳というより太めかな。
後輩の田島役の古川雄大は、お調子者で軽いけど誠実な格好良さがあって似合う。6月の映画『超電王』も楽しみだ。
この後どうなるんだろう?と思わせるジンとした切なさがあったが、物語的には一番印象に残る作品だった。

子供時代の祐也、洋介、トシと、3作品とも子役のパワーが素晴らしく物語を牽引している。
太陽の元で働く洋一、洋一から魚を買う祐也と、3作品の主人公を劇中で何らかの繋がりを持たせ、モブ出演でもさせたら、全体的に深味が伴ったと思う。
全部で1時間45分ぐらい。ダメ男と巨乳とガキが出てくる、やんわりした築地ショート・ストーリーだった。
映画『プリンセスと魔法のキス』吹替え版を観てきた。

呪いでカエルに変えられた王子様に、キスをしたら人間に戻るハズが、キスをした娘までカエルになってしまい、何とか二人して人間に戻ろうとする物語。

ディズニーアニメは正直苦手だったが、これは従来の手描きアニメに立ち返った、古き良きディズニーの伝統を受け継ぐ作品。CGアニメに慣れた目にはかえって新鮮で、クォリティーある柔らかな絵や滑らかな動きが懐かしくも心地よい。前半部で随所に見られるギャグやコミカルな部分は、さながら昔の手塚治虫作品のようだ。
日本のミュージカル・スターが吹き替えと歌を担当。歌も日本語なのが嬉しく、『ワンサくん』のミュージカル・アニメが思い出された。
舞台はニューオリンズ。ジャズやゴスペルなどの活力ある音楽があふれ、クラシカルな風景が『トム・ソーヤーの冒険』を思わせる。

王子にキスをしたのは、プリンセスではなくウェイトレス。逆転キャラな上に、現実的なストーリーが今風で面白い。
主人公ティアナは労働者階級に生まれた黒人女性で、自らの夢をかなえるため、懸命に働くワーキング・ガールというのも、従来にない新しいヒロイン像だ。
王子のナヴィーンは自由奔放で遊び好きで何もできないナルシスト、実は親からも勘当されお金に窮する貧乏人と、何とも腹が立つ野郎である。
この二人の会話が殆どカエルの姿のままなのが可笑しく、ダメダメな男にしっかり者の女という構図が痛快だ。やがて互いに惹かれ合っていくのはベタだが、犠牲者も出たりと、そう簡単にめでたしにならないところもシビアだ。
でも二人の関係が後半やや唐突に展開するのに戸惑う。あんなにクールでデキル女だったヒロインが、愛に目覚めた途端、しおらしく受け身になってしまうなんて^^;。
王子との結婚を夢見る金持ち娘が、普通なら邪魔をする意地悪な役回りのところを、心根が優しく素直だったのが出来すぎというか救い。

夢のためにひたむきに努力する人生。夢半ばで倒れた父親のことに触れてティアナに甘言を囁くドクターと、胸を痛めて不屈の精神を見せるティアナの場面が秀逸だ。
願うことと、必要なこととは違う。夢をかなえるためには、努力と共に、もっと大切で必要なこともあるのだろう。
古さと新しさを併せ持つ形で、普遍的で良心的なテーマを扱った、子ども向けというより大人向けのディズニーアニメだった。

唄うキャラクターのキャストは殆どがミュージカル経験者なようだ。
ティアナ役の鈴木ほのかは、ややハスキーな声が頼もしく、高いオクターブもナチュラルに出して愛らしい。
ナヴィーン役の丹宗立峰は、広川太一郎や山寺宏一風の飄々とした軽さと男らしさを持ったヴォイスで似合っている。
『レ・ミゼラブル』のテナルディエでもお馴染み、安崎求や駒田一といった実力派がバラエティに富んだ歌を披露し、歌の感じまでレミゼぽかったw。
三瓶由布子、玄田哲章など声優陣が、唄わないけどしっかり脇を固めて盛り上げる。

邦題にわざわざ”魔法”をつけると、かえってつまらない。
「かえる王子とプリンセス」とか「誰がカエルにキスをした」とかでもいいではないかw。
『東のエデン 劇場版II Paradise Lost』を観てきた。
前売券特典なのか、特別なノブレス携帯(笑)を貰う。

映画版第1弾の続き。
テロリスト”AiR KING”として帰国した滝沢朗が、咲や「東のエデン」の仲間の助けを借りて、この国を救うべく行動していく話。
滝沢の出生の秘密や、Mr.OUTSIDEの正体やジュイスの秘密、セレソンゲームの着地点とこの国の行方を見届けるべく、楽しみにしていた。

テレビシリーズの記憶もそろそろ朧になり、劇場版Iも1回観たきりで理解は深まっていないが、これも1回だけ観ただけでは分らないことが多い。
やっぱり風呂敷を広げ過ぎたのだろうか。映画ならではの規制や時間的制約もあったかもしれない。とりあえず風呂敷の四隅を結んでまとめてみましたという風で、綺麗に終わらせてはいるが、観る側が簡単に納得することは難しい。
観終わった後は、煙に巻かれたようなモヤモヤ感が募って、爽快感や充実感はわかなかった。
緻密な構成や伏線をめぐらし思わせぶりに展開させてきたが、結局はその程度だけの話だったか^^;。まぁ当のMr. OUTSIDEはゲームの遂行と結果に満足したようだし、作品の神である神山健治が納得しているのだから、これはこれでひとつの帰着点として認めなければならない。
或いは、やっていくうちにキャラクターが立ってどんどん動き出したから、当初とは若干ズレた到達点になったのかもしれない。

滝沢と咲がいったん別れてからの中盤、中弛みのような緩慢さを感じた。正直、滝沢の母親のことより父親のほうに興味がいってたし、彼の過去よりも彼のやろうとしている未来のほうを早く見せて欲しかった。咲が真実を告げるのを躊躇するというのも、もうどうでもよくなった。問題は少女の感情より、少年の感情のほうだ。余計だと思われるシーンもあるし、もう少し端折るとかシャープな工夫が欲しかった。
最後は「とりあえず」携帯に頼るというやり方にも抵抗感がある。2011年の来年になれば、はたして全国民がひとり一台の携帯を持っているだろうか。携帯を持たない者を完全に無視するつもりなのか。そんな思い上がった意識で発したメッセージなんて、本当に伝わるもんじゃない。

結局は団塊の世代と呼ばれた老人から、ニートを含めた若者たちへの、警鐘を含めた”ためし”という究極のゲーム。効果としては疑問が残るし、その間の世代の者たちは殆どつまはじきにされてしまったわけだ。
選ばれたセレソンたちのうち、女は2人だけというのもいただけない。女だったら、100億円をもっと創造的かつ人間的なものに使えるハズだ。女性にも、中年にも、もっとチャンスを与えてほしいw。次回があるならぜひ一考をw。

声優的には、木村良平、宮内敦士、江口拓也が其々のポジションを維持して活躍。安藤麻吹が出たことにも注目。玉川砂記子の四姉妹も楽しめた。

1月に行ったばかりだが、豊洲のショッピングモールや街並みが出てきて懐かしかった。
豊洲の映画館は駅からちょっと離れていて歩くし、地下鉄は今工事中だし、他にこれといって興味を抱くものは見つからない。
ただ、昨年夏にメトロであった『仮面ライダー』スタンプラリーで、豊洲のスタンプは『仮面ライダー電王』だったことが思い出される。豊洲は、時間ネタの電王と同じく、もしかしたら過去と未来が交錯する場所なのかもしれない。だったら、過去を振り返りつつ、未来にも目を向けられるところなのだろう。
映画『シャーロック・ホームズ』吹替え版を観てきた。

19世紀後半のロンドン。死刑にされた連続殺人犯の男が、予言通りに蘇って世界支配を目論む中、探偵のホームズと医師のワトソンが、度重なる障壁を乗り越えて敢然と悪に挑んでいく話。

最初こそ暗黒的世界観に戸惑ったが、次から次へと繰り出される展開に引き込まれ、笑いあり謎解きありの熟成したストーリーにうなり、2時間強を全く飽きさせない、アクション満載な痛快エンターテイメントで面白かった。
抑えた画面の中、クラシカルな衣装や小物など細部に至るまで雰囲気たっぷり。シャープな場面切り替えとスローダウンで振り返る映像センスが巧みだ。分り易い回想や説明も挿入し、常に観客を意識したサービス精神が感じられる。

最大の見どころはキャラクター。シャーロック・ホームズは、抜群の洞察力や観察力や推理力を発揮するこれまでのイメージに加えて、頭脳派の武闘家という知られざる一面を押し出している。相棒というより、戦友のような存在のジョン・ワトソンは、冷静かつ常識的な真面目ぶりはそのまま、ホームズとソリが合わないところを見せながら、銃とアクションで頼り甲斐あるイケメンぶりを発揮する。
どちらも人間味に膨らみをもたせて魅力が増すが、二人のコンビは更なる相乗効果を生み出す。二人の口論もいざこざも払拭するかの如く、厚い信頼と強い絆のもとでガッツリ共闘するサマは観ていてとても微笑ましく楽しいこと。

ホームズの声は、ロバート・ダウニー・Jr.の『アイアンマン』で渋さがウリだった藤原啓治。藤原さんの声がテイストされると、スマートさや飄々とした軽妙さが強調され、ヘタレ度もアップw、ワイルドでタフで破天荒なホームズになっていた。ホームズといえば変装もするが、藤原さんのひと言ですぐ分っちゃうのもご愛嬌w。
ジュード・ロウといえばこの人、我らの森川智之で、青年声がめちゃくちゃ男前で格好良いv。愛する婚約者と危なっかしいホームズの間で揺れ動く男の優しさや逞しさが感じられて、ワトソンを何倍にも魅力的にしてくれた。
藤原さんとモリモリのやり取りも息ぴったり。愛すべきやんちゃホームズと世話好きおかんという感じで、何となく侑斗とデネブの関係にも思えてきたw。

アイリーン・アドラーはどことなく『ルパン』の峰不二子的存在、佐古真弓の声が色っぽかった。レストレード警部は『コナン』の目暮警部の役割か、後藤哲夫の声は常に安心感がある。
特筆すべきは、顔を見せない”あの人”の声が『ハリー・ポッター』のスネイプ先生こと土師孝也だったこと。それだけでも続編への期待が深まっていく。
『イヴの時間 劇場版』を観てきた。
新宿では1週間限定のようだが、池袋では続行。リニューアル後の店内にサイン入りポスターが。

吉浦康裕の原作・脚本・監督最新作。
ネット上で公開されていた各話15分の全6話を、新作シーンを加えて再編集したファースト・シーズン完全版。
私はもちろん初見で新作アニメ映画として鑑賞。

「未来、たぶん日本。ロボットが実用化されて久しく、アンドロイド(人間型ロボット)が実用化されて間もない時代。」というのが導入部。
”当店内では…人間とロボットの区別をしません”というルールを掲げる喫茶店【イヴの時間】を舞台に、そこに集う様々な人間やアンドロイド達と関わる中で、高校生のリクオや友人のマサキが少しずつ影響され変わっていく物語。

これは、人間とロボット(アンドロイド)との共存を目指した『鉄腕アトム』などの古今の名作の、更に先を見つめた作品なのだろうか。
学校や喫茶店を含むひとつの街を舞台にしているはいるが、おそろしく壮大で奥深いテーマを突きつけられているようで、観終わった後でも色々と考えさせられる話であった。

喫茶店【イヴの時間】では、アンドロイドの頭上のリングが表示されないため、店内では誰が人間で誰がアンドロイドなのか判別が難しい。其々の謎は徐々に解明されてはいくが、しがらみも障害もないその場所は、のびのびとした自由があるまさに”楽園”なのであろう。
店内のルールの更に上をいくのが、誰もが周知の【ロボット三原則】。この大原則に反しない限り、ロボットは嘘もつけるし隠し事だってできるということにあらためて気づかされた。ロボットにも感情と個性があるし、意思もあり心もあるのだ。
あなたは私をどう思ってるのだろう?何を考えているのだろう?傷つけたんだろうか? 相手がたとえ誰だろうと、思いやりは持っていたい。時間と共に積み重ねた思いは持ち続けていたい。人とロボットとが交錯する感情のうねりが、時に激しく時に優しく広がっていく世界観がいい。
結局は、人と人との関係と同じなのかもしれない。人とロボットの”絆”とは何だろうか?というメッセージが伝わってくるが、セカンドシーズンに向けて外の世界との摩擦や波紋に繋がる怖さも感じられた。

映画のようなカメラアングルの演出が面白い。アップが多いかと思えば、俯瞰的な位置からの映像もあり、緻密な背景や美術と共に、実写のようなリアル感を醸し出す。
キャラクターの絵には魅力を感じないが、声があたると、途端にテンポよく生き生きと動き出す。キャストの力量に重点を置いているのかもしれない。
記憶のフラッシュバックを多用しておりやや飽きるが、アニメの動きだけに頼らない、カットバックや間合いなどが効果的で、まるでドラマを観ているような雰囲気がある。

リクオ役の福山潤、マサキ役の野島健児は、魂の篭ったような丁寧な演技で好感。特にノジケンのラストの熱演には、不覚にも涙が出そうになるほどだった。
田中理恵の清楚なサミィ、佐藤利奈の気骨あるナギ、ゆかなの可憐なナギがぴったり。
チエ@沢城みゆきのガキボイスが、坂本千夏を彷彿とさせてたまらん。手塚治虫原作の『銀と赤のきおく』の舞台では、沢城さんはアンドロイドの役だったなと思い出された。
冒頭から杉田智和の声が流れて、どこぞの『ハルヒ』かと思ったw。
ベテラン勢では、石塚運昇、清川元夢の存在感ある声に注目。マサキの父親アツロウ役で野島昭生が出演、野島健児と親子共演の芝居と相成って、見えない緊張感が伝わったw。

”シオツキ”とか”時坂事件”とかまだ分らないキーワードが出てきたが、これはセカンドシーズンを見てから判明らしい。実をいうと、ナギもアンドロイドではと疑っていたw。
映画のような演出ではあったが、これを舞台で観てみたいとアニメを見ながら思った。ステージ真ん中に喫茶店のセットを置き、左右のスペースには光と音だけで他の場所を創造させ、中央上のスクリーンには文字を映し出すという配置。舞台上からピアノのナマ演奏が流れ、【EVLEND】まで匂ってきたらたまらんだろうなw。リアルな【イヴの時間】をみんなで共有し楽しめそうだ。素人がこんなことを思いつくぐらいだから、プロの方がアニメを見たらさぞ触発されることだろう。
あちこちで情報が噴出していたけど、やっと公式サイトが出来上がったようで。

『仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー』
正式タイトルはこんなに長いのだろうか^^;。
『超・電王』シリーズの新作映画が3本連続公開とはまた大胆な!w
もう”電王”はお腹いっぱいとは思いつつ^^;、公開されるなら観るしかないじゃないかーっ!

5/22(土)公開から始まって〔EPISODE RED ゼロノス編〕〔EPISODE BLUE NEW電王編〕〔EPISODE YELLOW ディエンド編〕と続く。日付が覚えられないなと思ったら、トレイラーでモモタロスが「2週間ごとだぞ」と言ってくれたw。
ゼロノスならEPISODE GREENじゃないのか!?と思うが、赤青黄の信号機にしたいのだろうか。

3作品其々に、侑斗@中村優一、幸太郎@桜田通、大樹@戸谷公人がメイン出演。
今年のちゃんなかは、テレビに映画にと大活躍だぞ。通くんとは年末以来だが、幸太郎&テディのコンビは大好きだし、キャストの夢も叶ったようだ。
〔ディエンド編〕に時間警察の”黒崎レイジ”という名があったが、新キャラかな? 黒崎一護の親戚とか?w

3本のストーリー全部に、良太郎とモモタロスが出るのも嬉しい! 
良太郎あってのモモ、モモあっての超・電王だもんね!(^.^)
でもここに出る良太郎を演じるのは、溝口琢矢くんだよね。琢矢くんファンは待ち焦がれたというべきか。もう佐藤健が『電王』に出ることはなさそうだ^^;。


2月下旬に『D-BOYS BOY FRIEND SERIES』第7弾を購入。
山野楽器なので、オリジナル特典の(印刷)サイン入りクリアファイル付き。

登場するのは、五十嵐隼士、荒木宏文、碓井将大、鈴木裕樹、瀬戸康史、中村優一、三上博史の7人。
特撮ヒーローもので活躍したメンバーが大集合してるのだ。ラッシー以外の6人は、昨年8月にGロッソであった東映スーパーヒーロー祭りにも出演。ラッシーの『ウルトラマンメビウス』は東映じゃなくて残念^^;。
D-BOYSの他メンバーも、そろそろまた東映ヒーローものに出演して欲しいものだ。


昨夜の『Shibuya Deep A』のゲストに鈴木裕樹が出演。
ズッキー、ゲキレッドの変身ポーズをやってくれたよ! 短髪だから余計カッケー。
この番組は特撮番組にも寛大なようで、井上正大が出た時もライダー変身ポーズをチラとやっていたけど、ディケイドの変身前は殆ど動きがないからなぁw。

井上くんは『TAXMAN』も終わり、4月からは『プロゴルファー花』に出演と順調な滑り出し。
5月公開の映画『ゼブラーマン2』にも出ているが、前作の『ゼブラーマン』を観た私はやはり2も観るべきか。
『ゼブラーマン』って、特撮映画に括られるのだろうか?
『超劇場版 ケロロ軍曹』を観てきた。
入場者プレゼントはカード2枚。


先ずは同時上映の『超電影版 SDガンダム三国伝~Brave Battle Warriors~』。

『三国志』をベースに、伝説の大陸”三璃紗(みりしゃ)”で、SDガンダムたちが繰り広げる侠(おとこ)たちの叙事詩。
プラモデルやコミックで大人気らしいが、テレビアニメの前哨戦といったところか。
映画は、民を救うため立ち上がった義勇軍の劉備ガンダム、関羽ガンダム、張飛ガンダム3人を、”三璃紗”を暴力で支配する董卓ザク軍の胡軫ギャンが迎え撃つ話。

董卓軍の”鎮江(ちんこう)将軍 胡軫(こしん)ギャン”という読みに苦笑させられるが、物語はいたってシリアスで真面目ベース。
劉備ガンダムに、張飛ガンダムたちが「アニキ」と言ってたが、「兄じゃ」のほうがいいのでは。
三人を助け戦いを見守っていた少年が、民だけでなく観客に向かっても「君たちも一緒に」「頑張れーっ!」を促すので笑い。特撮イベントかーっw。
劉備ガンダム役の梶裕貴の声が、最初は女性声優さんかと勘違いするほどソフトで高め。
安元洋貴、加藤将之の声の出番はさほど多くない。その代わり、小山力也の声が目立つこと。

4/3(土)10:15からテレ東で放送スタート。
放送中の『ケロロ軍曹』は短縮されちゃうのでありますか^^;。


次は『超劇場版 ケロロ軍曹 誕生!究極ケロロ 奇跡の時空島であります!!』。

『超劇場版』の第5弾。
ケロロそっくりの奇妙な石像の謎を解明するため、ケロロと冬樹が地球の裏側の孤島イースター島で様々な出会いをするが、恐るべき最大最強の敵との戦いに巻き込まれ激突する話。
超劇場版になると途端にフリーダムな空気が少なくなり、あまり面白くなくなるのが難^^;。

今回もケロロ&冬樹がメインで大活躍だが、夏美の出番は少なく、サブローその他のキャラの出番も僅かなので、オールキャラ的な賑やかさや楽しみはない。
ガンダム、ガンキャノン、ガンタンクの出動は懐かしくもあるが、決定的兵器とまでいかないのがもどかしい。
ケロロ小隊がいつにも増して団結力を発揮、其々に頑張る姿が見どころだが、やり過ぎて可愛くなっちゃうのが何とも頼りないというか^^;。
イースター島の本当の伝説を知らないので、精霊マナや、双子の精霊イオとラナ、そして伝説の邪悪な霊アクアクなどの関係性が、いまひとつピンとこなくて、物語にのめり込めない要因かもしれない。
『ポケモン』もどきの時空ネタなので新鮮味がないが、再生復活したケロロの”究極体”を見るだけでも一興だろうか。
テレパシーで会話をして不思議な力を発揮する、可愛くも逞しい双子のイオとラナの魅力が鮮やかに印象に残る作品だった。

楽しいオープニング曲を唄うのは、高田純次&松元環季の元気なコンビ。
松元環季はラナの声もキュートに好演しており、イオ役の本城雄太郎とも息ぴったり。今作品は環季さんファンにはたまらないだろう。
冬樹の声は、川上とも子から、テレビ版と同じく桑島法子が担当。
先に聞いたハデスの声の大塚芳忠が、こちらではネヴラの声で少し出ていて、矢島晶子@アズサもそれなりに活躍。
映画『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』吹替え版を観てきた。

神と人間との間に生まれた《デミゴッド》だと知らされた少年が、《稲妻》を盗んだという疑いを晴らすため、冥界にさらわれた母を助けるため、仲間とともに冒険の旅に出る物語。

全米で大人気の原作はもちろん未読。『ハリー・ポッター』シリーズと見比べてしまうが、こちらはうんと明るくて軽妙で痛快。
薄味ながら、思春期の少年少女の心情を描き、友情や親子の絆をギュっと散りばめて、大人も子どもも楽しめそうなエンタメ・ファンタジーになっていた。
誰もがある程度知っている《ギリシャ神話》の神々やクリーチャーが出てくるのも、とっつき易くて分り易い。ギリシャ神話と現代の世界を程よく融合させるのも上手く、ギリシャは出てこないwアメリカ横断ロードムービーとしても面白い。

主人公のパーシー・ジャクソンがADHDで難読症であったのも、友人のグローバーが松葉杖なのも、ブルナー先生が車椅子なのも、実はデミゴッドだったからという発想がユニーク。つまり現代社会で、所謂、障害を持っている人たちはもしかしてデミゴッドなのかもしれないのだ。訓練所でずっと育ったというアナベスも、現代社会で生きてたとしたら何らかの不適合があるのかもしれない。
そして地球の災害や天変地異などは、神々が喧嘩したり戦ったりするから起こるのだという。
そういう奇抜な設定も何となく受け入れられ、あれこれいっぱいあるツッコミ所も^^;、RPG的な展開の早さで気にならなくなる。

パーシー少年の真っ直ぐな心と勇気、闘いの中で培われる知力と能力、その頼もしい成長が見どころだが、パーシーを守護するグローバーのムードメーカーぶりと小さな成長には喝采w。アナベスの実践的能力は物足りないが、この三人の団結力は見ていて気持ちがイイ。
彼らがまだ見ぬ父や母への憧憬を抱き孤独を感じる一方、忍耐強く意外とタフなパーシーの母や、パーシーを見守り助言する父ポセイドンの姿もあり、家族の新しい在りかたを描いていかにも現代的だ。
最後までキーアイテムなメドューサや、ヒュドラにクリーチャーとビジュアル的にも楽しめるが、水を自在に操れるなど様々な能力の映像は『聖闘士星矢』のアニメを思わせた。

原作はまだあるので、続編にもぜひ期待したい。
”神の血を引く美少年”というふれこみだが、パーシー役のローガン・ラーマンはさほどでもないのが物足りないかw。

日本語吹替え版はアニメのような豪華さ。
パーシー役の宮野真守は、素人っぽさと達者な演技を交ぜてなかなかの熱演。後半にかけて宮野くんのトーンが低くなるが、パーシーが時に格好良く見えるのは宮野くんのおかげかもw。
グローバー役の林勇は、軽快かつ力強さを見せる好演で、高木渉の声を彷彿とさせる。アナベス役の小笠原亜里沙は可憐で明瞭。この三人は劇団ひまわり繋がりなので、続編を見越してのキャストかもしれない。
唯一のイケメン(笑)ルークには野島健児、前半と後半の演技の違いが聞き所か。
ブルナーの大塚明夫の大らかな声に安心感。ゼウスの玄田哲章、ハデスの大塚芳忠はピッタリ。何といってもポセイドンの小杉十郎太が男らしく柔軟な声で、パーシーに聞こえる声に癒され、宮野くんとの親子の会話に胸が熱くなった。
木村佳乃のメドゥーサは細い声だがまずまずの出来。これが初仕事だというジュノンボーイの稲葉友はカジノの少年だったのかな?
ガンダムのついでに^^;、映画『バレンタインデー』を観てきた。
私の誕生日に公開されたものだが、これは2月中には観ないとね。
ガンダムと違って、周りが殆ど女性ばかりなのに苦笑。

年齢も職業も異なる15人の男女が織り成す、バレンタインデーの一日を描いた恋愛群像劇。
ゴージャスなキャストにより、さまざまな愛の形が描かれるが、誰かと誰かが友人だったり、誰かと誰かが繋がっていたりと、隅々に至るまで関係性があって、ちょっぴり混乱しそうにはなるも、徐々に明確になっていくのが面白い。
台詞や映像などに小さなヒントや布石があるが、字幕やカットが割と早いので、最初から集中して観ていく必要がある。
1シーンも短いがテンポが早くリズミカルなので、作品世界に気安くのめりこめて、最後まで男女関係の行方をたっぷり楽しめそうだ。
メインキャラ以外にも、ほんのひと時彼ら彼女らと関わる人達もいて、人間関係の可笑しさや有り難さを味わい、出てくる誰かに共鳴できるのも一興。
他人からのひと言で大事なことに気づかされ、自分の気持ちを再確認できる日。それこそが、愛あふれるバレンタインデーの意義なんだろう。
男女間だけでは物足りなかったが、最後に親子の愛もほんのり描かれたのは良かった。

メインは花屋オーナーのアシュトン・カッチャーと、小学校教師のジェニファー・ガーナー。この二人は実生活でも親友同士だそうで、親友以上恋人未満の熱い雰囲気が画面からも漂ってきたのが愉快。
シャーリー・マクレーンが自分の出た映画をバックにして、華やかに登場する演出にジンワリきた。
どうせならジュリア・ロバーツも姪っ子と絡んで欲しかったな。ギターの彼には爆笑だが、高校生のバカップルでも留まるところには好感。
エンドクレジットでNGシーンが流れるが、アシュトンがキュートすぎっw。

老人やガキは別にして、出てくる人みんなが其々仕事や職を持っていて、それなりに働いているのが、羨ましくも複雑だ。貧乏カップルだって地味に派手にお金を稼いでおり、学生はバイトが当然のようだ。
この話には、求職中や失職中や病人が誰ひとり出てこない。それだけ米国は日本の現状と比べてまだ恵まれているのか。
それとも、恋愛をするのにも、お金と健康は必要条件なのだろうか。観た後、ちょっぴり寂しさが残ったり^^;。

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