『劇場版 BLEACH The DiamondDust Rebellion〜もう一つの氷輪丸〜』を息子と観てきた。
ローソンのドラマCDもやっと引き取り、これは後ほど。私は今日まで有効の映画無料券で観る。
初日のあの劇場と違って、中学生を中心に子供たちがいっぱい。

2回目の鑑賞だが、見落とした部分も含め、今回も面白く観れた。”王印”が秘めた力もよく分ったし、草冠が復活した理由もようやく理解。この復活が彼にとってラッキーチャンスだったのかはともかく。

所詮、社会という大きな組織にとって、邪魔で不都合な一人の男の存在を消すのも、記録から抹消するのも、容易いことなのだろう。だが、男と繋がりを持つ人の記憶までは消せない、感情までは操作できない。
『アドルフに告ぐ』に出てきた勲とも重ねながら、草冠の無念さをしみじみ思う。己が理不尽に抹殺された怒りや憎しみが、社会という巨悪への復讐と変わるのは当然だろう。

残念だったのは、時おり乱れていた作画面。特にルキアの顔とかヒドイ^^;。
展開もちょっぴり悠長でまどろっこしいし、隊長格の戦闘能力も分り辛い。
結局、草冠の悪に全ての責任を押し付けた格好だったが、霊術院や四十六室が犯した罪に反省の念もないまま終ったのが虚しい。これでは抹殺された者は浮かばれまい。

周りの子供たちの反応が可笑しい。
冒頭の”ぴえろ”マークで、「ぴえろ」と声が聞こえたり。「斬月だ、斬月だ」とヒソヒソ声がしたり。白哉の助太刀にも笑っていたり。子供たちはホント純粋で素直。
山本と草冠のやり取りの中で「不遜」という言葉が二度も出てきたが、難しい言い回しを子供たちは理解できたのか。

舞台挨拶で森田成一が話した”印象的な台詞”が出た時間を計っていたが、70分過ぎではなく65分頃だった。ろみさんが話した「80分過ぎ」はまさにその通り。

興行成績ランキングでは、同日公開の『魍魎の匣』を抜いて第4位となかなかの健闘ぶり。阿部監督も森田さんらキャストの皆さんもホッとひと安心されたことだろう。興行には石田さん効果もあると思ったり。
これで劇場版第三弾も確実か!? ぴえろには『NARUTO』も控えているしますます快調。
そして3月にはロックミュージカル『BLEACH』集大成。こちらも楽しみ。


『劇場版 BLEACH』Navigate CD。キャスト6人で約30分位。
ローソン・コンビニ店員の黒崎一護が、前売りチケットのノルマで奮闘。「日番谷店長だ」も決まり文句w。

TRACK 01。客の声も石田さんか!? やたらクライ^^;。
TRACK 03。日番谷と草冠の過去の話で、劇場版にも出てこない。
「首席はお前で決まりだろう」って、やっぱ草冠が”滝”なんだ〜w。石田彰が爽やかな声が響き渡る。「俺は必ず隊長になってやるんだ」王印を運ぶ空の行列に憧れた一人の若者の夢まで、無残に打ち砕いた社会。「冬獅郎は真面目だから」「約束だぞ」熱い友情までをもぶち壊した社会。

TRACK 05。石田さんのキャストコメント。「正気を保ってた頃」と語ってたが、狂気だったのはむしろ社会のほうなのだ。「このCDを聞いてから…」とあったが、聞かずとも草冠の気持ちはよく分るつもり。これを聴くと、余計切なくなってくる(;_;)。
映画『魍魎の匣(もうりょうのはこ)』初日&舞台挨拶を観てきた。
途中で電車が一時停止したりと焦ったが、予定通りに到着。ところが1回目の舞台挨拶が長引いているのか、劇場の周りには入場者の長い列が並ぶ。予定時間より15分遅れで開場し、トイレも物販も大混雑。しかも予定通りの時間で開演で気忙しい。パンフはコミックスと同じ大きさで可愛い。
『BLEACH』よりはうんと大きな会場だが立ち見客もいっぱい。やや右寄りの通路前座席でラッキー。

先ずは舞台挨拶。
ステージ左から、原作者の京極夏彦、田中麗奈、阿部寛、堤真一、椎名桔平、監督の原田眞人が並ぶ。
話題の43歳で”かに座”トリオ。堤さんと椎名さんはネクタイにスーツ姿だが、阿部さんはジーパン。堤さんと椎名さんは同じ位の背だが、阿部さんは頭半分大きくて、隣の堤さんがちょい見上げる位置。

原田監督は「地方でヒットしてます」「(同日公開の)『ナショナル・トレジャー』と競っています」「1月に撮影し、充実した一年でした」「スケジュール的には大変だったが、集まると手応えがあった」「色々なアングルで撮っても、彼らは疲れない」「そういう雰囲気でこっちも刺激を受けた」「映画は生きモノ。イイ方向へいって欲しい」そして「口コミで広げてって欲しい」

堤さんは「ややこしい話。難しいけど、ついてって欲しい。そうするとハッピーになれます。最高に楽しめる」京極屋はどういう存在か?と尋ねられると「あらら〜」とちょっと悩んでから、「役は周りと作っていくもの」「芝居を心底楽しめた」「僕ひとりではなく、皆で作り上げた」
阿部さんは「久しぶりにクールな2枚目役(笑)」「格好良くてお気に入り」「非常に楽しめたし、続いていってほしい」「特殊能力をもつ役なので、目を印象的に撮って下さった(堤さん笑い)」「宮迫さんもカッコイー」
椎名さんは「原作とはイメージがちょっと違うw」「東京オリンピックの年に生まれた同い年三人が、映画で共演できて嬉しい」「ニコラス・ケイジも僕達と同い年なので、負けられませんw」「関口はキュートにキュートに演じた(笑)」「何でもいいからブツブツ言ってやろうと」「堤の真ちゃんとどうやろうか、考える時間が楽しかった」
驚かれたことは?と尋ねられて、堤さんは少し考えてから「桔平とは初めてで、ものすごくクールな人だと思ってたが」「これがよく喋る喋るで、それが驚いたw」それを受けて今度は椎名さんが「(堤さんは)それ以上によく喋るので驚いた」その二人のヤンチャぶりを静かに見守る阿部さんは「僕ひとりがジーパンで来ちゃった…」と照れた顔。
『ALWAYS/三丁目の夕日』の時とは全然違う、同い年メンバーに囲まれて嬉しそうにはしゃぐキュートな”受け”の堤さんがそこにいた(笑)。

麗奈さんはそんなお三方と共演できて嬉しかったと語るが、桔平さんも堤さんも似たタイプだとキッパリw。役作りのことでつい話が長くなり^^;、「すみません。長くて」と自分で苦笑。前の舞台挨拶が長引いたのも、もしや彼女のせいだった?…と思ったりw。

京極氏は「依頼して書いた初めての作品で、一生懸命書きました」「同じ題名の映画がヒットするのは嬉しい」「ミステリー、ホラーとカテゴリーとして閉じ込める人が多いが、映画も小説も色々な見方をしてほしい」「自分なりに自分のツボを探して楽しんで下さい」「見どころ満載で、本物の映画」「お正月映画に相応しい」と絶賛。

最後に堤さんからひと言挨拶を述べて、客席をバックにフォトセッション。司会者から「こういう舞台挨拶を経験された方はご存知かと思いますが…」と観客にも早速注文。
今回は「匣を開けたら…」の掛け声で、「大ヒット!」とみんなで両手を挙げてポーズ。挙げた両手をそのままブラブラ。そこを沢山のカメラが撮影。通路前の目立つ席なので、私もやらねばならんが結構疲れる^^;。時おり、堤さんだけが好奇心いっぱいで右後ろを振り向くが、その表情が何て可愛いっv。

最後は盛大な拍手の中を、出演者が手を振りながら笑顔で退場。無事に済んで良かったw。


映画本編。
戦後間もない東京。連続バラバラ殺人事件や不可解な事故や謎の教団を調査する中で浮かび上がる、”匣”に閉じ込められた人々の運命と真相と再生。

原作は全く読んでおらず、他メディアからの情報も知らずで、殆ど飛び込み状態のまま鑑賞。
前作『姑獲鳥の夏』は視覚的イメージに重点が置かれて内容がサッパリだったのだが^^;、それより少しは取っ付き易く、面白い場面もあったろうか。
だが相変わらず初心者には不親切というか、内容的にはよく分らなく手強い^^;。ホラー感はあまり無いが、ミステリアスで気持ちの良くない雰囲気ばかり続く。特に時間の行きつ戻りつの展開がまどろっこしく、登場人物ごとの幕も集中力を散乱させる。小難しい単語や説明は台詞等で並べるだけで、さっぱり頭に入らず。唐突に出てくるキーマンの名前や場所の名称にも首を傾げる。大げさで鮮烈なシーンやカットが度々入るが、終わってみれば謎でも何でもない。主人公が何かを解決したという爽快感もなく、満足のいくラストでもなかった^^;。

内容はさておき、キャラクターは面白かった。
堤真一@京極堂は、前より柔軟で明るくて茶目っ気たっぷり。決めるべきところは格好良く、陰陽師の見せ場でビシリと発する声は凛々しい。そして堤さんご本人がとても自由で楽しそうなのが分る。
榎木、京極堂登場の後で、映画『第三の男』のポスターとチターの音色と共に登場したのが、椎名@関口。これは『第三の男』好きにはたまらない演出。久保という男が、オーソン・ウェルズ@ハリーとどことなく似ているのも計算付くか。
阿部寛@榎木津は、前より特殊能力の見せ場があってスマートで男前。田中麗奈@敦子はイキが良くてキレがあってキュート。
彼らの誰もが最後に頼りにして、彼らからも誰からも愛されているのが”京極堂”。今回特に感じられたのが、京極堂”総受け”(笑)で、そのチームワークぶりをもっと面白い作品で観たくなった。

1952年といえば、『ALWAYS/三丁目の夕日』からたった7年前で、戦争の影は色濃く残る時代。当時の衣装や風景が再現され、人々の営みなどが画面から伝わってくる映画。
観ていくうちに予想はできたが、結局は怪奇的サイエンスフィクションで締め。研究の結末に懸命に没頭する科学者に、『鋼の錬金術師』のキメラのエピが浮かんで、どうにも後味は悪かった。
それにしても、セットや小道具から人物まで、妙にオタクっぽい作りだった。
朝から『劇場版 BLEACH The DiamondDust Rebellion(ブリーチ ザ・ダイヤモンドダスト・リベリオン) もう一つの氷輪丸』初日&舞台挨拶を観てきた。
初めて行った劇場だが新しくて綺麗。パンフは500円だが、キャストの写真や試写会の写真まで掲載。

先ずは本編。
王印をめぐり、明るみになった過去の非道と因縁が、尸魂界の破滅へと繋がる大事件となる。

全編「くさか」「くさか」と、「草冠」の名前がいっぱい飛び交って苦笑ばかりw。彼の成績は日番谷冬獅郎に続き2番手に甘んじてたので、中味は”滝”なんだろうか。
草冠が犯した罪は、日番谷に対するライバル意識が歪んだ結果だと思っていたが、根はもっと深かった。二つの氷輪丸が二人を選んだゆえに、組織によって邪魔な男が一人抹殺されたという残虐な真実。しかもそれがずっとひた隠しにされ、隊長格さえ知らなぬ者がいたという暗黒の機密。そこからは、尸魂界を包む厳格で非情な封建社会が浮き彫りにされてくる。
こういう黒い秘密が暴露されるという筋書きは、耐震偽装や食品偽装など様々な問題が露呈した今年にとって、実に相応しい内容かもしれん^^;。

誰にも言えず秘密と問題を抱え一人で解決しようとする日番谷と、彼の負い目を見越して仲間に引き摺りこもうとする草冠。彼らの因縁と行く末が縦軸にあり、日番谷に過去の我が身を重ねて手助けする主人公・一護と、日番谷隊長を信じて見守る松本副隊長を横軸にしたところで、キャラクターの関係性がぐっと深まり、其々に見せ場を与えて印象強くする。
逆に草冠には、そういう理解者が周りにいなかったのが哀しい。ギリギリまで日番谷を望んでいた草冠だが、徹底的に悪のヒールではあり得なかった。強いけれども根底に残っている草冠の脆さや弱さが、演じる石田彰の声や演技にも切なく表現されている。

深みのある内容だが、画面は娯楽映画ならではの豪華さ。
オールスター・キャスト! 卍解、オンパレード!(^o^)
声優陣も聴き所いっぱい。森田成一はさすが主人公たる力強い叫び。朴路美&松谷彼哉の演劇集団円&劇団昴の女優共闘も楽しい。大塚明夫、中尾隆聖、檜山修之は目立つ目立つ。あれだけのシーンで三木さんや小西くんや櫻井くんまで参加。モリモリなんか回想シーンのみ? 稲田徹は二言プラスαだが、デカイので存在感はあるw。

キャラクターを観ながら、舞台『ブリミュ』のキャストまで頭に浮かんできちゃって苦笑w。更木剣八では鈴木省吾が、檜佐木では郷本直也の顔が浮かび、夜一&砕蜂の連携プレーでは舞台での格好良いアクロバットを想像。
この話もいっそ舞台化しちゃって、永山たかし演じる日番谷冬獅郎も観たいものだ。その時は、草冠の役はアノ方に…w。

作画的には、不安定な部分や適当なトコもあったりと、映画としてはまだまだのクォリティ。クライマックスもそれほど斬新な映像性はない。
それでもブリーチ・ファンやキャスト・ファンを満足させる内容で、前作よりは面白いかと思う。

息子と一緒にもう一度観る予定。その前にローソンでCDを引き取ってこなくちゃ。
サンシャインの劇場版公開記念イベントも、大人500円で観れるし行こうかな(来年14日まで)。


初日舞台挨拶の模様は、配信やレポなどで既にアップされているので省略。
ステージ左から、原作者の久保帯人、折笠富美子、朴路美、森田成一、伊藤健太郎、石田彰、監督の阿部記之が並ぶ。
森田くんは黒い帽子を被って、イトケンは左腕に副官章をつけて登場。石田さんは『ナイトヘッド』イベントと同じような黒ジャケット、内に白シャツと黒インナー、ジーンズに青靴下。

挨拶その1。
石田さんは「謎…って言っても、観たから…w。ああいう役でした」「僕、草冠のためにお集まりいただき…」と話し出し、ろみさんから「おいっ」とツッコミ。でも「森田くんからOKを貰ったのでw、草冠メインの映画」と続ける。
ろみさんが「草冠とのやり取りのシーンで追加された台詞があり、テイクを何度も繰り返したが、石田さんは付き合って下さって」「芝居心ある人だなぁと」とベタ褒め。にっこり笑って、ろみさんを見つめる石田さん。ろみさんの”石田さん好き好き”光線いっぱいw。
石田さんは、他の人の話を聞く時は左手で右腕を握ってたり、拍手では右手に左手の指辺りで軽くたたく。

最後は会場みんなで立ち上がって、森田さんの「ブリーチ!」の掛け声で、みんなで腕を挙げて「ブリーチ!」。石田さんは左手を挙げていた。
フォトセッションでは、会場をバックに出演者は後ろを見せる。森田さんとろみさんの間を進められるも、自ら後ろに行こうとする石田さん。その時、森田さんの右手が石田さんの腰にw。結局後ろに控え、森田さんの持っていたパンフを広げて立つ石田さん。みんなも腕をあげて「ブリーチ!」。

挨拶その2。
石田さんは「謎の男、草冠宗次郎です。役の石田です!」「日番谷冬獅郎とどう関わってくるのか、じっくり観て頂きたいと思います」
森田さんが「92分位あります」「(印象的な台詞は)70分過ぎに出てきます」
ろみさんが「80分ぐらい過ぎか?注目して下さい。ラストやった時に足して下さいと言われた台詞で…」この時、チラとろみさんを見た石田さんは、自分に振られると「付き合っとかないと、後で何言われるかわかんないからw」。ろみさんが慌てて「僕も取り直したかったと言っただろ!?」とツッコミ。
折笠さんとイトケンが共に、アフレコ中の京楽隊長の話題。
石田さんがそれを受けて「あったかい雰囲気で入り易かったと(先ほど)言いましたが、それは朴さんと大塚さんが自由過ぎるからだと分って(笑)かえって良かったです。それがチームワークの良さだと思います」

最後はまた会場みんなで立ち上がって、森田さんの「卍解!」の掛け声で、みんなで腕を挙げて「卍解!」。
退場時、扉を出る前に、客席のほうを見て手を振っていたという石田さん。ファンはそれだけでも嬉しいもんだ。

2回目の舞台挨拶終了後は、次の作品の舞台挨拶があるため、映画本編は観ずに退出。同じようにバタバタと退出する人が多かったが、皆さんジャンフェス行きのよう^^;。
おかげさまで石田さんを久しぶりに拝顔。チケットを取っていただきありがとうです。

映画 椿三十郎

2007年12月7日 映画
無料券があったので、映画『椿三十郎』を観てきた。
観客数が少なくゆったり。

藩の巨悪を暴き人質救出に立ち上がる若侍たちに、協力する謎の素浪人ヒーローを描く。
豪華キャストで見易く、ストーリーも分り易く、ゆうるりとした雰囲気。間延びしたテンポにはイライラさせられるが、カラっとした明るさとキャラクターの個性で、正月映画の娯楽時代劇としては相応しい。
黒澤明監督と三船敏郎主演の作品は観ていないので比べられない。森田芳光監督はオリジナルシナリオを使用したリメイクで年配客を誘導。だが、若手起用で登場人物も台詞も現代風にアレンジしたのか、妙な笑いと滑稽さを含んだ軽めテイストの作品になったようだ。人があんなに斬られるのに音だけで血飛沫が見られないのも、リアリティさを払拭したためだろうか。

織田裕二は8kgも体重を増やし、殺陣の猛特訓をされての役作りで熱演。飄々とした仲間意識の頼りになる魅力は憎まれないが、重厚さとカリスマ性が足りない。殺陣の凄さは初めのうちだけで尻つぼみ、最後もあっけない死闘。
ベテラン勢が演じる”茶室”ならぬ、”椿館の三悪人”(竹宮惠子先生の漫画がすぐ浮かんじゃうw)も行動的には物足りない。
若侍九人は台詞も見せ場も多いが、とにかく阿呆で間抜けでガキで、どこまでもイラっとしちゃう可愛い奴らw。九人の個性が徐々に分るが、松山ケンイチ、林剛史、一太郎の歪なバランスが面白い。佐々木蔵之介は美味しい役どころだが、その後十人目になったんだろか?^^;
中村玉緒の怪演には脱力するが、真実を諭す一瞬に品格を感じる。鈴木杏より村川絵梨のほうが賢くて愛らしい。

椿三十郎のライバル・室戸半兵衛役の豊川悦司には不気味な緊張感があるが、三十郎と同じくどこかツメが甘い。宿敵同士の鮮烈さは少ないが、運命の相手といった感じ。出会いから好意が湧き上がり、二人の体温と言葉が交差し合う。二人が向き合う場面では、頭半分大きい半兵衛が熱っぽい眼差しで三十郎を見つめる。あんた、三十郎に惚れてるでしょ?と分るぐらい(笑)半兵衛×三十郎な関係に見えてきちゃう(腐女子的見方が止まらん^^;)。
互いに”抜き身の剣”。己を切り裂いた程の衝撃で腹立たしく虚しい思いをした三十郎だが、半兵衛は己に斬られて本望だったかもしれない。

名前も実は偽名だし、出生も剣術も何もかも謎な男・椿三十郎。ちょっぴり『居残り佐平次』の”侍版”にも思えたw(押入れ奴もいるし)。男たちがつるんでボスの一騎打ちという点では、映画『クローズZERO』とも繋がりそう。
武士は左側通行だが、東のエスカレーターで左側に寄るのも、ここから来ているらしい。西は商人の懐から、右側に寄るのだとか。
映画『タロットカード殺人事件』を観てきた。
ウディ・アレン脚本・監督・出演最新作。『マッチポイント』に続く、アレンのロンドン拠点の2作目。

幽霊の証言で、スクープのため、ロンドンの連続殺人犯容疑者を追っていく女学生&老手品師コンビの話。
原題は「SCOOP」。本編では「タロットカード」はあまり意味を持たないし、何故こんなダサイ日本語タイトルにしたんだろう。

ジャーナリスト志望で美人の女学生サンドラがスカーレット・ヨハンソン。眼鏡っ子なサンドラは、水着も男物のシャツも着こなし、キュートで魅力的。胸もでかいが、腰から尻もデカい。目的の為ならすぐ男と寝ちゃう尻軽女^^;。ライトでセクシーなアメリカ女を体現してるのか。
彼女に協力するハメになる個性的な老手品師がウディ・アレン。喋り方は別にして、あの飄々とした濃ゆいグダグダ感は手強い。でもアレンのヨハンソンへのラブラブっぷりはすぐ分るw。
二人がアメリカンな偽親子を装うも、垢抜けなく間抜けなドタバタ漫才が聴きどころ。マシンガンのような台詞の応酬と、ジョークや独特のコメディセンスについ笑いが起こる。
二人のターゲットは、ハンサムな英国貴族ピーター。ヒュー・ジャックマンの洗練された喋りと優雅な物腰にちとウットリ。サンドラが彼に本気になっちゃうトコからアホらしさが増す^^;。
最後のオチは予想できなかったが、ツメの甘い犯罪はやはりもの足りない^^;。

英語から車線までアメリカとイギリスのギャップを可笑しく指摘しながら、イギリスの伝統的かつハイセンスな”今”を観光風に見せる。ぬるいサスペンスタッチと推理を含ませながら、ラブロマンスや親子愛(?)も盛り込む。1時間半の中に適度に詰め込まれた、ライト感覚で楽しめる一品。
ウディ・アレンの”今”の心境と、これからの意気込みをキャラに託し、ウディ・アレンそのものの作品だった。

これ、吹替え版が作られる時は、ピーターの声は東地さんにぜひやって欲しいな。サンドラは小島幸子とかね。

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今朝の『めざまし』。
小杉十郎太&なだぎ武のWディラン、めざましに初登場。小杉さんはビリーの声もされていると紹介。
小杉さんの男前の顔と良いお声に、女性アナからも絶賛の声が。
小杉さんがテレビ画面に映るのは、つんく。の歌番組と日テレのドラマ以来だろうか。やっぱりカッコイーよねv。
小杉さんの次のテレビ出演は、2日のWOWOW(無料放送)『グレイズ・アナトミー3』。三石琴乃さんともご一緒だ。

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通販予約していた『Ζガンダム』劇場版総集編スナックと、『電王』サウンドロップ(全5種)が届いた。
CDやDVDも次々と届いて、もう何が何やら〜^^;。
映画『クローズ ZERO』を観てきた。
朝のめざましの小栗旬特集に感化され^^;、舞台観る前に映画も観なければと即決。
レディースデーだからか、客席は女性ばっかり。イケメン目当てなんだろな。

覇権争いに明け暮れる男子高校を舞台に、てっぺんを目指す男たちの壮絶なる抗争を描く。
初っ端はまるで『炎の転校生』かと思ったw。昭和の空気を熱く激しく感じさせる作品。原作コミックは読んでないが、オリジナルストーリー「エピソード0(ゼロ)」の実写化らしく、これをアニメでやったらどうなるだろう?などと考えながら観た。
笑いと緊迫感溢れた緩急ある展開だが、何といっても見どころは凄まじいアクション。重さや痛みのあるアクションは『仮面ライダーTHE NEXT』と似てるが、PG-12になったのはたぶん高校生の喫煙や酒や暴力のシーンがあったからだろう。

小栗旬@滝谷源治が、山田孝之@芹沢多摩雄率いる”芹沢軍団”に対抗すべく、着々と仲間を増やしていく過程が面白い。二人とも徹底的にカリスマ性あるキャラかと思いきや、そうでもなく、クールで合理的なリーダーとはあまりいえない。仲間を繋ぎとめず思い悩んだり泣き上戸になったりする源治はとても人間的だし、親友のことで心揺れたり、対決の前に傘を畳んで丁寧に置く多摩雄は繊細な面も持つ。そういった魅力が、多摩雄のパワーと源治のキックで激しくぶつかり合うシーンが実に熱い。
でも小栗くんも山田くんも”女顔”なんだよね。二人の火花がぶつかり合うトコも、山田くんが身長差で負けてるのが惜しい^^;。お約束のシャワーシーンが無かったのも残念だw。ひたすら練習を積み重ねたという小栗くんの飛び蹴りは、まるでライダーキックのようで格好良かった。

彼らの周りを個性たっぷりの無頼漢がうごめき、一人一人をきちんと描く姿勢もいい。軍団の対決を静観しつつ実況する一年生トリオが『テニミュ』っぽく見えて笑い。参謀・時生が入院手術する設定なんて、立海大付属の幸村が思い出されてたまらんw。腐女子的にはこの三角関係をプッシュ、頭の中に源治×多摩雄×時生なんて構図まで浮かんできちゃうw。
源治によって”魂”を救われた拳さんも激しく濃く描かれていてよかった。予想は出来てたが、ケジメをつけるシーンから最後まで胸が熱くなった。
これぞ”漢”の世界なのだから、正直、女は要らない(^_^;)。女の歌もアソコで流れて欲しくない。せっかくロックの楽曲で押してきたんだから、最後まで貫いて欲しかった。

最後は続編もあり得そうな終わり方。どうせすぐに卒業しちゃうんだろうが^^;。
今はカラス(Crow)でも学ランな奴って少ないだろうな。こういうハードな熱さは、平成の世には薄れてしまったなぁと寂しくも思える。
これで来週は心置きなく『カリギュラ』観劇。手違いで2回も観るハメに^^;。
映画『ALWAYS 続・三丁目の夕日』&初日舞台挨拶を観てきた。
始まる前に、パンフとプルバックミニカー3種(ミゼット&都電2種)、2年前と同じく駄菓子詰め合わせセットを買う。
座席は真ん中列の左端で、映画の前に舞台挨拶。

司会は日テレアナの藤井氏。
右手から、山崎貴監督、三浦友和、須賀健太、小雪、吉岡秀隆、堤真一、薬師丸ひろ子、堀北真希、小清水一輝、もたいまさこと10人が並ぶ。

吉岡さんが喋り出すと、何故か客席からクスクスと笑い。苦笑しながら「タイムマシンで昭和35年にいった感じで、三丁目の住人が温かく迎えてくれます」
小雪さんは黒とピンクのミニワンピ。「情熱と愛を込めて作りました」
須賀くんは『続・三丁目』の映画の時からまた2〜3cm背が伸びたみたいw。エンジのタイに黒スーツと大人っぽい服装で「あたたかい気持ちになれるストーリーです」
堤さんもビシっと黒スーツ。「三丁目へようこそ」「笑って泣いてあたたかくなって劇場を後にして下さい」
薬師丸さんはオレンジのロングワンピで大きなリボン。「私も家族と一緒に観ます」

ここまでは順調にコメントが進んだが、次の堀北さんの番になった途端、突然大声を上げながら右通路を走りぬけステージに駆け上がる茶髪か金髪の男が二人。
当初はこれも演出か何か?^^;と、呆然と客席が見守る中、すぐさま乱入者たちを取り押さえようとする堤さん、それに吉岡さんと監督。係りやスタッフたちもやって来て、ステージ上では黒服の男たちと暴漢たちのもみくちゃ状態(~_~;)。堤さんは一端ハズミで舞台から落ちたが、再び上がって取り押さえようと奮闘。
何とか取り押さえられた暴漢たちは何やら叫びながら、5〜6人のスタッフに引き摺られるようにして会場を出される。客席からは「警察に突き出せ!」な怒声まで。

まるでドラマのような衝撃的な光景を目にしながら、こっちまで不安でドキドキ状態。堤さんらの果敢な働きはさすがだと称賛したいが、相手がナイフとか凶器でも持っていたらと思うと、心配この上ない。いや、出演者に危険が及ばないよう、その前に暴漢を取り押さえるのが劇場スタッフらの役目ではなかったのかっ!?(~_~)
でもさすが鈴木オートの社長、従業員&家族の(六ちゃん)身の安全を守り通した。それとも、今夜フジTVでスタートの『SP!』よろしく、リアル要人警護官だったんだろうかw。

女性陣と子ども達は舞台袖にいちはやく退出。事が収まった後、司会者と共に吉岡さんが「楽しい映画ですから」と笑顔絶やさずに客席を静めたり。出演者はとにかくいったん楽屋へとはけた。

しばらくして舞台挨拶は再開されたが、男性陣のみの登場。拍手の中、堤さんが右腰を痛そうに抑えるポーズをしながら出てきて笑いをとる。気をとり直して司会者が「初めからやりましょう」で会場からも大きな笑い。
吉岡さんは「楽しい映画ですから」「茶川と鈴木の対決はこんなもんではないですからw」
須賀くんは「こわかったですね」(会場笑)
堤さんは「今夜11時、SP!」(会場爆笑)おいおい、これ日テレだけど、いーんだろーか!?^^; 「舞台から落ちるぐらい頑張りました」
小清水くんは黄色いインナーが可愛いが「言うことを忘れてしまいました」とまだ動揺が見られるが「笑って帰って下さい」
三浦さんが「さっきのは仕込みかと思いました」と切り出すと、客席から何やらヤジる男の声。一瞬、会場が緊張する中、三浦さんは平然とした口調で苦笑しながらやりすごす。
肝心の山崎監督は「まだビックリしたままなんですが」と苦笑しながら「画面の隅々まで楽しんで、何かひとつ持ち帰って下さい」と温和に締めた。

司会者も動揺が残っている模様。大きな拍手の中、舞台からはける出演者たち。隣の小清水くんの両手を掴んでバイバイさせる堤さんは、ホントのお父さんみたいな感じ。
最後に監督と吉岡さんが舞台を去ろうとする中、前列の女性がブーケを吉岡さんに渡そうとしていて、スタッフが制止する中、にこやかに受け取る吉岡さん。でもこれも非常識な行為だな(~_~)。

心残りは、もたいさんと堀北さんの挨拶が聞けなかったこと。こんなことなら、彼女たちをもっと拝んでおけばよかった。
それにしても、ずっと前に観劇した『労働者M』での機材のトラブルといい、ナマ堤さんの時のハプニングはこれで2回目。その度に、素の堤さんを垣間見れるのは嬉しいが、こんなことも実際に起こるんだなぁ。
映画が始まっても、先ほどの動揺と残念な思いで、なかなか話の中に入っていけなかった^^;。


映画本編。
映画祭で1度観たが、ホールと違って映画館はさすがにいい音響で、方言もしっかり把握。

2度目でも、またとめどなく涙を流してしまった(;_;)。
昭和34年という時代背景と、三丁目の人々の素朴でのんびりとしているが元気でめげない生き方と、懐かしさが込み上げる風景や街並みや小物、そして情感あふれる音楽。どれをとっても私の心の襞をくすぐり熱くさせてくれる。

「どんどん変わっていくのね」鈴木トモエが口にする言葉だが、三丁目の人達がほとんど変わらない中、子供たちが、実際の子役たちの変化と共に、変わっていくのがとても楽しい。
須賀健太は身長がグンと伸びただけでなく、変声期の声変わり中の演技で吃驚させられる。同様に、前作では静かでおとなしかった淳之介が、今回は明るく健康的に遊んだり家事をしたりして頼もしく変わった。
小清水一輝も少し身長が伸びて、台詞や演技も実にしっかりとして男らしい表情もする。同様に、相変わらず快活に遊ぶ一平だが、買い物やお手伝いもするし、女の子はついイジめちゃうが優しく接したりもし、思春期の成長ぶりを見せる。ラストの一平くんは、めちゃ格好いい表情だったw。
親戚の娘の美加も、鈴木家に預けられる中で、人の優しさや労りや慈しみを知り、すっかり素敵な娘さんへと変わっていった。
六ちゃんの幼馴染も、三丁目の人達と触れ合う中で、己の過ちを悟り己の道を再び生きようと変わる。茶川とヒロミも固執した己の考え方と生き方を変える。
ビックリしたのが、犬のタロー。医者と初めて接した春はほんの子犬だったのが、夏は少し大きくなり、秋にはすっかり中型犬に変わっている。同じ犬なのか、別の犬を連れてきたのか、犬にまで変化を与えるとはスゴイ。
都電は、緑から薄黄へと塗装の色も変わっていた。
変わらぬものは、鈴木の戦友の姿だろうか。人の記憶の中では、いつまでもあの頃の姿だというのが切ない。

変わらぬもの。変わっていくもの。されど、三丁目の人たちと同様に、人々の営みと思いはいつの時代も変わることはない。子どもたちのいる風景に、安らぎと笑いを感じるのが幸せというものなのだろう。

 ̄ ̄ ̄
午前中は、息子の学校の文化祭へ。
校内で展示物や創作作品を観た後、体育館でクラスごとの発表劇を観る。
ほんの少しの出番だしと、あまり来て欲しくないようだった息子。みんなと一緒に舞台に現れた瞬間、親のほうがドキドキ。ところが、確かに息子の顔なのに、発せられた声が今まで聞いたことのないような低さで、一瞬自分の目と耳を疑った。2度目3度目の台詞も息子の顔をしかと観ながら聞くが、声がとても低い。まるで息子の横で見知らぬ誰かが喋ってるみたい。でも確かに息子の顔で息子の声なのだ。
息子と日頃接しているからこんなに低いとは気づかなかった。外で他人と話す息子は、いつの間にか声変わりしていた。我が子の成長にはいつも吃驚させられる。女の子ならまだしも、男の子ってホント分らない。
劇の内容も面白かったし、帰ってきた息子と一時文化祭の感想を語り合った。
映画『エディット・ピアフ 愛の讃歌』を観てきた。
こっちの映画館では今週いっぱい。ほぼ満席だった。

世界的なシャンソン歌手、エディット・ピアフの波乱に満ちた壮絶な人生を描いた伝記映画。
3歳から47歳までを三人の女優が演じるが、主役のマリアン・コティヤールの迫真の演技をはじめ、5歳、10歳のエディットを演じた二人の少女もとても素晴らしい。俳優の熱演に惹き込まれ、2時間20分がそれ程長くは感じない。
ただ、エディットの時間軸が入り乱れた編集なので、分り辛くて困惑させられる^^;。登場人物もしっかり把握できず混乱する。公式サイト等で彼女の生涯や人物など、予備知識を入れて観たほうがいいかもしれない。

子どもの頃から貧困と病を経験し、歌では挫折を繰り返しながら成功するも、愛する人を次々と失っていく哀しい人生。ことに恋人マルセル・セルダンとの交流と別れに、名曲「バラ色の人生♪」と「愛の讃歌♪」が関わっていたことは衝撃的。悲劇の中でも歌うことを決してやめなかったエディットの歌への情熱と執念から、彼女の凄まじい生き様が伝わる。
彼女にとって、生きることは歌うことであり、歌うことは愛することだった。「愛しなさい」というメッセージは、己を愛し、人を愛しなさいということか。海岸で編み物をしながら”たそがれる”彼女は幸せそうにも見える。
彼女の周りには、友人知人サポーターといつも人が集まっていたが、彼女の孤独感は癒されなかったのか。唯ひとつ、彼女が愛してやまない”歌”にも永遠に愛されたかったのかもしれない。

10歳の時に父親のために街頭で歌った「ラ・マルセイエーズ♪」は印象的。レイモン・アッソの特訓での手の演技にも納得。復活したステージで、あえてサイレントにした演出も絶妙。「パダン♪」はどこかで聴いた覚えがある。残念なのは、ステージで「愛の讃歌♪」を歌うシーンがなかったこと。
ラストの「水に流して♪」は圧巻。彼女のような生き方は出来ないが、「後悔していない」と言える終末を私も迎えたい。
エディットの本物の歌が流れ、それだけで熱いものが込み上げて涙した(;_;)。

「パリの魂」と彼女を評したマレーネ・デートリッヒの登場は嬉しいが、ジャン・コクトーにも登場して欲しかった。
フランス語の歌もいいが、越路吹雪が歌う「愛の讃歌♪」をまたじっくりと聴きたくなった。

 ̄ ̄ ̄
映画『シュレック3』DVDのTVCMが2本放送中。飛田展男@ピノキオのキュートな声が楽しいv。
映画『仮面ライダー THE NEXT』初日を観てきた。
あいにくの雨…というより豪雨。和樹は雨男というより台風男だったのか!?^^;
ずっと前に1度行ったが記憶が朧気な大泉の映画館。バスと歩きで何とか到着。
DVD付きパンフを買う。映画館配布のCINEMA NEWSに東映撮影所レポで『THE NEXT』(vol.2)。
指定座席で一番前!? 和樹が目の前!?(^o^) Hさん、ありがとうです。


先ずは初日舞台挨拶。田崎竜太監督と加藤和樹が、後方から登場し右通路を通ってステージへ。大きな拍手と歓声。和樹は赤パンに黒皮ジャケット、黒ブーツ。
お二人は4ヶ所まわるが、1回目がこの大泉で、「うっかり撮影所に行きそうになった」とジョーク。

平成の風見志郎とはこういうものなんだろうと監督。和樹は「ライダースーツに感動した。カブトでは着れなかったから」「衣装合わせの時からテンション上がって、普通に写メ撮ってたw」「人気のV3だが、自分なりの風見志郎を演じた」。ポスターで炎に包まれるV3(の中)も加藤さん?の質問には、苦笑してノーコメント^^;と和樹。
監督は和樹のことを、(帽子を被ってた)風間大介との違いをはっきり出してくれた。笑いのツボを分ってくれて、仕事がし易いとベタ褒め。
和樹は監督のことを、監督なりの答えを出して、あたたかく見守って下さった。
共演した黄川田さんや高野さん、森さんについても語る和樹。「若い力を結集して、フレッシュなライダーになった」と監督。

パワーアップしたアクションについて、「自分なりに研究して本気で取り組んだ」と和樹。アクションで出る声は、アフレコルームで見ながら其々の感性でやるが、「加藤君は感性が良くて一発でオッケーだった」と監督。和樹の声優デビューも近い?w
ホラーについて、監督は「ホラーの部分でPG12だが、色々な表現の幅ができた。仮面ライダーという言葉に騙されないようにw」。和樹まで「ホラーテイストで衝撃を受け、吃驚すると思います」。

ズバリ見どころは、「ライダースーツを着た加藤和樹は格好イイが、何も着てない加藤和樹も楽しみに(笑)」「仮面ライダーファンには全部が見どころ」と監督は茶目っ気たっぷり。和樹も「全部が見どころです」。「最後まで楽しんでください」の言葉で終了。

お二人だけだったので和樹の話す時間も多く、監督とのやり取りも弾んで、とても楽しかった。監督は和樹をホントに気に入ってらっしゃるんだなぁw。決してハメを外さず、知的な言葉で謙虚に話し、真面目な中に笑みがこぼれる和樹だった(*^。^*)。


『仮面ライダー THE NEXT』本編の雑感。
仮面ライダー1号&2号が裏切り者としてショッカーから狙われる『THE FIRST』から2年後。前作は人造人間としての苦悩が描かれたが、今作では家族愛や復讐も盛り込まれ、V3の登場によって”同志”としての葛藤や結束も描かれる。

ホラー要素だけでなくバイオレンス要素からも≪PG-12≫だが、観る前から緊張と覚悟はしていた。確かに初めて観ると怖い。慣れると、いかに怖く見せようとしてるのかと俯瞰的になり、アングルや間などにも意識がいく。でもスプラッタとか残虐な殺され方はやっぱり苦手^^;。

白熱とスピードのバイクアクションは前作よりパワーアップ。『電王』のバイクアクションが子供っぽく見えちゃうw。ワイヤーアクションも上手い具合。痛みのあるアクションにも拘り、凄まじい音と破壊と重量感にも目を瞠る。炎もVFXとは思えないほどの迫力。

シリアスばかりではなく、笑いもあちこちにあり、メリハリの効いた演出で飽きさせない。
本郷猛は、天然オモシロキャラクターとして確立w。女生徒とのやり取りでいつも笑わせる。
一文字隼人は、ホントにリジェクション・ナイトだったw。出番は多くないが、要所要所でさらう。
風見志郎は、40分経ってようやく登場。最初はクールだが、徐々に妹のことで動揺と葛藤があり変わっていく。お楽しみのシャワーシーンはもう少し下のほうも映して欲しかったw。
過去回想で、チェーンソーリザードの正体が分って愕然。シザーズジャガーのマスクはそのまま被るのかと一応ツッコミw。ショッカーライダーは全部で何人いたんだろう?
悪のショッカーやナノロボットも怖いが、教頭や社長や女の子たちなど普通の人間のほうも怖かった。世の中、ホラーだらけということか^^;。

黄川田将也も、高野八誠も、前回よりキャラクターを掘り下げて熱演。黄川田さん本人のライダーキックも見どころ。
加藤和樹は、誠実かつ逞しく熱演。吸い込まれるような深い瞳が魅力。蹴りなどアクションもしっかりこなし、ライダースーツ姿もホントに格好良い(*^^*)。
石田未来は、『半分の月がのぼる空』に出てた娘だったのか。長い髪を切って活動的に話の軸になる。
森絵梨佳は、複雑な演技を要求されて大変だったと思うが、頑張りが伝わった。

最後の炎の衝撃シーンでは、不覚にも涙が出てしまった(;_;)。和樹のあの表情、別れの言葉があまりに切なくて、胸が締め付けられた。怖さと笑いに加えて、これは泣ける作品でもあったのか!?
つくづく田崎監督マジックには参る^^;。『小さき勇者たち〜ガメラ〜』といい、『カブト』ウカワーム編といい、先週の『仮面ライダー電王』リュウタロス編といい、泣かせるツボが私の感性に合うのだろうか。

なかなか見どころが多かった作品。もう一度確認の意味でも観たいものだ。当然、これの続きも観たいわけで、次も同じキャスト&スタッフで『THE TOMORROW』とかを作っていただきたい。
出口ロビーには、監督と和樹のサイン入りポスターが飾られ、撮影する人で混雑。

大雨の中ようやく家に帰り、パンフに付いてたDVDも観る。約30分だが、出演者コメントやメイキングもいっぱい。田崎監督が水族館を訪れた理由もようやく判明。
映画『ALWAYS 続・三丁目の夕日』を観てきた。
試写会ではなく、第20回東京国際映画祭・特別企画「映画が見た東京」の上映作品の一つ。
オーチャードホールはバレエ鑑賞以来w。チケットは半額で手に入り、座席指定なので楽。
公開前なので少しだけ雑感。

前作の続編。昭和34年の春から冬までを舞台に繰り広げられる、「三丁目」の人たちの人情と家族愛。
前作からすぐの出来事だが、現実には2年経っていて、須賀健太の身長が伸び過ぎw。小清水一揮の子供らしい演技も格段に成長。堤真一のゴジラ化も健在w。
新キャラクターもいっぱい登場するが、メインはあの娘とあの男子で、いい意味ワルイ意味でも皆が巻き込まれる。

予告で「お金じゃないんだよ」と言う茶川の台詞があったが、結局はその”お金”に巻き込まれちゃう。みんな、人の話や言葉に流され易くて、物語的には苦い。最後もあっけなく解決させて、何だか納得いかない。現実的ではなく、やっぱりファンタジーだったのかと思わせる。

だが、随所で心が揺さぶられるシーンや台詞があり、何度も涙がこぼれてしまった(;_;)。戦争の傷癒えぬエピソードがもの哀しい。今回は特に、薬師丸ひろ子演じるトモエの母&妻の心情にも共鳴。別れのシーンはどれも切なく胸にせまる。
佐藤直紀の音楽もアレンジが少々変わったのか、耳に入るだけで込み上げるものがある。

監督・VFXは山崎貴。当時の日本橋や羽田空港や東京駅の様子を再現し、東京タワーや夕日を美しく照らす。特急こだまが走るシーンにも胸踊り、色々な懐かしさがあふれ出す。
CG映像を手がけた「白組」がテロップでひと際目立つが、今はアニメ『もやしもん』で菌たちのビジュアルを描いている。

あの頃は子供たちはみんな、外で遊んだりお手伝いをしたりと、元気で頼もしかった。
レトルト食品やカップ麺が出てくるのはもっと先かな。
無料券があったので、映画『ストレンヂア 無皇刃譚』を観てきた。
平日昼とはいえ観客がたった5人^^;。しかも途中でトイレに行ったり落ち着きない人が何人か。

乱世を舞台に、道中をともにしたクソ生意気少年と愛犬と孤高の剣士が、謎の武装集団に追撃されながら、己の運命と戦っていくアクション活劇。
SWORD OF THE STRANGERは、”異邦人たち”の剣と戦いの意味か?
予告は観ていたがストーリーは知らないので、常に緊張感を伴いドキドキ。これはぜひ劇場で観なけりゃいけない。さすがボンズ、アニメならではの真髄を魅せてくれる。

大胆なカットワーク、斬新なエフェクト、丁寧で細部まで拘るリアリティな演出で、ダイナミックかつ躍動感あふれる画は申し分ない。PG-12である、おびただしい血飛沫や死体の山は、『シグルイ』で見慣れたので何とか我慢^^;。むしろ雪の白さに血の赤を鮮やかに盛り込んだ作画は楽しんでさえあるようだ。ラストの剣豪同士のアクションは手に汗握るほどの大迫力。チャンチャンバラバラではないが、これぞ久しぶりに観る時代活劇。
キャラクターも表情豊かで味があり、脇役にまで愛情が注がれ、好感がもてる。

これだけのクォリティながら、中盤は緩慢な展開で、ドラマがやや薄味で終ったのが惜しい。
名前を互いに名乗るのも遅かったがw、名無しや仔太郎の身の上も、単に台詞だけで語られるのみ。名無しが抱える過去に虎杖が関わってるが、それが後にも生かされず。羅狼たちが日本にやってきた理由も語られるのみ。全ての謎や目的が曖昧で説得力がないので、彼らが背負ってきた怒りや哀しみや孤独がしかと伝わってこない。
尤も、彼らのそんな背景は観る個々人の想像力に任せ、無法が横行する戦乱の世に剣をもっていたら即戦うのに尽きるから、ドラマはアクションに付いていくのだろう。
お決まりの入浴シーンもあったが、名無しの洗髪シーンに一番ドラマ性を感じた。そのインパクトをラストの戦闘時に羅狼のリアクションで見せて欲しかった。で、あの10両のモノはいったい何だったんだろう?
名無しに護られ救われていた仔太郎が、いつの間にか護れるほどに成長を見せて、ベタだが後味は良い。

名無しの長瀬智也は、声や自然な演技はいいが、カツ舌が悪いのか、何を言ってるか分らない時がたまにある。でも本職の染まっていない若手声優で、骨太な名無しにピッタリな人を考えると難しい。中村悠一や浜田賢二を思ったが、それじゃガンダムw。
仔太郎の知念侑李は、明るく溌剌とした声が頼もしい。ただ表現力が平坦なのが残念。
羅狼の山寺宏一は、抑揚のないストイックなローボイスで、細やかな演技を見せる。『蒼天の拳』以来の中国語も聞かせた。
祥庵は、べつに竹中直人でなくてもいいキャラ^^;。
領主の石塚運昇や、虎杖の大塚明夫は重厚な演技で話を支えるが勿体無い使われよう。明夫さんの「じゅうろうた」は、(小杉)十郎太を思い出しちゃうw。宮野真守や坂本真綾は、メインにあまり絡んでこない。
一番気になったのが、飛丸の声。『アンパンマン』のチーズ、『カウボーイビバップ』のアインときたから、この犬の鳴き声も山ちゃんだったのかなぁ?w ある意味、キーワン。
無料券があったので、劇場版『CLANNAD -クラナド-』をやっと観てきた。
あいにくのドシャ降りなのに、男性メインで結構混んでてビックリ。
劇場版『AIR』の制作スタッフが、出崎統監督のもとに再び結集して作り上げた映画作品。お目当ては出崎監督の手腕。原作のゲームはもちろん知らない。

ボーイ・ミーツ・ガールから始まる切ない青春ラブストーリーと、大人への脱皮を描いた話。
人と人との絆、特に”家族”をテーマに、男女の純愛が丁寧に紡がれている。たまに過去・現在・未来の時間軸が交錯した構成で、原作を知らないで観ると、およよ?と戸惑うが、人物の感情に重点を置いて練られた深味のある脚本とコンテの力を感じる。
前半は学園編、後半は卒業後の話になってるが、よくありそうなネタの学園話より、怒涛の展開を見せるアフターのほうが見どころかもしれない。
時おり挿入される幻想世界も唐突だが、映像的には出崎監督のオリジナルのようにも思えて惹かれる。
出崎監督お得意の繰り返しショットや劇画調背景も観られてニヤリとする。だが、出会いの桜のピンクや広々とした空と海の青は一貫して描かれ、作品雰囲気を決して壊さない配慮がある。

しっかし、人物の絵が幼すぎて面食らった^^;。高校生なのに中学生にしか見えないし、その後の話でも20代のハズなのに10代に、30代だろうがまだ10代に、40代のハズの両親は20代にしか見えないw。ヒロインの渚は、主人公の朋也より1歳年上だが、姉さん的なトコはいっさい無くて、ずーっと中学生の雰囲気のまま。でもあんな風に純粋で一途で明るくて笑い顔が愛らしい女の子が、男には永遠の理想なんだろうな。あり得ないけどw。
卒業後に哀しみにくれる朋也が自暴自棄になっていて、アンタ、それでも父親かっ!?と一喝したくなったが、仲間たちが導いてくれてほっとした。朋也は男としてだけでなく、父親としても成長しなければならないのだから。

古河渚@中原麻衣は、ひたすら可愛さとひたむきさ。映画スタート前の注意事項もたどたどしく喋ってサービスいっぱい。
岡崎朋也@野島健児は、クール系から青年系をこなし熱演。渚への思いを気づくところがちょっとよく分らん。
立役者は、春原陽平@阪口大助だな。ヘタレでテンション高い演技を持続しつつ、陽平の優しさと包容力も見事に好演して話を引っ張る。
皆口裕子と緑川光が年長らしい落ち着いた演技を見せる。
井上喜久子と置鮎龍太郎のラブラブ夫婦っぷりも楽しい。
朋也の父親役@中博史が、哀切たる深い演技を披露。

それにしても、こういうラブストーリーって、30年前の週刊マーガレットとかに連載されてたような古典的な話だよなぁ^^;。今の若者たちが本気でこういう作品を望んでいるのだったら、昔のような素朴な恋愛ものが現実に少なくなっているのだろうか。
「だんご だんご♪」の曲が耳について離れないw。

朋也役は様々な声優が演じてるそうだが、10月からのTVアニメ版は中村悠一が演じる。ちょっと期待。

映画 HERO

2007年9月26日 映画
こちらは付き合って、映画『HERO』を観てきた。
映画『めがね』の影響で、ツンデレ眼鏡っ娘と、黒眼鏡のキーマンに注目しちゃうw。
TVシリーズも観てはいたが、どうせテレビの拡大豪華版だろうと期待してなかったが、なかなか楽しめた。

傷害致死事件の犯人を有罪にするために、担当検事とチームが力を合わせて奔走する話。
ある汚職事件とも絡んで、”金”か”命”かの天秤で、あくまで”命”の重さを毅然と貫いていく主人公・久利生公平が、HEROたる存在感で格好良く見える。

冒頭からちょこちょこ布石が盛り込まれ、絡み合い積み上げて纏まっていく辺り、よく練られた脚本だと思う。ただ、山口県時代の事件を何度も反芻したりと、たまに間延びのシーンもあり。もう少し焦点を絞ってすっきりさせたら、あと10分は短縮できそうに思う。尤も、人物のその後の説明や役者ファンからしたら、サービスサービスなんだろう。
キーワードは韓国語とスペイン語。言葉が通じないほうがかえって心が通じ合うかもしれないことを、久利生と雨宮が体感する。
カメラワークが、真上からの俯瞰と人物アップが多くてちょっと気になる。冒頭からのあれとダンスフロアの模様が重なり、検事の”魂”としてのバッチを象徴してるのか。

それにしても、レギュラーに加え、脇から端役まで豪華絢爛たる役者陣で、金が相当につぎ込まれていそうだと驚かされる。これは後々、DVDなどでも回収か。
検事というのは地味な作業を時間をかけて粘り強く積み重ねてこそなので、その地味なことを豪華な人たちがやり続けるギャップが見どころかもしれない。

木村拓哉は何を演じてもキムタクだが、この役は彼の魅力をいっそう輝かせて存在感を際立たせる。
イケメン検事イ・ビョンホンがもう少し絡むかと思ったが肩透かし。久利生たちに振り回されながら成長する韓国の検察事務官が可愛かった。
『ライオン丸』『電王』でお馴染みの波岡一喜は、夜目でもどこでもすぐ目立ち分る顔だよなと、また忘れられん顔になったw。

あの翻訳機は一万だったら欲しいかも。銃声がいっさい出てこなかったのもポイントが高い。
この続きはテレビドラマで…なんてことになるのかな、かな?

映画 めがね

2007年9月26日 映画
私には映画週間らしい。映画『めがね』を観てきた。

南の島の海辺のゆるりとした”日常”をのどかに描く大人のファンタジー。
『かもめ食堂』のスタッフ&出演者陣が再結集した作品だとか。
登場人物5人が”めがね”だが、島の子ども達はやっぱりかけていない。

テーマは「たそがれること」。私の最も苦手とすることであり、人にとって最も贅沢な時間の使い方だと思う。
「たそがれる」ためにはお膳立てがいるようで、景色はもちろんだが、ある程度の蓄えと住むところが必要だ。
そして人のエネルギーとなる食べるものが重要。全編に食べるシーンや食べ物がいっぱい出てくる。食事は素朴でシンプルだがどれも美味そうで、空腹時にこの映画はお勧めできないw。でも梅干は見るだけで酸っぱそうで私は苦手。ビールを飲めない人は「たそがれる」のに苦労しそうだ。大盤振る舞いの”かき氷”は、主人公が食べるまで見せないニクイ演出。作り方まで見せてくれるが、サクラ以外誰も作れないだろう。

かき氷といい、朝のメルシー体操といい、言葉少ないながらフシギな魅力をふりまくサクラ。「たそがれる」のを決して強制しないのもいい。でも予想よりうんと早くサクラは煙のように帰ってしまう。
サクラの正体も、タエコの事情も、人物たちの繋がりも、結局は分らず仕舞いで、観るほうの想像力任せ。地図と同じように、曖昧模糊としたテイストがいいのかもしれない。過去よりも今を、そして来年を大切にしたいのだろう。
もたいまさこや小林聡美の癒し系の怪演が、画面と溶け合って暖かさを醸し出す。

気になったのは置き捨てられたトランク。着替えが入ってたハズだが、タエコは毎日違う服で現れた。あれはサクラの服を借りたのか? サクラの服はあの家にストックされてるのか?
春の海岸も強烈なので、日焼け止めを塗っといたほうがいいと思う。「たそがれる」には意外やドイツ語がよく似合うらしい。
海風や波音が耳に残り、季節ごとに海岸はどんなふうに変わっていくのかと、永遠の”春”を思った。
無料券があったので、映画『ミス・ポター』を観てきた。
観たかったクラナドは時間が過ぎてしまい、仕方なくこれ。

上流階級の富豪の娘が、恋と哀しみを経て、自分の夢を実現させて自立していく話。
予告で観たイメージと違い、主人公ビアトリクス・ポターは自分の才能に自信を持ち、快活で社交的で言うべきことははっきり言う女性だった。あの赤い頬に騙されたわw。
大切な人を失った時も、大泣きするかと思ったら、哀しみを堪えて仕事に打ち込み忘れようとする。何という芯の強い女性。

予想以上に彼女は裕福で、豪邸にドレスに豪華な食事、乳母や沢山の召使い、夏の避暑にパーティと、贅沢な生活を送る恵まれた日々。当然、仕事に必要な道具にも不自由せず。絵具ひとつ、紙一枚にこと欠く某アーティストの貧しさと比べたら雲泥の差。やはりこの世は”金”次第だと認識させられる。
悪人は一人もおらず、彼女を理解し協力してくれる友人が次から次に出てきて、”運”にも恵まれた人らしい。
何の挫折も経験せず順風満帆に仕事は進み、忽ち売れっ子状態で印税がガッポリ入る。
稼いだお金で買い込んだのはたくさんの農場。ここで人を雇って働かせるところはさすがセレブ。貧しい”人”の為ではなく、お気に入りの”自然”を守る為に金を使い、自分は悠々自適の生活というのも淡白すぎる。

ピーターラビットにはあまり興味がわかないが、そういや何の事件も波乱もなく、ゆうるりと彼らも生活してたなぁと思い出される。
たとえノーマンが彼女と結婚できたとしても、金を稼ぐ人気者の奥さんに頭が上がらなかったり^^;。
駆け落ちしたというビアトリクスの弟が、その後どうなったかは全く描かれず。昆虫を串刺しにしてたヤンチャな子だったが、どんな生活をしているのだろう?
ビアトリクスより、ミリーに幸せになって欲しかったが、彼女のその後の人生も知りたかった。

弁護士ウィリアム・ヒーリスが登場した途端、こいつは独身だろうかと興味がわいたが、あんな男前な人がずっと独身だったのはあり得ないw。きっと奥さんの病死か離婚だろうと、彼の半生も知りたくなった。
少女時代から彼女の才能を理解し励ましてくれた男というと、『風の少女エミリー』のディーン・プリーストが浮かぶが、エミリーみたいな波乱万丈で挫折続きの人生のほうが実写にしても面白いだろうなと思う。

ウィリアム役ロイド・オーウェンがかなりのローボイスで、吹替え版があれば、ぜひ東地さんにやって欲しいなと思ったり。ビアトリクスは井上喜久子、ノーマンは森田順平とかがマッチしそう。

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LaLa全サ「遙かカルタ」「スタンプセット」に応募。
10月から郵便料金が値上がりするので、9月中に済ませる必要あり。料金値上がりは、全サ応募好きな者にとってはかなり痛い(~_~)。
払込手数料が自動受付機で60円→80円
定額小為替の手数料が10円→100円
10円20円でもチリも積もれば何とやらだが、90円もの大幅値上げは開いた口が塞がらん。どうか今後の全サは小為替を使用しないものであるように、雑誌各社に切にお願いしたい。

郵政民営化に最初から私は反対してきたが、賛成して投票した人たちは、こんな風にサービスが悪くなることを想像できなかったのだろうか!?  医療でも何でも民営化すれば、庶民特に貧しい者を更に生活苦にさせるということが、映画『シッコ』でも描かれていたではないか。どうせこんな値上げも屁と思わぬ、思慮浅い恵まれた人たちがノリで賛成したのであろうが。先の先を見据えて、庶民は厳重に選択しなければならない。
映画『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』を観てきた。もちろん吹替え版。
前作が意外に面白かったし、予告編もまた面白かったので。

特殊能力を持つ4人が、今度は地球規模の強敵を相手に戦う、最新VFXを駆使したアメコミ原作のヒーロー・アクション。
前作からの続きで、彼らは能力をすっかりコントロールし、能力による葛藤も終らせ、恋愛や人間関係も次のステップに進行。あとは彼らがいかにフル活躍してくれるかだが、日常のユーモアや軽妙なやり取りに笑いが起きるも、肝心の見せどころが振るわず消化不良気味^^;。
シリーズものはやはり1作目が一番面白いのか。予告編はあんなに面白かったのにw。

主人公リードを観ると、やはりルフィの実写版も見たくなる。朴念仁のリードのダンシングシーンは、ブラック・スパイダーマンみたいで可笑しい。スーは場面ごとにキャラが違って見えて、眼鏡ッ子が一番キュート。相変わらずドッキリお色気ぶり。ベンはアリシアと一緒にいる姿が嬉しそうで癒される。
一番活躍して目立っていたのがヒューマン・トーチことジョニーで、自信過剰な軽さもジョークもやり取りも愉快で、見せ場もスピーディで格好良い。彼なら『スパイダーマン』とも充分仲良くやれそうw。
復活した宿敵ビクターは、グリーンゴブリンとダースベイダーを足した姿で苦笑。結局また何をやりたかったのか分らず、引っ掻き回しただけで前作ほどの強烈さはない。

今作の目玉シルバーサーファーは、人間的な部分で情を誘うが、結局は謎のまま。治癒能力は重宝しそうだけど。ラスボスはもっと謎のままで、F4ごときがどうこうできる相手ではなかったということか。
こんなこともあろうかと…のファンタスティックカーも、さして活躍してるようにも見えず。
シーン的に日本で始まり日本で終った感だが、あの”日本”はヒドすぎる^^;。
2時間未満の上映だが、もっと話を練り上げて時間も長くしたら、さぞ興奮させてすっきりと盛り上がっただろうに。まだまだ謎と布石を残した終り方だったので、第3弾もありそうな感じ。

声優キャストは前作と同じ。とにかくジョニーの神奈延年がハマリ役で最高! 最初はやや掠れ気味の声だが、中盤から本領発揮、コミカルで勇ましい熱血ヒーローを気持ち良く演じきった。神奈さん声だとクリス・エヴァンズがやっぱり素敵に見える。
お目当てのビクター役てらそままさきは、今回もダンディ&クールな声で更なる悪役に徹する。前作に比べて出番が少なかったのがちと残念。
将軍役の石塚運昇が、『スーパーマン・リターンズ』のレックス・ルーサー並みのワルな声で存在感があった。
映画『包帯クラブ』を観てきた。
『BABY BLUE』で声優初挑戦した柳楽優弥にまた興味をもったのと、なかなか評判が良さげな作品だったから。

「包帯クラブ」とは、インターネットを通して、心に傷を持つ人の為に、その現場に包帯を巻きに行き、撮った写真を送るところ。ひょんなことで、そんな活動をすることになった高校生たちの物語。
舞台は冬の高崎市。寒々とした景色と厚手の重い黒い服。そんな中、澄み切った空に舞う白い包帯が目にも眩しく爽やかで、心をほんのり温かくさせる。
日常の些細な出来事なのに、世界平和にも繋がるような深く濃い内容で、心が洗われるように何度も涙が流れた(;_;)。

包帯を巻くだけで何が救えるのだろう。ただの偽善で迷惑行為でしかない。最初は誰もが冷めた目でそう思う。
でもただ巻くだけではない。傷ついた人の痛みをみんなで共有すること、傷ついている人の思いに気づき、痛みを知ろうとすることが、本当の意味の活動なのだと知る。
他人の痛みを知ることは、自分の痛みを知ることでもある。自分についた傷にも逃げずに向き合って、一歩を踏み出す勇気。ひとりがムリなら、誰かのサポートを貰いながら。その背中をささやかに叩いてくれるのが「包帯クラブ」。

静かな役が多かった柳楽優弥が、自由奔放で破天荒でちょっとHな役どころに挑み、ホントに「誰も知らない」彼が新鮮で頼もしくハマリ役。時おり見せる厳しく危うげな表情や眼力にも引き込まれる。
石原さとみも、繊細な表情の変化や、自然で逞しい演技に好感がもてる。
柳楽くん演じるディノのエセ関西弁が愉快だが、これにも理由付けがあったのか。中学時代の事件はてっきり女絡みかと思った^^;。「出て来いやぁっ!」は豪放侍みたいで気持ちイイ。ただ、包帯を買い占めたり警察からあっさり釈放されたりと、やはり親の権力と富豪の下での行動だったのがちょっと気に入らない。他人を思いやれるなら、姿を現さなかった両親のことも思いやって欲しかった。
石原さとみ演じるワラは、パンチラならぬジャージ下でサービスw。眼鏡の子は兄じゃなく弟だったのね。
田中圭演じるギモくんは、イザという時にしっかりしてて男前なのに、酒を飲んで豹変するのがとっても可愛い。
ハリー・ポッターの声でお馴染み小野賢章が、ディノの中学の同級生役で出演。大きいのに声が甘いw。柳楽くんとは同い年なのか。

堤幸彦監督の真剣な中にも笑いやユーモアを忘れない演出は見事。印象的なカットや心に残る台詞が幾つもあり、ことにワラの家庭事情を思わせる家のシーンはリアルで涙もの。
原田美枝子演じるワラの母が、まるで今の自分のようでしみじみと共鳴。その母の髪に白いものがあるのに気づくワラ。母とワラが言葉を交わすシーンも胸を熱くさせて涙した。

もしみんなが他人の痛みを自分のことのように感じられたら…。
全然関係が無さそうだが、病院が頻繁に出てきたし、何となく映画『シッコ』と繋がるものがあるようにも思う。あちらはアメリカ規模で、みんなの痛みや傷について大人が懸命に考えていた。こちらは日本の地方街の高校生だが、みんなの痛みや傷を知ろうとする心は変わりない。『シッコ』のイメージカラーが”白”と”赤”なら、『包帯』は”白”と”青”なのだろう。

高橋瞳が唄うED主題歌「強くなれ♪」は、声に艶と癒しと成長が感じられ作品とも良くマッチ。
ED映像で見せるのは、日本中や世界中に徐々に広がる「包帯クラブ」の活動。ファンタジーぽいが、人類共通の希望でもあって欲しい。
そんな願いをシャッターにおさめるディノの姿は凛々しいが、命だけは大切あれ。

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10/6(土)『鉄道映画祭2007-海が聞こえる』(ヤクルトホール)
製作:スタジオジブリ(1993年作品)
監督:望月智充
なぜ”鉄道”?と一瞬思ったが、吉祥寺駅や中央線が出てくるんだっけ。
杜崎拓:飛田展男
松野豊:関俊彦
飛田さんキャラではこれが一番好きかもしれない。関さんの眼鏡キャラも新鮮。このキャストだけで何十回でも観れちゃう秀逸作。
劇場版『KIDDY GRADE-TRUTH DAWN(黎明篇)-』(キディ・グレイド -トゥルースドーン-)を観てきた。
レイトショーで公開中の、全三部にわたる劇場作品の最終章。
上映会イベントには行けそうにないので諦める^^;。
またまた映画を観てる間に降った模様で、雨には合わず。今回は毛布も借りて座席指定へ。
『ストレンヂア』予告では、長瀬智也の素人演技に、Iさんと一緒に苦笑。

全24本中の第19話から第24話までのエピソード。前回からの続きだが、新しい姿となったエクレールとリュミエールの絆を描く。
これまでにも確執を残しつつ存在していたが、ノーヴルズらの銀河規模における「犯罪」がついに暴露される。この辺りは今の”政治家”と”公務員”と”金”問題が次々明るみになる現代日本の腐敗を見ているようだ。
そして唐突に出てきた2組の「母子愛憎問題」に面食らうが、アールヴ=デュカリオンの野望を打ち砕くべく、ESメンバーやライトニングらが総当りで戦うシーンは圧巻。

旧作画と新作画の差異は殆ど感じられず、全体的に綺麗に纏まっている。こちらでは鮮やかな「ショッキングピンク」と「コバルトブルー」が印象的。
新カットも豊富で、リュミエールの過去の彷徨場面や戦闘シーンも追加されてるようだ。ラストはESメンバーの新しいカットのみで、台詞が無かったのが残念。
パンチラはあちこちでてんこ盛りw。頬を染めたリュミエールは可愛いがあちこちで多過ぎっ。
中盤はやや緩慢で夜の眠気が出てきたが、ESメンバーらが揃うと俄然面白くなって見入る。アールヴ=デュカリオンが意外と粘り、こんなにタフだったっけ?と観るほうが疲れてきたり。

とにかく井上喜久子@アールヴのひとり舞台(^_^;)。これだけ言いたい放題やりたい放題なのだから、演じ手もさぞ気持ちよかったろう。南央美@ドヴェルグとは「しまじろう」逆転劇だったのが興味深い。
若本規夫@シュバリエの渋い男前声には何度も聞き入る。だが喜久子さんのはちきれんばかりの勢いには勝てないw。結局シュバリエは悪だったのか善だったのか、ホントに割り切れないキャラだった。赤ちゃんにはつい笑い(^o^)。

鈴置洋孝@デクステラ×飛田展男@シニストラは、もう公認のBLカップル(笑)。飛田さんがいちいち「貴方が無事なら」「貴方と一緒なら」と言う度に、またかよっ!とツッコミ入れたり。
石田彰@アンオウの出番は中盤と後半戦闘シーン。新劇場版のカヲルくんよりは喋ってるw。アールヴに「ダイエットしろよ」と饒舌。「ひゃっほ〜!」とやたらテンションだけは高いw。おかげで稲田徹@エイオウは台詞は少なめだが、抑えるべきところは確実。
福山潤@トゥイードゥルダムは、ヘソだしのムチムチスーツがマッチョ感w。森川智之@シザーリオはほんのふた言三言。それなのに、テロップでは石田さんの上にいるなんてw。
青羽剛@アームブラストは結局傍観者で美味しい役どころだったが、彼の過去は劇場版では明かされておらず気になるところ。

GOTTの今後も含めて、すべては『KG.2』で新たな世界の物語が紡がれるのだろうか。主人公たちと同じく、アンオウ×エイオウはいそうだが、鈴置さん亡き今、デク×シニの出番はどうなるのか?新たにキャスティングし直しすのか?とあれこれ気になってくる。

三部作ともご一緒してくださったIさん、お疲れ様でした(^^)。おかげでとっても楽しめました。
映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を観てきた。
前売券消化とカヲルくん目当て。しっかし平日朝だというのに20代を中心に混んでいて、人気のほどを再確認。

人型兵器エヴァンゲリオンに搭乗し、”使徒”という謎の敵と戦いながら、己のアイデンティティを模索する少年少女。
劇場版4部作の第1弾。庵野秀明氏が立ち上げた、株式会社カラーの第1回作品となるようだ。

テレビ版1話から6話までの総集編らしいが、分り易く再構築され、初見の人でも何とかついていけそう。私のように記憶が朧な人間でも懐かしさが込み上げる。ムダなところは徹底的に省き、残して欲しい美味しいトコはきちんとおさえてある。
ただし、展開に緩急の差が激しく、戦闘前の緩いテンポでは飽きがきて欠伸まで出てくるが^^;、息詰まる戦闘時では食い入るように集中させる。

クォリティの高さには目を瞠る。旧作には手を加えて新作との統一性を図り、隅々にまで手が入れられ、現代風にアレンジされている。特に”光と影”の奥深さ、”青と赤”の鮮やかさが目に焼きつく。昔の自分の作品を現代のデジタル技術で作り直したいと望む監督さんも多いようだが、実現された成功例であろう。

父親との確執に翻弄されながら、ミサトとの関係とレイとの新たな繋がりを得て、自分の居場所を見い出したかのような碇シンジ。それがたとえ父たちの「予定どおり」だったとしても。
最後の最後に、渚カヲルが意味深な台詞を口にして登場。女の裸も出たのだし、男の裸お当番ってことかv。

ED後のテロップでは、今をときめく豪華なクリエイターたちが名前を連ねて圧巻。その中で、”声ノ出演”としてキャストの名前はだいぶ後に続く。石田彰は5番目だが、その後に続く子安さん、優希さん、関智さんらは、石田さんよりうんと喋ってた。
宇多田ヒカルが歌う主題歌「Beautiful World♪」は、後々で耳元に残りそう。

ED後の予告。アスカと加持の登場、それに月からのエヴァと新キャラが気になる。ミサトの「さーびす さーびすぅ」が聞こえて、ちょっとホッとした。

当時と比べると、観るほうの環境もだいぶ変ったなとシミジミ。
赤ちゃんだった息子が、今やシンジと同い年になっていて、それだけでもウルウルしちゃうw。この年頃の少年は実に扱いにくい。常に、孤独と仲間、自分と社会の間で悩みを抱えている。でも逃げないで、自分の居場所で健気にやっていこうとする姿に、私の母性本能が刺激される。
父親の壁を乗り越えようともがくシンジの気持ちも、今では理解できそう。彼の周りにも幾つもの母性が吹き、求めていた父性もそこにあったことに気づかされる。

「HEY!HEY!HEY!」でタイムリーにヒッキーが主題歌を唄ってた。

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今日は娘の誕生日。
あのキャラたちと同じ年齢になったかと思うと複雑だよなぁ。
映画『陸に上がった軍艦』(オカニアガッタグンカン)を観てきた。
レディースデイが無いトコなので、映画デーまで我慢してきた。
観客の中にはやはり年配の方が目立つ。

95歳の新藤兼人監督の兵隊時代の体験を、証言と再現ドラマで伝えたドキュメンタリー・ドラマ。
1944年、シナリオライターとして歩み出していた32歳の新藤が、召集令状で2等水兵として宝塚海軍航空隊に配属。若い兵長にクズ呼ばわりされ、猛烈な訓練と容赦ない制裁の毎日の中、やがて敗戦を迎える。
海や軍艦のない「陸」で、艦上を想定した訓練をしたことから、このタイトルが付けられたようだ。

戦時の映像は注入されるが、戦闘シーンも殺し合いシーンもなく、描かれるのは30歳前後の弱兵たち。彼らは予科練のための雑務と訓練をこなしながら、「クズどもを兵隊にする」と称され殴られ蹴られ水をかけられる制裁を浴びる。制裁が過熱化した”飛行訓練”の暁には、滑稽だと笑いさえ込み上げる。
千匹のハエ捕獲の褒美は健気だが、数えて記録するほうは何てヒマなこと。木製の戦車めがけて木の爆弾を投げたり、靴を前後逆に履いての行進など、もはや子ども騙しのバカらしさ。そんなことを真剣にやっていた日本軍人が、米軍に負けたのは当然といえよう。

問題は、理不尽な軍隊組織の中で、命令だけに脅かされるうち、無表情無感覚になって、いつしか己の思考も誇りも希望も見失っていくのが恐ろしいのだ。
陰湿な暴力は、男たちが集団になった時に起きるのだろうか。敵に向かうべきパワーが、なぜ力のない味方を攻撃するのだろう。上に反抗もせず仕返しも出来ない組織とはいえ、やられっぱなしで脱走もせず我慢し続ける男たち。これが日本人の美徳だと言われたらたまらない。

「伝えておきたいことがある」「言い残したいことがある」戦争や軍隊経験の証言者として、当時の残像を読んでいくように語る新藤氏。静かで淡々とした言葉の中に、真実の重さがひしひしと感じられる。怒りでも嘆きや哀しみでもない表情の中に、理不尽で地獄のような時代を必死に生き抜いてきた者の魂の叫びがこもる。

モノクロの再現ドラマは、フィルムの映像をなぞるようでリアル感たっぷりだが、彼らの空虚な心を映し出すようでもの哀しい。
だが8月15日の正午以降になると、少しずつ色が湧き出す。赤い夕焼けの風の中、孤独な男の姿にも色が付く。やっと戦争が終ったんだという思いより、兵隊でなくなって、ようやく己を取り戻したという”色”である。どこまでもひたむきに細やかに演出した山本保博監督の手腕を感じる。

息を飲み込んで一番緊張して見たシーンが濡れ場だったりw。兵隊の夫と妻の気持ちは分るが、あんなに接吻と裸が必要だったんだろうか^^;。
大竹しのぶの語りは柔らかさと暖かさをもたらし、男たちの心の拠り所”家族”の存在を表すようだ。
以前出演されたことを伺ってたが、ひらり。の若山慎の兵隊さんを発見。他班の兵隊役で、ラストのビラが巻かれる辺りで、笑顔バッチリ。


フランスのアニメ『アズールとアスマール』も観たかったがもうムリそうだ。
アニメで残るのは『キディ』と『エヴァ』か。

雑誌「ぱふ」に、『PEACE MAKER』と『テニミュ』と『美内すずえとガラスの仮面展』の写真記事。ピスメの柄さんや郷本さんや矢崎くんの写真がもっと大きければいいのに〜。
そういや「ヒロイック・エイジ オフィシャルガイドブック」Vol.2に、矢崎くんらの対談掲載。素の矢崎くんってこういう顔でこんなトークをされるのか。

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