何年かりかで『ジャンプフェスタ』に参戦してきた。

お目当ては、『BLEACH』の二つのイベント。事前応募が当たったり、同行できたりと急にバタバタと決定。
行く前は不安がいっぱいで、当日も朝から散々な目にあったが、無事イベントを楽しめたから良かったか。

ジャンプスーパーステージの『BLEACH』。入場時に特製クリアファイル(フリーだw)。
立ち見だが2列目だったので、ステージは遠いけどよく見えた。スクリーンのVOMICからお目当てさんたちの声v。
出演者は、久保帯人先生(原作者)森田成一(黒崎一護)折笠富美子(朽木ルキア)東地宏樹(銀城空吾)小野大輔(月島秀九郎)。
オープニングは、映像付き声優さんによるライブドラマ。放送中アニメの先の展開で、原作コミック未読の私には、今後のネタバレも分かって驚きと同時に期待。東地さんの「卍解」がエロすぎるv。
司会は森田くん&折笠さん。ジャンフェス初登場の東地さんはいつもの自己紹介。小野くんは月島コスでw、サスペンダーで遊ぶ図も。
久保先生を交えたトークでは、『死神代行消失篇』からのキャラクターについて。銀城について「意外と説明する役で、上手く聞かせられたら」と東地さん。台詞が長くて台本が真っ赤っ赤になったというw。月島については「孤独な人で友達少ないな」と小野くん。その孤独感が能力に繋がっていると先生。月島の読む本についても詳しく説明があり、細かいディティールに感激する東地さん。
好きな台詞は「ウーロン茶ください」が基本ラインだと東地さん。小野くんは現場でブームにもなってる「イイねえ」で、巷でも流行りそうw。先生から名前についても説明、「空吾は一護と対になってる」に驚く皆さん。そんなに重要な役どころだったのか!秀九郎については別に意味はなく、ずっと温めてきたキャラだったとか。
「絵描き代行篇」コーナー。自分のキャラを描く宿題が出されていて、キャストが絵を見せる。折笠さんのルキア絵はコミカルに上手い。東地さんの銀城絵は渋くて「ブラックエンジェルスみたい」と先生も評価。結局、先生の代行はこの二人に決定!「絵心はないですね」と言ってた東地さんは思った以上に才能発揮。
恒例となった、みんなの前で久保先生がナマで絵を描くコーナーは、銀城と月島の2キャラを速いスピードで完成、キャストや会場からも絶賛。次週の合併号のワンシーンもひと足早く公開。
「人気のある作品にこうした形で入っていくのは緊張感したが、現場は入り易くてイイ感じだった。森田くんのおかげ」と東地さん。小野くんは最後に「イイねえ」。熱気あふれる中で終了。

ぴえろブースのトーク+ライブイベント『BLEACHステージ』。入場前にグッズセット1800円購入。
こちらも整理番号も入場も後ろのほうで、8列目に座ったが、東地さん側の席で、思ったより近くでしっかり拝めた。
出演者は、森田成一(黒崎一護)折笠富美子(朽木ルキア)諏訪部順一(グリムジョー・ジャガージャック)東地宏樹(銀城空吾)。MCはDJニシオ。
さっきのでっかいステージと違って、「このサイズだと落ち着きますね」と東地さん。なぜ今グリムジョー?と思ったが、「大人の事情」だと諏訪部さん。
先ずは2004年10月から放送スタートし、足かけ7年のアニメをダイジェスト映像で振り返る。東地さんはたぶん今までのは観てないだろうが、一緒に興味深く観てる。「懐かしい。すごい時間が経ったんだなと」と森田くん。
10月からの新シリーズ「死神代行消失篇」について。「もう簡単に卍解がでない」と森田くん。水面下でじわじわとコトが起こるミステリー風だという。
銀城について東地さんは「敵か味方がわからない」「エクスキューションが一護にどう絡んでくるか」。でもさっきのイベントで先生からは既にネタバレw。一応リーダーの銀城役東地さんから、個性的なキャラを紹介。月島についてはもちろん「イイねえ」と東地さんw。ジャッキーのダーティーブーツがカッコイイとか、ギリコが一番フシギな人とか、様々な感想も。
東地さんと森田くんが「ブリーチ森田って感じで。森田くんイイですね」「東地さんは興奮すると低いトコでガンガンと攻めてくる」と褒め讃え合い、気を良くして財布を渡そうと互いのマネージャーを呼び合う一幕もw。
今後の見どころをキャラで。東地さんは「すべてだよ」と言って深々とお辞儀。
ライブコーナー。唄う3人の前説でMCに訊かれて「歌は歌を好きな人が歌うべき」と東地さん。カラオケでも専ら唄わず盛り上げる派だという。ブリコン参加は「ちょっとムリっぽい」。ぴえろブースで唄うなんて考えられないかもw。
カンペ見ながら東地さんが曲紹介。『ブリコン2』から「Save The One,Save The All」「chAngE」「echoes」。森田くんは客席まできてノリノリ。折笠さんしっとりと上手い。諏訪部さんも色っぽい。会場も手拍子で盛り上げる。
ラストの「今宵、月が見えずとも」は、出演者みんなタオルを振って盛り上げる。タオルを振ってる東地さんがカワイイw。最後はもちろんみんなで「卍解!」を叫んで終了。50分位あったが、東地さんとも目が合った感じで面白かった。

声優イベントに2つ参加すると、時間が重なって他のイベントを拝めないのが残念。
Vジャンプブースで、『遊☆戯☆王』のクリアファイルをゲット。
マーベラスAQLで「テニミュージアム」。青学テニス部部室を再現した部屋で、2ndのパネル写真や衣装や台本を見れた。来場記念のポスカもゲット。テニミュ青学VS六角は月曜日に観劇予定。

人が多くて混雑して並ばされてと疲れたが、お目当てさんを拝めたし、まずまず楽しんだ一日だった。
23stage Vol.1 舞台『念友・本能寺~鬼を愛してしまった男~』を観てきた。

未だ明らかにされていない「本能寺の変」の真実を、明智光秀を中心に、織田家の家臣たちの運命と共に描く。
先日の『真田十勇士』の小野真一による脚本・演出・振付。
迫真の殺陣構成を指導するのは高瀬将嗣。
実力派の豪華俳優が集まり、新解釈によって描いた、本格的なアクション時代劇といえよう。

前説で3人のサブキャストが「笑ってください」と話していたが、一幕は特に意表をつくコメディモードが挿入、私も何度か笑いが込み上げた。
てっきりチラシのように、全編が真面目モードかと思ったw。
7人のメイン男たちの台詞や所作がとにかく熱い。真剣な魂が篭る演技力だ。
殺陣がダイナミックで力強く、リアル感にあふれる。音響効果も抜群だ。
スタッフもキャストも力の篭った作品作りで、気迫や熱気がストレートに伝わってきた。

『リバースヒストリカ』の織田信長と明智光秀と羽柴秀吉の関係を、新たに再現させた物語に見える。
実は堅い絆で結ばれた信長と光秀。己の野望のため、彼らの絆を崩そうとする秀吉。この舞台は、男と男の関係に「愛情」を挿入したのが斬新的だ。
「念友」とは、男と男が愛し合う関係。つまりボーイズラブw。信長と森蘭丸なら納得もできるが、そこに光秀まで入るのが解せない。
信長と光秀、どう見てもドSとドMにしか映らないが、それも愛情故だったという理由に説得性が欠けこそばゆい。柴田勝家、丹羽長秀、滝川一益ら重臣たちも、実は三成を愛おしく信じていたというのも信じがたいw。
信長や蘭丸の情の深みが細やかに描かれてなかったため、感情移入はしにくくなった。

『リバヒス』では秀吉、『戦国BASARA3』では石田三成を好演した中村誠治郎が、満を持して光秀をやるのが面白い。信長への一途な想い、平和への純粋な祈りが静かな佇まいでよく表現されていた。三成の居合いとは一変した、品のある綺麗な殺陣も上手い。
市瀬秀和の羽柴秀吉が、飄々とした愉快なテンションと非情なクセ者の雰囲気を使い分け、新鮮な魅力を発揮。
光秀と秀吉の関係が、前半と後半でガラリと変わっていくのも印象的だ。
荒々しく凄みのある狂気めいた真島公平の信長。武骨で豪快で厳しくも優しい武智健二の勝家。真面目な芸利古雄の長秀とお茶目な玉城裕規の一益は共にムードメーカー。可愛らしくも小悪魔的な松村泰一郎の蘭丸と影丸。
個性的な面々を盛り上げ、ガイズエンタテイメントらのアンサンブルの男たちが熱気あふれる舞台を支える。

誠治郎は体も大きくさっぱり感があるので、色気やエロさはあまり感じられない。
玉城くんと松村くんは何となくタイプが似てるな。もうひとり強そうな家臣を出してもよかった。
それにしても秀吉は強い! あれでは元百姓じゃなく忍者だw。今までで一番秀吉を憎んだ作品であった。

花道では殺陣や長いシーンをコミカルに使い、ここぞという時に舞台の盆を回してドラマッチック演出も効果的。
カラー分けされた衣装やヘアメイクが綺麗で、着替えも入れて華とする。
2時間強の作品ながら、キャストや雰囲気を楽しむのに相応しい舞台であった。

花道席チケットが何故かプレミアムチケットに。プロモーションDVDは正月にでも観よう。
2Lプロマイドは7人集合写真(直筆サイン入)。

前日は関智一の舞台で、翌日は智一さんとも縁深い中村誠治郎の舞台というのも面白い。
誠治郎と同事務所の玉城裕規が、昨年のヘロQの舞台にメイン出演したというのも面白い。
その誠治郎&玉城は根本さん&良輔と共に、年末の忘年会イベントに出演。
劇団ヘロヘロQカムパニー第26回公演『ホタエナッ!! ~Who Killed Ryoma?~』を観てきた。

坂本龍馬暗殺にまつわる大胆な新説を説いた大作映画『ホタエナッ!!』。その撮影中に急死した巨匠・鈴森清十監督を引き継いだ代理監督・星間太郎の前に、撮影前の台本が失われていた事実が襲い、撮影スタッフも出演者も大混乱。坂本龍馬を殺した犯人をめぐり、途方もない工作と騒ぎが巻き起こる話。
ヘロQさんにはお久しぶりの伊福部崇の作品を、座長の関智一がテンポよく演出。
「ホタエナッ」は、誰じゃ!?という意味かと思ったら、「うるさい」という方言らしい。

当初は、舞台『abc★裏』みたいな、裏方スタッフや出演者による映画版メイキングの話かと思ったが、中味はもっと濃い。
かつて鈴森監督の助監督としてしごかれ、今や人気ドラマも手掛ける新進気鋭の星間監督がホームベースに戻り、鈴森組を思い出しながら、覇気があった昔の自分を取り戻していくという話だった。
坂本龍馬を殺した犯人は誰だ!?をめぐって、歴史的見地や解釈も入り、ちょっとした幕末の史実も楽しめる仕掛けになっている。
スタッフ側も出演者側も設定がしっかり作られ個性的で、ドンデン返し的な重要な役割を担う者もおり、群像劇といってもいい。
二重三重に練り込んだ緻密なストーリーと緩急あふれる展開ながら、フレッシュかつ重厚な役者陣のハーモニーが生きて、面白くも心あたたまる舞台となっていた。

関智一の星間太郎は、中堅の監督で小太りw、ラストにかけて熱演を披露。老舗スタッフから「ホシ」と呼ばれる度に、個人的に妙な気分がしたw。
長沢美樹は溌剌としたお調子者的プロデューサー。自演の“結婚”ネタが多くて笑う。
柗本和子のセカンドが明るくさっぱりしたノリ。永松寛隆と下川真矢がクール&チャーミング。
初日と本日のみ出演の小西克幸はやはり出番や絡みは少ない。ジャンフェス出演と重なって残念。

小川輝晃がバラエティに富んだ新鮮な芝居を見せて、とても楽しそうだ。
歴史研究家の置鮎龍太郎は格好からして可笑しいが、お茶目な演技で知性を見せていた。
中博史の木村が、いかにも現場にいそうな渋い佇まいと言動で、最初見た時は鈴森監督に見えてしまう貫禄があった。
魚建の由利も、髪ネタでイジられていたが、温厚な雰囲気が頼もしい。
中さんと魚さんのオジサマ組がいればこそ、この舞台に説得力ができて成立するんだなと思う。

鈴森清十と星間太郎。リーフレットに智一さんが書いていたためか、何となく「石ノ森章太郎」の名前を連想してしまう。
どのように映画を完成させるのか。どんな犯人をもってくるのか。ひょっとして曖昧なままで終わらせるかと思ったが、最後まできっちりと収めてくれたのが嬉しい。
あり得そうにない説だけど、誰も見たわけじゃないのだから、真実や虚実なんて誰にもわかりゃしないw。
作品を完成させることが、故・鈴森監督へのメッセージになるのだから。

次回公演は、日替わりゲストの即興芝居。
ヘロQ公式ファンクラブ設立のお知らせ。チケットを買うために入らにゃならんか。パンフ代をこっちに回そう。
映画『リアル・スティール』吹替え版を観てきた。

スティーヴン・スピルバーグ&ロバート・ゼメキス製作総指揮、ショーン・レヴィ監督といったヒットメーカーによる、エンターテイメント人間ドラマ。
元ボクサーのダメな父親と、母の死でその父と暮らすことになる息子とが、“ロボット格闘技”と彼らのロボットATOMを通して次第に心を通わせ、やがて奇跡の絆を取り戻していく話。

予告で観たとおりのお約束のベタな展開で、観ていくうちに結末も予測できてしまい、数々の作品のオマージュも感じられる。
だがその骨格はしっかりしており、肉厚な筋肉は引き締まって、観るほうの心をがっちりと揺さぶってくれる。
ひとつひとつ丹念に積み重ねていくエピソードの煌き。カメラワークや演出など、見せ方も巧みで素晴らしい。セリフも魅力的で力強く、後々に布石となって効果的に蘇る。

夢と希望を失い、恋人のヒモのような生活で金を求め、自暴自棄に暮らす中年男チャーリー。純粋で強気で頑固で賢くて忍耐強い、11歳の息子マックス。当初は意志の疎通もできず距離感ある二人だったが、似た者親子だなぁといっぺんで分かったw。
彼らを繋げた媒体のひとつが、身体の小さな旧式ロボット“ATOM”。相手の動きをマネすることで学習する“模倣機能”が付いているのがポイントで、マックスの動き、チャーリーの動きをATOMが模倣する様子がチャーミングだ。
そのうち恋人ベイリーはATOMをチャーリーと呼んだり、マックスと一緒にATOMがダンスしたり、ATOMとチャーリーが一体化したり、シンクロ率が高まるに連れて、映画を観る私達も彼らの心とシンクロして心地良さを感じていく。

ゼロから立ち上がっていく勇気。ゴミ捨て場のスクラップが、金持ちのピカピカに挑む格好良さ。どん底から栄光へと駆け上がる痛快さ。「強靭な意志」と「不屈の精神」。
様々なメッセージが散りばめられて感情が高ぶる中、やはりここは親と子が堅い繋がりをもって前向きに生きる姿に、至福の感動を覚えるのだろう。私のように、涙する人も少なくないハズだ。

“ロボット格闘技”は、古くは『プラレス三四郎』、最近だと『ダンボール戦機』を思わせる。
最初はリモコンで動かすような形の『鉄人28号』を思い、次の「超悪男子」には笑ったが、“ATOM”は『鉄腕アトム』のアトムの名と『ラピュタ』のロボットみたいな外見で親近感をもった。
いかにも日本人好みの作品だと思うが、放送中の『家政婦のミタ』とも奇妙に似てるなと考える。ダメダメな父親、母を失くした阿須田家の子どもたち。彼らを繋げる媒介が家政婦の三田。崩れかけた家族の再生には、ロボットみたいなミタさんの存在が不可欠なのだろう。

チャーリーの声は、ヒュー・ジャックマンで定着した野性味あふれる山路和弘。
ダンスもこなすダコタ・ゴヨ演じたマックスの声には吉永拓斗。矢島晶子さん似の達者な声と演技力だった。
天海祐希が声優として参加したベイリーは、溌剌としていて違和感はなし。
森田順平、堀内賢雄がクセのある役どころで出演。
ミュージカル『GOLD ~カミーユとロダン~』を観てきた。

『機動戦士Ζガンダム』のカミーユ・ビダンと関連付けて、フランスの女性彫刻家カミーユ・クローデルのことを聞いた方もおいでだろう。1980年代からは、何かにつけてカミーユとロダンの関係を知る機会があり、特集を組んだテレビ番組も見た。
そのカミーユ・クローデル役を私の好きなミュージカルスターの新妻聖子さんが演じるという。「GOLD」というタイトルに“百式”を重ねながらw興味深く思った。

19世紀のフランス。全能の彫刻家オーギュスト・ロダンの元で才能を発揮し、彼の愛人となるカミーユ・クローデルだが、女性に門戸を閉ざす芸術家協会と妻子のあるロダンとの苦難に阻まれ、ついに壮絶な幕引きを迎える物語。
『ガブリエル・シャネル』とか『MITSUKO』とか、実在した女性をミュージカル仕立てに描いた舞台が流行だが、カミーユは今まで観た中で一番、激しくも狂おしく切ない人生だった。

フランク・ワイルドボーン作曲のミュージカルナンバーは、情感にあふれて結構好みだ。
メイン三人は素晴らしい歌唱力で場面を彩るが、半分は芝居の中で音楽を語るかたちとなり、バラエティある世界観には乏しい。

新妻聖子は、ほとばしる感情を美しくのびやかなハーモニーにのせて圧巻。一幕の若くて気の強い雰囲気がキュート。オーガニックから赤や黒へ変わる衣装の着こなしも色っぽい。ただ、晩年の鬼気迫る芝居にもう少し深みが欲しかった。
ロダンの石丸幹二の男らしい歌声が心に響く。表現力豊かな芝居も魅力的だ。
二人の初めてのラブシーンが官能的でダイナミックでドキドキさせた。ロダンの腕に抱かれるカミーユの健気で美しいこと。場面転換の薄暗い中で、脱いだ服をまたひとつひとつ着ていく二人の様子が愛らしく思えた。
カミーユの弟ポールの伊礼彼方は、一幕の若々しい様子が新鮮でステキ。巧みに年齢を重ねて見事に変貌していく。柔らかな歌声が潤滑油の役割だ。
カミーユの厳粛な母クローデルの根岸季衣、カミーユのただ一人の理解者だった父クローデル氏の西岡徳馬が、共に味わい深い芝居を見せるがもう少し唄えていたらと思う。
男女アンサンブルの面々が、細かい段取りも含めて大活躍。筋肉質や可愛い子など、個性的な男性陣にも注目w。

カミーユの若さと美貌と才能を愛したロダン。献身的な支えと安らぎを得られる内妻ローズ。どちらも選べない中年男ロダン。「芸術家に家庭は不要だ」というロダンと、カミーユの妊娠中絶。ドロドロの三角関係とボロボロの破綻。
当時フランス芸術家協会は女性の芸術家を認めず、やむなくブリュッセルで個展を開いたカミーユ。だがカミーユに未練たらたらなロダンのせいで、またも復縁してしまう愚かなカミーユ。彼女はあのままフランスをずっと離れるべきだったのだ。たとえロダンを愛していても、愛よりも自分の人生を選ぶべきだったのだ。
愛し合ったかと思えば、すぐにまた罵り合う二人。彼女をとりまく中傷と将来への絶望、挫折も嫉妬も何もかもに襲われ、彼女の憎しみはすべてロダンへと向けられる。孤独な魂は徐々に精神を狂わせていく。

カミーユの芸術を理解せず、早く結婚させようとした母親が、ついにカミーユの存在そのものを排除しようと精神病院に入れてしまうところが性急な展開だ。同じ立場から見ると、母親の心の流れをもう少し細やかに描いてくれたらと思う。
当初はカミーユの味方だったポールも、何故か突然宗教に目覚め、保身のためとはいえ、姉の排除に力を貸すようになる展開が分からない。
激しく辛い場面が続く割には、晩年のロダンの活躍や心情など曖昧な部分もあり、ストーリー的には不完全だろうと思う。

カミーユとロダンが心を繋ぎ合う場面で、照明が光り輝いて金色に映る。人と人との繋がりこそが“GOLD”なんだろうか。
数体の白い彫像が置かれたステージを、小道具に変化をつけて場面転換させる演出で、白井晃氏の緻密さとスピーディさが現れる。
観劇前に「物語に登場する彫像リスト」が配布され、観劇の理解に役立つが、彫像は絵画や音楽と比べてより具体的で官能的な芸術だと思った。
舞台の小道具として、カミーユ製作の彫像をあらたに10体ほど作り上げて下さったようだ。「ワルツ」「ロダンの彫像」「分別盛り」…二人の愛と憎しみを思い起こしながら、悲劇のカミーユが遺した“こどもたち”をしみじみと味わえた。

カテコは、赤と黒と青と紫と茶の5色の衣装に包まれたキャストが並ぶ。まるで戦隊カラー。カミーユ戦隊とかw。
カミーユと一体化したかのような新妻さんらの満ち足りた笑顔に、会場がホッと包まれた。
Zero Project ミュージカル『リズミックタウン』千秋楽を観てきた。

今年6年目を迎えたファミリーミュージカルを、新メンバーでバージョンアップして創り上げたクリスマスの心温まるストーリー。
お初に観る舞台で、Studio Lifeの三上俊をはじめ、キャストに興味を持った。

大人には見えない、毎晩ダンスを楽しむ妖精たちがいる町が舞台。
少女メイは、歌手で母親のリンが音楽祭に出るという夢を、公園に住みつくホームレスのダボと語り踊る。クリスマスを控えたある日、メイの父親が実は大富豪という事実と、ダボが実は伝説の大泥棒ではという疑惑が起こるが…。

クリスマスにはサンタクロースがやってきて、願いをかなえプレゼントを運んでくれる。
歌とダンスに包まれた、子ども向けの心温まるミュージカルだった。
親子で観るにはいいけれど、大人には少々かなり物足りなさが残る。
すべてを肯定して受け入れて、軽くやわらかく感じるのが一番か。多少、眠くはなったけど^^;。

未来の舞台芸術を担う子供たちを育てたいという思いから製作された作品らしい。
劇団ひまわりの『モモ』みたいに、歌やダンスを楽しく披露する子どもたちがいっぱい登場。
メイン出演の中川瞳や平松來馬がハキハキした芝居で歌もこなす。
ただ、他の子どもたちがみんな女の子ばかりで、男の子がいなかったのが惜しいかな。
共演する大人たちも、子どもたちと一緒になることで、全編があたたたかい雰囲気。
父性本能を刺激された三上俊はじめ、みんな優しい眼差しを子どもに、舞台に注いでいた。

座長の大澄賢也は年齢の割によく踊り、のびのある良い歌声。鈴木蘭々は柔らかな歌声。
IZAMとSACHIの夫婦の歌声が素晴らしく響く。佐伯太輔の落ち着いた芝居が心地いい。
新聞記者ラオ役の三上俊は真面目でクール、ホームレス仲間カイ役の小野健斗は大澄さんとの踊りもあり、運転手ロック役の高崎翔太は明るいムードメーカー。
大澄さんと健斗のバランスがよく、サンタの格好が意外と似合っていたw。

終演後、リースコンテスト。
司会のミカシュンが流暢な進行ぶりで、若手男性キャストが客席降りでエスコート、大澄さんは大澄賞のプレゼンターを務めていた。
舞台版『ミラクル☆トレイン~大江戸線へようこそ~ 大江戸線開通記念日・前夜祭』の昼の部へ行ってきた。

来年4月に第2回好演を迎える舞台版『ミラクル☆トレイン』の前イベント。
前回イベントと同じく時事通信ホール。チケットと座席の列の呼称が違って混乱する人多数。

出演は、KENN(六本木)渡辺大輔(新宿)大山真志(両国)杉浦功兼(月島)植田圭輔(汐留)汐崎アイル(車掌)。MCは田口治(とくがわ)中代雄樹(国立競技場)。
昼の前説アナウンスは、エロイ声の新宿さん。オープニング入場時、車掌が敬礼&ドヤ顔。
KENNと大輔と真志は、先日終わった三ツ星キッチン『ESS』からそのまま流れてきた感じw。

第1回 ミラ☆トレクイズ大会。
キャストから二択クイズが出され、観客が配られたフリップのAかBで答える。紙をなくした人はジェスチャーでw。用意されてた第6問までいってもまだ人が減らず、続きの問題を出したり、KENNがアドリブで“もんじゃ”の問題出したり。ようやく残った10人ほどの人とKENNとがジャンケンの勝ち抜き。KENNのジャンケンは後ろから振り向きざまに出したりと爽やか~w。残った5人に、キャストからピンクの袋に入ったプレゼント&握手。アイルはプレンゼンターでもないのに客席降りしてニコニコw。

ショートショート朗読劇(ミニ音声ドラマ)。加藤陽一氏によるオリジナル台本。
300人のお客様!に向けて、ぬるく熱いドラマが展開。
くじ引きで当たった月島から、レベル3のロマンチックでクサイ台詞とエアキッス。やった本人が照れるw。
テンションが上がって、早く4月にならないかな~と待ち焦がれる出演者の中で、ただひとり真志だけが寂しそうに「大人の事情なんだよ」「俺は宇宙で戦ってくるよー!」(笑)ホントは出たかったと、役にも思い入れがある真志は、銀英伝の稽古の合間に何とか1回は観に行きたい、次こそ出たいと熱い思いを語ってくれた。

どっちの駅DEショー。
今度はお客がAかBの二択で答えて、どちらが多いかをキャストが予想して答える。
考えてる間、中代さんがアドリブで、シンキングソングやシンキング一発ギャグを披露w。
正解したキャストには中代さんが「とくがわのメダル」をかけるが、紐がからまるからまる。このメダル、リアルとくがわでめっちゃ欲しい~w。
結果は大輔と真志がパーフェクトで、譲られた格好の真志に、ふりかけのプレゼント。喜んでる時に、KENNの座ってた椅子の棒がおちてカタンとなるハプニングが。

イベントプレミアム発表もあり、第2弾の意気込みや、イベントの感想など。
第2弾の衣装は前回よりも発色がよくて、キャストのテンションも上がってる様子。
前回、急遽代役出演した大輔が電話で相談した相手が真志で、大輔と真志との絆も認識。第2弾も話の中で両国が出てくるだろうが、その時はパペットを出そうとか、時間があったら出ちゃいなよ~なんて和気藹々に盛り上がった。

最後は、大江戸線開通記念日の誕生日を祝して「ハッピー・バースデー!」。
灯りが消えた中、会場からピンクのサイリウムがいっせいに光って、キャストもビックリ。事前にスタッフで用意されたサプライズにお客様も協力した成果で、キャストもホントに嬉しそうだった。
約1時間のひと時、期待と共に楽しめた。

銀英伝の楽は結局取れなかったし、同時期上演のミラ☆トレは3回観ちゃうことになりそうw。
海賊戦隊ゴーカイジャーショー シリーズ第4弾『バスコ現る!空中都市真冬の大激突!!』に行ってきた。

入口でゴーカイレッドと握手。最後のほうだったので綺麗に撮れた。
今回は4列目の通路側。後方席以外はかなり埋まってた。

お留守番のナビィは怖~い夢。ナレーションの関智一は同じ。
お宝が眠る空中都市ナイトメアーズには、既にザンギャックが待ち構えていた。
いきなり客席から姿を現すゴーカイジャーたちにお客も歓声。
「ファイナルウエーブ」で、ゴーカイグリーンが何故かメガホンw。
一方、林の中で、ダマラスの前にバスコが現れる。また「おっさん」呼ばわりw。もちろん細貝圭の声ではない。

奇妙な石碑を見つけるゴーカイジャー。正しき呪文に正しき心。一人前の海賊として認められたいシルバーは、深く考えずに呪文を唱えちゃう。しかしこれは馬鹿な海賊見習いを利用するためのザンギャックの罠だった。
悪役幹部たちが復活。ブーマまで。バスコまで乱入し、悪党を利用して大いなる力を要求。6人はたちまちバラバラになってしまう。

ゴーカイシルバーの前に現れたのは、あの世のレジェンド戦隊たち。「ひとりになるな。仲間とひとつになれ」諭されたシルバーは、新たな力を得る。
一方、グリーンとイエローは客席で布に巻かれて身動き取れず。これは新しい技と道具かな。
ブルーとピンクも磔になり、痛めつけられるレッド。
そこへゴーカイシルバーが、何とゴールドモードで登場!
「鎧、随分派手に決めてきたな」「仲間の力を見せ付けるためです」忽ち、形勢逆転。
豪快チェンジで敵を蹴散らすゴーカイジャーたち。そのままの勢いでバスコを追う。
シルバーゴーカイモードの前には、宿敵のように立ち塞がるブーマとの一騎打ち。迫力!ブーマの素顔がアップで映りジンとくる。

レッドVSバスコは空中戦。だがバスコは予想以上に強し。忽ちゴーカイジャーを蹴散らし、シルバーゴールドモードまでやられてしまう。余裕をこいて客席降りするバスコ。そこへレジェンドたちの導きで、会場から「ガンバレー!」の呼びかけ。
でも、目の前にバスコがいるのに、「ガンバレー」なんて大きく言えやしないw。
立ち上がった5人。みんなの思いがひとつになって、何とゴーカイレッドもゴールドモードに!
似合ってるじゃんw。BGMも盛り上がり。
レッドゴールドモードは派手に空中を飛び回り戦う。ついにファイナルウエーブ。
「こんな力があったとは」と逃げ去るバスコ。去るといえば、猿のサリーは出てこないのか。

気づくとナイトメアーズ入口。お宝は言い伝えだったらしい。
先行暴走したと頭を下げる鎧に、「ありがとな」と優しく迎えるレッド。
忘れものに気づく鎧の「あー!」に、いっせいにずっこけるレッドたちがカワイイ。
客席降りのサービスで、観客にお礼を言ってハけるゴーカイジャーたち。
「これにて一巻の終わり!」の終演ナレがシブイw。

新年は、小澤亮太と池田純矢のお正月舞台挨拶からスタート。
招待券があったので、久しぶりに相田みつを美術館に足を運んだ。

開館15周年記念特別企画展『めぐりあい』を観た。
その後で、第2ホールで同時開催の『デビュー50周年 みつはしちかこ展』を観てきた。

1962年にスタートした『小さな恋のものがたり』シリーズも第42集を出版。
今年古希を迎えた漫画家・みつはしちかこ先生からは、記念の年に展覧会を開く機会を得たと感謝の言葉が綴られていた。
「野の花のようなチッチと共に歩み続けてきたことの幸せ」を噛み締めているようだ。
「あなたの歩く道ばたの わたしは小さな花になりたい」有名な言葉が会場に広がる。

展示のメインは詩画集『チッチとサリー』。1975年から1980年に隔月出版された『いつかどこかで』からのカラー版も含まれる。パステルカラーの四季折々の中に包まれたチッチの姿が可愛らしい。いつかどこかで見たものばかり。

展示室は、みつはしちかこ漫画の部屋。
表紙で見る『小さな恋のものがたり』の歴史。『ハーイあっこです』の表紙も展示。
1962年「美しい十代」(学研)に連載開始された四コママンガの原稿も展示。これは5年後に単行本として出版。
どれもいつか見た読んだものばかりで懐かしいが、たぶん単行本で読んでいたと思う。
1982年にTBS系でテレビアニメ化。1984年に三田寛子主演でフジ系でドラマ化。1988年にテレビ朝日系でテレビアニメ化。こうしてみると、多方面でメディア化されてきたなぁと思う。残るは舞台化かな?w

第1ホールのショップには、メモリアルブックが販売されていたが、ポスカなど小さなグッズも作ってほしかった。
いつまでもお健やかに、作品を贈り続けていただきたいと願う。
映画『仮面ライダーフォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX』&初日舞台挨拶を観てきた。

入場プレゼントのカード。
DVDパンフに新聞に宇宙食など購入。

先ずは舞台挨拶。2階席だが最前なので思ったよりも観易い。
たくさんの声援の中、監督とフォーゼ&オーズのキャストが勢揃い。
登壇者は、福士蒼汰、高橋龍輝、清水富美加、真野恵里菜、渡部秀、三浦涼介、高田里穂、荒井敦史、坂本浩一監督。

オーズチームは「ただいま~!」「おかえり~!」のコールレスポンス。
笑顔の三浦くんからは「アンクが帰ってキター!」。秀くんも高田さんもホントに嬉しそう。
フォーゼチームは、若さと元気とチームワークの良さをアピール。10代キャストが多いので、秀くんや三浦くんからは口々に「俺二十歳」「25なんですが」(笑)。
ゲストキャストからも、撮影は楽しかったと頼もしいコメントが寄せられた。
監督からは「すべての年齢の方に対応できるようになっています」と楽しいお言葉。
フォトセッションの間も、観客から賑やかに声かけがあって笑顔はたえず。
代表して秀くんと蒼汰くんから挨拶。「仮面ライダーをしっかり受け継いでいきます」と握手し、互いの拳で友達の印を。
最後に会場みんなで「宇宙キター!」をやって終了した。
皆さん2階席まで視線を合わせてくれたのが嬉しい。
出てきた時と同じく、秀くんと三浦くんが手を繋いでたのが印象的。


映画本編。
昨年に続きまたも3~4本立ての濃厚なボリューム。笑いあり涙ありの迫力ある展開で面白かった。
アクション監督の坂本浩一氏が監督なので、アクションも2倍増しでかなり力が入っていた。
俳優たちのアクションも半端なく多くて見どころ。仮面ライダーの原点に還っているような思いもした。

ただのパンツではなく、「明日のパンツ」がアンクとの再会に繋がるという言葉にジーン。
「涙ふくハンカチ」のため、仲間たちがサポートする熱い場面にホロリ。
小林靖子氏と中島かずき氏の脚本テイストの違いが興味深い。

9月の『東映まんがまつり』で「七人ライダー」の一部を観ていたが、あのイベントが前フリだったのかw。
フォーゼがいつもの調子で自己紹介すると、七人ライダーからスルーされたりw。翔太郎と弦太朗がたちまち意気投合したり(良太郎もいればなぁ)。石ノ森章太郎先生にも思いを馳せた。
やんちゃで熱いフォーゼ、力強いオーズ、スマートなWと、其々演じ分けるスーツアクター・高岩成二さんのスゴイこと。
映画『メサイア』で共演した龍輝と敦史が絡まなかったのがちょい残念か。
見応えバッチリの満足いく出来栄えで、もう一回は観たい作品だった。

最後に映画『仮面ライダーVSスーパー戦隊』の壮大なる予告。「すべてのライダーは俺が倒す!」とゴーカイレッドw。
終った後、すぐにお手洗いに行ったら、すべての洋式トイレは使用中だったw。
明日はGロッソで「バスコ現る!」。
SINCE 1978『樹なつみ原画展 ~花咲ける初の個展~』を観てきた。

一昨年の萩尾望都先生原画展と同じギャラリー。
入場プレゼントで『花咲ける青少年』オリジナルポスカ。

漫画家・樹なつみ先生のデビューから最新作までの原画200点以上を一堂に展示した個展。
1979年のデビュー作『めぐみちゃんに捧げるコメディ』をはじめとして、『マルチェロ物語』『朱鷺色三角』『獣王星』などがズラリと並べられている。
漫画賞を受賞した『OZ』『八雲立つ』、アニメ化や舞台化など幅広いジャンルに展開された話題作も多い。
1999年の『暁の息子』のバンコクや国境ビルマの取材写真もあり。先生の私物のフィギュアや置き物、『八雲立つ』の音盤物語などの作品CDも貴重だ。

目玉は、カラー扉画や原稿抜粋が展示された話題作品ゾーン。
1992年から連載された『八雲立つ』ゾーン。1987年からの『パッション・パレード』(朱鷺色三角2)ゾーン。1988年からの『OZ』ゾーン。
1987年から続いている『花咲ける青少年』ゾーンでは、ポスターや画集からの作品も展示。アニメ衣装デザイン画もあり(2話より先生がイメージデザイン)。スーパードルフィーの立人&ユージィンも飾られ、製作風景も紹介。

舞台ゾーンは二つ。
ルドビコ★plus+の『花咲ける青少年』。ルマティとソマンドの衣装や、刀や短剣の小道具を展示。衣装デザインやパンフや台本、舞台写真も展示。
Studio Lifeの『OZ』。フェリシアと1019の衣装を展示。2003年6月サンモールのポスターや写真がとってもクール(岩崎大くんが若いっv)。2005年3月4月アートスフィア(現・銀河劇場)のポスターや写真も懐かしい。2003年版のDVDは作られてないのが残念。

ショップでは、会場限定オリジナルグッズの販売。
直筆サイン入り会場限定オリジナル版画で一番人気が、ポスターイラストにもなった、花咲けの「囚われの月」で、最も高くて126000円!(限定50枚)
結局、何も買わずに出た。
abc★赤坂ボーイズキャバレー Spin Off『2回裏!』を観てきた。

この夏、赤坂で上演された『abc★赤坂ボーイズキャバレー 2回表!』のスピンオフ作品。
上演前の仕込みから、上演中の楽屋ではこんなことが起きていた…!! 
いわゆる「裏方さん」と呼ばれる直接舞台に関わるスタッフ9名と、楽屋に出入りした3名と、『2回表』の出演者2名が登場する、演劇界の裏側を描くバックステージ作品。
原案:松野一茂、脚本・演出:堤泰之によるabc★シリーズの第5弾。

昨年の『1回裏!』や『ゲネプロ!』から続投のキャラクターもあれば、新キャラ&新キャストもいたり。
『abc★表』と同じく、みんな其々詳細なバックボーンや過去があり、少しずつ判明してくる(パンフにも掲載)。

開演前から、ロビーの練り歩きならぬ、客席歩きがある。
オープニングは、もはや恒例となったw、利根川渡のひとり芝居「ダダンダダン!」。

今回の話の中心は、劇団天空旅団に内緒で『abc★2回表』に客演する利根川と、客演をやめさせようとする同劇団の現座長のチャーリー若松(水谷あつし)、元劇団暴走艦隊カオスの座長で今は舞台監督助手として働く水口慶(河野まさと)の3人。
天空旅団と暴走艦隊はかつてライバルだったようで、「空軍対海軍」だと笑って話題にする輩たち。これに河野さんが所属する劇団☆新感線が加われば「陸軍」になるかなw。
グダグダと売れないまま、齢35になっても役者をやめられない利根川。前座長に恩を感じ、客演を繰り返す利根川に苛立つ若松。結婚し子供もでき劇団もなくなって、俳優から足を洗い裏方に就いた水口。
そして『abc★2回表』の劇中の殺陣の中で、自分の本音が飛び出した村井伝次郎。演じた清水順二は昨日の『ザ・ナード』で観たけれどw。
売れないままで歳ばかり食い、役者を止められない男たちの葛藤と悲哀、切なさとやるせなさがリアルに描かれていて、じんわりと込み上げるものがあった。中年の男たちを新たに登場させることで、『2回表』であったジレンマがより明確に表現され、“裏”の効果をあげていた。

寡黙な舞台監督の大和田(佐藤雄一)の頼もしさ。厳しくも的確な照明の早瀬(舟見和利)。気が合わなかった音響の亀田(小野健太郎)と馬渕(平山佳延)の信頼関係。ヘアメイク以上の雑用と人間関係をこなす南(長谷川桃)。スタッフをサポートし手伝い動く、前向きな榎木田(永岡卓也)と若手メンバー。
彼らの仕事への誇りと情熱が眩しくも格好良くて、妙に楽しい涙となってあふれてしまった。
『2回表』も楽しくて良かったが、『2回裏』はそれ以上に感動させてくれた。

エンディングは全員揃ってお馴染みのテーマソング。若手を中心の躍動感あるダンス。彼らの中からまた『表』へ繋ぐ者も出てくるのだろうか。
「まわせ!さわげ!」で恒例の手フリとタオル回し。abcのタオルをすっかり忘れてきた。

次は『ゲネプロ』か、それとも『3回表』に続くのか。
『abc★総選挙!』も既にスタート。AKBの気分を想像しながら、計64役の中から3役を選んで投票したいと思う。
ちなみに、ゴーカイシルバーこと池田純が演じた桧垣って、若松や利根川と同じ天空旅団だったねw。

仲原裕之繋がりでStudio Lifeの『OZ』と、水谷あつし繋がりでルドビコ★+の『花咲ける青少年』のチラシが入っていた。
この後に行った、池袋の『樹なつみ原画展』には同じチラシが置いてあったw。
FAKE STAR 2nd skit『THE NERD ザ・ナード』を観てきた。

海外戯曲ストレートプレイ専門のユニット【FAKE STAR】の第2弾。
昨年の第1弾の『ザ・フォーリナー』は、劇団あかぺらさんで以前観ていたのでスルーしていたが、今回も同じラリー・シューの傑作コメディーで未見の作品。
キャストにも興味がわいて、30-DELUX絡みでチケットを取った。

舞台はベトナム戦争後のアメリカ・インディアナ州。仕事や恋愛に悩むウィラムの元に、軍隊時代の恩人というリックがやって来る。しかし彼は想像を絶するトラブルメーカーのKY男で、同居人のアクセルや恋人のタンジー、仕事のパートナーのウォルドグレーヴ一家は散々な目にあってしまう。ついにリック自らが帰るように仕掛けるが…という話。

「ナード」とは「KY男」という意味らしい。
ウォルドグレーヴ一家の息子ソアの破天荒な小生意気ぶりもウザかったが、後から現れたリックは更に上をいく図々しさとしつこさとウザさ。リックが行動し喋る度に周囲が振り回される様子は、ウンザリして腹立たしくもなってくる。

昨年に続き主演の馬場良馬は、34歳で仕事ができる設計士にはあまり見えない。せいぜい25歳の普通の青年か。
タンジーの平田裕香は、お天気お姉さんな雰囲気ではないが、キュートで明瞭な芝居が痛快。
アクセルの大口兼悟が、この舞台に一番相応しく男前でダンディ、ソフトな美声とスマートさには痺れそうだ。良馬と兼悟はテニミュのダブル手塚になるのかなw。
ウォーノックの清水順二は、勇ましくも甘い父親ぶりと、良識的でクールなビジネスマンぶりを発揮。妻役の武藤晃子の芝居が愛らしい。ソアの吉田仁美は溌剌と体当たり。
プロデュース公演ではお馴染みの我善導が、リックの奇人ぶりを達者にこなす。

滑舌やテンポの鈍さでキャストの台詞が掴み難く、破壊的なリックにもついていけず、一幕目は世界観に入っていけず疲れも感じた。この舞台を芝居の上手い劇団あかぺらでやってくれたらと、何度も思った。
だが一方で、このままでは終わらないハズだぞという期待もあった。リックの所業はサイテーだったが、彼のおかげで、女性たちは割れるお皿仲間になったし、バラバラだったヴォルドグレーヴ一家は結果的に一つに纏まって家を後にできたのだ。アクセルの小さな暗躍も気になるし、電話の相手も不審だった。

この舞台の真の見どころは二幕から。リックを帰す奇策で、わけのわからぬモンスターや儀式をでっちあげるアクセルやタンジーたち。兼悟や平田さんが、今まで見たことのないような面白い表情や動きをするからたまらない。二人の早口の台詞で「○○バスターズの6人」というのが耳に入ってきたが、来年からの新戦隊のことも予言しちゃうのか?(笑)そりゃ平田さんは『ゲキレンジャー』のメレだったからねw。
中盤からはバカらしいと思いつつ、つい笑って笑ってまた笑ってしまう展開。キャストの熱演がウソのように冴える。ラストは小気味よいドンデン返し、それまでの不快さがいっぺんで爽快な気分になるのが楽しい。
この舞台は『検察側の証人』と似た味わいで、“声”が布石なのだ。いち早く気づくと、タネ明かしが分る。
終わってみると、これは妥協するダメ男を気骨ある男にさせるための話だと分った。ほろ苦く手間のかかる授業料だったが、友情とお遊びを大切にするアメリカ気質ならではのテイストだ。

休憩挟んで約2時間20分。お手洗いの少ない小さな劇場は惜しい。
思った以上に濃厚で楽しい舞台で、一度観るとクセになる作品だと思う。大阪公演もあり。

終演後、アフターイベント。
順順と晃子の部屋に、キャスト5人が登場。馬場くんの出入りはクローゼットw。我さんのことを「我どうぜん」と清水さんw。
周りが見た共演者について。チーズトッピングしてて遅刻した平田さん。演出家の野坂実氏は一日7~8時間稽古で休憩が5分を2回とハードらしいw。馬場くん「僕の心にもエンジェルがいるよ」大口さん「僕の心にはアクマが…」。馬場さんと平田さんは「はじめまして」じゃなかった。風邪気味で医者に行った清水さん「水をかぶりました。チーズもかぶりました(笑)」。トランクスを履いた吉田さんが見せてくる。兼ちゃんは天然さんで、素もまんまのリアクションw。我さんが同い年でビックリした兼悟。それ以上に天然なのが武藤さんだったw。
トーク終了後、ポスターが当たるプレゼント大会。馬場くんのフォトがトイレに置き忘れ~(笑)。
順順と晃子の流暢な進行もあって、本編よりも面白かったかも(^o^)。
続いて小劇場へ。

舞台『みんな我が子』を観てきた。

1947年のアーサー・ミラーのトニー賞受賞作品を、33歳の若き新鋭ダニエル・カトナーの演出で贈る。
第二次世界大戦後のアメリカが舞台。戦争成金の父ジョーと戦争で生き残った息子クリス、戦争で行方不明になったクリスの弟の死を信じられない母ケイトの家の裏庭。家族の元に、クリスの恋人だったアンやアンの兄ジョージが訪れたことから、すべてが狂い始めていく。

息もつかせぬほど、とめどなく流れて展開していく会話劇。
豊かな演技力と強い存在感で、圧倒させ唸らせる、実力派の俳優たち。
深みと濃くとクセのある脚本の力、繊細で的確で品のある演出、役者の渾身の芝居。それらが見事に溶け合って、演劇の凄さと面白さをしみじみと感じさせた舞台だった。

すべてが会話の中から生まれ、会話が進むにつれて明らかになっていくサスペンス風味。
表向きは円満に見えた家族生活や近隣との関係は、どんどん化けの皮が剥がされて崩壊していく。
優しく誠実そうに見えた登場人物も、やがて裏の顔が見えてきて、隠された真実が露呈していく。
本当だと思っていたものが嘘だとわかり、正義だと思っていたものが悪だとわかり、会話そのものにも表と裏があることを知る。
其々の登場人物に表の顔と裏の顔があるように、誰もが強さと弱さを持ち合わせていて、人間の業を身近に感じさせる。
一個人の考えと問題なんだと思わせながら、実は社会とも密接に結び付けて考えさせる普遍的な物語に違いない。

自由と信念と誇りのために戦地で命を落とした若者たち。一方で、醜悪な方法で国内で私腹を肥やした戦争成金の男たち。認め合い和んでいた父と息子を、最後に徹底的に戦わせることで、“反戦”と“好戦”の矛盾した気質が人間の中にあることを、アーサー・ミラーは匂わせていたのではないだろうか。
人は“愛情”を持ち合わせる一方で、“金銭”と“保身”に執着し、幾らでも裏切れるし惨いことをできる。
若者らを戦場に送り出して儲けた男たちは、自らの息子の命と引き換えに金を掴んだ親たちに他ならないのだろう。
表向きだけを繕って、地位と金銭の関係だけを大切にする日本人には、とりわけ手痛い作品だろうと思う。
そして、いかなる時でもファイティングポーズを続ける強き誇り高き父親ジョーこそが、戦中戦後のアメリカそのものなのだろう。

ラッキーにも最前列の真ん中で観劇できて、役者から伝わる緊迫感と臨場感がものすごかった。
長塚京三の力を抜いた台詞は流暢で完璧、まるでジョーと一体化しているような迫力。ラストの顔を真っ赤にさせた表情と動作は、息を飲むほど圧巻だ。
麻美れいは品良く豊かで繊細な演技。朝海ひかるは可憐で華麗な美しさ。
お目当ての田島優成は、金髪や着こなしや振る舞いが立派な外人青年然w。明るく素直で爽やかな中、額の皺や目の表情がナイーブで、若かりしジェームズ・ディーンとも重なりそう。滑らかな台詞で好演したが、「ぶどう酒」と言い間違えたところが可愛かったw。
柄本佑を観るのは『僕たちは世界を変えることができない。』舞台挨拶以来。よく喋る風変わりでクセのある俳優だが、予想をイイ意味で裏切る表情やリアクションが面白かった。
D-BOYSの加治将樹は、星占いに凝る少々変わった幼馴染みのフランク役。戦後は妻と三人の子に囲まれて暮らす父親ぶりで、ある意味成功者といえようか。場をいっぺんで陽気にさせる痛快な存在で、加治くんらしさが出ていた。柄本くんとはNHK『ゲゲゲの女房』と共演し絡みもあったが、この舞台では絡みがなかったのが残念。
子役ダブルキャストで坂口湧久くん。『仮面ライダー電王 お宝DEエンド・パイレーツ』に出ていた子も、随分と逞しく成長していた。
新国立劇場の中劇場と小劇場の舞台を続けて観劇してきた。

アトリエ・ダンカンプロデュース ミュージカル『ア・ソング・フォー・ユー』を観てきた。

1974年のベトナム戦争中。横田基地の近くのライブハウスを舞台に、カーペンターズシンガーの女とカーペンターズ嫌いのロッカー男との不器用な愛と、彼らを取り巻く人々の姿を、カーペンターズ・メロディにのせて描くオリジナル・ミュージカル。

アメリカは戦争をしてるのに、奇妙に明るい「ラブ&ピース」の時代。
学生運動を通り越した日本は、アメリカに憧れながらも、独自の文化を模索する時代。
脚本の鈴木聡の思いや祈りが全編に散りばめられたお話で、台詞や言葉がストンと胸に飛び込んできた。
「幸せとは…居場所があること」人生で苦渋を舐めた孤独な者たちが、心を寄せ合う場所がライブハウスや仲間たちなのだろう。
なぜカーペンターズなんだ!?と問われ、学生運動を経験し、米軍兵士を相手に歌うSHOKOは「戦争反対の歌ではなく、戦争の反対側を歌いたかった」と答える。傷ついた人や幸せを求める人たちに向けたのがカーペンターズの曲なのだと。
それでも戦争は繰り返される。「意見が違っても、争っちゃいかん!」太平洋戦争も経験したであろう、上條恒彦演じるジョーの言葉が深く重く響く。
ハートウォーミングな装いの中、これはひとつの反戦をテーマにした作品だった。

既成の曲を使ったミュージカルは万人向けといえよう。前方を中心に手拍子も自然に沸いた。
カーペンターズ世代ではなく特に好きだったわけでもないが、どこかで聴いたメロディーは耳に溶け込み、思ったよりも馴染んでいたようだ。其々の曲に合わせて、当時の自分も思い出されるようだった。
「JOHNNY ANGEL」にことのほか懐かしさを覚えたが、数年前のDCさんのミュージカルで、天使の羽を付けた女性陣が唄っていたのがよほど印象強かったようだw。
唯一、原語で何とか歌えた「YESTERDAY ONCE MORE」は、残念ながらサビ以外は日本語で唄われてしまった。
凛と響き渡る「TOP OF THE WORLD」はカテコでも登場。みんなで楽しく原語で唄っていた。
でもカーペンターズの曲は踊りや動きが少ないせいか、どうしても歌い手の表情が正面だけに偏ってしまう。端ブロック席のほうまで、彼女たちの視線が伝わって来なかったのが切ない。
サンタ袋から紙飛行機を投げる時も真ん中ばかりで、こっち側には一つもこなかったな。

川平慈英は豪放かつ繊細な表情で、ポジティブでエネルギッシュな演技力。ロックサウンドな征司の姿に、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』がフラッシュバック。男前な羽場裕一とも雰囲気が似てる。征司の妹役の大和田美帆が可憐な明るさ。
春野寿美礼、松本紀保、吉沢梨絵が歌い上げるカーペンターズ・ソングがバラエティー豊か。
尾藤イサオと杜けやきが歌う、夫婦の絆を感じさせるメロディーのほうに感じるものがあった。尾藤イサオといえば「ジョー!」だがw、ジョーの上條恒彦のダンディな歌声が素敵。
D2の山口賢貴と上田悠介は、フラワーボーイズのトニー&テリー。当時の服装と鬘で着こなしているが、あの時代のドロ臭さがないw。肩を抱いたり手を繋いだりと、二人とも女性絡みの役どころが新鮮w。サンタ帽を落とした悠介くんに、拾った上條さんが被せようとした光景が微笑ましかった。

ダブルカテコではバンドメンバー5人も出てきてラインナップ。
川平さんと春野さんの締めで楽しく閉幕した。

アフター・ステージトーク・フォー・ユー。
ゲストに保坂知寿を迎え、出演者の吉沢梨絵が登場。
劇団四季の思い出や、『マンマ・ミーア』共演について、双方に抱いている思いなどを語り合った。
保坂さんはどうやら私と同年代w。カーペンターズの曲について、その頃の自分が一気にフラッシュバックしたとか、感じた思いは私と同じだったようだ。思い入れのある曲も「JOHNNY ANGEL」で、吉沢さんも歌うにつれてやっと思い入れの曲になったとか。吉沢さんはホントに小柄だけどエネルギッシュな人だと思った。
告知では、保坂さんが来年4月の『道化の瞳』に出演。小西遼生さんも出演予定なので、たぶん観ると思う。

舞台トークショーゲストも最近はギリギリで決まるので、先にチケットを取ってると悔やまれる。
昼に『みんな我が子』夜に『ア・ソング・フォー・ユー』を観劇していたら、お目当てさんも拝めたのだが仕方ない。

映画 ヒカリ

2011年12月6日 映画
映画『ヒカリ』を観てきた&聴いてきた。

映画館で楽しむ新たなコンテンツ。
映画館で、ヘッドフォンを使用することにより、“ささやき”や“会話”を耳元で体感でき、登場人物の位置や距離感がリアルに体感できるというシステム。
ダミーヘッドを用いた“バイノーラル録音”を採用。官能CDを大きな空間でみんなで聴くようなものだろうか。
流行りの3Dが視覚効果なら、これは聴覚に効果をもたらす3Dともいえよう。

初体験には注意点が2つ。
聴覚を主にするので、スクリーンの映像は専ら字幕がメイン。視力に見合った席を選択する必要がある。
本編が始まると途中から入場できないので、必ず開始前に席につかねばならない。

入口でコンパクトなヘッドフォンを配布されるので、座席横のモジュールに繋げて、右耳と左耳の聴力を共に確認する必要がある。
これは本編が始まる前に、ナビゲーターの森川智之が優しい声で進行してくれる。
お試し視聴で、47都道府県CMまで流れるので、ボリューム調整もできる。ちなみにこちらのアニメは豊崎愛生や中村悠一らが声を担当。名古屋県や四国が煩いw。
ひと通り確認作業が終われば、モリモリからひとつだけお願いがあってから、「ごゆっくりお楽しみください」と耳元でスタート。この時点でもうドキドキ感が増したw。

物語は、悲劇を乗り越えたひと夏の淡いラブストーリー。
ドライブ中事故に見舞われ愛する先輩を失い、ショックで視力まで失った高専生の“あおい”を励ますため病室を訪ねるチームの仲間たち。チームに新しく入った啓介が死んだ恋人の声とそっくりで、あおいは動揺しながらも次第に彼に惹かれていく。

スクリーンは殆どが黒。主役の“あおい”と同じ、視力を失った状態を体験することになる。
キャストはボイスのみの出演。
先輩と啓介が神谷浩史。あおいに思いを抱くチームメイトで、チーフの司が小野大輔、サブドライバーの修二が野島健児、後輩の浩太が岡本信彦、ドクターが森川智之。
あおいの言葉は字幕のみ。縦文字がモノローグで、横文字が会話。話し言葉や雰囲気などから、真っ先に浮かんだヴィジュアルは“アンジェリーク”だったw。
原作やブックレットの絵や写真がないので、彼らの顔や姿形は自分なりに想像するしかない。
聞こえてくる物音や息遣いから、自分なりに動作や場面を想像するしかない。
ドラマCDを聴く以上に、想像力を駆使させる作品だ。

声優の声は、聞く者によって好みや向き不向きがありそうだ。
クール系の神谷くんの声は、正直あまり感じるものはない。小野くんのクールビューティーボイスのほうがドキドキ感はある。でも、出だしのひと声は二人とも似ているなと思った。元気系の野島くんは素敵だが、好みというわけではない。可愛い系の岡本くんだが、最後の「おやすみなさい」は効いたw。モリモリはわざとらしいウィスパーボイスがたまらん。
神谷くんの声は左耳のほうが馴染むが、他の人たちの声は右耳がメイン。官能的な声も右耳のほうが多かった。

最初はぶっきらぼうでデリカシーのない印象だった啓介。先輩の声と彼を重ねながら、啓介の真の優しさに包まれていくあおい。あおいの感情の揺れ動きが巧みに描かれていく。司たちみんなが彼女を想う構図事態がネオロマっぽいけどねw。
実は、ある詩がふと浮かんできて、ラストを安易に予想できた。
あおいが好きなピンクではなかったがw。
あおいの声も女性声優さんにやって貰いたかったかな。字幕を読むのは結構疲れる。

豪華男性声優陣による、世界初のささやきムービーという謳い文句。
いつか、自分が好きな声優さんたちの出演でお願いしたい。
どうせなら原作者の協力のもと、『最遊記』シリーズの新録でやったら面白そうだ。
『海賊戦隊ゴーカイジャー』第41話。

皇帝アクドス・ギルが、親衛隊ダイランドーとザツリグを伴い登場。
OPテロップに小川真司と江原正士と東地宏樹の名前が並ぶと壮観。もちろん登場時の前口上は東地さん@ザツリグ。
ワルズ・ギルの写真まで掲げる皇帝は、どこまでデギン・ザビなんだw。

今回アイム編とは知りつつ、耳はザツリグの東地さんへ。目と心はゴーカイジャーの行方を見守っていたり。
「夜は酒を飲むための時間だ」とは意外と粋な野郎だが、まさに東地さん本人のことじゃないの?w 
“惑星の破壊神”と呼ばれた立ち姿は、まるでバルタン星人みたいw。冷酷非道な悪役っぷりなのに、笑い方はダンディだv。故郷ファミーユ星で、アイムの目の前で殺された父と母。アイムを連れて逃げ延びたあの執事はその後どうなったのか?

今回、アイムと海賊仲間との絡みで3つの回想シーンが出てきた。
アイムによる仲間たちとの思い出。マーベラスとジョーは腕相撲とかしてるんかw。
アイムが仲間に加わった時からのこと。海賊になる理由は、生き延びた人々の“象徴”で生き続けたい、手配書の写真で元気な存在を知らせたいという、“再生”を目指したものだった。そんなに深い理由だったのか。
王女様だったアイムはやっぱり最初は何もできなくて、銃も剣も家事も人一倍頑張ってマスターした、努力と根性の持ち主だったのだ。
仲間から見たアイムとの思い出。喧嘩が多かった4人だが、アイムがきてからイイ感じになったという。アイムは結束力を高める癒し。平和の“象徴”。支え支えられる、なくしたくない存在。
「泣くな」と、アイムの頭をそっと撫でるマーベラス。姫さんにこんなに甘いヤツだったとは。殿がことはにやってたのと違って、今回は軽~く嫉妬を覚えちゃったw。
「私に力を貸して下さい」のアイムは、当然ながら『ONE PIECE』で「助けて」と言ったナミと重なるw。オマージュか。
小池唯もみんなも、演技はそんなに上手くないけど、今回は特に本気モードが爆発して、観る者の心にジンジンと伝わってくるものがある。

胸の第三の眼の超能力で、ゴーカイジャーたちを痛めつけるザツリグ。
その眼をピンクに潰させるため、5人が囮になる作戦を決行。それしかないと思いつつ、やり方が安直。作戦を伏せるため、さりげに身を隠せばいいのに、次で参ります…と前フリしちゃう礼儀正しいピンク。結局シルバーが耐えることで、ピンクがガッツリ。そのまま眼を潰されちゃうザツリグも、油断していたとはいえ呆気ない。子ども向けの戦闘だから仕方ないか。
見どころは、ピンクを中心にした豪快チェンジラッシュ。こんな時も「ハカセさん」「ジョーさん」と“さん”付けするアイムが可愛い。マーベラスさんとはダブルシンケンレッドで百花繚乱。最後にみんなに軽く会釈するところがピンクらしい。

インサーンの言い方がちょっと気になる。「巨大化していただきます」より「巨大化させていただきます」のほうがシックリくるが。
ザツリグちゃん、巨大化。巨大化=ヤられるだから、先週の予告の時点でザツリグは1話限りだなと分ってはいたけれど^^;。でも日曜朝から東地さんの声を満喫できて良かった。悪だけど格好良い声の東地さんだったv。
「お姫さまの活躍にワクワク」なマッハルコンが、サンジ化していたw。バリバリ~でザツリグに攻撃しちゃう場面は、ちょっと東地さんVS平田さんw。

野原に寝転んで、ひととき平和を味わう海賊たち。
晴れて敵がとれたアイムと、なくさずに済んだ大切なもの。
彼らはもう、仲間というより、ファミリーだね。ゴーカイ・ファミリー!『REBORN!』な音楽がチラついたw。

じ~かい。「勇者ドン・ドッコイヤー」な(?)ドンさんこと、ハカセの過去話がやっと登場か。白衣なハカセが見られるぞ。
アクドス・ギルによって拘束されていたダマラスがついに出撃。クセ者バスコまで登場。ゲキレンジャーチェンジも出てくるか。
子ども向けテレビ雑誌に既にネタバレされてるが見逃せない。

『ゴーカイジャーVSギャバン』。ゴーカイジャー3本目の映画。
VS宇宙刑事ギャバンとは、知るまでは予想だにしなかった。5月のスーアクイベントの司会で大葉健二さんが出ていらしたのも、実はこのための布石だったのかしらん?w
次の土曜日は『仮面ライダーフォーゼ&オーズ』を鑑賞予定。

Ash サイン会

2011年12月4日 イベント
Ash サイン会に行ってきた。

中村誠治郎と根本正勝のAshによる新曲「not easy」リリースイベント。

観劇後の参戦なので、残念ながらアコースティックミニライブのほうは拝めず。
ちなみに曲目は「this」「Life」「桜」の3曲だったとか。

サイン会には何とか参加。前の人からの順番で、後ろのほうで観てた私は10分ほど待ち。
握手はなしだが、サインしてる誠治郎くんに「触っていい?」と訊いて腕の筋肉をそっと触らせて貰ったりw、根本さんには「まーくんと呼んでいい?」と訊いて呼びかけたりw。二人とも気安くオッケーを出して、目を合わせて笑ってくれたv。
サインはジャケットの表紙にお願いした。根本さんのサインのほうがデカイw。
特典は缶バッジ。2種類あったが、青いほうでもいいか。
最後の人が終わって、みんなの歓声と拍手の中、二人がにこやかに手を振ってハケて行った。お疲れ様。

ライブを聴くのは来年に持ち越しか。
年末のTOSHIWASUREはイベントだものね。
舞台『真田十勇士~ボクらが守りたかったもの~』を観てきた。

入場プレゼントで入浴剤など。
チケットに付いてた特製グッズはトートバッグなど。
チラシが2種類で、衣装をつけたキャスト編をギリギリで間に合わせた感じ。先の『三ツ星キッチン』といい、チラシに随分お金がかかっている。
中ブロックでかなり観易い席だが、周りに関係者も多く空席も多い。キャパが広すぎたようだ。

非道な手で天下を取ろうとする徳川家康を倒すため、真田幸村のもとに集まった猿飛佐助を始めとする十勇士が、命をかけて大切なものを守ろうと、壮絶な戦いを繰り広げる物語。
映像やアニメで見知っていて、朧に名前を覚えていた真田の「十勇士」たち。
舞台上に新たに“ヒーロー”として蘇り、“悲劇の美学”として若者たちの生き様を鮮やかに見せてくれた。

どの人物も生き生きと個性的で、其々に様々な過去や繋がりを持っていて興味深い。『SAMURAI7』を思わせるようなエピソードもあり、打倒徳川を目指す彼らの復讐や信念は何かしら共鳴させるものがある。
衣装やメイクのセンスがお洒落で凝っている。真田の“赤”、徳川の“青”がモチーフで入っていて分りやすい。かなりお金がかかっていると思う。
見どころは軽快でスピーディーな殺陣とアクション。基本の忍者な構えや二刀流に、長刀や棒術、アクロバットなど、本格的に楽しませてくれる。
加えて、映像によるドラマチックな構成も素晴らしい。忍術による瞬間移動や金縛りなど、舞台上ではこうなるんだなと想像力を刺激させる。

脚本の小野真一は、劇団ヘロヘロQでもお馴染みの作家さん。ヘロQさんでこの話をやったら、どんな風になるのだろう。
脚色と演出を担当した岡本貴也は、『タンブリング』など若者たちを描く舞台で力を発揮。今回もキャストの持ち味を充分に生かしたようだ。

激しくも冷静で人情深く本音まっしぐらに生きる猿飛佐助を、稲葉友が熱演。軽妙なアクションも冴え、構えなどがとても格好良い。はきはきした芝居も好感がもて、座長としての存在感を示していた。
ロックミュージカル『BLEACH』では堂々たる座長だった伊阪達也が、装いも新たに軍師の穴山小介として好演。落ち着いた芝居を見せて、成長ぶりを際立たせている。
三好入道晴海と三好入道伊三には、斉藤祥太と斉藤慶太。双子として似てはいないが、仲良き兄弟としてのシンクロ率が高く、ムードメーカーとして楽しませた。
森大が、発明家の海野小平太として味わい深い芝居。鬼束動歩も、鉄砲の筧十蔵として要所を押さえる。
劇団EXILEから二人。秋山真太郎の霧隠才蔵は、前半はニヒル後半は人間味が滲む。根津甚八の小澤雄太が明るくお喋り。
特筆すべきは、吉田友一の服部半蔵。長身が映え、殺陣の量が多く出番も予想以上にに多かった。圧倒的な強さを示し、冷酷非情な男として十勇士を翻弄させるが、ラストで見せた狂人ぶりは吉田くんの持ち味だろうか。
紅一点の新垣里沙(モーニング娘。)が、芝居に殺陣にと大活躍。思った以上の出来ばえで、真剣味が感じられた。
真田幸村の忍成修吾が渋くてハンサム、義理人情に熱く愛すべき男を演じきる。徳川家康の下村尊則は狂人めいた凄みで圧倒させた。
たくさんのアンサンブル・キャストなど、マンパワーが時代劇の醍醐味を提供し支えていた。
豊臣方の声出演で、宮野真守、内田直哉、堀内賢雄、木下紗華。賢雄さんは先日のイベントでお会いしたし、宮野さんと内田さんは映画出演をされてたし、無機質な映像の顔と本人を重ねながら聴いていたw。

見応えのある時代劇であったが、やはりキャストの知名度や宣伝が足りなかったのだろうか。
もう少し練り直して、また再演を望みたい。

カテコは2回。笑顔を見せた稲葉くんや吉田くんが可愛かった。
アフタートークがあることを初めて知ったが、時間がなくて参加せず劇場を出た。
新宿までの道のりは遠い^^;。
三ツ星キッチンの後は、かわぐちかいじ先生サイン会に参加してきた。

雑誌「モーニング」連載中の『僕はビートルズ』最新刊7巻の発売記念イベント。
先日、小澤亮太くんのイベントをやった場所だ。
先着100名なので、ほどほどに列が並び、すぐに私の番。

サインは、コミックス7巻か、予め用意された複製原画シートのどちらかを選べる。
私はシートを選択。コミックスは先に頂いて鞄へ。
シートのイラストはショウがメイン。赤いペンでサインをされる先生に、お気に入りのキャラなんですか?と尋ねると、好きな構図の絵なのでと笑って答えて下さった。
春のチャリティー展で草加の複製原画を買わせて頂いたと話すと、先生のほうから丁寧なお礼が返ってきて恐縮。慌てて、頂いたお礼状の御礼をお伝えして、握手もしていただいた。
先生の笑顔にどっぷりと癒されて、幸せな心地だった(*^^*)。ありがとうございました。

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