舞台『新撰組異聞 PEACE MAKER 再炎』を観てきた。

2011年に上演された舞台を、キャストを一部替えての再演。ぶっちゃけ昨年のキャストが全部集まらなかったのか^^;。「再炎」ときくとロックミュージカル『BLEACH』が浮かぶw。
それにしても、この作品は奇数年ごとの上演かと思い込んでいたが、こう頻繁にやられると飽きがくる^^;。

開演前に会場に流れていたのはGロッソらしく戦隊主題歌w。
前説のサイゾーはAKBの仲川遥香で、本編では喋らない役のせいか噛み噛みでグダグダ。沙夜役では着物の裾を広げたままで所作がヒドイ^^;。

映像部分が俄然多くなって、『ペルソナ4』を彷彿とさせる、映像と芝居を合体させたような舞台だった。bpmの伊勢直弘氏の大胆な試みだろうが、はたして昭和テイストな時代劇とマッチするのだろうか。
最も嫌悪したのが、人物の感情や台詞までも“文字”にして何度も映像で映されること。世界観を構築するためだろうが、もはやアニメの雰囲気と変わらなくなってしまう。役者の声や表情で表現することこそ、舞台ならではの味ではないだろうか。ましてやお客さんにまで“拍手”と文字で求めるのも、何だかニコ動を見てるようでイヤだw。
緊迫が爆発した時のキーーー!と鳴り響く音と眩しく広がる光も、耳や目に強烈に影響するので、やり過ぎないで欲しい^^;。

ギャグや漫才やアドリブも多くなって、昨年にはないシーンも追加されていた。お笑いで膨らみすぎて、ちっとも進行せず、観てるだけでイライラとかったるくなる^^;。太り過ぎて疾走感が薄れたようだ。
殺陣やアクションは随分とレベルアップされていて、ラストの生々しさも際立つ。
だがキャラクターの感情が場面ごとに上手く溶け込んでおらず、真に迫り込んでこない。
ステージ上段や端の芝居も目立ち、観客の視線を動かし過ぎて集中できない。Gロッソの広い舞台を使いあぐねている感じがした。

続投の土方@兼崎健太郎は鋭さが増し、沖田@浜尾京介はちょっと痩せたかな。兼ちゃん&マオのアドリブがマジっぽくてハラハラ^^;。土方の客席降りまであるサービス。
今回の主人公は聖也で、バク転バク宙もするちょっぴり強い鉄之助。「子犬」と言われる割には大きく見えるw。
水谷百輔、椎名鯛造、黒藤結軌の3バカトリオは、休憩後の前説にも登場。鉄が派手に見せるので、タイゾーのバク転が目立たない。
工藤真由や服部翼の京都弁の声や喋り方が気に入った。仮面ライダーなでしこをやったJAEの人見早苗による忍者バトルが迫力たっぷり。

要所要所はいいのだが、舞台がもつ本来の力を見失った演出で、面白味が薄れてしまった。
再炎はしたが、キャストの情熱で燻るだけの舞台になったようだ。

舞台連動コンテンツ限定配信。年に2回位はピスメをやりたいとスタッフが言ってたが、そんなにやってどうするの^^;。
ミュージカル『コーヒープリンス1号店』を観てきた。

ネルケがリスペクトする韓流作品を舞台とするシリーズ第1弾。
今回は、日本でも大ヒットしたドラマの原作を日本人キャストでミュージカル化。
件のドラマは全く観ていないし、韓流作品にも抵抗があるが、とりあえずキャストお目当てだ。

寂れたコーヒー店を立て直すことを祖母に命じられた御曹司のハンギョルと、彼に“男”として間違われ店で働くことになるウンチャンとの恋の行方を、イケメン店員やお客さんや家族との交流を通して描くラブ・コメディ。

韓国ドラマで苦手なのは先ずキャラクターで、どうしても共感共鳴できないものがある。
今主人公ハンギョルも高慢で頑固、悪くて自分からは決して謝らない。そんなイヤなキャラを、王子な山崎育三郎が歌やコミカルな芝居で随分と中和してくれたようだ。とにかく山崎プリンスの歌や魅力がたっぷり詰まってる。
ヒロインの高畑充希は、ボーイッシュな顔立ちに華奢で可憐。冒頭の歌は不安要素もあり物を落とすハプニングもあったが、中盤からめきめきと歌唱力を発揮、大らかな芝居も好感がもてる。
育三郎と充希さん、背的なバランスだと昆さんとの『ロミジュリ』を彷彿とさせるがw、間近で観る感覚だと『レ・ミゼ』を思い出させた。

やむを得なく男同士の関係からスタートした二人だが、やがて互いに惹かれ合い、思いを躊躇したり迷ったり悩んだりする。
「愛してる」と何度も叫んだり、きつく抱き合ったりキスしたりと、ストレートな表現が多いのも韓国ドラマならではのテイストか。
「ファイナル・コーヒー」や「義兄弟」とネタ的には新鮮で面白い。ストーリー的には、女と分かった時点でライトに向かって欲しかった。その後も出生の秘密とかゴタゴタ感があって、そこからどうしてすぐまた修正されるのかモヤモヤ感が起きる。財閥とか大金持ちとか大企業とか、韓流ドラマには欠かせない世界らしい。

新納慎也のハンソルは女性ウケしそうな、優しく思いやりがあり男らしいタイプだ。
寡黙な加藤和樹、ゴリラな鷲尾昇、ハイテンションな井出卓也のイケメントリオの関係が面白い。ネタは毎回変わってくるのかな。和樹はずっとカウンターの中にいるのが惜しいが、ワッシーとのシンクロ率が楽しい。
テリー犬がモップみたいで愛くるしくて、とくがわみたいに作品のアイコン的存在。
キャストの好演のおかげで、人物にも愛着がわきそうだが、彼らのバックボーンや突っ込んだ事情が描かれてないので、一歩進んだ共感がわかないのが惜しい。

楽曲はどれも平坦で印象的なものは少ないが、「灰被り」や「ゲイ!?」などコミカルな曲は面白かった。バラード調もイイ。
育さんはじめ、ニイロさんが凛々しくよく歌う。尾藤イサオ、中尾ミエの見せ所、聞かせ所も押えてある。玉置成実はアニメ風な歌い方は変わってない。
二幕のライブは、またか!というムードにさせたが、ギターを持った和樹など其々の楽器が奏でる音や雰囲気が良かった。

髪が長い和樹は、一見して『ゴーカイジャー』のジョーっぽいw。長身で抜群のプロポーションは何を着てもサマになってカッコイー。掛け合いのツボも絶妙。ヤマ場のソロは、よく声が響いて心にストンと届いた。

前方通路という素晴らしい席で、劇中でワッシー、ニイロ、和樹の目線と合ったような気分に包まれたv。
ラストでみんなが立ち並ぶ中、槇原敬介氏のテーマソングが流れると共に、前方のお客さんがいっせいに立ち上がるので、こういう設定になってるのか!?と不意をつかれたように私も立った。そうしたら和樹を先頭にイケメンたちが客席降り。行きも帰りも隣を通ってくれて、間近でドキドキするやら(*^。^*)。握手会以外でこんなに和樹と接近したのも初めてかも。通路席で良かった。

そのままスタンディングの中をカテコが3回ぐらい。
みんながハケた後、最後は育さん&高畑さんでお辞儀。投げチュウしたのにムシされた育さんに高畑さんが平謝り。小柄な高畑さんをお姫様抱っこする育さんが兄ちゃんらしく見えた。
無料券があったので、『劇場版 SPEC~天~』を観てきた。

連続ドラマは適当に観てて、先日のスペシャルドラマ『翔』がいい出来だったので、流れで劇場版も。

“未詳”捜査官の当麻とスペックを持つニノマエを軸に、公安たちとスペックホルダーたちとの戦いを描く。

ギャグやお笑いに比重がかかっているせいか、ミステリー性のある重苦しい雰囲気も少なく進行度もあまりない。当麻の能力的にも『翔』のような突き抜け感や納得感が薄く、ドラマ性の面白味はあまりなかった。
たぶん映画が初見の人には、そそられない出来上がり。

戸田恵梨香と加瀬亮はギャグとシリアスの切り替えが上手いが、映画ではコミカルのほうが印象に残りそう。ゴリさんな竜雷太が味わい深い。
神木隆之介は、監督やスタッフによっぽど愛されてるんだなと思ったw。伊藤敦史の能力は『ターミネーター』みたいなノリ。浅野ゆう子はジュリアナのノリか。三人の漫才が楽しそうだった。

私のお目当ては『翔』から出てきた“御前会議”(笑)。山寺宏一と戸田恵子は冒頭で登場。平田広明の顔もバッチリ映って、観てるこっちが照れそうw。平田さんの左肩に触れる、椎名桔平の芝居にも注目。
“ザコキャラ”と化した、戴寧龍二は「デカレッド」の名乗りのチャンスw。

結局、あの人は助かったのか?アイツはダレなのか?あの未来はいったい?など、数々の疑問をほったらかしにしたまま、次の「ケツ」へ丸投げ状態。広げるだけ広げた大風呂敷を回収せねばならず、脚本家は大変だw。
白いキーマンの男は、口元や話し方からあの俳優だと分かるが、若い連中ばかりがスペックを持つのもねえ。
「欠」な内容はイヤだが「血」な映像もイヤだな。
舞台『銀河英雄伝説 第二章 自由惑星同盟篇』を観てきた。

田中芳樹氏の同名原作シリーズの舞台化。
昨年の第一章・銀河帝国篇&外伝&外伝に続く、シリーズ舞台第四弾でもある。

主人公ヤン・ウェンリーをどこまで描くのかと思ったが、アスターテ会戦からイゼルローン要塞陥落までだった。
時系列的に第一章の途中までの設定。ラインハルトのシルエット、オーベルシュタインの映像でカブらせる。

第一章より映像が格段にパワーアップ。宇宙へ引き込まれそうな感覚も味わいそう。
西田大輔の演出なので、戦場でのアクションやアンサンブルのダンスシーンも多かった。
アニメの筋書きや印象に残ってた台詞を思い出しながら、舞台ならではの臨場感と迫力を伴って、それなりに楽しめたと思う。

河村隆一は声や話し方をだいぶ工夫されたのか、いかにもヤンっぽくて好みだ。富山敬さんを思い出させる。
大澄賢也、天宮良、西岡徳馬と、錚々たる顔ぶれによる力の篭った台詞は聴き応えがある。松井誠の時代劇風のクセのある話し方も、同盟篇には意外とぴったりハマる。伊藤哲哉の顔に愛着がわきそうw。
馬渕英俚可が思ったよりも存在感。野久保直樹が出る度に回想シーン。客席通路を使うのはこの二人のみ。
先週の『SAMURAI7』千秋楽でウキョウでテンション上げてた中川晃教が、たった1週間で、ポプランを仕上げてきたのでビックリ! ちょっとウキョウさん引きずってたけどw。中川さんはそれなりに目立つが、スパルタニアンパイロット連中が個性的な割にちょっと物足りない出番。と思ったら、今夏に外伝『撃墜王』を上演だと!イイとこ付いてくるなw。
ヤンの幕僚たちの雰囲気が面白く、荒木健太朗の小芝居が笑いを誘う。川隅美慎(『ゴーバスターズ』も可愛かった)、桑代貴明ら若手の初々しさが目を引く。
サブキャストも重要な役割で、アンサンブルのダンスなど、マンパワーの迫力をまざまざと見せ付けた。

ラスト、全員によるコーラス「Searching for the light」は圧巻。
これだけ唄って踊れる人が揃いながら、あえて封印して作品世界を構築し高め合っていく様子に、大らかなオーラが感じられた。

第一章では恵まれなかったが、今回は前方通路席でキャストをバッチリ拝顔。でもこの舞台はやはり中ほどの席で観たいものだ。
トーク公演をあと2回観る予定。


アフタートーク。
MCはレベロ役の遠山裕介(劇中はアイルさんと雰囲気が似てたw)。
出演は、大澄賢也、荒木健太朗、野久保直樹、天宮良、金澤博。

2日目(4公演)を終えての感想。チームワークが良くなった。芝居が日に日に進化し、お笑いも増えた。劇場入りして結束力が強くなったなど。
初共演同士が多く、其々の第一印象を伺うが、役との共通点やフリートークにもなったりw。大澄さん&天宮さん&野久保さんは楽屋が同じ。今回ストレートプレイの大澄さんは、フライングボールのシーンでやはり踊りたいなと(笑)。大澄さんは普段もムライみたいにストイックで真面目。河村さんも普段もあんな感じでハマリ役だという。
最後にひと言ずつ。千秋楽まで毎回同じ芝居にならないと思うので何度も観て欲しい。できれば色んな場所の席で観て欲しいなど。
イゼルローンの時に賢也さんがちょっとずつ僕に近づいてくるので、千秋楽ではチューされるのではないかwと言ってたアラケンは、千秋楽ではたしてチューされるかどうか観てください、とジョークで締めた。

オマケでグッズ紹介コーナー。あまり売れてないんだろか。“サーチングフォーザライト”のネーミングのペンライトは役に立ちそうな立たないようなw。
【クリームソーダとギムレット】録音公開に行ってきた。
石田彰さんと氷上京子さんがパーソナリティをつとめるWebラジオ『クリームソーダとギムレット』の録音公開という、一風変わったイベントである。

朝から一日中の大雨。会場は広くて綺麗だが、駅から遠いのがネックだな。
行きは丁度来たバスに乗り込み、帰りはファン仲間と話しながら歩いて駅へ。
会場には開場15分前に到着したが、既に長い列ができててビックリ。

物販グッズは2色のロゴ入りトートバッグ。黒白じゃなく“ナイトブルー”と“生なり”。開演前に早々と完売。
『むかしむかし』CD通販予約受付中。過去CD購入者には特製フォトプレゼント。

「録音公開」とはあくまでも「ラジオ収録」を「公開」するもの。
開場時間中は、舞台上の上手でキャストやスタッフが打ち合わせやメール選び、雑談などいつもの雰囲気で収録準備。その様子を客席から観るのも自由、お手洗いやホワイエへ出入りするのも自由。ツイッター等の実況は禁止だが、携帯等を触っていてもオッケーだ。

今回、抽選でいただいた座席が、1階の01列真ん中あたり。神よ感謝!(^o^)
お手洗いを早々と済ませ、開演30分前からその収録前の様子をじっくり観察した。まるで動物園のパンダを見る気分w。
恭子ちゃんは後ろ向きで顔は見えなかったが、注目すべきは席に座ってる石田さん! 頬杖ついたり、軽く咳したり(風邪じゃないよね)真剣に手の紙を見ていたり、髪の毛触って首を傾けたり、唇をつまんでたり、今の石田さんのあらゆるクセ(?)をインプット。正直、50歳を前にした男の人にしては、すべての仕草が可愛過ぎるっ!(笑)
太ったディレクターらしき人が、観客をアキさせないように、色々な仕込みをスクリーンに映してイジってくれる。
ジングルコントの「バンザーイ!」三唱の練習もさせて、客席のイイ手応えに「よいねー」と満足な紙。気分は『SAMURAI7』かw。その様子をチラと見て、軽くウケてる石田さんw。
本番5分前、舞台中央の座席にスタンバイ準備するキャスト。「もうすぐはじまるよん!!」の紙と4/14台本表紙が映ってスタート。

内容は配信されるので割愛。
スタートしてすぐ、ノイズが何度か入ってやり直す場面もあり。
石田さんと恭子ちゃんが“く”の字の机で向き合い座る。恭子ちゃんの隣のスタッフ(構成作家?)がボードにツッコミやギモンを書いて見せて、話題や内容を広げていく感じ。そのツッコミ前よりいち早く、客席からもツッコミが入ったりw。
下手(左手)に機材や音響スタッフがおり、ディレクターの指示でコーナーごとに切って、また次のコーナーに入る段取り。その間に、石田さんはペットボトルの水を飲んだり、恭子ちゃんは読む紙を回したり、和やかに淡々とした進行。
今日の石田さんは、割と強気(笑)。あんな話題もするんだ~という、私的にツボなネタもあり。途中で石田スイッチが入り、いつもの小芝居が繰り広げられて長くなって、巻きが入ったりw。
恭子ちゃんは集まったファンに気遣ってか、割とおとなしめ。たまに出るヘンな発言に、石田さんと同じくお客さんもリアクションに困ったりw。
ただ、たまに石田さんの口元からごにょごにょと独り言的な言葉も飛び出す。前列の耳には何とか入ってくるが、BGMの音楽に混ざって、後方席には聞こえ辛いだろうなという場面があった。ホント、お客さんを気にしないでやってる感じだ。

約1時間。収録終了になって、キャストもスタッフも普通にそっけなく舞台にハケて行った。
「クリギム・スタイル」のイベントだから仕方ない。
ところが、マイクを持って再び舞台上に登場してくれたお二人。笑顔で挨拶とお礼を述べてくれた。会場広いが駅から遠いとか、まだ雨が降ってるから気をつけてとかまではいいが、僕たちは死んでもイイとか、だんだんとヘンな方向にいっちゃうのがクリギム・テイストw。
二人と一緒にお客様と写真撮影。気を使って舞台上の三ヶ所で2枚ずつ撮影。その度に気軽に移動してくれる石田さん&恭子ちゃん。イイ笑顔だったと思うので、どこかにアップして欲しい。
これがお二人からの精一杯のお礼。客席からは感謝感激のいっぱいの拍手が贈られた。

雨を吹き飛ばす程のホットなひと時で、久しぶりの石田さんをガッツリと楽しませて貰って満足した(^o^)。
舞台版『ミラクル☆トレイン~大江戸線へようこそ~』2nd approach初日を観てきた。

アニメから派生した舞台『ミラクル☆トレイン』の第2回の運行。
大江戸線の“駅”たちが、紳士淑女の悩みを解決していくハートフル・コメディ。
今回は、結婚間近のお嬢様と幼なじみの執事のオリジナル・ストーリー第二弾。

六本木(KENN)は深く考え過ぎるも、ひと回り大きく成長していて眩しい。
新宿(渡辺大輔)のツッコミは冴え渡り、月島(杉浦功兼)のエアもんじゃ焼きは絶好調、汐留(植田圭輔)のチャーミング度が抜群、リーダーとしてスルーされる都庁(吉田友一)はボケ担当を一手に引き受け。クール&ホットな車掌(汐崎アイル)の協力、アイコンとくがわ(田口治)の発見も、両国のおかげか。
大江戸線の新しい仲間の駅も登場。初日ならではのカミやつっかえがあったが、賑やかなギャグとゆるい笑いこそ、ミラ☆トレのテンション。

思い出される繋がっていた日々。
新しく羽ばたいていくこれから。
駅たちは悩める者のために粘り強く懸命に力を尽くしてくれる。
キャストの好演も相まって、ほろ苦くも温かい舞台に仕上がっていた。

三上俊はオリジナルキャラの六樹。駅ではないし、見る前は微妙な役だなと思っていたが、フタを開けたら出番も台詞も多くて、作品になくてはならない要、いわばこの作品の主役だった!
髪を切ったミカシュンはいっそう若々しくマイルドなテイスト。コミカルな表情と軽快な動きもチャーミングだ。後半の情感溢れる迫真の芝居は圧巻で、客席の誰もが心打たれていた。私もジンと熱くなった。
今回の舞台について、マメにブログを更新してくれたミカシュン。一緒にドキドキした気分で初日を迎えたが、久しぶりにミカシュンの芝居をガッツリと楽しませて貰って嬉しかった。

カテコの拍手がいつまでも続き、初日からスタオベが起きそうな盛り上がり。後方に空席が目立っていたのが残念。
あと1回観る予定。

南波日々人と源義経に、豪華なお花が届いていた(^o^)。
わかる人にはわかるネタw。お茶目なあの方も観にきてくれるかな。“六”の字が付いてるんだし、いつか舞台にゲストで登場してもよさそうw。

“とくがわ”春グッズセットが可愛すぎてつい買ってしまった。
明日は、アニメ版とくがわの中の人のイベントである。
『バンビーノ・ファイナル・プレ』に行ってきた。

テーマは「これを観ればbambinoのすべてがわかります!」(笑)。
6年前にスタートした『bambino.』シリーズ。今年6月の『bambino.FINAL!』に向けて、過去映像を振り返りながら、トーク、歌、ビデオメッセージなど盛り沢山な内容で送るイベント。
私が参加した回はゲストもおらず、予想通り、後方席はガラガラ^^;。

出演は、斉藤祥太(圭介)水谷あつし(マスター栄村)柏進(マネージャー時田)斉藤祐介(ナオ)福山聖二(ふみや)柾木玲弥(航太)。
マスターとマネージャーが司会進行を務め、FINALから参加する航太が机と椅子で勉強する設定で、bambino.を知らない人にも分かり易く、映像とトークで繰り広げる。
初演の映像から始まるので、前半は圭介がメイン、『2』からのナオが説明役で加わり、後半から待たされたふみやがやっと登場w。bambino.に関わった殆どのキャラの登場シーンや出演者の裏話やネタが語られて、懐かしくも愉快だった。

今回の初ネタは、シゲ&優の「ダルビッシユー!」かな?
ザウルス物語の彰吾の女の子はカワイイのかブッキーなのかw。
数馬や健や淳の登場シーンも映され、今とあまり変わってなかったり。
当時18歳だったふみやだが、これでダンスシーンに一石を投じてくれた感。小野健がダンス苦手な話もチラリw。メインテーマのサビのダンスを、ふみやが新人の航太にレッスンする場面もw。柾木くんは若いだけあって飲み込みが早い。

作・演出の堤泰之氏の話題もあれこれ。その度に鈴舟やDCの時に拝んだお顔が浮かんできたり。「バンビーノ」の元ネタなど初演から布石が散りばめられていたが、壁の“板尾”の文字はナオが書いたという。いつもは温厚な堤さんが、稽古中に怒った時の話が興味深かった。東大出身の人は怒らないのが常識なのかw。
正輝の竹尾さんが出たところで、バイキンマンの息子さんと紹介するマスター。和樹がゲスト出演した『2』の時に、中尾さんの代理で関俊彦さんがマスクをして観劇にいらしてたが、今月の『超生放送ステージ』で和樹と関さんがようやく同じステージに立つのかと思うと感慨深いw。『2』の時の和樹は敵役だったので、舞台袖でOPやEDを一人で踊っていたのが丸分かりだったという話も愉しい。

前回最後となった『3&+』クライマックス、竜太のギターをもち「ハロー・ハロー」を唄う優の表情が映ってジンとさせる。今となっては、デカグリーン&アンクのコンビにもなってたんだな。
『3&+』を観終わって、サンモールから駅への道のりがひどく重苦しかったことを覚えている。『ファイナル』ではぜひ爽やかな快感を与えて欲しい。
どんなファイナルにしたいか?で、初演のとっかかりとなった圭介がどのように羽ばたいていくのかを見たい、と言った祥太くんに大いに共鳴した。
バッティングセンター&レバ刺しで“攻め”の友一の話も出たが、この後で、その友一を観に行くんだけどねw。

初出しのプロモVが流れたり、トークにいっぱい時間をかけたりと、ゲストがいない分だけサービスもしてくれて、2時間15分近く楽しませた。
お見送りハイタッチもギュウタッチにw。熱い眼差しの祥太くんが好印象だ。

初演からずっと観続けてきた『bambino.』シリーズ。オーラスとなる『ファイナル~最終章~』は2回は観たいものだ。
舞台『道化の瞳』を観てきた。

『ALTAR BOYZ』で夢中にさせてくれた、玉野和紀のオリジナル・ミュージカル。
作・演出・振付・出演もした玉野さんがキャスティングもされた、まさに玉野ワールド全開の舞台だ。

前半は白血病と闘う入院中の少年と医者たちとの交流、後半は少年が書いた道化の物語、という二重構造。出演者の殆どが二役をする。映画にもなった舞台『MIDSUMMER CAROL~ガマ王子VSザリガニ魔人』と似た構図でもある。
少年が書いた物語「道化の瞳」部分は、元々はある舞台の劇中ミュージカルとして作られた作品で、今回1本のミュージカルとして作るために、前半の現実部分を肉付けしたようだ。

前半は白衣も着ないユニークなお医者さん達がいっぱい登場、笑いの治療と称して、患者の少年・健一を様々な手法で笑わせようとする。目の見えないお母さんは明るい健一をいつも優しく愛する。
担当医@小堺一機を中心に、ギャグやパフォーマンスやダンスが満載。たまにクスリと笑わせ、健一@屋良朝幸のブレイクダンスに目を瞠るが、こんなリアルじゃない病院には正直引きそう^^;。冷静で厳しい眼差しを向ける副院長@保坂知寿のほうがよっぽど理に適ってる。前半はグダグダ進行の中、たまに笑いたまに心痛みながら、何度もウトウトしてしまった。

ところが二幕目からは一変、イギリスが舞台の靴磨きの少年と道化たちの交流、道化の切ないラブストーリーに一気に惹き込まれる。タイトルロールにもなる、こちらの話のほうが本筋なのだろう。
実は開演前から、先ほど観た映画『アーティスト』で耳にしたのと似たような音楽が会場を包んでいて胸をあたたかくさせたのだが、この「道化の瞳」はチャップリンへのオマージュが込められている作品だという。そうだったのか! あの音楽はおそらくチャップリン映画の音楽なのだろう。

道化に扮するのは小堺さん、原田優一、佐々木喜英、玉野和紀。そして少年クーガンの屋良さん。彼らがやるジャグリングがとてもステキ! 何度も稽古を重ねたんだろう。中には失敗する芸もあるが、成功するまで何度もやって、ついに5度目にして大成功した時は観客からもいっぱい拍手が起きた。粘りの小堺さん、虚弱っぽいヒデさん。ひょうきんなデブ役の原田さんの凛とした歌声もステキ。
『アーティスト』にも出てきたソシアルダンスやタップダンスが多数登場。玉野さんのタップは格段に素晴らしいが、全員のタップダンスが息ぴったりで、鳥肌が立ちそうなほど凄かった。ナマの迫力もあろうが、映画のタップよりも格段に上だ。日本人もここまで極めることができたのだ。

舞台キーマンのチャーリーは声が出ない設定。玉野さんは終始、表情と動きと手話だけで表現するが、まさにサイレント映画を見るようでもあった。チャーリーは目の見えない大好きな女性のために、ある決心をする。
舞台中盤で、既に両方の話の結末は予想できるのだが、現実と物語を重ね合わせて思いを伝えていく演出が実に見事だ。キーアイテムは手紙。伏線もちゃんと張ってある。彼らの渾身のメッセージが観るほうの心を一気に揺さぶる。わかってても泣けてしまった(;_;)。

笑わせて笑わせて、最後に泣かせて、胸を熱くさせる。こういうのを感動的な舞台というのだろう。
考えさせるというより、観て感じさせる作品。サイレント映画の空気を残した、舞台だったと思う。
先の舞台の映画版『パコと魔法の絵本』はカラフルだったが、この舞台がもし映画化されるとしたら、二幕の物語はぜひ白黒にして欲しいなと思った。

あと1回観る予定。その時にお目当ての小西遼生さんを語りたいと思う。
映画『アーティスト』を観てきた。

オスカーを受賞する前から、映画館の予告で観たいなと思っていた作品。
昔のチャップリン映画以来のモノクロ・サイレント映画は、とても懐かしくて目新しい。

サイレントからトーキーへと転換期を迎えた、1927年から1930年前半のハリウッドの映画界を舞台に、落ちぶれたサイレント映画スターの男と、トーキー映画でスターの座をかけのぼっていく新人女優とのラブロマンス。
ハリウッドを描いたフランス映画が、アメリカで受賞すること自体、太っ腹というか奇跡というか。

サイレント映画に不可欠なのが、音楽と最小限の字幕。俳優のオーバー過ぎるほどの豊かな表情と動き。ところがヒロインのペピーが、インタビューの中でこれらを指摘嘲笑しているところが可笑しい。
観る側は大きく想像力を描き立てられるが、字幕が不十分で、こちらが想像したことが大きく外している場面があった。
昔の英語は品があってくだけてないので、英語と日本語訳の字幕は英会話の勉強にもなりそう。
3Dやカラーに慣れた目にはモノクロは優しく、深みをもって画面に集中させる。

昔の手法を取り入れたのか、単純でさりげない演出が小憎らしいほどツボにくる。
男の背広の袖を使った、ひとりラブシーンw。階段上下に女と男を立たせた、まろやかな下克上シーンw。男と女の境目に太い柱を入れた、関係断絶シーンw。
ジョージのサインをするのが運転手なら、犬のサインをするのはジョージだったり。給料も貰えないのに「sir」をまだ付けたり。そこかしこの細かな演出が笑いを誘う。
ペピーの口の大きさは予告で知ってたが、二の腕も筋肉モリモリで立派。新しい時代のたくましい女性像だろう。
男女の仲をとりもつ、運転手クリフトンのジェームズ・クロムウェルが味があっていい。もう一匹、ジョージの愛犬アギーも愛らしい。

声が出ないのをいいことに、実は時おり、脳内で日本語吹替えを勝手にやっていたw。ジョージ=大塚明夫、ペピー=沢城みゆき、というマウスプロモーション・コンビ。クリフトン=麦人、キノグラフ社長=富田耕正と、なぜか昔風なキャスティングw。
サイレント映画にオマージュを捧げながら、ミシェル・アザナヴィシウス監督は今の時代の映画の良さを際立たせる、誇りと気骨を備えている。
周りの物音を急に聞こえさせ、自分の声だけが聞こえない場面は、試験的でもあり、ある意味ぞっとさせる世界だ。
トーキーによる音の恵みを観る側にも体感させたり、“THE END”を敢えて入れなかったり、ミュージカルの始まりまでも祝福していた。
日本でも中学の必修科目になったが、ダンス奨励のお話でもあったかなw。

1時間45分はリピートし易く、リピーター特典もあり。
『アーティスト』を先に見といて良かった。映画鑑賞後、すぐ観た舞台『道化の瞳』のタップダンスのほうが格段に上だったからw。
D-BOYS STAGE 10th『淋しいマグネット』のBlues初日を観劇。

今回はステージ上、特設席。
何だか緊張する。というか、上演中は気にならないが、上演前はライトが当って、正面客席よりも明らかに温度が高く、じりじり火照って熱い。こんなに熱いステージ上で役者は芝居をするのか。

特設席で観ると、臨場感と迫力があって、世界観に引き込まれるような感覚だ。
役者の顔がものすごく近く、表情どころかシワまでもきっちり目に映る。役者の声も耳元で叫ばれるように大きい。
背を向いて喋る役者の顔は望めないが、こちらを向いて喋る役者の表情で相手の顔を想像できる。演出も計算されてるのか、立ち位置が逆になったりと動きがあるので、丸っきり拝めなくなるということはない。
役者やアンサンブルの出入り位置にも当たり、次々と前を通り過ぎる疾走感も得られる。こちら側にアドリブでサービスしてくれるアンサンブルの方もいた。

Whitesの観劇で気になっていた点も幾つか自己解決できた。
客席を隔てる、前方の大きな裂け目の程度も分かった。
後半の舞台上に現れる三本の柱は、音も立てず実にスムーズに上下に動く。
お寿司は食べてるものは本物だ。缶ビールのメーカーも判明。
ラストの機械の中のカラクリもネタバレ的に判明。座ってる後方に置かれた扇風機からは風が入ってきて、一時、フシギな空気に浸った。
入りハケの細々とした段取りから小物や衣装に至るまで、客席では分からなかったものがどんどん目に入ってくるので、舞台裏を覗けるようで美味しかった。

BluesはD-BOYSが2人&D2が2人の混合。みんな一通り初日を経験しているが、組み合わせによって、掛け合いの芝居や関係性にも微妙な変化を感じた。
ゴンゾの碓井将大はのびのびとした感で、ナーバスな表情が色濃く出る。
トオルの橋本汰斗は前よりも強気に見えて、楽しげな余裕がにじみ出る。
シオンの陳内将は人懐っこく見えて、柳下の上目線のシオンよりは好みかな。
リューベンの阿久津愼太郎は孤高な面がよく出ているが、どこか計算づくにも見える。
19歳のリューベンの登場シーンは、瀬戸と阿久津ではアプローチや立ち位置が全く違う。
ゴンゾとトオルのあのシーンは、前よりもちょっと長かったw。
9歳のシオンが、自分が兼ね役したキャラに追いかけられるのが面白い。

陳内くんの軽妙さがツボにきたのか、前よりは笑いが込み上げるところがあった。
ところが、男と女が踊る重要なシーンを間近で見たせいなのか、二つの気持ちがどっと心に流れこんで、不意に涙が込み上げてしまった。まさかこの舞台で泣けてしまうことになるとは。たぶん、このステージ上の席のおかげだろう。


終演後、ゲストを招いたトークショー。
陳内将と阿久津愼太郎、中ほどで観劇していた近江陽一郎。
トークショーは正面だけを見て進行するので、ステージ席だと殆ど顔が見えないのがネック。
本気で生きていく彼らの姿に心打たれたという近江くん。観る側はどうしても真面目に言葉が溢れてしまうのか。役作りの質問では、同じような作品のビデオを観たがどれも観て落ち込んだと阿久津くん。自分の芝居のクセを無くすことから始めたという陳内くん。二人につられて、自分も一緒になって喋ろうとする近江くん。「将ちゃん」「アクツ」と呼び合う和気藹々のD2だった。でも10分は短いよね。
最後に近江くんだけが、ステージサイド両席にも軽く会釈して退場。気が利く子だw。
ステージ上にも20人程の観客がいるのだから、終演後は正面だけでなくサイドにもお辞儀をして欲しいなと思った。
『舞台版(LIGHT ACT)コードギアス 反逆のルルーシュ 騒乱前夜祭(イブ)』を観てきた。

ホールへの道のりと遠さがネックだ。
来場記念はポストカード。ロビーの原画ギャラリーはイマイチな展示。
上演時間やホール案内など、イマイチ不親切な対応だ。
こんなに空席だらけの客席ははじめて。2階は1階席へ、プレミアム当日券はS席値段という落ち込みよう。前方席もガラガラで、どこへ座ってもオッケーな感じ。
CMの「ギアスのムダ遣い」ならぬ、チケット代の無駄遣いになったか^^;。
このポシャぶりは、やっぱりプロデューサーらの責任だろう。

絶対遵守の力“ギアス”を持つルルーシュ・ランベルージを軸に、アッシュフォード学園生徒会×黒の騎士団×ブリタニア遊撃隊の三つ巴の戦と共闘を描く。
アニメ第一シリーズのSTAGE9「猫祭り」と9.5話「総集編」との間に設定したオリジナル・エピソードで、「STAGE9.45」というサブタイトル。原作へのオマージュと旨味を含みつつ、演劇ならではの表現を目指したようだ。

冒頭から『コードギアス』の世界観を映像でざっくりと紹介。はじめて作品に触れる人や、私のようにだいぶ記憶が薄れてしまった人にも有難い。
キャラに扮した鬘や衣装が多数登場し、学園内を舞台にした人間模様なので、『金色のコルダ』の雰囲気に近い。
クラブハウスの一階と、ルルーシュやナナリーやC.C.がいる二階を、交互にある時は並行して進行するシチュエーション・ドラマでもある。
歌ありダンスあり芝居あり。一幕はキャラ紹介の意もあり淡々と進むが、二幕にはロボットも出現しアクション率も高い。舞台『蒼穹のファフナー』にもさすがにロボットは出なかったから目新しい試みだ。
笑いとシリアスな中、キャラクターの心情や関係性なども綿密に描かれて、エンタメ性のある舞台にはなっていた。

エンタメな舞台ではあるけれど、満足できた面白かったと思えるほどではなく、全てにおいてイマイチな出来であった。
芝居の上手い下手より、台詞をちゃんと言える役者が少なく、よく聞き取れない。
歌はちゃんと声が出せる人に唄って欲しいものだ。
ミレイの号令でみんな踊りだしたり、ナナリーが空想の中でみんなと踊ったりと、唐突なダンスはどうしても嫌悪感が付き纏う。
2階正面の柵が邪魔になって、2階にいる人物の表情がよく見えない。観客の目線を考えない、舞台装置のミスだろう。

ルルーシュ@丹野延一とスザク@塩沢英真は身長が殆ど同じなのがいい。丹野くんの熱演、塩澤くんの表現力は好ましい。
C.C.@安藤遥と、ナナリー@南有貴は可愛かった。
よく声が出て演技的に安定していたのは林野健志だが、随分と雰囲気が違ってて驚いた。
アクション指導の今井靖彦といえば、ミュージカル『忍たま乱太郎』の山田先生だが、軍服姿も似合う。扇長卓の顔も久しぶり。
カレンの七海エリなど女子も果敢に闘うので、躍動感あるアクション場面は見どころだ。

終演後はトークショーだと思っていたが、トークイベントだった。
オリジナルなコント(?)でイマイチ。ルルーシュかスザクのどちらかが出てくれればよかったのに。

夏のミュージカル版のチラシもあったが、そちらのほうが見た目もキャストも質が高そう。
今回の舞台版は、私にとってはアニメ版の復習であり、ミュージカル版の予習ともなったようだ。

劇中でスザクが「パンダ」を描いてたが、どうせならルルーシュが「しろくま」も描いてくれれば、放送中のアニメ『しろくまカフェ』の宣伝にもなったのにw。福山潤(パンダ)&櫻井孝宏(しろくま)だしね。
D-BOYS STAGE 10th『淋しいマグネット』のWhites初日を観劇。

記念すべきD-BOYS 10回目の公演は、スコットランドの作家による翻訳もの。
2年ぶりに演出する茅野イサムをはじめとして、役者やスタッフからは並々ならぬ意気込みと挑戦が伺える。

4人の男たちが共に集った、9歳、19歳、29歳を描き出す物語。
役者4人だけの芝居かと思いきや、男女混合アンサンブル8人も一緒に紡ぎだす舞台。
大胆な舞台セットに先ず驚かされる。ステージサイトに設けられた客席も目につく。

シオン&リューベン、ゴンゾ&トオルのセットで8人の役者を組み替えた4通りある舞台。
男の子の話で自分との共通点も見つからず、どのキャラにも容易く感情移入するのは難しい。年齢と共に、彼らの考えも関係性も変わってくる。
その中で見届けたいと思ったのはゴンゾだろうか。彼には一番近しいものを感じた。

Whitesの4人は全てD-BOYSメンバー。3人が青学で、3人が特撮経験者だw。
最初出てきた時は、29歳だとは思わなかったw。話し方も若いw。
ゴンゾの碓井将大は野性味が加わって新鮮。一段と芝居が上手くなっている。
シオンの柳下大は達者だが、掠れた声が耳障り。『検察側の証人』の役とカブる。
トオルの橋本汰斗は器用だが、どうも荒木くんの顔とカブる。
リューベンの瀬戸康史の声が柳の声とカブるw。役的に瀬戸くんの本質とピッタリだと思う。
目新しさも手伝って、9歳時の彼らはカワイイ。ポイントの一つはゴンゾとトオルの関係か。
劇中に二つの物語が挟まれ、彼らの兼ね役も見どころ。黒髪の娘役の女優さんが印象的。“スー”ちゃんは想像するしかないw。

原作の舞台の街は、ここでは千葉県のとある寂れた街をモデルにしてある。
この10年間知らずにいたが、子供の頃行った“行川アイランド”が2001年に無くなっていたことに軽くショックを受けた。フラミンゴを初めて見たのもココだった。

笑いどころが殆どなくエンタメ性は少ない。おまけに予想よりも長い。それだけに役者の演技に比重がかかる。
とりあえず4色を見る予定だが、それぞれのカラーを愉しめればイイのかな。
頂いた座席がこれまたバラエティに富んでいて、色々な方向から観劇できることを良しとしよう。


終演後、ゲストを招いたトークショー。すっかり忘れていた。
柳下大と瀬戸康史に、後ろで観劇していた牧田哲也。
セトくんをMCに据えたのはマチガイだったね^^;。牧田くんが真面目に色々感想を述べるのを、広げもせず盛り上げもせずに淡々とした進行。トモも神妙に聞いてるんだか聞いてないのかの表情。
キャラでやりたい役は、結局は自分にないゴンゾだと牧田くん。それのリアクションもなく、質問はひとつだけ。あっという間の10分間だった。
舞台『SAMURAI7』千秋楽を観てきた。

初演、再演とも、とにかく千秋楽は観ておきたい舞台。
今回もはじめからおわりまで、千秋楽スペシャルバージョン!
前説から休憩後、カテコまでびっしりとモチベーション高いショーが提供され、客席からは一段と掛け声も熱く異様な盛り上がり。私もいつもより3倍増しの声でキャラ名をコールしたw。パンフは既に完売で予約制。
いつもよりちょっと長い、約3時間の大盛況な舞台であった。

そこかしこでネタやアドリブが満載。
サムライ集める場で、シチロージが仮面してさりげに入っていたりw。
ダブルキャストの能政瞳・愛が、コマチとオカラを二人一緒に演じ分けたりw。ちなみに昼は瞳さん、千秋楽は愛さんだった模様。
今回は「テニプリの人!」で、テニミュ経験の3人がまばらに返事してたりw。
マンゾウの娘のDVDに、ニヤつくカツシロウだったりw。シリアスなのに、アドリブと芝居の切り替えがスゴっw。
「フォー!」が大盤振る舞い、もはやこの舞台になくてはならないネタとなったw。

つかこうへいテイストの岡村俊一の演出はさすがに面白い。岡村さんファンも多いこと。
熱血と疾走感溢れ、トメとスローの挿入と切り替えの上手さ。拍子木の如く見得をきらせるライトアップ。
テッサイ役の藤榮史哉による殺陣もスピード感と重量感がある。
日本人好みのテイストと洗練された手法で、観客を惹き込み集中させ、何度観ても飽きさせない舞台だった。
ただ残念だったのは、映像がいまいち分かり難く、芝居との繋がりが見えないこと。演劇面を重視したためだろうか。SFな世界観をもう少しリアルに表現してほしいなと思った。

千秋楽カテコは恒例、影ナレによる役者紹介。ヒョーゴ・コールの多さに大満足の丸山敦史。『テニプリ』菊丸な高橋広樹。肉が取れた感の磯貝龍虎。居合いの市瀬秀和。いつもより3倍回った中河内雅貴。自分ではやってないと「フォー!」をやっとする住谷正樹。『ペルソナ4』から1週間の稽古期間で立った馬場徹。この人がいなければ舞台『SAMURAI7』は生まれなかった加藤雅也。
前列のメイン9人から挨拶。でも自分たち以上に汗をかいて走り回ってくれたサブキャストやアンサンブルの面々のおかげだと、中河内くんや雅也さんが述べて、会場からも大きな拍手が送られた。
皆さんから口々に「再再再演」の話が飛び出して、これはひょっとして来年あたりまたあるのかと思う。中川晃教はヤル気満々だったし、馬場くんもやりたい感じ。一週間の稽古でやった馬場くんに、雅也さんは大いに驚いたとか。雅也さんも50歳まであと一年、まだまだヤれそうな顔をしていたw。

パンフに「コマチだより 舞台版」として、アニメ版『SAMURAI7』の脚本家・冨岡淳広からメッセージ。思えば、カンベエという中年のサムライをメインに据えた話はとても新鮮味があった。今でいえば『TIGER&BUNNY』みたいなテイストだ。今回の舞台を観てパンフを見て、急にGONZOのアニメが懐かしく思われた。
冨岡氏の最新作アニメは『ZETMAN』。GONZOといえば、本日から『寂しいマグネット』がスタート。
『朗読能シアター 船弁慶 -宝生流能楽公演「体感する能」より』第2部に行ってきた。

能楽師監修の下、能演目を現代語朗読として上演する新しい試み。
出演者は、平田広明、甲斐田裕子、渡辺大輔という実力派の顔ぶれ。音楽(楽琵琶)は中田太三。

朗読『船弁慶』
霊妙な琵琶の調べの中、平田さんは黒地に袴、渡辺さんは青地に袴、甲斐田さんは桃地の着物と和装で上手から登場。
壇ノ浦の戦いで平家を滅亡に追い込んだものの、兄・頼朝から追われる身となった義経と家臣の弁慶が、名残を惜しんで静と別れるも、荒れ狂う海上で平家一門の亡霊に襲われる物語。
平田さん(武蔵坊弁慶)の落ち着いた語りで始まり、渡辺さん(源義経)や甲斐田さん(静御前)が静かに絡んで進行する。
バックの映像は、松の大木から能公演の場面まで美しく映し出し、静の切ない心情や不気味な亡霊のおぞましさなどを色濃く彩る。
物語の前場のシテ(主役)は静御前だが、後場は平知盛だという。その知盛はどのように現れるのかが見せ場のひとつ。さすが声優さん!と頷かせる手法だ。
亡霊からは恨まれ、兄からは妬まれる、源義経。己の運命を受け入れ、義と誇りをもって一喝する義経を表現した渡辺さんが凛々しい。
難しく重苦しいイメージの能であるが、美しい言葉と柔らかな声で紡がれた世界は、想像力を刺激され分かり易く感じられた。約70分。休憩。

朗読『羽衣』
一人語りは、甲斐田さんか平田さんだろうと予想してたが、渡辺さんだった。
漁師の白龍(はくりょう)が松の枝に掛かった天女の羽衣を見つける物語。
男と女、声音を微妙に変えて表現する渡辺さん。緊張感が漂う中、実直さが現れた朗読だった。約15分。

夜公演はトークショーなし。全部で1時間半に満たなくやや物足りない演目だった。
入場時に見開きパンフを頂けるが、申し込んでいた平田さんサイン入りパンフを購入。


翌朝はアニメ『宇宙兄弟』第2話放送。
日々人(KENN)や義経(渡辺大輔)と共演している平田さん。
舞台『ミラクル☆トレイン2』にもぜひ遊びにいらして頂きたいw。
『J’s Music Action the 10th』昼の部へ行ってきた。

小杉十郎太さんの音楽活動開始から6年目の54歳!
“J・M・A”として十が10回目となる記念すべきライブ。
はじまりの場所、MANDALAである。

出演は、小杉十郎太(Vo,Gu)野口明彦(Dr,Cho)松田眞人(Key,Cho)ジュンヤ(Gu)アキラ(Ba)の強力布陣。
今日のじゅっちゃんは、爽やかな白っぽいラフな格好。3日の嵐の後の満開の桜のめでたさで、下北でコーディネイトされた桜Tシャツを衝動買いして着てきた。歌も「一輪の花」からスタート。

3年前にセッションした井上和彦さんとのライブについて触れ、似てないけど面白い和彦さんの口マネw。あの時、30分で作った和彦さんのための歌を、アノ後お披露目もなかったし、和彦さんのことはとりあえず置いといてw、新たな出発をする人を思ってリメイクした「この街から」を披露。新たなサウンドを得て、生き生きと蘇った曲だった。
和彦さんとのコラボはもうないとしても、和彦さんが中心にやってる「声援団」にじゅっちゃんもそろそろ参加して欲しいな。

ビートルズメドレーをやりたいと思ったそうだが、ビートルズの曲はコーラスとサウンドがメインで唄おうとするとこれが結構難しいという。結局、1曲しか歌えなかったと、「ドント・レット・ミー・ダウン」を披露。「僕をがっかりさせないで」の意味なので、がっかりさせないように、とハードルを上げる野口さんw。

あらためて今回のメインカバーは、G・Sメドレー! 懐かしのグループサウンズとはいっても、じゅっちゃんは小学生だった時代で、私もグループとサウンドがあまり一致していない^^;。レコード針やLP盤やドーナツ盤の話で盛り上がる50代たちだが、知らない人も多かったりw。
スタッフが見つけてきてくれたザ・タイガース風の衣装にお着替えして出てくるじゅっちゃん。赤ジャケットと黒ボトムが派手だけど可愛い!「シーサイド・バウンド」から始まり、みんなで腕を挙げて「オーイエー!」と合いの手。メロウな「亜麻色の髪の乙女」などGSメドレーを5曲ぐらい歌ってくれた。ここにきて「君だけをすべてっ!」と声を張り上げるじゅっちゃんを見れるなんてステキ。さりげに可愛いボイスでAKBの曲も混ぜていたりw(あれもいわゆるグループサウンズ)。
唄った後、ちょっぴり照れ笑いのじゅっちゃんだが気持ち良さそう。歌詞もとても歌い易かったという。
唄い終わった後、ステージ上でジャケットお着替え。野口さんがせっかくアノ曲をBGMにしたんだから、じゅっちゃんにも「ちょっとだけよ」とアドリブして欲しかった。

昨年夏に松田さんのキーボードにのせて唄った「声をきかせて」を披露。震災後は別な気持ちを込めて、よりいっそう大切な歌となったようだ。
野口さんと松田さんの出会いのきっかけとなった、来生たかおツアーの話。何と30年前! 来生たかおの「Goodbye Day」を披露、久しぶりに聴いて胸に染みた。

バンドメンバー紹介。20代2人の後は、30代40代はおらず、50代になるのも幅広い年齢層。今回は特にサウンドの素晴らしさが印象的だが、若い人たちの熱い音を間近に感じた。イケメンで物静かなアキラ。ジュンヤは年上人気だとか。ジュンヤが家でGSの曲を稽古してたら、お父様が喜んでくれたという。世代間を繋げてくれたじゅっちゃんがお手柄かw。

7/7は赤坂でダブル・ディランのイベント。相手は芸人だし、はたして自転車に乗ったじゅっちゃんを見れるのかw。
彩の国シェイクスピアシリーズ第25弾『シンベリン』を観てきた。

錚々たる豪華出演陣を揃えた、お馴染み蜷川幸雄演出のシェイクスピア作品。
今回は4作目のロマンス劇ということで、昨年某所で観た『ペリクリーズ』が思い出される。

身分違いの男女の恋人が、様々な障害や困難にあい、戦いに身を投じる中でやっと結ばれるという、ハッピーエンドの話ではある。
オープニングのステージは楽屋で、ガウンを着込んだ役者たちが談笑中。ひと際背の高い阿部さんが目につく。やがて開演のベル。みんな神妙な顔つきで立ち並び、いっせいにガウンを脱ぎ捨て衣装に早変わり。またまた遊び心満載の演出だ。
どんなにマジメな芝居かと思いきや、こんなにコメディ色が濃厚な舞台だとは思わなかった。

「シンベリン」とは、ローマに支配されてたブリテンの王の名。愚かな王だったが、雨降って地固まるが如く、戦いの後に和平が生まれる。
愛と憎しみと裏切りと許しの話でもあるが、多くの人物の関係が様々に絡まって風呂敷を広げすぎた感がある。あげく何でもアリのご都合主義な展開で終わり、作る側には実に厄介なしろものだろう。
だが蜷川氏やスタッフのパワフルな仕事と、役者の絶妙な台詞回しやケレン味たっぷりの演技やアドリブが、作品世界を生き生きと彩り、舞台としての面白さを膨らませていた。

大竹しのぶがとてもチャーミング! 芝居を受けるリアクションが丁寧でナチュラル、小さな身体でチョコチョコ動く姿もカワイイ。男装の声も見事だし、首無し死体の気持ち悪さも払拭させる。誰からも愛される美味しい役どころだった。
何といっても悪役たちの魅力! 窪塚洋介のクセ者ぶりが愛嬌たっぷりで惹き付けられる。勝村政信は出てくるだけで笑いを誘い、計算された芝居で厭味なく盛り上げる。勝村さんのジュピターはシリアスなのに笑ったw。二人とも役割をいかんなく発揮し、場を楽しんでやっているのが伝わる。
吉田鋼太郎、嵯川哲郎ら重鎮のオーバーなほどの熱い演技も可笑し味がある。
特筆すべきはやっぱり大石継太で、忠実で愉快な仲介役だった。
浦井健治、川口覚の兄弟は若者らしくストレートな爽快感を呼び、綺麗な肌を見せつけ、甘い歌声も披露。
主役の阿部寛だけが武骨なまでに真面目モードを貫く。「女は!」と怒り叫ぶ様子はかえって滑稽で、柔軟な登場人物の中、かえって頑固な面が際立って見えた。

舞台装置は変幻自在。壁と扉だらけの無機質なブリテン、『アントニーとクレオパトラ』でも見たオオカミ像や『源氏物語』の絵に囲まれたイタリア、大きな赤い月が照らす戦場とイマジネーションたっぷり。洞穴は上手く作ったが、ジュピター降臨や奇跡の場面は苦肉の策だったに違いない。どよめく戦場シーンのスローな演出は効果的だ。

何でもアリの話なので、蜷川さんも今までの演出の集大成な気分で、何でもアリと色々試して楽しんでやっていたように思われた。
ワールド・シェイクスピア・フェスティバルにも招待されているが、あちらの観客をも充分楽しませる、エンターテイメント作品だと思った。
舞台『合唱ブラボー!』を観てきた。
CBGKシブゲキ!!とネルケプランニングのタッグ。
最前席をあてがわれ観易いのか観易くないのか。

とある私立男子高校が舞台。ダサいけど歌はピカイチの合唱部3人と、イケメンだけど歌は拒否反応のグループ4人が、とある事情でタッグを組み、みんなの前で合唱を披露する青春コメディ。
東野ひろあきのオリジナル脚本。演出が井関佳子なので、テニミュ予備軍みたいな若手イケメンがズラリ出演。

出演者10人のうち、見知っているのはほんの数人。今回、初舞台の人が5名いて、芝居には硬さも見られたが、目新しい有望株も多く、これからのステップアップが期待される。
橋本真一、辛木田翔、瀬木川哲ら合唱部員のコーラスが、綺麗にハモっていてなかなか良い。「荒城の月」など選曲も合唱らしさが溢れててかえって新鮮味。ギターを抱えた転校生、尼丁隆吉の軽妙な関西弁と熱い芝居も好感がもてる。
ナルシーで自信家揃いのイケメン集団は『花より男子』のイメージで、わざとらしさが鼻に付く。派手な私服ではなく、制服を紳士的に着こなして欲しかったな。
イケメンらの強引な手腕と尊大な面子を、柔らかくもズバリと指摘する合唱部メンバーの姿が快感に映る。地味だけど和やかな合唱部を応援したくなるw。

謎の男として彼らを見守る小野田龍之介は、意外で予想通りの役どころで後半に活躍。期待通りに美声で唄ってくれるが、そこだけが一瞬、帝劇の空気が流れ込んだ感じで拍手が起こったw。
内藤大希はメイクと衣装で意外な二役。でもはちきれたテンションを撒き散らして唄うロック風な歌は、この舞台には不似合いで私は引いてしまった^^;。目の前でまざまざと顔を眺めたが、前歯が出てるんだね。さすがガンバ!w

日替わりゲストは白州迅。マイルドで品のある雰囲気は役名にピッタリ。得意のブレイクダンスを披露して物語を盛り上げる。一応、公式の場の設定なのだし、次回のゲストの時は、ボトムとズックをもう少し考慮して欲しいw。

力を合わせ勇気と根性で、今までの自分を乗り越えようとする姿が熱い。人数も衣装もパワーアップし、肝心の“合唱”カラーが薄れるのではないかと思ったが、最後までダンスが出てこなくて良かった。若い連中なら踊りたいだろうが、ここで踊ったら合唱じゃなくなる。あくまで純粋にハーモニーを楽しむのが、この舞台の目指すところだろう。
ラストとカテコはアップテンポで手拍子も増えたが、本来なら静かにじっくりと聴きたいところだ。

こういう話なら、ドラマやアニメにしてもヒットしそうだ。そういやアニメ『うた☆プリ』みたいな話でもあったw。
舞台『SAMURAI7』を観てきた。

いつどことも知れぬ未来の惑星。村の百姓たちに雇われた7人の「サムライ」が、強行に征服し滅ぼそうとする野伏せり軍団や圧倒的な黒幕を相手に壮絶な戦いを繰り広げる話。

黒澤明の『七人の侍』をモチーフに、NHKアニメから始まり、2008年の初演、キャストを一部替えた再演を経て、ついに三度目の上演である。
脚本は渡辺和徳、演出は岡村俊一。パンフにもあったが、その間、東日本大震災を経験した日本人にとって、この作品が持つ意義やテーマ性はいっそう明瞭に重く響いてくるかと思う。

作品の主人公は、理想のサムライになるべく精進するも現実とのギャップに悩み、カンベエ達との出会いと別れで、人間として大きく成長を遂げる青年カツシロウである。
だがやはり真の主人公は、度量の大きさと剣の腕前をもつリーダー格のカンベエ、そして百姓の出ながら自らを機械化したパワフルなキクチヨだったのだと確信した。
劇中、カツシロウが何と無様で格好悪くてイライラさせられること。反して、危機一髪時にはシンガリを務め困難にも冷静に対処するカンベエが何と渋くて格好良いこと。百姓とサムライの心を繋げ、誰よりも情深く逞しく優しいキクチヨが何と人間臭くて素敵なこと。たぶん、年を重ねるに連れて、このおっさま&おっちゃまがいっそう魅力的に映り惹かれてしまうに違いない。

カンベエの加藤雅也はもうすぐ49歳。前回公演で「再演するなら早めにして欲しいw」と述べたが、50を前に3度目が実現し、カンベエファンには嬉しいかぎり。第一声を聴いて、てらそままさきさんの声にますます似てきたなと実感した。凛々しい体から繰り出される殺陣には、人を斬る“重み”が感じられて迫力いっぱい。
キクチヨと住谷正樹はもう殆どシンクロ状態。体力勝負の動きや殺陣は安定感があり、芝居にもいっそう深みと濃くが出ている。
何よりも素晴らしいのが彼らの声の力だ。劇中には印象に残る台詞が沢山散りばめられているが、カンベエとキクチヨの台詞はひとつひとつ聞くだけで涙が出そうなほど胸にくる。口先だけではない本物の魂が篭っているのだ。これは初演から積み重ねてこられたキャスト陣の力だろう。

後半はシリアスに突き進むが、前半はお遊びがたんまり。
前説と中説は明石鉄平と丸山敦史(+藤榮史哉)。毎度のように、キャラ名コールやバンザイ!を要求。ウキョウの中川晃教ネタも美味しい。ところが劇中、明石くんが丸山くんに「ウキョウ様」と言い間違いw。
ギャグで印象なのは「ペルソナ!」「フォー!」(笑)。レイザーラモンのポーズは教えないと結構テキトー。
4年ぶりキュウゾウの中河内雅貴は、初演の時と比べると、台詞に真が篭っていて芝居的に成長が感じられた。
カツシロウの馬場徹はやっぱりデカいが、芝居の中では気にならない。
見どころのひとつは、馬場くんの力強い歌にのせて、中河内くんが殺陣で舞い踊るところ。やっぱこの二人のコンビネーション抜群。シチロージとヘイハチも踊るが、ヘイハチ以外の3人はテニミュだなと思う。
シチロージの磯貝龍虎は長身だが骨太のイメージ、槍使いがだんだんとハマってきた。
初演からゴロベエ続投の高橋広樹も迫真の芝居だった。ヘイハチの市瀬秀和は軽妙な芝居が上手い。広樹も市瀬も『REBORN!』繋がりだが、再再生な意味合いも今回の舞台から感じられた。
キララの疋田英美あってこその舞台。疋田さんは前回より身長が伸びたっぽい。叫びが多いので、喉を労わって頑張って欲しい。コマチちゃんも可愛かったが、ダブルキャストのどちらのほうだったのか。
ウキョウの中川晃教は、台詞使いも動きもいっそう芝居がかってて、楽しそうにハマっていた。2曲ある歌も凛々しく高らかに響く。客席からも声援や拍手がいっぱい飛んだw。

なんだか雅也さんのカンベエは今回が最後になりそうで、ついまた写真も購入。
千秋楽が見納めとなってしまうのだろうか。


終演後、スペシャルトークショー。
中河内雅貴、住谷正樹、丸山敦史のメンバー。“7”Tシャツ着てる。司会は明石鉄平。

もう半分きて折り返し地点。あっという間だと皆さん。私も中日で来たわけだ。
稽古中のエピソードで面白かったこと。みんなより数日遅れて稽古に入った馬場くんだが、初日から彼を上から目線で色々指示を与える中河内くんw。時には「まだまだだね」と言って、すごいスピードでシゴいてたらしいw。
カツシロウイジメのシーンで、野伏せのひとりJACの方が「ビンチョウタン!」とか毎回違うことを言いながらカツシロウを蹴ってるとかw。

自分が女性ならどのキャラを好きになるか? 丸山くんは「ヒョーゴ。優しさもお金もあるからw」。住谷さんは「キュウゾウ。二刀流でニヒルで謎が多いから」。中河内さんは「カンベエ。広くて男の中の男だから」、キララの気持ちが分かるから「逆にキララやりたい!」ってなことに(笑)。じゃあ、女性役をやれるとしたら? 丸山くんは「コマチやりたい!」。住谷さんもコマチかなと思いきや「ユキノ(シチロージの奥さん)女は待つものだと」。

最後にひと言ずつ。住谷さんがマジメに「年長組は体力勝負なので、怪我がないように集中して頑張りたい」と語った。
DANCE ACT『ニジンスキー』を観てきた。

1月のD-roomの大樹っちゃん&岡さんを観て、席を選べるチケットを取った次第。
ダンスアクトなので、前方の端よりもやや後方の中ブロックを選択。隅々まで実に観易くて当りだった。

激動の時代に生きた孤高の舞踏手ニジンスキーと、彼に関わる人物たちの群像を、ニジンスキーがたどったイマジネーションの迷路の中に描く。

ニジンスキーのことを少しでも知っておいてから舞台を観ればよかったと、開演してから思ったが、先入観なしで世界観に浸るのも悪くはない。
ダンス&演劇のコラボだと思い、抽象的で不明瞭な舞台を想像していたが、初めての人にも分かり易い構成とストーリーで、すっと舞台に入っていける。

舞台の語り手は主に三人。ヴァーツラフ・ニジンスキーの妹ブロニスラヴァは「私には二人の兄がいました」と淡々と語り出し、同じ踊り手と振付家として狂言回し的に語っていき、時にダンスも見せる。
ヴァーツの愛人でパトロンでもあったゲイのディアギレフは、商業的価値と独占的愛欲にさいなまれる激しい思いを歌に語りに乗せる。没落貴族でハンガリー人であったヴァーツの妻ロモラは、ヴァーツを奪ったしたたかさと、精神を病んだヴァーツを最後まで見守る献身愛を切なく歌い綴る。
三人ともヴァーツを深く愛するがゆえに、嫉妬と裏切りを覗かせるが、ヴァーツも彼らに時に憎しみを持ちながらも愛を失っていなかったのが面白い。妻との関係が疑わしい主治医フレンケルにさえ、愛を注いでいた感のあるヴァーツ。彼の愛情と自立、孤独と憎しみが、ダンスでより色濃く表現されていた舞台だったと思う。

東山義久はダンサーとしては長身でなく筋肉質で骨太な感があるが、それがかえって史実のニジンスキーと重なりそうだ。繊細な指や腕の動き、跳躍力としなやかな踊りで、東山さんならではのニジンスキー像に惹き込まれていく。だがダンスより注目したのは、メイクや衣装を変えて様々な表情や動きで役になりきる東山さんの圧倒的な表現力だ。どれも全く違う東山さんに見えて新鮮だった。ソロのダンスもいいが、女性とのクラシカルなダンスだとのびのびした風で、顔つきがマシューに見えて仕方なかったw。基本、タラシなのかなw。

安寿ミラ、岡幸二郎、遠野あすかの語り口が綺麗で聴き取りやすい。三人の素晴らしい歌唱力に聞き惚れ、しなやかなダンスに見惚れた。ただ、楽曲の雰囲気がバレエ音楽と重なるものがなくて頭に残らない。
和田泰右はヴァーツラフの兄スタニスラフでいわばキーマン。ロビー・バーに飾られていたニジンスキーの若い頃の写真の顔と似てる気がする。子供の頃から精神を病み29歳で亡くなったが、弟ヴァーツの心を翻弄させ死へと誘う。泰右くんは出番も台詞も少ない中、柔らかいダンスを披露し、不気味で美しい存在感だった。
佐野大樹(*pnish*)は歌もなく踊りもないが、ロモラとセットで出てくるので、思ったより出番があった。不安定なカツ舌は少しは解消されたが、肝心の岡さんの役名「ディアギレフ」を噛んでいたw。色気も男臭さも無い大樹くんだが、その無味無臭なイメージがニジンスキーの中性的魅力とバランスが合い起用されたのではないかと思う。
舞城のどか、東文昭、長澤風海、加賀谷真聡のダンスは、存在感を示しながら世界観を濃厚に彩る。特に舞城さんの正統派なバレエは妖しく綺麗だった。

『ペトルーシュカ』『牧神の午後』『春の祭典』…。舞台で紹介されたものだけでも、本物を観たくさせる。
自分の表現を理解せず受け入れず、自分を愛してくれない人間社会に絶望したのか、後半生の彼は“神”を求め“神”を愛し“神”になろうとしたのか。このへんが少々駆け足な展開だが、意外なオチと解釈がまたミステリアスである。
国際的大スターとなったのも刹那の閃光。彼の舞踏の映像は残っておらず写真のみだとか。日本人に例えると、謎と絵を残した“写楽”と重なっていく。
この舞台を通して、ヴァーツラフ・ニジンスキーに惹かれてしまいそうだw。日程と劇場がクリアできたらリピートしたかった。


観劇中に、『スリル・ミー』の当選メールが届いていた。
何となくマシューにアブラハムが「3ヶ月後にそこへ行くからね」と宣言してるように思えたりw。7月は銀河劇場へいったい何回通うことになるのか^^;。
秋葉原で『非公認戦隊アキバレンジャー先行試写会』へ行ってきた。

私はハズれたが、当った知人のTさんが誘ってくれてご一緒に参加。
入場プレゼントは、パンフ&読本&チーフ&DVD&ラバコレ&布ジョッパーの豪華セット。
会場のゆったりしたソファが座り心地抜群。

先ずは『非公認戦隊アキバレンジャー』第1話先行試写会。
マニアの集う“秋葉原”に忍び寄る悪の組織の怪人を相手に、秋葉原に集った3人の若者がアキバレンジャーの戦士に変身、“妄想力”を武器に“公認”を夢見て、戦いを繰り広げる話。

3人が共通してファンなのが、美少女アクションアニメ『にじよめ学園ズキューーン葵』。
そのフィギュア“モエモエズキューーン”が、何とアキバレンジャーの変身アイテムであり武器にもなる。
赤は29歳の萌えオタ青年。青は17歳の格闘派女子高生。黄は23歳のコスプレオタ娘。
彼らをスカウトした美女ハカセ、敵企業組織の肉体派マルシーナ。主題歌は桃井はるこ(舞台『弱虫ペダル』と同じ雰囲気だw)。
女優陣がネットの写真で見るよりもずっと可愛い! まさに笑いとお色気あり萌え萌え戦隊ものだ。

でもスーツアクターには男子も健在。アキバレッドの和田三四郎は脚も長くてスマート、蹴りもカッコイー。敵怪人の声に浜田賢二の名前も。
監督は田崎竜太、音楽は川井賢次。これってエイプリルフール・ネタじゃないよね?な豪華布陣だ。

大人がホンキでマジメにのびのびとふざけてるような作品。大人向け戦隊ものだから規制がなく何でもアリ。妄想が現実になるって感じだw。
『ゴーカイジャー』みたいに、随所にオマージュむき出しの歴代戦隊ネタが出てくるのも愉快。
『ゴーカイジャー』でギャバンに警察の座を奪われた『デカレンジャー』の戴寧龍二がSPDの制服で2話に登場。これからも歴代戦隊キャストが登場してくれるかな? 
個人的には勝手に沖縄に行っちゃうズッキー&まーくんの共演が見たい。どうせなら沖縄のヒーロー『マブヤー』と合体してもいいじゃん!


試写後、キャストが舞台挨拶。
和田正人(赤木信夫役)日南響子(青柳美月役)荻野可鈴(萌黄ゆめりあ(CN)役)穂花(マルシーナ役)。

前日某所を何とか走りきった和田まーくんは、挨拶で噛むなど、まだ疲れが残ってる三十路世代w。
女性陣に囲まれてイイナと思うかもしれないが、10代の女の子2人から「おじいちゃん」と呼ばれてるとブログネタを明かす。年齢とかじゃなくて「行動とか発言がおじいちゃんだから」と女の子たち。ダメじゃんw。
撮影中に大変なのは、露出度が多い衣装で寒い日は震えると穂花さん。戦隊3人はアキバでも普通に歩けるが、手袋がクサイwを連発する萩野さん。
皆さん、程よく頑張りたいとぬる~い意気込み。まーくんも公認をリスペクトしつつ頑張りたいと語った。
最後に変身ポーズとかなかったな。女の子たちは実物も可愛かった。まーくんはレッドにしてはやっぱ背が足りない。

4/6からBS朝日、4/9からMXTVで放送予定。


同会場で開催の『魂フィーチャーズVOL.3』にも行った。
こちらの入場特典は、カタログ&ステッカー&プチラバコレ。

『アキバレンジャー』のスペシャル展示が大規模。“非公認”にしては扱いが公認過ぎるゾw。
TAMASHII NATIONSのラインナップが大公開。懐かしく見入るが、会場の主題歌も懐かしい
最新ものも充実。個人的にはGAROにソードフォーム、聖闘士星矢シリーズの最新バージョンに心惹かれた。
タイバニの目覚ましコールが美味しい。「ぎりぎりまで寝る」ほうのタイガーと「5分前に起きる」バーナビーが今日の私たちw。


久々のアキバなので、通りかかったついでに『ガンダムカフェ』で昼食。
復刻フェア期間なので、“赤い彗星のシャア野望Ver.”をオーダー。赤いテーブルで食べるナポリタンは、3倍というか4倍辛かったが、美味くてお腹を満足させた。

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