LEMON LIVE vol.7『遺産相続。』を観てきた。

レモンライブの劇は初めてだが、今回キャストがお目当て。
ロビーにいらしたのは、作・演出の斎藤英作氏だったのかな。
フラットの席だが、前に人がとうとう来なかったので観易くはあった。

亡くなった父の莫大な遺産をめぐって、一人息子の前に突然の異母弟が現れたりと、様々な人間の思惑が交錯していく話。
観る前は、残された兄と異母弟とが少しずつ打ち解けていく、ハートウォーミングな話かと期待していたが、そうでもなかったかな^^;。
二幕目の場所が意外な一室で、最初は人物や設定がさっぱり見えてこなくて、とっつき難く分らない。徐々に関係性や、其々の秘密や嘘が見えてくるのはいいが、何となく薄っぺらくて心が動かされない。亡き父は代議士で、息子は秘書をやっていたというが、そっち方面に関係した人が皆無で登場人物に深味がない^^;。
息子は、父に隠し子がいた!?ということよりも、父が趣味の隠れ家を持っていた!ということのほうがショックのようだ。
遺産相続の陰湿なもめごとというよりも、隠し事や騙す事に重点が置かれ、其々が自分の都合のいいことを主張する。
その中で、悩み葛藤しながらも、父の言ってた言葉を胸に、己の信じた道をひとり真っ直ぐに貫こうとする息子の姿は、愚かしくも見えるが正直で純粋でもある。
作品の持つ思いは伝わってはくるが、話や展開があまりに都合が良くてラストは呆気ないこと^^;。もうひとひねり欲しいし、異母弟のことも綺麗に終着して欲しかった。

佐野瑞樹は、初めて見るような穏やかで誠実な役どころ。たぶんアラサーの設定だろうが、20代前半に見えるほど若々しい。好演ではあるが、役的に何かもの足りなさ感はある。先週は弟くんの舞台を観たが、大樹くんとこの舞台をやったらリアル過ぎて面白かったかも。
荒木健太朗は、登場時のマニアっぷりの強烈なアクションが弾けていて痛快! そんなムードが最後まで続いたら楽しかったが、実は深い事情を抱える複雑な設定で、『タンブリング』とはまた違った内に篭った役を繊細に演じていた。やっぱり20代後半の役だろうが、10代後半にも見えてきちゃうほど若々しかった。
佐野さんとアラケンとの濃密な絡みも期待していたが、思ったより無かったのでガッカリ。

紅一点の高橋理恵子は、演劇集団円の『シーンズ…』の出演と同時進行で、こちらの稽古にも参加されていたというハードぶり。顧問弁護士の役なので、難しい言葉や長い台詞もあれどとりあえずクリアされていて、知的でクールでチャーミングな印象。小柄なのに、台詞がよく通り、大柄な男たちと向かい合ってもヒケをとらず、ステージ上では大きく見えるのが素晴らしい。出番も台詞も多く、生き生きと輝く理恵子さんを拝めたので満足。
理恵子さんの役だから、何か一発逆転があるんじゃないかなと予想してたら、その通りだった。
佐野さんとの絡みが多かったので、実はこっそり二人のラブシーンも期待していたのだw。結構お似合いじゃないかな。

この三人をかき乱したのが、山田幸伸。アンケに「オフサイド」とあったらしいがw、煩くて騒がしくて油っこくて叶わない。声を聞くのさえ辛くなる役どころ。
大内厚雄はグラサンが似合ってたが、優柔不断で甘辛い役どころにちょっとウンザリ。「マキちゃん」はカワイイ。

元教え子に同窓会の誘いをする先生の場面があるが、そういう言動がウザくてたまらん。同窓会なんて行けるわけないじゃん!と腹立たしくも思った。
兄のことはどうでもいいのよ。何不自由なく暮らしていたお坊ちゃんなんだから。問題は不遇な弟くんのこと。彼が現状から救われる道はあるんだろうか、と気になってたまらない。
「遺産相続。」の最後に「○」が付くが、私にはまだ「…」の文字がよぎる。
役者は良かったが、いまひとつ話や展開についていけず、心が晴れない舞台だった。
舞台『お~い!竜馬 青春編 ザ・ラスト』初日を観てきた。

原作の武田鉄矢、作画の小山ゆうからの花壇もあり。
私はテレビアニメの印象が強いが、これも『ふしぎ遊戯』のような漫画原作&アニメの舞台化といえよう。
主演の三又又三の総合プロデュース。初演は2005年でその後何度も再演され、私も観たことがあるが、今回が本当のザ・ラストとなる。

幕末の激動の時代を駆け抜けた、「日本人・坂本竜馬」の生き様を描く。
大河ドラマ『龍馬伝』と違って、幼馴染みの三人である坂本竜馬と武市半平太と岡田以蔵の絆と別れの物語がメインだ。もちろん岩崎弥太郎は出てこない。

福山雅治版龍馬に慣れると、三又又三版竜馬は不細工に見えるだろうがw、史実の竜馬に近いかもしれない。体は人一倍大きく、ハスキーな声で喋り、武骨な感じは古田新太にも似てるw。愛嬌たっぷりで大らかでボリュームがある。深く考えるのは苦手で阿呆を自認しながら、感覚を超越して機敏に動き回り、自然と人が集まってくる魅力的な男という設定だ。脱藩する前は何をしたらいいか分らない若者気質を覗かせるが、勝海舟との出会いからどんどん本領発揮していく姿が爽快で頼もしい。“竜馬”が染み付いたような三又さんは、体ごとぶつかる熱演を見せる。

岡田以蔵の松谷賢示、武市半平太の荒木良明は、前半はコミカルに後半はシリアスに転じ好演。
勝海舟の高橋稔が悠々とした男っぷりで上手い。後藤象二郎のつんつんも尊大な雰囲気たっぷり。中岡慎太郎の浦島三太朗は竜馬とのやり取りに笑い。沖田総司の白石朋也だけが歌舞伎のような美形で異質を放つ。
乙女の西村太佑は、史実通りの巨漢ぶりを発揮(笑)。
武市、竜馬、以蔵の少年期を演じた三人が可愛いが、21時過ぎの仕事でも大丈夫なんだろうか。

上士からの圧力に屈せず、勤皇へと転がる郷士を描いているので、全体的に泥臭くて人間臭い芝居が目立つ。
男たちが肌を露出させ、汗を飛び散らせて、体と体をぶつけていく。殺陣は華麗というより、骨や肉を断ち切るような重い迫力。
前半は度々ギャグや笑いで脱線するが、テンポが崩されて味気ない^^;。沢村の長い小芝居には、竜馬でなくとも疲れる^^;。
最大の見どころは、ステージ全体がグググと沈んで、巨大なものが下から現れる場面。前に観た時も驚かされたが、サンモールでこんな大掛かりなセットを目にするのは、たぶんこの『竜馬』ぐらいだろう。ただし今回は最前の席だったので、声は聞こえど頂上のほうが見えなかったのが残念。

純粋でひたむきで己の誇りと意地を貫いた以蔵の最期、半平太の壮絶な切腹シーンは凄まじい迫力で息をのむほど。
二人の無念さを思い、日本の現状を憂う、竜馬の言葉には思わず涙ぐんでしまった。
ラストがかなり駆け足なのが惜しい。暗殺される前の竜馬と慎太郎との会話が優しく切ない。
アニメの雰囲気もほのかに味わえる、骨太で高らかな舞台だった。

ロビーで又聞きしたところによると、11/28放送の『龍馬伝』第48回(最終回)に、三又又三さんがゲスト出演されるという(役柄は不明)。それならば『お~い!竜馬』アニメ版の竜馬を演じた関俊彦さんにもちょっこし出て欲しかった。
1ヶ月後にこの同じ劇場で、関さんが全然別のお芝居をされるのも何かの縁なのだろうか。


先に観たカエサルも、坂本竜馬も、時に歴史上のヒーローにも称えられるが、意外と共通点が多そう。
女にモテる、大きなビジョンを持ってる、様々なコネクションを活用、敵を仲間に引き入れる寛容さを持つ、仲間や味方も多いが敵や付け狙う者も多い、そして突然暗殺された。竜馬が絶命する前に、「○○よ、お前もか」と思ったかどうかは定かではない。
舞台『カエサル -ローマ人の物語より-』千秋楽を観てきた。

12日の観劇とはうってかわり、ロビーには関係者や映像で見知った顔がチラホラ。
みのもんたさんがいらしてたので、オバサマ方に混じって、私も握手をして頂いた(^.^)。
先日観た舞台の演出家さんが前方席にいらしていた。

12日に観た時とは何もかもパワーアップされて、より迫力がある洗練された舞台となっていた。
役者の演技が先ず違う。
ことに松本幸四郎のカエサル、科白も動きももの凄い気迫で、鳥肌が立つような存在感だった。
高橋惠子のセルヴィーリアも、いっそう艶めいていたが、ブルータスを殴るところが本気を滲ませていて凄まじい。
ブルータスの小澤征悦は、掠れた声がなくなり声が伸びていて、聴き苦しさがなくなった。役にも深味が出てきたようだ。やはり2回観ないと、役者の本領は計れないようだ。

ブルータスの台詞が若干変わっていた。カエサルを刺した後、キケロら皆に次はどうするのか?と促された時、12日は「わからない」を繰り返していて情けなさが露呈していたが、今回は具体的に挙げて何をしても無駄だというような台詞になっていた。これでブルータスにも知性が感じられ、より分り易い流れになったと思う。

キケロの渡辺いっけいは、狡猾さと無邪気さのメリハリがいっそう際立って人間臭さを放つ。
アントニウスの前田一世は、ちょっぴり声が掠れてて疲れが感じられたかな。正統二枚目で背も高く、時おり堤真一さんの若い頃の面影がありw。キケロとブルータスとの三つ巴の取っ組み合いシーンが面白い。でも大人なように見えて実は子ども染みていたから、カエサルは彼を後継者に選ばなかったのかなと思ったり。
アリスの水野美紀は、前よりも台詞や動きが少々制限されていたのか、やんちゃさがあまり感じられず。でもオクタヴィアヌスの肩への叩きっぷりは最後とばかりにエスカレートw。

一幕の広場での演説シーンで、顔を隠して現れる小西遼生をしっかり認識。目は僅かに見える程度だが、体を丸めた動きとか工夫が感じられる。群集の外からだんだん内に移動していくが、隣のアリスに声をかけられ頷いたりしたりと、水野さんと遼生さんの小芝居が愉快。そんな場面に目がいってたので、肝心のカエサルたちの演説が耳にしっかり入ってこなかったりw。

今回は上手側の席だったので、前よりも遼生さんをじっくり拝めて良かった(*^。^*)。
カーテンコールでも、遼生くんがほぼ直線の前に立ってくれたし。蒼い衣装が映える遼生さんの視線が飛んできたような気がしてドキドキv。
松本幸四郎さんの視線も、会場全体を見回しながら一人一人にも頷くように投げるので、見つめられたような錯覚を起して目がそらせないw。やっぱり役と同じように、魔の投げ目線だw。

幕が閉まりかけている時の「ブラボー!」は余韻をかき消すので要らないだろう。拍手だけで充分。
カテコでは早々とスタオベが出た。私も3度目にしてスタオベ。ホントに良い舞台だったもの。
その後、松本さんは皆さんをいったん座らせてから挨拶。その鮮やかなお手並みがステキ。
松本さんは、原作もスタッフも役者もみんな日本人だと「日本人の手による外国劇」を強調されて、日本の劇の良さをあらためて啓発させる。千秋楽を迎えて「我々もやっとルビコン川を渡った」と語り、拍手が起きる。並んだ役者陣を見渡し、これからカンパニーも解散してまた其々の場所で「ルビコン川を渡る」からと、エールを送ると共にお客様へ応援をお願いした。
あたたかい笑みで心の通った愛情あふれる言葉の数々。周りに気配りをして皆を引っ張っていった、カエサルさんそのものの人柄を感じさせた。

舞台の様子はいつか、NHKかBS2で放送していただきたい。

終演後、軽く夕食をとって、新宿のもう一つの舞台へ。
今年の東京国際映画祭はグリーン・カーペット。
特別招待作品『牙狼<GARO> ~RED REQUIEM~』を観てきた。

上映前に舞台挨拶。音楽が流れて登壇者。
スペシャルゲストは、雨宮慶太(原作・監督)小西遼生(冴島鋼牙役)松山メアリ(烈花役)原紗央莉(カルマ役)。遼生さん、白いロングコートに魔戒剣を持って鋼牙の衣装が凛々しい(*^。^*)。TAFの制作発表でも衣装を着ていたが、その時よりもシックリきているような。メアリさんも烈花の衣装で、原さんはカルマ風ドレスでホントはボディペインティングがしてあるとか。
MCのエリカワさんが、特に遼生さんをイジってくれて面白く盛り上げたり。インタビューに英語通訳が付くところが国際的だが、慣れてないと答えるタイミングがなかなか計り難そうw。

雨宮監督によると、去年の7月8月に撮影し、苦労話は相当あるようであとでたっぷりw。3Dでの撮影はなにぶん技術不足で言葉を濁したようなw。TVシリーズも手間がかかっていたが、今回も肌にもデジタル技術で仕上げ。
遼生さんについて「たまにボケっとした顔になるんですが(笑)鋼牙をカッコ良くするために…」3Dをたちあげたとか何とかw。見どころは「小西くんがケリを放つとことヤられっぷり(笑)」「烈花のアクションと原さんの凶悪ぶり」。

それを受けてか、遼生さんもひょうきんで可笑しかったこと。3Dを意識されましたか?の質問に「うん」と答えたり、魔戒剣をマイクにしたり、コートがカッコイイと言われて「コートも!」と強調してたりw。3Dだと『アバター』の奥行きを連想されたそうで、パンチやケリの当て方も意識したとか。下からのが撮れないので、TVシリーズと違う撮り方だったという。
見どころはやはり3Dアクションだが、個人的に津田寛治さんが出てるシーンが好きでイイ場面だという。

メアリさんは新体操をやっていたので、横山誠監督がアクションに取り入れてくれたとか。烈花のように普段は「オレ」と言わないw。見どころは烈花の演舞シーンやクライマックス。
原さんのカルマは本当に嫌な強い役。鏡の中のキャラなので人と絡まず、監督とマンツーマン撮影だったとか。見どころを聞かれ「どうですかねぇ~?」と言ったり、ファイティングシーンのネタバレをされたりとw、正直で面白い方だった。

フォトセッションの前に、「ガロー!」コールで黄金騎士ガロがついに登場。登場する前に遼生さんったら、抜刀したり上を見上げたり何やってんだかw。
スチールの時、「笑顔で」と言うマスコミに「ガロさん笑えないしw」とエリカワさん。
ムービーの時、ガロと遼生さんが抜刀して構えてカッコイーv。

全部で約25分ほど。楽しい皆さまの大人のトークだった(^o^)。


映画上映。
日本初の全編フルデジタル3D作品。

“ガロの称号”を持つ黄金騎士・冴島鋼牙が、知り合った魔戒法師らと共に、人間を襲う魔鏡ホラー・カルマと壮絶な闘いを繰り広げる話。
5年前のTVシリーズは殆ど記憶が抜け落ちて、話についていけるか少々不安だったが、初めての人でも分るような、見応えあるエンタメ映画に仕上がっている。

鋼牙はますます格好良くなったというか、達観した落ち着きぶりで渋いことv。
監督の言ってたように、遼生さんのやられっぷりが凄まじいw。思ってた以上に、遼生さんの両腕の筋肉が頼もしくてドキドキv。
影山ヒロノブ@魔導輪ザルバは、ますますチャラくて可笑しい。
鋼牙の少年時代が出てきて、演じる澤畑流星くんが頑張っていた。

メアリさんの新体操を生かしたアクションに『タンブリング』がチラつくが、特殊効果もありホントにしなやかで綺麗。両足があんなに広がるなんて!
原さんは存在だけで妖しくおどろおどろしくて別もののような感じ。熱演だった。

魔戒法師アカザ@斎藤洋介は独特の喋り方が雰囲気にマッチ。弟子シグト@倉貫匡弘の「鋼牙さん」がカワイイ。
笠原紳司と江口ヒロミが不気味な妖しさで強い。中尾彬はそういう役どころだったのか。
遼生さんが言ってたように、津田寛治がキーマンな存在でジンとくる。特に最後のシーンは思わず涙が出そうになった。

JAM Projectによるエンディングテーマは、影山さん渾身の曲で心に沁みる。
重厚で迫力あるスピーディーなアクションはさすが。映像の隅々まで拘りがあり凝っている。
鋼牙の過去とレクイエムが繋がり、人間の愚かさと優しさが昇華した神々しいストーリーにも惹き込まれた。

3D映画は何度か観たが、今回は少々微妙^^;。映画館や3Dメガネとの相性があるのだろうか。
映像が飛び出したり奥行きがあるというより、透けて見えるような透明感があって画面になかなか慣れなかった。途中から眼鏡を支える鼻が疲れてきて、何度か裸眼にして画面を観たほど。他の映画館で観たら印象も違ってくるかな。


そういえば『戦国鍋TV』の「うつけバー」コーナー。
小西遼生演じる“NOBUママ”(織田信長)がいなくなった後、倉貫匡弘演じる“伊達ママ”(伊達政宗)と山本匠馬演じる“小十郎子”(片倉小十郎)が登場。
もちろん女装のおかま(笑)。倉貫さんは右目眼帯だが、『BLEACH』の東仙要の時も黒眼鏡で両目を覆っていたし、目を隠す役が結構似合うw。
遼生さんと倉貫さん、『牙狼』繋がりのおかまってトコが笑える(^o^)。
小西遼生さん握手会に参加してきた。

恒例のスターダストによる合同イベント。
整理券番号が早かったので、並びながらパーテッションに隠されている遼生さんの様子を伺ったら、相変わらず子どもたちには飛びきり愛想がイイ。

自分の番になって、荷物も置けたので、握手しながらじっくりお話することができた。今回はちゃんと喋れたと思うw。
遼生さんも両手で握手をしてくれながら、にこにこと受け答えしてくれて、最後にカレンダーを手渡してくれた。
ステキな時間だったけど、何かがもの足りない感じ。
なんだろう? 遼生さんの笑顔がどことなく雲っているような気がした^^;。
先日やっと更新してくれたブログもそっけない文章が並んでいたし、お好きな写真も最近アップされていない。今は特に舞台に映画にと忙しいのだろうか? それとも他に何か悩みや葛藤を抱えているのだろうか?

とにかく明日は東京国際映画祭の『牙狼<GARO>』舞台挨拶だし、水曜日は『カエサル』の千秋楽が待っている。10月中にこんなに続けて遼生さんに会えるのも幸運なことだし、楽しみたいと思う。
11月の『ブロードウェイ・ミュージカルライブ』は、取れた席がイマイチなので思案中。ファーストライブも当たったのでお楽しみは来年も続く。

カレンダーは卓上だが、サイン付きで1800円。和樹のカレンダーよりは安いw。
そういやカレンダーの写真の中に、和樹とそっくりな表情の遼生さんがいてドキリとした。

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今月は、中村優一の写真集『Birth』も買ってあった。
【D☆DATE】の他3人が次々に写真集イベントを開催する中、優一くんだけが未決定で寂しいことこの上ない。
購入者特典でイベントも企画されているが、こちらは日時不明で参加できるかどうか不明な上に、本当にイベントが開催されるのかも不明^^;。
すべて、優一くん次第というわけだ。

舞台降板で、本人が「心に傷」を負ったのは辛くて大変だと思うが、思ったより回復が遅いので、待つ身としても長期戦で大変になってきた。
当初は『ラスゲ』が終了したら、お誕生日がきたら、きっと復帰宣言でもしてくれるだろうと予想していたが、未だもって音沙汰がない。ブログはもちろん、映像関係のお仕事からも退いてしまった。
彼は、今、何をして、何を考えているのだろう?
でも事務所やマネージャー側は、彼の復帰をちゃんと考えてくれているのだろうと思う。我々は彼の復帰の時を待つしかないのだ。

できれば優一くんには、今はじっくり静養と充電をしてもらって、晴れて舞台からの復帰を望みたい。
優一くんより2歳下の篠谷聖くんも、引退後2年を経て舞台で復帰したし、思ったよりスムーズにいくかと思う。

来年の【D-BOYS STAGE 2011】。
第一弾の春公演は、なんとシェイクスピア!『ヴェニスの商人』をオールメイルで上演予定だ。
あちこちでやり尽くされた『ロミオ&ジュリエット』でも『夏の夜の夢』でも『十二夜』でもなく、『ヴェニスの商人』を選んだのはイイ着眼点だと思う。取っつき易い作品だし、女役も楽しめそうだ。
これに優一くんが出てくれたら、と願っている。

秋に公演予定の、もう一つのジャンルとは何だろう? ミュージカルかな?w 
2011年のD-BOYS STAGE、テーマは“皆さんに楽しんでいただこう!”。ファンが楽しめる作品やキャストを期待したい。

堀井新太が加入して、【D☆DATE】の活動も着々と進行中。
デビューシングル「あと1センチのミライ」も発売決定。渋谷109のD☆DATEも写メしてきた。でも彼らの中に優一くんの姿がないのが寂しい。
あらたくんもメンバーの一員としてすっかり馴染んでいる。人懐っこいね~彼。明るくて要領もいいし、短髪だし爽やかだ。『DBA』の番組で、あらたくんが「お腹が空いた~」と言うと、自分の息子と重ねて和んでしまう(笑)。年齢的に、メンバーの中で今一番よく食べるのは彼に違いないw。

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今日は相方のお誕生日。おめでとうなのだv。
劇団岸野組二十周年記念公演第二弾『良縁・奇縁・腐れ縁』初日を観てきた。

かなりギリギリの段階で電話予約したのだが、封筒の番号を言ったおかげか、幸いにも観易い前方席をあてがって下さり感謝。
岸野組さんとは20年近いお付き合いなので、イイ意味で殆ど腐れ縁になるのかもしれないw。

幕末の江戸・横浜・京都を舞台に、見世物小屋の一座で暮らす幼馴染みの男女が繰り広げる人情喜劇。
今回はドラマ『龍馬伝』を意識したような導入。激動の時代を生き抜いた老女が、幕末を庶民の目から見るという形で、己の過去を振り返って書き手に語っていくという形式。時系列なオムニバス三篇が繋がっていく仕掛けで、タイトル通りに「良縁」と「奇縁」と「腐れ縁」が人と人を繋げる愉快なお話だった。
今回はゆる~い殺陣や、ぬる~いラブシーン、劇とはあまりそぐわないダンスシーンもありと^^;、盛りだくさんな内容。
幕末を反映させ黒船や混血、浪士隊と勤王派という設定もあり、緊張感ある場面も生まれるが、そこはそれ。岸野組独特の調子で、笑いと洒落っ気で煙にまいて和ませてくれた。

ドジで方向音痴で惚れっぽい伊太郎と、伊太郎をほおっておけず何かと世話をやく小百合が主人公。
田中真弓は過去3回岸野組に客演されたが、今回やっと普通の女性役がきてw、しかも「さゆり」と呼ばれることに、えらく嬉しそうでノリノリ(^^)。演じる年齢と共に着物も着替え、演技も変わっていくが、真弓さんの溌剌とした科白は聴き取り易くてとってもチャーミング! 小柄な方なので、一幕の小百合さんは10代にも見えるほど若々しく可愛いこと。そして表情や仕草などの演技がとても細やかで、的を得た達者な芝居をされる方だとあらためて思った。今回こんなに楽しめたのも、真弓さんの好演のおかげかもしれない。
座長で演出の岸野幸正さんは相変わらず大らかでのびやか。真弓さんがどっしり可愛く受け止めてくれるので、いつもよりはおとなしく見えて嬉しそうだったw。お二人が並ぶとお似合いなのも一興。

時代劇は初だという森田成一は、剣術の腕もあり心優しく穏やかな浪人・高倉真吾役。鬘を二つ使い分けていたが、森田くんが意外と鬘が似合っていて男前!(^o^) 小百合が一目惚れする場面があるが、剣を構える様子はホントに格好良く見える。父が濡れ衣を着せられ浪人の身となった暗い過去があるが、それらの不遇を払いのけて仕官を夢みる、元気で頼もしい青年を好演していた。剣道の場面があるし、10年前なら関俊彦さんにやって頂きたかった役だ。
長沢美樹は最初の登場時は分らないぐらい、役を作り込んでいた。長沢さんは二役っぽい気もするがw、三幕の甘くて柔らかな役どころも似合う。

大倉正章は声をわざと低くくもらせた演技がハマり、一見して眠狂四郎なイメージw。
くじらさんはやっと普通の女役だがw、見世物ショーの時の解説がステキ。
体がデカく重量感がある岡田有紀があれこれと目立つ。


終演後は、記念トークショー。
くじらさんの司会で、岸野さん、田中さん、森田さんが登壇。

森田さんは岸野さんとの馴れ初めやオファーについて、岸野さんからは森田さんに一目惚れだと熱い告白もありw。役作りを語った森田さんだが、鬘の侍姿には田中さんやくじらさんまでキュンキュンv。
田中さんは4度目にして実現した女役の喜びを大いに語る。台詞の覚え方で、森田さんが動作と一緒に自然に頭に入ると言うと、田中さんも岸野さんもショボンw。田中さんはホントにダメだったようで、稽古の朝も「ひとつも覚えられませんでした」と嘆いて来たそうだw。

最後に森田さんが、袴もはいているし剣も振るっていると劇場版『BLEACH』を告知。先日の『ウエスタンモード』はW恋次だったし、今回は黒崎一護だし、二つの舞台は『BLEACH』繋がりにもなるのよね。

来年四月は、客演に関俊彦さんを迎えて『踊る阿呆!』を本多で上演。既に脚本も上がっているとか。ダンスでもやってくれるのかな♪
ハイブリッド・アミューズメント・ショウ bpm公演『ジッパー!』を観てきた。
前売券完売という超人気なステージ。

大型連休のデバート屋上で催される、戦隊もののキャラクターショー。演じるアクションチームのメンバーやスタッフに、デバート側の者や飛び入りの者も巻き込んで、様々なトラブルやアクシデントが降りかかる話。
作・演出の浅沼晋太郎はじめ、bpmメンバーはフル稼働出演。豪華なゲストを迎え、パワーアップされたキャスト陣に期待が深まる。
劇中に出てくる「奇跡戦隊エレメンジャー」の設定もしっかり。5色のスーツや悪役スーツが出てくるだけで胸ワクさせる。

『abc』のような、“ヒーローショー”の内幕や裏の話であり、特撮ファンの興味をそそる“スーツアクター”ものでもある。
だがテレビの映像作品と違うのは、スーツの中に入っているのは、スーツアクターだけではないということだ。アルバイトもいれば、突発的で偶発的に入る者もいたりする。人数が足りず、裏でスーツをとっかえひっかえ、段取りが合わないことも多々ある。びっしょりの汗を堪え、怪我を我慢してステージに立つこともある。デバートでやるキャラクターショーというのは、案外そういう者たちの力の結集と団結で生まれているのかもしれない。
かつてそういったキャラクターショーのアルバイトをされた浅沼氏が、自分の実体験を元にして、やや誇張しながら書かれた作品だ。
だから、コメディとアクションに彩られたステージでありながら、必死感にあふれて実に生々しい。

たくさんの登場人物たちの個性や事情が細かく設定されており、彼らの人間模様でもある。様々に散りばめられた布石を細かく拾い上げ、最終的にはピタっとハメて収拾させる力量はさすが浅沼氏といえよう。
一見冴えなくて借金も抱えている主人公の「かっちゃん」が魅力的だ。彼は何故そんなに信頼できる仲間に見守られているのか。周囲や初めて会った人さえ惹き付けてしまうのは何故かw。何故そこまでしてショーをやり遂げようとするのか。儲からないショーを何故辞めようとしないのか。それらの答えが作品から徐々に炙り出されていく。
たとえバイトだろうと何だろうと、スーツのジッパーを上げた瞬間から、みんなヒーローになる。いや、ヒーローであらなければならず、ヒーローを通さなければならない。ヒーローとして、最後までショーをやり遂げ、観客であるクソガキ様を楽しませなければならないのだ。
そこには“ショーマン”としての、誇りと情熱と気迫が存在している。
今回は正義のヒーローのハズのレッドが、何と“悪”役でもある。怪人どもだけでなく、ピンクたち仲間やデパートの人たちからもこてんぱんにヤられてしまう。その様子が何と痛快だこと!これは、レッドな男が少しずつ真実を知って改心していく話でもあるのだw。

おぐらさんのように小柄だが、かっちゃん役の伊勢直弘は達者な役作りで熱演。伊勢さんが演出された『ひこうき雲』にはあまりイイ印象がないので^^;、役者としての活躍に期待したい。
渋くて落ち着いて人情味たっぷりなので、トシさんの菊地創にはすっかり騙されたw。菊地さんがあんなに若い方だったなんて!
茜の飯田圭織は、ホントにMCのお姉さんのような溌剌とした声と明るい存在感。片言日本語がチャーミングでアクションも頑張っていた猪狩敦子は、何でも品よくこなせる女優で感心する。魚住の久保田磨希は20代にも40代にも見えちゃうw。

兼崎健太郎は『abc』でいうと相葉くんのような役どころ。あの大きな体格を生かさないわけがない。
彼よりもっと大きな体格なのが小田井涼平。ダンディでデカい声もステキだが、とってもスーツアクターな体格なので惚れ惚れ。すぐに気づかなかったが、『仮面ライダー龍騎』のゾルダの人だったのね。そしてアニメ声優で初参加した『ガンダムSEED』では、アスランやキラにヤられちゃうオルガの人だったw。途方もない才能に溢れた方のようで面白い。
『SAMURA7』以降、引退表明していた篠谷聖がこの作品でめでたく復帰。ひと皮剥けたというより、何かから吹っ切れたような印象を受けた。

金髪鬘でヤンキーなスタイルの浅沼氏は、普段は無口だが七色の声を操る音響担当な役どころ。ホントにあの声全部が浅沼氏だったのか!?とビックリしつつ喜んでしまった(^o^)。常に無表情でみんなの会話を静かに見ている浅沼氏が、演出家としての顔にも見えてコワかったかもw。
ちなみに『ジッパー』のCMナレーションは立木文彦だが、劇中の冒頭や最後に流れる館内放送の声は水樹奈々で、ロビーに花壇も届いていた。

濃密な2時間だったが、あれこれと盛り込み過ぎて超満腹な印象はある。会話の中の段取りや説明の台詞が速過ぎて、すぐに把握できなかったり、人物の関係や事情が掴み難かった^^;。魚住さんの設定は台詞だけで分り難かったが、全体から見たら、元旦那のことなどどうでもイイことのように思える。
前方の端席だったので、ステージ上壇が見切れてしまったのも残念。ドンが何やら動いていて客席からは笑いが起きるが、壁が邪魔になって私のほうからはサッパリ見えなかった。
体験のあるなしでいえば、陣痛真っ最中なのに動ける場面はちょっと不満^^;。陣痛を舐めたらあかんぜよ! ライジングステージのみんなが必死でヒーローを作り出すのと同じ位に、妊婦も必死で産み出すのだからw。


終演後、小田井さんが所属している「純烈」のミニライブ開催。
その前に、魚住さんと新倉くんが「純烈」を迎える寸劇(笑)。
「純烈」というグループは正直知らなかったが^^;、平均身長183cmの戦隊ヒーロー出身俳優中心に結成された男性6人組のコーラスグループ。リーダーは酒井さんで、本日は白川さんが欠席の5人だけでステージに登場。小田井さん、さっきまでの衣装と違ってすっかりダンディなスーツ。靴だけ何故かヘンな所に置きっぱなしw。
昭和に思いを馳せたムード歌謡ということで、デビューシングル「涙の銀座線」を唄う。どこかで聞いたタイトル。“銀座線”といえば、今年5月『超電王』のギャラリートレイン目当てでいっぱい乗ったっけw。

その後はロビーで、「純烈」ご本人たちがCDを販売。小田井さんだけいない。
bpmメンバーも自ら物販に呼び込みしたり、ファンの方と談笑したり。私も伊勢さんと浅沼さんに握手をして頂いた。
エレメンジャーのレッドグレンもやって来たので「僕と握手」(^o^)丿。中に誰が入っていたのだろう?

パンフはヒーローショー仕様で凝っているw。トレカを買ってた人も多し。私もヒーローショーを見たような高揚した気分で、最後まで楽しませて貰った。


この劇場まできたら、その後は当然アニメイトへ。
店の前に『SP』車が停止中(#^.^#)。要人警護だとすると、アニメ店長か高橋社長がいたんだろうか?(笑)

『イマジンあにめ3』を引き取り。設定資料のおまけ付き。
『テニプリ』フェアが9階で開催中。郷田さん出演のらじおCDを買って特典を貰った。
『ボトびー』VOL.08は『ファインダー』から森川智之。次回が平川さんなら、次々回が石田さんか!?
*pnish* vol.12『ウエスタンモード』を観てきた。

『サムライモード』『マハラジャモード』に続く、パニッシュのモードシリーズ第3作目。
演出はTEAM NACSの森崎博之。10代から60代の豪華客演陣を迎え、今年も三都市での公演。

アメリカ西部のような村を舞台に、無法者のゴロツキ一味から村を救って貰うため、青年が腕っ節に惚れ込んで連れてきた男たちは、実はとんでもない勘違い野郎たちだった!?という話。

懐かしき西部劇スタイルなので、ガンアクション・ショーが派手に地味にたっぷり。
銃の音に弱い私は、バキューンバキューンと耳に入る度にヒヤヒヤドキリ^^;。いつ誰が殺されてもオカシクない状態だから、特に緊張しっぱなし。
西部につきもの、馬も登場(笑)。茶系とか白とか。蜷川氏の『じゃじゃ馬馴らし』に出てきた“馬”は4本足だったが、こっちは2本足っぽいw。

盆回しのセットが巧妙に出来ていて、3場面の展開がスピーディで面白い。細かなところに色々と仕掛けがありそう。
ライトとかスモッグとかヘタな小細工は少なめで、大らかな日差しの中で繰り広げられる男たちの触れ合いとぶつかり合いが好ましい。
金や酒はたんまり出てきたが、何かが足りないな~と思ったら、 煙草と女がなかった!(笑)
誰かが女装してもいいんだが、あえて“男の浪漫”に絞ったところが嬉しい。
哀しくて残酷な話ではなくてホッとした。さすがパニッシュ。男たちがカラリと情熱をかたむける、愉快であったかいお話で良かった。

森山英治はロニという何と20歳の役どころ! 純粋で無邪気でひたむきな少年を、見事に演じきっちゃうところがスゴイ。ホントに若々しく見えたし、しかも最後まで役がブレない。ロニの芯の強さも表現して達者な演技だった。
鷲尾昇の鰐塚は、時空を超えてホントに愛されている役だこと! 今回はサムライ調からワイルド調に切り替えるのが見どころで、やんちゃなムードメーカーを好演。
佐野大樹のハリーは、とんでもなく明るく能天気な男で、実は地をいってる感じw。マジメモードは時に格好良く見えるのに、シリアスさえも笑い飛ばして明るくしてくれる。
土屋裕一のコールマンは、今回はひとりだけブラックタイプ。細くてクールでスタイリッシュで、とってもカッコイーv。コールかと思いきや、ホットな面も見せる。

大山真志は5番目のパニッシュみたいによく絡んでw、大樹くんとも息ぴったりのコンビ。
橋本汰斗は意外や、ニコニコと愛嬌のあるマスコット的存在で可愛かった。インディアンな衣装だしw。ギターは弾くけど、得意のトンボ返りはとうとう見せず。そういや真志くんと汰斗くんって『テニミュ』で共演もしてたっけ。汰斗は『ラスゲ』で坊主頭にしてから、急に私の中で人気上昇中w。今回もふと見せる様々な表情が魅力的で、これからますます成長が期待される。そういや『仮面ライダーオーズ』からも花壇が届いていた。

伊藤健太郎には、ご自身の劇団K-Showから花壇。鬘を被ってああいう役をされるとはちょっと意外。もう少し出番を増やして、伊藤さんの持ち味を生かして欲しかったかな。観る前は、『BLEACH』のダブル阿散井恋次な場面も期待していたがw、英治と一緒だったのは冒頭のシーンぐらいで残念^^;。
小林高鹿はスマートなアウトロー。思ったよりは人情のあるイイ男っぷり。

特筆すべきは、アルバートの団時朗。劇中で“ヒーロー”の話も出てきたが、団さんこそが『帰ってきたウルトラマン』の郷秀樹という、私達の世代のヒーローに他ならない(^o^)。その方を間近で拝めたのだからノスタルジックに感動。あの頃の洒落た好青年も、渋くてダンディで落ち着きのある人間味豊かな老紳士になられたものだ。
重厚な演技の中にユーモアやアドリブを滲ませて、盆回しの最中の「目が回る~」には会場も大笑い。

終演後は、パニッシュ4人で挨拶。
全員が出揃って、とってもステキなカンパニーだった。


終演後、運良く「バックステージツアー」に参加。開演前に軽い気持ちで申し込んだものだが、沢山の申し込みの中でたった10人だけの当選だったようだ。いっぺんで運を使っちゃったかな。
夏の『ガラスの仮面』の時も経験したが、ここの劇場では初めてなので嬉しい。
しかも、舞台監督さんとパニッシュの4人が進行案内役! ドキワクするのが当然(*^。^*)。

着替えて出迎えてくれたパニッシュ4人はとっても愛想良くて、顔を合わせてみんなでご挨拶。
ステージに上がって客席を見てから、上手奥から下手奥までグルリと回る。汰斗が触っていたギターがあったり、ティッシュがあったり、小物類はきちんと綺麗に整理。ライトがいっぱい。モニターでは暗転の仕掛けまで。
体験サービスで、馬に触ったり、盆回しでちょっと目が回ったりw、拳銃を撃ったり(笑)。
途中でtutiがジョークをいっぱい喋ったり、大樹くんが体を動かしてくれたり、ワッシーがニコニコ誘導したり、 英治が色々教えてくれたり。英治は喉にタオルを巻いていたが、ステージ上はかなり乾燥している模様。
色々と質問もできたし勉強にもなったし、貴重な経験ができてホントに楽しかった!(^o^) これで観劇はもうコワイものなし!? ありがとうございました。


21日から浜松町からモノレールで羽田空港国際線ビル駅までノンストップで最速13分。
私は途中の天王洲アイルで降りたけどね。やけにスーツケースを引き摺った人が多かったな。
舞台『ふしぎ遊戯』初日を観てきた。

CDブック、原作、テレビアニメ、OVAまでハマりまくったので、思い入れもひとしおの作品v。
いつ映像化や舞台化するのかな~と思って忘れてかけていたが、ホントに突然決まった感じ。
たぶん、どんなキャストやスタッフが舞台を手がけようと、『ふしぎ遊戯』という理由だけで観劇すると思う。
渡瀬悠宇氏のサイン会も参加したことがあったが、劇場入口には渡瀬氏から「ふしぎ遊戯様」へ花壇。そしてアニメの「ぴえろ」からもw。
そんな作品ファンも多いのに今回のキャパは狭すぎて、チケットは即完売。チケットが届いたのは1週間前だったが、イラスト入りなのは嬉しい。開場は10分遅れで、ロビーもトイレもごった返し^^;。客席もギュウギュウ詰めで出入りも一苦労^^;。

受験を控えた二人の少女が、「四神天地書」という不思議な本の中の異世界に吸い込まれ、其々が「朱雀の巫女」「青龍の巫女」として対立、其々の「七星士」たちや人々と出会い、愛と友情と別れを経験する、壮絶な大河ロマン。
長い原作なので、かなり端折っていたが、原作の持つ世界観をこわすことなく、舞台ならではの醍醐味で最後までドキドキワクワクと楽しませてくれた。
それでも、休憩入れてたっぷり3時間! 時間的には長かったが、飽きることなく満喫できたといえよう。

とにかく3次元となったキャラクターを観ているだけでも楽しくて! みんなカッコ良く見えちゃうことv。
美朱役の橋本愛奈は、イメージよりも見た目が幼くてふっくらw。唯の秋山ゆりかは、綺麗でスマート。ミニの制服はすぐにシワになるし、二人にはイマイチかな。どちらも演劇的には地味だが着実。
平野良の鬼宿は、シリアスもコミカルもメリハリがあって頼もしい演技。衣装も似合い、カンフーの構えの時の手の繊細な動きに惚れ惚れ。アクションも一番多く、見せ場が沢山あった。
寿里の心宿も、身体がひと回り大きい分、思った以上にハマる。心宿の出番ってこんなにあったのかとあらためて気づく。
植野堀まことの星宿は濡れたような髪と微笑みがイイ。
宮地真緒の柳宿は剛柔な格好良さがたまらん。
矢吹卓也の井宿は達者な演技で、仮面の笑みと仮面をハズした顔の使い分けがポイント。初の一声が関智一さんに似ていてビックリ。
小澤亮太の翼宿はキバこそないが、豪快さと優しさを表現したムードメーカー。
大らかな中村康介、キュートな富田大樹はイメージ通り。
『abc』以来の斉藤祥太と斉藤慶太は、青龍の双子はまさにハマリ役。弟さんのほうが体が大きいのかな、慶太さんは武器使いも頑張っていた。二人とも思ったより出番がある。
途中で“青龍七星士”が初めて勢揃いする場面があるが、真っ先に目について吹き出してしまったのが氏宿(とも)! ソックリ!(笑)初の一声が飛田展男さんに似ていてドキリとしたが、それ以降は普通の声でもう少し芝居がかっててもよかった。
あしたれやみぼしも、外見からよく作り込んだなぁと感心。
でも見た目が一番ソックリだったのが、太一君!(笑)上下ゆらゆらさせるところも可笑しい。
ひきつ、とみて、たたらまで出るので、二幕は玄武や白虎まで一気にいく。奎介や哲也も出るが、殆どほったらかし^^;。

登場人物が多く、エピソードを詰め込み過ぎなのは仕方ないが、キャラの過去や事情や設定は場面状況でちょこっと語られるだけ。翼宿なんて突然現れるしw、張宿の文字やみつかけの死んだ恋人も少ししか触れられない。原作とかで知っている人は分るが、知らない人には察し難いだろうし、キャラへの思いも湧いてこないだろう。
翼宿ファンとしては、ブラック鬼宿と翼宿の対決や、翼宿と柳宿、翼宿と張宿の会話も見たかった。布石があってこそ、翼宿が泣いた意味も浮かび上がるのに。
スピーディな展開にはなっているが、ステージが小さくセットが簡易で、映像も使わないので、場所や人がゴチャゴチャと交差し過ぎ。暗転にもならない中で、死体が立ち上がってハケたりと、余韻が生まれ難かったのが惜しい。
ステージをところ狭しと使い捲り駆け回っているので、ナマの迫力と熱気は伝わってきた。人の“思い”や本当に大切なものもちゃんと表現されていたと思う。むしろよくぞここまでまとめ上げた!と、先ずは拍手するべきなんだろう。

今度は、サンシャイン劇場辺りのキャパで、じっくりゆっくり作品を煮詰めた上での再演をお願いしたいものだ。
彩の国シェイクスピア・シリーズ『じゃじゃ馬馴らし』を観てきた。

資産家の二人の娘、じゃじゃ馬の姉と結婚しようとする強引な男と、貞淑な妹と恋の鞘当てを繰り広げる男たちを、賑やかに騒がしく描く芝居。

蜷川幸雄氏の演出・監修で“オールメール・シリーズ”第5弾。
松岡和子氏の翻訳なので、Studio Lifeの同名舞台と色々見比べることができて面白かった。

プロローグは、酔っ払いの太っちょの男が領主だと思い込まされながら、居合わせた役者の“喜劇”を見るという設定。太っちょで力持ちの女が男の奥さんで、それなら芝居の説得性があるかなと最初は思っていたが、そうではなかったようで^^;。

今回も客席通路やステージ前隙間やステージ縁など、会場を縦横無尽に使いまくる趣向。
すぐ近くで丁々発止の会話が繰り広げられ、目の前でイチャイチャされて、笑いがこみあげるやらニンマリするやら。
とにかく、賑やかを通り越して、うるさかったこと!

市川亀治郎は思ったより男顔で、頬紅の濃さがピエロみたいで、見るだけで苦笑^^;。ウソなパンチはちょっと迫力不足。歌舞伎調のキャタリーナには笑いを通り越して恐れ入った。
ペトルーチオの筧利夫は、存在だけで漫才(爆)。筧さんはどんな舞台を観ても筧さんなんだよね。あまりに早口過ぎて何を言ってるか分らないし、たまに噛んだりトチったりしてもゴーイングマイウェイ。破天荒なバカ男っぷりは常識を通り越して憎めない。
二人の丁々発止の会話は、ペトルーチオの早口の勢いにキャタリーナが追いつかない感じw。むしろ受け身で静かになっちゃう。後半にかけて、ペトルーチオの早口が収まってきたので、やっとペースが合ってきたんだろうw。

山本裕典のルーセンショーは、やっぱり“受け”だった。何というか幼いし可愛い。
年上の月川悠貴に圧倒されたというべきか。ビアンカの月川さんはどんな舞台を観ても月川さんなんだよね。知的でどこか冷めている透明感な美しさはいつも同じ。
でも今回、ラテン語の授業のフリをしながら家庭教師なルーセンショーから愛の告白を受けるビアンカがちょっと嬉しそう。ここのシーンは、Studio Lifeではステージ奥でやっていたのだが、今回は何と観客の目の前! 二人の些細な表情もたっぷり拝めた。その後、二人がホッペにキスし合ったり、指でつつき合ったりとイチャイチャして、とっても可愛らしかった。山本くんはもちろん可愛いが、楽しそうな月川さんも可愛いなと映った。
ルーセンショーがビアンカをグ~ルグル回すシーンも愉快。『タンブリング』で鍛えられた筋肉がここで役立ったというべきかw。でもビアンカがルーセンショーをオンブするのにも笑い。ビアンカ、実はこっそり鍛えていたのねw。

ルーセンショーの召使い、田島優成のトラーニオがとっても生き生きと可愛かった。やっぱり若いっていいよねw。ルーセンショーに成りすましたり、大げさな芝居をうったりと、結構出番も台詞もあり、大御所とも堂々と渡り合うから美味しい役どころだ。パッと見、小栗旬顔に似てるし、これからもっと注目されそうだ。
もう一人の召使い、川口覚のビオンデロもなかなか面白い。こと細かに情景を喋る重要な場面もしっかりこなす。若いし、これからに期待だ。12月の蜷川氏の舞台にも出演予定。

ペトルーチオの勢いにかき回されて、強引傲慢な男による女への“調教”も、あまり目くじらをたてずに済みそうw。
キャタリーナの最後の演説には、蜷川氏ならではの仕込みと仕掛けがあって、ちょっとビックリ。あのアイテムは色々な意味や揶揄に取れるし、女性の憤りも静まってしまいそうだ。市川さんならではのシーンだろう。

芝居が終わっても、観客席の太っちょ男はほったらかしなのが中途半端^^;。あの美人とさっさと寝室にいっちゃうんだろうか。
あれこれ細かいところをほじくらず、男のロマンやファンタジーだと思って楽しめばいいんだよ、という男性演出家の声が聞こえてきそうだ。
半月遅れだが、とりあえずチェックしている新番テレビアニメ。

土曜日『バクマン。』
プロマンガ家、作品アニメ化、その声優と、ひたむきに邁進する少年たちのリアルな姿が好ましい。二人三脚が何倍にも膨れ上がる。忘れていた夢を思い出させてくれそう。

日曜日『STAR DRIVER 輝きのタクト』
BONESだしロボットものだし、取っつき易い絵柄だが、設定や世界観が未だよく分らない^^;。「綺羅星☆!!」と誰でも一度はやりたくなりそうw。石田彰@ヘッドは仮面を取った寂しそうな雰囲気が印象。1話に出たきりの飛田展男@シブヤ・ヒデキのフラグが立たないでと願うばかり。

日曜日『心霊探偵八雲』
原作、CD、舞台ときてついにアニメ化。力の入った綺麗な作画だが、あまり面白さが感じられないのは何故だろう? 小野大輔@八雲と東地宏樹@後藤との気を使わないやり取りは愉快。関俊彦@斉藤一心も出てたが、八雲との関係も見ていきたい。

月曜日『スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター-』
ゲームはやってないので分らんが、サンライズのロボットアニメだし、声優陣に期待。まる子の姉ちゃん@水谷優子の声が目立つw。

日曜日『荒川アンダーザブリッジ×2』
相変わらず個性的で強烈なキャラクター&キャストたちに翻弄されるが、ニノとリクの関係は発展するのかな。

月曜日『おとめ妖怪ざくろ』
かつての『ハイカラさんが通る』な絵柄に惹かれるw。半妖少女4人と陸軍少尉3人とのコンビプレーが楽しめそうだが、差別や排除といった闇の部分も深そう。

月曜日『侵略!イカ娘』
“人類侵略”というと『ケロロ軍曹』が浮かぶが、ケロロよりもアホでキュートでタフなイカ娘。呆れながら彼女の触手に取り込まれたかもw。

木曜日『それでも町は廻っている』
主人公のバカバカしさには腹が立つが、周りが補って修復する優れものばかり。こんな“メイド喫茶”は信じられんが、そのうち化けるんだろうか。

木曜日『ヨスガノソラ』
転校生の男の子を取り囲むたくさんの女の子たち。双子の妹がウザいが、イヤらしい空気がプンプン。OPのすぐ後にED、すぐまたED!?と妙な構成。

金曜日『FORTUNE ARTERIAL 赤い約束』
転校生の男の子を取り囲むたくさんの女の子たち。兄様たちがウザいが、小野大輔らエロ男優陣が目立つ。背後に妖しい組織があるんだろうか。

金曜日『咎狗の血』
ゲームは知らないので、すぐに「とがいぬ」と読めなかった^^;。しっかりした設定だがよく掴めない。ダーク・ファンタジー・アクションなんだろうか。鮮やかな黒と赤が不気味。

土曜日『薄桜鬼 -碧血録-』
凾館の場所から取ったのか、「へっけつ」と何となく読めた。特別篇からのオープニングがとにかくカッコイー。舞台のキャラの洋装が思い出されるが、ストーリーも重なっているような。飛田展男@山南さんの暗躍に期待する。

土曜日『とある魔術の禁書目録II』
当麻は『超電磁砲』では格好良く見えるのに、なぜ本作ではヘタレに見えるんだろう?美琴目線がちょっぴりホンワカ。インデックスのキュートなハチャメチャぶりにお色気が加味?忘れかけていたキャラも登場し、スケールの大きな話に飛躍か。

ダークホースで、火曜日『パンティアンドストッキング ウィズ ガーターベルト』。
タイトルの長さやぶっ飛んだ内容に辟易していたが、ゲストキャストは要チェックかも。

相変わらずテレビアニメは続編が多く、混迷の様相。
R:MIX 舞台『ストラルドブラグ 魔神邂逅』前楽を観てきた。

初日に続き2回目。チケットがものすごく安く手に入ったのでw。
乱丁パンフを買うよりは、もう一度観劇して頭に残したほうがイイから。
一番後方席かと予想してたが、それ程後ろでもなく通路側なので観やすかった。
オペラグラスも持ってきてたが、結局使わずに済んだ。というか、作品世界に飲み込まれて、役者の熱演に圧倒されて、使うのを忘れさせたという感じ。

ストーリーはだいたい把握してるので、どこで銃声がなり、どこで人物が死ぬかの記憶を手繰り寄せながら、緊張感をやわらげて観ることができた。ステージと離れた席なので、俯瞰的な意識で観れたのもよかった。
初日と比べると、展開がスムーズに進化しスピーディ感が増す。2時間一気に見せてくれるし、骨太な力強いアクション活劇の様相は飽きさせない。
昨日観た『バタエフェ』とは、ある意味対照的な舞台でもある。あちらがダーク・ロマンの“美”なら、こちらはダーク・ファンタジーの“力”の世界。尺の長さの違いや舞台運びの違いもあるが、『ストブラ』のほうが上手い役者が揃っている。
ただしストーリー的には、私が観た『バタエフェ』のほうが後味はよい。いっそ『ストブラ』も、ハッピーとサッドで違うバージョンの結末を予め用意してくれれば、好みで観劇回を選べただろうにw。今回はサッドバージョンだけだったのが不満だ。

殺しても殺しても立ち上がって襲ってくる「ストラルドブラグ」の設定は、ゲームの世界では普通に成り立つのかもしれない。だが、それを実際に舞台でナマの人間たちがやろうとすると、気味の悪い違和感が込み上げてくる。デジタルな設定をムリにアナログに投入させようとする感覚。おまけにどいつもこいつも皆殺し状態で、この国はストラルドブラグに侵されたまま消滅しか残されていないエンディング。これでは虚しさだけが残り、彼らの思いも救われないし、人間の希望も生まれてこない。

役者の存在感が舞台を引っ張る。ことに真島公平、三上俊、根本正勝、吉田友一は其々によくハマリ、新たな魅力が光り鮮やかな演技が躍動する。他の役者やアンサンブルにも熱演や好演が見られ、リアルなアナログ世界として息づかせる。ホルスがセレスを思って初めて涙が出てきた場面はジンときたし、ガープがホルスを抱き締める場面も込み上げるものがあった。
複雑で多様な殺陣やアクションや段取りもしっかり決めて魅せる。公演中に大きな怪我がなかったのも幸いだ。初演よりアクション率が2割近く増しになったそうだが、同じ作品をまたやろうとしても、これ以上のカンパニーはなかなか望めないだろう。
ホント、今回は役者目当てのリピートであった。


終演後、アフタートークライブ。

先ずは、音楽製作チームとして主題歌を唄う渡辺明乃さんがステージに現れてライブ。ハスキーな声でのびやかに歌い上げる。やっぱり声優の渡辺明乃さんだ! 気づかなかったが、私の数列前の関係者席で観劇されていたようだ。舞台を観ながら、唄う前に泣くまいと必死に堪えていたとかw。 

トークMCは、原作・脚本の時田貴司、脚本・演出の町田誠也。昨夜のトークで皆にイジメられたことを根にもってる町田さんだが、私は見てないので分らない。町田さんの服は普段用の自前でw、舞台のスーツはあくまで地味な衣装。
登壇者は右から三上俊、真島公平、根本正勝、吉田友一。満を持してのメイン4人。テーマは「This is Struldbruggs」で、千秋楽1回を残した時点での思いを語る。“ストラルドブラグ”の単語ってこう書くのか。
其々が舞台への思いや観客へ御礼を述べる。楽屋はこの4人が一緒だが、根本さん主導で昨日終了後の「10時10分退館でーす」のしょうもないやり取りを再現w。ミカシュンは昨日書いた自分の日記に言及、舞台『タンブリング』で充分に稽古時間が取れなくて何となく皆とギクシャクしてたが、大阪から戻り稽古に参加したら忽ち皆と打ち解けたそうだ。4人の楽屋はとても仲がいいのではなく、何かイイ仲の雰囲気でそれが嬉しいようだ。「怒ってます?」「メティスは孤独だし」と隣の町田さんとも打ち解けたやり取り。本音をもらすミカシュンの誠実さが可愛いこと。
ミカシュンに比べて、他の3人はホントにおとなしい。根本さんは時田さんに「アナログ?」と突っ込んではいたが、真島さんも吉田くんも言葉少ないなぁ。吉田くんは口ベタなんだけどね。
「向こうの3人は疲れてヘトヘトだけど、三上くんは元気だよね」と町田さんが言ってたが、ミカシュンが生き生きと「僕も疲れてますけどね」とニッコリ。新境地を拡げたミカシュンにとって今回も忘れられない舞台となっただろう。


根本さんはAshのライブが控えるが、11月は『絆~少年よ太紙を抱け』。
吉田くんは『ミラクル☆トレイン』、声優的には『戦国BASARA』のモリモリキャラから杉田キャラへw。
ミカシュンはStudio Life本公演『ドラキュラ』へ。
Be With プロデュース vol.13『THE BUTTERFLY EFFECT~Neo Loneliness」《Blue moment Version》を観てきた。

Studio Life『WHITE』で、ゲストの仲原裕之くんが宣伝していた作品。
チケットが安く手に入り、池袋に用事もあったのでw、急遽の観劇。
後方席はガラガラで集客はイマイチか。

悪霊に両親を殺害された兄弟が「悪霊ハンター」として、記憶を食う魔女伝説が息づく町モルグに留まり、過去の殺人事件や真犯人を探り、悪霊と対決していく話。
初演、再演は好評だったそうで、今回キャストを新たにして『Neoバタエフェ』として上演。キャストを変えてのこういうパターンが最近多いこと。オールメイルなので、若い男の子俳優は幾らでもいるのかもしれない^^;。
今回上演後半は一部が《Blue eternal Version》キャストに変更されるが、あわせて作品の結末が4バージョンも用意されているとか。
リピーターを計算に入れた作戦でもあろうが、私はこの1回だけで充分なので、見比べる余地もない。

メインの兄弟役は、キャスト不動組かと思い込んでいたが^^;、弟アランはBlue momentキャストだった。だからチケットの写真が紅葉くんだったのかな。とすると、後半の弟役はBlue eternalからということになる。なんとまあ複雑というか、兄役の滝川さんは稽古で混乱することはなかったのかな。
他の若手キャストでは、名前は知ってるが化粧や衣装をつけた顔がすぐに判別できなかったりして、観ながらちょっと混乱^^;。パンフは買わないで済ませたしね。
舞台経験の少ない若手は、総じて滑舌が悪く台詞に不安感が残る。この舞台は修練を積み重ねる場でもあるのだろう。

作・演出はBe With プロデュース。吸血鬼風のゴシック・ホラーの世界観で、骨格や設計図はしっかりしており、テーマも明瞭で深い。ストーリーやアクションにそれなりに惹き込まれ、内容もつまらなくはなかったし、印象的な台詞や場面もあった。
だが、とにかく長い! ノンストップで何と2時間40分。休憩を入れず一気にやったのは正解だが、もう少し縮められなかったのか。
余計なシーンやまどろっこしい会話が結構ある。前半はやたらコミカルな場面が多く、別に可笑しくないし、ムリして笑わせる必要もない。前に観たものと、似たようなシーンや似たような会話が繰り返されるのも疲れる。グダグダ感やダラダラ感は拭えず、描写やメリハリが足りない。途中で何度か眠くなる場面もあった。9人のキャストとはいえ、メイン所は膨大な台詞や段取りが大変だったハズ。

アッシャーの滝川英治はさすが座長の風格で、黒いコートと青いマフラーがよく映え、落ち着いた演技で頼もしく格好良かった。均整のとれた立派な体格と演技力の幅を持ち合わせており、映像より舞台のほうが合っている。
アランの紅葉美緒は、アッシャーへのイジリ具合が半端じゃなく楽しそう。チャライ兄としっかり弟の関係が生き生きと微笑ましい。
兄の右手と弟の左手にある“綺麗な蒼い蝶のスティグマ”をもう少し近くで見たかった。
ヴォリンのマリオネットでエドモンドを操る場面がよく出来ている。成松慶彦と植田圭輔がなかなか繊細な演技を見せる。
短髪の仲原裕之はメリハリある演技で安心感があるが、役的には中途半端な扱いで勿体無い。
MORITAがコミカルかつ包容力のある演技で舞台を膨らませる。15年前と言われても全然違和感がないw。

人は死んだが、みなごろしじゃなくてホッとした。切なく激しい闘いと、蒼く美しい別離とのバランスが取れて盛り上がった。運命や未来は自分の手で変える。チョコレートマフィンの布石も楽しく、哀しいけど未来に繋がるエピローグも歓迎。

終演後の挨拶で、紅葉くんが「今回はハッピーバージョン」「夜はサッドバージョン」とバラしてくれたがw、今回のを観れて良かった良かった。やっぱり舞台には希望がないとね。
劇場版『ブレイクブレイド 第三章 凶刃ノ痕』を観てきた。

第二章公開から3ヶ月。もう少し上映すると思い込んでいたら、本日が最終日だと知り慌てた。おまけに第四章が今月末から公開なんて。急にまたピッチをあげたのか。第三章を観ないままで四章に突入しようかと思ったが。
『メンタリスト』試写鑑賞後、走って電車に駆け込んでまた走ったよ~。21時は過ぎてたが、チケットを買って映画館内に入ったら、丁度予告上映中でほっとした。映画館の人、リラックスできる観易い席をあてがってくれて感謝。

大改修されたデルフィングを駆って再び戦場に出たライガットは、復讐を誓うワルキウレス部隊と決戦の時を迎える。ついにゼスの駆るエルテーミスと対決するが、事態は予想もつかない展開へ転がる。

見どころのひとつは、ライガットとゼスの激突。多重装甲と大剣を帯びたデルフィングは、黒銀の装甲が剥れて赤白へと変身。素早い突撃ぶりはケモノの如く、剣を刺して方向転換するサマはメカの如し。
手描きのメカアクションは重厚でリアル。音響ももの凄い。中で操縦する者がペダルを踏んだり、レバーやアームを動かしたりと、緊迫感と臨場感が伴う。
出撃前にバルドから「一人の敵を殺すのに躊躇したら、三人の味方が殺される」と忠告されてたライガットだが、やはりここぞという瞬間で情が先に出た。それがライガットの弱さや優しさであるのだろう。保志総一朗の葛藤や悲鳴がナチュラルで力強い。

注目すべきは、ドジで役立たずかと思われてきたクレオの目覚しい活躍ぶり。あの場での判断力、行動力、戦闘時の冷静さや作戦は評価に値する。リィを失った悲しみを復讐心に変えてるとはいえ、彼女の存在は今後のキモとなるかもしれない。花澤香菜が前半の可愛い声から強気の声へと変化するのも聞き所。
しかし「12歳であの体は犯罪だろ!?」と言うライガットは立派なスケベオヤジw。衣装を取り替えて脱出するかと思いきや、シギュンを連れていくし、単にシギュンの裸を描きたかったのか!?とアニメーターのサービスぶりが伺えるw。
今回はホズルやゼスより、シギュンら女性キャラの出番が印象的だった。

アテネス連邦では、“戦争の天才”と謳われたボルキュス将軍が動き出して不気味。右アイパッチの風貌だからか、声が中井和哉でウケた(^^)。奥州筆頭と将軍、どっちがつおい? しかもあんな大きい娘がいる渋い父親の役なんて!
ラストでチラっと出たジルグは、眼鏡の赤毛長髪だったので、一瞬『黒執事』のグレルと錯覚!?(笑)声は潤潤じゃなく鳥海浩輔で、次回のキーマンか。

プロローグで小さな黒みみずくのエピがあったが、それがしっかりと布石。あんなにでっかく黒くなって、ブスっとした不敵な目付きでライガットをイジる様子が面白い。黒みみずくの成長の分だけ、彼ら4人の傷痕は深くなったのかもしれない。

第三章の興奮冷めやらぬ中、『第四章 惨禍ノ地』は今月30日から上映。
来月都合をつけて観よう。
『THE MENTALIST(メンタリスト)』ファーストシーズン特別試写会へ行ってきた。

“メンタリスト”と呼ばれる犯罪コンサルタント、パトリック・ジェーンが、犯罪捜査官らと共に、凶悪事件の犯人を追いつめていくシリーズ。
全米で空前の大ヒットをしたTVドラマシリーズ。CSで放送されたが、観る環境がないのでずっと我慢してきた。11/10から順次ブルーレイ&DVDレンタルリリースされるが、今回はスクリーンで観れる絶好の機会だ。

“メンタリスト”とは、人の心を読み、暗示にかけ、相手の思考と行動を操る者のこと。パトリック・ジェーンはその能力を使って、時にはカマをかけて真実を語らせたり、挑発したり、嘘をついたり、催眠術で証言を引き出したりと様々な手段を試みる。こういうのは日常の生活においても、ちょっぴり役に立つテクかもしれないw。
卓抜した観察力、洞察力、推理力を持つパトリックは、部屋や持ち物を見ただけで瞬時に色々なことを把握できる。その鮮やかなお手並みは『名探偵モンク』を彷彿とさせるが、モンクと違っているのは、パトリックはセクシーな色男で軽快な会話とスマートな行動力を持ち合わせていること。常に穏やかな顔で笑いを浮かべ人当たりはいいが、これも相手を警戒させない手段の一つであろう。
パトリックはかつて殺人鬼レッド・ジョンに妻子を殺されており、復讐心や後悔や葛藤が彼をいつも苛む。宿敵レッド・ジョンとの対決がシーズンを通して描かれるようだ。

1話と2話の上映で、もちろん吹替え版。
主演のサイモン・ベイカーを演じるのは郷田ほづみ。スクリーンから郷田さんのソフトでクールな声がいっぱい響いてきて、たっぷり堪能させて貰った。
メンタリストなので、喋り方は思った以上に難しそうだ。台詞ひとつとっても、声の抑揚や強調、相手との間の取り方やタイミングなど、たえず繊細な注意を必要としそうだ。
1話からは、てらそままさきの声も耳に入ったが、怒声や罵声があったにしろ出番的にはそれ程でもない。郷田さんとてらそまさんの対決がなかったのが残念w。
クールな心理合戦だけでなく、時にクスリとさせるユーモラスな場面もあり、楽しめながらズンズン惹きこまれる内容。パトリックとテレサのツンデレな関係も痛快。そして途中から気づいてしまうが、意外な真犯人のあぶり出しも面白い。
まだ先が観たくなるが、この続きはDVDにて鑑賞だろうか。

終了後は、急ぎ走って池袋へ。
舞台『33の変奏曲』を観てきた。

黒柳徹子主演海外コメディ・シリーズ第24弾。
不治の病に侵されながらも、女性音楽理論学者が晩年のベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」創作の謎を辿っていく話。彼女を支える看護士や娘や友人との繋がりと共に、変奏曲を作った当時のベートーヴェンの姿も描いていく。
タイトルと同様に、33の場面で構成。シーンや合間には「33の変奏曲」がナマのピアノで演奏され、「第一変奏」「第三三変奏」とテロップされる。

良質で深くて豊かな舞台だった。
現代のニューヨークと、ドイツのボン、ベートーヴェンの時代19世紀のウィーンとが行き来するストーリー。病を抱えながらも己の作業に情熱を傾ける学者とベートーヴェンが、時空を超えて繋がり分かり合っていく。
ベートーヴェンが平凡な主題を元に、なぜ33もの変奏曲を書き上げたのか? ミステリーの雰囲気を滲ませて、作者自らあれこれ想像し楽しんで戯曲を書いているようだ。
親子の切ない話でありながら、クスリとさせる笑いやユーモアが各所に散りばめられ、どんどん惹き込まれていく。
高橋昌也の演出はスピーディで分り易い。映像がふんだんに使われ、時や場所を表すだけでなく、ベートーヴェンの変奏曲スケッチなども見せて興味深い。
ナマピアノの演奏は、一種のコンサート会場のような臨場感で、内容や心情を確認させる。観終わった後は、贅沢な満足感に浸れて、ベートーヴェンがいっそう愛おしくなってくるのだ。

主人公キャサリン・ブラントが不治の病を抱え、不可解な娘の存在を扱いかねているところに、どんどん共鳴していく自分を感じ何度も涙ぐんだ。難病ではなくとも私も持病があるし、自分で創造したとはいえ最近ますます分らなくなってきた娘に私も戸惑っている。母と娘の思うようにいかない関係に、つい自分をシンクロさせてしまう。そしてキャサリンは舞台上でベートーヴェンとシンクロしていく。
黒柳徹子は徐々に弱っていく体や心を繊細に表現。しかしラストの晴れ舞台では、背筋がピンと伸びて若々しく凛と輝いて見えた。その時に黒柳さんから何かが落ちたが、これがイヤリング!カテコで黒柳さん自ら笑いながら拾って、再びすっと身につけたが、お手並みが鮮やかでスマートだった。

娘クララ@朴路美が黒柳さんと共演したのは、10年前の『レティスとラベッジ』以来。あの時は後方席だったが、今日はしっかり前方通路側で観易いこと。
クララは現代っ子の逞しさもありながら、実は繊細で寂しがりや。やがて母に献身的に尽くしていき、話での成長も期待される役で、路美さんが着実に生き生きと表現。20代女性の設定だと思うが、若くて活発で綺麗な路美さんだった。スタイル抜群だが、胸を強調する衣装が多くて目の保養サービスも味わったw。
看護士マイク@植草克秀は優しく誠実に好演。イビキをかいたり寝てる場面も多い。キャサリンの好み(?)の「背の高い」理想とはちょっと違うかなw。
ゲートルード@李麗仙の溌剌とした温かい演技がステキ。クールな親子関係を浄化してくれた。

19世紀組は3人。出版者ディアベリ@大森博史は率直で情深い俗物人として熱演。秘書アントン@天宮良はコミカルな面を強調して癒し役で活躍。
圧巻なのが、もう一人の主人公ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェンを演じた江守徹でもの凄い存在感。外見もソックリ、話し方から仕草や表情まで人間臭くて素晴らしくて愛らしくて、まるで本物がその場にいるような感じ。黒柳さんとは舞台初共演だそうで、息ぴったりのやり取りからは信頼感や歓喜が伝わってきた。

ベートーヴェンといえば、ドイツやオーストリアに行った時にあちこち縁の場所を訪ねたことがあったが、これを観たらまた飛んでいきたい気持ちに誘われた。もっともっとベートーヴェンのことを知りたくなった。
舞台でも出てきたが、「変容」と「進化」、「自由」と「創造」がキーワードにもなっているようだ。路美さん絡みではないが、先日観た『劇場版機動戦士ガンダム00』がふと浮かんだ。あちらのガンダムも似たようなワードが重なりそうだ。
マーチから始まりメヌエットで終わる「ディアベリ変奏曲」。今の私の心境はきっとこれだ。始めは勇猛果敢に行進し、穏やかに踊って終わりたい。役者7人が円を描いて踊るシーンが印象的。運命とか輪廻とか、受け継がれる命や絆、語り継がれる音楽や言葉も表現されているのだろう。
ラストは何と「第九」! 思わず「ダイネ・ツァーベル・ヴィンデン・ヴィーデル~♪」と唇を動かしてしまった。音楽で言葉や思いが繋がり、めぐりめぐるって素晴らしい。音楽や舞台で、涙が流せるのも素晴らしい。ひととき幸福感に満たされた。

【33】といえば、先日のチリの岩盤事故でようやく救出された人数でもある。不思議な数字だこと。
R:MIX 舞台『ストラルドブラグ 魔神邂逅』初日を観てきた。

先の大戦が終結し仮初の平和の国。数奇な絆で結ばれていく豪傑剣士と神の子、そして女性カメラマン。だが彼らは、法王庁の不死の兵団「ストラルドブラグ」との壮絶な戦いに巻き込まれていく。
「ファイナルファンタジーを手がけたスタッフ達による、ファイナルファンタジーのような演劇」という前フリ。
原作・脚本は時田貴司、脚本・演出は町田誠也で、キャストを一新しての再演。
ちなみに「ストラルドブラグ」とは、『ガリバー旅行記』に出てきた不死の人々のことだという(アフタートークでの時田氏の弁)。
哀しきダーク・ファンタジーの様相だが、若い俳優たちの洋物アクション活劇が見どころの一つ。
FFのスタッフが揃った音楽は特に渾身の力作で、リアルで派手な音響には度々驚かされる。

報道やカメラや銃など現代的な設定ではあるが、衣装や武器や台詞は中世ヨーロッパを下地にしたような感じ。
ロメロ帝国法王庁とルクレチア政府軍とテロリストの三つ巴の戦いにもつれこむが、スケールが大きい割には、アンサンブルの数が少ないようにも思う。
作品のキモは「ストラルドブラグ」と呼ばれる不死兵団で、襲ってくるのを殺しても殺しても死なないところが気持ち悪い。不死にさせるための投薬がやがて銃弾に変わり、味方の裏切りや味方殺しへと残酷に加速して、ストーリー的にやりきれない^^;。
穏やかな場面や心繋がる会話も盛り込まれていたが、とにかく油断できない内容で常に緊張感が伴う。特に今回は最前席だったので、色々な意味で安らぎがなかった。リアルな銃声や刺す音に何度体がビクついたことか^^;。
だって、出てくる人物みんな、登場時からフラグ立ちまくり!(~_~)

ガープ@真島公平は骨太で男らしい体格で格好良く、己の過去から逃げる感情も分り易い。巨大な盾で守り、大きな剣を振るい、力強い殺陣を見せる。髪型や姿かっこうが誰かに似ているなと思ったら、『ベルセルク』のガッツだった!もし『ベルセルク』が舞台化された折には、ぜひ真島さんにお願いしたいものだw。
セレス@赤井沙希は舞台初出演。どうりで演技が硬く台詞にも不安感がある。女性にしてあの長身には驚いたが、役的にもう少し小柄な人でもよかったように思う。
ホルス@小川直は無邪気で幼い様子がよく出ている。彼が一番美味しい役ではないだろうか。

マルスの吉田友一は思ったより出番があり、ナンバー2の主役としてよく活躍。溌剌とした男っぽさだけでなく、リーダーや父親としての顔も見せる。殺陣やアクションがふんだんにあり、高い位置での蹴りが実に格好良く魅せる。ガープと友情を育む場面は可愛くてお気に入りだ。
プルート将軍の根本正勝は、強靭な体格の男たちに混じると、線が細く見える。オールバックした前髪がよく似合い、白い軍服やマントが凛々しく映える。前半で黒い軍服を着けた若かりし頃のプルートも一興。安定した演技の上手さはさすがで、プルートの誠実さや正義が伝わる。和モノとは違う洋モノの殺陣で、片手でかなり大変そうだが、軽やかで鋭い動きはカッコイーv。やむを得ず女にトドメを刺した一刀が、息を飲むほど鮮やかに決まった。
メティスの三上俊(Studio Life)は『タンブリング』後で間もないが、さすがパーフェクトな出来!こんなに残酷非道な悪役は初めてだと思うが、実によくハマっている。化粧や衣装も妖しく似合うこと。独特な台詞回しは、『遊戯王』のペガサスと似ている。殆どの人物と絡み、法王との怪しい関係もあり、殺陣や立ち回りもある。ある意味美味しい役どころで、やっていてさぞ楽しいだろうなと思わせるが、ミカシュン自身も楽しんでいたようだ。
初演のメティスは堀川りょうだったそうだが、それだったら『銀英伝』の舞台でラインハルトもできるんじゃないかw。

プルートの副官の滝下毅は、ライフの曽世さんに雰囲気が似ていたようなw。
法王ユピテルの三宅淳一が、見た目が演出家の平光さんに似ていたようなw。
初演はプルート将軍だった町田誠也は、今回はスキンヘッドで編集局長役。チョイ役かと思いきや、話にしっかり絡むこと。
女性はメインやサブで登場するが、露出しまくりのダンサーは場繋ぎや盛り上げ役としても要らない気がする。
真島さん中心のカテコでは、根本さんとミカシュンが隣同士で並んでいるのが嬉しかったり。そういやこの3人、同い年位じゃなかったっけ?

開場遅れがあったり、セットが簡易だったり、場面転換でのもたつきがあったり、パンフに訂正箇所が沢山あったりと、少々スタッフのやっつけ仕事ではないかとも感じ取れる舞台。
リピートするだけの感動はわいてこず、虚しさや哀しさが残る世界観だった。
でも役者目当てでもう1回観たほうがいいかな。


終演後、アフタートークライブ。
MCは時田貴司、町田誠也。登壇者は右から三上俊、小川直、赤井沙希、真島公平、吉田友一、根本正勝。俳優は衣装のまま。発言順が、ミカシュンからだったり根本さんからだったりして、結構和気藹々なムード。

テーマは「how to ストラルドブラグ~ストラルドブラグの楽しみ方~」。
ミカシュンは「ストラルドブラグ」と何回言ってるか?という問い。吉田くんは「コギトエルゴズム」と何回言ってるか?じゃなくて別のこと。根本さんはリモコンをいじりながらのゲーム感覚で見て欲しいとのこと。確かに。

約15分ほどだったが楽しめた。あと4回アフタートークがあるが、他の話も聞けそうだ。千秋楽のサプライズ演出ってこれから考えるのだろうか^^;。
舞台『カエサル -ローマ人の物語より-』を観てきた。

役者先行で取ったチケットは前方席真ん中。
ステージをやや見上げる形で、下のほうが見切れそう。

紀元前1世紀の共和制ローマ。数々の武勲や改革をうちだし、民衆からの絶大な支持を得て、ついには独裁官にまでのぼりつめたカエサルの激動の生涯を、壮大なスケールで描く。
塩野七生の大ベストセラー『ローマ人の物語』の初の舞台化で、英雄カエサルには松本幸四郎。
最近は井上ひさし氏の作品でお馴染みの栗山民也が演出する。

塩野氏の本は何冊か読んだことがあったが、科白がとにかく潔くてクール。
例えたり比較したりとシェイクスピア作品を聴くようだが、言葉のもつ内容は平易。作品のもつ魅力は舞台でも生かされていて、時に笑いやユーモアを醸したりと暗さは残らない。
世界史好きなら、飛びつきたくなる話だろう。「三頭政治」「農地法」「ガリア戦記」「ユリウス暦」と歴史で学んだことが次々と順序だてて展開され、とても分り易いストーリーだ。
アンサンブルを含めた多くの登場人物が登場し、名前や関係性で混乱するのも否めないが、たくさんの人々によって英雄は作り出されたのだ、という観点なのだろう。
話は過去や場所を遡るが、時空を超えるように動く回り舞台がとても効果的。その中心にはカエサルがおり、周りをひしめき合う者たちが混沌とした時代と重なる。

全編は、カエサルという英雄の魅力に溢れている。
松本幸四郎さんのカエサルは、海千山千だが大らかな人柄で、女ったらしだが女に優しく、実に人間くさい。
最初こそ出世欲のために借金を積み重ねたが、私的財産にはあまり興味がなかったようだ。常に確固とした共和制平和への理想を貫こうと、己に忠実に生きていく。
「憎しみの連載を断つ」という言葉が出てきて、井上ひさし氏の『ムサシ』が思い出されるが、
英雄には珍しく、カエサルは敵味方にも本当に“寛容”であったようだ。
だが外側の憎しみは失くせても、内側からの憎しみは断てずに膨らみ、結果14人の凶刃に倒れた。
現代にも繋がる、共和政治の難しさを痛感するが、一人の英雄の骨太で鮮やかな生き様が面白く、壮大な大河ロマンに浸ることができた。

松本さんはじめ出演者が、「ローマ」の「R」の発音を強調しているのが可笑しい。
松本さんのカエサルの台詞は、ゆっくりとして力強くて耳にすっと馴染む。笑顔といい、女を相手にした愛想のいい表情といい、松本さんの人柄が滲むようなカエサルだ。
ポンペイウスの瑳川哲朗、クラッススの勝部演之も重厚だが、最初のひょうきんな一面が印象深いこと。
重鎮バルブスの久保酎吉が渋いこと。裏切りのラビエヌスの壇臣幸がクールに目立ち、槍での殺陣も見せたが、『仮面ライダーw』でも似たような役だったなとw。
道化役でもあるキケロの渡辺いっけいは、アクの強さはまずまず。次期のアントニウスの前田一世は清々しいが、もう少しセクシー度が欲しいか。
語り部でもあり観客目線でもあるアリスの水野美紀は、溌剌とした存在感に癒しもあって好感。
セルヴィーリアの高橋惠子は、女として母としての強さやしたたかさを表現しながら、色気や清楚な部分もあって素晴らしい。
クレオパトラの小島聖は思ったより出番が少なく、凛とした美しさが感じられない。
今回カエサルと対極をなすのがブルータスだが、小澤征悦の声が掠れてて怒鳴ってばかりで台詞に力強さが篭らない。カエサルに対する憎しみや愛情、葛藤などをもう少し明瞭に表してほしかった。松本さんのカエサルを前にして、存在が弱く人物がブレてしまった感触がある。

お目当ての小西遼生のオクタヴィアヌスの登場は二幕から。一幕でも遼生さんのモブがあったようだがよく分らず。出番は少ないとは聞いてたが、思った以上に少なかった^^;。だが人物的には明確で、劇中での存在意義は強いハズだ。
先ずは17歳のオクタヴィアヌス。クルクル巻き毛とあどけない表情が可愛いが、礼儀正しく余計なことは言わずに知的で思慮深い面を見せる。スッとした立ち姿がとても美しく、ブルータスと比べるとなお、光り輝くオーラがある。その後、カエサルの衣装の着替えを手伝ったりして、カエサルの傍に付き従う誠実な印象を受ける。
時は流れ30代のオクタヴィアヌス。ライバルのアントニウスを破り、アウグストゥスの称号を受けた後での登場だけに、何と神々しく凛々しいこと。前髪バックで丁寧に固めたヘアが意外と似合い、逞しさと男らしさに溢れている。真っ青な衣装にビシっと身を包み、マントさばきも手馴れたもの。こんなイイ男の申し出なら、誰しも惹かれるに違いないw。
出番は少ないながらも見せ場は心得て、存在感を見事に示した遼生さん。美味しい役どころだったともいえよう。ベテラン役者の演技を目の当りにし、勉強することも多々あるだろう。

先週4日放送『ごきげんよう』の「出張サイコロ」で、メイン出演者が話されていたユーモアある場面も目に焼き付けた。
カエサルとセルヴィーリアが、ゴロゴロしながらイチャつく場面に笑い。テレビでは小澤さんがやたらに一人ゴロゴロしていたが、ブルータスにもそういうノリがあったら、暗殺なんかに走らなかっただろうにw。
セルヴィーリアがブルータスをこずき飛ばす場面も笑ったが、彼女がカエサル暗殺直後のブルータスの髪を掴み叩きあげて怒号する場面が凄まじいこと。あの場合、息子よりも自分の男を取るのかと言われそうだが、私が彼女でも同じことをやっていただろう。一途だが愚かな息子、可愛さ余って憎さ百倍、母の手で息子を殺したかったに違いない。こうして見ると、ブルータスがカエサルの隠し息子という説も、案外本当だったのかもしれない。

カエサルの「ブルータス、お前もか!」は無かったが、「賽は投げられた!」で締められた。
カテコは3回だが、スタオベはまだなし。遼生さんが2回目に出てくる時、マントが横のカーテンのどこかにひっかかったのか、取りながら素早く登場していた。
千秋楽にもう一度観る予定。役者の挨拶とかがあればいいな。

中高校生の団体が中程から後方にどっさりいたが、開演前はもの凄いお喋りとざわつきで煩く、休憩中も終演後も出入口や通路を塞いで通れなく、観劇中もヘンなタイミングで拍手をするなど、観劇マナーのあまりの悪さにウンザリ(-_-;)。少しは17歳のオクタヴィアヌスを見習って貰いたいw。『レ・ミゼ』などでも学生の団体はいたが、ここまで酷くはなかった。さすがに寛容でいられなくなり劇場側に注意勧告。

その団体がいたため、遼生さんの写真集が開演前も休憩中もロビーで販売されずガッカリ。終演後に問い合わせたら時間がかかること。買う気が一気に失せた^^;。


次に遼生さんを拝めるのは、東京国際映画祭の『牙狼<GARO>』の舞台挨拶にて。
映画祭で3Dメガネが配られるのだろうか。初めてだ!

映画 半次郎

2010年10月11日 映画
映画『半次郎』を観てきた。

幕末維新を駆け抜けた薩摩の英傑、中村半次郎こと桐野利秋の怒涛の生涯を、西南戦争をメインに描く。
主演をつとめた鹿児島出身の榎木孝明が、企画から参加して主要スタッフやキャスティングにも参加。
鹿児島をはじめ九州でロケをし、九州で先行上映もあったとか。

戦争スペクタル大河ロマンなので、2時間の上映では内容的にとても足りないのが残念。
戊辰戦争や西南戦争に明るくない上、薩摩側の視点であり、新政府軍との関係も変わっていくので、ストーリーに追いつくのが大変。キャラクターも有名無名問わずわんさか登場し、俳優で判別しながらついていくが、描ききれていないのが惜しい。連続ドラマだったら、もっと一人一人に焦点をあてたり、観るほうの感情も揺さぶられるのだろうと思う。
全編殆どが薩摩方言で喋られていて、会話をとことん理解するのも難しそうだ。

榎木孝明は18歳頃から40歳までの半次郎を、渾身の演技で凛々しく野生的に演じる。この半次郎はなかなかのくせ者。喜怒哀楽が明確で、豪放無頼で勇猛果敢、情誼に厚く節義を重んじる男。剣の腕は抜群だが、剣を振るう時の逞しい金きり声がどうしても笑いを誘う。女にモテるが、男の親友や盟友も多く、敵味方問わず愛される人気者だったようだ。後に私学校で若者たちを教え導くが、上下からの信頼も厚い人柄といえる。合戦前に香水をつけたりと、意外と洒落者な面がカワイイ。
半次郎はたとえるなら、新選組の土方歳三のような薩摩武士だったのではないか。土方が「多摩のバラガキ」なら、半次郎は向こう見ずで豪胆という意味の「ボッケモン」と呼ばれていたそうだ。土方に近藤がいたように、半次郎は生涯、西郷隆盛の傍らにいた。その最期を看取った後も孤軍奮闘し、土方と同じように敵の弾に倒れた。前夜に小姓の(?)常吉に全てを託して逃がしたところも似ているかw。
“男が男らしく、侍が侍らしく生きた時代”に、己の意思を真っ直ぐに貫いた男。彼が最後は軍服の桐野利秋としてではなく、半次郎として侍の格好で沈んだ場面が印象深い。

映画『Dear Heart 震えて眠れ』で和樹と共に舞台挨拶で観た榎木さん。あの時の物静かな感じとは違い、こちらでは男臭い快男児を演じる。榎木さんの作品や人物への愛情、情熱や気迫がしっかり伝わってきた。
和樹絡みと言えば、半次郎の恋人さと役で出た白石美帆も『罠』の舞台以来だろうか。雨の中の号泣はなかなかの迫真。
AKIRA(EXILE)はドラマ『タンブリング』のイメージしかなかったが、こちらでは知的で野生的な英傑として、殺陣シーンもこなす。最期の煙草のシーンが印象的。
大久保利通の北村有起哉は見た目ピッタリ。葛山信吾の鮎川小次郎は和装と洋装で登場だがインパクトは薄い。
西郷隆盛役の人はオーディション合格者の素人らしく、見た目は似ているが、台詞も少なく存在感が薄い。ホント、ただの担がれ役^^;。
西南戦争で果てた仲間たちはとても覚えきれないし把握が難しい。少年志士の虎役で中川大志が出ていたが、バリケードを抜けて敵に突進していくサマは、まるで『レ・ミゼ』のガブローシュのよう^^;。

今更ながら、西南戦争は日本最後の壮絶な内戦だったんだなと思った。
劇場版『機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』2回目。

前売券消化のため。
連休中だからか満席で、人気のほどを再確認。
初回で気づかなかったことや見損なったところをやっと補完。

つくづく思うに、デカルト・シャーマンが気の毒でならない(-.-)。出番も思いのほか少なく、周りを信じられずに屈折した感情のままで終わってしまった。せめて人間と人間の“対話”を遂げさせてから、満足気に逝ってほしかった。

刹那の「わからない」の繰り返しが、幼さや不気味さを表す。
何度か出てくる刹那の真っ裸に、劇場版の『聖闘士星矢』をはじめて観た時のような苦笑のインパクトw。裸を出せばイイってもんじゃないけど。
刹那が目覚める場面は、音楽効果も相まって、涙が出そうになった。死者の言葉は何よりも重く心に迫ること。

目まぐるしい戦闘シーンで、逃げても逃げてもエルスに追いかけられる切迫感には毎度ハラハラ。
初日にやけに耳についてイライラさせたエルスの金属音が、今回はそれほど気にならず。劇場の音響設備によるのか。
初回は忘れそうになってたアンドレイが、戦闘中に結構出ていたのに気づいた^^;。彼も哀れだなぁ。
自分のできることをしようと決意した沙慈のズボン越しの太股に筋肉がついていて、男らしい体になったなと小さくドキドキ。

成長する。進化する。老いる。人間がどんどん変わっていくことは寂しさも残るが、人間に与えられた希望と宿命でもあるんだろうな。
エンドロール後のプロローグとエピローグの間に、生き残った人間たちの5年後くらいのシーンを挿入して欲しかった。
ラッセ、結婚していればいいなv。


午前中はアニメイトで舞台『アニメ店長』のチケット取り。
通販より早いし確実。公演日によって座席に随分違いがありそうだが、オッキー回はやはり人気なのか。8階での販売なので、ビンゴカードで早くも栞をゲット。

< 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 >

 

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