映画『借りぐらしのアリエッティ』初日を観てきた。
スタジオジブリのアニメで、宮崎駿は関わってはいるが、新鋭の米林宏昌の監督作品。

必要なものを人間から少しずつ借りて暮らしている小人の家族が、家の人間に見つかり干渉されたことから、引越しを余儀なくされていく話。
「借りぐらし」とはいっても、借りたものを返していないし^^;。ほんの少しだけど見つからないように目立たないようにしているけれど、やっぱり盗人ではないだろか。むしろ“獲物”という言い方をしているから、「狩りぐらし」のほうが相応しいかもしれない。

小人たちの生活も人間のそれと同じ。古い大きなお屋敷は豪勢で豊かで自然がいっぱいだが、アリエッティが暮らす家も沢山の部屋があって、よくもまあ作ったり取ってきたなと感心するような小物や道具が揃っている。“借り”に行く時もレンジャー部隊のような格好で、小人たちの知恵と勇気と洞察力と観察力に感服しそうだ。
小人が観た人間社会の広さと大きさ。小人が聞く人間が立てる物音や自然の響き。小人にとっての天敵と小人と共存する猫や昆虫。光と影が織り成す立体感。角砂糖一個の量感と屋敷や自然の質感。すべてが鮮やかに穏やかに彩られる世界観だ。
やけに雨が多いなと思ったら、やんだ後の雨粒ひとつさえリアルな甘さを伴って眩しく映る。こういったアニメこそ、3Dで観たとしたら、また違った趣を感じさせるのではないかと思った。

アリエッティはアクティブで好奇心旺盛で、よく動きよく走るところはさすがジブリ。お父さんやお母さんを敬愛しているが、男の子からのアプローチにすぐなびくところはちょっと軽い。
人間の少年・翔は表向きは良い子だが、病気を抱え手術前も両親にほったらかしにされて、心に闇と傷をもった子。アリエッティに残酷なことを言ったのは、好きな子の気を引きたかったからと嫉妬でイジめてみたくなったから。隠れSなのかもしれんw。
でもほんのプレゼントのつもりだろうが、小人のキッチンを勝手にリフォームするとは、翔は性急で乱暴でクレイジー、判断力と想像力に欠けている子だ。12歳だから許されるが、もし15歳だったら他人の家を損壊し泥棒の罪を被せた悪人にも見えそう。
でも根は優しい子。友達の影もないから寂しかったに違いない。誰かの世話になるだけでなく、誰かの役にも立ちたかったのだろう。自分の存在を自分の命を確かめるためにも、アリエッティの存在を必要としていたのだろう。
翔は最後に品物を渡すことで仕事を終え、アリエッティの役に立てた。アリエッティは自分の存在を繋げるために生きるのだけれど、翔は存在意義を見い出すために生きる。小人たちは“存在”という形で、ちゃんと人間に“借り”を返していたのだ。

アリエッティの志田未来はナチュラルで生き生きしていて愛らしい。神木隆之介は翔の裏の顔の腹黒さとマッチしていたがw、前日に放送された『ハウルの動く城』のマルクルの声の幼さと聞き比べると、6年の歳月をしみじみ感じてしまう。
三浦友和演じるアリエッティのお父さんは寡黙だが頼もしい。アリエッティのお母さんはなんであんなに老けているのかと苦笑させるが、ダメダメぶりが大竹しのぶの声と合っていたw。
ハルさんのアップはまんま樹木希林だが、怪演ぶりが際立って人間臭い。竹下景子のおばあさんはなんで貞子というコワイ名前なんだろう。
スピラーが出てきた時は、ハックルベリー・フィン(@トム・ソーヤーの冒険)とソックリに見えてビックリ! やっぱりボソボソ喋るし、意外と男っぽい声。あとで藤原竜也の声と知ったが違和感がなくてピッタリ。藤原さんも小栗さんも、アニメの声優としても充分上手くなってる。

スピラーのおかげで、川がミシシッピ・リバーにも見えてきたw。
人間の少年との淡いロマンスを経て、ちょっぴり色気が出た少女は、今度は小人の少年の逞しさに触れる。青から緑へ、夜から朝へ、新しく広く大きな世界へ。アリエッティのように、高畑勲や宮崎駿が支えるジブリ世界から、若く屈強な監督がどんどん飛び出して繋いでいただきたい。
1時間半と短く物足りなさ感はあったけれど、ジブリらしい良質な作品だった。
美童浪漫大活劇『八犬伝』《第一部》を観てきた。

前方中ほどでとっても観易かったが、劇場の冷房が半端なく凄まじい。途中から冷えてお腹が痛くなってしまった。厚着和装の役者に合わせたんだろうか。

悪の元凶・玉梓の呪いに操られた八房によって身ごもった伏姫の体内から飛び散った八つの珠。その珠を授かった八犬士が己の運命を受け入れ一丸となって、悪の魔人軍団・扇谷らと壮絶な戦いを繰り広げる話。
リーフレットに挟んであった説明書きにあったように、「簡単に言うと、見ず知らずの子どもを呪うという、かなり遠回しな仕返し」には違いないw。
今年初めにAxleの『八犬伝』を観たおかげで、話の流れや主要キャラの把握にはそれ程困らなくて済んだ。色々と見比べもできたし、舞台の物足りなさ感や弱い部分も分ったが、これはまた新しい「八犬伝」として成立しているようだ。
でもAxleでは劇でちゃんと見せていたプロローグを、語りとシルエットと音で済ませるとは、まるでドラマCDのような手抜きぶりw。

とにかくキャストがみんな若い! 10代もいるし経験値が少ない者も多いが、オールメールが其々の役を真剣に楽しそうにこなし、チームワークの良さも感じる。歌やダンスが結構あって、手拍子もわきあがるが、音楽劇だったことをあらためて認識。殺陣も立ち回りもまだまだ不安定だが、みんなの頑張りが伝わって、たまにハっとさせる場面も生み出す。二ヶ月前から猛稽古に励んできたそうだが、その成果は着実に出ているようだ。
ドラマのテーマのひとつが、少年達の成長物語だそうだが、この舞台を通して若い役者も成長していくことが、作り手や受け手にとっても何よりの喜びなのだろう。

前説の二人は当初は誰だか分らなかったが、パンフを観てやっと演出家と演出助手だと気がついた。舞台に出演もしているが、山岡竜弘氏も春謡漁介氏も若くてビックリ。
注目は八犬士だが、最後のひとり新兵衛はオープニングとエンディングのダンスだけの登場。
お目当てのKENNは予想通り、犬塚信乃の役。Axleの柄谷さんと比べてしまうが、二十歳位の若々しく張りのある、人間味豊かで仲間思いの男っぽい信乃になっていた。シリアスとコントのメリハリも絶妙で、シャープな殺陣と身軽な動きが決まり、衣装も似合っていて格好良いことv。
辻本祐樹の犬川荘助もひたむきな熱さがあって、信乃とは抜群のコンビネーションを見せる。
磯貝龍虎の犬飼源八が意外と常識人ぶりを発揮し、八犬士たちの要となる存在感。
北代高士は豪放ぶりとマヌケっぷりの差が愉快だが、猫仕様が可愛らしいというかヘンというか。磯貝さんとの立ち回りは見どころだが、磯貝さんからのハリセンは痛そうだった。
ここまでは一応テニミュ関係になるか。
エア・ギアの新星・小池亮介は背が伸びたのか大きく見えたが、猫かぶりの言動はもはやショタを越えているアヤしさw。
HILUMAの道節が真面目なショタコンぶりを見せるが、男前の美貌と所作にはつい見惚れそう。
天美幸の威風堂々な存在感と殺陣には圧倒されそう。

KENNの唄う「犬塚信乃…♪」のテーマは唐突で呆気にとられたが、悪い奴ら…に笑いが込み上げながら聴いていた。イントロから笑わせた「魔人 GO!」はもっとスゴクて、よく考えたなと感心しながら楽しんだ。
最初と最後の「八犬伝のテーマ♪」は覚えやすくて、ノリノリのダンスと共に手拍子もわきあがる。KENNの「ヒーフー」はおまじないの言葉か!?

Axleと比べるとより荒くて軽いタッチだが、熱いものは溢れている今回の『八犬伝』。
玉梓の件も片付いておらず、八人目もまだだし、今年暮れに予定する第二部を念頭に入れた作り方だった。
第一部よりもパワーアップした舞台づくりを目指していただきたい。


終演後、プチトークショー。この回だけだったようで、知らないで取ってた私はラッキー。どうりで満席だったわけだ。
登壇者は、八犬士+化け猫w。MCは演出家。

KENNと辻本さんはご飯も何度も一緒にする仲良しになったようで、お互いに敬語を使ってたこともあり。磯貝さんのハリセンはテープ補強済みで、ホントに痛いと嘆く北代さん。小池くんのブログにフォローしてと頼む北代さん。HILUMAさんの衣装はホントに厚い生地。岡田光はホントに赤澤燈の色っぽさにメロメロ? 猫から着替えるのに必死の小池くん。
最後にKENNが「ホントに仲が良いカンパニーで充実していて楽しい」「クオリティをエクセレントに!」と楽に向けての意気込みを見せた。

30-DELUX電撃チョモランマ隊MIXの『スペースウォーズ』アンコール公演。丁度観劇する日が、磯貝さんと北代さんのゲスト出演日だと気づいた。
8月末のKENN’n Barは、先週開催店まで足を運んでチケットを入手。投票前日の吉祥寺は自民党総裁が来たので凄い警備と人混みだった。
Studio Lifeの音楽劇『じゃじゃ馬ならし』Hopeチームを観てきた。

二日前の観劇に続く2回目。
スタジオライフにはお初の博品館だが、地下も地上も歩きが多くて着くまでに疲れるわ。
劇場特有の“調教”が我々観客にもなされていることに気がついた^^;。平日限定グッズがあるとはいえ、開場するまでは劇場入口前で待つことさえ禁止、せっかく劇場前まで来ても下の階まで戻ってくれと強制的に立ち退かせる。でも開場5分前なら待機オッケーで、開場6分前はダメというのもいい加減w。休憩時間が10分と短い上にトイレの数が少なく、下の階のトイレに行こうにも、階段は使用不可だしエレベーターがなかなか来ない。結局、休憩時間は長~い列がトイレ前に伸びることは必然となる。劇団側は観客さえも忙しなく動かし疲れさせるという“調教”をしているらしい^^;。

端の席からはよく分らなかったが、今回は中ほどの席だったので、全員の踊りの楽しさは伝わってきた。男たちが髪に花飾りをして女に扮して踊るが、似合ってる人もいたり、イカツすぎてキモい人もいたり。白い衣装は、劇中の衣装とも合わせ易いが、女はこれからどんな色にも染められるという意味も含まれているのだろう。女は男次第ということで、それをオールメールが演じることにも意味がある。
でも本来なら歌と共に手拍子がもっと賑やかに沸くハズなのだが、いまだ少ないのはやはり劇に対する観客の反発が残っているからだろうか。ラストで同じ歌が唄われても、私は手拍子をする気分にはなれなかった。

今回の曽世海司のペトルーチオは、ようやく受け入れられた。垂れ目で少々ヘタレな部分と、愛らしい奇妙奇天烈ぶりと、強引な中に柔軟さが見えて、人間味のあるキャラになっている。独特の「ジョイナス!」が上手く作用w。結婚後の唐突な変貌ぶりにはやや面食らうが、「ファラウェイ!」がクッション材にもなっているw。台詞が明瞭なおかげで、キャタリーナとの丁々発止のやり取りもようやく分って少しは楽しめた。
キャタリーナの青木隆敏も、曽世さんに一歩もひけをとらない奮闘ぶりで可愛らしい。ちょっぴりブリっこな物腰は気になるが、声と台詞をはっきりさせた物言いや動きは頼もしい。ペトルーチオへのケリやビンタは半端ではなく、激しいやり取りは爽快感をもたらす。表向きはペトルーチオに従ってあげてはいるが、実は私のほうが腕力はあるのよ、なんて意味合いも感じさせた。
二人の遠慮のない命がけの関係は、フシギと二人の間に愛情も漂っているのではないかと思わせる。最後に青木くんがキックを浴びせるのも痛快で、曽世さんがニコニコと受け取る様子に、信頼感と微笑ましさが感じられた。
主演二人を替えただけで、キャラクターへの思いがこうも変わるのも妙だ。やはりこの作品は、演じ手を選び、観客とも相性のいい演じ手を必要とするのだろう。

劇中歌にも少し慣れて、「あの男は悪魔だ♪」など面白そうな歌もあったことも分った。だがソロを唄える人が限られているのか、同じような人がいつも唄っていることが、全体から彩とバラエティさを削がしているようだ。
二幕の歌は殆どがキャタリーナの心情を綴ったもので、青木さんに加え林勇輔と石飛幸治がメインで唄うから、場面そのものに飽きがくる。だから眠気を誘うのか。
もうひとりのキーマン・ビアンカやルーセンショーのソロでもあれば、物語と歌に深味が出ただろう。心を通わせたキャタリーナとペトルーチオのデュエットが1曲ぐらいあってもよかった。

キャストのアドリブは絶好調で、カンパニーの仲の良さを感じさせる。
ルーセンショー@岩崎大とトラーニオ@山﨑康一との通路からの会話は殆どアドリブで、主人と召使いの立場が逆転する先輩後輩模様が可笑しい。ルーセンショーとビアンカの二人だけのピンクな世界が愉快だが、大くんが関戸博一にやって見せた「カマキリ」はある意味ヤバいかもw。
未亡人@原田洋二郎は出番は少なめだが、品の良いツンデレぶりが新鮮で印象深い。

キャタリーナに従順貞淑な言葉を言わせた後で、リージーと猫おばさんがまた同じ言葉をリプレイするのは嫌味でしつこい。キャタリーナの言葉だけで、充分その意図は伝わっているから。その後すぐに「女はこわい!♪」の歌を唄われても、感情的に納得し辛いものがこもる。独身女性に「ガンバ!」と言われてもね。従順貞淑なフリをするために頑張れ、ということなのかと勘ぐってしまうw。
キャストの頑張りには拍手したいが、脚本と演出部分では、まだ曖昧さが残り矛盾と波乱に満ちた舞台であった。

25周年記念プレゼントは、Hopeキャストの集合写真。松本くんと芳樹さんもいる。星マークはシツコイ。
次回公演『WHITE』は考え中。秋公演『DRACULA』はまた博品館で調教されるのか!?^^;

パンフの対談でも意識されていたが、蜷川幸雄氏演出の『じゃじゃ馬馴らし』も10月上演。翻訳も同じ松岡和子氏で、蜷川さんの先に上演してよかったwと倉本氏。
蜷川さんの『じゃじゃ馬馴らし』も観劇予定だが、届いたチケットはスタジオライフよりも良席で観やすそう。男性演出家の手でどんな作品に仕上がるだろうか。キャタリーナの市川亀治郎、ペトルーチオの筧利夫は受け入れられるか。大くんがやったルーセンショーは山本裕典だが、ビアンカの月川悠貴は美しすぎてかえってコワイかもしれないw。
ディズニー/ピクサー映画『トイ・ストーリー3』3D吹替え版を観てきた。

ピクサー製作のフルCG長編アニメで、ディズニーデジタルの3D映画。
今回は吹替えキャストがお目当て。前2作は観ていないが問題はなし。3作目から観ても充分ついていける。
同時上映の短編映画は『デイ&ナイト』。2Dと3Dの融合だが、この映像がまたよく出来てる。

ウッディ達おもちゃの持ち主であるアンディは、大学進学で引っ越すため、おもちゃたちを仕分けする。手違いで捨てられたと思ったおもちゃたちは、自分たちの意思で託児所「サニーサイド」へ運ばれるが、そこには手荒い歓迎と力による支配と管理が待っていた…。

子供向けだと期待していなかったが、これが思いのほかクオリティが高く面白い作品で、ストレートに感動した。ストーリーやキャラクターに夢中になるあまり、3Dということを殆ど意識させなかったが、はたして3Dである必要があったのかw。

伏線も含め練りに練り上げた普遍的なストーリー。分り易く飽きさせないテンポとスピード感ある展開。ひとりとて欠けてはならない個性的で愛着あるキャラクター。光と影を巧妙に取り入れた丁寧で繊細で良質な作画。時間と手間をたっぷりかけてアニメの本質にこだわった、まさに芸術的な職人技を感じさせる作品だった。
エンタメ性は抜群で、笑いとサプライズ、ハラハラとドキドキ、ときめきとロマンスのあとは、切なさと寂しさに涙がこぼれ、おとなも忘れかけていたあらゆる感情を呼び覚ましてくれた。
「さようなら」を「ありがとう」にかえて、「別れ」を新たな「出会い」にかえて、最高にハッピーでホープな映画に作り上げたピクサー・パワー。作品にかけがえのない思いと魂を込めた、作り手のメッセージも愛おしく感じられた。

本編は、吹替えの予告編とは台詞もアングルも若干違っていて、要点が巧みに隠されていたことに気づく。
私の笑いどころは、バービーとケンのくっさいラブシーンw。二転三転する関係性にも笑えるが、やはり女はコワイのかな。
バズの二度の変身(?)もクサくて可笑しいが、ジェシーとのやり取りもベッタベタw。
トトロが出てくると観客もウケるが、喋らなかったのが残念。エイリアンがなんかカワイイ。ミスター・ポテトがポテトじゃなくなったのがブキミw。
クマやベイビィなど普通は愛される存在なのが、裏の顔を持っているのがコワイね。特に首がグルリと回るところなんてゾンビばり^^;。
漢字にカタカナと日本語が随所に出てくるサービスぶりも愉快。

アンディとアンディのママが抱きあって別れるシーンに、我が息子と重ねてホロリとした。アンディがボニーに、ウッディたちを丁寧に紹介する場面は、アンディがどれだけおもちゃを大切に思ってきたかがわかってジンとくる。童心にかえったようにひと時を一緒に遊ぶアンディの姿は、昔を懐かしみ別れを惜しむようで、幸せな寂しさがこぼれてくるようだった。
振り返って、我が息子が今まで遊んできたおもちゃ達はどこへいってしまったんだろう? 50体以上もあったビーストウォーズは?ベイブレードは?遊戯王カードは?^^; 日本が舞台の話なら、ガンプラとかも出てきたんだろうか。

ウッディ@唐沢寿明は正統派のヒーロー声。バズ@所ジョージは渋さの中に色気もあり遊び心いっぱい。
レックス@三ツ矢雄二、スリンキー@永井一郎など、錚々たるベテランキャストが揃う。
ケンの声はお目当ての東地宏樹。クールでスイートでセクシーなのにヘタレな声も奮発して、思った以上に出番も台詞もあって満足v。バービーの声は理知的な高橋理恵子。この二人の色気たっぷりのやり取りには最後まで翻弄されそうw。
アンディの声は小野賢章。予告編で『ハリー・ポッター』最新作が流れたが、これも初の3Dとなるので、吹替え版の賢章くんを楽しみに待っていたい。


セブン・イレブンの「ポケモンスタンプラリー2010」達成。キラキラシールと全キャラけんさくポスターを貰ってきた。ゾロアとゾロアークとセレビィにこだわって並べたスタンプも嬉しい。

メトロの「仮面ライダーWスタンプラリー」も17日からスタート。パス専用アームバンドがカッコイーが、今年は電王もいないのでパスかな。
Studio Lifeの音楽劇『じゃじゃ馬ならし』Wishチームを観てきた。

スタジオライフ版シェイクスピア・シリーズ第4弾。
翻訳:松岡和子、脚本・演出:倉田淳という女性の作り手による『じゃじゃ馬ならし』だ。

気が強く怒鳴ってばかりの“じゃじゃ馬”キャタリーナを、ペトルーチオという男が従順な妻に調教するストーリー。一方、キャタリーナとは正反対に淑やかな妹ビアンカをめぐる恋の争奪戦も佳境を迎えていたが…。

現代の売れない女優リージーが男に愛想をつかし、猫おばさんの導きで「じゃじゃ馬ならし」の劇中劇に入っていくオリジナル部分を追加。二人は狂言まわしであり、リージーはキャタリーナとシンクロしながら、女としての感情や生き方を見直していくという話。
この現代部分が長かった^^;。いつになったら本編に入るんだろうとヤキモキ。独身女ではなく、夫に不満を持つ妻という設定のほうがより実感がわいたかもしれない。

劇中歌は11曲もあったが、特に心に響いたり感じたり、何度も聞きたいと思う曲が見つからず。
アップテンポもバラードもあったが、曲の調子がどこか古めかしくみんな同じように聞こえてしまう。倉田氏の作詞も良質な言葉が並べられているだけで遊び心が足りない。全員の踊りも頑張ってはいるが、目をひくようなものが少ない。
他の音楽劇と同じように、歌は石飛幸治と林勇輔がリード、確かに上手いが少々飽きがきた。キャタリーナとペトルーチオのソロはあり、其々の感情は伝わってくるが、他のキャラクターソングがないので、彼らの気持ちが把握しにくい。せめてビアンカとルーセンショーのデュエットでもあれば華が広がっただろう。

パンフの女性同士の対談も読んだし、世の中を賢く丸く渡っていくために「人生は演技」という必要性もわかる。だが、この劇からはいまひとつテーマや言いたいことが伝わってこない。
男が女を思い通りに「調教」する話は、やっぱり不快感が伴う。 作り手の気持ちだけが先走っているようにも感じる。
そもそも、キャタリーナとペトルーチオが出会った時から、お互いに好き合っていたように見えなかったところが、解釈できない要因なのだろうか。その前に、ペトルーチオに嫌悪感を抱いてしまうのに問題があったかもしれない。

松本慎也のキャタリーナは、荒々しい言動も可憐に見えて、チャーミングに見えるからいい。歌もちゃんとこなしている。
問題は山本芳樹がペトルーチオに合っていないように思える点か。キャタリーナよりももっと年上でドンと構える野性味と包容力がある男なら、まだ見方も変わっていたが、芳樹さんは残念ながらそうは見えなかった。いつもヘラヘラと薄っぺらい雰囲気で、華奢な体でやたらキンキンと神経質そうに捲し立てるばかり、誠実さや真剣さが感じ取れないのだ。芳樹さんがイケメン過ぎるのがいけないのか、喋り方に嫌味があるのか。ペトルーチオがもっと大らかな猛者風な男だったら、調教されてもいいかも…となるかもしれないw。夏美(@ケロロ)の侵略されてもいいかな…と似たような状況だろう。

関戸博一のビアンカは清楚で可愛い。ルーセンショーの岩崎大と、ホーテンショーの坂本岳大(客演)はバランスよい関係性を見せる。客演の穂積恭平を見るのは初めてだが、劇団にはない柔らかさと愛らしさで、彼がペトルーチオだったら面白かったかも。
それにしても各々の召使いたちが幅をきかせ、主人を差し置いて出番を次々膨らませる話だことw。召使いの中では、冨士亮太@ビオンデロの軽快さが好みだ。

先週初演だったとはいえ、いまだ台詞をつっかえたり滑舌が悪い役者がいたり。そのサマを観客よりも苦い顔で見守るのが、進行役の林さんと石飛さんw。
歌の度にマイクを持つのも手間がかかるが、ペトルーチオの歌の時に箱に隠されてるハズのマイクが無いハプニング。再伴奏での歌になったが、段取りは完璧にして欲しい。あとで「人生はライブだ」とアドリブで笑い飛ばした芳樹さんはさすが。
客席通路を使う演出が多く、舞台への階段が両端にあるので、前方の端の席からでも見易かった。舞台ヘリに座って劇中劇を見るリージーや猫おばさんが、前列の人に愛想を振りまくのも可笑しい。

休憩含めて3時間がかなり長く感じられ、何度か時計を見てしまった。歌を減らせば、もう少し縮められただろうか。二幕途中、バラードや召使いのやり取りで何度かウトウトしてしまった^^;。芝居にもキャラクターにも疲れる作品だった。
二日後は、主演二人が変更するHopeチームを観劇予定。ペトルーチオをもう少し受け入れられるように望みたい。


終演後はトークショー。MCは藤原啓児と曽世海司。
昨日は女性キャストだったそうだが、本日は野郎の面々で、山崎康一、山本芳樹、河内喜一朗、倉本徹、岩崎大、坂本岳大の6人が登場。テーマは女性のことを喋りたおすw。

質問1は、劇中に出る3人の女性でどの奥さんが好みか? 倉本さんは、世の中は未亡人。坂本さんは結婚前と結婚後で違うw。
質問2は、女性をコワイと思う瞬間? 山崎さんは食事の時に何も言わないので「どうなの!?」と訊かれる。芳樹さんは全部を見抜かれてるような気がする。大くんは「うんいいわよ」と言ってて「よくないじゃん」w。
質問3は、生活で人生は演技だと思うこと? 坂本さんはウチではずっと演技w。河内さんはウチはコワイですよと、脚本を書いてる時は不気味な雰囲気だと、ヤバイことを口走り^^;(苦笑)。慌ててトークをおさめる藤原さんと曽世さんだが、何故こんな話題を河内さんにフってしまったのかと、ヘンな汗をかいた二人だった(笑)。

最後に作品について、女性にとっては不愉快な部分を持ってるし、男性社会で男尊女卑と思われるかもしれないが、皆さんに見てほしいと宣伝する藤原さん。
そうはいわれても、今作は長いし面白味も感動もわかないしで、私の追加の観劇はないだろう。
新番アニメひと言その2。
今季はシリーズ続編やシリーズ新作ものが実に多いこと^^;。

7日(水)『ストライク・ウイッチーズ2』第1話
前作に続きナレーションは郷田ほづみ。主人公・宮藤芳佳の父からの手紙で始まったが、父の一郎ははたして生存してるのかどうか? 相変わらずパンツというかズボンだらけの少女たちだが、食い込み度や見せ度は前作よりパワーアップw。やたら熱の入った描かれ方の戦闘機や護衛艦も含め、空と海での新たな戦いが始まるようだ。

8日(木)『屍鬼(しき)』第1話
“ノイタミナ”枠でやるには衝撃的過ぎるアニメ。日付とかキャラ名とか、やたら親切すぎるテロップが気になる。死体や遺体の腐敗状態には目をそむけたくなるが、目立っていたツンデレの恵までが犠牲に。この調子で死者がどんどん増えていくのか。謎すぎるキャラばかりだが、とりあえず大川透の医師と内山昴輝の高校生に注目しとこう。

10日(土)『あそびにいくヨ!』第1話
タイトルから、カワイイ系アニメだと思ってたので少々騙されたw。オッパイ強調の猫ミミ美少女宇宙人と高校生との話だが、彼女たちを狙うキナ臭い連中もチラホラ。

11日(日)『戦国BASARA弐(ツー)』第1話
放映当日の某新聞に載っていたコメントには「奇想天外」「坂本龍馬は出てこない」。龍馬が出ないのは当り前だ!w 宮本武蔵は出てくるが、佐々木小次郎は出てくるのか?(もし出てくるなら小栗さんか勝地くんに声をw) 出陣式イベントで本編は見たが、予告が石田彰@半兵衛だったとは。はたして彼の仮面が剥がされる時は来るのか!? 舞台化第三弾への布石となるのか!?w(舞台化の折には、秀吉はゴングさん、半兵衛はアイルさんを希望w)。

11日(日)『人造人間キカイダー THE ANIMATION』第1話
ネット配信で観た回もあったが、ようやくNHKBS2で鑑賞できる。どうせならOVAも放送して頂きたい。元祖・仮面ライダーは改造人間だが、改造人間と人造人間はどう違うのか?と、特撮版キカイダーの放送時に考えたことがあったなぁ。アニメではジロー/キカイダーの孤独と優しさを見ていきたい。ジローの声は関智一、アフレコ演出は井上和彦。
ヘロヘロQの『悪魔が来りて笛をふく』のチケットも到着。
『Last Escort -Real Katze-』昼の部へ行ってきた。

六本木より六本木一丁目のほうが近くてイイ。
お初の会場だが、ステージにはシャンデリアやミラーボールやソファと豪勢で、いかにもホストクラブの雰囲気w。モニター映像付き。
開場開演とも15分遅れでちょっとウンザリ^^;。

乙女ゲーム『Last Escort』のイベント。もちろんゲームはしたことがない^^;。
出演者は、立花 慎之介(つばさ)阿部敦(亞沙斗)てらそままさき(流聖)斎賀みつき(奏)諏訪部順一(三ノ宮 柊)杉山紀彰(ヨハン)。お目当てはもちろん、てらそまさん。メンバーにはレイ(中村悠一)もいるが、亞沙斗に風邪をうつされたとかで欠席。もしいたら、チケットは取り難かっただろう。ヨハンはピアノ担当だが、今日は一日ホストとして起用。そして我々は「姫」サマらしいw。
ロビーではサインライト(使い捨て)も販売。流聖のは緑で、緑のライトを振ってた人はファンということになるのかな。
前説アナウンスは、亞沙斗&流聖。「りゅうせいさん」というと、中尾隆聖さんが浮かんでしまふw。流聖のエロボイスにドキドキv。

司会進行は店長。白いタキシードと髪ベッタリの諏訪部さんに、会場から何度も笑いが起きるw(紫の蝶ネクタイはアメ横で買ったらしい)。他の5人は黒いジャケット着用で、ホストっぽい雰囲気。てらそまさんはいつもの黒ジャケットとボトムだが、今日は白いシャツの胸元を開いて焼けた肌を出し、顎に髭を残したままで、いかにもダンディ&セクスィなリアル流聖さん(*^。^*)。いつにも増して、白い歯を見せてよく笑いよく喋ってくれた。

ドラマパートでは“愛され系”の亞沙斗とつばさ、“癒し系”の流聖と奏と、キャラも少しずつ把握。しっかし店長、やけにアヤしい台詞連発^^;。
今日のテーマは「若者」ということで、亞沙斗とつばさが客席を通ったり、空席に座ったりで会場も興奮。
姫への口説き文句は、ハートやマルやダイヤの中にキャストを入れての遊び心いっぱいで笑いが起きる。流聖の「みそじ」に吹いたが、店長の「ベッドの上で…」はヤバいだろ!?^^;

フリートークコーナー。司会進行はてらそまさん&立花さん。ソファに座るとちょっと見え難いが、モニターもあるし、右端のてらそまさんはよく見える。てらそまさんのみんなの呼び方は、左から「立花くん」「阿部くん」「てんちょー」「みつきちゃん」「杉山くん」だっけ。阿部くんの「パンチラ」「全裸」発言にて終了。トークらしい内容もなし。
ゲームコーナー。そのまま、左の立花チームVS.右のてらそまチームでお題de対決。会場の拍手で勝敗を決める。
お題1は“紳士の仕草”。阿部くんの字が「きたない」そうだが、会場からの「きたねぇ」に姫にあるまじき言葉とてらそまさんがクレーム。店長の答えに「はぁ」とため息ついたり、負けると「やっぱ店長の影響」とツッコむてらそまさんw。
お題2は“うなされる夢”。答えが「てらそまさん」と書いた店長に、「すわべ!どういう意味だよ!?」と苦笑するてらそまさんだが、納得したのか「オレが原因かね」。でも勝つと、「やりました!」と握手するてらそまさんと店長。諏訪部さんとのこの微妙な力関係がオモロイw。斎賀さんはその答えでは最初から負けると、てらそまさんパワーに敬意を払ってる様子?
お題3は“旅行プラン”。シンキングタイムで、パントマイムを披露する立花さん。てらそまさんが感心してマイム話題をふる。「ムー大陸」と答えた阿部くんの呼び名は「ムーちゃん」に決定。店長の答えが「白いベッド…」「バタフライ」と強烈にヤバ過ぎっ!(笑)
両チーム引き分けで、全員がバツゲーム。前もって募集した、言ってほしい胸キュン台詞をキャラで披露する。キャラ別の金の箱から引いた紙を、真ん中に行ってから開けるのが面白い。てらそまさんは紙を開けた途端「長い…」と言いつつ、「…あなたの鼓動を聞かせてください」と流聖のエロい声で語る。「泣けるで」と笑かした諏訪部さんは、店長の台詞が短かったのでアレンジ。

ライブコーナー。オープニングは、つばさの「愛を叫んで」。歌詞がややすっ飛んだりしたが、ミラーボールがチカチカ。
流聖の「君色の夏」は明るいテンポの曲で伸びのある声が響く。真ん中のスタンドマイクで唄うてらそまさんの真剣な眼差しがよく見えた。右左と移動したり、最後のほうは「ヒュー♪」とノリノリで、気持ち良さそう。
奏の「夢の続き」、亞沙斗の「New World」も披露。店長の歌は夜の部かな?
唄い終わった後、「みんなの前で唄うのは緊張したけど楽しかった」とてらそまさん。
プレゼント抽選会は、6人に白いバラ&キャラナマ写真。バラだけでも全員に配布とはいかなかったのか^^;。

ひとりずつ挨拶。収録は一年前で、発売からだいぶ経ってからのイベントだったと嬉しそう。
てらそまさんったら「ホストとして働いたこともありました」と言ったから、みんな一瞬本気にしちゃったようで、すぐに「ウソに決まってるじゃん」と笑い飛ばす。お茶目すぎるw。「出演者のみんなと皆さんと一緒でずっと楽しい時間でした」と爽やかな笑顔で語った。店長の「応援してくれるかな?」に「いいとも!」ってノリノリな姫たちw。
最後は「シャンパンコール!!」。モニターに歌詞。「感謝 感謝 感謝 カッツェ!」で終了した。

約2時間。帰りは雨模様。出演者も少なく内容に物足りなさ感はあったが、司会に歌にキャラ台詞にと活躍するてらそまさんの姿を拝見できたし、何とか世界観に馴染めたし、まったりエロちっくなイベントだった。
劇場版『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール 幻影の覇者ゾロアーク』を息子と一緒に観てきた。

夏はポケモン!子どもの付き合いで観るのもついに13年目。今回はシリーズ完結編となる。
いつものようにDSに、スクリーンから“セレビィ”を、前売券オマケで“ライコウ”と“スイクン”を貰う息子。“エンテイ”は使い勝手がワルイそうだw。

水と緑が美しい街クラウンシティ。ひとりの男の野望のために引き裂かれたゾロアとゾロアークを会わせるため、再び起こる街の破壊を防ぐため、傷ついたセレビィを助けるため、サトシやピカチュウたちポケモンが一致団結して敢然と悪に立ち向かう。

スクリーン初登場のポケモン、ゾロアとゾロアーク。両者とも幻影を自在に操って見せるが、人間や他のポケモンへと自在に変化するのが面白い。ことに小さなゾロアのやんちゃな変化ぶりが可愛くて、サトシらが翻弄されるのも見ものだ。
だが悪意のない彼らと違って、コーダイという男が見せる幻影は巧妙で厄介だ。マスメディアを操り合成技術を駆使して、己の都合のよい映像を流し市民やポケモンを騙して陥れる。野望達成のために、どんな卑怯で非情な手段でもとる心底の悪人だ。
幻影や変化の騙しあいや化かしあいが見どころのひとつだが、時に我々観客をも巻き込んでくれて、今作はいつにも増してサプライズと興奮に包まれた。
テンポある濃密な運びと息詰まる迫力の画面に、ポケモンたちの思いや絆を散りばめ、2時間の長さを感じさせない面白さで、満腹感と爽快感が残った。

幻影の世界の中で、本当に大切なもの、本当の真実を見い出し見極めるのがテーマのひとつだが、我々大人も現実社会の中で表面のきれいごとや巧みな言述に騙されてはいけないのだろう。
ポケモンたちが本当にメインに活躍した話で、サトシたちはサポートに徹しているのも今作の特徴のひとつ。互いに相手を思い助けようとするゾロアとゾロアーク、街や仲間を守ろうとするポケモンたち、自然とポケモンを生かすセレビィ、街の危機にかけつけるライコウ・エンテイ・スイクン、そして彼らを見守り助けようとするピカチュウやポッチャマたち。サトシたち人間世界と並行するように、自分たちの意思と考えで行動していくポケモンたちの世界が展開される。テレパシーで人の言葉を喋るゾロアこそが、この話の潤滑油でキーマンなのだ。
街ポケモンたちは当初は新参ゾロアたちを誤解して避けたり敵視する。だが弱そうに臆病に見えたポケモンたちが、街の平和を守るために立ち塞がったり、誤解が解けた後では協力し合って加勢する。そんな様子が丁寧に描かれているのも素晴らしい。
人間社会もこんな風に上手くいかないものか。「相互扶助」「情けは人のためならず」ではないが、昨日は助けられても今日は誰かを助けられるように、良い環境の仕事を誰にでも与えられるようにならないだろうか。こういう循環性のある環境こそが、本当の意味での社会保障というのではないだろうか。

ゲストキャストは少々ハガレンを思わせるw。
冠にもなったゾロアークの声は朴路美で、当初は違和感があるが、母性を感じさせる意味では合っていそう。というか、イマジンに女がいたように、ポケモンにも女と男の区別があるのだろうか?と今更な疑問w。ゾロアークが両手を地につけて破壊する様子は、まるで錬金術のようでエドとカブりそう。
エドがいるならアルもいて、セレビィのキュートな声が釘宮理恵。ゾロアークと絡むのは最後だが、印象的な場面を生む。
エドアルときたらロイだが、コジロウ@三木眞一郎の「初めて見た」には苦笑しそう。
ゾロア@間宮くるみは、小生意気な口調や「くっしっし」の決め文句が可愛らしくてよく喋るが、やはりハム太郎とカブりそうw。

「ピカチュウと戦うのが夢だった」(笑)という陣内孝則は、コーダイを渋くクールな声で演じ、作品への思いが伝わる健闘ぶりだ。
加藤夏希は特撮での経験もあるためか、違和感なくリオカ役に溶け込む。塚本高史のクルトはやや硬いが素直な演技。山寺宏一、中川翔子は今回は堅実に脇役をこなす。
息ぴったりな松本梨香、大谷育江には安心感。うえだゆうじ、豊口めぐみは今回が劇場版の聞き納めとなるのだろうか?

2011年の劇場版は『ポケットモンスター ベストウイッシュ』。いよいよブラック&ホワイトか!?
TVアニメ新番組『ポケットモンスター ベストウイッシュ』も今秋放送スタート。新しき主人公と新しきポケモン。サトシ&ピカチュウはどうなる?


『仮面ライダー超電王トリロジー』は、他でまだやってるところもあるが、一応昨日で劇場公開は終了。
昨日は最後の鑑賞を終えて、前売券も無事に消化できた。
それにしても黒崎レイジという名に特別な因縁を抱く。関さんが先日の『ケロロ』でやってた名前も一応レイジだし、黒というのはデュオの色。花屋さんに飾ってあった絵はゴッホの「ひまわり」で、ひまわりはデュオの花だ。デュオ・マックスウェルに結び付くことがあれこれあって、何かしら企みが感じられるのは気のせいだろうかw。
劇団21世紀FOX第65回公演『南の島に星がふる』を観てきた。
今回も平日マチネ割引でありがたい。今回の自由席も前から2番目へ。

【エナケン・シリーズ】第三弾の再演。『スチャラカパイのギッチョンチョン』『独立サッカリン部隊』の続編だ。
戦地で合流し港へ向かう劇団座長・南武賢太郎こと”エナケン”と劇団一座だが、荒波にのまれて南の島に漂着する。島には残留部隊もいたが、アヤしげな魔のキノコに侵される軍医によって、エナケンたちはまたもや危機に襲われる。
作・北村想、演出:肝付兼太、音楽:ノノヤママナコのスタッフ陣と主なキャストは変わらず。ナレーションでも参加される肝付さんのにこやかなお姿を、上演前後にロビーで拝顔した。

前回は軍隊という強制的統治下でなかなか自由な言動が許されなかったエナケン。だが今回は理解のある上司の白瀬中尉と最大の味方の劇団員を配し、前向きで自由気ままに生きるエナケンの持ち味がいかんなく発揮され、スカっとした爽快感がある。エナケンがあるところ、例え食物がなく帰れるアテがなくとも、何とかなるさという気になるから一座の連中も明るい。
だがこの孤島にもエナケンを敵視する者がいた。何と前回の宿敵・楠本と瓜二つの五月軍医。似ていても根は悪ではなく、何故彼がこんなにグレてしまったのか、何故彼が魔のキノコに走ったのかが、この作品のキモとなる。

今回もオリジナルの歌がたっぷり、男気ある踊りや可愛い踊りもあり、劇中劇もありと盛りだくさん。誰もが知ってる今風のギャグも散りばめたテンポよい運びで、笑いあり涙あり、殺陣やアクションあり、ロマンスまでありで、まさに【エナケンオペレッタ】の極み。
総勢40人近くのキャストが、堅実な芝居でエナケン・ワールドを凛々しく豊かに作り上げる。コーラス隊のあでやかさも華を添える。

前半のフンドシと、後半のキッスにはヤられた(笑)。どれも刺激的でニンマリしそう。
飄々と気取らない優しさとシブトイ強さを見せるエナケン@山口勝平の熱演が光る。男前で大らかなフェミニストの白瀬@宮下タケルは、何を着ても何も着なくてもカッコイーv。男の弱さと悪賢さを覗かせる五月@河本浩之が、立ち回りと静かな芝居で存在感を出す。
房枝@井路端治子の清楚な美しさと凛とした芝居が心地良く見惚れそう。爛々(星)@長嶋美歩が可憐な芝居でキーマンの役割を果たす。
お馴染みの一座のメンバーも逞しく、隊長はじめ部隊の個性的な兵隊たちも愛らしく思える。
『ギッチョンチョン』のテーマ曲も唄われたが、オリジナル曲も多く、販売CDには13曲が入っているようだ。

エナケンは、生きることに目的なんか持っていない。何故芝居をするかと問われても、食うことと、あとはその場その場の状況によるとエナケンは答えた。
こんな世知辛いご時勢、運が良けりゃあ何とか生きられる。今日一日生きることが出来ただけで感謝だ。「生きる」ために生きることを、エナケンは体現しているのだろう。
生きることを狂わされそうなエナケンを救ったのは「愛」。南の島にふったのは、生きることから解放された「死」。今作は“愛と死をみつめて”の一編だった。

最後はメイン三人が残ってのお辞儀だが、宮下さんと河本さんの間をすり抜かれた勝平さんがひょうきんでキュートだった。
来年正月を以ってシリーズ完結というタイトルは『赤いリンゴに唇よせて』。サトウハチローさんの詩は「だまって見ている青い空~♪」と続く。赤と青の世界というとBASARA!?
シス・カンパニー公演『At Home At The Zoo(アット・ホーム・アット・ザ・ズー)』を観てきた。

アメリカの劇作家エドワード・オルビーのデビュー作『動物園物語』。半世紀を経て自らの手で新たに“前編”にあたる『ホームライフ』を執筆。2幕物芝居『At Home At The Zoo』へと改題され、今回が日本初演となる。

第1幕『ホームライフ』
中年男性ピーターが、家で妻アンと会話する。
第2幕『動物園物語』
中年男性ピーターが、外で見知らぬ男ジェリーに絡まれる。

どちらも登場するのは、教科書の出版社に勤務し安定した生活を送るピーター。
妻との会話では、こういう話を夫婦でしたことがあるような、ナマナマしい話題が噴出して、第2幕へと続く。
男との絡みでは、しつこいやり取りにうんざりしながらも、男と男とのアヤシイもつれ合いが意外な展開へ。
一幕で自分と身内の者とのズレや歪みにようやく気づき、二幕で自分のこれまでの生き方に疑問をもつピーター。

中年男の安定に見えた危うい生活、内で見せる顔と外で見せる顔の違い、温和の中に潜む暴力性と狂気。様々な二面性が内包されているようで、浅くて深くて、衝撃的で怖い話であった。
二幕は“動物園物語”といいながら、「動物園に行ってきた」という台詞があるだけで、“動物園”そのものは出てこない。だがジェリーの言い方を借りるなら、登場人物三人ともが、ホームという柵や公園という柵で暮らしている“動物”なのだろう。舞台という“動物園”を、我々観客は高い席から見下ろしたり、サイドシートから見入ったりしているのかもしれない。

リビングのソファが沈み、公園のベンチが浮かぶ、美術装置も巧みな二面仕立てで驚かされる。月が瞬く間にマンホールの蓋に変わるが、天空と地下に隔たりがないように、“人”や“動物”にも上も下もないのだという、社会的な不条理さえ感じさせた。

テンポよい掛け合いが繰り広げられるが、膨大な台詞量と捲し立てる長台詞には圧倒されそう。
堤真一、小泉今日子、大森南朋のナチュラルな演技が光り、よく奮闘されている。堤さんと小泉さんの共演は『労働者M』以来だろうか。
堤さんはクリーム色のシャツと薄茶のズボンで、飾り気のない普通の常識人を装う。眼鏡のままでもよかったが、老眼鏡の設定だろうか。一幕では笑ったりとぼけたり真面目だったり、二幕ではうなだれたり泣いたり叫んだり大笑いしたりwと、堤さんの喜怒哀楽が詰まっていて観てるだけでも飽きない。
小泉さんは薄化粧で、オレンジのインナーを透かせた白いシャツが爽やか。部屋履きが歩き易そうだが、足の赤いマニキュアがお洒落。縛ってた髪をやがて振りほどき、徐々に淫乱な顔を見せるところがそそられる。
大森さんはボロいシャツとボトムで、見るからにフリーターかホームレス風。丁寧だったり怒鳴ったり脅したり自虐的だったりと複雑怪奇な人物を見事に表現。繊細な表情や言葉の端々から“堤さん”ラブな雰囲気が感じられたりw。

小泉さんは甘えたように話す時、決まってソファに足を曲げて色っぽいが、大森さんもたまにベンチで足を曲げて相手に近付くので、演出的に同じものを求めたのだろうか。
一幕は家の中の会話とはいえ、小泉さんの声が小さくて、釣られて堤さんも小声になるので、たまによく聞き取れないことがある。特にラストのやり取りの時に、私の隣の女性が何度も咳をされたので、丸ごと二人の台詞が聞き取れなかった^^;。せっかく面白そうな会話なのに、咳だけで影響されるのも残念。もう少しマイク音声を調整したり、大きめの声で発することを意識して欲しい。
二幕は大森さんの明瞭な台詞もあって、二人の会話はしっかり聞き取れた。でも会話の内容は実はあまり面白くない^^;。

だいぶ前に発表されたが、堤真一×草なぎ剛の『K2』が10月に隣のパブリックシアターで上演。
4年前にシアタートラムで草なぎさんの『父帰る/屋上の狂人』が上演されたが、そのパンフで堤さんと草なぎさんの対談があって、いつかぜひ共演したいと話されていた。それがようやく叶うわけだが、はたしてチケットが取れるかどうか^^;。
『キタムラトシヒロの七夕祭 in 大田区』へ行ってきた。
七夕の夜。会場へ入る前は雨は降っていなかったけど^^;。

ぶっちゃけ、ネオロマンス・ステージ『遙かなる時空の中で』出演者の同窓会イベント。3年前の七夕に皆さんの初顔合わせがあったそうなので、その記念すべき日か。
オープニングは遙かの音楽にのせて出演者紹介映像。根本正勝画伯の絵が割と似ている(笑)。
MCはもちろんキタムラトシヒロさん。甚兵衛着用。
ゲストは、はねゆり、成松慶彦、中村誠治郎、椎名鯛造、河野弘樹、根本正勝、寿里、八戸亮、木村啓介、汐崎アイル、TROY、森林永理奈、やまだまいこ、真山奈緒、中村英司、玉城裕規、小野麻亜矢。滝田さんや長谷部くんが欠席なのは残念だが、鬼チームは一応全員集合。女性5人は浴衣で華やかだが、男性陣はラフな格好。


シーン1:打ち合わせ
ゲストと全く打ち合わせておらず、あるのはコーナーや大雑把な内容を記した台本のみ。ランダムに客席後ろに封筒が隠してあって、出演者が一斉に封筒を貰いにいき、シーンごとのA~Qまでのキャストをこの場で決めていくゲーム。ゲストの客席降りに沸く会場。英司さんが最後までウロウロ。キャスト決定で、ザワザワするゲストたちw。
舞台セットが上がっている状態なので、ステージ後ろは通路として使用可の設定。楽屋ウラを覗ける仕組みw。

シーン2:トークショー
左端の椅子に座るキタムラさんは設定上は後ろで見えてない。徹子の部屋の音楽が流れる。
玉城の部屋のゲストが鯛造、永理奈、麻亜矢。お題は「すべらない話」。四人とも達者に話して面白い。イベント前にキタムラさんが「予めこういう話を考えてきて下さい」とみんなに言ってあったので、全員のすべらない話があるそうだw。

シーン3:歌
誠治郎が「リンダリンダリンダ」熱唱。誠治郎が歌を見事に引き当てるなんてね。バックダンサーのアイルが扇で和風に、エアギターで激しく、クマ人形と戯れたりとかなりノリノリw。

シーン4:クイズコーナー
MCが真山さんで、回答者が英司さん、根本さん、TROYさん。ソファも3人の服も白なので真っ白w。クイズはセイムアンサー。キタムラさんと同じ答えを書くと点数が入り、誰がキタムラさんを理解できているかが問われる。
しかしキタムラさんの答えが毎回予想を越えて難しくて、誰も当たりゃしない^^;。かろうじて「みずほ」で英司さんが同じ答えになっただけ。9問までやっても同じ答えにならず、結局は英司のひとり勝ち!
バツゲームはモノマネ。TROYさんが松村さんのビートたけしで、根本さんがミワさんのもののけ姫。みんな達者だなぁ。

シーン5:トークショー
寿里の部屋のゲストが、八戸、まいこ、啓介。お題は「こわい話」。途端にコワ~イ音楽のBGM。キタムラさんはめっちゃ苦手やねん? 寿里がニコニコとみんなに絡むが、実は誰よりも苦手な様子w。ハッチの話も怖かったが、お得意らしい圭介さんのトンネル話はマジで怖い^^;。てか、ステージ後ろでギャアギャアと煩い。どうやら一番怖がってたのは誠治郎?w

シーン6:歌
キタムラさんから「こういう歌を唄えるようにしてください」とは言われたものの、「この歌を唄うのは初めてで、裏でずっと練習していた」というのは弘樹くん。郷ひろみの「ゴールドフィンガー」を何とか唄いこなす。バックダンサーのゆりさん&成松さんの踊りがたどたどしいw。
第一幕終了。休憩10分。二部構成だったのかw。


第二幕。
七夕お祝いで、ハッチの泰明ソング、ゆりさん&啓介さんのあかね&季史ソング、アイルさんのアクラムソングが三回にわけて披露。音響の調子がイマイチだが懐かしい。

遙かトークVol.1&遙かトークVol.2
コーエーからちゃんと許可を頂いたという。メンバーが二組に分かれて、キタムラさんの進行でトークを繰り広げる。
MCは初めてという誠治郎の時は、初めて会った時の印象とか、今だから言える話など。キタムラさんは、遙かを知らなかったが、ゲームをやって楽しみ、今では立派なネオロマンサーになったという。初演の初回はさすがにコワかったそうだが、一幕が終わって観客の歓声を訊いて一番嬉しかったという。
感謝祭のVが流れる。記録用というが、DVD用としては残していなかったのか^^;。その中で好評だった「方言遙か」のVに会場も再び爆笑。また再演をとか、ハガネ色のコルだとかの声も?
会場からの質問。やってみたかったキャラ、思い入れのあるシーンについて語るメンバー。ゲームで最初におとしたキャラに、ノリノリで答える寿里やハッチたち。最後に根本さんがにっこりと「織姫と彦星みたいに俺たちもまた会えたねv」。

『コルダ』の舞台を観たキャストもいて、後に続くステージも皆さんで支えて下さいと言うキタムラさん。
『BARAGA鬼』再演のPVが流れたり、舞台『薄桜鬼』のこともぼんやり口にのぼったが、「明日から新選組の人となります」とキタムラさん。

エンディングは舞台のように二人ずつ出てポーズ。各自、告知もしたが『BARAGA鬼』『abc』とあれこれ。ゆりさんの『もやしもん』はチラシ付き。
物販になる集合写真撮影会。つなぎは根本さん&寿里。すぐに撮影になるが、根本さんに誠治郎が「ちっちゃい人は前」w。今回大きい人がいっぱいいて、根本さんが小さく見えたw。

約2時間45分。15分位オーバー? ゲスト人数が多くてどうなることかと思ったが、キタムラ氏の見事な脚本・演出で盛り上がり楽しかった(^o^)。沢山の拍手を受けて、来年Vol.2とかあるかな?
帰りはあいにくの雨降り。思ったより遠くなかったかな。
新番アニメひと言。

1日(木)『伝説の勇者の伝説』第1話
設定もストーリーもしっかりしている冒険ファンタジーのようだが、世界観がまだ掴めず。キャラ画が平坦でインパクトが足りないが、豪華キャストを味わいつつ様子見。

2日(金)『黒執事II』第1話
新しく出てきた当主・アロイスはキッツイ子だなぁ^^;。クロードは眼鏡ナシのほうがイイ。セバスとシエルがちゃんと出てきてるじゃないか。早くもセバスVSクロの執事対決!? 次回予告にバルドたちが映っていたがまた出てくるのか?単なる回想なのか?

4日(日)『セキレイ~Pure Engagement~』第1話
前週に放送された特番で、関さんがしっかり喋っていたので、1話にはたぶん出るだろうと思っていたが。関俊彦@御中広人が出たのはいいが、最初と最後に高笑いで喋っただけで、本編やキャラにまだ直接関わっていないというのも^^;。
女の子キャラは相変わらず胸ボヨ~ンで、『Sウイッチーズ』とカブるんだよね~と隣にいた息子に言ったら、「あっちはブルマ!」と即座に返された。確かに(笑)。

5日(月)『世紀末オカルト学院』第1話
【アニメノチカラ】第3弾。1999年の長野県の学院が舞台で、結構ベタでマニアックなオカルトものぽい。学長の娘マヤは、小さい頃からあの白いミニワンピだったのねw。二人の同級生に、空から裸の男が降ってきたりと、これから本題が始まりそう。

6日(火)『デジモンクロスウォーズ』第1話
デジモンの原点に還ったような絵柄とキャスト陣。前半バスケの審判で飛田さんの声がっ。レオモンなら良かったが、マッドレオモンの声で飛田展男が登場。しかもアームドマッドレオモン化して、よく喋る悪役ぶり。デジモンがまるでロボットのよう^^;。これからどんどん進化するのか。

6日(火)『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』第1話
早くも最初からクライマックスだぜーっ!^^; 眼前にゾンビ化した悲惨な光景が広がり、サバイバルで絶望的な状況が主人公たちを追い詰める。『バイオハザード』的な映画やゲームの世界だが、残った生徒たちが生き残れる道はあるのか!? こっちの暗鬱感と比べれば、オカルト学院のほうがまだ明るそう。

6日(火)『ぬらりひょんの孫』第1話
妖怪と任侠を組み合わせた世界観で、いかにもジャンプアニメの王道ぽい。個性的なキャラクターと豪華キャストが楽しみのひとつ。『ヴァン騎士』を思わせるキャスト陣だが、音響監督の郷田ほづみの声もモブで聞こえてきたようなw。ぬらりひょん@大塚周夫はペールゼン繋がり!?w 

今日の七夕はキリコ・キュービィの誕生日v。
シアターコクーン・オンレパートリー2010『ファウストの悲劇』を観てきた。
初日から二日目なので簡単に。

学問や知識欲に満たされず魔術にふけるファウスト博士は、悪魔メフィストフェレスと契約し、己の魂を悪魔に渡すかわりに、やりたい放題をする絶大な力を手に入れる。ヨーロッパ中を見物し、ローマ教皇をおちょくり、美女ヘレナまで手に入れたが、契約の時が迫るとファウストは後悔し始める…。

『ファウスト』の舞台は、演劇集団円で観たことがあるが、今回のは英国の劇作家クリストファー・マーロウの16世紀の戯曲。
蜷川幸雄×野村萬斎の第三弾。『わが魂は輝く水なり』以来に観るが、蜷川氏の手による萬斎さんは実に美しく魅力的だ。
メフィストフェレスには勝村政信。蜷川氏とは初顔合わせで演出家でもある白井晃、長塚圭史が脇を固め、独特な語り口で木場勝己が口上役をつとめる。

ストーリーや理屈そのものより、びっくり箱をひっくり返したような、刺激的でサプライズな劇場空間に翻弄された。
歌舞伎小屋の垂れ幕に楽屋、拍子木に着物に歌舞伎の見えが出てくるかと思えば、天使と悪魔に魔法陣にヨーロッパの地名や英雄が名を連ねたりと、和モノと洋モノが混沌とする空間が広がるのに面食らう。それらが妙にマッチングするのもフシギだ。
舞台の三方鏡張りは珍しくないが、照明で透けると楽屋裏が見える仕組み。注目どころは前列座席をつぶして、舞台下からの通り抜けにしたこと。舞台下には何と地獄が作られているのだ! これも照明によって見えたり隠されたりするが、地獄から悪魔や魔物が地上にやってくるサマをしっかり見せつけるところが可笑しい。
悪魔の造形は『デスノート』のリューク並みだが、これがわんさか出てきて、空中を舞い上がり飛びまわる様子が面白い。フライングの大盤振る舞いに加え、スモッグに花火に奈落落ちまであり、効果音も相まって大スペクタルな舞台が繰り広げられる。
客席通路を使う演出も半端なく、人物がいったいどこから出てくるか分らない楽しさもある。とりわけファウストに命じられるまま動かされたメフィストフェレスが、一番疲れたかもしれないw。
当初から前方通路側に3席ほど空いていて勿体ないなと思っていたら、実はそこはファウスト様専用席だったw。ファウストまでもが客となって、ステージの歓楽を楽しむといった趣向。
今までの常識を覆すような、奇抜で混沌とした演劇世界が目の前に広がっていたのだ。

「あくまで錬金術師ですから」の言葉が浮かぶほど、様々なアニメが脳裏に浮かんでもくる。
ファウストの野村萬斎は老いた身から若返るときは、何故か燕尾なタキシードで、黒執事をイメージさせるような上品で男前な格好v。髪の色はエドだけどw。
メフィストフェレスの勝村政信は、悪魔の格好から着替えるシーンもサービス、何故か白のタキシードで登場し、誰よりも人間臭く見えるのが一興。
この二人の仰々しい契約シーンも凝っているが、見どころは二人で踊るタンゴ。ファウスト、受けやねん(*^。^*)。萬斎さんの腰つき、とろけるような目元が何てセクシー。萬斎さんそのものが“エロス”だw。
ファウストの脳裏に、天使が忠言し悪魔が誘惑をかける様子も、エロアニメでよく見る光景w。良い種と悪い種がいて、悪い種を選んだんだね。

出演者は男性陣ばかりで、女性は老け役の市川夏江と三役をこなす大林素子のみ。大林さんは背の高さでふしだらや王妃や夫人を演じたが、あまり色気が感じられない。色ものは萬斎さんが引き受けた感じなのか。
長身の美女ヘレナとして偽オッパイを注目させた鈴木彰紀も、色っぽかった。マメ山田らの小人役者も様々な役で活躍。
天使と悪魔が混在するだけでなく、大きな人と小さな人を隅々まで生かした舞台でもあった。

欲望や快楽を求めたファウストだが、透明人間になったり、気にくわない人を動物化したり、英雄をよんだり、美女を手に入れたりと、やってることはドラえもん&のび太の枠内で、どれもこれも子どもっぽいこと。
尊敬は得られたが、愛情は手に入れられなかったファウストの切なさ。最後はファウストに後悔の嵐が吹き荒れ、彼の意外な弱さや小ものぶりを見せ付けられて少々ガックリくる。独白シーンも長い。
約3時間だが、ハチャメチャ感に酔う一幕の面白さに比べ、二幕後半は少々ダレて長く感じた。
めくるめく悪魔の世界に身を浸し、饗宴をひと時楽しむだけでもお腹いっぱいになる娯楽作であった。

コクーンで次回観る作品は『広島に原爆を落とす日』。初日の8/6に観劇予定。主役の筧さん、台詞の量がもの凄いらしい。
ミュージカル『忍たま乱太郎』再演の弐回目を観てきた。

9/2発売のDSパズルゲームのポスターがデカデカと。こんどの忍たまは“しゃべる”が、綾部もさりげに映ってるではないかw。
公式サイトの声優さん応援コメントには、初日に観劇にいらした田中真弓(きり丸)、置鮎龍太郎(伊作)に神奈延年(小平太)。鈴木千尋(留三郎)に成田剣(文次郎)に保志総一朗(仙蔵)に渋谷茂(長次)らのコメントもいつかくるといいな。

金曜終演後に急遽取ったチケットだが、前通路でゆったりと観易くてラッキーすぎる。関係者列なのか、隣の隣には観劇中しきりにメモを取る男性の姿が。

金曜の舞台よりも、隅々まで完璧に仕上がっていた。
金曜に失敗していた棒やら網やらの道具使いも上手く決まったし、目立った音響の不具合もなく、スタッフワークはまずまずの出来。
折り返し地点で、一部キャストの動きに若干疲れが見られたが、生き生きとキャラクターを作り上げて見事なコンビネーションを発揮。
キャスト・スタッフの心意気と共に、観客までもが終始あたたかい眼差しで見守り、手拍子に拍手と率先して舞台を盛り上げ、まさに一丸となったリアルな面白さを放っていた。

六年生が出てくるまでが少々長いが、ストーリーよりも、生き生きと立つキャラクターが嬉しい。
六年い組、ろ組、は組と2人ずつに分かれるが、絡む相手やコンビが何度もかわり、6人の様々なコンビプレーや会話が楽しめる。
似た者同士でライバル同士の留三郎と文次郎が、反発しながらも互いに認め合い向き合っていく様子が見どころだが、今回は二人によるデュエットも綺麗にハモっていた。長次と小平太の無言の親指アイコンタクトがお気に入り。強敵・赤壁に向かって次々雪崩れこむ六年生のシーンも好きだが、伊作と仙蔵が同時に剣を叩き込むところが息ぴったり腰が入っていてカッコイー。おにぎりと結束が消えて残った伊作と仙蔵と長次の様子もイイ。
前回からのキャストは自分のキャラクターをより深く作り上げたいと思ったようだが、確かに文次郎も仙蔵も長次も小平太も表情や感情にメリハリがついて、人間味豊かなキャラに仕上がっていたと思う。

六年生全員を相手にする赤壁さんも大変だが、翁長卓の殺陣やアクションは本格的ですごい。
それを言うなら派遣ドクタケ忍者隊の技術や芝居も素晴らしいこと。派遣忍者ときいて、派遣イマジンが浮かんだのは私だけか。正規より派遣のほうが仕事に使えるのもお約束かw。
前説の土井先生も絶好調だが、郷ひろみは森本亮治の杵柄だったんだろうかw。「半子さん」「伝子さん」がカワイイが、山田先生と土井先生の小芝居も愉快。山田先生@今井靖彦は『ゲキレンジャー』の黒獅子リオ様のスーツアクターだったのか。
小さなお子様もチラホラ見かけたが、六年生というより、乱きりしんや八方斎の場面で笑い声が聞こえた。

客席降りではドクタケ忍者の太った方が観客と握手をしていたw。
「勇気100%」では六年生が客席降りで会場を沸かすが、こちらには留三郎が来てニコニコと周りを見渡していた。
穴太@さけもとあきらが登場するだけで拍手がおこり、「勇気100%」のソロも見事に花開く。

一年生トリオは、19時開演のカテコでは時間制限で引っ込んだが、今回昼はちゃんと出席。
日替わり挨拶は立花仙蔵役の三津谷亮。最初のうちは「新キャストと共に」としっかりと話し、近江陽一郎と陣内将がお辞儀をするシーンもw。ところがキャラ作りで「クールだけでなく…」のあたりから話がどんどんグダグダになり、同じこと言っちゃったと自分ツッコミw。このグダグダ感は仙蔵繋がりでまさに保志くんだ!と苦笑したが、思わぬハプニングが^^;。青森から夜行バスで家族が観に来たという話をしながら涙目になる三津谷くん。きっと客席にいる両親の顔を見ちゃったんだろうね。「僕の稼ぎが少なくて…」と家族思いの言葉を口にしたり、「再演の時は泣かないと決めたのに…」と言いつつ涙が止まらない。慌ててティッシュ箱を貰いに行った陣内くんがティッシュを渡したり、山口くんが三津谷くんの肩を抱いたり、上鶴くんと桑野くんがフォローに回ったりとステージはてんてこ舞いw。ところが今度は近江くんまで貰い泣き!? ティッシュが次々無くなり、箱の中がカラッポにw。その間、他のキャストは黙って後ろで見守るほかなかった^^;。
やっと立ち直った三津谷くんは、目立った事故もなく皆さんの声援のおかげだと感謝を表して、最後に観客と一緒にコール&レスポンス。「俸禄ひやの」コールに「予備ならあるぞ」と応え、「サラサラ」コールにクールに髪を流して見せた。
みんな手を振って終了。後説は、くの一トリオと新吉さん。良い舞台を見せて頂いた。ありがとう。

これだから若い子はカワイクって仕方がないw。これから仕事がどんどん増えるといいね。
D2の山口くんと上鶴くんは夏に『ラストゲーム』。山口くんは六年生から今度は一気に大学三年生となり(笑)あの龍輝くんの上をいく飛び級ぶり。
招待券があったので、『モーリス・ユトリロ展 パリを愛した孤独な画家』に行ってきた。

4日までのギリギリ入場だったためもの凄い混雑^^;。
美術館直行エレベーターに乗るまで15分近く待たされたが、館内はそれ程混み合ってなかった。

モーリス・ユトリロは、モンマルトルを中心とした風景を描いたフランスの画家。
実はユトリロのことは殆ど知らず、会場に来て初めて、その壮絶な人生を読み知った。
ユトリロの母・スュザンヌ・ヴァラドンは著名な画家のモデルをつとめ、自身も画家だった奔放な女性。私生児として生まれ寂しく育ったユトリロは、10代からお酒を飲み“アルコール依存症”にかかり入退院を繰り返したが、治療のために勧められたのが“絵”で、殆ど独学で絵を描きはじめたという。

母の結婚相手ムジスからは宗教上で影響を受けたユトリロだが、20歳代前半に住んでいたモンマニーの風景を描いたことから【モンマニーの時代】と呼ばれる。
★モンマニーの石切り場(ヴァル・ドワーズ県)
何度も重ねられたタッチと深く重い色合いで、全体的に荒々しい雰囲気なのが特徴だろう。

母の再婚相手はなんと、ユトリロの3歳年下の友人ユッテル! 自分より年下の男が義父になるなんて^^;。ますますお酒を飲んだり、入退院を繰り返しながら絵を描き続けるユトリロ。モンマルトルの白い壁を表すため工夫をこらすが、白にちなんで【白の時代】と呼ばれる。酒が好きなので酒場や、信心深いので教会を好んで描いたという。
★ラパン・アジル、モンマルトル…ラパン・アジルは酒場
★サン=ローラン教会、ロッシュ(アンドル=エ=ロワール県)

ユトリロの絵が売れ始め、金の成る木だと分ると、母ヴァラドンとユッテルはユトリロの生活を管理拘束、絵のプロデュースをしたりと、ユトリロにどんどん描かせたという。定規でひかれたようなまっすぐな線や、明るく豊かな色合いが特徴で【色彩の時代】と呼ばれる。絵の数も多く、精力的に描かれたようだ。女性への嫌悪感からか、女性の腰のくびれ方が半端じゃないw。
★カルボネルの家、トゥルネル河岸
★テルトル広場、モンマルトル
★慰霊碑
★~特別出展~モンマルトルのサクレ=クール寺院…損保ジャパンと日本興亜損保との経営統合記念

1935年、ユトリロは母の知人で裕福なリュシー・ポーウェルと結婚。ユトリロ51歳、再婚のリュシーは53歳。二人はパリ近くのル・ヴェズィネの家で暮らすが、今度は金儲けを企むリュシーによって囚われながら描いたという。深みのあるタッチだが、昔描いた絵の構図と似ていたり、雪の風景が目立つ。
★サン=ドミニク通りとエッフェル塔
★サクレ=クール寺院、モンマルトル
★ベル・ガブリエルの酒場と雪のサン=ヴァンサン通り、モンマルトル
★雪のサン=ヴァンサン通り、モンマルトル

全作品日本初公開というのが目玉。90余点でユトリロ絵画をざっと見たが、殆どが風景や街並みや建物で、同じような構図や色使いやタイトルが並び、見れば見るほど混乱しそうになった。
絵画よりも、ユトリロの切ない人生に圧倒されそう。1955年、モンマルトルではなくダクスという地で71歳で亡くなったユトリロだが、その終生はいつも誰かに管理され囚われた生き方だったようだ。己の自由を求めた世界が、唯一、絵画の中に広がっていたのかもしれない。

『常設展示コーナー』
東郷青児、グランマ・モーゼスの他に、有名な3点。
ポール・セザンヌ《りんごとナプキン》…ラ・フランスが美味しそう。
フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》…もの凄く迫力のある画力で、見るほうに“挑戦”しているかの如く。ひまわりの中の赤い点が目玉のようだ。
ポール・ゴーギャン《アリスカンの並木路、アルル》…郷愁を誘う秋の風景だが情熱が篭る。

物販も列が伸びていたが、ユトリロのグッズの他に、《ひまわり》など常設展示のグッズが豊富。
『bpm FESTA 2010 ~DVD発売記念スペシャルイベント~』第1部に行ってきた。

2009年12月、新宿スペース・ゼロにて公演された『シーサイド・スーサイド』と『ハイカラ』の公演DVD発売を記念して、bpmメンバーと出演者たちとのトークイベント。
bpmのイベントはこれが初だとはちょっと意外だが、観劇した一人として興味津々。ホントは第2部も参加したかったが家の用事でパス。

表参道から歩いて会場まで辿り着いたが、予定より10分近くも遅れて開場。列に待機している間、どんな芸能人が来るの?と隣のショップ店員から訊かれたw。
入場時にイベント団扇。貰った短冊にメッセージを書く。物販列に並んでいたのに、横入りした人を優先するスタッフ。横入りオッケーか!?
桟敷(座布団)での指定席で、靴を脱いで体育座り。ギュウギュウ詰めで窮屈だが観易いほうか。
上スクリーンでは、アニメ宣伝やらDVD宣伝やらの映像。
司会は伊勢直弘(bpm)で達者な喋り。40秒だけ撮影タイムw。

第1部「シーサイド・スーサイドedition」
出演者は左から、伊勢直弘、伊藤マサミ、高山都、ケント・フリック、浅沼晋太郎(bpm)木村良平、次原かな、秋枝直樹、押野大地、猪狩敦子(bpm)。ナオジさんはスタッフ側?

主役を務めた宮下雄也は本日RUN&GUNのFanイベント真っ最中で欠席。控え室のLIVE(?)メッセージが三回に分けて流れるが、「秋枝さん…」「秋枝…」と毎度中途半端w。しかも当日重なっているのが分ってるのに、ランガンイベントの脚本を頼まれたという浅沼さんは「書きましたけど」と苦笑。

お題に沿って舞台裏トーク。
「飛べ!秋枝!」太宰@秋枝さんの回転&飛び込みw。
「ドン・都」高山さんのお洒落チェックと男性パンツチェックw。
「女王様は人見知り」本番中、かなさんに、ケツ蹴られカキピー落とされた浅沼さん^^;。
「エデン海賊団船長 良平」浅沼さんの服をやわらか~く強奪。無表情のリン@猪狩さんがツボで笑う。“王様”じゃなく“王子”なんだ(笑)。

七夕の短冊がチョイスされ短冊トーク。読まれました!(^o^)
テレビ番組等に出た出演者の映像チラ見。藤本直人PVに出た浅沼さんの胡散臭いアドリブ台詞w。その現場で押野さんと出会う。
関係者メッセージV。近藤芳正は「秋枝くん…」と「ハイカラさん」で長いっw。板尾創路はよしもとの雄也絡み。

舞台でも見せたケントさんのナマ音披露。『トライガン』『インディ・ジョーンズ』に、映像付きで『プラトーン』。スゴイ!
過去の舞台でも監修した浅沼さんのマジック披露。参加者の携帯着メロを変える!? ネタは分っても鮮やかなテク。

プレゼントコーナーのジャンケン大会。怪獣風船プレゼントでは、ジャンケンで2度も全滅させちゃった良平くんに「欲しいのか!?」と浅沼さん。

bpm次回公演発表! 10月中旬から池袋あうるすぽっと『ジッパー!』。作・演出は浅沼晋太郎。bpmメンバー全員出演。アクションショウマストゴーで、アクションショーの舞台裏を描いた作品。秋枝さんの出演はナシ?
「PASH!」宣伝もしていたが、浅沼さんと良平くんの共演作も明後日発表。「負けるもんか!」と言う良平くんに、たじろぐ浅沼さんw。
皆さんひと言ずつ挨拶や告知をしてから終了。出口でbpmチョコのプレゼント。

『bpm Festa』略して「ビーフェス!」。こんな感じで毎年やっていきたいと言うメンバー。
1時間45分ぐらいだが、メンバーやゲストを知り得てサプライズもあって、まったり楽しいイベントだった。


午前中は特典目当てで映画の前売券を購入。歴代ヒーローのポスカ10枚セットと、ヤマトなキティちゃん。
イベント前に、表参道のアウトオブオーダーショップに立ち寄る。昨日忍ミュで見たD2の写真セットも販売中。ビルの正面上方にD-BOYSスペシャルユニットの看板がデカデカ。上を見なけりゃ分らないだろう。
ミュージカル『忍たま乱太郎』再演を観てきた。

今年初めにGロッソで人気を博した『忍ミュ』が、キャストを一部変更してのめでたい再演。
ロビーには、キャストからの“大入”メッセージボード。
物販には写真やらトートバッグやらあって、思わず買いたくなりそう。

前説は、初演と同じく土井半助&くの一トリオ。土井先生、歌が増えてるようなw。
本編ストーリーは初演と変わらず。忍術学園一年生の乱太郎たちがドクタケ忍者にさらわれて、学園長から救出の命を受けた卒業準備中の六年生6人が、妨害する忍者たちとのたたかいに挑んでいく。がんばれ六年生!

初演よりも少々長く感じられたが、中味はテンポ良く濃密で、舞台としての魅せどころも見どころもたっぷりで楽しかった。
六年生の歌やダンスが息が合っていて、みんなとっても格好良い。土井先生は歌も出番も増えていて嬉しい。
殺陣やアクションは、初演よりもパワーアップしていて、本格的な見応え感もある。六年生の頑張りにも拍手。ドクタケ忍者アンサンブルの功績も多く、小芝居に笑いアクションに見惚れたり。キャスト変更が功を奏したのか、赤壁と新吉とのエピソードも分りやすかった。
何より、初演と比べて観客の受け入れ感が違う。歌の度に手拍子したり拍手したりとノリノリで、静かに聴きたい時はちょっぴり面倒^^;。
ラストの「勇気100%」では、客席通路にキャストが来て沸かせるが、フリまで付いていたとはビックリw。既にフリを踊る観客もいるし。
舞台と客席がいっそう一体感に包まれ、会場をギンギンにいけどんに熱くさせて、大らかで爽やかな感動を生んでいた。

六年生キャストは食満留三郎と善法寺伊作が変更。
留三郎@近江陽一郎は初舞台に初主演の大役だが、周りに支えられながら、誠実でまっすぐな演技で頑張っていた。負けん気が強い素直じゃない言動を、嫌味なく演じて合っている。文次郎との背のバランスもよく、文次郎にやや遠慮がちな感じがイイ。
伊作@陣内将は春の『NOW LOADING』以来だが、やっぱり達者な演技で目立つこと。飄々と明るい中にも怪しくて、周りと溶け込みながら、自分だけの伊作を作りあげている。歌も自然にこなし、こんなに唄えるとは驚いた。
潮江文次郎@山口賢貴は初演よりも男らしく、立花仙蔵@三津谷亮は初演よりもきめ細かい演技。中在家長次@上鶴徹は、初演よりも存在感が際立ち上手くなっている。七松小平太@桑野晃輔は『“P”s』の髭面と全く違い、生き生きと活発なアクションで、いけいけどんどんとキャラが立っていて面白い。
D2の5人+ひまわり1人となったが、彼らの結束力が素晴らしい。

穴太@さけもとあきらは相変わらず東宝ミュージカルな美声を聞かせる。山田伝蔵@今井靖彦は殺陣アクション指導もされたが、さすが目が覚めるような立ち回り。土井半助@森本亮治は歌も台詞もいっそうノリノリで、可愛さと格好良さで沸かせる。伝蔵と半助の女装場面もパワーアップw。
乱太郎、きり丸、しんべヱの子役たちのチームワークも可愛らしく、しんべヱの歌声は特に伸びと透明感がある。
翁長卓@赤壁は、渇きと野性味のある危うい存在感で、見事な立ち回りを見せる。

六年生とくの一でちょっぴり台詞がカブったり、穴太の歌でマイク不具合があったりしたが、目立つハプニングはなくてホッとした。
終演後の三方挨拶の前に、段取りを間違え喋り出した近江くんを賢貴くんがフォローしたりと、ほのぼのしたやり取りもイイ。真っ赤になって頭を下げる近江くんが初々しいこと。
役者挨拶当番は賢貴くんだが、上鶴くんが長次とはうってかわってツッコんで、会場を沸かす。上鶴くんも桑野くんも関西出身だしね。

パンフに歌詞が載っていたが、六年生が唄う「卒業」歌詞で6人の星座血液型とクラスをやっと把握できたw。
アンケートに「どの学年のお話が見たいですか?」とあり、主催側は今後もやる気満々らしいw。ちなみに綾部が出る四年生が見たいかな。

初演よりとにかく格好良くパワーアップしていて、一回の観劇では我慢できなくなり。
グッズなどを買うよりはと、終演後に窓口で日曜のチケットを買い足してしまったw。関係者列の席を空けてくれたんだろうか。私が観劇回を増やすぐらいだから、初演の時よりも更にリピーターが増えそうだ。
7/1恒例の『HAPPY *pnish* BIRTHDAY 9th!』へ行ってきた。
二年ぶり5回目のハピパニ。パニッシュもついに10年目突入だ。おめでとう。

今回の整理番号のイニシャルは予想通り“H”“P”“B”だったようで。
番号が早かったので前から3列目の中ほどをキープ。お隣の方としばしお喋りして開演時間を待つ。

出演は、佐野大樹、森山栄治、鷲尾昇、土屋裕一。
オープニング映像は、栄治さん拘りの作でスタイリッシュ。ワッシーの髭剃りのアワがっ。
黒を基調のシックな衣装で4人が登場。ダンスにアクロバット、まだまだ年齢を感じさせないダイナミックで息の合った動き。大樹っちゃんが黒ハットを会場に投げ込む。ステージ風が回るスポットで、tutiの髪が飛んでデコが目立つ。
急にホストになった4人、セクシーに動きながら赤と白のバラを加えて踊り、また開場へ投げる。カッコイーv。後で本人から出た暴露話によると、ボトムのポケットに入れてたtutiの白バラが床に落ちて拾うのが大変だったらしいw。

今回のイベントカラーが黄色だったこともあり、トークではtutiが殆どフリーダムで引っ張る。大樹っちゃんがリーダーらしく見えるw。「は~い、tutiで~す」をみんなでやったり、対抗した栄治の「セクスィ~」はもうやめたらしい? ワッシーは相変わらずもの静かにニコニコ。
栄治とワッシーは体型ネタやら髪ネタやら言われたりw。たまに停滞する瞬間もあるが、地のままのメンバートークはやっぱり面白い。

これまでのキャラクターが登場。進行役のtutiは最初だけ出て、次々着替えるのであとは録音の模様。キャラの名前は殆ど覚えていないが^^;、ワッシーの○○○○ライフ風、最強っぽい栄治の納刀ポーズ、大樹っちゃんの胡散臭いマジックなどが飛び出し、tutiのニヒルなアカツキに惚れ惚れ。今は無きシアタートップスの『六悪党』ネタが懐かしく。残り物には福があるで、ワッシーのワニズカが秋の本公演に出演する権利をゲット。
10月の本公演は、モードシリーズ第3弾『ウエスタン・モード』。拳銃バンバンで無頼者が浮かんじゃう。そういやトーク中にドラえもんネタがあったが、のび太が拳銃の名人というのをご存知だったんだろうか?w
ワニズカは主役じゃないけど、一応出演するってことで。演出家の映像に沸く会場。

4人が着替えてきた衣装はカラフルポップなアメリカン風だが、カツラがビートルズ仕様でビックリ(笑)ビートルズナンバーで踊るのかと思った。メガネをカツラに付けたりと、みんなカワイク着こなすが、栄治が意外と顔が小さく見えて似合っていた。
さすがにカツラだけハズして出てきた4人は、もう普通にポップな衣装も似合ってる。そのまま踊ってくれるが、会場にロゴ入り風船やサイン入り風船が飛んできて、みんなゲットするのに夢中だったりw。

途中でべっちんたちがバースデーケーキのお届けもの。ケーキの“9”が見えなかったが、あとで其々のブログにアップ。
大樹っちゃんがステージから撮った会場写真をその場でアップ。あとで見てみたら、しっかり私も写っていたw。

アンコールは黄色Tシャツに着替えた4人で懐かしの「ルパン」。手拍子したりタオル振り回したりと会場は熱気ムンムン。
最後にひと言ずつこれからの目標。tutiが何故か「打倒D-BOYS!」(笑)。階下にD-BOYSからの花壇もあったね。
9周年のお祝いも大いに盛り上がった(^o^)。

終演後はお待ちかね全員との握手会。順序はもちろん、ワッシー、大樹っちゃん、栄治、tuti。1200人近くとするのに、4人ともちゃんと一人一人の目を見てお礼を言って力の篭った握手なのが嬉しい(*^。^*)。最後のtutiに舞台のことを話すと、にっこりギュッと握手をしてくれたv。
パニッシュ、おめでとう! ありがとう!

7月からはテレ玉やtvk他で、*pnish*の番組『いんぷろ…。』がスタート。番組EDテーマは高橋直純くんなんだね。台本なしのアドリブドラマ楽しみだ。
D-BOYSも7/4深夜からテレビ東京で、スペシャルユニットの番組『D-BOYS BE AMBITIOUS』がスタート。
其々4人ずつのパニとSPユニット、互いに切磋琢磨するのも良しw。
劇団昴公演『スタア』を観てきた。

主演の宮本充と松谷彼哉へ、ぴえろから花壇が。中尾さん@マユリ様から乱菊さんにも花壇があって、先ほど観た『宇宙ショー』には宮本さんも出ていたし、ついアニメのことが脳裏をかけめぐる。

人気俳優と人気歌手夫妻の新居お披露目パーティーの日。マネージャーに作曲家や芸能記者が招待される中、夫妻と因縁の男女まで入り乱れ、様々な欲望と事件を引き起こす。ところが地震をきっかけに、マンション中が時空の荒波に飲み込まれていく。

筒井康隆の1973年の脚本に興味をひかれての観劇だが、さすが奇才・筒井さん。芸能界の欲望うごめく壮絶な人間模様を、ブラック・ユーモアにすっぽりと包んで弾け飛ばしたあたり、刺激と毒のある舞台で独特の面白さがあった。
設定も1973年とあるが、携帯もパソコンもないクラシカルな時代が懐かしくも滑稽で、いっそう風刺を伴って人間の危うさを感じさせる。のびのびとした表現や言葉が許された時代であったが、今ではキワどくタブーとされることも扱われており怖さもひと際だ。
芸能人と学者という、明暗のキャラクターを対峙させ、どちらがマトモでマトモじゃないかの問いかけを更に越えるところがスゴイ。日本だけでなくワールドワイドに風呂敷を広げた後で、真の「スタア」とは見られてなんぼの価値なのだと、実際に見せてくれる大サービス。
先ほど観たアニメ映画のタイトルとカブって、これもひとつの“ショー”ビズ、これもたくさんのスタアが散りばめられた「宇宙ショー」なのかもしれないと思ったw。なるほど筒井作品は、一歩も二歩も、三十七歩も先をいってたわけだ。

宮本充は端整な顔立ちを何度も崩しながらの熱演で、やや芝居がかった演技がいっそう可笑しさを引き出す。
松谷彼哉は可憐な声も心地良く、華奢なスタイルも抜群、嫌味がないところが可愛く、歌声よりもフリや動作やドレスに意識が向く。
女中役の舞山裕子のホットパンツから伸びた脚に気を取られたりw。マネージャー役の岩田翼はなかなかの色男風。
かつて筒井さんも演じられたという犬神博士を田中正彦。博士の登場は場を混乱させるが、ある意味快感でもある。

美術やセットは昔ながらのものではあるが、なかなか凝っていて面白い。ソファはよくある定番だが、キャビネットやピアノなどビックリ箱のような仕掛けで、煙に巻きながら舞台を活気づかせる。壁が取り去られる場面も別世界のような趣で巧妙だ。
上演中どこからか入りこんだ1~2匹のハエがずっとステージを旋回し、たまに客にもちょっかいを出すので、そっちにも気を取られた。時空のゆがみがキモの作品だが、あのハエも数万光年の彼方からやってきたのかもしれない。
それにしても総勢24人という錚々たる人数のキャスト。パワフルで逞しい「すばる」というスタアをあらためて認識させられた。


上演後、舞台説明会。
ターザンと白くまくんが進行し、美術を担当した皿田圭作氏がトークと説明。
半年前から作業をされてたそうだが、ほぼ初演の時の装置が継がれたらしい。
実際に昴の若手にやらせながら、ソファやピアノやキャビネットの仕掛けを細かく見せてくれた。大きさや奥行きなど広めにとってあるようだ。音響や照明とのタイミングも功を奏す。ターザンロープは9メートル。
壁のパネルもはがして見せて、少しずつアレが我々の前に再び姿を現す。素晴らしいセットであった。
映画『宇宙ショーへようこそ』を観てきた。
アニメフェアでも話題になっていた作品。入場特典のフィルム栞は、メカに乗ってる子どもたちでちっちゃい^^;。

小さな村の全校生徒5人の小学校。ひょんなことで犬型宇宙人を助けたことから、夏合宿中に月で観光できることになった5人の小学生。ところが怪しい宇宙人に狙われたり襲われたりと、宇宙規模での抗争に巻き込まれた彼らは、勇気と決断を試される話。

ジブリアニメを思わせる自然や風景の美しさと、夢と想像力あふれる宇宙の壮大さの中で、子どもたちが動き喋り笑い泣く生き生きとした姿に心潤され、ひとときの「2010年宇宙の旅」を満喫して楽しかった。
地球や月がとてもリアルなのに、私達の知らない月の裏側や何万光年の彼方は、色彩豊かなドラえもんの世界ばりのファンタジーに溢れているのが面白い。宇宙へのパスポートや言語などアイデアも想像以上で納得性があり、ロケットやトレインなど既存アニメのオマージュを超えたディテイルには感心するばかり。
メインキャラの声は等身大の子役が担当、キャラクターの小さな成長と共に、キャストまで本編中で進化しているのが分る。
リアルとファンタジーが見事に溶けあった手作り感のあるクオリティで、子どもだけでなく大人も楽しめるような一編であった。去年大ヒットした『サマー・ウォーズ』は親類縁者止まりだったが、こちらは小さな宇宙規模まで拡大しているのが頼もしい。

とはいえ、本編には色々と不足分や未消化部分が多いのは否めない。
前フリの「修学旅行は宇宙でした。」に当たるのは責任感の強い6年の清だけであとはオマケ。主人公は活発でドジな夏紀かと思いきや、中盤は小二のあまねちゃんのように見える。康二と異星人とのほんのりした友情はステキだが、破天荒な男の子がいないのが難。一学年違いの夏紀と倫子はライバル関係でもない。全般的にみんなイイ子ちゃんだらけで、イジメや仲間ハズれもなく、作品中で心底悩んだり苦しんだり葛藤していないように見える。関係性を修復できたり、自分たちの夢を明確にしただけにすぎないようにも思う。
そもそも彼らを強引に宇宙に招待したのも、帰れなくなったのも、すべて宇宙人ポチの短絡な行動のせい^^;。戦闘では確かにカッコイーし、彼らのことを思って尽力するのは分るが、賭け事したりと調子がよくて宇宙人としてあまり信じられない感じ。結局、自分の過去との決着だけで精一杯だったしね。
ポチがマジでロリコンだとは思わなかったが、あれで面食らってキャラへの視点がブレてしまった感。ポチにどれだけ思い入れがわくかで、ラストの印象も変わってきそうだ。
後半は「ペットスター」の正体やズガーンの効用、ネッポとマリーとの詳しい関係性など、とにかく曖昧な描かれ方で説明不足なのが残念。夏紀たちがペットスターまで辿り着けた経緯もよく分らない。1回観ただけでは、小さな子どもたちはもちろん、大人たちも分り難いのではないか。何回か観たり設定資料等を読めば情報量も増すのだろうが、それでは映画としての魅力や価値に反映されないだろう。

冒頭から隅々まで伏線が出ていて、すべて丁寧に回収されるところは見事である。ぴょん吉まであそこで回収されるとは思わなかったw。
キーワードは「水」と「金」と「弱き者」。“自然”や“お金”と同じように、弱い者貧しき者病気の者も含めて“人”も“機械”も、かけがえのない大切なもの。みんなの存在によって宇宙が形成されているのだ。
教室に掲げられた二つの言葉を、小さくて弱く見える子どもたちが宇宙旅行でしっかり実践し、結果的に小さなメッセージが宇宙規模で受け入れられるという爽快感がある。教室から宇宙へ…テーマの殆どは最初から明瞭に提示されていたのだな。

藤原啓治の声でポチが突然喋り出した時はちょっと笑ったが、クレしん@ひろしな父親ボイスだったり、アイアンマンな男前ボイスだったりと、変幻自在なユニークさに翻弄されそうだ。
ネッポの中尾隆聖がキーマンの如くよく喋り、バイキンマンの上をいく憎たらしさ。ロビーでもネッポ・グッズが販売されていたが、あれでは本編と同じくソッポを向かれると思われる^^;。
タローとハナコまで現れると、アニメ『名探偵ホームズ』ばりだが、日高のり子も成人の母親役をこなすようになったか。
ゴーバの銀河万丈は渋くて温厚でステキなマニアぶり。飛田展男が出るとは知っていたが、最初は姿を見せずに喋られたのですぐにトニーと気づかず、計算された変わった声でビックリ。ボグナー@小野坂昌也、ペット大王@三木眞一郎にも注目。
夏紀のショートパンツから伸びる脚や、倫子のレギンスのお尻や、あまねの赤く染まる頬にそそられるがw、キャラクターの可愛さではインクが一番かな。倫子役の松元環季がお姉さんぽい声で様々な演技を披露。子役たちの中から、また小さなスターが登場するかもしれない。

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