久しぶりにCDのこと。

★『最遊記RELOAD』第9巻全サドラマCD『WE LOVE YAKINIKU!』
先週到着。応募してから2年くらい経ったんだろうか。いや~待たされた待たされた^^;。待ちわびたけど、ZERO-SUM本誌などでも定期的に製作遅れの告知が出ていたので、そんなに心配ではなかった。こうしてちゃんと送られてきたしね。
お詫びとしてなのか、イラストポスカ付き。
相変わらずドラマ部分よりトーク部分が長くて、全部で約27分。

ドラマの脚本&イラストは峰倉かずや。焼肉&食べ物の話題がわんさか出るので、正直、空腹の時は聞かないほうがいいみたいw。「喜んで」な店員のメニュー反復、お疲れさん。いつものように、自分の金じゃないので、よく食いよく飲みよく喋る三蔵一行なのだった。焼肉店とあんま縁がない私は雰囲気だけでお腹いっぱい。

関俊彦、保志総一朗、平田広明、石田彰のトークも2年ぶりぐらい? 自己紹介で「さんじょー」と噛んじゃう関さんw、シラっと「玄奘三蔵法師」とフルネーム。久しぶりな4人だが、去年の「SAIYUKI Festa」ビデオ出演も振り返り、ピンで出た保志くんに早速ターゲット。このテのCDでは毎度司会をさせられる保志くん。周りからヤンヤヤンヤと言われるも、決して誰も司会をやりたがらないからw、保志くんは貴重な存在。お題は最近ハマっている食べ物だが、話がどんどん広がってワケが分らなくなり、保志くんが軌道修正、結局ムリに収拾をつけた格好w。
保志くんの目覚しい成長ぶりにw、3人の親戚のおじさんらは戸惑いながらも、認めるのであった(^^)。おしまい。次はいつでしょう?

★『心霊探偵八雲』連動全サドラマCD
こちらは3月に届いていたが、最リロついでに聞いたw。
コミックスと文庫本を買っての応募だが、”ご当選”ってなんだ?
ドラマ+フリートークで約23分。

『心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている』収録のショートストーリー『忘れ物』をドラマ用にアレンジ。原作にはない、後藤や一心も出ている。
先に発売されたドラマCDでも思ったが、小野大輔@斉藤八雲は、乾いた感じの声がステキでイメージ通りのハマリ役。『巌窟王』が出ると、去年観た舞台のことを思い出す。中村誠治郎の八雲も似合っていたが、小野くんが喋るとイラストの八雲になるんだよねw。
東地宏樹@後藤和利刑事は、猛者風な威勢よさの中に優しさと知性が感じられて、私の中では原作より二倍増しの男っぽさv。
ドラマCDでも賑やかだったお祭りみたいな音楽が好み。

フリートークは小野大輔、平野綾、東地宏樹、成田剣。先のドラマCDでは小野くんと綾さんだけだったから、これは嬉しい。トークのお題は自分の欠点。欠点っていきなりハードル高い^^;。小野くんは雨男だが、東地さん曰く「あまおとこ」。「忘れっぽい」のが小野くんと綾さん。東地さんは「ハマらないこと」と、まぁ曖昧で微妙な欠点だw。「お腹が減ると…」の成田さんに、東地さんたちがいっせいに「赤ちゃんだ」とひやかすw。東地さんは積極的に話に加わっていくが、成田さんがちょっとおとなしかったかな。

BS2で今秋放送予定のアニメでは、キャストが一部変更されたらしい。
小沢晴香が、平野綾から藤村歩に。綾さんはちょっぴりイメージに合わなかったので、藤村さんの晴香は大歓迎。小野くん&藤村さんだと『風の聖痕』に近い雰囲気になりそう。
斉藤一心が、成田剣から関俊彦に。八雲の叔父で寺の住職だが、坊主という時点で合ってるw。温かみのある鋭くも穏やかな声でくるんだろうか。小野くんとの絡みも楽しみだ。
後藤の東地さんは続投! セバスチャン&バルドの関係はまだまだ終わらないw。
劇団湘南アクターズ第14回公演『ふしぎちゃん~Hello&Good-Bye』を観てきた。

5ヶ月ぶりの平塚遠征。お天気で良かった。今回も名古屋からのJJさんとご一緒。
アトリエの会場は座布団席もあって盛況。

クララが中学校で出会った、変わった個性と不思議な力を持った女子中学生の「ふしぎちゃん」。時は巡ろうとも、変わらずに見守って助けてくれる「ふしぎちゃん」との絆を描く。
3月のワンコインシアターで上演された『ふしぎちゃん Hello Ver.』の完全版。
ゴールデンコンビの金津泰輔:脚本、郷田ほづみ:演出による新作だ。
完全Wキャストなので、Bキャスト、Aキャストの順番で観劇した。

今までのアクターズにはない、ちょっぴりスピリチュアルなハートフル・コメディである。
中学生と成人後の二つの時代で構成。工夫されたセットや小道具が面白く、キャストの変化や新たなキャラが楽しめる。
中学の舞台となるのは九州。のだめばりの九州弁が交わされて、のどかな活気が溢れる。モノマネのネタが古いけどw、パソコンまで出てくるし、笛をリコーダーと呼ばないしで、どのくらい昔なのかはよく分らない。
音楽や効果音がミステリアスな雰囲気を上手く表現している。
劇中歌の中学校校歌は「並盛中学校校歌」にも似て耳慣れた音楽だが、歌詞が面白い。ラストはラップ調にアレンジされて、客席から起きた手拍子と共に、楽しく爽快な気分を味わえる。

ABキャストとも、其々に雰囲気が違い、良さがあるが、好みが分かれるところ。最初のが刷り込まれているせいか、私はBのほうかもしれない。
「ふしぎちゃん」役の貫井りらん(A)と西村奈央(B)は、ともに強烈な個性で芸達者。存在そのものだけで笑わせる、度量とパワーも持ち合わせている。ことに貫井さんは鼻で笛を吹いたりと超愉快、ラップの部分も作詞され歌もノリノリだった。
お目当ての米丸照二は、麗しきタキシード姿で登場、使い分けたクール&ホットな声で、誠実で人情味ある男を演じられた。
清香えり、水野理紗、伊藤麻美らの好演が光る。ななかりか、中村佳世のチャーミングかつ凄みのある佇まいが、舞台を華やかにさせた。

クララが経験したフシギな出来事も、タイムリミット、他人には2倍、自分の言葉はノー、正体を知られたらアウト、とタネが分れば単純明快だ。だが抱える条件はこの上なく切ない。
なおさら1分1秒でも惜しくて、大切にしなければならないと思う。与えられた時と力を、自分のためではなく、愛する人のために使うのも重要だ。尤も、ふしぎちゃんはたま~に自分の娯楽を優先させる子供っぽさがあったけれどw。
私達の周りで時たま起きるスピリチュアルな出来事も、もしかしたら誰かが見守ってくれる証しなのかもしれない。
優しさとあたたかさに満ちた良作だった。

終演後、米丸さんと久しぶりにお話。ご自分の時のことを思い出されたのでは?w
郷田さんとも、出演情報を含めてたっぷりお話ができて、ドキドキした素晴らしい時間をいただいた。ありがとうございます。髪をお切りになられて、カジュアルな服装のためか、いつもよりうんと若々しく見えたv。
JJさんとはお茶もご一緒できて楽しかった。ありがとうです。
映画『名探偵コナン 天空の難破船(ロストシップ)』を観てきた。

細菌を奪ったテロリスト「赤いシャムネコ」によってハイジャックされた飛行船を舞台に、コナンが孤軍奮闘、怪盗キッドとの共闘も折込ながら、犯人たちの目的を粉砕しようとする話。
シリーズ第14弾。映画では第10作目以来のキッドの登場だが、今回も格好良く美味しい見せ場をかっさらって存在感バッチリ。
推理やミステリーの謎解きの要素は少ないが、張りと濃くのあるキッドの存在感とコナンの頭脳を駆使したアクションがあり、久々に王道をいく仕上がりで面白かった。

空をいく飛行船という閉鎖空間、東京から大阪まで6時間限定と舞台はバッチリ。バイオテロといった時点で『ブラッディ・マンディ』が浮かんでしまうが、爆弾との二重構造やら疑問点が色々浮上したあげく、結局犯人の真の目的は何であるかに絞られていくのだろう。
犯人たちは最初から顔をさらけ出したりどこか甘くてマヌケだし、相変わらず警察は無能だこと。次郎吉の愛犬のほうがまだマシ。てか次郎吉さんや中森警部って、テレビでは少し観たのだが、映画ではいきなり登場したので、記憶を手繰り寄せるのに少々苦労w。次郎吉の対キッド用の仕掛けが伏線含めて意外な効果を見せて面白かった。

注目はコナンとキッドの共闘だが、キッドは助言に留まる俯瞰的な微妙なポジション。かと思うと、コナンの危機一髪にキッドが颯爽と救い出すシーンが実に格好良くときめかせるv。先に観た『銀魂』のヅラと銀さんの様子にモロ被ってしまったw。
見どころはキッドと蘭とコナン(新一)の三角関係w。いつの間にかキッド=新一!?って構図になってて可笑しい。幾ら声が同じで見た目が似ていても、蘭が間違えるか!?とツッコみたいが、高い空が魔を見せるのだろう。新一よりキッドのほうがエロいことはハッキリしたw。
平次には小さなライバル登場だが、頓着しないからツマラナイ。平次&コナンより、キッド&コナンのほうが萌えるのはそのせいか。それにしても5月の大阪行きがちょっぴりコワクなってきたw。

今回は山口勝平が二重構造の二役に挑戦、色気もユーモアもたんまり出ていた。
高木渉もずっと二役だが、今回は大西健晴も出ていて(銀魂ではデカイ声の鉄矢で出ていたが)劇団あかぺらを思い出させた。
小山力也の毛利小五郎はテレビ版も含めてまだ耳慣れないが、映画では眠りの小五郎を地でやっていてあまり出番はなかった模様。
野田圭一が久々に若い役だったが、なおさら『バビル2世』の時のように、神谷明の小五郎を聞きたかった^^;。
朝から頑張って、超電王トリロジーの前売券セットを買ってきた。
3枚綴り前売券+SPECIAL DVD&ミニパンフBOX。ミニパンフがどれもみな懐かしくてつい見入っちゃう。
全国限定10000セットだが、こちらの映画館では80セットが入荷。整理番号が90番台だったが、買わない人もいたらしい。デネブソフビも迷ったあげく買ってしまった。モモタロスと一緒にしてあげよう。デンライナースタンプまで貰っちゃってw。
それにしても皆さん朝から早いこと^^;。


劇場版『銀魂 新訳紅桜篇』を観てきた。

コナンを見にきたのに混んでたから(笑)。0巻がもらえるワケでもないが、入場者プレゼントのしおりは、自分で銀さんをひったくったアルw。映画鑑賞中の昼食用は、スーパーで1個だけ残っていたコロッケパンw。
本編前のプロローグが、まあ長くて可笑しくてシツコイっ!!(^o^) ワーナーブラザーズって何さw。メガネってw。

妖刀・紅桜をめぐって、銀時のかつての盟友たちが再び集い、其々の意を決する話。
テレビシリーズでも観たエピソードだが、映画として大きな画面で観ると、こんなにカッコイー骨太な話だったのかと、あらためて面白く感じた。
”新訳”という新たな切り口で、銀時・桂・高杉の関係をメインにしてあるので、過去エピも含めて分り易く感情移入させていく。
映像の半分位はテレビからの作画のようだが、新作と殆ど変わらないクオリティーで、迫力もあってとても綺麗だ。

紅桜に侵食された似蔵との決戦バトルでは、銀さんが超男前でカッコイーこと! 作画に気合と力が入っているのがわかる。
桂もこんなに出番が多かったっけ?と思うほど、後半は凛々しく目立ってカッコイー(^.^)。銀時との微妙な距離、エリザベスとの信頼もちゃんと感じさせる。桂の短髪は精悍さが出てやっぱ好きだな。そういやテレビでは翌週(?)あっさり元に戻っていて面食らった覚えがあるが、やっぱり桂のはヅラだったのかw。バトルの時、銀時と違って足袋と草履のトコがイイ。足を広げた際、着物の股間からフンドシが覗いているんではないかと、あれこれ想像させてもくれるw。
高杉はテレビ版と比べて、ちょいオトナシメな印象。不気味というより孤高という言葉が似合うのは、子供時代の回想も出てきたせいか。
神楽はキュートで軽快なパワーが増したし、新八も頼りがいある存在感に見えるし、お妙さんのツンデレな気遣いがステキだし、メインの活躍はワクワクさせる。

桂と銀時が「イメチェン」と言ったあとで、「変わってくれるなよ」と返していく言葉に、世の中の不条理さや人生の悲哀さが滲み出ているように思った。
空から落ちていくルパンヅラと銀さんとのシーンは、男同士の友愛をじわっと感じさせて爽快。でもこれと似たシーンを、次の『コナン』でも観ることになろうとはw。まさに『銀魂 THE ムービー 天空のロスト紅桜』な日だ。

主題歌「バクチ・ダンサー」はテンション上がる。
第二弾とあるからマジで信じそうになったw。エピローグはオールスターキャストで大賑わい。そういやこんなキャラもいたっけねと懐かしんだり。
ホント、最初から最後の最後までアニメ『銀魂』てんこもりの集大成。まだまだシブトク終わらせない気満々なのが銀魂らしい。


昨日の『ジャンBANG!』劇場版銀魂特集。いきなりVOMICがきてドキっとしたが、石田彰のメッセージは短いながらもストレートで良かったv。
昨日は池袋パルコへ用事があったついでに、銀魂ショップへ寄ってみた。もちろん何も買わないが、銀時、桂、高杉、エリー其々のピンポスターだけは撮ってきた。
サンシャイン展望台ではトークショーも開催、今日の池袋は銀魂熱でさぞ沸騰していただろう。
劇団ヘロヘロQカムパニー第23回公演『電波ヒーロー ~夢みるチカラ~ FINAL』を観てきた。

ロビー物販では、電波ヒーロー祭りが盛況。当たりが出ると出演者のサインを貰えるとか。
ヘロQ公演では珍しく前方の観易い席。客演に高木さんがいるが、劇団あかぺらではいつも良席なので、高木さんのオーラがこの席を呼んでくれたのだろうか。当日券の補助席も多し。

昭和30年代初期のテレビ黎明期。テレビ製作会社を舞台に、国産初のテレビ特撮番組を企画するプロデューサーとディレクターが、切磋琢磨しながらヒーローを生み出そうとする話。
過去三回も上演している作品の再々々演で、これが本当の最後となるそうだ。脚本も改定を重ねてきたそうだが、今回は新たな解釈を加えてのダブルキャストである。

劇団には大切な代表作であるが、座長・関智一にとっても原点と呼べる作品だろう。
輸入ドラマやナマ放送ドラマが主流だった時代に、特殊撮影を使った収録済みの連続もののドラマを、新しく作り出そうとした男たちの話だからだ。劇中の彼らと同じく、脚本を書いた智一さん自身もさぞかし産みの苦しみを味わったと思う。ましてや、自身も大好きな特撮ドラマまで練り上げなければならないのだ。

だが舞台と同じく、ドラマもひとりで作るわけじゃなく、決してひとりで出来るものでもない。
智一さんが演じた柴崎という敏腕プロデューサーは、独善的な現実主義者。戦時中の出征経験から、テレビ番組を通して「強い」日本人を目指している。
ところが製作会社の古澤監督は、輸入番組をきっかけに、作品を通して子供たちに「夢と希望」を与えたいと願っている。
超リアリストとドリーマーとの激しい衝突が見どころだ。どちらも自身の拘りがあり、頑固で似た者同士。実はどちらも互いの取り組み方に敬意を持っているのだが、おくびにも出さない。彼らの考え方に、ある時は共鳴したり反発したりしながら、観客もいつの間にか熱気の渦中にいて、どのような作品が出来上がるんだろうと密かに楽しみもする。
其々の立場やこれからについて、互いに相手のことを本気で考え理解することで、夢と現実の間に折り合いをつけていく辺りが面白い。現実も分っているが、夢も捨てられない。両者とも手に入れようとする貪欲で合理的な姿勢に、劇団や座長の底知れない未来を感じさせた。

今回観た古澤を演じたのは、客演の高木渉だが、古澤は元々高木さんがモデルらしい。柔和でお調子者で度量が大きく、頑固でタフで逞しい部分まで、高木さんの地そのままにハマっている。共演者とも妙に馴染んだ空気で、まるでここが高木さんのフィールド・劇団あかぺらじゃないかと思うほどw。
楽しそうに演じる高木さんを相手に、智一さんは実に嬉しそうで、いつにも増して真剣で真面目な演技が光った。顔を真っ赤にさせ汗を飛び散らせて声を荒げる場面などは白熱していて、智一さんには珍しいかもしれん。
男性同士がぶつかり合いながら、目指すものに向かって突進していく熱気溢れる話がテーマのひとつだ。それを大切な先輩と再び同じ舞台でやれて、智一さんも満足この上ないだろう。

監督に続き必要なのが脚本家だが、上島役には再び小西克幸。21日に誕生日を迎えた小西くんに、前説の時に要求され「コニタン、誕生日おめでとう!」とみんなで拍手してあげた。裏にいたコニタンにも聞こえたかなw。
小西くんは、柴崎と古澤の間に立って緩衝材のような役割だが、見せ場は劇中劇にあった。股の間から飛び出すアレが可笑しいw。でもあんなので殴られて、頑丈とはいえ痛そうだった。
長沢美樹は、今までにない麗しくも高ピーな役どころで、芝居がかった大胆な美樹節や動きが愉快痛快。
高梨役の那珂村タカコがとってもチャーミング、劇中劇の短パンがまた似合うw。

セットが当時の雰囲気を再現しながら、細部に至るまで凝っていたが、黒板とか資料とかあまり使われなかったのが多く勿体無い。
ソバを昼食のようにホントに食べていたが、えびフライが出てきたのは前作のオマージュかw。和菓子もホントに食べていたようだ。
ラストに流れる映像が圧巻だ。モノクロの画面、懐かしさを伴う音楽、テロップまで、拘り抜いた職人の技がギッシリ詰まっている。「不屈のヒーロー」というフレーズに、待ち焦がれていた思いが重なり、なぜか涙が出そうになった。何度負けても何度やられても、決して諦めないで立ち上がっていく。それは戦後日本の姿であり、我々が求めていたヒーローの姿なのだ。

カテコの後に、また小西くんの誕生日ネタが飛び出したり、物販宣伝もしつこかったり。
最後は、智一さんと高木さんがこずき合った後にガッツリ肩を抱き合って去った。
二人が役を逆転したBキャストも観たいが、今回はAだけに留めておこう。


智一さんの岸野組客演チケットは3日の昼夜のみキープ。関さん&関さんの舞台なんてそうそう拝めるもんじゃないw。
高木さんの劇団あかぺらは、誰ガタメニ金ハ成…ル?の再演。別カンパニーので観たので、あかぺらでも観なくちゃ。
劇団ヘロQ次回公演は金田一シリーズ第二弾『悪魔が来りて笛を吹く』。客演が井上和彦、中博史、辻親八、三石琴乃、沢城みゆきだし、チケットが取り難そうだ。
春の新番アニメも数本を残してほぼ出尽くしたようだ。お気に入りを幾つか。

月曜深夜『閃光のナイトレイド』
昭和6年の魔都・上海を舞台に、日本軍の特務機関が暗躍する姿を描く、オリジナルのサイキック・スパイアクション。
時代背景や設定からして惹かれるが、キャラクターがとっても魅力的。支那服で登場し、格好良いバトルを繰り広げ、眼光鋭く端整な面立ちでクールに構える男・伊波葛がめっちゃ私好み(*^。^*)。外見から早くもジパングの如月中尉と重ねちゃってる自分に苦笑するなw。出し惜しみする葛のテレポート能力がイカス。浪川大輔の抑えたクールヴォイスがピタリとハマってこれまたカッコイーv。葛お目当てで何杯でも観れそうだ。
もちろん主役の三好葵の破天荒ぶりも格好よく、葛との関係の変化にも注目。吉野裕行らキャストが、中国語らの語学力を毎回試されているのも面白いw。2話には雪菜の兄で平田広明が登場、
彼がブラックなキーマンであることは確か。
星野貴紀は久々に菊池声だし、OP主題歌「約束」が「羅針盤」空編のような凛々しくのびやかな雰囲気で、アニメ『ジパング』を思い出させる作品だ。

火曜深夜『RAINBOW 二舎六房の七人』
Axleさんの同名舞台を思い出すが、毎回映し出される不条理な嫌がらせや暴行シーンは観る度に痛くて辛い^^;。リアルな画面からも、スタッフの真剣な思いは伝わってくる。
桜木は包容力に溢れた声の小山力也。マリオの小栗旬は違和感なく自然で、藤原啓治、朴路美らが脇を固める。小栗くんと路美さんって共演作が多いように感じる。

木曜深夜『さらい屋五葉』
原作は知らないが、独特の雰囲気は悪くないし、細部に至るまでスタッフの並々ならぬ意気込みを感じる。曰くありげで個性的なキャラクターが命だが、キャストが丁寧で新鮮な芝居で臨んでいるようだ。こっちの浪川大輔は、気弱で内気な役どころで可愛い。櫻井孝宏は芝居に深味が出ていた。時代劇だがとっつき易いのもイイ。次回予告は『サザエさん』のパクリか!?w

木曜深夜『会長はメイド様』
またいつものメイドものかと思いきや、さにあらず、作品からカラリとした熱気とパワーが感じられて意外と面白かった。前向きに奮闘する生徒会長の美咲が頼もしくて、素直なところも好印象、藤村歩のキャラにはハズれなしかもw。彼女をクールかつ俯瞰的に見守る同級生の名が拓海なのもポイント高いがw、岡本信彦の素っ気無いクールボイスがナイスだ。少しずつ接近していく二人の関係が見どころだが、美咲サイドのOP、拓海サイドのEDと分けてある主題歌も面白い。

金曜深夜『Angel Beats!』
Key作品ファンが飛びつきそうなオリジナルの異色ファンタジー。死後の世界の学園生活という世界観にはなかなか慣れないが、奥深いテーマが宿っていそう。主人公のゆりは、涼宮ハルヒまんまのツンデレぶりw。2話にチャー役で東地宏樹が出たが、まさか彼も高校生なのか!?w 映像は綺麗だし音楽も印象的なので、しばらくは様子見。

日曜朝『戦国武将伝~三国演義』
『三国志演義』を忠実にアニメ化した日中共同作品。先の『Tシャツ三国志』を浮かんでくるが、見知ったエピソードもきちんと網羅されており、先がどんどん観たくなる。ホリプロの俳優やタレントがキャスティングされていて、たまにヘタクソな芝居が耳に入ると脱力感^^;。ささきいさおの壮大なOP主題歌が懐かしさを誘う。

日曜深夜『荒川アンダーザブリッジ』
荒川河川敷の奇怪な住人たちが次々に紹介され、主人公のリクルートと同じに、おいおい慣れなければいけないらしい^^;。河童の藤原啓治、星の杉田智和、シスターの子安武人、シロの大塚芳忠と、声と名と外見のギャップがもの凄いw。こういうシュールで電波な雰囲気も慣れれば天国なのか。

日曜深夜『裏切りは僕の名前を知っている』
原作未読。最初から思わせぶりたっぷりの展開だが、設定も関係性も朧で世界観にすぐにのめり込めない。おとなしめの主人公・夕月の守護キャラがあれこれ出てくるが、イマイチよく分らない。久しぶりの耽美系BLものなんだろうか。肝心の夕月は自分の能力をセーブできないことを自分自身でよく分ってないのか?^^; 夕月の相談相手的な奏多の存在も謎だが、思ったより石田彰が喋っていて、保志総一朗との絡みも嬉しい。しばらくはキャストお目当てで様子見。
演劇集団円公演『ホームカミング』を観てきた。

平日昼だが補助席が出るほどの盛況ぶり。
若い人から年配まで、様々な客層だ。
小さな劇場だが冷房が効き過ぎて、身体がシンシンと冷えてついウトウトしそうになった。休憩中に苦情が殺到したのか、二幕目からは冷房を弱めてくれて助かった。

ロンドン場末のあばら家が舞台。4人の男所帯の中に、長男が妻を連れてひょっこり帰ってきたことから巻き起こる、肉食争いの人間模様。
イギリスの劇作家ハロルド・ピンターの作品だが、私はよくは知らない。
先の『嫌われ松子の一生』と同じく、複数の男に対して女が一人という設定は、劇中でしばしば雄叫びが聞こえてくる、ライオンの檻に放り込まれた餌という風にも見える。

だが一番面食らったのが、人物は外人なのに、みんな関西弁を喋っていること。標準語の中に関西弁が幾つかあるのはアクセントとして面白いが、関西弁が主流の雰囲気となると少々苦手だ^^;。日本語なのに、たまに台詞も意味も掴めないし。
演出も担当した大橋也寸が、言葉の特徴を生かすために関西弁に脚色したそうだが、関西弁の勢いと胡散臭さは確かにキャラクターを生き生きさせる。ホンマにこんなおっちゃんいそうやな、と思わせるほどのリアル感がある。
しかしアメリカから帰郷してきた長男と妻は標準語なのだ。うらぶれた中で何とか食い繋いでいかねばならない下町の故郷と、金も人も知もある華やかで贅沢な他所の国。徹底的な格差を感じさせながら、言葉の持つまやかしがダイナミックに繰り広げられる。

一幕目は何とか付いていけるが、二幕目はこんなのあり得ないだろう!?という不愉快な思いを伴いながら、あらぬ方向へと話は転がっていく。
あり得ないけれど、あり得ることもあるし、あり得るのかもしれない。あの登場人物たちだったらやってしまいそうだ。キャラクターの毒づいた存在そのものが、物語を勝手に動かしてしまうのだ。そう思うと、今まで交わされてきた彼らの会話や言葉の内容が一気に押し寄せてきて、仕方なく納得させられてしまう。あくまで、観ている方は全く共感も共鳴もしないままに。

それにしても、男たちは金と女の欲ばかりが蠢き分り易い。こと金儲けの話になると、さっきまでいがみ合ってた親子が途端に意気投合するから単純だ。対して女は、自由を懐かしみ自由を渇望していたのではないか。
サークル型のステージがまるで猛獣の檻のように見えるが、所々で煉瓦が壊滅していてボロボロなのが、あの家族の崩壊直前を暗喩しているかのよう。こちら側方向に枠が釣り下がっていたが、あれは外を眺める窓枠を意味していたのだろうか。
本性を見せた女の言葉で、「帰郷」したのは長男ではなく、女のことだったかと気づく。ライオンに投げ込まれたのは、実は餌などではなかったと、耳に入ったムチの音で妙な可笑しさが込み上げてきた。

劇団ではお馴染みの中年男優が揃い踏み。皆さん関西弁が達者やな~。
台詞が一番多いかと思われる石住昭彦@マックスは、優しい柔和さと激昂するけたたましさが交互にくるので、観る側は疲弊しそう。
石田登星は、相変わらずセクシーで男前だが、今回はひょうきんな可愛らしさもあってイイ。
役得なのが吉澤宙彦で、マッチョな身体つきと頭の弱そうなところが面白かった。
紅一点の朴路美は、着替える度に露出度アップ、ついには太股をさらけ出して抱擁シーンを重ね、謎たっぷりの色気を出す。予想通り、登星さんとのラブシーンもあってちょっとドキドキ。でも彼女の本当の見どころは、肉体じゃなく声にあったのだ。さっき観た映画『アリス』の、赤ならぬ、黒の女王ワールドな構図が浮かんでしまったw。

今年の路美さんは舞台出演が多し。6月は朗読劇『ラヴ・レターズ』、8月は主演で『四谷怪談-恨-』、10月は黒柳さんと何度目かの共演『33の変奏曲』がある。
10月の円は、平光琢也さん演出『シーンズ・フロム・ザ・ビッグ・ピクチュアー』。高橋理恵子さんがお目当て。
映画『アリス・イン・ワンダーランド』2D吹替え版を観てきた。
今作品は、見ることより聞くことにポイントを絞ったから3Dではないw。

6歳の時に経験した記憶をなくしたまま、13年後に再びアンダーランドに迷い込んだアリスが、仲間たちと共に、独裁を強いる赤の女王に立ち向かう話。
ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』『鏡の匡のアリス』を基にしたオリジナル・ストーリー。
原作は映像作品でしか知らないが、アリスが父親から多大な影響を受けていたことを初めて知った。
社会や常識に馴染めず、立ち向かえる強さも勇気も持てなかった普通の少女が、フシギな世界の仲間を通して、自ら考え行動することを知り成長していく。「アリスの夢」「違うアリス」から、ただの「アリス」になり、最後は「アリス・キングスレー」と堂々と名乗りをあげるシーンは爽快ではある。まさしく父親の意思を継いで、ワーキング・ウーマンを目指す勢いだ。サナギが蝶になるのも上手い暗喩だと思う。

でもストーリーや設定はありきたり。過去作品で似たものは沢山あるし、伏線が少ないので納得性や膨らみに乏しく、あっさりした終結である。怪物や犬を手なずけているのも唐突感がある。せめて父親との絡みがもう少し欲しかった。
個性的なキャラクターは懐かしくも目を引くが、カラフルで奇天烈な世界観は見慣れてしまったのか、映像的な目新しさや面白さはさほど感じられない。
ディズニー作品だからか、ティム・バートン監督にしてはオトナシメな演出に見えるが、原作の持つブラックも一応残されているようだ。実写とアニメ、バーチャルなど使い捲って、スタッフが楽しんでやっていたのが分る。
小さくなったり大きくなったりするアリスは『メルモちゃん』ぽいが、その度にサイズに合わせた衣装が用意されるのは反則だ~w。赤の女王の巨頭に合わせて、家臣も胸や耳や腹をデカクしているのが滑稽。白の女王の口のデカサが不気味だ。
対立する赤と白の姉と妹、気が合わないデブ双子、美人双子、結婚した姉とアリス。兄弟姉妹が取り沙汰される話でもあった。

アリス役ミア・ワシコウスカは、胸が小さいのが可愛い。清潔感と芯の強さが感じられる。
マッド・ハッターの3倍目に鷲掴みにされそうだが、イカれた外見や言動と比べ包容力や柔軟性が滲み出て、ジョニー・デップが地味だけど新鮮な存在感を放っていた。
「大人の階段のぼる~♪」のアリスを見てると、不器用な生き方ゆえにのだめを思い出すが、こと恋愛面に関してはまだまだベーベちゃん。マッド・ハッターとアリスの関係を期待するには、あと3~4年は待たねばならないだろうし、そうなると続編もあり得そうだ。

吹き替えキャストは、ドラマCDの『Are You Alice?』でも意識したのかなw。
マッド・ハッター(帽子屋)は、CDと同じく平田広明。今までよりちょっと抑え目の声で、飄々さと真面目さを表現、恐怖を煽る声がなかなか渋かった。
藤原啓治がハートのジャックを、格好付けの男前声で演じて可笑しさがわく。平田さんも藤原さんも持ち回りでジョニデを演じているので、二人の対決はなかなかの見物聞き物w。
大川透は愉快に三月ウサギ。塩屋浩三の実直な白ウサギのほうが目立つ。
土師孝也のアブソレム、茶風林のチェシャ猫は、活躍もするので印象深い。
トウィードルダムとトウィードルディーの双子は小形満。
赤の女王は朴路美の威勢のよさがピッタリ。首をはねろー!の命令口調やジャックへの色気など、やっててさぞ気分良かったと思う。
深田恭子の淡々とした甘い声は、白の女王のフワフワ感と合っている。
アリスのキュートな声は安藤瞳。てらそままさきが冒頭でアリスの父親として大切な言葉を伝える。
舞台『嫌われ松子の一生』を観てきた。

映画化やドラマ化もされてきた同名原作だが、今度は葛木英の手によっての舞台化。
でも女の業を追及した話を、こどもの城の劇場でやるには相応しいのかな~と思ったり^^;。

東京で殺害された川尻松子。彼女と関わりがあった二人の男の口から語られる、松子の壮絶な人生を描く。
映画やドラマでもぼんやり観たが、松子という女性にどれだけ感情移入し共鳴できるかで、作品への思いも違ってくるだろうと思う。

私は残念ながら、松子に肩入れできない。5人の男たちを信じて無我夢中で愛しぬく松子の姿は、健気でまっすぐでひたむきではあるが、愚かで不器用な生き方だとも思う。
定職があって資格も持ち、頑張れる働き者だったのに、男たちによってどうしてこうも運命が狂わされていくのか。
松子には男を見る目がなかった、としか言いようがない。騙されてもう信じないと思っても、また信じてみようと思って騙される、その繰り返し。自立する力もあるのだから、いっそ男など見向きもせず、自分ひとりで生きようとすればよかったのに。
松子は男がいなければ、生きられない女だったのだろう。そして男たちは、松子の魔性に惹かれて近づき、いったんは愛するも、やがて飽きて捨ててしまう。愛しさつのって憎さ百倍というが、男たちから愛されたゆえに、嫌われる運命も背負ってしまったのだろうか。

円形の特殊な劇場だが、今回は正面のAブロックなので特に観難いことも不都合もなかった。客席通路もふんだんに使われ、役者との接近感もある。
舞台セットがなかなか凝っていて面白い。ステージには十字架の形で赤い絨毯が敷かれ、上に掲げられた松子の写真には花々が飾られ、ステージ下には客席近くまで舞台で使われる古びた小道具が所狭しと置かれている。
愛を求め愛を信じた松子の夢とロマンの世界が上にはあり、男たちから裏切られ愛に翻弄された松子の過酷な現実が下にある、そう暗示させるような舞台作りだ。

松子役の長谷部優は、可愛く綺麗で時にセクシーに奮闘し熱演。ただ、まだ若い。50年の人生の重みを演じきるには少々若過ぎたようにも思う。
『蜻蛉峠』以来に観た木村了は、華やかさと落ち着きが出ていた。津田健次郎は、誠実さと淫乱さを内包させた好演ぶりで目を惹く。森山栄治(*pnish*)は肉体美を覗かせながら的確にこなし、新たな悪っぷりを見せた。今奈良孝行は、人情たっぷりの深味のある演技がいい。大堀こういちは、ひょうきんと真面目さを併せ持つ。KエIJI(EXILE)のやや棒読み口調が、役に合っている気もする。
男性キャスト5人は其々兼ね役もあるが、大堀さんの女っぷりが奇妙に似合うことw。

昔はソープじゃなくトルコ風呂と呼ばれていたっけ、と思い出された。
「神様を信じました」と度々入る松子のモノローグが切ないが、松子こそ神様だったと振り返る男もいる。「持っていなさい。いつかは捨てられる」と龍を行かせた松子は、さながらユダとキリストの関係だったのか。
十字架のような板切れで、張り付けにでもするのかと思われたが、栄治がさりげにステージ下に戻していてホッとした。
目の前で繰り広げられる寄ってたかっての暴行シーンは、舞台といえどもシンドクなる光景だった。

最後は、正面・右・左と丁寧にお辞儀をされるキャストさん。優さんはやっぱり笑顔が似合う。
ひとつ疑問なのが、何故パンフがあんなに高いかということ。こういう作品だからこそ、千円以下で販売してほしい。
映画『のだめカンタービレ』最終楽章 後編を観てきた。
入場者プレゼントの”三つのラブシーン”ポスカとブックレットを貰えた。
木曜日にオーケストラコンサートへ行ったし、土曜日には前編を観てぼんやり復習済み。

パリでの共同生活終了後ののだめと千秋の恋愛関係を中心に、様々な人間模様を描く人気シリーズの完結編。
漫画やアニメやドラマの世界を越えて、映画オリジナルの力強さと繊細さをあわせもった集大成というべき、愛と夢に溢れた作品だった。

不安を覗かせるベト7に始まり、清良のブラームス・ヴァイオリン協奏曲、千秋とRuiが共演のラヴェルのピアノ協奏曲、シュトレーゼマンとのだめが共演するショパンのピアノ協奏曲、のだめと千秋の思い出の曲モーツァルトのソナタ、そしてエンディングのガーシュウィンのラプソディ・イン・ブルーに至るまで、スクリーンに満ち溢れた音楽の洪水に何度も何度も涙した(;_;)。
音にあわせて、千秋のやさしい曲解説が誘い、絶妙に挿入される回想や妄想シーンが気持ちを高ぶらせ、登場人物の表情が焼きつき、人の感情が波のように押し寄せて伝わってくる。『のだめ』の命はキャラクターであり、音楽が彼らを息づかせ、名シーンと共に記憶に残される。音楽の果てしない力を、誰もが実感できる作品だろう。

後編はのだめサイド。千秋の言動にかき乱され、己の音楽に自信喪失になっていくのだめ。嫉妬や嘆き、落胆と苦悩、打ちひしがれ葛藤するのだめの姿は、普通人なら誰もが経験することで、それだけに自分のことのように痛々しく切ない。こんなに生々しく人間らしいヒロインは、ある意味、珍しいかもしれない。
リアルな人間像に比べて、妄想や回想やイメージシーンにはアニメやVFXがふんだんに使われ、カラフルな部屋と共に、まるで夢とロマンの世界。今回はホラー要素も取り入れられ、冒頭のテルミンやタオルをすっぽり被ったのだめの「真一くん」(『コナン』の工藤くんかw)や魔法陣のミルヒーなど、大袈裟で派手な演出には笑わされた。
この現実と非現実のバランスが、作品の魅力の一つなのだ。泣いて笑って、真面目にふざけてと感情の起伏を揺り動かし併せもつ。のだめワールドそのものが、ひとつの協奏曲なのだと気づかされた。

後編は恋愛関係が取り沙汰されるが、人生についても深く感じさせるドラマだった。人間生きていく間に、自分自身を見失ったり、自分の道が見えなくなったりする事は何度もある。自己嫌悪や自暴自棄になったり、もう何もかもやめようと思う事もある。そんな時には昔の自分を思い出し、初心に還るのも一つの方法。「音楽って楽しいもの」を思い出させたヤドヴィの存在、二人の関係を見直したモーツァルトの音楽へのもっていき方が見事だ。先日観た『テニミュ』や『エアミュ』と似た光景にもニヤリ。回想シーンが多いのもキャラ総動員なのも、作品自体が原点回帰を必要としていたのかもしれない。
ひとつの道を邁進していく。くじけても、ひたすら歩かなくてはならない。でも歩くスピードは人それぞれ。音楽に限らず、人生ってそういうものなんだろうと思う。人間、タフじゃないと生きていけない。音楽的だけでなく、のだめの生きる姿そのものに成長を感じた本編だった。

上野樹里はまさにのだめそのものを体現、のだめのほとばしる感情を繊細にダイナミックに表現し、俳優としての成長の躍進もあらためて感じさせた。
後編は人間らしい感情をありのまま見せる”静”の千秋を、繊細に柔らかく演じきった玉木宏も、知名度と人気度が更にアップ。
峰と清良の関係がまた深まり、黒木とターニャの関係も進展しそうだが、水川あさみの白熱の演奏シーンは見応えがあった。
竹中直人の男前で深味のある存在感が光ったミルヒーだが、重い病を抱えていたのだろうか?
オクレール先生とオリバーがとってもステキな人だった。蒼井優の声の出演は『鉄コン』『ミヨリ』に続き三度目か。
個人的に遠藤雄弥と三浦涼介がチラっと出てきたのが嬉しい。

不安と決別の「紫」、明確な意思の「赤」と、ドレスの色にも注目したいが、普段着のグレーや白にものだめの心情が表れている。
”こたチュウ”より、”はしチュウ”のほうが名場面になりうるか。長かったしw。
Finとは書かれてあるが、完結編だとは思いたくない。一年後ののだめの姿や、仲間たちのその後も気になるし、スピンオフや番外編も期待したくなる。ブラボー!なコンサートにも、アンコールは必ずあるのだから。
『KENN ファン感謝トークライブ』へ行ってきた。

いつものウエストパワーさんのだが、以前より参加費が高くなっててビックリ^^;。
KENNの単独イベントに参加するのは4年ぶりかな。
参加者は若い女子ばかりだが、男性もお一人。私のように舞台からKENNを知った人もいれば、声優から知った人もいて、ファン熱は結構幅広そうだ。
座席は中ほどの端っこ。400人近くは集まった模様。
MCは関西弁のイイダさんで、初めて会ったKENNを「めっちゃカッコイー!」とテンション高しw。

KENNが格好良く登壇。ヘアメイクさんのされた髪型は似合ってはいるが、まるで福山坂本龍馬風に見えるw。
何故”N”が二つなのかとか、「ケンヌ」はあだ名だとか、MCからの名前疑問に早速回答。結局「ホントの所はよく分らない」とは本人の弁。
このイベントは「参加型トークライブ」で、客席からの声かけやリアクションは割とフリーダム。
僕のためにお集まりいただいたのだからと、皆さんは「ファミリー」で「ホーム」だと笑う気さくなKENNに、客席からも「お帰り~v」。

先日無事終わった『エアミュ』、ドリライも控える『テニミュ』、去年8月の『守護きゃら』など舞台について。スポーツは得意そうに見えるけど、実はテニスもやったことがなく、テニミュの左利きも必死でやったそうだ。守護きゃらでは6キロも落として役作り。でもそういった苦労話を皆に聞かせるのは抵抗感があるらしく、あえてクールに振舞っているようだ。
仲良しの役者・声優さんについて、前野くんや豊永くんや安元さんの名前が挙がったが、先輩の杉田智和さんの鼻の穴の話が出てきて爆笑w。
皆さんとご飯は食べに行くが、自分の曲を聞くのは恥かしいので、カラオケは行かないという。
人前に出るのは緊張するらしいが、表面には出てこないようだ。でも極度に緊張したのが、2006年に武道館であったアニメロサマーライブだという。

劇場版『遊戯王』も最近公開されたが、声優の仕事について。昔に比べて今は恵まれた環境にいるが、声優は一発本番の気持ちでやっていると、実施経験で学んできた声優業について語る。ひとつひとつを大事にやりたい、これからも声の仕事を続けていきたいと語る。
歌については、ナマに拘ったマキシシングルについて詳しく解説、声の仕事で発声もスキルアップしたそうだ。今後はライブもやりたいと乗り気で会場からも拍手。

予め集めた質問に答えるコーナー。
勝負パンツの色は?とか、お風呂かシャワーか?とか、プライベート関係の質問にも率直に答えるKENN。KENNに言って欲しい言葉のリクにもしっかり応え、半ばお悩み相談になってる質問にも真面目に答えてサービス満点。笑顔のコツは?に「心から楽しむ」と答え、ちょっとハッとさせられた。自炊するKENNのお気に入り料理は「カルボナーラ」得意料理は「ハンバーグビーフシチュー」、「料理、楽しい!」と言うKENNにそのうちクッキング・イベントでもやって頂きたいものだ。街でファンに声をかけられたら、時と場合によるが基本的に話しかけられてもOK!? カラオケで唄うイーグルスの曲のサワリを唄ったら、沢山の拍手を貰って照れ捲り。幼稚園児風に愛の告白をするKENNに客席から可愛いコールが来ると、この声で仕事くれ!と返したりw。
今後の方向は?に、今の仕事を出来るだけ続けていきたいのと、ライブやりたいです!と意気込み。心に残っている台詞?に、十代の決め台詞を言ってくれて拍手喝采v。
抽選会は9名に出来立てホヤホヤのサイン入りポラを直接プレゼント。
いったんハケたKENN。MCが「テレやさんなのね」と言ってたが、照れ臭いのを隠すためにわざとクールに振る舞る時もあるのかな~と思ったw。

休憩後は、2ショット撮影会と握手会。黒ジャケットと紫インナーに着替えたKENNが登場、モデルのような格好付けポーズを見せるw。
今回はポーズリクエストがない代わりに、KENNが相手の肩を抱き寄せての撮影会となり、会場は大興奮状態v。このポーズだったら、誰も文句は言わないよw。プレゼントやお手紙は直接KENNに手渡し可。私は用意してなかったけど。
1時間近く待ってから、ようやく私の番。明るく挨拶してからKENNの隣へ。ガッシと左肩を抱かれながら撮影。心から楽しむように笑顔にしたが、ちょっぴり緊張^^;。握手をしながら仕事のことや、舞台を観にいくことを伝えた。サイン入りポラを手渡されニッコリ。年嵩だから気を使ったのか、ずっと目を見ながら丁寧にお礼を言ってくれたv。ありがとうです。
ほどなくして出来上がった写真を見たら、やっぱ顔が引きつってる~w。黒と紫っぽい服とアクセサリーは似た感じで合ってるねw。KENN、オデコ広いっ。
恒例で一番最後の人には、「すぐに帰さないゾ」とKENNが歩み寄って、サイン入りポスターをプレゼント。KENNの攻め口調の男前ボイスはやっぱカッコイーなv。

5月のドリライを控えこれから初稽古に向かうというKENN。リクに応えて、客席通路を走りぬけ、笑顔で手を振りながら風のように去って行った。
ありがとう! イイ記念になって楽しかった(*^。^*)。ドリライも楽しみだし、KENN初主役の八犬伝も行く予定だ。
天使のララ Presents『戯伝 写楽』東京千秋楽を観てきた。
朝から霙が吹き荒れていてビックリしたが、10時前には止んでいてホッとした。

舞台にも天気の影響なし。さすがに満席で女性客多し。
最後は後方席だが左手寄り。台詞は聴き取り易いので、後ろにいくほど会場の音響は良くなるのだろうか。
ステージ左右上にバンドが控えているが、右手隅に少し飛び出しているせいか、この舞台では左手のほうが若干美味しいかもしれない。

集大成というべきか。アドリブ合戦も激しかったが、全体的に真面目にキリリと締められていて、ほど良い緊張感や達成感が伝わった。
橋本さとしと東山義久の掛け合いも絶好調。さとしさん、今日は「よしち」まんまで、東山さんが逆に肩の力が抜けたりw。
コング桑田さんの傘が開く時に裏返しになってて、ちょっと慌てた模様。
山路和弘の歌はさすがに酔わせてくれる。東山さんとの掛け合う歌もバッチリ、二人でおどけて踊る姿が愉快だ。二幕で見得を切る蔦谷重三郎に、前方席から「よっ、蔦谷」と掛け声があがり、今日は一番よく出来たと笑う山路さん。

こう何度も通うと、メインテーマが頭にこびりついて、つい口が動いてしまう。
冒頭とラストの十郎兵衛とおせいの歌は、歌詞を味わうほどに好みの歌へと変わってきた。
蔦谷の「浮きつ沈みつ♪」は、山路和弘の凄みのある歌唱力のおかげでとても心地良く聴ける。
おせいのソプラノ、浮雲のアルトが絶妙に交差するシーンも、女の情念がむき出しになってゾクっとくる。

歌麿の絵が”夢”なら、写楽の絵は”真”を映し出す。
舞台『夢の裂け目』の意味を反芻しながら、自らも知り得ない己の”真”を追及せずにおられない、人の”欲”と人の”業”を考えさせられた。

楽とあって、いたるところで拍手が多かった。ラストの賑やかなテーマでは、もちろん手拍子がしたくなる。

終演後のラインナップでは、連日のモノマネ大会の集大成。さとしさんの音頭で、自己紹介がてら全員がモノマネをやることに。右端の海老澤健次は感無量で泣いてたのに、いきなり振られて少々混乱気味だったがw、コングさんのマネをして可愛かった。その後もコングさんの人気高し。小西遼生はやっぱり「ソニンさん」かw。東山義久は隣の遼生さんのマネだと、後ろを向いてわざと目を釣り上げ、後ろから遼生さんに叩かれるw。その東山さんのマネをする人も多く、岸祐二が「タダ酒~♪」の歌を、隣の林希が頼まれてその踊りを披露して喝采を浴びた。テンション上がる中、葛山信吾は真面目だなぁ。ソニンもカワイイ。山路和弘がラストのおせいちゃんのマネをして可愛かったが、やった御本人が照れまくって丸まっちゃうw。みんなのを見て安心したのか、大和悠河も男役の杵柄で披露、格好良かった。さとしさんは何だっけ?
この後大阪公演も控えるが、さとしさんが再演を望んでいると会場を沸かす。あの後で葛飾北斎はどうなるのか? 一返舎十九はどうなるのか?って十返舎一九だろっ!?ってオチw。
2回目カテコから会場もスタオベ。沢山の拍手が鳴り響く中、最後はやっぱり、おせいちゃんを置いてけぼりにする十さんなのだったw。

中島かずきの脚本は、どこかファンタジーでアニメちっくで面白い。今回は後味も良かったし、和製ミュージカルの手軽さもあって、何度観ても楽しかった。
この先、皆さんの歌唱力がアップして、演出の一部も手直しした後、箱を変えての再演も望みたい。
天使のララ Presents『戯伝 写楽』の弐回目を観てきた。
日が経っているので、花壇が随分取り払われている。
今回は前方のほぼド真ん中で、全体を見渡せるし、役者の立ち位置として美味しい。

折り返し点も過ぎ、楽日も近いためか、緊張感が適度となり、役者がのびのびしてて気持ち良いこと。
みんなのアドリブやネタが絶好調で、つい先週の観劇時と比べてしまう。
特に十郎兵衛と与七の掛け合いのアドリブがどんどん変化して激しい。十郎兵衛が「与七」のことを、先週は「よさく」と言ってたのが今回は「やしち」。他の日は何と言ってたんだろう?橋本さとしのアドリブに対し、東山義久のアドリブもどんどん反応し変化していき、二人の息がピッタリなところが微笑ましい。
さとしさんが岸さんの鬘のことを「ひよこ饅頭」と言っていたのを、劇中で早速取り入れたのかw、大田先生に引き摺られる十さんが小声で「ぴよぴよ」と甘えたのを受け「ヒヨコじゃない」と返すやり取りに笑った。
コング桑田が傘を差して呟く「しとしとぴっちゃん」が、今回は「Rain drop♪」に変わったいたが、相変わらず浮雲より歌麿にニヤけていたりと、とにかく可笑しいムードメーカーぶりだ。

歌麿の小西遼生は、前回よりも声がよく出ていてホッとした。ニヒルにクールに鋭利な男として似合ってはいるが、演技がやや一本調子。もう少し相手をビビらせるようにビシリと声を響かせたり、演技でアクの強さがあると引き立つと思う。

おせいが十郎兵衛を「面白い顔」と言ってたが、ようやくその意味が分ったように思う。人の”顔”は人の”心”そのもの、その人の本質や心の内を全て表すものだ。十さんは能役者として能面の下に、幾つもの顔を持っており、男の業の全てを併せ持っているのだ。熱いけど時にクール、イヤラシイけどストイック、セコイけど包容力があり、豪放だけど繊細で、厳しかったり優しかったり、変態だけどセクシーだったりw。ダメダメな男だけど、可愛くて愛嬌があって男らしくてカッコイーのだv。
おせいはきっと彼の本質をひと目で見抜いて、面白い!と思ったのだろう。確かに一緒にいる分には、飽きなくて楽しめそうだ。
十さんの赤フンが何度か出てきたが、これが実は色々な効果を見せている。時に赤い布に突進する牛のような興奮を表したり、変態色を連想させたり、更には赤い血と同化させた激しいシーンをも作り出す。
ただ、能面を付けた人が踊り出るシーンで、十さんの気持ちがいまひとつ掴め辛かった。扇子を持ちながら、能役者と絵描きとの間で葛藤しているのか、或いは人生の岐路で能役者としての己と訣別しようとしているのか。少々間延びもして飽きそうな場面なので、もう少し分り易いクリアな場面を演出して頂きたい。

大和悠河は冒頭の歌を少し変えてきたのか、先週より声が低めになっていて凄みが増した。
十さんと出会った頃のおせいは、それは純真で天使のような微笑みを見せていたのに、描くに連れてどんどん狂気めいた顔に変化していくのに驚く。まるでホラーのように、おせいの顔が怖くなってしまうのだ。
二幕ヤマ場で浮雲を凝視した後、カっと振り向いた形相がもの凄く歪んでいて、目が離せなくなりゾクゾクした。左眼だけを小さくへこませ見開いた眼と、絶叫したように開けた赤い紅の口元が、私の神経を麻痺させるようにフラッシュバックする。狂喜乱舞の顔とはまさにこのことか。ここまで顔を歪ませられる女優さんにお目にかかったことはそうそうない。大和さん畏るべし。狂った顔を見事に表現できるからこそ、ラストの清々しい表情が花開くように生きてくるのだ。おせいこそ、天使のような悪魔であり、悪魔のような天使なのだろう。彼女の歪んだ顔にまたゾクゾクしたいため、何度も足を運べそうになってしまう。

カテコは3回。全員ラインナップしたところで、恒例になっているのか、さとしさんの音頭でむちゃぶり”モノマネ”披露。さとしさんにいきなり振られた遼生さんが「ソニンちゃん」のマネをして急場を切り抜けるw。予想通り、今度はさとしさんは岸さんに振ってみたが、これは夜の部へのお楽しみとなった。
全員がはける中、さとしさんと大和さんが仲良く手を取り合ってはけるが、3回目はさとしさんが大和さんを置いてけぼりにしてさっさと幕へいき、大和さんがお辞儀をして追いかける段取り。すっかり仲良しのカンパニーで微笑ましい。

明日は東京千秋楽。さとしさんが最後に何かやらかしてくれるハズw。
映画公開記念『のだめオーケストラコンサート』グランドフィナーレ in 日本武道館へ、娘と一緒に行ってきた。

今年3回目の武道館。
雨も止んで良かったが、入学式に見た木々は既に葉桜。グッズ列はスルーして会場へ。
今回は1階席だが出入りし易く、ステージ正面なので観易い聞き易い。
さすがグランドフィナーレ。1万1千人のお客様で満員状態。

いつものように、指揮は梅田俊明、演奏はのだめオーケストラ。MCはのだめ担当のアナウンサー軽部真一(16回目の司会)。
今日が29回目の演奏で、最後のコンサートである。

《第1部》
漫画、月9ドラマ、新春スペシャル・パリ編、映画前編ときて、ついに最終楽章後編が公開される『のだめカンタービレ』。
ドラマ版ダイジェスト、映画前編ダイジェストの映像が流れ、のだめを振り返る。
演奏も定番のベト7からスタート。
★ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調第1楽章
★ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調第1楽章
ピアノは中国のピアニストDi Wu。長い髪に真っ赤なドレス、胸が大きいw。
★ガーシュイン(服部隆之編):ラプソディ・イン・ブルー
ピアニカで多久潤一郎と大口俊輔。途中でマングースくんが踊ったり、多久さん(?)がジャンプしながら演奏したりと愉快にパフォーマンスw。
第1部は復習編なのか、割とアッサリ目な内容で、1時間も経たないうちに休憩。

《第2部》
予想通りというか、スペシャルゲストで上野樹里と玉木宏が登場。
会場も大いに沸く。私たちは去年10月ののだめコンサート以来だ。樹里さんは黄色っぽいワンピで、タキシードの玉木さんは軽部さんのマネして蝶ネクタイw。
武道館は初めてという樹里さんは、周りにワ~!と言って手を振って興奮状態。玉木さんはクールに頷いたり。
映画後編の見どころ。「手作り弁当」(細かすぎw)「のだめがショパンやるところ」と樹里さん。「二人の恋愛とショパンのピアノコンチェルト」と玉木さん。他にラヴェルやブラームスもあり。「のだめはアップダウンがすごく激しい」「映画的感じがする」と感想。
4年間のだめをやってきた感想。「飽きられて終わっちゃうのは寂しいんで、イイ終わり方だと思う」「プレッシャーと同時にパワーも増した」「色んな感情が出せて良かった」と樹里さん。「一つの役に長い間関わられて貰ったが、色んなものを吸収できた」と玉木さん。二人とも役の雰囲気そのままだが、ことに樹里さんはのだめがまた乗り移ったような表情を見せてくれた。

特別企画<みんなでベト7 ロード to 武道館>
『めざまし』でも放送されたが、全国300グループが応募し、最終先行に残った4組の映像ダイジェストが流れる。その中から見事優勝したのが「きみちゃんと愉快な娘たち」。福井からご家族が登壇されて表彰式。樹里さんから家族へ、マングース・トロフィーが渡され、樹里さんと玉木さんとマングースくんも加わってみんなで記念撮影。軽部さんが年少の娘さんやお母さん、お父さんにインタビューし、あらためて会場からも沢山の拍手が送られた。
自分は荷物運び&送り迎えだというお父さんが見守る中で、お母さんと5人のお嬢さんが「ベト7」を演奏。
演奏後、「指が動いてしまう」「微笑ましかった」と玉木さんと樹里さん。年長の娘さんが感無量で思わず涙ぐむと、樹里さんまで貰い泣き「私達が逆に感動を頂いた」と上野樹里の素が出たようだ。ご家族の演奏中に熱いものが込み上げてきた私だが、ステージの様子を見てこちらまで涙が流れてしまった(;_;)。素人さんの演奏だろうと、”家族の絆”を思わせる光景にあらためて深い感動が伝わってきたようだ。
この場所に来れただけでありがたいですと常に謙虚なお父さんが、去り際まで丁寧にお辞儀をされていたのが印象的。お嬢さん方は、ゲスト二人と握手の後、マングースくんとも握手していたw。
「音楽の力って大きいですね」と軽部さん。「後編は、のだめと愉快な仲間たちで臨んでおります」と樹里さん。「成功するために最後は皆さんの力をお貸し下さい」と玉木さん。「劇場で会いましょう」と手を振って去るお二人だった。

映画後編の予告とプレミアム映像。
<3つの協奏曲>がキーポイント。下記二つに加え、ブラームスのヴァイオリン協奏曲もある。
★ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調第1楽章
中国から来日した時に演奏したLang Langのピアノ映像とナマの演奏とのコラボ。Lang Langさんからメッセージもあり。のだめの揺れ動く心のきっかけを作った曲。
★ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調第1楽章
ピアノのDi Wuが再び登場。今回は黄色のドレス。ミルヒ指揮でのだめが演奏する曲。
Di Wuさんが弾くピアノの音色が繊細かつダイナミックで、私の琴線に触れたようだ。のだめのアップダウンの心情が見事に表現されていて、胸が詰まりまたも涙が流れてしまった(;_;)。
Di Wuさんのインタビューの中で、この曲を作った時のショパンも今の自分ものだめも20代、これからどうなるんだろう?という思いが篭められているそうだ。先のラフマニノフとショパンを比べて、外向きと内包的のパッションがあると述べた。通訳さんもいたが、テンション高く早口な喋り方だったDi Wuさん。

★チャイコフスキー:序曲「1812年」変ホ長調
演奏前に軽部さんが曲について説明していたが、歴史的背景もありスペクタルな音楽が展開するので、私は大好きな曲だ。ラストで鐘の音を鳴らし、アリーナ席がライトアップされ、これは何かあるなと思ってたら、発砲音のようにパン!と銀テープが天井から舞って、会場を大いに沸かせた。

《アンコール》
★ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調第4楽章
第1楽章をやったのだから、やっぱりラストはコレでしょ。

最後はDi Wuさん、樹里さん、玉木さん、マングースとみんながステージに勢揃い。樹里さんと玉木さん、てっきりもうお帰りになったかと思ったw。
樹里さんは「ここにいる人は絶対見てくれると思うんです」「大ヒットで締め括りたいので、最後まで楽しんで観てください」。玉木さんは「見応えあるものが詰まっております」「大きなスクリーンでぜひ観てください」。
初日舞台挨拶は何と7回もあるそうだが、二人とも「よろこんで」と意気揚々。映画宣伝をしっかり締め括った。
最後に梅田さんが「のだめをきっかけにクラシックに興味を持った方は、音楽を通しての出会いは始まったばかりです」と、これが終わりではなく始まりだと語ってくれた。「新しい時間をご一緒に!」というメッセージを込めて。

大きな会場で皆さんと感動を共有できて、楽しい音楽の時間だった(*^。^*)。
映画後編へ期待も膨らみ、来週にはぜひ観たいと思う。
舞台『夢の裂け目』を観てきた。

2001年より2006年にかけて故・井上ひさし氏が書き下ろした【東京裁判三部作】の連続再演の第一部。
入場口の横には、氏のお写真が立ててあり、井上ひさしさんへのメッセージを私も書いてきた。
今回は定額でお譲りして頂いたチケットで、前から3番目ととても観易くて感謝。客層をぐるりと見渡すと、私なぞ年少の部類かもしれない。

昭和21年初夏。東京・根津の弁舌達者な紙芝居屋の親方が、「東京裁判」に検察側の証人として出廷することになり、家中や仲間や知人を巻き込んで大わらわ。出廷後、東京裁判に仕組まれたカラクリを発見したことで、自らが渦中に巻き込まれる話。
「国際軍事裁判」こと「東京裁判」のシーンや歴史上の著名な人物は全く登場しない。
平凡な日常を暮らす普通の人の視点から、東京裁判や戦争を振り返り真実を問うたドラマだ。

当初は重々しい空気を想像していたが、これがミュージカルもどきの、ナマ演奏の音楽がふんだんに盛り込まれた音楽劇でビックリ。
笑いあり、ギャグあり、ほんの少し猥褻さも残る会話や歌がテンポよく展開され、時間を忘れるぐらいに舞台に引き込まれ、とても面白かった。まさに「TALK with Singing」(歌いながら語れ)の様相を呈した、”夢”のようなゆうるりとした世界。
ステージ前方左右にバンドが入るピットがあり、私には”裂け目”にも見えたが、登場人物とバンドメンバーがセッションする様子に、微笑ましくもいきなり現実に戻された。芝居と歌、夢と現実が緩やかに交差する世界を目の当たりにしたようだった。

主人公の名前が”天声”というのが痛快。声優業もされる役者さんには、これは”天性”の名前ではないかw。
その天声の傑作紙芝居「満月狸ばやし」の筋書きも、前半で出てくる台詞の数々も、すべてが布石になっているとは、何と緻密で小憎たらしいお話なんだろう。そもそもアニメやドラマに目が慣れている私たちにとって、紙芝居の一枚”絵”は、一瞬で情報が入って想像を高ぶらせる魔法のフィルムなのだと気づいた。天声が喋った細部の言葉は覚えちゃいないが、頭に残る”絵”の数々は今も蘇り、筋書きも思い出される。

東京裁判の持つ構造やカラクリに天声は気づいてしまうのだが、そのまま胸のうちに留めておけないのが、人の性というものか。その気づいた”真実”を、誰かに喋りたい、振れまわりたい、表現したいという欲をもつのも、人の業なのだろう。
人って、生きている間はつい明日のことを考えちゃうもんなのだ。明日食べる米、明日行くところ、明日会う人たち。腹に入るおまんまのことを考えれば、天声のお喋りを笑えないが、とんでもない境遇にさらされることを考えると、沈黙は金なりという言葉も浮かぶ。普通の人が、国家や世界の巨大なものに立ち向かえるなんてとても出来やしない。

天声役の角野卓造は、ユーモアと誠実さを併せ持つ芸達者ぶりで素晴らしい。
それにしても天声さん、出廷後に新聞を読み漁ったとはいえ記憶力と理解力、いち早くカラクリに気づく鋭敏な洞察力、その上逞しい創造力まで持ちあわせる。すっかりおとなしくなって淡々と説教する口調も何だか可愛らしい。この姿は、まさしく我らが名探偵!(笑)カーテンコールの角野さんの時は、「実はモンクさん!」と心の中で叫んでいたw。

”知ることは生きること”だと思ってきたが、世界や世の中の仕組みや構造を”知る”ことだけではダメらしい。知ったことを、次に伝えていくことが大切らしい。”知って伝える”ことが、”勉強”であり、”生きる”ことだという。
登場人物の中で、石井一孝演じる成田が唯一のインテリだが、彼が喋る小難しそうな言葉よりも、道子や清風先生が喋る平易な言い方のほうが、心にジンと響いてくるのが嬉しい。普通人だから、普通に考えた普通の言葉のほうがわかりやすい。
「でも、でも、でも…」と、悩んでもがいて足掻きながら生きている毎日。でも生きることはやっぱり楽しい!「次」を「明日」を考えることができるからだ。
「次は、次は、次の新作は?」と催促される親方は、きっと井上ひさしさんご自身をも投影されていたのだろう。でも命をかけて作品を作り続けてくれた井上さんも、きっと日々が楽しかったに違いないと思う。

ジャズ、タンゴ、バラードとモダンでリズミカルな楽曲が、柔らかに舞台を包む。井上氏の言葉なのも味わい深い。道子が歌う「ズキン!♪」では、「ズキズキ・ズッキー」なる歌詞も出てきて、Dボのズッキーが浮かんでしまったw。
陽気な「しゃべる男♪」に続き、カテコの「マック・ザ・ナイフ♪」では自ずと客席から手拍子が沸き、夢とリアルの狭間を楽しむ。夢を考えさせて、現実を生きさせる。そんな元気と希望を見い出せる舞台だった。
ゆるいライトアップは時に眩しかったが、舞台頭上から降りてくる星星のきらめきに、井上ひさしさんの導きを感じたようだった。

5月は第二部『夢の泪』、6月は第三部『夢の痂』と続く。
井上ひさしさんの本や図録が販売されていたが、そのうち買ってしまいそうだ。
舞台『戦国BASARA』~蒼紅共闘~を観てきた。
去年夏に大成功をおさめたので再演。
Gロッソからサンシャインに移ったが、間口が広がり過ぎたのか、後ろも二階席もガラガラ^^;。
相変わらず高すぎる物販に閑古鳥。あんなペラなパンフで2500円なんてぼったくりだろっ!?

今回も前方真ん中の通路側席で実に観易い。
Gロッソと比べて、奥行きや周り舞台を利用した舞台セットになっていた。

戦国乱世。互いに宿命のライバルである、奥州筆頭・伊達政宗と天覇絶槍・真田幸村。戦国の世を支配する第六天魔王・織田信長を倒すため、伊達軍と武田・真田軍の蒼紅が共闘して壮絶な戦いを繰り広げる話。
初演と比べ、真田幸村役のキャストが変更されたが、それ以外にも多くの変更が見られた。
全体的には余分な贅肉を落として、コンパクトでスリムなストーリーになっている。飽きさせず分り易くなった分、幾つかの台詞やシーンやキャラの見せ所があっさり省かれており、ラストも淡白で疑問が残ったりもした。
ドラマ部分や気難しいことや余韻は排除し、ひたすら殺陣とアクションのコスプレ・チャンバラショーに終始。息もつかせぬ立ち回りが展開し、まさにゲームのような舞台だ。こういう3次元的活劇も、舞台の新しいジャンルになるのだろうか。

ゲームやアニメから抜け出したような格好だが、鎧や武具を持って駆け回り動き周るので、体力も相当消耗しそうなキャストたち。前回とは違う段取りもあるだろうし、殺陣や立ち回りも稽古を積まないといけない。
キャラごとの刀や槍の効果音がとても見事で、エグいシーンもよく合わせてスゴイ。ライトや視覚効果も巧く、バックや布に映し出される文字もゲームらしくて痛快。落下はない代わりに、左右のやぐらをトランポリンを使ってフル活用、客席通路も少し使われた。
まさにスタッフとキャストが一丸となった、熱気と興奮に包まれたステージショーだった。

伊達政宗役の久保田悠来は、相変わらず俺様的”パーリィー”を体現。細身と長い手足を繰り出した立ち回りと、黒髪と眼帯がクールでカッコイー。
真田幸村役を細貝圭が担当するが、片岡信和くんよりもちょい肉付きがあり、柔らかい笑みと誠実な熱気をまとって、思ったよりも原作に近かった。声質はそうでもないが、声の張り上げ方がアニメの保志くんと似ているので、つい保志くんの声と重ねてしまう(^.^)。「おやかたさまーっ!」も決まるし、何度も何度も叫んでも声が割れないので台詞も聴き取り易く、片岡くんより芝居が上手いなと思った。ただし短い期間での稽古だったのか、二槍がとっても重そうで、殺陣には若干不安感が残る^^;。場数をこなして、更に稽古で磨けば、これからもっと良くなっていくだろう。
この二人はテニミュ氷帝繋がりだし、二人の間に見えない絆も感じさせてついニヤつく。今回は危機一髪になる幸村を、政宗が何度か助ける場面が印象的。背の高さも同じぐらいだし、最後まで対等な意識が通い合っているのを感じた。
客席通路のこちら側にやってくるのが幸村で、すぐ横で立ち止まり台詞を発するので、実に美味しい席だった。片岡くんの時は見られなかったが、細貝さんの腹回りがテーピングでガードされていて、アソコにホクロを発見w。政宗と比べて幸村は、運動量も激しく汗の量がもの凄いので、最後まで奮闘して頂きたいと願う。

吉田友一というより、吉田友一が演じる片倉小十郎は、ホントに大好き!(*^。^*) イメージ通りの髪と顔と立ち振る舞いで、動いて喋るととても落ち着いて男前。彼だけ左利きの立ち回りというのも違和感なく、殺陣も格好良いことv。気づくといつも私の目が”緑”を追っているw。
猿飛佐助役の村田洋二郎は、今回は殺陣やアクションがメインで、軽快な身のこなしに自ら「忍なのに目立ちすぎじゃね?」とツッコミw。
村田さんと吉田さんは、殺陣や立ち回りではいつも安心して見ていられた。

原作以上に活躍し愛されている森蘭丸の椎名鯛造は、前半は主役を食うほどの目立ちっぷり。バック転もバック宙も前回よりも多く、センスいいアクションを軽妙に披露。佐助との対決はホントに忍バトルw。
鯛造くんののびのびした動きと小悪魔風の純粋な笑顔は、イノリよりも最遊記の悟空を思わせるので、幸村と蘭丸とのバトルではどちらも保志くんの影がチラついて苦笑した。ホッシー・キャラがいっぱいじゃんw。

紅一点の濃姫の長澤奈央は、「かずさのすけさま」のアクセントがちゃんと言えていたw。
明智光秀の谷口賢志は、「変態」ではなく「マッド」だったのかw。
織田信長の窪寺昭は、カニの衣装がもの凄くて相変わらず重そう。一番年上で役者長だが、瞳は変わらずキラキラとかわいい。

AND ENDLESSやジャパンアクションエンタープライズが本格的な殺陣を見せて参戦。何度も何度も切られる方々の演技も素晴らしく、豊富なアクションと立ち回りにいつも喝采する。JAEからは今井靖彦、おぐらとしひろ、金田進一とお馴染みの面々。ANDでは佐久間祐人のお茶目な老兵に注目だ。

唯一のコミカルな場面は、やはり武田&伊達の飲み宴会。幸村が一番ハジケられる場面で楽しそう。伊達軍は持ち歌になってるし、老兵のマイクと「齢十七」も健在。
一幕の政宗と兵のバトルで、一瞬の間が空いてヒヤリとさせたが、アクションや段取りで少々ミスがあった模様。
怪我がないようにと見守りたいが、立ち回りが命の舞台だから最後までミスも油断も禁物だ。

最後はひとりずつ登場ではないのね。ANDやJAEがズラリ並ぶと総勢30人近くの大所帯。
久保田さんが相変わらず俺様風マイペースで、「佐助」と何度も話を振るので村田さんも困っちゃうw。細貝さんは隣でニコニコ。口ベタな吉田さんは告知をちゃんと言えたw。小十郎のお辞儀が騎士風でめっちゃイカス。

休憩含めて2時間少々に短縮。長過ぎるよりはいいか。
幸村役もピタリと納まってるし、アンケは次の舞台を念頭に入れているし、小林裕幸や西田大輔ら仕掛け人たちが、続編を作る気満々なのは分った。少しは期待しとこう。

5月2日には一応『バサラ祭り2010』に初参戦。
日曜5時の放送はチェックに大変そうだが、アニメ続編も楽しみにしていたい。


終演後に、スペシャルトークショー。
今日は細貝圭、村田洋二郎の武田・真田隊の二人。MCは老兵の佐久間さん。

二人とも汗がスゴくて、細貝さんは汗が滴り落ちたり、客席に撒き散らしたりw。劇中で汗で滑ったこともあると村田さん。立ち回りは?と訊かれ、「全然、余裕~!」と胸を張る細貝さんだが、後ろのセットから久保田さんと吉田さんと窪寺さんが覗きこんでいて、細貝さんが「目立たたせてくれよ~」w。
「頼んだぞ、佐助」を一昨日言い忘れていたことを村田さんから暴露され、「ごめーんって言ったじゃない」と村田さんに甘えたり、ダイビングもしたりとはしゃぐ細貝さん。こんなキャラの人でしたかw。
初参加の細貝さんは「衣装と汗と殺陣」を強調、槍は1本10キロと大ウソw。「ものすごく頑張ってますよ」と村田さん。楽屋ではどうやらイジられキャラらしい細貝さん、この場を借りて「くぼたゆうき、何でもかかってきやがれ!」と毒を吐くw。英語がめっちゃ喋れるので、英語の単語を披露して客席から拍手。
トークショー最後にはお約束の「え~~~っ!?」が会場から沸き、村田さんもすこぶるご機嫌。
途中で信長様が自らのカニで二人をこずく場面もあったが(笑)。
最後は、「折り返し点」を意識した村田さんと、「千秋楽」を意識した細貝さんから、本気と全力で取り組んでいく言葉が出た。
ミュージカル『エア・ギア』 vs. BACCHUS Top Gear Remixの2回目を観てきた。
あいにくのドシャ降りで水滴が冷たい。

今回は、はり出し舞台の内側の席。開演前にロックがかかり、開演後は自由に出入りできない場所だ。すぐ後ろには滑走路があり、係員がズンと控えていて、じわっと緊張感がわいてくる。
でも会場の丁度真ん中なので、ステージを遮るものはなく実に観易いこと。土曜日よりも断然テンションが高まる。
前説のべっちんは、降りた後は左手前のアノ席をキープしてたのねw。

座席によるのかもしれないが、歌は土曜日よりも迫力が増していて、ダンスも細かなフリツケがほどこされているなと分った。
熱いけど掠れがちな声の鎌苅健太@イッキをフォローするように、カズ@KENNがよく通る素直な声を響かせたりと、小烏丸のチームワークはバッチリ。

だが今回ばかりはバッカスのほうが優勢だ。
全てにおいてパワーアップしたと、あらためて感じさせるRUN&GUN。みんなとにかく声がよく出ていて気持ちいい。歌も演技も、アドリブもコントもホントに達者になったが、スケートも前作よりも上手くなっている。彼らからは観客を楽しませようという気持ちが伝わってくるのだ。
米原幸佑は歌もなかなか上手いし芝居も的確、背が低いのをネタにする程肝がすわってるw。永田彬は長い手足を華麗に柔軟に動かして目立つが、意外とシャイで俯瞰的だ。宮下雄也はアドリブも小ネタも楽しんでやる芸達者で、心強いムードメーカー。

その三人の長所を全て持っており、リーダーとして熱くクールに束ねる上山竜司はまさにオールラウンドプレイヤー。シリアスにコメディと芝居は何でもござれの実力派で、演出家だったら一度は使ってみたい役者だろう。歌も格段に上手くなってて、伸ばすところは湯澤さんにも匹敵するほどの声で歌い上げる。スケート技術も正直いって、プロ以外のメンバーの中ではダントツかもしれない。
「主役は誰だ」でイッキと対決していたが、実力的には上山さんのほうが上でしょ、たぶん。もちろんイッキをしっかり引き立てて、場を着実に盛り上げてくれるので、上山さんはかえって主役をやらないほうがいいのかもしれない。でも主役の人はヘタすると食われそうだw。『罠』の和樹は大丈夫かしらん?

二幕のゲームは”対決コーナー”というのか。今回は「ものまね」で、引いた棒に書かれているキャラのモノマネをする。上山さん@ロミオは自身も好きなマイケル・ジャクソン、ムーンウォークもそのまんまやれるじゃんw。永田さん@マクベスは浜崎あゆみで、高めの声でサワリだけ聞かせた。やり終わった後、大いに恥ずかしがる永田さんがカワイイv。結果はマクベス優勝。拍手した甲斐があったw。
仲良く5人で出かけるのは、今回は明治記念館で缶ケリ、パックがヤリ玉!? 土曜はスタバだったっけ。
イッキのカツラも土曜とちょっと違っていた。日替わりネタが結構話題になっていそうw。

湯澤幸一郎が張り出し舞台で歌う時、丁度扇風機が後ろにあったので、風に吹かれた湯沢さんとへそピアスをしっかり拝めた。
ステージで海人がオーディエンスに「逮捕するぞ!」「逮捕されたくないだろ!?」と叫ぶが、土曜は会場からの「された~い!」コールに戸惑っていたせいか、今回はべっちんがいち早く「されたいっ」と飛び出し、海人にドンドン!と撃たれる段取りに変更w。それでも「されたい」コールは続きそうだw。

新曲にはまだ馴染めないが、他の歌はどれも聞くほどに良い楽曲ばかり。
「空へ♪」はもう頭にこびりついてしまうほど印象的。「ブブブ、新聞部♪」や「ウキウキ♪ダンサーズ」はダンスも面白く進化してて楽しい。「BATTLE♪」はウエストサイドみたいは形でクールにハモっているのがいい。「小烏丸見参!♪」は会場も一丸となって手拍子、たまに拳を振り上げるのも楽しい。

雨を吹きとばすほど、熱くなって心から楽しめた(^o^)。
リピーターも多そうだし、私も時間とお金が許せばあと1回観たかったw。
今回は関係者が多く訪れていたが、若い役者にとっても注目したい舞台なのだろう。
作家の井上ひさしさんが、お亡くなりになられたと知りました。
肺ガンを患われていたそうで、あまりに突然のお別れに、少なからずショックを受けました。

演劇の道はまだまだ浅い私ですが、井上ひさしさんの作品は私にとって原点回帰とでもいうのでしょうか。様々な場所で色々な演劇やミュージカルを観ていても、気づくといつも、井上ひさしさんの戯曲に舞い戻っている自分に気づきます。
井上ひさしさんによって生み出され作り出された作品や言葉の数々に、ある時は共鳴したり考えさせられたり引き摺ったり、笑ったり泣いたり喜んだり切なくさせられた日々。まぎれもなく井上さんの作品は、私の心の源泉でもあったように思います。

井上さんの身近な作品といえば、DC公演で好評だった『十一ぴきのネコ』でしょうか。
東京裁判三部作の再演もはじまり、先ずは今週の『夢の裂け目』の観劇を控えていました。
5月には『ムサシ』のLDN・NYバージョンがはじまり、こちらも楽しみにしていました。
これから立て続けに、井上ひさしさんの作品と出会える喜びを感じていた矢先だったので、とても残念な思いでいっぱいです。
でも井上さんは亡くなられても、井上さんの作品は永遠に不滅です。作品を通して、また立ち上がり踏ん張れる元気や希望が見い出せるだろうと信じています。

今までの出会いと、これからまた出会えるであろう、井上ひさしさんの数々の作品に
敬意と感謝を述べるとともに、井上ひさしさんのご冥福を心からお祈りいたします。
ありがとうございました。
ミュージカル『エア・ギア』 vs. BACCHUS Top Gear Remixを観てきた。

会場に入るとデンと張り出し舞台が置かれ、ステージにはアールや柵がはめ込まれた、奇妙な舞台装置が変わらずにある。
帽子を被ったイカツイ係り員が控える中、前説は我らがべっちんw。合図でロックされ、ワクワクした緊張感に包まれる。前説で拍手や手拍子を煽るので、上演中は結構盛り上がること。

「エア・トレック」を手にした少年たちが、様々なバトルや出逢い、仲間たちとの絆を通して成長していく物語。
数々の伝説を生み出してファンを魅了させた、ミュージカル『エア・ギア』が3年の時を経てついに復活した。
キャストが一部変更され、新生「チーム小烏丸」と新生「チーム・バッカス」との対決がメインのオリジナル・ストーリー。
新キャラも出るので、前半と後半の脚本や演出が変わったが、中盤は殆ど変更がなく全体的には前作の再演という形に留まった。
だが何といっても、ケンケンのイッキが帰ってきたのだ! アニメから世界観に入った私にはこれだけでも注目したい。今回はケンケンの凱旋公演ともいうべき舞台なのだろう。

歌、芝居、ダンス、殺陣に加え、キャストがインラインスケートで滑るという、極めてデンジャラスなエンタメ舞台。
前回のテツを踏んでか、今回は歌やダンスやバトル、それにコントが中心となり、滑走はムリのないように組み込まれ、パワーアップされた舞台とは言いがたい。
それでもプロスケーターたちの極上のショーを堪能しつつ、張り出し舞台を滑ってくる若者たちの疾走感を楽しみながら、アノ時のワクワク感や面白さを取り戻した気分になった。

小烏丸は旧メンバーが抜け、まだ滑り慣れてないキャストもおり、前作と比べると失速感は否めない。
ケンケンこと鎌苅健太のパワー溢れる熱演は変わらず、純粋で単純でまっしぐらで熱いイッキの感情を豊かに体現していていいが、2日目にして早くも声が掠れがちなのが気になった。
KENNのカズは、前よりも深味のあるキャラになっていて良かったが、前よりちょっぴり身体が重そうに見えるのは気のせいかw。
加藤良輔のオニギリは、体格的にデカい迫力がない分、よりキュートになっている。上原健太のブッチャは、見た目も声のトーンも前者の勝矢と殆ど違いがないので、そのまま受け入れられる。小池亮介のアキト・アギトは難しい役どころだが、もう少し両者の演技でメリハリが欲しいところ。新参者のこの3人は一応チームの中にとけ込んでいるが、スケートテクでは常に不安感がつきまとう。ブッチャが低速滑走なのもいただけないし、「牙の王」のスケートがイマイチなのも疑問だ^^;。

バッカスには変わらずのRUN&GUNの4人。メンバー全員が其々経験を積み重ねたせいか、前作よりも芝居や歌が洗練されていて、全体の纏まり感もパワーアップしていた。
二幕の日替わりパフォーマンスはお約束だが、何事にも真剣に取り組み盛り上げる彼らのサービス精神は評価していい。今回はマシュマロ食べゲームで、会場の拍手を受けてパックの勝ち。床に転がったマシュマロを拾って食べたりと、エコなゲームに進化w。

特筆すべきは、3年の間に一番目覚しい成長を遂げた永嶋柊吾。前作でアキト・アギトだったが、背が伸び声変わりもしたので、今回からジュリエット役で「バッカス」に参入。まだハスキーな声のままだが、バッカスの唯一の女形として奮闘している。甘く柔らかい調子で誘惑するジュリエットに、上山竜司のロミオもテレテレでやや情けなさ感もw。
ジュリエットも実は二重に美味しい役どころで、イッキとのバトルも待つが、ケンケンよりも背が高くなっていた柊吾くんにまたビックリ。成長しすぎだ~w。アギトとの対決もあるし、演技的にもスケート的にも二重三重に柊吾くんの成長が楽しめて、子を持つ親として込み上げるものがあった。
そういや中学生の小池くんも背的にケンケンたちとあまり変わらないし、もし再演や続編とかあったらヤバイんじゃないかと早くも思ってしまうw。

続投の湯澤幸一郎の海人は、存在自体で圧倒されそう。客席から登場し、会場を華麗に引っ掛けまわしたあげく、拍手や手拍子まで要求w。オーディエンスをコケにする高ピシャな様相は、スクアーロみたい、ルッスーリアじゃなくw。髪とコートを風に思いっきりなびかせる姿は、どこのドクター速水かとw。高らかにたくましく歌い上げて、会場を煙に巻きながらも沢山の拍手で沸かせた。

アニメでは平田さんが演じていた左安良を齋藤ヤスカ。声のトーンは違うものの、外見の雰囲気たっぷりで、さすがカメレオン役者のヤスカさん。前作までのスピット・ファイアの役回りだが、アイオーン・クロックを発揮して違いを見せる。思ったよりも張りのある歌声で表現し、スケートよりも存在感で際立たせた。どうせなら、後に戦うであろうカズ=KENNとの小さな絡みでもあれば面白かっただろうに。

時を止めるという演出で、バックに時計の針を映すなどの面白い演出も楽しめた。
『REBORN!』率が高いキャストだが、期待していたKENNと雄也との『遊戯王』対決はやっぱりナシw。カズの相手はハムレットやマクベスで、パックは専らブッチャが相手。

新曲以外、ミュージカル・ナンバーは前作と殆ど同じだが、アレンジや歌い方を変えて聞き応えがある。「空へ」のバラードは心地良く、イッキの心情をよく表現している。カテコの「小烏丸見参!」は全員の迫力を受けて手拍子も最高潮、張り出し舞台にキャストが滑ってくるのも嬉しい。

どんどん進化していくステージなので、もう一回観る予定。
どうかみんな怪我のないように無事に最後まで滑りぬいて欲しいと願う。
物販でチーム別の写真をゲット。個人別の写真よりも動きがあってイイ。
Ash「Sprash」ONEMANLIVEの夜の部へ行ってきた。
昨年12月に続き、中村誠治郎と根本正勝によるAshの2ndライブ。

今回は100番台だったおかげで、ラッキーにもステージ前をキープ。誠治郎くん側だったが全然オッケーw。お酒を飲んでテンションも上がる。

今回は物販のマフラータオルを持参して登場の二人。誠治郎は舞台の信長を引き摺って伸びた髪を上に縛っていたが、途中からタオルで頭を巻いて工事のオッサンスタイルにw。根本さんはいつもの黒っぽいニヒルな衣装でスマート。
バンドメンバーはお馴染みの3人。
会場からの「ごすい」「しぶい」の声に敏感に反応して喜ぶ誠治郎。その姿を温かく見守り口を挟む根本さん。

誠治郎がつくった新曲「はじまりの場所♪」からスタート。今回はアコギを抱えて熱唱する誠治郎と、マイク一本で勝負する根本さんの図。
「With you♪」や前回の新曲「Sapuri♪」を含め、『01 White』からの楽曲を次々と披露する二人。今回はスライドショーやトークコーナーなど入れずに、歌だけでガンガン魅了するライブとなり纏まっていた。
途中、ヒビキさんのギターや誠治郎のアコギの調子が悪くなり、ほんの数分中断する場面もあったが、根本さんがひとりでトークでつないでくれた。4人みんながみんな自分の楽器を触っていたのを横目で見て、寂しそうな感じの根本さんに「ねもっちゃんも楽器やんなよ」とやんわり勧める誠治郎。その時は否定の素振りを見せてたが、根本さんがギターを抱えて歌う姿は結構似合っていると思うv。

持ち歌を歌いきったところで、今度は他人の歌で勝負することにw。1本目の「エロチカセブン♪」は根本さんを中心に色っぽく歌い上げる。2本目はまさかのアニソン! 私もカラオケでよく歌った「ペガサスファンタジー♪」で会場も大盛り上がり(^o^)。「セイヤー!」でみんなで指を上に挙げるのだが、誠治郎は股を広げた格好で指を挙げるので可笑しくってたまらんw。

誠治郎は体力バカなので、幾ら熱唱しても大丈夫のようだが、根本さんは細いので大変そう。身体全体を使って声を張り上げるので、体力を人一倍消耗するのか早々と汗びっしょり。汗がしたたり落ちるのを安堵も見た。
ひとりでの場つなぎトークも大変そうだし、テンションが途切れないようにと常に気を使う根本さん。

その根本さんがつくった新曲「砂時計♪」が登場。作詞作曲にかなり苦労されたようで、出来上がった時は不安ないまぜだった根本さんだが、誠治郎から「イイよ!スゴイ!」と絶賛されていつになくはしゃいだ声を出したそうw。その時の根本さんの台詞をマネする誠治郎くんに、照れて苦笑する根本さん。リクエストされて、根本さん本人からその時の様子を再現!カ、カワイイ!(^.^)

アンコールは「Real♪」と思いきや、「ハッピーバースデー♪」の曲に合わせて会場みんなで「ハッピーバースデー・ディア・Ash~」とお祝いの歌が響き、でっかいケーキが登場。昼の部ではみんなでクラッカーを鳴らしたそうで、夜は無いだろうと踏んでた二人は2度目のサプライズに大喜び。
誠治郎のお誕生日の時みたいに、今度は二人して代わる代わるケーキに向かって顔をドン!とつけて、会場もビックリ盛り上がり。こういうおバカな場面はめったに見れないゾw。うまいこと誠治郎は黒っぽくシャネルズみたいな顔に、根本さんは白くパックしたような顔になって、これぞ「Black & White」(^o^)。でもコンタクトにチョコが入って目が痛くなったり、濡れティッシュで拭こうとするも、ティッシュが足りなかったり、ティッシュが広げられなかったりと思わぬ騒動に(笑)。目の前で二人がアタフタしていて、楽しいったらありゃしないw。とりあえず顔のクリームを綺麗に拭き取った後、ライブ再開。

気を取り直し「Real♪」を唄うが、腹をくくったみたいに、かなり声を張り叫んで熱唱しまくる二人。会場の手フリも最高潮に達し盛り上がった。
ダブル・アンコールの曲は決めてなかったのか、急遽根本さんのリクで「ペガサスイリュージョンw」もとい「ペガサスファンタジー♪」。二人ともよっぽどこの曲が気に入ったのか、自分の歌にする算段までしちゃってるw。もちろんみんなで手を挙げてノリノリ。ラストは再び「はじまりの場所♪」で締めて、次回の3rdライブへと繋げるのであった。
最後は忘れずに5人が前に出てラインナップ。みんな手を振ってステージを後にした。

なんだかんだと約2時間のライブで、楽しくも濃いひと時だった(^o^)。
今回は終演後の物販に二人とも現れず。ケーキ騒動でお疲れになったかな^^;。
写真セットAと黒白マフラータオルだけ購入。

次のAshはいつ頃になるのだろうか? なるべく早めに告知して貰いたいものだ。
根本さんとは夏の舞台までお預けだろうか。
誠治郎くんは5月に『リバースヒストリカ』があるが、まさかまた信長役ではあるまいw。

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