息子に付き合って、映画『カイジ~人生逆転ゲーム~』を観てきた。

親子共に、原作は未読だがTVアニメは観ていたので、当然そちらと見比べる。
観る前から、カイジに藤原竜也は合わないと思っていたので、いかにアニメとは違った出来具合か、興味半分の鑑賞^^;。もちろん私は無料券だ。

莫大な借金を抱えた青年が、借金を帳消しにするため、命をかけて壮絶なゲームに挑んでいく話。
いわゆるイイトコ取りで、原作もアニメも知らない人が観たらそれなりに面白く感じられただろうと思う。
予想はしていたが、尺や時間の都合で大事な部分がかなり端折られていて、物足りなさ感いっぱいだった。

出てくるゲームは3つ。アニメでは一つ一つが深くて、逆転に次ぐ逆転の心理戦や頭脳戦が展開され、息詰まる緊迫感がよかった。その中で仲間と裏切りと許しがギュっと濃縮され、人間ドラマとしても見応えがあり、カイジの魅力も引き出されていた。それが映画だと、何と呆気なく終わってしまうこと。
娯楽性を狙った結果だろうが、アニメと比べて、映画の設定やストーリーの甘さも感じられる。ジャンケンで晒した真っ裸もないし、耳切り取りの残酷なシーンは除かれる。尤も、藤原くんの裸は地下で拝めるし、おデコを打ち付けるだけの茶番もあるが。画面から迫ってくるような、本気モードの汚れや真剣味が感じられないのだ。
だいたい、労働所で”一番搾り”なんて甘すぎるっ(笑)。クズならクズらしく発泡酒かビール風味のお酒にしとけ! このシーンのため、藤原くんはしばらく禁酒していたそうだから、何もかも”藤原カイジ”のためのお膳立てだったのだろう。
それがトリックの”甘さ”や、作品全体の”甘さ”に繋がっていった。カイジ自身も、最後はツメが甘かったかw。

藤原竜也はやっぱり映像向きではないのかもしれない。すべてがわざとらしい演技で、他の作品とも表情や動きは殆ど変わらない。今回はカイジを演じる藤原竜也を、藤原くんが演じているような感じだ。
やや退屈な場面が続いた後、松山ケンイチが出てきたら、急に画面が引き締まったから面白い。松ケンはアニメの佐原ともよく似ていて、思った以上に出番があった。鉄橋ラストで、カイジと束の間の友情を叫ぶシーンではちょっぴり胸が熱くなった。藤原くん&松ケンは『デスノート』といい、やっぱり相性が良いようだ。
観る前から思っていたが、カイジ役には、藤原くんよりむしろ松ケンのほうがピッタリくる。ハングリー精神や挑むような目力を見せて、カメレオン俳優の松ケンだったら、カイジをどんなにか魅力的に演じたことだろう。
石田のおっちゃんはアニメとも似ていて、人間らしくてよかった。
利根川の香川照之はやっぱり合わない。もっとダンディで不気味だったハズだが、蛇のような粘っこさと気持ち悪さだけが残った。

「ざわざわざわ…」は後半のみ。アニメの渋くて潔い立木文彦のナレーションがない分、本人たちがモノローグで語るので、心理描写が軽くなったように感じた。
金融会社社長を天海祐希にしたことにも反発。そもそも今回のカイジ世界に、女っ気は必要ないかと思う。女を入れたことで、さらに”甘さ”が増して、スイートなカイジになっていた。
前半よりはイイ服に着替えていたラストのカイジを見て、服を買う余裕はあるのね、と安心した次第w。
『原画と朗読で綴るサイボーグ009の世界 ~海底ピラミッドの謎を追え!~』に行ってきた。
2週ぶりかのCCLemonホール。2階席は埋まっておらず。

『サイボーグ009』YEAR&青二プロダクション創立40周年記念。石森プロと青ニプロがタッグを組み、009の世界を人気声優と舞台スタッフの手によって舞台に作り上げた新しい試みの朗読劇だという。
今回の”海底ピラミッド編”は、1977年~1979年に連載された人気エピソードの一つ。
私のお目当てはもちろん原作の009。左手スペースに原画が飾ってありファンによる撮影可。物販はイベント限定のネックストラップなど。パンフは高いが、サイボーグ009の歴史と総括としては興味深いか。

新たなキャスト出演者は以下。5月のトリプル009イベントから数ヶ月、また新たな009が誕生したようだ。
藤田淑子(001)置鮎龍太郎(002)桑島法子(003)中井和哉(004)江川央生(005)龍田直樹(006)小野坂昌也(007)緑川光(008)神谷浩史(009)大塚周夫(ギルモア博士)久川綾(ルメル星人めいむ)田中秀幸(スエーデンボルグ伯爵)三宅淳一・宮原弘和・日比愛子・平尾陽子。
レニー・ハートのキャラ&キャスト紹介コールがスゴイ。話の関係からか、緑川さんだけ登場が遅れる。

スクリーンに漫画を映し、キャストが座りながら朗読をする形式。ライトや効果音のスタッフワークが見事で、役者もキャラのコス的衣装を身につけたり、立ち上がったり歩いたり動いたりと雰囲気作り。朗読とも舞台芝居とも違う、新しいテイストで009世界を構築していた。
ただし、面白かったかといえばそうでもない^^;。壮大でドラマチックな長い物語に、他の名場面を挿入、更にサイボーグ戦士たちの過去話をモノローグで織り込み、キャラクターの魅力を際立たせたようだが、かえって展開を遮って全体の盛り上がりを潰してしまったようだ。休憩入れて3時間弱が飽きて辛くて、たまにウトウトしてしまった^^;。

実力あるキャストを集めたようだが、これは朗読ではなくドラマCDに思えた。やたら叫んだり大声を出したりと熱くオーバーな演技にも辟易する。アニメではもう少しクールで淡々とした演技が展開されてたので、今回はかなり耳障りでイライラした。たぶん朗読の意味を理解して演じて下さったのは、ベテランの大塚さんや田中さんや藤田さんぐらいだっただろう。
その藤田さんもやや声が掠れ気味だったか。オッキーはヤンキーな面が少ない。桑島さんは細い声が意外と通り、女の情念を表現。中井さんは全くのミスキャスト、004はもっとニヒルで渋いハズだ。江川さんは熱情的で005のイメージと重ならない。龍田さんが一番のハマリ役、CM映像も面白かった。小野坂さんは大袈裟なのが鼻につき、名台詞がちっとも心を伴わない。緑川さんが意外とハマっていて、008像に深味が出ていた。
期待してただけに、一番ガッカリきたのが神谷くん。彼の声はステージ向きじゃないことが実証。ふわふわと浮いた焦点の定まらない声で、たまに何を喋ってるのか分らない^^;。不安定だなと思っていたら、案の定肝心な所で噛んだ。アニメの櫻井くんのほうがまだマシ。リーダーかつヒーローは、もっとキリっとした凛々しい声と演技を提供して欲しいものだ。

キャストの衣装其々に”赤”が入っていたようだが、サイボーグ戦士を意識したのか。キャストは登場時に花一輪を持って来て机の花瓶に差し、緑を持って来た江川さんが水をやりに行ってたが、ジェロニモってそういうキャラなのか?ラストでその花々を集め天井へと捧げ、戦士たちが上を指差す演出が、イマイチよく分らない^^;。
海を表すためか、白い小さなものを床にいっぱい巻いていたり、空からキラキラが降ってきたりと、お金はかかった演出ではあるが、後始末が大変だ^^;。早めにキラキラが降ったので、アップになったオッキーの頭や肩にキラキラが残り、真面目な台詞なのに苦笑してしまった。

2階前方席だったが、周りの客の反応は割と冷めていて、笑いは殆どなく拍手も最後ぐらい。声優ファンというより原作ファンと思しき人たちは、複雑そうな顔でおざなりに叩いていた。
感動どころか、眠気がわき不満が募った今回のステージ。もっと再構築が必要だろう。
終演後、会場外で抽選番号発表。当たるハズもなく早々と渋谷を退散。

イベントDVDには特典として、文化放送で放送された舞台とは別キャストの『サイボーグ009~誕生編~』特別CDが付く。こちらの009は草尾毅で、まだ安定しているか。
『S.S.D.S.(Super Stylish Doctors Story)2009 秋の贅沢診察会』昼&夜の部へ行ってきた。
とっても久しぶりに昼夜参加。今回もチケットありがとうです。

白衣や聴診器やIDカード持参。入場の際に診察券を提示しても何も貰えず。スタッフの不手際にクレームを付けたら、夜の部はこちらが要望した通りに対処してくれたので苦笑。2階の女子用男子お手洗いにまでメッセージがw。

出演は、速水奨(Dr.HAYAMI)堀内賢雄(ブラディ・トランシルヴァニア伯爵)松本保典(沢登達哉)関俊彦(バウム・クーテヘン教授)森川智之(ミヒャエル・シューマイヤー)檜山修之(君島究)千葉進歩(日下真一郎)福山潤(KERO☆YUKI)森田成一(弓岡蔵人)の9人。声の出演の中博史(中管制官)の前説はまたもや快調。
満を持しての教授登場に会場からも拍手と歓声多し。関さんや森田くんと、おデコを出したスタイリングが可笑しい。イベント途中で着替える方もいて、関さんは白シャツから黒へ、檜山さんもネクタイを替えていた。

久しぶりに登場したバウム教授に、周りから「覚えてる?」とツッコミ。院歌は完璧。ラジオ体操はわざと前に出てウケを狙ったり、右左と順番がちと違って修正していたりw。相変わらずラジオ体操でハジけるシューマイくんたち。

名刺交換は、昼夜共に中ほどの席だったので僅かな期待を込めて準備。昼はめでたくシューマイヤー先生と交換。思わずプルプル手が震えちゃったw。夜はサイドブロックの端から6列目だからとうていムリ。教授が通路を通っても、こっちサイドには目もくれず通り過ぎ、私の周りで誰かと交換した人さえいやしない。まぁ仕方ないか。賢雄さん、モリモリと交換できたし、地道に近づいてはいるのだからw、そのうちいつか…。
昼の交換中、いち早く交換した賢雄さんがステージ上から客席へ愛想よく手を振ってくれて、ファンも嬉しそうに応える。そのうち隣の関さんにも「あなたも手を振ってあげなさいよ」と勧めているらしき賢雄さん。え!?と返した関さんを、賢雄さんはそのままステージから落っことそうとしててw、慌ててやり返す関さん。

診察会では教授復活記念で関さんが一芸を披露。覚悟していたかのように、気前よく白衣を脱いで丸めて頭に被ってやったのは…ともだち(爆)。ラジオでやった時、似ているか微妙と日記に書いてしまったが、ナマで見て聴いたらなかなか似ていた(^o^)。初ネタではないが会場も爆笑だし、著作権の関係でDVDにそのまま歯いるか微妙だが、ナマの効果はスゴイ!
先んじてトークに走ることはない関さんだが、突然甲高い声でやり取りに加わったり、たま~に軽いシモネタも出てきて、賢雄さんから「そういうキャラじゃないでしょ」とツッコまれたりw。
賢雄さんのトークにはやたらツッコむ関さんで、まるでラジオ時代の再現のよう。「自分のこと?」とツッコんで、逆に賢雄さんから「何言ってるんですか!?」と詰め寄られ、唇トンがらせてオドオドと退いたり。みんなから囲まれ意見を求められると、「どうして僕にだけ?」と弱気になったり。「てへっ」と言ったり、「教授」と呼ばれても返事しなかったり。すっかりキャラクターを忘れて、可愛いオジサマになっていた(^o^)。

診察会でドクターの精鋭なお答えは減ったが、ピリリと冴える沢登先生と、ボケ倒して盛り上げるブラディ伯爵。弓岡先生やKERO☆YUKIら若手が結構マトモなお答えで、周りを感心させる。読んでる時に流れるワルツな音楽に合わせて、”エア乾杯”するシューマイヤーら4人の息もピッタリ。
質問の内容は結構アダルトチックなのが多し。「新橋!」で大ウケしていた先生方だが、日下事務長は真面目過ぎるなぁw。
途中ハロウィンネタで、トンガリ帽やスティックで扮装した先生達。教授が頭に乗せてたのはハニービーで動く度に揺れて可愛い。伯爵の顔は網が覆っていて養蜂の人みたいw。

ドラマ二本。昼はフェスタのオリンピックで奮闘する先生方。「砂糖」の話題からすぐ、森田くんが野球のバットでかっ飛ばす場面が出て、『メジャー』そのものw。夜はグリム童話のシューマイヤー先生が大活躍。モリモリのユニークで可愛い声が充満する中、先生方のジジイ声や女声まで登場。森田くんのジジイ声が上手いが、潤潤のジジイは弱くていかにも死にそうw。

前日に『Yumi-bam(ユミバム)』が届いたので何度も聴いて予習。
ライブでは、昼は君島ソロ、夜は弓岡ソロで、共に熱唱。弓岡の新曲サムライロックはノりがよく、フリも凝っていて格好良かった。売店でマフラータオルを販売してたが、日下&KEROのデュエットでタオルクルクルタオル投げ!ドクターと教授のデュエットも久しぶりで、しっとり雄大だった。
再診ライブでは、ブラディ&沢登のスペイン調から、愛の朗読へ。昼は事務長、夜はドクター。トリは、ナマヴァイオリンによる教授の新曲。音が取り難そうで緊張感ある歌だが、真剣に情熱的にソフトに唄う関さん。眼鏡をしてなかったのは、この為でもあったのか。アップビートではなく、関さんもフリ一つ無い歌い方なので、歌詞を変えたらルヴァ様の歌にもなりそうな曲調^^;。

最後のバンドとダンサー紹介は弓岡先生から。夜はサムライ森田くんが歌舞伎な口調で紹介し、どんどん周りにも口調が広がり、関さんの口から「あなたスゴイな」と森田くんを褒めること。
会場と一体で「デオキシリボ助さん♪」速水さん&檜山さんの「刹那の英雄2007♪」。最後に会場に舞ったテープは、昼は銀、夜は赤や緑と色とりどり。
昼はトーク中の関さんの立ち位置が私の席と直線上、夜はラスト2曲を歌いながら踊る関さんの立ち位置が直線上で、共にじっくりと拝めたv。
最後はシューマイヤーがバンブーちゃんを動かしたり、先生方が両手をいっぱいに振ってくれる中で終了。

バウム教授も来てくれたし、イベントそのものは盛り上がって楽しかった(^o^)。
次回は来年かな。またお願いして参加させていただこう。今度は後ろや横でテンション高い声で騒ぐ人がいませんように^^;。
モーニング『ジパング』航跡418。
台風一過の後で、立ち読み^^;。

紙面に目を通しながら、夢でも見てるのではないかと思った(~o~)。
1943年12月13日から、いきなりの14年後。
しかも終戦から13年経ってるって!?
台風か何かで、14年間の時をまるごと吹きとばされたような感じ(゜o゜)。
それとも、タイムスリップで14年後に飛ばされたのは、我々読者のほうなのか!?(#^.^#)
草加の退場からこっち、展開がずいぶん速くなってきたなぁと思ってはいたが
速過ぎるよ!先生!(-_-;)
読者が最も知りたかった、その後の戦況とか、日米講和の過程とか、角松の存在がどのように影響するのかとか、「みらい」隊員の行方とか、あれこれ色々。
それはすべて、後日談の中で、”回想”として語られてしまうのだろうか。

ともあれ、我々が知る史実とは殆ど違う1957年。
これが草加が望んでいた終戦なのだろうか。

角松がベッドで目覚めた顔を見て、一瞬目を疑った。
丸刈りにした頭の形が、草加とソックリだったから。
ついに草加化した角松!?
あの時、角松が海に飲み込まれ、草加が救われていたら、
ベッドにいるのは、草加だったかもしれない。
歳を取った角松は、50歳前後のようだが、執事を伴う豪邸にお住まいでビックリ。
たった14年で、どうやってそんな大富豪に!?
巨万の富を動かす謎の日系人って、どこからそんなお金が!?
草加の遺産か? それとも未来の知識で金儲けか?
まるで犯罪人から富豪になった『レ・ミゼ』のジャン・バルジャンのようw。
足の悪い角松を世話する忠実な執事までいようとは。
戦争後のアムロ・レイの時みたいな、監視人というわけでもなさそうだ。

角松は既に名前を捨てていた。
新しい名前は、デニー・マツオカ。
デ、デニーってどこから?^^;
マツは「松」として、オは亡くなった「尾」、カは「加」から取っていると信じたいw。
財界だけでなく、ワシントンや軍にまで影響を及ぼせる男らしい。
相当なヤリ手だったのか、角松。実業家としての才もあったようだ。

中年男になったグールドは、マツオカの伝記を書いている。
伝記じゃなく、私達にとっては”伝奇”かもw。
碑銘が刻まれていない墓石の前で再会する二人。どうやらあれから年に1回位の交友はあったらしい。
墓石に花を添えるが、これはやはり「みらい」乗員たちへのものなのか。
日本からの来客とは、やはり菊池や桃井たちで、大事な情報をもってくるのか。
それとも…。

日本は、原爆も落とされず、屈辱的な敗北にはならなかった様子。
日米講和も13年、両者の関係も上々のようだ。
これは、確かにめでたいのだろう。
でも、角松が大富豪の権力者という設定にガックリ(-_-;)。
たった13年で、いい気なもんだぜw。

航跡420から、タイトルが『ZIPANG』へ微妙に変更になったりしてね。

 ̄ ̄ ̄
今回のジパングは、まるでテレ東放送中の『俺たちは天使だ』みたいな展開。
前回までは、打倒Gフロンティア!で一致団結した天使たちの姿だったのが、今回はいきなりの急展開、とにかくGフロンティア問題は解決した!って。何なのそれ~~~!?と、納得いかなかったけど^^;。
『ジパング』みたいに14年を一気に飛ばしたまではいかないから、容認してあげようw。
木曜から金曜へ、まるで時をかける少女のようだったわたしw。
劇団あかぺら倶楽部 第33回公演『あなたに会えてよかった』初日を観てきた。
新グッズの中に”琴ちゃわん”グッズも。最前列なのも嬉しい。

あかぺらには『隣で浮気…?』『とうていありえない作り話』に続き、アラン・エイクボーン三作目。小田島恒志氏&則子氏による翻訳で、あかぺら倶楽部によるこれまた本邦初演ものだ。
演出家の水鳥鐵夫氏のお姿もロビーで拝見。

年老いた実業家の妻殺害告白を聞いたことから、彼の共同経営者により殺されそうになる若い女。必死に逃げて飛び込んだ小部屋のドアをあけると、そこには殺されたハズの妻がいた。
休憩挟んで約2時間30分だが、一幕目と二幕目は全く様相を異にしている。
一幕目は殺人者に追い詰められる女たちの、ハラハラドキドキ緊迫感溢れるサイコ・サスペンス。二幕目は逆に殺人者から女たちが逃れるための、ドキドキワクワクの爽快感溢れるハートフル・コメディである。
当初はあかぺらさんの異色作かと思われたが、最後はやっぱりあかぺら芝居。実力派役者の奮闘により、笑いや遊びはきっちり提供しながら、人と人の出会いと再生を描いて、上質なテイストで楽しませてくれた。

ネタバレ的にいうとタイムスリップものだが、これが巧妙に設定されていて面白い。死んだ人間は未来へは行けないのだ。20年の区切りも愉快だが、時代を通して変化する衣装や小物にも注目。
難問中の難問だったというセットは、高級ホテルの一室とバルコニーとルームバーと洗面所を配して凝っている。洗面所まで必要なのか?とも思ったが、用を足さなくても使い道があった。

創立メンバーで有ったという三石琴乃が、満を持してルエラ役で客演。登場前は真っ正直で純粋で良妻賢母なルエラのイメージだったが、実際三石さんが演じると、困難な問題にも果敢に挑戦する柔軟で優しくたくましい”中年妻”といった感じ。これはまさしく三石さんそのもの?w
ルエラは話をどんどん動かしていくので、台詞量がものすごいが、三石さんの舌にかかると長台詞もコミカルなリズム感を伴って聴き易い。三石さんのゆったりした笑顔と共に、コメディ部分でだいぶ救われた。

時代に合わせて演じ分ける男性陣だが、今作品では脇役。リース役の高木渉は、またジジイ役かと思いきやだが、さもありなんw。ジュリアン役の押田浩幸は、大柄な体格が効果的だが、狂気より常識が勝りそう。ハロルド役の中村伸一は、道化役でもあるがあまり変化はないかも。

ジェシカ役の北飯智子は、キャピキャピ感いっぱいのお嬢様がぴったり。
特筆すべきは、プーペイ役の小池美輪。まさに話の中心人物で殆ど出ずっぱりのようだが、当初登場時の姿から徐々に変わっていく様子は見事で、二面性もしくは別人ぶりにビックリする。
三石さんと小池さんのタッグが最高だ。泣き叫んだり宥めたり、どっちが先に行くかで迷走したり、ブツを運ぶのに四苦八苦したり、危ないところを救ったりと、息ぴったりで熱演に次ぐ熱演。まるで姉妹のようだったw。

途中途中でプーペイが着替えたところがポイントか。何故プーペイが呼ばれたのか、リースとジュリアンの関係性など、イマイチ不可解だが、終わり良ければすべて良し。
文字通り命がけで、一致団結してものごとにあたった女性たちの凛々しさに乾杯。運命は乗り越えられる。ひとりではムリでも、だれかと一緒なら。時間を越えて繋がっていく女性たちの出会いが、タイトルとも重なって胸が熱くなった。

次回は来年7月、20周年記念公演の第一弾は『誰ガタメニ金ハ成…ル?』再演。久しぶりのマイケル・クーニー。同作品を、別のプロデュース公演で観たが、元祖(?)あかぺらさんのも楽しみにしたい。
ミュージカル『レ・ミゼラブル』ソワレを観てきた。
1階中ほどサイド席で観易いが、お手洗いには行き難い。

先日のレミ講座もおかげで、私も少しは分るようになったのか、色々な意味で感動的だった。
歴史的背景から、キャラクターの役割や見方、其々の生き様を思いながら観ると、歌詞がくっきりと浮かび上がって、世界観にうんと浸れて深かった。
2年前と今とでは社会情勢が大きく変わって、レミゼ時代にも似た貧困や格差が現代にも蔓延している。困難な中で懸命に生きようとするレミゼの人達の息吹きが、今まで以上に歌と共に伝わってきた。
オケは今までの重厚感より、少々軽めのメリハリのある調子で彩られていたように思う。
突出したカラーは少なかったが、全体的にとても良く纏まっていて、見応え聴き応えたっぷりの出来栄えだった。

山口祐一郎@バルジャンは、一幕目は抑え目で割と地味な印象。こんなに声が出なかったかしらと物足りなかったが、マイクや音響で抑えてあったのだろうか。二幕目からは伸びやかに声が出てきてようやく安心。マイクに乗せない声には哀愁や優しさを感じさせるが、高めの澄んだ声なので、包容力や厚味が足りないかも。
今拓哉@ジャベールは、安定的でクールな中に葛藤するサマが表現されて、憎めない。一幕のバル&ジャの歌は、ジャベールの勝ちだな。

女性陣が素晴らしい。シルビア・グラブ@ファンテーヌが唄う情緒たっぷりの「夢やぶれて♪」に先ずひと泣き。
お目当てのひとり、新妻聖子@エポニーヌは、少女から女へと徐々に変化する表情が見事。演技派になったな。それまで心に溜めていた思いを一気に吐き出すように高らかに響かせた「オン・マイ・オウン♪」が最高で、また泣いた。まるでファンテの娘がエポのように、ファンテとエポの歌は似ているが、こういう不幸な女性に私の琴線が揺れるようだ。
辛島小恵@コゼットは、たぶんトリプルコゼの中ではダントツ。純真な表情と愛らしい歌で、高いキィが綺麗。

駒田一と森公美子の夫婦は、今まで観た中で一番面白い。駒田さんは一番男前のテナルディエだが、抜け目無さが出ていてスゴイ。森さんは歌にも動作にもアドリブが多くて、可笑しさいっぱい。あの胸の大きさはのダントツだ!
お初の松原剛志@アンジョルラスは、もう少しリーダーとしての強さがあれば頼もしいが、まずまず合格点。

お目当ての小西遼生@マリウスは、今年のレミゼ初演回。一昨年と比べるとスゴイ進化と成長でビックリ(^o^)。一幕目から声がしっかり出ている!地声に近い少し低めの声になっていて、歌詞も捉えやすく安定感もあった。二幕目の「カフェ・ソング♪」まではヤキモキしていたがw、それもソツなくこなす。あと少し力強さが出れば、もっと拍手が起きただろう。
辛島さんコゼとは声と相性が良いのか、二人のハーモニーがとても綺麗でジンときた。新妻エポとも相性が良いので、三人のハモる場面も聴き応えあり。マリコゼに入るバルも、山口さんが二人を引き立てるように歌って下さったようで良かった。
歌に余裕ができた分、演技力にも情緒性が増していた。コゼへの純粋な思いと情熱、エポや仲間を失った嘆きとやりきれなさ、バルへの感謝がクリアに表現されていて、マリウスの心情が手にとるように分る。姿勢も綺麗で足も長いし、どこか坊ちゃん顔も貴族然でピッタリ。
辛島さんも新妻さんも、マリ小西くんの人柄に好意を抱いていることも伝わってくる。見つめ合う時、手を握る時とかに、二人の気持ちがちゃんと表れている。エポから最期にマリウスに口付けする刹那も息ぴったり。この時ようやくエポの気持ちに気づき無念に思うマリウスも表現されていて印象的だった。

レミ講座で、私のお隣で朗々とした歌声を響かせていた女優さんを、ベガーシーンで発見してお名前を確認。模擬ベガーシーンで、私の手を取って下さった男優さんは、フイイ役の方だった。今年のレミゼは、アンサンブルの方達までくまなくチェックしよう。いつかメインの役にも抜擢されるに違いない。

ラストの「ピープルソング♪」モードの「列」の意味がようやく分りかけた。死んでいった者たちが命をかけて求め願った”明日”という列。様々な人たちの”明日”が描かれているから、レミゼは不滅なのだろうとあらためて思う。

役者登場のカテコ。コゼットとマリウスが手を取り合って出てくるが、コゼの白く大きなドレスにちょい足をつまずいた小西くんに、客席からほっとした笑い。にこやかなお二人に拍手。
スタオベは当然出たが、カテコが今までにないほどいっぱい。役者が花束を投げて、アナウンスが鳴った後も、もうひとカテコ。全部で4~5回も!(゜o゜) 色々な意味で印象的だったw。

私には最高のキャストでの『レ・ミゼ』も終了。何度も泣いて感動したから本望。
10月中にもう1回観劇予定。今度はもう少し前方なので楽しみだ。
10/2(金)文化放送『ルビーにくちづけ』終了。

久しぶりにリアルタイムで聴いたが、いつものパターンで普通にあっさりと終わって、逆に寂しさが残った。
足かけ11年。当時は、『ガンダムW』終了後の関さんと、子供たちに馴染みの『おはスタ』ゾナーこと祥ちゃんが、ペアを組んでラジオ番組!というだけで、ワクドキしたものだ。
熱心なリスナーではなかったが、金曜夜になると、予録しなくちゃと思い出し、ラジオの予録スイッチを入れるのが習慣になっていた。何日か経ってから予録分をやっと聴いたりしていたが、ゴーンゴーン♪といつもの鐘の音が聞こえると、何故かホッとする気分を味わっていた。
合言葉が「Boys Love」から「We are Ruby」に変わった頃から、コンセプトが淡白で曖昧になったように思う(丁度インターさん提供で、森川智之のボーイズラブ番組が始まった時期だ)。番組から何となく素っ気無さを感じ、急に遠くなったようにも思えた。
番組にハガキを送って読まれたのはたったの2回。渋い成績だな^^;。公録も殆ど当たらなかったが、それでも旧社屋で2回、新社屋で2回参加できたのだから、恵まれていたのだろう。

パーソナリティの関俊彦さん、森久保祥太郎さん、長い間、楽しい番組を提供してくださって、心からありがとうございました。そして今まで本当にお疲れ様です。
番組でも言っていたが、いつかどこかで「そういや、”ルビーにくちづけ”って番組があったね」と誰かと懐かしく語り合えたら、リスナーも番組も本望だと思う。

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10/2(金)ドラマ『嬢王 Virgin』スタート。
バージン娘たちを集めて、No.1を目指すキャバクラ嬢たちの壮烈な闘いを描く。
女優陣たちが、これでもかというぐらいオッパイにチクビにお尻をふんだんに見せて、限界ギリギリまで露出。もう殆どVシネ状態^^;。

そんなものは見たくはなくて、お目当てはRUN&GUNの永田彬。キャバクラの若社長の設定だが、クールで非情な性格で、全然笑わないイヤ~なキャラだった^^;。目の前にはセクシー女性がいっぱいだから、現場はさぞ刺激的で楽しいとは思う。
でも同じテレ東系で、ランガン仲間の宮下雄也が『遊戯王5D’s』という健全な番組に出ていると思うと、何だか面白い。そういや永田彬が2番目にクレジットされるのって、アニメ『ラブ☆コン』以来なのかな?w

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菊地美香と岸裕二が12月に結婚。昨日聞いてビックリした。おめでとうございます!
これで戦隊夫婦というわけか(^.^)。ピンクとレッドで、さぞやアツアツカップルとなりそうw。挙式・披露宴は戦隊の”聖地”のお隣、東京ドームホテル。アニメ『ツバサ』も再放送中だし、『デカレンジャー』で共演した稲田徹ももちろん招待されるのだろう。

一昨年『レ・ミゼラブル』で菊地さんと岸さんが共演された公演も観たが、まさかそういったことが縁になるとはね。当時の雑誌で、レ・ミゼには特撮経験者が少なくなくて動きも機敏になる、という話題も出ていたっけ。
コゼットはマリウスと結ばれるのだが、現実はアンジョルラスと一緒になるのか。
いや、マリウスじゃなくて、小西遼生くんじゃなくてよかった^^;。小西くんには普通の一般人の方と結ばれて欲しいなぁと勝手にお願いするw。

今年は奇しくもコゼットもアンジョルラスもトリプル・キャストになる。
今朝は神田沙也加と山崎育三郎との仲が取り沙汰されていたが、本日からスタートの『レ・ミゼ』公演でも何かと話題を提供しそうだ。
コゼット人気はよしとして、エポニーヌ・キャストの話題はないのだろうか^^;。
劇団☆新感線『蛮幽鬼』を観てきた。
昨日に続き、また堺雅人さん!v
お初の1等桟敷席。靴も脱げるしお茶の用意まで。でも幕間のお弁当付きなので、一幕終了が待ち遠しくってw。花道に近い席なので、通る役者をじっくり拝むことができた。

異国の地で仲間に裏切られ無実の罪で投獄された男が、出会った暗殺者に運命を委ねて脱出、自らを陥れた者たちと”国”へ復讐をしていく話。
言わずと知れた『巌窟王』をモチーフにした復讐劇。中島かずきの作品を、豪華なキャストを投入し、いのうえひでのりが壮大なスケールでエンタテイメントな舞台に仕上げた。
シリアスな筋ながら、笑いあり遊びあり歌あり踊りあり、魅せる派手な殺陣アクションありととっても賑やか。お金を相当かけたような装置や美術だが、回り舞台を巧妙に使ってスピーディに展開。ロックに始まり、歌舞伎風の拍子木やドラの音が、メリハリある場面を作る。音だけでなく、スクリーンには映像やアニメが流され、何でもありの混沌としたカーニバル状態。役にハマる実力派役者陣の魅力もふんだんに引き出され、舞台を盛り上げる。休憩含め3時間が全く退屈しなかった。

『蛮勇鬼』『蛮憂鬼』とくるプロローグ画面から、ついに『蛮幽鬼』となった男の壮絶な人生を描いた人間ドラマ。少年漫画ばりに友情と愛と信頼を問いかけ、憎しみと復讐の連鎖を示しながら、人間の裏と表、人の本性を痛烈に抉り出す。
随所に巧みで分り易い伏線を張っており、真の悪事や本当の悪人を主人公と共に導き出す謎解き風筋書きだが、しっかりした骨組みがあって上手い出来栄えだ。
今年観た『蜻蛉峠』は救われない暗鬱とした下りだったが、こちらは救いというような光が見えるので、観終わった後もスッキリとくる。作品全体ではなく、作り込まれ役者によって命を吹き込まれたキャラクターのほうに、胸を熱くさせる感動が生まれそうだ。

主人公・飛頭蛮の上川隆也は、ヒーロー然とした凛々しさと”華”があって、男らしくも繊細な演技はさすが上手く安定感がある。まさにヒーロー声だが、ヒーローの決めポーズには笑った。殺陣や立ち回りは、一番正統派のようで安心して観ていられる。歌は声がよく出てソツなくこなすが、印象に残るというものではない。
飛頭蛮が度々言う「私は私が信じるに足るものを信じる」が、『グレンラガン』ぽくてウケたw。

お目当ての堺雅人は、自称”サジ”という微笑みの暗殺者の役。堺さんの登場は先ず”声”からで、その一声だけで堺さんだ!とすぐ分っちゃう私(^.^)。高めの綺麗でソフトな声質だが、舞台でもよく通って響きも良く聴き取り易いこと。滑舌がいいので、早口台詞や長台詞も難なくこなしパーフェクト。そのフシギなボイスは、不気味なサジ像とぴったりハマる。「僕は謀がキライなんだよね~」「バレちゃった?」といった煙に巻く台詞も嫌味がなく、妙な死生観も彼が語るだけでヘンに納得させる。
にっこり笑って人を殺す…イメージとしては『エヴァ』の渚カヲルが浮かぶが、実は堺さんにこういう役をずっとやって欲しかったv。堺さんお得意の「曖昧な微笑み」を逆手にとったような掴み所のないような役どころで、アテ書きではないかと思う。舞台上でも終始、微笑んでいる堺さんで、口を開けて笑う時もあるが、ごくたまに見せる厳しい眼差しがかえってゾクゾクさせるv。「生きててちっとも楽しくないと気づいた時の微笑み」とか言われて、サジが納得する場面が印象的。
サジの殺し方は様々で、弱い相手には左手を後ろに右手だけでチョイチョイ、時には両手で武器を持つ。剣術棒術槍術に針術と何でもござれ、独特な殺陣を多彩に披露。受け身の方の演出もあって、軽やかなステップと流れるような立ち回りが見事だった。正直、殺陣には慣れていないような堺さんだったので、ここまで動いて仕上げる姿に、ただただスゴイ!と見惚れてしまう(*^。^*)。相当な稽古を積まれたのだろうが、表情や動きに苦労が出てこないのがイイ。まさにサジを体現しているかのよう。
編んだ髪をたらした長い黒髪が、堺さんの顔を引き立ててよく似合うv。柔らかい胴着風衣装と黒いバックルを着こなすが、ゆったり膨らむ衣装の中に実は武器も隠してあったようだ。

早乙女太一は華麗で美しく、舞台上のどの女優さんよりも綺麗だった。女形はもう1回は見たかったが、色気的にはまだまだかな。殺陣や動きは舞いのように軽やかで、バレエのように優雅、見せ所も多い。大衆演劇とは違う台詞回しも頑張っていて、先輩方の中でも堂々とした演技を披露。
稲森いずみは、綺麗というより可愛らしいかな。役的にもう少し台詞に力強さが欲しいとは感じたが、ラストの見せどころはキッチリ聞かせるし、まずまず及第点。

新感線チームは、実に上手いムードメーカーぶりで盛り上げること。
高田聖子は、台詞や動作で笑いどころを引き出すも、きっちりと存在感をアピーール。橋本じゅんはもう少しドッシリ感が欲しかったが、牽引力はさすがで、「コール&レスポンス」には大いに協力させられたw。
役的にもうひと癖欲しかったが、栗根まことと山内圭哉も熱演。
堅実な山本亨のカラーが良かったが、千葉哲也の温和で渋いひょうひょうぶりは面白い。

大王役の右近健一が王妃との会話の最中、台詞が飛んだらしく「なんだっけ?」と苦笑しながらしどろもどろモードに突入。跪きながらその様子を見ていた上川さんは、役的に笑いを堪えるのに大変そうだったが、後ろにいた堺さんが素で口を開けて笑っていたので、こちらまで爆笑(^o^)。サジ的に笑いはOKだが、堺さんは得な役どころだよねw。
花道を通る人を横から見据える座席で、出入口の最後まで拝めたのも興味深い。堺さんは、両手を後ろにして忍者のような足並みで走る走る。クヒオ大佐の走り方と違い、タッタッタと実に軽やか。微笑の表情は最後の最後まで崩さない。
ところが早乙女くんは、ステージ上はあんなに優雅なのに、花道の走りでドタドタ音がするのが可笑しいw。彼もまだ男の子なんだな~と、つい堺さんと比べてしまう。

仲間に裏切られ殺されそうになった男は、逆に同族すべてを抹殺したが、同時に己の名前も人生も感情も何もかも葬り去った。だが、同病哀れむ男に出会い、仮の名を名乗った時、彼は男を利用して再生、世界すべてをも葬り去ろうと目論む。破壊こそがすべて、サジは悪人というより悪魔だったのか。
飛頭蛮はサジに信頼と友情を感じていたが、サジはそういう感情などとっくに捨てていた。飛頭蛮がもう一つの名前に帰った時、一瞬哀しい色を見せたサジ。「そういえばお前は俺の名を一度も呼んだことがなかった」と呟く男も哀しいが、ノーネイムにならねばならなかったサジも切ない。二つも名前を持つ男が羨ましかったのかもしれない。

上演後半でもう一度観劇予定。今度は2階前列なので、また違う見方で楽しめそうだ。
幕間のお弁当は、栗ご飯とお吸い物と煮物にフライに卵焼きと豪華絢爛。美味しかったが、お手洗いの関係で急いで食事しなければならず、ゆっくりと味わえなかった。今度は自分で持ってこよう。
パンフは高めの2300円でB4サイズとビッグ。写真が豊富なのでお奨めか。


堺さん@サジは、アニメの声なら絶対に石田さんキャラだとワクワクしながら観ていたw。『大江戸ロケット』みたいに、ぜひ『蛮幽鬼』も深夜枠でアニメ化していただきたい! 以下、勝手に声優キャスティング。

飛頭蛮:  平田広明
美古都:  能登麻美子
方白・刀衣:小野大輔
動活:   堀内賢雄
ペナン:  釘宮理恵
空麿:   高木渉
浮名:   内田夕夜
蔵人:   小西克幸
惜春:   田中秀幸
自称サジ: 石田彰
平田さんと能登さんふたたび。高木さんと内田さんの掛け合い。小野くんと小西くんを相手の石田さん。平田さんと石田さんに決着w。
映画『クヒオ大佐』試写会を観てきた。またまたMさんと一緒。

嘘八百の経歴を並べて女性たちから金を騙し取ろうとした、自称米軍パイロットの”クヒオ大佐”を描く。
実在の結婚詐欺師の実話を基に、映画ならではの脚色と演出を加えたフシギで可笑しなラブ・ストーリー。

舞台は湾岸戦争時。大胆不敵で華麗なる経歴もさることながら、米海軍の制服をキリっと着こなした姿に、先ずググっとくるだろうv。季節ではなく女性によって、黒と白を着こなすのがヘンだけど、中田商店のバックアップもありw。
高い鼻はヘンだが、女性をモノ扱いせず敬意を払い、常に優雅な物腰と優しい眼差しでソフトな会話を繰り広げる男。姿勢がいいのが男らしい。時おり見せる情熱と哀愁も忘れられなくなる。
クヒオ大佐を通して、堺雅人の魔力に魅せられたような夢心地だった(*^^*)。

だがチラシにある、美女3人にかしずかれるクヒオ大佐の図は大ウソw。実際はそれ程の大金を巻き上げるでもなく、逆に騙されそうにもなり、正体もボロボロとバレる、ダサクて冴えない男。ただし騙すためには努力も体力も忍耐も惜しまない、健気で純粋な男でもあった。
堺さんの腕立て伏せに注目だが、女のためによく走る走る。全力疾走する姿には年齢を感じさせない溌剌さがある。堺さんのアクションは珍しいが、堺さんのああいう濡れ場は初めて観たかもw。外人みたいな肉食系ではなく、淡白な触れ合いではあったが。

そもそも前調査もせず、お金も地位も無い女たちをターゲットにすることからして間違い。きっとそこには本物の”一目惚れ”があったのかもしれない。女たちもどうして騙されるのかとツッコまれるが、何となく気づいていても離れがたい”魅力”がクヒオにはあるのだろう。
恋はするものではなく堕ちるもの。クヒオは同時に何人もの女性と恋に堕ちることができる男なのだ。

この映画で一番私の心を鷲掴みにしたのは、クヒオ大佐ではなく、度々画面に登場する『沈黙の艦隊』だ\(^o^)/。
講談社の名があったが、かわぐちかいじ先生ももちろんこのことはご存知だろう。出てきた表紙だとあれはコミック7巻だろうか。
当時『沈黙の艦隊』が大ブームを巻き起こしたのが背景にあろうが、この映画で使われたのにはもっと意味があるのだと深読みするw。
沈艦は、ある意味、世界中をペテンにかけた男の話なのかもしれず^^;、その点でクヒオ大佐に繋がりそう。そして沈艦には第354話以外には”女”が全然出てこないので、ED主題歌の「女♪」連発と真逆になるかもしれない。沈艦で一人だけ出てきた女性が最後に発する言葉は、まさにクヒオ大佐を表しているようでもあり、クヒオ大佐へのメッセージとも取れるから面白い。もしかして彼女のあの言葉こそが、映画の全てを物語っているのかもしれない。
沈艦では大統領はじめ強いアメリカが出てくるが、映画でも冒頭から淡々とポリティカルシーンが挿入されていて、緩~い米批判と重なっているようだ。
関俊彦さんはじめ沈艦ファンの方にも、ぜひ映画を観て苦笑していただきたい。

沈艦はいわば、映画に出てきた女性の参考書でもありバイブル。女性たちもいつまでもバカではない。調べたり勉強すれば、何がウソがすぐ見抜ける。当時、携帯やパソコンがそれ程普及していなかったのが、詐欺を助長したのかもしれない。だが、女たちが賢くなればなる程、失うものが出てくる。
かつて「知ることは生きること」と男たちが言っていたが、女にとって「知ることは生きる”夢”を失うこと」でもあるのだ。知識を蓄えて全てが分ったとしても、とうとう掴めなかった男の本当の気持ちと愛情。
女たちはきっと、クヒオ大佐の後ろに、見果てぬ”夢”をみていたのだろう。”夢”が見られる時代の終幕だった。


「僕自身が騙されやすいほうじゃないかと」「すぐ信じちゃう。信じるところから始めたい」「僕の前で謙遜しないで下さい」とにこやかに話していた堺雅人さん。「恋はするものではなく、気がついたらなっているもの」というアドバイスの言葉が印象的だった。

明日はいよいよ堺雅人さんが出る『蛮幽鬼』を観劇。
劇団AUN 第17回公演『アントニーとクレオパトラ』を観てきた。安めのチケを手に入れたが、前方右サイド席。
千秋楽だが、チラホラと空席もあり。

古代ローマ。恋に溺れたアントニーとクレオパトラの末路を、オクテーヴィアス(シーザー)のエジプト侵攻と共に描く。
シェイクスピアの戯曲を小田島雄志が翻訳、アントニー役の吉田鋼太郎が演出。
エジプト・アラブ共和国大使館の協力メッセージもあったが、『海のエジプト展』をはじめ、2009年は日本におけるエジプト観光振興年とのこと。

アレキサンドリアとローマを舞台に、シンプルな舞台装置の中で、メインどころを押さえながらもスピーディに場面展開。
台詞は詩的で独特感はあれど分り易い。肝心の情報が台詞の中に含まれていて、把握するには注意深さが必要か。
照明や音楽の洗練された仕事ぶりが見事だが、血のりや小道具に至るまで細やかに使用。ギリシャ風のゆったり優雅なものから、軍服風の重厚なものまで、衣装や戦闘具も見どころのひとつ。
だが、動きや台詞にメリハリが足りないのか、長めのシーンになると眠気を催してしまった^^;。休憩含めて3時間は、私には長過ぎたようだ。

アントニーとクレオパトラは、いわば中年男女の倦怠期。愛と嫉妬と憎しみが重なり合った感情を臆面もなく出され、周りにいるものが影響を受けてオロオロする。痴話喧嘩に逆恨み、あげくは茶番自殺までやってのけ、結局は自業自得の自滅を招いてしまう。まるで昼メロを見ているかのよう。今の世相と重ねて、つい苦笑してしまう。アントニーの死の渕でさえ、クレオパトラの「何て重いの!」発言に、不謹慎ながら笑ってしまった。シリアスなのに、妙に人間臭い関係が面白い。

世界を支配する三人として、レピダスとシーザーとアントニーが挙がっていたが、比べると興味深い。酒に酔い潰れたレピダスが運ばれる時の「世界の1/3が運ばれていく」という台詞がツボ。アントニーが人間的な男なら、シーザーはカリスマ性な男なのだろう。アントニーの仕える男たちが、次々とシーザーに寝返っていくサマに、男の本性が丸出し。戦国武将でいうと、アントニーが石田三成で、シーザーが徳川家康になるのだろうか。
いったんは三人と和解したポンペーが、家来から闇討ちをするように勧められたのに、自分では出来なかった場面も印象的。自分に言わずに、お前がさっさとやってくれれば褒めたのにって、何てご都合主義。彼は小早川秀秋タイプかな。
軽薄な男たちに比べ、女たちは最後まで主人に忠実で、クレオパトラに付き従うチャーミアンとアイアラスが健気。

重厚な芝居の吉田鋼太郎@アントニーは、喜怒哀楽を大きく表現、渋さより可愛い魅力が感じられた。
演技に凛々しさと愛らしさが出ていた安寿ミラ@クレオパトラは、白に黒に晴れ着と衣装替えで華やかに演出、セクシーで似合っていた。
特筆すべきはシーザー役の谷田歩で、若手ながら吉田さんらベテラン勢と真っ向勝負、クールで不気味な中に妖しさが伴っていた。
イノバーバス@北島善紀、レピダス@関川慎二など其々に見せ場があり、若手役者の頑張りも目立つ。
お目当ての大塚明夫@ポンペーは、思ったより出番が少ないが、男前の声と体格に見入る。吉田さんたちと一緒の”バッカス踊り”では、誰よりもテンポが合わなかったがw、役的にそうなんだろうか。
沢海陽子@サイアリアスは男娼の役どころだろうか。シーザーと熱いキスを交わすも、赤く染まっていく姿が痛々しい。

ラストで、ヒエログリフ風の垂れ幕や玉座が出てきて、エジプトと最後の女王の存在が感じられた。
でも途中からバタバタと重要人物が退場し、ついにアントニーまでいなくなると、一気に興味がつきる。それなのにクレオパトラの死に至るまで、まだまだ時間がかかってやたらと長い。
余韻をもたせるのは分るが、最後のほうは一気に高めてほしいところ。

劇場ロビーに、マウスプロモーションから大塚さん&沢海さんへ花壇。お二人とも次公演も決定しているが、来年にはマウスプロの舞台も踏んで欲しいものだ。
パンフに吉田さん×安寿さん×大塚さん×笠松泰洋さんの特別対談。お写真もいっぱい。パンフに載っていた、大塚明夫さんへのコメントが「声優として著名人名鑑に載るも舞台俳優としては無名」(笑)。これからの活躍が楽しみ。

終演予定時間が伸びたので、カテコを観ないで劇場を去った。次の目的地へ。
映画『ゲーム☆アクション』舞台挨拶&先行ロードショーの六本木2回目を観てきた。
物販が能率悪くてグダグダ(~_~;)。注文受ける人、商品揃える人、確認する人、会計する人と分担作業で列が全然進まん。テニミュみたいに、一人が一人に対応すれば早く処理できるのに。パンフ買うだけで40分近くかかり、舞台挨拶が始まっちゃった。入口でサイン入り生写真を1枚。

先ずは松村清秀監督と若手4人で前説、監督が一人一人を語る。関智一とは『Wild Strawberry』で一緒で、関さんのファンなのでと監督。浪川大輔とは『第2写真部』で一緒で飲み仲間。Luke.cはダメ人間なので…。椎名鯛造はロボットにすれば面白いかなとw。
主役の宮内洋、伴大介、佐藤寛子が登場し、舞台挨拶スタート。司会はタイゾーさん。
「1回目観た方~?」と手を挙げさせるのはいいが、出演者が何度も何度も同じコトを尋ねると、しつこ過ぎて会場も引く^^;。

宮内さんは「観る度に新しい発見があるので、どんどん通って頂けたら」。「悪役に挑戦した」と伴さん。佐藤さんは「楽しい映画なので」。「とっても楽しいアクション映画」と言う智一さんが、何故か噛み続けスベリ続けるw。「2回目も新しい発見」。敵役だと言う鯛造くんは「あとの2人が失敗作で、僕だけが強い」と自信満々w。Lukeが「役者がどうしてこんなにテンション高いのか観て下さい」。
監督の見どころは「大御所2人のアクションと肉弾戦」「ドタバタ」「彩冷えるの音楽」「寛子ちゃんと浪川くんが艶かしい」と意味深。智一さんから「僕たちは?」と言われて、付けたしのように「関さん、カッコイーですよ」。
宮内さんが「みんなどうして自信に満ち溢れているか、画面を観て貰えれば分る」。

短めトークの後、客が席からのカメラ撮影。登壇者7人が集まり、右左中と向いてくれるが、10秒ほどの撮影タイムで短っ!?^^; 誰かが寛子さんをつんのめさせたせいで、ブレちゃったし^^;。

続いて握手会。映画舞台挨拶で握手があるって、そうあるもんじゃない。
荷物を席においたままで、前列からステージへ上って進む。1列目だったのですぐ順番。最初のほうだったおかげで、握手もまったりと進んで、ひと言どころか沢山お喋りできた。
映画は観てなかったのに、何故かLukeさんに「キラっ☆」と言って応えてくれたが、これって映画のキーワードの一つだったのねw。鯛造くんとは先月のトークショーのリベンジとばかり話しかけ「パッチギ!も行きます」と。1回目に参加した知人から智一さんにハグして貰ったと聞いたので、智一さんにオドオドとハグをお願いしてみたら、「いいですよ」と快くハグしてくれた! 握手もいっぱい。ええ人やん(^.^)。
宮内さんには「仮面ライダーV3大好きでした」伴さんには「キカイダー観てました」とは言えなくて^^;、お礼を言うだけで精一杯。佐藤さんはとってもステキで気さくな方で、にこやかに目を合わせて何度も「観て下さい」と熱心。浪川くんにも思いきってお願いしたら、微笑しながらハグしてくれた。すんまへん。
監督がちょこんとおいでだったので、最後に監督とも握手。『第2写真部』『窓ノ外ノ世界』に続き、お目にかかるのはもう3回目だものね!

しっかしそれからが長かった。会場全部と握手するのだから、そりゃもう大変^^;。1回目と違って上映時間も迫っているので、だんだんピッチが早くなり、スタッフの身体触れもあり、司会者もヤキモキ。
その間、監督の談話「一人一人が頑張るとCO2が減るんです」「各フロアに特徴もたせてる」「2月ロケで寒かった」。司会者からは「握手をしながらの上映となります」とジョーク。「皆さん協力で」と急がせる監督はしきりに「ホント、ごめんなさい」。結局全員の握手が終わったのは30分近く経ってから。

最後の挨拶もそこそこに全員が退出。浪川くんが手を振りながら愛想。
監督は、宮内さん、伴さん、佐藤さんとともに皆さんと一緒に映画を観るという。
すぐに上映。前列なのでスクリーンがとても観辛いんだと、開始してから気づく^^;。


本編。世界征服を目論む悪のボスを葬るため、ヒーローとヒロインが廃ビルの1階から頂上目指して、各階の敵クエストに立ち向かうアクション・コメディー。

主役は、おじさんヒーローと、お色気ムンムンのツンデレ・ヒロイン。敵ゾンビ集団はみんな太っていて弱そう。何故か敵キャラは若くてイケメンばかり。ライブ中継まであり。様々な武器を駆使するが、どこかズッコケ未完成。ラスボスの真の思惑も中途半端。
そんなゲームに夢中になる太めブサイク男が、プレイ中にいちいち入れる鋭いツッコミが可笑しい。

ヒーロー大河航役の宮内洋は、目深の帽子とマントが渋いが、あのギターや銃はいったいどこから?w 「キラッ☆」が活躍w。黒ずくめの伴大介は、つぶらな瞳が綺麗なこと。
かつてのヒーロー、宮内さんと伴さんの迫力あるガチンコ対決が見もの。60歳過ぎてもなお、あんなに格好良く動けるのにも感動。
ヒロイン千里役の佐藤寛子は、ボインと素肌と長い脚をふんだんに見せてたまらん。各階ごとにいつの間にか着替えたり、赤いリップを強調したりとサービス満点。

関智一&中村誠治郎の『遙か』ダブル天真に、大河元気も参入。智一さん&元気くんの舞台共演はこれがきっかけだったのかな。銃や刀やバズーカを構えるポーズがみんなカッコイー。一致団結ガンダムネタには、元気くんが一番喜んでいそう。
ウラタロス風の知性発揮の浪川大輔と、着流し技の河合龍之介コンビ。ここでは浪川×河合といった図式かw。最後の壮絶さもイイ。
彩冷える(AYABIE)の5人は相変わらず誰が誰やら~だが^^;、教室風講義風景はフリーダム状態。
椎名鯛造&寿里&Luke.Cのイケメントリオには、さすがの千里もウットリw。鯛造ボディの”TITAN”と頬のマークはコケオドシ!? キラキラ瞳と口がやけに可愛かったv。

戦闘の合間に、中野系アイドルやゾンビカップルが出て、話のアクセントにはなったが、これが下品で長くてしつこい。展開的にもテンポ止まりで、途中で飽きがきてしまった^^;。
火薬や爆発など使用した本格的演出だが、軽いストーリーと照らすと勿体無いような気もする。
Side Storyのサワリが最初に流れたが、『ルール』と『ゾンビ殺人事件』は観たい気もする。11月末より池袋でレイトショー。

新旧役者が揃っての奮闘に痛快感と面白さはあるが、満足感と爽快感はいまひとつ。松村監督の野望は目出度く達成したのだから、これでいいのか。

上映後、客席後方で映画をご覧になっていた監督や宮内さんらが立ち上がってお辞儀をされ、あたたかい拍手が送られた。
ミュージカル『テニスの王子様』The Final Match 立海 First feat.四天宝寺の東京凱旋公演を観てきた。
雨降りには、駅から近いJCBホールでよし。でもトイレ個数が少ない。

7月からのロングラン公演もラストスパート。だがインフルエンザの猛威は容赦なくテニミュにも押し寄せた。
先週26日の福岡夜公演で出演者の一人が体調を崩し、以降の公演が急遽中止。昨日からの凱旋公演も危ぶまれたが、何とか滞りなく公演実施となった。
開演前アナウンスでその旨の説明があり、無事復帰した兼崎健太郎の肉声で「頑張ります!」と挨拶。会場からもお祝いの拍手。
だが1日から高熱を出したカチロー役の平井浩基は本日も出演叶わず。3人揃わないと青学一年トリオにならない(-.-)。

一週間もかからず病を克服し復帰した兼崎健太郎は、さすがタフガイ!\(^o^)/王者・立海、皇帝・真田弦一郎を地でいくようなパワフルな怪物。最初の登場シーンからチームを引っ張り、シングル3を戦うのだから、彼の存在なしでは話は成り立たない。でも本当に大丈夫だろうか?とつい見守ってしまう観客の心理。仁王たちに叩かれる場面でも、空打ちだと分っていても、手加減してねとヒヤヒヤw。
手塚との激戦では、手塚の腕の痛みよりも、真田の足の痛みのほうに見入ってしまう。汗びっしょりで荒い息で足を引き摺り懸命になっている真田の姿は、もしや本当に気分が悪いのではないかとハラハラしてしまう。声はしっかり出ていたが、何度も叫ぶ台詞がちょっぴり辛そうにも見えて、頑張ってと心で声援していた。
それにしても兼ちゃん、少し太ったのではないだろうか^^;。地方公演のせいか、食事で病を散らしたのか。真田のキャラ的には、ドッシリ感は悪くないけれどw。逆に手塚役の馬場良馬が、頬がこけて前より痩せて見えた。声はよく出ているし動きもいいので、更に筋トレでもしたのだろうか。

青学一年の堀尾@丸山隼とカツオ@高橋里央は、心なしか表情が緊張感に包まれていたが、カチローの分までと奮闘、三年生よりも声が出ていた。
青学全体も、夏公演よりはメリハリと声がよく出ていた。海堂と桃城は、よく動いて実に爽快。大石&菊丸は、歌の上手下手は別にして、随分と声が出てきて安心した。不二@橋本汰斗は動きは優雅でいいが、英語の発音がどうも苦手みたいで、台詞もフワフワしてクリアじゃないのが残念。
お話的にリョーマは不完全燃焼だったので、動きたくてムズムズしている高橋龍輝を感じるw。冬公演に向けて課題が多い青学だが、進化を期待したい。

役者の影響から、前よりも真田の律儀な弱さが感じられ、逆に部長・幸村の冷酷な強さが際立って見えた。兼崎を支える形で、増田俊樹の凛とした声がいっそう響き渡る。ここに至って、幸村×真田なんだとようやく気づいたw。
赤也のデビルと仁王のペテン師が見どころだが、大河元気の狂気の声はいっそう元気でw、中河内雅貴の魔性の瞳は更にときめかす。
柳と柳生は、プレイ中ではなく、試合中の説明声が分り易い。真田を「弦一郎」と呼ぶのは柳だけ? こうなるとサポートの3人もちょっぴり見たかった。

四天宝寺Bとはよくよく縁がある。今日のソーメン売りは石田銀、相方はユウジで、ソーメン売上高ナンバー1と2のモノマネを披露w。銀の”ハゲ”に触れるなら、一度はジャッカルと掛け合いさせて欲しかった。白石が金ちゃんのモノマネをするが、どこにいるのか3階からは全然見えない^^;。
伝言ゲーム、小春の海堂ラブと鳩ポッポ、白石&金の掛け合い、審判モノマネなど、豊富な小ネタでいっぱい笑わせた。

手拍子で盛り上がるが、3階にはキャストはやっぱり来てくれない(-.-)。
役者個人のお辞儀で、リョーマだけでなく、真田も長く頭を下げていた。
最後の最後まで、兼ちゃんがずっと深々と頭を下げていた。8月に一番ハジけていたのがウソのよう。福岡公演を中止させたお詫びもあるのだろう。兼ちゃんの誠実で真摯な一面を見た思いだ。

キャストの皆さん、どうか千秋楽まで無事に終えられますように。
どんなに自分で体調管理をして気をつけていても、インフルは避けられないものだし、いつ誰かが発症するかもしれない。
私達がこうやって無事に舞台やイベントを観ることができるのは、とても幸運なことなのだとあらためて実感する。
凱旋終了後は、冬のテニミュ公演が待っている。スタッフやキャストはもちろん、私達も気をつけて楽しみにしたい。

明日はテニミュ俳優が4人ほど出演する映画の鑑賞。青学が誰もいないじゃん。
モーニング『ジパング』航跡417。立ち読みご容赦^^;。

「大和」が沈み、「みらい」が沈み、原爆が海底で爆発し、
最大のキーマン草加が消えてからこっち、
なんて展開が早くなったこと(^_^;)。

マリアナではいつの間にか夕方。
引き際を見極めたスプルー・アンスの決断で、米軍第5艦隊はサイパンから撤退していく。
とりあえず、米軍の攻撃からサイパンを守り通した日本軍の辛勝、といったところか。
サイパンの日本軍に、夕日はひと時柔らかく注がれているだろう。

本土日本では夜になっていた。
横須賀にいた菊池たちは、結局ずっと連絡待機のままだったのか!?
米軍のサイパンからの撤退の報を受け、今後の日米の膠着状態に向けて、
米内たちはやるべきことが山ほどありそうだ。
まだまだ夜の闇は深くて長い。
桃井にとっては、別の懸念と気がかりが心を重く暗くしている。
原爆と角松二佐、「みらい」の消息…。
今晩は誰も眠れないハズだ。

米ワシントンではようやく朝だ。
ルーズベルト大統領の戦意が眩しい光と共に燃えあがる。

クエゼリンでは、運命的な出会いがあった。
あの時、カメラも取り上げないでグールドをそのまま行かせた角松を
何て甘い!と非難していた私だが、
それがめぐりめぐって、グールドと角松の再会へと導いたのか。
グールドは、角松の存在のおかげで命を長らえたようだし、
おかげで、グールドは角松を好意的に捉えている模様。
角松にとっても、グールドがこの先貴重な存在となり得るかどうか。

奇しくも、準備されたのはB29の機体。
一年半後に、サイパンで原爆を積む代わりに、
今ここで角松を積んで合衆国に飛ぶとは、何という皮肉。
そのサイパンの無事を知った角松に、ようやく束の間の眠りが訪れる。
合衆国までの道のりはまだ長く遠い。

縛り付けられたままとはいえ、頭に包帯をして孤独の地に連れて行かれる角松の姿は、
かつて角松が救い出した草加の姿ともカブりそうだ。
その草加の戦略は、半分は頓挫したが、半分は成功したのではないか。
舞台の後は、息子と待ち合わせをしてマリオンへ。

映画『風が強く吹いている』を試写会で観てきた。
”走る”才能をもった若者2人を中心に、同じ寮で共同生活を送るメンバー10人が、【箱根駅伝】出場を目指して挑んでいく話。

去年冬に同名舞台を鑑賞。映画は舞台とは違うキャストだが、何ヶ月も前からトレーニングを積んで撮影したそうで、風をきって懸命に走る姿と飛び散る汗には、”本物”の手応えがあった。
映画ならではの臨場感と疾走感が駆け巡り、生きる鼓動ときらめきを感じながら、男同士の絆に胸が熱くなった。
舞台でもあったが、「長距離選手に必要なのは”速さ”ではなく”強さ”だ」というハイジの言葉と、「走るって何だろう?」を追いかけるカケルの姿は、映画で観てもジンとくる。

人物の個性や笑いどころを押さえつつ、表現や見せ方が実に上手い。
遙か前方を見据えて、無心に走るカケルの姿は、観るほうにも共鳴を与える。合宿の雄大な自然をバックに、綺麗に一列に並んで走る10人は、一本の襷が繋がっていくような連帯感がある。10人其々にスポットライトをあてた画面も印象的。”ひとりはみんなのために みんなはひとりのために”を体現したような作品だ。
多数のエキストラとカメラを投入した九州での撮影と実際の場面とを組み合わせ、再現されたレースシーンも見事。ヘリからの空撮やテレビジョン映像が、更に迫力と緊張感を高める。

『ROOKIES』シリーズに出た俳優も何人かいて、体力や筋力ある若者が参加。
一人一人の個性や性格を尊重してやる気にさせる、温和で冷静なハイジ役が意外と合っていた小出恵介。撮影時は高三だった林遣都は、走る姿が軽やかで本格的で、情熱的な瞳に魅入られそう。
観る前は『シャカリキ!』が思い出されたが、去年は自転車で走っていた中村優一が、今回は足で走る王子役。漫画ネタは舞台より少なかったが、マイペースな甘え顔、挫折と悔しさを味わう顔と、様々な表情を見せて達者だ。思ったより腋毛が濃くて逞しい身体に注目v。
D-BOYS仲間の五十嵐隼士と中村優一との2つのショットは見どころ。ラッシーと林くんは同級生にはとても見えんw。硬派で肝っ玉が深い役どころを渡辺大が好演。

マネージャー兼コーチや家事掃除全般まで受け持ち、夢を現実のものとかえていく力と才を持つハイジには、誰も叶わない。誰もがハイジに魅せられて付いていく。ハイジは人の夢と目標さえも導いてくれる。
ハイジに心底ぞっこんな、カケルや王子たちの熱い眼差しと言葉は、ついよからぬ想像を刺激するw。正反対だがどこか似ているカケルと王子の空気感もイイ。カケルを普通以上に意識する、神童やユキやキングが興味深い。ジョータとジョージをもう少し描き込んで貰いたかったが、二人はカケルが女好きではないことに気づかないのかw。ムサはいるだけで安らぎ。ニラがキュート。

難を言えば、外や人混みでの撮影のためか、時おり俳優の台詞が空に飛んで、よく聞こえなかったこと。車中の津川雅彦がメガホン越しに叫ぶ言葉も、分らないものがある。リアルな光景を尊重したとはいえ、俳優同士でもっとクリアに明確に喋って欲しかった。それとも映画館という音声が良い場所なら、ちゃんと聴こえるのだろうか。

映画を観た後は、なぜか身体を動かしたくなる衝動に駆られそう。
5キロ13分ってスゲェと感心した息子が、俺も明日の朝から走るぜ!と意気込み。
口だけとはいえ、お前も今から走れば箱根は遠くないかも。
もう一回映画館で観て、細かい場面を確認しながら、熱くなってみたい。
舞台『美しき背徳~Beautiful Magic』を観てきた。
DIAMOND☆DOGS ACT series vol.2 DRAMA PLAYだと知ったのは、チケットを取った後。
お目当ての岩崎大と加藤良輔は客演で、てっきり主人公かと思ってたら^^;、ちょっと違っていた。

13年前に不審な死を遂げた父の死の真相を確かめるべく、本妻の長男によって集められた、異母兄弟9人の”心の闇”を探る壮絶な闘いを描く。
場所が函館だと分るが、2010年2月って未来!?
場面転換のないシチュエーションでのストレートプレイ。人間の性と業を見据え、内面性をえぐるような、息づまる会話劇と心理劇。耽美で官能的でありながら、シリアスなアクションもあり。
あまりに捉えどころのない浮遊感のある世界観と、一向に進まない展開と繰り返される台詞と犯人探しで、途中から辛くて眠くなってきて困った。役者の個性とパワーは感じつつも、どうにも心が騒がず熱くならない。観終わった後も、刹那的で不条理な思いにかられて、心に残るものはあまりなかった。

とにかく兄弟揃って美形ぞろい。本妻に愛人や売春婦や家政婦と、手をつけた女は色々あっても、DNAの元である父親もさぞかし美しかったのだろう。あまりに美しいと、ナルシーに自分だけしか愛せなくなるのは常のこと。
なぜ男だけしか生まれなかったのだろう?という疑問も劇中であったが、結局はこの父親の絶対的信念と、死んでからも生きようとする怨念が、兄弟たちを”背徳”という渦に巻き込み狂わせてしまったようだ。

キャストの皆さんは確かに端整で綺麗、長身で足が長いこと。派手めな衣装がピタリと似合うが、あまりに普通の服装がないとかえって詰まらない。
衣装の部分に、赤、青、緑、黄、ピンク、そして白と、色分けがしてあるように思えたが、結局これは話の布石でも何でもなかった。
人物に職業の設定があるが、台詞で説明されても、みんなそれらしく見えないのに苦笑。刑事は言動的にも絶対に見えなかったが^^;、音大講師もファッションデザイナーも医大生も説得性がない。
リアル感が伴わないと、キャラクターにも感情移入しにくい。ナイフにシャカと、結局は飛び道具が幅をきかせる残虐な暴力世界に終始。銃声が嫌いな私には反発するしかない芝居だった(-_-;)。いっそ真犯人をハメるための、集団のヤラセ劇でどんでん返しでもあったら、どんなにか救われただろう。

岩崎大(Studio Life)は長男で出番も多く、物語を動かして注釈する重要な役どころ。上から目線でものを言い、いつも堂々と冷静に周りを観察している姿がよく似合う。立ち姿が一番綺麗で、落ち着いた明確な台詞も聴き取り易い。だがライフさん仕込みの、やや芝居がかった台詞回しは、他のナチュラルな台詞の中では浮いているように感じた。難解な台詞が多いのか、2~3度噛んでいたのも気になる。
加藤良輔は、双子の弟役だが、役的に常に冷淡で否定的なもの言いで、笑顔が全く見られなかったのが寂しい。瞬発力のある動きはさすが。

残り7人がDIAMOND☆DOGSの全メンバー。よくは知らないが、3人の方は其々別の舞台で観たことがある。
東山義久はセクシーで野生的で格好良く、ステージでも華があり、動作は鋭敏かつ繊細で美しく、凄みのある演技にも注目しそう。でも台詞回しと迫力はずっと同じテンポで物足りなさ感がある。
良輔くんとは双子役の森新吾は、臆病で自己卑下する役を上手く表現。だが台詞が明瞭でなく、会話もわざとらしくて、聴きながらイライラしそうだった。
聴いていて面白かったのは、ハイトーンボイスでテンション高い小寺利光。緊張感の場面をほぐすムードメーカーぶりだが、キャラ的にややしつこかった。
原さんは柔らかさの中に硬派な部分があり、帽子を被った姿が織田裕二っぽく見えw、声も演技も安心感を伴って見ていられた。9人の中では、原さんの拓海が一番好きなキャラクターだろう。
中塚皓平の役は淡々と無機質だが、純粋には見えずやや飽きる。TAKAの役は感情的でひたむきだが、演技にわざとらしさ感がある。咲山類の役は唐突過ぎて、狂気の中に狂気しか見えなかった。

舞台セットは廃墟風の教会で凝っている。中央扉のはめ込みが十字架で、扉を開けるとマリアと子供の絵があるのも意味深。右手壁には、血の痕跡のような跡も伺えたり、チラチラと降る雪も見える。
ライト効果だけでなく、時おり聞こえる暖炉の火が燃える音や、狼の嘶き、チャイコフスキーっぽい音楽も印象的。

だが一番残念だったのは、舞台中央にデンと置かれている棺桶と、右手の大きな机の存在。最前列の席だったので、この二つが邪魔になって、せっかくの重要場面や見せ場が全く見えなかったことだ。机の椅子に座られると、机が邪魔で表情が全く見えない。左手奥で死んだ人なんか、殺されたところも、息絶え絶えに会話する場面も全く見えず、声だけがわずかに聞こえるのみ。不謹慎ながら、殺害場面でも眠くなりそうだった^^;。
客席センターだったら、全てがしっかり見えただろうか。同劇場で観た『イタKiss』では見えないことはなかったので、これは舞台監督や演出上の盲点であろう。

そんな邪魔な棺桶も机も、芝居とED場面が終了後、すぐにスタッフによって隅に片付けられて、ステージが急に広々と見違える。芝居中に片付けてほしかったよw。
何が始まるのかと思ったら、芝居のイメージなのか、カテコ的な歌とダンスのパレード。『bambino』みたいなノリかな。
新吾さんと良輔くんが中心でブレイクダンス。汗を飛び散らしながら踊る良輔くんからやっと笑顔が! 小寺さんや原さんや中塚さんが肢体を伸びやかに動かし、無表情で不気味だった咲山さんとTAKAさんが生き生きと踊る。東山さんのダンスは別格で、バレエ風なしなやかさとダイナミックさで惹き付けられる。
みんなに混じって大くんも柔らかくいっぱい身体を動かして踊る。結構稽古をしたのだろう。目の前で踊ってくれて、楽しそうな頑張りぶりが伝わってきた。
ビートのある歌も唄っていたので、個別の見せ場以外では、手拍子で私も応えていたが、客席からノリのいい手拍子があまり出なかったのが惜しい。千秋楽辺りでは、一体感のある手拍子が起こるだろう。
最終回を含め、TVアニメまとめてあれこれ。

『銀魂』第176話
総集編!? 名セリフランキング第9位は、怒涛の「ヅラじゃない。桂だ」攻撃で、脳内マヒを起しそう(爆笑)。今更だけど、いろんなバージョンがあるんだねw。サービスのジャンプアニメツアーの絵もウマイ宣伝。

『大正野球娘。』最終回
桜花会VS.朝香中学、これが最後の本気モードの迫力ある試合に釘付け。小梅たちがひたむきに懸命に球を追う姿に、胸がジンときて思わず涙ぐむほど感動。最後も爽やかでほのぼの。お目当ては出てなかったが、良作で毎回楽しみだった(^.^)。この続きをぜひ見たいな。

『Phantom-Requiem for the Phantom-』最終回
アマリカのマフィア街から一転、新章から突然高校生で面食らう。新OP場面が『ドルアーガの塔』っぽいし、新キャラの美緒が『BLACK LAGOON』の雪緒みたいで、二つの作品に繋がりがあるのかと思ってしまった^^;。キャルが成長し過ぎっ。アイン&ツヴァイとしてでなく、江漣&玲二として全うできたから幸せだったのか。

『CANAAN』最終回
”カナン”に拘っていた者と、とっくに吹っ切れていた者の差。設定や描写がリアルな迫力で見応えがあった。アスファルドが自らの腕を飛ばして奈落に堕ちていくところも印象的。ラスト、マリアの旅立ちと共に余韻たっぷり。

『戦場のヴァルキュリア』最終回
前半は”ヴァルキュリア”って何ぞや?と思っていたが、新OP場面で先に出されてしまった^^;。感情表現を細やかに描いてくれたので、キャラクターにも思い入れがわいた。マクシミリアンが暴走するも、ウェルキンの男らしさを最後に見れた。でも”戦場”と付くとおり、イイ人がたくさん死んでしまったな(;_;)。

『メタルファイト ベイブレード』第25話&第26話
カプリコーネ使いの通称デスカプリ、大池トビオに石田彰。アフロに飴玉しゃぶりのワルガキ風で、「ミッション・コンプリート」が決めセリフw。よく見るとOP画面にもいるじゃん。チュッパチャプスというと『ジェネラル・ルージュ』の速水みたいだが、口に入れながら喋る姿は『ドカベン』の岩鬼風w。
大道寺@子安武人の配下メルシーの声で平田広明がまたまた登場。執事風な丁寧語がぴったり。

『ワンピース』第419話
仲間達の行方その4人目? モモイロアイランドへ飛ばされ、すっかり気を良くしたサンジが見たものは!? 悪夢だ!地獄だ!(笑)

『グイン・サーガ』最終回
当初からの予定とはいえ、中途半端な終わり方なのは残念。原作者の意向がないと続編も作られにくいのだろうか。絵も動きも綺麗で良心的作品ではあるが、どのキャラクターにもいまいちハマレなくて感情移入がしにくかった。

『咲-Saki-』最終回
県予選の団体・個人のライバルたちをじっくり描くことで、人物描写がクリアになったのはいいけれど、みんなユリだったのかw。温泉に水着に合宿とサービスたっぷりだが、麻雀戦局場面は本格的で、イメージ映像も含めて夢中にさせた。全国への続きはないのかな。
『仮面ライダーディケイド ファイナルステージ&番組キャストトークショー』最終公演に行ってきた。
『カブト』から参加してきたステージだが、今回は1公演のみ参加。
てっきり会場は中野かと思い込んでいたので渋谷で焦った^^;。しかも道路が”お祭り”騒ぎで通れやしない^^;。

物販は見るだけ。握手のためパンフを買う。
座席は1階前方だが右ブロックで、ステージ右端が見切れるのが残念。


第1部 仮面ライダーディケイド ファイナルステージ。約40分。
ディケイド、ディエンド、クウガに、龍騎、ファイズ、カブトが参戦。対するは、アポロガイスト率いる大ショッカー。戦闘員たちが客席を通って愛想振りまいたり、ステージでバック転バンバン披露してとっても元気w。
仮面ライダー6人で食事。イクサのイタリアンレストラン、蕎麦屋響鬼、ディケイド手作り鯖味噌が登場。イクサ、大人気! ディケイドとクウガで「おやめなさい!」やったり、クウガとファイズが互いに写メ撮ったり、小ネタが笑える。
キバーラがさながらベアトリーチェのようでw、ライダーが何度やられても『うみねこのなく頃に』バージョン^^;。
平成ライダーが次々に参入。電王が出てくると、会場も大歓声。電王と龍騎が「やった!」と嬉しそうにハイタッチ。あれ?ブレイドはいつの間に加わった? 肝心のエセ龍騎が見えん^^;。
コンプリートフォームが出るとさすがに歓声だが、仮面ライダーWはそれ以上に大歓声。
スタッフ泣かせの(笑)”ナマコ”騒動も克服。ナンセンスなアクション・コメディで爆笑ものだった(^o^)。
キバーラ@沢城みゆきとイクサ@加藤慶祐は新録かな。他ライダーで声が聞こえた関さんや智一さん、立木さんら声優陣は使い回しっぽい^^;。

15分休憩。休憩中に流れたのは、『十年祭』ミュージカルの「仮面ライダー正義のヒーロー♪」。十年祭のDVDも予約しなきゃ。


第2部 仮面ライダーディケイド 番組キャストトークショー。約45分。
客席扉から、色とりどりの風船を持ってキャストが登場。右から村井良大、井上正大、森カンナ、戸谷公人。公ちゃんが髪型といい服装といい、イベント時の佐藤健にそっくりw。
司会者もいるのだが、4人で勝手にトークを進めていきフリーダム状態w。

ファイナルの感想。「最終回は裏切りだな」(笑)「ディケイドはいい意味で、期待を裏切る作品だった」。ライダーの顔を見た時「形で裏切った」と、ディケイドの顔は「バーコード」で、ディエンドの顔は「エスカレーター」と放題(笑)。でもクウガは「クワガタ」。ディケイドの色がピンクで、ピンクが好きな正大くんはちょい運命感じた? ディケイドとディエンドは斜め45度がいいらしいが、カンナさんが「側面を見て下さい」と”側面”に拘るw。
劇場版からは「あっという間だった」と皆さん。最終回の撮影では、まーくんが「泣いてた」そうだが、他3人は最後じゃなかったので泣かなかったそう。カンナさんがいつの間にか「モリモリ」と呼ばれ。

印象に残ってるのは『仮面ライダー電王』編で、電王の憑依ネタがスタート。もちろん声の吹き替えナシ。
公人くん@ウラタロスは、健くん@ウラタロスとソックリ。村井くん@デネブはユウスケまんま、正大くん@侑斗はちょい優一くん似で、息の合った(?)掛け合い。カンナさん@ジークはひと言だが、2回目でやったモモちゃんも「俺、サン…」までだったらしい。最後に披露したのは正大くん@紅音也で実に楽しそう。

ディケイド・クイズショー。声マネで説明する村井くんと正大くんがイチャっているので、公人くん@大樹から「士、ソッチばかり構ってないで、僕のほうも見てよ」とクレームw。あ、そっか。ソッチ系の関係だったのね(笑)。
プレゼントは、動物や花に作られた風船だが、景品が足りないと、あらたに風船を膨らませて動物を作り出すまーくん。そういう特技があったのか!?
クイズは3択で、座席表を見ながら出題者が好きな座席番号を発表して回答者を選ぶ、割と公平なやり方。満席かと思われたが、空席のハズレもあり。正解者には本人から直接プレゼント手渡し。公人くんが来た時は周りから歓声。2階の人にはスタッフから。
最後の設問の回答者は男の子で、ステージで出演者から答えをさりげに教えて貰いながら回答。やり取りがとってもかわいかった(^^)。

公人くんがトリガーを持ちながら「Treasure sniper」を歌唱。ナマは初めて聴く。続いて、会場へ「士って呼んでくれ!」と何度も要求し、会場も「つかさ!」コールの中、白いチョッキに着替えた正大くんが登場。相変わらず何を唄ってるかよく分らない歌^^;。アンダーが見えてるのはわざとか?最後に「変身!」ポーズ。

ステージに4人が勢揃い。12/12公開の劇場版での最終回を控えているので、これが最後という感じはあまりしない。
公人くんが「皆さん、愛してます」と大樹風に挨拶。「いざ終わるとなると悲しくなるが」と村井くんが「これからも平成ライダーを見続けて応援して下さい」と男らしい挨拶。正大くんは「ありがとう」を繰り返し、最終回を映画館で「観に来てくれるのかな?」と問うと、会場が一斉に「いいとも!」。『いいとも』の宣伝のようw。
最後に4人が肩を組んで、ファイナルらしくと「俺たちは、通りすがりの仮面ライダーだ、覚えとけ!」で締めた。持っていたタオルが前方に投げられた。


仮面ライダー握手会。パンフかカレンダー購入者特典だが、パンフは早々と完売。
ステージに、クウガ、ディエンド、Wが登場する中、ディケイドは通り過ぎるだけw。右から、クウガ、ディケイド、W、ディエンドの順で握手。クウガが一番テンション高いかも。最後の握手がディエンドで、これぞザ・エンドかw。
1回きりの参加だったが、充分楽しめたし満足(^o^)。残るは12月の劇場版。

20時半に帰宅。息子が、お試しコミック読みの流れで、某所にある『カイジ』のアニメ数話をずっと見ていた。これ、ナレーションが立木文彦さんなんだよね。カイジの画面から「ジョーカー!」とか聴こえてきそうだったw。
映画『湾岸ミッドナイトTHE MOVIE』&舞台挨拶に行ってきた。
地元の映画館で舞台挨拶を観るなんて何年ぶり!? しかもお目当てさんが!
4日前から窓口でチケット引換。前売券も使えて、座席も選べて、ポイントも溜まった(^o^)。

上映前に舞台挨拶。中ほど出入り口から登壇者が登場。ステージはないので、スクリーンを背に4人が立つ。右から室賀厚監督、中村優一、加藤和樹、米原幸佑。監督が一番デカイし、米原くんが余計小さく見えるw。
会場が狭いので、前方席では出演者とかなりの接近。試写会の時よりも、更に近い目の前なので、メモもとれず、ドキドキしっぱなし(*^。^*)。初日のフォーマルさと違って、みんな緊張感がほぐれ、黒を基調のフリーな服装。

公開から2週間経っての感想。マイクは1本だけで、4人で仲良く回し合い。
男性の反響を語るちゃんなかと、車に興味を持つ人が多かったと言う和樹。二人ともネットのブログ等で反響を探っていたそうだw。あいにく会場は女性ばかり。
司会者が寄せられたブログの感想を紹介するが、その中に高木ブーさんの感想もあり、お孫さんが好きな『仮面ライダー電王』繋がりで、ちゃんなかとはメルトモになっていたようだ。
話す順番は決まっていなかったようで、途中で顔を見合わせ軽く苦笑し合うちゃんなかと和樹v。

クールなイメージのポルシェに似合う男になりたいとか、ミュージシャンとしてこれから”車”の歌も作るかもしれないと、「180キロ~♪」と即興で歌を聞かせるノリのいい和樹(^o^)。
父親はレーサーになりたかった程の車好きだが、今回の映画についてはまだ語り合っていないと言うちゃんなか。室賀監督は必要なこと以外喋らない方なので、まるで父親のようです、と笑うちゃんなか。
劇中では女好きな「ちゃら」だが、実際は違う!と言う米原くん。車の発進時の体の動き方をちゃんなかといつも練習していたと言い、隣の和樹も「ブン!」とやって見せる。運転できない優一の影ドライバーとして、本物のカーレーサーの車に乗せて貰ったが、スピード感がたまらなかったと笑う米原くん。
最近のお気に入りの曲は?という質問に、”米倉”さんと間違えて「米原さん」と話すちゃんなかに本人からツッコミw。自分の歌はあまり聞かないと苦笑する和樹に司会者からツッコミ。米原くんは「ポニョ」w。

劇場スタッフさんから4人に花束贈呈。其々に渡した後で握手でも待っていたのか^^;、しばらく立っているスタッフさん。
最後に挨拶。「朝早くからありがとうございます」から、「映画を見て、バッチリ目覚めてください」と初日と似たコメントを言うちゃんなか。兄貴@佐田さんの「湾岸へ」も宣伝する米原くん。「カッコイー」「ステキ」「カワイイ」と俳優さんを観に来られたと思うが、今最も輝く俳優さんをじっくり見て下さいと監督。次は「ラブ・ストーリー」の作品を作りたいらしいw。

花束を持って皆さん退場。手を振ってくれたのはちゃんなかだけ。思ったより時間を取ってくれて約30分。
終わった途端、ドヤドヤと会場を出る女性たち。次の新宿に向かうためだろうが、あまりにゴッソリと出て行かれるとイヤ~ンな気分(~_~)。
スクリーンは見難いので、空いた後方席へ私も移動。


本編上映。たぶんこれが最後になる3回目の鑑賞だが、全然飽きずに画面に見入ってしまって面白かった。相性がイイのかな。

”悪魔のZ”に絡めて、画面が”サイコホラー”を意識した作りになっていて面白い。不気味な音楽とか効果音、振り返る和樹の暗く刺す瞳など、結構煽ってくれることw。悪魔を葬るのはエクソシストだが、和樹はそのエクソシストのカラス神父、”ブラックバード”だから黒の怪鳥だったっけ。
とりつかれた者により、悪魔は何度でも蘇る。不死鳥VS.怪鳥の続きをもっと観たい。続編をぜひとも作っていただきたいな。
毎年恒例、平塚の第8回市民演劇フェスティバルへ行ってきた。
お目当ては湘南アクターズの舞台だが、その前に上演されたお芝居も少し観ることができた。

休憩後、劇団湘南アクターズの新作『別役実のコント検定!~不条理な笑いのライセンスをあなたに』を観た。
日本の不条理演劇を確立した別役実氏の短編コント。約40作ほどあるそうだが、今回はその中から10作品を上演。郷田ほづみ氏の演出なので、「怪物ランド」が即浮かんでしまうのはファンの性かw。
1作品あたりだいたい7分ほどで、2~3人ずつが参加。男優8人女優10人が出演すると、どうしても一人あたりの持ち時間が短くなるのが物足りないか。

いただいたパンフに、其々の作品ごとの”ナンセンス度””不条理度””ブラック度””風刺度”の数が書いてあって参考になる。
ナンセンス度があるほどバカバカしくて、不条理度に煙に巻かれ、風刺度は人間や社会をチクリと突き、ブラック度でヒヤリとさせられる。
対話や掛け合いから可笑しさが込み上げて、其々の作品の個性とアクが見える中、久しぶりのショートコントを存分に楽しんだ。
10作の中から、自分の好みやそうでない作品も見えてくる。ネタだと分っていても、私はどうも"死体”ネタには反発しそう。ギリギリの線ながら身近に感じて、一番面白かったのは「誘拐」だろうかw。

登場時から皆さんはマネキン状態だが、チョッキ型衣装で統一していて、既成概念を持たせないのが正解だ。
馴染みの役者さんが達者な演技を披露するが、今まで拝見していなかった新しい方達まで加わって目を引いた。それにしても、熱演とはいえ、ツバキを度々飛ばす役者さんもいて、思わず身を引いたw。
演じ手にはテンポと集中力が必要かと思ったが、『12人の怒れる男』の緊張感と比べて、今回は役者ものびのびと楽しまれていたようだ。

観客には家族連れも多く、お子様方がいちいちツッコミながらウケていたのが面白かった。
観終わった後であれこれ考えさせるものではなかったが、演劇祭出品に相応しく、みんなで軽く楽しめる演劇だったと思う。
劇場を出た後、八百屋さんでバナナを見かけたら、アノ話がふと脳裏に蘇ってきて苦笑させられたw。

終演後、ロビーで役者さんと歓談。米丸照二さんに今公演についても色々と伺った。
郷田さんとはお久しぶりだったが、12月のひらりさんと羽衣さんの舞台演出を控えて、とてもお忙しそうだった。ご出演情報もそのうち伺いたい。
映画『カムイ外伝』を観てきた。
最近の映画鑑賞は時代劇づいているが、見比べる楽しみもある。

抜忍となり逃亡の旅を続けるカムイが、漁師や妻で抜忍の家族と過ごすも、壮絶で孤独な戦いが待ち受ける。
原作は朧だが、TVアニメ『忍風カムイ外伝』でこのエピソードを観た記憶があり、私にはアニメの実写版という括り。
古今忍者ものは幾つもあり、アニメでは『NARUTO』、特撮では『カクレンジャー』『ハリケンジャー』が思い出されるが、雰囲気的には『仮面の忍者赤影』に近そうで、これほど本格的な実写版は初めてのように思う。
突っ込みどころは多かったが、原作ストーリーから逸脱せず、俳優の奮闘ぶりのおかげで、時代活劇人間ドラマとして見応えがあった。

だが、今なぜ「カムイ」なのだろうか。本来マイナーで反体制派のこの作品を、大人の事情でエンタテイメントな映画にした結果、歪みやムリが生じ捉えどころのない作品となり、観る人の評価を真っ二つにしたようだ。
そもそも残酷な殺戮シーンが多数あるにも関わらず、PG12にもせずに万人向けなのが疑問。非人や差別社会の説明がないと、子供カムイが掌の血を見せて「同じ人間じゃ」という場面を見せても、説得性が出てこなく辻褄が合わない。
邦画で海洋ものというと、戦争映画をのぞけば結構少なそうだが、それだけ”海”を表現するのは難しいのだろう。VFXを使った不自然な海や空のシーンに違和感をもち、ワイヤーアクションのわざとらしさは子供騙しに見え、もっと工夫と知恵が必要だ。
脚本の宮藤官九郎らしいカラーもあるが、作品に”情”が入っているのがクドイ。もう少しクールに俯瞰的に捉え、余計なエピソードも省けば、もっと原作の雰囲気をスリムになぞらえたのではないか。

キャラクターの出来は原作ファンも満足させるに違いない。
カムイは、まさに松山ケンイチあっての映画。松ケンの忍者走りの速さや、アクションの多様さなど実に素晴らしく夢中にさせる。”十文字霞くずし”は原作以上に格好良かった(*^。^*)。表情や振舞いにもカムイらしい孤独感が出ていてドキリとさせる。撮影中に怪我をしたことで、かえってカムイの心に近づけたのか、松ケンの奥底にカムイの”孤高の魂”と似た部分まで感じられた。
あえて不満をいえば、松ケンの体にもう少し男の”色気”が欲しい。胸板を見ても何も感じなかったもん。それと物を食べる時は、口いっぱいに頬張らないで欲しいw。食事だとつい素が出ちゃったんだろうか。
小雪@スガルと、小林薫@半兵衛が、思った以上に熱演でイイ出来。大後寿々花と子役たちも健気で可愛いこと。伊藤英明も最後のほうは原作に近くて好演。
山崎努の深味のあるナレーションが、アニメ語り手の城達也の雰囲気を残して、世界観を紡いでいる。

江戸時代とはいえ、”漁業”という仕事をじっくり描いたのは評価できる。山育ちのカムイが、船上で魚釣りをし、スガルの家族と食事をし、娘サヤカと月日貝で語らったことが、後の事件があるが故に、いっそうの煌きを帯びて切ない。家族と過ごすカムイというより、カムイと過ごした家族に重点が置かれてしまったが、仕事とは?生活とは?幸せとは?を、現代にも問いかけている。
なおさら”猜疑心”が日常にも必要だと思う。スガルはカムイの言葉を信じて油断してしまったのだ。人を信じるなとは言わないが、現代でも生き抜くためには”猜疑心”を忘れてはいけない。こう思うのは、最近その”猜疑心”によって連絡をしたら、首一枚繋がったというコトが私に起きたから^^;。
観る人の状況や心境によっても、この映画は人間の心理を突くようだ。必死で休職中の人ならば、おそらくカムイの”生”のほとばしりを感じられるだろう。

『スガルの島』のカムイは、抜忍としてはまだガキで、強さとタフさの中に弱さと甘さを合わせもっている。 カムイがもっと成長した姿と松ケンの色気を観るためにも、続編の映像化を望みたい。
その際は、マイナーでもB級でもいいから、社会の底辺で生きる様々な人達にも焦点をあてていただきたい。

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