good morningu N.5『君、生きてる意味を知りたがることなかれ!』を観てきた。

グッドモーニングナンバーファイブの舞台はお初だが、今まで観てきた小劇場の中で、最もハチャメチャでフリーダムな公演だった(笑)。
全席自由だが、ステージと客席の境界線が曖昧で、前方は座布団が無造作に置かれているのみ。後方の段差のある座布団は人気なので50歳以上と設定w。
そして上演中の飲食は自由! お酒も可で、開演前にエビスビールとツマミを販売w。多少のお喋りや携帯通話も自由、トイレや途中退場も可。もちろん掛け声や手拍子や拍手も歓迎。ただし、暴力や故意の迷惑行為は禁止だ。
密接空間的に、『3人でシェイクスピア』の観客巻き込み型芝居と似ているか。

芝居の内容は、ナンセンスなショートコントの炸裂。女優男優の4人が次から次へと体当たりの演技を披露し、息もつかせぬ熱気と笑いのトルネードに、身も心も巻き込まれたといった感じだ。
とにかく女優2人が凄まじい。脚本と演出もした澤田育子と主演の藤田記子がガッチリとタッグを組み、その迫力にはただただ圧倒される。様々な役どころを怒涛の如く繰り広げるが、既存の”壁”をどんどんぶち抜いていくのが快感だ。
なにしろ女優なのに、腹芸や尻を出すのは序の口、パンティやオッパイを惜しげもなく出して、しかも○○させるっ!(゜o゜) 観客の目の前でw。ここまで強烈な捨て身の演技をする女優を見るのは初めてだ!

お目当ての岩崎大(Studio Life)は特別友情出演なので、出番的には期待していなかったが、どうして全編たっぷりと共演。みんなコスプレの連続だが、大くんも様々な役に挑戦、それは見てのお楽しみw。女役はライフの経験が役に立つが、肌やらヘソやら露出度アップ。まさかの「○○したーっ!」は、「絶望したー!」に聞こえなくもない自然な台詞に変幻(笑)。達者な役者陣に負けず劣らず、ソロの歌や踊りも披露したりと、大くんの新たな魅力と引き出しを満喫できた(^o^)。

同じく特別友情出演の河野ヒロアキ(吉本新喜劇)が、ユニークでタフな個性を発揮、リアルにキモイ部分を出しながら、女優陣を盛り上げる。
平日限定ゲストでMINAKO(米米CLUB)が登場。ちょっぴり歌と踊りとセクシー度を見せながら、ツアーライブの宣伝も忘れない。

居酒屋ミュージカルが一番本格的で(?)可笑しかった。レ・ミゼ風に展開してるなと思ったら、大くんが出ると急にテニミュ風に転換w。澤田さんも藤田さんも河野さんも歌唱力があるので尚更歌に聞き入ってしまうし、大くんも生き生きとやっていた。
実名のタレントが登場したり、某海外ドラマのパロもあったりと、バラエティある演目はジェットコースター的。
白い布を広げただけのスクリーンが開場前と暗転時に流れるが、稽古時やアフターの映像が実は芝居の伏線となってたりと巧妙なサービスぶり。
フロアには予めビニールシートが張ってあったが、これでもかというほどたっぷりと雪を降らせて汚していたのも痛快だ。

「君、死にたまうことなかれ」と何度も歌い上げる世界は、笑いと気楽で満ちていた。慣れない座布団席はお尻に痛かったが、90分なハズの100分はまさに娯楽と驚愕の時間だった。
終演後に、ここの永久株主になったのは言うまでもない(会費100円だし)。

大くんにもちょっぴり激励。次は年末のクルーズ・イベントかな。
でも白馬や人魚姫になっていた大くんが、来年『トーマの心臓』でオスカーをやるかと思うと笑いがこみあげるw。
『東のエデン 劇場版I The King of Eden』を観てきた。
ロビーには、監督&キャストのサイン入りポスター、M65滝沢朗モデルが展示。

100億円の入った携帯電話を使い、日本を救う使命を課された少年と、彼を見守る少女の物語を描いた、テレビアニメ続編の映画化第1弾。
日本に向けて発射された60発のミサイル攻撃事件から半年の2011年8月。姿を消した滝沢朗を追いかけて探す森美咲は、ニューヨークの地でようやく彼と再会するが、陰謀の影や事態の急変が迫りつつあった。

テレビシリーズ終了のあれから色々とありました的な回想と説明が多く、前半はやや遅速な展開。咲はあんなにドジでマヌケな娘だったっけ?と思うも、滝沢との再会後は専ら恋する女子として癒しに徹する役割。
”東のエデン”が株式会社に昇格してたり、平澤の存在感が強まったり、板津が表に出てきたりとめまぐるしい変化を楽しむ一方、滝沢だけはまた記憶を消していて、咲とまた似たような時間を過ごすというのがまどろっこしい。”滝沢”という名がどんどん抹消されていく様子は実に気味悪くて怖い。その不気味な力に対して、会社ごと挑もうとする平澤たちの結束力が眩しくも逞しい。

咲との記念写真やゴールデンリングなど、滝沢の記憶を解くキーアイテムがあれこれ出てくるが、懐かしの映画ポスターにも惹かれる。
各セレソンによってジュイスの性格が変わるのが愉快だが、玉川紗己子の演じ分けもたっぷり楽しめそう。吉野裕行演じる新キャラは、粘着質で思ったより器は小さい。二人の窮地を結局救うことになる黒羽の豹変に驚くが、最近は高慢声オンリーだった五十嵐麗のキュートな声を久々に聞けたw。
今更だが、物部と辻の謀略の一端と、彼らがどんな日本を目指しているのかが、今回ちょっぴり分ったように思う。”相続税100%法案”なんて荒唐無稽だが、もし実施されたら、某首相ははたして幾ら払うんだろう^^;なんて考えて苦笑したw。

この作品で気に入ってるのは、日本が”敗戦国”だという事実を、容赦なく真正面から見据えていること。その上で、良かれ悪しかれ、”いまの日本の空気に戦いを挑む”精神を歓迎したい。2012年12月の地球壊滅を想像する前に、2011年8月のターニングポイントを、日本はもっと真剣に考えねばならないだろう。

『劇場版II Paradise Lost』は、3月公開に延長。滝沢朗の出生の秘密や謎にも興味があるが、滝沢や辻がジュイスに出した申請の行方、そして日本の”救い”の着地点を見届けたいものだ。
『ジパング』みたいに、時空を超える結末にはしないだろうとは思うけどw。
映画『2012』吹替え版を観てきた。

マヤ歴の世界終末説2012年。”地球の滅亡”が来ることを知った男が、家族とともに命からがら、未曾有の大天災から逃れながら、各国政府が密かに製造していた”巨大船”を目指していく話。
ノアの箱舟さならがの巨大船に乗れるのは、政府高官関係者と著名功績知識人、そして10億ユーロを払える大金持ちのみ。選ばれた人限られた人しか助からない状況は、まるで『ディープ・インパクト』のよう。
お金も何も持たない普通の一般家族が、その船にどのように辿り着き乗り込もうとするのかが、見どころのひとつ…なのかなw。彼らにあるのは、少しの運と賢さと踏ん張りと粘りと体力、そして結束力…だろうか。

大地震に大噴火に大津波が、怒涛のごとく突然に一気に人類を襲い続け、その壊れっぷりはただものじゃない。飛行機からの空撮からだと、まるでドミノ倒しのような壊滅ぶり。あの中で何万何億という人が死んでるのだろうか、という感傷的な余裕も持たせない程、これでもかこれでもかというぐらいの崩壊が連続する。
他国を侵略破壊してきたアメリカの地が破壊されるサマは、ある意味小気味よかったが、そのうち呆気にとられ、だんだん恐怖を通り越して笑いが込み上げてくるほどだ。

主人公ジャクソン・カーティスは、度重なる危機一髪の大連続で、とても普通人には見えないタフぶりを披露。設定や展開もツッコミ所いっぱいだが、アメリカにありがちな銃や狂気の怖さがないのがマシ。アメリカだけに限らず、インドや中国を描き、フランスやイタリアをプッシュ。日本の影が薄いが、日本女性や日本家の描き方はテキトー。主人公特権やその家族はステレオタイプだが、父への気持ちが変わっていく子供たちが生き生きと描かれる。用無し抹殺のドライ感覚は悪くないが、共に過ごしたあの二人の男は可哀想だった。
ご都合主義でありきたりの話ではあるが、映像の脅威的な凄さだけでなく、巧妙な伏線と人間関係の濃縮図の中に、家族の再生や人間の情愛を散りばめてあり、たっぷりと見応えを感じた。

地球壊滅を目にした科学者の「科学は何もできない」という言葉が印象的。科学は確かに災害を予見して人類存続の準備をさせたが、それは政府上層部や一部の大金持ちのためのみにしか役に立っていなかった。滅亡を最後の最後まで知らされず、巨大船にも乗せてもらえなかった一般の国民たちは、科学の恩恵を受けられなかったということになる。
科学技術にもっとお金をかけてと科学者や知識人たちは要請するが、いざという時に一般人を救えない科学などに、お金をかける意味も必要性もないのではないか。こうしている間にも、実際に巨大船がどこぞで造られていて、税金を払っている我々一般人は蚊帳の外だとしたら^^;。災害以上に怖いことだ。
生きることは不平等で理不尽であったとしても、地球終末で死ぬ時ぐらいは、富も知も名も何もかも関係なく、せめて平等であってほしい。

でもあれは中国船だし、目的地を目指す中で何らかの不具合や不都合を起こしたり、強欲な連中間のトラブルやパニックで社会が破滅するのではないかと、実は密かに期待する人も少なくないハズ^^;。
生きるか死ぬかの瀬戸際では、人はいい方向にも変われるものだが、窮地を脱して安穏とした中では、人はそうそう変われないものだ。

カーティス役の家中宏が、柔らかな声使いを伴って大活躍。
家中さん以上に目立ったのが、エイドリアン役の中井和哉で、人間味溢れる演技を聞かせてくれた。特に父親とのやり取りは秀逸。
マクロスに続いてこちら。

映画『Disney’s クリスマス・キャロル』3D吹替え版を観てきた。
3D料金が300円になったのは有り難い。

チャールズ・ディケンズの名作。クリスマス・イブの夜、ひとりの老人が、死んだ同僚の亡霊や3人の精霊に導かれ、自分の「過去」「現在」「未来」を旅し、見失っていた心を取り戻す物語。
劇団昴が毎年上演しているが、舞台を観て感動した記憶がある。
けちで頑固で人とは関わらず蔑み憎まれ口をたたく男スクルージ。彼が過去の辛い思い出、今の行いの影響、未来に待つ出来事を次々に見せられた結果、心の再生を遂げるところが、救いであり希望となる話だった。

だがこの映画では、原作を端折ってアレンジし過ぎたのか、キャラクターも背景も消化されずに説得性に欠け、感動までには至らなかった。
彼の過去話がブツ切れでサッパリ(-.-)。痩せっぽちのスクルージは、それほど金持ちに見えず、ただの堅実で質素な変り者にしか映らないw。寄付金を募ってたデップリ男のほうがよっぽど金がありそう。裕福な甥一家のパーティーで寄付金を集めればいいじゃないとも思う。
前半はホラー風だが、中盤は派手なアトラクション仕立てで、奇をてらった演出がわざとらしくてまどろっこしい^^;。賑やかなのは結構だが、安らかなクリスマス気分には浸れない。
結局はストーリーは二の次、最新技術の映像で話題を集め驚かせることが先行してしまったようだ。

俳優の実際の演技をデジタル的にとりこんだ”パフォーマンス・キャプチャー”は、実写とCGの融合のようで緻密でリアル。美術背景も深味があって素晴らしい。
これに3Dが加わるので、立体感と奥行き感とスケール感が増幅される。飛び出す映像は大したことないが、画面いっぱいにチラチラ舞う雪がこちらにまで降ってきそうな感覚。実際、白く小さなものが右頬に落ちた時はちょっと吃驚(塵か埃だったのか?)。
だがストーリー的につまらなく欠伸も出てきたせいか、かけ続ける3Dメガネが重く負担になってきた^^;。

スクルージはじめ7役のキャラを演じたジム・キャリーだが、吹替え版では山寺宏一が3役。過去と現在の精霊もすぐ分った。ジムお得意の顔の動きや唇の細かい動きに、ぴったり合わせる山ちゃんの演技が絶妙。
ゲイリー・オールドマンも3役をやっているが、安原義人が不気味なマーレイと、善良そうなボブ・クラチットを的確に演じ分ける。
スクルージの甥フレッドを森川智之が明るくのびのびと。ボブの息子ティムは『JIN-仁-』に出ていた子役の伊澤柾樹。

冒頭とラストを繋げるなら、絵本を読み聞かせた後で子供を寝かしつける親子の場面があれば、家庭的でなおよかっただろう。終わり良ければすべて良し、あっけらかんとした”祭”のようなクリスマス映画であった。

予告の『AVATARアバター』から東地宏樹の声がたっぷり。『ターミネーター4』のマーカス・ライトを演じたサム・ワーシントンが主人公。吹替え版は決定だが、3D吹替え版はあるんだろうか。
前作が良かった『ティンカーベルと月の石』は、グリーンのコスチュームがキュート。
映画二本立て。

劇場版『マクロスF 虚空歌姫~イツワリのウタヒメ~』を観てきた。
さすがに座席が埋まってる。

去年放送された『マクロス』シリーズ最新作。「マクロス・フロンティア」を舞台に、パイロットを目指す青年とふたりの歌姫の関係を、謎の生物「バジュラ」との戦闘とライブにのせて描く。その前編。
総集編だが、物語を再構築させた新作状態。キャラクターも情景も熱のこもった新作画で、たまに見つかる旧作画との違いが可笑しい。アルトとランカは既に知り合いの設定で、色々省いた上ですっきりコンパクトに纏め上げられ、テレビ版よりは集中させて分り易かった。

新曲にあわせて、ステージ衣装や私服も新設定で色とりどり。ランカはコスプレとCM新曲が面白かった。入浴シャワーシーンは、やっぱりアルトに注目w。シェリルのボディサービスもたっぷり。オズマやミハエルは出番があり印象強いが、ルカはあんまり目立たない。むしろブレラのほうが印象に残ったり。
でも、あいつもあいつもそのうち裏切るのかと思うと虚しくなってくる。だから『虚空』な世界なのか?
圧巻なのはやはりバトル&ライブで、洗練された迫力とスピードのグレード感。○道館を思わせるような会場も、ライブ感覚を更に募らせる。映画館で味わうライブといったところか。
ミサイルの洪水も凄いし、マクロス・クウォーター艦の新主砲の威力に息をのむ。まるで『ヤマト』で波動砲を初めて観た時のような感覚。

戦場の人を思って唄う「ダイアモンド クレパス」でふっと熱いものが込み上げてきた。透き通るような「アイモ」はいい歌だ。「ライオン」はやっぱり二人で唄うのが一番。歌唱力までアップされたようにも感じたり。
アルト@中村悠一はセクシー&男前度アップ。ランカ@中島愛も演技力がアップ。シェリル@遠藤綾はツンデレ度がやや減っていたようなw。
エンディング「そうだよ。」へ入っていく流れが上手い。坂本真綾の「トライアングラー」も補完されてて良かった。

後編というか完結編はかなりハードな展開だろうが、たぶん観るだろう。マクロスは大画面で観るのが一番。

息子に頼まれて、劇場版『Fate/stay night』の特典付前売券を買った。完全新作になるし私も観たいかも。懐かしの『TRIGUN』も予告を観たら観たくなったw。
今年はまだ『エデン』『ヤマト』『ワンピ』もあるんだよね。どう配分して行こうか^^;。
劇団TEAM-ODAC 5周年記念公演 第8回本公演『ダルマ』を観てきた。
お目当てさんが出なければ、全く出会うことのなかった若手の劇団だ。

全てが崩壊した後の弱肉強食の世界。戦うことしか知らなかった孤高の男が、助け合いながら生きる弱者の男女集団と暮らすうちに、”家族”や”仲間”の大切さを知り、守るために戦うようになる話。
お目当ての根本さん以外、全く知らない若い役者が20人以上も参加する群像劇。
其々若さを発揮しての熱演だが、やたら叫んだり怒鳴ったり叩いたりこずいたりと賑やかで煩い雰囲気、じっくり芝居や筋に向き合いたい者にはちょっと合わない。
見どころはやっぱり殺陣と立ち回りで、忍者風の重心が低いアクションがメイン。珍しく無音の殺陣だが、残酷性を軽減して、肉体の鋭敏さや柔軟さを強調する。どうせなら拳銃も無音にして欲しかった。

根本正勝は主人公のダルマ役。”ダ”にアクセントがあるので、”ガルマ”と何度も聞こえてしまうw。台詞も考えもやや子供っぽいし、根本さんも高めの細い声で喋っていたので、ダルマの設定は20歳前後だろうか。髪型も衣装も若い感じなので、遠目だと根本さんの風貌が佐藤健に見えてしまう(笑)。健くんの岡田以蔵のイメージだ(ドラマはまだ始まってないけど)。破れた衣装や、背中の傷跡や血のりはよく出来ていた。根本さんの乳首も拝めたしw。
根本さんの殺陣はさすがに格好良くて、今回は野生の荒々しさや危うさが感じられた。特にラストの鮮やかな6人斬りは見応えたっぷりv。ダルマは精神的に弱いので、根本さんの苦痛に歪んだ顔が印象的だ。

ストーリーは思ったよりも平坦で平凡。キャラクターや関係性もよくあるステレオタイプ。ダルマの感情変化も唐突に感じる。だんだんと飽きて眠くてたまらなくなったが、暗転が多くて長いのも要因だ。
ダルマがイビキをかき眠って起きた後でも、まだどこからかイビキや寝息が聞こえてきたので、見渡したら年配のお客だったw。携帯のバイブもどこからか2回鳴っていた。
始まって15分経ってから、後方扉二手からドヤドヤ集団が入ってきたので、てっきり通路を使うための役者陣かと思っていたら、ただの遅れて入ってきた客たちだった。客にしては目立ちすぎるっ(~o~)。

結局、通路を使う演出はなかった。チケットのE席がC席に変更と当日行ってから分った時点で、イヤ~な思いはしていたんだが^^;。今回も”円形”という舞台構造をよく理解していない演出家のお仕事だった。
スクリーンの映像が見えず、役者の表情もあまり拝めないのはまだ我慢できる。準主役が死ぬ肝心の場面で、女の体が邪魔をして、声しか聞こえないドラマCD状態。目を閉じながら苦笑しそうだった^^;。
終演後のお辞儀も、前方の客のみでサイドはほったらかし。拍手するのもテキトーになった。
前楽で関係者も多く満席状態。根本さんの年末の舞台を拝めただけで良かったか。

昼公演に誠治郎くんが来ていたのを後から知ったw。幸いにも12月のAshのライブに行けることになった。粘れば叶うもんだ。
『井上和彦×小杉十郎太 TALK LIVE -Born in the YOKOHAMA-』へ行ってきた。

チケットありがとうです。
みなとみらいから、いつもとは逆方向。綺麗なホールだった。
物販でTシャツやら色々。二人のフォトセットのみ購入。
座席は前から3番目でステージとゲキ近っ。メモも取れるし、二人の視線がストレートに入るのでかえって良席。でも私の周りはみんな和彦さんファンばかりで、テンションの高さに驚く^^;。始まる前から左が和彦さん、右がじゅっちゃんと決めてるしw。

横浜出身の井上和彦と小杉十郎太の二人が、幼少期から青春時代の思い出、横浜への思いなどを中心に、「横浜」にこだわった内容で送るトーク&ミュージックライブ。
”声優アニメディア”の和彦さんのコーナーの第1回ゲストがじゅっちゃんで、意気投合して二人でイベントをやりたいね、といっていたのがようやく実現したもの。【ちょっとよってく?】も実はじゅっちゃんが決めたタイトルだったとか。
イベント内容はライブCDになるようなので、簡単なレポ&雑感なぞ。

スクリーン映像にどこぞの稽古場の二人。Tシャツとジャージでストレッチ。和彦さんは柔らかいが、じゅっちゃんの体が硬~いw。梯子でポーズ。二人の赤ちゃんの時の写真(^^)。可愛いけど、和彦さんフル○ンw。

和彦さんが黒ジャケットスーツ、じゅっちゃんが白ジャケットスーツで登場。胸元に造花。じゅっちゃんの伸ばした髪は若々しく見えるが、私は前のほうがよかったな。 お酒が強い二人だが、朝から飲んでませんとか飲んだとかムキになって掛け合い。遠いところから来た観客もいて、九州や北海道やハワイがあがって二人もビックリ。
「若い声優さんのイベントには負けませんよ!」「二人の年足すと107歳」と早速年齢の話w。和彦さんはS29.3月の55歳、じゅっちゃんはS32.12月の51歳と会場に告知。「来月ちょっとだけ追いつくよ」「早くこいよ」なんてやり取りも可愛い(*^。^*)。3歳違いは変わらないw。

最初のコーナー【浜っ子な二人】
横浜の出産病院から住んでた地区や街の名がポンポン。コロッケは肉屋さんでパンツ一丁で横浜のマンホール。じゅっちゃんは中学ではサッカー部、和彦さんは高校では弓道部で、川を挟んで会っていたかも?w 二人ともボーリングにもハマっていたので、もしかして会っていたかも? 逗子の高校でじゅっちゃんと賢雄さんが出会った話も。思い出を小芝居に乗せて話すじゅっちゃんに、和彦さんから「お前、キャラ二つしかないじゃん」「だから俺、引き出しが2個しかないんだって」なんて愉快なツッコミもw。
最初っから話が長引いたのか、スタッフからライトで巻きの合図が送られるが、気づかないフリの二人^^;。

次のコーナー【運命の出逢い!?】
プロボウラーになりたくてボウリング場に勤めて、人間嫌いになって、タレント学校に行って、いつの間にか19歳で声優になったという和彦さんの遍歴を初めて知った(゜o゜)。声優になってからが大変で、悔しくて努力もされたという。じゅっちゃんは日芸から松竹営業へ、勤めながらナレーションのバイトで、結局会社員辞めて大沢事務所へ。二人とも「ナレーションがメイン」で「芝居の経験なし」が共通点だと笑い合う。
その前に会っていたかどうか記憶が不明なようだが、一応『機動戦士Ζガンダム』のナレーター&ヘンケンとジェリドが出逢い。大沢事務所に和彦さんが移籍してきた時の話も披露するじゅっちゃん。
「レコアのきくばり」(笑)から発した、二人の過去の言い間違え合戦では大いに盛り上がる。和彦さんは最近も『NARUTO』で言い間違えたとかw。

次のコーナーは【水を飲むコーナー】じゃなく作品やキャラクター。
作品数が多い和彦さんは、出たということを忘れていたことが多いとか。特にCDドラマとか、ボーイズとかw。キャラソンについて、和彦さんは『21エモン』が初めて。じゅっちゃんも50曲くらいあるそう。
『テニスの王子様』で、じゅっちゃんが中学生の役を2つ受けて落ちたのは初耳だが、榊太郎で「勝者のセオリー♪」ライブ。客席に「いってよし」をリクエスト。和彦さんは009イヤー記念で自分のCDにカバーしたという「誰がために♪」ライブ。
じゅっちゃんは「いいなあ~ヒーローの歌」「間奏の台詞言えて」と羨ましそう。そんなじゅっちゃんに、「年下なのに、僕のお父さん役もやる」「大人の歌唄えるから」「俺、なかなか大人になれない」と和彦さんが優しくフォロー。結局「お茶目~」な二人。

次は【浜のミュージック】どんな曲が流れて来るのか、年代的に予測した通り!w
「伊勢崎町ブルース♪」では、二人して「アン」「アン」と色っぽ~い。
「ブルーライトヨコハマ♪」では、『北の国から』をマネする和彦さん。和彦さんはじゅっちゃんからモノマネの極意を教わったとかw。新御三家のモノマネをするじゅっちゃん、似てる~。もちろん「横浜たそがれ♪」では五木ひろしの手マネw。ぜんぶネタが分ってしまう私達って(笑)。
「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ♪」を譜面を見て唄う二人。台詞をフザケる和彦さんだが、二人で声を合わせる「アンタ、あのコのなんなのさ」がカッコイー。

次は【何かやる??】横浜港で交差する汽船とか、カモメとか、自衛隊ポスターとかやった後でw、「声優だから!」「声優らしいこと」と、今までやったキャラクターでお題を喋ることに。
横浜といえば何?を、山岡士郎とヤキソバパンマン。でも山岡は特徴ないので、カツブシマンで。「カーッカッカッカ」とか「シューマイヤキソバ」とかw。
思い出のクラブ活動?を、わかめ校長とビリー隊長。ビリーは動作をつけないとダメなので、じゅっちゃん少々息切れ状態w。
初恋?を、ジェリドVSヘンケン。二人とも相手のフルネームをバンバン出すし、小芝居つきで長いし、結局は鉛筆と水着ネタ?
声優はゲームでも何でも同業者なので、映画を観ても落ち着かないそうだが、役を取られたということも後から知るそうだ(『マッハGoGoGo!』の覆面レーサーとか)。
前コーナーから立ち位置が左右逆になる二人だが、置いていた水をそのまま飲むので、会場から「間接キッス!」とざわめき。和彦さんが笑って「普通じゃん」「直接キッスもしてるし」w。

【リーディングドラマ】オリジナルの話だが、どなたの作なんだろう?
二人が同時に発したタイトルコール「ザキッ!」がカッコイー!(*^。^*) 伊勢崎町のコトだったのね。キャラの名は、ナカザトカズヤとミハルコウタ。高校の同級生だった二人が年を経て、刑事とヤクザとして再会する話。「人生、色々ってね」と負債を帳消しにしたエピソード。大人の男同志の友情物語で興味深かった。
シリーズで「CDドラマ目指しましょう!」と意気揚々の二人。続きもぜひ聞きたいね。

【ライブ】和彦さんはアルバムから「螺旋階段♪」ネオロマで聴く歌とは違うみずみずしくも熱い歌。じゅっちゃんはいつもの「honesty♪」。唄い終わった二人が「ぶっちゃけ、不倫の歌」「ダブル不倫」と苦笑し合う。どちらの歌もそうだったのか^^;。
22年前に一緒に唄ってた映像が流れる(じゅっちゃんが探したとか)。わ、若い!
和彦さんも若いが、じゅっちゃんはこの人いったい誰だろう?と思うほど若い(^o^)。しかも二人ともキレがイイ動きw。当時の映像をバックに、右に和彦さん左にじゅっちゃんが並んで「横浜ヒーロー♪」を熱唱。背中合わせる二人がステキ。

【アンコール】は予想通り、Tシャツとジーンズに着替えた二人がギターを持って登場。じゅっちゃんは特製アコギ。
お互いに相手に送る歌を作って弾き語りするという。和彦さんは昨日作った歌を披露、和彦さんの右に立って聴いていたじゅっちゃんがちょっぴり涙目。続いて、じゅっちゃんは30分で作り開始5分前に出来たという歌を披露。インスタントにしては良い歌で、スタッフからもいつもの曲よりイイ出来だと言われたというw。「いつも僕を思い浮かべて作ればイイ」と甘い言葉の和彦さんw。
ラストは二人で楽しく「ヨコハマローズ♪」。最後はコレがきたかv。じゅっちゃんがメインで、和彦さんが息ぴったりに合いの手。和彦さんファンは知らない歌なので、歌の内容を知らせる。

最後は沢山の拍手の中を、にこやかに手を振って退場する二人。椅子はあったけど、最後まで立ちっぱなしでトークとライブを披露して下さった。お疲れ様でしたありがとう。
時計を見たら、いつの間にか3時間も経っててビックリ! 時間を忘れてしまうほど充実した内容で、年代的にも懐かしくて、ものすごく楽しかった(^o^)。
「またやりたい」と言っていた二人だが、お待ちしていたい。

アノ後、きっと二人で飲みに行ったんだろうな。お酒も食事もする和彦さんのお腹はちょっぴり出ていたが、痩せてるじゅっちゃんはお酒と一緒にちゃんと食べて欲しいものだ。
和彦さんファンは、じゅっちゃんがとにかく可愛くて、声とギャップがあり過ぎという感想。じゅっちゃんはライブでもいつも可愛いが、今日は特に年上の和彦さんが相手なので、年下っぽく甘えて振舞っていて可愛かった(^o^)。
和彦さんが決めた「ザキ!」のタイトルを本人が決めたのを忘れていたそうで、「ザキザキザキザキ…」とひやかすじゅっちゃんに、苦笑してツっこむ和彦さんの図が忘れられない。
『侍戦隊シンケンジャー スーパーシンケンジャー見参!! 真侍技之幕』を観てきた。

入口のレッドはお子様と握手。
今回のGロッソはサイドブロックだが前方席。ステージが観易いこと。
しっかし、親子連れも多い中、前方席はなぜか大きな女子ばかり^^;。
桃子と黒子の前説から。モヂカラの練習は「火」。

アクマロ登場。アヤカシは男女か? ドウコク、十臓、太夫も後に登場するが、声はみんなテレビの声優じゃない^^;。仕方ないか。
客席通路をナナシ連中がワサワサ徘徊。子供をわざと脅かしたり?w
素顔の戦士見参!(^o^) 会場も拍手喝采。あれれ? 源太だけいないんだっけ。彼らもちゃんとチャンバラ披露。サマになっててカッコイー。
5人が其々のモヂカラをいっせいに書くところは壮観(^^)。「水」「木」とちゃんと書いてるんだな。
俳優とスーツアクターの入れ替わりが絶妙!
シンケンレッドはさすが安定感ある立ち回り。レッドは2人? ブルーは奈落落ちが得意。グリーンはバク転やアクロバット披露。イエローの殺陣はテレビよりキレがあるかも。ピンクはさながらピーターパン。ゴールドの登場はアソコからとは意外。相棒ダイゴヨウはラグビーボール?w
会場のみんなからはモヂカラと「がんばれー!」の声援。
今ステージの見せ場は、インロウマルでスーパーシンケンジャーへの変身。それも5人がかわりばんこw。ブルーからグリーンがちと速すぎっ。「真」のモヂカラが決まった! 巨大戦は映像がメインであっという間。勝利の一本締めでお仕舞い。

派手でスピーディなチャンバラ・アクションを、洗練された映像と音と光と炎と煙が盛り上げて、臨場感あふれる戦隊活劇を満喫した。
エンディングは俳優5人がテレビのままを再現。小道具もバッチリで、スライド式の見せ方が上手い。

ショー終了後、松坂桃李(丈瑠役)相葉弘樹(流ノ介役)高梨臨(茉子役)鈴木勝吾(千明役)森田涼花(ことは役)が出てきて挨拶。こうやって5人を拝むのは1月のお披露目以来。涼花さんは髪が伸びたなぁ。
後ろから激しい「りゅうのすけーっ!」コール^^;。私の周りは流ノ介ファンが多そう。
挨拶だけだが、流ノ介も殿も喉の調子がイマイチ。殿は咳払いしてるし。でも流ノ介はみんなの挨拶に明るくチャチャ入れしてムードメーカーぶり発揮。千明には「ハニーv」ってw。殿もイイ声でにこやかに締めの挨拶。
手を振って退場する5人に惜しみない拍手とコールが送られた。30分があっという間で楽しかった。
Special Playing Company 鈴舟の第3回公演『ベイビー・フェイス』を観てきた。

劇場に着いて、ほっとしたことが二つある。
頂いたリーフレットにあった演出家・堤泰之氏による、「子供として。親として。」の生き方についての言葉が、あまりに今の自分と当てはまっていたことw。
もう一つは、家の居間の舞台装置がいつもより一段も二段も高めに作られていて、サンモールのフラット席からでも充分観やすいこと。
観る前からいろいろな障壁が取り除かれているのは有り難い。

夫婦揃った中村家3世代が集まった、おかしくてにぎやかな一日を描く、鈴舟流ハートウォーミング・ホームドラマ。
チラシにもあるように、今回はみんな夫婦で、おまけに40代以下の女性はみなさんご懐妊中。田中完の原案で、冒頭ナレーションの通り、「たまたま」なのか「奇跡」なのは分らないオカシナ設定がウリだ。
でも大家族の中で語られ起こる出来事は、あるある!と思うようなコトばかり。そのリアル感で感情移入も容易い。軽妙で巧い展開と達者な役者陣に引き込まれ、いっぱい笑って考えさせて貰った。

鈴舟のアイドル麻生美代子は、今年6月に長期治療入院をされてからの復帰。今回は声の出演のみなので、てっきり亡くなった役なのかと思いきや^^;さにあらず。声だけで舞台に彩を添えながらも、モー娘。で弾けていてwお元気だった。出演されなくとも存在感を引き出した脚本にも乾杯だ。
夫役の内海賢二は、出番は多くないが、妻への思いや様々な表情が豊かで頼もしいこと。特にラストの内海さんの演技には胸が熱くなった。

夫婦の子供は3男1女だが娘婿がいるので、4人の男兄弟が何となく『電王』のタロスズみたいw。
和田太美夫は、頭の形がお父さんそっくりになってきたがw、父親との関係が一番の見せ場。田中完は、威勢がよくてお調子者だが愉快なリーダー格。大谷典之の第一印象は緑川光っぽいなだが、クールでマジメそうで新鮮。中野順一朗のキャラクターがまるで鈴村健一とおぐらとしのりを足して二で割ったような感じでw、絶妙なノリとツッコミが活気を与える。
定岡小百合が明るくしなやかな女性を好演、一番同調できたキャラクター。女優としての桑原裕子を観たのは『K』以来、今回は眼鏡で騙されそうになったが、さすが負けん気も押しも強いこと。吉田久代が今までにないエキセントリックなタイプ。相原美奈子がシャッキリ爽やかで快活でキュートで実に上手い。田倉夫婦の明るさに一番憧れるな。
『デュエル・マスターズ』で活躍の小林由美子は、相変わらず小顔で小柄で可愛い、娘として孫としての味がよく出ていた。途中登場の瓜生和也は、柔らかでトボけた演技で場をまとめるが、実はキーマンだったのだろう。
そうそう! 『サザエさん』を連想させるタマもキーニャンだったね。

60代の頃と思しき母の肖像画と、ユラユラ楽しく揺れていた父の椅子が余韻に残って、こらえきれずに涙まで出た(;_;)。
夫と妻、親と子、祖父母と孫、兄と弟と妹という普遍的な関係や、日常のありふれた生活が、実はどんなに大切でかけがえのないものなのか。
子供の笑顔を絶やさないのと同じくらい、「ベイビー・フェイス」を忘れない親であることも、家族の幸せに繋がるのだと、軽快な「ベビー・フェイス」の音楽にのせて伝えてくれたお芝居だった。


終演後、麻生美代子が舞台に登場し、田中完の司会で『美代子の部屋』トークショー。
脚本を書いた太田善也が客席通路を通ってステージへ、ソファの麻生さんの隣に座る。

予め書かれた内容を麻生さんが太田さんに質問し、太田さんが答えるコーナー。
脚本で苦労したことは、今通路を通ってきたことw。そもそもは『雷電』の堤さんと桑原さんとの共同執筆。結局、田中さんに強引に誘われたか誘ったかして…という感じ。最後にご自身の劇団「散歩道楽」のお芝居の宣伝。

今度は麻生さんに、右手の畳に座っている出演者たちから質問。挙手で一番元気だったのが大谷さん? 同じ質問する内海さんのボケっぷりw。
麻生さんの出身地。趣味のスキューバ・ダイビングでは大西洋以外はすべて潜ったそうで、一番綺麗だったのは南極に近いところでトラック諸島辺りだと、はにかんで答える麻生さん。実は活動的なスポーツウーマンでいらしたのね。やりたいことは、今までやらなかった歌と踊りだとか。

内海さんとにこやかに立ち並んで、丁寧にお辞儀を繰り返す麻生さん。お元気になられて本当に良かった。
田中さんもおっしゃってたが、今度は鈴舟さんで和風ミュージカルをやっていただきたいものだ。

鈴舟第4回公演は、来年5月の『太陽のあたる場所』。堤泰之氏の作・演出にも期待したい。中尾さんや関さんから花壇が届いていたし、その後DCとの合同公演か。
帰宅してテレビをつけたら、『和風総本家』から麻生さんの達者なナレーション。お元気な声を聴けて本当に良かった。

舞台 アンネ

2009年11月25日 舞台演劇
舞台『アンネ』を観てきた。

アンネ・フランク生誕80周年記念。
1929年6月12日に彼女は生まれたから、生きていれば80歳というわけだ。舞台の語り口もそこから始まる。
物語は1942年7月から1944年8月まで。ナチス・ドイツ政権下のアムステルダムにおいて、ユダヤ人迫害政策から逃れるため、隠れ家生活を強いられることになったアンネたちの2年間の日々を描く。

有名な『アンネの日記』を元に、『アンネの童話』から「映画スターの夢」と「妖精」も盛り込んだ、ファンタジー色もあるファミリー向けの良質な舞台だった。
隠れ家の住人はフランク一家だけではなく、ファン・ダーン一家や全くの他人の男もいたので、舞台の上で生々しい軋轢や喧騒も繰り広げられていく。
そんな中で、我が儘だった娘アンネが、悔しさや辛さにめげずに、初恋も経験しながら成長していく様子が微笑ましい。明日を前向きに生きる彼らの姿こそが、この作品のカタルシスなのだろう。

休憩入れて約3時間は、思ったより長かった。
途中アドルフ・ヒトラーが登場し、未曾有の経済危機を引き起こしたのはユダヤ人だ!と、『我が闘争』のごときアピールを繰り返す。諸悪の根源の考えを打ち出すのはいいが、それが度々繰り返されるのはしつこい。アンネの日記を破り捨てるイメージは分るが、アンネとわざと対比させる流れは余計だと思う。
ヒトラー同様、舞台のアンネは強烈で苦手なタイプだ。明るくまっすぐで逞しい女の子といえば聞こえはいいが、お喋りで出しゃばりで皮肉れ者で鼻持ちならないガキにしか見えない^^;。恋を知っていく場面でようやく可愛らしさが出るが、何というツンデレぶり!(苦笑)私は物静かで知的な姉マルゴーのほうが好みだな。
アンネ@高宗歩未がほぼ出ずっぱりで熱演、マルゴー@熊本野映が的確な芝居を見せた。

父オットー・フランクをAxleの柄谷吾史。10日ぶりの拝顔w。今まで10代の役が多かった柄さんが、今度は10代の子供を持つ父親役とはビックリだが、もの静かで優しく穏やかなお父さんを柄さんが男前に好演。ずっと柔らかな表情が多かったが、歯磨きの時が唯一のヘン顔かなw。背格好や凛とした声で皆を引っ張っていく感じ。ただ、ファン・ダーンの遠藤博之がでっぷりどっしり感があるので、どうしても見た目、柄さんが頼りなげ。お父さんというよりお兄さんかなw。オットーと妻エーディット、オットーと娘たちの会話場面があれば、父親の存在感がもっと出せたと思う。

ペーター@桑野晃輔が、一瞬見せた”イケメン”ぶりが愉快。ドラマや舞台に色々出ているらしく、今度はミュージカル『忍たま乱太郎』で拝めそう。
ミープ@望月寛子が、楚々としたしなやかな佇まいで良かった。
ヒトラー@淺井孝行の声が、吉野裕行にちょい似てる。狂気の目で思いっきり表現していた。チョビ髭がオカシイ。
舞台右手では終始、楽士2人によるナマ効果音とナマ演奏、ナマの歌が流れて臨場感たっぷり。通路を使った大きな演出もあったが、最前席の前をあんなに通るとは思わなかったw。開演前に荷物の注意もなかったし。でもナチの銃口を客席に向けられると、ちょっとドキリとするな。

「どうしてみんな仲良くなれないの?」「どうして私達を迫害するの?」みたいな台詞があったが、答えは一昨年観た舞台『アドルフに告ぐ』で語られているようにも思う。
パレスチナでユダヤ人がやっていることは、あのヒトラーたちと何ら変わりないのだ。

哀しく湿っぽい話になりがちだが、最後は手拍子で楽しく終わらせて、後味よくまとまっていた。
だが、老婆よりも現代の少女を通して語らせたほうが、”生きること””夢みること””希望を失わないこと”の重みや大切さが、より深く強く伝ったようにも思う。

【劇団ひまわり】のある劇場なので、入口のポスターは宮野真守と加藤清史郎が並んでいた。
29日からスタートのNHKドラマ『坂の上の雲』に、主人公・真之の友人役で柄谷吾史と加藤巨樹が出演。楽しみだ。

天地人 最終回

2009年11月24日 TV番組
大河ドラマ『天地人』最終回

《最終回視聴率は22.7% 年間平均“20%超え”果たす》
なんだかんだと最終回までずっと観てきたドラマ。歴史の側面からの地味な切り口なので、視聴率もこれぐらいが妥当だろうか。

結局、直江兼続という人物の本質は最後までつかめなかった。”義”とか”愛”とか面と向かって言われると、胡散臭いことこの上ない。それに史実で伝え聞いてきた人物像とドラマではかなり違って見える。
妻夫木聡に興味がないこともあって、兼続には惹かれるところはなかった。
でも、長女、次女、長男と、3人の子どもたちを次々と病で失っていくところは、妻・お船の気持ちはもとより、兼続も辛く哀しかったに違いない。「直江の家は我らで仕舞いだ」の言葉は切なかった。

本来のお目当ては、若手俳優の熱演だった。
最初は、劇場版『仮面ライダー電王』の余波で、上杉景勝の少年時代・喜平次を演じた溝口琢矢くん。加藤清史郎くんばかり持て囃されるが、溝口くんの男前度はなかなか。あと5年後位に、また大河ドラマに出て欲しい。
石田三成役の小栗旬も、子役から大河に出ていて、今回で5度目だとか。真田幸村@城田優、伊達政宗@松田龍平など人気俳優も新鮮な息吹きを感じさせた。

最後のほうで注目したのが直江勝吉@黄川田将也。劇場版の仮面ライダー1号であり、『風が強く吹いている』の舞台版でハイジを好演した黄川田さんだが、ここでは笑いのない表情に様々な情感を見せていた。
直江勝吉は本多正信の次男で、直江家に婿入りしたものの妻に先立たれ、数奇な運命のすえ、本多政重として前田家の家老となった男。この男の半生をこのドラマで初めて知ったが、直江家に来る前と出た後のことももっと知りたくなった。いつか政重をメインにしたドラマも観たいものだ。

映画『TAJOMARU』を思わせる、松方弘樹VS.小栗旬の対決も興味深かった。
このドラマでは、徳川家康が思いっきり悪人で憎たらしく描かれているのに比べ、石田三成がとても人間味のある善人に描かれている。
これまでは勝者の歴史の中で、悪人として冷淡に扱われ埋もれてきた石田三成。だが彼は、誰よりも国を思い民を労り、理想を掲げひとり凛々しく立ち向かっていった男だったのかもしれない。「大義はなお我にあり」「生きて、我らの正義を後世に伝えよ」敗者なりの美学を貫き通した孤高な男は、「関ヶ原随一の名将」と直江兼続に言わしめたほどの男だった。
小栗さんの魅力も相まって、このドラマがきっかけで石田三成にはどんどん惹かれていったv。
歴史にもしもはないが、三成の西軍が勝ったら日本はどうなっただろう?という世界も見てみたい。
「海を旅してみたい」と言っていた三成。志半ばで倒れた石田三成の姿に、来年の大河ドラマの主人公・坂本龍馬を重ねたくなるのは、どちらも魅力ある男たちだからだろうか。

『天地人』はコミカライズもされていて、携帯ボイス企画とも連動。
『主従愛編』『盟友愛編』『師弟愛編』の3部作構成。直江兼続をメインに、上杉景勝、石田三成、真田幸村との男同士の友情や交流を描いた作品だという。
兼続と三成の『盟友愛編』では、先日の日記で書いたBLチックな描写まで綺麗にまとまっていて、妄想が現実味を帯びたような感覚で嬉しいこと。
石田三成を演じた石田彰のスペシャルインタビューも掲載。「三成の正義」を挙げた石田さん。三成の持つ信念は、やはり石田さんにも繋がっているように思う。
でも石田さんが三成役なら、兼続役には同年代の男性声優さんにやって頂きたかった。例えば緑川光とかね(セイント・ビーストっぽいか)。
それにしても小栗旬が演じた石田三成を、今度は石田彰がやるなんてね。

漫画によると、二人の出会いの第一印象は、兼続が三成を「華奢で小さい男」、三成が兼続を「南蛮人のように大きい男」と思ったそうな。とすると、妻夫木くんの兼続ではなく、城田優の兼続のイメージかもしれんw。
ドラマティック・カンパニー公演『a Suite(ア・スイート)』A公演の2回目を観てきた。
チケットありがとうです。

Aの1回目と同じ最前席だが、今度は扉側なので、観る方向が全く違う。
今日は暖かかったが、娘から風邪を貰ったようで^^;、一応コートを着用して観劇。

I. 『帰国』出演:土井美加(客演)&江口美里 演出:水下きよし
夫人の年齢は、私とあまり変わりないと見たw。土井さんの始めの衣装、前のとちょっと変わってなかった? 1回目の時はそんなに気づかなかったが、土井さんの頑丈そうな腰周りやヒップについ目がいっちゃう^^;。
江口さんが履くパンプス踵がおもしろい。土井さんが靴を並べながら台詞を言うが、あれも結構難しそう。トランクって着替えとか入れなければ、あんなに箱が詰められるものなんだ。
娘は知っていたのね、夫人の恋も、何もかもすべて。知っててそういうことやるんだ。娘なりの思いやりや優しさと思えばいいけど、私からすれば余計なお世話というか。出来すぎた娘というのも問題だ^^;。
エピローグもあるし、拍手するタイミングがちょっぴり難しいかも。

II. 『清算』出演:中尾隆聖×関俊彦 演出:藤田淑子
ブライアンの髭やビリーの髪が、ちょっぴり伸びたような気もするが、最初の頃と殆ど変わっていない。位置的にブライアンのジーンズ裾やビリーの靴元ばかりに注目。逆に観客も役者から見られる立場かもと思うので、今日は靴や座る足元にも気を配ったw。
座席的に目の前を二人が駆けて通るのだが、自分の足が邪魔にならないように奥に入れてはいても、大丈夫だろうか?私の足に躓いてこけたりしないだろうか?とつい気を使う。ビリーがカウンターバーをドン!と興奮気味に叩く時も、お酒やグラスが下に落ちはしないかといつもヒヤヒヤ心配になるw。
最初から”小道具”ってネタバレしてたのにねw。ブライアンがビリーの胸元を掴んで詰め寄る時、ビリーの内ポケットの航空券が明らかに目に入っているのに、その後のブライアンの「航空券はあるのか?」って台詞はどう考えてもオカシイだろう^^;。最初から「航空券を出せ」なら分るけど。1ポンドの換算額をチラっとパンフに書いておいて欲しかった。

終演後に4人が揃って、中尾さんと関さんで挨拶と告知。ニール・サイモンの『ロンドン・スイート』初演をここでやっていいのかどうかと中尾さんが言ったら、関さんがキッパリと「イイんです!」。来年はやっぱりサンモールなのか。
物販の抽選会なんて始めたんだ。こりゃ早く買いすぎたかな?^^; 河野智之@マクマーリン先生がトランプを持って登場。ひくのはいつも関さん?

今年のDC公演はこれで見納め。アトリエへも当分は行かないだろう。作品の面白さや役者の魅力は味わったが、余韻や感動とまではいかなかった。
今度はお芝居の中でDCメンバーの皆さんを拝見したいし、チケットが取れる所で上演して頂きたい。

アニメディア12月号の『DCのおもちゃ箱』に、稽古風景に加えて、アトリエへの道の案内図と写真があり。左手の酒店を過ぎた下り坂で、右手にアンゴラ共和国大使館があり、夜はツリーの灯りが綺麗で、暗い夜道でもほっと安心させられた。
懐かしの”デゴイチ”こと【D51】に乗って、娘と一緒に、水上の温泉へ日帰りの旅に行ってきた。
乗ったのはD51-498の快速【SLみなかみ】。
娘が貰ってきたチラシで9月下旬に申し込んだ割安感のツアーだ。私はSLは初めてだが、娘は2度ほどD51じゃないSLに乗ったそうだ。

朝から【とき】で高崎へ。上越新幹線に乗るのは、去年新潟に行って以来か。
高崎のSL発着駅に到着すると、既に【SLみなかみ】の周りは撮影陣でごった返し。SLと一緒に撮ろうとする親子連れが多くて、SLだけをなかなか撮れない。
客車部分は普通の列車で8両編成か。早めに申し込んだおかげか、進行方向の客席。家族連れや友人同士が多かった。

高崎から出発して約2時間強。
蒸気機関車のリズムに身をゆだね、ポッポーと鳴らす音に郷愁を感じ、トンネル通過後のもの凄い煙に驚きながら、のんびりと車窓からの風景を楽しんだ。秋の紅葉が綺麗で、山頂にはもう白いものがある。
途中途中のポイントやカーブ付近では、待ち構えていた撮り鉄がいっぱいいたり。
見知らぬ親子連れが手を振ってくれて、思わずこちらも振り返したり。
車内では、配布された記念乗車券にスタンプを捺したり、ジャンケン大会をやったり。限定グッズの販売もあり、SLのキーホルダーやチョロQを買った。
新前橋駅の次の渋川駅では、約20分以上も停車時間があり、そこでまたゆっくりとSLを見たり撮影したり。黒光りするフォルムや空に向けて発する煙が格好良いこと。熱を帯びた車体をそっと触ると、それ程熱くはなくて、指が黒く汚れただけ。機関車整備をする光景やスコップの石炭まで興味深々に眺める。
沼田駅、後閑駅に停車後、あっという間に終点の水上へ。

水上駅では、スチールギターの演奏にのせて、”歓迎”の垂れ幕が準備され賑やかなお迎え。
SLが向きを変えるところを見学できる”転車台”へ徒歩で向かう。8ミリビデオを準備している人も多く、娘もこれが目的の一つ。
大きなターンテーブルまでSLがやって来て、大きな車体を右へ回り左へ回ったりと何度か移動。音と煙はサービスか。油断してたら、1回もの凄い煙に巻き込まれてしまった^^;。
回転した後、遠くへ走って行ったかと思うと、今度は待機線路へとやって来た。
その迫力と愛嬌のある存在感。

ツアー時に選択していたホテルの送迎バスに乗ってホテルへ。
昼食は、秋の味覚を取り入れた料理で、うどんもフルーツもついている。食事量制限中ではあるが、パクパクと全部平らげてしまった。
食事の後は温泉へ。ホテルの従業員が見つからずウロウロ。40度位の少し温めがウリらしい。露天風呂から外の景色を撮影。飲み水が鏡台のスペースに置いてあればいいのに。
売店で温泉饅頭を買う。ほんの2時間の滞在だったが、従業員が少なくホテルサービスはイマイチ^^;。
送迎バスで、再び水上へ。

水上駅で、蒸気機関車と客車の接続を見てから、SLみなかみに乗って高崎へと帰る。
途中の渋川駅ではまた停車時間中にSL撮影など。
満腹な上に温泉にもつかったし、列車に揺られながらトロトロと眠くなってくる。でも寝るのは新幹線の中で、と娘に止められた。
高崎に到着してからも撮りたかったが、時間がないのでやめて新幹線ホームへ。新潟からの客でいっぱいの【とき】だが、指定席で良かった。

雨には全く合わず、曇り空だったがそれほど寒くもなく、日帰りの列車の旅を快適に過ごせて、親子でいい思い出ができた。

娘は進学先の大学が早々と決まって落ち着いたが、親は先立つモノの工面に当分は苦労しそう^^;。
招待券で、『ロートレックコネクション 愛すべき画家をめぐる物語』に行ってきた。

世紀末モンマルトルを中心に活躍した画家アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック。
実はその名前とほんの少しの作品しか知らなくて、あまり興味がわかない展覧会ではあった。
今展では、ロートレックの作品を中心に、彼の若い頃の師や賞賛する巨匠、モンマルトルの画家たちやコルモン塾の仲間たち、モンマルトルのスターたちや会報誌関係者、ナビ派やポン=タヴェン派など、たくさんの交流と繋がりの”コネクション”を追いかける。

伯爵家の長男として生まれたロートレックだが、10代に下肢の病気を患い身長が152cmだったという。
画学生時代に友人が描いたロートレックの肖像画は、眼鏡のチョビ髭の可愛い男。後に描かれた34歳の肖像画は、髭ボウボウで帽子を被った小柄な男だ。
彼の肖像画は少なく、写真などで確認するのみだが、ロートレックは”人物”を実にたくさん描いた。それも”人間の本質”を抉り出すような画を。

画学生時代に描かれた《ジャンヌ》は最初の油彩による裸婦で、簡潔だが暗い色調だ。
やがてモンマルトルのダンスホール「ムーラン・ルージュ」のポスターを手がけ一躍有名になる。ポスター1作目《ムーラン・ルージュのラ・グリュ》は、動きの一瞬を切り取った描写でとにかくインパクトがある。観客のシルエットや表情など、手塚治虫の漫画のひとコマのような感じで面白い。キャバレー「ミルリトン」会報の挿絵なども好評だ。
《ディヴァン・ジャポネ》は、”日本の長椅子”という名の「カフェ・コンセール」の開店ポスターで、日本の版画芸術の影響も少なからずある。歌や踊りを見せるカフェで、ロートレックが興味を抱いたのは芸人たち。彼らの生き生きとした姿をリトグラフに描いているが、まるで写真のような一瞬の動きの中に様々な表情を映し出している。
花形スターのイヴェット・ギルバール、人気ダンサーのジャヌ・アヴリルなど、お気に入りを沢山描くが、かなり誇張されていて面白い表情だ。

酒と女に溺れたというロートレックだが、娼館にも頻繁に通い娼婦たちを描く。スターたちを描くのと分け隔てない描き方だ。《マルセル》と名も露にされた娼婦の画は、彼女の個性と思いを映し出す。「フェルナンド・サーカス」にも通い、《衣装を直す空中ブランコ乗り》の女も全く同じ描き方で表現する。
イギリスの自転車及びチェーン製作会社シンプソン社のフランス総代理人《ルイ・ブクレ氏》の画があるが、この頃から自転車にのめり込んでいったロートレック。自転車の画や、自転車に乗った彼の写真もある。
前衛的な美術と文芸の雑誌《ルビュ・ブランシュ誌のためのポスター》を手がけるが、颯爽とスケートをする女性のモデルは編集者の妻らしい。

元祖グラフィック・デザイナーとも呼ばれ、広告業界で活躍したロートレック。
ロートレックが36年の歳月を駆け抜けた後、親友の仲介で、故郷の南仏のアルビに、【トゥールーズ・ロートレック美術館】が1922年に開館、1000点余りの作品が収蔵されている。
その中に、ロートレックの母、ロートレック伯爵夫人の画が数点あるという。下肢の病を患った後、ロートレックと母はとりわけ深い絆となり、息子は母を慈しみ愛し、母は息子を愛し支え続けた。伏し目がちの静かな佇まいの母の画が多いが、気品と慈愛に満ちた表情に愛情を感じさせる。息子を先に失った母は、どんなにか深い哀しみだっただろう。
彼が描いた女たちはどれも、ロートレックの母の面影が宿っているようにも思う。故郷から離れて暮らす彼の胸には、いつも母への思慕があったのだろう。

自由でしなやかで優しいロートレック。彼の魅力に誰もが惹かれ、誰もが彼の周りに集まり、誰もが彼を愛し、彼に自由な発想と独創性と表現の場を与え、彼を飛躍させていった。
【ロートレック・コネクション】は、彼の幸福の繋がりであり、憧れと美の極致なのかもしれない。
TVドラマあれこれ。

金曜深夜『嬢王 Virgin』
『マイガール』でほのぼの癒された後、コッチに切り替えると結構オカシイ。
3話から登場したのが大口兼悟@桜木貴志。男前で真面目で誠実そうなので、永田彬@雨宮純一の非情さと対比させてくれる。今のところ桜木は主役の杏藤舞との絡みばかりだが、優衣華とは異母兄妹で因縁深そう。
7話では、桜木に惹かれていく舞が、媚薬の効果によって(?)桜木とのHを妄想^^;。舞の妄想の中とはいえ、近寄ってくる桜木の顔と肌に思わず吹いたw。兼悟は、裸よりも服を着てたほうがセクシーだよ~(笑)。
加藤店長までアプローチされてたが、津村知与志のムードメーカーぶりが唯一の癒しかも。
それにしても永田くんのキスも兼悟のキスもユルクて物足りないなぁ。『華鬼』の村井くんのキスを見習おうw。


木曜『その男、副署長』
ズッキーお目当てにずっと見ていたが、なかなか楽しめる。犯人を自首させるに至る人情味ある話には、つい目頭が熱くなる。特に親子の話には涙が出るほど感動。
鈴木裕樹は、ちょっとイケメンで料理が得意な現代っ子、若手刑事の宮下役。以前やった刑事役と比べて思ったよりも出番があり、クールかつコミカルに要所をおさえる活躍ぶり。若いズッキーよりも身体を張るのが主役の船越英一郎で、事件解決に向けよくまぁ駆け回り走ること。ズッキーの先輩刑事の宇梶剛士といい、大柄な俳優陣の大らかさが気持ちいい。秋の京都も気分満喫。
それにしてもズッキーの言うとおり、3話の河合龍之介は悪いヤツだったなw。


木曜『交渉人2』
本人のブログや情報通り、26日放送分の6話に中村優一がゲスト出演。
予告を見る限り、凶悪そうな犯人役のようだ。銃を持つちゃんなかは、『僕らの方程式』以来だろうか。同番組には、城田優や、D-BOYS仲間の山田悠介が出ているが、彼らとの直接の絡みはなさそうだ。八神蓮が王子役なので、”王子”対決はあり得るかもしれないw。
木曜は中村優一主演の『ラストメール2』もあるが、どうしても同時刻の『ER XIV』を優先してしまう^^;。


木曜海外ドラマ『ER XIV』
26日放送の8話で、クロアチアからようやくコバッチュが帰国。でもモレッティと過ちを犯してしまったアビーはどうなる?^^; てらそままさきの声も久しぶりにたっぷり聞けそう。

水曜海外ドラマ『アグリー・ベティ3』
6話から、モードの財務責任者としてコナーが登場、声は何とてらそままさき! 『ER』に続いて、東地宏樹と共演だ(^o^)。ダニエルとコナーは学生時代からの旧知の仲だが、裏をかいてまんまとウィルミナを騙す。ダニエルは親友コナーを盲目的に信じるが、コナーは実は海千山千の敏腕策士。今度はダニエルを翻弄し、ウィルミナさえ男の手管でモノにしようとする。東地さんのソフト声と、てらそまさんのクール声がダンディに炸裂。EDクレジットを見る限り、コナーは準レギュラーなのだろうか。
ベティは、ジェシーの不誠実な面を知って可哀想だったね。マークの浮気は、本気を触発させたかな。


そういえば、コミック『ジパング』のデニー・マツオカの”デニー”の名前はどっから?と疑問に思ってたが、ようやく気がついた。
海外ドラマ『グレイズアナトミー2』で、病に臥しながら恋に堕ちる心臓病患者の名がデニーだったw。声は草加の東地さん!
マリア・マグダレーナ再来日公演『マグダラなマリア~マリアさんは二度くらい死ぬ!オリエンタルサンシャイン急行殺人事件~』を観てきた。

昨年好評だった舞台『マグダラなマリア』シリーズ第2作を、湯澤幸一郎氏の脚本と演出でおくる。
歌手で女優で高級娼婦のマリア・マグダレーナ。今回は”戦友”グレイスとの若き日のエピソードを、彼女を取り巻く人達との人間模様で紹介する。
時系列的にいうと、前作より60年位前の話なのかな。

『オリエント急行殺人事件』を模したような設定に、ヨーロッパの地名や歴史的背景も織り込んだ、耽美でエロティックな音楽劇風ハチャメチャ・コメディ。
芝居ありアクションあり、歌ありダンスありと今回も賑やかだが、前作ほどの楽しさや分り易さやインパクトは少ない。
ストーリー的にもマリアさん以外のキャラクター周辺が忙しく、マリアさんの引き立て役としては微妙だ。
俳優の個性を引き出した小ネタやエロネタが先行したせいか、そこそこ笑わせる材料にはなったが、斬新な面白い舞台には繋がらなかったようにも思う。

列車の装置には期待してたが食堂車は意外と小さく、黄泉のほうが凝っていて、結局そちらがメインになった感がある。
今回も客席通路を使った演出が異常なほどに多く、巻き込まれた前方客をハマらせていたが、後方客はほったらかし、二階席の客は果たして見えただろうか^^;。
前作が美味しく味わった濃厚なティーパーティだとすれば、今回は急かされて食べさせられた薄味フルコースという感じ。ゆっくり吟味する余裕もなく疲れた2時間半だった。

キャストは『テニミュ』や『家庭教師ヒットマンREBORN!』の融合+アルファ。女性役は6人。新キャストは7人で、歌のレベル的にちょっと物足りなさ感もある。
湯澤幸一郎は、10代の少女から熟女まで幅広く装って妖艶かつ美麗。歌唱力はさすがに素晴らしく、ラストのエレジーの高音は絶品。
津田健次郎@グレイスは、お茶目感とタフさが加わっていたかな。前回より動きも踊りも多くて、コミカルさも活発。ご本人も前回より疲れたかと思う。マリアさんとの深い繋がりを感じさせた。

岡田亮輔は『bambino』以来だが、胡散臭くも真面目で滑稽と幾つもの顔を見せるが、思ったより歌が上手くてビックリした。佐藤永典は少女には見えんが、独特の雰囲気を放つ。佐藤くんのソロは初めて聴いたかも。岡田さんと佐藤くんのデュエットは、何を唄っているか分らないがw、聴き応えはあった。
鯨井康介が、色っぽくて所作も綺麗な和風美人に変身、女性以上に女性だったv。踊りはまずまず、動きが俊敏過ぎてクルクル回転には吃驚仰天! 別紙慶一は黄色い漫才野郎で、演歌もカラオケレベル。鯨井さんと別紙さんの息の合ったコンビネーションが良かった。
高木万平と高木心平は、てっきり双子の役かと思ったらそうでもないw。女装すると、万平くんより心平くんのほうが可憐に見えるのは、紫の衣装のせいか?二人のデュエットは可愛いがよく分らん^^;。それにしてもズッキー、アラヤンに続いて万平くんを拝むとは、私の中で『ゲキレンジャー』の火はまだまだ健在らしいw。
広瀬友祐は、『テニミュ』のスキンヘッドから五分刈りと好みの髪型になっていて、冒頭の演出家役には見惚れちゃったv。発声がやや不安定だが、声も歌声もダンディでステキ。お調子者のコメディ部分はできれば見たくなかったw。

前作から続投の小林健一@コバーケンの出所が分る設定だが、前作以上に暴走していて、かえってウザイかも^^;。特に休憩直後のハジケっぷりにはアングリ。『ブライガー』一緒に唄っちゃったからw。変身第三段階って!?(~o~) 
二部冒頭からコバーケンにイジられた本日のアンジェラは、舞台初挑戦のニーコ!(^o^) 普通に喋っててもリボーンだからw。キュートな声は舞台に独特のアクセントを追加。オッパイを触らせたり、チャオな退場もカワイイ。ニーコとは年末の『リボコン3』でまた会えるね。
これからの日替わりアンジェラが、コバーケンにどう料理されるのかも楽しみの一つだろうか。

エンディングは二人ずつの登場。お辞儀の前に、ニーコを呼び寄せたのはマリアさん。万平くんと心平くんが可愛く腰をおとすが、足を広げすぎっw。マリアさんはさすがに優雅なお辞儀を披露。

マリア・マグダレーナの出自もちょっぴり解明。1878年ウィーン生まれなら、あのエリザベートとも、どこぞで会話を交わしたかもしれないw。
若い頃のマリアさんは、ちょっぴり我が儘だけどフェミニストで、自分自身の力で”生”を勝ち得ようとするしなやかな女性。”不死鳥”を表す三日月ネタを作品にもっと盛り込んで欲しかった。
マリアさんに二度目の死はたぶん訪れないだろう。マリアさんの三度目の来日はあるだろうけれどw。

来年からアニメ『REBORN!』に出る、真6弔花の桔梗@加藤和樹やザクロ@郷本直也も、そのうち湯澤さんに誘われて、『マグダラなマリア』に出ることになったりしないだろうか?^^;

ミュージカル『エア・ギア』も来年4月についにリターン! 加藤良輔や齋藤ヤスカも出るか。シェイクスピアなRUN&GUNも、2月に舞台が控えている。どちらも前作以上にチケットが取り難くなりそうだ。
映画『大洗にも星はふるなり』を観てきた。

夏休み中に茨城県・大洗の海の家でバイトしていた男たちが、クリスマス・イブに、憧れのマドンナからの手紙で呼び出され、おバカな恋愛妄想を繰り広げる話。
先日観た舞台『バンデラスと憂鬱な珈琲』の脚本家・福田雄一氏による、脚本と監督作品。元々は舞台劇だったのを映画化したとか。

舞台は殆どが”海の家の中”だけという1シチュエーションの会話劇。
男たちが、当の本人不在のまま、自分勝手な妄想を暴走させ自己アピールを繰り広げるサマは、『キサラギ』そっくりだ。
だが思いのほか緊張感は持続せず、設定の唐突さもあって、面白味は少なかった。
おバカでクセのあるキャラクターたちは、芯の通った明確な個性が表現されず、感情移入し辛いのが残念。
会話劇に重要なテンポと間が時おり停滞されてジレンマ。突き抜ける爽快感もわかない。
だが俳優の魅力はそれなりに発揮されて、男同士の怪演バトルにはクスクスと笑わされた。

コメディーをやりたかったという山田孝之@杉本は、ナルシーなイケメン風から、ドーンとヤバクなる壊れっぷりが愉快。髭ボウボウに加え、ムチムチテカテカのボリュームにはただ吃驚。これも演技力の一つなんだろうが、楽しんでやっているのが分る。
山本裕典@松山は、一番まともそうで好感だが、サカナくんぶりが超ラブリ~。
佐藤二朗@マスターが、一番安全パイだろう。お調子者のオヤジから、ダンディぶりを覗かせるのがナイス。電話の一人二役がアドリブいっぱいw。
小柳友@仁科は結構ハンサムなのに崩れること。ムロツヨシ@猫田は可愛いのかそうでもないのか。安田顕@関口も男前なのかそうでもないのか。白石隼也@林は滑舌と間が悪い。
戸田恵梨香をこの映画館で観るのは『恋極星』以来か。彼らの妄想の中で色々な格好をしてキュートだった。

江里子というキャラクターが、実は悪女なのか変り者なのかなかなか掴めず、アイドルみたいな愛着もわかない。関口の豹変ぶりにも付いていけない。松山や林が出す奥の手も唐突過ぎて騙していると思った。
結局、この作品のすべてがウソっぽくて信じられなかったんだな。彼らの江里子への思いも何もかも。
クリスマスなのに半袖Tシャツやランニング姿で、どうせ夏場の撮影なんだろうと思っていたら、実はイヴを挟んで真冬の撮影だったという。CGも多用したとはいえ、寒い中での男同士の熱き雰囲気は真実だったのだろう。杉本と松山のやんちゃなガチバトルは必見w。

おバカ過ぎてあまりに子供っぽ過ぎる男たち。恋愛レベルは中学生並だろう。
映画の後で寄った量販店のエレベーターの中で、大学生と思しき男子たちが、「ここで○○子と二人っきりだったらどうする?」なんて会話をしていたが、男の子の妄想ってこういうところからいつでも始まるのね、と苦笑した。
先日、峰倉かずや氏の原画展イベントが終わったと思ったら、今度は同じ池袋の地で12月中旬から、デビュー40周年記念『萩尾望都原画展』が始まる。

萩尾先生には、さらなる長い年月に支えられた深い思い入れを抱いているので、ぜひ観に行きたい。
入場料がある分、何度も足を運べるというわけではなさそうだが、楽しみは尽きない。

特に楽しみなのが、私の半生を変えたといっても過言ではない、『ポーの一族』『トーマの心臓』など代表作ブース。
そして、劇団Studio Lifeで舞台化された作品の衣装や映像を展示する舞台ブース。『トーマの心臓』関係は前にライフのイベントで見たことがあるが、『マージナル』関係はお初かな。『メッシュ』はないのだろうか。
萩尾先生描き下ろしイラストによる限定グッズにも手を出してしまいそうだ。

ところで、萩尾先生の代表作のひとつ『11人いる!』を舞台化し、今年も再演を果たしたAxle関係の展示はないのだろうか?
峰倉氏の『最遊記』もAxleが先に舞台化したのに、いつもスルーされるのは残念でならない。


そのAxleのプロデュースでいち早く舞台化された『新撰組異聞 PEACE MAKER』が、来年1月から『新撰組 PEACE MAKER』としてドラマ化されるが、配役陣がなかなか楽しみだ。
連ドラ初主演の須賀健太は、殆ど等身大の少年役となる市村鉄之助。D-BOYSの柳下大が沖田総司。荒木宏文は寅吉のイメージがあったので、てっきり山崎烝&歩の二役かと思ったがw、敵の吉田稔麿役だった。ちょっと出番が少なくなりそう? TVと同じキャストでの舞台化も考えられているそうだ。
招待券があったので、『THE ハプスブルク 華麗なる王家と美の巨匠たち』を見てきた。

日本とオーストリア・ハンガリー二重帝国(当時)との国交締結から140年目にあたる2009年。ウィーン美術史美術館とブダペスト国立西洋美術館の所蔵品から、ハプスブルク家ゆかりの名品をを核に、絵画75点と工芸品などを一堂に展示。16世紀から18世紀にかけての西洋美術の精華をたどる。

13世紀から20世紀初頭まで600年以上にわたりヨーロッパに君臨した名門王家”ハプスブルク”家の名は有名だが、実は細かいところまで及ばないかもしれない。会場の中ほどに映像コーナーが2つある。
映像1【THE ハプスブルク 芸術を愛した王家の物語】(約9分)を先に見ておくと展示も分り易いかもしれない。
1273年ルドルフ1世が神聖ローマ帝国皇帝になったときから、ハプスブルク王朝は始まった。キィとなる人物は、「(強かった)マクシミリアン1世」「(美術品収集に熱心で芸術家庇護をした)ルドルフ2世とレオポルド大公」「(哀しみの妃)マルガリータ・テレサ」「(女帝で国母の)マリア・テレジアと(夫の)フランツ1世」「(最後の皇帝)フランツ・ヨーゼフ1世と(愛称シシィの皇妃)エリザベート」。オーストリア・ハンガリー二重帝国から、1918年第一次世界大戦でドイツ・オーストリアが降伏でついに帝国は滅亡した。

【ハプスブルク家の肖像画】注目を集めていたのは2点。彼女たちの夫の画も展示。
《11歳の女帝マリア・テレジア》利発そうで可憐だ。展示会場に大人になってからのテレジアの画がないのが残念。
《オーストリア皇妃エリザベート》シシィ28歳のとき。洗練された美貌でドレスも美しい。星の髪飾りが印象的。

【イタリア絵画】歴代コレクターたちの模範的存在。ジョルジョーネ、ティツィアーノなど。
《矢を持った少年》《兜を持った少年》《35歳の貴族の肖像》など、当時のイケメンたちを見るのも一興w。
《聖母子と聖エリサベツ、幼い洗礼者聖ヨハネ》《聖母子と聖カタリナ、聖トマス》《聖母子と聖パウロ》など宗教画に、深い母子愛を感じる。
《ホロフェルネスの首を持つユディット》攻めてくるアッシリアの司令官を、ユダヤの未亡人が色香で騙して斬首、生首を持った場面。女は時に残酷で怖い。
《クレオパトラの自害》毒蛇で自害したクレオパトラ7世と、周りで見守る侍女たち。先日の舞台が思い出された。
《オルフェウスとエウリュディケ》再び別れさせられる惨さと悲しみの刹那。
《フィレンチェのシニョリーア広場》これだけ都市景観画。遠近法が見事。

【ドイツ絵画】16世紀初頭から17世紀にかけての黄金期。デューラー、クラナッハなど。
《青年の肖像》クールで胡散臭い青年の画。あちこちを移動してきた因縁ある画だという。
《洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ》サロメはユダヤ王ヘロデの継娘。美しく冷酷な少女と生首とのギャップが凄い。
《ホロフェルネスの首を持つユディット》イタリア版とは逆の構図の画。首を取った胴体から滴り落ちる血がリアル。生首画は会場全部で3点だったか。どれも男の首なのが凄まじい。

【特別出品】明治天皇からハプスブルク家に贈られた画帖2帖と蒔絵棚2基が、140年ぶりの里帰りで初公開。
《風俗・物語・花鳥図画帖》歌川広重(三代)の手による、江戸の吉原、日比谷、霞ヶ関の当時の画が興味深い。
《瑞穂蒔絵棚》豊かな国土を表す。《四季花鳥山水蒔絵棚》四季の風景を表す。

【工芸と武具】16~17世紀の収蔵作品。
《掛時計》色とりどりの石で作られた果実が文字盤の周りを囲んだ贅沢品。
《ラピスラズリの鉢》ラピスラズリというとエジプトを連想。
《ネプチューン像のある巻貝形鉢》マイスターのモノグラムHCが入っている。
《シャーベット用センターピース》皇帝カール6世と王妃エリザベート、テレジアら3人の娘たちと、家族が描かれる。
《フランツ1世、マリア・テレジアとその子供たち》縞めのうのカメオに小さく描かれる。
《スペイン国王フェリペ2世の騎士甲冑》カール5世が息子のために制作した。長く力強い手足の等身大フィギュアw。

【スペイン絵画】16世紀カール5世によって統治されたスペインの芸術。エルグレコ、ベラスケス、ムリーリョなど。
《皇太子フェリペ・プロスペロ》フェリペ4世の長男だが病弱で、魔よけや迷子防止のための珠や鈴を沢山付けている。4歳で早世。
《白衣の王女マルガリータ・テレサ》フェリペ4世の王女。神聖ローマ皇帝レオポルド1世の妃。幼い頃からレオポルドと婚約、成長の記録代わりに3歳5歳8歳17歳の肖像画が描かれた。これは5歳の画。15歳で結婚したが、第4子出産時21歳で死去。
《悪魔を奈落に突き落とす大天使ミカエル》ミカエルは、プロテスタントに対抗するカトリックのシンボルだったという。

【フランドル・オランダ絵画】皇帝ルドルフ2世や大公レオポルドによって集められた。ルーベンス、ブリューゲルなど。後に、南ネーデルランド(フランドル)と北ネーデルランド(オランダ)に分れる。
《悔俊のマグダラのマリアと姉マルタ》娼婦マグダラの大袈裟な動きと見守るマルタの表情。動と静の構図が面白い。舞台マグダラのマリアが思い出されたw。
《森の風景》風景の中に動物を小さく描くのが流行なのか、よ~く見るとサギやウサギがいる。まるで『ウォーリーをさがせ!』みたいなw。
《動物のいる風景》こちらは動物がたくさんいる中で、後ろのほうにオルフェウスとトラキアの女たちが小さくいる。
《読書する画家の息子ティトゥス・ファン・レイン》レンブラントの4人の子どもたちのうちの息子の画。左上から指す光が表情を柔らかく映す。展示されているレンブラントの絵はこれ1枚。

映像2【ハプスブルク二都物語】(約5分)はウィーンとブタベストの歴史と風景。
テレジア・イエローのシェーンブルン宮殿、シシィ・ミュージア、そしてDEMEL(デメル)。25年前ウィーンに行った時、ツアーの仲間と一緒にデメルを探し歩き、道端に落ちていたデメルの紙ナプキンを目印に辿り着いたことが思い出され懐かしくなった。
ブタベストは行ったことがないが、カフェ・ジャルボーもいいな。シシィの星の髪飾りは『魔笛』の夜の女王のイメージなのか。

物販も贅沢に充実。黒い紙袋がステキ。
DEMELのザッハ・トルテはやめて、会場限定のショコラーデントルテ。
オフィシャルサポーターの池田理代子氏が描いた3人の麗人(マリア・テレジアとエリザベート(シシィ)とマルガリータ)のポスカ。展示画のポスカも人気。

来月は招待券がある『聖地チベット』展へ。こちらも混みそうだ。
舞台『かさ』を観てきた。

昨年12月に、京橋花月よる芝居こけら落し公演として行われた『かさ』が、今回ルミネtheよしもとにて、一日1回限りの再上演。
関西で拝見できなかったので、ようやく念願の東京公演だ。
お笑いライブで有名なルミネtheよしもとへ行くのは初めて。入口でオロナミンCが配られる。仮面ライダーイベントを思い出した。
横長の広いステージ。Mさんのおかげで最前席だが、舞台を見上げる形。

「かさ」というタイトルだけで、てっきり蛇の目傘が出てくる時代劇なのかと思い込んでいたが^^;、普通の現代劇だった。
問題を起して崖っぷちの芸能人たちが、とある刑務所の謝恩会で、仮出所を控えた囚人たちと一緒にお芝居をする話。
芸能事務所と刑務所という、一般人には縁遠い場所が舞台だが、二つの世界と二つの人種が徐々に重なっていく様子が、柔らかいタッチで描かれる。
媒体となるのが手紙のやり取りで、ステージの右と左で其々が読み合うシーンは、笑いも含まれて可笑しくも切ない。

前半いきなりゲストコーナーで中川家が登場。正直、全く笑えなかった^^;。
芝居本編にも関西系のお笑いがいっぱい盛り込まれていて、笑う観客もいたが、江戸っ子の私のツボには合わず。笑わそうという、あざとさやくどさが感じられるのだろうか。やや引き気味で眠気も出てきた^^;。
ステージ左右を交互に使いスピーディな作りだが、観客も首が痛くなる^^;。肝心の真ん中を使いきれておらず勿体無い。
音楽の雰囲気はいいが、歌謡曲風の女性の歌がしつこくて耳障りで、肝心の台詞がよく聞き取れないこともあり。
囚人たちが何故犯罪を起したのか、いまいちよく分らない。主人公が犯罪に至るきっかけも衝動も説得力が足りない。だから彼女への思いと決断も曖昧で、なかなか繋がってこない。
脚本の甘さが感じられ、演出にももう少し工夫が必要だ。

お目当ての柄谷吾史(Axle)は主役のひとりで、囚人のツツミタツヤ役。ふてぶてしい冷めた態度や、思い出が蘇る憂いの表情、感情を押さえ込む様子など、様々なカラーを繊細で力強い演技で見事に表現した。
アリさんのダンスは、オドオドした稽古からイキイキユルユルの本番まで、とっても可愛いことv。前半は背を丸めた姿が多いが、後半はピンと背筋を伸ばし、引き締まったヒップと筋肉がついた腕に見惚れそうv。

芸人さんも参加され、関西弁が飛び交う舞台だが、見知った役者さんが殆どいなくてある意味新鮮。
相手役のちはるさんは綺麗で可憐な女優さん、確かな演技力を見せて好感。
浜田翔子のミニのフリフリがキュート、アイドルのモデルはもしや○○ちゃん!?^^;
平田敦子のボリュームと可愛さが快感。
井上竜夫が存在感を見せてようやく長台詞w。金山一彦が渋くて男前だ。
渾身の勢いで脚本を担当した黒田有(メッセンジャー)は、人間臭い演技で面白い。

ラストは共同作業のお芝居披露。観客が観劇する囚人代わりかw。
天国から地獄へ落ちぶれる者と、地獄から天国を求めて立ち上がる者。そんな孤独な者達が寄り添い助け合う。2人での相合傘の姿は確かに理想的で美しい。
だが自分の過去を振り返り、人生を見つめなおした時、ひとりで生きていく覚悟と強さも必要かもしれない。傘に入らず、雨の中を濡れるのも悪くない。いつかは雨も止むのだから。
終演後の挨拶で、みんな多忙なので前日に一回だけ通し稽古をやっただけ^^;と話す黒田さん。それにしては皆さんしっかり覚えてらっしゃること。
舞台そのものは大人向けの内容で、ちょっぴりビターなヒューマン・コメディ。2時間強は長かったが、まずまずの出来だった。

柄谷さんの次は『アンネ』。お父さん役だとか。会場は遠いが、1回は観劇予定。

< 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 >

 

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索